説明

配電システム及び配電方法

【課題】予め、現在どの程度電力を使用しているのか、また、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのかを把握させ、また使用することができる電力量の増減を図ることが可能な、配電システムを提供する。
【解決手段】電気機器から電力使用量に関する情報を受け取り、電力使用量を予測するとともに、該電気機器への通電を制御する通電制御部と、電気的に接続される電気機器の電力使用状況に関する情報を表示する情報表示部と、電力を蓄えるバッテリサーバと、を備え、通電制御部は、新たな電気機器が接続される時点で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合には該電気機器へは通電しないと共に情報表示部に該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう旨を表示させ、バッテリサーバに蓄えられている電力の使用を判断する、配電システムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配電システム及び配電方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現状では、電力会社が発電所で発電した電力は、公衆電力配線網を通じて各家庭や企業等に送電されている。各家庭や企業等は、電力会社との間で電力の使用についての契約を行い、その契約に基づいて電力の使用量が定められる。そして、例えば家庭内において電気機器を同時に複数使用し、電流量が電力会社との間の契約で決められた量を超えると、ブレーカーが落ちて電気が使えない仕組みになっている。
【0003】
例えば、各家庭には配電盤が設けられている。この配電盤は、家庭内の複数のエリアについて、エリア毎の総電流量を計測する。そして、容量がオーバーしてしまった場合には、配電盤はオーバーしているエリアのブレーカーを落とす仕組みになっている。また、家屋の内部の総電流量も計測しており、家屋全体として容量がオーバーしてしまった場合には、配電盤は主ブレーカーを落とし、家屋全体への電流の流入を防ぐ仕組みになっている。
【0004】
従って、家庭内において、電力を多く必要とする電子レンジ、電気ストーブ、ドライヤー、エアコン等を同時に使用すると、電流量が電力会社との間の契約で決められた量を超え、ブレーカーが落ちることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−84146号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の配電システムでは、現在どの程度電力を使用しているのか、また、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのか、定量的に把握できないという問題があった。そのため、ブレーカーが落ちるか否かは、利用者の勘に頼らざるを得ないという問題があった。
【0007】
ネットワークを利用して、ユーザが電力会社との契約により定められている最大消費電力量を気にすることなく、自由に各家電製品のオン・オフを行ってもブレーカーが落ちることを無くすことを目的とした技術としては、例えば特許文献1がある。しかし、特許文献1に記載された技術は、消費電力量が所定値を超えそうになった場合、または超えた場合には、警告メッセージを出力するにとどまり、電力使用量を増減させたり、また、電気的に接続された電気機器の制御を自動で行ったりすることはできなかった。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、予め、現在どの程度電力を使用しているのか、また、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのかを把握させ、また使用することができる電力量の増減を図ることが可能な、新規かつ改良された配電システム及び配電方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、電気的に接続される電気機器から電力使用量に関する情報を受け取り、現在及び将来の電力使用量を予測するとともに、該電気機器への通電を制御する通電制御部と、前記通電制御部と電気的に接続される電気機器の電力使用状況に関する情報を表示する情報表示部と、電力を蓄えるバッテリサーバと、を備え、前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合には該電気機器へは通電しないと共に前記情報表示部に該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう旨を表示させ、前記バッテリサーバに蓄えられている電力の使用の有無を判断する、配電システムが提供される。
【0010】
前記バッテリサーバの充放電を制御する充放電制御部をさらに備え、前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行した結果、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合に、前記バッテリサーバに蓄えられた電力を使用するよう前記充放電制御部を制御するようにしてもよい。
【0011】
