金属部分を含む容器、金属部分を含む容器のためのカバー、金属部分を含む容器と共に用いられるタグを追跡する方法および装置、ならびにタグを調整する方法
本発明は、アルミ圧延されたカードボード製容器にセキュリティ・タグを設けるための新規な処理手順およびシステムに関する。この方法は、タグを容器から離間させるシステム、およびタグを調整する方法を採用する。このタグは特別にせっけいされたキャップ部の中に挿入され、容器から所定距離だけ離間させる。この商品は、封止された後、顧客に販売される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、金属部分を含む容器とともに用いられ、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを保持するためのセキュリティ・システムおよびセキュリティ・デバイスに関し、とりわけRF受信機がタグからの帰還信号を容易に識別できるように、こうしたタグを容器上に保持するためのデバイス、こうしたデバイスを利用するシステム、およびこうしたシステムを利用し、タグを調整(較正)する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
数多くの異なる商品を安全管理するためのセキュリティ・タグを利用するさまざまなメカニズムが先行技術で教示されている。広く知られたセキュリティ・タグのいくつかの具体例は、電子商品監視タグ(EAS)として従来から知られているRFタグ、AMタグ、およびUHFタグである。無線周波数識別(RFID)タグなどの他のセキュリティ・タグは電子チップを利用している。EASタグや、RFIDタグ、他のタイプの電子セキュリティ・タグは、本、パレット、容器、電子部品などの数多くのさまざまな商品となり、あるいはこれらの商品に用いられ、保持され、または固定される。これまでのところ、金属部分を含む容器または缶に収容された商品、例えばベビーフードやその他の食品のための容器または缶は、有効にタグ標識付けされることはなかった。
【0003】
当業者により理解されるところであるが、食品のための容器はプラスティック製である。しかしプラスティックは、こうした商品を収容する上で本質的な問題がある。例えば、プラスティックは、微量のバクテリアが中に入り込む可能性がある。ベビーフードの生産業者は、容器媒体としてのプラスティックの問題に対して特に敏感であり、そのため、数多くの生産業者は、容器の外に液体が漏れ出すのを防止するための手段として押圧した薄いアルミニウムホイルを有するカードボード(厚紙)製の管状中央部分からなる容器または缶を作製している。さらに、缶または容器の蓋部および底部は、通常薄いアルミニウム製シートで形成されている。比較的に厚いアルミニウム製の環状リングにより、蓋部をカードボード製の中央部分に接合し、同様のリングにより、底部をカードボード製の中央部分に接合する。こうした構成により、食品を安全に収容することが可能で、安価で、作製の容易な防水容器が提供される。しかしながら、こうした容器は、あまりに多くの金属を含むので、EASタグや、RFIDタグ、他の電磁放射タグを用いて、有効にタグ標識付けされない。なぜなら、容器の金属がタグの電磁特性と干渉し、すなわち缶の金属部分がタグからの帰還信号の振幅を減衰させるためである。さらに容器の金属部分は、アンテナとして機能する傾向があり、タグの周波数応答性を変化させてしまう。したがって、例えばベビーフード容器やスープ容器などの金属部分を実質的に含む容器を有効にタグ標識付け可能なデバイスに対する要請がある。
【発明の開示】
【0004】
本発明の1つの態様によれば、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを、金属部分を含む容器に取り付けるためのデバイスが提供される。このタグは、例えばトランシーバなどの送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を例えばトランシーバなどの受信機へ送り返すことができる。このデバイスは、保持部を有し、保持部が容器の金属部分の上方または下方に配設されたとき容器に取り付けられるように構成されている。デバイスの保持部は、タグを容器の金属部分の上方または下方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように構成されている。
【0005】
本発明の別の態様によれば、容器に取り付けるためのデバイスが提供される。このセキュリティ・デバイスは、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグと、容器の上にタグを実装するタグホルダとを備える。この容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグが取り付けられることが所望される。このセキュリティ・タグは、例えばトランシーバなどの送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を例えばトランシーバなどの受信機へ送り返すことができる。このタグホルダは、タグを取り付けるための保持部を有する。保持部が、タグを容器の金属部分の上方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されている。
【0006】
本発明のさらに別の態様によれば、ベビーフード容器などの従来式の容器、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグ、およびタグホルダの組み合わせが提供される。容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグを取り付けることが所望される。セキュリティ・タグは、例えばトランシーバなどの送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を例えばトランシーバなどの受信機へ送り返すことができる。タグホルダは、タグ保持部を有し、タグ保持部の上にタグが取り付けられる。保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されている。
【0007】
本発明のさらに別の態様によれば、金属部分を有する容器の存在をモニタするシステムが提供される。このシステムは、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグと、タグを容器に実装するタグホルダと、例えばトランシーバなどの送信機及び受信機とを備える。このセキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができる。このタグホルダは、タグを保持するためのタグ保持部を有する。保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されている。
【0008】
本発明のさらに別の態様によれば、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを用いて、金属部分を含む容器をタグ標識付けする方法が提供される。この方法は、基本的に、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップを有する。このタグは、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて金属部分の上方または下方に配置して取り付けられる。
【0009】
本発明のさらに別の態様によれば、金属部分を含む容器とともに用いられるEASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを調整する方法が提供される。この方法は、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、自由空間で動作するときに所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップを有する。このタグは、容器の金属部分から離間させて配置される。セキュリティ・タグに電磁波信号が送信され、このときタグは、容器の金属部分に対するタグの配置位置に関する機能として識別可能な信号を送り返す。送り返された信号の周波数および振幅は決定され、必要ならば、タグから送り返された信号が所望の周波数範囲内(例えば、13.56MHz、または8.2MHzプラスマイナス0.5MHz)で最小振幅を有するように、タグの電気的パラメータのうちの1つを修正する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
添付図面を参照しながら、本発明について説明し、これらの図面において同様の参照符号は同様の構成部品を示す。
【0011】
図面をより詳細に参照すると、本発明に係る1つの態様により構成された、少なくとも1つの金属部分を有する従来式の容器または缶10の上に例えばRFタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグ200(図3)を保持するための保持デバイス20の1つの例示的な実施形態が図4Aに図示されている。以下に図示および説明される保持デバイス、および本発明の開示内容から構成される他の保持デバイスに係る他の例示的な実施形態と同様、図4Aに示すデバイス20によれば、非金属容器上のタグと同様に動作し、例えば質問信号に応答するように、セキュリティ・タグを容器の金属部分に隣接して容器の上に保持することができる。したがって、本発明を用いた金属容器は、非金属容器上のタグを用いて行われるように、窃盗を防止し、追跡し、そして/または識別することができる。
【0012】
この点において、容器または缶10は、図1および図2に示す従来式のような任意のタイプの構成、または少なくとも1つの金属製の壁部を有する中空タイプの構成を有していてもよいことを指摘する必要がある。容器の大きさおよび構成する金属量に依存するが、タグは、従来式に構成されたEASタグなどの従来構成のものであってもよいし、本発明の別の態様により構成された円形状タグなどのより大面積なものであってもよい。こうしたタグの1つとして、図3に例示的なタグ200を示す。
【0013】
本発明のさまざまな保持デバイスの詳細について説明する前に、缶10およびタグ200について順に簡単に説明する。すなわち、図1および図2に示すように、容器または缶10は、円筒状の中央部分または側壁部10A、上壁部10B、下壁部10C(図2)、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部10Aの周囲に延びる上方ビード部10D、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部10Aの周囲に延びる下方ビード部10Eを備える。側壁部は、アルミニウムなどの金属からなる内側裏張り(図示せず)を有するカードボードで形成され、あるいはアルミニウムなどの金属で全体が形成され得る管状部材である。上壁部または蓋10Bは、通常変形形状の平坦な部材であり、アルミニウムなどの任意の適当な金属で形成し得る。上壁部は、容器の内容物を取り出すために、容器から引き離して容易に取り外せるように、上壁部の周辺に沿って延びる脆弱または破断しやすいライン10Fを有する点を除き、下壁部またはベース部10Cは、上壁部10Bと同様の構成を有する。すなわち、上壁部または蓋10Bは、従来式のプルタブ12を有していてもよい。上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eは、同一の構成を有し、例えばアルミニウムで形成されている。上方ビード部10Dは、蓋10Bを側壁部10Aに確実に固定する。同様に、下方ビード部10Eは、蓋10Cを側壁部10Aに確実に固定する。この点において、容器10の金属部分は、必要ならば、アルミニウム以外の他の金属を用いて形成してもよいことを指摘する必要がある。
【0014】
本発明に係る例示的なタグ200について以下説明する。これは、例えば図4Aに示すデバイス20のようなデバイスが、本発明により構成された実装デバイスにより実装されたとき、容器10の蓋部10Bまたはベース部10Cのほとんどの面積をカバーできるように、より大きい寸法で円形形状を有する点を除き、ニュージャージー州、ThorofareにあるCheckpoint Systems株式会社(本発明の出願人)より販売されている活性可能(起動可能)/不活性可能(非起動可能)な掃引周波数EASタグと、構成上類似するものであるといえば十分であろう。特に図3に示す例示的な実施形態において、セキュリティ・タグ200は、Checkpoint Systems株式会社に譲渡され、ここに一体のものとして統合される米国特許第5,081,445号(以下、「'445特許」という。)の図2で開示されたものと同じ基本構造を有する。タグ200の直径は、3インチ〜4.5インチである。'445特許のタグの表面積は2.5平方インチである。さらに、タグ200は円形形状を有する一方、'445特許のタグは正方形形状を有する。円形形状のタグ200は、正方形または長方形形状のタグに比して、単位面積あたりの有用性がより高い。
【0015】
すなわち、タグのエネルギ要請が高いとき、そしてタグを収容できる空間が小さいとき、円形形状のタグは好ましい。そうでなければ、円形形状のタグの代わりに、正方形または長方形形状のタグを用いることができる。ただし、所与の用途に対し、正方形または長方形形状のタグの表面積は、円形形状のタグより大きくする必要がある。容器、タグを配置すべき部分が異なる形状である場合、これに収容され得る最大となる円形形状のタグが好ましい。
【0016】
当業者により理解されるところであるが、可能な限り最大のタグを用いることにより、容器の金属部分が受信機に返信される信号に対して与える影響を低減するとこができる。しかし、実験において、11.4平方インチのタグを用いると、有効な信号エネルギが得られ、より大きなタグはさらに高いエネルギを得られるが、製作費がより高価となる。さらに、円形形状のタグのインピーダンスおよびキャパシタンスは、正方形形状のタグのものとは異なる。
【0017】
ここで図3を参照しながら、例示的なタグ200の詳細について検討する。図から明らかなように、タグ200は、以下に詳述するように、基本的に、タグの電気回路部を形成する一対の導電性パターンまたは導電性トレースを有する。図3の例示的な実施形態において、タグ200は、コイルLおよび一対のキャパシタC1,C2の形態を有するEAS共鳴タグであり、導電性トレースはこれらの電子部品を構成する。特に、タグ200は、第1の導電性トレース202と第2の導電性トレース204とを有する。これらのトレースは、アルミニウムなどの任意の導電性材料からなる。第1の導電性トレース202は、端部部分202A,202Bを除き、長さ方向に沿って一定の幅を有する螺旋コイルの形態を有する。このコイルはインダクタLを構成する。コイル202の内側の端部にある端部部分202Aは、例えば球根状の拡大された領域の形態を有し、第1のキャパシタ、すなわちC1の第1のプレートを構成する。コイル202の外側の端部にある端部部分202Bは、同様に拡大され、第2のキャパシタ、すなわちC2の第1のプレートを構成する。第2のトレース204は、第1のトレースの上方に配置され、端部部分202A,202Bを除き、長さ方向に沿って一定の幅を有する、細長く、通常直線的なストリップの形態を有する。ストリップ204の内側の端部にある端部部分204Aは、例えば球根状の拡大された領域の形態を有し、第1のキャパシタ、すなわちC1の第2のプレートを構成する。ストリップ204の外側の端部にある端部部分204Bは、同様に拡大された領域の形態を有し、第2のキャパシタ、すなわちC2の第2のプレートを構成する。ポリエチレン膜などのような誘電体膜206が、部分的にのみ図示されているが2つの導電性トレース202,204の間に介在している。誘電体層206は、第1および第2のキャパシタC1,C2のプレートの間の誘電体膜として機能する。
【0018】
当業者ならば理解されるように、トレースの幾何学的形状および/または構成材料を変更し、そして/または誘電体膜206の厚みおよび/または構成材料を変更することにより、トレース202,204により構成される共鳴回路の電気的特性を調整することができる。タグの電気的特性を調整することは、後述するように、特定の容器の構成および保持デバイスの構成の用途において、タグを適当に調整可能とする点において重要なことである。
【0019】
タグ200は、紙層または基板208などの他のいくつかの基板の上に実装してもよく、本発明により構成される保持デバイスまたはタグ標識付けすべき商品(保持デバイスが不要の場合、例えばタグが配設されるところに容器が金属部分を有さない場合)に取り付けやすくする。保持デバイス商品自身にタグを取り付けやすくするために、基板206は、その上に接着剤(図示せず)を有していてもよい。
【0020】
タグは、本発明に基づいて構成された実装デバイスを用いて容器10の上に実装されたとき、従来式のEASセキュリティ・システムの用途においてとりわけ適している。例えばトランシーバを有するRFペデスタル等の従来式のEAS装置を用いて、所望の周波数帯域幅内に含まれる、いわゆる掃引RF信号を形成することができる。タグ200のインダクタ/キャパシタ回路は、例えば約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzの伝送周波数帯域内で共鳴する。こうした伝送RF信号の領域内で不活性化しないタグが存在すると、その信号が歪み、歪み信号がトランシーバの受信部により検出され、アラーム信号を発生する。しかし、タグが不活性である場合、タグがその領域にあってもアラーム信号が出ることはない。
