説明

雄端子金具

【課題】ポッティング材がタブ部内を接点部まで吸い上げられることを防ぐ。
【解決手段】先端に相手の雌端子金具と接触する接点部33を有するタブ部30を、金属板からなる端子素材10の一部を折り重ねることで形成してなる雄端子金具20であって、ハウジング70に装着された場合にタブ部30の基端側にポッティング材Pが充填されて封止されるようにしたものにおいて、タブ部30におけるポッティング材Pの液面位置と接点部33との間の位置には、タブ部30の内部に形成された微小空隙Sを外面に開口する開口部65が設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、雄端子金具、特にポッティング材を充填して封止されるコネクタに適用される雄端子金具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ポッティング材の充填により防水を図った雄側の防水コネクタとして、下記特許文献1に記載されたものが知られている。このものは、フード部を設けた雄ハウジングを備え、同雄ハウジングに設けられたキャビティには、雄端子金具がタブ部をフード部内に突出した形態で収容され、タブ部の基端側からキャビティ内に亘ってポッティング材を充填することで、相手の雌側コネクタとの嵌合面側の防水が図られるようになっている。
【0003】
この種の雄端子金具は、雌雄のコネクタを嵌合することに伴い、タブ部が、相手の雌端子金具に設けられた接続筒部に挿入され、タブ部の先端側に設けられた接点部が、接続筒部内の弾性係止片と対向した壁面との間で弾性的に挟持されて電気的な接続が取られるようになっているが、雄端子金具のタブ部としては、接触圧を確実に取るために所定の厚さが必要とされ、その一方で、プレス加工の容易性等を考慮して、素材となる金属板は比較的薄いものがよいという事情がある。
【0004】
そこで、タブ部については、比較的薄肉の金属板からなる端子素材の一部に帯状部を設け、同帯状部を幅方向に折り曲げることにより角形断面に形成するようにしている。特許文献1では、帯状部を角形の渦巻き状に回曲することで、略正方形断面をなすタブ部が形成されている。また、帯状部の両側縁を上面の幅方向の中央部で突き合わせるようにして折り曲げることで、横長の長方形断面をなすタブ部が形成されたものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−102831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のように、端子素材の一部である帯状部を幅方向に折り曲げることにより角形断面のタブ部を形成したものにあっては、内部を完全に塞ぐことは難しく、図らずもタブ部内に微小空隙ができる可能性が高い。そうすると、雄端子金具が雄ハウジングに装着されてポッティング材が充填された場合に、同ポッティング材が毛細管現象によってタブ部内を先端側に向けて吸い上げられるおそれがあり、そうするとタブ部の先端面や合わせ目からポッティング材が接点部の表面側に染み出し、相手の雌端子金具との接触部分での電気抵抗が増大することが懸念される。
【0007】
特許文献1では、タブ部の基端側を挟圧して微小空隙を無くすことを図ってはいるが、同微小空隙を完全に無くすことは難しく、結果ポッティング材が吸い上げられることを甘受せざるを得ず、さらなる改良が切望されていた。
本発明の雄端子金具は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、ポッティング材がタブ部内を接点部まで吸い上げられることを防ぐところにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、先端に相手の雌端子金具と接触する接点部を有するタブ部を、金属板からなる端子素材の一部を折り重ねることで形成してなる雄端子金具であって、ハウジングに装着された場合に前記タブ部の基端側にポッティング材が充填されて封止されるようにしたものにおいて、前記タブ部における前記ポッティング材の液面位置と前記接点部との間の位置には、前記タブ部の内部に形成された微小空隙を外面に開口する開口部が設けられているところに特徴を有する。
