集積包装袋とその製造方法
【課題】 収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるガゼットタイプの集積包装袋を提供する。
【解決手段】 上部が閉塞し下部が開口しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面11a,11bを有し、上部には第1把持部14が形成され、側面11a,11bのうちの片方には開封部15が形成され、かつ、開封部15が形成された方の側面11aの両側端には一対の第2把持部16a,16bが形成されている集積包装袋10A。または、上部が開口、下部が閉塞し、上部には第1把持部の代わりに、第1把持部形成予定部が設けられていてもよい。
【解決手段】 上部が閉塞し下部が開口しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面11a,11bを有し、上部には第1把持部14が形成され、側面11a,11bのうちの片方には開封部15が形成され、かつ、開封部15が形成された方の側面11aの両側端には一対の第2把持部16a,16bが形成されている集積包装袋10A。または、上部が開口、下部が閉塞し、上部には第1把持部の代わりに、第1把持部形成予定部が設けられていてもよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば医療用薬液袋などの被包装物を複数収容して持ち運ぶことのできる集積包装袋およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用薬液袋(輸液バック)、紙おむつなどの被包装物は、通常、複数まとめて集積包装袋に収容されている。このような集積包装袋として、例えば特許文献1および2には、プラスチックフィルムから形成された袋本体に把手が取り付けられ、持ち運びできるようにしたものが開示されている。
【特許文献1】特開平7−329988号公報
【特許文献2】特開平6−144450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これら従来の集積包装袋は、把手を袋本体とは別に用意し、これを融着等で袋本体に取り付けることで製造されているため、製造工程が多く、高コストであった。
そこで本出願人は、意匠登録第1230136号公報において、図12に示すような集積包装袋30を提案している。この集積包装袋30は、被包装物40を収容する収容部31に連続して一対の把持部32a,32bが形成されたものであって、1枚のフィルムを折り込み、熱融着することにより製造できるため、製造工程が少なく、低コストである。また、このような集積包装袋30は、把持部32a,32b同士を引き寄せて握持することで持ち運べるようになっているが、把持部32a,32bを持ってこれを吊り下げた場合、収容部31の上面(天幕)33には吊り下げ加重がかからない。よって、収容された被包装物40を取り出すためのミシン目からなる開封部34を天幕33に形成することで、開封部34を開封して一部の被包装物40を取り出した後であっても、集積包装袋30の吊り下げ強度を開封前と同程度に維持でき、残りの被包装物40を安定に収容しつつ、持ち運ぶことができる。
【0004】
ところが、このような形態の集積包装袋30において、収容する被包装物40の個数やサイズに応じてその収容容積を増やそうとして、天幕33の奥行きPを大きく設定すると、把持部32a,32b間の距離も大きくなって把持部32a,32b同士が離れてしまい、握持しにくくなるという問題が生じる。このような問題を解決するためには、把持部32a,32bの長さH1を大きくして、把持部32a,32b同士を引き寄せやすいようにすればよいが、長さH1を大きくするとフィルムの使用量が過度に増して高コストとなるうえ、見た目のバランスが悪く外観が低下する。
【0005】
収容容積の増大に対応でき、持ち運びが可能で、外観もよい集積包装袋を低コストで製造するためには、図13のようなガゼットタイプの集積包装袋50とすることが考えられる。この集積包装袋50を製造する場合には、筒状のフィルムを用意して、側面51a,51bとなる部分を内側に折り込んだ後、上部を熱融着して閉塞するとともに把持穴52aを形成して把持部とする。そして、下部から被包装物40を収容した後、下部を閉塞する。このような集積包装袋50であれば、収容容積を高めるためにその側面51a,51bの幅(マチ)を大きく設定したとしても、把持部の長さH2はその影響を受けないため、フィルムの使用量が過度に増したり、外観が低下したりすることがない。
ところが、このようなガゼットタイプの集積包装袋50において、その上部に開封部を形成してしまうと、開封部を開封して一部の被包装物40を取り出した後には集積包装袋50の吊り下げ強度が低下してしまい、残りの被包装物40を安定に収容して持ち運べないという新たな問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるガゼットタイプの集積包装袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の集積包装袋は、複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、上部が閉塞し下部が開口しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、前記上部には第1把持部が形成され、前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする。
本発明の第2の集積包装袋は、複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、上部が開口し下部が閉塞しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、前記上部には第1把持部が形成される第1把持部形成予定部が設けられ、前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする。
本発明の集積包装袋は、単一の筒状フィルムから形成されても、複数のフィルムから形成されてもよい。
本発明の第1の医療用薬液袋集積包装体は、前記第1の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記下部が閉塞されたことを特徴とする。
本発明の第2の医療用薬液袋集積包装体は、前記第2の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記上部が閉塞されるととともに、前記第1把持部形成予定部に第1把持部が形成されたことを特徴とする。
本発明の集積包装袋の製造方法は、筒状フィルムの一部に開封部を形成する工程と、前記開封部が形成された部分と、前記開封部に対向する部分とを内側に折り込んで、一対の側面を形成する工程と、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端に第2把持部を形成する工程と、前記筒状フィルムの長さ方向の一方を閉塞するとともに、前記一方に第1把持部を形成する工程とを有することを特徴とする。この方法によれば、前記第1の集積包装袋を製造できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるガゼットタイプの集積包装袋を低コストで提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、複数の被包装物を収容する本発明の集積包装袋10Aの一実施形態例であって、樹脂からなる筒状フィルムを材料とし、筒状フィルムの一部とこの部分に対向する部分とが、筒状フィルムの長さ方向(図中、矢印方向)に沿うように内側に折り込まれることで、対向する一対の側面11a,11bが形成されたガゼットタイプのものである。図中符号12a,12bは、この集積包装袋10Aの一対の正面である。
