説明

電力変換装置

【課題】電力変換部が備える複数の電力変換器の各出力電圧に関する制御を効率的に行うことができる電力変換装置を提供すること。
【解決手段】実施形態の一態様に係る電力変換装置は、電力変換部と制御部とを備える。電力変換部は、同一周期の基準信号に基づいて電圧を出力し、基準信号の位相がそれぞれ基準信号の周期の1/2N(Nは、2以上の整数)周期分ずつずれたN個の電力変換器を有する。制御部は、基準信号の1/2周期を制御周期としてN個の電力変換器のそれぞれを制御し、N個の電力変換器の制御タイミングをそれぞれ基準信号の周期の1/2N周期分ずつずらした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電力変換器を有する電力変換部と、電力変換部の動作を制御する制御装置とを備えた電力変換装置がある。電力変換装置では、制御装置が電力変換部における各電力変換器の動作を制御することにより、交流または直流の電源から入力される入力電力を交流の出力電力へ変換して出力する。
【0003】
かかる電力変換装置として、制御装置が電力変換部における複数の電力変換器の出力電圧を制御することにより、電力変換部から出力される出力電流をフィードバック制御するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−155786号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
実施形態の一態様は、電力変換部が備える複数の電力変換器の各出力電圧に関する制御を効率的に行うことができる電力変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一態様に係る電力変換装置は、電力変換部と制御部とを備える。電力変換部は、同一周期の基準信号に基づいて電圧を出力し、前記基準信号の位相がそれぞれ前記周期の1/2N(Nは、2以上の整数)周期分ずつずれたN個の電力変換器を有する。前記制御部は、前記基準信号の1/2周期を制御周期として前記N個の電力変換器のそれぞれを制御し、前記N個の電力変換器の制御タイミングをそれぞれ前記基準信号の周期の1/2N周期分ずつずらした。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、電力変換部が備える複数の電力変換器の各出力電圧に関する制御の応答性を向上させることができる電力変換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施形態に係る電力変換装置を示す説明図である。
【図2】図2は、実施形態に係る電力変換装置の具体的構成の一例を示す説明図である。
【図3】図3は、実施形態に係る電流変換器の回路の一例を示す説明図である。
【図4】図4は、実施形態に係る電力変換装置の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図5A】図5Aは、実施形態の変形例1に係る電力変換装置を示す説明図である。
【図5B】図5Bは、実施形態の変形例2に係る電力変換装置を示す説明図である。
【図6】図6は、実施形態の変形例3に係る電力変換装置を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願の開示する電力変換装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。以下では、電力変換装置が備える複数の電力変換器の動作をPWM(Pulse Width Modulation)制御して各電力変換器の出力電圧を制御することにより、電力変換装置が所定の負荷へ出力する出力電流をフィードバック制御する電力変換装置について説明する。
【0010】
図1は、実施形態に係る電力変換装置を示す説明図である。図1に示すように、電力変換装置1は、電力変換部2と制御部3とを備え、所定の負荷4へ単相の交流電流を出力する装置である。
【0011】
電力変換部2は、交流または直流の入力電圧を交流の出力電圧へ変換するN(Nは、2以上の整数)個の電力変換器2−1〜2−Nを備える。また、制御部3は、電力変換部2が備えるN個の電力変換器2−1〜2−Nの各動作を制御することにより、電力変換部2から所定の負荷へ出力される出力電流を制御する。
【0012】
かかる電力変換装置1の電力変換器2−1〜2−Nは、同一周期の基準信号に基づいて電圧を出力する。ここで、基準信号は、各電力変換器2−1〜2−NをPWM制御するために用いる三角波のキャリア信号である。また、電力変換装置1では、各電力変換器2−1〜2−Nに対応するN個のキャリア信号の位相を、それぞれキャリア信号の周期(以下、「キャリア周期」と記載する)の1/2N周期分ずつずらしている。
【0013】
そして、制御部3は、キャリア信号の1/2周期を制御周期としてN個の電力変換器2−1〜2−Nのそれぞれを制御する。さらに、制御部3は、N個の電力変換器2−1〜2−Nの制御タイミングを、それぞれキャリア周期の1/2N周期分ずつずらして制御を行う。なお、電力変換装置1における制御タイミングの具体的な一例については、図4を参照して後述する。