【0021】
ここで再び図4Aおよび図4Bを参照しながら、本発明により構成されたタグ保持デバイス20の1つの例示的な実施形態の構造および動作について、以下詳細に説明する。すなわち、図示のように、保持デバイス20は、基本的に、蓋または上壁部10B上で容器10に固定するように構成されたキャップ部を備える。これは例示的なものに過ぎず、キャップ部は、ベース部または下壁部10C上にも容易に固定することができる。
【0022】
キャップ部は、ディスク状部材22とリング状挿入部24とを備え、これらはプラスティックまたはその他の非金属からなることが好ましい。ディスク状部材22は、下方に延びる環状フランジ28を含み、円形の外形形状を有するほぼ平坦な壁部26の形態を有する。フランジ28の内側表面には、内側螺旋ねじ山30が設けてある。挿入部24は、上側環状部分32と下側環状部分34とを有するリングの形態を有する。上側環状部分32は、環状フランジ28の内径とほぼ等しい外径を有し、内側螺旋ねじ山30と係合できるような外側螺旋ねじ山36を有する。螺旋ねじ山30と36が係合することにより、ディスク状部材22をリング状挿入部24に着脱可能に固定することができる。下側環状部分34は、上側環状部分32から下方へ延び、上側環状部分32の外径より大きい外径を有する。下側環状部分34の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部22を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、リング状挿入部の下側環状部分34の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部またはリップ部が設けられている。この突起部は、缶のビード部がカム表面40を滑って乗り越え、隣接する凹部38内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス(キャップ部)を缶の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0023】
このように実装されたとき、保持デバイス20の下側表面26Aは、缶10の金属製蓋部とは離間することになる。すなわち下側表面26Aが、タグ200などのセキュリティ・タグに、蓋部10B(あるいは、キャップ部がベース部の上方に取り付けられる場合には、ベース部10C)の金属からタグを離間させる実装場所を提供することができる。蓋部の金属からタグ200を離間させることにより、信号が金属により受ける悪影響を取り除くことができる。金属製蓋部からタグを離間させることにより、蓋部の金属による信号振幅減衰効果を低減することができる。タグと金属製の蓋部またはベース部との間の間隔は、経験的に決定するか、あるいはセキュリティ・システムの受信機により容易に検出可能な所望の振幅および所望の周波数帯域を有する識別可能な帰還信号が、缶に実装したときタグを用いて得られるように決定する。こうした動作のための調整手法については後述する。
【0024】
タグ200は、さまざまな手法を用いて、保持デバイスまたはキャップ部の下側表面26Aの上に保持することができる。図4Aおよび図4Bに示す実施形態では接着剤を用いる。この接着剤は、タグ200の基板208上のコーティング210の形態であってもよい。
【0025】
保持デバイス(キャップ部)は、容器10の上にスナップ嵌合するので、商品のユーザ(購入者)が容易に取り外して、容器の蓋部(ベース部の場合もあり得る)にアクセスすることができる。とりわけ、このようにアクセスするためにユーザがしなければならないことは、缶10に対してキャップ部20を引き上げ、ビード部10Dを環状凹部38から取り外し、キャップ部を缶から離脱させることである。そしてユーザは、単にプルタブ12を引き上げることにより缶の蓋部10Bを開けることができる。
【0026】
小売店の中にあって、出口セキュリティ・システムを通過する前に、内部にタグを配設した保持デバイスまたはキャップ部20が容器10から不正に取り外されることを防止するために、保持デバイスと容器を一体に保持するように、これらの周りをシールまたはラップ(包装紙)を設けておいてもよい。すなわち、図4Aに示すように、熱収縮性バンドの形態を有するラップ42を、保持デバイスと缶の両方の周囲全体または保持デバイスと隣接する缶の一部の周囲に設けてもよい。さらにラップは熱収縮性を有する必要はない。接着シール、紙シールを用い、あるいは容器の上に一体成形されたキャップを用いるなど、キャップ20を容器の上にシールする他のメカニズムが考えられる。最後のオプションは、牛乳容器がシールされるのと同様のものである。
【0027】
図7Aおよび図7Bに、本発明により構成された保持デバイスまたはキャップ部120の択一的な実施形態を示す。キャップ部120は、ディスク状部材およびリング状挿入部により構成されるのではなく、単一の構造物である点を除き、ほとんどの態様においてキャップ部20と同様のものである。また、キャップ部120はスペーサを利用し、後述するが、スペーサは缶10の金属部分とセキュリティ・タグ200が配設されるキャップ部120の部分との間に設けられる。記載を簡潔にするために、保持デバイス20と120の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。すなわち、図から明らかなように、保持デバイス120は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な壁部126と、下方に延びる環状フランジ128とを有する。環状フランジ128の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部120を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、リング状挿入部の下側環状部分34の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、缶のビード部が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス120を缶10の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0028】
実施形態20がセキュリティ・タグ200を実装するための場所を提供したように、平坦な壁部126は下側表面126Aを有し、これにより保持デバイスのタグは缶の金属部分から離間する。保持デバイスとは異なり、タグと缶の金属部分との間の空間には空気が充填されているところに、保持デバイスの中に物理的なスペーサ部材102を配設し、タグ200をスペーサ部材と缶120の下側表面120Aとの間に挟む。スペーサ102は、基本的に、プラスティックまたはその他の適当な非金属で形成されたディスク状部材である。スペーサの外径は、環状フランジ128の内径とほぼ等しく、スペーサの厚みは、タグがスペーサ部材と缶120の下側表面の間に挟まれたときスペーサの下側表面が環状凹部38の上側端部と同一平面となるような設定される。タグ200は、上述と同様、接着層210を用いて所定位置に固定することができる。タグはスペーサ102とキャップ部の下側表面126との間に挟まれるので、接着剤は省略してもよい。
【0029】
必要ならば、保持デバイス120は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持してもよい。
【0030】
図5Aおよび図5Bにおいて、本発明に係る保持デバイス220の別の例示的な実施形態を示す。この保持デバイスは、これが取り付けられる容器10に対するラベルとして機能する部分を有するように構成されているので、さまざまな実施形態の中で最も好ましいものである。このデバイスは、保持デバイス20および120と共通するさまざまな特徴部品を有する。記載を簡潔にするために、これらのデバイスの共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。図から明らかなように、保持デバイスまたはキャップ部220は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な壁部226と、下方に延びる環状フランジ228と、上方に延びる環状フランジ230とを有する。下方に延びる環状フランジ228の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部220を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、リング状挿入部の下側環状部分34の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、缶のビード部が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス220を缶10の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0031】
平坦な壁部226は、その上面において円形形状を有する階段状凹部232を有する。凹部232は、下方領域232Aおよび上方領域232Bを有する。上方領域の内径は、下方領域の内径より大きく、環状レッジ部(棚部)232Cが形成される。この表面は、環状のディスク状部材234を収容する機能を有し、このディスク状部材は、デバイスまたはタグ標識付け(ラベル付け)すべき商品のためのラベルを構成する。このラベル234は、基本的に、プラスティック、カードボード、紙、またはテキストやグラフィックなどの表示を記載できるその他の材料からなるシートを有する。ラベル234の外径は、凹部領域232Aの内径より若干小さく、ラベルの周囲端は、凹部に収まり、接着剤(図示せず)などを用いてレッジ部232Cの上面に固定することができる。ラベル234の下側表面は、タグ200を実装する場所を提供する。すなわちタグは、接着剤を用いて、ラベル234の下側表面に固定される。凹部領域232Bの高さは、少なくともラベル232の厚みと等しくなるように選択される。さらに凹部領域232Aの高さは、少なくともタグ200と接着層210を加算した厚みと等しくなるように選択される。したがって、タグがラベル234の下側表面に固定され、ラベルがキャップ部220の凹部232内に固定されたとき、ラベルは、図5Aに示すようにキャップ部内に同一平面を有するように収容され、タグは、平坦な壁部226の厚みにより容器の金属製蓋部から離間する。ラベルをキャップ・デバイス220に接着剤で固定することにより、タグが不正に取り外されることを防止できる。
【0032】
必要ならば、保持デバイス220は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0033】
図6Aおよび図6Bにおいて、本発明に係る保持デバイスまたはキャップ部320の別の例示的な実施形態を示す。保持デバイス320は、数多くの態様において、保持デバイス220と同様のものであり、ラベルを用いて、タグを所定位置に保持する手段として機能する。したがって、記載を簡潔にするために、保持デバイス220と320の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。保持デバイス320は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な中央壁部326と、下方に延びる環状フランジ328と、上方に延びる環状フランジ330とを有する。下方に延びる環状フランジ328の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部320を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、下側環状部分328の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、缶のビード部が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス320を缶10の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0034】
上方環状フランジ330には上面332が設けられ、上面には環状凹部334が配設される。一対の対向する環状リップ部336が、上面332に隣接したところで凹部334の対向する側壁から互いに向かって延びている。リップ部336は、凹部334への傾斜した入口を形成するように下方に対して若干角度をもっている。この入口および凹部は、以下詳述するように、ラベルをキャップデバイス320に固定する手段として機能する。
【0035】
ラベルは、基本的に、円形形状を有するディスク状部材を有し、テキストやグラフィックなどの表示を記載することができる。ラベルの下側表面は、上述のものと同様の手法で、例えば接着剤を用いて、セキュリティ・タグ200を実装するための場所を提供する。また上述のように、ラベルは、凹部334を介して、キャップデバイス320に固定されるように構成されている。すなわち環状リッジ部340が、ラベル部材338の周囲近くにおいて、その下側表面から下方へ突出している。リッジ部の断面は矢尻に似ている。したがって、上述のようにタグが下側表面に固定されたラベル338がキャップデバイス320の上に配置されたとき、ラベルを下方へ押圧してキャップデバイスに取り付けることができる。特に、下方へ押圧することにより、ラベルのリッジ部338の矢尻部分が傾斜した入口を貫通して凹部334内に入り、これによりリップ部336が変形して、リッジ部338の矢尻部分が凹部334内に貫通することを可能にする。そうすると、リップ部は元に戻るように変形して矢尻部分を凹部内で固定することができる。こうした動作は、ラベル338をキャップデバイス320の上に固定し、タグ200を不正に取り外すことを防止することができる。
【0036】
必要ならば、保持デバイス320は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0037】
図8において、本発明により構成された保持デバイス420の別の例示的な実施形態を示す。保持デバイス420は、数多くの点で保持デバイス120と同様のものであり、単一の構造物を用いるが、スペーサ部材をもたず、タグ200を所定位置に固定する択一的手段を有する。したがって、記載を簡潔にするために、保持デバイス120と420の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。保持デバイスまたはキャップ部420は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な中央壁部426と、下方に延びる環状フランジ428と、中間環状フランジ430とを有する。中間フランジは、下方に延びる環状フランジ428の内側表面から半径方向内側に延びている。下方に延びる環状フランジ428の内側表面には、中間フランジ430の直下に環状凹部38が設けられている。環状凹部38の内径は、容器10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きく、容器の上方ビード部または下方ビード部を受容して、上述と同様の手法により、保持デバイス420を容器の上に固定することができる。
【0038】
タグ200は、接着剤を用いることなく、ほぼ平坦な中央壁部426の下側表面に固定できるように構成されている。すなわち、環状壁部または環状リッジ部432は、中央壁部426の下側表面から下方に突出している。環状凹部434はリッジ部432の中に形成され、円形形状のタグをスナップ嵌合することができる。こうした動作を支援するために、環状リッジ部432の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、円形形状のタグ200が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部434内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これによりタグ200を凹部内の所定位置に固定することができる。
【0039】
タグがこのように実装され、保持デバイスまたはキャップ部420が容器10の上に実装されたとき、タグ200は缶10の金属製蓋から離間することになる。
【0040】
必要ならば、保持デバイス420は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0041】
図9において、本発明により構成された保持デバイス520の別の例示的な実施形態を示す。保持デバイス520は、接着剤を用いて、タグをデバイスに固定する点を除き、数多くの点で保持デバイス420と同様のものである。したがって、記載を簡潔にするために、保持デバイス420と520の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。保持デバイスまたはキャップ部520は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な中央壁部426と、下方に延びる環状フランジ428と、中間環状フランジ430とを有する。中間フランジは、下方に延びる環状フランジ428の内側表面から半径方向内側に延びている。下方に延びる環状フランジ428の内側表面には、中間フランジ430の直下に環状凹部38が設けられている。環状凹部38の内径は、容器10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きく、容器の上方ビード部または下方ビード部を受容して、上述と同様の手法により、保持デバイス520を容器の上に固定することができる。
