説明

防災機器

【課題】アドレス番号や任意番号の設定前に設置作業や配線作業が可能な防災機器を提供すること。
【解決手段】防災機器1は、伝送路3を介して防災受信機2に接続される防災機器1であって、伝送路3に接続されるベース部10と、ベース部10に着脱自在に接続され、所定の防災動作を行う本体20と、を備え、ベース部10は、当該ベース部10を識別する初期情報を記憶するICタグ11と、ICタグ11に記憶されている情報を取得して所定の処理を行う識別情報処理部121と、を備え、本体20は、当該防災機器1を一意に特定可能な追加情報を記憶している記憶部21と、追加情報をICタグ11に書き込むICタグライタ22と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送路を介して防災受信機に接続される防災機器において、当該防災機器を一意に特定するための識別情報を有する防災機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、集合住宅等に設置された各種の防災機器を集中的に管理するために、当該防災機器を一意に特定するための番号情報が用いられている。この番号情報としては、アドレス番号(固有番号)と任意番号とがある。
【0003】
このうち、アドレス番号は、各防災機器が設置された防災系統を特定可能なように決定される。例えば、防災受信機に複数の中継器盤が接続され、各中継器盤にそれぞれ複数の火災感知器が接続される場合において、各中継器盤には「1」や「2」の如きアドレス番号が予め付与され、各火災感知器のうち、アドレス番号「1」の中継器盤によって中継が行なわれる火災感知器には「1−100」や「1−101」の如きアドレス番号、アドレス番号「2」の中継器盤によって中継が行なわれる火災感知器には「2−100」や「2−101」の如きアドレス番号が付与される。このようにアドレス番号を用いた他の例として、特許文献1には、アドレス番号を用いて火災感知器を識別して点検することが記載されている。
【0004】
また、任意番号は、各防災機器の設置位置を特定可能なように決定される。この任意番号は、例えば、各防災機器が設置されている棟を示す番号、当該棟の内部において各防災機器が設置されている階数を示す番号、及び、当該階数において各防災機器が設置されている地区を示す番号を、順次並べて構成される。具体的には、第3棟の第5階の第2地区に設置される火災感知器には、「3−5−2」の如き任意番号が付与される。
【0005】
ここで、各防災機器からの信号を受信する防災受信機には、各防災機器のアドレス番号、各防災機器の任意番号、及び、各防災機器からの信号に基づいて制御すべき他の防災機器のアドレス番号やその制御内容等が、相互に関連付けて予め格納されている。そして、火災感知器からのアドレス番号が中継器盤を介して送信された場合、防災受信機は、このアドレス番号に対応する任意番号を取得して、この任意番号をディスプレイにより表示する。また、防災受信機は、各防災機器を動作させるための制御信号を、各防災機器に付与されているアドレス番号と共に送信する。各防災機器は、防災受信機から送信されたアドレス番号が自己に付与されているアドレス番号と一致するか否かを判定し、一致する場合には、防災受信機からの制御信号に基づいて動作する。
【0006】
従来、このようなアドレス番号や任意番号を付与するため、防災系統や各防災機器の設置位置を決定した後、熟練した担当者が、これら防災系統や設置位置に基づいて各防災機器のアドレス番号や任意番号を予め綿密に決定していた。そして、各防災機器に対してアドレス番号を設定してから、各防災機器を設置エリアに取り付けていた。具体的には、担当者がアドレス設定器を持って設置エリアに出向き、防災機器にアドレス設定器を接続する。そして、このアドレス設定器を介して、防災機器の内部のメモリにアドレス番号を書き込んだ後、防災機器を設置位置に取り付けていた。このようなアドレス番号の設定作業を、全ての防災機器に対して個別的に行っていた。
【0007】
【特許文献1】特開平11−134574号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようなアドレス番号や任意番号を用いた従来の防災機器の管理方法では、各防災機器を設置エリアに取り付ける前に、各防災機器のアドレス番号や任意番号を決定する必要があったので、防災機器の取り付けが可能になる迄に多大な時間を要した。また、各防災機器の設置後でなければ防災受信機が出力する制御信号に対して防災機器に応答させることも不可能なため、防災受信機と防災機器との間の配線確認を行うこともできず、配線工事を完了させることができなかった。従って、近年の建築工期短縮の要請に応えることが困難であった。
【0009】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、アドレス番号や任意番号の設定前に設置作業や配線作業が可能な防災機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の防災機器は、伝送路を介して防災受信機に接続される防災機器であって、前記伝送路に接続される基部と、前記基部に着脱自在に接続され、所定の防災動作を行う本体と、ICタグライタと、を備え、前記基部は、当該基部を識別する第1識別情報を記憶するICタグと、前記ICタグに記憶されている情報を取得して所定の処理を行う識別情報処理手段と、を備え、前記本体は、当該防災機器を一意に特定可能な第2識別情報を記憶している記憶手段を備え、前記ICタグライタは、前記第2識別情報を前記ICタグに書き込むこと、を特徴とする。
