説明

電力管理システム、電力管理方法、プログラム

【課題】定置蓄電池の規模が拡大してしまうことを抑える電力管理システムを提供する。
【解決手段】次回充電するまでに電気自動車を利用する量が少なければ、さらに、発電量予測情報を参照し、予想された発電量が十分である場合には、夜間に車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、次回充電するまでに電気自動車を利用する量が、車両利用基準値以上である場合、電気自動車の利用前日の夜間に商用電力によって車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で車載蓄電池から共有部の負荷へ電力を供給し、太陽光発電装置から得られる電力を定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成し、充放電の制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物内に供給される電力の管理を行う電力管理システム、電力管理方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
我が国では、太陽光発電を2005年度の10倍(2020年度に1300万kW)、40倍(2030年度に5300万kW)導入を目指す「低炭素社会行動計画」が2008年7月に閣議決定された。さらに2009年4月には経済危機対策として2020年の導入目標が20倍に引き上げられた。
我が国でも、気象条件次第で大きく変動する太陽光や風力発電などの自然エネルギーを大量導入するための仕組みとして、スマートグリッド(次世代送電網)が議論され、実証実験が各所でスタートしている。
【0003】
スマートグリッドの典型的な例には、電力を有効に利用する仕組みを備えた戸建て住宅「スマートハウス」での実証実験がある。スマートハウスには太陽光発電パネルや小型風力発電に加えて、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)向けの充電器が設備され、車載蓄電池を住宅用の蓄電池として活用するホームエネルギー管理システム(HEMS)が採用される。
【0004】
また、例えば、住宅での太陽光発電量や電化製品の電力使用量、車のバッテリー残量などを常時把握し、家庭の電気代が最小限になるように調整する機能も考えられている。例えば、住宅、自動車それぞれの電力利用状態を常に監視し、天気予報や生活リズムを踏まえて、車を充電する際は夜間電力を優先するか、家庭用蓄電池を使うか、割安な方法を判断することができる。
【0005】
また、太陽光発電装置や商用電源だけでなく、エンジン発電機等も用いた、複数種類の分散型電源を有する設備も提案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−333563号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、太陽光発電装置の運用として、太陽光発電装置から得られた電力を住宅に設けられた蓄電池(定置蓄電池)に一度充電しておき、必要な時に蓄電池から負荷へ電力を供給する方法がある。この場合、太陽光発電装置の発電能力に応じて定置蓄電池の容量を大きくすることで、太陽光発電装置から得られる電力を無駄なく充電することができ、自然エネルギーを有効利用することができる。
しかしながら、定置蓄電池の容量を大きくすると、その収容スペースが拡大してしまうという問題があり、維持にかかる負担も増大する。また、上述のようなエネルギー管理を戸建て住宅ではなく、集合住宅に用いる場合、必要となる電力も増大するため、太陽光発電装置の規模も拡大する必要が生じる。そうすると、やはり、定置蓄電池の規模も大きくなってしまう。
【0008】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、太陽光発電装置を用いた設備における定置蓄電池の規模が拡大してしまうことを抑えつつ、太陽光発電装置の発電電力を活用することができる電力管理システム、電力管理方法、プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明は、共有部と専有部とを有する集合住宅である建築物における電力を管理する電力管理システムであって、前記共有部に設けられ、太陽光を受けて電力を発生する太陽光発電装置と、前記共有部に設けられ、前記集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車に搭載された各車載蓄電池を充電する充電装置と、前記共有部に設けられ、電力を蓄電する定置蓄電池と、前記電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する車両利用予定情報記憶部と、前記建物の電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を記憶する電力消費予測情報記憶部と、前記太陽光発電装置によって発電される量を予測した情報である発電量予測情報を記憶する発電量予測情報記憶部と、前記車両利用予定情報を参照し、(1)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、前記発電量予測情報を参照し、当該発電予測情報が発電量基準値以上である場合には、前記電力消費予測情報に基づいて決まる前記共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に前記車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を前記車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、(2)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成する計画部と、前記計画部が生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、前記車載蓄電池と前記定置蓄電池との充放電の制御を行う電力管理部とを有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上述した電力管理システムにおいて、前記所定のピーク期間は、前記電力消費予測情報に基づいて、午前中に生じる共有部の消費電力のピーク期間であることを特徴とする。
