説明

酸素分離膜

【課題】 複雑な構造上の工夫を要せずに酸素透過能に優れ比較的低い温度においても使用することのできる酸素分離膜を提供する。
【解決手段】 一般式Ba1−x、BaFe1−y、またはBa1−xFe1−y(各式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組合せを表し、xは0.01〜0.5であり、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組合せを表し、yは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含む酸素分離膜による。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気などの酸素含有ガスから酸素を選択的に分離する技術に関し、特に無機セラミック材料から成る新規な酸素分離膜に関する。
【0002】
酸素含有ガスから酸素を選択的に分離して高純度の酸素や酸素富化空気を製造することは工場における熱効率の向上や排ガスの削減などの目的から工業的に重要な基礎技術である。さらに、純酸素や酸素富化空気は、医療分野や廃水処理といった幅広い分野でその重要性が高まっている。
【0003】
酸素を分離する技術としては、小型の装置で安価に且つ簡便に酸素を連続的に分離できる膜分離法が有望であり、種々の有機膜および無機膜が開発されている。これまでに幾つかの有機高分子膜が実用されているが、常温での使用に限られており、燃焼プロセスに直接使用することはできない。一方、無機のセラミックス膜は高温での使用に関しては問題はない。特に、混合導電性(イオンによる導電性と電子による導電性を併せ持つ特性)を示すペロブスカイト型酸化物を用いた無機の酸素分離膜は、電極や外部回路を必要とせず、酸素の濃度勾配のみで簡便に酸素を分離できるため、省エネルギー性が高く環境にも優しい。
【0004】
酸素分離膜としてこれまでに盛んに提案されてきたものとしてLa−Sr−Co系ペロブスカイト酸化物膜があるが、これは900℃程度の高温でなければ使用できない。また、酸素透過能(酸素分離能)も低いので、それを高めるために複雑な構造を呈するものが多い。例えば、特開2001−269555号公報(特許文献1)では、La−Sr−Co系複合酸化物から成る酸素分離用セラミック材料において、酸素交換速度が酸素透過速度を律速するので、酸素イオン拡散能を有する複合酸化物の表面に、別の組成の複合酸化物から成る薄膜の酸素交換層を形成させるべきであるとしている。
【特許文献1】特開2001−269555号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、複雑な構造上の工夫を要せずに酸化物それ自体が酸素透過能に優れ、比較的低い温度においても使用することのできる酸素分離膜として好適な新しいタイプのペロブスカイト型酸化物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、やはり混合導電性を示すペロブスカイト型酸化物として知られたBaFeOに注目し、研究を重ねた結果、Baおよび/またはFeの一部を特定の金属元素で置換した複合酸化物によって上記目的が達成されることを見出し、本発明を導き出した。
【0007】
かくして、本発明は、一般式Ba1−x(式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組み合わせを表し。xは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含むことを特徴とする酸素分離膜を提供するものである。
【0008】
また、本発明に従えば、一般式BaFe1−y(式中、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組み合わせを表し、yは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含むことを特徴とする酸素分離膜が提供される。
【0009】
さらに、本発明は、一般式Ba1−xFe1−yM(式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組み合わせを表し、xは0.01〜0.5であり、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組み合わせを表し、yは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含むことを特徴とする酸素分離膜を提供する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
BaFeOは高温領域では高い酸素透過能を示すが、800℃付近での立方晶−六方晶の相変移に伴い、800℃以下で酸素透過能は急激に減少していく。
本発明者は、(1)Tolerance Factorの観点からBa2+よりもイオン半径の小さい元素、あるいはFe3+よりもイオン半径の大きい元素の部分置換を行い、立方晶を得ることで、中低温領域での酸素透過能の増加を図る、(2)Ba2+またはFe3+よりも低価数の元素を部分置換し、電荷補償により酸素欠陥を導入して酸素透過能の増加を図る、(3)Ba2+またはFe3+よりも高価数の元素の部分置換を試み、全体の価数のバランスをとることで酸素欠陥を導入して酸素透過能の増加を図る、などの設計指針の基に試行錯誤の結果、本発明を完成した。
【0011】
