説明

電力供給線接続装置及び電力供給線接続方法

【課題】本発明は、複数の電力供給線接続部を備えると、過剰な電力の供給を防止するために構造上の制約が必要になる、という課題を解決する、電力供給線接続装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明における電力供給線接続装置は、第一の電力供給線と電気的に接続する第一の電力供給線接続を含む第一の接続部と、第二の電力供給線と電気的に接続する第二の電力供給線接続部を含む第二の接続部と、第一の電力供給線接続部または第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する出力部と、出力部と第一の電力供給線接続部とが接続された第一の状態と、出力部と第二の電力供給線接続部とが接続された第二の状態とを切り替える切替部と、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を切替部に伝達する第一の検知部と、を有し、切替部は、第一の検知信号を受信している時は、第一の状態を保持し、第一の検知信号を受信していない時は、第二の状態を保持する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力供給線接続装置及び電力供給線接続方法に関し、特に、二次電池を充電するための電力供給線接続装置及び電力供給線接続方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などの電子機器に内蔵あるいは装着された二次電池の充電方法として、USB(Universal Serial Bus)インターフェースを介して充電する方法が普及している。
【0003】
USBインターフェースを介した充電の方法に関連する技術が、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されている。特許文献1に記載の充電装置においては、本体にUSBコネクタが設けられている。このUSBコネクタには、電力供給線を備えた通信ケーブルとしてのUSBケーブルを接続することが可能となっている。そして、USBケーブルの接続を検出し、所定の条件を満たすと、二次電池の充電を開始する。
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の充電装置においては、充電を行う度に必ず、ユーザがUSBケーブルを挿抜する必要が生じるという問題がある。そのため、より簡単な方法で充電可能な、充電装置が求められている。
【0005】
この問題に対応する技術が、例えば特許文献2に記載されている。特許文献2に記載の携帯端末の回路構成を、図12に示す。特許文献2に記載の携帯端末は、携帯端末とデータ装置とをUSBケーブルで直接接続するためのARIB(Association of Radio Industries and Businesses)−Aコネクタの他に、携帯端末を充電器に置いた状態で、充電器に接続されたデータ装置およびAC(Alternating Current)アダプタと接続するための充電器用端子を有する。この構成により、携帯端末を充電器に置いた状態で、充電及びUSB通信が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2010−154692号公報
【特許文献2】特開2008−027147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に記載の携帯端末においては、ARIB−Aコネクタや充電器端子など、複数の電力供給線接続部から供給される電力によって、二次電池が同時に充電される事態の発生を避けるために、接続部の構造に制約を課している。すなわち、特許文献2に記載の携帯端末は、複数の電力供給線接続部に、同時に電力供給線が接続されることを、構造上制限した構成としている。
【0008】
本発明の目的は、上述した課題である、複数の電力供給線接続部を備えると、過剰な電力の供給を防止するために構造上の制約が必要になる、という課題を解決する、電力供給線接続装置及び電力供給線接続方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の電力供給線接続装置は、第一の電力供給線と電気的に接続する第一の電力供給線接続を含む第一の接続部と、第二の電力供給線と電気的に接続する第二の電力供給線接続部を含む第二の接続部と、第一の電力供給線接続部または第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する出力部と、出力部と第一の電力供給線接続部とが接続された第一の状態と、出力部と第二の電力供給線接続部とが接続された第二の状態とを切り替える切替部と、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を切替部に伝達する第一の検知部と、を有し、切替部は、第一の検知信号を受信している時は、第一の状態を保持し、第一の検知信号を受信していない時は、第二の状態を保持する。
【0010】
本発明の電力供給線接続方法は、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定し、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、出力部と第一の電力供給線接続部が接続するように切り替え、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、出力部が第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する。
【0011】
本発明の電力供給線接続プログラムは、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定する工程と、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、出力部と第一の電力供給線接続部が接続するように切り替える工程と、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、出力部が第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する工程と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の電力供給線接続装置及び電力供給線接続方法により、複数の電力供給線接続部を備えた場合であっても、構造上の制約を受けることなく、過剰な電力の出力の発生を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る電力供給線接続装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る電力供給線接続装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る電力供給線接続装置の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る電力供給線接続装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る電力供給線接続装置の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施形態に係る電力供給線接続装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る電力供給線接続装置の他の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第4の実施形態に係る電力供給線接続装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る電力供給線接続装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の第5の実施形態に係る電力供給線接続装置の構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第5の実施形態に係る電力供給線接続装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明に関連する携帯端末の回路構成を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。しかしながら、かかる形態は本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0015】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態における電力供給線接続装置について、図1を用いて説明する。
