配線基板の製造方法
【課題】導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板において、前記樹脂絶縁層の表面を活性化して、封止樹脂層によるパッケージを良好に行うことができるようにする。
【解決手段】導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板の製造方法であって、前記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像を施すことによって少なくとも1つの前記開口部を形成し、次いで、前記樹脂絶縁層に対してプラズマ処理及びウォータージェット処理を連続して実施し、次いで、無電解メッキによって、前記開口部内に前記導体層を形成する。
【解決手段】導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板の製造方法であって、前記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像を施すことによって少なくとも1つの前記開口部を形成し、次いで、前記樹脂絶縁層に対してプラズマ処理及びウォータージェット処理を連続して実施し、次いで、無電解メッキによって、前記開口部内に前記導体層を形成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コア層の少なくとも一方の主面上において導体層と樹脂絶縁層とがそれぞれ少なくとも1層積層されてなる配線基板、いわゆる樹脂製配線基板を用い、この上に半導体素子を搭載して半導体パッケージを製造することが盛んに行われている。
【0003】
一般に、上記導体層は、上記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像処理を施すことによって開口部を形成し、この開口部内にメッキ処理等を施すことによって形成する。
【0004】
メッキ処理は大型の設備を要する電界メッキに代えて、近年では簡易な設備でメッキ処理を行うことができ、さらに均一な厚さの導体層を形成することができるという観点から無電解メッキが用いられるようになってきている。
【0005】
メッキ処理によって形成された導体層と上記開口部に露出した下地膜との密着性を向上させるという観点から、特許文献1においては、上記開口部と上記下地膜とに対してプラズマ処理を実施し、開口部の内壁面及び下地膜の上面を粗面化して、メッキ膜との密着性を向上させるという試みがなされている(特許文献1参照)。
【0006】
また、上記開口部をレーザ加工等によって形成する場合は、内面をO2プラズマやCF4プラズマ等の物理的手法によって、開口部の内壁に残存する樹脂や粒子の残渣を除去し、さらに水洗した後、上述のようなメッキ処理を施して、形成された導体層の開口部内での密着性を向上させるという試みがなされている(特許文献2参照)。
【0007】
一方、上記配線基板は、最終的にはパッケージ化して使用するものであるため、配線基板の最表層に位置する樹脂絶縁層は、封止樹脂層との濡れ性が良好であって、封止樹脂層によって均一かつ良好にパッケージされることが必要である。しかしながら、上述した従来技術においては、樹脂絶縁層に形成した開口部の内壁面及び下地膜と導体層との密着性にのみ着目しており、上述したパッケージの問題には何ら言及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−227512号
【特許文献2】特開2009−117438号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板において、前記樹脂絶縁層の表面を活性化して、封止樹脂層によるパッケージを良好に行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成すべく、本発明は、
導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板の製造方法であって、
前記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像を施すことによって少なくとも1つの前記開口部を形成する工程と、
前記樹脂絶縁層に対してプラズマ処理及びウォータージェット処理を連続して実施する工程と、
無電解メッキによって、前記開口部内に前記導体層を形成する工程と、
を具えることを特徴とする、配線基板の製造方法に関する。
【0011】
本発明によれば、配線基板の最表層を構成する樹脂絶縁層に対してプラズマ処理を実施して、プラズマ照射するようにしているので、樹脂絶縁層の特に表面が活性化されることになり、パッケージ化する際に、封止樹脂層に対する濡れ性が向上することになり、封止樹脂層の塗布性が向上するようになる。特に、配線基板と例えば半導体素子等との狭い空隙にアンダーフィル樹脂を充填する際には、上述した濡れ性の向上によってアンダーフィル樹脂が配線基板、すなわち最表層の樹脂絶縁層上で容易に広がるようになるので、従来困難であったアンダーフィル樹脂の注入も容易に行うことができる。
【0012】
一方、上述のように、樹脂絶縁層に対してプラズマ処理を施したのみでは、樹脂絶縁層の表面にプラズマ処理に起因したゴミが発生するようになる。したがって、このようなゴミが存在すると、後に無電解メッキによって最表層を構成する導体層を形成する際に、ゴミに起因したメッキだれが生じてしまい、最表層の、隣接する導体層同士がメッキだれに起因して導通してしまい絶縁性を保持することができないという問題が生じる。
【0013】
したがって、本発明では、上述したプラズマ処理に連続してウォータージェット処理を施し、プラズマ処理に起因したゴミを除去した後に無電解メッキによって上記導体層を形成するようにしている。この結果、上述したようなメッキだれを防止することができ、メッキだれに起因した絶縁性の劣化を抑制することができる。
【0014】
なお、開口部内に導体層を無電解メッキで形成した後、上述したプラズマ処理を実施すれば、上述のような問題を生じないことが容易に考えられる。しかしながら、このような順序で配線基板を製造すると、上記開口部内には無電解メッキによって導体層が形成されなくなる。すなわち、上述した本発明の工程を入れ替えて、無電解メッキによる導体層の形成をプラズマ処理の前に行うことは事実上できない。この理由については明らかではないが、上記プラズマ処理は、結果的には、樹脂絶縁層のみではなく、開口部の内壁面や開口部に露出した下地膜にも施されることになるので、このような処理によって開口部内壁面及び開口部に露出した下地層に対して、無電解メッキに対する多数の核生成ポイントが形成されるためと考えられる。
【0015】
したがって、プラズマ処理を行わない状態では、上述のような核生成ポイントが形成されないので、プラズマ処理を行う前に無電解メッキによって開口部内に導体層を形成しようとしても、前記導体層を形成することができないものと考えられる。
【0016】
以上より、本発明の方法で得た配線基板を用いることによって、樹脂封止性に優れた半導体パッケージを作製することができる。
【0017】
なお、本発明の一例において、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理の前工程において、前記開口部に対して外形エッチング処理を行い、この外形エッチング処理と連続して、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理を行うことができる。本例に示すプロセスでは、外形エッチングによって樹脂絶縁層に形成された開口部内のゴミを予め除去しておくことができるので、このようなゴミに起因したメッキだれをも抑制することができる。したがって、上述した本発明の場合と比較して、メッキだれに起因した配線基板の絶縁性の劣化をより効果的に抑制することができる。