【0011】
また、請求項2に記載の防災機器は、請求項1に記載の防災機器において、前記第2識別情報は、前記防災機器が接続されている系統を識別する系統情報、又は、前記防災機器の設置位置を識別する位置情報を含むこと、を特徴とする。
【0012】
また、請求項3に記載の防災機器は、請求項1または2に記載の防災機器において、前記識別情報処理手段は、前記伝送路を介して前記防災受信機から入力される前記第2識別情報を前記ICタグに書き込むこと、を特徴とする。
【0013】
また、請求項4に記載の防災機器は、請求項1から3のいずれか一項に記載の防災機器において、前記ICタグライタは前記本体に設置されていること、を特徴とする。
【0014】
また、請求項5に記載の防災機器は、請求項1から4のいずれか一項に記載の防災機器において、前記ICタグライタは、当該防災機器に近接して用いられる外部器具に設置されていること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、基部のICタグに予め記憶されている第1識別情報を、識別情報処理手段が取得し、伝送路を介して防災受信機に出力できる。従って、各防災機器に対する第2識別情報の決定を待つことなく、伝送路の敷設に合わせて基部のみを設置して伝送路に接続することができ、同時に基部が適切に伝送路に接続されているか否かを容易に確認することができる。すなわち、伝送路の敷設作業や基部の設置作業を迅速に行うことができる。また、本体を基部に接続した場合には、本体の記憶手段に記憶されている第2識別情報をICタグライタによって基部のICタグに書き込ませる。従って、ICタグに書き込まれた第2識別情報に基づいて、防災機器を一意に特定することができる。さらに、本体を基部から取り外した後、記憶手段の情報を更新してから再度接続し、あるいは、別の本体への交換を行うことにより、防災機器の第2識別情報を更新することができる。このとき、書き込まれた第2識別情報が防災受信機に出力されるので、防災受信機に格納されている第2識別情報を自動的に更新することができ、更新に際しての人為的なミスを回避することができる。
【0016】
また、この発明によれば、第2識別情報は防災機器の系統情報や位置情報を含んでいるため、これらの情報に基づいて、防災機器が設置された防災系統や防災機器の設置位置を含めて当該防災機器を一意に特定することができる。
【0017】
また、この発明によれば、第2識別情報が、各防災機器に対する第1識別情報と対応付けられて防災受信機から各防災機器に出力され、これに基づいて各防災機器の識別情報処理手段が第2識別情報をICタグに書き込む。これにより、ICタグに書き込まれた第2識別情報に基づいて、防災機器が設置された防災系統や設置位置を含めて当該防災機器を一意に特定することができる。また、防災機器に記憶されている第2識別情報を更新する場合は、防災受信機から伝送路を介して、又は、ICタグライタによって、新たな第2識別情報をICタグに書き込むことができる。これにより、第2識別情報の更新を容易かつ確実に実施することができる。
【0018】
また、この発明によれば、ICタグライタが本体に設けられているので、本体を基部に取り付ける際に本体から基部に対して第2識別情報を入力させることができる。従って、別途ICタグライタを備えた器具を用意する必要がなく、防災機器の第2識別情報の更新を容易に行うことができる。
【0019】
また、この発明によれば、ICタグライタを本体とは別体とした構成にすることにより、本体を小型化することができ、複数の本体に対してICタグライタを共有させることも可能となるので、本体におけるコストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る防災機器の各実施の形態を詳細に説明する。まず、〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念を説明した後、〔II〕各実施の形態の具体的内容について説明し、〔III〕最後に、各実施の形態に対する変形例について説明する。ただし、各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
〔I〕各実施の形態に共通の基本的概念
まず、各実施の形態に共通の基本的概念について説明する。本発明は、伝送路を介して防災受信機に接続される防災機器において、当該防災機器を一意に特定するための識別情報を有する防災機器に関する。
【0022】
防災機器の具体的な種類や形態は任意であり、例えば、火災感知器、ガス検知器、排煙口、排煙防煙ダンパー、排煙機、あるいは、防火防煙シャッター等を含む。また、防災機器の設置対象は任意であり、例えば、工場施設やビル等の大規模な建物内や、マンション等の一般住宅に設置できる。
【0023】
各実施の形態に係る防災機器の特徴は、概略的に、(1)伝送路に接続される基部と、防災動作を行う本体とは、互いに着脱自在に接続されること、(2)基部が有するICタグに、当該基部を識別する初期情報が予め記憶されていること、及び、(3)基部が有する識別情報処理手段は初期情報を取得して伝送路に出力できることにある。