【0014】
これにより、電力変換装置1は、N個のキャリア信号の値が極値(極大値および極小値)に達する各タイミングで、各電力変換器2−1〜2−Nの出力電圧を順番に制御することができる。これにより、電力変換装置1は、電力変換部2が備えるN個の電力変換器2−1〜2−Nの各出力電圧に関する制御を効率的に行うことができる。
【0015】
また、電力変換装置1は、N個のキャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、すなわち、キャリア周期の1/2N周期という等しい時間間隔で電力変換器2−1〜2−Nの電圧制御を行うので、電圧制御の安定性を向上させることができる。
【0016】
次に、図2を参照して電力変換装置1の具体的な構成の一例について説明する。図2は、実施形態に係る電力変換装置1の具体的構成の一例を示す説明図である。なお、以下では、電力変換部2が2個の電力変換器11、21を備える場合について説明する。
【0017】
図2に示すように、電力変換装置1は、三相交流電圧を単相交流電圧へ変換して出力する第1セル10および第2セル20と、第1セル10および第2セル20の動作を制御する主制御器30とを備える。
【0018】
第1セル10は、電源16と、電力変換器11と、電流検出器12と、副制御器13とを備える。また、副制御器13は、A/D(アナログ/デジタル)変換部14と、PWM演算部15とを備える。第2セル20は、第1セル10と同様に、電源26と、電力変換器21と、電流検出器22と、副制御器23とを備える。また、副制御器23は、A/D変換部24と、PWM演算部25とを備える。
【0019】
ここで、第1セル10における電力変換器11の出力および第2セル20における電力変換器21の出力は、互いに直列に接続される。すなわち、図2に示す電力変換装置1は、直列多重電力変換装置である。なお、図1に示す電源16、26は、互いに絶縁された三相交流電圧を出力する三相交流電源である。
【0020】
このように、第1セル10および第2セル20は、同様の構成である。具体的には、電力変換器11、21は、電源16、26から入力される三相交流電圧を直流電圧へ変換した後、直流電圧を単相交流電圧へ変換する電力変換回路である。
【0021】
かかる電力変換器11、21は、複数のスイッチング素子を備えており、PWM演算部15から入力される駆動信号によって各スイッチング素子のONおよびOFFを切替えることにより、高、中、低の3レベルの出力電圧で単相交流電流を出力する。
【0022】
なお、電力変換器11、21は、3レベルの出力電圧を出力する電力変換回路に限定するものではなく、2レベル以上の任意のレベルの出力電圧を出力する電力変換回路であってもよい。ここで、図3を参照して、電力変換器11、21の回路構成の一例について説明する。
【0023】
図3は、実施形態に係る電流変換器11、21の回路の一例を示す説明図である。図3に示すように、電力変換器11、21は、PWM演算部15から入力される駆動信号に基づいて動作することにより、端子Tc1〜Tc3(以下、入力端子Tcとも記載する)と端子Ta、Tbとの間で電力変換動作を行う回路である。
【0024】
かかる電力変換器11、21は、コンバータ回路111と、平滑回路112と、インバータ回路113とを備える。コンバータ回路111は、電源16から入力端子Tcへ入力される3相交流電圧を直流電圧へ整流する回路である。
【0025】
具体的には、コンバータ回路111は、直列接続されたダイオードD32、D33と、直列接続されたダイオードD34、D35と、直列接続されたダイオードD36、D37とが並列接続された回路である。
【0026】
なお、ここでは、コンバータ回路111として全波整流回路を一例に挙げて説明したが、コンバータ回路111はこれに限られるものではなく、スイッチング素子によって構成し、交流電力を直流電力に整流するようにスイッチング素子を制御してもよい。
【0027】
平滑回路112は、コンバータ回路111によって整流された直流電圧を平滑する回路である。具体的には、平滑回路112は、2つのコンデンサC20、C21が直列接続された回路であり、コンバータ回路111に対して並列接続される。
【0028】
インバータ回路113は、平滑回路112によって平滑された直流電圧を単相の交流電圧へ変換して端子Ta、Tbへ出力する回路である。具体的には、インバータ回路113は、直列に接続された4つのスイッチング素子Q20〜Q23と、直列に接続された4つのスイッチング素子Q24〜Q27とが並列接続された回路を備える。
【0029】
また、スイッチング素子Q20、Q21の接続点と、スイッチング素子Q22、Q23の接続点との間には、2つのダイオードD20、D21が直列に接続される。また、スイッチング素子Q24、Q25の接続点と、スイッチング素子Q26、Q27の接続点との間には、2つのダイオードD22、D23が直列に接続される。
【0030】
