防災情報提供システム
【課題】業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なっても、ユーザ端末側に対しては防災、交通、天気等に関わる情報を容易に共通した見方がでるページで提供できる防災情報提供システムを得る。
【解決手段】防災関連情報をXML形式で効率的にストレージサーバ3に収集・集約し、それらをパソコン10a、携帯電話機16、CATV等の複数のメディアを用いてユーザに提供するシステムとし、「気象情報」、「メール配信」、「電話応答」の3つの機能を有し、「メール配信」、「電話応答」の機能を備えることによって、健常者だけではなく視覚障害、聴覚障害者などの災害弱者を考慮した連携をはかる。
そして、各サーバ間のデータ連携方法は、原則的にファイルストレージ上のXMLファイルを介して行い、またデータの削除は原則的にデータ取得側で実施することとする。さらに、複数の装置で参照するファイルについては、定期的にバッチプログラムを動作させることによりデータが増大しつづけることを防止する。
【解決手段】防災関連情報をXML形式で効率的にストレージサーバ3に収集・集約し、それらをパソコン10a、携帯電話機16、CATV等の複数のメディアを用いてユーザに提供するシステムとし、「気象情報」、「メール配信」、「電話応答」の3つの機能を有し、「メール配信」、「電話応答」の機能を備えることによって、健常者だけではなく視覚障害、聴覚障害者などの災害弱者を考慮した連携をはかる。
そして、各サーバ間のデータ連携方法は、原則的にファイルストレージ上のXMLファイルを介して行い、またデータの削除は原則的にデータ取得側で実施することとする。さらに、複数の装置で参照するファイルについては、定期的にバッチプログラムを動作させることによりデータが増大しつづけることを防止する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災情報提供システムに関し、特に業種毎に独自のデータ形式で防災、交通等に関わる情報を保存しているサーバからのデータを、集めてこれらを一目で把握させるためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
既存の防災情報システムは、紙ベースの報告フォーマットに基づいて設計されており、収集したデータを帳票出力するだけではなく、付加情報としてGISデータも扱える。
【0003】
しかしながら、GISを導入した平成12年以降は帳票出力を主体としたニーズから、よりGISを中心としたWeb上での解析機能や、防災を軸としつつもより総合的な情報提供を果たす役割に対するニーズが高まってきており、ニーズに対するWebシステムとしては現在の既設システムでは必ずしも最適化されているとは言えないのが現状である。
【0004】
また、ビルドアップによる構築(***意味不明**)であるため本来備えておくべき機能の一部が欠落しているという問題もある。
【0005】
例えば、既設システムは、データ収集方法、ユーザインターフェース、WebGISの項目を特徴としている。
【0006】
データ収集方法は、市町村などからの報告を電話、faxによる情報収集管理から自動的に生成することを最大の目的として構成され、登録する文字情報はそれまでに手作業で行っていた情報を網羅しており、消防庁への報告を行うのに必要な項目としている。
【0007】
ユーザインターフェースは、Webページの報告様式はそれまでの紙ベースでの報告に基づき設計されており、被害種別毎に一覧形式の入力インターフェースを実現することによって、電話、faxで業務を行ってきた実務担当者にとって違和感のないインターフェースが実現されている。
【0008】
WebGISは、帳票作成機能を主体としたWebシステムの方針に従って構築されており、文字情報の負荷情報としてGISを利用するものであり、全ての地図データは防災LAN内のサーバで管理し、国土地理院作成の数値地図等をベースに構築されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の既存のシステムは、レスポンス、操作性、機能性等に問題がある。
【0010】
レスポンスについては、報告件数が増加するにつれてページの表示速度が低下する。また、GISにおいてサーバに全地図データを保持していることにより通信時間が増大し、それにより費用が増大する。
【0011】
操作性については、報告件数が増加するに従って、ページのスクロールが多発する。また、報告画面において、複数の担当者が同時に同じ報告項目を報告することができない。
【0012】
また、ページのツリー構造が複雑で画面間の遷移をスムーズに行うことができない。
【0013】
また。多くの項目をキーボードで直接入力する必要がある(入力補助機能が乏しい)。
【0014】
緊急性、重要性のある報告とそうでいない報告との区別が判断し難い。
【0015】
また、地図データの質が腐敗化しつつあり、データ量についても不足している。さらに、GISにおいて操作が複雑で分かりづらい。
【0016】
機能性については、市町村、関係機関における集計、帳票出力機能がない、検索機能、フィルタリング機能が乏しい、PC端末以外に防災情報システムにアクセルする手段がない。
【0017】
データの表示機能が文字ベースのマトリックス1種のみで多角的なデータ解析が困難である。
【0018】
その他については、定期的な人事異動等により、職員のシステム操作に対する習熱度を維持するのが困難である。
【0019】
また、連携することによって互いに高め合うことが可能なシステムとの連携が実現できない。
【0020】
さらに、視聴障害者や災害弱者を考慮した情報伝達手段がない。すなわち、従来の防災システムは、業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なるので、共通した見方ができないという課題があった。
【0021】
本願発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なっても、ユーザ端末側に対しては防災、交通、天気等に関わる情報を容易に共通した見方がでるページで提供できる防災情報提供システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、少なくとも、一定地域の行政機関が収集可能な災害、交通情報に関わる情報を収集し、このデータを独自の形式又はXML形式で送信する第1のサーバ、自業者の交通情報を収集して前記XML形式又は独自の形式で配信する第2のサーバ、気象情報を前記XML形式又は独自の形式で配信する第3のサーバに対して防災情報提供サーバが通信を行って、これらの情報を要望するユーザ端末に前記XML形式のデータに基づく画面を提供する防災情報提供システムである。
【0023】
前記防災情報提供サーバは、前記各サーバが送信する情報の種類毎のフォルダ、前記端末の種類に応じたフォルダが予め設定されたメモリと、前記各サーバからのデータが前記XML形式のデータかどうかを判断し、XML形式でない前記独自の形式のデータの場合は、該データをXML形式に変換する手段と、前記各サーバからのデータを前記XML形式に変換した後に、該XML形式のデータのタグ情報で情報の種類を判断し、該判断した種類の前記フォルダに、XMLデータを保存する手段と、前記ユーザ端末が要望する情報の種類に該当するフォルダを前記メモリから検索し、該フォルダ内のXMLデータのうちで予め設定されている項目のXMLデータを読み出して、これを一画面に構成して前記ユーザ端末に送信する手段とを備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明によれば、防災、交通、天気等にかかわる情報をXML又は独自の形式のデータで各種業種、行政機関のサーバから収集させ、これをXMLファイルで情報の種類毎に格納し、ユーザ端末からのアクセスがあったときは、ユーザが要望する種類に関連するXMLデータを予め設定されている項目種だけあつめ、これを1画面でみられる形式にして送信する。