したがって、本発明に従えば、酸素分離膜として使用されるのに好適な一般式Ba1−xで表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物〔以下、Aサイト置換タイプ(のペロブスカイト型酸化物)と称することがある〕が得られる。式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組合せを表し、好ましくはLaであり、また、xは0.01
〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.2である。
【0012】
さらに、本発明に従えば、酸素分離膜として使用されるのに好適な一般式BaFe1−yで表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物〔以下、Mサイト置換タイプ(のペロブスカイト型酸化物)と称することがある〕が得られる。式中、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組合せを表し、好ましくはInまたはCeであり、また、yは0.01〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.2である。
【0013】
本発明に従えば、さらに、酸素分離膜として使用されるのに好適な一般式Ba1−xFe1−yで表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物〔以下、2元素同時置換タイプ(のペロブスカイト型酸化物)と称することがある〕が得られる。式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組合せを表し、好ましくはLaであり、また、xは0.01〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.2である。さらに、式中、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組合せを表し、好ましくはInまたはCeであり、また、yは0.01〜0.5であり、好ましくは0.01〜0.2である。
【0014】
一般に、無機セラミックス膜から成る酸素分離膜は、膜厚を薄くすると酸素透過能は増すが、一定の厚さ(例えば、数百μm)で頭打ちになってしまい、それより薄くしても酸素透過能の増加は起こらない。しかし、上記の本発明に従うペロブスカイト型酸化物は、膜厚を薄くするに従い、確実に酸素透過能の向上が図られる。したがって、本発明に従うペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜は、酸素分離膜として、5〜1000μm、好ましくは30〜800μm、特に好ましくは50〜500μmの厚さで使用することができる。
【0015】
本発明に従うペロブスカイト型酸化物の更なる特徴は、Aサイト置換タイプ、Mサイト置換タイプおよび2元素同時置換タイプのいずれも、600〜700℃程度の中高温域においても高い効率で酸素の選択的透過を実現できる酸素分離膜として供することができることである。
【0016】
本発明に従うペロブスカイト型酸化物は、既述の従来技術におけるように表面に特別の機能層を設けるなど複雑な構造を必要とせずに、当該酸化物の膜自体が高い酸素透過能を有する。勿論、本発明のペロブスカイト型金属酸化物からなる緻密膜を多孔質の支持体上にきわめて薄い層(例えば、30μm程度)として積層させることにより、きわめて高性能の酸素分離膜として実用に供する。この場合、支持体は、緻密膜を構成する金属酸化物と熱的特性を等しくすることが必要であり、したがって、緻密膜の金属酸化物と同一または同質のものが好ましい。
【0017】
本発明の酸素分離膜を構成するペロブスカイト型金属酸化物は、一般に、金属酢酸塩または金属硝酸塩の水溶液を蒸発乾固して目的の組成の前駆体を得た後、これを仮焼成および(本)焼成して調製される。焼成後の酸化物を緻密は膜に加圧成形して酸素分離膜として供する(後述の実施例参照)。
【実施例】
【0018】
以下に、本発明の特徴をさらに具体的に示すために実施例を記すが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。以下の実施例は、本発明に従うAサイト置換タイプ、Mサイト置換タイプおよび2元素同時置換タイプのペロブスカイト型酸化物から作製された酸素透過膜について測定された酸素透過速度の代表的結果を示すものである。
【0019】
<ペロブスカイト型酸化物の調製と酸素透過膜の作製>
原料として用いた試薬を表1に示す。目的のペロブスカイト型酸化物の組成に応じて化学量論比で混合した酢酸塩または硝酸塩をイオン交換水に溶解させ、約120℃で攪拌しながら濃縮し、その後約350℃で溶液を蒸発させ、得られた粉末をめのう乳鉢で粉砕した。このようにして得られた前駆体を空気中850℃で5時間で仮焼成し、試料紛体を得た。
この試料紛体を300rpm、15時間ボールミル処理した後、約120℃にてエタノールを蒸発させ、得られた試料をめのう乳鉢にて粉砕した。粉砕後の試料を4.0MPの圧力で直径2cm、厚さ約1.2〜1.3mmのディスク状となるように1軸加圧成形し、960〜1200℃で5〜10時間焼結させ、得られた焼結体ディスクの両面を研磨し、厚さ約1mm(1000μm)の酸素透過膜を作成した。
酸素透過膜に使用したディスクが開孔の無い良好な緻密体であるかを評価するための窒素透過率測定装置を用いた:真鍮製の装置内にセットされたOリングにアピエゾンHを塗り、試料をOリングではさみ一定圧力の窒素を流し試料を透過する窒素量を石鹸膜流量計によって測定した。多孔体を透過した窒素量V[ml]は下記の式(I)で表される。
【0020】
【数1】

