説明

電力入出力管理システムとそのためのサーバ装置および分電盤

【課題】太陽光発電装置および蓄電池を電力供給源として利用する電力消費者が、電力消費に伴うコスト最小化を容易に実現できる手段を提供する。
【解決手段】ホームサーバ装置16はパブリックサーバ装置17経由で気象データ提供サーバ18から取得した気温、日照量等の予測値に基づき太陽光発電装置14の発電量および配電経路15に接続された家電等の電力消費量を予測し、電気料金の最小化をもたらす電力消費のパターンを特定する。分電盤11は商用発電装置12、蓄電池13および太陽光発電装置14からの電力供給を各々受け付けるための複数の入力端子と、商用発電装置12、蓄電池13、太陽光発電装置14および配電経路15の各々に対し電力供給を行うための複数の出力端子と、それらの入出力端子間の接続を開閉するスイッチ群を備え、ホームサーバ装置16により特定された望ましい電力消費パターンを実現するようにスイッチ群の開閉を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として戸建ての家屋に居住する世帯により利用される電力の供給を管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般世帯において消費される電力の供給源は、もっぱら商用発電装置、すなわち電力会社により提供される電力供給装置に限られていた。
【0003】
これに対し、近年、太陽光発電装置を代表とする自家発電装置の低価格化に伴い、それらが一般世帯に普及しつつある。その結果、一般世帯における電力供給源が複数化する傾向にある。
【0004】
また、自家発電装置の普及により、一般世帯から電力会社へ余剰電力を販売する売電という制度が導入されている。売電制度を利用すると、一般世帯は、自家発電装置による発電量が電力消費量を下回る場合は商用発電装置から不足電力を購入(買電)し、自家発電装置による発電量が電力消費量を上回る場合は余剰電力を電力会社に販売(売電)することで収入を得ることができる。
【0005】
このように電力供給源が複数化した上に余剰電力の売電という選択肢が加わると、一般のユーザにとって利益最大化のためにどのように買電と売電とを使い分ければよいかを判断することが困難になる。
【0006】
上記のような問題を解消する目的で、一般世帯のユーザに望ましい電力消費の方法をアドバイスする仕組みが提案されている。例えば、特許文献1および特許文献2には、太陽光発電装置における発電量を示すデータと、太陽光発電装置により発電された電力の消費量を示すデータとに基づき、電力消費に伴う費用を最小化するための電力消費の方法を示すアドバイス情報を自動生成してWebページ等を介してユーザに提供する仕組みが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−101554号公報
【特許文献2】特開2003−259551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した一般世帯における電力供給源の多様化は今後も拡大する傾向にある。例えば、蓄電池の低価格化に伴い蓄電池が普及することで、蓄電池が新たな電力供給源の一つとなりつつある。例えば、ハイブリッドカーや電気自動車の普及に伴い、それらの自家用車に搭載されている蓄電池(車載蓄電池)を電力供給源として利用することも可能となりつつある。
【0009】
蓄電池が新たな電力供給源として導入されると、買電価格が比較的安価な夜間に買電した電力を蓄電しておき、雨天等で日中に不足する電力を蓄電池に蓄電しておいた電力で補うことで、電力消費に伴う費用の削減が可能となる。しかし、望ましい蓄電および放電のタイミングを一般のユーザが判断することは容易ではない。
【0010】
また、現在は一地域一社の電力会社で独占的に行われている電力供給事業が将来、複数の電力会社により行われる可能性がある。
【0011】
複数の電力会社が各々異なる買電価格および売電価格を設定するようになると、いずれの電力会社から買電を行い、いずれの電力会社に売電を行うのが望ましいかを判断することもまた、容易ではない。
【0012】
さらに、一般世帯において使用される配電経路は複数あり、それらの配電経路毎に消費される電力量が異なる。従って、例えば太陽光発電装置により発電された発電量が世帯全体の電力消費を賄うことができない場合に、ちょうど見合う電力量を消費する配電経路に太陽光発電装置により発電された電力の供給を行い、他の配電経路には商用発電装置から買電した電力を供給することができれば、より効率的な電力消費が実現され、電力消費に伴う費用を削減することができる。
【0013】
ただし、上記のような効率的な電力消費を実現するためには、複数の配電経路の各々に異なる電気供給源から電力供給を行うための分電盤が必要であるとともに、そのような分電盤を正しいタイミングで正しく制御する必要があるが、それを一般のユーザが行うのは容易ではない。
【0014】
上記の事情に鑑み、本発明は、商用発電装置に加え太陽光発電装置および蓄電池を電力供給源として利用する電力消費者が、利益最大化をもたらす望ましい電力消費を容易に行うことを可能とする手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の課題を解決するため、まず、本発明は、
分電盤と、
ネットワークを介して前記分電盤との間でデータ通信を行うサーバ装置と
を備え、
前記分電盤は、
前記サーバ装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
前記サーバ装置に対しデータを送信する送信手段と、
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、
前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、
1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、
前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、
太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、
各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子と、
前記サーバ装置から送信され前記受信手段により受信された制御データに従い、前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続を制御する制御手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記分電盤に対しデータを送信する送信手段と、
前記分電盤から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における気温の予測値を示す予測気温データに基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する電力消費量予測手段と、
前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における日照量の予測値を示す予測日照量データに基づき、前記分電盤の前記1以上の第3の入力端子に対し将来の所定期間内において入力される電力量の予測値を特定する発電量予測手段と、
前記電力消費量予測手段により特定された電力量の予測値と、前記発電量予測手段により特定された電力量の予測値とに基づき、所定の規則に従い、前記分電盤において前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続の制御を指示する制御データを生成する制御データ生成手段と
を備え、
前記サーバ装置の前記送信手段は、前記制御データ生成手段により生成された制御データを前記分電盤に送信する
電力入出力管理システム
を第1の実施態様として提案する。
【0016】
また、本発明は、上記の第1の実施態様にかかる電力入出力管理システムの望ましい一態様として、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該第3の出力端子に対し配電経路を介して接続されている1以上の電力消費装置の各々の種類を識別するデータである電力消費装置識別データと、当該電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置により消費される電力量の推定値を示す装置毎電力消費量データとを記憶し、
前記サーバ装置の前記電力消費量予測手段は、前記予測気温データにより示される気温において、前記記憶手段に記憶されている前記電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置が将来の所定期間内に運転される運転時間の予測値を特定し、当該特定した運転時間の予測値に基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する
という構成を第2の実施態様として提案する。
【0017】
また、本発明は、上記の第1または第2の実施態様にかかる電力入出力管理システムの望ましい一態様として、
前記分電盤は、前記1以上の第1の入力端子の各々に関し、当該第1の入力端子に対する商用発電装置からの電力の入力の状態を示す入力状態データを生成する入力状態データ生成手段を備え、
前記分電盤の前記送信手段は、前記入力状態データ生成手段により生成された入力状態データを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置の前記受信手段は、前記分電盤から送信されてくる入力状態データを受信し、
前記サーバ装置は、自機の前記受信手段により受信された入力状態データに基づき、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失したか否か、および当該喪失からの復旧が行われたか否かを判定する判定手段を備え、
