説明

開口部の開閉構造

【課題】 防犯上の問題及び施工コストの増大を招くことなく、外開き式の扉が設けられた開口部から建物内に空気を取り入れることができる開口部の開閉構造を提供する。
【解決手段】 窓11に設けられた両開き式の一対の扉15,16に、該各扉を開いた状態で、風の通過を許す通風孔12aが形成されたシャッター12の開閉を案内するためのガイドレール19,20をそれぞれ設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の窓及び出入口等の開口部を開閉する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の窓及び出入口のような開口部を開閉するための戸として、開口部の左右方向に摺動可能な引き戸が知られている(例えば、特許文献1参照。)。防犯及び防火等の目的で、引き戸の外側にシャッターが設けられた開口部の開閉構造が提案されている。シャッターは、開口部の建物の外方側において互いに対向する一対の縁部に設けられた一対のガイドレールに沿って開閉される。
【0003】
この開閉構造では、戸が引き戸式であり、戸を開けた状態では該戸が建物の外方へ大きく突出することはないので、戸を開けた状態でシャッターを閉めることができるが、シャッターを閉めた状態では、たとえ戸を開けていても室内の通風が悪い。そこで、室内の通風をよくするために戸を開けた状態でシャッターを半開きにすることが考えられる。これによれば、室内への通風を確保することができるが、防犯上の問題が生じる。
【0004】
そこで、防犯上の問題を招くことなく室内の通風を確保するために、通風孔が形成されたシャッターが提案されている。これにより、例えば留守中や夜間に引き戸を開けた状態でシャッターを閉めておけば、シャッターに形成された通風孔を経て外気を建物内に取り入れることができるので、防犯上の問題を招くことなく建物内を換気することができる。
【特許文献1】特開2003−41861号(第3−7頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、シャッターの開閉を案内するための一対のガイドレールが、開口部の建物の外方側において互いに対向する各縁部に設けられていることから、開口部に、シャッターの室内側で開口部を開閉するための外開き式の扉が設けられている場合、該扉を開けた状態では、該扉が両ガイドレール間を横切るように屋外に突出するため、各扉を開いた状態でシャッターを閉めようとすると、該シャッターが扉に干渉してしまい、シャッターを閉めることができない。そこで、扉の開閉を許すように該扉から建物の外方へ離れた位置に各ガイドレールを設けることが考えられるが、構造が複雑になるため、施工コストの増大を招く。
【0006】
そこで、本発明の目的は、防犯上の問題及び施工コストの増大を招くことなく、外開き式の扉が設けられた開口部から建物内に空気を取り入れることができる開口部の開閉構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、建物の壁に形成された開口部の互いに対向する縁部のそれぞれに軸部材を介して屋外へ向けて回動可能に枢着され、前記開口部を開閉するための両開き式の一対の扉と、風の通過を許す通風手段が設けられ、前記開口部を屋外から塞ぐための防犯用戸とを備え、前記各扉には、前記防犯用戸の開閉を案内するためのガイドレールが、それぞれ前記両扉が開いたときに該両扉間で互いに対向するように設けられていることを特徴とする。
【0008】
上記の構成によれば、建物の開口部に設けられた両開き式の一対の扉に、風の通過を許す通風手段が設けられた防犯用戸の開閉を案内するためのガイドレールが、それぞれ各扉を開いた状態で該両扉間で互いに対向するように設けられていることから、各ガイドレールは、各扉が開いた状態で両扉間に配置される。これにより、各扉を開いたときに該各扉が両ガイドレール間を横切ることはないので、各扉が開いた状態で防犯用戸を閉める際、防犯用戸が各扉に干渉することが防止される、従って、各扉を開けた状態で防犯用戸を確実に閉めることができる。
【0009】
また、各扉の開閉を許すように該各扉から建物の外方へ離れた位置に各ガイドレールを設ける場合のような複雑な構造を用いることなく簡単な構造で、各扉が開いた状態での防犯用戸の開閉を可能とすることができるので、製造コストの増大を確実に抑制することができる。
【0010】
上記の構成において、各ガイドレールに、防犯用戸を受け入れる案内溝をそれぞれ各ガイドレールの長手方向に沿って形成することができ、各ガイドレールを、それぞれ各扉が開口部を閉鎖する閉鎖位置で各扉の建物内側に位置する面に、両扉がそれぞれ閉鎖位置から回動して建物の壁にほぼ平行になる回動位置で各案内溝が互いに対向するように設けることができる。