ここで、K:窒素透過率[ml・cm・cm-2・s・atm-1]、A:試料断面積[cm2]、ΔP:圧力差[atm]、t:時間[s]、L:試料の厚さ[cm]である。この式を
【0021】
【数2】

と変形し、圧力差ΔPを一定に保った時の窒素透過速度の定常値を石鹸膜流量計により測定し、窒素透過率を決定した。この式(II)から算出した窒素透過率が40kPaで0mlsec-1cm-2atm-1となった緻密膜を酸素透過能の測定に使用した。
【0022】
【表1】

【0023】
<酸素透過速度の測定>
図1酸素透過速度測定装置を示す。酸素透過能の測定は石英管と試料ディスクを銀リングを用いて融着し、石英管内部にはHeを流通させ、外部には空気を流通させた。試料ディスクを通してHe中に電気化学的に透過してきた酸素は、六方コックによりサンプリングし、ガスクロマトグラフィーにより定量した。このとき、空気の流量は200ml・min-1、キャリアーガスであるHeの流量は40-150ml・min-1とした。電気炉にはセラミックス電気管状炉ARF-50K(AC100V-700W、(株)アサヒ理化製作所)を用い、これをデジタル温度調節計KP1000((株)CHINO)およびサイリスタレギュレータJS-1020A((株)CHINO)により温度制御した。試料ディスクと石英管(内径10.0mm、外径12.0mm)の融着は、銀線(線経1mm、(株)ニラコ)をリング状に成形し、軽くプレスした後、銀線の両端をガスバーナーで融着し、もう一度プレスしたものを用いた。このリングを石英管と試料ディスクの間に挿み、銀ペースト(DOTITE、(株)藤倉化成)により接着し、装置内にセットした。これを装置内で、950℃まで45分で昇温した後、950〜980℃の温度範囲では6.0℃/minで急激に昇温・冷却をさせ、銀の融着を完了させた後、2℃・min-1で降温させ酸素透過能の作動温度依存性を測定した。ガスクロマトグラフィーは熱伝導度式検出器(TCD)を備えたガスクロマトグラフィー(GC-8A、(株)島津製作所)を使用し、カラムにはモレキュラーシーブ-13Xを用いた。検出器およびカラムの温度はそれぞれ100℃、30℃とした。また、積分計にはクロマトパック(C-R6A、(株)島津製作所)を用いた。空気は合成空気を用いた。
酸素透過速度は次のようにして算出した。キャリアーガスの流量をJHe[cm3・min-1]、酸素透過速度をJ[cm3・min-1]、ガスクロマトグラフィーにより定量した透過酸素のモル数をn[mol]とすると、気体の状態方程式より次式が成り立つ。
【0024】
【数3】

ここでPは大気圧(1.00atm)、Vはサンプラー体積(5.00cm3)、Tはサンプラーのケルビン温度[K]、Rは気体定数(0.082 l・atm・K-1・mol-1)である。(III)式をJについて解くと、
【0025】
【数4】

これを、透過面積S[cm2]、および標準状態(0℃, 1atm)で規格化すると、
【0026】
【数5】

となり、標準状態の単位面積当たりの酸素透過速度J[cm3(STP)・min-1・cm-2]が求められる。以下、酸素透過速度とは、この(V)式で示される標準状態での酸素透過速度のことを指す。
【0027】
<Aサイト置換タイプの酸素透過能>
Aサイト置換タイプとして調製したペロブスカイト型酸化物の例をその焼成(本焼成)条件とともに表2に示す。
そのうち、Ba1−xLaFeOから既述のように作製した酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を図2に示す。図から理解されるように、Baの一部を置換することにより高温から中温まで高い酸素透過能を示す。例えば、x=0.05またはx=0.075の割合でBaが一部置換されると930℃で母系であるBaFeOよりも高い酸素透過能が認められ、また中温領域である600℃ではBaFeOよりも約5〜7倍の酸素透過能が認められている。
【0028】
焼成後のXRD(X線回折)測定によると、x=0.025のときは三斜晶(Triclinic)構造を示すが、その他のx=0.05〜0.1では単相の立方晶(Cubic)構造が得られることがわかる(図3)。但し、x=0.025の場合においても、900℃から500℃までの酸素透過能の測定範囲内では試料の結晶構造は全て単相の立方晶構造を呈していた。
その他のBa1−xFeO、Ba1−xCaFeO、Ba1−xFeOについても、酸素透過能はBa1−xLaFeOほどではないが類似の特性が認められた。
【0029】
【表2】