前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合において、現在電気的に接続されている電気機器の電力使用量が低下し、前記新たな電気機器へ通電しても使用可能電力量を超えなくなるときは、前記新たな電気機器への通電を開始するようにしてもよい。
【0012】
前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合において、現在電気的に接続されている電気機器の電力使用量を低下させる制御を実行するようにしてもよい。
【0013】
前記バッテリサーバは、自然エネルギーによって発電する発電装置で発電された電力を蓄えるようにしてもよい。
【0014】
前記発電装置は複数存在し、複数の前記発電装置で発電された電力を所定の電力に揃える昇圧装置を各前記発電装置に対してそれぞれ備えていてもよい。
【0015】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、電気的に接続される電気機器から電力使用量に関する情報を受け取り、現在及び将来の電力使用量を予測するとともに、該電気機器への通電を制御する通電制御ステップと、前記通電制御部と電気的に接続される電気機器の電力使用状況に関する情報を表示する情報表示ステップと、を備え、前記通電制御ステップは、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合には該電気機器へは通電しないと共に前記情報表示ステップにおいて該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう旨を表示させ、電力を蓄えているバッテリサーバに蓄えられている電力の使用の有無を判断する、配電方法が提供される。
【発明の効果】
【0016】
以上説明したように本発明によれば、予め、現在どの程度電力を使用しているのか、また、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのかを把握させ、また使用することができる電力量の増減を図ることが可能な、新規かつ改良された配電システム及び配電方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態にかかる配電システム10の構成例を示す説明図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる配電システム10の電力の流れを示したものである。
【図3】本発明の一実施形態にかかる配電システム10の電力の流れを示したものである。
【図4】本発明の一実施形態にかかる配電システム10において、時間と共に経過する消費電力量の変化の一例をグラフで示す説明図である。
【図5】屋内表示装置170に表示される情報の一例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施形態にかかる配電システム10の動作を示す流れ図である。
【図7】従来の配電システムを概念的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0019】
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
<1.従来の配電システム>
<2.本発明の一実施形態>
[2−1.配電システムの構成]
[2−2.配電システムの動作]
<3.まとめ>
【0020】
<1.従来の配電システム>
まず、本発明の好適な実施の形態について説明する前に、従来の配電システムとその問題点について図面を参照しながら説明する。
【0021】
図7は、従来の配電システムを概念的に示す説明図である。従来の配電システムは、例えば、電力メータ1010と、配電盤1020と、コンセント1030に接続して動作する電気機器1040と、を含んで構成される。従来の配電システムは、このように公衆電力配線網1から供給される電力の電流量を、配電盤1020で計測し、家屋へ流れる電流量が所定の量を超えるとブレーカーを落とす仕組みになっている。
【0022】
一方、この配電盤1020は、家庭内の複数のエリア毎の総電流量を計測する機能も備えられている。そして、各エリアの総電力量が、各エリアに設定された容量をオーバーしてしまった場合には、オーバーしているエリアのブレーカーのみを落とす仕組みになっている。この時、家屋全体への電流の流入を制御する主ブレーカーは落ちることはないが、全体として所定の量を超えていれば、エリア毎のブレーカーが落ちなくても、主ブレーカーが落ちるようになっている。
【0023】
しかし、上述したように、この図7に示したような従来の配電システムでは、現在どの程度電力を使用しているのか、また、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのか、定量的に把握できないという問題があった。そのため、ブレーカーが落ちるか否かは、利用者の勘に頼らざるを得ないという問題があった。
【0024】
また、図7に示したような従来の配電システムでは、ブレーカーが落ちた時点でコンセントを外し、再度ブレーカーを上げる処理を行っていた。この場合、落とされてしまった電気機器にはリセットがかかり、処理中の内容が消滅してしまう問題が残っていた。例えば電子レンジを例に挙げると、食品を温めている最中にブレーカーが落ちると、今までどのワット数で何分間温めたかなどの内容が消滅してしまうため、続きから再開することが出来なかった。
【0025】
