説明

電力をデバイスにインテリジェントに提供する方法及び装置

電子デバイスをインテリジェントに電力供給する方法及び装置。本発明の一実施形態において、システム管理コントローラは、ピアデバイス、クライアントデバイス又はホストデバイスと配電をインテリジェントに交渉するように電力インタフェースを制御する。一次データ経路は、システム管理コントローラ通信による影響を受けない。本発明の種々の態様は、光リンク(データ経路)及びUSBリンク(電力)から構成される統合インタフェースの例示的な一実現例に対して実証される。上述したように、本発明の例示的な一実施形態は、従来技術のUSBによる解決方法と比較して非常に向上したレベルで電力をデバイスに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[優先権] 本願は、2010年2月22日に本願と同じ名称で出願された米国特許第61/306836に基づく優先権を主張して2010年7月20日に出願された本願と同じ名称の米国特許出願第12/840194号の優先権を主張するものであり、両出願を引用することによってその内容をここに合体する。
[著作権] この特許出願の開示の一部は、著作権保護の対象となるマテリアルを含む。著作権者は、誰であれ、特許商標庁の特許ファイルあるいはレコードに現れる特許出願や特許情報開示を複製しても異議を唱えるものではないが、他の点においては、いかなるものであれ、全ての著作権を留保する。
本発明は、電子デバイスに対する電力管理に関する。特に、例示的な一態様において、本発明は、統合された電力及びデータインタフェースを介してピアデバイス又はスレーブデバイスに電力をインテリジェントに提供する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の多くのコンピュータシステム又は電子インタフェースは、データ及び電力の供給を含む種々の機能を一体化あるいは統合する。例えばインタフェースは、コンピュータ化デバイスと関連付けられた外部周辺装置との間に信号伝送及び電力供給用ポートを提供する。
【0003】
USB 2.0及びUSB 3.0に対する既存の解決方法は、USBデバイス及びホストに対する電力供給を提供する(USB(Universal Serial Bus)に関する詳細は、特に、2000年4月27日に公開されたUSB Specification Revision 2.0「Universal Serial Bus Specification」及び2008年4月4日に公開されたUSB 3.0 Specification Revision 0.85「Universal Serial Bus 3.0 Specification」において説明される。これらの文献を引用することにより全ての内容がここに合体される)。例えば、上述のUSB 2.0 specificationは、2.5Wの最大電力供給を規定する(USB 2.0は、最大5Vで5つの100mAの負荷をサポートする)。同様に、上述のUSB 3.0 specificationは、4.5Wの最大電力供給を規定する(USB 3.0は、最大5Vで6つの150mAの負荷をサポートする)。
【0004】
しかし、残念ながら、既存のUSB電力供給機構は、規格化されたUSB機構を介して特にモバイルコンピュータ又はラップトップ等のいくつかの種類のデバイスに電力供給するには不十分である。多くのモバイルコンピュータは、構成、動作モード等に依存して40W〜85Wの電力を消費する。これらの消費電力レベルは、現在のUSB電源機能より10倍高い。
【0005】
従って、改善された解決方法は、既存のポートインタフェースを介して規格外電力(例えば、非常に増加し続けている電力供給機能)をある特定のデバイスに供給する必要がある。そのような改善された解決方法は、構成要素インタフェースの既存の従来の機能(例えば、標準的なUSB電力供給)との互換性を完全に保つのが理想であるべきである。
【0006】
しかしながら、改善された方法及び装置は、規格化されたインタフェース等を介して種々の要件を有するデバイス群に多数の電力供給機能をインテリジェントに提供する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、電子デバイスの電力供給及び電力管理に対して改善された方法及び装置を提供することにより上述の必要性に応える。本発明の第1の態様において、周辺装置又はスレーブデバイスに電力供給する方法が開示される。一実施形態において、方法は、拡張電力供給モードを担うために周辺装置と別のデバイス(例えば、ホスト)との間でインタフェースを使用することを備える。一変形例において、構造インタフェース(例えば、コネクタ)は、1つ以上の信号(例えば、光及び/又は電気)インタフェース、並びに電力インタフェースを含む統合構成であり、方法は、拡張電力モード及び電力機能を提供するために電力インタフェースを使用することを備える。別の変形例において、インタフェースは、光インタフェース及びUSBインタフェースの双方を含む統合インタフェースであり、方法は、光インタフェースに全てのデータ通信を処理するタスクを割り当てつつ、USBインタフェースを拡張された電力供給の配電路として動作するように通常の機能性から再タスクすることを備える。
【0008】
本発明の第2の態様において、システム電力コントローラが開示される。一実施形態において、コントローラは、電力供給を交渉してインテリジェントに制御するために別のデバイスのエンティティと通信するように構成された集積回路である。
【0009】
本発明の第3の態様において、電力供給されるデバイス及び電力供給するデバイスを備えるシステムが開示される。一実施形態において、電力供給されるデバイスは周辺装置であり、電力供給するデバイスは充電を行うホスト(例えば、コンピュータ)である。
【0010】
本発明の第4の態様において、インテリジェントな周辺装置又は「スレーブ」デバイスが開示される。一実施形態において、周辺装置は、周辺装置の動作ための「拡張」電力を取得するためにデータインタフェースを介してホストと交渉するのに十分なインテリジェンスを有する(例えば、コントローラ又は他のそのような論理を介して)。
【0011】
本発明の第5の態様において、単一の電源を使用して複数のリンクされた周辺装置又は連結された周辺装置に電力供給する方法が開示される。
【0012】
本発明の第6の態様において、拡張電源が可能なデータインタフェースが開示される。一実施形態において、インタフェースは、拡張電力信号(例えば、1つのデバイスから別のデバイスに完全に電力供給するのに十分なより高いレベルの電力)を交渉及び供給できるように関連付けられたインテリジェンスを有する統合インタフェースである。
【0013】
本発明の第7の態様において、拡張電力の供給及び/又は受信に適したコンピュータ化装置が開示される。一実施形態において、装置は、データ転送のための1つ以上のインタフェース及び複数の電力レベルを駆動できる電力出力を有する電力インタフェースを有するデュアルインタフェースと、電力インタフェースに接続されたプロセッサと、プロセッサとデータ通信する記憶デバイスとを備える。記憶デバイスは、コンピュータが実行可能な命令を含み、この命令はプロセッサにより実行され、デュアルインタフェースに接続するデバイスに応答する場合にデバイスに対する電力レベルを判定し、その電力レベルの電力出力を可能にする。
【0014】
別の実施形態において、装置は、データ転送のための第1のインタフェース及びデータ転送のための第2のインタフェースを有するデュアルインタフェースと、第2のインタフェースに結合されたプロセッサと、プロセッサとデータ通信する記憶デバイスとを備える。ここで、第2のインタフェースは、複数の電力レベルを駆動できる電力出力を更に有する。また、記憶デバイスは、コンピュータが実行可能な命令を含み、その命令は、プロセッサにより実行され、デュアルインタフェースに接続するデバイスに応答する場合にデバイスに対する電力レベルを判定し、その電力レベルの電力出力を可能にする。
【0015】
以下に与えられるような添付の図面及び例示的な実施形態の詳細な説明を参照して、本発明の他の特徴及び利点は当業者により直ちに理解されるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】1つ以上のトランシーバを備える一般化された統合インタフェースを示す図である。
【図2】光トランシーバ及びUSB 3.0トランシーバを備える1つの例示的な統合インタフェーストランシーバを示す図である。
【図3】本発明に従って拡張電力動作が可能な2つのデバイスを備える1つの例示的なシステムを示す図である。
【図4】本発明に従ってシステム管理コントローラにより管理された配電アーキテクチャの例示的な一実施形態を示す図である。
【図5】図4の例示的な配電アーキテクチャに従って第1のデバイスから第2のデバイスを充電するメッセージング処理を示す図である。