【0025】
このため、業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なったとしても、共通した見方でできるだけ多くの情報をユーザ端末に提供できるという効果が得られている。
【0026】
従って、災害情報等においては緊急性を要するものであるから、自分のもっとも必要とする情報を直ちにみることができるので、災害用に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本実施の形態は、防災関連情報をXMLで効率的に収集・集約し、それらをパソコン、携帯電話機、CATV等の複数のメディアを用いてユーザに提供するシステムであり、「気象情報」、「メール配信」、「電話応答」の3つの機能を有し、「メール配信」、「電話応答」の機能を備えることによって、健常者だけではなく視覚障害、聴覚障害者などの災害弱者を考慮した連携をはかっている。
【0028】
そして、各サーバ間のデータ連携方法は、原則的にファイルストレージ上のXMLファイルを介して行い、またデータの削除は原則的にデータ取得側で実施することとする。さらに、複数の装置で参照するファイルについては、定期的にバッチプログラムを動作させることによりデータが増大しつづけることを防止する。
【0029】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1の概念図である。図1に示すシステムは、ライフライン端末装置1からの災害時における交通情報、電力情報、ガス情報、気象情報(雨量情報、風情報等)、避難施設情報等(総称して災害情報という)を防災情報提供サイトCの情報登録用サーバ3が登録する。
【0030】
また、防災情報提供サイトCの自動巡回サーバ3が鉄道事業者サーバ5、船舶事業者サーバ6、バス事業者サーバ7から希望の情報を検索し、これらを情報登録用サーバ3に登録する。
【0031】
また、気象情報会社のサーバ8(図示せず)は情報登録用サーバ3と通信を確立して、XML形式の気象情報を情報登録用サーバ3(ストレージサーバともいう)に登録する。
【0032】
XML変換・情報提供サーバ9は、情報登録用サーバ3の災害情報がXML形式かどうかを判断し、XML形式ではない場合は、その情報をXML形式(タグ形式)に変換する。
【0033】
そして、外部からの端末10(10a、10b、・・・)からのアクセスによって、希望の災害情報をhtmlでインターネット11を介して送信する。
【0034】
すなわち、災害情報をXML形式で送信させて保存又はXML形式に変換して保存し、これらのXML形式の災害情報をhtmlで外部に提供することによって、関連のシステムからの各種データを統一的な形式でユーザに提供している。
【0035】
図2は本実施の形態1の概略構成図である。図2に示すようにライフラインのサービスサイトAは、ライフライン端末1a、サーバ1b、データベース1c等(総称してライフライン端末装置1)から構成され、ライフライン端末1a(パソコン)に入力された災害情報(県道の交通情報(国の番号と交通情報)、田畑の状況、河川の状況)をデータベース1cに保存する。このライフライン端末1aで入力する情報は後述するXML形式で入力するのが好ましい。
【0036】
サーバ1bは、防災情報提供サイトCからの要求されたファイルのデータ(XMLの場合もある)をインターネット11を介して送信する。
【0037】
交通関係のサービスサイトB(本実施の形態では鉄道)は、端末5b(パソコン)、サーバ5a、データベース5c等(総称して交通情報サーバ5ともいう)から構成され、端末5bに入力された鉄道の交通情報をデータベース5cに保存する。この端末5bで入力する情報は後述するXML形式で入力される。
【0038】
サーバ5aは、インターネット11を介して防災情報提供ホストCと回線を確立して、データベース5cの鉄道情報を送信する。
【0039】
気象会社のサーバ8は、専用回線12で防災情報提供ホストCと接続し、気象情報(XML)を防災情報提供サイトCに送信する。
【0040】
また、ブラウザ機能を有するパソコン10a、携帯電話機15(iモード;登録商標)、一般電話機16(プッシュボタン)がインターネット11、電話網13、無線網14を介して防災情報提供サービスホストCに接続され、防災情報提供ホストCがこれらのユーザ端末が希望する防災情報に関連する全てをHTMLで送信し、画面において一度で必要な情報を提供している。
【0041】
前述の防災情報サービスサイトCは、自動巡回サーバ4と、XML変換機能付き入力用サーバ19と、CTIサーバ17と、公開webサーバ18と、ストレージサーバ3、ルータ(図示せず)等を有している。前述の入力用サーバ19と公開webサーバ18とを含むものをXML変換・情報提供サーバ9と称している。
【0042】
自動巡回サーバ4は、ライフライン端末装置1及び交通情報サービスサイトBが保存している情報のファイル番号を記憶しており、このファイル番号を希望データとして送出して送信させ、これを入力用サーバ19に送信して、XML形式の変換させてストレージサーバ3に書き込む。
【0043】
このストレージサーバ3は、予めフォルダを備え、例えば、気象情報のフォルダ、交通情報のフォルダ、河川状況のフォルダ、ガスのフォルダ、電力状況のフォルダ等を備え、これらのフォルダに階層構造で各種データを保存する。
【0044】
入力用サーバ19は、XML変換機能及びストレージサーバのフォルダ検索機能等を備え、XML形式のデータを受信したときは、このXMLデータのタグの種類を読み、該当の種類名を有するフォルダに受信したXMLを階層的に書き込む。また、XML形式のデータではない災害情報(テキスト、CSV、バイナリ等)を受信したときは、これをXML形式に変換してストレージサーバ3に保存する。
【0045】
前述のストレージサーバ3は、図3に示すように、フォルダ(災害、最新、ニュース、河川、道路、鉄道、CTI、携帯・・・・)の下に年月日、地域名(市名)、そして、XML形式の災害情報を階層的にリンク付けしている。CTIサーバ17は、一般電話機16のプッシュキー(番号、記号)に、災害情報(XMLデータ)のタグを対応させている。例えば、1番が気象、2番が道路、3番、が鉄道等と対応させている。
【0046】
そして、CTIサーバ17は、一般電話機16と回線を結び(通話状態)、災害情報をプッシュキーで案内できるメッセージを送信し、一般電話機17からのプッシュキーの種類を判断し、この種類に対応する災害情報のタグを読み、このタグの種類に該当するフォルダをストレージサーバ3から検索し、検索したXMLデータを音声変換して一般電話機に送信する。
【0047】
