説明

金属繊維の断続的溶接

金属繊維(2)を溶接して所定幅(4)の編物(3)とするための装置および方法であって、金属繊維(2)から成る複合材料(19)が、繊維(2)を溶接して編物(3)とするための装置(1)に供給され、複合材料(19)が静止している時間区間内に、例えば複合材料の幅にわたって配置される複数の溶接電極対(5)によって、複合材料(19)の複数の部分区間(20)の個別溶接が実行される。この織物は、特に自動車の排出ガスの浄化に適している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属繊維を溶接して所定幅の編物とするための装置および方法に関する。このような金属編物は、排出ガス再処理の分野において、例えばフィルタ材料又は減衰材料として有効に利用される。
【背景技術】
【0002】
国際公開第2004/039580号パンフレットにより多孔質板状金属複合材料の製造方法が公知である。そこでは、金属繊維を1作業工程で加圧し互いに溶接することを提案している。溶接法を実施すべく、金属繊維はそれ用に設けた溶接装置に持ち込まれる。繊維を溶接するため、金属繊維集合体が2つの平面的に形成された電極の間に配置され、電極は集合体に関して溶接するのに十分な加圧力を提供する。溶接法としてインパルス溶接法、好適にはコンデンサ放電溶接法が提案されている。
【0003】
このような金属フリースを製造するための公知の溶接法は確かに十分に実証されたが、連続生産を考慮して一部では、幅全体にわたり溶接条件を一様に維持できない虞があり、最終的にフリースは特定の材料特性値に関し望ましくない変動を示すことがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、先行技術に関して指摘した技術的諸問題を少なくとも部分的に解決することである。特に、連続生産の枠内でも高品質の金属繊維編物の製造を保証する装置を提供することにある。加えてこの装置は単純に構成され、高い溶接速度を可能とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これらの課題は、請求項1の特徴による装置と、請求項10の特徴で述べた方法とで解決される。その他の有利な諸構成は、各々従属的に記述した請求項に示す。指摘しておくなら、特許請求の範囲に個々に列挙した特徴は、技術的に有意義な任意の方法で互いに組合せることができ、本発明のその他の諸構成を示すものである。
【0006】
金属繊維を溶接して所定幅の編物とするための本発明に係る装置は、
幅にわたって分散配置されて金属繊維を挿通させることのできる複数の溶接電極対と、
溶接電極対の少なくとも一方の溶接電極の相対移動を引き起こす少なくとも1つの昇降装置と、
溶接電極対と金属繊維との接触に依存して溶接電流を供給する少なくとも1つの溶接制御装置と、
少なくとも1つの昇降装置の状態に依存して編物の送りを引き起こす、編物を移動させるための送り制御装置とを含む。
【0007】
溶接電極対に関し付記すれば、溶接電極対は、金属繊維の編物又は緩い複合材料の全幅を、場合によっては追加的に処理するべき細い縁領域を例外として一緒に覆うように配置される。このため溶接電極対は好ましくは一直線に並べて配置できるが、これは必ずしも必要でなく、溶接電極対を編物の送り方向でずらして配置してもよい。
【0008】
ところで、昇降装置により少なくとも一方の溶接電極の相対移動が引き起こされる。これは、特に両方の溶接電極の一方が溶接過程中動かされないことを意味する。複合材料の下方に配置される溶接電極を、このような静止した溶接電極として構成するとよい。これに対し相対的に、上側に配置される溶接電極を昇降移動可能とすれば、溶接電極が最小の相互距離を有する変位位置で金属繊維の圧搾と溶接が行える。
【0009】
各溶接電極対を、相互に独自に昇降装置により作動させることは基本的に可能であり、その場合、状況によっては、長いプロセス時間を甘受せねばならなくなる。しかし、特別に好ましい構成では、昇降装置によって全ての溶接電極対が同時に又は互いに平行に動かされる。更にその場合、なお一層良好に点検可能かつ再現可能な溶接プロセスを保証するために、各溶接電極対が独自の変圧器を装備していると好ましい。
【0010】
溶接プロセスを実行すべく、各溶接電極対が個別の電力供給部を有し、更には個々に電流源を有すると好ましい。これらは共通の溶接制御装置を介して点検できるが、各溶接電極対用に個別の溶接制御装置を設けることも可能である。溶接制御装置は、特に繊維編物と接触している溶接電極のみに電流を供給する役目を有する。
【0011】