【0016】
本実施形態における電力供給線接続装置10は、第一の接続部11と、第二の接続部12と、出力部13と、切替部14と、第一の検知部15と、を備える。
【0017】
第一の接続部11は、第一の電力供給線と電気的に接続する第一の電力供給線接続部16を含む。第二の接続部12は、第二の電力供給線と電気的に接続する第二の電力供給線接続部17を含む。出力部13は、第一の電力供給線接続部16または第二の電力供給線接続部17に供給される電力を出力する。切替部14は、出力部13と第一の電力供給線接続部16とが接続された第一の状態と、出力部13と第二の電力供給線接続部17とが接続された第二の状態と、を切り替える。第一の検知部15は、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16とが電気的に接続している時、第一の検知信号を切替部14に伝達する。
【0018】
そして、切替部14は、第一の検知信号を受信している時は、第一の状態を保持し、第一の検知信号を受信していない時は、第二の状態を保持する。
【0019】
次に、本実施形態における電力供給線接続装置10の動作について、図2を用いて説明する。
【0020】
初めに、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16とが電気的に接続されているか否か(ステップS1)、場合を分けて説明する。
【0021】
第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16とが電気的に接続されている場合(ステップS1/YES)、第一の検知部15は、第一の検知信号を切替部14に伝達する(ステップS2)。
【0022】
切替部14は、第一の検知信号が入力されると、出力部13と第一の電力供給線接続部16とが接続状態になるよう、回路を切り替える(ステップS3)。すなわち、切替部14は、出力部13が第一の電力供給線接続部16と接続しているときは、その状態を保持し、出力部13が第二の電力供給線接続部17と接続しているときは、出力部13と第一の電力供給線接続部16が接続するように切り替える。
【0023】
そして、出力部13は、第一の電力供給線接続部16に供給される電力を出力する(ステップS4)。
【0024】
次に、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16は電気的に接続されていない場合(ステップS1/NO)について述べる。
【0025】
この場合は、第一の検知部15は、第一の検知信号を切替部14に伝達しない(ステップS5)。この場合、切替部14は、出力部13と第一の電力供給線接続部16とが接続する状態から、出力部13と第二の電力供給線接続部17とが接続する状態になるよう、回路を切り替える(ステップS6)。すなわち、出力部13が第一の電力供給線接続部16と接続しているときは、出力部13が第二の電力供給線接続部17と接続するように切り替え、出力部13が第二の電力供給線接続部17と接続しているときは、その状態を保持する。
【0026】
そして、出力部13は、第二の電力供給線接続部17に供給される電力を出力する(ステップS7)。
【0027】
ここで、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16とが電気的に接続されている時に、第二の電力供給線と第二の電力供給線接続部17とが同時に接続される場合について述べる。
【0028】
この場合であっても、第一の検知部15は、切替部14に第一の検知信号を伝達している(ステップS2)。そのため、切替部14は、出力部13の接続先が第一の電力供給線接続部16となるように制御している(ステップS3)。従って、この状態で第二の電力供給線と第二の電力供給線接続部17とが接続されたとしても、出力部13が出力する電力は、第一の電力供給線接続部16に供給される電力のみとなる。このため、二重接続による過剰電力の供給を防止することができる。
【0029】
次に、第二の電力供給線と第二の電力供給線接続部17とが電気的に接続されている時に、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16とが接続される場合について述べる。
【0030】
この場合、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部16とが接続され、切替部14に第一の検知信号が伝達された時(ステップS2)、切替部14は、出力部13の接続先を、第二の電力供給線接続部17から第一の電力供給線接続部16に切り替える(ステップS3)。従って、出力部13が出力する電力は、第一の電力供給線接続部16に供給される電力のみとなる。たとえ、切替部14の誤作動等により、切り替えがなされなかった場合であっても、出力部13から出力される電力は、第二の電力供給線接続部17に供給される電力のみとなる。
【0031】
従って、いずれの場合においても、第一の電力供給線接続部16と第二の電力供給線接続部17とに供給された電力が、同時に、出力部13から出力される事態は発生しない。そのため、出力部13から過剰な電力が出力されることはない。
【0032】
そのため、例えば、出力部13から出力される電力によって二次電池の充電を行う場合には、過充電の発生を防ぐことが可能となる。
【0033】
また、第一の電力供給線接続部16と第二の電力供給線接続部17との配置上の制限、及びそれぞれの構造上の制限はない。そのため、本実施形態においては、複数の電力供給線接続部を備えた場合であっても、構造上の制約を受けることなく、過剰な電力の出力の発生を防止することが可能となる。
【0034】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態における電力供給線接続装置について、図3を用いて説明する。
【0035】
本実施形態における電力供給線接続装置20は、第一の接続部21と、第二の接続部22と、出力部23と、切替部24と、第一の検知部25と、第二の検知部26と、を備える。
【0036】
第一の接続部21は、第一の電力供給線と接続する第一の電力供給線接続部29を有する。
【0037】
第二の接続部22は、電力供給線と電気的に接続する第二の電力供給線接続部27と、データ通信が可能な信号線と電気的に接続する信号線接続端子28(D+/D−)を有する。第二の接続部22は、例えば、USBコネクタなどである。
【0038】
信号線接続端子28は、第二の電力供給線から第二の電力供給線接続部27への電力の有無に応じた信号を受信する。
【0039】
第二の検知部26は、信号線接続端子28が電力供給を示す信号を受信したことを検知すると、第二の検知信号を出力部23に出力する。
【0040】
第一の検知部25は、第一の接続部21に含まれる制御端子である。また、第一の検知部25は、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部29とが接続された時に入力される信号を、第一の検知信号として切替部24及び出力部23に伝達する。
【0041】
第一の検知部25と、第二の検知部26の出力はそれぞれ、出力部23に入力される。
【0042】
そして、出力部23は、第一の検知信号及び第二の検知信号の入力の有無に基づいて、第一の電力供給線接続部29または第二の電力供給線接続部27に供給される電力を出力する。
【0043】
次に、本実施形態における電力供給線接続装置20の動作について、図4を用いて説明する。
【0044】
ここでは、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部29とが電気的に接続されるか否か(ステップS11)に分けて説明する。
【0045】
