閉磁路コイルを有する発電機
固定子(8)と、回転子(7)と、ケーシング(10)と伝動軸(6)を含む閉磁路コイルを有する発電機である。伝動軸(6)には磁気伝導サポ−ト(9)が固接されて回転子を形成する。回転子(7)の磁性体(4)の一方の磁極面は、コイル巻線部(2)の平面形状に対応する。回転子(7)及び磁性体(4)は原動力機により駆動されて回転すると、磁性体(4)がコイル巻線部を切断して電流を発生する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発電機に関し、特に、一種の固定子におけるコイルが磁力線に切断されて電流を誘導した後に形成された閉磁路を有する閉磁路コイルを有する発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、公知の発電機は、原動力機によって回転子を駆動して回転させて、コイルに磁気誘導を起こして電流を発生させるものが多い。しかし、コイルの誘導磁場はいつも回転子の回転を妨げるので、このような方法で電気エネルギーを得ることはあまり理想的ではない。そのため、発電機のエネルギーの転換効率を向上させることは、人々にとって早急に解決されるべき問題となった。特許文献1においては、一種の“電磁の永久磁気の連合励磁発電機”が提供され、永久磁気発電機における電圧調節の問題が解決され、また特許文献2においては、一種の“大容量の単相ブラシレス同期発電機”が提供され、単相の発電機を大容量に発展させる問題が解決された。しかしながら、上述の技術方案において、発電機の固定子、回転子が動作する時、磁場の斥引力の作用が依然として存在し、回転子が仕事をする場合、やはり磁場の斥引力を克服しなければならない。そのため、従来技術は依然として、発電機の仕事率の転換率が低いという問題が解決されていない。
【特許文献1】CN1393974
【特許文献2】CN1421983
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、一種の閉磁路コイルを有する発電機を提供して、従来技術の発電機の仕事率の転換率が低いなどといった技術問題を効果的に解決して、発電機が電気エネルギーを高効率に転換することを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を実現するために、本発明はケーシングと、ベースと、固定子と、回転子と、伝動軸と、ファンとを含む閉磁路コイルを有する発電機において、前記伝動軸に磁気伝導材料が固接され、前記磁気伝導材料に磁性体が固接され、前記磁気伝導材料と前記磁性体から前記回転子が構成され、前記ケーシングに磁気伝導ブラケットが固接され、前記磁気伝導ブラケットにコイル巻線部又は電気導体巻線部が固定して取り付けられ、前記磁気伝導ブラケットと前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部から前記固定子が構成され、前記伝動軸は前記ケーシングと摺接し、前記伝動軸の一端には動力を入力する伝動輪が固接され、他の一端にはファンが固接され、前記ケーシングには回転部分の機械的な支持として前記磁気伝導材料が固接され、或いは前記ケーシング自体が前記磁気伝導材料から構成されて回転部分の機械的支持装置の役割をし、前記回転子の前記磁性体の一方の磁極面は、前記固定子のコイル巻線部又は電気導体巻線部の表面形状に対応し、前記磁性体の他方の磁極面は前記回転子の前記磁気伝導材料に固接されるか、伝動軸に固接されるか、或いは前記磁気伝導材料と固接されて前記伝動軸に固定して取り付けられ、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は駆動モータと前記回転子を共用し、前記回転子が原動力機により駆動されて回転すると、前記磁性体が前記固定子と共に回転し、前記磁性体の単極磁力線が前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部を切断し、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部が電流を発生するよう誘導され、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の内部及び外部には前記磁気伝導材料が固接され相互に連通し、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の電流によって発生する磁場磁力線はこれらの前記磁気伝導材料内に集まって通過し、閉回路を形成し、前記回転子における前記磁性体の磁力線は前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の中の前記磁気伝導材料を通過して、前記ケーシングの前記磁気伝導材料から前記回転子の前記磁気伝導材料に到達し、また前記磁性体の中に戻って、前記回転子における前記磁性体磁力線の閉回路を形成することを特徴とする閉磁路コイルを有する発電機を提供する。
【0005】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル或いは電気導体材料は、少なくとも一種の導電材料と、少なくとも一種の磁気伝導材料から構成される一体的な構造であり、前記導電材料は前記電気伝導コイル或いは前記電気導体の外層の一部であり、また前記磁気伝導材料は前記電気伝導コイル或いは前記電気導体の内部材料の一部である。
【0006】
前記コイル或いは前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル或いは電気導体の材料は、少なくとも一種の導電材料と、少なくとも一種の磁気伝導材料から構成され、前記導電材料と前記磁気伝導材料は間隔を有して配された層の構造である。
【0007】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部の内部及び外部には、少なくとも一種の磁気伝導材料が固接され相互に連通し、前記磁気伝導材料によって前記磁気伝導ブラケットを構成する。
【0008】
前記磁気伝導ブラケットは、少なくとも一種の磁気伝導材料によって前記ケーシングの前記磁気伝導材料が固接し接続して成り、前記磁気伝導ブラケットが前記ケーシング内で円環状のように固定配列される。
【0009】
前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間には、少なくとも一種の低磁気伝導材料が設置され、前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間の距離が0.001mmより大きい。
【0010】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部は、少なくとも一つ以上の巻線部の直列又は並列接続の組み合わせによって構成される。
【0011】
前記磁性体は少なくとも一つの永久磁性体、少なくとも一つの電気磁性体、或いは少なくとも一つの永久磁性体及び少なくとも一つの電気磁性体の組み合わせによって構成される。
【0012】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部は、少なくとも一つの導電材料の配列組合せによって平面状、環状または円筒状を構成する。
【0013】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部はドライブモータの励振コイルと同一の回転子を共用し、また同一の磁性体を共用する。
【0014】
本発明は固定子、回転子、ケーシングと伝動軸を含み、固定子のコイルは磁力線に切断されて電流を発生するよう誘導される。磁力線は、最も容易に通過できる磁気伝導材料内を通過する傾向にあるので、固定子のコイルの電流が発生している磁場の磁力線及び回転子における磁性体の磁力線は、二つの磁気伝導材料からなる回路で閉鎖される。そして、回転子と固定子との間には磁気の斥力が発生せず、固定子における磁気伝導材料に対する回転子の吸引力は、対称的に均衡となって相殺される。したがって、本発明の発電機は、発電機自身の摩擦力を克服すると共に、ケーシング内の磁気漏れの作用力の損失を補填するためにのみ作用する必要がある。さらに、原動力機が小さい力で回転子を駆動して回転させることにより、本発明の閉磁路コイルを有する発電機は電流を発生させ、外部へ出力作動することができる一種の閉磁路コイルを有する発電機を提供する。本発明は構造が合理的で、使用が便利で、作動の騒音が小さく、機能の転換が大きくて、広範囲に自動車、汽船、移動電源などの発電装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の閉磁路コイルを有する発電機の構造図である。
【図2】図1に示す構造中の回転子における磁性体磁力線の通過経路を示す図である。
【図3】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図4】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図5】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図6】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図7】本発明の単極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。
【図8】本発明の双極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。
【図9】本発明の多極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。
【図10】本発明の電気導体とドラッグモータの励振コイル巻線部が同一の回転子を共用する構造を採用することを示す図である。
【図11】本発明の電気導体とドラッグモータの励振コイル巻線部が同一の回転子の磁性体の励磁を共用する構造を採用することを示す図である。
