長さ方向変動可能外形帯形成用連続縦方向進行材料幅部の長さ方向切断装置
本発明は、単純で、経済的で、その実施が簡単であると同時に、高速生産に応じることの可能である装置である予め決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向外形の連続縦方向進行材料幅部内の切断を可能にする切断装置に関する。本発明による切断装置(5)には材料幅部の縦進行方向Dに垂直に配置される対向筒(71)と協働する円状刃(61)が含まれる1組の切断工具(60)が含まれる。これらの切断工具(60)は台座(50)に関する2軸、各切断工具の切断角度を修正するよう対向する筒(71)に垂直な回転軸(A)ならびに2つの切断工具(60)間の間隔を修正するように対向筒(71)に平行な平行移動軸(B)により移動可能に取り付けられる。各切断工具(60)は変動しかつ与えられたランダムな順番で外形の切断線に応じて中央制御装置により2軸(A,B)による組み合わせで制御される回転駆動機構(8)と平行移動機構(90)に連結される。用途:文房具、織物、プラスチックフィルム等の分野、特に郵便物処理機の分野
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランダムな順番で長さ方向変動する外形に従って少なくとも1本の帯を切断するための連続縦方向進行材料、特に紙あるいは同様のものの幅部の長さ方向切断装置に関するもので、この装置には材料幅部の縦進行方向に垂直に配置される少なくとも1つの対向部品と協働する少なくとも1つの第1組の切断工具、ならびに対向部品に平行な平行移動軸により2つの切断工具の間の間隔が修正されるようにかつ対向部品に垂直な回転軸により切断角度が修正されるように、移動する前記切断工具が取り付けられる少なくとも1つの台座が含まれる。
【背景技術】
【0002】
連続縦方向進行幅部の切断装置は文房具の分野、例えば、封筒や封筒に導入されるよう仕向けられる文書の切断装置が見受けられる郵便物が準備されるために採用される機械ではよく知られている。あらゆる場合において、紙の同一幅部に切断する文書は一様であり切断の形状とピッチは一定である。切断工具は、従って、連続縦方向進行する紙幅部内で、回転筒がなす少なくとも1つの外形または各回転時の形状の切断を可能にする回転筒上に取り付けられる切断刃で形成され、この外形あるいはこの形状は一様にかつ周期的に再現される。このタイプの切断工具では再現可能な順番では記録されないランダムに変動する外形または形状の切断は可能とならない。
【0003】
公開GB-702 116には紙幅部の各端部に設置されると同時に、非線形の切断外形による紙の幅縁部の切断のためにそれぞれ横方向に移動しやすく揺動アーム端部に取り付けられる2つの尖端またはルーレットが含まれる別の切断装置が説明されている。切断工具の横移動は揺動アームに連結されると同時に回転筒内に設置されるカム外形内に誘導される駆動指により得られる。この装置により得られる切断外形も周期的であり、切断工具の行程は筒の各回転につき一様である。
【0004】
公開US 5,918,519ではまた、横方向移動キャリッジに乗せられると同時に、この切断点により刃の横移動時に円弧が描かれると同時にランダムな非線形の切断外形が生ずるように、刃の切断地点から遠ざかる垂直軸廻りを動くバランス棒により支持される対向部品と協働する2つの円形刃が含まれる別の切断装置も説明されている。刃が横方向に移動する時にのみ生ずる条件での刃の角度移動は、故に、制御可能ではない。このため得られる切断外形は制御されない。
【0005】
従って、既知の切断装置はランダムで完全に制御された順番の長さ方向外形に応じた切断は不可能な点で満足がいくものではない。
【特許文献1】公開GB-702 116
【特許文献2】公開US 5,918,519
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、単純で経済的、実施と構成が容易で、高速生産に応えることの可能な装置である連続した縦方向に進行する材料の幅部に、ランダムな順番で変動する制御された長さ方向外形の切断を可能にする切断装置を提案してこれらの不都合をなくすことにある。
【0007】
この目的で、各切断装置は平行移動駆動機構と回転駆動機構により切断されることを特徴とする本発明は序文で示された類の切断装置に関するもので、これらの機構は、予め決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向外形切断線に応じて少なくとも1台の中央制御装置により組み合わせられて制御される。
【0008】
切断工具はレーザービーム、超音波ビーム、噴射水、鋭利な尖端、円状刃が含まれる集団の中で選択可能である。
【0009】
ある実施変形例によると、この切断装置には、連続縦方向進行材料の同一幅部内で事前に決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向第2外形をたどる第2帯の切断用の第2組の切断工具が含まれうる。
【0010】
好ましい実施形態では、各切断工具が少なくとも横方向誘導具に沿って台座上を平行に移動するキャリッジ上に取り付けられ、このキャリッジは平行移動駆動機構に連結される。
【0011】
回転駆動機構には移動キャリッジに乗せられると同時にその切断工具に直接あるいは機械伝動装置を通じて連結される少なくとも1台の駆動装置が含まれると都合がよい。
【0012】
該切断装置には、対向部品位置から離れた少なくとも1ヶ所の持ち上げられた停止位置と対向部品と押圧状態で接触する下げられた作動位置の間で切断工具の移動用に設置される少なくとも1つの圧搾機構が含まれうる。
【0013】
好ましい実施形態では、該圧搾機構には移動キャリッジに乗せられる少なくとも1つのジャッキが含まれると同時に、切断工具は該ジャッキ軸により支えられるかまたは逆に該軸によりこの回転軸が定められる。
【0014】
ある変型実施例では、切断工具には円状刃と回転駆動機構に連結される前記回転軸周りの揺動支持材により支持され接する円状対抗刃が含まれうる。
この場合には、対向部品にはローラーにより延長されると同時に、揺動支持材に乗せられる駆動装置による軸周りを回転駆動する円状対抗刃が含まれると都合がよい。
【0015】
好ましい実施形態例では、該平行移動駆動機構には1組の切断工具に共通であると同時に、逆転方向のキャリッジの平行移動用であるとともに同期をとるように設置される機械伝動装置による移動キャリッジに連結される少なくとも1台の駆動装置が含まれる。
【0016】
諸駆動装置は原動機、原動減速機、サーボ原動機、ジャッキ、磁石が含まれる集団から選択可能であると同時に機械伝動装置は歯車伝動装置、小歯車装置、および平板歯車、逆ねじ山付きあるいは二重ねじおよびナットのウォームネジくぎ、小連結棒、歯車および小連結棒が含まれる集団から選択可能である。
【0017】
好ましい実施形態例では、対向部品には少なくとも1本のその軸周りの回転作動筒が含まれる。
【0018】