【0042】
上述のように、タグ200は、保持デバイス520のほぼ平坦な中央壁426の下側表面に固定されるように構成されている。そのために接着剤は、タグ200の基板208上のコーティング210の形態であることが好ましい。
【0043】
必要ならば、保持デバイス420は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0044】
この点において、本発明に係る保持デバイスまたはキャップ部は、これを容器に固定するための環状凹部を有さない場合もあることを指摘しておく必要がある。すなわち、溝部、接着剤、留め具などの他の固定メカニズムを用いて実現される。いくつかの実施形態では、単に空気を介して、タグを容器の金属部分から離間させているに過ぎず、一方、他の実施形態では、物理的スペーサ部材を用い、スペーサ部材とキャップの上部との間でタグを実質的に挟む。キャップ部自身のようなスペーサは、プラスティックからなり、手軽に利用できるので経済的であり、かつ誘電体であるので磁気の面からも好ましい。ただし、プラスティックの代わりに、従来から知られた他の材料を用いてもよい。
【0045】
以下の一般的な手法により、特定の容器上で用いられるタグおよび保持デバイスの調整を実施することができる。トランシーバが所望の信号を受信できるように、タグが必要とする周波数を決定するための一般的な方法ステップに概説する。例えば、広く知られているように、EASタグのトランシーバは、8.2MHzの帰還信号を検知する。タグの周波数は容器の種類毎に異なるが、ほとんどのタグは、受信周波数が7.0MHzに設定される。インダクタンスが.9:Hで、キャパシタンスが521pFである。これの範囲は例示的なもので、同様に他の値を用いて所望の周波数を得ることができる。また、他の周波数として13.56MHzを用いることができる。タグ受信周波数に対する可能性のある変形例として、受信機により一般的に受信されるすべての周波数を用いることができる。全く異なる周波数を受信するように、他のトランシーバを容易に設計することができるが、既存のトランシーバと互換性をもたすために、この特定の周波数で動作するタグを設計することが好ましい。タグが8.2MHzの信号を返信するように、トランシーバが信号を送信させることもできるし、あるいはトランシーバに異なる周波数の信号を検知させることもできるが、このタグが、他のタグおよびセキュリティ・システムと互換性を有するようにすることが好ましい。
【0046】
Checkpoint Systems株式会社(本発明の出願人)は、「410」EASタグの型番でEASタグの型番でセキュリティ・タグを市販している。このタグは、以下の基本特性を有する。
エッチ前方面積=0.5807平方インチ
エッチ後方面積=1.6814平方インチ
設計周波数=8.4MHz
最終周指数=8.2MHz
Q範囲=70〜75
キャパシタンス=141.2pf
インダクタンス=2.495μh
巻き数=8
コイル線幅=0.034インチ
コイル間隔=0.01インチ
マージン幅=0.1インチ
回路寸法=1.55インチ×1.65インチ
【0047】
Checkpoint Systems株式会社からLiberty PXという登録商標名で市販されているような従来式のEASペデスタルの無線アンテナからの無線呼びかけ信号に対して、410タグの自由空間に返信する信号の強度が、1.0単位の基準値を実現したとすると、本発明のタグは、2.5〜6.0単位の強度を有する信号を返信する。技術的制約が許すとき、より強い強度が得られる。金属容器は帰還信号に対して遮蔽効果を有するので、信号強度はより強いことが必要である。タグからの帰還信号の強度を強くすればするほど、受信機はより明確な信号をタグから受信することができる。
【0048】
キャニスタ(小型容器)、ジャー(瓶)、缶、または容器はそれぞれ、磁場に対して、タグにより生じる異なる混乱させる容量を有する。一般に、容器は、タグの共鳴周波数を妨害し、信号の振幅を低減する。タグが共鳴する信号を増大させ、低減させるために、タグのキャパシタンスまたはインダクタンスを変えることにより、容器を修正することができる。金属容器に起因するタグの信号損失を極力抑えるために、タグを容器から離間させる。容器の固有の特性により、タグをどれほど離間させる必要があるか決定されるが、通常、タグは容器の上部から少なくとも1cm離間させておく。容器をさらに離間させるほど、信号強度は強くなる。2つのステップの組み合わせにより、タグを離間させなければならない距離、およびタグの構造の限界が得られる。この新規なタグは、金属製の容器の上に配置したとき、セキュリティ・タグの標準的なトランシーバが信号を検出できるように設計されている。
【0049】
タグが金属製容器に取り付けられたときに信号を送り返すように構成されているということは、この信号は、標準的なペデスタル方のトランシーバが標準的な距離(4〜6フィート)を隔てて検出できる程度に強力であるということを意味する。標準的なトランシーバの具体例は、Checkpoint Liberty PX ペデスタルである。
【0050】
先に示唆したように、最終的な商品、すなわち容器から離間したキュリティ・タグを支持する保持デバイスを有する容器は、タグをキャップ部内に配設するステップと、タグの下方にスペーサを配設するステップと(保持デバイスがスペーサ部材を利用する場合)、キャップ部を容器の蓋部の上に配設するステップと、任意的ではあるが、キャップ部および容器の上に安全シールまたはラップを配置するステップにより形成される。択一的には、キャップ部を容器の底部の上に配置し、標準的なキャップ部をデバイスの上に配置してもよい。あるいは、タグ標識付けされたキャップ部をデバイスの上部および下部に配設してもよい。
【0051】
上記説明から理解されるように、本発明の1つの態様によれば、特別のキャップ部またはタグホルダを用いる必要があり、このキャップ部またはタグホルダは、その内部において、タグ標識付けすべき容器の金属製の上部、蓋部、またはキャップ部からタグを所定距離だけ有効に離間させるスペーサを有する。これにより、容器の金属製構造物によるタグの共鳴信号に対する遮蔽効果が劇的に低減される。スペーサがなければ、容器は、タグの返信信号を遮断または少なくとも実質的に品質低下させる。
【0052】
以上により、当業者ならば理解されるように、本発明はいくつかの態様を有する。すなわち本発明は、任意的ではあるが、受信機が明瞭な信号を受信できるように、キュリティ・タグを容器の金属部分から十分な距離を離間させるためのスペーサを内部に有する保持デバイスの態様、容器の金属部分による歪みおよび遮蔽にも拘わらず、判別可能な信号をトランシーバへ返信するように正確に調整された、十分に強力なセキュリティ・タグの態様、および本発明に係る保持デバイスを用いて、少なくとも部分的に金属部分を有する容器の上で適正に動作させるように、キュリティ・タグを設計・調整する方法の態様を有する。この点に関して、図3に示すタグを用いることは、金属部分を含む容器を有効にタグ標識付けするための方法であるが、いくつかの場合においては、容器および缶の構造、およびタグの大きさに応じて、従来技術により構成され、成形されたタグを用いることができることを指摘しておく必要がある。
【0053】
特定の具体例を参照しながら、本発明について詳細に説明してきたが、本発明の精神および範疇から逸脱することなくさまざまな変形例および変更例をなし得ることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、本発明がとりわけ有効な従来式容器の1つの具体例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1と同様のものであるが、図1の従来式容器の下部を示すものである。
【図3】図3は、図1および図2に示す容器の上部または下部に取り付けられるように構成された、本発明の1つの態様により構成された1つの例示的なEASタグの斜視図である。
【図4A】図4Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスの1つの例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図4B】図4Bは、図4Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスの別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図5B】図5Bは、図5Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスのさらに別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図6B】図6Bは、図6Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスのさらに別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図7B】図7Bは、図7Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図8】図8は、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスのさらに別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に実装されるように構成された図3と同様のタグを示す。
【図9】図9は、側面一部断面図であって、図8の保持デバイスの実施形態と、図1の容器の上側部分の上に実装される用意の整った図3のタグを示す。
【符号の説明】
【0055】
10,120:缶,10A:側壁部,10B:上壁部,10C:下壁部,10D:上方ビード部,10E:下方ビード部,10F:破断ライン,20:保持デバイス,22:ディスク状部材,24:リング状挿入部,26:平坦な壁部,28,128:環状フランジ,30:内側螺旋ねじ山,32:上側環状部分,34:下側環状部分,36:外側螺旋ねじ山,38:環状凹部,40:カム表面,42:ラップ,102:スペーサ部材,120A:下側表面,200:セキュリティ・タグ,202:第1の導電性トレース,204:第2の導電性トレース,202A,202B,204A,204B:端部部分,206:誘電体層,208:基板,220:保持デバイス,226:壁部,228:環状フランジ,230:環状フランジ,232:階段状凹部,232A:下方領域,232B:上方領域,232C:環状レッジ部(棚部),234:ディスク状部材,320:保持デバイス,326:中央壁部,328:環状フランジ,330:環状フランジ,334:環状凹部,
336:環状リップ部,338:ラベル部材,420:保持デバイス,426:中央壁部,428:環状フランジ,430:中間環状フランジ,520:保持デバイス。
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、金属部分を含む容器とともに用いられ、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを保持するためのセキュリティ・システムおよびセキュリティ・デバイスに関し、とりわけRF受信機がタグからの帰還信号を容易に識別できるように、こうしたタグを容器上に保持するためのデバイス、こうしたデバイスを利用するシステム、およびこうしたシステムを利用し、タグを調整(較正)する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
数多くの異なる商品を安全管理するためのセキュリティ・タグを利用するさまざまなメカニズムが先行技術で教示されている。広く知られたセキュリティ・タグのいくつかの具体例は、電子商品監視タグ(EAS)として従来から知られているRFタグ、AMタグ、およびUHFタグである。無線周波数識別(RFID)タグなどの他のセキュリティ・タグは電子チップを利用している。EASタグや、RFIDタグ、他のタイプの電子セキュリティ・タグは、本、パレット、容器、電子部品などの数多くのさまざまな商品となり、あるいはこれらの商品に用いられ、保持され、または固定される。これまでのところ、金属部分を含む容器または缶に収容された商品、例えばベビーフードやその他の食品のための容器または缶は、有効にタグ標識付けされることはなかった。
【0003】
当業者により理解されるところであるが、食品のための容器はプラスティック製である。しかしプラスティックは、こうした商品を収容する上で本質的な問題がある。例えば、プラスティックは、微量のバクテリアが中に入り込む可能性がある。ベビーフードの生産業者は、容器媒体としてのプラスティックの問題に対して特に敏感であり、そのため、数多くの生産業者は、容器の外に液体が漏れ出すのを防止するための手段として押圧した薄いアルミニウムホイルを有するカードボード(厚紙)製の管状中央部分からなる容器または缶を作製している。さらに、缶または容器の蓋部および底部は、通常薄いアルミニウム製シートで形成されている。比較的に厚いアルミニウム製の環状リングにより、蓋部をカードボード製の中央部分に接合し、同様のリングにより、底部をカードボード製の中央部分に接合する。こうした構成により、食品を安全に収容することが可能で、安価で、作製の容易な防水容器が提供される。しかしながら、こうした容器は、あまりに多くの金属を含むので、EASタグや、RFIDタグ、他の電磁放射タグを用いて、有効にタグ標識付けされない。なぜなら、容器の金属がタグの電磁特性と干渉し、すなわち缶の金属部分がタグからの帰還信号の振幅を減衰させるためである。さらに容器の金属部分は、アンテナとして機能する傾向があり、タグの周波数応答性を変化させてしまう。したがって、例えばベビーフード容器やスープ容器などの金属部分を実質的に含む容器を有効にタグ標識付け可能なデバイスに対する要請がある。
【発明の開示】
【0004】
本発明の1つの態様によれば、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを、金属部分を含む容器に取り付けるためのデバイスが提供される。このタグは、例えばトランシーバなどの送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を例えばトランシーバなどの受信機へ送り返すことができる。このデバイスは、保持部を有し、保持部が容器の金属部分の上方または下方に配設されたとき容器に取り付けられるように構成されている。デバイスの保持部は、タグを容器の金属部分の上方または下方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように構成されている。
【0005】
本発明の別の態様によれば、容器に取り付けるためのデバイスが提供される。このセキュリティ・デバイスは、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグと、容器の上にタグを実装するタグホルダとを備える。この容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグが取り付けられることが所望される。このセキュリティ・タグは、例えばトランシーバなどの送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を例えばトランシーバなどの受信機へ送り返すことができる。このタグホルダは、タグを取り付けるための保持部を有する。保持部が、タグを容器の金属部分の上方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されている。
【0006】
本発明のさらに別の態様によれば、ベビーフード容器などの従来式の容器、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグ、およびタグホルダの組み合わせが提供される。容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグを取り付けることが所望される。セキュリティ・タグは、例えばトランシーバなどの送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を例えばトランシーバなどの受信機へ送り返すことができる。タグホルダは、タグ保持部を有し、タグ保持部の上にタグが取り付けられる。保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されている。
【0007】
本発明のさらに別の態様によれば、金属部分を有する容器の存在をモニタするシステムが提供される。このシステムは、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグと、タグを容器に実装するタグホルダと、例えばトランシーバなどの送信機及び受信機とを備える。このセキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができる。このタグホルダは、タグを保持するためのタグ保持部を有する。保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されている。
【0008】
本発明のさらに別の態様によれば、EASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを用いて、金属部分を含む容器をタグ標識付けする方法が提供される。この方法は、基本的に、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップを有する。このタグは、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて金属部分の上方または下方に配置して取り付けられる。