【図12】本発明のコイル巻線部の構造図である。
【図13】本発明の電気導体巻線部の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、添付図面に基づいて本発明に対して更に説明する。 図1は本発明の閉磁路コイルを有する発電機の構造を示した説明図である。図1に示すように、本発明にかかる閉磁路コイルを有する発電機には、磁気伝導材料(1)、コイル巻線部(2)、回転子磁気伝導材料(3)、磁性体(4)、伝動輪(5)、伝動軸(6)、回転子(7)、固定子(8)、磁気伝導ブラケット(9)、ケーシング(10)、ベース(11)とファン(12)が含まれる。伝動軸(6)はケーシング(10)と摺接し、伝動軸(6)の一端には動力を入力する伝動輪(5)が固接される。また、他の一端にはファン(12)が固接されており、ケーシング(10)に回転部分の機械的な支持として磁気伝導材料(1)が固接されるか、或いはケーシング自体が磁気伝導材料(1)から構成されて回転部分の機械的な支持となる。そしてケーシング(10)に磁気伝導ブラケット(9)が固接され、磁気伝導ブラケット(9)にコイル巻線部(2)が固定して取り付けられており、磁気伝導ブラケット(9)とコイル巻線部(2)から固定子(8)が構成される。伝動軸(6)に回転子磁気伝導材料(3)が固接され、回転子磁気伝導材料(3)に少なくとも一つの磁性体(4)が固接され、回転子磁気伝導材料(3)と磁性体(4)とから回転子(7)が構成される。磁性体(4)の一方の磁極面は固定子(8)におけるコイル巻線部(2)の表面形状に対応し、磁性体(4)の他方の磁極面は回転子(7)の回転子磁気伝導材料(3)に固接されている。固定子(8)におけるコイル巻線部(2)の内部及び外部には少なくとも一種の磁気伝導材料(1)が固接され相互に連通し、磁気伝導ブラケット(9)を構成する。磁気伝導ブラケット(9)には少なくとも一種の磁気伝導材料(1)がケーシング(10)と連続して固接している。本発明は動作する時、原動力機にて伝動輪(5)が駆動され、回転子(7)が伝動輪(5)により動かされて回転すると、回転子(7)に固定された磁性体(4)が次に回転する。そして、磁性体(4)の単極磁力線はコイル巻線部(2)を切断して、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。
【0017】
図2は、図1に示す構造中の回転子における磁性体磁力線の通過経路を示す図である。図2に示すように、回転子(7)における磁性体(4)の磁力線(15)がN極から出発し、磁性体(4)とコイル巻線部(2)との間の隙間を経てコイル巻線部(2)に入る。そして、コイル巻線部(2)を通過してから磁気伝導材料(1)内に入り、磁力線(15)が磁気伝導材料(1)、回転子磁気伝導材料(3)を経て、再び磁性体(4)の中に戻って、回転子(7)における磁性体磁力線(15)の一つの閉回路が形成される。
【0018】
図3は図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図3に示すように、ケーシング(10)内にはU字形の磁気伝導材料(1)が連続して固接される。磁気伝導材料(1)のU字形の外部と隣り合う磁気伝導材料(1)との間は、磁気伝導ブラケット(9)を構成するように相互に連通し、磁気伝導ブラケット(9)は、ケーシング(10)内で円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)にコイル巻線部(2)が固定して取り付けられている。原動力機にて回転子(7)が駆動されて回転すると、磁性体(4)が次に回転する。そして磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部(2)を切断し、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。コイル巻線部(2)における電流により発生した磁場の磁力線(15)が、磁気伝導材料(1)によって構成された円環状の磁気伝導ブラケット(9)に集まってその内部を通過し、これにより、コイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場の磁力線の閉回路が形成される。
【0019】
図4は、図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図4に示すように、ケーシング(10)内で、U字形の磁気伝導材料(1)は固定して接続され、相互に連通している。磁気伝導材料(1)のU字形の外部は、低磁気伝導材料(13)によって隣り合う磁気伝導材料(1)と、間隔を有するよう配される。そして、両者の間の距離が0.001mmより大きくなるように維持され、そして一体的に連接するように相互に固定される。これにより磁気伝導ブラケット(9)が構成される。磁気伝導ブラケット(9)は、ケーシング(10)内に円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)上にコイル巻線部(2)が固定して取り付けられる。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部(2)を切断する。そして、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。コイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場の磁力線(15)は、U字形の磁気伝導材料(1)とケーシング内の磁気伝導材料(1)に集まってその内部を通過し、これによりコイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線の閉回路が形成される。
【0020】
図5は、図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図5に示すように、ケーシング(10)内で、U字形の磁気伝導材料(1)は固定して接続されて相互に連通する。磁気伝導材料(1)のU字形の外部は、隣り合う磁気伝導材料(1)との間に、磁気伝導ブラケット(9)を構成するように相互に連通される。磁気伝導ブラケット(9)はケーシング(10)内に円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)上に電気導体巻線部(2)が固定して取り付けられる。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線が電気導体巻線部(2)を切断する。そして電気導体巻線部(2)は電流が発生するよう誘導され、電気導体巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線(15)は、磁気伝導材料(1)によって構成される円環状の磁気伝導ブラケット(9)に集まってその内部を通過する。これにより電気導体巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線の閉回路が形成される。
【0021】
図6は、図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図6に示すように、ケーシング(10)内には、U字形の磁気伝導材料(1)が固定して接続されて相互に連通されている。磁気伝導材料(1)のU字形の外部は、隣り合う磁気伝導材料(1)と、低磁気伝導材料(13)によって間隔を有するように配される。そして、両者の間の距離は0.001mmより大きくなるよう維持され、しかも一体的に連接するように固定しあって、磁気伝導ブラケット(9)が構成される。磁気伝導ブラケット(9)は、ケーシング(10)内に円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)上に電気導体巻線部(2)が固定して取り付けられる。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線が電気導体巻線部(2)を切断する。電気導体巻線部(2)は、電流を発生するように誘導され、電気導体巻線部(2)内の電流によって発生した磁場磁力線が、U字形の磁気伝導材料(1)とケーシングにおける磁気伝導材料(1)に集まってその内部を通過する。これにより電気導体巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線の閉回路が形成される。
【0022】
