説明

鋼管杭の施工装置および鋼管杭の施工方法

【課題】簡素な構造であって、容易な作業によって鋼管杭の施工装置を確実に地表面に設置(固定)することができる、鋼管杭の施工装置および鋼管杭の施工方法を提供する。
【解決手段】起立式施工装置7は、固定手段10と、起立スタンド20と、起立スタンド20に案内されて移動自在な回転付与手段30と、回転付与手段30を移動(昇降)するための昇降手段40と、を有している。起立スタンド20の下端には支点リング21が設置され、支点リング21に挿入される支点軸11が、その両端部にそれぞれ設置される互いに平行でないアンカーピン14a、14bと、互いに平行でないアンカーピン14c、14dとによって浮き上がり不能に固定されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は鋼管杭の施工装置および鋼管杭の施工方法、特に、表面が水平や傾斜した地盤に鋼管杭を設置するための鋼管杭の施工装置および該鋼管杭の施工装置を使用した鋼管杭の施工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、地面に管状の杭(本発明において「鋼管杭」と総称する)を効率良く設置する施工方法として、二重管式掘削工法が知られている。そして、発明者等によって、かかる工法に使用する鋼管杭の施工装置の構造を簡素にして、施工性を向上させた発明が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2007−188271号公報(第2−3頁、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
すなわち、特許文献1に開示された施工方法は、前面に掘削刃を具備するインナービットと、前面または側面に掘削刃を具備し、前記インナービットに着脱自在なアウタービットとを具備する二重管式掘削ビットを用いる、傾斜面における鋼管杭の施工方法であって、
前記インナービットに掘削管を接続する工程と、
前記アウタービットに鋼管杭を接続する工程と、
前記掘削管が接続されたインナービットと前記鋼管杭が接続されたアウタービットとを一体化する工程と、
起立自在な起立スタンドと該起立スタンドに移動自在に設置された回転付与手段とを具備する起立式鋼管杭の施工装置を、前記傾斜面の施工地点に設置する工程と、
前記施工地点に設置された起立式鋼管杭の施工装置の前記起立スタンドが倒伏した状態で、前記回転付与手段に前記一体化された掘削管を取り付ける工程と、
前記起立式鋼管杭の施工装置の起立スタンドを起立させ、前記一体化された掘削管を前記傾斜面に対して所定の角度に起立させる工程と、
前記回転付与手段を起動して、前記一体化された掘削管に回転を付与することによって、前記傾斜面を掘削しながら前記一体化された鋼管杭を地中に引き込む工程と、
前記一体化された鋼管杭が所定の深さまで引き込まれたところで、前記アウタービットと前記鋼管杭とを分離して、前記インナービットが接続された掘削管を地上に引き上げると共に、前記アウタービットが接続された鋼管杭を地中に残置する工程と、
前記起立式鋼管杭の施工装置の起立スタンドを倒伏させ、前記引き上げられた掘削管を前記傾斜面に対して所定の角度に倒伏させる工程と、
を有するものである。
【0005】
したがって、起立式鋼管杭の施工装置を使用して、起立スタンドが倒伏した状態で回転付与手段に掘削管を取り付けることができるから、プラットフォームを不要にして装置が簡素になると共に、作業が容易かつ迅速になる。よって、施工コストの低減あるいは工期の短縮を図ることができるという効果を奏するものである。
このとき、起立式鋼管杭の施工装置は、鉛直に打ち込まれた一対のアンカーピンによって地表面に設置されるため、掘削中に作用する上方向の力や振動等によって、起立式鋼管杭の施工装置やアンカーピンが浮き上がりことがあった。そのため、簡素な構造による容易な作業でもって、起立式鋼管杭の施工装置を確実に地表面に設置(固定)したいという要請があった。
【0006】
本発明は、このような要請に応えるものであり、簡素な構造であって、容易な作業によって鋼管杭の施工装置を確実に地表面に設置(固定)することができる、鋼管杭の施工装置および鋼管杭の施工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本発明に係る鋼管杭の施工装置は、支点リングと、
該支点リングに一端が固定された起立スタンドと、
該起立スタンドに平行に配置され、前記支点リングに一端が回動自在に設置されたネジ棒と、
該ネジ棒を回転するネジ棒回転手段と、
前記起立スタンドに案内され、前記ネジ棒によって移動される回転付与手段と、
前記支点リングに挿入される支点軸と、
該支点軸に設置され、2以上の貫通孔が形成されたアンカーピン設置部材と、
該アンカーピン設置部材の貫通孔を貫通するアンカーピンと、
を有し、
前記アンカーピンのうち少なくとも一対のアンカーピン同士が、平行でないことを特徴とする。