切断装置は各切断工具の近傍に設置されると同時に、中央吸入装置を経由する配管により容器に接続される少なくとも1本の吸入導管が含まれる少なくとも1台の切断から生ずる切り屑の自動排出装置により補完されると都合が良い。
【課題を解決するための手段】
【0019】
図1を参照すると、本発明による切断装置5が「切断」部分のみがこの図に表わされる郵便物1の準備装置中にその用途を見出す。この郵便物準備機械1は従来の機械とは封筒14が、この場合に、折込文書13が印刷されかつ切断される紙幅部である材料10の幅部の全体部分をなす点で区別される。この新しい技術は進行速度アップ、安全性ならびに折込による原価低減といった郵便物の完全性の強化といった多くの利点を示す。この新技術はこのため、文書13および/または封筒14の数やサイズが手紙からその他まで変化可能な、非直線かつ非繰り返しで、制御されて長さ方向に変動する外形12による紙10の幅部内の帯11の切断用に設置される本発明の対象である「動的」いわれる切断装置5を必要とする。図2Aは2枚の封筒14と3つの文書13が含まれる帯11が切断される紙10の幅部の第1供試体を図解する。図2Bは相互にずらされ、各帯11,11‘が適当な外形12,12’を有する各2枚の封筒14と3つの文書13が含まれる2本の帯11,11‘が切断される紙10‘の2倍幅部の第2供試体を図解する。勿論、本発明による切断装置5は文房具、織物、プラスチック製造業、鋼板工場などの業界で「動的」といわわれる切断を必要とする他の分野でも応用可能であると同時に、材料10の幅部は紙、厚紙、織物、非織布、プラスチックフィルム、鋼板などの幅部でありえる。
【0020】
図1を参照すると、紙10の幅部は巻き取り機2により支持される事前印刷されたロールから解かれる。これらはまたつながっている印字機から直接取り出すことも可能である。紙10の幅部は第1ローラー引張装置3を横切った後、封筒14の横方向折り返し部16に折り目15を付けるため設置される溝きり装置4が引き続き折込操作を助ける。紙の幅部10は2つの切断工具60とその切断屑自動排出装置の吸入導管8によってのみ示される切断装置5を横切る。この切断装置5により文書13がほどよい幅部に整えられると同時に、封筒14の横方向折り返し部16が作られ、これらが文書13の幅部を越える紙帯11形成用の長さ方向縁部または幅部の縁部10の切断が可能となる。この切断装置5により発生する紙屑は中央吸入装置(図示されず)を経由して貯蔵容器の方向に吸入導管8により自動的に排出される。ロール紙10は第2ローラー引張装置6を横切る行程を追った後、例えば刃付き回転筒を利用する横方向切断装置7により選定と積重ねの装置の後に折込と封筒14の文書13(図示されず)と一緒の閉鎖の装置を供給するための文書13の封筒14からの分離が可能となる。横方向切断装置7は切断様式に応じて稼動される中央制御装置(図示されず)により制御され、封筒14の切断長さは文書13のものとは異なる。この稼動は、文書13と封筒14の間の切断様式を特定する目的で補完される情報プログラムによりあるいは幅部10または紙帯11にわたり印刷される諸基準点を見出すために設置されるピックアップにより搬送される信号により得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図3および図4に参照されて図示される切断装置5には例えば、機械溶接などで製作されると同時に、矢印Dにより示されるロール紙10縦進行方向に垂直に配置される少なくとも1つの対向部品70と協働する少なくとも第1組の切断工具60支持用に設置される台座50が含まれ、ロール紙10は事前に決められかつ制御されるランダムな順番12で変動する長さ方向外形を生み出すためにロール紙10の長さ方向縁を切断するように切断工具60と対向部品70の間を縦に進行する。このため、切断工具60は、各切断工具60の切断角度を修正するように対向部品70に垂直な回転軸Aと2つの切断工具60間の間隔を修正するように対向部品70に平行な平行移動軸Bの2軸により台座50に関して移動するよう取り付けられる。この例では、各切断工具60は、事前に決められるランダムな順番12で長さ方向に変動する外形に応じて中央制御装置(図示されず)による2つの回転と1つの平行移動の軸による組み合わせで制御される回転駆動機構80と平行移動駆動機構90により切断される。
【0022】
対向部品70には台座50に関してその軸C周りに回転移動する取り付けられる筒71が含まれる。諸用途により、この対向部品70は勿論様々な形態を有することができると同時に、台座50に関して固定されことができる。この例では、筒71は1つのプーリー72だけが示されると同時に台座50の横壁と一体の軸受け内に誘導される機構によるかあるいはその他のあらゆる同等手段による回転で駆動される。駆動機構は直接連結されるかまたは対向部品70の軸の機械伝動装置によるあらゆるタイプの駆動装置から構成されと同時に、ロール紙10の縦方向進行の速度に応じて中央制御装置(図示されず)により制御される。筒71は好ましくは切断工具60のものより長いと同時に、熱、化学等の処理により得られる例えば63HRCに等しい耐久性のスチールから製作可能である。
【0023】
示された例では、各切断工具60には、例えば、61HRCに相当する耐久性のスチール製であるとともに本体62に取り付けられる対向部品70により回転駆動されるその軸E周りに回転する円状刃61が含まれる。軸Cを通る軸Aならびに軸Aを通る軸E、筒71上の円状刃61の支点Pは軸A上の直線に並べられる。当然ながら、その他の構成も可能である。本体62は玉軸受けなどによる軸Bの横断方向誘導具51に沿ったキャリッジ50に関する平行移動で移動キャリッジ63により支持される。
【0024】
各切断工具60の回転駆動機構80は対向する移動キャリッジ63上に乗せられる。これには示された例では、減速機を形成する本体62と一体の大歯車83を噛合する小歯車原動機82により切断工具60に連結されたサーボ原動機81が含まれる。本体62は玉軸受けなどによる軸64の端部の移動キャリッジ63に関する回転で誘導される。この軸64は少なくとも1ヶ所の対向部品70と接触しないと同時に、ロール紙10の通り抜けを可能にする持ち上がった停止位置と対向部品70と破砕により切断を行うと同時に円状刃61の損耗を埋め合わせるために同時に利用されるある一定の圧力下で接触する下がった作動位置との間の円状刃61の鉛直移動用に設置される圧搾機構を形成するこれも移動キャリッジ63に乗せられる空圧などのジャッキ65の一部をなす。小型の歯車原動機82の幅部はすっかり噛合しつつその停止位置と作動位置の間の円状刃61の鉛直移動を可能にする大歯車83のものより大きい。当然ながら、その他の圧搾機構も合わせことが可能である。
【0025】
平行移動駆動機構90は2つの切断工具60と共通であると同時に、示された例では、2つの小歯車93を対向する直径方向に噛合し、そのそれぞれは同期をとってかつ対向する方向のこれらの移動キャリッジ63の平行移動用の移動キャリッジ63と一体の平板歯車94を噛合する小型歯車原動機92により切断工具60に結合されたサーボ原動機91を含む。移動キャリッジ63の逆の平行移動はサーボ原動機91の回転方向を逆にして得られる。
