説明

防水性を有する電気的接続部品及びこれを備えた電気製品

【目的】 着脱自在に接続することが可能なプラグとジャックの部位で、またその一形態としてのピンプラグとピンジャックの部位で防水性が破られないようにすべく、防水性を有する電気的接続部品を提供する。
【構成】 プラグの接点金具とツマミとの間にパッキンを設けて、このパッキンがジャックの周囲に密着するようにして成る。またピンプラグとピンジャックに付いても同様の構成とした。なおジャックやピンジャックの側にもパッキンを設けることが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は例えばアウトドアで利用される防水ラジオや風呂で使用される防水マッサージ機などの電気製品と、これに用いられる防水性を有する電気的接続部品に関する。
【背景技術】
【0002】
主にアウトドアで使用され降雨やシャワーにも強いラジオや、風呂の中で例え湯船につけても大丈夫なように作られている電気マッサージ機や、防水形の押釦スイッチなどでは、全体として水に強い構造が採用されている。
【0003】
これ等は何れも内部全体を防水膜層で包むような構造となっており、これにより湿気や水分の浸入が防がれている。或いは外部を透明なプラスチックケースで覆うようにして防水性能を獲得している場合もある。
【特許文献1】 特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上述のような全体を防水手段で包むものでは、例えば防水ラジオのようにイヤホンを着脱自在に取り付けようとすると、そこで防水性が破られてしまう。また電気マッサージ機に於いて、偏心分銅が回転軸に設けられたモータを備える振動発生部と電池やスイッチや前記モータの回転制御回路を備える制御部とを別々に設けて両者をリード線で着脱自在に接続するような場合では、両者共にリード線の接続部分で防水性が破られてしまうのである。
【0005】
このような接続部分には、プラグとジャックとの組やその一形態としてのピンプラグとピンジャックとの組が用いられることが多いが、このような電気的接続部品に付いてこの部位で防水性が破られてしまうのは問題である。
【0006】
そこでこの発明では上述したような問題点を解決して、着脱自在に接続することが可能なプラグとジャックの部位でまたその一形態としてのピンプラグとピンジャックの部位で防水性が破られないようにすべく、防水性を有する電気的接続部品を提供することを目的とする。またこのような防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題は、プラグの接点金具とツマミとの間にパッキンが設けられており、このパッキンがジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品とすることで達成される。プラグとジャックには各種の形態がある。また特にピンプラグとピンジャックには、2芯ケーブルによって電源供給や音声信号伝達を行なうためだけの2接点のものもあれば、電源供給と共に制御信号伝達などを行なう3接点以上の接点を備えたものもある。またパッキンにはゴムパッキンなど任意のものが使用可能である。
【0008】
たとえ電気製品のジャックの口とプラグとの間に防水性能を持たせておいたとしても、プラグの接点金具が挿される部位のみ孔が開いており防水性を備えないのであるが、この発明によればプラグをジャックに挿すと、プラグ側のパッキンがジャックの周囲に密着するためにこの時点で防水機能が得られたことになり、この部位から湿気や水分が浸入することはない。なおプラグ側に於いてはプラグとケーブルとの接点を防水構造としておくことが好ましい。これはピンプラグとピンジャックの組に於いても言える。またこれは以下の説明に於いても同様である。
【0009】
また上記課題は、プラグの接点金具とツマミとの間にパッキンが設けられており、ジャックの前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品とすることで達成される。
【0010】
この発明によればプラグをジャックに挿着すると、プラグ側のパッキンとジャック側のパッキンとが密着するために、この時点で防水機能が得られたことになり、この部位から湿気や水分が浸入することはない。なおプラグ側に於いては、プラグとケーブルとの接点を防水構造としておくことが好ましい。
【0011】
また上記の課題は、ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共にこの螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に、前記パッキンがピンジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品とすることによって達成される。ピンプラグとピンジャックの接点数に付いては上述した通りである。
【0012】
この発明のピンプラグをピンジャックに挿すにはピンプラグを螺子を回すように回転させるようにする。パッキンによるピンプラグとピンジャックとの間の前記パッキンによる防水機能に付いては上述した通りであるが、この発明ではさらにピンプラグ側に螺子部が設けられており、これに対応してピンジャック側にも螺子部が設けられていることにより、ピンジャックにピンプラグを螺子込むとこの時点で防水機能が得られたことになり、この部位でも防水性が確保されるようになる。従ってこの発明によれば螺子とパッキンとによる二重の防水性能を獲得出来るのである。