また、本発明は、上述した電力管理システムにおいて、前記電力消費予測情報は、予測対象の日の翌日の電力消費を予測した結果を表す情報であり、前記車両利用予定情報は、予測対象の日の翌日に利用される電気自動車の予定を表す情報であり、発電量予測情報は、予測対象の日の翌日に発電される発電量を表す情報であり、前記計画部は、予測対象の日の前日の夜間及び当日における充放電計画データを生成することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上述した電力管理システムにおいて、前記計画部は、前記複数の電気自動車の車両利用予定情報を参照し、それぞれの電気自動車が利用される量に基づいて、前記電気自動車を利用する量を算出することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上述した電力管理システムにおいて、太陽光発電出力予測部から出力される発電量予測情報に基づき、予測された発電量に応じた充電料金を算出する充電料金算出部と、前記充電料金算出部によって算出された充電料金を表す通知情報を前記専有部に設けられる端末装置へ送信する通知部と、を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明は、共有部と専有部とを有する集合住宅である建築物における電力を管理する電力管理システムであり、前記共有部に設けられ、太陽光を受けて電力を発生する太陽光発電装置と、前記共有部に設けられ、前記集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車に搭載された各車載蓄電池を充電する充電装置と、前記共有部に設けられ、電力を蓄電する定置蓄電池と、前記電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する車両利用予定情報記憶部と、前記建物の電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を記憶する電力消費予測情報記憶部と、前記太陽光発電装置によって発電される量を予測した情報である発電量予測情報を記憶する発電量予測情報記憶部と、を有する電力管理システムにおける電力管理方法であって、前記電力管理システムのコンピュータが、前記車両利用予定情報を参照し、(1)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、前記発電量予測情報を参照し、当該発電予測情報が発電量基準値以上である場合には、前記電力消費予測情報に基づいて決まる前記共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に前記車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を前記車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、(2)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成することで計画し、前記コンピュータの電力管理部が、前記生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、前記車載蓄電池と前記定置蓄電池との充放電の制御を行うことを特徴とする。
【0014】
また、本発明は、共有部と専有部とを有する集合住宅である建築物における電力を管理する電力管理システムであり、前記共有部に設けられ、太陽光を受けて電力を発生する太陽光発電装置と、前記共有部に設けられ、前記集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車に搭載された各車載蓄電池を充電する充電装置と、前記共有部に設けられ、電力を蓄電する定置蓄電池と、前記電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する車両利用予定情報記憶部と、前記建物の電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を記憶する電力消費予測情報記憶部と、前記太陽光発電装置によって発電される量を予測した情報である発電量予測情報を記憶する発電量予測情報記憶部と、を有する電力管理システムに備えられるコンピュータに、前記電力管理システムのコンピュータが、前記車両利用予定情報を参照し、(1)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、前記発電量予測情報を参照し、当該発電予測情報が発電量基準値以上である場合には、前記電力消費予測情報に基づいて決まる前記共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に前記車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を前記車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、(2)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成することで計画する計画ステップと、前記生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、前記車載蓄電池と前記定置蓄電池との充放電の制御を行う制御ステップと、を実行させることを特徴とするプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、この発明によれば、太陽光発電装置を用いた設備における定置蓄電池の規模が拡大してしまうことを抑えつつ、太陽光発電装置の発電電力を活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施形態による電力管理システムの構成を示す概略構成図である。