また、ダイオードD20、D21の接続点と、ダイオードD22、D23の接続点と、コンデンサC20、C21の接続点とは接続される。また、スイッチング素子Q21、Q22接続点は、端子Taと接続され、スイッチング素子Q25、Q26の接続点は、端子Tbと接続される。ここで、スイッチング素子Q20〜Q27としては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの半導体スイッチが用いられる。
【0031】
かかるインバータ回路113は、PWM演算部15から入力される駆動信号および駆動信号の入力タイミングに基づき、スイッチング素子Q20〜Q27のONおよびOFFの組合せを切替える。これにより、インバータ回路113は、端子Ta、Tbから高、中、低の3レベルの出力電圧を出力する。
【0032】
図2に戻り、電流検出器12、22は、電力変換器11、21に共通する状態量として、電力変換器11、21から出力される出力電流の電流値を検出する検流器である。かかる電流検出器12、22は、検出したアナログの電流値を副制御器13、23のA/D変換部14、24へ出力する。A/D変換部14、24は、電流検出器12、22から入力されるアナログの電流値をデジタルの電流値へ変換して主制御器30へ出力する。
【0033】
主制御器30は、第1セル10および第2セル20の動作を統括制御する制御装置であり、ACR(Automatic Current Regulator:自動電流制御器)部31を備える。ACR部31は、電流検出器12、22から入力される電流値と、外部から入力される所望の電流指令値(図示略)とを近付けるための電圧指令値をPWM演算部15、25のそれぞれへ制御信号として出力する。
【0034】
PWM演算部15、25は、PWM演算の際に参照する基準信号となる三角波のキャリア信号を生成するキャリア生成部(図示略)を備える。そして、PWM演算部15、25は、主制御器30から入力される制御信号とキャリア信号とを比較してPWM演算を行うことにより矩形波であるPWM信号を生成し、かかるPWM信号を駆動信号として電力変換器11、21へ出力する。
【0035】
電力変換器11、21は、PWM演算部15、25から入力されるPWM信号に基づいて複数のスイッチング素子Q20〜Q27のONおよびOFFの組合せを変更することにより、高、中、低の3レベルの出力電圧を出力する。
【0036】
これにより、電力変換部2から負荷4へは、電力変換器11、21のPWM制御された出力電圧が加算された出力電圧が出力される。こうして、電力変換装置1は、各電力変換器11、21の出力電圧をPWM制御することにより、負荷4へ出力する出力電流をフィードバック制御する。
【0037】
このように、図2に示す電力変換装置1の制御部3は、2個の電力変換器11、21のそれぞれに対応して設けられ、対応する電力変換器11、21を制御する2個の副制御器13、23を備える。さらに、制御部3は、2個の副制御器13、23に対してそれぞれ制御信号を出力することにより2個の副制御器13、23を制御する主制御器30を備える。
【0038】
かかる電力変換装置1は、電力変換器11、21の個数に応じて、各電力変換器11、21のキャリア信号の位相差、電力変換器11、21の制御周期、および制御タイミングを適正化することで、電力変換器11、21を効率的に制御する。かかる点については、以下に、図1および図4を参照して説明する。図4は、実施形態に係る電力変換装置1の動作の一例を示すタイミングチャートである。
【0039】
なお、以下では、第1セル10におけるPWM演算部15のキャリア信号を第1キャリア信号と称し、第2セル20におけるPWM演算部25のキャリア信号を第2キャリア信号と称する。図4に示すように、電力変換装置1では、第1キャリア信号および第2キャリア信号のキャリア周期Tcは、同一周期である。
【0040】
また、第1キャリア信号の位相と第2キャリア信号の位相には、キャリア周期Tcの1/4周期分の位相差が設けられる。すなわち、本実施形態では、第2キャリア信号の値は、第1キャリア信号からキャリア周期Tcの1/4周期に相当する時間、遅れたタイミングで極値(極大値および極小値)に達する。これを実現するため主制御器30は、第1キャリアと第2キャリアの双方を内部で作り出している。そして、主制御器30は、第1キャリアの開始タイミングを第1キャリアのキャリア周期毎に副制御器13に通知し、第2キャリアの開始タイミングを第2キャリアの周期毎に副制御器23に通知する。副制御器13および副制御器23は、これらの通知を受けてからそれぞれのキャリア信号をキャリア周期毎にスタートさせるようにする。
【0041】
なお、図1に示したように、電力変換部2がN個の電力変換器2−1〜2−Nを備える場合には、N個の各キャリア信号の位相には、各キャリア周期Tcの1/2N周期分の位相差が設けられる。
【0042】