【0008】
(2)また、施工地点に載置される基板と、
該基板に立設される固定スタンドと、
該固定スタンドに昇降自在に設置された昇降ブロックと、
該昇降ブロックに回動自在に設置された回転付与手段と、
前記昇降ブロックを昇降する昇降手段と、
を有し、
前記基板が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって施工地点に設置されることを特徴とする。
【0009】
(3)また、互いに着脱自在なアウタービットおよびインナービットから構成される二重管式掘削ビットの前記アウタービットに鋼管の一方の端部が接続され、
該鋼管の他方の端部から挿入され、一方の端部に前記インナービットが設置された掘削管の他方の端部が、前記回転付与手段に接続されることを特徴とする。
【0010】
(4)さらに、本発明に係る鋼管杭の施工方法は、
互いに着脱自在なインナービットおよびインナービットから構成される二重管式掘削ビットを用いる、鋼管杭の施工方法であって、
前記インナービットに掘削管を接続する工程と、
前記アウタービットに鋼管杭を接続する工程と、
前記掘削管が接続されたインナービットと前記鋼管杭が接続されたアウタービットとを一体化する工程と、
起立自在な起立スタンドと該起立スタンドに移動自在に設置された回転付与手段とを具備する起立式鋼管杭の施工装置を、施工地点に載置する工程と、
前記施工地点に設置された起立式鋼管杭の施工装置の前記起立スタンドが倒伏した状態で、前記回転付与手段に前記一体化された掘削管を取り付ける工程と、
前記起立式鋼管杭の施工装置の起立スタンドを起立させ、前記一体化された掘削管を所定の角度に起立させる工程と、
前記回転付与手段を起動して、前記一体化された掘削管に回転を付与することによって、前記一体化された鋼管杭を地中に引き込む工程と、
前記一体化された鋼管杭が所定の深さまで引き込まれたところで、前記アウタービットと前記鋼管杭とを分離して、前記インナービットが接続された掘削管を地上に引き上げると共に、前記アウタービットが接続された鋼管杭を地中に残置する工程と、
前記起立式鋼管杭の施工装置の起立スタンドを倒伏させ、前記引き上げられた掘削管を倒伏させる工程と、
を有し、
前記起立式鋼管杭の施工装置が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって、施工地点に設置されることを特徴とする。
【0011】
(5)また、互いに着脱自在なインナービットおよびインナービットから構成される二重管式掘削ビットを用いる、鋼管杭の施工方法であって、
前記インナービットに掘削管の一方の端部を接続する工程と、
前記アウタービットに鋼管杭の一方の端部を接続する工程と、
前記掘削管が接続されたインナービットと前記鋼管杭が接続されたアウタービットとを一体化する工程と、
前記固定スタンドと、該固定スタンドに昇降自在に設置された昇降ブロックと、該昇降ブロックに回動自在に設置された回転付与手段と、前記昇降ブロックを昇降する昇降手段と、を具備する首振り式鋼管杭の施工装置を、施工地点に載置する工程と、
前記昇降ブロックが下降した状態で、前記回転付与手段に前記掘削管の他方の端部を取り付ける工程と、
前記首振り式鋼管杭の施工装置の昇降ブロックを上昇させ、前記一体化された掘削管を所定の角度に起立させる工程と、
前記回転付与手段を起動して、前記一体化された掘削管に回転を付与することによって、前記一体化された鋼管杭を地中に引き込む工程と、
前記一体化された鋼管杭が所定の深さまで引き込まれたところで、前記インナービットと前記アウタービットとを分離して、前記インナービットが接続された掘削管を地上に引き上げると共に、前記アウタービットが接続された鋼管杭を地中に残置する工程と、
前記首振り式鋼管杭の施工装置の昇降ブロックを下降させ、前記引き上げられた掘削管を倒伏させる工程と、を有し、
前記首振り式鋼管杭の施工装置を、施工地点に載置する工程と、を有し、
前記首振り式鋼管杭の施工装置が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって施工地点に設置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る鋼管杭の施工装置は、アンカーピン設置部材の貫通孔を貫通するアンカーピンのうち少なくとも一対のアンカーピン同士が平行でないため、アンカーピンが浮き上がることがないことから、簡素な構造であって、容易な作業によって鋼管杭の施工装置を確実に地表面に設置(固定)することができる(この理由については別途詳細に説明する)。
また、基板が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって設置されるため、アンカーピンが浮き上がることがないことから、簡素な構造であって、容易な作業によって鋼管杭の施工装置を確実に地表面に設置(固定)することができる。