【図2】共有部電力管理装置23の機能を表す機能ブロック図である。
【図3】専有部電力管理装置15の構成を表す機能ブロック図である。
【図4】共有部電力管理装置23の動作について説明するフローチャートである。
【図5】専有部電力管理装置15の動作について説明するフローチャートである。
【図6】第2の実施形態による電力管理システムの構成を示す概略構成図である。
【図7】本実施形態における電力管理装置23Aの構成を表す機能ブロック図である。
【図8】電力管理装置23Aの動作を説明するフローチャートである。
【図9】1日の時間の経過と消費電力との関係を表すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態による電力管理システムについて図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態による電力管理システムの構成を示す概略構成図である。
図1において、電力管理システム1は、商用電力供給源2から、例えば集合住宅である建築物に対して電力を供給するものであり、供給する対象の系統として、専有部系統10と共有部系統20とがある。
【0018】
専有部系統10は、商用電力供給源2から供給された電力を複数トランス3を介し、集合住宅内に居住する居住者の専有部11のそれぞれへ供給する系統である。この専有部11は、居住者が所有あるいは貸し主から借り受けた集合住宅の一部の領域であり、各フロアに複数設けられている。また、この専有部11のそれぞれには、商用電力供給源2からその専有部11に供給される電力を計量する供給電力計量部12が設けられている。
また、専有部11のそれぞれには、専有部11の居住者が利用する電気自動車13を駐車する駐車場が一対一で設けられており、この駐車場には、専有部11の供給電力計量部12を介して供給される電力によって、電気自動車13に搭載された車載蓄電池に充電する充電器14が設けられている。
専有部電力管理装置15は、供給電力計量部12を介し、専有部11に設けられる負荷に供給される電力を管理する。例えば、専有部電力管理装置15は、専有部11内に設けられる負荷(例えば照明装置、空調機器、家電製品等)や充電器14に供給される電力を管理する。詳細は後述する。
【0019】
共有部系統20は、商用電源供給源2から供給された電力が複数トランス4を介して共有エリアに供給されとともに、太陽光発電装置21によって発電された電力がインバータ装置(PCS)22を介して共有エリアに供給される系統である。この共有エリアは、建築物の専有部以外のエリア、例えば、エントランスや廊下等であり、居住者によって共有して利用される。
【0020】
太陽光発電装置21は、共有エリアに設けられ、太陽光を受けて電力を発生する。
共有部電力管理装置23は、PCS22を介して太陽光発電装置21から共有エリアに供給される電力を管理する。供給電力管理部24は、太陽光発電装置21から定置蓄電池26に供給される電力、あるいは、定置蓄電池26から共有部系統20に供給される電力を管理する。供給電力管理部24と定置蓄電池26との間には、電力変換を行う電力変換装置25が設けられる。
【0021】
定置蓄電池26は、共有エリアに設けられ、共有部電力管理装置23からの指示に従い、太陽光発電装置21から供給される電力や商用電力供給源2から供給される商用電力を受けて電力を蓄電し、また、共有部電力管理装置23からの指示に従い、放電することで共有エリアに設けられた負荷に電力を供給する。
【0022】
供給電力管理部27は、共有エリアに複数設けられており、供給エリアを利用可能な居住者によって共有して利用される電気自動車28に搭載された車載蓄電池に充電をする充電器29が設けられる。
この充電器29は、共有エリアに設けられ、集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車28に搭載された各車載蓄電池を充電する。また、この充電器29は、共有部電力管理装置23からの指示に応じて車載蓄電池30を充電する。
【0023】
図2は、共有部電力管理装置23の機能を表す機能ブロック図である。
共有部電力管理装置23は、自身が設けられた建物の共有エリアに供給される電力の一部を、充電装置を介して、電気自動車28に搭載された車載蓄電池30に供給して充電を行ったり、自身が設けられた共有エリア内の負荷に対し、電気自動車28の車載蓄電池30から電力を供給する。
【0024】
この共有部電力管理装置23は、共有エリアにおいて電力を利用する利用日(予測対象日)の前日に該利用日の電力消費ならびに該利用日に太陽光発電装置21が発電する太陽光発電出力を予測し、その予測結果に基づいて効果的に電力平準化できるように、定置蓄電池26ならびに車載蓄電池30の充放電運転計画データを生成する。
また、共有部電力管理装置23は、自身が設けられた建築物の共有エリア内の負荷による電力消費、定置蓄電池26の残容量をモニタリングしながら予測結果との差異を補償するために、車載蓄電池30に対して運転計画指令に加えてリアルタイム指令を出す。
【0025】
この図を用いてさらに説明する。共有部電力管理装置23は、建築物の共有エリアに供給される電力の一部を共有エリアの充電装置を用いて電気自動車28の車載蓄電池30に供給して当該車載蓄電池30の充電をする。
【0026】
記憶部200は、電気自動車28の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する。
この車両利用予定情報は、例えば、共有して利用される電気自動車28を利用する内容を表す情報を、共有部電力管理装置23が、専有部11に設けられたユーザ端末から受信して記憶する。