【0010】
この例では、筒状フィルムの上部が、その幅方向に沿う融着横線13により閉塞している。一方、筒状フィルムの下部は開口していて、集積包装袋10A内に被包装物を収容した後には、熱融着により閉塞されるようになっている。図1中、斜線で示す部分は融着された部分であり、この例ではいずれも加熱による融着(熱融着)が実施されている。
【0011】
融着横線13よりも上側は第1把持部14とされ、舌片状に打ち抜かれた把持穴14aが形成されていて、これに手を入れて第1把持部14を握持することにより、集積包装袋10Aを持ち運べるようになっている。なお、この例では、融着横線13よりも上側の部分はフィルムが4重となっている。すなわち、筒状フィルムの上側が幅方向に沿って折り返され、筒状フィルムの上端であった部分が融着横線13で融着されている。そして、フィルムが4重になっている部分に把持穴14aが形成されている。このように筒状フィルムが折り返され、フィルムが重なり合うことで、強度が高く、握持の際におけるフィルムの指への食い込みも低減された第1把持部14を形成することができる。また、この例では、第1把持部14の上端部分14bにも熱融着が施され、4重のフィルムが互いに融着している。
【0012】
そして、この集積包装袋10Aにおいては、折り込まれた一対の側面11a,11bのうちの片方の側面11aには、収容された被包装物を取り出すためのミシン目からなる開封部15が形成され、さらに、開封部15が形成された方の側面11aの両側端においては、この側面11aとこの側面11aに連なる正面12a,12bとが延出することで、一対の第2把持部16a,16bが形成されている。具体的には、側面11aと正面12aとが延出した部分、側面11aと正面12bとが延出した部分のそれぞれにおいて、各山折部17a,17bから一定の距離をあけた箇所に筒状フィルムの長さ方向に沿う融着縦線18a,18bが形成され、各融着縦線18a,18bと各山折部17a,17bとに挟まれた部分が第2把持部16a,16bとなっている。そして、各第2把持部16a,16bには舌片状に打ち抜かれた把持穴19a,19bがそれぞれ形成されていて、これら把持穴19a,19bに手を入れて一対の第2把持部16a,16bをまとめて握持することにより、集積包装袋10Aを持ち運べるようになっている。
【0013】
また、この例では、被包装物を収容した後の集積包装袋10Aの形態が整いやすいように、側面11aと各正面12a,12b、側面11bと各正面12a,12bとがそれぞれ融着した4本の融着斜線20(図1では2本のみ図示)が形成されている。
【0014】
このような集積包装袋10Aによれば、被包装物を収容し、そのうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができる。
すなわち、図2に示すように、集積包装袋10A内に被包装物が収容されて下部が閉塞され、かつ、側面11aの開封部15が開封されていない場合には、第1把持部14を握持することにより、集積包装袋10Aを持ち運ぶことができる。なお、図2では、集積包装袋10A内に被包装物として、比較的長尺な医療用薬液袋23を5個収容した医療用薬液袋集積包装体を示している。
その後、この集積包装袋10Aの開封部15を開けて、収容している医療用薬液袋23のうちの一部を取り出した後には、第1把持部14を握持するのではなく、図3に示すように、その側面11aの両側端に形成された一対の第2把持部16a,16bを握持することにより、残りの医療用薬液袋23を安定に収容しつつ、集積包装袋10Aを持ち運ぶことができる。これは、第2把持部16a,16bを握持した場合には、開封部15が形成されている側面11aは上面となるために、開封部15から残りの医療用薬液袋23が落下することがないうえ、この面には吊り下げ加重がかからないためである。ここで仮に、開封部15を開けて医療用薬液袋23のうちの一部を取り出した後に、第1把持部14を握持して集積包装袋10Aを持ち運ぼうとすると、開封部15から被包装物が落下したり、吊り下げ加重により開封部15を起点とした亀裂が生じたりして、集積包装袋10Aを安定に運ぶことができない。
【0015】
また、このような集積包装袋10Aは、内側に折り込まれた一対の側面11a,11bを有するガゼットタイプのものであるので、収容容積を大きくするために側面11a,11bの幅を大きく設定したとしても、第1把持部14の長さL1は何ら影響をうけず、フィルムの使用量が過度に増加する、見た目のバランスが悪くなるといった問題が生じない。
【0016】
また、第2把持部16a,16bは、側面11aの両側端に形成されたものであるので、側面11aの幅(マチ)が大きく設定され、かつ、医療用薬液袋23が取り出されていない状態の集積包装袋10Aにおいては、第2把持部16a,16b同士が離れてしまい、これらを引き寄せて握持することは困難になる。しかしながら、第2把持部16a,16bを握持するのは、収容されている被包装物のうちの一部がすでに取り出され、集積包装袋10A内に余剰スペースが生じた時点である。その時点では、第2把持部16a,16b同士を無理なく引き寄せることができ、安定かつ容易に、これを握持できる。好ましくは、被包装物の形状に応じて、第2把持部16a,16bをより安定かつ容易に握持でき、また、第2把持部16a,16bの形成のために、フィルムの使用量が過度に増加したり、見た目のバランスが低下したりすることもないように、第2把持部16a,16bの長さ(図3中、L2で示す長さ)と側面の幅(図2中、Wで示す長さ)との比を適宜設定する。さらにこの例の第2把持部16a,16bは、それぞれフィルムが2重になって構成されているので、強度の点でも好ましい。
【0017】
このような集積包装袋10Aを構成する樹脂の種類としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが好適である。特にポリエチレンが好ましく、中でも、被包装物が医療用薬液袋23のときには、被包装物全体の質量が10kg近くに達する場合もあるため、高強度な低密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレンが最適である。フィルムの厚みは、被包装物の質量にもよるが、例えば、40〜200μm、好ましくは50〜160μmである。また、フィルムの構成は、単層または多層のいずれでもよい。
【0018】
集積包装袋の他の実施形態としては、図4に示すように、上部が開口し、下部が熱融着などで閉塞していて、上部から被包装物を収容する形態の集積包装袋10Bも例示できる。この場合、上部には第1把持部は未だ形成されておらず、その代わりに、第1把持部が形成されるスペースとして、第1把持部形成予定部14’が上部に設けられている。そして、この集積包装袋10Bにおいては、被包装物を上部から収容した後、第1把持部形成予定部14’を幅方向に沿って折り返すとともに融着横線を形成して上部を閉塞し、その後、融着横線よりも上方に把持穴を打ち抜くなどして、第1把持部を形成すればよい。
【0019】
なお、集積包装袋における第1把持部や第2把持部の形態にも制限はなく、各把持穴は舌片状でなく全周が打ち抜かれて形成されたものでもよい。また、補強のために、必要に応じてシートや紙などからなる補強材を第1把持部や第2把持部に設けてもかまわない。
また、融着横線13よりも上側の部分全てに、熱融着が施されていてもよい。このようにすると第1把持部の保形性が高まり、第1把持部の取扱性が高くなる。さらには、別部材から形成された把手を取り付けて第1把持部や第2把持部としてもよい。例えば、図5に示すように、開封部15が形成された方の側面11aの両側端部に、帯状の持ち手21a,21bをそれぞれ熱融着などで取り付けることで、第2把持部21とする形態が挙げられる。このような場合、持ち手21a,21bを別途用意する必要があるため、製造面ではやや手間がかかり、高コストとなるものの、肩に掛けて持ち運べるようになるため、両手が自由に使えるようになるなどの長所がある。