本実施形態では、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部29とが電気的に接続されると、第一の接続部21に含まれる第一の検知部25には、所定の信号が入力される構成とした。例えば、第一の電力供給線は、充電台が備える充電端子に接続された電力供給線であることとしても良い。この場合、充電台と第一の電力供給線接続部29とが電気的に接続されると、該充電台が備える端子から出力される所定の信号が、第一の検知部25に入力される。
【0046】
第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部29とが電気的に接続されている場合(ステップS11/YES)、第一の検知部25は、該所定の信号を、第一の検知信号として、切替部24に伝達する(ステップS12)。
【0047】
切替部24は、第一の検知信号が入力されると、出力部23と第一の電力供給線接続部29とが接続する状態になるよう、回路を切り替える(ステップS13)。
【0048】
また、第一の検知部25は、第一の検知信号を、出力部23にも伝達する。そして、出力部23は、第一の検知信号が入力されると、第一の電力供給線接続部29から供給される電力を出力する(ステップS14)。
【0049】
次に、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部29が電気的に接続されていない場合(ステップS11/NO)について述べる。
【0050】
第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部29は電気的に接続されていないため、第一の検知部25には信号は入力されない。そのため、切替部24には、第一の検知信号は伝達されない(ステップS15)。
【0051】
この場合、切替部24は、出力部23と第二の電力供給線接続部27とが接続する状態になるよう、回路を切り替える(ステップS16)。
【0052】
一方、第二の検知部25は、第二の電力供給線から第二の電力供給線接続部27へ電力が供給されているか否かを判断する(ステップS17)。本実施形態では、信号線接続端子28が、電力供給を示す信号を受信すると、信号線接続端子28は所定の状態となる構成とした。所定の状態とは、例えば短絡状態である。そして、第二の検知部26は、信号線接続端子28が電力供給を示す信号を受信したことを検知すると(ステップS17/YES)、第二の検知信号を出力する(ステップS18)。
【0053】
そして、出力部23は、第二の検知信号が入力されると、第二の電力供給線接続部27から供給される電力を出力する(ステップS19)。
【0054】
以上のように、本実施形態における電力供給線接続装置20は、第1の実施形態の電力供給線接続装置10と同様に、第一の電力供給線接続部29と第二の電力供給線接続部27とに供給された電力が、同時に、出力部23から出力される事態は発生しない。
【0055】
そのため、本実施形態における電力供給線接続装置20は、複数の電力供給線接続部を有しながらも、出力部23から出力される電力の変動を抑制することが可能となる。
【0056】
また、本実施形態における第一の検知部25は、第一の接続部21に含まれる制御端子とした。そして、第一の検知部25は、第一の電力供給線が第一の電力供給線接続部29に電気的に接続した時、所定の信号が入力されることとした。そして、該所定の信号を、第一の検知信号として用いることとした。そのため、第一の検知部25は、入力された信号を伝達する機能を有していれば良いため、内部で信号を生成する構造と比較して、簡易な構造とすることができる。
【0057】
また、本実施形態における第二の接続部22は、信号線接続端子28を有することとした。そのため、第二の接続部22は、第二の電力供給線から第二の電力供給線接続部27に電力が供給されていない間、信号線接続端子28を介したデータ通信が可能となる。
【0058】
本実施形態によれば、出力部23は、第一の検知信号及び第二の検知信号に基づいて、第一の電力供給線接続部29または第二の電力供給線接続部27から供給される電力を出力する。そのため、切替部24の切り替えによる、急激な電圧変化を緩和し、電力出力対象、例えば二次電池などの損傷を回避することができる。
【0059】
なお、本実施形態においては、第一の検知信号が直接、出力部23に入力されることとしたが、これに限らない。すなわち、後述する第3の実施形態のように、第一の検知信号は、擬似接続回路に入力されることとしても良い。そして、第一の検知信号は、擬似接続回路を介して、出力部23の動作を制御することとしても良い。
【0060】
あるいは、後述する第4の実施形態のように、第一の検知信号及び第二の検知信号は、ORゲートに入力されることとしても良い。そして、第一の検知信号及び第二の検知信号は、ORゲートを介して、出力部23の動作を制御することとしても良い。
【0061】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態においては、電力供給線接続装置を、二次電池の充電に用いる場合について説明する。
【0062】
二次電池の過充電を防止する方法として、二次電池に供給する電力の電流値や電圧値が一定になるよう制御する、充電制御回路を用いる方法が挙げられる。例えば、特許文献2に記載の充電回路は、充電回路に供給された電力の定電流定電圧制御を行った上で、二次電池の充電を行っている。
【0063】
しかしながら、充電回路が、電力を受け付ける入力部を複数有している場合、該充電回路が、出力する電力の電流値や電圧値が一定になるよう制御することができる場合であっても、二次電池の過充電が発生し得る。これは、複数の電力供給線接続部に供給された電力がそれぞれ、同時に充電回路に入力された場合、充電回路や電力供給線接続部の破損や誤動作が発生する恐れがあるからである。例えば、充電回路に対して、電圧の異なる複数の電力が同時に入力した場合、電圧が低い方の電力を供給する電力供給線接続部に対して電流が逆流し、該電力供給線接続部や充電回路の破損や誤動作が発生する。特許文献2に記載の携帯端末は、この問題を回避するため、構造に制約を課している。すなわち、特許文献2に記載の携帯端末は、複数の電力供給線接続部に同時に電力供給線が接続されることを構造上制限することで、複数の電力供給線接続部に供給された電力が同時に充電回路に入力されることを回避している。これにより、充電回路の破損や誤動作の発生を防止している。しかしながら、構造上の制約は少ない方が好ましい。
【0064】
そこで、本実施形態においては、充電制御回路の誤作動や破損を防止するために、構造上の制約を必要としない、電力供給線接続装置について述べる。
【0065】
本実施形態における電力供給線接続装置30を、図5に示す。電力供給線接続装置30は、USBコネクタ31と、充電台接続部32と、切替部33と、制御部34と、充電制御回路35と、擬似接続回路36と、を備える。
【0066】
USBコネクタ31は、信号線と電気的に接続する信号線接続端子39と、電力供給線と電気的に接続する電力供給線接続端子40と有する。USBコネクタ31は、USB充電アダプタなどに接続することで、電力の供給を受けることが可能なコネクタである。充電台接続部32は、充電端子37と、制御端子38を有し、充電台に接続する。充電端子37は、充電台と充電台接続部32とが接続する時、充電台側の充電端子と電気的に接続する。制御端子38は、充電台が充電台接続部32に接続したことを検出した時、第一の検知信号を切替部33に伝達する。
【0067】
切替部33は、第一の検知信号を受信している時は、充電台接続部32と充電制御回路35とが接続する第一の状態に切り替える。一方、切替部33は、第一の検知信号を受信していない時は、USBコネクタ31と充電制御回路35とが接続する第二の状態に切り替える。制御部34は、USBコネクタ31の信号線接続端子39が所定の状態となったことを検出した時、第二の検知信号を出力する。充電制御回路35は、二次電池への電力の供給の開始を制御する。また、充電制御回路35は、二次電池へ供給する電力の電流値及び電圧値を制御し、二次電池に過充電等の問題が発生しないよう制御する。
【0068】
また、擬似接続回路36には、制御端子38から第一の検知信号が伝達される。そして、擬似接続回路36に第一の検知信号が入力されると、擬似接続回路36は、USBコネクタ31の信号線接続端子39が所定の状態、例えば短絡状態となるように制御する。