そこで、以下で説明する本発明の一実施形態では、現在の電力使用量を定量的に把握することが出来るとともに、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのかを利用者に把握させることが出来る配電システムについて説明する。これにより、利用者の勘に頼ること無く、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのかを、利用者に把握させることができる。
【0026】
<2.本発明の一実施形態>
[2−1.配電システムの構成]
図1は、本発明の一実施形態にかかる配電システム10の構成例を示す説明図である。以下、図1を用いて本発明の一実施形態にかかる配電システム10の構成例について説明する。
【0027】
図1に示したように、本発明の一実施形態にかかる配電システム10は、パワーコンディショナー140と、バッテリサーバ150と、インテリジェント配電盤160と、屋内表示装置170と、操作盤171と、下り電力メータ180と、上り電力メータ181と、スマートコンセント190a〜190eと、を含んで構成される。
【0028】
また、図1に示したように、本発明の一実施形態にかかる配電システム10は、太陽電池110a、110bと、風力発電等の他の発電装置110cと、昇圧ユニット120a、120b,120cと、接続ユニット130と、スマートコンセント190a〜190eと接続して使用される電気機器191a、191bと、を含んで構成される。
【0029】
太陽電池110a、110bは、太陽光の照射を受けて電力を発生することができる発電装置である。太陽電池110a、110bで発生した電力は、それぞれ昇圧ユニット120a、120bによって所定の電圧に昇圧されて、接続ユニット130に送られる。図1では、2つの太陽電池110a、110bを図示しているが、本発明においては、太陽電池の数はかかる例に限定されない。また、本発明においては、配電システムに太陽電池を含んでいなくてもよい。
【0030】
また、本発明の一実施形態にかかる配電システム10は、図1に示したように、風力発電等の、太陽電池とは異なる、自然エネルギー(太陽光や風力等によって得られる自然エネルギーに限らず、人力発電等の、発電電力を一定に保つことが困難な多様なエネルギー源についても、本発明の「自然エネルギー」に含まれるものとする。以下において同様)による他の発電装置110cを含んでいても良い。発電装置110cで発電された電力は、昇圧ユニット120cによって所定の電圧に昇圧されて、接続ユニット130に送られる。太陽電池以外のエネルギー発生源としては、風力発電の他にも、太陽熱発電、燃料電池、人力発電(自転車等を漕ぐ)などが考えられる。
【0031】
太陽電池110a、110bが生成した電力の内、使用量を上回る電力は売電される。しかし、グリッド配線網の状況により、配電システム10の利用者は、電力を売電できないこともあり得る(例えば、当該利用者が所定量の買電を行っており、これ以上買い取れない状況など)。このような状況下では、従来は発電を停止したり、発電した電気を破棄したりしていた。本実施形態においては、このような電力はバッテリサーバ150に蓄電される。
【0032】
昇圧ユニット120a、120b,120cは、太陽電池110a、110b及び発電装置110cで発電された電力の電圧を揃えるために、所定の電圧へ昇圧させるものである。昇圧ユニット120a、120b,120cによって、所定の電圧へ昇圧された電力はそれぞれ接続ユニット130に送られる。
【0033】
接続ユニット130は、昇圧ユニット120a、120b,120cから送られてくる電力を束ね、パワーコンディショナー140へ出力するものである。
【0034】
パワーコンディショナー140は、バッテリサーバ150や、インテリジェント配電盤160との間で電力の授受を行うものである。パワーコンディショナー140は、必要に応じて電力を直流から交流へ、また交流から直流へ変換しても良い。
【0035】
バッテリサーバ150は、内部にバッテリ(二次電池)を備えており、太陽電池110a、110b及び発電装置110cが発電した電力や、公衆電力配線網1から供給される電力によって充電が可能なように構成されているものである。公衆電力配線網1から供給される交流の電力をバッテリサーバ150へ充電するには、パワーコンディショナー140で交流から直流に変換してバッテリサーバ150へ電力を供給するようにしてもよい。
【0036】
なお、バッテリサーバ150の形態としては、単にバッテリが内部に設けられている装置であってもよく、バッテリを動力源として走行することが出来る電気自動車、電気オートバイのようなものであってもよい。そのような電気自動車や電気オートバイは、使用しない場合には家庭用のバッテリサーバとして用いることが可能である。
【0037】
なお、バッテリサーバ150への電力のチャージは、公衆電力配線網1から受電できるタイミングで随時行い、利用者が多く電力を利用する時を避け、例えば夜間時に実行されるようにしてもよい。
【0038】
インテリジェント配電盤160は、家庭内での電力使用量を計測するものであり、インテリジェント配電盤160が計測した電力使用量の情報は、屋内表示装置170に適宜通知される。また、インテリジェント配電盤160は、スマートコンセント190a〜190eから、スマートコンセント190a〜190eに接続される電気機器の予想消費電力量の情報を受け取ることができる。インテリジェント配電盤160は、スマートコンセント190a〜190eから受け取った情報を屋内表示装置170へ出力することが出来る。
