説明

集合ドロップケーブルの端末処理構造及び該構造を適用したクロージャ

【課題】 既存のクロージャに想定されている収容数を超える多条のドロップケーブルを、少ない手間で、既存のクロージャに収容させることができる集合ドロップケーブルの端末処理構造を得る。
【解決手段】 複数本のドロップケーブル13を撚り合わせた集合ドロップケーブル6の端部において、クロージャ51のシール用端面板71に保持される範囲は防水テープ21により束ねた防水用結束部23とし、ケーブル把持具73に把持される範囲は把持用テープ25により束ねた把持用結束部27とし、それぞれの結束部23,27は、それぞれのテープ21,25の上に撚りを解いた複数本のドロップケーブル13を一列に整列させた後、テープ21,25の一端側からテープと一緒に渦巻き状に巻いて、略円形の束に仕上げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数本のドロップケーブルを撚り合わせた集合ドロップケーブルの端末処理構造及び該構造を適用したクロージャに関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバケーブルによるネットワークを構築する方法として、光ファイバの接続部を収容するクロージャを、基地局から加入者宅に向けて、き線点、配線点、分配点の3段階に分けて設置して、それぞれの段階で合理的な接続を行うべく、各設置点のクロージャに収容させる光ファイバケーブルを使い分ける方法がある。
【0003】
例えば、基地局側に位置するき線点のクロージャでは支線配線として一般的に多心のテープスロットケーブルを収容する。また、加入者宅への引落配線を収容する分配点のクロージャでは、引落配線として1心又は2心の光ファイバを内蔵したドロップケーブルを適宜数収容する。
一方、配線点のクロージャから分配点のクロージャとの間を接続する光ファイバケーブルには、引落配線工事の省力化効果を目的として、複数本のドロップケーブルを撚り合わせた構造の集合ドロップケーブルを、準支線配線として利用することが増えている。
【0004】
図7及び図8は、配線点と引落点との間で準支線配線として使用する集合ドロップケーブルの構成例を示している。
図7に示した集合ドロップケーブル11は、支持線12の周囲に4本の単心ドロップケーブル13(単心エレメント)を撚り合わせた構造になっている。単心ドロップケーブル13は、1本の光ファイバ14と、この光ファイバ14の両側に添えられた2本のテンションメンバ15とを、被覆16で覆った構造である。
図8に示した集合ドロップケーブル17は、より多数の単心ドロップケーブル13を撚り合わせた円形の束に支持線18を縦添えして、バインド線19により単心ドロップケーブル13の束と支持線18とを結束した構造をなしている。
【0005】
これまで、このような集合ドロップケーブル11や17をクロージャに導出入する場合には、互いに撚り合わされている単心ドロップケーブル13の撚りを解いて、一本ずつ、クロージャのケーブル導出入部に挿通・把持させている。
【0006】
図9は、従来のクロージャの端部におけるケーブル導出入部の構造を示している。
ここに示したケーブル導出入部41は、下記特許文献1に開示されたもので、クロージャの筒状ケースの両端の開放部を水密状態に塞ぐシール用端面板71と、この端面板71に近接してクロージャのケース本体内に装備されるケーブル把持具73とから構成されている。
【0007】
端面板71には、図10にも示すように、主ケーブル3を挿通させるためのケーブル挿通部63と、分岐ケーブル5を挿通させるための2個のケーブル挿通部65と、ドロップケーブル7を1本ずつ個別に挿通させるための複数個のケーブル挿通部67と、が形成されている。
ケーブル挿通部63や65は、ケーブルを割り込ませることによって簡単に挿通状態にできるように、図11に示すように、2つ割に開くことができるように構成されている。
【0008】
ケーブル把持具73は、図9に示すように、クロージャのケース本体に固定される金具本体74と、ケーブル3,5の把持のために金具本体74に螺合装着された鬼目ねじ43と、ドロップケーブル7の把持のために金具本体74に固定された位置規制板75とから構成されている。
【0009】
鬼目ねじ43は、各ケーブル挿通部63,65,65に対応する位置にそれぞれ一対ずつ配置されていて、これらの各ケーブル挿通部63,65,65を挿通したケーブル3,5を一対の鬼目金具により挟持する。