編物が溶接過程自体の間静止し、中間段階のとき、規定された送り行程分だけ更に搬送されるように、送り制御装置は編物を断続的に供給するのに役立つ。
【0012】
装置の1構成によれば、溶接電極対は2〜10cm2の作用範囲を持つ。全溶接電極対が同じ作用範囲を有するとよい。特に好ましいのは3〜6cm2の作用範囲である。1つの溶接電極対の作用範囲は、編物の幅方向に約2〜3cmにわたり延びているとよい。
【0013】
更に、昇降装置が全ての溶接電極対を一緒に移動させてもよい。その際、昇降装置が偏心駆動部であると特に好ましい。このような昇降装置を用い、例えばカム軸の様式で、個々の溶接電極対相互の相対移動を高い周波数および厳密な案内で実行できる。
【0014】
特に好ましい構成の装置では、溶接制御装置が各々1つの変圧器と1つの周波数制御式変換器とを含み、該変換器が昇降装置の移動を調節可能である。周波数制御式変換器は、好ましくは所謂「正弦波インバータ」である。こうして、全体として溶接周波数を任意に調整でき、繊維編物の溶接に関して極めて高い処理速度が得られる。
【0015】
連続生産を考慮してこのような諸利点を完全に利用すべく、溶接電極の少なくとも毎分300行程の移動を実現するための手段を設けるとよい。溶接電極が毎分300〜500行程の移動を実現すると特に好ましい。
【0016】
ここで現れる高い熱負荷時、一定した品質での溶接プロセスを維持すべく、溶接電極対に対する冷却部が有効である。このために、溶接電極が熱交換媒体で作動可能な機器を備えるとよい。
【0017】
最後に、装置に前置して位置検知設備を設け、該設備により、装置に対し相対的な金属繊維の位置を少なくとも点検又は調整可能とすることができる。有利なことに、この位置検知設備は、溶接電極対に関して金属繊維の相対位置の点検をまず行い、必要ならこの位置を補正するのにも適している。これは例えば送りの横移動する縦駆動部で達成できる。こうして、溶接電極対の配置に対し、編物を正確に位置合せすることが可能となる
【0018】
更に、編物の縁領域を少なくとも圧縮又は溶接し、加えて両方のプロセスを実行するトリミング設備を装置の下流側に設けるとよい。トリミング設備は、特に縁を補強し、こうして繊維編物の継続処理を可能とする。このため縁領域に特別な溶接部を設けることができるが、繊維の一部をそこで切り取り、又は例えば箔状条片等の補助要素と結合することも可能である。
【0019】
本発明の他の態様は、金属繊維を溶接して所定幅の編物とするための方法を提案する。この方法は少なくとも以下の工程を含む。
a)繊維を溶接して編物とするための装置に金属繊維から成る複合材料を供給する工程と
b)複合材料の静止している時間区間内に複合材料の複数の部分区間を個別に溶接する工程。
この方法は、本発明に係る前記装置で実施すると特に好ましい。加えてこの方法は、連続操業で金属繊維編物を断続的に製造するのに特に適している。
【0020】
好適な方法では、工程b)が4ミリ秒未満の単一の部分区間内での溶接過程を含む。これは、特に電力供給による溶接電極の昇降移動、それと結び付いた金属繊維の加圧、そして溶接をこの部分区間内で実行することを意味する。作用範囲が比較的小さく、例えば10mm2未満の溶接電極対が利用される場合、工程b)は好ましくは0.5〜2ミリ秒の範囲内で実行される。望ましくない熱伝導はこうして回避できる。
【0021】
更に、工程b)を少なくとも毎分300溶接過程の繰返し速度で実行するとよい。毎分500溶接過程以下の繰返し速度が特に好ましい。
【0022】
本方法の1構成によれば、個々の溶接過程は、下記パラメータの少なくとも1つで実行される。
5000〜50000N/cm2の範囲内の溶接電極加圧力、
300〜1200Aの範囲内の(有効)溶接電流、および
500〜20000Wの範囲内の溶接出力。
上記溶接パラメータの際、金属繊維の間に持続的かつ均一に分布した溶接継手を生成でき、最終的に同一品質の編物を生成できる。溶接電極加圧力に関し付記すれば、ここでは溶接電極対の作用範囲が少なくとも2cm2のとき、20000〜50000N/cm2の範囲内で作業すると望ましい。前記(有効)溶接電流は、好ましくは400〜800Aの範囲内で選択すべきである。場合によっては1行程中に多数のこのような溶接インパルス、例えば試験用インパルスを生成し得る。その際、例えば電流の強さおよび/又は電圧降下等の特性値を検出し、特性値に依存し、同じ作用範囲の内部で少なくとも1つの他の作業用インパルスを供給する。
【0023】
工程a)を少なくとも3m/分の平均送り速度で実行するとよい。それより高い送り、例えば6m/分又は8m/分以下の送り速度が特別好ましい。