【0011】
この場合、各扉がそれぞれ建物の壁に平行になるように回動した状態では、各扉が建物の壁から大きく突出することはないので、スペース上の問題を招くことを確実に防止することができ、また、開いた各扉によって例えば通行が妨げられることを確実に抑制することができる。
【0012】
また、本発明の別の特徴は、建物の壁に形成された開口部の縁部に軸部材を介して屋外へ向けて回動可能に枢着され、前記開口部を開閉するための片開き式の扉と、風の通過を許す通風手段が設けられ、前記開口部を屋外から塞ぐための防犯用戸とを備え、前記開口部の前記縁部に向かい合う縁部及び前記扉には、前記防犯用戸の開閉を案内するためのガイドレールが、それぞれ前記扉が開いたときに該扉と前記開口部の前記縁部との間で互いに対向するように設けられていることを特徴とする。
【0013】
上記の構成によれば、建物の開口部に設けられた片開き式の扉と、開口部の扉が設けられた縁部に向かい合う縁部とに、風の通過を許す通風手段が設けられた防犯用戸の開閉を案内するためのガイドレールが、それぞれ扉を開いた状態で扉と開口部の縁部との間で互いに対向するように設けられていることから、各ガイドレールは、扉が開いた状態では、扉及び開口部の縁部間に配置される。これにより、扉を開いたときに該扉が各ガイドレール間を横切ることはないので、扉を開いた状態で防犯用戸を閉める際、防犯用戸が扉に干渉することが防止される。従って、扉を開けた状態で防犯用戸を確実に閉めることができる。
【0014】
また、扉の開閉を許すように該扉から建物の外方へ離れた位置に各ガイドレールを設ける場合のような複雑な構造を用いることなく簡単な構造で、扉が開いた状態での防犯用戸の開閉を可能とすることができるので、製造コストの増大を確実に抑制することができる。
【0015】
上記の構成において、各ガイドレールに、防犯用戸を受け入れる案内溝をそれぞれ各ガイドレールの長手方向に沿って形成することができ、各ガイドレールを、扉が開口部を閉鎖する閉鎖位置で扉の建物内側に位置する面及び開口部の扉が設けられた縁部に向かい合う縁部に、扉が閉鎖位置から回動して建物の壁にほぼ平行になる回動位置で各案内溝が互いに対向するように設けることができる。
【0016】
この場合、扉が建物の壁にほぼ平行になるように回動した状態では、扉が建物の壁から大きく突出することはないので、開いた扉によって例えば通行が妨げられることを確実に抑制することができる。
【0017】
通風手段を、防犯用戸に形成された複数の通風孔で構成することができる。これにより、防犯用戸を閉めた状態で開口部から建物内に外気をより容易に取り入れることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、簡単な構造で、各扉が開いた状態での防犯用戸の開閉を可能とすることができることから、製造コストの増大を招くことなく防犯用戸に設けられた通風手段により外気を開口部から建物内に取り入れることができ且つ防犯することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明を図示の実施例に沿って説明する。
【実施例】
【0020】
図1は、住宅の壁10に設けられた開口部である窓11を防犯用戸であるシャッター12で屋外から塞ぐ構造に本発明に係る開口部の開閉構造14を適用した例を示す。
【0021】
シャッター12は、窓11の上に設置されたシャッターボックス13内に巻かれて収納されており、図示の例では、該シャッターボックスからの引き出し操作及び押込み操作により開閉される。シャッター12には、風の通過を許す通風手段が設けられている。通風手段は、図示の例では、シャッター12に形成された複数の通風孔12a(図3参照。)で構成されている。
【0022】
本発明に係る窓11は、図1に示す例では、矩形状をなしており、窓11には、該窓を開閉するための両開き式の一対の扉15,16と、該各扉の屋内側に配置された網戸17(図2参照。)とが設けられている。網戸17は、従来よく知られているように、室内への通風を許し且つ外部からの虫の侵入を防止するための建具である。
【0023】
各扉15,16は、図2に示すように、それぞれ全体に平坦な板状をなしている。また、各扉15,16は、それぞれの幅方向で互いに対向する側縁部のうち一方の側縁部15a,16aで、窓11の左右方向で互いに対向する一対の縁部11a,11bに軸部材18を介して屋外(図2で見て壁10の下側である。)へ向けて回動可能となるように枢着されており、図示の例では、それぞれ窓11を閉鎖する閉鎖位置(図2に示す位置である。)と、窓11を全開にする全開位置との間で各軸部材18の周りに回動する。各扉15,16の全開位置は、図示の例では、各扉15,16が閉鎖位置から180°回動して住宅の壁10に略平行になる回動位置(図2に二点鎖線で示されている。)を示す。各軸部材18を、例えば従来よく知られた蝶番で構成することができる。