【0024】
ここで、初期情報とは、基部の属性や特性を識別可能、且つ、防災系統や防災機器の設置位置に関らず任意に決定可能な情報であり、特許請求の範囲における第1識別情報に対応している。この様な初期情報として、初期アドレスあるいは仮番号を用いることができる。
【0025】
従って、伝送路の配線工事に合わせて防災機器の基部のみを先行して設置することにより、伝送路を介して防災受信機に初期情報を送信することができ、この初期情報に基づいて防災受信機と防災機器との間の配線確認を早期に実施することができる。
【0026】
また、ICタグには、追加情報を記憶させることもできる。追加情報は、防災機器を一意に特定するための情報であり、特許請求の範囲における第2識別情報に対応している。また、追加情報は上述のアドレス番号や任意番号を含んでいる。ここで、アドレス番号は特許請求の範囲における系統情報に対応しており、任意番号は特許請求の範囲における位置情報に対応している。
【0027】
従って、防災系統や防災機器の設置位置に基づいて追加情報を決定しICタグに記憶させた後は、従来の防災機器と同様に、各防災機器が設置された防災系統や位置を特定することが可能となる。
【0028】
〔II〕各実施の形態の具体的内容
次に、本発明に係る各実施の形態の具体的内容について説明する。なお、以下の説明では代表的な防災機器として感知器を例に挙げて説明する。
【0029】
〔実施の形態1〕
まず実施の形態1について説明する。この形態は、防災機器の基部がICタグと識別情報処理手段を備え、防災機器の本体が記憶手段とICタグライタを備える基本的な形態である。
【0030】
(防災機器の構成)
まず、防災機器の構成を説明する。図1は、実施の形態1に係る防災機器の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。図1に示すように、防災機器1は伝送路3を介して防災受信機2と接続されている。防災機器1は、ベース部10及び本体20を備えている。
【0031】
(防災機器の構成−ベース部10)
ベース部10は、ICタグ11、制御部12、本体接続部13を備えている。ICタグ11は、初期情報を記憶するためのものであり、ベース部10の任意の位置に設置されている。ICタグ11には、初期情報に加えて、追加情報を記憶させることもできる。あるいは、初期情報から追加情報に書き換えて記憶させることもできる。また、ICタグ11に記憶される情報は後述する制御部12によって任意に読取可能、かつ、ICタグライタによって任意に書込可能である。なお、ICタグ11の構成は任意であるが、少なくとも非接触で情報の書き込みを行えることが望ましい。この様なICタグとしては、例えば、RFID(Radio Frequency Identification)等の技術を利用した非接触型ICタグを用いることができる。
【0032】
制御部12は、ベース部10における各種の処理を実施するためのものであり、機能概念的には伝送処理部120、識別情報処理部121を備えている。伝送処理部120は、伝送路3を介した防災受信機2との情報伝送に関する処理を行うためのものである。識別情報処理部121は、ICタグ11に記憶されている情報を取得し、防災機器1の識別に関する処理を行うためのものであり、特許請求の範囲における識別情報処理手段に対応している。識別情報処理部121が行う処理の詳細は後述する。なお、制御部12の具体的構成は任意であるが、例えば、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラム、所要データを格納するための内部メモリ、及び、これらのプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)を備えて構成される。
【0033】
本体接続部13は、ベース部10と本体20とを着脱自在に接続する部分であり、本体20のベース接続部に対して接続される。本体接続部13において、ベース部10と本体20とは機械的に接続されるだけでなく電気的にも接続され、当該本体接続部13を介して本体20からベース部10に所定の信号が入力される。
【0034】
(防災機器の構成−本体20)
本体20は、記憶部21、ICタグライタ22、検出部23、警報出力部24、制御部25、ベース接続部26を備えている。記憶部21は、追加情報を記憶するためのものであり、特許請求の範囲における記憶手段に対応している。記憶部21は後述する制御部25に接続されている。
【0035】
ICタグライタ22は、記憶部21に記憶されている追加情報を読み取り、ベース部10のICタグ11に書き込むためのものである。ICタグライタ22の具体的な構成は任意であるが、ICタグ11がRFID等の技術を利用した非接触型ICタグである場合は、これに対応して電磁波等でICタグ11に情報の書き込みを行えるICタグライタであることが望ましい。
【0036】
検出部23は、防災機器1の感知対象を検出するための部分である。具体的には、防災機器1が火災感知器である場合は、煙、炎、熱等が感知対象として検出部23により検出される。あるいは、防災機器1がガス検知器である場合は、アルコールや一酸化炭素等のガスが感知対象として検出部23により検出される。検出部23は感知対象の濃度や温度等のレベルに応じた検出信号を制御部25に出力する。なお、検出部23の具体的な構成については公知の技術であるので説明を省略する。