前記サーバ装置の前記制御データ生成手段は、前記判定手段による判定結果に従い、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失している間、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失していない間において前記制御データの生成に用いる所定の規則とは異なる所定の規則に従い、前記制御データの生成を行う
という構成を第3の実施態様として提案する。
【0018】
また、本発明は、上記の第1乃至第3のいずれかの実施態様にかかる電力入出力管理システムの望ましい一態様として、
前記分電盤は、
前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々に関し、当該入力端子に入力された電力量を示す入力電力量データを生成する入力電力量データ生成手段と、
前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該出力端子に出力された電力量を示す出力電力量データを生成する出力電力量データ生成手段と
を備え、
前記分電盤の前記送信手段は、前記入力電力量データ生成手段により生成された入力電力量データおよび前記出力電力量データ生成手段により生成された出力電力量データを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置の前記受信手段は、前記分電盤から送信されてくる入力電力量データおよび出力電力量データを受信し、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記サーバ装置の前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている出力電力量データに基づき、前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記サーバ装置の前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている入力電力量データに基づき、前記入力される電力量の予測値の特定を行う
という構成を第4の実施態様として提案する。
【0019】
また、本発明は、上記の第4の実施態様にかかる電力入出力管理システムの望ましい一態様として、
前記サーバ装置の前記受信手段は、各々異なる住宅内に配置された複数の前記分電盤から送信されてくる前記入力電力量データおよび前記出力電力量データを受信し、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により前記複数の分電盤から各々受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記サーバ装置の前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する出力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記サーバ装置の前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する入力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記入力される電力量の予測値の特定を行う
という構成を第5の実施態様として提案する。
【0020】
また、本発明は、上記の第5の実施態様にかかる電力入出力管理システムの望ましい一態様として、
前記サーバ装置は、前記複数の分電盤の各々と公衆ネットワークを介してデータ通信を行うパブリックサーバ装置と、前記複数の分電盤の各々に関し当該分電盤とプライベートネットワークを介してデータ通信を行うホームサーバ装置とを有する
という構成を第6の実施態様として提案する。
【0021】
また、本発明は、
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子とを備える分電盤に対し、データを送信する送信手段と、
前記分電盤から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における気温の予測値を示す予測気温データと、前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における日照量の予測値を示す予測日照量データとを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記予測気温データに基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する電力消費量予測手段と、
前記取得手段により取得された前記予測日照量データに基づき、前記分電盤の前記1以上の第3の入力端子に対し将来の所定期間内において入力される電力量の予測値を特定する発電量予測手段と、
前記電力消費量予測手段により特定された電力量の予測値と、前記発電量予測手段により特定された電力量の予測値とに基づき、所定の規則に従い、前記分電盤において前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続の制御を指示する制御データを生成する制御データ生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記制御データ生成手段により生成された制御データを前記分電盤に送信する
サーバ装置を第7の実施態様として提案する。
【0022】
また、本発明は、上記の第7の実施態様にかかるサーバ装置の望ましい一態様として、
前記取得手段は、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該第3の出力端子に対し配電経路を介して接続されている1以上の電力消費装置の各々の種類を識別するデータである電力消費装置識別データと、当該電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置により消費される電力量の推定値を示す装置毎電力消費量データとを取得し、
前記記憶手段は、前記取得手段により取得された前記電力消費装置識別データと前記装置毎電力消費量データとを記憶し、
前記電力消費量予測手段は、前記予測気温データにより示される気温において、前記記憶手段に記憶されている前記電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置が将来の所定期間内に運転される運転時間の予測値を特定し、当該特定した運転時間の予測値に基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する
という構成を第8の実施態様として提案する。
【0023】
また、本発明は、上記の第7または第8の実施態様にかかるサーバ装置の望ましい一態様として、
前記受信手段は、前記分電盤の前記1以上の第1の入力端子の各々に関し当該第1の入力端子に対する商用発電装置からの電力の入力の状態を示す入力状態データを、前記分電盤から受信し、
前記受信手段により受信された入力状態データに基づき、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失したか否か、および当該喪失からの復旧が行われたか否かを判定する判定手段を備え、
前記制御データ生成手段は、前記判定手段による判定結果に従い、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失している間、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失していない間において前記制御データの生成に用いる所定の規則とは異なる所定の規則に従い、前記制御データの生成を行う
という構成を第9の実施態様として提案する。
【0024】
また、本発明は、上記の第7乃至第9のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置の望ましい一態様として、
前記受信手段は、前記分電盤の前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々に関し当該入力端子に入力された電力量を示す入力電力量データと、前記分電盤の前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々に関し当該出力端子に出力された電力量を示す出力電力量データとを、前記分電盤から受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている出力電力量データに基づき、前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている入力電力量データに基づき、前記入力される電力量の予測値の特定を行う
という構成を第10の実施態様として提案する。
【0025】
また、本発明は、上記の第10の実施態様にかかるサーバ装置の望ましい一態様として、
前記受信手段は、各々異なる住宅内に配置された複数の前記分電盤から送信されてくる前記入力電力量データおよび前記出力電力量データを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により前記複数の分電盤から各々受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する出力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する入力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記入力される電力量の予測値の特定を行う
という構成を第11の実施態様として提案する。
【0026】
また、本発明は、上記の第11の実施態様にかかるサーバ装置の望ましい一態様として、
前記複数の分電盤の各々と公衆ネットワークを介してデータ通信を行うパブリックサーバ装置と、前記複数の分電盤の各々に関し当該分電盤とプライベートネットワークを介してデータ通信を行うホームサーバ装置とを有する
という構成を第12の実施態様として提案する。
【0027】
また、本発明は、
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子とを備える分電盤との間でネットワークを介してデータ通信を行う通信手段を備えたコンピュータ装置を、