【0013】
また上記の課題は、ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共にこの螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品とすることにより達成される。
【0014】
螺子部によるピンプラグとピンジャックとの間の防水機能に付いては上述した通りであるが、この発明ではピンプラグをピンジャックに挿すと、ピンプラグ側のパッキンとピンジャック側のパッキンとが密着するためにこの時点で防水機能が得られたことになり、この部位から湿気や水分が浸入することはない。
【0015】
なお請求項1の発明に関して前記ツマミに滑り止めが設けられているものとしても良い。また請求項2の発明に関して前記ツマミに滑り止めが設けられているものとしても良い。同様に請求項3の発明に関して前記ツマミに滑り止めが設けられているものとしても良い。また請求項4の発明に関して前記ツマミに滑り止めが設けられているものとしても良い。この滑り止めとしては、ツマミに付けるゴムやツマミの表面に刻設されたリブなどを上げることが出来るが、これ以外の形態のものも任意に採用可能である。
【0016】
請求項1や請求項3の発明ではプラグはツマミをつまんでジャックに挿されるが、この際にツマミをつまむ指先でプラグの方向に力を加えることになる。従ってツマミに滑り止めが設けられているとプラグを挿したり抜いたりする際に指先が滑らないので良い。水周りで使用される電気的接続部品としてはこのような滑り止めが設けられている方がより好ましくある。
【0017】
また請求項2や請求項4の発明ではプラグはツマミを指先でつまんで回すようにしてジャックの中に挿されるが、このツマミを回転させる方向に力を加えた際にツマミに滑り止めが設けられていると指先が滑らないので良い。やはり水周りで使用される電気的接続部品としてはこの方がより好ましい。
【0018】
さて、この発明の電気的接続部品はアウトドアや水周りで使用されるあらゆる電気製品に適用可能である。すなわち請求項6の発明は防水性を有する電気製品がプラグを受けるジャックを備えており、また前記プラグの金属端子とツマミとの間にパッキンが設けられており、このパッキンがジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品である。
【0019】
電気製品の全体は防水性を備えていなくてはならないが、上記のような電気的接続部品を用いることにより、この部位の防水性が破られることなく確保され、従って全体が防水性を備えることになる。
【0020】
また請求項7の発明は防水性を有する電気製品がプラグを受けるジャックを備えており、前記プラグの金属端子とツマミとの間にパッキンが設けられており、ジャックの前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられている防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品である。
【0021】
電気製品の全体は防水性を備えていなくてはならないのであるが、プラグをジャックに挿すと、プラグ側のパッキンとジャック側のパッキンとが密着するためにより良いな防水性が得られる。
【0022】
また請求項8の発明は防水性を有する電気製品がピンプラグを受けるピンジャックを備えており、前記ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共に、この螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に、前記パッキンがピンジャックの周囲に密着するように構成されている防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品である。
【0023】
この発明の電気製品では、電気的接続部品の部位がピンプラグとピンジャックに刻設された螺子部とピンプラグ側に設けられたパッキンとによって、この部位の防水性が確保されており、従ってこの電気製品はこの部位で防水性が破られることなく全体が防水性を備えていることになる。
【0024】
また請求項9の発明は防水性を有する電気製品がピンプラグを受けるピンジャックを備えており、前記ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共に、この螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられている、防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品である。
【0025】
この発明の電気製品では、ピンプラグとピンジャックとに刻設された螺子部によって、ピンジャックにピンプラグを螺子込むとこの時点で防水機能が得られたことになり、この部位での防水性が確保されるが、更にピンプラグ側のパッキンとピンジャック側のパッキンとが密着することによっても防水機能が得られるため、より良いな防水性能が獲得される。
【0026】
次に上記請求項6〜請求項9の各電気製品に於いて、前記ツマミに滑り止めが設けられているものとすることが出来る。この滑り止めとしては、ツマミに付けるゴムやツマミの表面に刻設されたリブなどを上げることが出来るが、これ以外の形態のものも任意に採用可能である。