【0037】
警報出力部24は、防災機器1の感知対象が検出された場合に警報を出力する。警報は音や光によって出力される。
【0038】
制御部25は、本体20における各種の処理を実施するためのものであり、機能概念的にはICタグライタ制御部250、検出処理部251、警報処理部252を備えている。ICタグライタ制御部250は、ICタグライタ22の動作を制御するためのものである。検出処理部251は、検出部23から入力された検出信号に基づき、火災やガス漏れ等が発生しているか否かの判断を行う。警報処理部252は、検出処理部251にて火災やガス漏れ等が発生していると判断された場合に、警報出力部24に対して警報発報の制御信号を出力する。なお、制御部25の具体的構成は任意であるが、例えば、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラム、所要データを格納するための内部メモリ、及び、これらのプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)を備えて構成される。
【0039】
ベース接続部26は、本体20とベース部10とを着脱自在に接続する部分であり、ベース部10の本体接続部13に対して接続される。ベース接続部26において、本体20とベース部10とは機械的に接続されるだけでなく電気的にも接続され、当該ベース接続部26を介して本体20からベース部10に所定の信号が出力される。
【0040】
(防災機器の設置)
次に、上述した防災機器1の設置の流れについて説明する。防災機器1は、概略的に次のような流れで設置される。まず、(1)防災機器1の設置対象である建物において伝送路3の敷設、防災受信機2や中継器盤の設置が行われ、(2)伝送路3の敷設に合わせて防災機器1のベース部10が伝送路3に接続され設置される。ここで、ベース部10のICタグ11には予め初期情報が記憶されている。また、(3)防災受信機2とベース部10とが伝送路3を介して接続された後の任意の時点で、初期情報を利用することによりベース部10の接続確認が行われる。次に、(4)伝送路3の配線、及び、防災機器1や防災受信機2の設置位置等に基づいて各防災機器1に対する追加情報が決定され、本体20に記憶される。(5)本体20をベース部10に接続すると、ICタグライタ22によって追加情報がベース部10のICタグ11に書き込まれ、これらの情報に基づいて防災受信機2による当該防災機器1の特定が可能となる。さらに、(6)本体20を取り外して記憶部21の情報を更新してから再度接続し、あるいは、別の本体20への交換を行うことにより、新たな追加情報がICタグ11に書き込まれる。この場合、書き込まれた追加情報を防災受信機2に出力することにより、防災受信機2に格納されている追加情報を自動的に更新することもできる。
【0041】
上記の流れの中で、ベース部10を伝送路3に接続して設置した後に当該ベース部10の接続確認を行う(3)における処理の流れ、本体20をベース部10に接続した際の(5)における処理の流れ、及び、本体20の交換を行う(6)における処理の流れについて、次に説明する。
【0042】
(3)ベース部10の接続確認処理
図2は、上記の(3)においてベース部10が行う処理の流れを示したフローチャートである。前提として、防災受信機2とベース部10とが伝送路3を介して接続されているものとする。図2に示すように、作業者が防災受信機2に対して所定の操作により防災機器1の接続確認処理を指示すると(ステップSA−1、Yes)、防災受信機2は伝送路3に接続されているベース部10に対する初期情報の送信要求を、伝送路3を介して出力する(ステップSA−2)。
【0043】
伝送路3を介して送信要求がベース部10に入力されると、伝送処理部120は入力された送信要求に基づき、識別情報処理部121に初期情報の取得を指示する(ステップSA−3)。識別情報処理部121は、伝送処理部120から入力された指示に基づき、ICタグ11を参照して初期情報を取得し(ステップSA−4)、取得した初期情報を伝送処理部120に出力する(ステップSA−5)。伝送処理部120は、初期情報が入力されると、当該初期情報を伝送路3を介して防災受信機2に出力する(ステップSA−6)。
【0044】
防災受信機2は、各ベース部10から伝送路3を介して初期情報が入力されると、当該初期情報を作業者に対して通知する(ステップSA−7)。なお、作業者に対する通知は、印字装置を用いた印字出力や、表示装置を用いた画面表示等により行うことができる。
【0045】
作業者は、設置時に予め控えておいた各ベース部10の初期情報と、通知された初期情報とを照合することにより、各ベース部10が適切に伝送路3に接続されているかを確認することができる。
【0046】
(5)本体20の接続時の処理
図3は、上記の(5)において防災機器1が行う処理の流れを示したフローチャートである。本体20がベース部10に接続され、ベース接続部26に設けられた図示しないスイッチが押圧される等することにより、本体20がベース部10に接続されたと当該本体20の制御部25が判定すると(ステップSB−1、Yes)、ICタグライタ制御部250は記憶部21を参照して追加情報を取得する(ステップSB−2)。
【0047】