【0024】
本実施例では、図2に示すように、各扉15,16が閉鎖位置におかれた状態で各扉15,16の屋内側に位置する内面15b,16bに、シャッター12の開閉を案内するための一対のガイドレール19,20がそれぞれ設けられている。
【0025】
各ガイドレール19,20には、その長手方向に沿ってシャッター12の各側端部12bを受け入れる案内溝19a,20aが形成されており、これにより、各ガイドレール19,20の横断面はコ字状をなしている。また、各ガイドレール19,20は、図示の例では、各扉15,16の内面15b,16bにおける前記一方の側縁部15a,16aに上下方向に沿って伸び且つ互いに平行になるように設けられており、その各案内溝19a,20aが各扉15,16の閉鎖位置で窓11の左右方向に沿って相反する方向へ向けて開放するように各扉15,16の前記一方の側縁部15a,16aに固定されている。これにより、各ガイドレール19,20の各案内溝19a,20aは、各扉15,16の全開位置で互いに向き合う。
【0026】
例えば夜間や外出するときは、先ず、図2に示すように、シャッター12をシャッターボックス13内に収納した状態で各扉15,16を全開位置に向けて各軸部材18の周りに回動させる。続いて、シャッターボックス13からシャッター12を引き出し、シャッター12の各側端部12bを各扉15,16に設けられた各ガイドレール19,20の案内溝19a,20a内に係合させ、シャッター12を各ガイドレール19,20に沿って下げることにより、図3に示すように、窓11をシャッター12で塞ぐ。
【0027】
これにより、シャッター12に形成された各通風孔12aから窓11を経て外気が室内に取り入れられるので、室内を換気することができ、また、窓11に設けられた網戸17により室内への虫の侵入を防止することができる。
【0028】
また、窓11がシャッター12で塞がれた状態では、シャッター12が従来と同様の防犯機能を果たし、また、雨が降ってきても、何等の開閉操作を施すことなく室内を換気しながら雨の侵入を確実に抑制することができる。シャッター12を閉じた状態で、シャッター12の下端と窓11の下部との間に錠前を付けることができる。これにより、より確実に防犯することができる。
【0029】
また、昼間に前記したようにシャッター12を下ろすと、室内を換気することができることに加えて、室内への太陽光の侵入を抑制することができる。
【0030】
このように、窓11に設けられた両開き式の一対の扉15,16に、該各扉を開いた状態で、風の通過を許す複数の通風孔12aが形成されたシャッター12の開閉を案内するためのガイドレール19,20がそれぞれ設けられていることから、各ガイドレール19,20は、各扉15,16が開いた状態で該両扉間に配置される。これにより、各扉15,16を開いたときに該各扉が各ガイドレール19,20間を横切ることはないので、各扉15,16が開いた状態でシャッター12を閉める際、該シャッターが各扉15,16に干渉することが防止される。従って、各扉15,16を開けた状態でシャッター12を確実に閉めることができる。
【0031】
また、各扉15,16の開閉を許すように該各扉から住宅の外方へ離れた位置に各ガイドレールを設ける場合のような複雑な構造を用いることなく簡単な構造で、各扉15,16が開いた状態でのシャッター12の開閉を可能とすることができるので、製造コストの増大を確実に抑制することができる。
【0032】
従って、簡単な構造で、各扉15,16が開いた状態でのシャッター12の開閉を可能とすることができることから、製造コストの増大を招くことなくシャッター12に形成された各通風孔12aを経て外気を開口部から室内に取り入れることができ且つ防犯することができる。
【0033】
また、前記したように、各扉15,16がそれぞれ住宅の壁10に平行になるように回動した全開位置でシャッター12の開閉が可能となることから、シャッター12を閉めた状態では、各扉15,16が壁10から大きく突出することはないので、スペース上の問題を招くことを確実に防止することができ、また、開いた各扉15,16によって例えば通行が妨げられることを確実に防止することができる。また、シャッター12を閉めた状態では、シャッター12が住宅の壁10に近接して配置されることから、見栄えの悪化を招くことを確実に防止することができる。
【0034】
本実施例では、各ガイドレール19,20が、それぞれ各扉15,16の一方の側縁部15a,16aに設けられた例を示したが、これに代えて、例えばシャッター12の幅寸法に応じて各扉15,16への各ガイドレール19,20の取付位置を適宜変更することができる。
【0035】