公開webサーバ18は、PC端末10a又は携帯電話機15からのアクセスをインターネット11を介して受け付け、所定のページを提供する。このとき、PC端末10aからの位置情報によって地域名を判断し、該当の地域の災害情報を全て検索し(予め設定されている種類のみ)、検索した災害情報を所定の画面形式で表示させる(後述する)。また、携帯電話機15からのアクセスの場合は、携帯電話機16の画面サイズに応じた画面を提供する。
【0048】
上記のように構成された防災システムについて以下に動作を説明する。図4、図5は本実施の形態のシーケンス図である。
【0049】
防災情報サービスサイトCのXML変換機能付き入力用サーバ19と気象情報用サーバ8が通信ネットワーク(例えば、専用回線)を介して接続を確立する(d1)。
【0050】
気象情報用サーバ8は、各種気象情報(アメダス情報、雨量、地域、風、気圧・・・)を収集し、これらを定期的に読み出して入力用サーバ19にXML形式で送信する(d2)。この気象情報用サーバ8からの送信は、図6に示すようにコンテンツ種類とコンテンツ名、区分、更新頻度、画像添付の有無、XMLデータ配信の有無、地区等をテーブルで記憶し、更新頻度に従ってXML形式で配信する(図7参照:情報名のタグをつけて配信)。
【0051】
入力用サーバ19は、気象情報用サーバ8からの気象情報(XMLデータ)を受信し、タグをキーとして該当のフォルダを引き当て、このフォルダにXMLファイルで書き込む(d3)。例えば図8に示すように、災害とするフォルダに、年月日、地域名、XMLデータ等を階層的に保存する。
【0052】
また、自動巡回サーバ4は、交通情報サーバ8に保存されている情報のファイル番号(アドレス)を交通情報読出名用ファイル(図示せず)に保存しており、この交通情報読出名用ファイルに基づくファイル名を指定して、希望の交通情報を取り出す(d4、d5)。このとき、交通情報用サーバ5からの交通情報がXML形式で送信されたときは、タグの種類を判断し、ストレージサーバ3の該当のフォルダ内に保存する。また、XML形式にされていないときは、入力用サーバ16に送出してXML変換させた後で、ストレージサーバ3に保存させる(d6、d7)。
【0053】
また、自動巡回サーバ4は、ライフライン端末装置1(県の端末(県道、県内の電車情報、田畑)、消防署、警察等)に対して、希望の情報(ファイルの番号、要求コマンド)を要求する(d8、d9)。ライフライン端末装置1は、上記のようにXML形式で情報を送信する。
【0054】
一方、また、自動巡回サーバ4は、ライフライン端末装置1からのデータがXML形式ではないときは、これを入力用サーバ19に送信してXMLに変換させてストレージサーバ3に保存させる(d11、d12)。
【0055】
さらに、ライフライン端末装置1は、入力用サーバ16にアクセスしてライフライン情報(県道、県内の電車情報、田畑、水道、ガス、電気)、消防署、警察等)を入力させるための入力画面を要求する(d10、d11)。
【0056】
そして、ライフライン端末は、この入力画面に対して、所定の情報(地域名、道路の状況、混雑の状況等)を入力して、入力用サーバ19に送信する(d12)。入力用サーバ19は入力画面に入力されたデータの種類を判別し、該当のフォルダにXMLファイルで書き込む(d13)。
【0057】
すなわち、ストレージサーバ3には、各種災害の情報のフォルダが存在し、このフォルダにはXML形式の災害情報が書き込まれている。
【0058】
そして、例えば、一般電話機15の所定ボタンを押下してユーザが防災情報サイトのCTIサーバ17と回線を確立すると(d15)、CTIサーバ17は防災情報提供サイトで提供できるコンテンツの種類を音声で案内する(d16)。例えば、〇〇地域の災害情報を知りたい場合は、「2」のボタンを押下してください、地域名は「5」ですという案内をする。
【0059】
この案内で、ユーザが案内に従って番号を押下し、この押下信号がCTIサーバ17に順次送信される(d17)。
【0060】
CTIサーバ17は、一般電話機16の番号に、情報の種類名を対応させてファイルとして保存している。
【0061】
CTIサーバ17は、一般電話機16からの押下信号を順次受信し、押下信号の組み合わせに対応する番号をファイルから検索して、なにを要求しているかを判定する。例えば、〇〇地域の災害情報であれば、〇〇地域の災害情報と要求コードとをストレージサーバ3に送出する(d18)。ストレージサーバ3は、CTIサーバ17から〇〇地域の災害情報が要求されたときは、CTIというフォルダを検索し、このフォルダに格納されている〇〇地域の災害情報(XMLデータ)を送出する(d19)。CTIサーバ17は、XMLデータを解読して、これを音声データに変換して一般電話機16に送信する(d20)。前述の災害情報の検索は、図8に示すようにCTIというフォルダでストレージサーバが保存しており、このCTIのフォルダ内に各種災害に関わるXMLデータを保存している。
【0062】
従って、ユーザが文字を読むことができなくとも、ユーザが希望した災害情報を伝えることが可能となっている。
【0063】
一方、携帯電話機15からのアクセスは公開webサーバに対して行い、希望のコンテンツを得る(d25、d26、d27、d28、d29、d30)。
【0064】
例えば、図9に示すように、公開webサーバは、お知らせ、災害情報、避難場所、病院情報等の画面を提供する(図9(a))。図9(a)においては、病院検索が選択されている。そして、病院情報のなかから希望の地域を選択させ(図9(b)(c))、最終的には希望の病院(図9(d))の地図画面を表示させている(図9の(d))。
【0065】
すなわち、公開webサーバ18は、病院情報の選択が携帯電話機から送信されると、ストレージサーバから病院情報のフォルダを検索し、このフォルダ内の地域に該当するXMLデータを全て検索し(設定されている項目のみ)、このXMLデータの地域名をwebサーバに送信する(d29)。webサーバは、図9の(b)の画面にして携帯電話機15に送信する(d30)。次に、地域名が携帯電話機15によって選択されると、公開webサーバ18は、この地域内のXMLデータの病院名を全て検索してwebサーバ18に送信する(d29)。webサーバ18は図9(d)の画面にして携帯電話機15に送信する(d30)。次に、携帯電話機から病院名が選択されると、公開webサーバ18は、病院名にリンク付けされているXMLデータ(地図、診療内容、ベッド数、備考等)を読み出し、これを解読してhtmlで携帯電話機15に送信する(d30)。すなわち、携帯電話機15には、地図と診療内容、時間などが一度に表示される。
【0066】
また、ブラウザ機能付きパソコン10aからのアクセスは公開webサーバ18に対して行い、パソコン10aは希望のコンテンツを得る(d35、d36、d37、d38、d39、d40)。
【0067】
例えば、パソコン10aからのアクセスによって、公開webサーバ18は、トップページ用のフォルダのデータ及びストレージサーバ3の本日のニュースのフォルダ、最新情報のフォルダ、トピックスのフォルダ、県の天気のフォルダ、現在でている注意、警報のフォルダを検索し、これらのフォルダに書き込まれているXMLデータのうちで予め設定されている項目だけを全て抽出してhtmlでパソコン10aに送出することで図10に示す画面を得る。
【0068】
図10の画面には、本日のニュース、最新情報、トピックス、県の天気、現在でている注意、警報等が一度に表示されている。従って、従来のように、スクロールを繰り返して目的の情報を得る必要がない。
【0069】