【0010】
位置規制板75は、樹脂成型品で、ドロップケーブル7を挟持するケーブル把持溝89が一定間隔で複数形成されており、ケーブル挿通部67を挿通したドロップケーブル7を1本ずつ個別にケーブル把持溝89に割り込ませることで、複数本のドロップケーブル7を整列状態に保持する。
【0011】
【特許文献1】特開2005−295749号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、図7や図8に示した集合ドロップケーブル11,17を構成している単心ドロップケーブル13を、例えばその撚りを解いて、一本ずつ、図9に示したシール用端面板71のケーブル挿通部67に挿通し、更に、ケーブル把持具73のドロップケーブル用のケーブル把持溝89に一本ずつ割り込ませる作業は、非常に手間がかかり、作業の遅延を招く。
【0013】
しかも、既存のクロージャのケーブル導出入部41に装備されるドロップケーブル用のケーブル挿通部67やケーブル把持溝89の数量は、最大でも12〜16程度であり、撚り合わせるドロップケーブル数が16条以上となる多条の集合ドロップケーブル17の場合は、既設のクロージャ51には収容しきれないという問題が生じる。
【0014】
本発明の目的は上記課題を解消することに係り、集合ドロップケーブルをクロージャに導出入させる際、ドロップケーブルを1本ずつドロップケーブル用のケーブル挿通部や把持用の溝に挿通する必要がなく、作業性の向上を図ることができ、既存のクロージャで想定していたドロップケーブルの収容数を超える多条のドロップケーブルでも、既設のクロージャに収容させることができる集合ドロップケーブルの端末処理構造、及び該構造を適用したクロージャを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(1)上記した課題を解決するために、本発明による集合ドロップケーブルの端末処理構造は、複数本のドロップケーブルを撚り合わせた集合ドロップケーブルの端末処理構造であって、
クロージャのシール用端面板に保持される範囲は防水テープを巻いて束ねた防水用結束部とし、ケーブル把持具に把持される範囲は把持用テープを巻いて束ねた把持用結束部とし、
前記防水用結束部及び把持用結束部は、前記防水テープ又は前記把持用テープの上に複数本のドロップケーブルを整列させた後、前記テープの一端側からテープと一緒に巻いて、複数本のドロップケーブルが渦巻き状に並ぶ略円形の束に仕上げたことを特徴とする。
【0016】
(2)また、上記集合ドロップケーブルの端末処理構造は、前記防水テープは、少なくとも表面が、低硬度で弾性を有する熱可塑性エラストマにより形成されていることを特徴としても良い。
【0017】
(3)また、上記集合ドロップケーブルの端末処理構造は、前記把持用テープは、表面に、その表面に接触する部材の移動を規制する滑り止めが形成されていることを特徴としても良い。
【0018】
(4)また、上記した課題を解決するために、本発明によるクロージャは、上記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の集合ドロップケーブルの端末処理構造を有したドロップケーブルを導出入するクロージャであって、
前記集合ドロップケーブルを挿通するケーブル導出入部として、前記防水用結束部を挿通させるシール用端面板と、前記把持用結束部を挟持するケーブル把持具とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明による集合ドロップケーブルの端末処理構造によれば、集合ドロップケーブルの端部の防水用結束部は、渦巻き状に巻き上げられた防水テープが、渦巻きの半径方向に隣接するドロップケーブル間の隙間を埋めて、隣接するドロップケーブル間の隙間を封止するため、束ねた状態のまま単一の太径の防水ケーブルとして一括してケーブル挿通部に挿通させても、挿通部において防水性を損なうことがない。
【0020】
また、集合ドロップケーブルの端部の把持用結束部は、渦巻き状に巻き上げられた把持用テープが、渦巻きの半径方向に隣接するドロップケーブル間に介在して、隣接するドロップケーブル相互に相対滑りの無い多心ケーブル状に結束するため、束ねた状態のまま、単一の太径のケーブルとして一括してケーブル把持具に把持させても、全てのドロップケーブルに対して良好な把持固定ができる。
【0021】
