説明

録画システム、録画装置

【課題】ユーザの年齢層や性別等に応じた高視聴率番組を自動的に録画して、多くの者が知っている情報にユーザがついて行けるようにした録画システム及び録画装置を提供する。
【解決手段】DVDレコーダ2の制御部21は、個人情報をDBサーバ4に送信する。DBサーバ4の制御部41は、受信した個人情報に対応する視聴率テーブルを検索し、視聴率テーブル44CをDVDレコーダ2に返信する。DVDレコーダ2の制御部21は、NIC20が視聴率テーブル44Cを受信すると、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報に基づいて、その第1のテレビ番組の次回に放送される第2のテレビ番組を記憶部29に録画する。これにより、野鳥物語やコスタリカの謎や盲導犬コロがDVD100に録画される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ番組の放送波を受信し、視聴率の高いテレビ番組を調べてメディアに録画する録画システム、及びこの録画システムで適用される録画装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、テレビ番組の放送波を受信し、テレビ番組をメディアに録画する録画装置が一般に広く普及している。このような録画装置としては、例えばDVDレコーダが挙げられる。
【0003】
現在、テレビ番組の視聴率は放送終了後にユーザ(視聴者)に発表されるが、発表される視聴率を見ることなくテレビ番組を視聴したり録画するユーザも多い。こういうユーザは、自身が好むテレビ番組を録画装置に録画予約する。すると、録画装置は、その録画予約に基づいて該テレビ番組をメディアに録画する。その後、ユーザは、メディアを再生して、録画したテレビ番組を視聴する。
なお、特許文献1では、電子機器が提案されている。
【特許文献1】特開2005−347806公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、自身が好むテレビ番組以外のテレビ番組でも、高視聴率番組であれば録画したいとユーザが思う場合がある。例えば、スポーツへの興味を有していないユーザはスポーツ番組を録画しないが、多数のユーザが視聴しているオリンピックならば録画したいという要望がある。
この場合でも、発表される視聴率を見ないユーザは、上記高視聴率番組に気付かず、上記高視聴率番組を録画せずに終わってしまう。その結果、上記高視聴率番組を後で視聴できないので、こういうユーザは、多くの者が知っている情報について行くのが難しいという問題があった。
【0005】
本発明はこのような従来の課題を解決しようとするものであり、ユーザの年齢層や性別等に応じた高視聴率番組を自動的に録画して、多くの者が知っている情報にユーザがついて行けるようにした録画システム及び録画装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の録画システムは、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0007】
(1)放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信手段と、そのテレビ番組をメディアに録画する録画手段と、を有する録画装置と、
通信路を介して前記録画装置に接続されるサーバと、を備えた録画システムにおいて、
前記録画装置は、ユーザの性別および/または年齢を含む個人情報を登録する記憶手段と、前記通信路を介して前記個人情報を前記サーバに送信する通信手段と、を有し、
前記サーバは、
過去放送された第1のテレビ番組の視聴率の一覧と該第1のテレビ番組を特定する番組特定情報の一覧とが対応付けられたテーブルを、性別および/または年齢層別に複数記憶する記憶手段と、
前記通信手段から送信された前記個人情報に適合する1つのテーブルを適合テーブルとして前記記憶手段から読み出し、前記通信路を介して前記録画装置に返信する返信手段と、を有し、
前記録画装置の前記録画手段は、前記返信手段から前記適合テーブルが返信されると、その適合テーブルの、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報に基づいて、その第1のテレビ番組の次回に放送される第2のテレビ番組を前記メディアに録画する。