さらに、側面11aに形成される開封部15の形態としても、ミシン目のような断続的な切れ目を矩形状、直線状に設けるなどの形態に限定されず、リードテープなどを利用してフィルムを引裂く形態なども例示できる。リードテープを用いた形態では、集積包装袋内の気密性が保たれるため、集積包装袋の構成材料としてガスバリア性を有する樹脂を用いると、真空包装や不活性ガスの封入包装が可能となり好ましい。
【0020】
また、以上図示した集積包装袋10Aにおいては、側面11a,11bの幅Wが側面11aと側面11bとで同一とされているが、被包装物の形状に応じて、異ならせてもよい。例えば、被包装物が図2のような医療用薬液袋23の場合、側面11a,11bの幅Wを同じに設定してしまうと、集積包装袋10A内において、医療用薬液袋23の口部材23aの側(図2中右側)は、その底部23bの側(図2中左側)よりも隙間が多く生じる場合がある。その場合には、あらかじめ、側面11aの幅を側面11bの幅より狭く設定しておくことが好ましい。このようにすると、図3のようにして持ち運ぶ際、図3中の上部側が下部側よりも細い状態となるために第2把持部16a,16b同士を引き寄せて握持することがより容易となり、詳しくは後述する集積包装袋10Aと医療用薬液袋23とのフィット感が向上し、包装状態がより安定としたものとなる。
【0021】
次に、上部が閉塞した図1の集積包装袋10Aの製造方法の一例について説明する。
まず、図6に示すように、インフレーション法などで製造された筒状フィルム22を用意し、筒状フィルム22の一部にミシン目などの断続的な切れ目を入れて、開封部15を形成する工程(以下、開封部形成工程という。)を行う。ここで図示のようにフィルムが2重になっている筒状フィルム22の一側端部22aに、逆コ字状にミシン目を入れると、図2に示したような矩形の開封部15が形成されることとなる。
ついで、図7に示すように、開封部15が形成された部分と、この開封部15に対向する部分とを内側に折り込んで、一対の側面11a,11bを形成する工程を行う(以下、側面形成工程という。)。この際、この例においては、開封部15が形成された側の折り込み幅をこの開封部15に対向する側の折り込み幅よりも大きく設定しておく。こうすることで、後述するようにして側面11aからの延出部分に第2把持部16a,16bを形成した場合でも、両側面11a,11bの幅(マチ)を同じにすることができる。
【0022】
ついで、図8に示すように、開封部15が形成された方の側面11aの両側端に第2把持部16a,16bを形成する工程(以下、第2把持部形成工程という。)を行う。
すなわち、この例では、側面11aと正面12aとが延出した部分、側面11aと正面12bとが延出した部分のそれぞれにおいて、各山折部17a,17bから一定の距離をあけた箇所に、筒状フィルム22の長さ方向に沿って融着縦線18a,18bを形成する。そして、各融着縦線18a,18bと各山折部17a,17bとに挟まれた部分に、それぞれ舌片状の把持穴19a,19bを打ち抜き、形成することにより、一対の第2把持部16a,16bを形成できる。なお、融着縦線18a,18bを形成する際には、適宜断熱板などを使用して、目的の箇所以外が熱融着しないようにする。
ついで、この例では、筒状フィルム22の上側の左右に、4本の融着斜線20(図8および図9では2本のみ図示)を形成する。この工程においても、適宜断熱板などを使用して、目的の箇所以外が熱融着しないようにする。
【0023】
そして、融着斜線20を形成した側に近い筒状フィルム22の長さ方向の一方を、幅方向に沿って閉塞するとともに、ここに第1把持部14を形成する工程(以下、第1把持部形成工程という。)を行い、さらに、第1把持部14の上端部分14bの熱融着を行うことで、図1の集積包装袋10Aを得る。
この例の第1把持部形成工程では、まず、図9に示すように、筒状フィルム22の上端であった部分と、2つの融着斜線20の上端部近傍とが重なるように筒状フィルム22の上部を幅方向に沿って折り返し、4重に重なり合ったフィルムを一度に熱融着して、融着横線13を形成する。そして、融着横線13よりも上側の部分に、舌片状の把持穴14aを打ち抜いて、第1把持部14を形成する。なお、この例では、4重に重なり合ったフィルムを一度に熱融着しているが、これを2回に分けて実施してもよい。すなわち、まず、図9の融着斜線20の上端部近傍を幅方向に沿って熱融着を施すことで、融着横線13を形成し、ついで、形成された融着横線13よりも上側の部分を折り返し、元々は筒状フィルム22の上端であった部分と融着横線13とが重なるようにフィルムを重ね合わせて再度熱融着してもよい。
また、第1把持部14の上端部分14bの熱融着を、筒状フィルム22を折り返して融着横線13を形成するのと同時に行ってもよい。
【0024】
このような方法によれば、単一の筒状フィルム22のみを材料とし、これを折り込み、熱融着し、打ち抜くだけの簡単な工程で、図1の集積包装袋10Aを低コストに製造できる。特に、この方法では、第1把持部14および第2把持部16a,16bの形成に際して別部材を用意する必要がなく、しかもフィルムの廃棄くずも生じないので、コストの点だけでなく、環境的にも好ましい。
また、このような方法によれば、複数の集積包装袋10Aを連続的に効率よく製造することもできる。すなわち、連続的に繰り出された筒状フィルムに対して、開封部形成工程、側面形成工程、第2把持部形成工程を行って長尺な中間品を製造し、ついで、この中間品を切断し、切断された個々の中間品に対して、第1把持部形成工程を行うことで、複数の集積包装袋10Aが得られる。
【0025】
なお、各工程の順序は、開封部形成工程、側面形成工程、第2把持部形成工程、第1把持部形成工程の順とすることが効率性の点から好ましいが、各工程の順序はこれに限定されない。また、材料の筒状フィルム22は、インフレーション法などで筒状に形成されたものでも、1枚の平面状フィルムを2つ折りしたり、2枚の平面状フィルムを重ね合わせたりした後、側端部を融着することで筒状に形成されたものなどであってもよい。
【0026】
また、図4のように下部が閉塞し、上部が開口した形態の集積包装袋10Bを製造する場合には、開封部形成工程、側面形成工程、第2把持部形成工程を行った後、第1把持部形成工程の代わりに、筒状フィルムの長さ方向の一方を閉塞して下部とする下部閉塞工程を行えばよい。
【0027】
また、図1の集積包装袋10Aは、複数の平面状のフィルムを使用して、次のように製造することもできる。
例えば、図10に示すように、4枚の平面状のフィルム30,31,32,33を用意し、そのうち2枚のフィルム30,31を2つ折りし、これら2枚のフィルム30,31を他の2枚のフィルム32,33で挟む。ここで、2つ折りされたフィルムのうちの1枚のフィルム31には、あらかじめミシン目などの断続的な切れ目を入れるなどして、開封部15を形成しておく。ついで、これらフィルムの側端部同士を熱融着によりつなぎ合わせて、4枚の平面状フィルムを図6のような筒状に形成する。そして、これに対して、第2把持部形成工程と、第1把持部形成工程とを実施することにより、図1の形態の集積包装袋10Aを製造できる。
【0028】
このような方法によれば、集積包装袋10Aの正面12a,12bと側面11a,11bとを異なるフィルムから形成できるので、正面12a,12bを構成するフィルムには、被包装物の品質保持のための遮光フィルムを採用し、側面11a,11bを構成するフィルムには内容物を確認しやすいように透明フィルムを採用するなどして、それぞれの部位に応じて機能を持たせることも可能となる。また、側面11a,11bを構成するフィルムに易引裂き性のフィルムを採用することで、開封性を高めることもできる。