また、電力変換装置1では、第1セル10の副制御器13は、第1キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、電流検出器12の検出した第1セル10の電力変換器11の出力電流を取得する。一方、第2セル20の副制御器23は、第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、電流検出器22の検出した第2セル20の電力変換器21の出力電流を取得する。これは、PWM制御により振動する電流の平均値を検出するためである。
【0043】
例えば、第1セル10では、副制御器13は、第1キャリア信号の値が極小値に達した時刻T1[n−1]のタイミングで、A/D変換器14に対し電流検出器12が検出した第1セル10の出力電流のA/D変換を行うよう指令する。A/D変換部14は、電流検出器12から入力される電流値をA/D変換して主制御器30のACR部31へ出力する。
【0044】
主制御器30では、時刻T1[n−1]のタイミングでA/D変換されたA/D変換部14からの電流値の入力を取り込み、ACR部31がA/D変換部14から入力される電流値と所望の電流指令値とを近付けるための電圧指令値を算出し、時刻T1[n−1]からキャリア1/4周期後の時刻T2[n−1]に極値(この場合は極小値)に達する第2キャリア信号に対応する第2セル20の副制御器23へ制御信号として出力する。
【0045】
第2セル20では、副制御器23のPWM演算部25がACR部31から入力される制御信号と第2キャリア信号とに基づき、公知の3レベルインバータ駆動のためのPWM演算を行うことにより、電力変換器21のスイッチング素子Q20〜Q27を駆動するPWM信号を生成する。そして、PWM演算部25は、第2キャリア信号の値が極小値に達する時刻T2[n−1]のタイミングで、PWM信号を第2セル20の駆動信号として第2セル20の電力変換器21へ出力する。
【0046】
そして、電力変換器21は、PWM演算部25から入力される駆動信号に基づいて、スイッチング素子Q20〜Q27を駆動して、出力電圧を発生する。このように、電力変換装置1では、第1キャリア信号の値が極小値に達してから第2キャリア信号の値が極小値に達するまでのキャリア周期Tcの1/4周期の間に、第2セル20における電力変換器21の駆動信号を生成する。そして、第2キャリア信号の値が極小値に達したタイミングで、第2セル20における電力変換器21の出力電圧を切替える。
【0047】
また、第2セル20では、副制御器23は、第2キャリア信号の値が極小値に達した時刻T2[n−1]のタイミングで、A/D変換器24に対し電流検出器22が検出した第2セル20における電力変換器21の出力電流のA/D変換を行うよう指令する。A/D変換部24は、電流検出器22から入力される電流値をA/D変換して主制御器30のACR部31へ出力する。
【0048】
主制御器30では、時刻T2[n−1]のタイミングでA/D変換されたA/D変換部24からの電流値の入力を取り込み、ACR部31がA/D変換部24から入力される電流値と所望の電流指令値とを近付けるための電圧指令値を算出し、時刻T2[n−1]からキャリア1/4周期後の時刻T1[n]に極値(この場合は極大値)に達する第1キャリア信号に対応する第1セル10の副制御器13へ制御信号として出力する。
【0049】
ここで、主制御器30が第1セル10の副制御器13へ制御信号を出力することが可能なのは、前述のとおり、主制御器30が第1キャリアと第2キャリアを内部で作り出しているからである。主制御器30は内部で作り出している第1キャリアと第2キャリアを参照し、それぞれのキャリアの現在値、増加中か減少中かを判定し、時刻T2[n−1]に極値に達するのが第2キャリア信号であること、時刻T1[n]で極値に達するのが第1キャリアであることを判定できる。こうして主制御器30は、副制御器13へ制御信号を出力することができる。
【0050】
主制御器30から制御信号が入力された第1セル10では、副制御器13のPWM演算部15がACR部31から入力される制御信号と第1キャリア信号とに基づき、公知の3レベルインバータ駆動のためのPWM演算を行うことにより、電力変換器11のスイッチング素子Q20〜Q27を駆動するPWM信号を生成する。そして、PWM演算部15は、第1キャリア信号の値が極大値に達した時刻T1[n]のタイミングで、PWM信号を第1セル10の駆動信号として第1セル10の電力変換器11へ出力する。
【0051】
電力変換器11は、PWM演算部15から入力される駆動信号に基づいて、スイッチング素子Q20〜Q27を駆動して、出力電圧を発生する。このように、電力変換装置1では、第2キャリア信号の値が極小値に達してから第1キャリア信号の値が極大値に達するまでのキャリア周期Tcの1/4周期の間に、第1セル10における電力変換器11の駆動信号を生成する。そして、第1キャリア信号の値が極大値に達したタイミングで、第1セル10における電力変換器11の出力電圧を切替える。
【0052】
その後、主制御器30および副制御器13、23は、上記した処理を繰り返す。すなわち、電力変換装置1では、以後、第1キャリア信号および第2キャリア信号の値が極値に達する時刻T2[n]、T1[n+1]、T2[n+1]・・・の各タイミングで、第2セル20の電力変換器21および第1セル10の電力変換器11が順次制御される。