【0008】
この構成において、メディアは、例えばハードディスク、半導体メモリ、又は光ディスクである。また、通信路は、例えばインターネットである。また、番組特定情報とは、例えば第1のテレビ番組の放送時間帯、又は第1のテレビ番組のチャンネル番号である。また、第1のテレビ番組および第2のテレビ番組は、複数回に渡って放送される連続番組である。また、性別および/又は年齢層別にテーブルを設けた理由は、視聴率が、ユーザの年齢層や性別等によって異なるからである。
【0009】
この構成では、ユーザが、自身の年齢や性別を録画装置に予め登録する。すると、その個人情報が録画装置からサーバに送信され、その個人情報に対応する適合テーブルがサーバで読み出される。そして、適合テーブルがサーバから録画装置に返信されると、その適合テーブルの中で、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報が定まる。最後に、録画手段が、その番組特定情報に基づいて第2のテレビ番組(正確には番組データ)をメディアに録画する。
以上のようにして、録画システムは、ユーザの年齢層や性別等に応じた高視聴率番組を自動的に録画する。そのため、ユーザは、録画終了後、メディアを再生して、自身の年齢や性別に応じた高視聴率番組である第2のテレビ番組を視聴することができる。これにより、ユーザは、多くの者が知っている情報について行けるようになる。
【0010】
(2)前記録画装置は、前記閾値の指定を受付ける指定手段を有する。
【0011】
この構成において、ユーザは、高視聴率とする視聴率の閾値を指定手段で予め指定できる。ユーザが閾値を予め指定すると、録画手段は、その指定された閾値に基づいて録画を行う。これにより、ユーザは、どの視聴率から高視聴率とするのかを、自分の使用方法に応じて設定できる。
【0012】
(3)前記受信手段は、前記テレビ番組の放送予定を示す電子番組情報を受信し、
前記録画手段は、前記閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報と前記電子番組情報とに基づいて、前記第2のテレビ番組を前記メディアに録画する。
【0013】
この構成において、第2のテレビ番組の放送時間帯が突如変更となり、変更後の放送時間帯が電子番組情報に記述されている場合、録画手段は、電子番組情報の情報を優先させて録画を実行する。また、第2のテレビ番組の放送中止、放送終了が電子番組情報に記述されている場合、録画手段は、録画を禁止する。
これにより、第2のテレビ番組の放送中止、放送終了、放送時間帯の変更等にも対応できる。そのため、第2のテレビ番組の録画失敗を防ぐことができる。
【0014】
(4)前記録画装置は、前記メディアへの録画を禁止するテレビ番組のジャンルを選択する選択手段を有し、
前記番組特定情報は、前記第1のテレビ番組のジャンルを含み、
前記録画手段は、前記返信手段から前記適合テーブルが返信された時、その適合テーブルの前記番組特定情報に基づいて、前記選択手段で選択されているジャンルの前記第2のテレビ番組の録画を禁止する。
【0015】
この構成において、ユーザがジャンルを選択手段で予め選択すると、録画手段は、その選択されたジャンルの録画を禁止する。これにより、ユーザは、高視聴率番組であっても録画したくないテレビ番組を、自分の使用方法に応じて設定できる。
【0016】
(5)前記メディアは、DVD、又はブルーレイディスクである。
【0017】
また、本発明の録画装置は、前記課題を解決するために以下の構成を備えている。
【0018】
(6)放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信手段と、
そのテレビ番組をメディアに録画する録画手段と、を備えた録画装置において、
ユーザの性別および/または年齢を含む個人情報を登録する記憶手段と、
前記通信路を介して前記個人情報を、予め定められたサーバに送信する通信手段と、を備え、
前記録画手段は、過去放送された第1のテレビ番組の視聴率の一覧と該第1のテレビ番組を特定する番組特定情報の一覧とが対応付けられたテーブルが前記サーバから返信されると、そのテーブルの、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報に基づいて、その第1のテレビ番組の次回に放送される第2のテレビ番組を前記メディアに録画する。