【図6】図4の例示的な配電アーキテクチャに従って第1のデバイスから第2のデバイス(電力なし)に電力供給するメッセージング処理を示す図である。
【図7】本発明に従って電力をデバイスにインテリジェントに提供する一般化された処理の一実施形態を示す論理フローチャートである。
【図8】本発明に従って構成された「拡張」電力使用可能装置の一実施形態を示すブロック図である。
【図9】本発明の拡張電力供給機能性を使用する1つの例示的なシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、図面を参照する。図中、同一の図中符号は同一の部分を示す。
【0018】
概要
一態様において、本発明は、電力をデバイスにインテリジェントに提供する方法及び装置を提供する。例示的な一実施形態において、統合インタフェースは、以前に提供可能であった電力レベルよりも大きな規模の電力レベル(例えば、28V(85W))を安全に提供するように構成される。システム管理コントローラ(SMC)は、規格化されたインタフェースを介して他の同様のデバイスと通信し、「拡張」電力供給、すなわち従来技術とは異なる電力供給を交渉する。本発明の交渉された電力供給により、規格化されたコネクタを介して規格外の電力を提供できる。SMCのインテリジェンスは、接続されたデバイスが更にインテリジェントであるか/互換性があるかを判定し、使用不可デバイスによる望ましくない動作を防ぐ。
【0019】
本発明の一実施例において、デバイスが電力供給されているホストから規格外の電力レベルを要求するか、あるいは電力供給されていない周辺装置がホストから規格外の電力レベルを要求することができ、それにより、同一のインタフェースを介して電力及びデータを受信する「単一ケーブル」による解決方法が可能になる。例示的な実施形態が電力管理を交渉するために電力トランシーバを利用するため、一次インタフェース(例えば、光トランシーバ等のデータインタフェース)は、電力管理トラフィックによる影響を全く受けない。供給される電力の交渉は、ソフトウェアアプリケーショントラフィック(例えば、周辺アクセス、ネットワークアクセス等)とは別に維持され、非常に低レベルの論理又は処理の範囲で実現される。
【0020】
また、本発明対応のデバイスは、電力供給された動作(例えば、USBインタフェース又はウォールアダプタ等を介したより低レベルの電力)に対して従来の方法又は現存の方法に戻る。同様に使用することが可能なデバイスを検出しないデバイスは、既存の規格又は技術毎に動作を継続する。一実現例において、インタフェースは、本発明対応のデバイスが種々の使用不可の機器とシームレスに対話することを保証するために、既存の規格と互換性があるように構成されている。
【0021】
例示的な実施形態の詳細な説明
次に、本発明の例示的な実施形態を詳細に説明する。これらの実施形態は主に統合インタフェースに関連して説明されるが、本発明はこれらに限定されないことが当業者により理解されるだろう。実際には、本発明の種々の態様は、本明細書において説明されるように複数種類のデバイスに電力供給すること(あるいは、複数種類の電力を同一のデバイス又は異なるデバイスに与えること)から恩恵を受けるあらゆるシステムインタフェース又は接続において有用である。
【0022】
例示的な統合ポートインタフェース
統合ポートは、標準的なインタフェースを介して広範なI/Oプロトコルをサポートするために複数種類のトランシーバを組み合わせる。統合インタフェースの初期の実現例は、USB、FireWire、イーサネット(登録商標)、eSATA、VGA、DVI、DisplayPort等を含む多様なタイプのコネクタを単一のタイプのコネクタで置換するものである。統合ポートは、(i)いわゆる「プラグアンドプレイ」構成、(ii)高速データ転送に対するサポート、を含む。更にそのような統合インタフェースは、例えばデイジーチェーン、階層ツリー、ピアツーピア接続、一般的なグラフトポロジ等を含む多種多様のネットワークトポロジをサポートすべきである。
【0023】
図1は、一般化された統合インタフェース100を示す図である。統合インタフェースは、第1のインタフェース102及び第2のインタフェース104の双方を備える。なお、統合インタフェースは、1つ又は複数のインタフェースを備えるものであり、図示の2つのインタフェースは単なる例示であることを理解すべきである。別の実施形態は、単一のインタフェースを介して複数のプロトコルを実現するか、あるいは、複数のプロトコル(M)に対して複数のインタフェース(N)を実現する。本発明の開示により、複数のインタフェースの複数のプロトコルへのマッピング(NからM)が当業者により容易に実現される。また、統合インタフェースの実現例は、複数の独立インタフェースを同時に又は切り替えによりサポートすることが理解される。
【0024】
図2は、電気インタフェース(ここではUSB 3.0)及び光インタフェース202を用いて実現された1つの例示的な統合インタフェース200を示す。図2に示されるように、各インタフェースは、接合された統合ポートに対するデュアルシンプレックス通信チャネル(すなわち、各方向の一方向接続)を含む。各リンクは、多数の「レーン」に分離される。例示的な光インタフェースの場合、レーンは、光ファイバに多重化された光の1つ以上の波長として特徴付けられる。例示的な電気インタフェースの場合、レーンは、結合された差動接続(すなわち、受信差動対(RX)及び送信差動対(TX))として特徴付けられる。
【0025】
図示されるように、本実施形態の電気インタフェースは、USB 2.0トランシーバ204及びUSBスーパースピード(SS)トランシーバ206の双方を更に備えるUSB 3.0トランシーバである。USB 3.0動作中、USBトランシーバのうちの一方のみ(すなわち、USB 2.0又はUSB SSのいずれかのみ)がアクティブである。USB SSバスは、2つの一方向差動リンク(送信(TX)及び受信(RX))から構成される。USB 2.0バスは、両方向における単方向データ転送および双方向制御をサポートする差動バス(D+、D−)である。USB 2.0のD+/D−信号ピンはUSB SS動作では使用されないが、電力及び接地(VBUS及びGND)は共有される。
【0026】
一般にUSBによる電力供給は、公称電圧5Vで特定されている。上述のUSB specifications(上述のように、この文献は、引用すによりここに全ての内容が合体されている)は、5.25V〜4.75V(すなわち、5V±5%)の電源電圧をサポートする。また、許容可能な電圧範囲内において、USB specificationsは「単位」負荷を更に特定する。低電力デバイスは、一般に単一の単位負荷を消費する。高電力デバイスは、最大数の単位負荷を消費する。USB 2.0 specification内において、単位負荷は100mAであり、各デバイスは最大5つの単位負荷をサポートする。USB 3.0デバイスは、150mAまで増加した単位負荷を有し、最大6つの単位負荷を維持する。指定されない場合は、全てのデバイスは、低電力(すなわち、1つの単位負荷のみを消費する)状態で初期化し、その後更なる電力を受信するために高電力動作を要求しなければならない。
【0027】
図2の統合インタフェース200は、USB 2.0対応のインタフェース204、USB SS対応のインタフェース206及び光インタフェース202を実現する。これらのインタフェースは、同時に且つ個別に動作する。
【0028】
例示的なシステムアーキテクチャ
図3は、本発明の1つ以上の態様に従って、規格化された統合インタフェースを介して種々の電力供給要件を有するいくつかの例示的なデバイス350に多数の電力レベルで電力をインテリジェントに供給するように構成された1つの例示的なシステムアーキテクチャ300を示す図である。
【0029】
図3の例示的なデバイス350の各々は、(i)第1のトランシーバ302と、(ii)第2のトランシーバ304と、(iii)電力インタフェース306とを備える。一実施形態において、第1のトランシーバ302は光インタフェースである。更なる一実施形態において、第2のトランシーバ304はUSB 3.0対応の電気インタフェースである。本発明は、「USB 2.0のみ」及び「USB 3.0のみ」の変形例(すなわち、光とUSB 2.0のみ、又は、光とUSB 3.0のみ)も意図している。電力インタフェース306は、従来技術のUSB電力モード(すなわち、USB 2.0及びUSB 3.0に対する低電力モード及び高電力モード)、並びに「拡張」電力モードをサポートできるVBUS接続である。
【0030】
拡張電力モード電力供給要件は、一般的な従来技術のUSB電力供給レベルの10倍より多い。また、拡張電力モードは、85Wの最大電力出力で28Vといったより高い最大電圧をサポートする。これは、換言すると約3Aの平均消費電流である。図3に示されるように、第1のデバイス350Aは第2のデバイス350Bに電力を提供する。しかしながら、以下において明らかとなるように、電力の供給の方向は、任意に選択され得るものであり、図3に示された方向は、例示的な一実施形態を説明するためのものである。本発明の原理に従って、他のフレキシブルな電力供給の実現例を以下に概略的に示す。