【0009】
本発明のさらに別の態様によれば、金属部分を含む容器とともに用いられるEASタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグを調整する方法が提供される。この方法は、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、自由空間で動作するときに所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップを有する。このタグは、容器の金属部分から離間させて配置される。セキュリティ・タグに電磁波信号が送信され、このときタグは、容器の金属部分に対するタグの配置位置に関する機能として識別可能な信号を送り返す。送り返された信号の周波数および振幅は決定され、必要ならば、タグから送り返された信号が所望の周波数範囲内(例えば、13.56MHz、または8.2MHzプラスマイナス0.5MHz)で最小振幅を有するように、タグの電気的パラメータのうちの1つを修正する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
添付図面を参照しながら、本発明について説明し、これらの図面において同様の参照符号は同様の構成部品を示す。
【0011】
図面をより詳細に参照すると、本発明に係る1つの態様により構成された、少なくとも1つの金属部分を有する従来式の容器または缶10の上に例えばRFタグやRFIDタグなどのセキュリティ・タグ200(図3)を保持するための保持デバイス20の1つの例示的な実施形態が図4Aに図示されている。以下に図示および説明される保持デバイス、および本発明の開示内容から構成される他の保持デバイスに係る他の例示的な実施形態と同様、図4Aに示すデバイス20によれば、非金属容器上のタグと同様に動作し、例えば質問信号に応答するように、セキュリティ・タグを容器の金属部分に隣接して容器の上に保持することができる。したがって、本発明を用いた金属容器は、非金属容器上のタグを用いて行われるように、窃盗を防止し、追跡し、そして/または識別することができる。
【0012】
この点において、容器または缶10は、図1および図2に示す従来式のような任意のタイプの構成、または少なくとも1つの金属製の壁部を有する中空タイプの構成を有していてもよいことを指摘する必要がある。容器の大きさおよび構成する金属量に依存するが、タグは、従来式に構成されたEASタグなどの従来構成のものであってもよいし、本発明の別の態様により構成された円形状タグなどのより大面積なものであってもよい。こうしたタグの1つとして、図3に例示的なタグ200を示す。
【0013】
本発明のさまざまな保持デバイスの詳細について説明する前に、缶10およびタグ200について順に簡単に説明する。すなわち、図1および図2に示すように、容器または缶10は、円筒状の中央部分または側壁部10A、上壁部10B、下壁部10C(図2)、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部10Aの周囲に延びる上方ビード部10D、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部10Aの周囲に延びる下方ビード部10Eを備える。側壁部は、アルミニウムなどの金属からなる内側裏張り(図示せず)を有するカードボードで形成され、あるいはアルミニウムなどの金属で全体が形成され得る管状部材である。上壁部または蓋10Bは、通常変形形状の平坦な部材であり、アルミニウムなどの任意の適当な金属で形成し得る。上壁部は、容器の内容物を取り出すために、容器から引き離して容易に取り外せるように、上壁部の周辺に沿って延びる脆弱または破断しやすいライン10Fを有する点を除き、下壁部またはベース部10Cは、上壁部10Bと同様の構成を有する。すなわち、上壁部または蓋10Bは、従来式のプルタブ12を有していてもよい。上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eは、同一の構成を有し、例えばアルミニウムで形成されている。上方ビード部10Dは、蓋10Bを側壁部10Aに確実に固定する。同様に、下方ビード部10Eは、蓋10Cを側壁部10Aに確実に固定する。この点において、容器10の金属部分は、必要ならば、アルミニウム以外の他の金属を用いて形成してもよいことを指摘する必要がある。
【0014】
本発明に係る例示的なタグ200について以下説明する。これは、例えば図4Aに示すデバイス20のようなデバイスが、本発明により構成された実装デバイスにより実装されたとき、容器10の蓋部10Bまたはベース部10Cのほとんどの面積をカバーできるように、より大きい寸法で円形形状を有する点を除き、ニュージャージー州、ThorofareにあるCheckpoint Systems株式会社(本発明の出願人)より販売されている活性可能(起動可能)/不活性可能(非起動可能)な掃引周波数EASタグと、構成上類似するものであるといえば十分であろう。特に図3に示す例示的な実施形態において、セキュリティ・タグ200は、Checkpoint Systems株式会社に譲渡され、ここに一体のものとして統合される米国特許第5,081,445号(以下、「'445特許」という。)の図2で開示されたものと同じ基本構造を有する。タグ200の直径は、3インチ〜4.5インチである。'445特許のタグの表面積は2.5平方インチである。さらに、タグ200は円形形状を有する一方、'445特許のタグは正方形形状を有する。円形形状のタグ200は、正方形または長方形形状のタグに比して、単位面積あたりの有用性がより高い。
【0015】
すなわち、タグのエネルギ要請が高いとき、そしてタグを収容できる空間が小さいとき、円形形状のタグは好ましい。そうでなければ、円形形状のタグの代わりに、正方形または長方形形状のタグを用いることができる。ただし、所与の用途に対し、正方形または長方形形状のタグの表面積は、円形形状のタグより大きくする必要がある。容器、タグを配置すべき部分が異なる形状である場合、これに収容され得る最大となる円形形状のタグが好ましい。
【0016】
当業者により理解されるところであるが、可能な限り最大のタグを用いることにより、容器の金属部分が受信機に返信される信号に対して与える影響を低減するとこができる。しかし、実験において、11.4平方インチのタグを用いると、有効な信号エネルギが得られ、より大きなタグはさらに高いエネルギを得られるが、製作費がより高価となる。さらに、円形形状のタグのインピーダンスおよびキャパシタンスは、正方形形状のタグのものとは異なる。
【0017】
ここで図3を参照しながら、例示的なタグ200の詳細について検討する。図から明らかなように、タグ200は、以下に詳述するように、基本的に、タグの電気回路部を形成する一対の導電性パターンまたは導電性トレースを有する。図3の例示的な実施形態において、タグ200は、コイルLおよび一対のキャパシタC1,C2の形態を有するEAS共鳴タグであり、導電性トレースはこれらの電子部品を構成する。特に、タグ200は、第1の導電性トレース202と第2の導電性トレース204とを有する。これらのトレースは、アルミニウムなどの任意の導電性材料からなる。第1の導電性トレース202は、端部部分202A,202Bを除き、長さ方向に沿って一定の幅を有する螺旋コイルの形態を有する。このコイルはインダクタLを構成する。コイル202の内側の端部にある端部部分202Aは、例えば球根状の拡大された領域の形態を有し、第1のキャパシタ、すなわちC1の第1のプレートを構成する。コイル202の外側の端部にある端部部分202Bは、同様に拡大され、第2のキャパシタ、すなわちC2の第1のプレートを構成する。第2のトレース204は、第1のトレースの上方に配置され、端部部分202A,202Bを除き、長さ方向に沿って一定の幅を有する、細長く、通常直線的なストリップの形態を有する。ストリップ204の内側の端部にある端部部分204Aは、例えば球根状の拡大された領域の形態を有し、第1のキャパシタ、すなわちC1の第2のプレートを構成する。ストリップ204の外側の端部にある端部部分204Bは、同様に拡大された領域の形態を有し、第2のキャパシタ、すなわちC2の第2のプレートを構成する。ポリエチレン膜などのような誘電体膜206が、部分的にのみ図示されているが2つの導電性トレース202,204の間に介在している。誘電体層206は、第1および第2のキャパシタC1,C2のプレートの間の誘電体膜として機能する。
【0018】
当業者ならば理解されるように、トレースの幾何学的形状および/または構成材料を変更し、そして/または誘電体膜206の厚みおよび/または構成材料を変更することにより、トレース202,204により構成される共鳴回路の電気的特性を調整することができる。タグの電気的特性を調整することは、後述するように、特定の容器の構成および保持デバイスの構成の用途において、タグを適当に調整可能とする点において重要なことである。
【0019】
タグ200は、紙層または基板208などの他のいくつかの基板の上に実装してもよく、本発明により構成される保持デバイスまたはタグ標識付けすべき商品(保持デバイスが不要の場合、例えばタグが配設されるところに容器が金属部分を有さない場合)に取り付けやすくする。保持デバイス商品自身にタグを取り付けやすくするために、基板206は、その上に接着剤(図示せず)を有していてもよい。
【0020】
タグは、本発明に基づいて構成された実装デバイスを用いて容器10の上に実装されたとき、従来式のEASセキュリティ・システムの用途においてとりわけ適している。例えばトランシーバを有するRFペデスタル等の従来式のEAS装置を用いて、所望の周波数帯域幅内に含まれる、いわゆる掃引RF信号を形成することができる。タグ200のインダクタ/キャパシタ回路は、例えば約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzの伝送周波数帯域内で共鳴する。こうした伝送RF信号の領域内で不活性化しないタグが存在すると、その信号が歪み、歪み信号がトランシーバの受信部により検出され、アラーム信号を発生する。しかし、タグが不活性である場合、タグがその領域にあってもアラーム信号が出ることはない。
【0021】
ここで再び図4Aおよび図4Bを参照しながら、本発明により構成されたタグ保持デバイス20の1つの例示的な実施形態の構造および動作について、以下詳細に説明する。すなわち、図示のように、保持デバイス20は、基本的に、蓋または上壁部10B上で容器10に固定するように構成されたキャップ部を備える。これは例示的なものに過ぎず、キャップ部は、ベース部または下壁部10C上にも容易に固定することができる。
【0022】
キャップ部は、ディスク状部材22とリング状挿入部24とを備え、これらはプラスティックまたはその他の非金属からなることが好ましい。ディスク状部材22は、下方に延びる環状フランジ28を含み、円形の外形形状を有するほぼ平坦な壁部26の形態を有する。フランジ28の内側表面には、内側螺旋ねじ山30が設けてある。挿入部24は、上側環状部分32と下側環状部分34とを有するリングの形態を有する。上側環状部分32は、環状フランジ28の内径とほぼ等しい外径を有し、内側螺旋ねじ山30と係合できるような外側螺旋ねじ山36を有する。螺旋ねじ山30と36が係合することにより、ディスク状部材22をリング状挿入部24に着脱可能に固定することができる。下側環状部分34は、上側環状部分32から下方へ延び、上側環状部分32の外径より大きい外径を有する。下側環状部分34の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部22を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、リング状挿入部の下側環状部分34の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部またはリップ部が設けられている。この突起部は、缶のビード部がカム表面40を滑って乗り越え、隣接する凹部38内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス(キャップ部)を缶の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0023】
このように実装されたとき、保持デバイス20の下側表面26Aは、缶10の金属製蓋部とは離間することになる。すなわち下側表面26Aが、タグ200などのセキュリティ・タグに、蓋部10B(あるいは、キャップ部がベース部の上方に取り付けられる場合には、ベース部10C)の金属からタグを離間させる実装場所を提供することができる。蓋部の金属からタグ200を離間させることにより、信号が金属により受ける悪影響を取り除くことができる。金属製蓋部からタグを離間させることにより、蓋部の金属による信号振幅減衰効果を低減することができる。タグと金属製の蓋部またはベース部との間の間隔は、経験的に決定するか、あるいはセキュリティ・システムの受信機により容易に検出可能な所望の振幅および所望の周波数帯域を有する識別可能な帰還信号が、缶に実装したときタグを用いて得られるように決定する。こうした動作のための調整手法については後述する。
【0024】
タグ200は、さまざまな手法を用いて、保持デバイスまたはキャップ部の下側表面26Aの上に保持することができる。図4Aおよび図4Bに示す実施形態では接着剤を用いる。この接着剤は、タグ200の基板208上のコーティング210の形態であってもよい。
【0025】
保持デバイス(キャップ部)は、容器10の上にスナップ嵌合するので、商品のユーザ(購入者)が容易に取り外して、容器の蓋部(ベース部の場合もあり得る)にアクセスすることができる。とりわけ、このようにアクセスするためにユーザがしなければならないことは、缶10に対してキャップ部20を引き上げ、ビード部10Dを環状凹部38から取り外し、キャップ部を缶から離脱させることである。そしてユーザは、単にプルタブ12を引き上げることにより缶の蓋部10Bを開けることができる。
【0026】
小売店の中にあって、出口セキュリティ・システムを通過する前に、内部にタグを配設した保持デバイスまたはキャップ部20が容器10から不正に取り外されることを防止するために、保持デバイスと容器を一体に保持するように、これらの周りをシールまたはラップ(包装紙)を設けておいてもよい。すなわち、図4Aに示すように、熱収縮性バンドの形態を有するラップ42を、保持デバイスと缶の両方の周囲全体または保持デバイスと隣接する缶の一部の周囲に設けてもよい。さらにラップは熱収縮性を有する必要はない。接着シール、紙シールを用い、あるいは容器の上に一体成形されたキャップを用いるなど、キャップ20を容器の上にシールする他のメカニズムが考えられる。最後のオプションは、牛乳容器がシールされるのと同様のものである。
【0027】
図7Aおよび図7Bに、本発明により構成された保持デバイスまたはキャップ部120の択一的な実施形態を示す。キャップ部120は、ディスク状部材およびリング状挿入部により構成されるのではなく、単一の構造物である点を除き、ほとんどの態様においてキャップ部20と同様のものである。また、キャップ部120はスペーサを利用し、後述するが、スペーサは缶10の金属部分とセキュリティ・タグ200が配設されるキャップ部120の部分との間に設けられる。記載を簡潔にするために、保持デバイス20と120の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。すなわち、図から明らかなように、保持デバイス120は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な壁部126と、下方に延びる環状フランジ128とを有する。環状フランジ128の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部120を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、リング状挿入部の下側環状部分34の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、缶のビード部が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス120を缶10の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0028】
実施形態20がセキュリティ・タグ200を実装するための場所を提供したように、平坦な壁部126は下側表面126Aを有し、これにより保持デバイスのタグは缶の金属部分から離間する。保持デバイスとは異なり、タグと缶の金属部分との間の空間には空気が充填されているところに、保持デバイスの中に物理的なスペーサ部材102を配設し、タグ200をスペーサ部材と缶120の下側表面120Aとの間に挟む。スペーサ102は、基本的に、プラスティックまたはその他の適当な非金属で形成されたディスク状部材である。スペーサの外径は、環状フランジ128の内径とほぼ等しく、スペーサの厚みは、タグがスペーサ部材と缶120の下側表面の間に挟まれたときスペーサの下側表面が環状凹部38の上側端部と同一平面となるような設定される。タグ200は、上述と同様、接着層210を用いて所定位置に固定することができる。タグはスペーサ102とキャップ部の下側表面126との間に挟まれるので、接着剤は省略してもよい。
【0029】
必要ならば、保持デバイス120は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持してもよい。
