説明

金属シリンダヘッドガスケット

金属ガスケットは、整列された流体運搬開口部を有する少なくとも2つの金属層を有する。金属層のうちの1つはキャリヤ層とアクティブ層とを含む。アクティブ層は、開口部に外接する、隆起した金属封止ビーズを有する。キャリヤ層とアクティブ層とは、少なくとも部分的に共面であり、面内において、キャリヤ層とアクティブ層との間の少なくとも1つのカットアウト領域により、互いから間隔を置かれる。カットアウト領域は、アクティブ層がキャリヤ層の面から移動して出ることを可能にし、したがって、アクティブ層は、組立ておよび使用中において、対向する表面間の封止係合に対して自己調整可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
この出願は、2007年9月11日に出願された、米国仮出願連続番号第60/971,307番への優先権を主張し、引用によってここに援用される。
【0002】
1. 技術分野
この発明は、一般に内燃機関に関し、より特定的には、それのための金属製シリンダヘッドガスケットに関する。
【背景技術】
【0003】
2. 関連する技術
シリンダヘッドとエンジンブロックとの対向する表面間の封止を確立するために、金属性ガスケットが、内部エンジン適用例において広く用いられる。封止は、典型的には、燃焼ガス、油、冷却剤などのような流体の漏れを防ぐために形成される。ガスケットは、典型的には、金属からなるいくつかの連続的な平面シートまたは層から構築され、適切な開口部を有して、シリンダボア、シリンダブロックとエンジンブロックとの間の流体の流れ、およびシリンダブロックをエンジンブロックに連結する固定具に対応する。層は弾力的に圧縮可能な、複数層構造を与えるよう積層される。少なくとも1つの外側の層は、典型的には、その層の面から外向きに延在する環状のビーズを規定するようエンボス加工され、ビーズはシリンダボアを取り囲むよう形成される。したがって、シリンダヘッドがエンジンブロックに固定されるとき、ビーズは、エンジンブロックとシリンダヘッドとの対向する表面間で弾力的に圧縮されることにより、ビーズとそれぞれの表面の間との封止面を規定して、関連付けられた流体または気体の漏れを防ぐ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
適用の際、シリンダボア開口部のまわりにおいて封止を確立する能力は、シリンダライナオーバスタンドと称されることもある、シリンダライナがエンジンブロックの対面表面より上を延在するさまざまな度合いより、複雑になり得る。シリンダブロックがエンジンブロックに固定されると、シリンダライナオーバスタンドのさまざまな度合いは、ガスケットのビーズが、互いからの異なる圧力の下で軸方向に圧縮される結果となり得る。さらに、個々のシリンダライナのオーバスタンドが非均一な場合、それぞれのビーズは、ガスケットの面に対して斜めになった関係で、および/またはガスケットの残りのビーズに対して斜めになった関係で、圧縮され得る。信頼できる封止を確立する難しさは、それぞれのピストンの圧縮行程と排気行程との間で一般に経験されるように、使用中の個々のシリンダライナの動きによってさらに複雑になる。封止の難しさは、大部分は、ガスケット層のビーズが、シリンダライナの個々の動きで、互いに対して軸方向に浮動するか、斜めになるか、または軸方向に動くというそれらの能力において制限される結果である。したがって、ビーズがそれぞれのシリンダライナの動きに追従できない能力は、一般に結果として流体漏れとなり、それによって、エンジンの効率および耐用年数を減じる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
この発明の1つの局面に従って構築された金属ガスケットは、整列された流体運搬開口部を有する少なくとも2つの金属層を含み、金属層の少なくとも1つはキャリヤ層とアクティブ層とを含む。アクティブ層は、開口部に外接する、隆起した金属封止ビーズを有する。キャリヤ層とアクティブ層とは少なくとも部分的に共面であり、面内においてキャリヤ層とアクティブ層との間の少なくとも1つのカットアウト領域によって互いから間隔を置かれる。カットアウト領域はアクティブ層が移動してキャリヤ層の面から出ることを可能にし、したがって、アクティブ層は、組立ておよび使用中に、対向する表面間の封止係合に対して自己調整ができる。
【0006】