【0018】
また、本発明の一例においては、上記無電解メッキは、無電解ニッケルメッキ及び無電解金メッキを含むことができる。このような材料系を無電解メッキによってメッキする際に、特に樹脂絶縁層に対するプラズマ処理によって生じるゴミの影響によるメッキだれを生じやすくなる。したがって、このような材料系から無電解メッキによって導体層を形成する場合に、本発明はより有効に作用するようになる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板において、前記樹脂絶縁層の表面を活性化して、封止樹脂層によるパッケージを良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施形態における配線基板の平面図である。
【図2】同じく、実施形態における配線基板の平面図である。
【図3】図1及び2に示す配線基板をI−I線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図である。
【図4】図1及び2に示す配線基板をII−II線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図である。
【図5】実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図6】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図7】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図8】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図9】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図10】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図11】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図12】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図13】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図14】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0022】
(配線基板)
最初に、本発明の方法に使用する配線基板の構成について説明する。但し、以下に示す配線基板はあくまでも例示であって、導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも1層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層に形成された開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板であれば特に限定されるものではない。
【0023】
図1及び2は、本実施形態における配線基板の平面図であり、図1は、前記配線基板を上側から見た場合の状態を示し、図2は、前記配線基板を下側から見た場合の状態を示している。また、図3は、図1及び2に示す前記配線基板をI−I線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図であり、図4は、図1及び2に示す前記配線基板をII−II線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図である。
【0024】
図1〜4に示す配線基板1は、耐熱性樹脂板(たとえばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、繊維強化樹脂板(たとえばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等で構成された板状コア2の両表面に、所定のパターンに金属配線7aをなすコア導体層M1,M11(単に導体層ともいう)がそれぞれ形成される。これらコア導体層M1,M11は板状コア2の表面の大部分を被覆する面導体パターンとして形成され、電源層または接地層として用いられるものである。
【0025】
他方、板状コア2には、ドリル等により穿設されたスルーホール12が形成され、その内壁面にはコア導体層M1,M11を互いに導通させるスルーホール導体30が形成されている。また、スルーホール12は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
【0026】
また、コア導体層M1,M11の上層には、熱硬化性樹脂組成物6にて構成された第1のビア層(ビルドアップ層:絶縁層)V1,V11がそれぞれ形成されている。さらに、その表面にはそれぞれ金属配線7bをなす第1の導体層M2,M12がCuメッキにより形成されている。なお、コア導体層M1,M11と第1の導体層M2,M12とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。同様に、第1の導体層M2,M12の上層には、熱硬化性樹脂組成物6を用いた第2のビア層(ビルドアップ層:絶縁層)V2,V12がそれぞれ形成されている。
【0027】
第2のビア層V2及びV12上には、それぞれ金属端子パッド10,17を有する第2の導体層M3,M13が形成されている。これら第1の導体層M2,M12と第2の導体層M3,M13とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。ビア34は、ビアホール34hとその内周面に設けられたビア導体34sと、底面側にてビア導体34sと導通するように設けられたビアパッド34pと、ビアパッド34pと反対側にてビア導体34hの開口周縁から外向きに張り出すビアランド34lとを有している。
【0028】
以上のように、板状コア2の第1の主面MP1上には、コア導体層M1、第1のビア層V1、第1の導体層M2、第2のビア層V2及び第2の導体層M3が順次に積層され、第1の配線積層部L1を形成している。また、板状コア2の第2の主面MP2上においては、コア導体層M11、第1のビア層V11、第1の導体層M12、第2のビア層V12及び第2の導体層M13が順次に積層され、第2の配線積層部L2を形成している。そして、第1の主表面CP1上には複数の金属端子パッド10が形成されており、第2の主表面CP2上には、複数の金属端子パッド17が形成されている。
【0029】
なお、金属端子パッド10は、後に形成するはんだバンプを介して図示しない半導体素子をフリップチップ接続するためのパッド(FCパッド)であり、半導体素子搭載領域を構成する。図1に示すように、金属端子パッド10は、配線基板1の略中央部において形成され、矩形状に配列されている。
【0030】
また、金属端子パッド17は、配線基板1をマザーボード接続するための裏面ランド(LGAパッド)として利用されるものであって、配線基板1の略中心部を除く外周領域に形成され、前記略中央部を囲むようにして矩形状に配列されている。
【0031】
さらに、第1の主表面CP1上には開口部8aを有するソルダーレジスト層8が形成されており、開口部8aに露出した金属端子パッド10上には、無電解メッキによって形成したニッケル/金積層膜10aが形成されている。また、第2の主表面CP2上にも開口部18aを有するソルダーレジスト層18が形成されており、開口部18aに露出した金属端子パッド17上にはニッケル/金積層膜17aが形成されている。但し、ニッケル/金積層膜17aを形成することなく、金属端子パッド17が直接開口部18aに対して露出するようにしてもよい。