【0013】
さらに、本発明に係る鋼管杭の施工方法は、これに使用する起立式鋼管杭の施工装置や首振り式鋼管杭の施工装置が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって地表面に設置されるため、簡素な構造であって、容易な作業によって起立式鋼管杭の施工装置や首振り式鋼管杭の施工装置を確実に地表面に設置(固定)することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
[実施の形態1:鋼管杭の施工装置]
図1および図2は本発明の実施形態1に係る鋼管杭の施工装置(以下、「起立式施工装置」と称す)を模式的に説明する、図1は二重管式掘削ビット等を示す上側半分が側面図で下側半分が断面図、図2は起立式施工装置の一部を示す斜視図である。なお、各図における部材の取り合いや寸法は、理解を容易にするため誇張され、伸縮ないし変形されている。
【0015】
(二重管式掘削ビット)
図1において、二重管式掘削ビット1は、前面に掘削刃2bを具備するインナービット2(パイロットビットに同じ)と、前面または側面に掘削刃3bを具備するアウタービット3(リングビットに同じ)と、から構成されている。アウタービット3は図示しない接合機構を介してインナービット2に着脱自在に接合され、インナービットに付与された回転力および打撃力は、アウタービット3に伝達される構造になっている(特願2003−387381参照)。
【0016】
(起立式施工装置)
図2の(a)において、起立式施工装置7は、固定手段10と、起立スタンド20と、起立スタンド20に案内されて移動自在な回転付与手段30と、回転付与手段30を移動(昇降)するための昇降手段40と、を有している。
【0017】
(固定手段)
起立スタンド20の下端には傾動支点となる支点リング21が設置されている。そして、固定手段10は、支点リング21に挿入される支点軸11と、支点軸11の一方の端部に形成されたアンカーピン挿入孔12a、12bと、支点軸11の他方の端部に形成されたアンカーピン挿入孔12c、12dと、アンカーピン挿入孔12a、12b、12c、12d(以下、まとめて「アンカー挿入孔12」と称す)にそれぞれ挿入されるアンカーピン14a、14b、14c、14d(以下、まとめて「アンカーピン14」と称す)と、を有している。
【0018】
このとき、アンカーピン14aとアンカーピン14bとが平行にならないよう、アンカーピン挿入孔12aとアンカーピン挿入孔12bとは平行でなく、同様に、アンカーピン14cとアンカーピン14cとが平行にならないよう、アンカーピン挿入孔12cとアンカーピン挿入孔12dとは平行でない。
また、アンカーピン14a、14b、14c、14dにはそれぞれ支持軸11を押さえつけるための押さえ板13a、13b、13c、13d(以下、まとめて「押さえ板13」と称す)が固定されている。
【0019】
なお、本発明は図示する形態に限定するものではなく、押さえ板13にアンカーピン挿入孔12を形成して、かかる押さえ板13を支持軸11に固定して、押さえ板13に形成されたアンカーピン挿入孔12にアンカーピン14を挿入してもよい。このとき、アンカーピン14aとアンカーピン14bとが平行にならないように、かかる押さえ板13aと押さえ板13bとが平行(同一平面)にならないように支持軸11に固定する。同様に、かかる押さえ板13cと押さえ板13dとが平行(同一平面)にならないように支持軸11に固定する。
【0020】
(案内手段)
起立スタンド20は一対の管体によって形成され、かかる管体の下端部がスタンド基板22によって連結されている。そして、スタンド基板22に鋼管杭6を案内する案内手段23が設けられている。案内手段23は、スタンド基板22に固定されている固定側の短尺半割鋼管23aと、回動側の短尺半割鋼管23bとから形成され、後者は前者にヒンジ手段23cによって回動自在に接続され、ロック手段23dによって回動不能に固定されるものである。なお、起立スタンド20は一対の断面円形の管体から形成されるものを図示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、3本以上の管体や棒体、あるいは1本の断面U字状の形鋼であってもよい。
【0021】
(昇降手段)
昇降手段40は起立スタンド20(スタンド基板22に同じ)に回動自在に設置されたねじ棒41(スプライン軸に同じ)と、スタンド基板22に固定されたねじ棒駆動モータ42と、ねじ棒駆動モータ42の回転をねじ棒41に伝達する回転伝達機構(図示しない)とを具備している。そして、後記回転付与手段30(図3等参照)はねじ棒41に係止し、ねじ棒41の回転によって起立スタンド20に案内されて移動する。
【0022】
[実施の形態2:起立式施工装置を使用した鋼管杭の施工方法]