従って、ユーザは一画面毎に、希望の情報を得るための画面を開く必要がないので、希望の情報を素早く把握できる。
【0070】
<実施の形態2>
図11は実施の形態2のシーケンス図である。図11に示すように、防災提供サイトにCATV用サーバ20を設ける。
【0071】
このCATVサーバ20は、定期的にストレージサーバ3にアクセスして最新の災害情報のフォルダのXMLデータを送信させる(d45、d46)。このアクセスにあたっては、地域名を送信する。
【0072】
そして、CATVサーバ20は、ストレージサーバ3からXMLデータを受信し、前回のXMLデータとの比較を行って、相違しているデータがないかどうかを判断する。
【0073】
相違しているXMLデータが存在する場合は、そのXMLデータのタグから地域名を読み、この地域の該当の顧客に対して、相違している最新の情報をテキストに変換してケーブルテレビ局22のサーバに送信し、ユーザに送信させる(d47、d48)。
【0074】
従って、CATVのテレビジョンをみているユーザには、最新の災害情報(近くの地域の河川の氾濫、雨量等)が直ちに知らせられることになる。
【0075】
<実施の形態3>
図12は実施の形態3のシーケンス図である。本実施の形態ではPC端末はスクリーンセーバ機能を有する。
【0076】
PC端末はスクリーンセーバが起動したかどうかを判断し(d45)、スクリーンセーバが起動したときに、スクリーンセーバ用サーバ25に、スクリーンセーバ起動を知らせる(d46)。このとき、PC端末のアドレスを知らせる。
【0077】
次に、スクリーンセーバ用サーバ25は、スクリーンセーバの起動が知らせられると、PC端末のアドレスをキーとして、認証を行う。ユーザファイルに予め登録しているアドレスの場合は、サービス許可と判定すると共に、PC端末の地域を判定する(d47)。つまり、ユーザファイルには、PC端末のアドレスに、地域名とユーザ名、メールアドレス、サービスするコンテンツ等(このコンテンツは、天気、災害等)を記憶している。
【0078】
そして、スクリーンセーバ用サーバ25は、サービスするコンテンツ、地域名のXMLデータを送信させるコマンドをストレージサーバ3に送出して、読み出す(d48、d49)。
【0079】
例えば、A地域の天気を読み出したときに、それが雨となっている場合は、図13に示す雨を知らせる画像データを生成し(d50)、これをHTMLでPC端末に送信する(d51)。
【0080】
すなわち、図13に示すように、スクリーンセーバが起動したときに、ストレージサーバ3が、ユーザの地域がはれの場合は、図13(a)に示す晴れの画像を生成してPC端末に送信し、夜で晴れになっている場合は、図13(b)の画像を表示させ、雨の場合は図13(c)の雨の画像を表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】実施の形態1の災害情報提供システムの概念図である。
【図2】実施の形態1の災害情報提供システムの概略構成図である。
【図3】ストレージサーバのXMLデータの保存を説明する説明図である。
【図4】実施の形態1を説明するためのシーケンス図である。
【図5】実施の形態1を説明するためのシーケンス図である。
【図6】気象情報用サーバで配信されるコンテンツを説明する説明図である。
【図7】気象情報用サーバから配信されるXMLデータを説明する説明図である。
【図8】ストレージサーバに保存されるXMLデータを説明する説明図である。
【図9】携帯電話機に表示される画面例を説明する説明図である。
【図10】PC端末に表示される画面例を説明する説明図である。
【図11】実施の形態2を説明するシーケンス図である。
【図12】実施の形態3を説明するシーケンス図である。
【図13】スクリーンセーバー起動によるPC端末の画面例を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0082】
1 ライフライン端末装置
3 情報登録用サーバ
4 自動巡回サーバ
8 気象情報会社のサーバ
9 XML変換・情報提供サーバ
10 端末
15 携帯電話機
16 一般電話機
19 XML変換機能付き入力用サーバ
17 CTIサーバ
18 公開webサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、防災情報提供システムに関し、特に業種毎に独自のデータ形式で防災、交通等に関わる情報を保存しているサーバからのデータを、集めてこれらを一目で把握させるためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
既存の防災情報システムは、紙ベースの報告フォーマットに基づいて設計されており、収集したデータを帳票出力するだけではなく、付加情報としてGISデータも扱える。
【0003】
しかしながら、GISを導入した平成12年以降は帳票出力を主体としたニーズから、よりGISを中心としたWeb上での解析機能や、防災を軸としつつもより総合的な情報提供を果たす役割に対するニーズが高まってきており、ニーズに対するWebシステムとしては現在の既設システムでは必ずしも最適化されているとは言えないのが現状である。
【0004】
また、ビルドアップによる構築(***意味不明**)であるため本来備えておくべき機能の一部が欠落しているという問題もある。
【0005】
例えば、既設システムは、データ収集方法、ユーザインターフェース、WebGISの項目を特徴としている。
【0006】
データ収集方法は、市町村などからの報告を電話、faxによる情報収集管理から自動的に生成することを最大の目的として構成され、登録する文字情報はそれまでに手作業で行っていた情報を網羅しており、消防庁への報告を行うのに必要な項目としている。
【0007】
ユーザインターフェースは、Webページの報告様式はそれまでの紙ベースでの報告に基づき設計されており、被害種別毎に一覧形式の入力インターフェースを実現することによって、電話、faxで業務を行ってきた実務担当者にとって違和感のないインターフェースが実現されている。
【0008】
WebGISは、帳票作成機能を主体としたWebシステムの方針に従って構築されており、文字情報の負荷情報としてGISを利用するものであり、全ての地図データは防災LAN内のサーバで管理し、国土地理院作成の数値地図等をベースに構築されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記の既存のシステムは、レスポンス、操作性、機能性等に問題がある。
【0010】
レスポンスについては、報告件数が増加するにつれてページの表示速度が低下する。また、GISにおいてサーバに全地図データを保持していることにより通信時間が増大し、それにより費用が増大する。
【0011】
操作性については、報告件数が増加するに従って、ページのスクロールが多発する。また、報告画面において、複数の担当者が同時に同じ報告項目を報告することができない。
【0012】
また、ページのツリー構造が複雑で画面間の遷移をスムーズに行うことができない。
【0013】
また。多くの項目をキーボードで直接入力する必要がある(入力補助機能が乏しい)。
【0014】
緊急性、重要性のある報告とそうでいない報告との区別が判断し難い。
【0015】
また、地図データの質が腐敗化しつつあり、データ量についても不足している。さらに、GISにおいて操作が複雑で分かりづらい。
【0016】