この発明の別の局面は、複数の整列された流体運搬開口部をともなう少なくとも2つの金属層を有する複数層金属ガスケットを含む。金属層の少なくとも1つは、概ね平面の表面をともなうキャリヤ層、および複数のアクティブ層を有し、アクティブ層の各々は、流体運搬開口部のうちの分離した1つに外接する隆起した金属封止ビーズを有する。キャリヤ層とアクティブ層とは、少なくとも部分的に、互いから、少なくとも1つのカットアウト領域によって分離される。カットアウト領域は、アクティブ層が、互いに対して、およびキャリヤ層の面から出て、移動することを可能にし、したがって、アクティブ層は、組立ておよび使用中に、対向する表面間の封止係合に対して自己調整ができる。
【0007】
従って、この発明のさまざまな局面に従って構築された金属ガスケットは、オーバスタンド条件を示すシリンダライナ適用例でのように、対向する表面が非均一な高さを有するときでさえ、対向する表面間における信頼できる封止を与える。さらに、これらのガスケットは、一体式部材として構築され、それによって、それらの組立てを容易かつ経済的なものにし、さらに、それらガスケットは製造および使用においても経済的であり、使用中における長い寿命を与える。
【0008】
この発明のこれらならびに他の特徴および利点は、同様の特徴には同様の参照番号が付される、現在好ましい実施例および最良のモードの以下の詳細な説明、特許請求の範囲、ならびに添付の図面に関連して考慮された時、より容易に理解されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の1つの現在好ましい実施例に従って構築された金属ガスケットの断片的な平面図である。
【図2】図1の線2−2に概ね沿ってとられた、拡大した断面図である。
【図3】この発明の第1の代替実施例に従って構築された金属ガスケットの断片的な平面図である。
【図4】この発明のさらなる代替実施例に従って構築された金属ガスケットの、線4−7に概ね沿って得られた断片的な断面図である。
【図5】この発明のさらなる代替実施例に従って構築された金属ガスケットの、線4−7に概ね沿って得られた断片的な断面図である。
【図6】この発明のさらなる代替実施例に従って構築された金属ガスケットの、線4−7に概ね沿って得られた断片的な断面図である。
【図7】この発明のさらなる代替実施例に従って構築された金属ガスケットの、線4−7に概ね沿って得られた断片的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
現在好ましい実施例の詳細な説明
図面をより詳細に参照して、図1および図2は、この発明の1つの現在好ましい実施例に従って構築された複数層金属性ガスケット10を示す。ガスケット10は、内燃機関のシリンダヘッド14とエンジンブロック16との間に延在する複数のシリンダボア12およびさまざまな他の流体通路または開口部のまわりにおいて信頼できる流体の密封を形成するシリンダヘッドガスケットとして特に有用である。ガスケット10は、以下キャリヤ層と称され、主にガスケットをワンピースアセンブリとしてユニット化するためのキャリヤ層部18と、以下アクティブ層と称され、さまざまな開口部のまわりにおいてそれぞれの封止を確立するためのアクティブ層部20とを有する。封止を確立することを容易にするために、アクティブ層20は、シリンダボア12および他の開口部、たとえば固定具開口部23などに外接するよう形状化された、少なくとも1つの、好ましくは複数の隆起した封止ビーズ22を有する。キャリヤ層18は、シリンダヘッド14およびエンジンブロック16のそれぞれ対向する表面26、28の間において締付けられるよう適合された概ね平面の表面24を有し、アクティブ層20は、組立ておよび使用中において、キャリヤ層18の面24に対して少なくとも部分的に、またはキャリヤ層18の面24から少なくとも部分的に出て、概ね自由に浮動または移動する。したがって、アクティブ層20の封止ビーズ22は、さまざまなシリンダボア12間における変動するシリンダライナオーバスタンド(これはシリンダライナ30とエンジンブロック16の上部表面26との間の高さの変動を示すよう用いられる技術用語であり、シリンダライナ30の上部表面32またはフランジはエンジンブロック16の表面26より上を延在する)の条件においてさえ、それぞれの開口部12のまわりにおいて実質的な流体の密封を維持することができる。ガスケットは、使用において、さまざまなシリンダライナオーバスタンドにわたり、信頼できる流体密封を与えるのみならず、シリンダライナ30およびエンジンブロック16の公差を、エンジンの動作効率上の不利益な影響を有さずに増加させることを可能にすることにより、製造効率を増加させる。