【0069】
そして、充電制御回路35は、第二の検知信号が入力された時、二次電池への電力の供給を開始する。
【0070】
次に、本実施形態における電力供給線接続装置30の動作について、図6を用いて説明する。電力供給線接続装置30の動作は、制御端子38からの第一の検知信号の出力の有無によって、分岐する。すなわち、第一の検知信号の出力レベル(HIGHレベルもしくはLOWレベル)によって、分岐する(ステップS21)。
【0071】
初めに、充電台を充電台接続部32に接続することで充電をする場合について述べる。充電台が充電台接続部32に接続されると、充電台側の充電端子が、充電台接続部32の充電端子37に接続される。この時、充電台接続部32に含まれる制御端子38は、充電台に接続し、充電台から所定の信号が入力される。そして、制御端子38は、該所定の信号を、第一の検知信号として出力する。すなわち、制御端子38は、充電台から所定の信号が入力されることで、充電台と充電台接続部32とが接続したことを検知し、該所定の信号を第一の検知信号として出力する。これにより、制御端子38からの出力は、HIGHレベルとなる(ステップS21/YES)。
【0072】
制御端子38から出力された第一の検知信号は、切替部33に入力される。本実施形態の切替部33は、第一の検知信号が入力されると、充電制御回路35の接続先を充電台接続部32に切り替える(ステップS22)。
【0073】
また、制御端子38が出力した第一の検知信号は、擬似接続回路36にも入力される。この場合、擬似接続回路36は動作を開始する(ステップS23)。すなわち、擬似接続回路36は、USBコネクタ31の信号線接続端子39の状態を、USBコネクタ31に電力が供給されている場合の所定の状態となるよう制御する。本実施形態においては、USBコネクタ31に電力が供給されると、USBコネクタ31の信号線接続端子39は短絡状態となる構成とした。すなわち、擬似接続回路36は、第一の検知信号が入力されると、USBコネクタ31の接続状態に関わらず、信号線接続端子39を短絡状態とする。これにより、USBコネクタ31の信号線接続端子39は、擬似的に、USBコネクタ31に電力が供給されている場合の状態となる。
【0074】
そして、制御部34は、USBコネクタ31が短絡状態となったことを検出すると、第二の検知信号を出力する(ステップS24)。
【0075】
充電制御回路35は、第二の検知信号が入力されると、切替部33を介して入力される電力の電流値及び電圧値を制御した上で、二次電池への電力の供給を開始する(ステップS25)。これにより、充電台接続部32から供給される電力は二次電池へ供給され、二次電池の充電が開始される。
【0076】
次に、USBインターフェースによる充電を行う場合について述べる。初めに、USBコネクタ31に、例えばUSB充電アダプタが接続され、電力が供給される。充電台が充電台接続部32に接続していない場合、制御端子38は第一の検知信号を出力しない。すなわち、制御端子38からの出力は、LOWレベルとなる(ステップS21/NO)。そのため、切替部33は、充電制御回路35の接続先をUSBコネクタ31に切り替える(ステップS26)。また、擬似接続回路36にも、第一の検知信号は入力されない。そのため、擬似接続回路36は動作しない。
【0077】
USBコネクタ31に電力が供給されると、USBコネクタ31の信号線接続端子39は、短絡状態となる(ステップS27/YES)。制御部34は、USBコネクタ31の信号線接続端子39が短絡状態となっていることを検出し、第二の検知信号を充電制御回路35へ出力する(ステップS28)。すなわち、制御部34は、USBコネクタ31の信号線接続端子39が短絡状態であることを検知することで、USBコネクタ31に電力が供給されていることを検出する。
【0078】
そして、充電制御回路35は、第二の検知信号が入力されると、切替部33を介して入力される電力の電流値及び電圧値を制御した上で、二次電池への電力の供給を開始する(ステップS29)。これにより、USBコネクタ31に供給される電力は二次電池へ供給され、二次電池の充電が開始される。
【0079】
以上のように、本実施形態における電力供給線接続装置30は、充電台による充電と、USBインターフェースによる充電とを切り替えることが可能となる。
【0080】
また、本実施形態においては、充電制御回路35を用いることにより、二次電池に供給する電力を、より厳密に制御することが可能となるため、二次電池の充電をより効率的に行うことができる。
【0081】
また、本実施形態における電力供給線接続装置30における切替部33は、第一の検知信号の有無に基づいて、充電制御回路35の接続先を、USBコネクタ31と充電台接続部32との間で切り替えている。そのため、UBSネクタ31と充電台接続部32とに供給された電力がそれぞれ、同時に充電制御回路35に入力する事態は発生しない。これにより、本実施形態においては、UBSコネクタ31と充電台接続部32との間で電流が流れることによる、充電制御回路35の誤作動や破損を防止することが可能となる。これにより、充電制御回路35から出力される電力の変動を抑制することが可能となる。結果的に、充電制御回路35に接続された二次電池の過充電等を防止することが出来る。
【0082】
また、本実施形態の電力供給線接続装置30によれば、USBコネクタ31と充電台接続部32との配置に制約はない。そのため、USBコネクタ31を、充電台と充電台接続部32とが接続している間でも、USBコネクタ31にカバーを取り付けることが出来る位置に配置させることができる。そのため、USBコネクタ31の防塵、防滴などが可能となる。
【0083】
更に、本実施形態における電力供給線接続装置30は、擬似接続回路36を設けたことにより、制御端子38から充電制御回路35に対して第一の検知信号を伝達する必要がなくなる。そのため、充電制御回路35は、第一の検知信号と第二の検知信号が入力される場合と比較して、簡易な構造とすることができる。
【0084】
なお、本実施形態においては、USBコネクタ31に電力が供給されると、USBコネクタ31の信号線接続端子39は短絡状態となることとしたが、これに限らない。すなわち、USBコネクタ31に電力が供給されると、USBコネクタ31の信号線接続端子39が開放されることとしても良い。そして、制御部34は信号線接続端子39が開放状態となっていることを検出すると、第二の検知信号を出力することとしても良い。この場合には、擬似接続回路36は、第一の検知信号が入力された場合、USBコネクタ31と制御部34の入力端子の間を開放状態とする。
【0085】
また、充電台にUSB充電アダプタが接続されている場合、充電台から制御端子38に入力される信号に、該USB充電アダプタの信号線の状態の情報を含めることとしても良い。この場合、制御端子38は、USB充電アダプタの信号線の状態の情報が含まれた信号を、第一の検知信号として、擬似接続回路36に出力する。そして、擬似接続回路36は、第一の検知信号に含まれるUSB充電アダプタの信号線の状態の情報に基づいて、USBコネクタ31の信号線接続端子39の状態を制御することとしても良い。例えば、第一の検知信号に、USB充電アダプタの信号線が短絡しているという情報が含まれている場合には、USBコネクタ31の信号線接続端子39の状態も短絡状態となるよう制御することとしても良い。
【0086】
また、本実施形態においては、制御部34は、USBコネクタ31の信号線接続端子39が所定の状態となったことを検出した時には常に、第二の検知信号を出力することとしたが、これに限らない。例えば、制御部34は、図7に示すように、充電制御回路35から出力された電力が供給される二次電池41の充電状態を監視することとしても良い。なお、二次電池41の充電状態は、制御部34が、二次電池41の電圧を検出することにより監視できる。あるいは、充電制御回路35が二次電池41の電圧の検出を行い、その検出結果を制御部34に伝達することしても良い。
【0087】
そして、制御部34は、二次電池41が満充電でない状態、すなわち二次電池41の電圧が所定の値未満であり、且つ、USBコネクタ31の信号線接続端子39が所定の状態となったことを検出した時に、第二の検知信号を出力することとしても良い。これにより、二次電池41が満充電であるにも関わらず、充電制御回路35が二次電池に電力を供給してしまい、過充電となってしまうことを防止することができる。