【0030】
図5Aおよび図5Bにおいて、本発明に係る保持デバイス220の別の例示的な実施形態を示す。この保持デバイスは、これが取り付けられる容器10に対するラベルとして機能する部分を有するように構成されているので、さまざまな実施形態の中で最も好ましいものである。このデバイスは、保持デバイス20および120と共通するさまざまな特徴部品を有する。記載を簡潔にするために、これらのデバイスの共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。図から明らかなように、保持デバイスまたはキャップ部220は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な壁部226と、下方に延びる環状フランジ228と、上方に延びる環状フランジ230とを有する。下方に延びる環状フランジ228の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部220を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、リング状挿入部の下側環状部分34の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、缶のビード部が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス220を缶10の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0031】
平坦な壁部226は、その上面において円形形状を有する階段状凹部232を有する。凹部232は、下方領域232Aおよび上方領域232Bを有する。上方領域の内径は、下方領域の内径より大きく、環状レッジ部(棚部)232Cが形成される。この表面は、環状のディスク状部材234を収容する機能を有し、このディスク状部材は、デバイスまたはタグ標識付け(ラベル付け)すべき商品のためのラベルを構成する。このラベル234は、基本的に、プラスティック、カードボード、紙、またはテキストやグラフィックなどの表示を記載できるその他の材料からなるシートを有する。ラベル234の外径は、凹部領域232Aの内径より若干小さく、ラベルの周囲端は、凹部に収まり、接着剤(図示せず)などを用いてレッジ部232Cの上面に固定することができる。ラベル234の下側表面は、タグ200を実装する場所を提供する。すなわちタグは、接着剤を用いて、ラベル234の下側表面に固定される。凹部領域232Bの高さは、少なくともラベル232の厚みと等しくなるように選択される。さらに凹部領域232Aの高さは、少なくともタグ200と接着層210を加算した厚みと等しくなるように選択される。したがって、タグがラベル234の下側表面に固定され、ラベルがキャップ部220の凹部232内に固定されたとき、ラベルは、図5Aに示すようにキャップ部内に同一平面を有するように収容され、タグは、平坦な壁部226の厚みにより容器の金属製蓋部から離間する。ラベルをキャップ・デバイス220に接着剤で固定することにより、タグが不正に取り外されることを防止できる。
【0032】
必要ならば、保持デバイス220は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0033】
図6Aおよび図6Bにおいて、本発明に係る保持デバイスまたはキャップ部320の別の例示的な実施形態を示す。保持デバイス320は、数多くの態様において、保持デバイス220と同様のものであり、ラベルを用いて、タグを所定位置に保持する手段として機能する。したがって、記載を簡潔にするために、保持デバイス220と320の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。保持デバイス320は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な中央壁部326と、下方に延びる環状フランジ328と、上方に延びる環状フランジ330とを有する。下方に延びる環状フランジ328の内側表面には、環状凹部38が設けられ、環状凹部の内径は、缶10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きい。凹部38は、缶の上方ビード部10Dまたは下方ビード部10Eをスナップ嵌合(snap-fit)させるために設けられ、作製されたキャップ部320を缶10の上に実装することができる。こうした動作を支援するために、下側環状部分328の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、缶のビード部が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これにより保持デバイス320を缶10の所定位置に着脱可能に固定することができる。
【0034】
上方環状フランジ330には上面332が設けられ、上面には環状凹部334が配設される。一対の対向する環状リップ部336が、上面332に隣接したところで凹部334の対向する側壁から互いに向かって延びている。リップ部336は、凹部334への傾斜した入口を形成するように下方に対して若干角度をもっている。この入口および凹部は、以下詳述するように、ラベルをキャップデバイス320に固定する手段として機能する。
【0035】
ラベルは、基本的に、円形形状を有するディスク状部材を有し、テキストやグラフィックなどの表示を記載することができる。ラベルの下側表面は、上述のものと同様の手法で、例えば接着剤を用いて、セキュリティ・タグ200を実装するための場所を提供する。また上述のように、ラベルは、凹部334を介して、キャップデバイス320に固定されるように構成されている。すなわち環状リッジ部340が、ラベル部材338の周囲近くにおいて、その下側表面から下方へ突出している。リッジ部の断面は矢尻に似ている。したがって、上述のようにタグが下側表面に固定されたラベル338がキャップデバイス320の上に配置されたとき、ラベルを下方へ押圧してキャップデバイスに取り付けることができる。特に、下方へ押圧することにより、ラベルのリッジ部338の矢尻部分が傾斜した入口を貫通して凹部334内に入り、これによりリップ部336が変形して、リッジ部338の矢尻部分が凹部334内に貫通することを可能にする。そうすると、リップ部は元に戻るように変形して矢尻部分を凹部内で固定することができる。こうした動作は、ラベル338をキャップデバイス320の上に固定し、タグ200を不正に取り外すことを防止することができる。
【0036】
必要ならば、保持デバイス320は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0037】
図8において、本発明により構成された保持デバイス420の別の例示的な実施形態を示す。保持デバイス420は、数多くの点で保持デバイス120と同様のものであり、単一の構造物を用いるが、スペーサ部材をもたず、タグ200を所定位置に固定する択一的手段を有する。したがって、記載を簡潔にするために、保持デバイス120と420の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。保持デバイスまたはキャップ部420は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な中央壁部426と、下方に延びる環状フランジ428と、中間環状フランジ430とを有する。中間フランジは、下方に延びる環状フランジ428の内側表面から半径方向内側に延びている。下方に延びる環状フランジ428の内側表面には、中間フランジ430の直下に環状凹部38が設けられている。環状凹部38の内径は、容器10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きく、容器の上方ビード部または下方ビード部を受容して、上述と同様の手法により、保持デバイス420を容器の上に固定することができる。
【0038】
タグ200は、接着剤を用いることなく、ほぼ平坦な中央壁部426の下側表面に固定できるように構成されている。すなわち、環状壁部または環状リッジ部432は、中央壁部426の下側表面から下方に突出している。環状凹部434はリッジ部432の中に形成され、円形形状のタグをスナップ嵌合することができる。こうした動作を支援するために、環状リッジ部432の底部には、半径方向内側に延びるカム表面40を有する突起部が設けられている。この突起部は、円形形状のタグ200が外側表面を滑って乗り越え、隣接する凹部434内に嵌合できるように若干曲がるように構成され、これによりタグ200を凹部内の所定位置に固定することができる。
【0039】
タグがこのように実装され、保持デバイスまたはキャップ部420が容器10の上に実装されたとき、タグ200は缶10の金属製蓋から離間することになる。
【0040】
必要ならば、保持デバイス420は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0041】
図9において、本発明により構成された保持デバイス520の別の例示的な実施形態を示す。保持デバイス520は、接着剤を用いて、タグをデバイスに固定する点を除き、数多くの点で保持デバイス420と同様のものである。したがって、記載を簡潔にするために、保持デバイス420と520の共通する構成部品については同一の参照符号を用いて示す。保持デバイスまたはキャップ部520は、概略、好適にはプラスティックまたは他の適当な非金属からなる一体部材を備え、一体部材は、円形形状のほぼ平坦な中央壁部426と、下方に延びる環状フランジ428と、中間環状フランジ430とを有する。中間フランジは、下方に延びる環状フランジ428の内側表面から半径方向内側に延びている。下方に延びる環状フランジ428の内側表面には、中間フランジ430の直下に環状凹部38が設けられている。環状凹部38の内径は、容器10の上方ビード部10Dおよび下方ビード部10Eの外径より若干大きく、容器の上方ビード部または下方ビード部を受容して、上述と同様の手法により、保持デバイス520を容器の上に固定することができる。
【0042】
上述のように、タグ200は、保持デバイス520のほぼ平坦な中央壁426の下側表面に固定されるように構成されている。そのために接着剤は、タグ200の基板208上のコーティング210の形態であることが好ましい。
【0043】
必要ならば、保持デバイス420は、ラップ42を利用して、保持デバイスを容器の上の所定位置に保持し、デバイスが不正に取り外されることを防止する。
【0044】
この点において、本発明に係る保持デバイスまたはキャップ部は、これを容器に固定するための環状凹部を有さない場合もあることを指摘しておく必要がある。すなわち、溝部、接着剤、留め具などの他の固定メカニズムを用いて実現される。いくつかの実施形態では、単に空気を介して、タグを容器の金属部分から離間させているに過ぎず、一方、他の実施形態では、物理的スペーサ部材を用い、スペーサ部材とキャップの上部との間でタグを実質的に挟む。キャップ部自身のようなスペーサは、プラスティックからなり、手軽に利用できるので経済的であり、かつ誘電体であるので磁気の面からも好ましい。ただし、プラスティックの代わりに、従来から知られた他の材料を用いてもよい。
【0045】
以下の一般的な手法により、特定の容器上で用いられるタグおよび保持デバイスの調整を実施することができる。トランシーバが所望の信号を受信できるように、タグが必要とする周波数を決定するための一般的な方法ステップに概説する。例えば、広く知られているように、EASタグのトランシーバは、8.2MHzの帰還信号を検知する。タグの周波数は容器の種類毎に異なるが、ほとんどのタグは、受信周波数が7.0MHzに設定される。インダクタンスが.9:Hで、キャパシタンスが521pFである。これの範囲は例示的なもので、同様に他の値を用いて所望の周波数を得ることができる。また、他の周波数として13.56MHzを用いることができる。タグ受信周波数に対する可能性のある変形例として、受信機により一般的に受信されるすべての周波数を用いることができる。全く異なる周波数を受信するように、他のトランシーバを容易に設計することができるが、既存のトランシーバと互換性をもたすために、この特定の周波数で動作するタグを設計することが好ましい。タグが8.2MHzの信号を返信するように、トランシーバが信号を送信させることもできるし、あるいはトランシーバに異なる周波数の信号を検知させることもできるが、このタグが、他のタグおよびセキュリティ・システムと互換性を有するようにすることが好ましい。
【0046】
Checkpoint Systems株式会社(本発明の出願人)は、「410」EASタグの型番でEASタグの型番でセキュリティ・タグを市販している。このタグは、以下の基本特性を有する。
エッチ前方面積=0.5807平方インチ
エッチ後方面積=1.6814平方インチ
設計周波数=8.4MHz
最終周指数=8.2MHz
Q範囲=70〜75
キャパシタンス=141.2pf
インダクタンス=2.495μh
巻き数=8
コイル線幅=0.034インチ
コイル間隔=0.01インチ
マージン幅=0.1インチ
回路寸法=1.55インチ×1.65インチ
【0047】
Checkpoint Systems株式会社からLiberty PXという登録商標名で市販されているような従来式のEASペデスタルの無線アンテナからの無線呼びかけ信号に対して、410タグの自由空間に返信する信号の強度が、1.0単位の基準値を実現したとすると、本発明のタグは、2.5〜6.0単位の強度を有する信号を返信する。技術的制約が許すとき、より強い強度が得られる。金属容器は帰還信号に対して遮蔽効果を有するので、信号強度はより強いことが必要である。タグからの帰還信号の強度を強くすればするほど、受信機はより明確な信号をタグから受信することができる。
【0048】
キャニスタ(小型容器)、ジャー(瓶)、缶、または容器はそれぞれ、磁場に対して、タグにより生じる異なる混乱させる容量を有する。一般に、容器は、タグの共鳴周波数を妨害し、信号の振幅を低減する。タグが共鳴する信号を増大させ、低減させるために、タグのキャパシタンスまたはインダクタンスを変えることにより、容器を修正することができる。金属容器に起因するタグの信号損失を極力抑えるために、タグを容器から離間させる。容器の固有の特性により、タグをどれほど離間させる必要があるか決定されるが、通常、タグは容器の上部から少なくとも1cm離間させておく。容器をさらに離間させるほど、信号強度は強くなる。2つのステップの組み合わせにより、タグを離間させなければならない距離、およびタグの構造の限界が得られる。この新規なタグは、金属製の容器の上に配置したとき、セキュリティ・タグの標準的なトランシーバが信号を検出できるように設計されている。
【0049】
タグが金属製容器に取り付けられたときに信号を送り返すように構成されているということは、この信号は、標準的なペデスタル方のトランシーバが標準的な距離(4〜6フィート)を隔てて検出できる程度に強力であるということを意味する。標準的なトランシーバの具体例は、Checkpoint Liberty PX ペデスタルである。
【0050】
先に示唆したように、最終的な商品、すなわち容器から離間したキュリティ・タグを支持する保持デバイスを有する容器は、タグをキャップ部内に配設するステップと、タグの下方にスペーサを配設するステップと(保持デバイスがスペーサ部材を利用する場合)、キャップ部を容器の蓋部の上に配設するステップと、任意的ではあるが、キャップ部および容器の上に安全シールまたはラップを配置するステップにより形成される。択一的には、キャップ部を容器の底部の上に配置し、標準的なキャップ部をデバイスの上に配置してもよい。あるいは、タグ標識付けされたキャップ部をデバイスの上部および下部に配設してもよい。
【0051】
上記説明から理解されるように、本発明の1つの態様によれば、特別のキャップ部またはタグホルダを用いる必要があり、このキャップ部またはタグホルダは、その内部において、タグ標識付けすべき容器の金属製の上部、蓋部、またはキャップ部からタグを所定距離だけ有効に離間させるスペーサを有する。これにより、容器の金属製構造物によるタグの共鳴信号に対する遮蔽効果が劇的に低減される。スペーサがなければ、容器は、タグの返信信号を遮断または少なくとも実質的に品質低下させる。
【0052】
以上により、当業者ならば理解されるように、本発明はいくつかの態様を有する。すなわち本発明は、任意的ではあるが、受信機が明瞭な信号を受信できるように、キュリティ・タグを容器の金属部分から十分な距離を離間させるためのスペーサを内部に有する保持デバイスの態様、容器の金属部分による歪みおよび遮蔽にも拘わらず、判別可能な信号をトランシーバへ返信するように正確に調整された、十分に強力なセキュリティ・タグの態様、および本発明に係る保持デバイスを用いて、少なくとも部分的に金属部分を有する容器の上で適正に動作させるように、キュリティ・タグを設計・調整する方法の態様を有する。この点に関して、図3に示すタグを用いることは、金属部分を含む容器を有効にタグ標識付けするための方法であるが、いくつかの場合においては、容器および缶の構造、およびタグの大きさに応じて、従来技術により構成され、成形されたタグを用いることができることを指摘しておく必要がある。
【0053】
特定の具体例を参照しながら、本発明について詳細に説明してきたが、本発明の精神および範疇から逸脱することなくさまざまな変形例および変更例をなし得ることは当業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、本発明がとりわけ有効な従来式容器の1つの具体例を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1と同様のものであるが、図1の従来式容器の下部を示すものである。
