録画再生装置
【課題】
選択画面を表示させることなく、ワンタッチで次の映像を見ることが可能な映像再生装置を提供する。
【解決手段】
ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタンを押下した場合、現在再生中の映像コンテンツの中で、時間的位置として最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S502)。そして次のテロップ出現情報が見つかった場合はS504に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻の映像をシークしてテロップ映像が重畳して表示されているその映像で一時停止状態とする。
選択画面を表示させることなく、ワンタッチで次の映像を見ることが可能な映像再生装置を提供する。
【解決手段】
ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタンを押下した場合、現在再生中の映像コンテンツの中で、時間的位置として最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S502)。そして次のテロップ出現情報が見つかった場合はS504に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻の映像をシークしてテロップ映像が重畳して表示されているその映像で一時停止状態とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツを再生する再生装置に関し、特に再生映像中のテロップ画像を検出して再生制御する映像再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、映像データを再生する際に、再生した映像の中から特定のシーンや画像を検出する等して再生制御動作に利用する技術が存在する。
【0003】
例えば、映像または音声の付加情報・特徴量に基づいて、その画面に対応する識別信号を生成しておき、再生時のどの識別信号に対応する映像を再生するかユーザが選択できるように一覧表示し、選択された映像を再生する再生装置がある。
【特許文献1】特開2001−285716号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述したような従来技術は、映像データの飛ばし見の開始点を選択して再生するのみであり、別の映像を見るためにいちいち選択画面を表示させて見たい映像を選択するという操作は、操作手順が多く非常に煩雑な作業となっていた。
そこで、本発明は上述した課題を解決するために、選択画面を表示させることなく、ワンタッチで次の映像を見ることが可能な録画再生装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上述したような課題を解決するため、映像コンテンツの中からテロップの領域検出を行うテロップ検出手段と、前記テロップ検出手段で検出されたテロップ領域が存在する再生位置を示すテロップ出現情報を前記映像コンテンツと共に記録装置に記録する記録手段と、前記記録された映像コンテンツを再生する再生手段と、前記映像コンテンツを再生中に所定の操作が行われたとき、前記記録装置に記録された前記テロップ出現情報を検索し、所定の再生制御を実行する再生制御手段とを具備したものである。
【0006】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして一時停止させるものである。
【0007】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して一時停止するものである。
【0008】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして通常再生するものである。
【0009】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して通常再生するものである。
【0010】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで遡ってスキップまたは早送りし、一時停止また通常再生するものである。
【発明の効果】
【0011】
予め記録されたテロップ画像出現情報を検索することで、簡単な操作で、操作選択画面を表示させることなく、ワンタッチで次の映像を見ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明における実施形態について図面を用いて説明する。
【0013】
まず本実施形態の録画再生装置の基本的なシステム構成を図1を参照して説明する。なお、本実施形態ではディジタル放送を例として説明するが、特にそれに限定するものではない。
【0014】
チューナ101は、アンテナで受信したディジタル変調信号を選局・復調し、復調後のMPEG2-TS(Transport Stream)信号をトランスポートデコーダ102に送る。トランスポートデコーダ102は、受けたMPEG2-TS信号の中から所望の番組のパケットを選択してフィルタリングし、選択したパケットからAVのPES(Packetized Elementary Stream)信号を取り出す。取り出したPES信号をAVデコーダ103に送り、AVデコーダ103は映像・音声の復号(デコード)、フォーマット変換などを行い、音声は音声出力に、映像はOSD(On Screen Display)コントローラ107によりOSDデータ(データ放送により放送される2次元グラフィクスデータ)と合成されて映像出力に出力される。
【0015】
CPU109は、この映像記録再生装置全体の制御を司り、EEPROM105に格納されたプログラムをSDRAM106にロードして実行する。このCPU109では、受信した放送番組データをHDD112に録画する番組録画プログラム、受信した映像の中に表示されたテロップの領域を検出したり、テロップ文字を認識するテロップ領域検出・認識プログラム、HDD112に蓄積された番組データを再生する番組再生プログラムなどが実行される。
【0016】
図2に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートを示す。本実施形態においては、番組の録画中にテロップ領域検出・認識処理を行うものとする。また、本実施形態においては、処理の対象とするテロップは、映像中における画素的な位置が一定時間以上静止しており、かつ、テロップ文字の近傍の背景と比べて高輝度の画素から構成される、という性質を持つものとする。また、テロップは、その出現から消滅までの間、色や輝度の変化が少ないものとする。
【0017】
S201は、映像の中からテロップが表示されている領域を取り出す処理である。通常、テロップは数秒間静止しているのが普通であると考えられるため、時間的に変動の小さいエッジや輝度の変動が少ない画素を求めれば、それがテロップ領域である可能性が高い。そこで、連続する複数のフレームの画像からエッジを検出し、複数のフレームに共通しているエッジだけを取り出し、静止エッジを求める。また、連続する複数のフレームの画像から、輝度の変動が少ない画素だけを取り出す。静止エッジと輝度の変動が少ない画素の位置情報から、テロップ領域を算出する。
【0018】
S202は、S201で求めたテロップ領域の座標、サイズ、出現時刻、消滅時刻をテロップ出現情報としてHDDに格納する。ここで格納した情報は、映像再生時に参照する。
【0019】
S203は、S201で求めたテロップ表示領域から画素ごとに文字かそうでないかを判別する処理である。S201で求めたテロップ表示領域の輝度のヒストグラムから文字部の輝度分布を推定して、文字切り出しの閾値を計算し、下流のS204の入力となる画像データを生成する。図14に輝度のヒストグラムの一例を示す。1401はヒストグラムより推定した文字部の輝度分布であり、1402は文字部とそうでない部分の閾値とする値を示す。