機能性については、市町村、関係機関における集計、帳票出力機能がない、検索機能、フィルタリング機能が乏しい、PC端末以外に防災情報システムにアクセルする手段がない。
【0017】
データの表示機能が文字ベースのマトリックス1種のみで多角的なデータ解析が困難である。
【0018】
その他については、定期的な人事異動等により、職員のシステム操作に対する習熱度を維持するのが困難である。
【0019】
また、連携することによって互いに高め合うことが可能なシステムとの連携が実現できない。
【0020】
さらに、視聴障害者や災害弱者を考慮した情報伝達手段がない。すなわち、従来の防災システムは、業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なるので、共通した見方ができないという課題があった。
【0021】
本願発明は、以上の課題を解決するためになされたもので、業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なっても、ユーザ端末側に対しては防災、交通、天気等に関わる情報を容易に共通した見方がでるページで提供できる防災情報提供システムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、少なくとも、一定地域の行政機関が収集可能な災害、交通情報に関わる情報を収集し、このデータを独自の形式又はXML形式で送信する第1のサーバ、自業者の交通情報を収集して前記XML形式又は独自の形式で配信する第2のサーバ、気象情報を前記XML形式又は独自の形式で配信する第3のサーバに対して防災情報提供サーバが通信を行って、これらの情報を要望するユーザ端末に前記XML形式のデータに基づく画面を提供する防災情報提供システムである。
【0023】
前記防災情報提供サーバは、前記各サーバが送信する情報の種類毎のフォルダ、前記端末の種類に応じたフォルダが予め設定されたメモリと、前記各サーバからのデータが前記XML形式のデータかどうかを判断し、XML形式でない前記独自の形式のデータの場合は、該データをXML形式に変換する手段と、前記各サーバからのデータを前記XML形式に変換した後に、該XML形式のデータのタグ情報で情報の種類を判断し、該判断した種類の前記フォルダに、XMLデータを保存する手段と、前記ユーザ端末が要望する情報の種類に該当するフォルダを前記メモリから検索し、該フォルダ内のXMLデータのうちで予め設定されている項目のXMLデータを読み出して、これを一画面に構成して前記ユーザ端末に送信する手段とを備えたことを要旨とする。
【発明の効果】
【0024】
以上のように、本発明によれば、防災、交通、天気等にかかわる情報をXML又は独自の形式のデータで各種業種、行政機関のサーバから収集させ、これをXMLファイルで情報の種類毎に格納し、ユーザ端末からのアクセスがあったときは、ユーザが要望する種類に関連するXMLデータを予め設定されている項目種だけあつめ、これを1画面でみられる形式にして送信する。
【0025】
このため、業種毎にシステム構成、ユーザインターフェースが異なったとしても、共通した見方でできるだけ多くの情報をユーザ端末に提供できるという効果が得られている。
【0026】
従って、災害情報等においては緊急性を要するものであるから、自分のもっとも必要とする情報を直ちにみることができるので、災害用に適している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本実施の形態は、防災関連情報をXMLで効率的に収集・集約し、それらをパソコン、携帯電話機、CATV等の複数のメディアを用いてユーザに提供するシステムであり、「気象情報」、「メール配信」、「電話応答」の3つの機能を有し、「メール配信」、「電話応答」の機能を備えることによって、健常者だけではなく視覚障害、聴覚障害者などの災害弱者を考慮した連携をはかっている。
【0028】
そして、各サーバ間のデータ連携方法は、原則的にファイルストレージ上のXMLファイルを介して行い、またデータの削除は原則的にデータ取得側で実施することとする。さらに、複数の装置で参照するファイルについては、定期的にバッチプログラムを動作させることによりデータが増大しつづけることを防止する。
【0029】
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1の概念図である。図1に示すシステムは、ライフライン端末装置1からの災害時における交通情報、電力情報、ガス情報、気象情報(雨量情報、風情報等)、避難施設情報等(総称して災害情報という)を防災情報提供サイトCの情報登録用サーバ3が登録する。
【0030】
また、防災情報提供サイトCの自動巡回サーバ3が鉄道事業者サーバ5、船舶事業者サーバ6、バス事業者サーバ7から希望の情報を検索し、これらを情報登録用サーバ3に登録する。
【0031】
また、気象情報会社のサーバ8(図示せず)は情報登録用サーバ3と通信を確立して、XML形式の気象情報を情報登録用サーバ3(ストレージサーバともいう)に登録する。
【0032】
XML変換・情報提供サーバ9は、情報登録用サーバ3の災害情報がXML形式かどうかを判断し、XML形式ではない場合は、その情報をXML形式(タグ形式)に変換する。
【0033】
そして、外部からの端末10(10a、10b、・・・)からのアクセスによって、希望の災害情報をhtmlでインターネット11を介して送信する。
【0034】
すなわち、災害情報をXML形式で送信させて保存又はXML形式に変換して保存し、これらのXML形式の災害情報をhtmlで外部に提供することによって、関連のシステムからの各種データを統一的な形式でユーザに提供している。
【0035】
図2は本実施の形態1の概略構成図である。図2に示すようにライフラインのサービスサイトAは、ライフライン端末1a、サーバ1b、データベース1c等(総称してライフライン端末装置1)から構成され、ライフライン端末1a(パソコン)に入力された災害情報(県道の交通情報(国の番号と交通情報)、田畑の状況、河川の状況)をデータベース1cに保存する。このライフライン端末1aで入力する情報は後述するXML形式で入力するのが好ましい。
【0036】
サーバ1bは、防災情報提供サイトCからの要求されたファイルのデータ(XMLの場合もある)をインターネット11を介して送信する。
【0037】
交通関係のサービスサイトB(本実施の形態では鉄道)は、端末5b(パソコン)、サーバ5a、データベース5c等(総称して交通情報サーバ5ともいう)から構成され、端末5bに入力された鉄道の交通情報をデータベース5cに保存する。この端末5bで入力する情報は後述するXML形式で入力される。
【0038】
サーバ5aは、インターネット11を介して防災情報提供ホストCと回線を確立して、データベース5cの鉄道情報を送信する。
【0039】
気象会社のサーバ8は、専用回線12で防災情報提供ホストCと接続し、気象情報(XML)を防災情報提供サイトCに送信する。
【0040】
また、ブラウザ機能を有するパソコン10a、携帯電話機15(iモード;登録商標)、一般電話機16(プッシュボタン)がインターネット11、電話網13、無線網14を介して防災情報提供サービスホストCに接続され、防災情報提供ホストCがこれらのユーザ端末が希望する防災情報に関連する全てをHTMLで送信し、画面において一度で必要な情報を提供している。
【0041】