車両利用予定情報には、利用者、利用開始日時、返却予定日時、目的地を表す情報等が含まれており、車載蓄電池30によって走行を開始する日時、目的地に応じて算出される走行予測距離、返却されて充電器14に車載蓄電池30が接続される日時等が把握できるようになっている。この車両利用予定情報は、予測対象日に利用される電気自動車の予定を表す情報が含まれる。
【0027】
実績データDB201は、各種実績情報を記憶する。例えば、実績データDB201は、太陽光発電装置21によって発電された電力量とその時の天候情報とが対応付けられた発電実績情報を記憶する。例えば、この発電実績情報としては、発電を行った月日、時刻、天気、日照データ、発電量が対応付けられた情報である。
また、実績データDB201は、電力消費予測部203において電力消費を予測するために用いられる電力消費実績情報を記憶する。例えば、この電力消費実績情報としては、電力を消費した過去の日時、曜日や気温、湿度等とその時の、共有部電力管理装置23の管理対象である共有エリアにおいて消費された電力の実績値とを対応付けて記憶する。
【0028】
太陽光発電出力予測部202は、天気予報情報を記憶するサーバ等の外部装置から天気予報情報を取得するとともに、実績データDB201に記憶された、発電実績情報を読み出し、天気予報情報と発電実績情報とに基づいて、太陽光発電装置21によって発電される発電量を予測した情報である発電量予測情報を生成して、自身の内部に設けられた記憶領域に記憶する。この天気予報情報は、予想された最高気温、最低気温、湿度、天候(晴れ、曇り、雨等)、降水量、風向、風力、波高、日照データ等が、予報対象の場所と時間とに対応付けられた情報である。
発電量予測情報は、予測された発電量と時刻とが対応づけられた情報である。
具体的には、太陽光発電出力予測部202は、予測対象の日の同じ時期であって、予測対象日の天気予報情報に一致あるいは類似する過去の日を抽出し、その抽出された日に対応付けられた発電量を読み出すことで予測する。ここで、予測対象の日の同じ時期とは、同年または昨年の同じ月や同じ週、昨年の予測対象日の前後数日等である。
この発電量予測情報は、予測対象の日の前日に生成する。
【0029】
電力消費予測部203は、天気予報情報を記憶するサーバ等の外部装置から天気予報情報を取得し、この天気予報情報と実績データDB201に記憶された電力消費実績情報とに基づいて、共有部において消費される電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を生成して、自身の内部に設けられた記憶領域に記憶する。この電力消費予測情報は、予測対象の日の翌日の電力消費を予測した結果を表す情報が含まれる。
例えば、電力消費予測部203は、予測対象の日の昨年の同じ日、あるいはその日を含む前後数日(例えば予め決められた日数)に該当する日のうち、予測対象の日の天気予報情報に一致あるいは類似する日を抽出し、その抽出された日の消費電力を読み出す。そして、この消費電力と予測対象日の前日までの消費電力の傾向とに基づいて予測する。
【0030】
計画部204は、充放電計画データを生成する。この生成は、例えば、以下の方法がある。
(1)計画部204は、車両利用予定情報を参照し、予測対象日の電気自動車28の利用が少ない場合、すなわち、次回充電するまでに電気自動車28を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、発電量予測情報を参照し、当該発電量予測情報が発電量基準値以上である場合には、電力消費予測情報に基づいて決まる共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に車載蓄電池に商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成する。
【0031】
ここでいう昼間とは、一日のうち、日の出から日没までの間の時間であり、夜間とは、一日のうち、昼間以外の時間帯である。
また、次回充電するまで、とは、車載蓄電池30に対する充電器29の充電を終了してから、次に充電器29によって充電するまでの期間である。例えば、充電を終了した電気自動車28を朝に利用開始し、夜に利用を終了して充電器29に接続して充電するまでである。また、電気自動車28の利用開始から終了までが数日かかる場合も同様である。
【0032】
車両利用基準値とは、車載蓄電池30の電力を共有エリアの負荷に供給しても当日の電気自動車28の利用予定を満たすことができる車載蓄電池30の残容量である。また、車載蓄電池30は、計画部204が、車両利用予定情報に基づいて、目的地に応じて算出される走行予測距離を走行するために必要な残容量を算出することで得るようにしてもよい。この得られた残容量を車両利用基準値とし、電気自動車28の利用開始当日の時点の車載蓄電池30の残容量とを比較し、この残容量が車両利用基準値以上であれば、計画部204は、利用が少ないと判定し、車両利用基準値未満であれば、利用が多いとして判定する。
この車両利用基準値は、予測対象の日毎に、算出するようにしてもよいし、予め決められた値を用いてもよい。この車両利用基準値は、例えば、計画部204が、車両利用予定情報に基づいて、電気自動車28の利用を開始してから終了するまでの間、目的地に応じて算出される走行予測距離を走行するために必要な残容量を算出することで得るようにしてもよい。
【0033】
発電量基準値とは、昼間に太陽光発電装置21を用いて車載蓄電池30を充電しても次の電気自動車28の利用予定を満たすことができる太陽光発電装置21の発電量である。すなわち、電気自動車28の利用当日までに車載蓄電池30の電力を電気自動車28の走行以外に用いたとしても、その利用当日の利用開始までに、太陽光発電装置21の電力を用いて充電することで、利用予定を満たす(目的地に応じて算出される走行予測距離を走行するために必要な残容量に到達している)ことができる発電量である。
【0034】
所定のピーク期間は、例えば、電力消費予測情報に基づいて決まる消費電力のピーク期間であり、特に、電力消費予測情報によって表される、午前中に生じる共有部の消費電力のピーク期間である。このピーク期間は、一例として、朝の時間帯に生じるものであり、具体例を挙げると、午前8時を含む2時間〜3時間程度(午前6時頃〜午前9時頃)の期間である。