【0031】
図示されているように、第1のデバイス及び第2のデバイス(350A、350B)は、規格化されたインタフェースを介して接続されている。デバイスの実際の接続は、1つ又は複数の方式が規格化された不図示のインタフェース(例えば、雌コネクタと装着する雄コネクタ、間挿されたケーブル等)の物理的構成及び電気的構成に対して使用されることが当業者により理解される。
【0032】
各デバイス350A、350Bは、(iv)一次プロセッサ308と、(v)ブリッジ回路310と、(vi)システム管理コントローラ(SMC)312とを更に備える。
【0033】
一次プロセッサ308は、一般に、デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ等を備える。この処理システムは、デバイス350の「マスタ」処理構成要素として動作し、別のデバイス又はユーザとインタフェースするソフトウェアアプリケーションを実行するように構成される。例えば一次処理システムは、データ転送を管理し、統合インタフェースを制御する。従って、処理システムは、物理的動作、ネットワーク接続性及びデータ転送に対するプロトコルを制御する。例えば一次処理システムは、統合インタフェースの1つ以上の「レーン」を介して他のデバイスとの通信リンクを確立する。図3に示されるように、第1のデバイス及び第2のデバイス(350A、350B)の一次プロセッサは、第1のトランシーバ302(光リンク)を介してデータ転送チャネルを確立している。
【0034】
一次プロセッサ308は、ブリッジ回路310を介して統合インタフェースに接続される。ブリッジ回路は、一次プロセッサ308の外部インタフェースを管理するような構成を有する。例えば、ブリッジ回路の一般的な実現例は、ノースブリッジとサウスブリッジとの間に論理的に分割される。ノースブリッジは、高速メモリアクセス(例えば、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM))を処理し、サウスブリッジは、外部の周辺装置又はネットワークアクセス(例えば、イーサネット、USB、FireWire等)を処理する。図3に示されるように、ブリッジ回路は、(i)一次プロセッサ308を第1のトランシーバ302及び第2のトランシーバ304へ接続し、(ii)一次プロセッサをシステム管理コントローラ312へ接続し、(iii)システム管理コントローラを第2のトランシーバ304に接続するように構成される。上述の接続及びトポロジは純粋な例示であり、当業者により容易に理解されるように、ブリッジ回路は、動的に構成可能であり、接続性のスワッピング、ディセイブリング/イネイブリング、多重化等をサポートする。
【0035】
システム管理コントローラ(SMC)312は、デバイス管理機能を担う二次装置(例えば、プロセッサ)であり、一般に一次プロセッサ308から自立している。例えば、SMCのある特定の実現例は、一次プロセッサへの電力供給なしに機能することができる。SMCの機能性は、特に、(i)電力管理(例えば、電源シーケンス、リセット、スリープ等)、(ii)環境管理(例えば、熱制御、ファン制御、周辺光監視、バックライト制御、加速度計等)及び(iii)種々雑多なI/O機能性(例えば、キーボード、マウス等)を含む。
【0036】
しかし、従来技術のデバイスとは異なり、例示的なデバイス350は、SMC312、ブリッジ回路310及び統合インタフェースの割り当て部分をそれぞれ使用して拡張電力モードの配信をサポートするように更に変形されている。より具体的には、例示的なデバイス350は、統合ポートの電力インタフェース306を介してSMC間に通信チャネルを確立するように構成される。第1のSMCは、従来のUSB対応のホスト及びデバイスに対して特定された既存の電力供給の機能性及び要件を維持しつつ、USB電力インタフェースを介して第2のSMCとの通信リンクを確立する。一般に電力管理は、非常に低い情報速度しか必要とせず、二次プロセッサ間の低速通信プロトコル(例えば、I2C、RS−232等)又は要望に応じて他の方法を用いて実現される。現存の電力管理プロトコルは、本発明のインテリジェントな拡張電力モードをも実現するために更に使用される(且つ必要に応じて変形される)。
【0037】
次に、図4を参照すると、SMCは、本発明の一実施形態による配電を管理する。示されるように、電力アーキテクチャ400は、(i)標準的な電力コネクタ402と、(ii)電力モジュール450と、(iii)統合コネクタ404とを備える。SMCは、種々の電力供給モード間を切り替える制御論理を提供する。SMC制御論理接続408は、SMCと電力モジュール450との間における一般的な接続リンクを示す。電力モジュール内の個々の制御接続は、一般に実装固有のものであり、明確には示されていない。
【0038】
SMC電力管理論理は、たとえば、ソフトウェア命令を格納するように構成されたコンピュータ可読媒体(例えば、HDD、コンパクトフラッシュ(登録商標)又は他の外部カード、CD ROM、メモリ等)内で実現されるものであり、条件付きの電力供給、インテリジェントな電力供給、フェイルオーバー機構、電力損失実行等に対する命令を含む。電力管理論理の例示的な実施形態を本明細書において更に詳細に後述する。
【0039】
標準的な電力コネクタ402は、一般に100VAC−240VACの単相(すなわち、北米又は欧州連合内で与えられる電力の標準)の受電電圧を、デバイス350を充電及び動作させるのに適した電圧レベル(例えば、18.5V(85W))へ変換するのに必要な変圧器を備える。電力コネクタ402は、他の地域又はアプリケーションの特定の要件に基づく他の電力変換要件に対処するように更に構成される。
【0040】
図示されるように、統合コネクタ404は、VBUSを介してUSB電力を受信及び供給する(5V(4.5W))。USBを介して供給された電力は、一般に一次プロセッサの消費電力をサポートするには不十分であるが、USB電力は、SMCコントローラに電力供給するのには十分である。SMCコントローラの電力要件が一次プロセッサと比較して少ないことにより、本明細書において詳細に説明される更なる電力管理方式及び電力制御動作が可能になる。
【0041】
一実施形態において、アーキテクチャ400は、主電力が使用できない場合にデバイス350に電源を投入するために使用される充電式電池(不図示)を更に備える。従って、統合コネクタは、電池を充電するのに適した電力を受信及び供給し、且つ/あるいは一次プロセッサを動作させるように構成される。この一次プロセッサは、デバイス350A、350Bのうちのいずれかのプロセッサを備える。図4に示されるように、拡張電力モードの電力(85W@28V)は、既存のVBUSワイヤを介して供給される。しかし、VBUSに接続された真のUSBデバイスが適切なUSB対応の電力のみを受信することを保証するように、SMC制御論理によって切り替え可能に構成されなければならない。
【0042】
電力モジュール450は、電力コネクタ402及び/又は統合コネクタ404のいずれかからの電力信号をインテリジェントに誘導且つ/あるいは経路指定する。電力モジュールは、DC−in電力スイッチ452及びUSB 3.0VBUSスイッチ454を含む。VBUSスイッチは、VBUSを内部USB 3.0モジュールに選択的に接続する(例えば、電力供給された周辺装置から外部VBUSを受信する)か、あるいは内部USB 3.0から外部USB 3.0デバイスへ電力を供給する。少なくとも一実施形態において、外部VBUS電源はSMC制御論理に電力供給する。
【0043】
DC−in電力スイッチ452は、一般に、統合コネクタ404から18V(85W)のDC−in電力を受信する。一実施形態において、スイッチ452は、28V(85W)のDC−in電力を受信する。受信された電力は、充電器回路(例えば、バック(buck)/ブースト変圧器等)を介して調整され、内部に配電される。一実施形態において、DC−in電力スイッチは、統合コネクタを介して(内部電力調整回路網を使用して)120−240VACの主供給電力を、接続されたデバイスに間接的に渡す。更に他の電力供給されたデバイスの実施形態において、内部デバイス電力は、統合コネクタを介して接続されたデバイスに更に供給される。
【0044】
以下、SMCが管理する図4の配電を採用するいくつかの例示的な電力供給の例を説明する。
【0045】
動作例:充電
次に、図5を参照すると、論理図は、本発明の種々の原理に従って、充電のために電力供給を要求するための第1のデバイスと第2のデバイス(350A、350B)とのインタフェーストランザクションを図示する。
【0046】