【0039】
このように、インテリジェント配電盤160が、現在の電力使用量及びスマートコンセント190a〜190eに接続される電気機器の予想消費電力量の情報を取得し、それらの取得した情報を屋内表示装置170へ送ることで、ユーザは、屋内表示装置170に表示される情報を見て、現在の電力使用量を定量的に把握することが出来るとともに、どの電気製品をどの程度使用すればブレーカーが落ちてしまうのかを把握することが出来る。
【0040】
屋内表示装置170は、インテリジェント配電盤160から送られてくる、現在の電力使用量及びスマートコンセント190a〜190eに接続される電気機器の予想消費電力量の情報を表示するものである。屋内表示装置170が表示する情報の詳細については後述する。
【0041】
なお、インテリジェント配電盤160と屋内表示装置170とは、有線で接続されていてもよく、無線で接続されていてもよい。また、本実施形態では、現在の電力使用量及び電気機器の予想消費電力量の情報を表示する表示装置は屋内に設置されるものとして説明しているが、本発明はかかる例に限定されない。現在の電力使用量及び電気機器の予想消費電力量の情報を表示する表示装置は屋外に設置されるようにしてもよい。
【0042】
操作盤171は、例えば屋内表示装置170と一体に設けられる、インテリジェント配電盤160に対して配電制御を指示するものである。例えば、スマートコンセント190a〜190eに電気機器が接続され、その電気機器が動作を始めた際に、その電気機器の動作によって電力量が契約電力量を超えるような場合に、ユーザは操作盤171を操作して、その電気機器が接続される電気系統に対してインテリジェント配電盤160からの通電を停止するように制御したり、またバッテリサーバ150に電力が蓄えられている場合には、バッテリサーバ150から電力を出力するよう制御したりすることができる。
【0043】
なお、操作盤171は、屋内表示装置170にタッチパネル機能を備えることで、屋内表示装置170と一体に構成するようにしてもよい。
【0044】
下り電力メータ180は、公衆電力配線網1から送電される電力の計測を行うメータである。ユーザが公衆電力配線網1で送電される電力を使用する際には、下り電力メータ180で計測された電力量に基づいた決済処理が行われる。
【0045】
上り電力メータ181は、インテリジェント配電盤160から公衆電力配線網1に送電される電力の計測を行うメータである。ユーザが公衆電力配線網1に送電することで電力の売電を行う際には、上り電力メータ181で計測された電力量に基づいた決済処理が行われる。
【0046】
スマートコンセント190a〜190eは、通常の電力供給機能に加え、情報の通信機能を備えたコンセント(プラグ受け)であり、スマートコンセント190a〜190eに、対応する電気機器を接続すると、その電気機器と、インテリジェント配電盤160との間で情報の通信を実行することが可能になる。
【0047】
なお、スマートコンセント190a〜190eは、スマートコンセントに対応していない電気機器のプラグの誤挿入を防止するために、既存のコンセントと異なる形態を有していることが望ましい。なお、ここでは、スマートコンセント190a〜190eの具体的な形態には特に言及しない。
【0048】
もちろん、スマートコンセント190a〜190eは、スマートコンセントに対応していない電気機器のプラグの挿入を受け付けられる形態を有していてもよい。この場合には、スマートコンセントに対応していない電気機器のプラグがスマートコンセント190a〜190eに挿入されても、もちろん、その電気機器とインテリジェント配電盤160との間で情報の通信は行われない。
【0049】
また、スマートコンセントに対応していない電気機器のプラグは、既存のコンセント(プラグ受け)に挿入できるようにしても良い。この場合も、もちろん、その電気機器とインテリジェント配電盤160との間で情報の通信は行われない。
【0050】
電気機器191a、191bは、スマートコンセントに対応した電気機器であり、スマートコンセント190a〜190eにプラグを差し込むことで、インテリジェント配電盤160との間で情報の通信を実行することが出来る。
【0051】
インテリジェント配電盤160は、スマートコンセント190a〜190eに接続された電気機器191a、191bに配電可能と判断すれば、自動的に電気機器191a、191bへ通電する。しかし、電力不足であると判定した場合、インテリジェント配電盤160は、屋内表示装置170を介して電力不足である旨を警告すると共に、スマートコンセント190a〜190eに接続された電気機器191a、191bへの通電は行わない。そして、スマートコンセント190a〜190eに接続された電気機器191a、191bへの通電は行わない場合に、所定時間経過後に自動的に電気機器191a、191bへ通電することが可能になるときには、いつその通電が可能になるかを、屋内表示装置170を介して通知する。この所定時間経過後に自動的に電気機器191a、191bへ通電することが可能になる場合とは、例えば、電子レンジによる食品の温めが終わったり、洗濯機による洗濯が終わったりする場合などがある。
【0052】
電気機器191a、191bからインテリジェント配電盤160へ伝送される情報としては、上述した予想消費電力量の情報の他、例えば電気機器の動作状態の情報がある。電気機器の動作状態としては、例えば、電気機器が電子レンジであれば、食品を温めている時間やそのワット数であってもよく、また例えば、電気機器が洗濯機であれば、洗濯の進行状況であってもよい。