【0011】
ガスケット10は、少なくとも2つの金属層34、36が、溶接ジョイント、杭、または好適な接着剤などで、互いに対して動作可能に取付けられ、少なくとも1つの、好ましくは複数の整列された流体運搬開口部38がそれぞれのシリンダボア12との同心整列のためにサイズ決めされる。図1には両方の金属層として示される、金属層のうちの少なくとも1つは、キャリヤ層18、および封止されているシリンダボアの数に対応する適切な数のアクティブ層20を有して構築される。層34、36は、好ましくはばね鋼から構築されるが、ばね状の特性を与えることができる任意の熱処理可能な鋼からそれらを構築することも考えられる。各アクティブ層20はキャリヤ層18の面24から外向きに延在する封止ビーズ22を有し、2つの層34、36の封止ビーズ22は互いと入れ子になるよう構成され得、または図5に示されるように、互いから遠ざかって延在するよう形成され得る。キャリヤ層18は、好ましくは、適切な数の固定具が開口部23を通り、それぞれの固定具(図示せず)が、シリンダヘッドをエンジンブロックに組立てる間に、そこを通過することを可能にするよう形成される。
【0012】
図2に示されるように、2つの層34、36は、中間層40によって互いから分離されて示され、中間層40は好ましくは金属から形成される。中間層40は、スペーサ層、付加的な封止増強層、および/または変形制限部として作用して、封止ビーズ22の弾性変形の量を制限し、シリンダヘッド14およびエンジンブロック16の対向する封止面26、28の間で確立された封止の保全性を最大にし得る。中間層40は、ここにおいては、付加的な隆起した封止ビーズ42が他の2つの層34、36の封止ビーズ22と入れ子になるよう構成され、ガスケット10の封止効果を増強させる。
【0013】
層34、36の各々は、キャリヤ層18とアクティブ層20との間に形成され、カットアウト領域と称される、少なくとも1つの貫通開口部44を有する。図1に示されるように、カットアウト領域44は、キャリヤ層18とアクティブ層20との間を、キャリヤ層18とアクティブ層20とを互いに対して径方向に間隔を置かれた関係で取付けるよう延在する、複数のウェブ46を規定する。ウェブ46は、好ましくは、キャリヤ層18およびアクティブ層20とともに、一体式の、1片の材料として形成され、アクティブ層20が組立ておよび使用の際に移動してキャリヤ層18の面24から少なくとも部分的に出ることを可能にするよう可撓性がある。所望されるなら、ウェブ46を、キャリヤ層18、アクティブ層20から分離した1片の材料として構築し、その後、たとえば溶接ジョイントを介して、それらに取付け得ることが企図される。図2に示されるように、中間層40はカットアウト領域44を横切って延在して示されるが、もし所望ならば、1つの動作または二次的動作で外側層34、36と結合する開口部を有するよう構築されることも考えられる。中間層40は、好適な厚みおよび好適な可撓性を有して構築されて、アクティブ層20のキャリヤ層18に関する前述の動きを可能にすることが、認識されるべきである。
【0014】
カットアウト領域44は、少なくとも部分的にそれぞれの封止ビーズ22、42およびシリンダボア12に外接する。2つ以上のカットアウト領域44が使用される場合、カットアウト領域44は、互いに対して任意の好適な周方向関係において間隔を置くことができ、好ましくはウェブ46によってそれぞれのビーズ22、42に関して対称的に間隔を置かれる。カットアウト領域44は、好ましくは、組合わされた領域がウェブ46の総領域より大きく、アクティブ層20がキャリヤ層18の面24に対して動く能力を最大にする。したがって、ウェブ46は好ましくは最小の幅および厚みを有して構築される。さらに、アクティブ層20のキャリヤ層18の面24に対する動きを促進するために、それぞれの層34、36のカットアウト領域44および恐らくは中間層40は好ましくは互いとミラーリングされた関係にて構成されるが、所望ならば、それらを他の態様で形成することもできる。
【0015】