【0088】
更に、制御部34は、二次電池41が充電されている間も、二次電池41の充電状態を監視することとしても良い。そして、制御部34は、二次電池41の電圧が所定の値以上、すなわち二次電池41の充電状態が満充電となったことを検出した時は、充電制御回路35に対して、充電制御回路35が出力する電力の電圧値を一定にしつつ、電流値を下げることを指示する制御信号を出力することとしても良い。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態における電力供給線接続装置について、図8を用いて説明する。本実施形態における電力供給線接続装置50は、USBコネクタ51と、充電台接続部52と、切替部53と、制御部54と、充電制御回路55と、ORゲート56と、を備える。
【0089】
USBコネクタ51は、信号線と電気的に接続する信号線接続端子59と、電力供給線と電気的に接続する電力供給線接続端子60を有する。充電台接続部52は、充電端子57と、制御端子58を有し、充電台に接続可能である。充電端子57は、充電台側の充電端子と接続する。制御端子58は、充電台が充電台接続部52に接続したことを検出した場合、第一の検知信号を切替部53に伝達する。切替部53は、第一の検知信号を受信している時は、充電台接続部52と充電制御回路55とが接続する状態に切り替える。一方、切替部53は、第一の検知信号を受信していない時は、USBコネクタ51と充電制御回路55とが接続している状態に切り替える。制御部54は、USBコネクタ51の信号線接続端子59が所定の状態となったことを検知した場合、第二の検知信号を出力する。このとき、充電制御回路55は、二次電池への電力の供給を開始する。
【0090】
ORゲート56の入力には、制御部54及び制御端子58の出力が接続される。そして、ORゲート56は、第一の検知信号と第二の検知信号の少なくとも一方が入力された場合、充電制御回路55へ第三の検知信号を出力する。すなわち、制御部54及び制御端子58からORゲート56への出力のうち、少なくとも一方がHIGHレベルであった場合、ORゲート56の出力はHIGHレベルとなる。一方、ORゲート56に、第一の検知信号及び第二の検知信号のいずれも入力されない場合には、第三の検知信号は出力されない。すなわち、ORゲート56の出力はLOWレベルとなる。
【0091】
そして、充電制御回路55は、第三の検知信号が入力された場合、二次電池への電力の供給を開始する。
【0092】
次に、本実施形態における電力供給線接続装置50の動作について、図9を用いて説明する。電力供給線接続装置50の動作は、第3の実施形態と同様、制御端子58からの第一の検知信号の出力の有無によって、分岐する(ステップS31)。
【0093】
初めに、充電台を充電台接続部52に接続することで充電をする場合について述べる。充電台が充電台接続部52に接続された場合、制御端子58は、充電台から入力される信号を、第一の検知信号として出力する。すなわち、制御端子58からの出力は、HIGHレベルとなる(ステップS31/YES)。なお、本実施形態においても、第3の実施形態と同様、制御端子58は、充電台接続部52に含まれており、充電台に接続可能な端子であるとする。
【0094】
制御端子58から出力された第一の検知信号は、切替部53に入力される。この場合、切替部53は、充電制御回路55の接続先を充電台接続部52に切り替える(ステップS32)。
【0095】
また、制御端子58が出力した第一の検知信号は、ORゲート56にも入力される(ステップS33)。
【0096】
ORゲート56は、第一の検知信号が入力されると、第三の検知信号を充電制御回路55へ出力する(ステップS34)。
【0097】
そして、充電制御回路55は、第三の検知信号が入力されると、切替部53を介して入力される電力の電流値及び電圧値を制御した上で、二次電池への電力の供給を開始する(ステップS35)。これにより、充電台接続部52から供給される電力は二次電池へ供給され、二次電池の充電が開始される。
【0098】
この時、たとえUSBコネクタ51に電力が供給されたとしても、切替部53に第一の検知信号が入力されているので、切替部53は接続の切り替えを行わない。そのため、二次電池の過充電が発生することはない。
【0099】
次に、USBインターフェースによる充電を行う場合について述べる。初めに、USBコネクタ51に、例えばUSB充電アダプタが接続され、電力が供給される。なお、この時、充電台接続部52も充電台に接続している場合には(ステップS31/YES)、ステップS32に進む。一方、充電台接続部52に充電台が接続していない場合には、第一の検知信号は出力しない。すなわち、制御端子58からの出力は、LOWレベルとなる(ステップS31/NO)。そのため、切替部53は、充電制御回路55の接続先をUSBコネクタ51に切り替える(ステップS36)。制御部54は、USBコネクタ51の信号線接続端子59が短絡状態となっているか判定する(ステップS37)
USBコネクタ51に電力が供給されると、信号線接続端子59は短絡状態となる(ステップS37/YES)。そして、制御部54は、USBコネクタ51の信号線接続端子59が短絡状態となっていることを検出し、第二の検知信号を出力する。そして、第二の検知信号は、ORゲート56に入力される(ステップS38)。
【0100】
ORゲート56は、第二の検知信号が入力されたことをうけて、第三の検知信号を充電制御回路55へ出力する(ステップS39)。
【0101】
そして、充電制御回路55は、第三の検知信号が入力されると、切替部53を介して入力される電力の、二次電池への供給を開始する(ステップS40)。これにより、USBコネクタ51から供給される電力は二次電池へ供給され、二次電池の充電が開始される。
【0102】
以上のように、本実施形態においては、ORゲート56を使用したロジック制御により、二次電池の充電の開始を行う。そのため、本実施形態における電力供給線接続装置50を用いた場合、以下のような効果を奏する。
【0103】
第一に、電力供給線接続装置50においては、擬似接続回路を有する電力供給線接続装置30と比較して、簡易な回路とすることが可能となる。そのため、電力供給線接続装置の更なる原価低減を実現することが可能となる。
【0104】
第二に、電力供給線接続装置50のUSBコネクタ51は、充電台による充電を行っている間、充電用途以外の用途に使用することが可能となる。すなわち、電力供給線接続装置30においては、充電台による充電を行っている間、擬似接続回路36によって、USBコネクタ31の信号線接続端子39は短絡状態となっているため、USBコネクタ31によるデータ通信等は出来ない状態となる。一方、本実施形態における電力供給線接続装置50においては、充電台による充電を行っている間、信号線接続端子59は制御されない。そのため、USBコネクタ51を他の用途、例えばデータの転送などに使用することができる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態における電力供給線接続装置について、図10を用いて説明する。本実施形態における電力供給線接続装置70は、第4の実施形態における電力供給線接続装置50における制御端子58の代わりに、充電台接続部52とは異なる位置に配置された検出部71を有する。
【0105】
検出部71は、充電台が充電台接続部52に接続されたことを検出した時、第一の検地信号を出力する。検出部71は、例えば、機械的スイッチやFET(field effect transistor)スイッチなどを有する。
【0106】
機械的スイッチとは、例えば、充電台と充電台接続部52を接続する際に、充電台の一部によって押下されるなどして動作するスイッチである。この場合、検出部71は、機械的スイッチが押下されることによって、充電台と充電台接続部52とが接続したことを検出する。FETスイッチとは、例えば、充電端子57に供給される電圧を検知するスイッチである。この場合、検出部71は、FETスイッチが電圧を検知することにより、充電台と充電台接続部52とが接続したことを検出する。
【0107】
検出部71の構成はこれらに限られず、例えば、ホール効果を利用した磁気センサや、充電台を充電台接続部52に接続した際に点灯する光を検出する光センサなどを有することとしても良い。