図5のステップ502に示されるように、第1のデバイス及び第2のデバイス(350A、350B)は、第1のトランシーバ(光リンク302)を利用する統合インタフェースを介して接続される。プロセッサは、ソフトウェアアプリケーション(ネットワーキング、ファイル転送等)を能動的に実行する。
【0047】
図5のステップ504において、第1のデバイス及び第2のデバイスは、SMC電力管理制御のためにVBUSに接続されている電力リンクトランシーバを介して(図3の電力リンクトランシーバ306を介して)SMC通信を開始する。
【0048】
第1のトランシーバ間でリンクを確立すると、デバイス350A、350B双方からのSMCにより、既存の電源バス接続(例えば、VBUS)を介して双方の電力トランシーバが使用可能になる。さらに、第1のSMC及び第2のSMCは、拡張電力供給モードがサポートされているかどうかを判定し、その後インタフェースを適切に構成する。一実施形態において、SMCは、拡張電力供給モードに対するサポートを要求し、承認する。更なる一実施形態において、SMCは、改善されたバスアービトレーションを実現する(低トラフィックのために、非常に単純な方式が使用される)。
【0049】
ステップ506において、第1のSMC及び第2のSMCは、電力トランシーバリンクを介して電力供給を交渉する。この交渉に基づいて、第1のデバイス350Aは、ステップ508に示されるように、VBUS接続を介して拡張電力出力(28V(85W))を第2のデバイス350Bに提供する。
【0050】
動作例:電源投入
次に、図6を参照すると、論理図は、第1のデバイスと第2のデバイス(350A、350B)とのインタフェーストランザクションを図示する。図において、第2のデバイスは、本発明の原理に従って最初に電源が供給されていない状態である。図5に関連して説明した先述の例とは異なり、本発明の実施形態において、第2のプロセッサ(デバイス350Bのプロセッサ)は、十分な電力がないために最初は動作していない。
【0051】
図6に示されるように、第1のデバイス及び第2のデバイス(350A、350B)は、統合インタフェースを介して接続される。しかし、第2のデバイスは電源オフの状態であり、第1のトランシーバも第2のトランシーバもアクティブでない。第1のデバイスは、USB電気接続へのデバイス接続を検出する。最初に、第1のデバイスは、接続されたデバイスが電力供給されていないUSBデバイスであると想定する。ステップ602に示されるように、第1のデバイスは、USB電力を第2のデバイスに提供し、従来技術における、USBの列挙された処理(enumeration processes)を実行する。
【0052】
一実施形態において、第2のデバイスの第1のトランシーバに対するリンク検出回路網もまた電力供給される(例えば、第1のデバイスの従来のUSB電力モードにより)。第2のデバイスの第1のトランシーバに対するリンク検出回路網に電力供給することは、先に電源を投入する第2のデバイスのSMCにより「ゲートされる」必要がないという利点がある。
【0053】
ステップ604において、VBUSは、第2のデバイスのSMC(第2のSMC)、ブリッジ回路及びリンク検出のための第1のインタフェース(光)、並びに、電力トランシーバに電力供給する。第2のSMC、ブリッジ回路、光インタフェースリンク検出及び電力トランシーバに対する低電力要件は、標準的なUSB対応のVBUSからまかなわれる。しかし、USBデバイスとして作用するのではなく、第2のSMCは、光インタフェースのリンク検出を初期化するためにVBUSを使用する。それに応答して、第1のデバイスのプロセッサは統合ポート動作に変化し、第1のSMC及び第2のSMCは、電力トランシーバを介して接続を確立する。第2のSMCは、電源オフの状態の第2のプロセッサ(第2のデバイスのプロセッサ)と共存することを示す(限られたソフトウェアクライアントを介して)。ステップ606において、第1のSMC及び第2のSMCは、電力インタフェースを介して拡張電力供給モードを交渉する。
【0054】
ステップ608において、第1のデバイスがVBUS接続を介して拡張電力出力(28V(85W))を第2のデバイスに提供することにより、第2のデバイスは、一次プロセッサに電力供給し、第1のインタフェース(光)を介したデータチャネルを開始できる。
【0055】
上述したように、上述の例は、主に例示的な統合ポートインタフェース(光及びUSB)に基づく。そこで、以下において、本発明の1つ以上の態様を実現する一般化された方法及び装置の説明を提示する。
【0056】
方法
以下の説明では、電力をデバイスにインテリジェントに提供する一般化された方法を提供する。本発明の一実現例において、方法は、互換性を検出するように構成された論理を実現するために、統合マルチインタフェース接続の二次(電気/電力)インタフェースを割り当てること及び/又は拡張することを含む。しかしながら、一般化された方法が他の構成(例えば、一時インタフェースが検出を実行し、拡張電力を供給するように二次インタフェースを再タスクする)にも適用されることは、本発明の開示内容を与えられた当業者により理解されることである。
【0057】
主に第1のデバイスが第2のデバイスに接続される単純なトポロジに関連して以下の方法を説明するが、非常に複雑なトポロジであっても、本発明の種々の態様から利益を得ることが理解される。例えば、「ツリー」トポロジ内において、インテリジェントな第1のデバイスは、後続の分岐上に配置された全てのデバイス(例えば、1つ以上の除去された層のデバイスについてさえ)に対する電力要件を考慮しなければならない。同様に、「デイジーチェーン」トポロジにおいて、デバイスは、チェーンにおいて各リンクを介して電力を要求する。また、ある特定のトポロジはパーティショニングを必要とする。例えば、使用可能な接続されたデバイスと使用不可の接続されたデバイスとの混合は、グループの部分集合内で拡張電力機能を実現する。拡張デバイスが未知のデバイス又は無能なデバイスと混合される実施形態においては、そのようなパーティショニングは特に有用である。
【0058】
また、主に光トランシーバ及び電気トランシーバを有する統合ポートインタフェースを参照して以下の説明を示すが、本発明は多数のインタフェースのサブタイプを組み合わせるあらゆるインタフェースにも適用可能である。本発明の開示内容に従って、本発明の種々の態様は、当業者により「電気のみ」の実施形態に適応され得る。例えば、USB 3.0の実施形態内において、USB SSピン及びUSB 2.0ピンのみが使用される。すなわち、USB SS動作中、USB 2.0のワイヤ(D+、D−)は使用されない。従って、本発明は、インテリジェントな電力管理動作のためにUSB 2.0ワイヤを再利用する一方、USB SSインタフェースをサポートする。
【0059】
図7は、本発明に係る配電に対する1つの例示的な一般化された方法700を示す。図7のステップ702において、接続が確立される。一実施形態において、一次接続が確立され、アクティブであり(すなわち、データの転送に使用され)、1つ以上の二次インタフェースは非アクティブである(すなわち、使用されない)。別の実施形態において、一次接続が確立され、アクティブであり、1つ以上の二次接続もアクティブである。種々の実施形態において、一次インタフェース及び二次インタフェースは、それぞれ、光と電気、または、電気と電気である。
【0060】
例えば、例示的な一実施形態において、接続は、統合された光インタフェース及びUSBインタフェースである。このインタフェースは、光接続及び電気接続を含み、多種多様の通信プロトコルをサポートする。統合インタフェースは、PCI(Peripheral Component Interconnect)及びその変形(PCI−X、コンパクトPCI等)、DisplayPort、高精細度マルチメディアインタフェース(HDMI)、USB、イーサネット、SATA等を含む既存の規格を用いた、任意に組み合わせとすることができる。
【0061】
また、電力インタフェースは電力供給のために使用される。電力インタフェースは、一般に、少なくとも電力及び接地端子を含む。例えば、USBを用いた実施形態は、VBUS(5V)及びGND(0V)を提供する。また、本発明は、例えば非接触である接続の一部として誘導電磁気電力/データ結合を使用することも考慮する。
【0062】
方法の一実施形態において、システム管理コントローラ(SMC)は電力インタフェースを介して通信する。一変形例において、SMCは、別のSMC又はプロセッサと通信する。一実現例において、SMCは、単一のプロトコルを使用して電力トランシーバを介して電力制御コマンド(コマンドはその目的専用であってもよいし、あるいは別の機能から「再利用される」ものであってもよいし、あるいは一度に複数の機能を実行するものであってもよい)を変調する。コマンドは、受信機により受信され、解釈される。一変形例において、変調はパワーレール上で直接実行される。例えばSMCは、パワーレールの許容可能な誤差範囲内でメッセージングを変調する。信号伝送は、ピアSMC又は他のエンティティにより受信される。信号伝送が許容誤差を超えないため、ピアデバイスは、依然としてパワーレールを利用する。