上記の第7乃至第12のいずれかに記載のサーバ装置が備える前記送信手段、前記受信手段、前記記憶手段、前記取得手段、前記電力消費量予測手段、前記発電量予測手段および前記制御データ生成手段として機能させるプログラム
を第13の実施態様として提案する。
【0028】
また、本発明は、上記の第13の実施態様にかかるプログラムの望ましい一態様として、
前記コンピュータ装置を、上記の第9乃至第12のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置が備える前記判定手段として機能させるプログラム
を第14の実施態様として提案する。
【0029】
また、本発明は、
サーバ装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
前記サーバ装置に対しデータを送信する送信手段と、
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、
前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、
1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、
前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、
太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、
各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子と、
前記サーバ装置から送信され前記受信手段により受信された制御データに従い、前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続を制御する制御手段と
を備える分電盤
を第15の実施態様として提案する。
【0030】
また、本発明は、上記の第15の実施態様にかかる分電盤の望ましい一態様として、
前記1以上の第1の入力端子の各々に関し、当該第1の入力端子に対する商用発電装置からの電力の入力の状態を示す入力状態データを生成する入力状態データ生成手段を備え、
前記送信手段は、前記入力状態データ生成手段により生成された入力状態データを前記サーバ装置に送信する
という構成を第16の実施態様として提案する。
【0031】
また、本発明は、上記の第15または第16の実施態様にかかる分電盤の望ましい一態様として、
前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々に関し、当該入力端子に入力された電力量を示す入力電力量データを生成する入力電力量データ生成手段と、
前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該出力端子に出力された電力量を示す出力電力量データを生成する出力電力量データ生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記入力電力量データ生成手段により生成された入力電力量データおよび前記出力電力量データ生成手段により生成された出力電力量データを前記サーバ装置に送信する
という構成を第17の実施態様として提案する。
【発明の効果】
【0032】
本発明の第1の実施態様にかかる電力入出力管理システム、もしくは、第7の実施態様にかかるサーバ装置および第15の実施態様にかかる分電盤によれば、太陽光発電装置および蓄電池を含む電力供給システムにおいて、将来の気温や日照量の予測値に基づき特定される電力消費量の予測値や発電量の予測値に従い、家電等の電力消費装置に対する電力供給が自動的に最適制御されるため、ユーザは自ら望ましい電力供給の方法を検討したり、検討の結果に従って分電盤を操作したりする必要がない。
【0033】
本発明の第2の実施態様にかかる電力入出力管理システム、もしくは、第8の実施態様にかかるサーバ装置および第15の実施態様にかかる分電盤によれば、複数の配電経路の各々に接続されている家電等の電力消費装置の電力消費量の推定値に基づき、それらの各配電経路における電力消費量の予測が行われるため、より精度の高い電力消費量の予測が可能となるとともに、配電経路毎により望ましい電力供給の制御が行われる。その結果、より効率的な電力消費が実現される。
【0034】
本発明の第3の実施態様にかかる電力入出力管理システム、もしくは、第9の実施態様にかかるサーバ装置および第16の実施態様にかかる分電盤によれば、商用発電装置からの電力供給が途絶えた場合、すなわち停電時に、非停電時とは異なる規則に従い、分電盤における電力供給の制御が自動的に行われる。そのため、停電時においては冷蔵庫など生活において重要度の高い電力消費装置の運転を可能な限り長期間維持する、といったことが自動的に実現される。
【0035】
本発明の第4の実施態様にかかる電力入出力管理システム、もしくは、第10の実施態様にかかるサーバ装置および第17の実施態様にかかる分電盤によれば、例えばある世帯において過去に消費された電力量および過去に発電された電力量に関するデータが将来の電力消費量および発電量の予測に利用されるため、より精度の高い電力消費量および発電量の予測が可能となる。その結果、より効率的な電力消費が実現される。
【0036】
本発明の第5の実施態様にかかる電力入出力管理システム、もしくは、第11の実施態様にかかるサーバ装置および第17の実施態様にかかる分電盤によれば、例えば多数の世帯の各々において過去に消費された電力量および発電された電力量に関するデータが個々の世帯における将来の電力消費量および発電量の予測に利用されるため、より精度の高い電力消費量および発電量の予測が可能となる。その結果、より効率的な電力消費が実現される。
【0037】
本発明の第6の実施態様にかかる電力入出力管理システム、もしくは、第12の実施態様にかかるサーバ装置および第17の実施態様にかかる分電盤によれば、例えば広域の停電時などにおいてパブリックサーバ装置とのデータ通信が途絶えた場合であっても、ホームサーバ装置が制御データの生成を行うことで、電力供給の制御が継続される。
【0038】
本発明の第13または第14の実施態様にかかるプログラムによれば、データ通信手段を備えた一般的なコンピュータを用いて、本発明の第7乃至第12のいずれかの実施態様にかかるサーバ装置が実現される。そのため、例えばそれらのサーバ装置を専用装置として準備する場合と比較し、一般的にサーバ装置を準備するために要する費用や手間が少なくて済む。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】図1は、本発明の一実施例にかかる電力入出力管理システムの構成を示したブロック図である。
【図2】図2は、本発明の一実施例にかかる分電盤の機能構成を示したブロック図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例にかかる分電盤の入出力端子群、導線群およびスイッチ群の電気的な接続の関係を模式的に示した図である。
【図4】図4は、本発明の一実施例にかかるホームサーバ装置の機能構成を示したブロック図である。
【図5】図5は、本発明の一実施例にかかるパブリックサーバ装置の機能構成を示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
(実施例)
以下に、本発明の一実施例にかかる電力入出力管理システム1の構成および動作を説明する。
【0041】
図1は、電力入出力管理システム1の構成を模式的に示すブロック図である。電力入出力管理システム1は、外部から供給される電力を主に家電等の電力消費装置に配電するための電気的な接続の確立および解除を行う装置である分電盤11と、分電盤11に対し販売により電力供給を行う電力会社により管理される電力供給装置である商用発電装置12と、分電盤11から供給される電力を蓄電するとともに蓄電した電力を分電盤11に供給する蓄電池13と、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換し発電を行い発電した電力を分電盤11に供給する太陽光発電装置14と、分電盤11から出力される電力を家電等の電力消費装置に対し供給する電気的な経路である配電経路15を備えている。
【0042】
さらに、電力入出力管理システム1は、住宅内のプライベートネットワークを介して分電盤11との間でデータ通信を行うサーバ装置であるホームサーバ装置16と、公衆ネットワークであるインターネット19を介してホームサーバ装置16との間でデータ通信を行うサーバ装置であるパブリックサーバ装置17と、パブリックサーバ装置17に対し気温等の気象に関する予測値および実測値に関するデータを配信するサーバ装置である気象データ提供サーバ18とを備えている。
【0043】
なお、図1におけるブロック間の実線は電力供給のための電気的な接続を示し、矢印の方向は電力の供給の方向を示す。また、図1におけるブロック間の破線はデータ通信のための接続を示す。
【0044】
分電盤11は、電力供給源としての役割を果たす商用発電装置12(買電時)、蓄電池13(放電時)および太陽光発電装置14の各々と、電力消費装置としての役割を果たす商用発電装置12(売電時)、蓄電池13(蓄電時)、配電経路15および太陽光発電装置14(後述のパワーコンディショナー等の装置)の各々との間に電気的な接続を確立するとともに、確立した接続を解除することで、電力の入出力を管理する。分電盤11は、ホームサーバ装置16から送信されてくる制御データに従い、上記の電気的な接続の確立および解除を行う。
【0045】
分電盤11は、上記の機能を実現するために、図2に示すような機能構成部を備える。分電盤11が備える機能構成部の各々の役割は概ね以下のとおりである。
【0046】
制御データ受信部111:ホームサーバ装置16から、接続の確立および解除を指示するデータである制御データを受信する。
送信部112:ホームサーバ装置16に対し、商用発電装置12からの電力供給の有無を示すデータ(入力状態データ)や各入力端子および各出力端子における電力供給量および電力消費量を示すデータ(入力電力量データおよび出力電力量データ)等を送信する。