図3〜図5は本発明の実施形態2に係る鋼管杭の施工方法(以下、「本施工方法1」と称す)を工程を追って説明する側面図である。なお、各図における部材の取り合いや寸法は、理解を容易にするため模式的に示され、一部は誇張されたり、伸縮ないし変形されたりしている。
【0023】
(二重管式掘削ビットの一体化工程)
本施工方法1は、まず、インナービット2に掘削管4(掘削ロッドに同じ)を接続する工程と、鋼管杭6(ケーシングに同じ)の端部に固定された筒状連結部5(いわゆるトップジョイント、ケーシングシューに同じ)を、アウタービット3に回転自在に連結する工程と、インナービット2(掘削管4が接続されている)とアウタービット3(鋼管杭6が筒状連結部5を介して接続されている)とを一体化する工程と、を有している。
なお、かかる一体化する工程は、施工地点9(たとえば、傾斜地等)以外の平地において実行して、一体化されたものを施工地点9に運搬してもよいし、それぞれ別個に、あるいは一部のみを接合した状態で、施工地点9に運搬した後、施工地点9において一体化してもよい。
【0024】
(起立式施工装置の設置工程)
図3の(a)において、本施工方法1は、起立式施工装置7を施工地点9に載置する工程を有している。このとき、起立式施工装置7は、起立スタンド20が倒伏した状態で施工地点に運び(たとえば、ウインチ等によって施工地点9を引き上げてもよい)、起立スタンド20の支点リング21に支点軸11を貫通させ、支点軸11を合計4本のアンカーピン14によって固定する。このとき、起立スタンド20は、先端22が施工地点9の低い位置側(支点リング21が施工地点9のより高い位置)になるように倒伏した状態で、回転付与手段30は起立スタンド20の先端22寄りに位置している。
【0025】
(回転付与手段への接続工程)
図3の(b)において、前記一体化されている鋼管杭6を起立スタンド20に載置して、前記一体化されている掘削管4を回転付与手段30に接続する工程を有する。なお、正確には、鋼管杭6を起立スタンド20に設けられた載置部(図示しない)に載置して、掘削管4の端部に固定されているドライブカップリング4a(図1参照)を回転付与手段30の駆動軸(図示しない)に接続する。
このとき、一体化されている掘削管4または回転付与手段30の何れを移動させてもよい。そして、鋼管杭6の筒状連結部5に近い位置は、案内手段23によって隙間を持って(管軸回りに回転自在および管軸方向に昇降自在)案内されている。
【0026】
(起立工程)
図4の(a)に示すように、本施工方法1は、起立スタンド20を施工地点9に対して垂直に起立させる工程を有する。
このとき、起立の初期段階においては、起立スタンド20の先端22に接続されているワイヤー50を、シーブ15aに係止させてワイヤー50を巻き上げる(図4の(b)に二点鎖線にて示す)。そうすることによって、起立スタンド20を起立させようとするモーメントが確実に発生する。なお、施工地点9の形状や図示しないワイヤ巻き上げ手段の設置位置によって、ワイヤー50をシーブ15aに係止させる必要がない場合には、シーブ15aの設置を省略してもよい。
【0027】
(掘削工程)
図4の(b)に示すように、本施工方法1は、回転付与手段30を起動して、一体化されている掘削管4に回転を付与することによって、二重管式掘削ビット1の掘削刃2bおよび掘削刃3bによって施工地点9を掘削し、該掘削に伴って一体化されている鋼管杭6を地中に引き込む工程を有する。
このとき、起立スタンド20はアンカーピン14によって固定され、ワイヤー50によって支持され、鋼管杭6は案内手段23に案内されているから、掘削位置が移動したり掘削方向が変動したりすることがない。
なお、ワイヤー50に替えて、起立スタンド20の傾動を停止するためのロック機構を設けてもよい。
【0028】
特に、アンカーピン貫通孔13aとアンカーピン貫通孔13bとは平行でなく「ハ字状」に打設され、同様に、アンカーピン14cとアンカーピン14cとが平行でなく「ハ字状」に打設されているから、上向きの掘削反力によってアンカーピン14が浮き上がることがない。
すなわち、アンカーピン14は前記「ハ字状」に打設されているため、掘削反力はアンカーピン14の軸方向にはほとんど作用しないで、前記「ハ字状」形態のまま、起立スタンド20に平行な力、つまり、アンカーピン14の軸方向に対して傾斜した方向の力として作用することになる。そうすると、アンカーピン14に軸方向の力が作用したのでは、当該力がアンカーピン14の表面の摺動抵抗に打ち勝った際、アンカーピン14は地盤から引き抜かれるものの、軸方向に対して傾斜した方向の力が作用したのでは、当該力が地盤を変形したり、地盤の一部を排除したりしない限り、アンカーピン14は地盤中を移動しないからである。そして、摺動抵抗に比較して地盤の変形抵抗は十分に大きな値になっている。
【0029】
(インナービットの回収工程)