【0063】
別の例示的な実現例において、繰り返された電流パルス信号伝送(「トーン」)が、DC電源バス上に重ね合わされ、2つの端点間(又は一方の端点と他方の端点との間に間挿されたデバイスと一方の端点との間)に低速(例えば、4Kbps)通信チャネルを確立する。双方のケーブル端点は、電力トランシーバの信号検出及び信号処理動作のためにポートの電力経路において直列インダクタンスを有する必要がある。これらのトランシーバは、SMCのI/Oポートへの直接接続を有する。電源バスの両端がこのように電源バス信号伝送をサポートしない場合(例えば、従来のUSBデバイス)、通信チャネルは確立されず、電源バス(VBUS)は、例えばUSB規格のような「基本」モード(すなわち、拡張していない)のままとなる。
【0064】
他の実現例において、SMCは、非アクティブな二次インタフェースを介して論理接続を確立する。SMCは、一次プロセッサ等によりアクティブな二次インタフェースの使用を割り当てられるかあるいは与えられる。あるいは、SMC自体は、所定の方式に従ってアクセスを要求するか、あるいは既存のアクティブなトラフィックを先取するか、あるいはアクセスを時分割することにより、能動的に二次インタフェースを「乗っ取る」。例えば、SMCは、一次プロセッサに割込みを発し、それに応答してプロセッサは、割込みを処理し、二次インタフェースを解除する。その後、SMCは二次インタフェースの制御を担う。
【0065】
上述の別の実現例の1つの構成は、第1のデータインタフェース及び第2のデータインタフェースを有する(例えば、光及びUSB等の別の電気上で)統合インタフェースに関する。インタフェースのうちの一方は、2つ(以上)の異なるモード、例えば「ベースライン」モード(例えば、本明細書において上述したような通常のUSB電力)と、より高い電流、異なる電圧、フィルタリングされた、条件付けられた等の「拡張」電力供給を提供する第2の(及び場合によっては例えば第3の)モードとに従って電力を与える。1つ又は複数の拡張モードは、無電力インタフェース(例えば、電力モード変化信号は、一次インタフェース上でデータに沿って、あるいは、データ中に点在させて送出される)を介して、電力使用可能インタフェースのデータ部分(例えば、USBインタフェースのデータ対)を介して、又は、電力使用可能インタフェース自体の電力ピンを介して、信号伝送を使用して選択される。上述の組合せが更に使用されてもよい(例えば、電力モード交渉の1つのフェーズにおいて第1のインタフェース又は信号路が使用され、別のフェーズにおいて異なるインタフェース又は信号路が使用される)。
【0066】
独自開発の、または、現存の信号伝送プロトコルは、上述の目的のために使用され得る。同様に、そのようなプロトコルは、電力モード交渉のみを目的とするか、あるいは他の機能も提供する(例えば、多機能化される)。例えば通信は、計算の複雑さ又はプロトコルの要件等を減少するためにインタフェースのネイティブプロトコル(例えば、USB)又は専用プロトコル(例えば、I2C、RS−232等)を使用して確立される。
【0067】
更に他の実施形態において、SMCアクセスは、既存のアクティブ接続を用いて多重化されてもよい。例えばブリッジ回路は、種々の多重化方式を使用して多数の供給元から多数の供給先にトラフィックを経路指定することができる。そのような1つの多重化方式は、ラウンドロビン方式、重み付け方式等に基づいて時分割多重化される。従って、優先プロセッサは、SMCよりも、インタフェースに非常に多くの時間を割り当てられている。本発明の内容の開示に基づいて、バスアービトレーションのあらゆる変形に対する置換は当業者により適切に理解されるため、ここでは更には説明しない。
【0068】
ある特定の「完全自動な」実施形態において、デバイスが電力供給されるまで接続はアクティブでない。1つのそのような例において、デバイスは第1の電力レベルで電力供給され、第1の電力レベルは1つ以上のインタフェースに電力供給するのに十分である(しかし、例えばデバイス全体に電力供給するには不十分である)。
【0069】
ステップ702の終わりにおいて、接続は1つ以上のデバイス間で確立されており、その接続は電力機能を判定するのに適している。
【0070】
ステップ704で電力機能が判定される。一実施形態において、拡張電力機能は、システム管理コントローラ(SMC)との互換性のある通信を用いて識別される。例えばピアSMCコントローラは、確立されたプロトコルで通信し、適切な電力機能を識別する。一変形例において、通信は、電力トランシーバ間の接続を介して実行される。あるいは、通信は、ユーザ又はデバイスが駆動するソフトウェアアプリケーションに対して制御あるいはデータ転送するために使用される一次接続又は二次接続を介して実行される。
【0071】
一実施形態において、拡張電力機能情報に対する明示的な要求は、「電力消費」側により行われる。別の実施形態において、拡張電力可用性に対する機能は、非送信請求メッセージングで示される(例えば、初期の設定メッセージ、同報通信等により自動的に含まれる)。
【0072】
更に他の実施形態において、拡張電力機能は間接的に推測される。例えば、型番又はデバイスの種類が初期のデバイス接続中に提供され、受信した情報に基づいて、インタフェースされたデバイスは、拡張電力が使用可能であるかを判定する。
【0073】
電力機能は、例えば(i)可能な電力供給モードの数、(ii)電力供給モードの種類、(iii)現在の利用可能な電力、(iv)最大電源、(v)最小電源、(vi)平均電力供給及び/又は(vii)バースト供給等の要素を含む。同様に、対応する消費パラメータは、例えば(i)可能な動作モードの数、(ii)電力モードの種類、(iii)必要な現在の電力、(iv)消費される最大電力、(v)消費される最小電力、(vi)消費される平均電力及び/又は(vii)バースト消費等を更に交換される。
【0074】
いくつかの実現例において、多数の電力供給オプションが可能である。1つのそのような例において、少なくとも1つの電力供給オプションは、デバイス全体に電力供給するのに適している。例示的な一変形例において、デバイスは、名目上28V(85W)に定められた電力供給を必要とする。他の例において、電力供給オプションは、少なくとも1つの規格化された電力供給オプション(例えば、USB VBUS 5V)及び少なくとも1つの規格外の、実現例特有の電力供給オプション(例えば、28V(85W))を含む。更に他の変形例において、多数の拡張電力モードは、上述の電力機能に基づいて提供される。例えば第1のデバイスは、多数の拡張電力供給オプションを有する。ピアデバイスによりサポートされた電力モードの種類の判定に基づいて、第1のデバイスは、適切な拡張電力供給モードをインテリジェントに選択する。
【0075】
電力供給オプションは、例えばピアデバイスに依存して変化するようにしてもよい。例えば第1のデバイスは、第2のデバイスを識別し、第2のデバイスの種類に基づいて電力供給オプションの限定的な部分集合を提供するようにしてもよい。
【0076】
更に他の実現例において、電力供給オプションは、トポロジデバイス又は内部デバイスの考慮に基づいて調整されてもよい。例えば、他のデバイスのネットワークに接続されたデバイスは、複数の他のデバイスから電力を要求するようにしてもよいし、あるいは同様に電力を複数の他のデバイスに提供するようにしてもよい。従って、どのデバイスも電力供給の矢面に立たなくてもよいように、デバイスのネットワークは、インテリジェントに負荷を平衡化する。別の例において、内部電力要件を用いて既に大きく負荷をかけられているデバイスは、電力を他のデバイスに提供する能力を有するにも拘らず、そのようにすることを選択しないようにできる。
【0077】
ステップ706において、1つ以上のデバイスは電力制御を交渉する。例示的な一実施形態において、交渉することは事前定義された役割に基づく。例えばデバイスは、充電するデバイス、充電されるデバイス、又はそれら双方として分類される。従って、充電するデバイスが充電されるデバイスと接続される場合、電力供給が発生する。別の実施形態において、電力供給は、他の供給元からの電力の可用性及び/又は十分性に基づく。例えば、電源から電力を受信しているデバイスは、第2のデバイスからの電力を必要としない(例えば、ACアダプタにプラグ接続されるラップトップ及び電力供給された周辺装置は、優先的にACアダプタ等から電力を受信する)。
【0078】