したがって、上に論じられるように構築されたガスケット10で、信頼できる封止をシリンダボア12のまわりにおいて封止ビーズ22、42を介して確立し維持することができる。組立ておよび使用において、封止ビーズ22、42は、シリンダヘッド14およびエンジンブロック16の対向する表面26、28との封止係合にとどまることにより、シリンダボア12のまわりにおいて流体の密封を維持することができる。封止は、ガスケット10のアクティブ層20がキャリヤ層18に対して浮動または移動することができる結果として維持される。したがって、図2に示されるように、シリンダライナ30がエンジンブロック16の表面26より上において延在する場合、各シリンダライナ30が表面26より上において概ね同じ距離を延在しても、または、互いに対して、および/もしくは表面26に対して異なる距離を延在しても、ガスケット10はオーバスタンドに互いから独立して対応して、流体の密封を確立し維持することができる。さらに、シリンダライナ30のオーバスタンドがその円周のまわりにおいて変動する場合、アクティブ層20はさらにそれに従って浮動して、流体の密封を形成し維持することができる。
【0016】
図3および図4では、この発明に従って構築された別の実施例のガスケット110は、キャリヤ層118から完全に別個であり分離される複数のアクティブ層120を含む。各アクティブ層120は、キャリヤ層118から、それらの間を周方向に延在する開口部またはカットアウト領域144によって分離される。アクティブ層120をキャリヤ層118に対して径方向に静止する位置に維持するために、アクティブ層120を、たとえば溶接ジョイント、かしめ動作または接着剤によって、中間層140に取付けることができる。したがって、アクティブ層120は、キャリヤ層118の材料からバイアスまたは影響を経験せずに、キャリヤ層118の面から自由に少なくとも部分的に出て浮動することができ、ここにおいて、中間層140の材料は、相対的な動きを、たわみによって、必要なように与える。ガスケット110上の圧縮負荷を規制することを容易にするために、アクティブ層120は、キャリヤ層118(図4)の厚み(t2)から増大した厚み(t1)を有する金属から構築されることにより、変形制限部として作用し得る。そうでない場合、ガスケット110は、上に論じられた実施例におけるガスケット10と同じである。
【0017】
図5では、この発明に従って構築された別の実施例のガスケット210が示される。ガスケット210は、図3に示されるそれと類似しており、複数のアクティブ層220は周方向カットアウト領域244によってキャリヤ層218から完全に分離されているが、中間層240が有する対向する側部上のアクティブ層220は、封止ビーズ222が中間層240および互いから遠ざかるように軸方向に外向きに延在する。さらに、中間層240は、圧縮負荷制限部として作用するよう増大した厚みを有する金属層から構築されて示される。
【0018】
図6では、この発明に従って構築された別の実施例のガスケット310が示される。ガスケット310は図4に示される実施例に類似しているが、中間層340は、アクティブ層とキャリヤ層との間のカットアウト領域344内に含まれる環状の段差48を有する。段差48は、オフセットされた、概ね平行の平面領域Pl、P2を規定し、一方の領域Plを他方の領域P2に対して軸方向に隆起させることにより、負荷制限部として作用する。段差48を、必要に応じて、任意の好適な傾斜角および高さを有し、圧縮に対する所望の抵抗を得るように構築し得ることが認識されるべきである。
【0019】
図7では、この発明に従って構築されたさらに別の実施例のガスケット410は、キャリヤ層418から完全に別個であり分離されるアクティブ層420を含む。アクティブ層420は、キャリヤ層418から、外接する開口部またはカットアウト領域444によって分離される。アクティブ層420をキャリヤ層418に対して径方向に静止する位置に維持するために、アクティブ層420およびキャリヤ層418は、中間層440に、たとえば溶接ジョイント、かしめ動作または接着剤によって取付けることができる。したがって、中間層440は必要な相対的運動を屈曲により与え、アクティブ層420は、キャリヤ層418からの不適当なバイアスまたは影響なく、キャリヤ層418の面から少なくとも部分的に出て浮動することができる。ガスケット410上の圧縮負荷を規制することを容易にするために、アクティブ層420は、キャリヤ層418の厚み(t2)から増大した厚み(t1)を有する金属から構築されることにより、変形制限部として作用し得る。さらに、中間層440は、隆起した封止ビーズ442がアクティブ層420において封止ビーズ422と入れ子になるよう構成され得る。さらに、概ね平坦であるとしてここで表される別の層50を、アクティブ層420、キャリヤ層418から中間層の対向する側部に取付けることができる。