【0032】
また、開口部18a内には図示しないはんだボールやピン等が金属端子パッド17と電気的に接続するようにして形成されている。
【0033】
なお、図1〜4から明らかなように、本実施形態における配線基板1は矩形の略板形状を呈しており、その大きさは、例えば約35mm×約35mm×約1mmとすることができる。
【0034】
(配線基板の製造方法)
次に、図1〜4に示す配線基板の製造方法について説明する。図5〜12は、本例における製造方法おける工程図である。なお、以下に示す工程図は、図3に相当する、配線基板のI−I線に沿って切った場合の断面で見た場合の順次の工程を示すものである。
【0035】
最初に、図5に示すように、板形状の耐熱性樹脂板(たとえばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)または繊維強化樹脂板(たとえばガラス繊維強化エポキシ樹脂)を、コア2として用意し、ドリリング等の方法でスルーホール12を穿孔する。次いで、図6に示すように、パターンメッキによりコア導体層M1,M11およびスルーホール導体30を形成し、スルーホール12に樹脂製穴埋め材31を充填する。
【0036】
次に、コア導体層M1,M11に粗化処理を施したのち、図7に示すように、コア導体層M1,M11を被覆するように樹脂フィルム6をラミネートおよび硬化させて、絶縁層V1,V11を得る。樹脂フィルムは、必要に応じてフィラーを含んでいてもよい。
【0037】
次いで、図8に示すように、絶縁層V1,V11(ビア層)に対してその主表面からレーザを照射し、所定のパターンにてビアホール34hを形成し、ビアホール34hを含む絶縁層V1及びV11に対して粗化処理を実施する。なお、絶縁層V1及びV11が、フィラーを含む場合は、上述のようにして絶縁層V1及びV11に対して粗化処理を施すと、フィラーが遊離して、絶縁層V1及びV11上に残存するようになるので、適宜水洗浄を実施して、遊離したフィラーを除去する。
【0038】
次いで、デスミア処理及びアウトラインエッチングを実施してビアホール34h内を洗浄する。なお、本例では、水洗浄を実施しているので、デスミア工程における水洗浄の際に、上記フィラーの凝集を抑制することができる。
【0039】
また、本例では、上述した高水圧による水洗浄と上記デスミア処理の間に、エアーブローを行うことができる。これによって、上述した水洗浄によって遊離したフィラーが完全に除去されていない場合でも、エアーブローにおいてフィラーの除去を補完することができる。
【0040】
次いで、図9に示すように、パターンメッキにより第1の導体層M2,M12およびビア導体34sを形成する。第1の導体層M2等は、セミアディティブ法等により、以下のようにして形成する。最初に、絶縁層V2,V12上に、例えば無電解銅めっき膜を形成した後、この無電解銅メッキ膜上にレジストを形成し、このレジストの非形成部分に電解銅めっきを行うことによって形成する。なお、前記レジストはKOH等で剥離除去し、パターニングされた第1の導体層M2等を形成することができる。
【0041】
次いで、第1の導体層M2,M12に粗化処理を施したのち、図10に示すように、第1の導体層M2,M12を被覆するように樹脂フィルム6をラミネートおよび硬化させて、絶縁層V2,V12を得る。この樹脂フィルムも、上述したように、必要に応じてフィラーを含んでいてもよい。
【0042】
次いで、図11に示すように、絶縁層V2,V12(ビア層)に対してその主表面からレーザを照射し、所定のパターンにてビアホール34hを形成し、ビアホール34hを含む絶縁層V2及びV12に対して粗化処理を実施する。絶縁層V2及びV12がフィラーを含む場合は、上述のようにして絶縁層V2及びV12に対して粗化処理を施すと、フィラーが遊離して、絶縁層V2及びV12上に残存するようになるので、上記同様に適宜水洗浄、エアーブローを行う。次いで、ビアホール34hに対して、デスミア処理及び外形エッチング(アウトラインエッチング)を実施してビアホール34h内を洗浄する。
【0043】
次いで、図12に示すように、パターンメッキにより第2の導体層M3,M13およびビア導体34sを形成する。
【0044】
その後、図13に示すように、第2の導体層M3,M13上に、ビアホール34h内を埋設するようにしてレジスト層8及び18をそれぞれ形成し、レジスト塗布、及び露光現像処理を施すことによって、図14に示すように、開口部8a及び18aを形成する。
【0045】
次いで、レジスト層8及び18に対してプラズマ処理を実施する。このプラズマ処理は、プラズマ照射によって、レジスト層8及び18の特に表面を活性化するために実施するものであって、これによって、例えばパッケージ化する際に、封止樹脂層に対する濡れ性が向上することになり、封止樹脂層の塗布性が向上するようになる。特に、配線基板と例えば半導体素子等との狭い空隙にアンダーフィル樹脂を充填する際には、上述した濡れ性の向上によってアンダーフィル樹脂が配線基板、すなわちレジスト層8上で容易に広がるようになるので、従来困難であったアンダーフィル樹脂の注入も容易に行うことができる。
【0046】
前記プラズマ処理は、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置、アルゴンプラズマを発生させるプラズマ装置、水素プラズマを発生させるプラズマ装置、ヘリウムプラズマを発生させるプラズマ装置、窒素プラズマを発生させるプラズマ装置などを用いて実施することができるが、特には、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置を用いることが好ましい。
【0047】
なお、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置を用いる場合は、四フッ化炭素を1とした場合に酸素を30以上120以下とする混合比で混合した混合ガスを用いてプラズマを発生させることが好ましく、特には、四フッ化炭素を1とした場合に酸素を30以上50以下とする混合比で混合した混合ガスを用いてプラズマを発生させることが好ましい。
【0048】
仮に、酸素を50よりも大きくすると、混合ガスの単位体積当りの四フッ化炭素の量が減少するため、混合ガスを用いてプラズマを発生させたとしても、プラズマによって樹脂層の表面を効率良く活性化することができなくなってしまう。一方、酸素を30未満とすると、混合ガスの単位体積当りの四フッ化炭素の量が増加する。しかし、四フッ化炭素は、大気中での寿命が非常に長く、二酸化炭素よりも地球温暖化作用が極めて強い温室効果ガスであるため、上記のように四フッ化炭素の量が増加すると、混合ガスの環境への負荷が高くなってしまう。
【0049】
また、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置は、プラズマを発生させる高周波出力が2.0kW以上3.0kW以下であって、プラズマの照射時間が5秒以上20秒以下であることが好ましい。仮に、プラズマを発生させる高周波出力が3.0kWよりも大きくなったり、プラズマの照射時間が20秒よりも長くなったりすると、プラズマ装置の駆動に大きな電力が必要となるため、配線基板の製造コストが上昇してしまう。一方、プラズマを発生させる高周波出力が2.0kW未満であったり、プラズマの照射時間が5秒未満であったりすると、プラズマ処理を行ったとしても、樹脂層の表面を十分に活性化できなくなってしまう。
【0050】