より複雑な実施形態において、電力供給はアクティブな交渉を必要とする。例えば、充電することができ且つ充電されるデバイスは、現在の消費電力に基づいて電力供給を交渉する。そのように交渉することは、消費電力を平衡又は不平衡とすることを目的とする。そのような一例において、2つのピアデバイスは、できれば双方のデバイスに電力供給することを目的とする。例えばデバイスは、充電することと充電されることとを交互に繰り返す。あるいは、「充電される」デバイスは、装着される場合に常に「充電する」デバイスから電力を消耗する。更に別の例において、より重いアプリケーション負荷を含むデバイスは、常に「充電する」デバイスである。交渉することは、配電に対して複数の手段を有する接続されたデバイスのネットワーク内で特に必要である。本発明の内容を与えられたとすると、更に他の方式及び例は、容易に当業者に明らかであり、当業者により実現される。
【0079】
方法700のステップ708において、適切な拡張電力が提供される。いくつかの実施形態において、1つ以上のデバイスは通信を継続する。例えば、第1の電源及び第2の充電するデバイスにプラグ接続されるデバイスは、電源からプラグが抜かれても、第2の充電するデバイスにより動作を継続することができる。更に別の実施形態において、第2のデバイスに電力を提供している第1のデバイスの電力が少なくなると、第1のデバイスは、第2のデバイスに、電力供給が断たれることの交渉を送信する(例えば、データ又は電力インタフェースを介して)。早期の警告により、第2のデバイスは、適切に停止すること、低電力動作に入ること且つ/あるいは他の可能な固有の電源又は使用可能な電源を評価することができる。
【0080】
例示的な装置
次に、図8を参照すると、本発明の方法を実現する例示的な装置800が示される。
【0081】
装置800は、1つ以上の基板804上に搭載されたデジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ又は複数の処理構成要素等のプロセッササブシステム802を含む。処理サブシステム802は、メモリを含むメモリサブシステムに接続される。本明細書において使用される「メモリ」という用語は、ROM、PROM、EEPROM、DRAM、SDRAM、DDR/2 SDRAM、EDO/FPMS、RLDRAM、SRAM、「フラッシュ」メモリ(例えば、NAND/NOR)及びPSRAMを含むがそれらに限定されず、デジタルデータを格納するように構成されたあらゆる種類の集積回路又は他の記憶デバイスを含む。本発明の例示的な一実施形態において、処理サブシステムは、インタフェース806を介して別のコントローラ又はプロセッサと通信でき且つ電力サブシステム808を管理できるシステム管理コントローラ(SMC)を備える。
【0082】
図示された実現例において、装置800は、プロセッサ802とインタフェース806との間に切り替え可能な接続を更に含む。この切り替え可能なリンクは、プロセッサとインタフェースとの間の接続及び切断を制御する。上述したように、インタフェースへの切り替え可能な接続は、再構成可能な(reconfigurable)ブリッジング構造において実現され得る。あるいは、切り替え可能な接続は、専用のハードウェアスイッチとして実現されてもよい。本発明の内容の開示に基づいて、更に他の構成は当業者により容易に理解される。
【0083】
例示的な実施形態において、一般にインタフェースは、1つ以上の伝送媒体(例えば、光ファイバ、銅線、電磁スペクトル等)を駆動するのに有用なトランシーバ論理を含む。上述したように、本発明は、一変形例において1つ以上の光トランシーバ及び/又は電気トランシーバを有する統合インタフェース(例えば、USB等)である。このインタフェースは、電気接点(SS RX+、SS RX−、SS TX+及びSS TX−)、光インタフェース、電力インタフェースを有する少なくともUSBスーパースピード対応のコネクタを備えている。
【0084】
図8の電力サブシステム808は、装置800の外部の電力を受信及び供給する。示されるように、電力サブシステムは、「拡張」電力モジュール810及び「標準的な」電力モジュール812に更に分割される。本明細書において説明した例示的な実施形態は、「拡張」という用語を、向上されたレベル又は増加した大きさと関連付けるが、本発明は一切そのように限定されるものではない。したがって、「拡張」電力とは、(i)異なるインタフェース又は媒体(例えば、有線対誘導性/非接触)を介して供給された電力、(ii)異なる周波数及び/又は位相の電力、且つ/あるいは(iii)特別に条件付けられている(例えば、フィルタリング、整流、成形等されている)電力を含むがそれらに限定されない他の形態をとってもよいことが理解される。
【0085】
本発明の一実施形態において、図8の装置は、変調部814及び復調部816を含む電力インタフェースを更に備える。電力インタフェースは、パワーレールからの制御信号を変調及び復調するように構成される。図示されるように、変調出力は出力パワーレールに接続され、復調入力は入力パワーレールに接続される。いくつかの実施形態において、入力パワーレール及び出力パワーレールは、同一の物理接続(例えば、VBUS)である。同様に、変調装置及び復調装置は、単一のエンティティ内で組み合わされる。種々の他の実現例は、電力供給から信号伝送を隔離する更なる回路網を含む。
【0086】
また、充電する側の要素及び充電される側の要素の双方が示されるが、電力サブシステムの種々の実現例では、受信のみの構成又は供給のみの構成であってもよい。また、充電する側の要素及び充電される側の要素は対称的でなくてもよく、例えば拡張電力モジュール810は、電力の受信はできるが供給はできないようにされてもよい。別の例において、電力モジュール812の充電をする部分が無く、電力モジュールの駆動を拡張電力モジュールのみに依存するようにしてもよい。
【0087】
また、示された実施形態は2つの電力サブシステム(電力モジュール812及び拡張電力モジュール810)を有するが、より多くのサブシステム又はより少ないサブシステムが可能であってもよいことが理解される。例えば単一の電力モジュールは、標準的な電力のバージョン及び拡張電力のバージョンの双方を与えるように構成されてもよい。同様に、複数の電力モジュールが選択的に接続されてもよい。例えば、いくつかの実現例において、複数の電力モジュールは、他のモードへの変化(例えば、5V、3.3V、1.8V等)のために提供される。複数の電力モードのうちのいずれかは、出力電力に切り替えられる。
【0088】
図8の装置は、一般に、更なるプロセッサ、1つ以上のGPSトランシーバ又はIrDAポート等のネットワークインタフェース、Bluetooth(登録商標)トランシーバ、Wi−Fi(IEEE Std. 802.11)トランシーバ、WiMAX(IEEE Std. 802.16e)トランシーバ、USB(例えば、USB 2.0、USB 3.0、ワイヤレスUSB等)、FireWire等を含むがそれらに限定されない更なるデバイスを更に備える。しかし、これらの構成要素は、本発明の原理に従って装置800を動作するために必ずしも必要ないことが理解される。
【0089】
図8の装置は、1つ又は複数の種々のフォームファクタをとることが更に理解される。例えば装置800は、デスクトップコンピュータ又はタワーコンピュータである。更に装置800は、ラップトップコンピュータ又はハンドヘルドコンピュータ、パーソナルメディアデバイス、PDA、モバイルスマートフォン、サーバブレード、より大きなホストデバイス、表示装置又はモニタへのプラグインカード、RAIDアレイ、あるいは記憶デバイス及びネットワークハブ等である。従って、本発明は、(i)充電する側のデバイスであるより大きなホストデバイス及び充電される側のデバイスであるより小さな移動デバイス又は携帯デバイス、(ii)充電可能なデバイスであって、移動デバイスから電力を受信するより大きなホスト、(iii)一方が他方を充電する2つの同等のピアデバイス、(iv)同様の種類又は異なる種類の多数のデバイスの上述の「ツリー」又は「デイジーチェーン」された集合、並びに(v)最小のインテリジェンスを含む相対的に単純な又は「データ処理能力を持たない」(充電される側の)周辺装置をより大きなよりインテリジェントな(充電する側の)ホストに接続すること、などを含むがそれらに限定されない1つ又は複数の種々の使用例が考えられる。文字通り、本発明に従って無数の使用例が可能である。
【0090】
図9は、本発明の統合インタフェース900の例示的な一実現例に関する更なる詳細を提供する。図示されるように、第2のデバイスの統合コネクタ(350B、404B)と接続された第1のデバイスの統合コネクタ(350A、404A)が示される。
【0091】
図9の光双方向インタフェースは、接続された光リンクの存在を示す「本発明の」指示を含む。本発明の指示により、電源バス902に接続された電力トランシーバが使用可能になる。電力トランシーバが使用可能になった後、電源バスの両端でSMCコントローラが検出されない場合、安全のために双方のデバイスはUSB動作を想定し、第1の(光)トランシーバの接続状況が変化するまで一端又は両端の電力トランシーバは使用不可になる。
【0092】