【0020】
明らかに、上記の教示に照らして、この発明の多くの修正および変形が可能である。したがって、特許請求の範囲内で、この発明は特に記載されたのとは異なる態様で実施されてもよいことが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
整列された流体運搬開口部を有する少なくとも2つの金属層を含み、前記金属層の少なくとも1つは、少なくとも部分的に互いと共面であるキャリヤ層とアクティブ層とを含み、前記アクティブ層は前記開口部に外接する隆起した金属封止ビーズを有し;
前記キャリヤ層と前記アクティブ層とは、面内において、前記キャリヤ層と前記アクティブ層との間の少なくとも1つのカットアウト領域によって互いから間隔を置かれ、前記カットアウト領域は前記アクティブ層が移動して前記キャリヤ層の面から出ることを可能にする、金属ガスケット。
【請求項2】
前記キャリヤ層と前記アクティブ層とは、前記カットアウト領域の少なくとも2つによって互いから間隔を置かれ、前記カットアウト領域は、前記キャリヤ層と前記アクティブ層との間を延在し前記キャリヤ層と前記アクティブ層とを互いに対して取付けるウェブによって、前記ビーズのまわりにおいて互いから周方向に間隔を置かれる、請求項1に記載の金属ガスケット。
【請求項3】
前記ウェブは、前記キャリヤ層および前記アクティブ層と一片の材料として形成される、請求項2に記載の金属ガスケット。
【請求項4】
前記カットアウト領域は前記ビーズのまわりにおいて対称的に間隔を置かれる、請求項2に記載の金属ガスケット。
【請求項5】
前記カットアウト領域は前記ウェブより大きい領域を占める、請求項2に記載の金属ガスケット。
【請求項6】
前記ウェブは可撓性を有する、請求項2に記載の金属ガスケット。
【請求項7】
前記金属層のうちの2つは別個の前記キャリヤ層および前記アクティブ層を含み、前記2つの金属層の前記カットアウト領域および前記ウェブは互いとミラーリングされた関係で構成される、請求項2に記載の金属ガスケット。
【請求項8】
前記2つの金属層間に配置された別の金属層をさらに含む、請求項7に記載の金属ガスケット。
【請求項9】
前記別の金属層は、前記アクティブ層の前記封止ビーズと入れ子になるよう形成された隆起した金属封止ビーズを有する、請求項8に記載の金属ガスケット。
【請求項10】
前記別の金属層は前記カットアウト領域を横切って延在する、請求項8に記載の金属ガスケット。
【請求項11】
前記2つのアクティブ層上の前記封止ビーズは、前記別の金属層から外向きに、互いから遠ざかるように1対の環状の尾根部へと延在する、請求項8に記載の金属ガスケット。
【請求項12】
前記2つのアクティブ層上の前記封止ビーズは互いと入れ子になる、請求項8に記載の金属ガスケット。
【請求項13】
前記キャリヤ層と前記アクティブ層とは、前記キャリヤ層と前記アクティブ層との間において環状に延在する前記カットアウト領域によって互いから分離される、請求項1に記載の金属ガスケット。
【請求項14】
前記少なくとも2つの金属層は互いに対して動作可能に取付けられる、請求項13に記載の金属ガスケット。
【請求項15】
前記少なくとも2つの金属層間に配置された別の金属層をさらに含み、前記少なくとも2つの金属層の前記別の層に対する取付けは、前記キャリヤ層と前記アクティブ層とが互いに対して径方向に維持されるように行なわれる、請求項14に記載の金属ガスケット。
【請求項16】
前記別の金属層は、前記アクティブ層が前記キャリヤ層の面から移動して出ることを可能にするよう可撓性である、請求項15に記載の金属ガスケット。
【請求項17】
前記別の金属層は、前記アクティブ層上の前記封止ビーズと入れ子になるよう形成された封止ビーズを有する、請求項14に記載の金属ガスケット。
【請求項18】
前記別の金属層はオフセットした平面領域を規定する環状の段差を有し、前記段差は前記封止ビーズの変形を制限する、請求項17に記載の金属ガスケット。
【請求項19】