【0026】
中央制御装置(図示されず)により別々の駆動装置、特にサーボ原動機81,91の機能稼動が極めて簡単に、極めて正確に、かつロール紙10内の変動する長さ方向切断外形12に応じた組合が可能となり、この外形はランダムで、非周期的かつ完全に制御される。この中央制御装置は補完情報プログラムによりあるいはまた文書13と封筒14との間の切断様式を特定する目的で紙11の幅部10または帯にわたる印刷基準点探知用に設置されるピックアップにより引き渡される信号により稼動される。
【0027】
当然ながら、その他の駆動機構80,90も合わせることができ、不可欠なことは、その軸周りの回転と対向部品70の軸に平行な平行移動の組み合わせ移動により切断工具60の極めて精度よくかつ極めて迅速に移動させることにある。
【0028】
これらの駆動機構80,90の機構で利用される駆動装置81,91は、その他のタイプの原動機あるいは原動減速機、ジャッキ、電磁石などでも構成可能である。しかしながら、サーボ原動機81,91の利用は、出足の遅れも、停止慣性もなく極めて精度よくこれらの原動機の移動の制御が可能であるので制御に関する大きな柔軟性を有する利点を有する。
【0029】
回転駆動機構80のためには、切断工具60による駆動装置81の設置が好ましく、これらの切断工具60は平行移動が可能である。2つの切断工具60用の駆動装置により設置機械伝動装置に関する実施が複雑となろう。
【0030】
平行移動駆動機構90については、1組の切断工具60による駆動装置91の設置という事実により2つの切断工具60の同時移動の確保が可能となる。図3および図4に示された機械平行移動装置はその他の別の同等装置で置き換えることも可能であり、3つの例が図6から図8に示される。
【0031】
図5Aおよび図5Bは各切断工具60‘に円状刃61ならびに円状対抗刃61’が含まれる本発明による別の切断装置5‘を示しており、これらの刃ははさみ切断を生ずるための切断地帯に接している。この実施例では、対向部品70’には対向部品61‘の延長部に配置されると同時に材料幅部10の誘導用に設置されるローラー71‘が含まれる。刃61、対向刃61’およびローラー71‘により形成される全体は移動キャリッジ63に乗せられると同時に、前出例と類似の回転駆動機構80で連結される揺動支持材53により支持される。円状刃61と61’は下部円状刃61‘とローラー71’に直接または機械伝動装置により連結される駆動装置73によりこれらの軸Eの周りに回転駆動される。駆動装置73はあらゆるタイプの原動機などであってよい。この実施例では、ジャッキ65で構成される圧搾機構はもはや必要ない。材料幅部10の切断装置5‘内通り抜けのために、揺動支持材53が切断地帯の刃61,61’の取り出し用の平行移動駆動機構90により移動される。その後、切断開始には、揺動支持材53が挟みのように切断地帯に刃61,61‘をかみ合わせるために逆転方向に移動される。
この切断装置5’には最良品質の切断が生まれる利点がある。
【0032】
当然ながら、その他の切断工具も利用可能であり、ランダムな順番で制御されて変動する長さ方向外形による材料帯の連続切断が可能であることが不可欠である。このため、円状刃61,61‘をレーザーあるいは超音波のビーム、高圧下の流体噴射、鋭利な尖端などで置き換えることも考えられる。
【0033】
図6では、平行駆動機構100に、逆ねじ山101a, 101b付きウォームネジくぎ101による機械伝動装置が含まれ、このウォームネジくぎ101はこれらの軸受け102,103内に誘導されると同時に、その端部の1端に連結されるものの図示はされてはいない原動機のような駆動装置により回転制御される。
【0034】
各ねじ山101a、101bは移動キャリッジ63に設置されるナット104と噛合し、ある方向のウォームネジくぎ101の回転により移動キャリッジ63の平行移動と同時に、つまりは切断工具60が同時にかつ対向する両方向に起動し、逆の平行移動が駆動装置の回転方向とは逆に生じる。
【0035】
図7の平行移動駆動機構110には小連結棒112,113を伴った装置による機械式伝動装置が含まれる。電動原動機、サーボ原動機などといった駆動装置111により、中心がずらされた小連結棒113によりその原動機軸上で移動キャリッジ63上に連結される連接棒112が支持され、切断工具60の平行移動と同時にその反対方向にも駆動装置111の回転が引き起こされ、逆の平行移動が駆動装置111の回転方向を逆転させながら生み出される。
【0036】
図8は諸小連結棒123がそれぞれ共通小歯車原動機125に噛合する歯車124に連結される点が異なる前出と同様の平行移動駆動機構120を示す。このように、駆動装置は同一回転方向に回転可能であると同時に、移動キャリッジ63の平行移動と同時にその反対方向への2種の移動を開始し、各平行移動は駆動装置の半回転上(図示されず)に得られる。この方案により平行移動の方向を変えることが必要になる度に、その各回転方向を逆転させるための駆動装置の強制停止が回避される。
【0037】
本発明による切断装置10,10‘は、第1組切断工具60の軸または同一材料幅部内の第2帯の切断目的でずれた軸内に配置される第2組の切断工具60,60’を通じて、また、図2Bの例により例示されるように、第1組と同じかまたは異なる変動する長さ方向外形に応じて補完可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
図1および図2に示された例では、文書13と封筒14は、あらゆるタイプの印字機により分離された場所で紙10幅部にその折込みのために予定された順番で順次続けて連続印刷され、該ロール紙10は郵便物準備機1に供給されるためにロールの形で再び巻き取られた。この技術については、各文書は任意の特定の封筒に合わせられると同時に仕向けられることが容易に可能である。この郵便物準備機1は、従って、郵便物の完全性重視が難なく保証されるとともに区域別仕分けと同じ位従来の郵便物にも十分充当可能であって、つまりは正常な文書が正常な封筒内に納まることなる。
【0039】
ロールが巻き取り機2に設置されるときに、ロール紙10は別々の装置3から7までの装置内を越えて通り抜ける。図3および図4による切断装置5からの通り抜けのため、ジャッキ65により円状刃61が持ち上げられた後、印刷されたロール紙10に関して切断工具60の調整固定が行われる。平行して、情報プログラムが切断帯に対応する中央制御装置に投入されるかあるいは既に記憶されたプログラムが選択される。円状刃61が作動位置に下げられると同時に、機械が作動開始する。ローラー引張装置6により引っ張られる紙幅部1は、文書13の幅と封筒14の幅と横方向折り返し16により決定されるランダムな順番で変動する外形に応じてロール紙10の長さ方向縁を切断する切断装置5を横断して、連続して縦方向に進行する。文書13より大きい封筒14の折り返し16が形成されるために、中央制御装置により切断工具60の回転駆動機構80ならびに平行移動駆動機構90が同時にかつ円状刃61の移動のために曲線切断線の生成が可能となる回転と平行移動の組み合わせに応じて組み合わせられるように運転される。