【0019】
この構成は、この録画装置は、上記(1)の録画システムに用いられる。
これにより、上記(1)と同様の効果を奏する。
【発明の効果】
【0020】
この発明によれば、ユーザは、多くの者が知っている情報について行けるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態である録画システムについて説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施形態である録画システムのシステム構成図である。録画システム101は、放送局から伝送されてきたテレビ放送信号を受信するアンテナ6と、DVD100がセットされるDVDレコーダ2と、インタフェースを介してDVDレコーダ2と接続されるテレビジョン(以下、「TV」と称する)3と、ネットワーク5を介してDVDレコーダ2と接続されるデータベース(以下、「DB」と称する)サーバ4と、を備える。
なお、DVDレコーダ2及びTV3は、各ユーザの家で使用される。DBサーバ4は、ネットワーク5上に設けられたサーバである。つまり、DBサーバ4が1台に対し、DVDレコーダ2を含む複数台のDVDレコーダがネットワーク5を介して接続されている。
【0023】
DVD100は、DVD(Digital Versatile Disk)規格に準拠して製造されたDVD−RWである。DVD100は、ユーザが過去に購入して所持しているディスクとする。
【0024】
DVDレコーダ2は、アンテナ6で受信されるテレビ放送信号に含まれるテレビ番組の信号(コンテンツデータ)をDVD100に録画する。また、DVDレコーダ2は、DVD100からコンテンツデータを読み取り、インタフェースを介してTV3に出力する。これにより、DVDレコーダ2は、DVD100のコンテンツをTV3で再生する。
また、ネットワーク5は、本発明の「通信路」に相当し、例えばインターネットである。
【0025】
図2は、録画システムに用いられるDVDレコーダの主要な構成を示すブロック図である。DVDレコーダ2は、装置本体2の各部の動作を制御する制御部21と、選択されているチャンネルで放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信部26と、その放送波からコンテンツデータを取り出す記録読取回路23と、DVD100に対しデータの記録および読取を行うピックアップヘッド22(以下、PUヘッド22と称する。)と、音声データをアナログの再生音声信号に変換する音声処理部24と、画像データをアナログの再生画像信号に変換する画像出力部25と、を備えている。さらに、DVDレコーダ2は、ユーザの操作を受け付ける操作部27と、装置本体2を遠隔操作するリモコン27Aと、情報を表示する表示部28と、データを記憶する記憶部29と、ルータ(不図示)を介してネットワーク5に接続されているNIC(Network Interface Card)20と、を備えている。
【0026】
PUヘッド22は、図示しないレーザダイオード(LD)、コリメータレンズ、ビームスプリッタ、対物レンズ、フォトディテクタ、スレッドモータ、及びアクチュエータを有している。
【0027】
まず、録画を行う部分の構成について詳述する。
【0028】
受信部26は、例えばディジタルチューナで構成される。受信部26は、制御部21の指示に基づいて、アンテナ6で受信されるテレビ放送信号から、選択されているチャンネルで放送されるテレビ放送信号を受信(抽出)する。さらに、受信部26は、そのテレビ放送信号を、ディジタルデータであるトランスポートストリームに復調し、記録読取回路23に出力する。このトランスポートストリームには、テレビ番組を示すコンテンツデータが記述されたパケット群、全チャンネルのテレビ番組の放送予定を示すEPGデータが記述されたパケット群、等が含まれる。ここで、コンテンツデータは、例えばMPEGでエンコードされている。
【0029】
記録読取回路23は、複数パケットを蓄積するためのバッファメモリ23Aを内蔵する。記録読取回路23は、入力されたトランスポートストリームから、コンテンツデータを取り出し、そのディジタル信号をPUヘッド22に出力する。また、記録読取回路23は、入力されたトランスポートストリームから、EPGデータを取り出し、制御部21に出力する。このEPGデータは、制御部21によって記憶部29に記録される。