【0029】
また、このように4枚の平面状のフィルムを使用する製造方法においては、開封部15が形成されたフィルム31の側端部と、これを挟む2枚のフィルム32,33の側端部とをずらして配置してこれらを熱融着することにより、各第2把持部を2重ではなく、一重のフィルム構成としてもよい。この場合には、フィルム32,33がそれぞれ単独で各第2把持部を構成することとなるので、これらに厚みの大きなフィルムを採用することにより、第2把持部の強度を維持できるとともに、第2把持部の把持穴を握持した際のフィルムの指への食い込みを低減できる。
なお、このように4枚の平面状のフィルムを使用した製造方法においても、第1把持部形成工程の代わりに下部閉塞工程を行うことで、図4の集積包装袋10Bを製造できる。
【0030】
このような集積包装袋10A,10Bは、例えば、紙おむつなどの衛生用品を複数収容し、持ち運ぶのに好適に使用できるが、特に、収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるものであるため、液体が充填された重量物である医療用薬液袋23の収容に適している。また、このような集積包装袋10A,10Bはガゼットタイプであって、収容容量を高めるために側面の幅を大きく設定したとしても、何ら問題が生じないので、図2に示したように、比較的長尺な医療用薬液袋23を、その長手方向が水平方向となるように起立させ、正面と平行になるように複数収容する場合などに適している。
【0031】
このように、集積包装袋10A,10Bに医療用薬液袋23が複数収容され、開口している下部または上部が閉塞された医療用薬液袋集積包装体によれば、集積包装袋10A,10Bと医療用薬液袋23とのフィット感が優れているため、包装状態が極めて安定で、平面上に置いた際の座りがよい。また、第1把持部14を握持して吊り下げ、持ち運んだ際に、各医療用薬液袋23が集積包装袋10A,10B内で倒れたり揺動したりしないため、包装形状がほとんど崩れない。
【0032】
このようなフィット感の良好な医療用薬液集積包装体の製造方法は、次のようにして製造できる。
まず、図11に示すように、収容する複数の医療用薬液袋23を略水平に積層する。ついで、積層したこれらの医療用薬液袋23を略水平に維持し、かつ、集積包装袋10Aの正面12a,12bと略平行となるようにして、集積包装袋10A内へ開口している下部から収容する。そして、開口している下部を熱融着により閉塞する。なお、閉塞の直前に、開口している下部から集積包装袋10A内の空気を抜きながら閉塞してもよい。これにより、熱融着して閉塞する際の医療用薬液袋23の周囲の空隙容積が少なくなるので、集積包装袋10Aと医療用薬液袋23とのフィット感や閉塞時の熱融着作業性が向上する。
このような方法によれば、各医療用薬液袋23は、集積包装袋10Aへの収容時には略水平に維持されているので、内容液が重力で平面的に広がり、薄い状態になっている。ところが、集積包装袋10Aに収容された後の各医療用薬液袋23は、保管、持ち運びなどのために、図2に示すように、略鉛直方向に起立した状態となり、その結果、内容物が重力により下がり、その外周が見かけ上、広がるように変形する。そのため、集積包装袋10Aと医療用薬液袋23とのフィット感が発現し、極めて安定な包装体となる。なお、見かけ上とは、実際には外周は大きくはならないが、断面が扁平な形状から円に近くなることで、排除体積効果が大きくなるという意味である。
また、上部が開口した図4の集積包装袋10Bを用いた場合にも、同様の方法によりフィット感の良好な医療用薬液集積包装体を製造できる。その場合には、医療用薬液袋23の収容を下部ではなく上部から行うとともに、医療用薬液袋23の収容後に、上部を閉塞して第1把持部を形成すればよい。
【0033】
なお、医療用薬液袋集積包装体内での各医療用薬液袋の向きは、図2の向きに限定されず、収容される医療用薬液袋の形状や個数などに応じて、任意の向きとすることができる。例えば、図2の例では、各医療用薬液袋23は、その長手方向が略水平方向となり、かつ、正面12a,12bと略平行になる向きで起立しているが、長手方向が略鉛直方向となり、かつ、側面11a,11bと略平行になるような向きで起立していてもよい。この場合にも、医療用薬液袋23を略水平に積層して集積包装袋10A,10B内に収容することで、同様のフィット感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の集積包装袋の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の集積包装袋の中に被包装物を収容し、持ち運ぶ状態を説明する説明図である。
【図3】図1の集積包装袋の中に収容された被包装物のうちの一部を取り出した後、持ち運ぶ状態を説明する説明図である。
【図4】本発明の集積包装袋の他の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明の集積包装袋のさらに他の一例を示す斜視図である。
【図6】図1の集積包装袋の製造方法のうち、開封部形成工程を説明する説明図である。
【図7】図1の集積包装袋の製造方法のうち、側面形成工程を説明する説明図である。
【図8】図1の集積包装袋の製造方法のうち、第2把持部形成工程を説明する説明図である
【図9】図1の集積包装袋の製造方法のうち、第1把持部形成工程を説明する説明図である
【図10】図1の集積包装袋の他の製造方法を説明する説明図である。
【図11】本発明の医療用薬液袋集積包装体の製造方法を説明する説明図である。
【図12】他の集積包装袋の一例を示す斜視図である。
【図13】さらに他の集積包装袋の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
10A,10B 集積包装袋
11a,11b 側面
14 第1把持部
15 開封部
16a,16b 第2把持部
21 第2把持部
22 筒状フィルム
23 医療用薬液袋
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば医療用薬液袋などの被包装物を複数収容して持ち運ぶことのできる集積包装袋およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療用薬液袋(輸液バック)、紙おむつなどの被包装物は、通常、複数まとめて集積包装袋に収容されている。このような集積包装袋として、例えば特許文献1および2には、プラスチックフィルムから形成された袋本体に把手が取り付けられ、持ち運びできるようにしたものが開示されている。
【特許文献1】特開平7−329988号公報
【特許文献2】特開平6−144450号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これら従来の集積包装袋は、把手を袋本体とは別に用意し、これを融着等で袋本体に取り付けることで製造されているため、製造工程が多く、高コストであった。
そこで本出願人は、意匠登録第1230136号公報において、図12に示すような集積包装袋30を提案している。この集積包装袋30は、被包装物40を収容する収容部31に連続して一対の把持部32a,32bが形成されたものであって、1枚のフィルムを折り込み、熱融着することにより製造できるため、製造工程が少なく、低コストである。また、このような集積包装袋30は、把持部32a,32b同士を引き寄せて握持することで持ち運べるようになっているが、把持部32a,32bを持ってこれを吊り下げた場合、収容部31の上面(天幕)33には吊り下げ加重がかからない。よって、収容された被包装物40を取り出すためのミシン目からなる開封部34を天幕33に形成することで、開封部34を開封して一部の被包装物40を取り出した後であっても、集積包装袋30の吊り下げ強度を開封前と同程度に維持でき、残りの被包装物40を安定に収容しつつ、持ち運ぶことができる。