【0040】
図5Aおよび図5Bによる切断装置5‘の機能形態は刃61の持ち上げと取り下ろしがもはや不要である以外は同様である。
【0041】
この説明から、本発明により設定された目的は、単純でコストがかからなくかつ使い方の柔軟な切断装置、すなわち、繰り返しの概念から全く外れたロール紙10の縦方向進行中のあらゆる時点におけると同時に制御された方法であらゆる形状の長さ方向切断線の生成を可能にする切断工具60,60‘等を用いて達成可能であることがはっきり引き出される。
【0042】
本発明は説明された実施例に限定されずに、付録の請求項に定義された保護範囲に留まるかぎり専門家にとって明らかなあらゆる変更例や変型例に拡大される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本発明とその諸利点は付録図を参照して非限定的な例として挙げられるいくつかの実施形態例に関する次の説明によりさらによく明らかになろう。
【0044】
【図1】本発明による切断装置の設置概要図
【図2A】それぞれ1つおよび2つの切断紙帯を得るための紙幅部内に描かれた切断外形の上面図
【図2B】それぞれ1つおよび2つの切断紙帯を得るための紙幅部内に描かれた切断外形の上面図
【図3】本発明による切断装置の透視図
【図4】図3の装置の下面図
【図5A】本発明による切断装置の実施変型例のそれぞれ透視図と断面図
【図5B】本発明による切断装置の実施変型例のそれぞれ透視図と断面図
【図6】3つのその他の異なる実施形態による図3の切断装置の上面図
【図7】3つのその他の異なる実施形態による図3の切断装置の上面図
【図8】3つのその他の異なる実施形態による図3の切断装置の上面図
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランダムな順番で長さ方向変動する外形に従って少なくとも1本の帯を切断するための連続縦方向進行材料、特に紙あるいは同様のものの幅部の長さ方向切断装置に関するもので、この装置には材料幅部の縦進行方向に垂直に配置される少なくとも1つの対向部品と協働する少なくとも1つの第1組の切断工具、ならびに対向部品に平行な平行移動軸により2つの切断工具の間の間隔が修正されるようにかつ対向部品に垂直な回転軸により切断角度が修正されるように、移動する前記切断工具が取り付けられる少なくとも1つの台座が含まれる。
【背景技術】
【0002】
連続縦方向進行幅部の切断装置は文房具の分野、例えば、封筒や封筒に導入されるよう仕向けられる文書の切断装置が見受けられる郵便物が準備されるために採用される機械ではよく知られている。あらゆる場合において、紙の同一幅部に切断する文書は一様であり切断の形状とピッチは一定である。切断工具は、従って、連続縦方向進行する紙幅部内で、回転筒がなす少なくとも1つの外形または各回転時の形状の切断を可能にする回転筒上に取り付けられる切断刃で形成され、この外形あるいはこの形状は一様にかつ周期的に再現される。このタイプの切断工具では再現可能な順番では記録されないランダムに変動する外形または形状の切断は可能とならない。
【0003】
公開GB-702 116には紙幅部の各端部に設置されると同時に、非線形の切断外形による紙の幅縁部の切断のためにそれぞれ横方向に移動しやすく揺動アーム端部に取り付けられる2つの尖端またはルーレットが含まれる別の切断装置が説明されている。切断工具の横移動は揺動アームに連結されると同時に回転筒内に設置されるカム外形内に誘導される駆動指により得られる。この装置により得られる切断外形も周期的であり、切断工具の行程は筒の各回転につき一様である。
【0004】
公開US 5,918,519ではまた、横方向移動キャリッジに乗せられると同時に、この切断点により刃の横移動時に円弧が描かれると同時にランダムな非線形の切断外形が生ずるように、刃の切断地点から遠ざかる垂直軸廻りを動くバランス棒により支持される対向部品と協働する2つの円形刃が含まれる別の切断装置も説明されている。刃が横方向に移動する時にのみ生ずる条件での刃の角度移動は、故に、制御可能ではない。このため得られる切断外形は制御されない。
【0005】
従って、既知の切断装置はランダムで完全に制御された順番の長さ方向外形に応じた切断は不可能な点で満足がいくものではない。
【特許文献1】公開GB-702 116
【特許文献2】公開US 5,918,519
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、単純で経済的、実施と構成が容易で、高速生産に応えることの可能な装置である連続した縦方向に進行する材料の幅部に、ランダムな順番で変動する制御された長さ方向外形の切断を可能にする切断装置を提案してこれらの不都合をなくすことにある。
【0007】
この目的で、各切断装置は平行移動駆動機構と回転駆動機構により切断されることを特徴とする本発明は序文で示された類の切断装置に関するもので、これらの機構は、予め決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向外形切断線に応じて少なくとも1台の中央制御装置により組み合わせられて制御される。
【0008】
切断工具はレーザービーム、超音波ビーム、噴射水、鋭利な尖端、円状刃が含まれる集団の中で選択可能である。
【0009】
ある実施変形例によると、この切断装置には、連続縦方向進行材料の同一幅部内で事前に決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向第2外形をたどる第2帯の切断用の第2組の切断工具が含まれうる。
【0010】
好ましい実施形態では、各切断工具が少なくとも横方向誘導具に沿って台座上を平行に移動するキャリッジ上に取り付けられ、このキャリッジは平行移動駆動機構に連結される。
【0011】
回転駆動機構には移動キャリッジに乗せられると同時にその切断工具に直接あるいは機械伝動装置を通じて連結される少なくとも1台の駆動装置が含まれると都合がよい。
【0012】
該切断装置には、対向部品位置から離れた少なくとも1ヶ所の持ち上げられた停止位置と対向部品と押圧状態で接触する下げられた作動位置の間で切断工具の移動用に設置される少なくとも1つの圧搾機構が含まれうる。
【0013】
好ましい実施形態では、該圧搾機構には移動キャリッジに乗せられる少なくとも1つのジャッキが含まれると同時に、切断工具は該ジャッキ軸により支えられるかまたは逆に該軸によりこの回転軸が定められる。
【0014】
ある変型実施例では、切断工具には円状刃と回転駆動機構に連結される前記回転軸周りの揺動支持材により支持され接する円状対抗刃が含まれうる。
この場合には、対向部品にはローラーにより延長されると同時に、揺動支持材に乗せられる駆動装置による軸周りを回転駆動する円状対抗刃が含まれると都合がよい。
【0015】