【0030】
PUヘッド22は、記録読取回路23からディジタル信号が入力されると、このディジタル信号に応じて記録パワーのレーザ光を調整し、光ディスク100の記録面に照射する。これにより、DVDレコーダ2は、テレビ番組を光ディスク100に録画する。
【0031】
再生を行う部分の構成について詳述する。
PUヘッド22は、DVD100に対してレーザ光を照射し、DVD100からの反射光をフォトディテクタで検出する。これにより、PUヘッド22は、DVD100に記録されているデータを光学的に読み出す。
【0032】
記録読取回路23は、PUヘッド22における複数の受光素子の出力に基づいてRF信号を生成し、該RF信号を増幅する。そして、記録読取回路23は、該RF信号を処理して画像と音声のデータを取り出す。ここで、取り出される画像と音声のデータは、バッファメモリ23Aに一時的に格納される。そして、記録読取回路23は、これらのデータをバッファメモリ23Aから順次読み出し、例えばMPEGでデコードする。そして、記録読取回路23は、音声データを音声処理部24に、画像データを画像出力部25に、これらのデータの同期を取りながら、それぞれ出力する。
【0033】
音声処理部24は、音声データをアナログの再生音声信号に変換し、その再生音声信号を外部のTV3に出力する。画像出力部25は、記録読取回路23から出力された画像データをアナログの再生画像信号に変換し、外部のTV3に出力する。
音声処理部24及び画像出力部25には、インタフェースを介してTV3が接続される。TV3は、DVDレコーダ2から出力された信号を処理して、画像を画面上に表示したり音声を出力したりする。
ユーザは、このTV3において、音声処理部24及び画像出力部25から出力された再生画像信号に基づく画像、及び再生音声信号に基づく音声を視聴することができる。これにより、ユーザは、DVD100に録画されているコンテンツを視聴する。
【0034】
操作部27は、ユーザがDVDレコーダ2に対して各種の命令(コマンド)を入力するためのものである。操作部27には、ユーザの操作を受け付ける複数のキーが設けられている。DVDレコーダ2に対してユーザが入力したコマンドは制御部21に伝送される。
複数のキーの中には、DVD100の再生を指示するための再生キー、テレビ番組をDVD100に録画するための録画キー、ユーザの個人情報を入力するための個人情報入力キーが含まれる。ここで、個人情報入力キーの詳細については、後述する。
操作部27には、リモコン信号検出部(不図示)が設けられている。リモコン信号検出部に対し、装置本体の外部からリモコン27Aを用いて、電源のON/OFF、再生指示等の命令が入力されると、リモコン信号検出部は、リモコン27Aからの命令信号を受信して制御部21に伝送する。リモコン27Aには、操作部27と同様のキーが設けられている。
【0035】
表示部28は、現在時刻、DVDレコーダ2の設定状態、所定のメッセージなどを表示する。
【0036】
記憶部29は、例えばEEPROMで構成されている。記憶部29は、装置本体2の各部の制御方法が記述された制御プログラムを記憶する。さらに、記憶部29は、DBサーバ4のURLを記憶する。このURLは、ネットワーク5上のアドレスを示す情報である。
【0037】
制御部21は、例えばマイクロコンピュータで構成される。また、制御部21は、上記の制御プログラムなどを展開するワークフィールドとしてのRAM21Aと、現在時刻の計時を行うタイマー回路21Bと、を内蔵する。制御部21は、DVDレコーダ2にユーザから入力された命令に応じてDVDレコーダ2の各部の動作を制御する。
【0038】
なお、PUヘッド22、記録読取回路23が、本発明の「録画手段」に相当する。また、PUヘッド22、制御部21及びNIC20が、本発明の「通信手段」に相当する。また、操作部27及びリモコン27Aが、本発明の「選択手段」に相当する。また、操作部27及びリモコン27Aが、本発明の「指定手段」に相当する。
【0039】