【0020】
S204は、文字部とそうでない部分の2値に分別された画像からテキスト情報(文字コード)を得る処理である。この処理には、OCR(Optical Character Reader)処理としてよく知られた既存の技術を用いるものとする。が、必ずしもこの処理は必要というわけではなく、テキスト情報が得られないとしても、S202までの処理によってテロップ出現情報が蓄積されていれば、本発明の目的は達せられる。
【0021】
S205は、S204で得られたテロップ領域・テキスト情報をもとに、同一テロップの出現、継続、消滅を判定するとともに、そのテロップが表示されている間にそのテロップについて複数の結果が得られた場合には、それらのうちからより高精度な結果を選択する処理である。
【0022】
S206は、S205で作成したテロップ情報(テロップ領域の座標、サイズ、テキスト情報、出現時刻、消滅時刻)をHDDに格納する処理を行う。S202ですでにテロップ領域の情報が格納されているが、これにS204で得たテキスト情報を付加するなどの補正を行う。
【0023】
次に、テロップ認識処理を行いながら録画した番組を、再生して視聴するときの処理を、図3を用いて説明する。なお、以下の記述においては、録画した番組のことをタイトルと呼ぶこともある。また、ユーザの操作をリモコンでの操作として説明するが、特にリモコンに限定するものではなく、例えば装置本体に同様の機能をもつボタンを備えることによっても同様の操作が可能となるし、モデム、IEEE802.11などのLAN、Bluetoothなどのネットワークデバイス経由で、別のパソコン、AV機器、携帯電話などから操作することも可能である。
【0024】
まず、再生したいタイトルを選択するために、HDD114に録画済みのタイトルが一覧表示されるボタン(図13のb12)を押下する。本実施形態の装置は、図3のS301によりタイトル一覧表示ボタンが押下されたことを検知すると、タイトル一覧表示画面(図15参照)をテレビ画面上に表示する。この画面には、録画した日時順に8個のタイトルが表示され、各タイトルにはサムネイル、タイトル名などが表示されている。図13のb6、b7、b9、b10の方向ボタンを押下することにより、フォーカスの移動、ページ切替(次の8タイトル、または前の8タイトルの表示)を行うことができる。ユーザは方向ボタンを押下して所望のタイトルにフォーカスを移動し、b15の再生ボタンあるいはb8の決定ボタンを押下してそのタイトルを再生する(図3のS304)。
【0025】
ここまでの操作により、画面上ではS303で選択したタイトルが再生されている「タイトル再生」状態となっている。以下、テロップの出現情報を用いた飛ばし見の処理を説明する。
【0026】
図5は、次のテロップが出現する位置までスキップしてその位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S501にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S502)。検索する際、テロップの座標、サイズ、テキスト情報などをもとに、次のテロップ出現情報を取捨選択することも可能である。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S503)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS504に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻の映像をシークしてその映像で一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S501に戻って上記と同様の処理を行う。
【0027】
このように上述した実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。近年の番組はテロップ表示が増加し、特にバラエティ番組では出演者の発話ごとにテロップが頻繁に出ることも珍しくない。このような場合、テロップの出たシーンをワンタッチで飛ばし見するだけで、トークのおおまかな内容を知ることができる。
【0028】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0030】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、上述した第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0031】
第1の実施形態と異なる点は、テロップの出現情報を利用して映像を飛ばし見するときの処理である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0032】
図6は、次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S601にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S602参照)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S603)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS604に移行し、早送り再生を行う。S603で検索したテロップ出現情報にある出現時刻の映像まで到達したら、早送り再生を止めて一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S601に戻って上記と同様の処理を行う。
【0033】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。
【0034】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0035】
さらに、次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することによりおおまかな内容を把握することができるという効果がある。
【0036】
次に、本発明に関する第3の実施形態を説明する。
【0037】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0038】
第1の実施形態と異なる点は、テロップの出現情報を利用して映像を飛ばし見するときの処理である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0039】
図7は、次のテロップが出現する位置までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S701にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S702)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S703)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS704に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻の映像をシークしてその映像から通常速度の再生を行う。図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S701に戻って上記と同様の処理を行う。