【0004】
ところが、このような形態の集積包装袋30において、収容する被包装物40の個数やサイズに応じてその収容容積を増やそうとして、天幕33の奥行きPを大きく設定すると、把持部32a,32b間の距離も大きくなって把持部32a,32b同士が離れてしまい、握持しにくくなるという問題が生じる。このような問題を解決するためには、把持部32a,32bの長さH1を大きくして、把持部32a,32b同士を引き寄せやすいようにすればよいが、長さH1を大きくするとフィルムの使用量が過度に増して高コストとなるうえ、見た目のバランスが悪く外観が低下する。
【0005】
収容容積の増大に対応でき、持ち運びが可能で、外観もよい集積包装袋を低コストで製造するためには、図13のようなガゼットタイプの集積包装袋50とすることが考えられる。この集積包装袋50を製造する場合には、筒状のフィルムを用意して、側面51a,51bとなる部分を内側に折り込んだ後、上部を熱融着して閉塞するとともに把持穴52aを形成して把持部とする。そして、下部から被包装物40を収容した後、下部を閉塞する。このような集積包装袋50であれば、収容容積を高めるためにその側面51a,51bの幅(マチ)を大きく設定したとしても、把持部の長さH2はその影響を受けないため、フィルムの使用量が過度に増したり、外観が低下したりすることがない。
ところが、このようなガゼットタイプの集積包装袋50において、その上部に開封部を形成してしまうと、開封部を開封して一部の被包装物40を取り出した後には集積包装袋50の吊り下げ強度が低下してしまい、残りの被包装物40を安定に収容して持ち運べないという新たな問題が生じる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるガゼットタイプの集積包装袋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の集積包装袋は、複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、上部が閉塞し下部が開口しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、前記上部には第1把持部が形成され、前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする。
本発明の第2の集積包装袋は、複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、上部が開口し下部が閉塞しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、前記上部には第1把持部が形成される第1把持部形成予定部が設けられ、前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする。
本発明の集積包装袋は、単一の筒状フィルムから形成されても、複数のフィルムから形成されてもよい。
本発明の第1の医療用薬液袋集積包装体は、前記第1の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記下部が閉塞されたことを特徴とする。
本発明の第2の医療用薬液袋集積包装体は、前記第2の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記上部が閉塞されるととともに、前記第1把持部形成予定部に第1把持部が形成されたことを特徴とする。
本発明の集積包装袋の製造方法は、筒状フィルムの一部に開封部を形成する工程と、前記開封部が形成された部分と、前記開封部に対向する部分とを内側に折り込んで、一対の側面を形成する工程と、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端に第2把持部を形成する工程と、前記筒状フィルムの長さ方向の一方を閉塞するとともに、前記一方に第1把持部を形成する工程とを有することを特徴とする。この方法によれば、前記第1の集積包装袋を製造できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるガゼットタイプの集積包装袋を低コストで提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。
図1は、複数の被包装物を収容する本発明の集積包装袋10Aの一実施形態例であって、樹脂からなる筒状フィルムを材料とし、筒状フィルムの一部とこの部分に対向する部分とが、筒状フィルムの長さ方向(図中、矢印方向)に沿うように内側に折り込まれることで、対向する一対の側面11a,11bが形成されたガゼットタイプのものである。図中符号12a,12bは、この集積包装袋10Aの一対の正面である。
【0010】
この例では、筒状フィルムの上部が、その幅方向に沿う融着横線13により閉塞している。一方、筒状フィルムの下部は開口していて、集積包装袋10A内に被包装物を収容した後には、熱融着により閉塞されるようになっている。図1中、斜線で示す部分は融着された部分であり、この例ではいずれも加熱による融着(熱融着)が実施されている。
【0011】
融着横線13よりも上側は第1把持部14とされ、舌片状に打ち抜かれた把持穴14aが形成されていて、これに手を入れて第1把持部14を握持することにより、集積包装袋10Aを持ち運べるようになっている。なお、この例では、融着横線13よりも上側の部分はフィルムが4重となっている。すなわち、筒状フィルムの上側が幅方向に沿って折り返され、筒状フィルムの上端であった部分が融着横線13で融着されている。そして、フィルムが4重になっている部分に把持穴14aが形成されている。このように筒状フィルムが折り返され、フィルムが重なり合うことで、強度が高く、握持の際におけるフィルムの指への食い込みも低減された第1把持部14を形成することができる。また、この例では、第1把持部14の上端部分14bにも熱融着が施され、4重のフィルムが互いに融着している。
【0012】
そして、この集積包装袋10Aにおいては、折り込まれた一対の側面11a,11bのうちの片方の側面11aには、収容された被包装物を取り出すためのミシン目からなる開封部15が形成され、さらに、開封部15が形成された方の側面11aの両側端においては、この側面11aとこの側面11aに連なる正面12a,12bとが延出することで、一対の第2把持部16a,16bが形成されている。具体的には、側面11aと正面12aとが延出した部分、側面11aと正面12bとが延出した部分のそれぞれにおいて、各山折部17a,17bから一定の距離をあけた箇所に筒状フィルムの長さ方向に沿う融着縦線18a,18bが形成され、各融着縦線18a,18bと各山折部17a,17bとに挟まれた部分が第2把持部16a,16bとなっている。そして、各第2把持部16a,16bには舌片状に打ち抜かれた把持穴19a,19bがそれぞれ形成されていて、これら把持穴19a,19bに手を入れて一対の第2把持部16a,16bをまとめて握持することにより、集積包装袋10Aを持ち運べるようになっている。
【0013】
また、この例では、被包装物を収容した後の集積包装袋10Aの形態が整いやすいように、側面11aと各正面12a,12b、側面11bと各正面12a,12bとがそれぞれ融着した4本の融着斜線20(図1では2本のみ図示)が形成されている。
【0014】
このような集積包装袋10Aによれば、被包装物を収容し、そのうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができる。
すなわち、図2に示すように、集積包装袋10A内に被包装物が収容されて下部が閉塞され、かつ、側面11aの開封部15が開封されていない場合には、第1把持部14を握持することにより、集積包装袋10Aを持ち運ぶことができる。なお、図2では、集積包装袋10A内に被包装物として、比較的長尺な医療用薬液袋23を5個収容した医療用薬液袋集積包装体を示している。