好ましい実施形態例では、該平行移動駆動機構には1組の切断工具に共通であると同時に、逆転方向のキャリッジの平行移動用であるとともに同期をとるように設置される機械伝動装置による移動キャリッジに連結される少なくとも1台の駆動装置が含まれる。
【0016】
諸駆動装置は原動機、原動減速機、サーボ原動機、ジャッキ、磁石が含まれる集団から選択可能であると同時に機械伝動装置は歯車伝動装置、小歯車装置、および平板歯車、逆ねじ山付きあるいは二重ねじおよびナットのウォームネジくぎ、小連結棒、歯車および小連結棒が含まれる集団から選択可能である。
【0017】
好ましい実施形態例では、対向部品には少なくとも1本のその軸周りの回転作動筒が含まれる。
【0018】
切断装置は各切断工具の近傍に設置されると同時に、中央吸入装置を経由する配管により容器に接続される少なくとも1本の吸入導管が含まれる少なくとも1台の切断から生ずる切り屑の自動排出装置により補完されると都合が良い。
【課題を解決するための手段】
【0019】
図1を参照すると、本発明による切断装置5が「切断」部分のみがこの図に表わされる郵便物1の準備装置中にその用途を見出す。この郵便物準備機械1は従来の機械とは封筒14が、この場合に、折込文書13が印刷されかつ切断される紙幅部である材料10の幅部の全体部分をなす点で区別される。この新しい技術は進行速度アップ、安全性ならびに折込による原価低減といった郵便物の完全性の強化といった多くの利点を示す。この新技術はこのため、文書13および/または封筒14の数やサイズが手紙からその他まで変化可能な、非直線かつ非繰り返しで、制御されて長さ方向に変動する外形12による紙10の幅部内の帯11の切断用に設置される本発明の対象である「動的」いわれる切断装置5を必要とする。図2Aは2枚の封筒14と3つの文書13が含まれる帯11が切断される紙10の幅部の第1供試体を図解する。図2Bは相互にずらされ、各帯11,11‘が適当な外形12,12’を有する各2枚の封筒14と3つの文書13が含まれる2本の帯11,11‘が切断される紙10‘の2倍幅部の第2供試体を図解する。勿論、本発明による切断装置5は文房具、織物、プラスチック製造業、鋼板工場などの業界で「動的」といわわれる切断を必要とする他の分野でも応用可能であると同時に、材料10の幅部は紙、厚紙、織物、非織布、プラスチックフィルム、鋼板などの幅部でありえる。
【0020】
図1を参照すると、紙10の幅部は巻き取り機2により支持される事前印刷されたロールから解かれる。これらはまたつながっている印字機から直接取り出すことも可能である。紙10の幅部は第1ローラー引張装置3を横切った後、封筒14の横方向折り返し部16に折り目15を付けるため設置される溝きり装置4が引き続き折込操作を助ける。紙の幅部10は2つの切断工具60とその切断屑自動排出装置の吸入導管8によってのみ示される切断装置5を横切る。この切断装置5により文書13がほどよい幅部に整えられると同時に、封筒14の横方向折り返し部16が作られ、これらが文書13の幅部を越える紙帯11形成用の長さ方向縁部または幅部の縁部10の切断が可能となる。この切断装置5により発生する紙屑は中央吸入装置(図示されず)を経由して貯蔵容器の方向に吸入導管8により自動的に排出される。ロール紙10は第2ローラー引張装置6を横切る行程を追った後、例えば刃付き回転筒を利用する横方向切断装置7により選定と積重ねの装置の後に折込と封筒14の文書13(図示されず)と一緒の閉鎖の装置を供給するための文書13の封筒14からの分離が可能となる。横方向切断装置7は切断様式に応じて稼動される中央制御装置(図示されず)により制御され、封筒14の切断長さは文書13のものとは異なる。この稼動は、文書13と封筒14の間の切断様式を特定する目的で補完される情報プログラムによりあるいは幅部10または紙帯11にわたり印刷される諸基準点を見出すために設置されるピックアップにより搬送される信号により得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
図3および図4に参照されて図示される切断装置5には例えば、機械溶接などで製作されると同時に、矢印Dにより示されるロール紙10縦進行方向に垂直に配置される少なくとも1つの対向部品70と協働する少なくとも第1組の切断工具60支持用に設置される台座50が含まれ、ロール紙10は事前に決められかつ制御されるランダムな順番12で変動する長さ方向外形を生み出すためにロール紙10の長さ方向縁を切断するように切断工具60と対向部品70の間を縦に進行する。このため、切断工具60は、各切断工具60の切断角度を修正するように対向部品70に垂直な回転軸Aと2つの切断工具60間の間隔を修正するように対向部品70に平行な平行移動軸Bの2軸により台座50に関して移動するよう取り付けられる。この例では、各切断工具60は、事前に決められるランダムな順番12で長さ方向に変動する外形に応じて中央制御装置(図示されず)による2つの回転と1つの平行移動の軸による組み合わせで制御される回転駆動機構80と平行移動駆動機構90により切断される。
【0022】
対向部品70には台座50に関してその軸C周りに回転移動する取り付けられる筒71が含まれる。諸用途により、この対向部品70は勿論様々な形態を有することができると同時に、台座50に関して固定されことができる。この例では、筒71は1つのプーリー72だけが示されると同時に台座50の横壁と一体の軸受け内に誘導される機構によるかあるいはその他のあらゆる同等手段による回転で駆動される。駆動機構は直接連結されるかまたは対向部品70の軸の機械伝動装置によるあらゆるタイプの駆動装置から構成されと同時に、ロール紙10の縦方向進行の速度に応じて中央制御装置(図示されず)により制御される。筒71は好ましくは切断工具60のものより長いと同時に、熱、化学等の処理により得られる例えば63HRCに等しい耐久性のスチールから製作可能である。
【0023】
示された例では、各切断工具60には、例えば、61HRCに相当する耐久性のスチール製であるとともに本体62に取り付けられる対向部品70により回転駆動されるその軸E周りに回転する円状刃61が含まれる。軸Cを通る軸Aならびに軸Aを通る軸E、筒71上の円状刃61の支点Pは軸A上の直線に並べられる。当然ながら、その他の構成も可能である。本体62は玉軸受けなどによる軸Bの横断方向誘導具51に沿ったキャリッジ50に関する平行移動で移動キャリッジ63により支持される。
【0024】
各切断工具60の回転駆動機構80は対向する移動キャリッジ63上に乗せられる。これには示された例では、減速機を形成する本体62と一体の大歯車83を噛合する小歯車原動機82により切断工具60に連結されたサーボ原動機81が含まれる。本体62は玉軸受けなどによる軸64の端部の移動キャリッジ63に関する回転で誘導される。この軸64は少なくとも1ヶ所の対向部品70と接触しないと同時に、ロール紙10の通り抜けを可能にする持ち上がった停止位置と対向部品70と破砕により切断を行うと同時に円状刃61の損耗を埋め合わせるために同時に利用されるある一定の圧力下で接触する下がった作動位置との間の円状刃61の鉛直移動用に設置される圧搾機構を形成するこれも移動キャリッジ63に乗せられる空圧などのジャッキ65の一部をなす。小型の歯車原動機82の幅部はすっかり噛合しつつその停止位置と作動位置の間の円状刃61の鉛直移動を可能にする大歯車83のものより大きい。当然ながら、その他の圧搾機構も合わせことが可能である。