【0009】
タブ部の内部に図らずも微小空隙ができ、ポッティング材が毛細管現象によって先端側に向けて吸い上げられたとしても、開口部が形成された位置で微小空隙の断面積が急激に拡大し、これによりポッティング材の吸い上げ現象が断ち切られ、接点部にまで至ることが規制される。その結果、ポッティング材が接点部の表面側に染み出ることが防止され、相手の雌端子金具との接触部分での電気抵抗の上昇が防止され、ひいては所定の電気的性能が確保される。
【0010】
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記タブ部は、端子素材の一部である帯状部を両側縁が突き合うように幅方向に折り重ねることで扁平な角形断面に形成されており、このタブ部の基端側では、上下いずれか一方の面の幅方向の中央部で前記帯状部の両側縁が突き合わされている一方、先端側では、側面で前記帯状部の両側縁が突き合わされていて、上下いずれか一方の面の合わせ目の前縁と、側面の合わせ目の後縁とが、両合わせ目と交差した姿勢の合わせ目を介して接続されているとともに、前記側面の合わせ目の一部に前記開口部が切り欠き形成されている。
【0011】
仮にポッティング材が洩れたとしても、相手の雌端子金具とは直接には接触しないタブ部の側面に限られるから、電気抵抗の増大化は招かない。また、仮に上下いずれか一方の面の合わせ目に沿ってポッティング材が這い上がったとしても、同合わせ目と交差した合わせ目に沿ってタブ部の側面側に逃がされ、接点部の表面に至ることが避けられる。
【0012】
(2)前記開口部は、前記接点部寄りの位置に形成されている。
接点部に近い位置ほどポッティング材を吸い上げる力が小さくなるために、それだけ吸い上げ現象を断ち切る開口部の面積は小さくて済み、そのためタブ部の強度低下を最小限に抑えることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の雄端子金具によれば、ポッティング材がタブ部内を接点部まで吸い上げられることを確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一実施形態に係る雄端子金具の展開状態と曲げ成形完了状態の平面図
【図2】雄端子金具の展開状態の部分拡大平面図
【図3】雄端子金具の側面図
【図4】同正面図
【図5】同底面図
【図6】同縦断面図
【図7】図1のA−A線断面図
【図8】図1のB−B線断面図
【図9】図1のC−C線断面図
【図10】雄側のコネクタの縦断面図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
本発明の一実施形態を図1ないし図10によって説明する。この実施形態では雄側の防水コネクタを例示しており、図10に示すように、電線Wの端末に接続された雄端子金具20が、雄ハウジング70に設けられたキャビティ73内に収容され、ポッティング材Pが充填固化されることで嵌合面側の防水が図られるようになっている。
【0016】
雄端子金具20は、導電性に優れた金属板をプレス加工することによって形成され、図1に示すように、金属板のフープ材から展開形状の端子素材10が切断形成されたのち、キャリア15によってプレス工程を搬送される間に、複数回に亘る曲げ成形が施されることによって、雄端子金具20が組み立て形成されるようになっている。組立後はキャリア15から切り離される。
【0017】
雄端子金具20は、図3ないし図6にも示すように、本体部21の後方に、ワイヤバレル22とインシュレーションバレル23とが連設されているとともに、本体部21の前面に、接続部24を介してタブ部30が突出形成された構造となっている。
本体部21は、雄ハウジング70のキャビティ73内に嵌合される上面開口のチャンネル形に形成され、同本体部21の底板からは、後方の斜め上方を向いた金属ランス25が切り起こし形成されている。
【0018】
ワイヤバレル22は、電線Wにおける芯線の端末にかしめ圧着されるものであって、底板の両側縁から一対のバレル片22Aが対向して立ち上がり形成されている。ワイヤバレル22の内面には、複数条のセレーション26が形成されている。