【0053】
以上、本発明の一実施形態にかかる配電システム10の構成について説明した。図1に示した本発明の一実施形態にかかる配電システム10における電力の流れについて説明する。
【0054】
図2は、太陽電池110a、110bや他の発電装置110cで発電した電力を、公衆電力配線網1へ出力することで売電したり、バッテリサーバ150に貯蔵したりする際の電力の流れを示したものである。
【0055】
本発明の一実施形態にかかる配電システム10においては、太陽光発電や風力発電等の自然エネルギー等からの自家発電システムを利用すると共に、余った電力の一部をバッテリサーバ150へ蓄えておくことが出来る。もちろん、本発明においては、自家発電システムによって発電された電力の全てを売電してもよい。また、バッテリサーバ150には、安価な夜間グリッド電力を充電しておくようにしても良い。
【0056】
図3は、公衆電力配線網1を通じて発電所から供給される電力を、インテリジェント配電盤160及びスマートコンセント190a〜190eを通じて電気機器191a、191bに供給する際の電力の流れを示したものである。
【0057】
本発明の一実施形態にかかる配電システム10においては、公衆電力配線網1を通じて発電所から供給される電力をバッテリサーバ150へ蓄えておくことが出来る。もちろん、本発明においては、公衆電力配線網1を通じて発電所から供給される電力を、直接インテリジェント配電盤160及びスマートコンセント190a〜190eを通じて電気機器191a、191bに供給してもよい。更に、契約消費量を予想消費電力量がオーバーした際に、必要に応じて、バッテリーサーバ150からスマートコンセント190a〜190eを通じて電気機器191a、191bに供給するようにしてもよい。
【0058】
以上、本発明の一実施形態にかかる配電システム10における電力の流れについて説明した。次に、本発明の一実施形態にかかる配電システム10の動作について、詳細に説明する。
【0059】
上述したように、電気製品がスマートコンセント190a〜190eに接続される場合、予想消費電力量を通達する。これを受信したインテリジェント配電盤160(またはパワーコンディショナー140、あるいはパワーコンディショナー140とインテリジェント配電盤160とを一体とした装置)は、将来の予想消費電力量を計算し、それを屋内表示装置170に表示する。
【0060】
一方、スマートコンセントではない既存のコンセントに電気機器が接続された場合には、将来の予想消費電力量が計算できないので、現在の消費量がそのまま継続するものとして上記予想消費電力量に反映させる。
【0061】
このような本発明の一実施形態にかかる配電システム10において、契約消費量をオーバーしてしまうような新たな機器をスマートコンセント190a〜190eに接続した場合を考える。その時、表示装置にて音や画面等で警告する。警告内容は、接続した機器に通電すると契約消費電力量をオーバーし、ブレーカーが落ちるというものと、どれ位待つと通電できるかを示す。
【0062】
実は、現時点では契約消費電力量をオーバーしてしまうが、所定の時間待てば下回る可能性がある場合があり得る。例えば、電子レンジや電子ジャーなどは、一時期大量の電力を消費するが、処理終了後に大幅に消費量を減らすのが普通である。これらの処理が終了すれば、新たに接続した機器に通電しても契約消費量を上回らなくて済む場合がある。
【0063】
一方、それでも使用したいとした場合には、利用者からの指示により、パワーコンディショナー140を経由し、または直接、バッテリサーバ150に蓄えられた電力を利用するようにしてもよく、あるいは、自動でバッテリサーバ150に蓄えられた電力を使用するように予めインテリジェント配電盤160に指示を与えておく。このように、バッテリサーバ150に蓄えられた電力を利用するようにすることで、利用者は、電力会社との間で締結する、大電力を使えるようにするための高額な基本契約料を払わなくて済むようになる。
【0064】
更に、他の電子機器の消費電力量を制御することで、新たに接続した機器に通電できる場合がある。例えば、冷蔵庫、エアコンのように、温度等を一時的に調整し、消費電力量を引き下げても大きな問題がないものがある。このような機器に対し、所定時間消費電力量を抑え、接続した機器に優先的に電力を配分するようにしても良い。これは利用者の指示、あるいは自動で行うようにしても良い。
【0065】
図4は、本発明の一実施形態にかかる配電システム10において、時間と共に経過する消費電力量の変化の一例をグラフで示す説明図である。例えば、インテリジェント配電盤160が計測する消費電力予測が契約消費電力量を下回っている状態で、例えばドライヤーのような電力を多く消費する電気機器がスマートコンセント190a〜190eに接続されたとする。そして、ドライヤーの接続により、予測消費電力量が契約消費電力量を上回ってしまうと、インテリジェント配電盤160はドライヤーへは通電しない。ドライヤーへの通電で消費電力量が契約消費電力量を上回り、ブレーカーが落ちてしまうからである。
【0066】
しかし、現在使用中の電気機器の中で、暫くすると動作が停止する電気機器が存在する場合がある。例えば、電子レンジを使用していて、数分後に食品の温めが完了するような場合である。そのような場合は、電子レンジの動作が完了すると、消費電力量も低下するので、インテリジェント配電盤160は、その時点でドライヤーへの通電を実行する。これにより、ドライヤーが使用可能になった時点で、ユーザは特段の操作を要せずにドライヤーを使用することが可能になる。