【0040】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第1の実施形態のように一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0041】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0042】
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
【0043】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0044】
第1の実施形態と異なる点は、テロップの出現情報を利用して映像を飛ばし見するときの処理である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0045】
図8は、次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S801にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S802)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S803)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS804に移行し、早送り再生を行う。S803で検索したテロップ出現情報にある出現時刻の映像まで到達したら、早送り再生を止めて通常速度の再生を行う。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S801に戻って上記と同様の処理を行う。
【0046】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第1の実施形態のようにいちいち一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0047】
次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することにより内容を把握することができるという効果がある。
【0048】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0049】
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。
【0050】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0051】
映像を飛ばし見するときの処理も基本的には第一の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0052】
図9は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S901にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S902)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S903)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS904に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像をシークしてその映像で一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S901に戻って上記と同様の処理を行う。
【0053】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。
【0054】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0055】
さらに、野球中継における得点シーンやサッカー中継におけるゴールシーンなどのように、得点したプレイの直後に得点を示すテロップが表示される場合がある。この場合、ユーザとしては、得点を得ることとなったプレイの映像が見たいはずであり、得点したことを示すテロップは付随的なものであるばかりでなく、プレイの前に見てしまってはプレイそのものに対する興味をそぐ原因ともなりかねない類の映像である。本実施形態にあるように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【0056】
次に、本発明の第6の実施形態を説明する。
【0057】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第一の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0058】
映像を飛ばし見するときの処理は基本的には第二の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0059】
図10は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S1001にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S1002)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S1003)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS1004に移行し、早送り再生を行う。S1003で検索したテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像まで到達したら、早送り再生を止めて一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S1001に戻って上記と同様の処理を行う。
【0060】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。
【0061】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0062】
さらに、次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することによりおおまかな内容を把握することができるという効果がある。
【0063】
さらに、第五の実施形態でも述べたように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【0064】
次に、本発明の第7の実施形態(変形例)を説明する。
【0065】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第一の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0066】
映像を飛ばし見するときの処理は基本的には第三の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0067】
図11は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S1101にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S1102)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S1103)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS1104に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像をシークしてその映像から通常速度の再生を行う。図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S1101に戻って上記と同様の処理を行う。