図3は、録画システムに用いられるDBサーバの主要な構成を示すブロック図である。DBサーバ4は、ルータ(不図示)を介してネットワーク5と接続されているNIC(Network Interface Card)40と、DBサーバ4の各部の動作を制御する制御部41と、DBサーバ4の各部の制御方法が記述された制御プログラムを記憶するハードディスク42と、を備える。
【0040】
制御部41は、例えばMPUである。さらに、制御部41は、上記制御プログラムを展開するためのワークフィールドとしてのRAM(不図示)を内臓する。
なお、制御部41が、本発明の「返信手段」に相当する。また、ハードディスク42が、本発明の「記憶手段」に相当する。
【0041】
図4は、ハードディスク42に記憶されている対応表43の内容を示す図である。ハードディスク42は、さらに、年代および性別と、視聴率テーブル44A〜Eと、の対応関係が記述された対応表43を予め記憶する。この実施形態において、年代および性別毎に視聴率テーブルを設けた理由は、視聴率が、ユーザの年齢層や性別等によって異なるからである。例えば、子供はアニメ番組を好み、老人は歴史番組を好む傾向にある。
【0042】
ここで、視聴率テーブル44A〜Eを代表して、視聴率テーブル44Cについて説明する。視聴率テーブル44A〜Eのそれぞれは、本発明の「テーブル」に相当する。
【0043】
図5は、視聴率テーブル44Cの内容を示す図である。視聴率テーブル44Cは、過去放送された第1のテレビ番組の視聴率の一覧と、第1のテレビ番組を特定する番組特定情報と、が記述されている。この視聴率の一覧は、視聴率の大きいもの順に並べられている。また、番組特定情報とは、第1のテレビ番組の放送時間帯、第1のテレビ番組のチャンネル番号、又は第1のテレビ番組のジャンルである。
【0044】
なお、第1のテレビ番組は、複数回に渡って放送される連続番組とする。さらに、第1のテレビ番組は放送継続中のテレビ番組とする。なぜなら、全ての回の放送が終了してしまった第1のテレビ番組は録画装置側で録画できないためである。そのため、そのような第1のテレビ番組は視聴率テーブル44Cから予め除外しておく。また、この視聴率テーブル44A〜Eの内容は、例えば一週間毎に最新の情報に更新する。
【0045】
図6は、本発明の実施形態である録画システムにおける、DVDレコーダ2とDBサーバ4における各制御部の動作を示すフローチャートである。この動作は、1日に2回行われ、例えば時刻が12:00の時に制御部21が実行する動作である。また、この動作の前に、ユーザは、個人情報入力キーにより個人情報(年齢および性別)を入力しておく。この実施形態では、ユーザが32歳・男性と入力したとする。入力された個人情報は、記憶部29に登録される。
【0046】
まず、制御部21は、記憶部29から個人情報を読取る(S1)。そして、制御部21は、個人情報をNIC20からDBサーバ4に送信する(S2)。これにより、DBサーバ4は、ネットワーク5を介して伝送されてきたDVD100のタイトル名をNIC40で受信する。
ここで、S2について詳述すると、DBサーバ4のURL(Uniform Resource Locator)は、記憶部29に予め記憶させておく。さらに、DVDレコーダ2に割り振られたIPアドレスも記憶部29に予め記憶させておく。そのため、制御部21は、このURLを宛て先として、DVD100のタイトル名を、そのIPアドレスとともにDBサーバ4に送信する。
なお、IPアドレスとは、ネットワーク5上でDVDレコーダ2を識別する識別番号である。IPアドレスは、ネットワーク5上におけるDVDレコーダ2の所在を示す情報である。
【0047】
DBサーバ4の制御部41は、NIC40で受信した個人情報に対応する視聴率テーブルを検索する(S11)。例えば図4では、個人情報が「32歳の男性」であれば、制御部41は、視聴率テーブル44CをHD42から読み出す。また、個人情報が「22歳の女性」であれば、制御部41は、視聴率テーブル44BをHD42から読み出す。この実施形態では、視聴率テーブル44CがHD42から読み出される。
【0048】
そして、制御部41は、視聴率テーブル44CをNIC40からDVDレコーダ2に返信する(S12)。これにより、DVDレコーダ2は、ネットワーク5を介して伝送されてきたS11の検索結果をNIC20で受信する。
なお、S12について詳述すると、制御部41は、DVDレコーダ2のIPアドレスを宛て先として、S11の検索結果をDVDレコーダ2に返信する。
【0049】