【0053】
なお、図4に示す例では、第1キャリア信号および第2キャリア信号が極値に達するタイミングで、各キャリア信号に対応する電流検出器12、22が出力電流の検出を行う場合について説明したが、出力電流の検出タイミングは、これに限定するものではない。
【0054】
すなわち、電流検出器12、22は、対応する第1セル10または第2セル20におけるキャリア信号の1周期において2回、半周期の時間間隔で、電流値を検出するように構成されてもよい。
【0055】
上述したように、実施形態に係る電力変換装置1は、N個(Nは、2以上の整数)の電力変換器を備える。これらN個の電力変換器は、周期が同一のN個の基準信号に基づいて電圧を出力する。また、N個の各基準信号は、基準信号の周期の1/2N周期に相当する時間ずつずれたタイミングで極値に達するように位相差が設けられる。
【0056】
そして、N個の電力変換器を制御する制御部3は、基準信号の1/2周期を制御周期としてN個の電力変換器のそれぞれを制御する。このとき、制御部は、N個の電力変換器の制御タイミングを、キャリア周期Tcの1/2N周期分ずつずらして各電力変換器の制御を行う。
【0057】
これにより、制御部3は、図4に示す動作の例では、第1キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、第1セル10の電力変換器11を制御し、第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、第2セル20の電力変換器21を制御することができる。このように、制御部は、N個の電力変換器を効率的に制御することができる。
【0058】
なお、電力変換器がN(Nは、2以上の整数)個の場合、制御部は、互いに1/2N周期だけずれたN個の基準信号を各電力変換器に割り当て、キャリア周期Tcの1/2周期の間に、1個の電力変換器あたりキャリア周期Tcの1/2N周期に相当する時間で各電力変換器の駆動信号を順次生成し、各電力変換器へ順次出力する。
【0059】
これにより、電力変換器がN個の場合であっても、各電力変換器の制御周期の開始時点と、開始点からキャリア周期Tcの1/2周期経過した時点との両時点において、各電力変換器の出力電圧を順次切替えることができる。
【0060】
また、制御部3は、N個の電力変換器に対し、それぞれ基準信号の周期の1/2周期という均等な時間間隔で動作制御を行うことで、N個の各電力変換器に対する単位時間当たりの処理負荷を均等にすることができる。これにより、制御部3は、電力変換装置1の出力電圧に関する制御を安定して行うことができる。
【0061】
また、電力変換装置1は、N個の電力変換器の出力同士が直列に接続された直列多重電力変換装置であるので、各電力変換器の出力電圧をPWM制御することにより、負荷へ出力する出力電流を容易に制御することができる。
【0062】
また、電力変換装置は、N個の各電力変換器に対応して1対1に設けられたN個の副制御器と、各副制御器の動作を制御する主制御器とを備える。そして、電力変換装置では、N個の電力変換器に共通する状態量として、各電力変換器の出力電流を検出し、かかる共通の状態量に基づいて主制御器がN個の副制御器に対する制御信号を生成する。
【0063】
このように、主制御器が制御信号の生成に用いる情報は、N個の電力変換器に共通する状態量である。したがって、主制御器が生成する制御信号は、任意の副制御器へ適用することができる。
【0064】
すなわち、主制御器は、次に極値に達する基準信号がどの基準信号であっても、次に極値に達する基準信号に対応した副制御器へ直近に生成した制御信号を出力して副制御器の動作を適切に制御することができる。これにより、主制御器は、電力変換部2が備えるN個の電力変換器の各出力電圧に関する制御を効率的に行うことができる。
【0065】
また、電力変換装置の主制御器は、基準信号の周期の1/2N(Nは、電力変換器の個数)周期で制御信号を副制御器へ出力するが、基準信号の周期の1/(2N・M)周期(Mは、自然数)で制御信号を出力してもよい。かかる構成とする場合、副制御器の制御周期を基準信号の周期の1/2Mとする。
【0066】
かかる構成によれば、電力変換装置1は、制御周期をより短くすることによって、単位時間当たりの制御回数を増加させることができるので、出力電流のフィードバック制御の精度をさらに向上させることができる。
【0067】
なお、図2に示す電力変換装置1の構成は一例であり、以下のように構成を変更した場合であっても、図1に示す電力変換装置1と同様の効果が生起される。以下、実施形態に係る電力変換装置1の変形例1〜3を説明する。
【0068】
(変形例1)
図5Aは、実施形態の変形例1に係る電力変換装置1aを示す説明図である。なお、図5Aでは、図2に示す構成要素と同一の構成要素に対して同一の符号を付した。図5Aに示すように、電力変換装置1aは、第2セル20aの構成および主制御器30aの動作が、図2に示す電力変換装置1とは異なる。