続いて、ICタグライタ制御部250は、取得した追加情報をICタグライタ22に出力し、ベース部10のICタグ11への書き込みを指示する(ステップSB−3)。
【0048】
ICタグライタ22は、入力された追加情報をベース部10のICタグ11に送信し、書き込みを行う(ステップSB−4)。このICタグ11への追加・書込が完了すると、防災受信機2に情報の変更があったことを送信する。これを受けた防災受信機2では、自己格納されている各防災機器1の情報を更新する。
【0049】
以上の処理によってICタグ11に追加情報が記憶されると、これらの情報に基づいて防災受信機2が各防災機器1を特定することが可能となる。例えば、検出部23にて火災の発生やガス漏れ等が検出されたことにより警報出力部24にて警報出力を行った場合、識別情報処理部121がICタグ11に記憶されている追加情報を取得して伝送処理部120に出力し、入力された追加情報を伝送処理部120が伝送路3を介して防災受信機2に出力する。防災受信機2は、入力された追加情報に基づいて、発報した防災機器1を当該防災機器1の防災系統や設置位置と対応付けて一意に特定可能である。
【0050】
(6)本体20の交換時の処理
図4は、上記の(6)において防災機器1が行う処理の流れを示したフローチャートである。ベース部10に接続されていた本体20が取り外されると、本体接続部13に設けられた図示しないスイッチが押圧されたり、ベース部と本体の通信ができなくなる等することにより、ベース部10の制御部12は本体20が取り外されたと判定する(ステップSC−1、Yes)。この時、識別情報処理部121はICタグ11を参照し、追加情報を取得する(ステップSC−2)。さらに、識別情報処理部121は、取得した追加情報を伝送処理部120に出力し、伝送処理部120はこれを防災受信機2に出力する(ステップSC−3)。これにより、防災受信機2は入力された追加情報に基づいて、本体20が取り外された防災機器1を特定する。
【0051】
次に、取り外された本体20の記憶部21に新たな追加情報が記憶されてから再びベース部10に接続され、あるいは、別の本体20がベース部10に接続される。この時、接続された本体20の制御部25は当該本体20がベース部10に接続されたと判定し(ステップSC−4、Yes)、ICタグライタ制御部250は記憶部21を参照して追加情報を取得する(ステップSC−5)。続いて、ICタグライタ制御部250は、取得した追加情報をICタグライタ22に出力し、ベース部10のICタグ11への書き込みを指示する(ステップSC−6)。
【0052】
ICタグライタ22は、入力された追加情報をベース部10のICタグ11に送信し、当該ICタグ11にそれまで記憶されていた追加情報に上書きするように書き込みを行う(ステップSC−7)。
【0053】
続いて、ベース部10の制御部12が、本体接続部13に設けられた図示しないスイッチが押圧される等したことにより、当該ベース部10に本体20が接続されICタグ11に追加情報が上書きされたと判定すると(ステップSC−8、Yes)、識別情報処理部121はICタグ11を参照し、上書きされた追加情報を取得する(ステップSC−9)。識別情報処理部121は、取得した追加情報を伝送処理部120に出力し、伝送処理部120はこれを防災受信機2に出力する(ステップSC−10)。
【0054】
防災受信機2は、本体20が取り外されたものとして先に特定した防災機器1について、それまで格納されていた追加情報に換えて、新たに入力された追加情報を格納する。これにより、防災機器1における追加情報の更新を、防災受信機2に格納されている追加情報に対しても自動的に反映することができる。
【0055】
(実施の形態1の効果)
このように実施の形態1によれば、ベース部10のICタグ11に予め記憶されている初期情報を、識別情報処理部121が取得し、伝送路3を介して防災受信機2に出力できる。従って、各防災機器1に対する追加情報の決定を待つことなく、伝送路3の敷設に合わせてベース部10のみを設置して伝送路3に接続することができ、同時にベース部10が適切に伝送路3に接続されているか否かを容易に確認することができる。すなわち、伝送路3の敷設作業やベース部10の設置作業を迅速に行うことができる。
【0056】
また、本体20をベース部10に接続した場合には、本体20の記憶部21に記憶されている追加情報をICタグライタ22によってベース部10のICタグ11に書き込ませる。従って、ICタグ11に書き込まれた追加情報に含まれるアドレス番号や任意番号に基づいて、防災機器1が設置された防災系統や防災機器1の設置位置を含めて当該防災機器1を一意に特定することができる。
【0057】
また、本体20をベース部10から取り外した後、記憶部21の情報を更新してから再度接続し、あるいは、別の本体20への交換を行うことにより、防災機器1の追加情報を更新することができる。このとき、書き込まれた追加情報が防災受信機2に出力されるので、防災受信機2に格納されている追加情報を自動的に更新することができ、更新に際しての人為的なミスを回避することができる。
【0058】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この形態は、伝送路を介して防災受信機から防災機器に第2識別情報が入力される形態である。
【0059】
(防災機器の構成)
実施の形態2に係る防災機器1の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0060】