この所定のピーク期間は、電力消費予測情報に基づいて決まるものであり、計画部204が算出するようにしてもよい。
【0035】
所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量とは、所定のピーク期間に共有部において利用される電力量のうち予め決められた電力量を越えた量に対応している。例えば、予め決められた電力と午前7時から午前9時までの間の電力を比較し、この予め決められた電力を午前7時から午前9時までの間に越えた電力の積算値である。この積算値がAであれば、この積算値Aに応じた電力量を車載蓄電池30から共有エリアへ供給することで、共有部において生じる電力のピークを賄う。ここでは、車載蓄電池30のみから供給してもよいし、定置蓄電池26、商用電力と組み合わせて賄うようにしてもよい。
上述の予め決められた電力量としては、例えば、契約電力に応じて決めることができる。
【0036】
(2)計画部204は、車両利用予定情報を参照し、次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成する。
【0037】
言い換えると、計画部204は、次回充電するまでに電気自動車28を利用する量が、車両利用基準値以上である場合、すなわち、予測対象日における電気自動車28の利用が見込まれる場合には、電気自動車が利用される前日夜間に商用電力によって充電しておく。そして、利用当日の昼間において、当日の電気自動車28の利用に影響がない範囲(当日走行に必要な残容量を残すようにして)で、車載蓄電池30から建物側へ電力供給を行う。ただし、電気自動車28が利用され、共用エリア外へ走行している場合や、当日の電気自動車28の利用に影響がありそうな場合には、車載蓄電池30から建物側へ電力供給を全く行わない。一方、太陽光発電装置21からの電力については、定置蓄電池26に供給して充電する。ここでは、全ての電気自動車28が、日の出から日没まで利用される場合は少ないと考えられるので、1日のうち、太陽光発電装置21において発電される電力の一部を少なくとも電気自動車28(1台または複数台)に供給して充電することができるので、定置蓄電池26の必要容量を従来に比べて小さくすることができ、かつ、自然エネルギーを有効に利用することができる。
【0038】
また、計画部204は、予測対象の日の前日の夜間及び当日における充放電計画データを生成する。
また、計画部204は、複数の電気自動車の車両利用予定情報を参照し、それぞれの電気自動車が利用される量に基づいて、電気自動車を利用する量を算出する。
【0039】
この計画部204の充放電計画データを用いて充放電制御を行うことで、定置蓄電池26の必要容量を小さくすることができる。
【0040】
モニタリング部205は、電力会社の発電設備から共有部電力管理装置23に供給される電力である買電電力と、太陽光発電装置21から供給される電力の値を検出する。すなわち、共有エリアにおいて消費される電力量を検出する。
【0041】
電力管理部206は、計画部204が生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、車載蓄電池30と定置蓄電池26との充放電の制御を行うための運転計画指令を生成し、この運転計画指令を定置蓄電池26や車載蓄電池30へ出力し、これらの充放電を制御する。
また、電力管理部206は、計画部204が生成した充放電計画データに基づく充放電を行う場合に、モニタリング部206が検出した電力(商用電力供給源2から供給された電力と太陽光発電装置2から供給される電力の和)と電力消費予測部203によって生成された電力消費予測情報との差異を検出し、検出した差異に応じて共有エリアに駐車された電気自動車28の車載蓄電池30の充電または放電を行うことにより充放電計画データに合わせるようにする。
【0042】
図3は、専有部電力管理装置15の構成を表す機能ブロック図である。
専有部電力管理装置15は、自身が設けられた専有部11に供給される電力の一部を充電器14を介して電気自動車13の車載蓄電池16に供給して充電を行ったり、自身が設けられた専有部11の負荷に対し車載蓄電池16から電力を供給する。
この専有部電力管理装置15は、居住世帯において、電力を利用する利用日(予測対象日)の前日に該利用日の電力消費を予測し、その予測結果に基づいて効果的に電力平準化できるように車載蓄電池16の充放電運転計画データを生成する。
また、専有部電力管理装置15は、自身が設けられた専有部11内に設置される負荷の電力消費をモニタリングしながら、予測結果と充放電運転計画の差異を補償するために、車載蓄電池16に対して運転計画指令を加えてリアルタイム指令を出す。
【0043】
この図を用いてさらに説明する。
記憶部150は、電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する。
この車両利用予定情報は、例えば、専有部11の所有者によって利用される電気自動車13を利用する内容を表す情報を、専有部11に設けられたユーザ端末から専有部電力管理装置15が受信して記憶する。
車両利用予定情報には、利用者、利用開始日時、返却予定日時、目的地を表す情報等が含まれており、車載蓄電池16によって走行を開始する日時、目的地に応じて算出される走行予測距離、返却されて充電器14に車載蓄電池16が接続される日時等が把握できるようになっている。この車両利用予定情報は、予測対象の日の翌日に利用される電気自動車の予定を表す情報が含まれる。
【0044】
実績データDB151は、各種実績情報を記憶する。電力消費予測部152において電力消費を予測するために用いられる電力消費実績情報を記憶する。例えば、この電力消費実績情報としては、電力を消費した過去の日時、曜日や気温、湿度等とその時の、専有部電力管理装置15の管理対象である専有部11において消費された電力(複数の専有部11のうち、自身が設けられた専有部11において消費された電力)の実績値とを対応付けて記憶する。