【図3】図3は、図1および図2に示す容器の上部または下部に取り付けられるように構成された、本発明の1つの態様により構成された1つの例示的なEASタグの斜視図である。
【図4A】図4Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスの1つの例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図4B】図4Bは、図4Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスの別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図5B】図5Bは、図5Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスのさらに別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図6B】図6Bは、図6Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図7A】図7Aは、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスのさらに別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に取り付けられた図3と同様のタグを示す。
【図7B】図7Bは、図7Aの保持デバイスの実施形態の分解一部断面図である。
【図8】図8は、本発明の1つの態様により構成された保持デバイスのさらに別の例示的な実施形態の側面一部断面図であって、図1の容器の上側部分の上に実装されるように構成された図3と同様のタグを示す。
【図9】図9は、側面一部断面図であって、図8の保持デバイスの実施形態と、図1の容器の上側部分の上に実装される用意の整った図3のタグを示す。
【符号の説明】
【0055】
10,120:缶,10A:側壁部,10B:上壁部,10C:下壁部,10D:上方ビード部,10E:下方ビード部,10F:破断ライン,20:保持デバイス,22:ディスク状部材,24:リング状挿入部,26:平坦な壁部,28,128:環状フランジ,30:内側螺旋ねじ山,32:上側環状部分,34:下側環状部分,36:外側螺旋ねじ山,38:環状凹部,40:カム表面,42:ラップ,102:スペーサ部材,120A:下側表面,200:セキュリティ・タグ,202:第1の導電性トレース,204:第2の導電性トレース,202A,202B,204A,204B:端部部分,206:誘電体層,208:基板,220:保持デバイス,226:壁部,228:環状フランジ,230:環状フランジ,232:階段状凹部,232A:下方領域,232B:上方領域,232C:環状レッジ部(棚部),234:ディスク状部材,320:保持デバイス,326:中央壁部,328:環状フランジ,330:環状フランジ,334:環状凹部,
336:環状リップ部,338:ラベル部材,420:保持デバイス,426:中央壁部,428:環状フランジ,430:中間環状フランジ,520:保持デバイス。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを、金属部分を含む容器の上に取り付けるためのデバイスであって、
容器に取り付けられるように構成された保持部を備え、
保持部は、タグを容器の金属部分の上方または下方であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
デバイスは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望する周波数を有する電磁波信号を受信機へ送り返すように調整されたセキュリティ・タグとともに用いられるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、8.2MHzプラスマイナス0.5MHzまたは13.56MHzの電磁波信号を受信機へ送り返すように調整されたセキュリティ・タグとともに用いられるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
容器は、円筒状の側壁部、上壁部、下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる上方ビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる下方ビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
容器の金属部分を構成する、タグが上方に配設される上壁部または下壁部との境界に設けられた上方ビード部または下方ビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
凹部は、上方ビード部または下方ビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
デバイスを所定位置に保持するために、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
ラップは熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
デバイスは、周辺側壁および上部壁を備え、
デバイスの上部壁は、内側表面を有し、
デバイスの周辺側壁は、デバイスの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
デバイスの上部壁の内側表面は、容器の金属部分と離間するとき、デバイスの前記保持部を構成することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
デバイスは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
デバイスの上部壁は、内側表面を有し、
デバイスの周辺側壁は、デバイスの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、デバイスの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとデバイスの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
デバイスは、タグの上に配設してタグを隠すように構成されたカバー部材を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
カバー部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
カバー部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項11に記載のデバイス。
【請求項15】
カバー部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
デバイスの保持部は、タグへのアクセスを防止する不正開封防止機能を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項17】
容器の上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方が、容器の金属部分を構成し、
容器の上壁部および下壁部のうちの選択された一方は、容器の内部物にアクセスできるように取り外し可能であり、
デバイスは、容器の内容物に隣接した、取り外される方の容器の上壁部または下壁部において、容器のリム上に着脱可能に取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
デバイスは、タグの上に配設してタグを隠すように構成されたカバー部材を有することを特徴とする請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
カバー部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
デバイスの保持部は、タグへのアクセスを防止する不正開封防止機能を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
容器に取り付けるためのセキュリティ・デバイスであって、
セキュリティ・タグと、タグを容器に実装するタグホルダとを備え、
容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグを取り付けることが所望され、
セキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができ、
タグホルダは、タグを保持するためのタグ保持部を有し、
保持部が、タグを容器の金属部分の上方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項22】
デバイスは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項24】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項23に記載のデバイス。
【請求項26】
容器は、円筒状の側壁部、円形形状の上壁部、円形形状の下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第1のビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第2のビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
タグホルダは、第1または第2のビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項27】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
凹部は、第1または第2のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
デバイスを所定位置に保持するために、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
【請求項30】
ラップは、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成された熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
デバイスは、周辺側壁および上部壁を備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
タグホルダの上部壁の内側表面が容器の金属部分と離間するとき、タグは、上部壁の内側表面上に取り付けられるように構成されることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項32】
タグホルダは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、タグホルダの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとタグホルダの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項33】
タグホルダは、保持部の上に配設してタグを隠すように構成されたコンシール部材を有することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項34】
コンシール部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
コンシール部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項36】
ほぼ平坦なコンシール部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
タグの断面積は、容器の金属部分の断面積より若干小さいことを特徴とする請求項35に記載のデバイス。
【請求項38】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項39】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
【請求項40】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項39に記載のデバイス。
【請求項41】
凹部は、上壁部または下壁部のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項40に記載のデバイス。
【請求項42】
従来式の容器、セキュリティ・タグ、およびタグホルダの組み合わせにおいて、
容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグを取り付けることが所望され、
セキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができ、
タグホルダは、タグ保持部を有し、タグ保持部の上にタグが取り付けられ、
保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されていることを特徴とする組み合わせ。
【請求項43】
タグホルダは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項44】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項45】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項44に記載の組み合わせ。
【請求項46】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項44に記載の組み合わせ。
【請求項47】
容器は、円筒状の側壁部、円形形状の上壁部、円形形状の下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第1のビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第2のビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
タグホルダは、第1または第2のビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項48】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項47に記載の組み合わせ。
【請求項49】
凹部は、第1または第2のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項48に記載の組み合わせ。
【請求項50】
デバイスを所定位置に保持するために、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項47に記載の組み合わせ。
【請求項51】
ラップは、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成された熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項50に記載の組み合わせ。
【請求項52】
タグホルダは、周辺側壁および上部壁を備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
タグホルダの上部壁の内側表面が容器の金属部分と離間するとき、タグは、上部壁の内側表面上に取り付けられるように構成されることを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項53】
タグホルダは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、タグホルダの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとタグホルダの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項54】
タグホルダは、保持部の上に配設してタグを隠すように構成されたコンシール部材を有することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項55】
コンシール部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項54に記載の組み合わせ。
【請求項56】
コンシール部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項54に記載の組み合わせ。
【請求項57】
ほぼ平坦なコンシール部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項56に記載の組み合わせ。
【請求項58】
タグの断面積は、容器の金属部分の断面積より若干小さいことを特徴とする請求項56に記載の組み合わせ。
【請求項59】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項60】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項47に記載の組み合わせ。