また、本発明によるクロージャは、集合ドロップケーブルの防水用結束部を挿通させるケーブル挿通部として、例えば主ケーブルや分岐ケーブル用のケーブル挿通部を割り当て、また、把持用結束部を把持させるケーブル把持具として主ケーブルや分岐ケーブル用のケーブル把持具を割り当てることで、既存のシール用端面板やケーブル把持具を改良することなく、かつ、手間を掛けずに多条の集合ドロップケーブルを収容可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明に係る集合ドロップケーブルの端末処理構造の好適な実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る端末処理構造の集合ドロップケーブルを導出入させるクロージャの一実施の形態の正面図、図2は図1に示したクロージャのケーブル導出入部における集合ドロップケーブルの保持構造を示す斜視図、図3は図2に示したケーブル導出入部に挿通される集合ドロップケーブルの端末処理構造の斜視図、図4は図3のB−B断面図である。
【0023】
図1に示したクロージャ51は、光ケーブル網の所謂配線点に設置されて多心のテープスロットケーブル等の主ケーブル3に対し、準支線配線として分岐ケーブルや集合ドロップケーブル6を接続する光ケーブル接続部9を収容して保護するもので、光ケーブル接続部9の外周を包囲する筒状ケース53と、各ケーブル3,6が出入りする筒状ケース53の両端の開放部53a,53bにそれぞれ設けられるケーブル導出入部41とから構成されている。
【0024】
集合ドロップケーブル6としては、図7及び図8等に示した集合ドロップケーブル11,17などに後述する端末処理を施したものが利用される。
【0025】
筒状ケース53は、上記のように光ケーブル接続部9を収容すると共に、前面を開放したケース本体54と、このケース本体54の開放面を覆うカバー55とで両端を開放した筒構造を形成したものである。図示例の場合、カバー55は、その一側縁55aがケース本体54にヒンジ結合されて、開閉可能になっている。カバー55の他方の側縁55bには、カバー55を閉じた時にケース本体54側の係合部に係止される弾性係止片55cが装備されている。
【0026】
ケーブル導出入部41は、筒状ケース53の両端の開放部53a,53bを水密状態に塞ぐと共にケーブル挿通部63,65,67が形成されたシール用端面板71と、ケーブル挿通部63,65,67を挿通した各ケーブル3,6や単心のドロップケーブルを筒状ケース53内で把持固定するケーブル把持具73とを備えている。
【0027】
シール用端面板71は、図2に示すように、硬質樹脂又は金属等で形成されて外郭形状をなす外郭基材77と、この外郭基材77の内周部に装着されて各ケーブル挿通部63,65,67を提供するゴム製のシール板79,80,81とを備えている。
【0028】
シール用端面板71は、図9乃至図11に示した端面板71と同一構造である。ゴム製のシール板79に形成されたケーブル挿通部63は主ケーブル3を挿通させるための穴で、ケーブル挿通部65は分岐ケーブル5(図9参照)や集合ドロップケーブル6を挿通させるための穴で、ケーブル挿通部67は単心のドロップケーブル7を1本ずつ個別に挿通させるための穴である。
ケーブル挿通部63やケーブル挿通部65は、ケーブルを割り込ませることによって簡単に挿通状態にできるように、図11に示すように、2つ割に開くことができるように構成されている。
【0029】
ケーブル把持具73は、図2に示すように、ケース本体54に固定される金具本体74と、ケーブル3,5,6の把持のために金具本体74に螺合装着された鬼目ねじ43と、単心のドロップケーブル7の把持のために金具本体74に固定された位置規制板75から構成されている。
【0030】
鬼目ねじ43は、各ケーブル挿通部63,65に対応する位置にそれぞれ一対ずつ配置されていて、これらの各ケーブル挿通部63,65を挿通したケーブル3,5,6を挟持することにより把持・固定する。
【0031】
位置規制板75は、樹脂成型品で、ドロップケーブル7を挟持するケーブル把持溝89が一定間隔で複数形成されており、ケーブル挿通部67を挿通したドロップケーブル7を1本ずつ個別にケーブル把持溝89に割り込ませることで、複数本のドロップケーブル7を整列状態に保持する構成であるが、本実施の形態では、単心のドロップケーブル7は使用しないため、位置規制板75は活用しない。
【0032】
