説明

難燃性積層体

【課題】優れた難燃性を備え、焼却処理した際の残灰量を抑えることができ、かつ、UL94規格VTM−0相当のシートまたはフィルム状の難燃性成形品を提供する。
【解決手段】三層からなる積層体であり、ハロゲン含有化合物及び無機化合物を配合せず、各層は熱可塑性樹脂100重量部、並びにメラミンシアヌレート10〜70重量部が配合された難燃性樹脂組成物からなり、中間層の熱可塑性樹脂がEVA、EMMA、PBAT及びEVAとEMMAの混合物から選択された樹脂であり、中間層を挟む両側の二層の熱可塑性樹脂は中間層の熱可塑性樹脂と異なるEVA、EMMA及びEVAとEMMAの混合物から選択された樹脂である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた難燃性を有し焼却廃棄時に多量の残灰が発生せず、特に燃焼試験におけるドリップ性が改善された積層体に関するもので、原子力発電所などの床や壁、天井などに用いられる養生シートとして好ましく用いられる難燃性積層体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在、種々の難燃剤を用いて難燃性を高めた商品が開発されている。なかでもハロゲン系難燃剤は自己消火性が非常に高く有効なのであるが、焼却時に有害ガスを発生するなどの問題がある。また、無機系難燃剤はその難燃の効果を十分に得ようとすると、多量に添加せねばならず、その結果、シートやフィルムとしての強度が低下するとともに、焼却廃棄時に多量の残灰が発生する問題がある。特に、原子力発電所などで使用され、定期的に焼却し残灰を保管する必要がある用途には好ましくない。
【0003】
そこで、下記特許文献1ではこれらの問題を解決した、優れた難燃性や機械強度を具備し、焼却処理した際の残灰量を抑えることが可能な難燃性積層体が開示されている。しかし、この特許文献1で開示された組成処方では、難燃性評価におけるドリップ性において良好な結果は得られない。
【0004】
ドリップ性の改善策としては、例えば下記特許文献2ではリン酸エステル系難燃剤との組み合わせでドリップ防止剤として、フッ素系樹脂やパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ金属塩化合物又はパーフルオロアルカンスルホン酸アルカリ土類金属塩、シリコンゴム類の配合が開示されている。また、下記特許文献3では(a)熱可塑性樹脂(b)特定のシロキサン単位を有し、かつビニル基を含有するシリコーン化合物及び(c)強化材からなる燃焼時のドリップ発生の抑制された難燃性熱可塑性樹脂組成物が開示されている。
【特許文献1】特開2002−127323号公報
【特許文献2】特開2003−192919号公報
【特許文献3】特開2003−192923号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、優れた難燃性を備え、焼却処理した際の残灰量を抑えることができ、かつ、燃焼試験におけるドリップ性が改善されたシートまたはフィルム状の難燃性成形品(UL94規格におけるVTM−0相当品)を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、単層シートでは得られなかったUL94規格におけるVTM−0適合、かつ、焼却廃棄時に多量の残灰が発生しない難燃性シートを三層からなるシート状成形体により達成したことを主要な特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によるシート状成形体は、三層からなるシート状成形体であって、各層は熱可塑性樹脂100重量部、並びにメラミンシアヌレート10〜70重量部が配合された難燃性樹脂組成物からなり、かつ、三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂と中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂とは異なることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によるシート状成形体は、上記請求項1に記載の難燃性樹脂組成物において、酸素指数が26以上であり、かつUL94規格のVTM−0に適合することを特徴とする。本発明においては、難燃性を発揮させる目的として、ハロゲン含有化合物や無機化合物を配合していないことも特徴としている。
【0009】
請求項3に記載の発明によるシート状成形体は、上記請求項1、2のいずれかに記載のシート状成形体において、三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体(以下、EVAと記すことがある)、エチレン−メタクリル酸共重合体(以下、EMMAと記すことがある)、ポリブチレンアジペート・テレフタレート共重合体(以下、PBATと記すことがある)及びEVAとEMMAの混合物から選択されたいずれかであることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明によるシート状成形体は、上記請求項1、2、3のいずれかに記載のシート状成形体において、中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂は中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂と異なるEVA、EMMA及びEVAとEMMAの混合物から選択されたいずれかであることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明によるシート状成形体は、上記請求項1、2のいずれかに記載のシート状成形体において、三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂はEVAまたはPBATであり、かつ、中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂はEMMAであることを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明によるシート状成形体は、上記請求項1、2、3、4、5のいずれかに記載のシート状成形体において、中間層及びその両側の二層の各層の厚さが10〜100μmであり、かつ、三層全体では30〜200μmであることを特徴とする。
【0013】
本発明の積層体を形成する難燃性樹脂組成物に使用される熱可塑性樹脂としては、炭素、酸素、窒素、水素から選ばれた元素からなる有機化合物であり、シート、フィルムが製造可能な樹脂であれば良く、ポリオレフィン系樹脂、ポリメチルペンテン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)樹脂、アクリロニトリル−EPDM−スチレン(AES)樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリウレタン、生分解性樹脂等が挙げられる。また、これらから選ばれた複数の樹脂混合物であってもよい。
【0014】
本発明の積層体を形成する難燃性樹脂組成物に使用されるメラミンシアヌレートとしては、特に限定されるものではない。また、上記メラミンシアヌレートは、その平均粒径が大きくなると、樹脂組成物に均一に分散し難くなり、シートにした際に難燃性が不均一になり易いため、10μm以下であることが好ましい。また、平均粒径が大きいとシートとしたときの機械的強度が低下するため5μm以下であることがさらに好ましい。
【0015】
本発明の積層体を形成する難燃性樹脂組成物に使用される熱可塑性樹脂とメラミンシアヌレートとは、熱可塑性樹脂100重量部に対してメラミンシアヌレート10〜70重量部を配合する。メラミンシアヌレートが熱可塑性樹脂100重量部に対して10重量部以上であるとき樹脂組成物の難燃性が十分に発揮され、70重量部以下であるとき樹脂組成物をシートとした際の機械的強度(引張強度、伸び、引き裂き強度等)が維持又は大きく低下しないため好ましい。メラミンシアヌレートは熱可塑性樹脂100重量部に対して30〜60重量部を配合したとき難燃性と機械的強度とのバランスが良好でさらに好ましい。
【0016】
上記難燃性樹脂組成物には、物性を損なわない範囲において、着色剤、アンチブロッキング剤、核剤、スリップ剤、帯電防止剤等の各種添加剤を添加することができる。また、本発明品を原子力発電所等で使用する場合には、廃棄の際、その燃焼後に灰分が実質的に残らないように、化学組成として炭素、酸素、窒素及び水素のみからなる添加剤を選択することができる。
【0017】
上記難燃性樹脂組成物から本発明の積層体の層となるフィルム又はシートを得る方法としては、従来公知の方法が採用できる。例えば、インフレーション法、Tダイ法、カレンダー法、キャスティング法等が挙げられる。本発明の積層体は、これらの方法またはこれらの方法の組み合わせによりフィルム又はシートの単層を作成し、同時に単層同士を貼合させることにより得ることができる。また、単層のフィルム又はシートを作成しておき、ヒートプレス機、ヒートロール等で熱圧着により得ることもできる。
【0018】
酸素指数は、材料の燃焼性試験における評価値であり、JIS K 7201に規定されている。本発明において酸素指数はJIS K 7201に準拠して測定した。本発明の積層体はその酸素指数が26以上であると、良好な難燃性が発揮され、好ましい。
【0019】
UL94規格では、薄い材料の垂直燃焼性試験;94VTM−0、94VTM−1または94VTM−2(ASTM D 4804 またはISO 9773)に、材料のクラス分けにおける判定条件があり、VTM−0は難燃性評価における最上位の難燃性を表している。VTM−0においては、それ自体燃え難く、火炎に曝された場合に液垂れ(ドリップ)を起こし直下の可燃物(脱脂綿)を燃やすこともない。従って、炎上し難いだけでなく、延焼の危険がないものと評価される。
【0020】
本発明において、三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂をEVA、EMMA、PBAT及びEVAとEMMAの混合物から選択されたいずれかの熱可塑性樹脂であると、難燃性燃焼試験におけるドリップ性が改善されて好ましい。特に、EVAにおいては、VAが10重量%以上かつMFRが1〜20g/10min、EMMAにおいては、MMAが10重量%以上かつMFRが1〜20g/10minである熱可塑性樹脂を中間層に選択すると、その積層体のドリップ防止効果が良好となるため更に好ましい。
【0021】