【0067】
なお、ドライヤーの接続により、予測消費電力量が契約消費電力量を上回ってしまうが、バッテリサーバ150の電力を使用すれば、消費可能な総電力量を一時的に増やせ、ドライヤーの接続によっても消費可能な総電力量未満の消費電力量で済む場合がある。そのような場合には、インテリジェント配電盤160はパワーコンディショナー140を制御することで、または直接、バッテリサーバ150に蓄えられている電力を用いて、ドライヤーへの通電を実行する。
【0068】
このように、インテリジェント配電盤160は、スマートコンセント190a〜190eに接続されている電気機器の消費電力量を把握し、そのスマートコンセント190a〜190eに電気機器が接続されると、消費電力量が契約消費電力量を上回るか否かで、その接続された電気機器への通電の可否を判断する。
【0069】
図5は、屋内表示装置170に表示される情報の一例を示す説明図である。スマートコンセント190a〜190eにドライヤーが接続されたことをインテリジェント配電盤160が検知すると、インテリジェント配電盤160は、このように屋内表示装置170へ情報を表示させる。その情報の表示に際して、音声で併せて通知するようにしてもよい。
【0070】
配電システム10のユーザは、通電できない旨の表示を受けると、必要に応じて操作盤171を操作する。この際、バッテリサーバ150の電力を利用して通電する指示を送出するようにしてもよい。また、他の機器の消費電力量を抑えて通電する指示を創出してもよい。後者の場合、エアコン・冷蔵庫の温度、テレビ・照明の輝度、洗濯機などの動作速度、電気自動車等の充電処理の動作速度などを調整し、目的の機器に通電を行うようにしてもよい。なお、これらを予め指示しておき、自動的に処理させるようにしても良い。例えば、電力が足りなくなったら、自動的にバッテリサーバの電力を使い、それでも足りない場合、冷蔵庫、エアコンの温度を調整し、照明・テレビの輝度を下げ、電気自動車等の充電処理の延期を行う、などの設定を受け付けるようにしても良い。
【0071】
次に、本発明の一実施形態にかかる配電システム10の動作について説明する。
【0072】
[2−2.配電システムの動作]
図6は、本発明の一実施形態にかかる配電システム10の動作を示す流れ図である。以下、図6を用いて本発明の一実施形態にかかる配電システム10の動作について説明する。
【0073】
インテリジェント配電盤160は、スマートコンセント190a〜190eに接続されている家電製品191a、191bの動作状況を把握することで、現在の電力消費と、将来の電力消費とを予測する(ステップS101)。
【0074】
上記ステップS101で、インテリジェント配電盤160が現在の電力消費と、将来の電力消費とを予測すると、インテリジェント配電盤160はその予測した電力消費の情報を屋内表示装置170へ表示させ、屋内表示装置170は電力消費についての表示を更新する(ステップS102)。
【0075】
上記ステップS102で、屋内表示装置170が電力消費についての表示を更新すると、インテリジェント配電盤160は、スマートコンセント190a〜190eに、スマートコンセントに対応した新たな電気機器が接続されたかどうかを判断する(ステップS103)。
【0076】
上記ステップS103の判断の結果、新たな電気機器の接続がなかった場合には、上記ステップS101に戻って、インテリジェント配電盤160は、現在の電力消費と、将来の電力消費との予測を継続する。一方、上記ステップS103の判断の結果、新たな電気機器の接続があった場合には、インテリジェント配電盤160は、その新たに接続された電気機器との間で、配線を介した通信を実行し、当該電気機器から予測電力消費量を取得する(ステップS104)。
【0077】
上記ステップS104で、インテリジェント配電盤160が、新たに接続された電気機器から予測電力消費量を取得すると、続いて、インテリジェント配電盤160は、将来の電力消費量を再計算する(ステップS105)。
【0078】
そして、上記ステップS105で、インテリジェント配電盤160が将来の電力消費量を再計算すると、インテリジェント配電盤160は、その上記ステップS105で予測した電力消費量で電力が足りるかどうかを判断する(ステップS106)。
【0079】
上記ステップS106の判断の結果、ステップS105で予測した電力消費量で電力が足りると判断された場合には、インテリジェント配電盤160は、上記ステップS103で新たに接続された電気機器に対して通電し(ステップS107)、上記ステップS101に戻る。一方、上記ステップS106の判断の結果、ステップS105で予測した電力消費量で電力が足りないと判断された場合には、インテリジェント配電盤160は、屋内表示装置170に対して、電力が不足する旨の警告表示をさせる。屋内表示装置170は、電力が不足する旨の警告表示を行う(ステップS108)。
【0080】
上記ステップS108で、電力が不足する旨の警告表示を屋内表示装置170が行うと、続いて、インテリジェント配電盤160は、操作盤171によって利用者から指示があったかどうかを判断する(ステップS109)。
【0081】