本実施の形態のクロージャ51では、図2に示すように、集合ドロップケーブル6を、集合ドロップケーブル6の外径に相応の穴径を有する分岐ケーブル5用のケーブル挿通部65に一括挿通させており、また、ケーブル挿通部65に対応する一対の鬼目ねじ43による挟持によって固定している。
【0033】
図3に示すように、集合ドロップケーブル6の端部において、クロージャ51のケーブル導出入部41のシール用端面板71に保持される範囲は、ケーブルを構成している全ての単心ドロップケーブル13を、防水テープ21を巻いて束ねた防水用結束部23としている。更に、ケーブル導出入部41のケーブル把持具73に把持される範囲は、ケーブルを構成している全ての単心ドロップケーブル13を、把持用テープ25を巻いて束ねた把持用結束部27としている。
【0034】
防水用結束部23及び把持用結束部27は、図4に示すように防水テープ21又は把持用テープ25の上に撚りを解いた複数本のドロップケーブル13を一列に整列させた後、図5に示すようにテープ21,25の一端側からテープと一緒に巻いて、図6に示すように、複数本のドロップケーブル13が渦巻き状に並ぶ略円形の束に仕上げられている。
【0035】
防水テープ21は、表面上に並べられたドロップケーブル13間の隙間を埋めるべく、少なくとも表面が、低硬度で弾性を有する熱可塑性エラストマ(SEBS共重合体)により形成されている。また、防水テープ21は、厚みが1〜2mm程度に設定されている。
【0036】
把持用テープ25は、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの樹脂材料をテープ状に押し出して形成したもので、表面に、その表面に接触するドロップケーブル13の移動を規制するための波形状や凹凸形状の滑り止めが形成されている。また、この把持用テープ25の厚みは、1〜2mm程度に設定されている。
【0037】
滑り止めは、樹脂の押し出し成形時に、表面への型押しにより、例えば上記した凹凸をつけて、表面をざらざらにしたものである。
なお、把持用テープ25として、金属テープを使用するようにしてもよい。その場合も、表面には、型押しにより、接触する部材の移動を規制する滑り止めの凹凸等を形成する。
【0038】
以上に説明した集合ドロップケーブル6の端末処理構造によれば、集合ドロップケーブル6の端部の防水用結束部23は、渦巻き状に巻き上げられた防水テープ21のエラストマ層が、渦巻きの半径方向に隣接するドロップケーブル13間の隙間を埋めて、半径方向及び周方向に隣接するドロップケーブル13間の隙間を封止するため、束ねた状態のまま単一の太径の防水ケーブルとして一括してケーブル挿通部65に挿通させても、挿通部において防水性を損なうことがない。
【0039】
また、集合ドロップケーブル6の把持用結束部27は、渦巻き状に巻き上げられた把持用テープ25が、渦巻きの半径方向に隣接するドロップケーブル13間に介在して、隣接するドロップケーブル13相互に相対滑りの無い多心ケーブル状に結束するため、束ねた状態のまま、単一の太径のケーブルとして一括してケーブル把持具73の一対の鬼目ねじ43に把持させても、全てのドロップケーブル13に対して良好な把持固定ができる。
【0040】
従って、本発明による集合ドロップケーブル6の端末処理構造によれば、集合ドロップケーブル6をクロージャ51のケーブル導出入部41に挿通させる際、ドロップケーブルを1本ずつ挿通させる専用のケーブル挿通部67は使用せず、束ねた状態のまま、例えば、図2に示したように、分岐ケーブル用のケーブル挿通部65や鬼目ねじ43を使ってクロージャ51に導出入させることができ、クロージャ51への収容時の手間を軽減して、作業性を向上させることができる。
また、既存のクロージャ51で想定していたドロップケーブルの収容数を超える多条のドロップケーブルでも、既存のクロージャ51に収容させることが可能になる。
【0041】
また、防水用結束部23の形成に使用される防水テープ21は、表面が低硬度で弾性を有する熱可塑性エラストマにより形成されているため、テープ表面に接触する単心ドロップケーブル13が表面の弾性変形により表面に食い込み、隣接するドロップケーブル13間の隙間が埋まるため、良好な防水性を得ることができる。
【0042】
また、把持用結束部27の形成に使用される把持用テープ25は、表面に滑り止めが形成されているため、鬼目ねじ43で挟持する際に滑りが発生し難く、把持作業が容易になる。
【0043】