【0068】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第一の実施形態のようにいちいち一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0069】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0070】
さらに、第5の実施形態でも述べたように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【0071】
次に、本発明の第8の実施形態を説明する。
【0072】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第一の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0073】
映像を飛ばし見するときの処理は基本的には第四の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0074】
図12は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S1201にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S1202)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S1203)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS1204に移行し、早送り再生を行う。S1203で検索したテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像まで到達したら、早送り再生を止めて通常速度の再生を行う。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S1201に戻って上記と同様の処理を行う。
【0075】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第一の実施形態のようにいちいち一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0076】
次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することにより内容を把握することができるという効果がある。
【0077】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0078】
さらに、第5の実施形態でも述べたように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態を示す映像再生装置のシステム構成図である。
【図2】テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートである。
【図3】テロップ認識処理を行いながら録画した番組を、再生して視聴するときのフローチャートである。
【図4】再生停止制御動作のフローチャートである。
【図5】次のテロップが出現する位置までスキップしてその位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図6】次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図7】次のテロップが出現する位置までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図8】次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図9】次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図10】次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図11】次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図12】、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図13】リモートコントローラのボタン配置を示した正面図である。
【図14】輝度のヒストグラムの一例を示す図である。
【図15】テレビ画面上に表示されるタイトル一覧表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
101…チューナ、102…トランスポートデコーダ、103…AVデコーダ、104…ダイレクトRDRAM、105…EEPROM、106…SDRAM、107…OSDコントローラ、108…モデム、109…LANモジュール、110…Buluetoothモジュール111…CPU、112…リモコンI/F、113…ATAPI I/F、114…HDD。
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像コンテンツを再生する再生装置に関し、特に再生映像中のテロップ画像を検出して再生制御する映像再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、映像データを再生する際に、再生した映像の中から特定のシーンや画像を検出する等して再生制御動作に利用する技術が存在する。
【0003】
例えば、映像または音声の付加情報・特徴量に基づいて、その画面に対応する識別信号を生成しておき、再生時のどの識別信号に対応する映像を再生するかユーザが選択できるように一覧表示し、選択された映像を再生する再生装置がある。
【特許文献1】特開2001−285716号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上述したような従来技術は、映像データの飛ばし見の開始点を選択して再生するのみであり、別の映像を見るためにいちいち選択画面を表示させて見たい映像を選択するという操作は、操作手順が多く非常に煩雑な作業となっていた。
そこで、本発明は上述した課題を解決するために、選択画面を表示させることなく、ワンタッチで次の映像を見ることが可能な録画再生装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上述したような課題を解決するため、映像コンテンツの中からテロップの領域検出を行うテロップ検出手段と、前記テロップ検出手段で検出されたテロップ領域が存在する再生位置を示すテロップ出現情報を前記映像コンテンツと共に記録装置に記録する記録手段と、前記記録された映像コンテンツを再生する再生手段と、前記映像コンテンツを再生中に所定の操作が行われたとき、前記記録装置に記録された前記テロップ出現情報を検索し、所定の再生制御を実行する再生制御手段とを具備したものである。
【0006】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして一時停止させるものである。
【0007】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して一時停止するものである。
【0008】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして通常再生するものである。
【0009】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して通常再生するものである。