上記ステップS109の判断の結果、操作盤171によって利用者から指示が無かったと判断された場合には、上記ステップS105に戻って、インテリジェント配電盤160は将来の電力消費量を再計算する。一方、上記ステップS109の判断の結果、操作盤171によって利用者から指示があったと判断された場合には、続いて、インテリジェント配電盤160は、バッテリサーバ150に蓄えられている電力を使用するかどうかを判断する(ステップS110)。
【0082】
この、電力が不足すると予想される場合にバッテリサーバ150に蓄えられている電力を使用するか否かは、予め電力が不足すると予想される場合にバッテリサーバ150に蓄えられている電力を使用する設定をインテリジェント配電盤160に行っていてもよく、その場合は、上記ステップS109において利用者からの指示を仰がなくてもよい。また、本実施形態において示すように、電力が不足すると予想される場合に利用者に適宜選択(ステップS109)させるようにしてもよい。
【0083】
上記ステップS110の判断の結果、バッテリサーバ150に蓄えられている電力を使用すると判断された場合には、インテリジェント配電盤160は、バッテリサーバ150に蓄えられている電力を加味したものに、使用可能電力量を修正する(ステップS111)。
【0084】
上記ステップS111で、インテリジェント配電盤160が、バッテリサーバ150に蓄えられている電力を加味したものに、使用可能電力量を修正すると、続いて、その修正された使用可能電力量で電力が足りるかどうかを判断する(ステップS112)。
【0085】
上記ステップS112の判断の結果、修正された使用可能電力量で電力が足りると判断された場合には、バッテリサーバ150の電力供給を開始すると共に、上記ステップS103で新たに接続された電気機器に対して通電し(ステップS113)、上記ステップS101に戻る。一方、上記ステップS112の判断の結果、修正された使用可能電力量で電力が足りないと判断された場合、または、上記ステップS110で、バッテリサーバ150に蓄えられている電力を使用しないと判断された場合には、インテリジェント配電盤160は、操作盤171によって利用者から指示された電気機器の、将来の予測消費電力量を減らして再計算する(ステップS114)。なお、ここで指示される電気機器とは、エアコン・冷蔵庫、テレビ、照明、洗濯機、電気自動車等のことである。
【0086】
上記ステップS114で、インテリジェント配電盤160が、操作盤171によって利用者から指示された電気機器の、将来の予測消費電力量を減らして再計算すると、続いて、その再計算された予測消費電力量で電力が足りるかどうかを判断する(ステップS115)。なお、利用者からの指示は、予め行っておいても良いし、電力不足が確認される度に行うようにしても良い。
【0087】
上記ステップS115の判断の結果、再計算された予測消費電力量で電力が足りると判断された場合には、利用者から(予め)指示された電気機器の消費電力量を減らした後、上記ステップS103で新たに接続された電気機器に対して通電し(ステップS113)、上記ステップS101に戻る。一方、上記ステップS115の判断の結果、再計算された予測消費電力量でも電力が足りないと判断された場合には、上記ステップS108に戻り、インテリジェント配電盤160は、屋内表示装置170に対して、電力が不足する旨の警告表示をさせ、屋内表示装置170は、電力が不足する旨の警告表示を行う。
【0088】
なお、利用者から(予め)指示された全ての電気機器(例えば電気機器A、B、Cとする)を対象とする必要性はなく、必要最低限の機器(例えば電気機器A、B、Cの中の電気機器A、Bだけ)の消費電力を減少させる(電気機器Aと電気機器Bだけ20%減少させる)ようにしても良いし、全ての機器(例えば電気機器A、B、Cとする)に対し、必要最低限の消費電力の低下処理を行う(例えば電気機器A、B、Cに対し、10%減少させる)ようにしても良い。
【0089】
このように、本発明の一実施形態にかかる配電システム10が動作することで、スマートコンセント190a〜190eに、スマートコンセント対応の電気機器が接続された時点で、その電気機器に電力を供給しても使用可能電力量以内で電力が足りるかどうかを判断し、電力が足りなければ適宜警告表示や、現在使用中の電気機器の消費電力を減少させたりする。これにより、従来は利用者の予測や勘に頼っていた電力の過不足を適切に判断し、利用者の負担を軽減させることが可能になる。
【0090】
なお、スマートコンセントに対応していない電気機器がスマートコンセント190a〜190eに接続された場合には、インテリジェント配電盤160は、その機器に一旦は通電するものの、契約電力量をオーバーすることが判明した時点で、その機器への通電のみを停止し、屋内表示装置170にその旨警告するようにしても良い。あるいは、インテリジェント配電盤160は、スマートコンセントに対応していない電気機器がスマートコンセント190a〜190eに接続される都度、実際に消費する電力量をユーザに入力させ、その数値を用いて予想消費電力量を計算するようにしても良い。
【0091】
<3.まとめ>
以上説明したように本発明の一実施形態にかかる配電システム10によれば、インテリジェント配電盤160が、現在の電力消費量と、将来の電力消費量とを常に計算する。そして、スマートコンセント190a〜190eに、スマートコンセント対応の電気機器が接続されると、インテリジェント配電盤160は、当該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまうかどうかを判断する。