【0108】
なお、第4の実施形態においては、制御端子58が出力する第一の検知信号は、充電台から供給される信号であることとした。一方、本実施形態における検出部71が出力する第一の検知信号は、検出部71が、充電台と充電台接続部52とが接続したことを検出した場合に、検出部71で生成され、出力される検知信号である。
【0109】
次に、本実施形態における電力供給線接続装置70の動作について、図11を用いて説明する。電力供給線接続装置70の動作は、検出部71が、充電台と充電台接続部52との接続を検知したか否かによって、分岐する(ステップS41)。なお、USBインターフェースによる充電を行う場合については(ステップS41/NO)、第4の実施形態の電力供給線接続装置50を用いた場合と同様であるため、説明は省略する。
【0110】
充電台を充電台接続部52に接続することで充電をする場合について述べる。この場合、検出部71は、充電台が充電台接続部52に接続されたことを検知する(ステップS41/YES)。そして、検出部71は第一の検知信号を出力する(ステップS42)。
【0111】
検出部71から出力された第一の検知信号は、切替部53に入力される。そして、切替部53は、充電制御回路55の接続先を充電台接続部52に切り替える(ステップS43)。
【0112】
また、検出部71が出力した第一の検知信号は、ORゲート56にも入力される(ステップS44)。
【0113】
ORゲート56は、第一の検知信号が入力されたことをうけて、第三の検知信号を充電制御回路55へ出力する(ステップS45)。
【0114】
そして、充電制御回路55は、第三の検知信号が入力されると、切替部53を介して入力される電力の、二次電池への供給を開始する(ステップS46)。これにより、充電台接続部52から供給される電力は二次電池へ供給され、二次電池の充電が開始される。
【0115】
以上のように、本実施形態においては、検出部71を、充電台接続部52とは異なる位置に配置し、ORゲート56を使用したロジック制御により、二次電池の充電の開始を行う。そのため、本実施形態における電力供給線接続装置70を用いた場合、第4の実施形態における電力供給線接続装置50を用いた場合に奏する効果に加えて、以下のような効果を奏する。
【0116】
本実施形態の電力供給線接続装置70においては、検出部71が充電台側の端子と接続する必要がないため、電力供給線接続装置70と充電台との接続箇所を削減することが可能となる。そのため、電力供給線接続装置70及び充電台の更なる原価低減が可能となる。
【0117】
なお、本実施形態においては、電力供給線接続装置70はORゲート56を有することとしたが、これに限らない。例えば、ORゲート56の代わりに、第3の実施形態の充電装置30と同様、擬似接続回路を有することとしても良い。すなわち、電力供給線接続装置30における制御端子38に替えて、充電台接続部32と異なる位置に配置させた検出部を備えた構成としても良い。
【0118】
更に、第1の実施形態乃至第5の実施形態における制御を、CPU(Central Processing Unit)に行わせることとしてもよい。この場合は、各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を用意し、汎用コンピュータが記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し電力供給線接続装置として動作することによっても、達成されることは言うまでもない。
【0119】
すなわち、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定する工程と、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、出力部と第一の電力供給線接続部が接続するように切り替える工程と、第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、出力部が第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する工程と、をコンピュータに実行させる電力供給線接続プログラムを読み出して、電力供給線接続装置として動作することしても良い。
【0120】
なお、プログラムを供給する記録媒体としては、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD−R(Digital Versatile Disk Recordable)、光ディスク、磁気ディスク、不揮発性メモリカードなど、上記プログラムを記憶できるものであれば良い。
【0121】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0122】
(付記1)第一の電力供給線と電気的に接続する第一の電力供給線接続を含む第一の接続部と、第二の電力供給線と電気的に接続する第二の電力供給線接続部を含む第二の接続部と、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する出力部と、前記出力部と前記第一の電力供給線接続部とが接続された第一の状態と、前記出力部と前記第二の電力供給線接続部とが接続された第二の状態とを切り替える切替部と、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を前記切替部に伝達する第一の検知部と、を有し、前記切替部は、前記第一の検知信号を受信している時は、前記第一の状態を保持し、前記第一の検知信号を受信していない時は、前記第二の状態を保持する電力供給線接続装置。
【0123】
(付記2)前記第一の検知部は、前記第一の接続部に含まれる制御端子を含み、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが接続された時に前記制御端子を通して入力される信号を、前記第一の検知信号として前記切替部に伝達する、付記1に記載の電力供給線接続装置。
【0124】
(付記3)前記第一の検知部は、前記第一の接続部と別個に配置された検出部を備え、前記検出部は、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続したことを検知した時に、前記第一の検知信号を出力する、付記1に記載の電力供給線接続装置。
【0125】
(付記4)前記第一の検知部は、機械的スイッチ、磁気センサ、光センサ、またはFETスイッチのうち少なくともいずれか一つを有する、付記3に記載の電力供給線接続装置。
【0126】
(付記5)前記出力部は、出力する電力の電流値及び電圧値の制御を行う、付記1乃至4のいずれか一つに記載の電力供給線接続装置。
【0127】
(付記6)前記第二の接続部は、データ通信が可能な信号線と電気的に接続する信号線接続端子を有し、前記信号線接続端子は、前記第二の電力供給線から前記第二の電力供給線接続部に電力が供給されている時、所定の状態となり、前記出力部は、前記第一の検知信号の出力の有無と前記信号線接続端子の状態とに基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記1乃至5のいずれか一つに記載の電力供給線接続装置。
【0128】
(付記7)第二の検知部を更に備え、前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態となっていることを検知した時、第二の検知信号を出力し、前記第一の検知部と前記第二の検知部からの出力はそれぞれ、前記出力部に入力され、前記出力部は、前記第一の検知信号及び前記第二の検知信号の入力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記6に記載の電力供給線接続装置。
【0129】
(付記8)第二の検知部と、前記第一の検知部からの出力が入力される擬似接続回路と、を更に備え、前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態となっていることを検知した時、第二の検知信号を出力し、前記擬似接続回路は、前記第一の検知信号が入力された時、前記信号線接続端子が前記所定の状態になるよう制御し、前記出力部は、前記第二の検知信号が入力された時、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記6に記載の電力供給線接続装置。