図7は本発明の単極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。図8は本発明の双極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。本発明の多極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。図7、図8と図9に示すように、本実施例においての三種類の構造の閉磁路コイルを有する発電機には、磁気伝導材料(1)、コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)、回転子磁気伝導材料(3)、磁性体(4)、伝動輪(5)、伝動軸(6)、回転子(7)、固定子(8)、磁気伝導ブラケット(9)、ケーシング(10)、ベース(11)とファン(12)が含まれている。伝動軸(6)はケーシング(10)と、ベアリング(14)を介して滑動するよう接続され、伝動軸(6)の一端に動力を入力する伝動輪(5)を固定して接続する。そしてファン(12)が固定して接続され、ケーシング(10)上には磁気伝導材料(1)が固定して接続され回転部分の機械的な支持の役割を果たす。、或いはケーシング自身が磁気伝導材料(1)によって構成され、そして回転部分の機械的な支持の役割を果たす。ケーシング(10)上に磁気伝導ブラケット(9)が固定して接続され、磁気伝導ブラケット(9)上にコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)が固定して取り付けられ、磁気伝導ブラケット(9)とコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)によって固定子(8)が構成される。伝動軸(6)上に回転子の磁気伝導材料(3)が固定して接続され、回転子磁気伝導材料(3)上に、少なくとも一つの磁性体(4)が固定して接続され、回転子磁気伝導材料(3)と磁性体(4)によって回転子(7)が構成される。磁性体(4)の一つの磁極面は固定子(8)におけるコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の表面形状に対応し、磁性体(4)の他の一つの磁極面は回転子(7)の回転子磁気伝導材料(3)上に固定して接続される。固定子(8)におけるコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の内部及び外部には、少なくとも一種の磁気伝導材料(1)が互いに固定して接続されて連通し、磁気伝導ブラケット(9)が構成される。磁気伝導ブラケット(9)は少なくとも一種の磁気伝導材料(1)を有し、ケーシング(10)と固定して接続される 原動力機にて伝動輪(5)を駆動し、伝動輪(5)によって回転子(7)を動かして回転させ、回転子(7)上に固定されている磁性体(4)は回転し、磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)を切断する。そしてコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)は電流が発生するように誘導される。図7、図8と図9に示した三種類の構造の違いは、すなわち、図7においては、回転子(7)における磁性体の単極であるN極またはS極が全て励振コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)であり、図8においては、回転子(7)における磁性体の双極であるN極とS極が全て励振コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)であり、図9においては、回転子(7)上に少なくとも二つの磁性体の双極であるN極とS極があって、励振コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)であることである。
【0023】
図10は、本発明の電気導体と駆動モータの励振コイル巻線部が同一の回転子を共用する構造を採用することを示す図である。図11は、本発明の電気導体と駆動モータの励振コイル巻線部が同一の回転子の磁性体の励磁を共用する構造を採用することを示す図である。図10と図11に示すように、本実施例においての二種類の構造を示した閉磁路コイルを有する発電機には、磁気伝導材料(1)、コイル巻線部又は電気導体巻線部(2)、磁性体(4)、伝動軸(6)、磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)、ケーシング(10)とファン(12)が含まれ、また駆動モータ内に電磁ブーツ(23)、バッテリ(20)、コントローラ(21)と電流出力端(22)が含まれる。電流出力端(22)には電気伝導柱、板または線などが含まれている。回転子(7)において磁性体(4)は、磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)を固定して接続し、磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)上にファン(12)が固定して接続される。磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)は伝動軸(6)上に固定して接続され、伝動軸(6)は磁気伝導材料によって構成される。伝動軸(6)はベアリング(14)内に滑動するよう接続して取り付けられる。ベアリング(14)はケーシング(10)に固定して接続される。伝動軸(6)の一端は、ケーシング(10)上に固定してに取り付けられているコイルブラケットの磁気伝導材料によって対応するように包囲される。また、他の一端はケーシング(10)上に固定して取り付けられているコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の磁気伝導材料が対応するように包囲される。ケーシング(10)上には磁気伝導材料(1)があり、回転部分の機械的な支持としての役割をする。ケーシング(10)内には固定子(8)が固定して取り付けられる。固定子(8)は、磁気伝導材料(1)とコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)によって構成され、コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)は磁気伝導材料(1)上に固定される。コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の内部における導電材料と磁気伝導材料は間隔をおいて配されている層の構造である。外部には回転子(7)上の磁性体(4)に対応している磁気伝導材料層を有する。コイル巻線部又は電気導体巻線部(2)が回転子(7)に対応する表面形状は平面で、その外観は環状である。図10に示すように、モータと本発明の閉磁路コイルを有する発電機は、同一のケーシング(10)内で同一の回転子(7)を組み合わせて共用する。磁性体(4)の一つの磁極面はコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の表面形状に対応し、他の一つの磁極面は回転子(7)の磁気伝導ブラケット(9)の上に接続され、他の磁性体(4)の一つの磁極面は駆動モータ中の電磁ブ−ツ(23)に対応し、一つの磁極面は同一の回転子(7)の磁気伝導ブラケット(9)上に接続されている。図11に示すように、モータと本発明の閉磁路コイルを有する発電機は、同一のケーシング(10)内で組み合わされ、同一の回転子(7)及び同一の磁性体(4)を共用する。磁性体(4)の一つの磁極面はコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の表面形状に対応し、他の一つの磁極面はモータ中の電磁ブ−ツ(23)の表面形状に対応している。
【0024】
図12は本発明のコイル巻線部の構造図である。図13は本発明の電気導体巻線部の構造図である。図12に示すように、低磁気伝導材料は巻線部の枠組みの両側板としての役割をし、枠組みの中央部では磁気伝導ブラケット(9)を利用して巻線部の枠組みの底板として枠組みの両側板を支える。コイル巻線部は底板から一層の絶縁材を巻き、更に一層の電気導体或いは電気伝導コイル(16)を巻いて、更に一層の磁気伝導材料(18)を設置し、このように幾重にも作られる。コイルの外部には一層の磁気伝導材料(18)が設置され、コイルが製作される。図13に示すように、低磁気伝導材料を巻線部の枠組みの両側板とし、枠組みの中央部では磁気伝導ブラケット(9)を利用して巻線部の枠組みの底板として枠組みの両側板を支える。コイル巻線部は底板から一層の絶縁材を巻き、更に一層の、外部が電気伝導(銅)の材料(17)で、内部が磁気伝導材料(19)で作られた電気導体或いは電気伝導コイルを巻いて、このように幾重にも作られる。また、コイルの外部にも一層の磁気伝導材料を設置することができ、コイルが製造される。
【0025】
本発明の上述した閉磁路コイルを有する発電機の技術の方案においては、固定子(8)における巻線部自身には磁気伝導材料(1)があって、このようにコイル或いは電気導体が磁気伝導材料と一体に組み合わされてコイル巻線部(2)或いは電気導体巻線部(2)が構成される。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の磁力線がコイル巻線部(2)或いは電気導体巻線部(2)を切断し、そして磁力線(15)が隙間を通過した後、まず磁気伝導材料(18)を経て、更に電気導体コイル(16)の層、或いは導電材料(17)を経て、磁気伝導材料(18)或いは磁気伝導材料(19)に入る。このように、磁気伝導材料(18)或いは磁気伝導材料(19)、及び、電気導体コイル(16)或いは導電材料(17)といういくつかの層を繰り返して通過した後、磁気伝導ブラケット(9)に到達する。それから磁力線(15)が更にケーシング(10)の磁気伝導材料(1)を経て、ケーシング(10)の磁気伝導材料(1)と回転子(7)或いは伝動軸(6)との間の隙間を通過して、回転子(7)或いは伝動軸(6)上に到達してから、また磁性体(4)に戻る。これにより、回転子(7)における磁性体(4)の磁力線の回路が形成される。固定子(8)におけるコイル巻線部(2)を磁気伝導ブラケット(9)上に固定し、、コイル巻線部(2)の内部及び外部には磁気伝導材料(1)が固定して接続され相互に連通し、磁気伝導ブラケット(9)が構成される。或いは磁気伝導ブラケット(9)は、隣り合う磁気伝導ブラケット(9)との間に一種の低磁気伝導材料(13)によって空間を有するよう配される。磁性体(4)が誘導コイル(2)を切断して電流が発生し、コイル巻線部(2)の電流によって磁場の磁力線(15)が発生し、しかも磁力線が最も容易に通過可能な磁気伝導材料内を通過する傾向にある。このようにコイル巻線部(2)の電流によって発生する磁場の磁力線(15)は、環状の磁気伝導材料(1)内を通過し、或いは磁気伝導ブラケット(9)から出発し、ケーシング(10)の磁気伝導材料(1)を経て、また磁気伝導ブラケット(9)内に戻る。このようにコイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線(15)の閉回路が形成される。
【0026】