DVDレコーダ2の制御部21は、NIC20が視聴率テーブル44Cを受信すると、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組があるかどうか判定する(S3)。この閾値は、高視聴率番組であるとみなせる値に設定すれば良く、例えば視聴率20%である。例えば図5では、視聴率20%より高いテレビ番組は、野鳥物語、コスタリカの謎、及び盲導犬コロである。予め指定された閾値より高い視聴率のテレビ番組がなければ、制御部21は、本処理を終了する。
【0050】
一方、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組があれば、制御部21は、視聴率テーブル44Cの番組特定情報に基づいて、その第1のテレビ番組の次回に放送される第2のテレビ番組を記憶部29に録画予約する(S4)。例えば図5の野鳥物語であれば、制御部21は、「6CH、毎週月曜21:00〜22:00」と記憶部29に録画予約する。また、図5のコスタリカの謎であれば、制御部21は、「10CH、毎週金曜20:00〜22:00」と記憶部29に録画予約する。また、図5の盲導犬コロであれば、制御部21は、「4CH、毎週水曜21:00〜22:00」と記憶部29に録画予約する。
【0051】
制御部21は、タイマー回路21Bの計時時刻が録画予約時刻に達すると(S5)、DVD100に対する第2のテレビ番組の録画を開始し(S6)、本処理を終了する。これにより、例えば図5の野鳥物語やコスタリカの謎や盲導犬コロがDVD100に録画される。
【0052】
以上のようにして、録画システム101及びDVDレコーダ2は、ユーザの年齢層や性別等に応じた高視聴率番組を自動的に録画している。そのため、ユーザは、録画終了後、DVD100を再生して、自身の年齢や性別に応じた高視聴率番組を視聴することができる。これにより、ユーザは、多くの者が知っている情報について行けるようになる。
【0053】
また、本発明の実施形態は、以下の変形例を採用することができる。
【0054】
(第1変形例)
操作部27に、視聴率の閾値を指定するための指定キーを設けても構わない。そして、高視聴率とする視聴率の閾値をユーザに指定キーで予め指定させる。ユーザが閾値を予め指定すると、制御部21は、その指定された閾値でS3の判定を行う。これにより、ユーザは、どの視聴率から高視聴率とするのかを、自分の使用方法に応じて設定できる。
【0055】
(第2変形例)
S6において制御部21は、EPGと視聴率テーブル44Cの番組特定情報とに基づいて、第2のテレビ番組を記憶部29に録画しても構わない。例えば図5に示す野鳥物語りの放送時間帯が野球番組の延長によって「21:30〜22:30」に変更となり、変更後の放送時間帯がEPGに記述されている場合、制御部21は、EPGの情報を優先させてS6の録画を実行する。また、第2のテレビ番組の放送中止、放送終了がEPGに記述されている場合、制御部21は、S6の録画を禁止する。
これにより、第2のテレビ番組の放送中止、放送終了、放送時間帯の変更等にも対応できる。そのため、第2のテレビ番組の録画失敗を防ぐことができる。
【0056】
(第3変形例)
操作部27に、DVD100への録画を禁止するテレビ番組のジャンルを選択するための選択キーを設けても構わない。DVDレコーダ2は、例えば、テレビ番組の全ジャンルを表示部28で表示し、録画を禁止したいジャンルをユーザに選択キーで予め選択させる。ユーザがジャンルを選択キーで予め選択すると、S6において制御部21は、その選択されたジャンルの録画を禁止する。例えばユーザがドラマを選択したとすると、S6において制御部21は、視聴率テーブル44Cの番組特定情報に基づいて、ドラマの録画を禁止する。これにより、ユーザは、高視聴率番組であっても録画したくないテレビ番組を、自分の使用方法に応じて設定できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施形態である録画システムのシステム構成図
【図2】録画システムに用いられるDVDレコーダの主要な構成を示すブロック図
【図3】録画システムに用いられるDBサーバの主要な構成を示すブロック図
【図4】ハードディスク42に記憶されている対応表43の内容を示す図
【図5】視聴率テーブル44Cの内容を示す図