さらに、図5の(a)に示すように、本施工方法1は、掘削が所定の深さまで到達したところ、すなわち、一体化されている鋼管杭6が所定の深さまで引き込まれたところで、掘削を中止し、インナービット2とアウタービット3とを分離して、インナービット2が接続されている掘削管4を引き上げる工程、すなわち、アウタービット3が接続されている鋼管杭6を地中に残置する工程を有する。
なお、インナービット2とアウタービット3とはバヨネット構造によって接合しているため、インナービット2を掘削する方向とは反対の方向に回転し、且つ引き上げることによって、アウタービット3から容易に分離する。
【0030】
そして、図5の(b)に示すように、本施工方法1は、起立式施工装置7の起立スタンド20を倒伏させ、分離された掘削管4(インナービット2が接続されている)を施工地点9に略平行に倒伏させる工程を有する。したがって、かかる状態で、掘削管4(インナービット2が接続されている)を起立式施工装置7から取り外すことができる。
なお、倒伏の途中で、ワイヤー50をシーブ15aに係止すれば、起立スタンド20が施工地点9に対してなす角度が小さくなった際(平行に近づいた際)、ワイヤー50に働く力を小さくすることができる。
【0031】
(作用効果)
以上のように、本施工方法1は、施工地点9に起立式施工装置7を設置することが容易であると共に、容易且つ確実に鋼管杭6を地中に残置することができるから、作業が容易かつ迅速になるため、施工コストの低減あるいは工期の短縮を図ることができる。
特に、アンカーピン14は前記「ハ字状」に打設されているため、掘削中に浮き上がる(抜け出す)ことがないから、施工作業の安定性と、施工精度の維持・向上と、が保証される。
なお、以上は、掘削管4と鋼管杭6とが一体化した状態で起立式施工装置7に接続される0ものを示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、連続して鋼管杭を設置する場合には、先行する鋼管杭6を地中に残置した後で、起立式施工装置7に接続されたままの掘削管4(掘削に供したインナービット2が接続されている)に、新しい鋼管杭6(新しいアウタービット3が接続されている)を接続するようにしてもよい。
【0032】
また、以上は、起立スタンド20が、先端22が施工地点9の低い位置側(支点リング21が施工地点9のより高い位置)になるように倒伏した状態で、回転付与手段30に掘削管4が接続されるものを示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、先端22が施工地点9の高い位置側(支点リング21が施工地点9のより低い位置)になるように倒伏した状態で、回転付与手段30に掘削管4を接続してもよい。
このとき、起立スタンド20を図示しない先端持ち上げ手段(たとえば、起立スタンド20の先端22に接続された第2のワイヤーと、第2のワイヤーを巻き取るための施工地点9の低い位置に設置される第2のワイヤーを巻き取る手段)によって略鉛直に起立させ、その後は、ワイヤー50を巻き戻しながら、起立スタンド20を施工地点9に対して垂直にし、これを支持する。
【0033】
さらに、以上は、回転付与手段30による回転力によって掘削する場合を説明しているが、本発明はこれに限定するものではなく、掘削管に打撃手段(ダウンザホールドリル等)を設置して、回転力と打撃力との両方で掘削してもよい。このとき、難掘削性の傾斜面であっても掘削が可能になったり、掘削速度が速くなる。
また、回転付与手段30に回転力の付与機能と共に、打撃力の付与機能を具備するようにしてもよい。このとき、難掘削性の施工地点(傾斜面等)であっても掘削が可能になったり、掘削速度が速くなる。
また、以上は、合計4本のアンカーピン14を使用する場合を示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、互いに平行でない一対のアンカーピン14を含む2本以上であればよい。
【0034】
また、アンカーピン貫通孔13aとアンカーピン貫通孔13bとを互いに平行にして、アンカーピン14aとアンカーピン14bとが互いに平行でない状態に打設できるように、それぞれアンカーピン14aの外径よりも大きな内径とアンカーピン14bの外径よりも大きな内径にしてもよい。
さらに、アンカーピン貫通孔13aが形成された第1の板材と、アンカーピン貫通孔13bが形成された第2の板材と、を互いにハ字状になる姿勢で支点軸11の端部に溶接固定してもよいし、アンカーピン12a、12bの外径よりも大きな内径の貫通孔が形成された板材を、支点軸11の端部に溶接固定してもよい。
【0035】
[実施の形態3:首振り式施工装置]
図6および図7は、本発明の実施形態3に係る鋼管杭の施工装置を説明するものであって、図6は全体を模式的に示す側面図、図7は一部(基板)を模式的に示す斜視図である。なお、各図における部材の取り合いや寸法は、理解を容易にするため誇張され、伸縮ないし変形されている。