(防災機器の構成−ベース部10)
図5は、実施の形態2に係る防災機器の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。図5に示すように、ベース部10はICタグライタ14を備えている。ICタグライタ14は、識別情報処理部121から出力された情報を、ICタグ11に書き込むためのものである。
【0061】
(防災機器の構成−制御部12)
制御部20は、ICタグライタ制御部122を備えている。ICタグライタ制御部122は、ICタグライタ14の動作を制御するためのものである。
【0062】
(防災機器の設置)
実施の形態2に係る防災機器1の特徴は、当該防災機器1を特定するための追加情報が伝送路3を介して防災受信機2から入力される点にある。すなわち、本実施の形態2に係る防災機器1は、概略的に次のような流れで設置される。まず(1)伝送路3の敷設、防災受信機2や中継器盤の設置が行われ、(2)伝送路3の敷設に合わせて防災機器1のベース部10が伝送路3に設置される。ベース部10のICタグ11には予め初期情報が記憶されている。また、(3)防災受信機2とベース部10が伝送路3を介して接続された後に初期情報を利用してベース部10の接続確認が行われる。ここまでの流れは実施の形態1に係る防災機器1の設置と同様である。
【0063】
続いて、(4)伝送路3の配線、及び、防災機器1や防災受信機2の設置位置等に基づいて各防災機器1に対する追加情報が決定されると、当該追加情報を各防災機器1に対する初期情報と対応付けて防災受信機2に記憶させる。図6は、防災受信機2に記憶される、初期情報と追加情報との対応表を示す図である。図6に示すように、各防災機器1の初期情報に対応付けて、追加情報が防災受信機2に記憶されている。
【0064】
そして、(5)各防災機器1に対して、初期情報と共に追加情報が防災受信機2から出力される。出力された初期情報に対応する防災機器1は、同時に出力された追加情報をICタグ11へ書き込む。これにより、防災受信機2による各防災機器1の特定が可能となる。
【0065】
上述のように、実施の形態1とは異なり、追加情報を本体20からICタグ11に書き込む必要がない。従って、本体20のベース部10に対する接続は、(2)のベース部10の設置と同時に行ってもよく、あるいは、(5)のベース部10に対する追加情報の書き込みの後に行ってもよい。
【0066】
(5)防災機器1に対する追加情報の書き込み処理
次に、上記の(5)における処理の流れについて説明する。図7は、上記の(5)において防災機器1が行う処理の流れを示したフローチャートである。防災受信機2から各防災機器1の初期情報と対応付けて追加情報が出力され、伝送路3を介して防災機器1に入力されると(ステップSD−1、Yes)、伝送処理部120は入力された初期情報及びこれに対応付けられた追加情報を識別情報処理部121に出力する(ステップSD−2)。
【0067】
識別情報処理部121は、ICタグ11に記憶されている初期情報を取得し、伝送処理部120から入力された初期情報と照合を行う(ステップSD−3)。照合の結果、両者が一致している場合には(ステップSD−4、Yes)、識別情報処理部121は伝送処理部120から入力された追加情報をICタグライタ制御部122に出力し、ICタグライタ制御部122は入力された追加情報をICタグライタ14によってICタグ11に書き込ませる(ステップSD−5)。
【0068】
また、ICタグ11に記憶されている初期情報と伝送処理部120から入力された初期情報とが一致していない場合(ステップSD−4、No)、識別情報処理部121は追加情報のICタグ11への書き込みを行わせず、新たに初期情報と対応付けて追加情報が入力されるまで待機する(ステップSD−1)。
【0069】
以上の処理によってICタグ11に追加情報が記憶されると、これらの情報に基づいて防災受信機2が各防災機器1を特定することが可能となる。例えば、各防災機器1が設置されている防災系統や位置と対応付けて当該防災機器1を特定することが可能となる。
【0070】
(追加情報の更新)
上記の処理によって防災機器1に記憶された追加情報を更新する場合は、防災受信機2から初期情報に対応付けて新たな追加情報を出力し、出力した初期情報に対応する防災機器1のICタグ11において追加情報の更新をさせることができる。
【0071】
あるいは、実施の形態1に係る防災機器1と同様に、ベース部10から本体20を取り外した後に記憶部21の情報を更新してから再度接続し、あるいは、別の本体20への交換を行うことにより、本体20のICタグライタ22によってICタグ11に新たな追加情報を書き込むことができる。これにより、防災機器1の追加情報を更新することができる。
【0072】
(実施の形態2の効果)
このように実施の形態2によれば、各防災機器1に対する追加情報の決定を待つことなく、ベース部10のICタグ11に予め記憶されている初期情報に基づいてベース部10が適切に伝送路3に接続されているか否かを容易に確認することができる。すなわち、伝送路3の敷設作業やベース部10の設置作業を迅速に行うことができる。
【0073】