【0069】
具体的には、第2セル20aは、電力変換器21と副制御器23aを備え、副制御器23aは、PWM演算部25を備える。すなわち、第2セル20aは、図2に示す電流検出器22およびA/D変換部24を備えていない。なお、本変形例では、第1セル10の副制御器13、第2セル20aの副制御器23a、主制御器30aが電力変換部2を制御する制御部3aとして機能する。
【0070】
ここで、第1セル10の電力変換器11および第2セル20aの電力変換器21の出力は、直列に接続される。したがって、電力変換器11、21の出力電流は、略同一とみなすことができる。
【0071】
このため、電力変換装置1aにおいては、主制御器30aは、図4に示す第1キャリア信号および第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、電流検出器12が接続されているA/D変換器14に対して、電流検出器12が検出した出力電流のA/D変換を指令する。A/D変換部14は、電流検出器12から入力される電流値をA/D変換して主制御器30aのACR部31aへ出力する。そして、ACR部31aは、第1セル10の電流検出器12によって検出された電流値に基づいて第1セル10の副制御器13および第2セル20aの副制御器23aに対する制御信号を生成し、副制御器13および副制御器23aへ出力する。
【0072】
続いて、第1セル10では、副制御器13のPWM演算部15が主制御器30aから入力される制御信号に基づいてPWM信号を生成し、図4に示す第1キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで第1セル10の電力変換器11へ駆動信号として出力する。
【0073】
一方、第2セル20aでは、副制御器23aのPWM演算部25が主制御器30aから入力される制御信号に基づいてPWM信号を生成する。そして、PWM演算部25は、生成したPWM信号を、図4に示す第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで第2セル20aの電力変換器21へ駆動信号として出力する。
【0074】
これにより、電力変換装置1aでは、図1に示す電力変換装置1と同様に、各電力変換器11、21の動作制御を均等且つ効率的に行うことができる。しかも、第2セル20aには、電流検出器22およびA/D変換部24を設ける必要がない。したがって、本変形例によれば、構成が簡易で安価な第2セル20aを用いて電力変換装置1aが構成される。次に、変形例2について説明する。
【0075】
(変形例2)
図5Bは、実施形態の変形例2に係る電力変換装置1bを示す説明図である。なお、図5Bでは、図2および図5Aに示す構成要素と同一の構成要素に対して同一の符号を付した。図5Bに示すように、電力変換装置1bは、変形例1に係る第2セル20aと構成が同様の第1セル10bおよび第2セル20aを備える。
【0076】
また、電力変換装置1bの主制御器30bは、電流検出器12bと、ACR部31bと、A/D変換部32bとを備える。なお、本変形例では、第1セル10bの副制御器13b、第2セル20aの副制御器23a、主制御器30bが電力変換部2を制御する制御部3bとして機能する。
【0077】
ここで、第1セル10bの電力変換器11および第2セル20aの電力変換器21の出力および負荷4は、直列に接続される。したがって、電力変換器11、21の出力電流と負荷4へ出力される出力電流とは、略同一とみなすことができる。
【0078】
このため、主制御器30bでは、負荷4へ出力される出力電流の電流値を電流検出器12bによって検出する。かかるA/D変換部32bは、図4に示す第1キャリア信号および第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで、主制御器30bの指令により、電流検出器12bの検出した出力電流のA/D変換を行う。
【0079】
続いて、主制御器30bでは、A/D変換部32bがA/D変換した電流値をACR部31bへ出力する。ACR部31bは、A/D変換部32bから入力される電流値と所望の電流指令値とを近づけるための電圧指令値を制御信号として第1セル10bの副制御器13bおよび第2セル20aの副制御器23aへ出力する。
【0080】
続いて、第1セル10bでは、副制御器13bのPWM演算部15が主制御器30bから入力される制御信号に基づいてPWM信号を生成する。そして、PWM演算部15は、生成したPWM信号を、図4に示す第1キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで第1セル10bの電力変換器11へ駆動信号として出力する。
【0081】
一方、第2セル20aでは、副制御器23aのPWM演算部25が主制御器30bから入力される制御信号に基づいてPWM信号を生成する。そして、PWM演算部25は、生成したPWM信号を、図4に示す第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングで第2セル20aの電力変換器21へ駆動信号として出力する。