本発明の閉磁路コイルを有する発電機内で、コイル或いは電気導体内の電流によって発生する磁場は、回転子(7)における磁性体(4)に対して、非常に小さな作用力を有する。回転子(7)と固定子(8)との間には磁気の斥力が発生せず、回転子(7)が固定子(8)におけるコイル巻線部(2)の磁気伝導材料(18)或いは(19)に対する吸引力は対称的に均衡となって相殺される。本発明の閉磁路コイルを有する発電機は、ただ発電機自身の摩擦力を克服し、ケーシング内の磁気漏れの作用力を補填するためのみに作用する必要がある。原動力機が小さな仕事率で回転子を駆動して回転させ、本発明の閉磁路コイルを有する発電機は電流を発生し、外部へ出力して作動することができる。
【0027】
本発明の閉磁路コイルを有する発電機は実際の電力の需要に基づいて設計することができる。実際の応用においては、本発明の閉磁路コイルを有する発電機のコイル巻線部或いは電気導体巻線部は少なくとも一つ以上の巻線部の直列又は並列接続の組み合わせによって構成される。回転子における磁性体は少なくとも一つの永久磁性体から構成され、同じく少なくとも一つの電気磁性体から構成され、また少なくとも一つの永久磁性体及び、少なくとも一つの電気磁性体が互いに結合して構成されることができる。これにより、本発明の閉磁路コイルを有する発電機の仕事率を増加させ、様々な場所においての様々な活動への電力の需要を満たす。
【0028】
図1に示すように、本発明の閉磁路コイルを有する発電機の作業の流れは次の通りである。すなわち、原動力機が回転子(7)を駆動して回転させ、回転子(7)における磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部(2)を切断し、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。コイル巻線部(2)の内部及び外部には磁気伝導材料(1)があって固定して接続され相互に連通し、コイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場の磁力線(15)は、これらの磁気伝導材料(1)に集まってその内部を通過し、これにより一つの閉鎖回路が形成される。回転子(7)における磁性体(4)の磁力線(15)が、コイル巻線部(2)の内核の磁気伝導材料(1)を通過して、ケーシング(10)における磁気伝導材料(1)から回転子(7)における磁気伝導材料(3)まで通過した後、また磁性体(4)に戻り、これにより回転子(7)における磁性体(4)の磁力線(15)の一つの閉回路が形成される。コイル巻線部(2)内の電流によって発生した磁場は、回転子(7)における磁性体(4)に対して非常に小さな作用力を有する。回転子(7)と固定子(8)との間には磁気の斥力が発生せず、固定子(8)における磁気伝導材料(18)或いは(19)に対する回転子(7)の吸引力は、対称的に均衡となって相殺される。したがって、原動力機は小さな仕事率のみで、本発明の閉磁路コイルを有する発電機を駆動して作動させる。これは、ただ発電機自身の摩擦力を克服し、ケーシング内の磁気漏れの作用力の損失を補填する限り可能である。したがって、本発明の発電機は電流を発生させ、外部へ出力して作動することができる。原動力機が本発明の発電機の回転子を駆動して回転させる時、回転子の回転数は一定の値に達する場合、安定したスピードで回転し、モータによって発生する電流も、一定の値で変化しないように維持される。原動力機が作動を停止する時、本発明の発電機の回転子も回転を停止し、本発明の閉磁路コイルを有する発電機も作動を停止する。
【技術分野】
【0001】
本発明は発電機に関し、特に、一種の固定子におけるコイルが磁力線に切断されて電流を誘導した後に形成された閉磁路を有する閉磁路コイルを有する発電機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、公知の発電機は、原動力機によって回転子を駆動して回転させて、コイルに磁気誘導を起こして電流を発生させるものが多い。しかし、コイルの誘導磁場はいつも回転子の回転を妨げるので、このような方法で電気エネルギーを得ることはあまり理想的ではない。そのため、発電機のエネルギーの転換効率を向上させることは、人々にとって早急に解決されるべき問題となった。特許文献1においては、一種の“電磁の永久磁気の連合励磁発電機”が提供され、永久磁気発電機における電圧調節の問題が解決され、また特許文献2においては、一種の“大容量の単相ブラシレス同期発電機”が提供され、単相の発電機を大容量に発展させる問題が解決された。しかしながら、上述の技術方案において、発電機の固定子、回転子が動作する時、磁場の斥引力の作用が依然として存在し、回転子が仕事をする場合、やはり磁場の斥引力を克服しなければならない。そのため、従来技術は依然として、発電機の仕事率の転換率が低いという問題が解決されていない。
【特許文献1】CN1393974
【特許文献2】CN1421983
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、一種の閉磁路コイルを有する発電機を提供して、従来技術の発電機の仕事率の転換率が低いなどといった技術問題を効果的に解決して、発電機が電気エネルギーを高効率に転換することを実現する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述の目的を実現するために、本発明はケーシングと、ベースと、固定子と、回転子と、伝動軸と、ファンとを含む閉磁路コイルを有する発電機において、前記伝動軸に磁気伝導材料が固接され、前記磁気伝導材料に磁性体が固接され、前記磁気伝導材料と前記磁性体から前記回転子が構成され、前記ケーシングに磁気伝導ブラケットが固接され、前記磁気伝導ブラケットにコイル巻線部又は電気導体巻線部が固定して取り付けられ、前記磁気伝導ブラケットと前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部から前記固定子が構成され、前記伝動軸は前記ケーシングと摺接し、前記伝動軸の一端には動力を入力する伝動輪が固接され、他の一端にはファンが固接され、前記ケーシングには回転部分の機械的な支持として前記磁気伝導材料が固接され、或いは前記ケーシング自体が前記磁気伝導材料から構成されて回転部分の機械的支持装置の役割をし、前記回転子の前記磁性体の一方の磁極面は、前記固定子のコイル巻線部又は電気導体巻線部の表面形状に対応し、前記磁性体の他方の磁極面は前記回転子の前記磁気伝導材料に固接されるか、伝動軸に固接されるか、或いは前記磁気伝導材料と固接されて前記伝動軸に固定して取り付けられ、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は駆動モータと前記回転子を共用し、前記回転子が原動力機により駆動されて回転すると、前記磁性体が前記固定子と共に回転し、前記磁性体の単極磁力線が前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部を切断し、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部が電流を発生するよう誘導され、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の内部及び外部には前記磁気伝導材料が固接され相互に連通し、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の電流によって発生する磁場磁力線はこれらの前記磁気伝導材料内に集まって通過し、閉回路を形成し、前記回転子における前記磁性体の磁力線は前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の中の前記磁気伝導材料を通過して、前記ケーシングの前記磁気伝導材料から前記回転子の前記磁気伝導材料に到達し、また前記磁性体の中に戻って、前記回転子における前記磁性体磁力線の閉回路を形成することを特徴とする閉磁路コイルを有する発電機を提供する。
【0005】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル或いは電気導体材料は、少なくとも一種の導電材料と、少なくとも一種の磁気伝導材料から構成される一体的な構造であり、前記導電材料は前記電気伝導コイル或いは前記電気導体の外層の一部であり、また前記磁気伝導材料は前記電気伝導コイル或いは前記電気導体の内部材料の一部である。
【0006】
前記コイル或いは前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル或いは電気導体の材料は、少なくとも一種の導電材料と、少なくとも一種の磁気伝導材料から構成され、前記導電材料と前記磁気伝導材料は間隔を有して配された層の構造である。
【0007】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部の内部及び外部には、少なくとも一種の磁気伝導材料が固接され相互に連通し、前記磁気伝導材料によって前記磁気伝導ブラケットを構成する。
【0008】
前記磁気伝導ブラケットは、少なくとも一種の磁気伝導材料によって前記ケーシングの前記磁気伝導材料が固接し接続して成り、前記磁気伝導ブラケットが前記ケーシング内で円環状のように固定配列される。
【0009】
前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間には、少なくとも一種の低磁気伝導材料が設置され、前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間の距離が0.001mmより大きい。
【0010】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部は、少なくとも一つ以上の巻線部の直列又は並列接続の組み合わせによって構成される。
【0011】
前記磁性体は少なくとも一つの永久磁性体、少なくとも一つの電気磁性体、或いは少なくとも一つの永久磁性体及び少なくとも一つの電気磁性体の組み合わせによって構成される。