【0025】
平行移動駆動機構90は2つの切断工具60と共通であると同時に、示された例では、2つの小歯車93を対向する直径方向に噛合し、そのそれぞれは同期をとってかつ対向する方向のこれらの移動キャリッジ63の平行移動用の移動キャリッジ63と一体の平板歯車94を噛合する小型歯車原動機92により切断工具60に結合されたサーボ原動機91を含む。移動キャリッジ63の逆の平行移動はサーボ原動機91の回転方向を逆にして得られる。
【0026】
中央制御装置(図示されず)により別々の駆動装置、特にサーボ原動機81,91の機能稼動が極めて簡単に、極めて正確に、かつロール紙10内の変動する長さ方向切断外形12に応じた組合が可能となり、この外形はランダムで、非周期的かつ完全に制御される。この中央制御装置は補完情報プログラムによりあるいはまた文書13と封筒14との間の切断様式を特定する目的で紙11の幅部10または帯にわたる印刷基準点探知用に設置されるピックアップにより引き渡される信号により稼動される。
【0027】
当然ながら、その他の駆動機構80,90も合わせることができ、不可欠なことは、その軸周りの回転と対向部品70の軸に平行な平行移動の組み合わせ移動により切断工具60の極めて精度よくかつ極めて迅速に移動させることにある。
【0028】
これらの駆動機構80,90の機構で利用される駆動装置81,91は、その他のタイプの原動機あるいは原動減速機、ジャッキ、電磁石などでも構成可能である。しかしながら、サーボ原動機81,91の利用は、出足の遅れも、停止慣性もなく極めて精度よくこれらの原動機の移動の制御が可能であるので制御に関する大きな柔軟性を有する利点を有する。
【0029】
回転駆動機構80のためには、切断工具60による駆動装置81の設置が好ましく、これらの切断工具60は平行移動が可能である。2つの切断工具60用の駆動装置により設置機械伝動装置に関する実施が複雑となろう。
【0030】
平行移動駆動機構90については、1組の切断工具60による駆動装置91の設置という事実により2つの切断工具60の同時移動の確保が可能となる。図3および図4に示された機械平行移動装置はその他の別の同等装置で置き換えることも可能であり、3つの例が図6から図8に示される。
【0031】
図5Aおよび図5Bは各切断工具60‘に円状刃61ならびに円状対抗刃61’が含まれる本発明による別の切断装置5‘を示しており、これらの刃ははさみ切断を生ずるための切断地帯に接している。この実施例では、対向部品70’には対向部品61‘の延長部に配置されると同時に材料幅部10の誘導用に設置されるローラー71‘が含まれる。刃61、対向刃61’およびローラー71‘により形成される全体は移動キャリッジ63に乗せられると同時に、前出例と類似の回転駆動機構80で連結される揺動支持材53により支持される。円状刃61と61’は下部円状刃61‘とローラー71’に直接または機械伝動装置により連結される駆動装置73によりこれらの軸Eの周りに回転駆動される。駆動装置73はあらゆるタイプの原動機などであってよい。この実施例では、ジャッキ65で構成される圧搾機構はもはや必要ない。材料幅部10の切断装置5‘内通り抜けのために、揺動支持材53が切断地帯の刃61,61’の取り出し用の平行移動駆動機構90により移動される。その後、切断開始には、揺動支持材53が挟みのように切断地帯に刃61,61‘をかみ合わせるために逆転方向に移動される。
この切断装置5’には最良品質の切断が生まれる利点がある。
【0032】
当然ながら、その他の切断工具も利用可能であり、ランダムな順番で制御されて変動する長さ方向外形による材料帯の連続切断が可能であることが不可欠である。このため、円状刃61,61‘をレーザーあるいは超音波のビーム、高圧下の流体噴射、鋭利な尖端などで置き換えることも考えられる。
【0033】
図6では、平行駆動機構100に、逆ねじ山101a, 101b付きウォームネジくぎ101による機械伝動装置が含まれ、このウォームネジくぎ101はこれらの軸受け102,103内に誘導されると同時に、その端部の1端に連結されるものの図示はされてはいない原動機のような駆動装置により回転制御される。
【0034】
各ねじ山101a、101bは移動キャリッジ63に設置されるナット104と噛合し、ある方向のウォームネジくぎ101の回転により移動キャリッジ63の平行移動と同時に、つまりは切断工具60が同時にかつ対向する両方向に起動し、逆の平行移動が駆動装置の回転方向とは逆に生じる。
【0035】
図7の平行移動駆動機構110には小連結棒112,113を伴った装置による機械式伝動装置が含まれる。電動原動機、サーボ原動機などといった駆動装置111により、中心がずらされた小連結棒113によりその原動機軸上で移動キャリッジ63上に連結される連接棒112が支持され、切断工具60の平行移動と同時にその反対方向にも駆動装置111の回転が引き起こされ、逆の平行移動が駆動装置111の回転方向を逆転させながら生み出される。
【0036】
図8は諸小連結棒123がそれぞれ共通小歯車原動機125に噛合する歯車124に連結される点が異なる前出と同様の平行移動駆動機構120を示す。このように、駆動装置は同一回転方向に回転可能であると同時に、移動キャリッジ63の平行移動と同時にその反対方向への2種の移動を開始し、各平行移動は駆動装置の半回転上(図示されず)に得られる。この方案により平行移動の方向を変えることが必要になる度に、その各回転方向を逆転させるための駆動装置の強制停止が回避される。
【0037】
本発明による切断装置10,10‘は、第1組切断工具60の軸または同一材料幅部内の第2帯の切断目的でずれた軸内に配置される第2組の切断工具60,60’を通じて、また、図2Bの例により例示されるように、第1組と同じかまたは異なる変動する長さ方向外形に応じて補完可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
図1および図2に示された例では、文書13と封筒14は、あらゆるタイプの印字機により分離された場所で紙10幅部にその折込みのために予定された順番で順次続けて連続印刷され、該ロール紙10は郵便物準備機1に供給されるためにロールの形で再び巻き取られた。この技術については、各文書は任意の特定の封筒に合わせられると同時に仕向けられることが容易に可能である。この郵便物準備機1は、従って、郵便物の完全性重視が難なく保証されるとともに区域別仕分けと同じ位従来の郵便物にも十分充当可能であって、つまりは正常な文書が正常な封筒内に納まることなる。
【0039】