【0130】
(付記9)第二の検知部と、前記第一の検知部及び前記第二の検知部の出力に接続されたORゲートと、を更に備え、前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態となっていることを検知した時、第二の検知信号を出力し、前記ORゲートは、前記第一の検知信号と前記第二の検知信号の少なくともいずれか一方が前記ORゲートに入力された時、第三の検知信号を出力し、前記出力部は、前記第三の検知信号が入力された時、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記6に記載の電力供給線接続装置。
【0131】
(付記10)前記第二の検知部は、前記出力部から出力される電力が供給される電池の電圧を監視し、前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態であり、且つ、前記電池の電圧が所定の値未満であることを検知した時、前記第二の検知信号を出力する、付記7乃至9のいずれか一つに記載の電力供給線接続装置。
【0132】
(付記11)第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定し、前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、前記出力部と前記第一の電力供給線接続部が接続するように切り替え、前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、前記出力部が前記第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する電力供給線接続方法。
【0133】
(付記12)前記出力部が出力する電力の電流値及び電圧値の制御を行う、付記11に記載の電力供給線接続方法。
【0134】
(付記13)データ通信が可能な信号線と電気的に接続する信号線接続端子が所定の状態であるか否かを判定し、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無と、前記信号線接続端子の状態とに基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力し、前記信号線接続端子は、前記第二の電力供給線接続部に電力が供給されると、前記所定の状態となる、付記11または12に記載の電力供給線接続方法。
【0135】
(付記14)前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を出力し、前記信号線接続端子が前記所定の状態である時、第二の検知信号を出力し、前記第一の検知信号と前記第二の検知信号の、前記出力部への入力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記13に記載の電力供給線接続方法。
【0136】
(付記15)前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を出力し、前記信号線接続端子が前記所定の状態である時、第二の検知信号を出力し、前記第一の検知信号が送出された時、前記信号線接続端子が前記所定の状態になるよう制御し、前記第二の検知信号の、前記出力部への出力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記13に記載の電力供給線接続方法。
【0137】
(付記16)前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を出力し、前記信号線接続端子が前記所定の状態である時、第二の検知信号を出力し、前記第一の検知信号と前記第二の検知信号の少なくともいずれか一方が出力された時、第三の検知信号を出力し、前記第三の検知信号の、前記出力部への出力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記13に記載の電力供給線接続方法。
【0138】
(付記17)前記出力部から出力される電力が供給される電池の電圧を監視し、前記信号線接続端子が前記所定の状態であり、且つ、前記電池の電圧が所定の値未満であることを検知した時、前記第二の検知信号を出力する、付記14乃至16のいずれか一つに記載の電力供給線接続方法。
【0139】
(付記18)第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定する工程と、前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、前記出力部と前記第一の電力供給線接続部が接続するように切り替える工程と、前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、前記出力部が前記第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する工程と、をコンピュータに実行させる電力供給線接続プログラム。
【0140】
(付記19)前記出力部が出力する電力の電流値及び電圧値の制御を行う工程を更にコンピュータに実行させる、付記18に記載の電力供給線接続プログラム。
【0141】
(付記20)データ通信が可能な信号線と電気的に接続する信号線接続端子が所定の状態であるか否かを判定し、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無と、前記信号線接続端子の状態とに基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する出力工程を更にコンピュータに実行させ、前記信号線接続端子は、前記第二の電力供給線接続部に電力が供給されると、前記所定の状態となる、付記18または19に記載の電力供給線接続プログラム。
【0142】
(付記21)前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を出力する第一の信号送出工程と、前記信号線接続端子が前記所定の状態である時、第二の検知信号を出力する第二の信号送出工程と、を更にコンピュータに実行させ、前記出力工程は、前記第一の検知信号と前記第二の検知信号の、前記出力部への入力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する付記20に記載の電力供給線接続プログラム。
【0143】
(付記22)前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を出力する第一の信号送出工程と、前記信号線接続端子が前記所定の状態である時、第二の検知信号を出力する第二の信号送出工程と、前記第一の検知信号が送出された時、前記信号線接続端子が前記所定の状態になるよう制御する工程と、を更にコンピュータに実行させ、前記出力工程は、前記第二の検知信号の、前記出力部への出力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記20に記載の電力供給線接続プログラム。
【0144】
(付記23)前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を出力する第一の信号送出工程と、前記信号線接続端子が前記所定の状態である時、第二の検知信号を出力する第二の信号送出工程と、前記第一の検知信号と前記第二の検知信号の少なくともいずれか一方が出力された時、第三の検知信号を出力する工程と、を更にコンピュータに実行させ、前記出力工程は、前記第三の検知信号の、前記出力部への出力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、付記20に記載の電力供給線接続プログラム。
【0145】
(付記24)前記出力部から出力される電力が供給される電池の電圧を監視する工程を更にコンピュータに実行させ、前記第二の信号送出工程は、前記信号線接続端子が前記所定の状態であり、且つ、前記電池の電圧が所定の値未満であることを検知した時、前記第二の検知信号を出力する、付記21乃至23いずれか一つに記載の電力供給線接続プログラム。
【0146】