【0012】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部は、少なくとも一つの導電材料の配列組合せによって平面状、環状または円筒状を構成する。
【0013】
前記コイル巻線部或いは前記電気導体巻線部はドライブモータの励振コイルと同一の回転子を共用し、また同一の磁性体を共用する。
【0014】
本発明は固定子、回転子、ケーシングと伝動軸を含み、固定子のコイルは磁力線に切断されて電流を発生するよう誘導される。磁力線は、最も容易に通過できる磁気伝導材料内を通過する傾向にあるので、固定子のコイルの電流が発生している磁場の磁力線及び回転子における磁性体の磁力線は、二つの磁気伝導材料からなる回路で閉鎖される。そして、回転子と固定子との間には磁気の斥力が発生せず、固定子における磁気伝導材料に対する回転子の吸引力は、対称的に均衡となって相殺される。したがって、本発明の発電機は、発電機自身の摩擦力を克服すると共に、ケーシング内の磁気漏れの作用力の損失を補填するためにのみ作用する必要がある。さらに、原動力機が小さい力で回転子を駆動して回転させることにより、本発明の閉磁路コイルを有する発電機は電流を発生させ、外部へ出力作動することができる一種の閉磁路コイルを有する発電機を提供する。本発明は構造が合理的で、使用が便利で、作動の騒音が小さく、機能の転換が大きくて、広範囲に自動車、汽船、移動電源などの発電装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の閉磁路コイルを有する発電機の構造図である。
【図2】図1に示す構造中の回転子における磁性体磁力線の通過経路を示す図である。
【図3】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図4】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図5】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図6】図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。
【図7】本発明の単極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。
【図8】本発明の双極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。
【図9】本発明の多極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。
【図10】本発明の電気導体とドラッグモータの励振コイル巻線部が同一の回転子を共用する構造を採用することを示す図である。
【図11】本発明の電気導体とドラッグモータの励振コイル巻線部が同一の回転子の磁性体の励磁を共用する構造を採用することを示す図である。
【図12】本発明のコイル巻線部の構造図である。
【図13】本発明の電気導体巻線部の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
次に、添付図面に基づいて本発明に対して更に説明する。 図1は本発明の閉磁路コイルを有する発電機の構造を示した説明図である。図1に示すように、本発明にかかる閉磁路コイルを有する発電機には、磁気伝導材料(1)、コイル巻線部(2)、回転子磁気伝導材料(3)、磁性体(4)、伝動輪(5)、伝動軸(6)、回転子(7)、固定子(8)、磁気伝導ブラケット(9)、ケーシング(10)、ベース(11)とファン(12)が含まれる。伝動軸(6)はケーシング(10)と摺接し、伝動軸(6)の一端には動力を入力する伝動輪(5)が固接される。また、他の一端にはファン(12)が固接されており、ケーシング(10)に回転部分の機械的な支持として磁気伝導材料(1)が固接されるか、或いはケーシング自体が磁気伝導材料(1)から構成されて回転部分の機械的な支持となる。そしてケーシング(10)に磁気伝導ブラケット(9)が固接され、磁気伝導ブラケット(9)にコイル巻線部(2)が固定して取り付けられており、磁気伝導ブラケット(9)とコイル巻線部(2)から固定子(8)が構成される。伝動軸(6)に回転子磁気伝導材料(3)が固接され、回転子磁気伝導材料(3)に少なくとも一つの磁性体(4)が固接され、回転子磁気伝導材料(3)と磁性体(4)とから回転子(7)が構成される。磁性体(4)の一方の磁極面は固定子(8)におけるコイル巻線部(2)の表面形状に対応し、磁性体(4)の他方の磁極面は回転子(7)の回転子磁気伝導材料(3)に固接されている。固定子(8)におけるコイル巻線部(2)の内部及び外部には少なくとも一種の磁気伝導材料(1)が固接され相互に連通し、磁気伝導ブラケット(9)を構成する。磁気伝導ブラケット(9)には少なくとも一種の磁気伝導材料(1)がケーシング(10)と連続して固接している。本発明は動作する時、原動力機にて伝動輪(5)が駆動され、回転子(7)が伝動輪(5)により動かされて回転すると、回転子(7)に固定された磁性体(4)が次に回転する。そして、磁性体(4)の単極磁力線はコイル巻線部(2)を切断して、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。
【0017】
図2は、図1に示す構造中の回転子における磁性体磁力線の通過経路を示す図である。図2に示すように、回転子(7)における磁性体(4)の磁力線(15)がN極から出発し、磁性体(4)とコイル巻線部(2)との間の隙間を経てコイル巻線部(2)に入る。そして、コイル巻線部(2)を通過してから磁気伝導材料(1)内に入り、磁力線(15)が磁気伝導材料(1)、回転子磁気伝導材料(3)を経て、再び磁性体(4)の中に戻って、回転子(7)における磁性体磁力線(15)の一つの閉回路が形成される。
【0018】
図3は図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図3に示すように、ケーシング(10)内にはU字形の磁気伝導材料(1)が連続して固接される。磁気伝導材料(1)のU字形の外部と隣り合う磁気伝導材料(1)との間は、磁気伝導ブラケット(9)を構成するように相互に連通し、磁気伝導ブラケット(9)は、ケーシング(10)内で円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)にコイル巻線部(2)が固定して取り付けられている。原動力機にて回転子(7)が駆動されて回転すると、磁性体(4)が次に回転する。そして磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部(2)を切断し、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。コイル巻線部(2)における電流により発生した磁場の磁力線(15)が、磁気伝導材料(1)によって構成された円環状の磁気伝導ブラケット(9)に集まってその内部を通過し、これにより、コイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場の磁力線の閉回路が形成される。
【0019】
図4は、図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子のコイル巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図4に示すように、ケーシング(10)内で、U字形の磁気伝導材料(1)は固定して接続され、相互に連通している。磁気伝導材料(1)のU字形の外部は、低磁気伝導材料(13)によって隣り合う磁気伝導材料(1)と、間隔を有するよう配される。そして、両者の間の距離が0.001mmより大きくなるように維持され、そして一体的に連接するように相互に固定される。これにより磁気伝導ブラケット(9)が構成される。磁気伝導ブラケット(9)は、ケーシング(10)内に円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)上にコイル巻線部(2)が固定して取り付けられる。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部(2)を切断する。そして、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。コイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場の磁力線(15)は、U字形の磁気伝導材料(1)とケーシング内の磁気伝導材料(1)に集まってその内部を通過し、これによりコイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線の閉回路が形成される。
【0020】
図5は、図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図5に示すように、ケーシング(10)内で、U字形の磁気伝導材料(1)は固定して接続されて相互に連通する。磁気伝導材料(1)のU字形の外部は、隣り合う磁気伝導材料(1)との間に、磁気伝導ブラケット(9)を構成するように相互に連通される。磁気伝導ブラケット(9)はケーシング(10)内に円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)上に電気導体巻線部(2)が固定して取り付けられる。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線が電気導体巻線部(2)を切断する。そして電気導体巻線部(2)は電流が発生するよう誘導され、電気導体巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線(15)は、磁気伝導材料(1)によって構成される円環状の磁気伝導ブラケット(9)に集まってその内部を通過する。これにより電気導体巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線の閉回路が形成される。