【0027】
請求項6や請求項8の電気製品では水周りで使用するに際して、プラグを挿したり抜いたりする時に指先が滑らなくて良い。また請求項7や請求項9の電気製品では水周りで使用するに際して、ピンプラグのツマミを回転させた時に指先が滑らなくて良い。
【発明の効果】
【0028】
この発明によれば、結合によって防水性が得られるプラグとジャックを得ることが出来た。またこのプラグとジャックとを使用することによって、この部位の防水性が確保される電気製品を得ることが出来た。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下この発明の実施形態を図面を用いて説明するが、この発明はこれ等の実施形態にのみ限定されるものではない。例えば第1実施形態のピンプラグとピンジャックとの組に付いては、これを他のプラグとジャックとの組に付いて適用することが可能である。また実施形態のプラグやジャックの形状に限定されるものでもない。
【0030】
第1実施形態
図1及び図2を用いてこの実施形態のピンプラグ部1、及びこのピンプラグ部1に対応するピンジャック部4を備えたコントローラ3に付いて説明する。これ等は風呂で使用される防水マッサージ機の一部であり、図2で表わされたコントローラ3はピンプラグ部1の接続口であるピンジャック部4を備えている。図示しない振動発生部は防水性を備えており、この振動発生部の電源としての乾電池を内蔵するコントローラ3も防水性を備えており、前記ピンプラグ部1から延びるコード12は振動発生部に接続されている。従ってピンプラグ部1を前記ピンジャック部4に挿し込むと動作準備完了となる。
【0031】
前記ピンプラグ部1は合成樹脂製のつまみ11と、その中に埋め込まれて先端を突出する接点金具10と、この接点金具10に配線されたコード12とから成り、さらに前記つまみ11の前面(接点金具10の面)に接点金具10と同軸にリング形状のゴムパッキン2が取り付けられている(図1)。なお図2で表わされたコントローラ3の符号30はメンブレンスイッチでありこの中に符号31で指し示した押しボタンが配置されているが、この部位の動作設計に付いては説明を省略する。
【0032】
前記ピンプラグ部1をピンジャック部4に挿し込むと、ピンジャック部4内の図示しない接点金具とピンプラグ部1の接点金具10とが接触して通電可能となる。この際にリング形状の前記ゴムパッキン2がピンジャック部4の前面に密着するため、前記接点金具10が挿される部位の孔がゴムパッキン2によって塞がれてこの部位が防水され、この部位から湿気や水分が浸入することがなくなるのである。
【0033】
第2実施形態
図3はこの実施形態のピンジャック部40の側面図である。上述した第1実施形態のピンジャック部4では、ピンプラグ部1のゴムパッキン2がピンジャック部4の前面に直接密着するようになっていたが、この実施形態のピンジャック部40には前記ゴムパッキン2が密着する部位に別のゴムパッキン20が取り付けられている点に特徴を有する。
【0034】
従って前記ピンプラグ部1をこの実施形態のピンジャック部40に差し込んだ時には、ピンプラグ部1側のゴムパッキン2とピンジャック部40側のゴムパッキン20とが密着してより強固な防水性が得られるのである。なお図中符号41はピンジャック部40の筐体であり、符号42はピンプラグ部1の前記接点金具10が挿入される挿入筒であり、また符号43はピンプラグ部1の接点金具10に接触するピンジャック部40の接点金具である。
【0035】
第3実施形態
図4はこの実施形態のピンプラグ部5の側面図である。上述した第1実施形態のピンプラグ部1と異なる最大の点は合成樹脂製のつまみ51中に埋め込まれて先端を突出する接点金具50とゴムパッキン2との間の部位にネジ部21が螺刻されている点である。また図示しないがこのネジ部21に対応するピンジャック部側の部位にもネジ部が螺刻されている。なお図中符号52はコートを指す。
【0036】
従って前記ピンプラグ部5を図示しないピンジャック部に差し込むにはつまみ51を右回転させるようにするのである。そして最後までねじ込むとピンプラグ部5のゴムパッキン2がピンジャック部の前面の図示しないゴムパッキンに密着する。従って防水性はゴムパッキン2とネジ部21とによって獲得されることになるのである。
【0037】
ところで上述したコントローラ3は電源としての乾電池を内蔵したり、メンブレンスイッチなどの操作部を備えている。水周りで使用されるものとしては防水性を備えている必要がある。防水性は乾電池を収容する機能しか備えていないような電池ボックスなどに付いても、乾電池の出し入れを可能とする限りは必要な機能である。また操作部がメンブレンスイッチ等の防水性に優れたものでなく、例えばコイル状且つCリング形状のニクロム線にブラシを接触させ、このブラシを回動させるためのダイヤルを筐体の外側に設けたようなバリオームによるものなどでは別途防水機能を付与する必要がある。従ってこの発明の目的として操作部や乾電池の出し入れ口の部位で防水性が破られないようにすべく、防水性を有する電気的接続部品を提供することを目的とする。またこのような防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品を提供することを目的とする。以下ではこのようなことを可能にする実施形態を説明する。
【0038】
第4実施形態