【0024】
溶接電極相互の誤接触又は作用範囲と複合材料との不十分な重なりを回避すべく、工程a)の前に、複合材料を溶接装置に対して相対的に位置合せすることが望ましい。これは特に複合材料を装置を横切って位置合せすることを意味する。送り方向における位置合せに関して付記すれば、溶接範囲の大きな重なりが現れるべきでなく、断続的送りは実質的に、送り方向での作用範囲の広がりに対応している。
【0025】
本方法の1構成によれば、工程b)後に編物をトリミング設備に供給し、編物の幅を所定値に調整する。このため、編物の張り出した部分領域を取り除き、例えば切り取ることができる。しかし、最終的に所定幅が得られるように折返し、溶接又は単純な圧縮を行うこともできる。トリミング設備は、補強要素、密封材料等を編物の縁領域で持続的に位置決めするために利用できる。
【0026】
好ましい方法では、下記特性の少なくとも1つを有する編物を生成する。
水力学的繊維直径10〜100μmの繊維、
繊維長と水力学的繊維直径との比50〜5000の繊維、
繊維直径のばらつきが最高で50%の繊維、
編物の幅5〜500mm、
編物の高さ0.1〜10mm、
編物の面積比重量100〜5000g/m2
複合材料から編物にかけて強度上昇が少なくとも3、および
編物の多孔率50〜85%。
【0027】
繊維は基本的に任意の繊維横断面(円形、角形等)を有し得る。それ故に、その形状を考慮してここでは水力学的(hydraulischen)繊維直径に照準が合せられ、該直径は次式で算定できる。
4×A/U
ここで、Aは繊維横断面積、Uは繊維周長である。水力学的繊維直径は、好ましくは20〜50μmの範囲内である。1つの編物内で様々な繊維横断面積を、特に混合物として又は個々の積層した層として利用できる。繊維相互の配置は重要でなく、これに関連して用語「編物」で何らかの限定がなされるものでない。繊維が互いに不規則な配置で設けられた、所謂不規則層が好ましい。
【0028】
加えて、繊維が前記範囲内の繊維長と水力学的繊維直径との比(L/dhydr)を持っており、その際200〜1000の範囲が好ましい。
【0029】
繊維直径のばらつきは、ごく一様な編物特性用に、10%に限定するとよい。ばらつきは、所望の繊維直径からの上方および下方への偏差を意味し、例えば±10%である。
【0030】
自動車分野でのこのような編物の利用を考慮し、またごく費用のかかる溶接設備を避けるべく、20〜200mmの幅と0.2〜1.5mmの高さとを有する編物が好ましい。このような編物の面積比重量は、300〜3000g/m2の範囲が好ましい。
【0031】
それに加えて、溶接品質又は生成した溶接継手の数と特性を表示すべく、複合材料から編物にかけての強度の上昇を明示するとよい。これは、繊維から成る複合材料が既に一定程度引張荷重を受け得ることを意味する。それは、繊維はその湾曲又は層構成の故に、既に整えられているからである。ところで溶接時にこの「引張強度」が高まり、ここでは少なくとも3倍、特に少なくとも6倍の強度上昇が、状況によっては10倍の強度上昇さえ達成される。
【0032】
本発明に係る装置又は方法で製造した編物は、排出ガスの濾過に適している。更に、排出ガス浄化用の排出ガス処理部品に、この編物を適用することを提案する。
【0033】
本発明と技術的範囲を、以下で図を基に詳しく説明する。図は特別好ましい実施形態を示すが、本発明はこれらに限定されない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
図1は、金属繊維2を溶接して編物3とするための本発明に係る装置1を略示する。編物3の幅4にわたり分散配置した複数、この例では4つの溶接電極対5、29、30、31が存在し、これら溶接電極対に金属繊維2が挿通される。溶接電極対相互の相対移動を適切に行うべく昇降装置6が設けられており、下側の不動配置される第2溶接電極8に対し、上側に配置される第1溶接電極7の相対移動がこの昇降装置で生成される。各溶接電極対5、29、30、31が共通の溶接制御装置9と結合されている。該制御装置9の部分は、溶接電極対5、29、30、31毎に、変圧器13と周波数制御式変換器14からなる。こうして溶接電極7、8を介して編物3への適切な電力供給を保証できる。
【0035】
装置1が図示位置の際、第2溶接電極対29はちょうど溶接プロセス中であり、上側に示す溶接電極7は第2作用範囲32内で編物3と接触しており、これを通して溶接継手を生成すべく電流を流す。偏心駆動部12と協調して作動する図示の送り制御装置10により、編物3を溶接加工中静止させる。上記第1溶接電極7の高い加工速度又は高い相対速度を考慮し、補償手段および/又は絶縁手段を、例えばエラストマー44の態様で設けている。エラストマー44は一方で溶接電極7の下側反転個所で可動溶接電極の相対的静止状態を引き起こし、他方で残りの装置から溶接電極7の電気的絶縁を引き起こす。