前述の防災情報サービスサイトCは、自動巡回サーバ4と、XML変換機能付き入力用サーバ19と、CTIサーバ17と、公開webサーバ18と、ストレージサーバ3、ルータ(図示せず)等を有している。前述の入力用サーバ19と公開webサーバ18とを含むものをXML変換・情報提供サーバ9と称している。
【0042】
自動巡回サーバ4は、ライフライン端末装置1及び交通情報サービスサイトBが保存している情報のファイル番号を記憶しており、このファイル番号を希望データとして送出して送信させ、これを入力用サーバ19に送信して、XML形式の変換させてストレージサーバ3に書き込む。
【0043】
このストレージサーバ3は、予めフォルダを備え、例えば、気象情報のフォルダ、交通情報のフォルダ、河川状況のフォルダ、ガスのフォルダ、電力状況のフォルダ等を備え、これらのフォルダに階層構造で各種データを保存する。
【0044】
入力用サーバ19は、XML変換機能及びストレージサーバのフォルダ検索機能等を備え、XML形式のデータを受信したときは、このXMLデータのタグの種類を読み、該当の種類名を有するフォルダに受信したXMLを階層的に書き込む。また、XML形式のデータではない災害情報(テキスト、CSV、バイナリ等)を受信したときは、これをXML形式に変換してストレージサーバ3に保存する。
【0045】
前述のストレージサーバ3は、図3に示すように、フォルダ(災害、最新、ニュース、河川、道路、鉄道、CTI、携帯・・・・)の下に年月日、地域名(市名)、そして、XML形式の災害情報を階層的にリンク付けしている。CTIサーバ17は、一般電話機16のプッシュキー(番号、記号)に、災害情報(XMLデータ)のタグを対応させている。例えば、1番が気象、2番が道路、3番、が鉄道等と対応させている。
【0046】
そして、CTIサーバ17は、一般電話機16と回線を結び(通話状態)、災害情報をプッシュキーで案内できるメッセージを送信し、一般電話機17からのプッシュキーの種類を判断し、この種類に対応する災害情報のタグを読み、このタグの種類に該当するフォルダをストレージサーバ3から検索し、検索したXMLデータを音声変換して一般電話機に送信する。
【0047】
公開webサーバ18は、PC端末10a又は携帯電話機15からのアクセスをインターネット11を介して受け付け、所定のページを提供する。このとき、PC端末10aからの位置情報によって地域名を判断し、該当の地域の災害情報を全て検索し(予め設定されている種類のみ)、検索した災害情報を所定の画面形式で表示させる(後述する)。また、携帯電話機15からのアクセスの場合は、携帯電話機16の画面サイズに応じた画面を提供する。
【0048】
上記のように構成された防災システムについて以下に動作を説明する。図4、図5は本実施の形態のシーケンス図である。
【0049】
防災情報サービスサイトCのXML変換機能付き入力用サーバ19と気象情報用サーバ8が通信ネットワーク(例えば、専用回線)を介して接続を確立する(d1)。
【0050】
気象情報用サーバ8は、各種気象情報(アメダス情報、雨量、地域、風、気圧・・・)を収集し、これらを定期的に読み出して入力用サーバ19にXML形式で送信する(d2)。この気象情報用サーバ8からの送信は、図6に示すようにコンテンツ種類とコンテンツ名、区分、更新頻度、画像添付の有無、XMLデータ配信の有無、地区等をテーブルで記憶し、更新頻度に従ってXML形式で配信する(図7参照:情報名のタグをつけて配信)。
【0051】
入力用サーバ19は、気象情報用サーバ8からの気象情報(XMLデータ)を受信し、タグをキーとして該当のフォルダを引き当て、このフォルダにXMLファイルで書き込む(d3)。例えば図8に示すように、災害とするフォルダに、年月日、地域名、XMLデータ等を階層的に保存する。
【0052】
また、自動巡回サーバ4は、交通情報サーバ8に保存されている情報のファイル番号(アドレス)を交通情報読出名用ファイル(図示せず)に保存しており、この交通情報読出名用ファイルに基づくファイル名を指定して、希望の交通情報を取り出す(d4、d5)。このとき、交通情報用サーバ5からの交通情報がXML形式で送信されたときは、タグの種類を判断し、ストレージサーバ3の該当のフォルダ内に保存する。また、XML形式にされていないときは、入力用サーバ16に送出してXML変換させた後で、ストレージサーバ3に保存させる(d6、d7)。
【0053】
また、自動巡回サーバ4は、ライフライン端末装置1(県の端末(県道、県内の電車情報、田畑)、消防署、警察等)に対して、希望の情報(ファイルの番号、要求コマンド)を要求する(d8、d9)。ライフライン端末装置1は、上記のようにXML形式で情報を送信する。
【0054】
一方、また、自動巡回サーバ4は、ライフライン端末装置1からのデータがXML形式ではないときは、これを入力用サーバ19に送信してXMLに変換させてストレージサーバ3に保存させる(d11、d12)。
【0055】
さらに、ライフライン端末装置1は、入力用サーバ16にアクセスしてライフライン情報(県道、県内の電車情報、田畑、水道、ガス、電気)、消防署、警察等)を入力させるための入力画面を要求する(d10、d11)。
【0056】
そして、ライフライン端末は、この入力画面に対して、所定の情報(地域名、道路の状況、混雑の状況等)を入力して、入力用サーバ19に送信する(d12)。入力用サーバ19は入力画面に入力されたデータの種類を判別し、該当のフォルダにXMLファイルで書き込む(d13)。
【0057】
すなわち、ストレージサーバ3には、各種災害の情報のフォルダが存在し、このフォルダにはXML形式の災害情報が書き込まれている。
【0058】
そして、例えば、一般電話機15の所定ボタンを押下してユーザが防災情報サイトのCTIサーバ17と回線を確立すると(d15)、CTIサーバ17は防災情報提供サイトで提供できるコンテンツの種類を音声で案内する(d16)。例えば、〇〇地域の災害情報を知りたい場合は、「2」のボタンを押下してください、地域名は「5」ですという案内をする。
【0059】
この案内で、ユーザが案内に従って番号を押下し、この押下信号がCTIサーバ17に順次送信される(d17)。
【0060】
CTIサーバ17は、一般電話機16の番号に、情報の種類名を対応させてファイルとして保存している。
【0061】
CTIサーバ17は、一般電話機16からの押下信号を順次受信し、押下信号の組み合わせに対応する番号をファイルから検索して、なにを要求しているかを判定する。例えば、〇〇地域の災害情報であれば、〇〇地域の災害情報と要求コードとをストレージサーバ3に送出する(d18)。ストレージサーバ3は、CTIサーバ17から〇〇地域の災害情報が要求されたときは、CTIというフォルダを検索し、このフォルダに格納されている〇〇地域の災害情報(XMLデータ)を送出する(d19)。CTIサーバ17は、XMLデータを解読して、これを音声データに変換して一般電話機16に送信する(d20)。前述の災害情報の検索は、図8に示すようにCTIというフォルダでストレージサーバが保存しており、このCTIのフォルダ内に各種災害に関わるXMLデータを保存している。
【0062】
従って、ユーザが文字を読むことができなくとも、ユーザが希望した災害情報を伝えることが可能となっている。
【0063】
一方、携帯電話機15からのアクセスは公開webサーバに対して行い、希望のコンテンツを得る(d25、d26、d27、d28、d29、d30)。
【0064】