さらに、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置は、真空度を3Pa以上120Pa以下に設定した状態でプラズマを発生させることが好ましい。仮に、真空度が120Paよりも大きくなると、プラズマを安定的に発生させることが困難になる。一方、真空度が3Pa未満になると、高性能なプラズマ装置が必要となるため、配線基板の製造コストが上昇してしまう。
【0051】
図14に示すように、レジスト層8及び18に対してプラズマ処理を実施すると、レジスト層8及び18の表面にはプラズマ処理に起因したゴミが発生して残存するようになるので、レジスト層8及び18に対してウォータージェット処理を行い、上記ゴミを除去する。なお、レジスト層8及び18の表面に上記ゴミが残存すると、以下に説明する無電解メッキの工程で導体層を形成する場合において、上記ゴミに起因してメッキだれが生じてしまい、開口部8a及び18aに形成する導体層間、すなわち金属端子パッド10間及び金属端子パッド17間の絶縁性、ひいては形成すべき配線基板1の絶縁性を十分に担保することができなくなる。
【0052】
ウォータージェット処理は、高圧の水を利用した水洗浄であって、好ましくは1MPa以上100MPa以下とする。これによって、プラズマ処理によって発生した上記ゴミを効果的に水洗浄して除去することができる。
【0053】
次いで、無電解メッキによって開口部8a及び18aに露出した金属端子パッド10及び17上に、例えば導体層としてのニッケル/金積層膜10a及び17aを形成した後、開口部8aにおいては積層膜10a上にはんだバンプ11が積層膜10aを介して、金属端子パッド10と電気的に接触するように形成し、図1〜4に示すような配線基板1を得る。
【0054】
なお、本実施形態においては、開口部8a及び18aを形成した後、直ちにプラズマ処理を実施し、続いてウォータージェット処理を実施しているが、開口部8a及び18aを形成した後に、外形エッチング(アウトラインエッチング)を実施し、その後、連続して、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理を行うこともできる。この場合、外形エッチングによって樹脂絶縁層に形成された開口部内のゴミを予め除去しておくことができるので、このようなゴミに起因したメッキだれをも抑制することができる。
【0055】
したがって、開口部8a及び18a内に予め存在するゴミに起因したメッキだれをも抑制することができ、開口部8a及び18aに形成するニッケル/金積層膜10a及び17a(導体層)間の絶縁性、すなわち金属端子パッド10間及び金属端子パッド17間の絶縁性、しいては形成すべき配線基板1の絶縁性を十分に担保することができなくなる。
【0056】
本実施形態では、レジスト層8に加えてレジスト層18に対してもプラズマ処理及びウォータージェット処理を実施しているが、レジスト層18上には半導体素子を搭載しないので、レジスト層18に対するプラズマ処理及びウォータージェット処理は必須の条件ではない。
【0057】
なお、本実施形態では、無電解メッキによって形成する導体層として、ニッケル/金積層膜10a及び17aの場合について説明したが、その他の材料成分であってもよい。但し、レジスト層8及び18に対してプラズマ処理を実施した後に、これら層上に発生及び残存するゴミの影響を最も受けてメッキだれし易いのは、無電解ニッケルメッキ及び無電解金メッキを実施してニッケル/金積層膜10a及び17aを形成する場合である。したがって、上述したウォータージェット処理によってゴミを洗浄することによるメッキだれ抑制の効果は、上述した無電解ニッケルメッキ及び無電解金メッキでニッケル/金積層膜10a及び17aを形成する場合に顕著となる。
【0058】
また、ニッケル/金積層膜10a及び17aを形成する場合、その厚さが0.01μmを超えてくると、上記ゴミによるメッキだれの影響が顕著となる。なお、ニッケル/金積層膜10a及び17aの厚さの上限は、実用的な観点から、例えば10.0μmとすることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、従来、開口部8a及び18aを形成する際に実施していたデスミア処理等を行う必要がないので、上述のようにプラズマ処理及びウォータージェット処理等の工程が付加された場合においても、配線基板の製造方法に関する全体のプロセスが煩雑化することがない。
【0060】
以上より、本発明の方法で得た配線基板を用いることによって、樹脂封止性に優れた半導体パッケージを作製することができる。
【実施例】
【0061】
以下に、本発明の実施例について記載する。
【0062】
(実施例)
図1に示す配線基板1を製造する際に、図12に示すように、厚さ21μmのレジスト層8及び18を形成した後、図13に示すように、これらレジスト層8及び18に対して直径74μmの開口部8a及び18aを形成した。次いで、真空度33Paで酸素ガスを用い、8kWの高周波出力を投入して240秒間、酸素プラズマ処理を実施した。
【0063】
次いで、製造途中の配線基板アセンブリをベルトコンベア上に設置し、このベルトコンベアを0.8m/分の搬送速度で駆動させながら、圧力30MPaの水を吹き付けることにウォータージェット処理を実施した。その後、無電解メッキ処理によって、開口部8a及び18aに露出した金属端子パッド10及び17上に、導体層としてのニッケル/金積層膜10a及び17aを形成した。その結果、積層膜10aを形成する際の無電解によるメッキだれは認められなかった。
【0064】
(比較例)
ベルトコンベアの搬送速度を3m/分とし、圧力0.5MPaの水を吹き付けて処理した以外は、実施例と同様にして積層膜10a及び17aを開口部8a及び18aに露出した金属端子パッド10及び17上に形成した。その結果、積層膜10aを形成する際の無電解によるメッキだれが認められた。
【0065】
以上、本発明を具体例を挙げながら詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 配線基板、
M1 コア導体層
V1 第1のビア層
M2 第1の導体層
V2 第2のビア層
M11 コア導体層
V11 第1のビア層
M12 第1の導体層
V12 第2のビア層
34l ビアランド
34p ビアパッド
34s ビア導体
7a,7b 金属配線
8、18 ソルダーレジスト層
8a、18a 開口部
10a、17a ニッケル/金積層膜
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線基板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コア層の少なくとも一方の主面上において導体層と樹脂絶縁層とがそれぞれ少なくとも1層積層されてなる配線基板、いわゆる樹脂製配線基板を用い、この上に半導体素子を搭載して半導体パッケージを製造することが盛んに行われている。
【0003】
一般に、上記導体層は、上記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像処理を施すことによって開口部を形成し、この開口部内にメッキ処理等を施すことによって形成する。
【0004】
メッキ処理は大型の設備を要する電界メッキに代えて、近年では簡易な設備でメッキ処理を行うことができ、さらに均一な厚さの導体層を形成することができるという観点から無電解メッキが用いられるようになってきている。
【0005】
メッキ処理によって形成された導体層と上記開口部に露出した下地膜との密着性を向上させるという観点から、特許文献1においては、上記開口部と上記下地膜とに対してプラズマ処理を実施し、開口部の内壁面及び下地膜の上面を粗面化して、メッキ膜との密着性を向上させるという試みがなされている(特許文献1参照)。