図6において、鋼管杭の施工装置(以下、「首振り式施工装置」と称す)8は、施工地点に載置される基板71と、基板71に立設される固定スタンド70と、固定スタンド70に昇降自在に設置された昇降ブロック80と、昇降ブロック80に回動自在に設置された回転付与手段30と、昇降ブロック80を昇降する昇降手段(ウインチに同じ)60と、を有している。
【0036】
回転付与手段30には回動用の回動軸83が形成され、回動軸83が昇降ブロック80に形成された回動孔81に回動自在に挿入されることによって回動機構が形成されている。なお、回転付与手段30に回動孔81を形成して、昇降ブロック80に回動軸83を設置してもよい。
さらに、昇降手段60は限定するものではなく、たとえば、実施の形態1に準じて、ねじ棒41(スプライン軸に同じ)によって、昇降ブロック80を昇降させてもよい。
【0037】
図7において、基板71の四隅には、それぞれアンカーピン貫通孔73a、73b、73c、73d(以下、これらをまとめて又はそれぞれを「アンカーピン貫通孔73」と称す)が形成され、それぞれをアンカーピン74a、74b、74c、74d(以下、これらをまとめて又はそれぞれを「アンカーピン74」と称す)が貫通している。
このとき、アンカー貫通孔73の内径がアンカーピン74の外径よりも大きく、一対のアンカーピン74同士は互いに平行でない。たとえば、4本のアンカーピン74がそれぞれ四角錘台の稜線を相当している。
なお、アンカーピン74の上端にはアンカー貫通孔73を貫通不能な基板押さえ部(抜け止め部に同じ)75が設けられている。基板押さえ部の形状は限定するものではなく、たとえば、アンカーピン74の上端に板材や略半球を溶接固定したり、アンカーピン74の上端部をL字状やし字状に曲げたりしてもよい。
さらに、アンカーピン74の本数は4本に限定するものではなく、互いに平行でない一対のアンカーピン74を含む2本以上であればよい。
【0038】
[実施の形態4:首振り式施工装置を使用した鋼管杭の施工方法]
図8〜図11は本発明の実施形態4に係る鋼管杭の施工方法(以下、「本施工方法2」と称す)を工程を追って説明する側面図である。なお、各図における部材の取り合いや寸法は、理解を容易にするため誇張され、伸縮ないし変形されている。
図8において、本施工方法2は、本施工方法1(実施の形態2)において使用した起立式施工装置7に替えて、首振り式施工装置8を使用するものである。
したがって、掘削管4が接続されたインナービット2と鋼管杭6が接続されたアウタービット3とを一体化する工程等、本施工方法1と共通する内容については説明を省略すると共に、図中、共通する部材または相当する部材については同じ符号を付し、説明を省略する。
【0039】
(首振り式施工装置の載置工程)
図8の(a)において、本施工方法2は、首振り式施工装置8を施工地点9に載置する工程を有している。このとき、首振り式施工装置8は、基板71に固定スタンド70等の全ての部材を取り付けて、図示しない手段(たとえば、ウインチ等)によって施工地点9を引き上げてもよいし、基板71や固定スタンド70等の全てまたは一部の部材を、それぞれ別個に施工地点9に運搬して、施工地点9においてこれらを取り付けて首振り式施工装置8を組み立て(完成させ)てもよい。
このとき、4本のアンカーピン74同士は互いに平行でないように打設され、基板押さえ部75が基板71の上面に当接している。したがって、実施の形態1において説明した理由と同じ理由により、アンカーピン74が抜け出すことなく、堅固に、基板71を押さえつけることになる。
【0040】
(回転付与手段への接続工程)
図8の(b)に示すように、本施工方法2は、施工地点9に設置された首振り式施工装置8の昇降ブロック80が下降した状態で、回転付与手段30に一体化されている掘削管4を取り付ける工程を有する。このとき、回転付与手段30は昇降ブロック80に回転自在に支持されているから、首振り(フローティング)自在であって、施工地点9の表面(地面や法面等)と略平行に回動している。したがって、一体化されている掘削管4を、施工地点9と略平行な姿勢のまま、施工地点9の上で、回転付与手段30に容易に接続することができる。
【0041】
(掘削工程)
そして、昇降ブロック80を昇降手段40を起動して上昇させ、一体化されている掘削管4を持ち上げる工程を有する(図9の(a))。そうすると、一体化されている掘削管4は鉛直になろうとするから、図示しない牽引手段または人力によって、一体化されている掘削管4を固定スタンド70と平行にして、鋼管杭6の筒状連結部5に近い位置を、案内手段73によって、管軸回りに回転自在および管軸方向に移動(昇降)自在に拘束する(図9の(b))。
【0042】
(インナービットの回収工程)
そして、本施工方法1と同様に、掘削し(図10の(a))、さらに、パイプアンカ−6(筒状連結部5およびアウタービット3が接続している)を地中に残置した後、インナービット2が接続している掘削管4を引き上げる工程(図10の(b))を、有している。