制御部113:ホームサーバ装置16から受信された制御データに従い、分電盤11における接続の確立および解除を制御する。
【0047】
入力状態データ生成部114:商用発電装置12からの電力の入力を受ける商用発電装置用入力端子I1における電圧を常時計測するセンサを有し、当該センサにより計測された電圧が0ボルトに近い所定の閾値を下回った場合には停電開始を通知するデータである停電開始通知データを生成し、停電開始通知データの生成の後、当該センサにより計測された電圧が定格電圧に近い所定の閾値を上回った場合には停電終了を通知するデータである停電終了通知データを生成する。なお、停電開始通知データおよび停電終了通知データを入力状態データと総称する。
【0048】
入力電力量データ生成部115:各入力端子を介して各電力供給源から分電盤11に対し供給された電力量を常時計測するセンサを有し、所定時間の経過毎に当該所定時間内に当該センサにより計測された電力量の累積値を示すデータである入力電力量データを生成する。
【0049】
出力電力量データ生成部116:各出力端子を介して分電盤11から各電力消費装置に対し供給された電力量を常時計測するセンサを有し、所定時間の経過毎に当該所定時間内に当該センサにより計測された電力量の累積値を示すデータである出力電力量データを生成する。
【0050】
蓄電残量データ受信部117:蓄電池13の蓄電残量を示す蓄電残量データを蓄電池13から受信する。
【0051】
入出力端子群IO:各電力供給源から電力供給を受けるための入力端子と、各電力消費装置に対し電力供給を行うための出力端子との集まりである。
【0052】
導線群LD:入出力端子群IOに含まれる入力端子の各々と出力端子の各々とを電気的に接続するための導線の集まりである。
【0053】
スイッチ群SW:入出力端子群IOに含まれる入力端子の各々と出力端子の各々に接続された導線間の接続を電気的に開閉するスイッチの集まりである。なお、スイッチ群SWに含まれるスイッチの各々は制御部113によりその開閉が制御される。
【0054】
ところで、電力入出力管理システム1において、商用発電装置12、蓄電池13、太陽光発電装置14および配電経路15の各々の数は世帯によって任意に変化する。例えば、蓄電池13を4個使用している世帯においては分電盤11に接続される蓄電池13の数は4個となり、配電経路が8個ある住宅の世帯においては分電盤11に接続される配電経路15の数は8個となる。また、複数の電力会社からの電力供給を受けられる場合、商用発電装置12の数も複数となる。
【0055】
また、太陽光発電装置14の数を複数としたり、太陽光発電装置14に加えて太陽光発電装置とは異なる他の方式(例えば、燃料電池コジェネレーション装置など)の自家発電装置を分電盤11に接続したりすることもできる。
【0056】
ただし、以下の説明においては便宜上、図1に示すように、商用発電装置12と太陽光発電装置14は各々1つ、蓄電池13は2つ、配電経路15は3つであるものとする。
【0057】
図3は、入出力端子群IO、導線群LDおよびスイッチ群SWの電気的な接続の関係を模式的に示した図である。図3において、実線は導線群LDに含まれる各導線を示し、それらの格子点に示される丸印(●または○)はスイッチ群SWに含まれる各スイッチを示す。
【0058】
入出力端子群IOに含まれる入力端子および出力端子は、具体的には以下のとおりである。
【0059】
商用発電装置用入力端子I1:買電時に商用発電装置12から供給される電力の入力用端子(第1の入力端子)である。
商用発電装置用出力端子O1:売電時に商用発電装置12に対し供給する電力の出力用端子(第1の出力端子)である。
蓄電池用出力端子O2:蓄電時に蓄電池13に対し供給する電力の出力用端子(第2の出力端子)である。
蓄電池用入力端子I2:放電時に蓄電池13から供給される電力の入力用端子(第2の入力端子)である。
太陽光発電装置用入力端子I3:太陽光発電装置14から供給される電力の入力用端子(第3の入力端子)である。
配電経路用出力端子O3:家電等の電力消費装置が接続された配電経路に対し電力を供給するための出力用端子(第3の出力端子)である。
太陽光発電装置用出力端子O4:パワーコンディショナー等の太陽光発電装置14に含まれる装置に対しそれらの運転に必要な電力を供給するための出力用端子である。
【0060】
なお、以下の説明において、上記の入力端子および出力端子のうち同種のものが複数ある場合、その符号に「−1」、「−2」のような枝番を付してそれらを区別する。例えば、分電盤11に接続される蓄電池13はこの場合2つであるため、分電盤11に設けられた多数の入力端子のうちの2個が蓄電池用入力端子I2として用いられるが、それらを各々、蓄電池用入力端子I2−1および蓄電池用入力端子I2−2と呼ぶものとする。
【0061】
例えば、図3における最上段の左から4番目の格子点の丸印(●)は、商用発電装置用入力端子I1と配電経路用出力端子O3−1との電気的な接続を開閉するスイッチを示している。このスイッチが閉じられることにより、商用発電装置用入力端子I1に接続されている商用発電装置12からの電力が、配電経路用出力端子O3−1に接続されている配電経路15−1に接続されている家電等の電力消費装置に供給されることになる。また、このスイッチが開かれることにより、商用発電装置12から配電経路15−1に接続されている電力消費装置に対する電力供給が停止されることになる。
【0062】
なお、図3において、格子点の丸印のうち白丸(○)は、通常は閉じられることがないスイッチを示している。例えば、図3の左上の格子点の白丸(○)は、商用発電装置12を商用発電装置12へと接続するスイッチであるため、通常、このスイッチが閉じられることはない。従って、白丸で示される格子点に接続される装置が固定的である場合には、それらの格子点にスイッチを設けることなく、常に接続を解除しておいてもよい。
【0063】
また、図3における同じ段(行)および同じ列の格子点上のスイッチが複数、同時に閉じられてもよい。例えば、最上段の黒丸(●)で示されるスイッチが全て閉じられると、商用発電装置12から2個の蓄電池13、3系列の配電経路15および太陽光発電装置14(パワーコンディショナー等の装置)の全てに電力供給が行われることになる。
【0064】
商用発電装置12は、電力会社により管理され、各世帯に対し電力を供給するとともに、各世帯において余剰した電力の逆潮流を受けて、他の世帯等の電力消費者に対しその余剰電力を供給する装置である。なお、商用発電装置12から買電される電力の料金は、通常、深夜から明朝にかけての時間帯は日中と比較し低価格である。また、契約している電力容量により基本料金や単価が変わる、毎月の電力消費量の総量が増えると段階的に単価が上昇するなど、複雑な料金体系が設定されている場合が多い。
【0065】
蓄電池13は、分電盤11から供給される電力を蓄え、必要に応じて蓄電しておいた電力を分電盤11に供給する装置である。図1の例において、蓄電池13としては、ハイブリッドカーなどの自家用車に搭載された蓄電池である車載型の蓄電池13−1と、住宅の敷地内に据え置かれる据置型の蓄電池13−2の2つが分電盤11に接続されている。
【0066】
各々の蓄電池13は、自機に現在、蓄電されている電力量を測定するセンサを有しており、そのセンサにより測定した電力量を示す蓄電残量データを生成し、分電盤11からの要求に応じて生成した蓄電残量データを分電盤11に送信する。
【0067】
太陽光発電装置14は、その主要なコンポーネントとして、太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換するパネルである太陽光パネル141と、太陽光パネル141により生成される電圧が不安定な直流電流を定格電圧(100ボルトもしくは200ボルト)の安定した交流電流に変換する装置であるパワーコンディショナー142とを有している。
【0068】
パワーコンディショナー142はその運転のための電力供給を要する。本実施例においては、パワーコンディショナー142の運転に用いられる電力は全て、太陽光発電装置用出力端子O4を介して分電盤11から供給される電力で賄われるものとする。そのため、太陽光パネル141による発電が行われている間、パワーコンディショナー142は分電盤11からの電力供給を受ける。
【0069】
ただし、パワーコンディショナー142が例えば十分な容量の蓄電池を内蔵し、過去に太陽光パネル141により発電された電力の一部を蓄電しておき、蓄電しておいた電力により自立運転を行う機能を備えている場合などは、パワーコンディショナー142が分電盤11からの電力供給を受ける必要はなく、従って分電盤11に太陽光発電装置用出力端子O4は不要となる。
【0070】
配電経路15は、分電盤11に配されているブレーカーの各々に対応する電気供給経路である。それらの配電経路15の各々は、家屋の内外に設けられた1以上の電源コンセントに接続されており、それらの電源コンセントには照明器具や冷暖房器具、冷蔵庫等々の家電が接続される。なお、分電盤11はブレーカーがONの状態であっても、制御データに従った制御により、各々の配電経路15に対する電力供給をON/OFFすることができる。
【0071】
ホームサーバ装置16は、分電盤11が配置されている住宅の世帯にとって利益最大化をもたらすようなスイッチ群SWのスイッチの各々の開閉状態を特定し、特定した開閉状体とするように分電盤11に指示する制御データを生成して分電盤11に送信する装置である。本実施例において、ホームサーバ装置16はデータ通信手段を備えた一般的なコンピュータに、アプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現される。ただし、ホームサーバ装置16が専用装置として構成されてもよい。
【0072】
ホームサーバ装置16は、通常時(非停電時および計画停電時)と非常時(非計画停電時)とで異なる基準により制御データを生成する。より具体的には、ホームサーバ装置16は、通常時には電力消費に伴う費用を最小化(売電により純利益が出る場合は純利益を最大化)するように制御データを生成する。
【0073】