その後、この集積包装袋10Aの開封部15を開けて、収容している医療用薬液袋23のうちの一部を取り出した後には、第1把持部14を握持するのではなく、図3に示すように、その側面11aの両側端に形成された一対の第2把持部16a,16bを握持することにより、残りの医療用薬液袋23を安定に収容しつつ、集積包装袋10Aを持ち運ぶことができる。これは、第2把持部16a,16bを握持した場合には、開封部15が形成されている側面11aは上面となるために、開封部15から残りの医療用薬液袋23が落下することがないうえ、この面には吊り下げ加重がかからないためである。ここで仮に、開封部15を開けて医療用薬液袋23のうちの一部を取り出した後に、第1把持部14を握持して集積包装袋10Aを持ち運ぼうとすると、開封部15から被包装物が落下したり、吊り下げ加重により開封部15を起点とした亀裂が生じたりして、集積包装袋10Aを安定に運ぶことができない。
【0015】
また、このような集積包装袋10Aは、内側に折り込まれた一対の側面11a,11bを有するガゼットタイプのものであるので、収容容積を大きくするために側面11a,11bの幅を大きく設定したとしても、第1把持部14の長さL1は何ら影響をうけず、フィルムの使用量が過度に増加する、見た目のバランスが悪くなるといった問題が生じない。
【0016】
また、第2把持部16a,16bは、側面11aの両側端に形成されたものであるので、側面11aの幅(マチ)が大きく設定され、かつ、医療用薬液袋23が取り出されていない状態の集積包装袋10Aにおいては、第2把持部16a,16b同士が離れてしまい、これらを引き寄せて握持することは困難になる。しかしながら、第2把持部16a,16bを握持するのは、収容されている被包装物のうちの一部がすでに取り出され、集積包装袋10A内に余剰スペースが生じた時点である。その時点では、第2把持部16a,16b同士を無理なく引き寄せることができ、安定かつ容易に、これを握持できる。好ましくは、被包装物の形状に応じて、第2把持部16a,16bをより安定かつ容易に握持でき、また、第2把持部16a,16bの形成のために、フィルムの使用量が過度に増加したり、見た目のバランスが低下したりすることもないように、第2把持部16a,16bの長さ(図3中、L2で示す長さ)と側面の幅(図2中、Wで示す長さ)との比を適宜設定する。さらにこの例の第2把持部16a,16bは、それぞれフィルムが2重になって構成されているので、強度の点でも好ましい。
【0017】
このような集積包装袋10Aを構成する樹脂の種類としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが好適である。特にポリエチレンが好ましく、中でも、被包装物が医療用薬液袋23のときには、被包装物全体の質量が10kg近くに達する場合もあるため、高強度な低密度ポリエチレンおよび直鎖状低密度ポリエチレンが最適である。フィルムの厚みは、被包装物の質量にもよるが、例えば、40〜200μm、好ましくは50〜160μmである。また、フィルムの構成は、単層または多層のいずれでもよい。
【0018】
集積包装袋の他の実施形態としては、図4に示すように、上部が開口し、下部が熱融着などで閉塞していて、上部から被包装物を収容する形態の集積包装袋10Bも例示できる。この場合、上部には第1把持部は未だ形成されておらず、その代わりに、第1把持部が形成されるスペースとして、第1把持部形成予定部14’が上部に設けられている。そして、この集積包装袋10Bにおいては、被包装物を上部から収容した後、第1把持部形成予定部14’を幅方向に沿って折り返すとともに融着横線を形成して上部を閉塞し、その後、融着横線よりも上方に把持穴を打ち抜くなどして、第1把持部を形成すればよい。
【0019】
なお、集積包装袋における第1把持部や第2把持部の形態にも制限はなく、各把持穴は舌片状でなく全周が打ち抜かれて形成されたものでもよい。また、補強のために、必要に応じてシートや紙などからなる補強材を第1把持部や第2把持部に設けてもかまわない。
また、融着横線13よりも上側の部分全てに、熱融着が施されていてもよい。このようにすると第1把持部の保形性が高まり、第1把持部の取扱性が高くなる。さらには、別部材から形成された把手を取り付けて第1把持部や第2把持部としてもよい。例えば、図5に示すように、開封部15が形成された方の側面11aの両側端部に、帯状の持ち手21a,21bをそれぞれ熱融着などで取り付けることで、第2把持部21とする形態が挙げられる。このような場合、持ち手21a,21bを別途用意する必要があるため、製造面ではやや手間がかかり、高コストとなるものの、肩に掛けて持ち運べるようになるため、両手が自由に使えるようになるなどの長所がある。
さらに、側面11aに形成される開封部15の形態としても、ミシン目のような断続的な切れ目を矩形状、直線状に設けるなどの形態に限定されず、リードテープなどを利用してフィルムを引裂く形態なども例示できる。リードテープを用いた形態では、集積包装袋内の気密性が保たれるため、集積包装袋の構成材料としてガスバリア性を有する樹脂を用いると、真空包装や不活性ガスの封入包装が可能となり好ましい。
【0020】
また、以上図示した集積包装袋10Aにおいては、側面11a,11bの幅Wが側面11aと側面11bとで同一とされているが、被包装物の形状に応じて、異ならせてもよい。例えば、被包装物が図2のような医療用薬液袋23の場合、側面11a,11bの幅Wを同じに設定してしまうと、集積包装袋10A内において、医療用薬液袋23の口部材23aの側(図2中右側)は、その底部23bの側(図2中左側)よりも隙間が多く生じる場合がある。その場合には、あらかじめ、側面11aの幅を側面11bの幅より狭く設定しておくことが好ましい。このようにすると、図3のようにして持ち運ぶ際、図3中の上部側が下部側よりも細い状態となるために第2把持部16a,16b同士を引き寄せて握持することがより容易となり、詳しくは後述する集積包装袋10Aと医療用薬液袋23とのフィット感が向上し、包装状態がより安定としたものとなる。
【0021】
次に、上部が閉塞した図1の集積包装袋10Aの製造方法の一例について説明する。
まず、図6に示すように、インフレーション法などで製造された筒状フィルム22を用意し、筒状フィルム22の一部にミシン目などの断続的な切れ目を入れて、開封部15を形成する工程(以下、開封部形成工程という。)を行う。ここで図示のようにフィルムが2重になっている筒状フィルム22の一側端部22aに、逆コ字状にミシン目を入れると、図2に示したような矩形の開封部15が形成されることとなる。
ついで、図7に示すように、開封部15が形成された部分と、この開封部15に対向する部分とを内側に折り込んで、一対の側面11a,11bを形成する工程を行う(以下、側面形成工程という。)。この際、この例においては、開封部15が形成された側の折り込み幅をこの開封部15に対向する側の折り込み幅よりも大きく設定しておく。こうすることで、後述するようにして側面11aからの延出部分に第2把持部16a,16bを形成した場合でも、両側面11a,11bの幅(マチ)を同じにすることができる。
【0022】
ついで、図8に示すように、開封部15が形成された方の側面11aの両側端に第2把持部16a,16bを形成する工程(以下、第2把持部形成工程という。)を行う。
すなわち、この例では、側面11aと正面12aとが延出した部分、側面11aと正面12bとが延出した部分のそれぞれにおいて、各山折部17a,17bから一定の距離をあけた箇所に、筒状フィルム22の長さ方向に沿って融着縦線18a,18bを形成する。そして、各融着縦線18a,18bと各山折部17a,17bとに挟まれた部分に、それぞれ舌片状の把持穴19a,19bを打ち抜き、形成することにより、一対の第2把持部16a,16bを形成できる。なお、融着縦線18a,18bを形成する際には、適宜断熱板などを使用して、目的の箇所以外が熱融着しないようにする。