【0006】
また、上記開口部をレーザ加工等によって形成する場合は、内面をO2プラズマやCF4プラズマ等の物理的手法によって、開口部の内壁に残存する樹脂や粒子の残渣を除去し、さらに水洗した後、上述のようなメッキ処理を施して、形成された導体層の開口部内での密着性を向上させるという試みがなされている(特許文献2参照)。
【0007】
一方、上記配線基板は、最終的にはパッケージ化して使用するものであるため、配線基板の最表層に位置する樹脂絶縁層は、封止樹脂層との濡れ性が良好であって、封止樹脂層によって均一かつ良好にパッケージされることが必要である。しかしながら、上述した従来技術においては、樹脂絶縁層に形成した開口部の内壁面及び下地膜と導体層との密着性にのみ着目しており、上述したパッケージの問題には何ら言及していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2007−227512号
【特許文献2】特開2009−117438号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板において、前記樹脂絶縁層の表面を活性化して、封止樹脂層によるパッケージを良好に行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成すべく、本発明は、
導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板の製造方法であって、
前記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像を施すことによって少なくとも1つの前記開口部を形成する工程と、
前記樹脂絶縁層に対してプラズマ処理及びウォータージェット処理を連続して実施する工程と、
無電解メッキによって、前記開口部内に前記導体層を形成する工程と、
を具えることを特徴とする、配線基板の製造方法に関する。
【0011】
本発明によれば、配線基板の最表層を構成する樹脂絶縁層に対してプラズマ処理を実施して、プラズマ照射するようにしているので、樹脂絶縁層の特に表面が活性化されることになり、パッケージ化する際に、封止樹脂層に対する濡れ性が向上することになり、封止樹脂層の塗布性が向上するようになる。特に、配線基板と例えば半導体素子等との狭い空隙にアンダーフィル樹脂を充填する際には、上述した濡れ性の向上によってアンダーフィル樹脂が配線基板、すなわち最表層の樹脂絶縁層上で容易に広がるようになるので、従来困難であったアンダーフィル樹脂の注入も容易に行うことができる。
【0012】
一方、上述のように、樹脂絶縁層に対してプラズマ処理を施したのみでは、樹脂絶縁層の表面にプラズマ処理に起因したゴミが発生するようになる。したがって、このようなゴミが存在すると、後に無電解メッキによって最表層を構成する導体層を形成する際に、ゴミに起因したメッキだれが生じてしまい、最表層の、隣接する導体層同士がメッキだれに起因して導通してしまい絶縁性を保持することができないという問題が生じる。
【0013】
したがって、本発明では、上述したプラズマ処理に連続してウォータージェット処理を施し、プラズマ処理に起因したゴミを除去した後に無電解メッキによって上記導体層を形成するようにしている。この結果、上述したようなメッキだれを防止することができ、メッキだれに起因した絶縁性の劣化を抑制することができる。
【0014】
なお、開口部内に導体層を無電解メッキで形成した後、上述したプラズマ処理を実施すれば、上述のような問題を生じないことが容易に考えられる。しかしながら、このような順序で配線基板を製造すると、上記開口部内には無電解メッキによって導体層が形成されなくなる。すなわち、上述した本発明の工程を入れ替えて、無電解メッキによる導体層の形成をプラズマ処理の前に行うことは事実上できない。この理由については明らかではないが、上記プラズマ処理は、結果的には、樹脂絶縁層のみではなく、開口部の内壁面や開口部に露出した下地膜にも施されることになるので、このような処理によって開口部内壁面及び開口部に露出した下地層に対して、無電解メッキに対する多数の核生成ポイントが形成されるためと考えられる。
【0015】
したがって、プラズマ処理を行わない状態では、上述のような核生成ポイントが形成されないので、プラズマ処理を行う前に無電解メッキによって開口部内に導体層を形成しようとしても、前記導体層を形成することができないものと考えられる。
【0016】
以上より、本発明の方法で得た配線基板を用いることによって、樹脂封止性に優れた半導体パッケージを作製することができる。
【0017】
なお、本発明の一例において、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理の前工程において、前記開口部に対して外形エッチング処理を行い、この外形エッチング処理と連続して、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理を行うことができる。本例に示すプロセスでは、外形エッチングによって樹脂絶縁層に形成された開口部内のゴミを予め除去しておくことができるので、このようなゴミに起因したメッキだれをも抑制することができる。したがって、上述した本発明の場合と比較して、メッキだれに起因した配線基板の絶縁性の劣化をより効果的に抑制することができる。
【0018】
また、本発明の一例においては、上記無電解メッキは、無電解ニッケルメッキ及び無電解金メッキを含むことができる。このような材料系を無電解メッキによってメッキする際に、特に樹脂絶縁層に対するプラズマ処理によって生じるゴミの影響によるメッキだれを生じやすくなる。したがって、このような材料系から無電解メッキによって導体層を形成する場合に、本発明はより有効に作用するようになる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明によれば、導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板において、前記樹脂絶縁層の表面を活性化して、封止樹脂層によるパッケージを良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施形態における配線基板の平面図である。
【図2】同じく、実施形態における配線基板の平面図である。
【図3】図1及び2に示す配線基板をI−I線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図である。
【図4】図1及び2に示す配線基板をII−II線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図である。
【図5】実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図6】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図7】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図8】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図9】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図10】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図11】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図12】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図13】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【図14】同じく、実施形態における配線基板の製造方法における一工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0022】