また、追加情報が、各防災機器1に対する初期情報と対応付けられて防災受信機2から各防災機器1に出力され、これに基づいて各防災機器1の識別情報処理部121がICタグライタ14によって追加情報をICタグ11に書き込ませる。これにより、ICタグ11に書き込まれた追加情報に基づいて、防災機器1が設置された防災系統や設置位置を含めて当該防災機器1を一意に特定することができる。
【0074】
また、防災機器1に記憶されている追加情報を更新する場合は、防災受信機2から伝送路3を介して、又は、本体20のICタグライタ22によって、新たな追加情報をICタグ11に書き込むことができる。これにより、追加情報の更新を容易かつ確実に実施することができる。
【0075】
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この形態は、ICタグライタを外部器具に設けた形態である。
【0076】
(防災機器の構成)
実施の形態3に係る防災機器1の構成は、特記する場合を除いて実施の形態1の構成と略同一であり、実施の形態1の構成と略同一の構成についてはこの実施の形態1で用いたのと同一の符号及び/又は名称を必要に応じて付して、その説明を省略する。
【0077】
実施の形態1及び2では、ICタグライタ22及びICタグライタ制御部250は本体20に設けられているが、本実施の形態3においては、本体20に対して着脱自在なICタグライタ部として別体として設けられている。
【0078】
図8は、ICタグライタ部を別体として設けた場合における防災機器1の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。図8に示すように、ICタグライタ部27は、ICタグライタ22、ICタグライタ制御部250、及び、結合部270を備えている。結合部270は、本体20とICタグライタ部27とを接続するためのものであり、着脱の容易な接触型コネクタ等を用いることができる。
【0079】
なお、上述のように、ICタグライタ部27を本体20における着脱自在な構成品として設けることができるが、図8に示したようにベース部10に本体20を接続する際に用いられる本体嵌合器30の一部とすることもできる。ここで、本体嵌合器30は特許請求の範囲における外部器具に対応している。この場合、本体嵌合器30に図示しない操作部を設置することにより、当該操作部に対して所定の操作が行われた場合に、操作部からICタグライタ制御部に対して追加情報が出力され、これに基づいてICタグライタ22からICタグ11に書込みを行わせることもできる。
【0080】
(本体20の接続)
本体20をベース部10に接続する際には、ICタグライタ部27を結合部270を介して本体20に接続した状態でベース部10への接続を行う。この時、記憶部21から結合部270を経由してICタグライタ制御部250に追加情報等が入力され、これに基づいてICタグライタ制御部250がICタグライタ22によってICタグ11に対して書込みを行わせる。本体20の接続及びICタグ11への情報書込みが完了した後、本体20からICタグライタ部27を取り外す。
【0081】
(実施の形態3の効果)
このように実施の形態3によれば、ICタグライタ22やICタグライタ制御部250を本体20とは別体とした構成にすることにより、本体20を小型化することができ、複数の本体20に対してICタグライタ部27を共有させることも可能となるので、本体20におけるコストを低減することができる。
【0082】
〔III〕各実施の形態に対する変形例
以上、本発明に係る各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0083】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0084】
(ベース部10の接続確認について)
実施の形態1では、伝送路3に対するベース部10の接続後に当該ベース部10の接続確認を行う場合において、防災受信機2から初期情報の送信要求が出力されると、これに対応してベース部10から防災受信機2に対して初期情報が出力されると説明したが、予め防災受信機2にも初期情報を記憶させておき、当該防災受信機2から伝送路3を介して初期情報を出力させたときに、その初期情報に対応している防災機器1に応答をさせることで接続確認を行うようにしてもよい。また、図3のフロー等においては本体20がベース部10に接続されたことを検出することによって追加情報の書込み処理を行なうようにしているが、本体20をベース部10に接続した後に、防災受信機2からの接続確認をするためのコマンドを防災機器1に送出することによって、追加情報の取得や書込み作業が開始されるようにしてもよい。
【0085】
(記憶部21に記憶させる情報について)
実施の形態1又は2では、記憶部21には追加情報のみが記憶されているが、ベース部10のICタグ11に記憶されている初期情報も併せて記憶させても良い。本体20をベース部10に接続させた際には、本体20から初期情報及び追加情報がベース部10に入力される。そして、入力された初期情報がベース部10のICタグ11に記憶されている初期情報と異なる場合、ベース部10から防災受信機2に異常信号を出力させる。防災受信機2では、ベース部10と本体20との組合せが不適切である旨の表示がなされる。これにより、先行して設置したベース部10に対応付けられた本体20を接続する必要がある場合に、ベース部10と本体20との組合せが適切か否かを容易に判断することが可能となる。なお、ベース部10から異常信号が出力された場合でも、防災受信機2に対して所定の操作が行われた場合には本体20に記憶されていた初期情報を優先し、ICタグ11に記憶されている初期情報を書き換えるようにしてもよい。