前記アクティブ層は1つの厚みを有する材料から形成され、前記キャリヤは別の厚みを有する材料から形成され、前記1つの厚みは前記別の厚みより大きい、請求項13に記載の金属ガスケット。
【請求項20】
複数の整列された流体運搬開口部をともなう少なくとも2つの金属層を有し、前記金属層の少なくとも1つは、概ね平面の表面をともなうキャリヤ層、および複数のアクティブ層を含み、前記アクティブ層の各々は、前記流体運搬開口部のうちの分離した1つに外接する隆起した金属封止ビーズを有し、
前記キャリヤ層と前記アクティブ層とは、少なくとも部分的に、互いから少なくとも1つのカットアウト領域によって分離され、前記カットアウト領域は、前記アクティブ層が互いに対して移動すること、および前記キャリヤ層の面から移動して出ることを可能にする、複数層金属ガスケット。
【請求項21】
前記キャリヤ層は少なくとも1つのウェブによって前記アクティブ層の各々から間隔を置かれ、前記ウェブは前記少なくとも1つのカットアウト領域の部分間において規定される、請求項20に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項22】
前記ウェブは、前記キャリヤ層および前記アクティブ層のそれぞれと一片の材料として形成される、請求項21に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項23】
前記キャリヤは前記アクティブ層の各々から少なくとも1つのウェブによって間隔を置かれる、請求項21に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項24】
前記アクティブ層の各々は、前記ビーズのまわりにおいて対称的に間隔を置かれる少なくとも2つのカットアウト領域によって部分的に外接される、請求項23に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項25】
前記金属層のうちの2つは別個の前記キャリヤ層および前記アクティブ層を含み、前記2つの金属層の前記カットアウト領域は互いとミラーリングされた関係で構成される、請求項20に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項26】
前記2つの金属層間に配置された別の金属層をさらに含む、請求項25に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項27】
前記別の金属層は、前記アクティブ層の前記封止ビーズと入れ子になるよう形成された隆起した封止ビーズを有する、請求項26に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項28】
前記別の金属層はオフセットした平面領域を規定する環状の段差を有し、前記段差は前記封止ビーズの変形を制限する、請求項26に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項29】
前記キャリヤ層と前記アクティブ層とは、前記アクティブ層に外接する前記カットアウト領域によって互いから分離される、請求項20に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項30】
前記少なくとも2つの金属層間に配置された別の金属層をさらに含み、前記キャリヤ層および前記アクティブ層は前記別の金属層に取付けられる、請求項29に記載の複数層金属ガスケット。
【請求項31】
前記別の金属層の少なくとも一部は、前記アクティブ層が前記キャリヤ層の面から移動して出ることを可能にするよう可撓性である、請求項30に記載の複数層金属ガスケット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2010−539415(P2010−539415A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524980(P2010−524980)
【出願日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/076000
【国際公開番号】WO2009/036159
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(599058372)フェデラル−モーグル コーポレイション (234)
【Fターム(参考)】