例えば、図9に示すように、公開webサーバは、お知らせ、災害情報、避難場所、病院情報等の画面を提供する(図9(a))。図9(a)においては、病院検索が選択されている。そして、病院情報のなかから希望の地域を選択させ(図9(b)(c))、最終的には希望の病院(図9(d))の地図画面を表示させている(図9の(d))。
【0065】
すなわち、公開webサーバ18は、病院情報の選択が携帯電話機から送信されると、ストレージサーバから病院情報のフォルダを検索し、このフォルダ内の地域に該当するXMLデータを全て検索し(設定されている項目のみ)、このXMLデータの地域名をwebサーバに送信する(d29)。webサーバは、図9の(b)の画面にして携帯電話機15に送信する(d30)。次に、地域名が携帯電話機15によって選択されると、公開webサーバ18は、この地域内のXMLデータの病院名を全て検索してwebサーバ18に送信する(d29)。webサーバ18は図9(d)の画面にして携帯電話機15に送信する(d30)。次に、携帯電話機から病院名が選択されると、公開webサーバ18は、病院名にリンク付けされているXMLデータ(地図、診療内容、ベッド数、備考等)を読み出し、これを解読してhtmlで携帯電話機15に送信する(d30)。すなわち、携帯電話機15には、地図と診療内容、時間などが一度に表示される。
【0066】
また、ブラウザ機能付きパソコン10aからのアクセスは公開webサーバ18に対して行い、パソコン10aは希望のコンテンツを得る(d35、d36、d37、d38、d39、d40)。
【0067】
例えば、パソコン10aからのアクセスによって、公開webサーバ18は、トップページ用のフォルダのデータ及びストレージサーバ3の本日のニュースのフォルダ、最新情報のフォルダ、トピックスのフォルダ、県の天気のフォルダ、現在でている注意、警報のフォルダを検索し、これらのフォルダに書き込まれているXMLデータのうちで予め設定されている項目だけを全て抽出してhtmlでパソコン10aに送出することで図10に示す画面を得る。
【0068】
図10の画面には、本日のニュース、最新情報、トピックス、県の天気、現在でている注意、警報等が一度に表示されている。従って、従来のように、スクロールを繰り返して目的の情報を得る必要がない。
【0069】
従って、ユーザは一画面毎に、希望の情報を得るための画面を開く必要がないので、希望の情報を素早く把握できる。
【0070】
<実施の形態2>
図11は実施の形態2のシーケンス図である。図11に示すように、防災提供サイトにCATV用サーバ20を設ける。
【0071】
このCATVサーバ20は、定期的にストレージサーバ3にアクセスして最新の災害情報のフォルダのXMLデータを送信させる(d45、d46)。このアクセスにあたっては、地域名を送信する。
【0072】
そして、CATVサーバ20は、ストレージサーバ3からXMLデータを受信し、前回のXMLデータとの比較を行って、相違しているデータがないかどうかを判断する。
【0073】
相違しているXMLデータが存在する場合は、そのXMLデータのタグから地域名を読み、この地域の該当の顧客に対して、相違している最新の情報をテキストに変換してケーブルテレビ局22のサーバに送信し、ユーザに送信させる(d47、d48)。
【0074】
従って、CATVのテレビジョンをみているユーザには、最新の災害情報(近くの地域の河川の氾濫、雨量等)が直ちに知らせられることになる。
【0075】
<実施の形態3>
図12は実施の形態3のシーケンス図である。本実施の形態ではPC端末はスクリーンセーバ機能を有する。
【0076】
PC端末はスクリーンセーバが起動したかどうかを判断し(d45)、スクリーンセーバが起動したときに、スクリーンセーバ用サーバ25に、スクリーンセーバ起動を知らせる(d46)。このとき、PC端末のアドレスを知らせる。
【0077】
次に、スクリーンセーバ用サーバ25は、スクリーンセーバの起動が知らせられると、PC端末のアドレスをキーとして、認証を行う。ユーザファイルに予め登録しているアドレスの場合は、サービス許可と判定すると共に、PC端末の地域を判定する(d47)。つまり、ユーザファイルには、PC端末のアドレスに、地域名とユーザ名、メールアドレス、サービスするコンテンツ等(このコンテンツは、天気、災害等)を記憶している。
【0078】
そして、スクリーンセーバ用サーバ25は、サービスするコンテンツ、地域名のXMLデータを送信させるコマンドをストレージサーバ3に送出して、読み出す(d48、d49)。
【0079】
例えば、A地域の天気を読み出したときに、それが雨となっている場合は、図13に示す雨を知らせる画像データを生成し(d50)、これをHTMLでPC端末に送信する(d51)。
【0080】
すなわち、図13に示すように、スクリーンセーバが起動したときに、ストレージサーバ3が、ユーザの地域がはれの場合は、図13(a)に示す晴れの画像を生成してPC端末に送信し、夜で晴れになっている場合は、図13(b)の画像を表示させ、雨の場合は図13(c)の雨の画像を表示させる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】実施の形態1の災害情報提供システムの概念図である。
【図2】実施の形態1の災害情報提供システムの概略構成図である。
【図3】ストレージサーバのXMLデータの保存を説明する説明図である。
【図4】実施の形態1を説明するためのシーケンス図である。
【図5】実施の形態1を説明するためのシーケンス図である。
【図6】気象情報用サーバで配信されるコンテンツを説明する説明図である。
【図7】気象情報用サーバから配信されるXMLデータを説明する説明図である。
【図8】ストレージサーバに保存されるXMLデータを説明する説明図である。
【図9】携帯電話機に表示される画面例を説明する説明図である。
【図10】PC端末に表示される画面例を説明する説明図である。
【図11】実施の形態2を説明するシーケンス図である。
【図12】実施の形態3を説明するシーケンス図である。
【図13】スクリーンセーバー起動によるPC端末の画面例を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0082】
1 ライフライン端末装置
3 情報登録用サーバ
4 自動巡回サーバ
8 気象情報会社のサーバ
9 XML変換・情報提供サーバ
10 端末
15 携帯電話機
16 一般電話機
19 XML変換機能付き入力用サーバ
17 CTIサーバ
18 公開webサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、一定地域の行政機関が収集可能な災害、交通情報に関わる情報を収集し、このデータを独自の形式又はXML形式で送信する第1のサーバ、自業者の交通情報を収集して前記XML形式又は独自の形式で配信する第2のサーバ、気象情報を前記XML形式又は独自の形式で配信する第3のサーバに対して防災情報提供サーバが通信を行って、これらの情報を要望するユーザ端末に前記XML形式のデータに基づく画面を提供する防災情報提供システムであって、
前記防災情報提供サーバは、
前記各サーバが送信する情報の種類毎のフォルダ、前記端末の種類に応じたフォルダが予め設定されたメモリと、
前記各サーバからのデータが前記XML形式のデータかどうかを判断し、XML形式でない前記独自の形式のデータの場合は、該データをXML形式に変換する手段と、