本発明において、中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂は中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂と異なるEVA、EMMA、EVAとEMMAの混合物から選択されたいずれかの熱可塑性樹脂であると、難燃性燃焼試験におけるドリップ防止性が改善されて好ましい。特に、EVAにおいては、VAが10重量%以上かつMFRが1〜20g/10min、EMMAにおいては、MMAが10重量%以上かつMFRが1〜20g/10minである熱可塑性樹脂を選択した時、良好なドリップ防止性が発揮されるとともに樹脂組成物としてシート成形時の成形性が良好となるため更に好ましい。中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物は、同一であっても異なっていてもかまわない。
【0022】
本発明において、三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂をEVAまたはPBATとしたとき、中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂をEMMAとすると、難燃性燃焼試験におけるドリップ防止性が改善されてより好ましい。EMMAのMMAが、10重量%以上のとき樹脂組成物の酸素指数はより大きくなり難燃性を向上させるため更に好ましい。
【0023】
本発明において、中間層及びその両側の二層の各層の厚さが10〜100μmであり、かつ、三層全体では30〜200μmであると、良好な難燃性、ドリップ防止性及び機械的強度を備えたシート状成形体が得られる。三層全体としては、厚さが小さい方がドリップ防止性は良好となるため、積層体の厚さは30〜150μmであるとより好ましい。
【0024】
本発明では、樹脂組成物単層では成し得なかったドリップ性改善を異種樹脂組成物からなる三層積層物とすることにより達成することができる。本発明者は各樹脂組成物単層における熱収縮時の挙動に異差があることに着目し本発明を見いだしたものである。
【発明の効果】
【0025】
本発明の難燃性積層体は、ハロゲン含有化合物を配合していないため有害ガスの発生を抑えることができ、無機化合物を配合していないため焼却時の残灰量の発生を抑えることができ、難燃性に優れ、ドリップ防止性を改善した成形品を得ることができる。本発明の難燃性積層体は三層からなり、各層のシート単体では成し得なかったUL94規格のVTM−0評価のシート状成形品を得ることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明を説明するため以下に実施例を挙げるが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
【0027】
本実施例及び比較例においては以下の原材料を用いた。
1.エチレン−酢酸ビニル共重合体:EVA(商品名「ウルトラセン(商標)631」、酢酸ビニル含有量:20重量%、東ソー株式会社製)
2.エチレン−メタクリル酸共重合体:EMMA(商品名「アクリフト(商標)CM8014」、メタクリル酸含有量:17.5重量%、住友化学株式会社製)
3.メラミンシアヌレート:(商品名「MC−600」、日産化学工業株式会社製)
4.低密度ポリエチレン樹脂:LDPE(商品名「ミラソン(商標)12」、MFR:3g/10min、三井化学株式会社製)
5.エチレン−エチルアクリレート共重合体:EEA(商品名「エバフレックス(商標)A−702」、エチルアクリレート含有量:19重量%、三井・デュポンポリケミカル株式会社製)
6.ポリブチレンアジペート・テレフタレート共重合体:PBAT(商品名「エコフレックスFBX7011」、ビーエーエスエフジャパン株式会社製)
7.水酸化マグネシウム:(商品名「キスマ(商標)5A」、協和化学工業製)
【0028】
実施例の組成、積層体の評価結果は、表1に表す。比較例の組成、積層体の評価結果は、表2に表す。実施例及び比較例で実施した測定、評価の方法は次の通りである。
【0029】
層の厚さ
ノギスにより計測する。単位:μm。
【0030】
酸素指数
JIS K 7201に準拠して酸素指数を測定する。試験片は各難燃性樹脂組成物をインフレーション法で厚さ150μmの単層シートにすることにより作成する。
【0031】
難燃性評価
UL−94(薄い材料の垂直燃焼性試験;94VTM−0、94VTM−1または94VTM−2(ASTM D4804 またはISO 9773))に準拠して測定する。
【0032】
燃焼灰分
作成したシートから長さ200mm、幅100mmに切り出し、試料を作成する。該試料の重量W1(mg)を精秤し、次いで、約800℃に保持された電気炉に投入して焼却し、冷却した灰分の重量W2(mg)を精秤する。得られた値から、以下の式により燃焼灰分割合(重量%)を算出する。
燃焼灰分割合(重量%)={W2(mg)/W1(mg)}×100
評価基準:
燃焼灰分割合が 0.1重量%未満= ○
燃焼灰分割合が 0.1重量%以上= ×
【0033】
【表1】

【実施例】
【0034】
(実施例1)
エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部と、メラミンシアヌレート40重量部を混合後、押出機に供給しペレット化し、中間層用の難燃性樹脂組成物Aを得る。難燃性樹脂組成物Aの酸素指数は28であった。エチレン−メタクリル酸共重合体100重量部と、メラミンシアヌレート40重量部を混合後、押出機に供給しペレット化し、中間層を挟む両側の二層用の難燃性樹脂組成物Bを得る。難燃性樹脂組成物Bの酸素指数は26であった。これらの樹脂組成物を別々にインフレーション法で成形してそれぞれ厚さ50μmの難燃性フィルムA,Bを得る。中間層用の難燃性樹脂組成物からなる難燃性フィルムAを挟むように二層用の難燃性樹脂組成物からなる難燃性フィルムBを両側に重ね、ヒートロールにより本発明の難燃性積層体1を得る。得られた難燃性積層体1の燃焼性試験を行ったところ、良好な結果が得られ、UL規格における材料のクラス分けでUL94VTM−0相当の評価であった。
【0035】
(実施例2〜7)
表1に示す実施例2〜7の組成からなる難燃性樹脂組成物を用い本発明の難燃性積層体を実施例1と同様の手順で作成する。得られた積層体を前記の測定法により評価した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表2】

【0037】
(比較例1〜7)
表2に示す比較例1〜7の組成からなる難燃性樹脂組成物を用い、積層体を実施例1と同様の手順で作成する。得られた積層体を前記の測定法により評価した。なお、比較例1〜4は単層シートであるが積層体と同様に評価した。その結果を表2に示す。比較例4においては、成形性が劣悪のため良好なシートが得られないため積層体としての評価をしていない。
【0038】
表1、表2に示した実施例及び比較例の評価結果から明らかなように、本発明によれば各層単独では十分でなかった難燃性、特にドリップ防止性を異樹脂組成物からなる三層の積層体とすることにより改善することができる。残灰量の発生を抑え、難燃性に優れ、ドリップ防止性を改善したシートが得られた。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明の難燃性積層体は、ハロゲン化合物を含まないため焼却時に有害ガスを発生せず、また、無機系難燃剤を含んでいないため焼却廃棄時に多量の残灰が発生することもない。特に、原子力発電所などで使用され、定期的に焼却し残灰を保管する必要がある用途に好適である。良好な難燃性を利用した用途に適用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三層からなるシート状成形体であって、各層は熱可塑性樹脂100重量部、並びにメラミンシアヌレート10〜70重量部が配合された難燃性樹脂組成物からなり、かつ、三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂と中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂とは異なることを特徴とするシート状成形体。
【請求項2】
難燃性樹脂組成物の酸素指数が26以上であり、かつUL94規格のVTM−0に適合することを特徴とする請求項1記載のシート状成形体。
【請求項3】
三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、ポリブチレンアジペート・テレフタレート共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−メタクリル酸共重合体の混合物から選択されたいずれかの熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項1、2記載のシート状成形体。
【請求項4】
中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂は中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂と異なるエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体とエチレン−メタクリル酸共重合体の混合物から選択されたいずれかであることを特徴とする請求項1、2、3記載のシート状成形体。
【請求項5】
三層からなるシート状成形体の中間層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂はエチレン−酢酸ビニル共重合体またはポリブチレンアジペート・テレフタレート共重合体であり、かつ、中間層を挟む両側の二層を形成する難燃性樹脂組成物に配合された熱可塑性樹脂はエチレン−メタクリル酸共重合体であることを特徴とする請求項1、2記載のシート状成形体。
【請求項6】
中間層及びその両側の二層の各層の厚さが10〜100μmであり、かつ、三層全体では30〜200μmであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5記載のシート状成形体。

【公開番号】特開2006−255982(P2006−255982A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−74238(P2005−74238)
【出願日】平成17年3月16日(2005.3.16)
【出願人】(000219912)東京インキ株式会社 (120)
【Fターム(参考)】