インシュレーションバレル23は、同電線Wにおける絶縁被覆の端末にゴム栓Rともどもかしめ圧着されるものであって、底板の両側縁から一対のバレル片23Aが、前後に位置をずらして立ち上がり形成されている。
【0019】
続いて、タブ部30の構造を詳細に説明する。
タブ部30は大まかには、全長における後側の略2/3の領域が基端部31で、残りの前側の略1/3の領域が先端部32であって、同先端部32の長さ方向の中央部が、相手の雌端子金具と接触する接点部33となっている。基端部31と先端部32とでは、後記するように曲げの構造が異なっている。先端部32には先細りとなったガイド部34が形成されている。
【0020】
図1に示す展開形状の端子素材10において、本体部21の前面の接続部24を構成する部分の先には、タブ部30を構成する帯状部11が形成されている。帯状部11は、上記したタブ部30の形状に倣って、基端側帯状部11Aの先に基端側帯状部11Bが連ねて形成された形状である。
図2に示すように、基端側帯状部11Aは、後部領域が前方に向けて次第に幅が狭くなる形状で、前部領域が、後部領域の最小幅に等しい一定幅で延出された形状である。基端側帯状部11Aでは、幅方向の中央部に下面板41が設定され、同下面板41の背面視で左右両側縁に左側板42と右側板43とが形成され、さらに左側板42と右側板43の外側に、それぞれ左上面板44と右上面板45とが張り出して形成されている。
【0021】
基端側帯状部11Bは、基端側帯状部11Aとはオフセットされたような形態で形成され、基端側帯状部11Aの下面板41から連なった下面板51の背面視で右側縁に、右側板52、上面板53及び上部左側板54が順次に形成され、また下面板51の左側縁に小幅の下部左側板55が形成されている。
ここで、上部左側板54の自由端縁の後端角部には、角形凹部56が切り欠き形成されている。
なお、下面板51と上面板53との先端には、略半円状をなすガイド板57がそれぞれ連設されている。
【0022】
ここでタブ部30は、上記のような展開形状を持った端子素材10の帯状部11が幅方向において折り重ねられることで、全体としては横長の長方形断面をなすように形成されている。
詳細には、基端部31側では、図7に示すように、下面板41の左右両側縁から左側板42と右側板43とが直角に立ち上げられ、左側板42と右側板43のそれぞれの上端から左上面板44と右上面板45とが直角曲げされて、それぞれの自由端縁が突き合わせされることで、横長の長方形断面に形成される。なお、基端部31の後部側は、裾広がりの長方形断面に形成されて、本体部21の前面に曲げ形成された接続部24と繋がっている。
【0023】
先端部32側では、図8に示すように、下面板51の背面視で左側縁から背の低い下部左側板55が直角に曲げ形成されるとともに、下面板51の右側縁から右側板52が直角に立ち上げられ、この右側板52の上端から上面板53が下面板51と対向するように直角に曲げ形成され、さらに曲げられた上面板53の左側縁から上部左側板54が下向きに直角曲げされて、同上部左側板54の下端が、下部左側板55の上端と突き合わされることで、同じく横長の長方形断面に形成される。
また、先端部32における下面板51と上面板53との先端に設けられた両ガイド板57は、上下に対向しかつその先端縁同士が接触するように曲げ形成されることにより、先細りとなったガイド部34が形成される。
【0024】
以上によりタブ部30は、全体としては横長の長方形断面を有し、後端側が裾広がりでかつ先端側に先細りのガイド部34を備えた細長い形状に形成される。また、基端部31では、図1に示すように、合わせ目60が上面における幅方向の中央部に位置し、先端部32では、図3に示すように、合わせ目61が、背面視で左側面の下部寄りの位置に来る。さらに上記の上面側の合わせ目60の前縁と、左側面側の合わせ目61の後縁とが、両合わせ目60,61と直交した合わせ目62で接続された形態となる。
【0025】
ここで、上記のように曲げ形成されたタブ部30は、図7ないし図9に示すように、その内部に全長に亘って微小空隙Sが形成される。なお、同図において、微小空隙Sは誇張するために大きく図示されている。