【0010】
また本発明は上述した課題を解決するため、所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで遡ってスキップまたは早送りし、一時停止また通常再生するものである。
【発明の効果】
【0011】
予め記録されたテロップ画像出現情報を検索することで、簡単な操作で、操作選択画面を表示させることなく、ワンタッチで次の映像を見ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明における実施形態について図面を用いて説明する。
【0013】
まず本実施形態の録画再生装置の基本的なシステム構成を図1を参照して説明する。なお、本実施形態ではディジタル放送を例として説明するが、特にそれに限定するものではない。
【0014】
チューナ101は、アンテナで受信したディジタル変調信号を選局・復調し、復調後のMPEG2-TS(Transport Stream)信号をトランスポートデコーダ102に送る。トランスポートデコーダ102は、受けたMPEG2-TS信号の中から所望の番組のパケットを選択してフィルタリングし、選択したパケットからAVのPES(Packetized Elementary Stream)信号を取り出す。取り出したPES信号をAVデコーダ103に送り、AVデコーダ103は映像・音声の復号(デコード)、フォーマット変換などを行い、音声は音声出力に、映像はOSD(On Screen Display)コントローラ107によりOSDデータ(データ放送により放送される2次元グラフィクスデータ)と合成されて映像出力に出力される。
【0015】
CPU109は、この映像記録再生装置全体の制御を司り、EEPROM105に格納されたプログラムをSDRAM106にロードして実行する。このCPU109では、受信した放送番組データをHDD112に録画する番組録画プログラム、受信した映像の中に表示されたテロップの領域を検出したり、テロップ文字を認識するテロップ領域検出・認識プログラム、HDD112に蓄積された番組データを再生する番組再生プログラムなどが実行される。
【0016】
図2に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートを示す。本実施形態においては、番組の録画中にテロップ領域検出・認識処理を行うものとする。また、本実施形態においては、処理の対象とするテロップは、映像中における画素的な位置が一定時間以上静止しており、かつ、テロップ文字の近傍の背景と比べて高輝度の画素から構成される、という性質を持つものとする。また、テロップは、その出現から消滅までの間、色や輝度の変化が少ないものとする。
【0017】
S201は、映像の中からテロップが表示されている領域を取り出す処理である。通常、テロップは数秒間静止しているのが普通であると考えられるため、時間的に変動の小さいエッジや輝度の変動が少ない画素を求めれば、それがテロップ領域である可能性が高い。そこで、連続する複数のフレームの画像からエッジを検出し、複数のフレームに共通しているエッジだけを取り出し、静止エッジを求める。また、連続する複数のフレームの画像から、輝度の変動が少ない画素だけを取り出す。静止エッジと輝度の変動が少ない画素の位置情報から、テロップ領域を算出する。
【0018】
S202は、S201で求めたテロップ領域の座標、サイズ、出現時刻、消滅時刻をテロップ出現情報としてHDDに格納する。ここで格納した情報は、映像再生時に参照する。
【0019】
S203は、S201で求めたテロップ表示領域から画素ごとに文字かそうでないかを判別する処理である。S201で求めたテロップ表示領域の輝度のヒストグラムから文字部の輝度分布を推定して、文字切り出しの閾値を計算し、下流のS204の入力となる画像データを生成する。図14に輝度のヒストグラムの一例を示す。1401はヒストグラムより推定した文字部の輝度分布であり、1402は文字部とそうでない部分の閾値とする値を示す。
【0020】
S204は、文字部とそうでない部分の2値に分別された画像からテキスト情報(文字コード)を得る処理である。この処理には、OCR(Optical Character Reader)処理としてよく知られた既存の技術を用いるものとする。が、必ずしもこの処理は必要というわけではなく、テキスト情報が得られないとしても、S202までの処理によってテロップ出現情報が蓄積されていれば、本発明の目的は達せられる。
【0021】
S205は、S204で得られたテロップ領域・テキスト情報をもとに、同一テロップの出現、継続、消滅を判定するとともに、そのテロップが表示されている間にそのテロップについて複数の結果が得られた場合には、それらのうちからより高精度な結果を選択する処理である。
【0022】
S206は、S205で作成したテロップ情報(テロップ領域の座標、サイズ、テキスト情報、出現時刻、消滅時刻)をHDDに格納する処理を行う。S202ですでにテロップ領域の情報が格納されているが、これにS204で得たテキスト情報を付加するなどの補正を行う。
【0023】
次に、テロップ認識処理を行いながら録画した番組を、再生して視聴するときの処理を、図3を用いて説明する。なお、以下の記述においては、録画した番組のことをタイトルと呼ぶこともある。また、ユーザの操作をリモコンでの操作として説明するが、特にリモコンに限定するものではなく、例えば装置本体に同様の機能をもつボタンを備えることによっても同様の操作が可能となるし、モデム、IEEE802.11などのLAN、Bluetoothなどのネットワークデバイス経由で、別のパソコン、AV機器、携帯電話などから操作することも可能である。
【0024】
まず、再生したいタイトルを選択するために、HDD114に録画済みのタイトルが一覧表示されるボタン(図13のb12)を押下する。本実施形態の装置は、図3のS301によりタイトル一覧表示ボタンが押下されたことを検知すると、タイトル一覧表示画面(図15参照)をテレビ画面上に表示する。この画面には、録画した日時順に8個のタイトルが表示され、各タイトルにはサムネイル、タイトル名などが表示されている。図13のb6、b7、b9、b10の方向ボタンを押下することにより、フォーカスの移動、ページ切替(次の8タイトル、または前の8タイトルの表示)を行うことができる。ユーザは方向ボタンを押下して所望のタイトルにフォーカスを移動し、b15の再生ボタンあるいはb8の決定ボタンを押下してそのタイトルを再生する(図3のS304)。
【0025】
ここまでの操作により、画面上ではS303で選択したタイトルが再生されている「タイトル再生」状態となっている。以下、テロップの出現情報を用いた飛ばし見の処理を説明する。
【0026】
図5は、次のテロップが出現する位置までスキップしてその位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S501にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S502)。検索する際、テロップの座標、サイズ、テキスト情報などをもとに、次のテロップ出現情報を取捨選択することも可能である。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S503)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS504に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻の映像をシークしてその映像で一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S501に戻って上記と同様の処理を行う。
【0027】