【図6】本発明の実施形態である録画システムにおける、DVDレコーダ2とDBサーバ4における各制御部の動作を示すフローチャート
【符号の説明】
【0058】
2−DVDレコーダ
3−テレビジョン
4−DBサーバ
5−ネットワーク
6−アンテナ
20−NIC
21−制御部
21A−RAM
21B−タイマー回路
22−ピックアップヘッド
23−記録読取回路
23A−バッファメモリ
24−音声処理部
25−画像出力部
26−受信部
27−操作部
27A−リモコン
28−表示部
29−記憶部
40−NIC
41−制御部
42−HD
42−ハードディスク
43−対応表
44A〜E−視聴率テーブル
100−DVD
100−光ディスク
101−録画システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信手段と、そのテレビ番組をメディアに録画する録画手段と、を有する録画装置と、
通信路を介して前記録画装置に接続されるサーバと、を備えた録画システムにおいて、
前記録画装置は、ユーザの性別および/または年齢を含む個人情報を登録する記憶手段と、前記通信路を介して前記個人情報を前記サーバに送信する通信手段と、を有し、
前記サーバは、
過去放送された第1のテレビ番組の視聴率の一覧と該第1のテレビ番組を特定する番組特定情報の一覧とが対応付けられたテーブルを、性別および/または年齢層別に複数記憶する記憶手段と、
前記通信手段から送信された前記個人情報に適合する1つのテーブルを適合テーブルとして前記記憶手段から読み出し、前記通信路を介して前記録画装置に返信する返信手段と、を有し、
前記録画装置の前記録画手段は、前記返信手段から前記適合テーブルが返信されると、その適合テーブルの、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報に基づいて、その第1のテレビ番組の次回に放送される第2のテレビ番組を前記メディアに録画する録画システム。
【請求項2】
前記録画装置は、前記閾値の指定を受付ける指定手段を有する請求項1に記載の録画システム。
【請求項3】
前記受信手段は、前記テレビ番組の放送予定を示す電子番組情報を受信し、
前記録画手段は、前記閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報と前記電子番組情報とに基づいて、前記第2のテレビ番組を前記メディアに録画する請求項1又は2に記載の録画システム。
【請求項4】
前記録画装置は、前記メディアへの録画を禁止するテレビ番組のジャンルを選択する選択手段を有し、
前記番組特定情報は、前記第1のテレビ番組のジャンルを含み、
前記録画手段は、前記返信手段から前記適合テーブルが返信された時、その適合テーブルの前記番組特定情報に基づいて、前記選択手段で選択されているジャンルの前記第2のテレビ番組の録画を禁止する請求項1から3のいずれかに記載の録画システム。
【請求項5】
前記メディアは、DVD、又はブルーレイディスクである請求項1から4のいずれかに記載の録画システム。
【請求項6】
放送されるテレビ番組の放送波を受信する受信手段と、
そのテレビ番組をメディアに録画する録画手段と、を備えた録画装置において、
ユーザの性別および/または年齢を含む個人情報を登録する記憶手段と、
前記通信路を介して前記個人情報を、予め定められたサーバに送信する通信手段と、を備え、
前記録画手段は、過去放送された第1のテレビ番組の視聴率の一覧と該第1のテレビ番組を特定する番組特定情報の一覧とが対応付けられたテーブルが前記サーバから返信されると、そのテーブルの、予め指定された閾値より高い視聴率の第1のテレビ番組の番組特定情報に基づいて、その第1のテレビ番組の次回に放送される第2のテレビ番組を前記メディアに録画する録画装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−111561(P2009−111561A)
【公開日】平成21年5月21日(2009.5.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−280033(P2007−280033)
【出願日】平成19年10月29日(2007.10.29)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】