第2のデバイス(350B)の詳細に注目すると、SMCにより制御された電力多重化装置904は、アダプタ402B又は統合インタフェース404Bのいずれかから電力を受信すること選択する。電力多重化装置は、処理システムに電力を提供する。従って、示されるように、一次プロセッサは、ウォールアダプタ又は統合コネクタの電力インタフェースから電力供給される。
【0093】
SMC電力方式は低電力動作を更に可能にする。図9に示されるように、SMCは、V1 906(例えば、外部5V又は28V)、V2 908(例えば、内部5V)、V3 910(例えば、内部バッテリ)又はウォールアダプタ402B(例えば、外部18V)から電力を受信するように構成される。従って、SMCは、(i)内部又は外部USB電力(VBUS 5V)、(ii)内部又は外部処理電力(VMAIN 28V)及び(iii)ウォールアダプタ(18V)により電力供給される。
【0094】
ビジネスメソッド及び規則
上述の装置及び方法論が、種々のビジネスモデル及び方法を可能とし、また、容易に適応され得ることが理解される。
【0095】
1つのそのようなパラダイムにおいて、適切に使用可能なデバイスが電力を供給する、より汎用性の高い多くの方法を有するため、ユーザの苛立ちが軽減される。本発明の種々の実現例は、従来のデバイスとの後方互換性を完全に保ち、同様に本発明を実現するデバイスは、過電圧動作又は過電流動作からの損傷を起こさずに低電力デバイスと共に動作するという利点がある。上述の手法は、明らかにより効率的であり、デバイスに電力供給する可用性を更に著しく向上させるため、デバイスの使用範囲が拡張する(例えばデバイスは、もはやコンセント又は専用充電器等に「つなぎ留められない」)。実際、本発明は、ACウォールアダプタ又は他の入力電源を有さないデバイスが、統合された光インタフェース及びUSBインタフェース、又は電力に対して本明細書において説明した同様のインタフェースに依存して導入されることを考える。そのようなデバイスは、この理由から「アップグレードされた」デバイス又は「高級な」デバイスとして製造業者により提供され、より高い値段がつくことになる。
【0096】
また、所定の製造業者は、自身のデバイスに対して本発明を使用するためのアクセスを制限する(すなわち、会社Xにより製造されたデバイスのみが自社開発の「拡張」電力インタフェースを有する)ことにより、顧客がこの望ましい機能性を得るために会社Xの製品を購入するよう仕向ける。一変形例において、インタフェースコネクタのフォームファクタは、関連するインタフェース規格(例えば、光及びUSB)と完全に互換性があるが、サポート論理に組み込まれた本明細書において説明した更なる「インテリジェンス」を有する。従って、このモデルの下、標準的な、すなわち拡張していない統合された光インタフェース及びUSBインタフェースを有する会社Yの周辺装置のユーザは、物理的に会社Xのデバイスにプラグ接続され、全ての標準的な統合機能性を実現するが、電力は、そのコネクタを介して消費又は供給されない。これに対して、会社Xの本発明対応の周辺装置は、会社Xのホストにプラグ接続される場合に「拡張」電力を転送できる。あるいは、本発明のインタフェースは、規格化された又はオープンソースの実現例に基づくものでもよい。
【0097】
ソフトウェア又は他の機構が、1つ以上の充電されたデバイスの消費電力を監視/ログ記録及び解析するホストデバイス(例えば、充電するデバイス)内で使用されることが更に構想される。この手法は、例えば消費(充電された)デバイスが電力の可用性に料金を支払う(又は他の報酬を提供する)電力計量機能に更に役立つ。
【0098】
本発明の開示に基づいて、拡張電力供給を実現するための無数の他の方式や、既存のインタフェースのために既存のインタフェースを利用するビジネスの方法は、当業者により理解される。
【0099】
本発明の特定の態様について、方法のステップの特定の手順に関して説明されたが、これらの説明は、本発明のより広範な方法の単なる例示であり、特定のアプリケーションにより必要とされるように変形されることが理解されるだろう。ある特定のステップは、不要であったり、あるいは、ある特定の状況下で選択的に用いられたりする。また、ある特定のステップ又は機能性は、開示された実施形態に追加されてもよいし、2つ以上のステップの動作の順序は並べ替えられてもよい。全てのそのような変形例は、本明細書において開示され且つ請求された本発明内に含まれると考えられる。
【0100】
上述の詳細な説明は、種々の実施形態に適用されたものとして本発明の新規な特徴を図示、説明及び指摘したものであるが、例示されたデバイス又は処理の形態及び詳細における種々の省略、置換及び変更は、本発明から逸脱せずに当業者により行われてもよいことが理解されるだろう。上述の説明は、本発明を実行する現在考えられている最適なモードである。この説明は、限定することを一切意味せず、本発明の一般的な原理を例示するものとして解釈されるべきである。本発明の範囲は、特許請求の範囲を参照して判定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ転送のために構成された第1のインタフェースと、
複数の電力出力レベルで電力を供給するように構成可能な第2のインタフェースと、
前記第1のインタフェース及び前記第2のインタフェースのうちの少なくとも一方に接続されたプロセッサと、
前記プロセッサとデータ通信を行う記憶装置とを備え、前記記憶装置は、前記プロセッサにより実行された場合に、外部デバイスを前記装置に接続することに応答して、
前記デバイスに対する電力レベルを判定し、
前記第1のインタフェース及び前記第2のインタフェースのうちの少なくとも一方を介して前記電力レベルの電力出力を可能にする、コンピュータ可読命令を含む、ことを特徴とするコンピュータ化装置。
【請求項2】
前記第2のインタフェースはデータ転送のために更に適応されることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記第1のインタフェースはUSB対応のインタフェースを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1のインタフェース及び前記第2のインタフェースは、光インタフェースを更に備えるデュアルインタフェースの一部であることを特徴とする請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のインタフェースは光インタフェースを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記第2のインタフェースは、USB対応の電力出力レベルを有するUSB対応のインタフェースを備えることを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記複数の電力出力レベルのうちの少なくとも1つは、前記USB対応の電力出力レベルより高いレベルを含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記コンピュータ化装置はポータブルコンピュータを備えることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記デバイスはコンピュータ周辺装置を備えることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記複数の電力出力モードのうちの少なくとも1つは、前記デバイスを充電するように構成されたモードを含むことを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
インタフェースを介したデータ転送のために構成されたコンピュータ化装置において電力を提供する方法であって、
第1のデバイスと第2のデバイスとの間に前記インタフェースを介して電力及びデータを転送するように構成可能な少なくとも1つのリンクを確立することと、
前記少なくとも1つのリンクの確立に応答して、
前記第1のデバイスの電力供給機能、および、
前記第2のデバイスに対して必要な電力レベル、を判定することと、
前記インタフェースを介して前記第1のデバイスと前記第2のデバイスとの間で電力制御方式を交渉することと、
前記交渉する動作の少なくとも一部に基づいて、前記インタフェースを介して前記第2のデバイスに電力を提供することと、
を備えることを特徴とする方法。
【請求項12】
前記第2のデバイスにより必要とされる電力レベルを判定する前記動作は、前記第2のデバイスからメッセージを受信することを含み、