一方、タブ部30を構成する端子素材10の帯状部11において、特に先端側帯状部11Bの上部左側板54における自由端縁の後端角部に、角形凹部56が切り欠き形成されていることにより、タブ部30が上記のように組み付けられた場合に、先端部32の左側面の合わせ目61の後端部に、図2及び図9に示すように、内部の微小空隙Sを外面に開口する方形の開口部65が形成される。
【0026】
上記したタブ部30は、当該雄端子金具20が図示しない相手の雌端子金具と嵌合された場合に、同雌端子金具に設けられた接続筒部内に挿入され、タブ部30のうち先端部32の下面と上面とに設けられた接点部33が、相手の接続筒部内に設けられた弾性接触片と、対向した天井壁との間で弾性的に挟持されることにより、電気的な接続が取られるようになっている。
【0027】
上記のように組立形成された雄端子金具20は、電線Wの端末にゴム栓Rともども圧着されて取り付けられ、雄ハウジング70に収容される。
雄ハウジング70は合成樹脂製であって、図10に示すように、端子収容部71の前面にフード部72を設けた形状であり、端子収容部71には、前後に開口したキャビティ73が、複数列かつ複数段に亘って形成され、各キャビティ73の前端寄りの位置の天井面に、係止部74が形成されている。
【0028】
上記のようにゴム栓Rともども電線Wの端末に接続された雄端子金具20は、雄ハウジング70の対応するキャビティ73内に後方(図10の下方)から挿入され、タブ部30がフード部72内に所定寸法突出した正規位置まで押し込まれたところで、雄端子金具20の本体部21に設けられた金属ランス25が係止部74に係止することで抜け止めされ、併せてゴム栓Rがキャビティ73の入口に緊密に嵌着されてシールされる。
【0029】
すべての雄端子金具20の収容が完了したら、図10に示すように、雄ハウジング70が嵌合面が上を向いた姿勢とされ、フード部72の奥面に向けてポッティング材Pが注入され、キャビティ73内から雄端子金具20のタブ部30における基端部31に亘って充填される。そののちポッティング材Pが固化することによって、嵌合面側のシールが採られることになる。
【0030】
ここで、タブ部30内には微小空隙Sが形成されているために、ポッティング材Pが充填された際、ポッティング材Pが、タブ部30の基端部31の下面開口から毛細管現象によって先端側に向けて吸い上げられる可能性があるが、接点部33を有する先端部32の後縁の側面に微小空隙Sを外面に開口する開口部65が形成されていて、言い換えると開口部65の形成された位置で微小空隙Sの断面積が急激に拡大するために、ポッティング材Pの吸い上げ現象が断ち切られ、先端部32にまで至ることが規制される。その結果、ポッティング材Pが接点部33の表面側に染み出ることが防止される。
仮に開口部65からポッティング材Pが流出したとしても、タブ部30の側面に流出するのであるから、上下の面に設けられた接点部33の表面を濡らすことはない。
【0031】
また、タブ部30の形成の際に合わせ目に微小な隙間ができると、上面の合わせ目60に沿ってポッティング材Pが這い上がる可能性があるが、この合わせ目60と直角に接続された合わせ目62に沿ってタブ部30の側面側に逃がされ、同じく接点部33の表面に至ることが避けられる。
【0032】
以上のように本実施形態の雄端子金具20では、タブ部30におけるポッティング材Pの液面位置と接点部33との間の位置の側面に、タブ部30の内部に形成された微小空隙Sを外面に開口する開口部65が設けられているから、ポッティング材Pが毛細管現象によって先端部32側に向けて吸い上げられたとしても、開口部65が形成された位置で微小空隙Sの断面積が急激に拡大し、これによりポッティング材Pの吸い上げ現象が断ち切られ、先端部32にまで至ることが規制される。その結果、ポッティング材Pが接点部33の表面側に染み出ることが防止され、相手の雌端子金具との接触部分での電気抵抗の上昇が防止され、ひいては所定の電気的性能が確保される。
仮に開口部65からポッティング材Pが洩れたとしても、相手の雌端子金具とは直接には接触しないタブ部30の側面に限られるから、電気抵抗の増大化は招かない。
【0033】