【0021】
図6は、図1中のA−A方向の切断面図であり、図1に示す構造における固定子の電気導体巻線部の他の一種の磁場磁力線の通過経路を示す図である。図6に示すように、ケーシング(10)内には、U字形の磁気伝導材料(1)が固定して接続されて相互に連通されている。磁気伝導材料(1)のU字形の外部は、隣り合う磁気伝導材料(1)と、低磁気伝導材料(13)によって間隔を有するように配される。そして、両者の間の距離は0.001mmより大きくなるよう維持され、しかも一体的に連接するように固定しあって、磁気伝導ブラケット(9)が構成される。磁気伝導ブラケット(9)は、ケーシング(10)内に円環状に固定して配列され、磁気伝導ブラケット(9)上に電気導体巻線部(2)が固定して取り付けられる。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線が電気導体巻線部(2)を切断する。電気導体巻線部(2)は、電流を発生するように誘導され、電気導体巻線部(2)内の電流によって発生した磁場磁力線が、U字形の磁気伝導材料(1)とケーシングにおける磁気伝導材料(1)に集まってその内部を通過する。これにより電気導体巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線の閉回路が形成される。
【0022】
図7は本発明の単極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。図8は本発明の双極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。本発明の多極の励振コイル或いは電気導体を採用する構造を示す図である。図7、図8と図9に示すように、本実施例においての三種類の構造の閉磁路コイルを有する発電機には、磁気伝導材料(1)、コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)、回転子磁気伝導材料(3)、磁性体(4)、伝動輪(5)、伝動軸(6)、回転子(7)、固定子(8)、磁気伝導ブラケット(9)、ケーシング(10)、ベース(11)とファン(12)が含まれている。伝動軸(6)はケーシング(10)と、ベアリング(14)を介して滑動するよう接続され、伝動軸(6)の一端に動力を入力する伝動輪(5)を固定して接続する。そしてファン(12)が固定して接続され、ケーシング(10)上には磁気伝導材料(1)が固定して接続され回転部分の機械的な支持の役割を果たす。、或いはケーシング自身が磁気伝導材料(1)によって構成され、そして回転部分の機械的な支持の役割を果たす。ケーシング(10)上に磁気伝導ブラケット(9)が固定して接続され、磁気伝導ブラケット(9)上にコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)が固定して取り付けられ、磁気伝導ブラケット(9)とコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)によって固定子(8)が構成される。伝動軸(6)上に回転子の磁気伝導材料(3)が固定して接続され、回転子磁気伝導材料(3)上に、少なくとも一つの磁性体(4)が固定して接続され、回転子磁気伝導材料(3)と磁性体(4)によって回転子(7)が構成される。磁性体(4)の一つの磁極面は固定子(8)におけるコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の表面形状に対応し、磁性体(4)の他の一つの磁極面は回転子(7)の回転子磁気伝導材料(3)上に固定して接続される。固定子(8)におけるコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の内部及び外部には、少なくとも一種の磁気伝導材料(1)が互いに固定して接続されて連通し、磁気伝導ブラケット(9)が構成される。磁気伝導ブラケット(9)は少なくとも一種の磁気伝導材料(1)を有し、ケーシング(10)と固定して接続される 原動力機にて伝動輪(5)を駆動し、伝動輪(5)によって回転子(7)を動かして回転させ、回転子(7)上に固定されている磁性体(4)は回転し、磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)を切断する。そしてコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)は電流が発生するように誘導される。図7、図8と図9に示した三種類の構造の違いは、すなわち、図7においては、回転子(7)における磁性体の単極であるN極またはS極が全て励振コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)であり、図8においては、回転子(7)における磁性体の双極であるN極とS極が全て励振コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)であり、図9においては、回転子(7)上に少なくとも二つの磁性体の双極であるN極とS極があって、励振コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)であることである。
【0023】
図10は、本発明の電気導体と駆動モータの励振コイル巻線部が同一の回転子を共用する構造を採用することを示す図である。図11は、本発明の電気導体と駆動モータの励振コイル巻線部が同一の回転子の磁性体の励磁を共用する構造を採用することを示す図である。図10と図11に示すように、本実施例においての二種類の構造を示した閉磁路コイルを有する発電機には、磁気伝導材料(1)、コイル巻線部又は電気導体巻線部(2)、磁性体(4)、伝動軸(6)、磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)、ケーシング(10)とファン(12)が含まれ、また駆動モータ内に電磁ブーツ(23)、バッテリ(20)、コントローラ(21)と電流出力端(22)が含まれる。電流出力端(22)には電気伝導柱、板または線などが含まれている。回転子(7)において磁性体(4)は、磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)を固定して接続し、磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)上にファン(12)が固定して接続される。磁気伝導ブラケット或いは磁性体ブラケット(9)は伝動軸(6)上に固定して接続され、伝動軸(6)は磁気伝導材料によって構成される。伝動軸(6)はベアリング(14)内に滑動するよう接続して取り付けられる。ベアリング(14)はケーシング(10)に固定して接続される。伝動軸(6)の一端は、ケーシング(10)上に固定してに取り付けられているコイルブラケットの磁気伝導材料によって対応するように包囲される。また、他の一端はケーシング(10)上に固定して取り付けられているコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の磁気伝導材料が対応するように包囲される。ケーシング(10)上には磁気伝導材料(1)があり、回転部分の機械的な支持としての役割をする。ケーシング(10)内には固定子(8)が固定して取り付けられる。固定子(8)は、磁気伝導材料(1)とコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)によって構成され、コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)は磁気伝導材料(1)上に固定される。コイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の内部における導電材料と磁気伝導材料は間隔をおいて配されている層の構造である。外部には回転子(7)上の磁性体(4)に対応している磁気伝導材料層を有する。コイル巻線部又は電気導体巻線部(2)が回転子(7)に対応する表面形状は平面で、その外観は環状である。図10に示すように、モータと本発明の閉磁路コイルを有する発電機は、同一のケーシング(10)内で同一の回転子(7)を組み合わせて共用する。磁性体(4)の一つの磁極面はコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の表面形状に対応し、他の一つの磁極面は回転子(7)の磁気伝導ブラケット(9)の上に接続され、他の磁性体(4)の一つの磁極面は駆動モータ中の電磁ブ−ツ(23)に対応し、一つの磁極面は同一の回転子(7)の磁気伝導ブラケット(9)上に接続されている。図11に示すように、モータと本発明の閉磁路コイルを有する発電機は、同一のケーシング(10)内で組み合わされ、同一の回転子(7)及び同一の磁性体(4)を共用する。磁性体(4)の一つの磁極面はコイル巻線部或いは電気導体巻線部(2)の表面形状に対応し、他の一つの磁極面はモータ中の電磁ブ−ツ(23)の表面形状に対応している。
【0024】
図12は本発明のコイル巻線部の構造図である。図13は本発明の電気導体巻線部の構造図である。図12に示すように、低磁気伝導材料は巻線部の枠組みの両側板としての役割をし、枠組みの中央部では磁気伝導ブラケット(9)を利用して巻線部の枠組みの底板として枠組みの両側板を支える。コイル巻線部は底板から一層の絶縁材を巻き、更に一層の電気導体或いは電気伝導コイル(16)を巻いて、更に一層の磁気伝導材料(18)を設置し、このように幾重にも作られる。コイルの外部には一層の磁気伝導材料(18)が設置され、コイルが製作される。図13に示すように、低磁気伝導材料を巻線部の枠組みの両側板とし、枠組みの中央部では磁気伝導ブラケット(9)を利用して巻線部の枠組みの底板として枠組みの両側板を支える。コイル巻線部は底板から一層の絶縁材を巻き、更に一層の、外部が電気伝導(銅)の材料(17)で、内部が磁気伝導材料(19)で作られた電気導体或いは電気伝導コイルを巻いて、このように幾重にも作られる。また、コイルの外部にも一層の磁気伝導材料を設置することができ、コイルが製造される。