(配線基板)
最初に、本発明の方法に使用する配線基板の構成について説明する。但し、以下に示す配線基板はあくまでも例示であって、導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも1層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層に形成された開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板であれば特に限定されるものではない。
【0023】
図1及び2は、本実施形態における配線基板の平面図であり、図1は、前記配線基板を上側から見た場合の状態を示し、図2は、前記配線基板を下側から見た場合の状態を示している。また、図3は、図1及び2に示す前記配線基板をI−I線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図であり、図4は、図1及び2に示す前記配線基板をII−II線に沿って切った場合の断面の一部を拡大して示す図である。
【0024】
図1〜4に示す配線基板1は、耐熱性樹脂板(たとえばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)や、繊維強化樹脂板(たとえばガラス繊維強化エポキシ樹脂)等で構成された板状コア2の両表面に、所定のパターンに金属配線7aをなすコア導体層M1,M11(単に導体層ともいう)がそれぞれ形成される。これらコア導体層M1,M11は板状コア2の表面の大部分を被覆する面導体パターンとして形成され、電源層または接地層として用いられるものである。
【0025】
他方、板状コア2には、ドリル等により穿設されたスルーホール12が形成され、その内壁面にはコア導体層M1,M11を互いに導通させるスルーホール導体30が形成されている。また、スルーホール12は、エポキシ樹脂等の樹脂製穴埋め材31により充填されている。
【0026】
また、コア導体層M1,M11の上層には、熱硬化性樹脂組成物6にて構成された第1のビア層(ビルドアップ層:絶縁層)V1,V11がそれぞれ形成されている。さらに、その表面にはそれぞれ金属配線7bをなす第1の導体層M2,M12がCuメッキにより形成されている。なお、コア導体層M1,M11と第1の導体層M2,M12とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。同様に、第1の導体層M2,M12の上層には、熱硬化性樹脂組成物6を用いた第2のビア層(ビルドアップ層:絶縁層)V2,V12がそれぞれ形成されている。
【0027】
第2のビア層V2及びV12上には、それぞれ金属端子パッド10,17を有する第2の導体層M3,M13が形成されている。これら第1の導体層M2,M12と第2の導体層M3,M13とは、それぞれビア34により層間接続がなされている。ビア34は、ビアホール34hとその内周面に設けられたビア導体34sと、底面側にてビア導体34sと導通するように設けられたビアパッド34pと、ビアパッド34pと反対側にてビア導体34hの開口周縁から外向きに張り出すビアランド34lとを有している。
【0028】
以上のように、板状コア2の第1の主面MP1上には、コア導体層M1、第1のビア層V1、第1の導体層M2、第2のビア層V2及び第2の導体層M3が順次に積層され、第1の配線積層部L1を形成している。また、板状コア2の第2の主面MP2上においては、コア導体層M11、第1のビア層V11、第1の導体層M12、第2のビア層V12及び第2の導体層M13が順次に積層され、第2の配線積層部L2を形成している。そして、第1の主表面CP1上には複数の金属端子パッド10が形成されており、第2の主表面CP2上には、複数の金属端子パッド17が形成されている。
【0029】
なお、金属端子パッド10は、後に形成するはんだバンプを介して図示しない半導体素子をフリップチップ接続するためのパッド(FCパッド)であり、半導体素子搭載領域を構成する。図1に示すように、金属端子パッド10は、配線基板1の略中央部において形成され、矩形状に配列されている。
【0030】
また、金属端子パッド17は、配線基板1をマザーボード接続するための裏面ランド(LGAパッド)として利用されるものであって、配線基板1の略中心部を除く外周領域に形成され、前記略中央部を囲むようにして矩形状に配列されている。
【0031】
さらに、第1の主表面CP1上には開口部8aを有するソルダーレジスト層8が形成されており、開口部8aに露出した金属端子パッド10上には、無電解メッキによって形成したニッケル/金積層膜10aが形成されている。また、第2の主表面CP2上にも開口部18aを有するソルダーレジスト層18が形成されており、開口部18aに露出した金属端子パッド17上にはニッケル/金積層膜17aが形成されている。但し、ニッケル/金積層膜17aを形成することなく、金属端子パッド17が直接開口部18aに対して露出するようにしてもよい。
【0032】
また、開口部18a内には図示しないはんだボールやピン等が金属端子パッド17と電気的に接続するようにして形成されている。
【0033】
なお、図1〜4から明らかなように、本実施形態における配線基板1は矩形の略板形状を呈しており、その大きさは、例えば約35mm×約35mm×約1mmとすることができる。
【0034】
(配線基板の製造方法)
次に、図1〜4に示す配線基板の製造方法について説明する。図5〜12は、本例における製造方法おける工程図である。なお、以下に示す工程図は、図3に相当する、配線基板のI−I線に沿って切った場合の断面で見た場合の順次の工程を示すものである。
【0035】
最初に、図5に示すように、板形状の耐熱性樹脂板(たとえばビスマレイミド−トリアジン樹脂板)または繊維強化樹脂板(たとえばガラス繊維強化エポキシ樹脂)を、コア2として用意し、ドリリング等の方法でスルーホール12を穿孔する。次いで、図6に示すように、パターンメッキによりコア導体層M1,M11およびスルーホール導体30を形成し、スルーホール12に樹脂製穴埋め材31を充填する。
【0036】
次に、コア導体層M1,M11に粗化処理を施したのち、図7に示すように、コア導体層M1,M11を被覆するように樹脂フィルム6をラミネートおよび硬化させて、絶縁層V1,V11を得る。樹脂フィルムは、必要に応じてフィラーを含んでいてもよい。
【0037】
次いで、図8に示すように、絶縁層V1,V11(ビア層)に対してその主表面からレーザを照射し、所定のパターンにてビアホール34hを形成し、ビアホール34hを含む絶縁層V1及びV11に対して粗化処理を実施する。なお、絶縁層V1及びV11が、フィラーを含む場合は、上述のようにして絶縁層V1及びV11に対して粗化処理を施すと、フィラーが遊離して、絶縁層V1及びV11上に残存するようになるので、適宜水洗浄を実施して、遊離したフィラーを除去する。
【0038】
次いで、デスミア処理及びアウトラインエッチングを実施してビアホール34h内を洗浄する。なお、本例では、水洗浄を実施しているので、デスミア工程における水洗浄の際に、上記フィラーの凝集を抑制することができる。
【0039】