【0045】
電力消費予測部152は、天気予報情報を記憶するサーバ等の外部装置から天気予報情報を取得するとともに、実績データDB151を参照し、取得した天気予報情報と実績情報とに基づいて、この天気予報情報と実績データDB151に記憶された電力消費実績情報とに基づいて、自身が設けられる専有部11において消費される電力を予測した情報である電力消費予測情報を生成し、自身の内部に設けられた記憶領域に記憶する。
この天気予報情報は、予想気温および予想湿度、最高気温、最低気温、天候(晴れ、曇り、雨)、降水量、風向、風力、波高等が、予報対象の場所と時間とに対応付けられた情報である。この電力消費予測情報は、予測対象の日の翌日の電力消費を予測した結果を表す情報が含まれる。
例えば、電力消費予測部152は、予測対象の日の昨年の同じ日、あるいはその日を含む前後数日(例えば予め決められた日数)に該当する日のうち、予測対象の日の天気予報情報に一致あるいは類似する日を抽出し、その抽出された日の消費電力を読み出すことで、予測する。そして、この消費電力と予測対象日の前日までの消費電力の傾向とに基づいて予測する。
【0046】
計画部153は、充放電計画データを生成する。この生成は、例えば、以下の方法がある。
(1)計画部153は、車両利用予定情報を参照し、車両を利用する当日の電気自動車13の利用状況に応じて、商用電力から車載蓄電池16に電力を供給して充電する第3充放電計画データを生成する。例えば、利用当日における電気自動車13の走行が十分行える残容量になるように、利用開始時までに充電を行う。この充電は、充電器14によって行われる。
また、計画部153は、電気自動車13の利用当日の走行に影響がない範囲で、当日昼間に、電気自動車13の車載蓄電池16から専有部11の負荷に電力を供給する充放電計画データや、夜間に車載蓄電池16を充電しておき、翌日の昼間に車載蓄電池16から専有部11の負荷へ放電する充放電計画データを生成する。車載蓄電池16から専有部11の負荷へ電力を供給することで、定置蓄電池26のような役割を実現することができる。
【0047】
また、計画部153は、予測対象の日の前日の夜間及び当日における充放電計画データを生成する。
【0048】
モニタリング部154は、自身が設けられる専有部11に接続される負荷に対して商用電力供給源2から供給される電力、すなわち、商用電源供給源2から車載蓄電池16と専有部11に設けられた負荷とに対して供給される電力量を検出することで、電力消費を検出する。
【0049】
電力管理部155は、運転計画情報生成部153が生成した充放電計画データに従って、専有部11に設けられた負荷への電力の供給と車載蓄電池16への充電及び車載蓄電池16から専有部11の負荷への放電の制御を行う。
また、電力管理部155は、充放電計画データに基づく負荷への電力の供給と蓄電池の充放電を行う場合に、モニタリング部154が検出した消費電力と電力消費予測情報との差異を検出し、検出した差異に応じて車載蓄電池の充電または放電を行うことにより運転計画に合わせるようにする。
【0050】
次に、上述した構成における図2の共有部電力管理装置23の動作について説明する。
図4は、共有部電力管理装置23の動作について説明するフローチャートである。
まず、共有部電力管理装置23は、天気予報情報が更新される毎に、当該天気予報情報を外部装置から受信する(ステップS10)。次に、共有部電力管理装置23の太陽光発電出力予測部202は、受信した天気予報情報と実績データDB201に記憶された発電実績情報とに基づいて、太陽光発電装置21によって発電される発電量を予測して発電量予測情報を生成する(ステップS11)。
一方、共有部電力管理装置23の電力消費予測部203は、受信した天気予報情報と実績データDB201に記憶された電力消費実績情報とに基づいて、電力消費予測情報を生成する(ステップS12)。
発電量予測情報と電力消費予測情報とが生成されると、計画部204は、記憶部200から車両利用予定情報を読み出し(ステップS13)、充放電計画データを生成する(ステップS14)。そして、計画部204は、生成した充放電計画データを電力管理部206へ出力する。
【0051】
電力管理部206は、計画部204が生成した充放電計画データに従い、定置蓄電池26や、充電器29に接続された車載蓄電池30の充電を行ったり、共有エリアの負荷への電力供給を行う(ステップS15)。
【0052】
一方、モニタリング部205は、共有エリアにおいて消費される消費電力を逐次検出し(ステップS16)、検出結果を電力管理部206へ出力する。
【0053】
電力管理部206は、モニタリング部205によって検出された消費電力と充放電計画データを生成する際に用いられた電力消費予測情報によって表される消費電力とを比較し、その差異を算出する(ステップS17)。電力管理部206は、算出した差異に基づいて、予測結果との差異を補償するために、定置蓄電池26や車載蓄電池30に対して運転計画指令に加えてリアルタイム指令を生成して出力する(ステップS18)。
以下、ステップS16からステップS18を定期的(例えば、30分毎等)に実行する。また、ステップS16からステップS18を定期的に実行する際、天気予報情報の受信(ステップS10)、発電量予測情報の生成(ステップS11)、電力消費予測情報の生成(ステップS12)を行ってから、ステップS16からステップS18を実行するようにしてもよい。これにより予測精度が向上する。
【0054】
次に、上述した構成における図3の専有部電力管理装置15の動作について説明する。
図5は、専有部電力管理装置15の動作について説明するフローチャートである。
まず、専有部電力管理装置15は、天気予報情報が更新される毎に、当該天気予報情報を外部装置から受信する(ステップS20)。次に、専有部電力管理装置15の電力消費予測部152は、受信した天気予報情報と実績データDB151に記憶された電力消費実績情報とに基づいて、電力消費予測情報を生成する(ステップS21)。
【0055】