【0036】
図2は、編物3に対する装置1の個々の作用範囲を具体的に示す。図2の上側に示してあるのは金属繊維2から成る緩い複合材料19であり、この複合材料が最終的に装置1に供給される。ところで、作用範囲11、32、33、34を有する多数の溶接電極対が幅4にわたって複合材料19に作用し、溶接継手を有する圧縮された部分区間20、21、22、35を生成する。最後に、編物3を縁領域18で更に圧縮又は付加的に処理する。場合によっては、編物の幅全体にわたる完全な溶接継手が望ましくないこともあり、これは個々の溶接電極対間の距離によって達成できる。溶接電極対は補償のために後続の行程時に場合によってはずらして載置することができる。
【0037】
図3は本発明に係る装置1の他の実施形態を側面図で示す。図示の第1溶接電極対5が第1溶接電極7と第2溶接電極8とを含み、それらの間を編物3が断続的に挿通される。このため送り24を実行する送り制御装置10が設けられ、ここでは送り制御装置が位置検知設備16および昇降装置6と協動する。所望の送り24の実現後、(図示した)第1溶接電極7は(同時に装置の他の全ての溶接電極も)、図示した偏心駆動部12により下方に動かされ、編物3が圧搾され溶接される。その際、電極加圧力23は20000〜30000N/cm2の好ましい範囲内で実現される。
【0038】
それに加えて、所望の溶接を高い効率および一定した品質で実行可能とすべく、溶接電極7に冷却部15が設けられる。
【0039】
装置1の下流側に、トリミング設備17がここではローラシーム溶接設備の態様で設けられている。金属縁箔36が縁領域18で巻き付けられ、編物3と溶接される。
【0040】
図4は編物3の細部を示し、特に繊維長26と繊維直径25を示している。溶接操作中に互いに加圧される繊維2は、溶接電流による抵抗加熱の結果として接触領域で幾重もの溶接継手38を形成する。それにも係らず、多数の開口部37が編物3内に実現されており、この編物3は、特に減衰材料又はフィルタ材料として利用可能である。
【0041】
図5は、排出ガスを濾過するための排出ガス処理部品28を示す。排出ガスは流れ方向43で排出ガス処理部品28を通過し、例えばそれに含有された粒子状物質41は所定高さ27の編物3の繊維2上に捕集される。排出ガス処理部品28はこのため多数の層39を有し、該層は排出ガスの流通可能な通路42を形成する。非層流を生成すべく、編物3に向かってガス流の偏向を引き起こす案内羽根40を付加的に設け得る。このような排出ガス処理部品は、自動車の排出ガスシステムにおいて有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明に係る装置の第1実施形態を示す。
【図2】編物の平面図である。
【図3】本発明に係る装置の他の実施形態を示す。
【図4】繊維編物の細部を示す。
【図5】排出ガス処理部品の実施形態を示す。
【符号の説明】
【0043】
1 装置、2 繊維、3 編物、4 幅、5 第1溶接電極対、6 昇降装置、7 第1溶接電極、8 第2溶接電極、9 溶接制御装置、10 送り制御装置、11 第1作用範囲、12 偏心駆動部、13 変圧器、14 変換器、15 冷却部、16 位置検知設備、17 トリミング設備、18 縁領域、19 複合材料、20 第1部分区間、21 第2部分区間、22 第3部分区間、23 電極加圧力、24 送り、25 繊維直径、26 繊維長、27 高さ、28 排出ガス処理部品、29 第2溶接電極対、30 第3溶接電極対、31 第4溶接電極対、32 第2作用範囲、33 第3作用範囲、34 第4作用範囲、35 第4部分領域、36 縁箔、37 開口部、38 溶接継手、39 層、40 案内羽根、41 粒子状物質、42 通路、43 流れ方向、44 エラストマー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属繊維(2)を溶接して所定の幅(4)の編物(3)とする装置(1)であって、
幅(4)にわたって分散配置されて金属繊維(2)を挿通させることのできる複数の溶接電極対(5)と、
溶接電極対(5)の少なくとも一方の溶接電極(7)の相対移動を引き起こす少なくとも1つの昇降装置(6)と、
溶接電極対(5)と金属繊維(2)との接触に依存して溶接電流を供給する少なくとも1つの溶接制御装置(9)と、