ロールが巻き取り機2に設置されるときに、ロール紙10は別々の装置3から7までの装置内を越えて通り抜ける。図3および図4による切断装置5からの通り抜けのため、ジャッキ65により円状刃61が持ち上げられた後、印刷されたロール紙10に関して切断工具60の調整固定が行われる。平行して、情報プログラムが切断帯に対応する中央制御装置に投入されるかあるいは既に記憶されたプログラムが選択される。円状刃61が作動位置に下げられると同時に、機械が作動開始する。ローラー引張装置6により引っ張られる紙幅部1は、文書13の幅と封筒14の幅と横方向折り返し16により決定されるランダムな順番で変動する外形に応じてロール紙10の長さ方向縁を切断する切断装置5を横断して、連続して縦方向に進行する。文書13より大きい封筒14の折り返し16が形成されるために、中央制御装置により切断工具60の回転駆動機構80ならびに平行移動駆動機構90が同時にかつ円状刃61の移動のために曲線切断線の生成が可能となる回転と平行移動の組み合わせに応じて組み合わせられるように運転される。
【0040】
図5Aおよび図5Bによる切断装置5‘の機能形態は刃61の持ち上げと取り下ろしがもはや不要である以外は同様である。
【0041】
この説明から、本発明により設定された目的は、単純でコストがかからなくかつ使い方の柔軟な切断装置、すなわち、繰り返しの概念から全く外れたロール紙10の縦方向進行中のあらゆる時点におけると同時に制御された方法であらゆる形状の長さ方向切断線の生成を可能にする切断工具60,60‘等を用いて達成可能であることがはっきり引き出される。
【0042】
本発明は説明された実施例に限定されずに、付録の請求項に定義された保護範囲に留まるかぎり専門家にとって明らかなあらゆる変更例や変型例に拡大される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
本発明とその諸利点は付録図を参照して非限定的な例として挙げられるいくつかの実施形態例に関する次の説明によりさらによく明らかになろう。
【0044】
【図1】本発明による切断装置の設置概要図
【図2A】それぞれ1つおよび2つの切断紙帯を得るための紙幅部内に描かれた切断外形の上面図
【図2B】それぞれ1つおよび2つの切断紙帯を得るための紙幅部内に描かれた切断外形の上面図
【図3】本発明による切断装置の透視図
【図4】図3の装置の下面図
【図5A】本発明による切断装置の実施変型例のそれぞれ透視図と断面図
【図5B】本発明による切断装置の実施変型例のそれぞれ透視図と断面図
【図6】3つのその他の異なる実施形態による図3の切断装置の上面図
【図7】3つのその他の異なる実施形態による図3の切断装置の上面図
【図8】3つのその他の異なる実施形態による図3の切断装置の上面図
【特許請求の範囲】
【請求項1】
各切断工具(60,60‘)が平行移動駆動機構(90)および回転駆動機構(80)に連結され、前記駆動機構(90,80)が事前に決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向の外形切断線(12)に応じて少なくとも1台の中央制御装置により組み合わされて制御されることを特徴とする、材料(10)幅部の進行方向に垂直に配置される少なくとも1個の対向部品(70、70‘)と協働する少なくとも1つの第1組切断工具(60,60‘)、および対向部品(70,70’)に平行な平行移動軸(B)により2つの切断工具(60,60’)間の間隔を修正するように、かつ対向部品(70,70‘)に垂直な回転軸(A)により切断角度を修正するように移動する前記切断工具(60,60’)が取付けられる少なくとも1つの台座(50)が含まれる、ランダムな順番で変動する長さ方向外形(12)をたどる少なくとも1本の帯(11)の切断用の特に紙または同様のものの連続縦方向進行材料(10)の幅部の長さ方向切断装置(5,5‘)
【請求項2】
切断工具がレーザービーム、超音波ビーム、噴射水、鋭利な尖端、円形刃が含まれる集団の中から選択されることを特徴とする請求項1による装置
【請求項3】
事前に決定されかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向第2外形(12‘)をたどる連続縦方向進行材料(10‘)の同一幅部内の第2帯(11')の切断用第2組切断工具(60,60‘)が含まれることを特徴とする請求項1による切断装置
【請求項4】
各切断工具(60,60‘)が少なくとも1つの横断方向誘導具(51)に沿って前記台座(50)上を平行に移動するキャリッジ(63)上に取付けられ、前記キャリッジ(63)が前記平行移動駆動機構(90)に連結されることを特徴とする請求項1から請求項3までの任意の請求項による切断装置
【請求項5】
回転駆動機構(80)に前記移動キャリッジ(63)上に乗せられると同時にその切断工具(60,60‘)に連結される少なくとも1台の駆動装置(81)が含まれることを特徴とする請求項4による切断装置
【請求項6】
前記駆動装置(81)が機械伝動装置(82,83)によりその切断工具(60,60‘)に連結されることを特徴とする請求項5による切断装置
【請求項7】
対向部品(70)から離れた少なくとも1ヶ所の持ち上げられた停止位置と対向部品(70)と押圧接触する下げられた作動位置間の前記切断工具(60)移動用に設置される少なくとも1台の圧搾機構(65)が含まれることを特徴とする請求項1から請求項6までの任意の請求項による切断装置
【請求項8】
前記移動キャリッジ(63)に乗せられる前記圧搾機構に少なくとも1台のジャッキ(65)が含まれること、ならびに前記切断工具(60)が前記回転軸(A)を定める前記ジャッキ(65)の軸(64)により支えられることを特徴とする請求項7による切断装置
【請求項9】
前記切断工具(60‘)に円形刃(61)と前記回転軸(A)の周りを揺動支持材(53)により支えられ、接すると同時に前記回転駆動機構(80)に連結される対向円形刃(61‘)が含まれることを特徴とする請求項5による切断装置
【請求項10】
前記対向部品(70‘)にローラー(71’)により延長されると同時に、揺動する前記支持材(53)に乗せられる駆動装置(73)によりその軸(E)廻りに回転駆動される対向円形刃(61’)が含まれることを特徴とする請求項9による切断装置
【請求項11】
平行移動駆動機構(90)に1組の切断工具(60,60‘)に共通の少なくとも1台の駆動装置(91)が含まれると同時に、逆転方向かつこれと同期をとった前記移動キャリッジ(63)の平行移動用に設置される機械伝動装置を通じて前記移動キャリッジ(63)に連結されることを特徴とする請求項4による切断装置
【請求項12】
前記駆動装置(73,81,91)が原動機類、原動減速機類、サーボ原動機類、ジャッキ類、電気磁石類が含まれる集団の中から選択されることを特徴とする請求項5、請求項10または請求項11による切断装置
【請求項13】
前記機械伝動装置が、歯車装置類(82,83)、小歯車(92,93)と平板歯車(94)類、逆ねじ山(101a, 101b)付きウォームネジくぎ(101)とナット(104)類、小連結棒(112、113)類、ウォームネジくぎ(124,125)と小連結棒(123)類が含まれる集団の中から選択されることを特徴とする請求項6または請求項11による切断装置