また、本実施の形態の端末処理構造を適用するクロージャ51は、集合ドロップケーブル6の防水用結束部23を挿通させるケーブル挿通部として、分岐ケーブル用のケーブル挿通部65を割り当て、また、集合ドロップケーブル6の把持用結束部27を把持させるケーブル把持具として分岐ケーブル用のケーブル把持具である鬼目ねじ43を割り当てることで、既存のシール用端面板71やケーブル把持具73を改良することなく、且つ、手間を掛けずに多条の集合ドロップケーブル6に適用可能になる。
【0044】
なお、上記実施の形態では、端末処理した集合ドロップケーブル6は、分岐ケーブル5用のケーブル挿通部65に挿通するようにしたが、主ケーブル3用のケーブル挿通部63に挿通するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明に係る端末処理構造の集合ドロップケーブルを導出入させるクロージャの一実施の形態の正面図である。
【図2】図1に示したクロージャのケーブル導出入部における集合ドロップケーブルの保持構造を示す斜視図である。
【図3】図2に示したケーブル導出入部に挿通される集合ドロップケーブルの端末処理構造の斜視図である。
【図4】図3に示した防水用結束部及び把持用結束部を形成する方法の説明図である。
【図5】図4に示した状態から、テープを渦巻き状に巻き始めた状態の断面図である。
【図6】図3のB−B断面図である。
【図7】集合ドロップケーブルの一例の斜視図である。
【図8】集合ドロップケーブルの別の例の斜視図である。
【図9】従来のクロージャにおけるケーブル導出入部の構成を示す斜視図である。
【図10】図9に示したシール用端面板の正面図である。
【図11】図10に示したシール用端面板71の主ケーブル用及び分岐ケーブル用のケーブル挿通部を開いた状態の正面図である。
【符号の説明】
【0046】
3 主ケーブル
5 分岐ケーブル
6 集合ドロップケーブル
11 集合ドロップケーブル
12 支持線
13 単心ドロップケーブル
17 集合ドロップケーブル
19 バインド線
21 防水テープ
23 防水用結束部
25 把持用テープ
27 把持用結束部
41 ケーブル導出入部
43 鬼目ねじ
63,65,67 ケーブル挿通部
71 シール用端面板
73 ケーブル把持具
79,80,81 シール板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数本のドロップケーブルを撚り合わせた集合ドロップケーブルの端末処理構造であって、
クロージャのシール用端面板に保持される範囲は防水テープを巻いて束ねた防水用結束部とし、ケーブル把持具に把持される範囲は把持用テープを巻いて束ねた把持用結束部とし、
前記防水用結束部及び把持用結束部は、前記防水テープ又は前記把持用テープの上に複数本のドロップケーブルを整列させた後、前記テープの一端側からテープと一緒に巻いて、複数本のドロップケーブルが渦巻き状に並ぶ略円形の束に仕上げたことを特徴とする集合ドロップケーブルの端末処理構造。
【請求項2】
前記防水テープは、少なくとも表面が、低硬度で弾性を有する熱可塑性エラストマにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載の集合ドロップケーブルの端末処理構造。
【請求項3】
前記把持用テープは、表面に、その表面に接触する部材の移動を規制する滑り止めが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の集合ドロップケーブルの端末処理構造。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の集合ドロップケーブルの端末処理構造を有したドロップケーブルを導出入するクロージャであって、
前記集合ドロップケーブルを挿通するケーブル導出入部として、前記防水用結束部を挿通させるシール用端面板と、前記把持用結束部を挟持するケーブル把持具とを備えたことを特徴とするクロージャ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−304601(P2008−304601A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−150223(P2007−150223)
【出願日】平成19年6月6日(2007.6.6)
【出願人】(000231936)日本通信電材株式会社 (98)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】