また、本実施例では、各ガイドレール19,20が、各扉15,16が閉鎖位置から180°回動した回動位置でシャッター12の開閉を案内するように各扉15,16に設けられた例を示したが、これに代えて、図4に示すように、各扉15,16が閉鎖位置から90°回動した回動位置でシャッター12の開閉を案内するように各ガイドレール19,20を各扉15,16に設けることができる。
【0036】
この場合、各ガイドレール19,20は、その各案内溝19a,20aが各扉15,16の閉鎖位置で住宅の内方へ向けて開放するようにすなわち各案内溝19a,20aの深さ方向が各扉15,16の板厚方向に一致するように、各扉15,16の前記一方の側縁部15a,16aに固定されている。これにより、各ガイドレール19,20の各案内溝19a,20aは、各扉15,16がそれぞれ閉鎖位置から90°回動した回動位置で互いに向き合う。
【0037】
図4に示す例によれば、各扉15,16が壁10から突出していることから、例えば暴風雨の発生時に、住宅にその横方向からたたきつけるように降る雨が通風孔12aを経て窓11から室内に侵入することを抑制するための衝立としての機能を各扉15,16に担わせることができる。
【0038】
図4に示す例では、各扉15,16が閉鎖位置から90°回動した回動位置でシャッター12の開閉ができるように各ガイドレール19,20を各扉15,16に設けた例を示したが、これに代えて、各扉15,16の所望の回動位置でシャッター12を開閉することができるように各ガイドレール19,20を各扉15,16に設けることができる。
【0039】
更に、本実施例では、窓11に、該窓を開閉するための両開き式の一対の扉15,16が設けられた例を示したが、これに代えて、図5に示すように、窓11に、該窓を開閉するための片開き式の扉21を設けることができる。
【0040】
この場合、扉21は、その一方の側縁部21aで、窓11の左右方向で互いに対向する一対の縁部11a,11bのうち一方の縁部11aに軸部材18を介して屋外(図5で見て壁10の下側である。)へ向けて回動可能となるように枢着されている。扉21の閉鎖位置で屋内側に位置する内面21bにおける前記一方の側縁部21a及び窓11の他方の縁部11bには、それぞれ前記した複数の通風孔12aが形成されたシャッター12の開閉を案内する前記したと同様の一対のガイドレール19,20が設けられている。
【0041】
窓11の前記他方の縁部11bに設けられたガイドレール19は、その案内溝19aが窓11の内方へ向けて開放するように配置されている。他方、扉21の前記一方の側縁部21aに設けられたガイドレール20は、その案内溝20aが扉21の前記した閉鎖位置で窓11の前記一方の縁部11aへ向けて開放するように、扉21の前記一方の側縁部21aに固定されている。これにより、扉21に設けられたガイドレール20の案内溝20aは、扉21の前記した全開位置で、窓11の前記他方の縁部11bに設けられたガイドレール19の案内溝19aに対向する。窓11の前記他方の縁部11bにガイドレール19を取り付ける際、該ガイドレールが扉21に設けられたガイドレール20に扉21の全開状態で対向するように壁10からのガイドレール19の突出位置を調節するために、窓11の前記他方の縁部11bにガイドレール19を扉21の板厚寸法に応じたスペーサーを介して取り付けることができる。
【0042】
図5に示す例によれば、住宅の窓11に設けられた片開き式の扉21と、窓11の前記他方の縁部11bとに、扉21を開いた状態で、複数の通風孔12aが形成されたシャッター12の開閉を案内するためのガイドレール19,20がそれぞれ設けられていることから、各ガイドレール19,20は、扉21が開いた状態で該扉及び窓11の前記他方の縁部11b間に配置される。これにより、扉21を開いたときに該扉が各ガイドレール間を横切ることはないので、扉21を開いた状態でシャッター12を閉める際、該シャッターが扉21に干渉することが防止される。従って、扉21を開けた状態でシャッター12を確実に閉めることができる。
【0043】
また、扉21の開閉を許すように該扉から建物の外方へ離れた位置に各ガイドレール19,20を設ける場合のような複雑な構造を用いることなく簡単な構造で、扉21が開いた状態でのシャッター12の開閉を可能とすることができるので、製造コストの増大を確実に抑制することができる。
【0044】
更に、扉21が全開位置におかれた状態では、該扉が住宅の壁10から大きく突出することはないので、スペース上の問題を招くことを確実に防止することができ、また、開いた扉21によって例えば通行が妨げられることを確実に抑制することができる。また、シャッター12を閉めた状態では、シャッター12が住宅の壁10に近接して配置されることから、見栄えの悪化を招くことを確実に防止することができる。