【請求項14】
前記対向部品(70)にその軸(C)廻りの回転作動筒(71)が少なくとも1本含まれることを特徴とする請求項1による切断装置
【請求項15】
少なくとも1台から出る切断屑の自動排出装置が含まれることを特徴とする請求項1による切断装置
【請求項16】
排出装置に各切断工具(60,60‘)の近傍に設置されると同時に、中央吸入装置を経由する配管により容器に連結される少なくとも1本の吸入導管(8)が含まれることを特徴とする請求項15による切断装置
s
【請求項1】
各切断工具(60,60‘)が平行移動駆動機構(90)および回転駆動機構(80)に連結され、前記駆動機構(90,80)が事前に決められかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向の外形切断線(12)に応じて少なくとも1台の中央制御装置により組み合わされて制御されることを特徴とする、材料(10)幅部の進行方向に垂直に配置される少なくとも1個の対向部品(70、70‘)と協働する少なくとも1つの第1組切断工具(60,60‘)、および対向部品(70,70’)に平行な平行移動軸(B)により2つの切断工具(60,60’)間の間隔を修正するように、かつ対向部品(70,70‘)に垂直な回転軸(A)により切断角度を修正するように移動する前記切断工具(60,60’)が取付けられる少なくとも1つの台座(50)が含まれる、ランダムな順番で変動する長さ方向外形(12)をたどる少なくとも1本の帯(11)の切断用の特に紙または同様のものの連続縦方向進行材料(10)の幅部の長さ方向切断装置(5,5‘)
【請求項2】
切断工具がレーザービーム、超音波ビーム、噴射水、鋭利な尖端、円形刃が含まれる集団の中から選択されることを特徴とする請求項1による装置
【請求項3】
事前に決定されかつ制御されるランダムな順番で変動する長さ方向第2外形(12‘)をたどる連続縦方向進行材料(10‘)の同一幅部内の第2帯(11')の切断用第2組切断工具(60,60‘)が含まれることを特徴とする請求項1による切断装置
【請求項4】
各切断工具(60,60‘)が少なくとも1つの横断方向誘導具(51)に沿って前記台座(50)上を平行に移動するキャリッジ(63)上に取付けられ、前記キャリッジ(63)が前記平行移動駆動機構(90)に連結されることを特徴とする請求項1から請求項3までの任意の請求項による切断装置
【請求項5】
回転駆動機構(80)に前記移動キャリッジ(63)上に乗せられると同時にその切断工具(60,60‘)に連結される少なくとも1台の駆動装置(81)が含まれることを特徴とする請求項4による切断装置
【請求項6】
前記駆動装置(81)が機械伝動装置(82,83)によりその切断工具(60,60‘)に連結されることを特徴とする請求項5による切断装置
【請求項7】
対向部品(70)から離れた少なくとも1ヶ所の持ち上げられた停止位置と対向部品(70)と押圧接触する下げられた作動位置間の前記切断工具(60)移動用に設置される少なくとも1台の圧搾機構(65)が含まれることを特徴とする請求項1から請求項6までの任意の請求項による切断装置
【請求項8】
前記移動キャリッジ(63)に乗せられる前記圧搾機構に少なくとも1台のジャッキ(65)が含まれること、ならびに前記切断工具(60)が前記回転軸(A)を定める前記ジャッキ(65)の軸(64)により支えられることを特徴とする請求項7による切断装置
【請求項9】
前記切断工具(60‘)に円形刃(61)と前記回転軸(A)の周りを揺動支持材(53)により支えられ、接すると同時に前記回転駆動機構(80)に連結される対向円形刃(61‘)が含まれることを特徴とする請求項5による切断装置
【請求項10】
前記対向部品(70‘)にローラー(71’)により延長されると同時に、揺動する前記支持材(53)に乗せられる駆動装置(73)によりその軸(E)廻りに回転駆動される対向円形刃(61’)が含まれることを特徴とする請求項9による切断装置
【請求項11】
平行移動駆動機構(90)に1組の切断工具(60,60‘)に共通の少なくとも1台の駆動装置(91)が含まれると同時に、逆転方向かつこれと同期をとった前記移動キャリッジ(63)の平行移動用に設置される機械伝動装置を通じて前記移動キャリッジ(63)に連結されることを特徴とする請求項4による切断装置
【請求項12】
前記駆動装置(73,81,91)が原動機類、原動減速機類、サーボ原動機類、ジャッキ類、電気磁石類が含まれる集団の中から選択されることを特徴とする請求項5、請求項10または請求項11による切断装置
【請求項13】
前記機械伝動装置が、歯車装置類(82,83)、小歯車(92,93)と平板歯車(94)類、逆ねじ山(101a, 101b)付きウォームネジくぎ(101)とナット(104)類、小連結棒(112、113)類、ウォームネジくぎ(124,125)と小連結棒(123)類が含まれる集団の中から選択されることを特徴とする請求項6または請求項11による切断装置
【請求項14】
前記対向部品(70)にその軸(C)廻りの回転作動筒(71)が少なくとも1本含まれることを特徴とする請求項1による切断装置
【請求項15】
少なくとも1台から出る切断屑の自動排出装置が含まれることを特徴とする請求項1による切断装置
【請求項16】
排出装置に各切断工具(60,60‘)の近傍に設置されると同時に、中央吸入装置を経由する配管により容器に連結される少なくとも1本の吸入導管(8)が含まれることを特徴とする請求項15による切断装置
s
【図1】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【公表番号】特表2009−502526(P2009−502526A)
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−523405(P2008−523405)
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【国際出願番号】PCT/FR2006/001798
【国際公開番号】WO2007/012739
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(507409438)メガスピレア プロダクション エス.エー.エス. (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月24日(2006.7.24)
【国際出願番号】PCT/FR2006/001798
【国際公開番号】WO2007/012739
【国際公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【出願人】(507409438)メガスピレア プロダクション エス.エー.エス. (3)
【Fターム(参考)】
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