一方、ホームサーバ装置16は、非常時には非計画停電の継続時間に応じて非計画停電からの復旧までの時間を予測し、予測した非計画停電の間において医療機器や冷蔵庫など、生命の維持のために重要性が高い種別の家電が接続されている配電経路15への電力供給を可能な限り長期間維持することを目的とし、そのために必要であれば、重要性の低い種別の家電のみが接続されている配電経路15への電力供給を停止するように制御データを生成する。
【0074】
ホームサーバ装置16は、上記の機能を実現するために、図4に示すような機能構成部を備える。ホームサーバ装置16が備える機能構成部の各々の役割は概ね以下のとおりである。
【0075】
送信部161:分電盤11に対し制御データを送信するとともに、インターネット19を介してパブリックサーバ装置17に対し分電盤11から受信した入力状態データ、入力電力量データ、出力電力量データ等の各種データを送信する。
【0076】
受信部162:分電盤11から送信されてくる入力状態データ、入力電力量データ、出力電力量データ等の各種データを受信するとともに、インターネット19を介してパブリックサーバ装置17から送信されてくる気温の予測値を示す予測気温データ等の各種データを受信する。
【0077】
記憶部163:受信部162により受信された出力電力量データ、予測気温データ等の各種データを記憶するとともに、ユーザにより入力された世帯構成を示すデータ(世帯属性データ)等を記憶する。
【0078】
電力消費量予測部164:将来の所定期間内に世帯により消費される電力量を、過去の類似環境下における同じ世帯および類似構成の世帯の電力消費量を示す出力電力量データに基づき予測し、予測値を示す予測電力消費量データを生成する。
【0079】
発電量予測部165:将来の所定期間内に太陽光発電装置14により発電される電力量を、過去の類似環境下において太陽光発電装置14により発電された電力量を示す入力電力量データに基づき予測し、予測値を示す予測発電量データを生成する。
【0080】
判定部166:分電盤11から受信される入力状態データに基づき非計画停電の有無を判定する。
【0081】
制御データ生成部167:電力消費量予測部164により生成された予測電力消費量データ、発電量予測部165により生成された予測発電量データ、商用発電装置12からの買電料金の算出規則を示す買電料金データ、商用発電装置12に対する売電料金の算出規則を示す売電料金データ、分電盤11が配置されている地域における計画停電の時間帯を示す計画停電データ、蓄電池13の蓄電残量を示す蓄電残量データ等に基づき、判定部166により判定された非計画停電の有無に応じた所定のアルゴリズムに従って、分電盤11の入力端子・出力端子間の接続の制御を指示する制御データを生成する。
【0082】
上述した電力消費量予測部164、発電量予測部165、判定部166および制御データ生成部167の処理を可能とするために、ホームサーバ装置16の記憶部163には、以下の各種データが記憶されている。
【0083】
世帯属性データ:世帯のいる地域(分電盤11が配置されている地域)、世帯に含まれる家族各々の年齢および性別などを示すデータ。世帯属性データは、例えばユーザがホームサーバ装置16の所定の入力画面において入力することにより記憶部163に記憶される。
【0084】
装置識別データ:分電盤11および分電盤11の入力端子および出力端子の各々に接続されている装置の種別を示すデータ。具体的には、分電盤11の型番、商用電源用入力端子I1および商用電源用出力端子O1に接続されている商用発電装置12を識別する電力会社名、蓄電池用出力端子O2および蓄電池用入力端子I2に接続されている蓄電池13の型番(蓄電池13が車載型の蓄電池である場合は自家用車の型番)、太陽光発電装置用入力端子I3および太陽光発電装置用出力端子O4に接続されている太陽光発電装置14の型番(太陽光パネル141の型番および数量、パワーコンディショナー142の型番)、配電経路15の各々に接続されている主立った家電の型番もしくは「100ワット蛍光灯」などの種別名、を各々示すデータ。装置識別データは、例えばユーザがホームサーバ装置16の所定の入力画面において入力することにより記憶部163に記憶される。
【0085】
装置属性データ:装置識別データにより識別される装置の各々に関する属性を示すデータ。例えば、電力消費装置に関しては、ワット数、一般的な使用時間帯、一般的な継続使用時間など、電力消費量の予測に利用されるデータと、非常時(非計画停電時)における運転継続の重要性を示す数値(以下、「1」〜「5」の自然数、数値が大きい程、重要性が高いことを示すものとする)。また、蓄電池に関しては、蓄電容量、蓄電放電における変換効率、蓄電に要する時間、自然放電時間など、蓄電池の蓄電量および放電量の算出に利用されるデータ。装置属性データは、ユーザにより入力された装置識別データを含む照会データをホームサーバ装置16がパブリックサーバ装置17に送信することにより、その応答としてパブリックサーバ装置17から受信され、記憶部163に記憶される。
【0086】
電力料金データ:商用発電装置12(電力会社)に応じた買電料金の算出規則を示す買電料金データと、同じく商用発電装置12(電力会社)に応じた売電料金の算出規則を示す売電料金データ。電力料金データは、ユーザにより入力された装置識別データ(商用発電装置12を識別する電力会社名)を含む照会データをホームサーバ装置16がパブリックサーバ装置17に送信することにより、その応答としてパブリックサーバ装置17から受信され、記憶部163に記憶される。
【0087】
予測気象データ:分電盤11が配置されている地域における将来の所定期間内の気象に関する予測値を示すデータ。所定期間内とは、例えば当日に関しては1時間毎、翌日に関しては3時間毎、翌々日以降1週間以内は1日毎。具体的には、気温の予測値を示す予測気温データ、日照量の予測値を示す予測日照量データ、湿度の予測値を示す予測湿度データ。予測気象データは、ユーザにより入力された世帯属性データ(地域を示すデータ)を含む照会データをホームサーバ装置16が定期的(例えば1時間毎)にパブリックサーバ装置17に送信することにより、その応答としてパブリックサーバ装置17から受信され、記憶部163に記憶される。
【0088】
確定気象データ:分電盤11が配置されている地域における過去の気象に関する観測値を示すデータ。具体的には、過去の例えば1時間毎の気温、日照量および湿度を各々示す確定気温データ、確定日照量データおよび確定湿度データ。確定気象データは、例えば上記の予測気象データの受信と同時にパブリックサーバ装置17から受信され、記憶部163に記憶される。
【0089】
同世帯出力電力量データ:分電盤11から過去に受信した出力電力量データ(各出力端子に出力された電力量を示す)のログデータであり、出力電力量の測定日時を示すデータを伴う。
【0090】
同世帯入力電力量データ:分電盤11から過去に受信した入力電力量データ(各入力端子に入力された電力量を示す)のログデータであり、入力電力量の測定日時を示すデータを伴う。
【0091】
他世帯出力電力量データ:世帯属性データにより示される家族構成が類似しており、かつ装置種別データにより示される装置(分電盤11の出力端子に接続されている装置)の種別が類似している他世帯の分電盤11において過去に生成された出力電力量データ(各出力端子に出力された電力量を示す)のログデータであり、出力電力量の測定日時における当該他世帯の地域における確定気象データを伴う。他世帯出力電力量データは、ユーザにより入力された世帯属性データ(家族構成を示すデータ)および装置識別データ(出力端子に接続されている装置の種別を識別する型番等のデータ)を含む照会データをホームサーバ装置16がパブリックサーバ装置17に送信することにより、その応答としてパブリックサーバ装置17から受信され、記憶部163に記憶される。
【0092】
他世帯入力電力量データ:世帯属性データにより示される家族構成が類似しており、かつ装置種別データにより示される装置(分電盤11の入力端子に接続されている装置)の種別が類似している他世帯の分電盤11において過去に生成された入力電力量データ(各入力端子に入力された電力量を示す)のログデータであり、入力電力量の測定日時における当該他世帯の地域における確定気象データを伴う。他世帯入力電力量データは、ユーザにより入力された世帯属性データ(家族構成を示すデータ)および装置識別データ(入力端子に接続されている装置の種別を識別する型番等のデータ)を含む照会データをホームサーバ装置16がパブリックサーバ装置17に送信することにより、その応答としてパブリックサーバ装置17から受信され、記憶部163に記憶される。
【0093】
以上が、記憶部163に記憶されている主なデータである。なお、世帯属性データや装置識別データは、例えば子どもが一人暮らしを始めたり、家電を買い換えたりした場合、ユーザにより変更される。記憶部163にはそれらの変更履歴も記録され、それらのデータの変更前の過去のデータ(例えば、同世帯出力電力量データなど)を利用する際には、必要に応じて、変更前の世帯属性データや装置識別データが参照される。
【0094】
パブリックサーバ装置17は、ホームサーバ装置16からの照会データに応じて、ホームサーバ装置16に対し、上述した装置属性データ、電力料金データ、予測気象データ、確定気象データ、他世帯出力電力量データおよび他世帯入力電力量データを送信するサーバ装置である。本実施例において、パブリックサーバ装置17はデータ通信手段を備えた一般的なコンピュータに、アプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現される。ただし、パブリックサーバ装置17が専用装置として構成されてもよい。
【0095】
パブリックサーバ装置17は、上記の機能を実現するために、図5に示すような機能構成部を備える。パブリックサーバ装置17が備える機能構成部の各々の役割は概ね以下のとおりである。
【0096】
受信部171:各世帯のホームサーバ装置16から送信されてくる各種の照会データ、出力電力量データおよび入力電力量データを受信するとともに、気象データ提供サーバ18から送信されてくる予測気象データおよび確定気象データを受信する。
【0097】
記憶部172:様々な装置に関する装置属性データ、様々な電力会社に関する電力料金データを予め記憶するとともに、受信部171により受信された出力電力量データおよび入力電力量データを記憶する。