【0025】
本発明の上述した閉磁路コイルを有する発電機の技術の方案においては、固定子(8)における巻線部自身には磁気伝導材料(1)があって、このようにコイル或いは電気導体が磁気伝導材料と一体に組み合わされてコイル巻線部(2)或いは電気導体巻線部(2)が構成される。原動力機にて回転子(7)を駆動して回転させ、磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の磁力線がコイル巻線部(2)或いは電気導体巻線部(2)を切断し、そして磁力線(15)が隙間を通過した後、まず磁気伝導材料(18)を経て、更に電気導体コイル(16)の層、或いは導電材料(17)を経て、磁気伝導材料(18)或いは磁気伝導材料(19)に入る。このように、磁気伝導材料(18)或いは磁気伝導材料(19)、及び、電気導体コイル(16)或いは導電材料(17)といういくつかの層を繰り返して通過した後、磁気伝導ブラケット(9)に到達する。それから磁力線(15)が更にケーシング(10)の磁気伝導材料(1)を経て、ケーシング(10)の磁気伝導材料(1)と回転子(7)或いは伝動軸(6)との間の隙間を通過して、回転子(7)或いは伝動軸(6)上に到達してから、また磁性体(4)に戻る。これにより、回転子(7)における磁性体(4)の磁力線の回路が形成される。固定子(8)におけるコイル巻線部(2)を磁気伝導ブラケット(9)上に固定し、、コイル巻線部(2)の内部及び外部には磁気伝導材料(1)が固定して接続され相互に連通し、磁気伝導ブラケット(9)が構成される。或いは磁気伝導ブラケット(9)は、隣り合う磁気伝導ブラケット(9)との間に一種の低磁気伝導材料(13)によって空間を有するよう配される。磁性体(4)が誘導コイル(2)を切断して電流が発生し、コイル巻線部(2)の電流によって磁場の磁力線(15)が発生し、しかも磁力線が最も容易に通過可能な磁気伝導材料内を通過する傾向にある。このようにコイル巻線部(2)の電流によって発生する磁場の磁力線(15)は、環状の磁気伝導材料(1)内を通過し、或いは磁気伝導ブラケット(9)から出発し、ケーシング(10)の磁気伝導材料(1)を経て、また磁気伝導ブラケット(9)内に戻る。このようにコイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場磁力線(15)の閉回路が形成される。
【0026】
本発明の閉磁路コイルを有する発電機内で、コイル或いは電気導体内の電流によって発生する磁場は、回転子(7)における磁性体(4)に対して、非常に小さな作用力を有する。回転子(7)と固定子(8)との間には磁気の斥力が発生せず、回転子(7)が固定子(8)におけるコイル巻線部(2)の磁気伝導材料(18)或いは(19)に対する吸引力は対称的に均衡となって相殺される。本発明の閉磁路コイルを有する発電機は、ただ発電機自身の摩擦力を克服し、ケーシング内の磁気漏れの作用力を補填するためのみに作用する必要がある。原動力機が小さな仕事率で回転子を駆動して回転させ、本発明の閉磁路コイルを有する発電機は電流を発生し、外部へ出力して作動することができる。
【0027】
本発明の閉磁路コイルを有する発電機は実際の電力の需要に基づいて設計することができる。実際の応用においては、本発明の閉磁路コイルを有する発電機のコイル巻線部或いは電気導体巻線部は少なくとも一つ以上の巻線部の直列又は並列接続の組み合わせによって構成される。回転子における磁性体は少なくとも一つの永久磁性体から構成され、同じく少なくとも一つの電気磁性体から構成され、また少なくとも一つの永久磁性体及び、少なくとも一つの電気磁性体が互いに結合して構成されることができる。これにより、本発明の閉磁路コイルを有する発電機の仕事率を増加させ、様々な場所においての様々な活動への電力の需要を満たす。
【0028】
図1に示すように、本発明の閉磁路コイルを有する発電機の作業の流れは次の通りである。すなわち、原動力機が回転子(7)を駆動して回転させ、回転子(7)における磁性体(4)が次に回転し、磁性体(4)の単極磁力線がコイル巻線部(2)を切断し、コイル巻線部(2)は電流を発生するよう誘導される。コイル巻線部(2)の内部及び外部には磁気伝導材料(1)があって固定して接続され相互に連通し、コイル巻線部(2)内の電流によって発生する磁場の磁力線(15)は、これらの磁気伝導材料(1)に集まってその内部を通過し、これにより一つの閉鎖回路が形成される。回転子(7)における磁性体(4)の磁力線(15)が、コイル巻線部(2)の内核の磁気伝導材料(1)を通過して、ケーシング(10)における磁気伝導材料(1)から回転子(7)における磁気伝導材料(3)まで通過した後、また磁性体(4)に戻り、これにより回転子(7)における磁性体(4)の磁力線(15)の一つの閉回路が形成される。コイル巻線部(2)内の電流によって発生した磁場は、回転子(7)における磁性体(4)に対して非常に小さな作用力を有する。回転子(7)と固定子(8)との間には磁気の斥力が発生せず、固定子(8)における磁気伝導材料(18)或いは(19)に対する回転子(7)の吸引力は、対称的に均衡となって相殺される。したがって、原動力機は小さな仕事率のみで、本発明の閉磁路コイルを有する発電機を駆動して作動させる。これは、ただ発電機自身の摩擦力を克服し、ケーシング内の磁気漏れの作用力の損失を補填する限り可能である。したがって、本発明の発電機は電流を発生させ、外部へ出力して作動することができる。原動力機が本発明の発電機の回転子を駆動して回転させる時、回転子の回転数は一定の値に達する場合、安定したスピードで回転し、モータによって発生する電流も、一定の値で変化しないように維持される。原動力機が作動を停止する時、本発明の発電機の回転子も回転を停止し、本発明の閉磁路コイルを有する発電機も作動を停止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーシングと、ベースと、固定子と、回転子と、伝動軸と、ファンとを含む閉磁路コイルを有する発電機において、
前記伝動軸に磁気伝導材料が固接され、前記磁気伝導材料に磁性体が固接され、前記磁気伝導材料と前記磁性体から前記回転子が構成され、
前記ケーシングに磁気伝導ブラケットが固接され、前記磁気伝導ブラケットにコイル巻線部又は電気導体巻線部が固定して取り付けられ、前記磁気伝導ブラケットと前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部から前記固定子が構成され、
前記伝動軸はケーシングと摺接し、前記伝動軸の一端には動力を入力する前記伝動輪が固接され、他の一端にはファンが固接され、
前記ケーシングには回転部分の機械的な支持として前記磁気伝導材料が固接され、或いは前記ケーシング自体が前記磁気伝導材料から構成されて回転部分の機械的支持装置の役割をし
前記回転子の前記磁性体の一方の磁極面は、前記固定子のコイル巻線部又は電気導体巻線部の表面形状に対応し、前記磁性体の他方の磁極面は前記回転子の前記磁気伝導材料に固接されるか、前記伝動軸に固接されるか、或いは前記磁気伝導材料と固接されて前記伝動軸に固定して取り付けられ、
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は駆動モータと前記回転子を共用し、
前記回転子が原動力機により駆動されて回転すると、前記磁性体が前記固定子と共に回転し、前記磁性体の単極磁力線が前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部を切断し、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部が誘導されて電流を発生させ、前記コイル巻線部又は前記電気導体の内部及び外部には前記磁気伝導材料が固接され相互に連通されて、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の電流によって発生する磁場磁力線はこれらの前記磁気伝導材料内に集まって通過し、閉回路を形成し、
前記回転子における前記磁性体の磁力線は前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の中の前記磁気伝導材料を通過して、前記ケーシングの前記磁気伝導材料から前記回転子の前記磁気伝導材料に到達し、また前記磁性体の中に戻って、前記回転子における前記磁性体磁力線の閉鎖回路を形成することを特徴とする閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項2】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル又は電気導体の材料は、少なくとも一種類の導電材料と、少なくとも一種類の磁気伝導材料から構成される一体的な構造であり、前記導電材料は前記電気伝導コイル又は前記電気導体の外層部分であって、また前記磁気伝導材料は前記電気伝導コイル又は前記電気導体の内部材料部分であることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項3】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル又は電気導体の材料は、少なくとも一種類の導電材料と、少なくとも一種類の磁気伝導材料とから構成され、前記導電材料と前記磁気伝導材料は間隔を隔てて設置された層構造であることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項4】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の内部及び外部には、少なくとも一種類の磁気伝導材料が固接され相互に連通し、前記磁気伝導材料によって前記磁気伝導ブラケットを構成することを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項5】