ついで、この例では、筒状フィルム22の上側の左右に、4本の融着斜線20(図8および図9では2本のみ図示)を形成する。この工程においても、適宜断熱板などを使用して、目的の箇所以外が熱融着しないようにする。
【0023】
そして、融着斜線20を形成した側に近い筒状フィルム22の長さ方向の一方を、幅方向に沿って閉塞するとともに、ここに第1把持部14を形成する工程(以下、第1把持部形成工程という。)を行い、さらに、第1把持部14の上端部分14bの熱融着を行うことで、図1の集積包装袋10Aを得る。
この例の第1把持部形成工程では、まず、図9に示すように、筒状フィルム22の上端であった部分と、2つの融着斜線20の上端部近傍とが重なるように筒状フィルム22の上部を幅方向に沿って折り返し、4重に重なり合ったフィルムを一度に熱融着して、融着横線13を形成する。そして、融着横線13よりも上側の部分に、舌片状の把持穴14aを打ち抜いて、第1把持部14を形成する。なお、この例では、4重に重なり合ったフィルムを一度に熱融着しているが、これを2回に分けて実施してもよい。すなわち、まず、図9の融着斜線20の上端部近傍を幅方向に沿って熱融着を施すことで、融着横線13を形成し、ついで、形成された融着横線13よりも上側の部分を折り返し、元々は筒状フィルム22の上端であった部分と融着横線13とが重なるようにフィルムを重ね合わせて再度熱融着してもよい。
また、第1把持部14の上端部分14bの熱融着を、筒状フィルム22を折り返して融着横線13を形成するのと同時に行ってもよい。
【0024】
このような方法によれば、単一の筒状フィルム22のみを材料とし、これを折り込み、熱融着し、打ち抜くだけの簡単な工程で、図1の集積包装袋10Aを低コストに製造できる。特に、この方法では、第1把持部14および第2把持部16a,16bの形成に際して別部材を用意する必要がなく、しかもフィルムの廃棄くずも生じないので、コストの点だけでなく、環境的にも好ましい。
また、このような方法によれば、複数の集積包装袋10Aを連続的に効率よく製造することもできる。すなわち、連続的に繰り出された筒状フィルムに対して、開封部形成工程、側面形成工程、第2把持部形成工程を行って長尺な中間品を製造し、ついで、この中間品を切断し、切断された個々の中間品に対して、第1把持部形成工程を行うことで、複数の集積包装袋10Aが得られる。
【0025】
なお、各工程の順序は、開封部形成工程、側面形成工程、第2把持部形成工程、第1把持部形成工程の順とすることが効率性の点から好ましいが、各工程の順序はこれに限定されない。また、材料の筒状フィルム22は、インフレーション法などで筒状に形成されたものでも、1枚の平面状フィルムを2つ折りしたり、2枚の平面状フィルムを重ね合わせたりした後、側端部を融着することで筒状に形成されたものなどであってもよい。
【0026】
また、図4のように下部が閉塞し、上部が開口した形態の集積包装袋10Bを製造する場合には、開封部形成工程、側面形成工程、第2把持部形成工程を行った後、第1把持部形成工程の代わりに、筒状フィルムの長さ方向の一方を閉塞して下部とする下部閉塞工程を行えばよい。
【0027】
また、図1の集積包装袋10Aは、複数の平面状のフィルムを使用して、次のように製造することもできる。
例えば、図10に示すように、4枚の平面状のフィルム30,31,32,33を用意し、そのうち2枚のフィルム30,31を2つ折りし、これら2枚のフィルム30,31を他の2枚のフィルム32,33で挟む。ここで、2つ折りされたフィルムのうちの1枚のフィルム31には、あらかじめミシン目などの断続的な切れ目を入れるなどして、開封部15を形成しておく。ついで、これらフィルムの側端部同士を熱融着によりつなぎ合わせて、4枚の平面状フィルムを図6のような筒状に形成する。そして、これに対して、第2把持部形成工程と、第1把持部形成工程とを実施することにより、図1の形態の集積包装袋10Aを製造できる。
【0028】
このような方法によれば、集積包装袋10Aの正面12a,12bと側面11a,11bとを異なるフィルムから形成できるので、正面12a,12bを構成するフィルムには、被包装物の品質保持のための遮光フィルムを採用し、側面11a,11bを構成するフィルムには内容物を確認しやすいように透明フィルムを採用するなどして、それぞれの部位に応じて機能を持たせることも可能となる。また、側面11a,11bを構成するフィルムに易引裂き性のフィルムを採用することで、開封性を高めることもできる。
【0029】
また、このように4枚の平面状のフィルムを使用する製造方法においては、開封部15が形成されたフィルム31の側端部と、これを挟む2枚のフィルム32,33の側端部とをずらして配置してこれらを熱融着することにより、各第2把持部を2重ではなく、一重のフィルム構成としてもよい。この場合には、フィルム32,33がそれぞれ単独で各第2把持部を構成することとなるので、これらに厚みの大きなフィルムを採用することにより、第2把持部の強度を維持できるとともに、第2把持部の把持穴を握持した際のフィルムの指への食い込みを低減できる。
なお、このように4枚の平面状のフィルムを使用した製造方法においても、第1把持部形成工程の代わりに下部閉塞工程を行うことで、図4の集積包装袋10Bを製造できる。
【0030】
このような集積包装袋10A,10Bは、例えば、紙おむつなどの衛生用品を複数収容し、持ち運ぶのに好適に使用できるが、特に、収容している被包装物のうちの一部を取り出した後でも吊り下げ強度を維持でき、残りの被包装物を安定に収容しつつ持ち運ぶことができるものであるため、液体が充填された重量物である医療用薬液袋23の収容に適している。また、このような集積包装袋10A,10Bはガゼットタイプであって、収容容量を高めるために側面の幅を大きく設定したとしても、何ら問題が生じないので、図2に示したように、比較的長尺な医療用薬液袋23を、その長手方向が水平方向となるように起立させ、正面と平行になるように複数収容する場合などに適している。
【0031】
このように、集積包装袋10A,10Bに医療用薬液袋23が複数収容され、開口している下部または上部が閉塞された医療用薬液袋集積包装体によれば、集積包装袋10A,10Bと医療用薬液袋23とのフィット感が優れているため、包装状態が極めて安定で、平面上に置いた際の座りがよい。また、第1把持部14を握持して吊り下げ、持ち運んだ際に、各医療用薬液袋23が集積包装袋10A,10B内で倒れたり揺動したりしないため、包装形状がほとんど崩れない。
【0032】
このようなフィット感の良好な医療用薬液集積包装体の製造方法は、次のようにして製造できる。
まず、図11に示すように、収容する複数の医療用薬液袋23を略水平に積層する。ついで、積層したこれらの医療用薬液袋23を略水平に維持し、かつ、集積包装袋10Aの正面12a,12bと略平行となるようにして、集積包装袋10A内へ開口している下部から収容する。そして、開口している下部を熱融着により閉塞する。なお、閉塞の直前に、開口している下部から集積包装袋10A内の空気を抜きながら閉塞してもよい。これにより、熱融着して閉塞する際の医療用薬液袋23の周囲の空隙容積が少なくなるので、集積包装袋10Aと医療用薬液袋23とのフィット感や閉塞時の熱融着作業性が向上する。
このような方法によれば、各医療用薬液袋23は、集積包装袋10Aへの収容時には略水平に維持されているので、内容液が重力で平面的に広がり、薄い状態になっている。ところが、集積包装袋10Aに収容された後の各医療用薬液袋23は、保管、持ち運びなどのために、図2に示すように、略鉛直方向に起立した状態となり、その結果、内容物が重力により下がり、その外周が見かけ上、広がるように変形する。そのため、集積包装袋10Aと医療用薬液袋23とのフィット感が発現し、極めて安定な包装体となる。なお、見かけ上とは、実際には外周は大きくはならないが、断面が扁平な形状から円に近くなることで、排除体積効果が大きくなるという意味である。