【0098】
抽出部173:受信部171により各世帯のホームサーバ装置16から受信された照会データに応じて、記憶部172に記憶されているデータの中から要求された条件を満たすデータを抽出する。
【0099】
送信部174:気象データ提供サーバ18に対し予測気象データおよび確定気象データの送信要求データを送信するとともに、各世帯のホームサーバ装置16から送信されてくる照会データに応じて抽出部173により抽出された装置属性データ、電力料金データ、予測気象データ、確定気象データ、出力電力量データ(他世帯出力電力量データ)および入力電力量データ(他世帯入力電力量データ)を送信する。
【0100】
気象データ提供サーバ18は、上述した予測気象データおよび確定気象データ(地域毎、時間帯毎)を随時更新された状態で記憶しており、パブリックサーバ装置17からの送信要求データに応じて、最新の予測気象データおよび確定気象データをパブリックサーバ装置17に送信する。
【0101】
以上が、電力入出力管理システム1の構成である。
【0102】
上述した構成を備える電力入出力管理システム1において、分電盤11の制御は概ね以下のように行われる。なお、以下の例においては、夜間の買電料金が昼間の買電料金よりも安価であり、売電料金が昼間の買電料金よりも高額である場合が想定されている。
【0103】
まず、通常時には、コスト最小化を目的とする制御が行われる。
【0104】
通常時の昼間においては、電力消費装置に供給される電力の供給源が、(1)蓄電池13、(2)商用発電装置12、(3)太陽光発電装置14の順に優先的に選択される。なぜなら、蓄電池13に蓄電されている電力は夜間に買電されたものであるため、変換効率を考慮しても一般的に原価が最も安く、太陽光発電装置14により発電される電力の売値は商用発電装置12から買電を行う場合の買値よりも高額であるためである。
【0105】
すなわち、通常時の昼間においては、分電盤11の制御部113は、ホームサーバ装置16から受信した制御データに従い、まず蓄電池用入力端子I2を蓄電池13の出力容量の範囲内で出力端子(商用電源用出力端子O1以外)に接続し、次に商用電源用入力端子I1を出力端子(商用電源用出力端子O1以外)に接続する。そして、蓄電池用入力端子I2は商用電源用出力端子O1に接続する。
【0106】
ただし、昼間に計画停電がある場合には、商用電源用入力端子I1からの電力供給が得られないため、蓄電池用入力端子I2から供給される電力で全ての電力消費量が賄えない場合は、太陽光発電装置用入力端子I3を一部の出力端子にも接続し不足分を補う。
【0107】
次に、通常時の夜間においては、電力消費装置に供給される電力の供給源が、(1)商用発電装置12、(2)蓄電池13の順に優先的に選択される。なぜなら、夜間は買電価格が安いためである。なお、夜間は太陽光発電装置14による発電は行われないため、電力供給源としての選択肢から除外される。
【0108】
すなわち、通常時の夜間においては、分電盤11の制御部113は、ホームサーバ装置16から受信した制御データに従い、商用電源用入力端子I1を商用電源用出力端子O1以外の全ての出力端子に接続する。その結果、蓄電池13には蓄電容量に達するまで商用発電装置12から買電した電力が蓄電される。従って、通常は蓄電池13からの放電は行われない。
【0109】
ただし、夜間に計画停電がある場合には、商用電源用入力端子I1からの電力供給が得られないため、蓄電池用入力端子I2が配電経路用出力端子O3に接続され、蓄電池13から放電される電力により家電等により消費される電力が賄われる。
【0110】
なお、これらの通常時における分電盤11の制御を指示する制御データは、翌日以降の気温や日照量等の予測値に基づき生成された予測電力消費量データおよび予測発電量データに基づき、前日の夜間に生成される。ただし、前日に生成された制御データは、実測により確定したその日の入力電力量データおよび出力電力量データや随時更新される予測気象データに基づき、必要に応じて随時修正される。
【0111】
これに対し、非常時、すなわち非計画停電時には、医療機器や冷蔵庫などの重要性の高い電力消費装置の運転を長期間維持することを目的とする制御が行われる。
【0112】
非常時の昼間においては、電力消費装置に供給される電力の供給源が、(1)太陽光発電装置14、(2)蓄電池13の順に優先的に選択される。なぜなら、停電の長期化に備えて、可能な限り蓄電池13の蓄電残量を維持する必要があるためである。
【0113】
すなわち、非常時の昼間において、太陽光発電装置14により十分な発電量が得られない場合は、太陽光発電装置用入力端子I3を蓄電池用出力端子O2および配電経路用出力端子O3に接続し、蓄電池用入力端子I2は外部からの電力供給を要する太陽光発電装置用出力端子O4にのみ接続する。一方、非常時の昼間において、例えば曇天などにより太陽光発電装置14により十分な発電量が得られない場合は、配電経路用出力端子O3の一部もしくは全部に蓄電池用入力端子I2を接続し、不足分を補う。
【0114】
非常時の夜間においては、電力消費装置に供給される電力の供給源は蓄電池13に限られ、他に選択肢はない。
【0115】
従って、非常時の夜間においては、蓄電池用入力端子I2が配電経路用出力端子O3の全ておよび太陽光発電装置用出力端子O4に接続される。
【0116】
非計画停電が発生した直後の数時間程度(例えば3時間)における電力消費の制御は上述したとおりであるが、非計画停電が長期化する様相が濃くなってくると、重要性の低い電力消費装置に対する電力供給を停止することで重要性の高い電力消費装置に対する電力供給を極力維持することが望ましい。
【0117】
そこで、分電盤11は、制御データに従い、例えば3時間を超えて非計画停電が継続した場合、複数の配電経路用出力端子O3のうち、接続されている電力消費装置に付されている重要性の指標(「1」〜「5」の自然数のいずれか)の最大値が例えば2以下の配電経路用出力端子O3に対する電力供給を停止する。また、ホームサーバ装置16は、例えば予めユーザにより登録されているメールアドレス宛に、電力供給を停止していない配電経路15に接続されている家電のうち重要性の指標が2以下のものをリストアップし、それらの家電のスイッチを切ることをアドバイスするメールを送信する。
【0118】
さらに、例えば12時間を超えて非計画停電が継続した場合、分電盤11は、制御データに従い、複数の配電経路用出力端子O3のうち、接続されている電力消費装置に付されている重要性の指標の最大値が例えば4以下の配電経路用出力端子O3に対する電力供給を停止するとともに、上述したものと同様のアドバイスメールを送信する。
【0119】
以上述べたように、電力入出力管理システム1によれば、ユーザは特に手間を要することなく、通常時においては電力消費に伴うコストを最小化できるとともに、非常時においては重要性の高い電力消費装置の運転を可能な限り長期に維持することができる。
【0120】
(変形例)
上述した実施例は、本発明の技術的思想の範囲内において様々に変形可能である。以下にそれらの変形の例を示す。
【0121】
上述した実施例においては、ホームサーバ装置16とパブリックサーバ装置17の2つが連携して分電盤11に対する制御データの提供を行う構成が採用されているが、パブリックサーバ装置17がホームサーバ装置16の機能を合わせ持ち、ホームサーバ装置16が用いられない構成が採用されてもよい。その場合、分電盤11はホームサーバ装置16を介さず、直接、パブリックサーバ装置17との間でデータ通信を行い、パブリックサーバ装置17において生成された制御データを受信して利用することになる。そのような構成が採用された場合、例えば非常時に分電盤11とパブリックサーバ装置17とのデータ通信が途絶えた場合に分電盤11における制御の自動化が行われなくなる、といったデメリットが伴う一方、各世帯はホームサーバ装置16を準備する必要がないため便利である。
【0122】
また、ホームサーバ装置16とパブリックサーバ装置17との間の機能の分担方法は、上述した実施例のものに限られない。例えば、パブリックサーバ装置17がホームサーバ装置16の備える全ての機能を備える構成が採用されてもよい。その場合、分電盤11はパブリックサーバ装置17との間でデータ通信が可能な場合は直接、パブリックサーバ装置17との間でデータ通信を行い、制御データもパブリックサーバ装置17から受信することができる。そして、ホームサーバ装置16にはパブリックサーバ装置17との間で定期的に必要なデータの同期を行わせておくことで、非常時にバックアップ用として利用することができる。
【0123】
また、上述した実施例においては、ホームサーバ装置16はパブリックサーバ装置17を介して予測気象データおよび確定気象データの取得を行う構成が採用されているが、ホームサーバ装置16がパブリックサーバ装置17を介さずに直接、気象データ提供サーバ18からそれらのデータを取得する構成が採用されてもよい。
【0124】
また、上述した実施例においては、通常時にはコストを最小化することを目的として制御データの生成が行われる構成が採用されているが、例えばCO排出量の最小化を目的として制御データの生成を行うなど、他の指標が制御データの生成の基準として用いられてもよい。
【0125】
また、ホームサーバ装置16やパブリックサーバ装置17に蓄積される各世帯に関する入力電力量データ(買電量や発電量を示す)や出力電力量データ(売電量や電力消費量を示す)等の各種データを活用して、ユーザに対する各種情報提供を行う機能を電力入出力管理システム1に付加してもよい。
【0126】
まず、そのような情報提供は、例えば、ホームサーバ装置16もしくはパブリックサーバ装置17にWebページの配信を行うWebサーバ機能を付加することで実現される。特に、パブリックサーバ装置17よりそれらのWebページの配信が行われるように構成した場合、ユーザは外出先などからでもスマートフォン等を用いて容易に情報を閲覧することができ、便利である。
【0127】
次に、ユーザに対し提供される情報の内容としては、まずユーザの世帯における過去の買電量や売電量、配電経路15毎の電力消費量などの推移をグラフ表示等したものを提供することが考えられる。
【0128】