【0082】
これにより、電力変換装置1bでは、図1に示す電力変換装置1と同様に、各電力変換器11、21の動作制御を均等且つ効率的に行うことができる。しかも、第1セル10bおよび第2セル20aには、電流検出器12、22およびA/D変換部14、24を設ける必要がない。したがって、本変形例によれば、より構成が簡易で安価な第1セル10bおよび第2セル20aを用いて電力変換装置1bが構成される。次に、変形例3について説明する。
【0083】
(変形例3)
図6は、実施形態の変形例3に係る電力変換装置1cを示す説明図である。図6に示すように、電力変換装置1cは、3相交流電流によって動作するモータ4cのU相、V相、W相へそれぞれ単相の交流電流を出力する装置である。
【0084】
かかる電力変換装置1cは、電力変換部2cと、主制御器30cとを備える。電力変換部2cは、出力が直列に接続された第1セルU1および第2セルU2と、出力が直列に接続された第1セルV1および第2セルV2と、出力が直列に接続された第1セルW1および第2セルW2とを備える。
【0085】
ここで、第1セルU1は、図5Bに示す第1セル10bと電源16とを備える。他の第1セルV1、W1および第2セルU2、V2、W2は、いずれも第1セルU1と同一の構成である。なお、第1セルU1、V1、W1および第2セルU2、V2、W2がそれぞれ備える計6個の電源16は、互いに絶縁されたものである。
【0086】
そして、第1セルU1の出力端子は、モータ4cにおけるU相の入力端子へ接続される。また、第1セルV1の出力端子は、モータ4cにおけるV相の入力端子へ接続される。また、第1セルW1の出力端子は、モータ4cにおけるW相の入力端子へ接続される。一方、第2セルU2、V2、W2は、反負荷側の中性点で互いに接続されてスター結線となる。
【0087】
また、電力変換部2cは、モータ4cのU相へ出力する出力電流を検出する電流検出器12uと、モータ4cのV相へ出力する出力電流を検出する電流検出器12vとを備える。
【0088】
また、主制御器30cは、ACR部31cとA/D変換部32cとを備える。A/D変換部32cは、電流検出器12u、12vによって検出されたU相およびV相の電流値をA/D変換し、ACR部31cへ出力する。
【0089】
また、A/D変換部32bは、U相およびV相の電流値からW相の電流値を算出する。すなわち、三相交流のモータ4cへ出力されるU相、V相、W相の各電流の和は0となる。かかる各電流値の関係から、A/D部32bは、W相の電流値を算出することができる。そして、A/D変換器32bは、算出したW相の電流値をA/D変換してACR部31cへ出力する。
【0090】
ここで三相の場合、各相に流れる電流は異なる値となる。従って、全セルを共通の制御量により制御することができた、変形例2までの実施例とは異なっている。
【0091】
具体的には、第1セルU1、V1、W1で同一の基準信号を、また第2セルU2、V2、W2で同一の基準信号を使用し、これらの基準信号が同一のセルが有する副制御器は同一の制御周期で制御を行なうことで、U相、V相、W相の電流値を同じタイミングで検出し、これら三つの電流値を同時に使用して制御を行うように構成する。
【0092】
この場合、第1セルU1、V1、W1に対する基準信号と第2セルU2、V2、W2に対する基準信号は1/4周期ずれている。また、第1セルU1、V1、W1に対する制御周期と第2セルU2、W2、V2に対する制御周期も1/4周期ずれている。
【0093】
そして、主制御器30cは、図4に示す第1キャリア信号および第2キャリア信号の値が極値に達する各タイミングでA/D変換器32cに対してA/D変換を指令する。A/D変換部32cは、主制御器30cからの指令により電流検出器12u、12vによって検出されたU相およびV相の電流値をA/D変換し、ACR部31cへ出力する。また、同時にA/D変換部32bは、U相およびV相の電流値からW相の電流値を算出し、A/D変換してACR部31cへ出力する。
【0094】
ACR部31cは、A/D変換部32cから入力される電流値を公知の三相/二相変換および回転座標変換(d−q変換)を行うことで、d−q軸上のId、Iqに変換する。主制御器30cは、モータ4cを制御するのに必要な励磁電流指令、トルク指令を公知のモータ制御手段で得ており、ACR部31cはこれらから電流指令IdrefおよびIqrefを演算し、電流値Id、Iqと電流指令値IdrefおよびIqrefとを近づけるための電圧指令値Vdref、Vqrefを制御信号として出力する。
【0095】
主制御器30cはこれら二つの電圧指令を公知の回転座標変換、二相/三相変換してU相、V相、W相の電圧指令に変換する。そして、主制御器30cはこれら三つの電圧指令を第1セルU1、V1、W1および第2セルU2、V2、W2へ制御周期毎に交互に、そしてそれぞれの制御周期で同時に出力する。
【0096】
そして、各第1セルU1、V1、W1および第2セルU2、V2、W2では、副制御器13bおよび23aの各PWM演算部15、25(図5B参照)が、それぞれ同じ制御周期の中で同時に、対応する各電力変換器11、21へ駆動信号を出力する。