少なくとも1つの昇降装置(6)の状態に依存して編物(3)の送りを引き起こす、編物(3)を移動させるための送り制御装置(10)と
を含む装置。
【請求項2】
溶接電極対(5)が2〜10cm2の作用範囲(11)を有する請求項1記載の装置。
【請求項3】
昇降装置(6)が全ての溶接電極対(5)を一緒に移動させる請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
昇降装置(6)が偏心駆動部(12)である請求項1から3の1つに記載の装置。
【請求項5】
溶接制御装置(9)が各々1つの変圧器(13)と1つの周波数制御式変換器(14)とを含み、該変換器が昇降装置(6)の移動に関し調節可能である請求項1から4の1つに記載の装置。
【請求項6】
溶接電極(7)の少なくとも毎分300行程の移動を実現するための手段を備える請求項1から5の1つに記載の装置。
【請求項7】
溶接電極対(5)が冷却部(15)を有する請求項1から6の1つに記載の装置。
【請求項8】
前置された位置検知設備(16)を備え、該設備で装置(1)に対し相対的な金属繊維(2)の位置を点検又は調整可能である請求項1から7の1つに記載の装置。
【請求項9】
編物(3)の縁領域(18)を圧縮又は溶接するトリミング設備(17)が装置(1)の下流側に設けられている請求項1から8の1つに記載の装置。
【請求項10】
金属繊維(2)を溶接して所定幅(4)の編物(3)とするための方法であって、少なくとも以下の工程を含む方法。
a)繊維(2)を溶接して編物(3)とするための装置(1)に金属繊維(2)から成る複合材料(19)を供給する工程、および
b)複合材料(19)の静止している時間区間内に複合材料(19)の複数の部分区間(20)を個別に溶接する工程。
【請求項11】
工程b)が、4ミリ秒未満の単一の部分区間(20)内での溶接過程を含む請求項10記載の方法。
【請求項12】
工程b)を、少なくとも毎分300溶接過程の繰返し速度で実行する請求項10又は11記載の方法。
【請求項13】
個々の溶接過程を、下記のパラメータの少なくとも1つで実行する請求項10から12の1つに記載の方法。
5000〜50000N/cm2の範囲内の溶接電極加圧力、
300〜1200Aの範囲内の溶接電流、および
500〜20000Wの範囲内の溶接出力。
【請求項14】
工程a)を、少なくとも毎分3mの平均送り(24)で実行する請求項10から13の1つに記載の方法。
【請求項15】
工程a)に先立って、複合材料(19)を溶接装置(1)に対し相対的に位置合せする請求項10から14の1つに記載の方法。
【請求項16】
工程b)の後に編物(3)をトリミング設備(17)に供給し、編物(3)の幅(4)を調整する請求項10から15の1つに記載の方法。
【請求項17】
下記特性の少なくとも1つを持つ編物(3)を生成させる請求項10から16の1つに記載の方法。
水力学的繊維直径(25)10〜100μmの繊維(2)、
繊維長(26)と水力学的繊維直径(25)との比50〜5000の繊維(2)、
繊維直径(25)のばらつきが最高で50%の繊維(2)、
編物(3)の幅(4)5〜500mm、
編物(3)の高さ(27)0.1〜10mm、
編物(3)の面積比重量100〜5000g/m2
複合材料(19)から編物(3)にかけて強度上昇が少なくとも3倍、および
編物の多孔率50〜85%。
【請求項18】
請求項1から9の1つに記載の装置を使って、又は請求項10ないし17の1つに記載の方法で製造した編物(3)を、排出ガスの濾過に使用する前記編物の使用方法。
【請求項19】
請求項1から9の1つに記載の装置を使って、又は請求項10から17の1つに記載の方法で製造した少なくとも1つの編物(3)を含む、排出ガスを浄化するための排出ガス処理部品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2009−523199(P2009−523199A)
【公表日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−549833(P2008−549833)
【出願日】平成19年1月12日(2007.1.12)
【国際出願番号】PCT/EP2007/000233
【国際公開番号】WO2007/082684
【国際公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【出願人】(500038927)エミテック ゲゼルシヤフト フユア エミツシオンス テクノロギー ミツト ベシユレンクテル ハフツング (156)
【Fターム(参考)】