前記各サーバからのデータを前記XML形式に変換した後に、該XML形式のデータのタグ情報で情報の種類を判断し、該判断した種類の前記フォルダに、XMLデータを保存する手段と、
前記ユーザ端末が要望する情報の種類に該当するフォルダを前記メモリから検索し、該フォルダ内のXMLデータのうちで予め設定されている項目のXMLデータを読み出して、これを一画面に構成して前記ユーザ端末に送信する手段と
を有することを特徴とする防災情報提供システム。
【請求項2】
前記防災情報提供サーバは、
前記ユーザ端末からのアクセスでユーザ端末の種類を判断する手段と、
前記判断したユーザ端末の種類がブラウザ機能を有する携帯電話機のときは、 前記携帯電話機に対して前記各種情報を絞り込むための画面を順次提供し、最終的な画面は前記携帯電話機が最終的に絞り込んだ種類に該当するフォルダを前記メモリから検索し、該フォルダ内のXMLデータのうちで予め設定されている携帯電話機に応じた項目のXMLデータを読み出して、これらのデータを前記携帯電話機の画面用の構成して前記ユーザ端末に送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の防災情報提供システム。
【請求項3】
記防災情報提供サーバは、
CTIサーバを備え、
前記ユーザ端末が、ボタン電話機と判定したときには、前記CTIサーバを起動させる手段と、
前記CTIサーバは、
前記ボタン電話機に対して前記各種情報のサービス案内をさせるためのボタンの選択を音声で送信する手段と、
前記ボタンの選択に伴って、該ボタンに対応させている前記情報の種類に対応するフォルダのXMLデータを読み込む手段と、
該XMLデータを解読し、これお音声に変換して前記ボタン電話機に送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の防災情報提供システム。
【請求項4】
前記防災情報提供サーバは、
前記第1のサーバ、第2のサーバの情報のファイル番号を予めメモリに登録し、該メモリのファイル番号を希望の情報を得るための情報として前記第1のサーバ、第2のサーバに送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の防災情報提供システム。
【請求項5】
前記防災情報提供サーバは、
前記ユーザ端末からスクリーンセーバの起動が知らせられたとき、前記メモリ宇に保存されているXML形式の天気情報を読み、該天気情報に応じてユーザが一目で視覚的にわかる画像を生成して、前記ユーザ端末にHTMLで送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の防災情報提供システム。
【請求項1】
少なくとも、一定地域の行政機関が収集可能な災害、交通情報に関わる情報を収集し、このデータを独自の形式又はXML形式で送信する第1のサーバ、自業者の交通情報を収集して前記XML形式又は独自の形式で配信する第2のサーバ、気象情報を前記XML形式又は独自の形式で配信する第3のサーバに対して防災情報提供サーバが通信を行って、これらの情報を要望するユーザ端末に前記XML形式のデータに基づく画面を提供する防災情報提供システムであって、
前記防災情報提供サーバは、
前記各サーバが送信する情報の種類毎のフォルダ、前記端末の種類に応じたフォルダが予め設定されたメモリと、
前記各サーバからのデータが前記XML形式のデータかどうかを判断し、XML形式でない前記独自の形式のデータの場合は、該データをXML形式に変換する手段と、
前記各サーバからのデータを前記XML形式に変換した後に、該XML形式のデータのタグ情報で情報の種類を判断し、該判断した種類の前記フォルダに、XMLデータを保存する手段と、
前記ユーザ端末が要望する情報の種類に該当するフォルダを前記メモリから検索し、該フォルダ内のXMLデータのうちで予め設定されている項目のXMLデータを読み出して、これを一画面に構成して前記ユーザ端末に送信する手段と
を有することを特徴とする防災情報提供システム。
【請求項2】
前記防災情報提供サーバは、
前記ユーザ端末からのアクセスでユーザ端末の種類を判断する手段と、
前記判断したユーザ端末の種類がブラウザ機能を有する携帯電話機のときは、 前記携帯電話機に対して前記各種情報を絞り込むための画面を順次提供し、最終的な画面は前記携帯電話機が最終的に絞り込んだ種類に該当するフォルダを前記メモリから検索し、該フォルダ内のXMLデータのうちで予め設定されている携帯電話機に応じた項目のXMLデータを読み出して、これらのデータを前記携帯電話機の画面用の構成して前記ユーザ端末に送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1記載の防災情報提供システム。
【請求項3】
記防災情報提供サーバは、
CTIサーバを備え、
前記ユーザ端末が、ボタン電話機と判定したときには、前記CTIサーバを起動させる手段と、
前記CTIサーバは、
前記ボタン電話機に対して前記各種情報のサービス案内をさせるためのボタンの選択を音声で送信する手段と、
前記ボタンの選択に伴って、該ボタンに対応させている前記情報の種類に対応するフォルダのXMLデータを読み込む手段と、
該XMLデータを解読し、これお音声に変換して前記ボタン電話機に送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1又は2記載の防災情報提供システム。
【請求項4】
前記防災情報提供サーバは、
前記第1のサーバ、第2のサーバの情報のファイル番号を予めメモリに登録し、該メモリのファイル番号を希望の情報を得るための情報として前記第1のサーバ、第2のサーバに送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2又は3記載の防災情報提供システム。
【請求項5】
前記防災情報提供サーバは、
前記ユーザ端末からスクリーンセーバの起動が知らせられたとき、前記メモリ宇に保存されているXML形式の天気情報を読み、該天気情報に応じてユーザが一目で視覚的にわかる画像を生成して、前記ユーザ端末にHTMLで送信する手段と
を有することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の防災情報提供システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図9】
【図10】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図9】
【図10】
【図13】
【公開番号】特開2007−310564(P2007−310564A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−137769(P2006−137769)
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(594156880)三重県 (58)
【出願人】(591074161)アジア航測株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月17日(2006.5.17)
【出願人】(594156880)三重県 (58)
【出願人】(591074161)アジア航測株式会社 (48)
【Fターム(参考)】
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