【請求項61】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項60に記載の組み合わせ。
【請求項62】
凹部は、上壁部または下壁部のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項61に記載の組み合わせ。
【請求項63】
金属部分を有する容器の存在をモニタするシステム。このシステムは、セキュリティ・タグと、タグを容器に実装するタグホルダと、送信機及び受信機とを備え、
セキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができ、
タグホルダは、タグを保持するためのタグ保持部を有し、
保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項64】
タグホルダは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項68】
容器は、円筒状の側壁部、円形形状の上壁部、円形形状の下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第1のビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第2のビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
タグホルダは、第1または第2のビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項69】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
凹部は、第1または第2のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項71】
タグホルダを所定位置に保持するために、タグホルダに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびタグホルダを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項72】
ラップは、タグホルダに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびタグホルダを取り囲むように形成された熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項73】
デバイスは、周辺側壁および上部壁を備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
タグホルダの上部壁の内側表面が容器の金属部分と離間するとき、タグは、上部壁の内側表面上に取り付けられるように構成されることを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項74】
タグホルダは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、タグホルダの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとタグホルダの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項75】
タグホルダは、保持部の上に配設してタグを隠すように構成されたコンシール部材を有することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項76】
コンシール部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項75に記載のシステム。
【請求項77】
コンシール部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項75に記載のシステム。
【請求項78】
ほぼ平坦なコンシール部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項77に記載のシステム。
【請求項79】
タグの断面積は、容器の金属部分の断面積より若干小さいことを特徴とする請求項77に記載のシステム。
【請求項80】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項81】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
凹部は、上壁部または下壁部のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
セキュリティ・タグを用いて、金属部分を含む容器をタグ標識付けする方法であって、
(A)送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップと、
(B)受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて金属部分の上方または下方にセキュリティ・タグを配置して取り付けるステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項84】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項85】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項84に記載の方法。
【請求項86】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項84に記載の方法。
【請求項87】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、最小振幅の識別可能な電磁波信号を送り返すように構成されていることを特徴とする請求項84に記載の方法。
【請求項88】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、最小振幅の識別可能な電磁波信号を送り返すように構成されていることを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項89】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、最小振幅の識別可能な電磁波信号を送り返すように構成されていることを特徴とする請求項88に記載の方法。
【請求項90】
金属部分を含む容器とともに用いられるセキュリティ・タグを調整する方法であって、
(A)送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、自由空間で動作するときに所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップと、
(B)容器の金属部分から離間させて金属部分の上方または下方にセキュリティ・タグを配置するステップと、
(C)セキュリティ・タグに電磁波信号を送るステップと、このときタグは、容器の金属部分に対するタグの配置位置に関する機能として識別可能な信号を送り返し、
(D)送り返された信号の周波数および振幅を決定するステップと、
(E)タグから送り返された信号が所望の周波数範囲内で最小振幅を有するように、タグの電気的パラメータのうちの1つを修正するステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項91】
(F)送り返された信号が所望の周波数範囲内で最小振幅を有するように、容器の金属部分からタグまでの距離を調整するステップをさらに有することを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項92】
タグは、LC回路を有することを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項93】
タグの電気的パラメータのうちの1つを修正するステップは、LC回路のインダクタンスおよびキャパシタンスのうちの少なくとも一方を修正するステップを含むことを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項94】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項95】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項96】
容器の金属部分の上方または下方にセキュリティ・タグを配置するステップは、容器に取り付けられるように構成されたデバイスを用いて実現されることを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項1】
送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを、金属部分を含む容器の上に取り付けるためのデバイスであって、
容器に取り付けられるように構成された保持部を備え、
保持部は、タグを容器の金属部分の上方または下方であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項2】
デバイスは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望する周波数を有する電磁波信号を受信機へ送り返すように調整されたセキュリティ・タグとともに用いられるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項4】
容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、8.2MHzプラスマイナス0.5MHzまたは13.56MHzの電磁波信号を受信機へ送り返すように調整されたセキュリティ・タグとともに用いられるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項5】
容器は、円筒状の側壁部、上壁部、下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる上方ビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる下方ビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
容器の金属部分を構成する、タグが上方に配設される上壁部または下壁部との境界に設けられた上方ビード部または下方ビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項6】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項5に記載のデバイス。
【請求項7】
凹部は、上方ビード部または下方ビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
【請求項8】
デバイスを所定位置に保持するために、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項6に記載のデバイス。
【請求項9】
ラップは熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
デバイスは、周辺側壁および上部壁を備え、
デバイスの上部壁は、内側表面を有し、
デバイスの周辺側壁は、デバイスの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
デバイスの上部壁の内側表面は、容器の金属部分と離間するとき、デバイスの前記保持部を構成することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項11】
デバイスは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
デバイスの上部壁は、内側表面を有し、
デバイスの周辺側壁は、デバイスの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、デバイスの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとデバイスの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項12】
デバイスは、タグの上に配設してタグを隠すように構成されたカバー部材を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項13】
カバー部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項11に記載のデバイス。
【請求項14】
カバー部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項11に記載のデバイス。
【請求項15】
カバー部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項14に記載のデバイス。
【請求項16】
デバイスの保持部は、タグへのアクセスを防止する不正開封防止機能を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項17】
容器の上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方が、容器の金属部分を構成し、
容器の上壁部および下壁部のうちの選択された一方は、容器の内部物にアクセスできるように取り外し可能であり、
デバイスは、容器の内容物に隣接した、取り外される方の容器の上壁部または下壁部において、容器のリム上に着脱可能に取り付けられるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項18】
デバイスは、タグの上に配設してタグを隠すように構成されたカバー部材を有することを特徴とする請求項17に記載のデバイス。
【請求項19】
カバー部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項18に記載のデバイス。
【請求項20】
デバイスの保持部は、タグへのアクセスを防止する不正開封防止機能を有することを特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項21】
容器に取り付けるためのセキュリティ・デバイスであって、
セキュリティ・タグと、タグを容器に実装するタグホルダとを備え、
容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグを取り付けることが所望され、
セキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができ、
タグホルダは、タグを保持するためのタグ保持部を有し、
保持部が、タグを容器の金属部分の上方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されていることを特徴とするデバイス。
【請求項22】
デバイスは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項23】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項24】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項23に記載のデバイス。
【請求項25】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項23に記載のデバイス。
【請求項26】
容器は、円筒状の側壁部、円形形状の上壁部、円形形状の下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第1のビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第2のビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
タグホルダは、第1または第2のビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項27】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
【請求項28】
凹部は、第1または第2のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項27に記載のデバイス。
【請求項29】
デバイスを所定位置に保持するために、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
【請求項30】
ラップは、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成された熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項29に記載のデバイス。
【請求項31】
デバイスは、周辺側壁および上部壁を備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