前記磁気伝導ブラケットは、少なくとも一種類の磁気伝導材料と前記ケーシングの前記磁気伝導材料とが固接し接続して成り、前記磁気伝導ブラケットが前記ケーシング内で環状になって固定配列されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項6】
前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間には、少なくとも一種類の低磁気伝導材料が設置され、前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間の距離が0.001mmより大きいことを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項7】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は、少なくとも一つ以上の巻線部の直列又は並列連結の組み合わせによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項8】
前記磁性体は少なくとも一つの永久磁性体、少なくとも一つの電気磁性体、或いは少なくとも一つの永久磁性体と少なくとも一つの電気磁性体の組み合わせによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項9】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は、少なくとも一つの導電材料の配列組み合わせによって平面状、環状または円筒状に構成されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項10】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部はドライブモータの励振コイルと同一の回転子を共用し、また同一の磁性体を共用することを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項1】
ケーシングと、ベースと、固定子と、回転子と、伝動軸と、ファンとを含む閉磁路コイルを有する発電機において、
前記伝動軸に磁気伝導材料が固接され、前記磁気伝導材料に磁性体が固接され、前記磁気伝導材料と前記磁性体から前記回転子が構成され、
前記ケーシングに磁気伝導ブラケットが固接され、前記磁気伝導ブラケットにコイル巻線部又は電気導体巻線部が固定して取り付けられ、前記磁気伝導ブラケットと前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部から前記固定子が構成され、
前記伝動軸はケーシングと摺接し、前記伝動軸の一端には動力を入力する前記伝動輪が固接され、他の一端にはファンが固接され、
前記ケーシングには回転部分の機械的な支持として前記磁気伝導材料が固接され、或いは前記ケーシング自体が前記磁気伝導材料から構成されて回転部分の機械的支持装置の役割をし
前記回転子の前記磁性体の一方の磁極面は、前記固定子のコイル巻線部又は電気導体巻線部の表面形状に対応し、前記磁性体の他方の磁極面は前記回転子の前記磁気伝導材料に固接されるか、前記伝動軸に固接されるか、或いは前記磁気伝導材料と固接されて前記伝動軸に固定して取り付けられ、
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は駆動モータと前記回転子を共用し、
前記回転子が原動力機により駆動されて回転すると、前記磁性体が前記固定子と共に回転し、前記磁性体の単極磁力線が前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部を切断し、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部が誘導されて電流を発生させ、前記コイル巻線部又は前記電気導体の内部及び外部には前記磁気伝導材料が固接され相互に連通されて、前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の電流によって発生する磁場磁力線はこれらの前記磁気伝導材料内に集まって通過し、閉回路を形成し、
前記回転子における前記磁性体の磁力線は前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の中の前記磁気伝導材料を通過して、前記ケーシングの前記磁気伝導材料から前記回転子の前記磁気伝導材料に到達し、また前記磁性体の中に戻って、前記回転子における前記磁性体磁力線の閉鎖回路を形成することを特徴とする閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項2】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル又は電気導体の材料は、少なくとも一種類の導電材料と、少なくとも一種類の磁気伝導材料から構成される一体的な構造であり、前記導電材料は前記電気伝導コイル又は前記電気導体の外層部分であって、また前記磁気伝導材料は前記電気伝導コイル又は前記電気導体の内部材料部分であることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項3】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部においての電気伝導コイル又は電気導体の材料は、少なくとも一種類の導電材料と、少なくとも一種類の磁気伝導材料とから構成され、前記導電材料と前記磁気伝導材料は間隔を隔てて設置された層構造であることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項4】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部の内部及び外部には、少なくとも一種類の磁気伝導材料が固接され相互に連通し、前記磁気伝導材料によって前記磁気伝導ブラケットを構成することを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項5】
前記磁気伝導ブラケットは、少なくとも一種類の磁気伝導材料と前記ケーシングの前記磁気伝導材料とが固接し接続して成り、前記磁気伝導ブラケットが前記ケーシング内で環状になって固定配列されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項6】
前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間には、少なくとも一種類の低磁気伝導材料が設置され、前記隣り合う磁気伝導ブラケットの間の距離が0.001mmより大きいことを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項7】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は、少なくとも一つ以上の巻線部の直列又は並列連結の組み合わせによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項8】
前記磁性体は少なくとも一つの永久磁性体、少なくとも一つの電気磁性体、或いは少なくとも一つの永久磁性体と少なくとも一つの電気磁性体の組み合わせによって構成されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項9】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部は、少なくとも一つの導電材料の配列組み合わせによって平面状、環状または円筒状に構成されることを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【請求項10】
前記コイル巻線部又は前記電気導体巻線部はドライブモータの励振コイルと同一の回転子を共用し、また同一の磁性体を共用することを特徴とする請求項1に記載の閉磁路コイルを有する発電機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2010−536323(P2010−536323A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−520408(P2010−520408)
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際出願番号】PCT/CN2008/071983
【国際公開番号】WO2009/021461
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(509109350)
【氏名又は名称原語表記】LIU,Gang
【住所又は居所原語表記】General Office of municipal government, 233 zhongyuan west road, zhengzhou, henan 450006, P.R.China
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際出願番号】PCT/CN2008/071983
【国際公開番号】WO2009/021461
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(509109350)
【氏名又は名称原語表記】LIU,Gang
【住所又は居所原語表記】General Office of municipal government, 233 zhongyuan west road, zhengzhou, henan 450006, P.R.China
【Fターム(参考)】
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