また、節電方法の提案や家電の買い換えの提案などのアドバイス情報を提供するように構成してもよい。
【0129】
節電方法の提案としては、例えば、アドバイス先のユーザの世帯において利用されている家電の各々に関し、「不使用時にはこまめにコンセントを抜くと待機電力が○○Wh節電できます。」といったアドバイス情報を提供することが考えられる。その際、アドバイスに従った節電対策を実行しているか否かのフィードバックを入力させることで、「この節電対策は○○%の人が実行しています。」といった情報を提供することも可能となる。また、ユーザが未実行な節電対策のうち、高い比率で他のユーザにより実行されている節電対策を優先的に促すことで、節電対策の実施率を高めることができる。
【0130】
また、家電の買い換えの提案としては、例えば、アドバイス先のユーザの世帯において利用されている家電の各々に関し、過去の出力電力量データ等から推定した電力消費量と、同種の家電でエネルギー効率がより高いものを同様に使用した場合の電力消費量とを比較し、家電の買い換えを行った場合に削減される電気料金を提示することが考えられる。
【0131】
また、例えば出力電力量データや入力電力量データにより示される発電量や電力消費量の時系列変化に基づき、太陽光発電装置14や蓄電池13の故障の検出を行い、故障が検出された場合はユーザに対するアラートを電子メール等で通知する機能を電力入出力管理システム1に付加してもよい。
【0132】
なお、上述した実施例の説明においては、制御データ生成部167により制御データの生成が行われる際の最適解の求め方については特に言及しなかったが、例えばコンピュータシミュレーションにより単純に様々な選択肢におけるコスト等を算出しそれらが最小になるものを選択する方法や、ニュートン法などの数値解析手法を用いる方法など、最適解を求める既存の方法のいずれが採用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0133】
本発明にかかる分電盤やサーバ装置は、電気料金の削減や非計画停電時における限られた電力の有効利用をもたらすため、広く一般世帯により購入されることが期待され、製造業やサービス業などにおいて利用可能である。
【符号の説明】
【0134】
1…電力入出力管理システム、11…分電盤、12…商用発電装置、13…蓄電池、14…太陽光発電装置、15…配電経路、16…ホームサーバ装置、17…パブリックサーバ装置、18…気象データ提供サーバ、19…インターネット、111…制御データ受信部、112…送信部、113…制御部、114…入力状態データ生成部、115…入力電力量データ生成部、116…出力電力量データ生成部、117…蓄電残量データ受信部、141…太陽光パネル、142…パワーコンディショナー、161…送信部、162…受信部、163…記憶部、164…電力消費量予測部、165…発電量予測部、166…判定部、167…制御データ生成部、171…受信部、172…記憶部、173…抽出部、174…送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
分電盤と、
ネットワークを介して前記分電盤との間でデータ通信を行うサーバ装置と
を備え、
前記分電盤は、
前記サーバ装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
前記サーバ装置に対しデータを送信する送信手段と、
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、
前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、
1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、
前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、
太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、
各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子と、
前記サーバ装置から送信され前記受信手段により受信された制御データに従い、前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続を制御する制御手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
前記分電盤に対しデータを送信する送信手段と、
前記分電盤から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における気温の予測値を示す予測気温データに基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する電力消費量予測手段と、
前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における日照量の予測値を示す予測日照量データに基づき、前記分電盤の前記1以上の第3の入力端子に対し将来の所定期間内において入力される電力量の予測値を特定する発電量予測手段と、
前記電力消費量予測手段により特定された電力量の予測値と、前記発電量予測手段により特定された電力量の予測値とに基づき、所定の規則に従い、前記分電盤において前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続の制御を指示する制御データを生成する制御データ生成手段と
を備え、
前記サーバ装置の前記送信手段は、前記制御データ生成手段により生成された制御データを前記分電盤に送信する
電力入出力管理システム。
【請求項2】
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該第3の出力端子に対し配電経路を介して接続されている1以上の電力消費装置の各々の種類を識別するデータである電力消費装置識別データと、当該電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置により消費される電力量の推定値を示す装置毎電力消費量データとを記憶し、
前記サーバ装置の前記電力消費量予測手段は、前記予測気温データにより示される気温において、前記記憶手段に記憶されている前記電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置が将来の所定期間内に運転される運転時間の予測値を特定し、当該特定した運転時間の予測値に基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する
請求項1に記載の電力入出力管理システム。
【請求項3】
前記分電盤は、前記1以上の第1の入力端子の各々に関し、当該第1の入力端子に対する商用発電装置からの電力の入力の状態を示す入力状態データを生成する入力状態データ生成手段を備え、
前記分電盤の前記送信手段は、前記入力状態データ生成手段により生成された入力状態データを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置の前記受信手段は、前記分電盤から送信されてくる入力状態データを受信し、
前記サーバ装置は、自機の前記受信手段により受信された入力状態データに基づき、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失したか否か、および当該喪失からの復旧が行われたか否かを判定する判定手段を備え、
前記サーバ装置の前記制御データ生成手段は、前記判定手段による判定結果に従い、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失している間、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失していない間において前記制御データの生成に用いる所定の規則とは異なる所定の規則に従い、前記制御データの生成を行う
請求項1または2に記載の電力入出力管理システム。
【請求項4】
前記分電盤は、
前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々に関し、当該入力端子に入力された電力量を示す入力電力量データを生成する入力電力量データ生成手段と、
前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該出力端子に出力された電力量を示す出力電力量データを生成する出力電力量データ生成手段と
を備え、
前記分電盤の前記送信手段は、前記入力電力量データ生成手段により生成された入力電力量データおよび前記出力電力量データ生成手段により生成された出力電力量データを前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置の前記受信手段は、前記分電盤から送信されてくる入力電力量データおよび出力電力量データを受信し、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記サーバ装置の前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている出力電力量データに基づき、前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記サーバ装置の前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている入力電力量データに基づき、前記入力される電力量の予測値の特定を行う
請求項1乃至3のいずれかに記載の電力入出力管理システム。
【請求項5】
前記サーバ装置の前記受信手段は、各々異なる住宅内に配置された複数の前記分電盤から送信されてくる前記入力電力量データおよび前記出力電力量データを受信し、