このように上述した実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。近年の番組はテロップ表示が増加し、特にバラエティ番組では出演者の発話ごとにテロップが頻繁に出ることも珍しくない。このような場合、テロップの出たシーンをワンタッチで飛ばし見するだけで、トークのおおまかな内容を知ることができる。
【0028】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0029】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0030】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、上述した第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0031】
第1の実施形態と異なる点は、テロップの出現情報を利用して映像を飛ばし見するときの処理である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0032】
図6は、次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S601にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S602参照)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S603)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS604に移行し、早送り再生を行う。S603で検索したテロップ出現情報にある出現時刻の映像まで到達したら、早送り再生を止めて一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S601に戻って上記と同様の処理を行う。
【0033】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。
【0034】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0035】
さらに、次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することによりおおまかな内容を把握することができるという効果がある。
【0036】
次に、本発明に関する第3の実施形態を説明する。
【0037】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0038】
第1の実施形態と異なる点は、テロップの出現情報を利用して映像を飛ばし見するときの処理である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0039】
図7は、次のテロップが出現する位置までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S701にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S702)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S703)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS704に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻の映像をシークしてその映像から通常速度の再生を行う。図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S701に戻って上記と同様の処理を行う。
【0040】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第1の実施形態のように一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0041】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0042】
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。
【0043】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0044】
第1の実施形態と異なる点は、テロップの出現情報を利用して映像を飛ばし見するときの処理である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0045】
図8は、次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S801にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S802)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S803)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS804に移行し、早送り再生を行う。S803で検索したテロップ出現情報にある出現時刻の映像まで到達したら、早送り再生を止めて通常速度の再生を行う。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S801に戻って上記と同様の処理を行う。
【0046】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第1の実施形態のようにいちいち一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0047】
次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することにより内容を把握することができるという効果がある。
【0048】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0049】
次に、本発明の第5の実施形態を説明する。
【0050】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第1の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0051】
映像を飛ばし見するときの処理も基本的には第一の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0052】
図9は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S901にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S902)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S903)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS904に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像をシークしてその映像で一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S901に戻って上記と同様の処理を行う。
【0053】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。
【0054】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0055】