図5はこの実施形態のコントローラ6の部分断面図であるが、ダイヤル60を備えており、ダイヤル60を回すことによってニクロム線70の抵抗値を変化させることが出来るものである。すなわちコントローラ6の筐体61には円形状の嵌合筒62が形成されているが、この嵌合筒62にダイヤル60が嵌合されている。ダイヤル60の裏側から延びる軸は筐体61を回動自在に貫通してその先端部に回転板64が形成されている。この回転板64にはブラシ7が取り付けられており、このブラシ7がCリング状のニクロム線70に接触するように設けられている。ここで前記嵌合筒62の上端外側部には段部63が形成されており、この段部63にリング状のゴムパッキン22が填め合わされている。また前記軸の回転板64の部位にリング状のゴムパッキン23が填め合わされており、前記筐体61に接触するように設けられている。
【0039】
従ってダイヤル60の裏側から延びる前記軸が貫通する筐体61の部位は2つのゴムパッキン22,23により防水性が付与されていることになり、筐体61すなわちコントローラ6はこのダイヤル60の部位で防水性が破られることがなくなっている。なおゴムパッキン22,23は何れか1を利用する構成も可能である。
【0040】
第5実施形態
図6はこの実施形態の電池ボックスの説明図であるが、乾電池の収納部80の口には蓋部8がヒンジ81によって開閉自在に設けられており、収納部80の口にゴムパッキン24が取り付けられて、前記蓋部8との間で防水性が保たれるように構成されている。
【0041】
また蓋部8の前記ヒンジ81の反対側部には掛止突起82が設けられており、これに対応する収納部80の部位に設けられた掛止突起83とは蓋部8を閉じた時に両者の凸部が一体化するように構成されている。また切欠部85を有する掛止具84が収納部80のこの部位に回動自在に取り付けられており、この掛止具84を蓋部8側に回した時に、前記掛止突起82,83の一体化した凸部を前記切欠部85に潜らせると、掛止具84が掛止突起82を押さえて蓋部8が開かないように固定することが出来る。この時に前記ゴムパッキン24が防水性を発揮するわけである。
【0042】
第6実施形態
次に図7及び図8を用いてこの実施形態の電池ボックス9を説明する。このものは内筒部90とこの上に被せる外筒部93とから構成されている。この内筒部90はその中央部に2本のスリットで分割された切欠片92が形成されており、その中程に掛止孔92が開孔されている。また前記外筒部93の中央部には防水性の押しボタン95が設けられている。なお符号94は外筒部93の開口部であり、ここから前記内筒部90が挿着される。この際に内筒部90の奥方に内筒部90の外周に沿って設けられたゴムパッキン25が、外筒部93の開口部94に密着するように構成されている(図7)。
【0043】
前記内筒部90は2本の乾電池Bをその極性を異なるようにして挿着し得るようなスペースを有すると共に、乾電池Bの陽極が接触する接点金具71と、乾電池Bの陰極が弾接する接点となるコイルバネ72が内筒部90の底部に並設されている。他方、外筒部93の底部にも乾電池Bの陽極が接触する接点金具71と乾電池Bの陰極が弾接するコイルバネ72とが電気的に接続されて設けられている。従って乾電池Bに弾接するコイルバネ72によって、常には外筒部93から内筒部90が抜け出す方向に付勢されていることになる。
【0044】
ところで前記外筒部93の前記掛止孔92の側には掛止突起96が掛止孔92の方向に付勢されて設けられている。また前記押しボタン95の内部にある突起が内筒部90の前記切欠片91を押圧し得る位置に設けられている。従って内筒部90に外筒部93を被せると、前記掛止突起96が掛止孔92に掛止して固定されるが、この時に内筒部90側の前記ゴムパッキン25が外筒部93の開口部94に密着する。次に前記押しボタン95を押すと前記切欠片91が内側へ押されて移動するため、前記掛止孔92が前記掛止突起96から外れるが、そうなると前記コイルバネ72の弾力によって内筒部90が外筒部93から飛び出すように抜け出ることになる。これは電池Bの交換に都合が良い作用となっている。
【0045】
第7実施形態
次にこの実施形態の電池ボックスを図9を用いて説明する。収納部80の乾電池の出し入れ口には円形状の嵌合筒88が形成されており、またこの嵌合筒88に嵌合し得る嵌合溝86が蓋部に設けられており、蓋部8は収納部80に対して着脱自在である。またこの嵌合筒88の根元の外周にはゴムパッキンが取り付けられている。さらに嵌合筒88の外周部には螺子溝89a,89bが2回対称の位置に形成されており、この螺子溝89a,89bに対して嵌脱自在となる突起87a,87bが嵌合溝86の内周部の2回対称の位置に設けられている。
【0046】
そこで前記蓋部8の突起87a,87bを嵌合筒88の螺子溝89a,89bに嵌め合わせて蓋部8を締める方向(通常は右方向)に回転させると、前記突起87a,87bが螺子溝89a,89bに案内され螺子溝89a,89bの奥方へ移動するに連れて蓋部8が螺子込まれて行き、蓋部8が前記ゴムパッキン24に密着すると蓋部8の締め付けが完了し、電池ボックスの防水性が確保されることになる。なおこの状態で蓋部8の外周形状と収納部80の外周形状とが一致するように(面が合うように)設計しておくことにより、蓋部8を締めた時の電池ボックスの見掛けが良好なものとなる。
【産業上の利用可能性】
【0047】
この発明のプラグ・ジャックやピンプラグ・ジャックは防水性や防湿性を必要とするあらゆる電気製品に利用することが可能であり、その形態には特に限定がない。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】 第1実施形態のピンプラグ部の側面図である。