そして、首振り式施工装置8の昇降ブロック80を下降させ、分離された掘削管4を施工地点9に略平行に倒伏させる工程(図11)を有する。したがって、かかる状態で、掘削管4(インナービット2が接続されている)を首振り式施工装置8から取り外すことができる。
【0043】
(作用効果)
以上のように、本施工方法1は、施工地点9に載置された首振り式鋼管杭の施工装置7に、互いに平行でないアンカーピン74によって、堅固に固定されるため、掘削中に浮き上がる(抜け出す)ことがないから、施工作業の安定性と、施工精度の維持・向上と、が保証される。また、一体化されている掘削管4を容易且つ確実に接続することができるから、作業が容易かつ迅速になる。よって、施工の信頼性が向上すると共に、施工コストの低減あるいは工期の短縮を図ることができる。
なお、以上は、掘削管4と鋼管杭6とが一体化した状態で首振り式施工装置8に接続されるものを示しているが、本発明はこれに限定するものではなく、鋼管杭6を地中に残置した後で、首振り式施工装置8に接続されたままの掘削管4(掘削に供したインナービット2が接続されている)に、新しい鋼管杭6(新しいアウタービット3が接続されている)を接続するようにしてもよい。
【0044】
また、以上は、掘削管4に接続された二重管式掘削ビット1が、固定スタンド70の位置よりも施工地点9のより低い位置にある状態で、掘削管4を回転付与手段30に接続するものを示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、二重管式掘削ビット1が固定スタンド70の位置よりも施工地点9のより高い位置にある状態で、掘削管4を回転付与手段30に接続してもよい。このとき、回転付与手段30の上昇に伴って、二重管式掘削ビット1は施工地点9から離れないまま、固定スタンド70と平行になるから、掘削管4を固定スタンド70と平行にするための特別の手段を設置する必要がない。
【0045】
なお、回転付与手段30による回転力によって掘削する場合を説明しているが、本発明はこれに限定するものではなく、掘削管に打撃手段(ダウンザホールドリル等)を設置して、回転力と打撃力との両方で掘削してもよい。このとき、難掘削性の傾斜面であっても掘削が可能になったり、掘削速度が速くなる。
また、回転付与手段30に回転力の付与機能と共に、打撃力の付与機能を具備するようにしてもよい。このとき、難掘削性の傾斜面であっても掘削が可能になったり、掘削速度が速くなる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、鋼管杭の掘削装置を互いに平行でないアンカーピンによって固定すると共に、プラットホーム等に登ることなく掘削管を回転付与手段に容易かつ迅速に接続することができるから、施工作業の安定性や施工精度の維持・向上が保証されると共に、施工コストの低減あるいは工期の短縮を図ることができる。よって、様々な施工条件の地盤に鋼管杭を設置する各種鋼管杭の施工装置および各種鋼管杭の施工方法として広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施形態1に係る鋼管杭の施工装置における二重管式掘削ビット等を模式的に示す上側半分が側面図で下側半分が断面図。
【図2】本発明の実施形態1に係る鋼管杭の施工装置の一部を模式的に示す斜視図。
【図3】本発明の実施形態2に係る鋼管杭の施工方法を工程を追って説明する側面図。
【図4】図3に続く工程を模式的に説明する側面図。
【図5】図4に続く工程を模式的に説明する側面図。
【図6】本発明の実施形態3に係る鋼管杭の施工装置の全体を模式的に示す側面図。
【図7】本発明の実施形態3に係る鋼管杭の施工装置の一部を模式的に示す斜視図。
【図8】本発明の実施形態4に係る鋼管杭の施工方法を工程を追って説明する側面図。
【図9】図8に続く工程を模式的に説明する側面図。
【図10】図9に続く工程を模式的に説明する側面図。
【図11】図10に続く工程を模式的に説明する側面図。
【符号の説明】
【0048】
1 二重管式掘削ビット
2 インナービット
2b 掘削刃
3 アウタービット
3b 掘削刃
4 掘削管
4a ドライブカップリング
5 筒状連結部
6 鋼管杭
7 起立式鋼管杭の施工装置(実施の形態1)
8 首振り式鋼管杭の施工装置(実施の形態2)
9 傾斜面
10 アンカーピン
11 支点軸
12 シーブ
20 起立スタンド
21 支点リング
22 先端
23 案内手段
30 回転付与手段
40 昇降手段
50 ワイヤー
70 固定スタンド
73 案内手段
80 昇降ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支点リングと、
該支点リングに一端が固定された起立スタンドと、
該起立スタンドに平行に配置され、前記支点リングに一端が回動自在に設置されたネジ棒と、
該ネジ棒を回転するネジ棒回転手段と、
前記起立スタンドに案内され、前記ネジ棒によって移動される回転付与手段と、
前記支点リングに挿入される支点軸と、