また、本実施形態のタブ部30は、基本的には端子素材10の一部である帯状部11を両側縁が突き合うように幅方向に折り重ねることで扁平な角形断面に形成されているが、基端部31では、上面の幅方向の中央部で基端側帯状部11Aの両側縁が突き合わされている一方、先端部32では、側面で先端側帯状部11Bの両側縁が突き合わされていて、上面の合わせ目60の前縁と側面の合わせ目61の後縁とが、両合わせ目60,61と直交した合わせ目62を介して接続されている。
そのため、仮に上面の合わせ目60に沿ってポッティング材Pが這い上がったとしても、この合わせ目60と直交した合わせ目62に沿ってタブ部30の側面側に逃がされ、同じく接点部33の表面に至ることが避けられる。
【0034】
タブ部30内を毛細管現象でポッティング材Pが吸い上げられる際、先端側に向かうほど吸い上げる力が小さくなると考えられるが、本実施形態では、開口部65が、タブ部30の側面のうち、先端部32の合わせ目61の後端といった比較的接点部33に近い位置に設けられているから、それだけ吸い上げ現象を断ち切る開口部65の面積は小さくて済み、そのためタブ部30の強度低下を最小限に抑えることができる。
【0035】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)タブ部に設ける開口部の位置は、上記実施形態に例示した側面に限らず、下面等の他の面に設けてもよい。
(2)開口部についてのタブ部の長さ方向に沿った形成位置は、ポッティング材の液面位置と接点部との間であれば任意である。
【0036】
(3)開口部の形状は方形に限らず、三角形、長円形等、微小空隙と相応の連通面積が採れる限り、他の形状であってもよい。
(4)タブ部の構造としては、端子素材の帯状部を角形の渦巻き状に回曲することで略正方形断面をなすように形成したもの等、他の構造であってもよく、要は、内部に微小空隙ができる可能性のある構造をなすタブ部を備えた雄端子金具全般について、本発明は同様に適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
10…端子素材
11…帯状部
11A…基端側帯状部
11B…先端側帯状部
20…雄端子金具
30…タブ部
31…(タブ部30の)基端部
32…(タブ部30の)先端部
33…接点部
56…角形凹部
60…(上面側の)合わせ目
61…(側面側の)合わせ目
62…(合わせ目60,61と直交した)合わせ目
65…開口部
70…雄ハウジング(ハウジング)
S…微小空隙
P…ポッティング材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端に相手の雌端子金具と接触する接点部を有するタブ部を、金属板からなる端子素材の一部を折り重ねることで形成してなる雄端子金具であって、ハウジングに装着された場合に前記タブ部の基端側にポッティング材が充填されて封止されるようにしたものにおいて、
前記タブ部における前記ポッティング材の液面位置と前記接点部との間の位置には、前記タブ部の内部に形成された微小空隙を外面に開口する開口部が設けられていることを特徴とする雄端子金具。
【請求項2】
前記タブ部は、端子素材の一部である帯状部を両側縁が突き合うように幅方向に折り重ねることで扁平な角形断面に形成されており、このタブ部の基端側では、上下いずれか一方の面の幅方向の中央部で前記帯状部の両側縁が突き合わされている一方、先端側では、側面で前記帯状部の両側縁が突き合わされていて、上下いずれか一方の面の合わせ目の前縁と、側面の合わせ目の後縁とが、両合わせ目と交差した姿勢の合わせ目を介して接続されているとともに、前記側面の合わせ目の一部に前記開口部が切り欠き形成されていることを特徴とする請求項1記載の雄端子金具。
【請求項3】
前記開口部は、前記接点部寄りの位置に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の雄端子金具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−84371(P2013−84371A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−221895(P2011−221895)
【出願日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【Fターム(参考)】