さらに、野球中継における得点シーンやサッカー中継におけるゴールシーンなどのように、得点したプレイの直後に得点を示すテロップが表示される場合がある。この場合、ユーザとしては、得点を得ることとなったプレイの映像が見たいはずであり、得点したことを示すテロップは付随的なものであるばかりでなく、プレイの前に見てしまってはプレイそのものに対する興味をそぐ原因ともなりかねない類の映像である。本実施形態にあるように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【0056】
次に、本発明の第6の実施形態を説明する。
【0057】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第一の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0058】
映像を飛ばし見するときの処理は基本的には第二の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0059】
図10は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したものである。S1001にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S1002)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S1003)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS1004に移行し、早送り再生を行う。S1003で検索したテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像まで到達したら、早送り再生を止めて一時停止状態となる。ユーザの再生ボタン(図13のb15)押下、または一時停止ボタン(図13のb13)押下により一時停止が解除され、タイトル再生状態となる。それまでは一時停止状態のままとなる。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S1001に戻って上記と同様の処理を行う。
【0060】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、じっくり見たい場合は通常の再生を行うこともできるため、番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけを短時間で見ることができる。
【0061】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0062】
さらに、次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することによりおおまかな内容を把握することができるという効果がある。
【0063】
さらに、第五の実施形態でも述べたように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【0064】
次に、本発明の第7の実施形態(変形例)を説明する。
【0065】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第一の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0066】
映像を飛ばし見するときの処理は基本的には第三の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0067】
図11は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S1101にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S1102)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S1103)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS1104に移行し、そのテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像をシークしてその映像から通常速度の再生を行う。図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S1101に戻って上記と同様の処理を行う。
【0068】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第一の実施形態のようにいちいち一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0069】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0070】
さらに、第5の実施形態でも述べたように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【0071】
次に、本発明の第8の実施形態を説明する。
【0072】
本実施形態の基本構成、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャート、タイトルを再生するまでの処理、停止処理は、第一の実施形態と同様である。すなわち、基本構成は図1に、テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートは図2に、タイトルを再生するまでの処理は図3に、停止処理は図4に示した通りである。
【0073】
映像を飛ばし見するときの処理は基本的には第四の実施形態とほぼ同様であるが、異なるのは、飛ばし見する際次のテロップの出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示する点である。以下、本実施形態における飛ばし見処理を説明する。
【0074】
図12は、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したものである。S1201にあるように、ユーザがリモコンの次飛ばし見ボタン(図13のb21)を押下した場合、現在再生中の時間的位置に最も近い次のテロップ出現情報を検索する(S1202)。次のテロップ出現情報が見つからなかった場合は、「タイトル再生」状態に戻る(S1203)。そのため、表面上はユーザが次飛ばし見ボタンを押しても何も変化がなかったように見えるため、画面上に「次のテロップはありません」などのメッセージを表示してもよい。次のテロップ出現情報が見つかった場合はS1204に移行し、早送り再生を行う。S1203で検索したテロップ出現情報にある出現時刻から所定時間だけ遡った時点の映像まで到達したら、早送り再生を止めて通常速度の再生を行う。また、図4に示すように、停止ボタン(図13のb14)を押下することにより再生を停止する。次飛ばし見ボタンを押下すると、S1201に戻って上記と同様の処理を行う。
【0075】
本実施形態によれば、番組の中でテロップが出現するシーンをワンタッチで次々と飛ばしながら見ることができ、テロップ出現位置から自動的に再生されるため、第一の実施形態のようにいちいち一時停止状態を解除する必要がない。番組のあらすじを追いながら見たいシーンだけじっくり見ることができる。
【0076】
次のテロップ映像まで早送り再生することにより、次のテロップ出現までのおおまかな映像、長さをユーザは知ることができる。たまたま次のテロップ出現まで非常に間がある場合でも、早送り映像を視聴することにより内容を把握することができるという効果がある。