前記交渉するステップは、前記第1のデバイスの前記電力供給機能及び前記第2のデバイスにより必要とされる前記電力レベルの双方に適合するように構成されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記インタフェースは、少なくとも1つがUSB対応の電力レベルを含む複数の電力レベルの電力転送のために構成されたUSB対応のインタフェースを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記第2のデバイスに電力を提供することは、前記USB対応の電力レベルを上回るレベルで電力を提供するように前記USB対応のインタフェースを構成することを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記メッセージは、拡張レベルで電力を提供する要求を含むことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記コンピュータ化装置は第2のインタフェースを更に備え、方法は、前記第1のインタフェースの代わりにデータを転送するように前記第2のインタフェースを構成することを更に備えることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第1のインタフェースはUSBインタフェースを備え、電力を前記第2のデバイスに提供する前記動作は、USB対応の電力レベルで電力を提供することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記電力制御方式を交渉することは、前記データ転送とは実質的に無関係に実行されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項19】
コンピュータ化デバイスと共に使用するための多目的インタフェースであって、
データ転送のために構成された第1のインタフェースと、
電力転送のために構成された第2のインタフェースと、
前記第1のインタフェース及び前記第2のインタフェースに結合され、コンピュータ可読命令を格納するように構成された媒体を含む論理装置と、を備え、前記コンピュータ可読命令は、実行されると、
デバイスが前記第1のインタフェース及び前記第2のインタフェースのうちの少なくとも一方に結合されるかを判定し、
前記デバイスが結合される場合に前記デバイスに対して必要な電力を判定し、
前記必要な電力を前記判定する動作の少なくとも一部に基づいて前記デバイスと電力供給方式を交渉し、
前記方式に従って前記第2のインタフェースを介して前記必要な電力を前記デバイスに提供する、
ことを特徴とする多目的インタフェース。
【請求項20】
必要な電力を判定する前記動作は、前記デバイスからメッセージを受信することを含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項21】
必要な電力を判定する前記動作は、(i)前記デバイスに指示をして、(ii)前記指示に実質的に応答して、前記デバイスから少なくとも1つのメッセージを受信することを含むことを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項22】
前記第1のインタフェースはUSB対応のインタフェースを備えることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項23】
光インタフェースを更に備えることを特徴とする請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記第2のインタフェースは、電力転送及びデータ転送の双方のために構成されたUSB対応のインタフェースを備えることを特徴とする請求項19に記載の装置。
【請求項25】
前記USB対応は、少なくともUSB対応の電力転送モード及び前記USB対応の電力転送モードを実質的に上回って電力を転送するように構成された第2の電力転送モードを含む複数の電力転送モードをサポートするように構成されることを特徴とする請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記第1のインタフェースは、前記第2のインタフェースの前記データ転送を実行するように構成された光インタフェースを備えることを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記複数の電力転送モードは、第2のデバイスを充電するように構成されたモードを更に含むことを特徴とする請求項25に記載の装置。
【請求項28】
コンピュータ化デバイスと共に使用するための記憶装置であって、
コンピュータプログラムを格納する記憶媒体を備え、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータ化デバイスにより実行される場合、
前記コンピュータ化デバイスのインタフェースを介して装着されている、装着されたデバイスに対して必要な電力レベルを判定し、
前記インタフェースを介して前記必要な電力レベルの電力出力を可能にする、ことを特徴とする記憶装置。
【請求項29】
前記プログラムを実行することは、実質的に前記装着されたデバイスを前記インタフェースに結合することに応答することを特徴とする請求項28に記載の記憶装置。
【請求項30】
前記インタフェースは、(i)前記必要な電力レベルを与えることができない高速直列化バスプロトコルと実質的に互換性のある低電力レベルと、(ii)前記必要な電力レベルを与えることができる高電力レベルと、を含む複数の電力レベルで電力を供給するように構成可能であることを特徴とする請求項28に記載の記憶装置。
【請求項31】
ホストコンピュータ化デバイスとインタフェースするように構成された、固有の電源を有さないクライアント装置であって、前記クライアント装置は、
前記ホストコンピュータ化デバイスと交渉してインタフェースを介して第1の電力を取得するように構成された第1の論理と、前記第1の電力は、通常モードの動作中に前記クライアント装置に電力供給するのに十分な電力であり、
前記第1の論理に電力供給するのには十分であるが、前記通常モードにおいて前記クライアント装置に電力供給するには不十分である第2の電力を取得できるように構成された第2の論理と、を備えることを特徴とするクライアント装置。
【請求項32】
前記第1の論理は、前記インタフェースのデータ信号路を使用して前記ホストと交渉することを特徴とする請求項31に記載のクライアント装置。
【請求項33】
前記インタフェースのデータ信号路を使用して前記ホストと前記交渉することは、簡略化されたメッセージ交換プロトコルに従って交渉することを含むことを特徴とする請求項32に記載のクライアント装置。
【請求項34】
前記簡略化されたメッセージ交換プロトコルは、前記クライアント装置上に常駐し、電力のための前記交渉以外の機能に対して更に使用されることを特徴とする請求項33に記載のクライアント装置。
【請求項35】
第1のコンピュータ化デバイスと第2のコンピュータ化デバイスとの間に電力及びデータを送信するために単一のケーブルを使用できるようにするデバイスインタフェースであって、
データ経路と、
前記単一のケーブルが前記第1のコンピュータ化デバイスと前記第2のコンピュータ化デバイスとの間で前記データ経路及び電力経路の双方を実現できるように前記インタフェース内で前記データ経路に十分に近接した前記電力経路と、
前記第1のコンピュータ化デバイス及び前記第2のコンピュータ化デバイスのうちのいずれか一方から他方への電力供給を交渉する電力トランシーバと、を備え、
前記ケーブルを介して電力供給を交渉することは、前記データ経路を介して送出されたソフトウェアアプリケーショントラフィックとは実質的に無関係に実行されることを特徴とするデバイスインタフェース。
【請求項36】
前記電力は、(i)前記電力を受信する前記第1のコンピュータ化デバイス及び前記第2のコンピュータ化デバイスのうちの一方のバッテリを充電すること及び/又は(ii)少なくともある期間通常の動作モードで前記電力を受信する前記第1のデバイス及び前記第2のデバイスのうちの一方の実質的に全ての機能に電力供給することのうちの少なくとも一方を提供するのに十分であることを特徴とする請求項35に記載のインタフェース。
【請求項37】
前記ケーブルを介して電力供給を前記交渉することは、前記電力経路を介して実行されることを特徴とする請求項35に記載のインタフェース。
【請求項38】
前記ケーブルを介して電力供給を前記交渉することは、前記データ経路を介して実行され、前記交渉することは、低帯域幅プロトコルを使用することを含むことを特徴とする請求項35に記載のインタフェース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−520724(P2013−520724A)
【公表日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553918(P2012−553918)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際出願番号】PCT/US2011/022784
【国際公開番号】WO2011/102947
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(503260918)アップル インコーポレイテッド (568)
【Fターム(参考)】