電力消費予測情報が生成されると、計画部153は、記憶部150に記憶された車両利用予定情報を読み出し(ステップS22)、充放電計画データを生成する(ステップS23)。そして、計画部1534は、生成した充放電計画データを電力管理部155へ出力する。
【0056】
電力管理部155は、計画部153が生成した充放電計画データに従い、充電器14に車載蓄電池16が接続されていれば、車載蓄電池16の充電を行ったり、専有部11内に設けられた負荷への電力供給を行う(ステップS24)。
【0057】
一方、モニタリング部154は、専有部11において消費される消費電力を逐次検出し(ステップS25)、検出結果を電力管理部155へ出力する。
【0058】
電力管理部155は、モニタリング部154によって検出された消費電力と充放電計画データを生成する際に用いられた電力消費予測情報によって表される消費電力とを比較し、その差異を算出する(ステップS26)。電力管理部155は、算出した差異に基づいて、予測結果との差異を補償するために、車載蓄電池16に対して運転計画指令に加えてリアルタイム指令を生成して出力する(ステップS27)。
以下、ステップS25からステップS27を定期的(例えば、30分毎等)に実行する。また、ステップS25からステップS27を定期的に実行する際、天気予報情報の受信(ステップS20)、電力消費予測情報の生成(ステップS21)を行ってから、ステップS25からステップS27を実行するようにしてもよい。これにより予測精度が向上する。
【0059】
以上説明した第1の実施形態によれば、車載蓄電池を用いて充放電制御を行うようにしたので、居住世帯、共有部毎に電力平準化し電気代を削減することもできる。
【0060】
次に、第2の実施形態について説明する。本実施形態においては、集合住宅全体で電力の平準化を行う場合について説明する。また、この実施形態においては次のような手法によって配電される場合について説明する。すなわち、電力の自由化(規制緩和)によって、近年、集合住宅の受電を「エネルギーアグリゲータ」と呼ばれる事業者が一括して行い、各世帯に電灯・低圧に変電後配電する「一括受電サービス」ビジネス手法が現れた。このような、マンション1棟全体を一つの事業所とみなし、電力会社と高圧受電契約を結ぶ手法を用いて、各世帯ならびにマンション管理組合に割安な電気を供給し、電気料金削減を提供している。このエネルギーアグリゲータは、電力会社と高圧契約をむすび、電気設備の設置、維持管理業務を行い、また電気主任技術者を専任し、保安点検を行う。
【0061】
このような手法を採用した集合住宅全体において一括の電力契約であれば、共用部系統に接続された太陽光発電や定置蓄電池の電力有効利用を共有部系統のみならず、専有部系統にも電力融通することが可能になる。
【0062】
図6は、第2の実施形態による電力管理システムの構成を示す概略構成図である。この図において、図1の各部に対応する部分に同様の符号を付し、その説明を省略する。
この実施形態において、一括受電会社が、電力会社から高圧受電をし、変圧し、各専有部11や共有部系統20に接続される負荷へ電力を供給する。
ここでは、この実施形態において制御を行う対象の範囲は、符号aに示すように、共有部系統20の複数トランス4の出力端子よりも下流側(負荷等が接続されている側)と、専有部系統10の複数トランス3の出力端子よりも下流(負荷等が接続されている側)である。
この図において、供給電力計量部12Aは、複数トランス3側から専有部11に供給される電力量を計量する。
【0063】
図7は、本実施形態における電力管理装置23Aの構成を表す機能ブロック図である。この電力管理装置23Aにおいて、図2の各部に相当する部分に同様の符号を付し、その説明を省略する。この電力管理装置23Aは、管理対象の建物内に設けられ、図6符号aに示す電力供給範囲を対象とし、各種制御を行う。すなわち、専有部と供給部の両方について、定置蓄電池26、車載蓄電池30、車載蓄電池16の充放電管理や、電力管理を行う。
【0064】
太陽光発電出力予測部202Aは、太陽光発電出力予測部202(図2)の機能に加えて、発電量予測情報を充電料金算出部210に出力する。
【0065】
充電料金算出部210は、太陽光発電出力予測部202Aから出力される発電量予測情報を入力し、この発電量予測情報を基に、予測された発電量に応じて、車載蓄電池に充電を行う際の充電料金を算出する。例えば、充電料金算出部210は、予測された発電量に応じて、充電料金を変えるように算出するものであり、予測された発電量が多い場合には、充電料金を通常よりも低額にし、予測された発電量が多くない(少ない)場合には、充電料金を通常の金額にする。
より具体的に、充電料金算出部210は、発電量基準値に充電料金を対応付けて記憶した記憶領域を有しており、発電量予測情報が表す予測された発電量に対応する充電料金をこの記憶領域に記憶された情報を読み出し、充電料金を得ることで算出する。この記憶領域には、発電量基準値として異なる複数の値(例えば、発電基準値a、b、c・・・)が記憶されており、各発電量の値に対し、それぞれ異なる充電料金(例えば、発電料金a1、b1、c1・・・)が対応付けられ記憶される。発電量が多い方が充電料金が低額になるような情報が記憶領域に記憶されている。従って、充電料金算出部210は、太陽光発電量が多い場合には標準価格よりも低額になるように算出する。
【0066】
また、充電料金算出部210は、充電料金が算出されると、算出された充電料金と当該料金が適用される開始日時と終了日時とを対応づけて充電料金情報を生成する。
ここで、予測された発電量は、一般に、時間の経過とともに変動する。従って、充電料金算出部210は、予測された発電量が発電基準値a以上かつb未満の値が継続している期間について、予測された発電量が発電基準値aに到達した時点の日時を発電基準値aに対応する充電料金の開始日時とし、予測された発電量が発電基準値b以上になる時点の日時または発電基準値a未満になる時点の日時を発電喜寿値aに対応する充電料金の終了日時として得る。
【0067】