【0097】
これにより、電力変換装置1cは、3相交流電流によって動作するモータ4cへ三相交流電流を出力する場合であっても、図1に示す電力変換装置1と同様に、各電力変換器11、21の動作制御を均等且つ効率的に行うことができる。
【0098】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細及び代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0099】
1、1a、1b、1c 電力変換装置
2、2c 電力変換部
3、3a、3b 制御部
2―1〜2−N、11、21 電力変換器
10、10b、U1、V1、W1 第1セル
20、20a、U2、V2、W2 第2セル
12、12b、12u、12v、22 電流検出器
13、13b、23、23a 副制御器
14、24、32b、32c A/D変換部
15、25 PWM演算部
30、30a、30b、30c 主制御器
31、31a、31b、31c ACR部
4 負荷
4c モータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一周期の基準信号に基づいて電圧を出力し、前記基準信号の位相がそれぞれ前記周期の1/2N(Nは、2以上の整数)周期分ずつずれたN個の電力変換器を有する電力変換部と、
前記基準信号の1/2周期を制御周期として前記N個の電力変換器のそれぞれを制御し、前記N個の電力変換器の制御タイミングをそれぞれ前記基準信号の周期の1/2N周期分ずつずらした制御部と
を備えることを特徴とする電力変換装置。
【請求項2】
前記N個の電力変換器に対する前記基準信号がずれる順番が、前記N個の電力変換器に対する前記制御タイミングのずれる順番と等しい
ことを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記N個の電力変換器のそれぞれに対応して設けられ、対応する前記電力変換器を制御するN個の副制御器と、
前記N個の副制御器に対してそれぞれ制御信号を出力することにより前記N個の副制御器を制御する主制御器と
を有し、
前記N個の副制御器の各々は、
前記主制御器から入力される前記制御信号に基づき対応する前記電力変換器の駆動信号を生成し、前記制御周期で当該電力変換器へ出力する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記主制御器は、
前記基準信号の周期の1/(2N・M)周期(Mは、自然数)で、前記制御信号を出力し、
前記副制御器は、
前記基準信号の周期の1/2M周期で、対応する前記電力変換器を制御する
ことを特徴とする請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記電力変換器に共通する所定の状態量を検出する状態量検出器
を備え、
前記主制御器は、
前記状態量検出器によって検出された前記状態量に基づいて前記制御信号を生成する
ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記主制御器は、
前記基準信号の1周期において2回、半周期の間隔で、前記状態量検出器の検出した前記所定の状態量を取得し、
前記状態量検出器によって検出された前記状態量に基づいて生成した前記制御信号を、前記基準信号が次に極値に達する前記電力変換器に対応する副制御器へ出力し、
前記副制御器は、
前記制御信号に基づいて前記駆動信号を生成し、前記基準信号が極値に達したタイミングで、前記電力変換器へ出力する
ことを特徴とする請求項5に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記所定の状態量は、
前記電力変換器の出力電流である
ことを特徴とする請求項6に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記N個の電力変換器は、
出力同士が直列接続される
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記N個の電力変換器を出力相毎にL個(Lは2以上の整数)備えることで、全体としてL個の出力相が構成され、
前記各出力相1個ずつ合計L個の前記電力変換器で前記基準信号の位相を同一とすることで、位相の異なる前記基準信号を合計N個備え、
前記制御部は、
前記基準信号が同一の前記電力変換器に対して同一の制御タイミングで制御を行う
ことを特徴とする請求項8に記載の電力変換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−99045(P2013−99045A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238010(P2011−238010)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】