【0077】
また、出現するテロップは、番組の性格、テロップ自体の表示内容、番組制作者の意図などによって多種多様なフォント、文字飾り、特殊文字、絵文字、ロゴ、特殊効果が使い分けられていることが多い。このため、すべてのテロップに対して文字として認識しテキスト化することは非常に困難である。本実施形態によれば、テロップを文字として認識してテキスト化することは必ずしも必要でなく、テロップが出現したことを検出するだけで上記の飛ばし見効果を得ることができる。
【0078】
さらに、第5の実施形態でも述べたように、テロップ出現位置から所定時間だけ遡った時点の映像を表示することにより、見たいシーンを見逃さず、かつテロップより先に見ることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態を示す映像再生装置のシステム構成図である。
【図2】テロップ領域検出・認識プログラムのフローチャートである。
【図3】テロップ認識処理を行いながら録画した番組を、再生して視聴するときのフローチャートである。
【図4】再生停止制御動作のフローチャートである。
【図5】次のテロップが出現する位置までスキップしてその位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図6】次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図7】次のテロップが出現する位置までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図8】次のテロップが出現する位置まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図9】次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図10】次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像で一時停止する処理を示したフローチャートである。
【図11】次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点までスキップして、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図12】、次のテロップが出現する位置から所定時間だけ遡った時点まで早送り再生し、その位置の映像から通常再生する処理を示したフローチャートである。
【図13】リモートコントローラのボタン配置を示した正面図である。
【図14】輝度のヒストグラムの一例を示す図である。
【図15】テレビ画面上に表示されるタイトル一覧表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
101…チューナ、102…トランスポートデコーダ、103…AVデコーダ、104…ダイレクトRDRAM、105…EEPROM、106…SDRAM、107…OSDコントローラ、108…モデム、109…LANモジュール、110…Buluetoothモジュール111…CPU、112…リモコンI/F、113…ATAPI I/F、114…HDD。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生中の映像コンテンツの中からテロップ映像を検出するテロップ検出手段と、
前記テロップ検出手段で検出されたテロップ領域が存在する再生位置を示すテロップ出現情報を前記映像コンテンツと共に記録装置に記録する記録手段と、
前記記録された映像コンテンツを再生する再生手段と、
前記映像コンテンツを再生中に所定の操作が行われたとき、前記記録装置に記録された前記テロップ出現情報を検索し、所定の再生制御を実行する再生制御手段とを具備したことを特徴とする録画再生装置。
【請求項2】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして一時停止させることを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項3】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して一時停止することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項4】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして通常再生することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項5】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して通常再生することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項6】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで遡ってスキップまたは早送りし、一時停止また通常再生することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項1】
再生中の映像コンテンツの中からテロップ映像を検出するテロップ検出手段と、
前記テロップ検出手段で検出されたテロップ領域が存在する再生位置を示すテロップ出現情報を前記映像コンテンツと共に記録装置に記録する記録手段と、
前記記録された映像コンテンツを再生する再生手段と、
前記映像コンテンツを再生中に所定の操作が行われたとき、前記記録装置に記録された前記テロップ出現情報を検索し、所定の再生制御を実行する再生制御手段とを具備したことを特徴とする録画再生装置。
【請求項2】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして一時停止させることを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項3】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して一時停止することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項4】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像までスキップして通常再生することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項5】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで早送り再生して通常再生することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【請求項6】
前記再生制御手段は、前記所定の操作が行われたとき、前記テロップ出現情報に対応する映像まで遡ってスキップまたは早送りし、一時停止また通常再生することを特徴とする請求項1記載の録画再生装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−180180(P2006−180180A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−370865(P2004−370865)
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月22日(2004.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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