【0092】
そして、当該電気機器に通電しても使用可能電力量を超えなければ、インテリジェント配電盤160はそのまま当該電気機器へ通電し、当該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合には、インテリジェント配電盤160は、当該電気機器へ通電を行わないか、また、バッテリサーバ150の電力を用いて一時的に使用可能電力量を上げて、当該電気機器に通電しても使用可能電力量を超えなければ、当該電気機器へ通電する。
【0093】
これにより、本発明の一実施形態にかかる配電システム10は、従来は利用者の予測や勘に頼っていた電力の過不足を適切に判断し、利用者の負担を軽減させることが可能になる。また、従来の配電システムでは、使用可能電力量を超えてしまうと強制的にブレーカーが落ちてしまい、電源が落とされてしまった電気機器にはリセットがかかり、処理中の内容が消滅してしまう問題があったが、本発明の一実施形態にかかる配電システム10は、通電前に使用可能電力量を超えるかどうか判断するので、電源が落とされてしまった電気機器にはリセットがかかり、処理中の内容が消滅してしまう問題を回避することができる。
【0094】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0095】
1 公衆電力配線網
10 配電システム
110a、110b 太陽電池
110c 発電装置
120a、120b,120c 昇圧ユニット
130 接続ユニット
140 パワーコンディショナー
150 バッテリサーバ
160 インテリジェント配電盤
170 屋内表示装置
171 操作盤
180 下り電力メータ
181 上り電力メータ
190a〜190e スマートコンセント
191a、191b 電気機器


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に接続される電気機器から電力使用量に関する情報を受け取り、現在及び将来の電力使用量を予測するとともに、該電気機器への通電を制御する通電制御部と、
前記通電制御部と電気的に接続される電気機器の電力使用状況に関する情報を表示する情報表示部と、
電力を蓄えるバッテリサーバと、
を備え、
前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合には該電気機器へは通電しないと共に前記情報表示部に該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう旨を表示させ、前記バッテリサーバに蓄えられている電力の使用の有無を判断する、配電システム。
【請求項2】
前記バッテリサーバの充放電を制御する充放電制御部をさらに備え、
前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行した結果、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合に、前記バッテリサーバに蓄えられた電力を使用するよう前記充放電制御部を制御する、請求項1に記載の配電システム。
【請求項3】
前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合において、現在電気的に接続されている電気機器の電力使用量が低下し、前記新たな電気機器へ通電しても使用可能電力量を超えなくなるときは、前記新たな電気機器への通電を開始する、請求項1に記載の配電システム。
【請求項4】
前記通電制御部は、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合において、現在電気的に接続されている電気機器の電力使用量を低下させる制御を実行する、請求項1に記載の配電システム。
【請求項5】
前記バッテリサーバは、自然エネルギーによって発電する発電装置で発電された電力を蓄える、請求項1に記載の配電システム。
【請求項6】
前記発電装置は複数存在し、複数の前記発電装置で発電された電力を所定の電力に揃える昇圧装置を各前記発電装置に対してそれぞれ備える、請求項5に記載の配電システム。
【請求項7】
電気的に接続される電気機器から電力使用量に関する情報を受け取り、現在及び将来の電力使用量を予測するとともに、該電気機器への通電を制御する通電制御ステップと、
前記通電制御部と電気的に接続される電気機器の電力使用状況に関する情報を表示する情報表示ステップと、
を備え、
前記通電制御ステップは、新たな電気機器が電気的に接続される時点で該電気機器との間で電力使用量に関する情報の通信を実行し、該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう場合には該電気機器へは通電しないと共に前記情報表示ステップにおいて該電気機器に通電することで使用可能電力量を超えてしまう旨を表示させ、電力を蓄えているバッテリサーバに蓄えられている電力の使用の有無を判断する、配電方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−120401(P2012−120401A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−270439(P2010−270439)
【出願日】平成22年12月3日(2010.12.3)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】