(付記25)コンピュータに読み取り可能な情報記憶媒体であって、付記18乃至24のいずれか一つに記載の電力供給線接続プログラムを記録する記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0147】
本発明の電力供給線接続装置及び電力供給線接続方法は、複数の電力供給線接続部を有する装置に適用可能であり、例えば、出力する電力によって二次電池の充電を行う充電装置に適用可能である。特に、携帯端末や音楽プレーヤーなど、小型携帯可般タイプの情報端末などに適している。
【符号の説明】
【0148】
10、20、30、50、70 電力供給線接続装置
11、21 第一の接続部
12、22 第二の接続部
16、29 第一の電力供給線接続部
17、27 第二の電力供給線接続部
13、23 出力部
14、24、33、53 切替部
15、25 第一の検知部
26 第二の検知部
40、60 電力供給線接続端子
28、39、59 信号線接続端子
31、51 USBコネクタ
32、52 充電台接続部
34、54 制御部
35、55 充電制御回路
36 擬似接続回路
37、57 充電端子
38、58 制御端子
41 二次電池
56 ORゲート
71 検出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一の電力供給線と電気的に接続する第一の電力供給線接続を含む第一の接続部と、
第二の電力供給線と電気的に接続する第二の電力供給線接続部を含む第二の接続部と、
前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する出力部と、
前記出力部と前記第一の電力供給線接続部とが接続された第一の状態と、前記出力部と前記第二の電力供給線接続部とが接続された第二の状態とを切り替える切替部と、
前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続している時、第一の検知信号を前記切替部に伝達する第一の検知部、とを有し、
前記切替部は、前記第一の検知信号を受信している時は、前記第一の状態を保持し、前記第一の検知信号を受信していない時は、前記第二の状態を保持する
電力供給線接続装置。
【請求項2】
前記第一の検知部は、前記第一の接続部に含まれる制御端子を含み、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが接続された時に前記制御端子を通して入力される信号を、前記第一の検知信号として前記切替部に伝達する、請求項1に記載の電力供給線接続装置。
【請求項3】
前記第一の検知部は、前記第一の接続部と別個に配置された検出部を備え、前記検出部は、前記第一の電力供給線と前記第一の電力供給線接続部とが電気的に接続したことを検知した時に、前記第一の検知信号を出力する、請求項1に記載の電力供給線接続装置。
【請求項4】
前記第二の接続部は、データ通信が可能な信号線と電気的に接続する信号線接続端子を有し、
前記信号線接続端子は、前記第二の電力供給線から前記第二の電力供給線接続部に電力が供給されている時、所定の状態となり、
前記出力部は、前記第一の検知信号の出力の有無と前記信号線接続端子の状態とに基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電力供給線接続装置。
【請求項5】
第二の検知部を更に備え、
前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態となっていることを検知した時、第二の検知信号を出力し、
前記第一の検知部と前記第二の検知部からの出力はそれぞれ、前記出力部に入力され、
前記出力部は、前記第一の検知信号及び前記第二の検知信号の入力の有無に基づいて、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、請求項4に記載の電力供給線接続装置。
【請求項6】
第二の検知部と、
前記第一の検知部からの出力が入力される擬似接続回路と、を更に備え、
前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態となっていることを検知した時、第二の検知信号を出力し、
前記擬似接続回路は、前記第一の検知信号が入力された時、前記信号線接続端子が前記所定の状態になるよう制御し、
前記出力部は、前記第二の検知信号が入力された時、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、請求項4に記載の電力供給線接続装置。
【請求項7】
第二の検知部と、
前記第一の検知部及び前記第二の検知部の出力に接続されたORゲートと、を更に備え、
前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態となっていることを検知した時、第二の検知信号を出力し、
前記ORゲートは、前記第一の検知信号と前記第二の検知信号の少なくともいずれか一方が前記ORゲートに入力された時、第三の検知信号を出力し、
前記出力部は、前記第三の検知信号が入力された時、前記第一の電力供給線接続部または前記第二の電力供給線接続部に供給される電力を出力する、請求項4に記載の電力供給線接続装置。
【請求項8】
前記第二の検知部は、前記出力部から出力される電力が供給される電池の電圧を監視し、
前記第二の検知部は、前記信号線接続端子が前記所定の状態であり、且つ、前記電池の電圧が所定の値未満であることを検知した時、前記第二の検知信号を出力する、請求項5乃至7のいずれか一項に記載の電力供給線接続装置。
【請求項9】
第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定し、
前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、
前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、
前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、前記出力部と前記第一の電力供給線接続部が接続するように切り替え、
前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、
前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、前記出力部が前記第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、
前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する
電力供給線接続方法。
【請求項10】
第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部との電気的接続の有無を判定する工程と、
前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していると判定した場合、
前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、その状態を保持し、
前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、前記出力部と前記第一の電力供給線接続部が接続するように切り替える工程と、
前記第一の電力供給線と第一の電力供給線接続部とが電気的に接続していないと判定した場合、
前記第一の電力供給線接続部が出力部と接続しているときは、前記出力部が前記第二の電力供給線接続部と接続するように切り替え、
前記出力部が第二の電力供給線接続部と接続しているときは、その状態を保持する工程と、をコンピュータに実行させる
電力供給線接続プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−8181(P2013−8181A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140115(P2011−140115)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【出願人】(000197366)NECアクセステクニカ株式会社 (1,236)
【Fターム(参考)】