前記サーバ装置の前記記憶手段は、前記サーバ装置の前記受信手段により前記複数の分電盤から各々受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記サーバ装置の前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する出力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記サーバ装置の前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する入力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記入力される電力量の予測値の特定を行う
請求項4に記載の電力入出力管理システム。
【請求項6】
前記サーバ装置は、前記複数の分電盤の各々と公衆ネットワークを介してデータ通信を行うパブリックサーバ装置と、前記複数の分電盤の各々に関し当該分電盤とプライベートネットワークを介してデータ通信を行うホームサーバ装置とを有する
請求項5に記載の電力入出力管理システム。
【請求項7】
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子とを備える分電盤に対し、データを送信する送信手段と、
前記分電盤から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における気温の予測値を示す予測気温データと、前記分電盤の配置されている地域における将来の所定期間内における日照量の予測値を示す予測日照量データとを取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された前記予測気温データに基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する電力消費量予測手段と、
前記取得手段により取得された前記予測日照量データに基づき、前記分電盤の前記1以上の第3の入力端子に対し将来の所定期間内において入力される電力量の予測値を特定する発電量予測手段と、
前記電力消費量予測手段により特定された電力量の予測値と、前記発電量予測手段により特定された電力量の予測値とに基づき、所定の規則に従い、前記分電盤において前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続の制御を指示する制御データを生成する制御データ生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記制御データ生成手段により生成された制御データを前記分電盤に送信する
サーバ装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該第3の出力端子に対し配電経路を介して接続されている1以上の電力消費装置の各々の種類を識別するデータである電力消費装置識別データと、当該電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置により消費される電力量の推定値を示す装置毎電力消費量データとを取得し、
前記記憶手段は、前記取得手段により取得された前記電力消費装置識別データと前記装置毎電力消費量データとを記憶し、
前記電力消費量予測手段は、前記予測気温データにより示される気温において、前記記憶手段に記憶されている前記電力消費装置識別データにより識別される種類の電力消費装置が将来の所定期間内に運転される運転時間の予測値を特定し、当該特定した運転時間の予測値に基づき、前記分電盤の前記複数の第3の出力端子の各々に対し将来の所定期間内において出力される電力量の予測値を特定する
請求項7に記載のサーバ装置。
【請求項9】
前記受信手段は、前記分電盤の前記1以上の第1の入力端子の各々に関し当該第1の入力端子に対する商用発電装置からの電力の入力の状態を示す入力状態データを、前記分電盤から受信し、
前記受信手段により受信された入力状態データに基づき、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失したか否か、および当該喪失からの復旧が行われたか否かを判定する判定手段を備え、
前記制御データ生成手段は、前記判定手段による判定結果に従い、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失している間、前記分電盤に対する商用発電装置からの電力供給が喪失していない間において前記制御データの生成に用いる所定の規則とは異なる所定の規則に従い、前記制御データの生成を行う
請求項7または8に記載のサーバ装置。
【請求項10】
前記受信手段は、前記分電盤の前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々に関し当該入力端子に入力された電力量を示す入力電力量データと、前記分電盤の前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々に関し当該出力端子に出力された電力量を示す出力電力量データとを、前記分電盤から受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている出力電力量データに基づき、前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている入力電力量データに基づき、前記入力される電力量の予測値の特定を行う
請求項7乃至9のいずれかに記載のサーバ装置。
【請求項11】
前記受信手段は、各々異なる住宅内に配置された複数の前記分電盤から送信されてくる前記入力電力量データおよび前記出力電力量データを受信し、
前記記憶手段は、前記受信手段により前記複数の分電盤から各々受信された入力電力量データおよび出力電力量データを記憶し、
前記電力消費量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する出力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記出力される電力量の予測値の特定を行い、
前記発電量予測手段は、前記記憶手段に記憶されている一の分電盤に関する入力電力量データに基づき、当該一の分電盤とは異なる他の分電盤に関する前記入力される電力量の予測値の特定を行う
請求項10に記載のサーバ装置。
【請求項12】
前記複数の分電盤の各々と公衆ネットワークを介してデータ通信を行うパブリックサーバ装置と、前記複数の分電盤の各々に関し当該分電盤とプライベートネットワークを介してデータ通信を行うホームサーバ装置とを有する
請求項11に記載のサーバ装置。
【請求項13】
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子とを備える分電盤との間でネットワークを介してデータ通信を行う通信手段を備えたコンピュータ装置を、
請求項7乃至12のいずれかに記載のサーバ装置が備える前記送信手段、前記受信手段、前記記憶手段、前記取得手段、前記電力消費量予測手段、前記発電量予測手段および前記制御データ生成手段として機能させるプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータ装置を、請求項9乃至12のいずれかに記載のサーバ装置が備える前記判定手段として機能させる請求項13に記載のプログラム。
【請求項15】
サーバ装置から送信されてくるデータを受信する受信手段と、
前記サーバ装置に対しデータを送信する送信手段と、
1以上の商用発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第1の入力端子と、
前記1以上の商用発電装置の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第1の出力端子と、
1以上の蓄電池の各々に対し各々電力の出力を行う1以上の第2の出力端子と、
前記1以上の蓄電池の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第2の入力端子と、
太陽光発電装置を含む1以上の自家発電装置の各々から各々電力の入力を受ける1以上の第3の入力端子と、
各々1以上の電力消費装置が接続される複数の配電経路の各々に対し各々電力の出力を行う複数の第3の出力端子と、
前記サーバ装置から送信され前記受信手段により受信された制御データに従い、前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々と、前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々との間の接続を制御する制御手段と
を備える分電盤。
【請求項16】
前記1以上の第1の入力端子の各々に関し、当該第1の入力端子に対する商用発電装置からの電力の入力の状態を示す入力状態データを生成する入力状態データ生成手段を備え、
前記送信手段は、前記入力状態データ生成手段により生成された入力状態データを前記サーバ装置に送信する
請求項15に記載の分電盤。
【請求項17】
前記1以上の第1の入力端子、前記1以上の第2の入力端子および前記1以上の第3の入力端子の各々に関し、当該入力端子に入力された電力量を示す入力電力量データを生成する入力電力量データ生成手段と、
前記1以上の第1の出力端子、前記1以上の第2の出力端子および前記複数の第3の出力端子の各々に関し、当該出力端子に出力された電力量を示す出力電力量データを生成する出力電力量データ生成手段と
を備え、
前記送信手段は、前記入力電力量データ生成手段により生成された入力電力量データおよび前記出力電力量データ生成手段により生成された出力電力量データを前記サーバ装置に送信する
請求項15または16に記載の分電盤。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−31271(P2013−31271A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−164842(P2011−164842)
【出願日】平成23年7月27日(2011.7.27)
【出願人】(510259932)ソーラー・エナジー・ソリューションズ株式会社 (3)
【出願人】(500236051)株式会社日本エコシステム (1)
【出願人】(393020672)株式会社マイスターエンジニアリング (1)
【Fターム(参考)】