【図2】 同実施形態のピンジャック部を用いたコントローラの平面図である。
【図3】 第2実施形態のピンジャック部の側面図である。
【図4】 第3実施形態のピンプラグ部の側面図である。
【図5】 第4実施形態のコントローラの部分断面図である。
【図6】 第5実施形態の電池ボックスの説明図である。
【図7】 第6実施形態の電池ボックスの平面図である。
【図8】 同実施形態を説明する断面模式図である。
【図9】 第7実施形態の電池ボックスの説明図である。
【符号の説明】
【0049】
1 ピンプラグ部
10 接点金具
11 つまみ
12 コード
2 ゴムパッキン
20 ゴムパッキン
21 ネジ部
22 ゴムパッキン
23 ゴムパッキン
24 ゴムパッキン
25 ゴムパッキン
3 コントローラ
30 メンブレンスイッチ
31 押しボタン
4 ピンジャック部
40 ピンジャック部
41 筐体
42 挿入筒
43 接点金具
5 ピンプラグ部
50 接点金具
51 つまみ
52 コード
6 コントローラ
60 ダイヤル
61 筐体
62 嵌合筒
63 段部
64 回転板
7 ブラシ
70 ニクロム線
71 接点金具
72 コイルバネ
8 蓋部
80 収納部
81 ヒンジ
82 掛止突起
83 掛止突起
84 掛止具
85 切欠部
86 嵌合溝
87a 突起
87b 突起
88 嵌合筒
89a 螺子溝
89b 螺子溝
9 電池ボックス
90 内筒部
91 切欠片
92 掛止孔
93 外筒部
94 開口部
95 押しボタン
96 掛止突起
B 乾電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラグのピンとツマミとの間にパッキンが設けられており、このパッキンがピンジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品。
【請求項2】
プラグのピンとツマミとの間にパッキンが設けられており、ジャックの前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品。
【請求項3】
ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共にこの螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に、前記パッキンがピンジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品。
【請求項4】
ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共にこの螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品。
【請求項5】
前記ツマミに滑り止めが設けられている、請求項1乃至請求項4の何れか一に記載の防水性を有する電気的接続部品。
【請求項6】
防水性を有する電気製品がプラグを受けるジャックを備えており、前記プラグのピンとツマミとの間にパッキンが設けられており、このパッキンがジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品。
【請求項7】
防水性を有する電気製品がプラグを受けるジャックを備えており、前記プラグのピンとツマミとの間にパッキンが設けられており、ジャックの前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品。
【請求項8】
防水性を有する電気製品がピンプラグを受けるピンジャックを備えており、前記ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共にこの螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に、前記パッキンがピンジャックの周囲に密着するように構成されていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品。
【請求項9】
防水性を有する電気製品がピンプラグを受けるピンジャックを備えており、前記ピンプラグのピンとツマミとの間に螺子部が設けられていると共にこの螺子部と前記ツマミとの間にパッキンが設けられており、且つピンジャックの前記螺子部に当たる部位にこれに対応する螺子部が設けられていると共に前記パッキンに当たる部位にパッキンが設けられていることを特徴とする、防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品。
【請求項10】
前記ツマミに滑り止めが設けられている、請求項6乃至請求項9の何れか一に記載の防水性を有する電気的接続部品を備えた電気製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−41629(P2008−41629A)
【公開日】平成20年2月21日(2008.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−232776(P2006−232776)
【出願日】平成18年8月2日(2006.8.2)
【出願人】(391004540)ユーズ株式会社 (5)
【Fターム(参考)】