また、本例では、上述した高水圧による水洗浄と上記デスミア処理の間に、エアーブローを行うことができる。これによって、上述した水洗浄によって遊離したフィラーが完全に除去されていない場合でも、エアーブローにおいてフィラーの除去を補完することができる。
【0040】
次いで、図9に示すように、パターンメッキにより第1の導体層M2,M12およびビア導体34sを形成する。第1の導体層M2等は、セミアディティブ法等により、以下のようにして形成する。最初に、絶縁層V2,V12上に、例えば無電解銅めっき膜を形成した後、この無電解銅メッキ膜上にレジストを形成し、このレジストの非形成部分に電解銅めっきを行うことによって形成する。なお、前記レジストはKOH等で剥離除去し、パターニングされた第1の導体層M2等を形成することができる。
【0041】
次いで、第1の導体層M2,M12に粗化処理を施したのち、図10に示すように、第1の導体層M2,M12を被覆するように樹脂フィルム6をラミネートおよび硬化させて、絶縁層V2,V12を得る。この樹脂フィルムも、上述したように、必要に応じてフィラーを含んでいてもよい。
【0042】
次いで、図11に示すように、絶縁層V2,V12(ビア層)に対してその主表面からレーザを照射し、所定のパターンにてビアホール34hを形成し、ビアホール34hを含む絶縁層V2及びV12に対して粗化処理を実施する。絶縁層V2及びV12がフィラーを含む場合は、上述のようにして絶縁層V2及びV12に対して粗化処理を施すと、フィラーが遊離して、絶縁層V2及びV12上に残存するようになるので、上記同様に適宜水洗浄、エアーブローを行う。次いで、ビアホール34hに対して、デスミア処理及び外形エッチング(アウトラインエッチング)を実施してビアホール34h内を洗浄する。
【0043】
次いで、図12に示すように、パターンメッキにより第2の導体層M3,M13およびビア導体34sを形成する。
【0044】
その後、図13に示すように、第2の導体層M3,M13上に、ビアホール34h内を埋設するようにしてレジスト層8及び18をそれぞれ形成し、レジスト塗布、及び露光現像処理を施すことによって、図14に示すように、開口部8a及び18aを形成する。
【0045】
次いで、レジスト層8及び18に対してプラズマ処理を実施する。このプラズマ処理は、プラズマ照射によって、レジスト層8及び18の特に表面を活性化するために実施するものであって、これによって、例えばパッケージ化する際に、封止樹脂層に対する濡れ性が向上することになり、封止樹脂層の塗布性が向上するようになる。特に、配線基板と例えば半導体素子等との狭い空隙にアンダーフィル樹脂を充填する際には、上述した濡れ性の向上によってアンダーフィル樹脂が配線基板、すなわちレジスト層8上で容易に広がるようになるので、従来困難であったアンダーフィル樹脂の注入も容易に行うことができる。
【0046】
前記プラズマ処理は、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置、アルゴンプラズマを発生させるプラズマ装置、水素プラズマを発生させるプラズマ装置、ヘリウムプラズマを発生させるプラズマ装置、窒素プラズマを発生させるプラズマ装置などを用いて実施することができるが、特には、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置を用いることが好ましい。
【0047】
なお、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置を用いる場合は、四フッ化炭素を1とした場合に酸素を30以上120以下とする混合比で混合した混合ガスを用いてプラズマを発生させることが好ましく、特には、四フッ化炭素を1とした場合に酸素を30以上50以下とする混合比で混合した混合ガスを用いてプラズマを発生させることが好ましい。
【0048】
仮に、酸素を50よりも大きくすると、混合ガスの単位体積当りの四フッ化炭素の量が減少するため、混合ガスを用いてプラズマを発生させたとしても、プラズマによって樹脂層の表面を効率良く活性化することができなくなってしまう。一方、酸素を30未満とすると、混合ガスの単位体積当りの四フッ化炭素の量が増加する。しかし、四フッ化炭素は、大気中での寿命が非常に長く、二酸化炭素よりも地球温暖化作用が極めて強い温室効果ガスであるため、上記のように四フッ化炭素の量が増加すると、混合ガスの環境への負荷が高くなってしまう。
【0049】
また、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置は、プラズマを発生させる高周波出力が2.0kW以上3.0kW以下であって、プラズマの照射時間が5秒以上20秒以下であることが好ましい。仮に、プラズマを発生させる高周波出力が3.0kWよりも大きくなったり、プラズマの照射時間が20秒よりも長くなったりすると、プラズマ装置の駆動に大きな電力が必要となるため、配線基板の製造コストが上昇してしまう。一方、プラズマを発生させる高周波出力が2.0kW未満であったり、プラズマの照射時間が5秒未満であったりすると、プラズマ処理を行ったとしても、樹脂層の表面を十分に活性化できなくなってしまう。
【0050】
さらに、酸素プラズマを発生させるプラズマ装置は、真空度を3Pa以上120Pa以下に設定した状態でプラズマを発生させることが好ましい。仮に、真空度が120Paよりも大きくなると、プラズマを安定的に発生させることが困難になる。一方、真空度が3Pa未満になると、高性能なプラズマ装置が必要となるため、配線基板の製造コストが上昇してしまう。
【0051】
図14に示すように、レジスト層8及び18に対してプラズマ処理を実施すると、レジスト層8及び18の表面にはプラズマ処理に起因したゴミが発生して残存するようになるので、レジスト層8及び18に対してウォータージェット処理を行い、上記ゴミを除去する。なお、レジスト層8及び18の表面に上記ゴミが残存すると、以下に説明する無電解メッキの工程で導体層を形成する場合において、上記ゴミに起因してメッキだれが生じてしまい、開口部8a及び18aに形成する導体層間、すなわち金属端子パッド10間及び金属端子パッド17間の絶縁性、ひいては形成すべき配線基板1の絶縁性を十分に担保することができなくなる。
【0052】
ウォータージェット処理は、高圧の水を利用した水洗浄であって、好ましくは1MPa以上100MPa以下とする。これによって、プラズマ処理によって発生した上記ゴミを効果的に水洗浄して除去することができる。
【0053】
次いで、無電解メッキによって開口部8a及び18aに露出した金属端子パッド10及び17上に、例えば導体層としてのニッケル/金積層膜10a及び17aを形成した後、開口部8aにおいては積層膜10a上にはんだバンプ11が積層膜10aを介して、金属端子パッド10と電気的に接触するように形成し、図1〜4に示すような配線基板1を得る。
【0054】
なお、本実施形態においては、開口部8a及び18aを形成した後、直ちにプラズマ処理を実施し、続いてウォータージェット処理を実施しているが、開口部8a及び18aを形成した後に、外形エッチング(アウトラインエッチング)を実施し、その後、連続して、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理を行うこともできる。この場合、外形エッチングによって樹脂絶縁層に形成された開口部内のゴミを予め除去しておくことができるので、このようなゴミに起因したメッキだれをも抑制することができる。
【0055】
したがって、開口部8a及び18a内に予め存在するゴミに起因したメッキだれをも抑制することができ、開口部8a及び18aに形成するニッケル/金積層膜10a及び17a(導体層)間の絶縁性、すなわち金属端子パッド10間及び金属端子パッド17間の絶縁性、しいては形成すべき配線基板1の絶縁性を十分に担保することができなくなる。