タグホルダの上部壁の内側表面が容器の金属部分と離間するとき、タグは、上部壁の内側表面上に取り付けられるように構成されることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項32】
タグホルダは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、タグホルダの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとタグホルダの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項33】
タグホルダは、保持部の上に配設してタグを隠すように構成されたコンシール部材を有することを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項34】
コンシール部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
コンシール部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項36】
ほぼ平坦なコンシール部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項35に記載のデバイス。
【請求項37】
タグの断面積は、容器の金属部分の断面積より若干小さいことを特徴とする請求項35に記載のデバイス。
【請求項38】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項21に記載のデバイス。
【請求項39】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項26に記載のデバイス。
【請求項40】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項39に記載のデバイス。
【請求項41】
凹部は、上壁部または下壁部のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項40に記載のデバイス。
【請求項42】
従来式の容器、セキュリティ・タグ、およびタグホルダの組み合わせにおいて、
容器は金属部分を有し、金属部分の上にセキュリティ・タグを取り付けることが所望され、
セキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができ、
タグホルダは、タグ保持部を有し、タグ保持部の上にタグが取り付けられ、
保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方の所定位置であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されていることを特徴とする組み合わせ。
【請求項43】
タグホルダは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項44】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項45】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項44に記載の組み合わせ。
【請求項46】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項44に記載の組み合わせ。
【請求項47】
容器は、円筒状の側壁部、円形形状の上壁部、円形形状の下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第1のビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第2のビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
タグホルダは、第1または第2のビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項48】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項47に記載の組み合わせ。
【請求項49】
凹部は、第1または第2のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項48に記載の組み合わせ。
【請求項50】
デバイスを所定位置に保持するために、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項47に記載の組み合わせ。
【請求項51】
ラップは、デバイスに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびデバイスを取り囲むように形成された熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項50に記載の組み合わせ。
【請求項52】
タグホルダは、周辺側壁および上部壁を備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
タグホルダの上部壁の内側表面が容器の金属部分と離間するとき、タグは、上部壁の内側表面上に取り付けられるように構成されることを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項53】
タグホルダは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、タグホルダの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとタグホルダの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項54】
タグホルダは、保持部の上に配設してタグを隠すように構成されたコンシール部材を有することを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項55】
コンシール部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項54に記載の組み合わせ。
【請求項56】
コンシール部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項54に記載の組み合わせ。
【請求項57】
ほぼ平坦なコンシール部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項56に記載の組み合わせ。
【請求項58】
タグの断面積は、容器の金属部分の断面積より若干小さいことを特徴とする請求項56に記載の組み合わせ。
【請求項59】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項42に記載の組み合わせ。
【請求項60】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項47に記載の組み合わせ。
【請求項61】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項60に記載の組み合わせ。
【請求項62】
凹部は、上壁部または下壁部のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項61に記載の組み合わせ。
【請求項63】
金属部分を有する容器の存在をモニタするシステム。このシステムは、セキュリティ・タグと、タグを容器に実装するタグホルダと、送信機及び受信機とを備え、
セキュリティ・タグは、送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができ、
タグホルダは、タグを保持するためのタグ保持部を有し、
保持部が、タグを容器の金属部分の上方または下方であって、受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて保持するように、タグホルダは容器に取り付けられるように構成されていることを特徴とするシステム。
【請求項64】
タグホルダは、容器の金属部分から少なくとも約1cmの距離を隔ててタグを保持することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項66】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項67】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項65に記載のシステム。
【請求項68】
容器は、円筒状の側壁部、円形形状の上壁部、円形形状の下壁部、側壁部と上壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第1のビード部、および側壁部と下壁部の間の境界で側壁部の周囲に延びる第2のビード部を備え、
上壁部および下壁部のうちの少なくとも一方は、容器の金属部分を構成し、
タグホルダは、第1または第2のビード部を受容するように構成された凹部を有することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項69】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
凹部は、第1または第2のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項71】
タグホルダを所定位置に保持するために、タグホルダに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびタグホルダを取り囲むように形成されたラップをさらに有することを特徴とする請求項68に記載のシステム。
【請求項72】
ラップは、タグホルダに隣接する容器の側壁部の少なくとも一部およびタグホルダを取り囲むように形成された熱収縮性チューブを有することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項73】
デバイスは、周辺側壁および上部壁を備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
タグホルダの上部壁の内側表面が容器の金属部分と離間するとき、タグは、上部壁の内側表面上に取り付けられるように構成されることを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項74】
タグホルダは、周辺側壁、上部壁およびスペーサを備え、
上部壁は、内側表面を有し、
周辺側壁は、タグホルダの上部壁から下方へ突出し、容器の金属部分を包囲して容器と係合するように構成され、
スペーサは、タグホルダの周辺側壁の周囲内部に配設され、スペーサとタグホルダの上部壁の内側表面との間にタグを保持することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項75】
タグホルダは、保持部の上に配設してタグを隠すように構成されたコンシール部材を有することを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項76】
コンシール部材は、標識を含むラベルを有することを特徴とする請求項75に記載のシステム。
【請求項77】
コンシール部材は、ほぼ平坦な部材を含むことを特徴とする請求項75に記載のシステム。
【請求項78】
ほぼ平坦なコンシール部材は、円形形状を有することを特徴とする請求項77に記載のシステム。
【請求項79】
タグの断面積は、容器の金属部分の断面積より若干小さいことを特徴とする請求項77に記載のシステム。
【請求項80】
タグは、ほぼ円形の周辺形状を有するほぼ平坦な部材であることを特徴とする請求項63に記載のシステム。
【請求項81】
凹部は、環状形状を有することを特徴とする請求項80に記載のシステム。
【請求項82】
凹部は、上壁部または下壁部のビード部がスナップ嵌合できるように構成されたことを特徴とする請求項81に記載のシステム。
【請求項83】
セキュリティ・タグを用いて、金属部分を含む容器をタグ標識付けする方法であって、
(A)送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップと、
(B)受信機に対するタグの適正な動作が容器の金属部分により阻害されないような十分な距離を容器の金属部分から離間させて金属部分の上方または下方にセキュリティ・タグを配置して取り付けるステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項84】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、所望の周期数範囲にある識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すように構成された共鳴タグであることを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項85】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項84に記載の方法。
【請求項86】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項84に記載の方法。
【請求項87】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、最小振幅の識別可能な電磁波信号を送り返すように構成されていることを特徴とする請求項84に記載の方法。
【請求項88】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、最小振幅の識別可能な電磁波信号を送り返すように構成されていることを特徴とする請求項83に記載の方法。
【請求項89】
セキュリティ・タグは、容器の金属部分による全体的干渉の存在にもかかわらず、最小振幅の識別可能な電磁波信号を送り返すように構成されていることを特徴とする請求項88に記載の方法。
【請求項90】
金属部分を含む容器とともに用いられるセキュリティ・タグを調整する方法であって、
(A)送信機から空間を経て伝播した電磁波信号を受け、自由空間で動作するときに所望される識別可能な電磁波信号を受信機へ送り返すことができるセキュリティ・タグを提供するステップと、
(B)容器の金属部分から離間させて金属部分の上方または下方にセキュリティ・タグを配置するステップと、
(C)セキュリティ・タグに電磁波信号を送るステップと、このときタグは、容器の金属部分に対するタグの配置位置に関する機能として識別可能な信号を送り返し、
(D)送り返された信号の周波数および振幅を決定するステップと、
(E)タグから送り返された信号が所望の周波数範囲内で最小振幅を有するように、タグの電気的パラメータのうちの1つを修正するステップとを有することを特徴とする方法。
【請求項91】
(F)送り返された信号が所望の周波数範囲内で最小振幅を有するように、容器の金属部分からタグまでの距離を調整するステップをさらに有することを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項92】
タグは、LC回路を有することを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項93】
タグの電気的パラメータのうちの1つを修正するステップは、LC回路のインダクタンスおよびキャパシタンスのうちの少なくとも一方を修正するステップを含むことを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項94】
所望の周期数範囲は、約8.2MHzプラスマイナス0.5MHzであることを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項95】
所望の周期数範囲は、約13.56MHzであることを特徴とする請求項90に記載の方法。
【請求項96】
容器の金属部分の上方または下方にセキュリティ・タグを配置するステップは、容器に取り付けられるように構成されたデバイスを用いて実現されることを特徴とする請求項90に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6A】
【図6B】
【図7A】
【図7B】
【図8】
【図9】
【公表番号】特表2008−515109(P2008−515109A)
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−534788(P2007−534788)
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/035140
【国際公開番号】WO2006/039461
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(396026846)チエツクポイント システムズ, インコーポレーテツド (47)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月28日(2005.9.28)
【国際出願番号】PCT/US2005/035140
【国際公開番号】WO2006/039461
【国際公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(396026846)チエツクポイント システムズ, インコーポレーテツド (47)
【Fターム(参考)】
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