【0045】
図5に示した例では、ガイドレール19,20が、扉21が閉鎖位置から180°回動した回動位置でシャッター12の開閉を案内するように扉21に設けられた例を示したが、これに代えて、扉21が閉鎖位置から90°回動した回動位置でシャッター12の開閉を案内するようにガイドレール19,20を扉15,16に設けることができる。
【0046】
また、図1乃至図5に示した例では、シャッター12に設けられた通風手段が、複数の通風孔12aで構成された例を示したが、これに代えて、シャッター12を閉めた状態で窓11から外気を取り入れることができる手段であれば、通風孔12a以外の手段を用いることができる。
【0047】
更に、図1乃至図5に示した例では、住宅の窓11に本発明を適用した例を示したが、これに代えて、例えば住宅の玄関、住宅以外の建物の窓11及び出入口等の開口部に本発明を適用することができる。
【0048】
また、図1乃至図5に示した例では、防犯すべく窓11を塞ぐための防犯用戸にシャッター12を用いた例を示したが、これに代えて、例えば雨戸のようなシャッター12以外の防犯用戸を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明に係る開口部の開閉構造を概略的に示す斜視図である。
【図2】各扉が閉鎖位置におかれた状態と各扉の全開位置でシャッターを閉めた状態とを概略的に示す横断面図である。
【図3】シャッターを閉めた状態を概略的に示す斜視図である。
【図4】本発明に別の実施例を概略的に示す縦断面図である。
【図5】本発明の別の実施例を概略的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 壁
11 開口部(窓)
11a,11b 縁部(窓の縁部)
18 軸部材
15,16,21 扉
12a 通風手段(通風孔)
12 防犯用戸(シャッター)
19,20 ガイドレール
14 開口部の開閉構造
19a,20a 案内溝
15b,16b,21b 面(扉の内面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の壁に形成された開口部の互いに対向する縁部のそれぞれに軸部材を介して屋外へ向けて回動可能に枢着され、前記開口部を開閉するための両開き式の一対の扉と、風の通過を許す通風手段が設けられ、前記開口部を屋外から塞ぐための防犯用戸とを備え、前記各扉には、前記防犯用戸の開閉を案内するためのガイドレールが、それぞれ前記両扉が開いたときに該両扉間で互いに対向するように設けられていることを特徴とする開口部の開閉構造。
【請求項2】
前記各ガイドレールには、前記防犯用戸を受け入れる案内溝がそれぞれ前記各ガイドレールの長手方向に沿って形成されており、前記各ガイドレールは、それぞれ前記各扉が前記開口部を閉鎖する閉鎖位置で前記各扉の前記建物内側に位置する面に、前記両扉がそれぞれ閉鎖位置から回動して前記壁にほぼ平行になる回動位置で前記各案内溝が互いに対向するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の開口部の開閉構造。
【請求項3】
建物の壁に形成された開口部の縁部に軸部材を介して屋外へ向けて回動可能に枢着され、前記開口部を開閉するための片開き式の扉と、風の通過を許す通風手段が設けられ、前記開口部を屋外から塞ぐための防犯用戸とを備え、前記開口部の前記縁部に向かい合う縁部及び前記扉には、前記防犯用戸の開閉を案内するためのガイドレールが、それぞれ前記扉が開いたときに該扉と前記開口部の前記縁部との間で互いに対向するように設けられていることを特徴とする開口部の開閉構造。
【請求項4】
前記各ガイドレールには、前記防犯用戸を受け入れる案内溝がそれぞれ前記各ガイドレールの長手方向に沿って形成されており、前記各ガイドレールは、前記扉が前記開口部を閉鎖する閉鎖位置で前記扉の前記建物内側に位置する面及び前記開口部の前記縁部に向かい合う縁部に、前記扉が閉鎖位置から回動して前記壁にほぼ平行になる回動位置で前記各案内溝が互いに対向するように設けられていることを特徴とする請求項3に記載の開口部の開閉構造。
【請求項5】
前記通風手段は、前記防犯用戸に形成された複数の通風孔であることを特徴とする請求項1乃至4に記載の開口部の開閉構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−307597(P2006−307597A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−134142(P2005−134142)
【出願日】平成17年5月2日(2005.5.2)
【出願人】(000002174)積水化学工業株式会社 (5,781)
【Fターム(参考)】