【0056】
本実施形態では、レジスト層8に加えてレジスト層18に対してもプラズマ処理及びウォータージェット処理を実施しているが、レジスト層18上には半導体素子を搭載しないので、レジスト層18に対するプラズマ処理及びウォータージェット処理は必須の条件ではない。
【0057】
なお、本実施形態では、無電解メッキによって形成する導体層として、ニッケル/金積層膜10a及び17aの場合について説明したが、その他の材料成分であってもよい。但し、レジスト層8及び18に対してプラズマ処理を実施した後に、これら層上に発生及び残存するゴミの影響を最も受けてメッキだれし易いのは、無電解ニッケルメッキ及び無電解金メッキを実施してニッケル/金積層膜10a及び17aを形成する場合である。したがって、上述したウォータージェット処理によってゴミを洗浄することによるメッキだれ抑制の効果は、上述した無電解ニッケルメッキ及び無電解金メッキでニッケル/金積層膜10a及び17aを形成する場合に顕著となる。
【0058】
また、ニッケル/金積層膜10a及び17aを形成する場合、その厚さが0.01μmを超えてくると、上記ゴミによるメッキだれの影響が顕著となる。なお、ニッケル/金積層膜10a及び17aの厚さの上限は、実用的な観点から、例えば10.0μmとすることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、従来、開口部8a及び18aを形成する際に実施していたデスミア処理等を行う必要がないので、上述のようにプラズマ処理及びウォータージェット処理等の工程が付加された場合においても、配線基板の製造方法に関する全体のプロセスが煩雑化することがない。
【0060】
以上より、本発明の方法で得た配線基板を用いることによって、樹脂封止性に優れた半導体パッケージを作製することができる。
【実施例】
【0061】
以下に、本発明の実施例について記載する。
【0062】
(実施例)
図1に示す配線基板1を製造する際に、図12に示すように、厚さ21μmのレジスト層8及び18を形成した後、図13に示すように、これらレジスト層8及び18に対して直径74μmの開口部8a及び18aを形成した。次いで、真空度33Paで酸素ガスを用い、8kWの高周波出力を投入して240秒間、酸素プラズマ処理を実施した。
【0063】
次いで、製造途中の配線基板アセンブリをベルトコンベア上に設置し、このベルトコンベアを0.8m/分の搬送速度で駆動させながら、圧力30MPaの水を吹き付けることにウォータージェット処理を実施した。その後、無電解メッキ処理によって、開口部8a及び18aに露出した金属端子パッド10及び17上に、導体層としてのニッケル/金積層膜10a及び17aを形成した。その結果、積層膜10aを形成する際の無電解によるメッキだれは認められなかった。
【0064】
(比較例)
ベルトコンベアの搬送速度を3m/分とし、圧力0.5MPaの水を吹き付けて処理した以外は、実施例と同様にして積層膜10a及び17aを開口部8a及び18aに露出した金属端子パッド10及び17上に形成した。その結果、積層膜10aを形成する際の無電解によるメッキだれが認められた。
【0065】
以上、本発明を具体例を挙げながら詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0066】
1 配線基板、
M1 コア導体層
V1 第1のビア層
M2 第1の導体層
V2 第2のビア層
M11 コア導体層
V11 第1のビア層
M12 第1の導体層
V12 第2のビア層
34l ビアランド
34p ビアパッド
34s ビア導体
7a,7b 金属配線
8、18 ソルダーレジスト層
8a、18a 開口部
10a、17a ニッケル/金積層膜
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板の製造方法であって、
前記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像を施すことによって少なくとも1つの前記開口部を形成する工程と、
前記樹脂絶縁層に対してプラズマ処理及びウォータージェット処理を連続して実施する工程と、
無電解メッキによって、前記開口部内に前記導体層を形成する工程と、
を具えることを特徴とする、配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記プラズマ処理及びウォータージェット処理の前工程において、前記開口部に対して外形エッチング処理を行い、この外形エッチング処理と連続して、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
前記無電界メッキは、無電界ニッケルメッキ及び無電界金メッキを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記無電界メッキによるメッキ厚さが0.01μm〜10.0μmであることを特徴とする、請求項3に記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
前記ウォータージェット処理における水圧が、1MPa〜100MPaの範囲であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の配線基板の製造方法。
【請求項1】
導体層と樹脂絶縁層とをそれぞれ少なくとも一層有し、前記樹脂絶縁層の表面と、前記樹脂絶縁層の開口部から露出した導体層表面とにより、最表層が形成されてなる配線基板の製造方法であって、
前記樹脂絶縁層に対してレジスト塗布及び露光現像を施すことによって少なくとも1つの前記開口部を形成する工程と、
前記樹脂絶縁層に対してプラズマ処理及びウォータージェット処理を連続して実施する工程と、
無電解メッキによって、前記開口部内に前記導体層を形成する工程と、
を具えることを特徴とする、配線基板の製造方法。
【請求項2】
前記プラズマ処理及びウォータージェット処理の前工程において、前記開口部に対して外形エッチング処理を行い、この外形エッチング処理と連続して、前記プラズマ処理及びウォータージェット処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】
前記無電界メッキは、無電界ニッケルメッキ及び無電界金メッキを含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】
前記無電界メッキによるメッキ厚さが0.01μm〜10.0μmであることを特徴とする、請求項3に記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】
前記ウォータージェット処理における水圧が、1MPa〜100MPaの範囲であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載の配線基板の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−187923(P2011−187923A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−239390(P2010−239390)
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月26日(2010.10.26)
【出願人】(000004547)日本特殊陶業株式会社 (2,912)
【Fターム(参考)】
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