【0086】
(防災受信機2による防災機器の制御について)
実施の形態1又は2では、初期情報はベース部10の接続確認時に用いられているが、各防災機器1の初期情報と当該防災機器1に対する制御情報とを、相互に関連付けて防災受信機2に記憶させることもできる。これにより、防災受信機2に記憶された初期情報に基づいて各防災機器1の制御が可能となり、追加情報を決定し防災機器1に記憶させる前でも防災機器1の使用が可能となるので、建築工期の短縮が可能となる。
【0087】
また、携帯型のICタグリーダライタを利用して、任意の時点でICタグ11への追加情報の書込みを行っても良い。また、本体20をベース部10に接続する際に使用する本体嵌合器とICタグリーダライタとを一体に設けることにより、本体20にICタグライタが設置されていない場合でも、本体20の接続時にICタグ11への情報書込みが可能となる。あるいは、防災機器1の検査を行う検査機器にICタグリーダライタを一体に設けることにより、防災機器1の設置後、初回の検査時にICタグ11に対して追加情報の書込みを行うこともできる。これにより、防災機器1の設置及び検査の省力化を図ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0088】
この発明に係る防災機器は、伝送路を介して防災受信機に接続される防災機器において、当該防災機器を一意に特定するための識別情報を有する防災機器に適用でき、防災機器の設置作業の迅速化に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の実施の形態1に係る防災機器の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。
【図2】ベース部10が行う処理の流れを示したフローチャートである。
【図3】防災機器1が行う処理の流れを示したフローチャートである。
【図4】防災機器1が行う処理の流れを示したフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態2に係る防災機器の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。
【図6】防災受信機2に記憶される、初期情報と追加情報との対応表を示す図である。
【図7】防災機器1が行う処理の流れを示したフローチャートである。
【図8】本発明の実施の形態3に係る防災機器の電気的構成を機能概念的に示したブロック図である。
【符号の説明】
【0090】
1 防災機器
2 防災受信機
3 伝送路
10 ベース部
11 ICタグ
12 制御部
13 本体接続部
14 ICタグライタ
20 本体
21 記憶部
22 ICタグライタ
23 検出部
24 警報出力部
25 制御部
26 ベース接続部
27 ICタグライタ部
30 本体嵌合器
120 伝送処理部
121 識別情報処理部
122 ICタグライタ制御部
250 ICタグライタ制御部
251 検出処理部
252 警報処理部
270 結合部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
伝送路を介して防災受信機に接続される防災機器であって、
前記伝送路に接続される基部と、
前記基部に着脱自在に接続され、所定の防災動作を行う本体と、
ICタグライタと、を備え、
前記基部は、当該基部を識別する第1識別情報を記憶するICタグと、前記ICタグに記憶されている情報を取得して所定の処理を行う識別情報処理手段と、を備え、
前記本体は、当該防災機器を一意に特定可能な第2識別情報を記憶している記憶手段を備え、
前記ICタグライタは、前記第2識別情報を前記ICタグに書き込むこと、
を特徴とする防災機器。
【請求項2】
前記第2識別情報は、前記防災機器が接続されている系統を識別する系統情報、又は、前記防災機器の設置位置を識別する位置情報を含むこと、
を特徴とする請求項1に記載の防災機器。
【請求項3】
前記識別情報処理手段は、前記伝送路を介して前記防災受信機から入力される前記第2識別情報を前記ICタグに書き込むこと、
を特徴とする請求項1または2に記載の防災機器。
【請求項4】
前記ICタグライタは前記本体に設置されていること、
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の防災機器。
【請求項5】
前記ICタグライタは、当該防災機器に近接して用いられる外部器具に設置されていること、
を特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の防災機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−220445(P2008−220445A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−59376(P2007−59376)
【出願日】平成19年3月9日(2007.3.9)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】