また、上部が開口した図4の集積包装袋10Bを用いた場合にも、同様の方法によりフィット感の良好な医療用薬液集積包装体を製造できる。その場合には、医療用薬液袋23の収容を下部ではなく上部から行うとともに、医療用薬液袋23の収容後に、上部を閉塞して第1把持部を形成すればよい。
【0033】
なお、医療用薬液袋集積包装体内での各医療用薬液袋の向きは、図2の向きに限定されず、収容される医療用薬液袋の形状や個数などに応じて、任意の向きとすることができる。例えば、図2の例では、各医療用薬液袋23は、その長手方向が略水平方向となり、かつ、正面12a,12bと略平行になる向きで起立しているが、長手方向が略鉛直方向となり、かつ、側面11a,11bと略平行になるような向きで起立していてもよい。この場合にも、医療用薬液袋23を略水平に積層して集積包装袋10A,10B内に収容することで、同様のフィット感が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本発明の集積包装袋の一例を示す斜視図である。
【図2】図1の集積包装袋の中に被包装物を収容し、持ち運ぶ状態を説明する説明図である。
【図3】図1の集積包装袋の中に収容された被包装物のうちの一部を取り出した後、持ち運ぶ状態を説明する説明図である。
【図4】本発明の集積包装袋の他の一例を示す斜視図である。
【図5】本発明の集積包装袋のさらに他の一例を示す斜視図である。
【図6】図1の集積包装袋の製造方法のうち、開封部形成工程を説明する説明図である。
【図7】図1の集積包装袋の製造方法のうち、側面形成工程を説明する説明図である。
【図8】図1の集積包装袋の製造方法のうち、第2把持部形成工程を説明する説明図である
【図9】図1の集積包装袋の製造方法のうち、第1把持部形成工程を説明する説明図である
【図10】図1の集積包装袋の他の製造方法を説明する説明図である。
【図11】本発明の医療用薬液袋集積包装体の製造方法を説明する説明図である。
【図12】他の集積包装袋の一例を示す斜視図である。
【図13】さらに他の集積包装袋の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0035】
10A,10B 集積包装袋
11a,11b 側面
14 第1把持部
15 開封部
16a,16b 第2把持部
21 第2把持部
22 筒状フィルム
23 医療用薬液袋
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、
上部が閉塞し下部が開口しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、
前記上部には第1把持部が形成され、
前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする集積包装袋。
【請求項2】
複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、
上部が開口し下部が閉塞しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、
前記上部には第1把持部が形成される第1把持部形成予定部が設けられ、
前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする集積包装袋。
【請求項3】
単一の筒状フィルムから形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の集積包装袋。
【請求項4】
複数のフィルムから形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の集積包装袋。
【請求項5】
請求項1に記載の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記下部が閉塞されたことを特徴とする医療用薬液袋集積包装体。
【請求項6】
請求項2に記載の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記上部が閉塞されるととともに、前記第1把持部形成予定部に第1把持部が形成されたことを特徴とする医療用薬液袋集積包装体。
【請求項7】
筒状フィルムの一部に開封部を形成する工程と、
前記開封部が形成された部分と、前記開封部に対向する部分とを内側に折り込んで、一対の側面を形成する工程と、
前記開封部が形成された方の前記側面の両側端に第2把持部を形成する工程と、
前記筒状フィルムの長さ方向の一方を閉塞するとともに、前記一方に第1把持部を形成する工程とを有することを特徴とする集積包装袋の製造方法。
【請求項1】
複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、
上部が閉塞し下部が開口しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、
前記上部には第1把持部が形成され、
前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする集積包装袋。
【請求項2】
複数の被包装物を収容する集積包装袋であって、
上部が開口し下部が閉塞しているとともに、内側に折り込まれた一対の側面を有し、
前記上部には第1把持部が形成される第1把持部形成予定部が設けられ、
前記側面のうちの片方には開封部が形成され、かつ、前記開封部が形成された方の前記側面の両側端には一対の第2把持部が形成されていることを特徴とする集積包装袋。
【請求項3】
単一の筒状フィルムから形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の集積包装袋。
【請求項4】
複数のフィルムから形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の集積包装袋。
【請求項5】
請求項1に記載の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記下部が閉塞されたことを特徴とする医療用薬液袋集積包装体。
【請求項6】
請求項2に記載の集積包装袋に複数の医療用薬液袋が収容され、開口している前記上部が閉塞されるととともに、前記第1把持部形成予定部に第1把持部が形成されたことを特徴とする医療用薬液袋集積包装体。
【請求項7】
筒状フィルムの一部に開封部を形成する工程と、
前記開封部が形成された部分と、前記開封部に対向する部分とを内側に折り込んで、一対の側面を形成する工程と、
前記開封部が形成された方の前記側面の両側端に第2把持部を形成する工程と、
前記筒状フィルムの長さ方向の一方を閉塞するとともに、前記一方に第1把持部を形成する工程とを有することを特徴とする集積包装袋の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2007−22620(P2007−22620A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−210142(P2005−210142)
【出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【出願人】(595159530)昭和電工プラスチックプロダクツ株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年7月20日(2005.7.20)
【出願人】(595159530)昭和電工プラスチックプロダクツ株式会社 (16)
【Fターム(参考)】
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