該支点軸に設置され、2以上の貫通孔が形成されたアンカーピン設置部材と、
該アンカーピン設置部材の貫通孔を貫通するアンカーピンと、
を有し、
前記アンカーピンのうち少なくとも一対のアンカーピン同士が、平行でないことを特徴とする鋼管杭の施工装置。
【請求項2】
施工地点に載置される基板と、
該基板に立設される固定スタンドと、
該固定スタンドに昇降自在に設置された昇降ブロックと、
該昇降ブロックに回動自在に設置された回転付与手段と、
前記昇降ブロックを昇降する昇降手段と、
を有し、
前記基板が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって施工地点に設置されることを特徴とする鋼管杭の施工装置。
【請求項3】
互いに着脱自在なアウタービットおよびインナービットから構成される二重管式掘削ビットの前記アウタービットに鋼管の一方の端部が接続され、
該鋼管の他方の端部から挿入され、一方の端部に前記インナービットが設置された掘削管の他方の端部が、前記回転付与手段に接続されることを特徴とする請求項1または2記載の鋼管杭の施工装置。
【請求項4】
互いに着脱自在なインナービットおよびインナービットから構成される二重管式掘削ビットを用いる、鋼管杭の施工方法であって、
前記インナービットに掘削管を接続する工程と、
前記アウタービットに鋼管杭を接続する工程と、
前記掘削管が接続されたインナービットと前記鋼管杭が接続されたアウタービットとを一体化する工程と、
起立自在な起立スタンドと該起立スタンドに移動自在に設置された回転付与手段とを具備する起立式鋼管杭の施工装置を、施工地点に載置する工程と、
前記施工地点に設置された起立式鋼管杭の施工装置の前記起立スタンドが倒伏した状態で、前記回転付与手段に前記一体化された掘削管を取り付ける工程と、
前記起立式鋼管杭の施工装置の起立スタンドを起立させ、前記一体化された掘削管を所定の角度に起立させる工程と、
前記回転付与手段を起動して、前記一体化された掘削管に回転を付与することによって、前記一体化された鋼管杭を地中に引き込む工程と、
前記一体化された鋼管杭が所定の深さまで引き込まれたところで、前記アウタービットと前記鋼管杭とを分離して、前記インナービットが接続された掘削管を地上に引き上げると共に、前記アウタービットが接続された鋼管杭を地中に残置する工程と、
前記起立式鋼管杭の施工装置の起立スタンドを倒伏させ、前記引き上げられた掘削管を倒伏させる工程と、
を有し、
前記起立式鋼管杭の施工装置が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって、施工地点に設置されることを特徴とする鋼管杭の施工方法。
【請求項5】
互いに着脱自在なインナービットおよびインナービットから構成される二重管式掘削ビットを用いる、鋼管杭の施工方法であって、
前記インナービットに掘削管の一方の端部を接続する工程と、
前記アウタービットに鋼管杭の一方の端部を接続する工程と、
前記掘削管が接続されたインナービットと前記鋼管杭が接続されたアウタービットとを一体化する工程と、
前記固定スタンドと、該固定スタンドに昇降自在に設置された昇降ブロックと、該昇降ブロックに回動自在に設置された回転付与手段と、前記昇降ブロックを昇降する昇降手段と、を具備する首振り式鋼管杭の施工装置を、施工地点に載置する工程と、
前記昇降ブロックが下降した状態で、前記回転付与手段に前記掘削管の他方の端部を取り付ける工程と、
前記首振り式鋼管杭の施工装置の昇降ブロックを上昇させ、前記一体化された掘削管を所定の角度に起立させる工程と、
前記回転付与手段を起動して、前記一体化された掘削管に回転を付与することによって、前記一体化された鋼管杭を地中に引き込む工程と、
前記一体化された鋼管杭が所定の深さまで引き込まれたところで、前記インナービットと前記アウタービットとを分離して、前記インナービットが接続された掘削管を地上に引き上げると共に、前記アウタービットが接続された鋼管杭を地中に残置する工程と、
前記首振り式鋼管杭の施工装置の昇降ブロックを下降させ、前記引き上げられた掘削管を倒伏させる工程と、を有し、
前記首振り式鋼管杭の施工装置を、施工地点に載置する工程と、を有し、
前記首振り式鋼管杭の施工装置が、互いに平行でない少なくとも一対のアンカーピンによって施工地点に設置されることを特徴とする鋼管杭の施工方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−65382(P2010−65382A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−229788(P2008−229788)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【出願人】(596147367)株式会社ティーエフティー (11)
【出願人】(508271861)株式会社TFT北海道 (3)
【Fターム(参考)】