【0030】
<Mサイト置換タイプの酸素透過能>
Mサイト置換タイプのペロブスカイト酸化物の例をその焼成条件とともに表3に示す。
そのうち、BaFe1−yInから既述のように作製した酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を図4に示す。Feの一部をInで置換することにより600〜700℃の中高温域における酸素透過能が向上していることが認められる。図5は、XRDパターンを示す。このIn置換系は全て立方晶を呈していることが理解される。
Mサイト置換タイプのペロブスカイト酸化物の別の例としてBaFe1−yZr(y=0.025)から作製した酸素透過膜(図中、BFZと記している)について測定した酸素透過能の結果を図6に示す。この場合、膜厚は1mm(1000μm)に限らず400〜2000μmと変化させた。なお、図中、LCCと記しているのは、比較のために、La−Ca−Co系(La:Ca:Co=0.6:0.6:1.2)酸化物から作製した酸素透過膜(膜厚1000μm)であり、表面に10μmの酸素放出層が設けられている。図に示されるように、Feの一部をZrで置換することにより中高温域において優れた酸素透過能が認められ、その性能は膜厚を薄くするに応じて増加している。
その他のBaFe1−yZn、BaFe1−yCeについても、Feの一部をZnまたはCeで置換することにより、中高温域における酸素透過能の向上が認められた。
【0031】
【表3】

【0032】
<2元素同時置換タイプの酸素透過能>
2元素同時置換タイプのペロブスカイト酸化物の例をその焼成条件とともに表4に示す。
そのうち、Ba1−xLaFe1−yCeから既述のように作製した酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を図7に示す。Baの一部をLa、Feの一部をCeで置換することにより中高温域における酸素透過能が向上していることが認められる。図8はXRDパターンを示し、このLa+Ce置換系は立方晶構造をとることが理解される。
その他のBa1−xFe1−yIn、Ba1−xFe1−yCeから作製された酸素透過膜についても、中高温域における酸素透過能の向上が認められた。
【0033】
【表4】

【産業上の利用可能性】
【0034】
本発明の酸素分離膜は、中高温領域においても使用可能な経済的で操作容易な酸素分離装置として、産業、医療、学術等の各種分野において利用されるものと期待される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の酸素分離膜の性能を調べる酸素分離装置を示す。
【図2】本発明に従う酸化物Ba1−xLaFeOから作製された酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を示す。
【図3】本発明に従う酸化物Ba1−xLaFeOのXRD(X線回折)パターンを示す。
【図4】本発明に従う酸化物BaFe1−yInから作製された酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を示す。
【図5】本発明に従う酸化物BaFe1−yInのXRD(X線回折)パターンを示す。
【図6】本発明に従う酸化物BaFe1−yZrから作製された酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を示す。
【図7】本発明に従う酸化物Ba1−xLaFe1−yCeOから作製された酸素透過膜について測定した酸素透過能の結果を示す。
【図8】本発明に従う酸化物Ba1−xLaFe1−yCeOのXRD(X線回折)パターンを示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式Ba1−xFeO(式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組み合わせを表し。xは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含むことを特徴とする酸素分離膜。
【請求項2】
一般式BaFe1−y(式中、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組み合わせを表し、yは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含むことを特徴とする酸素分離膜。
【請求項3】
一般式Ba1−xFe1−yM(式中、AはLa、K、Ca、MgもしくはY、またはそれらの組み合わせを表し、xは0.01〜0.5であり、MはIn、Ce、Zr、Nb、Bi、Cu、Ni、TiもしくはZn、またはそれらの組み合わせを表し、yは0.01〜0.5である)で表されるペロブスカイト構造を有する金属酸化物からなる緻密膜を含むことを特徴とする酸素分離膜。
【請求項4】
金属酸化物からなる緻密膜の厚さが5μm〜1000μmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の酸素分離膜。
【請求項5】
金属酸化物からなる緻密膜の厚さが30μm〜800μmであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の酸素分離膜。


【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図1】
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【公開番号】特開2008−296162(P2008−296162A)
【公開日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−146704(P2007−146704)
【出願日】平成19年6月1日(2007.6.1)
【出願人】(503360115)独立行政法人科学技術振興機構 (1,734)
【Fターム(参考)】