上述のように、太陽光発電量が多い場合に充電料金が低額になるようにしたので、太陽光を利用した昼間充電を誘導することができる。一般に、集合住宅では、昼間の電力消費が小さいため、太陽光発電を有効利用するためには、発電量に応じた蓄電池を用意し、これらに蓄電することが望ましい。車載蓄電池16の昼間充電を誘導することで、車載蓄電池30の他にさらに、充電する対象を増やすことができるので、定置蓄電池26の必要容量を小さくすることができる。
【0068】
また、充電料金算出部210は、生成された充電料金情報を外部の電気料金算出装置に出力し、充電料金については生成された充電料金情報に従った電気料金を算出をさせ、充電料金以外については、通常の価格に従った電気料金を算出させ、これらの料金の合計である電気料金を算出させる。この算出された電気料金に従って、各専有部11のユーザに電気料金の請求が行われる。
【0069】
通知部211は、充電料金算出部210から出力される充電料金情報を基に、充電料金が通常価格以下である場合に、充電料金が低額になったことを表す通知情報を、各専有部11に設けられた端末装置に送信する。各専有部11に設けられた端末装置は、この通知情報を受信すると、通知情報を出力する。この出力の仕方としては、表示画面に表示したり、音声によって出力する。例えば、端末装置は、通知情報を受信すると、充電料金が通常価格よりも低額になったことを表す情報と、個人所有電気自動車の充電を昼間に勧める情報を画面上へ表示または音声によって出力する。なお、通知部211は、通常の金額である場合には、その旨を通知情報として送信してもよい。
【0070】
次に、図7における電力管理装置23Aの動作を説明する。図8は、電力管理装置23Aの動作を説明するフローチャートである。
電力管理装置23Aは、図4のステップS10からステップS18と同様に、ステップS100からステップS180の処理を行う。ここで、電力管理装置23Aの充電料金算出部210は、ステップS110の発電量予測情報の生成が行われると、この発電量予測情報を太陽光発電出力予測部202Aから入力し、この発電量予測情報が表す予測された発電量に基づいて、充電料金を算出する(ステップS200)。充電料金を算出すると、充電料金算出部210は、予測された発電量の時間の経過に応じて変動する値に従って、充電料金の適用を開始する日時と終了日時とを生成し、充電料金情報を生成し(ステップS210)、通知部211へ出力する。
【0071】
通知部211は、充電料金算出部210から出力された充電料金情報を各専有部11の端末装置へ送信する(ステップS220)。各専有部11の端末装置は、通知部211から送信された充電料金情報に応じた情報を画面上へ出力したり、音声によって出力したりする。その後、ステップS150に移行する。
【0072】
以上説明した第2の実施形態によれば、太陽光発電装置21による発電量が多い時間帯の充電料金を低額にし、充電料金が低額である旨を通知するようにしたので、消費電力が少ない昼間に車載蓄電池30の充電を行うように誘引することができ、これにより、集合住宅全体で電力平準化することができる。また、太陽光発電装置21によって発電された電力を定置蓄電池26だけでなく、車載蓄電池30にも供給して充電するようにしたので、定置蓄電池26の容量を少なくすることができ、かつ、太陽光発電装置21によって得られた電力を有効に活用することができる。なお、ユーザにとっては、充電料金が低額に押さえることができるので、電気代を削減することが可能である。
【0073】
電気自動車などの夜間充電ピーク軽減による共有部系統の電力平準化をすることができ、これにより、契約電力を削減することができる。
【0074】
なお、ここで、既存技術として、戸建て住宅を対象としたスマートハウスシステムがあるが、このようなシステムを集合住宅に用いる際に、どのように管理するかについては具体的な検討がされていない。また、今後は、集合住宅において電気自動車を居住者間で共有するカーシェアリングを行うことも考えられる。この場合においても、集合住宅内の各種設備や電気自動車の車載蓄電池を有効利用することが好ましい。
また、分譲マンションなどの集合住宅におけるエネルギー管理システムについては、そのコンセプトはまだ十分には議論されていない。一般的に集合住宅では、各入居者の専有部に対する電力供給契約と、廊下などの共用部に対する電力供給契約が別々になされるため、戸建住宅と状況が異なることがその理由である。
【0075】
戸建住宅のスマートハウス化の考えの延長線上で集合住宅のスマートハウス化を考察すると、太陽発電や蓄電池、さらには電気自動車等向けの充電器を設備する位置は「共用部系統」になると考えられる。つまり、集合住宅のスマートハウス化は、以下の前提条件の下に行われると考えられる。
【0076】
(1)専有部には居住世帯ごとに個別にエネルギー(電力・ガス)を契約し、個別に料金の支払いを行う
(2)共有部は全体でエネルギー管理し、管理組合が契約、料金の支払いを行う
(3)駐車場ならびに充電器は共用部に設置する
(4)太陽光発電や定置蓄電池を設置する場合は、専有部ではなく共用部に接続して利用する
(5)共有部から充電する電気自動車等は管理組合によるカーシェアリングが想定され、その結果、車載蓄電池は、定置蓄電池と同じ位置付けとすることができる
【0077】
太陽光発電装置から得られる電力を共有部に供給し、専有部においては、専有部に供給される供給電力計量部を専有部毎に設置する電力系統構成では、共有部系統に接続された太陽光発電や定置蓄電池の電力有効利用は、共有部系統内にしか融通できない事情がある。なぜなら、太陽光発電装置から得られる電力を供給部を経由して専有部系統に電力融通すると、各住居世帯の供給電力計量部(電力計)が電力会社からの買電として計量してしまい、居住世帯はメリットが得られないからである。
【0078】
そこで、上述した第1及び第2の実施形態においては、電気自動車28を共有エリアの電力を用いて充電し、その電気自動車28を建物内のユーザ間において共有して利用するようにしたので、太陽光発電装置21から得られる電力を活用した電気自動車28を利用することができ、居住者もメリットを享受することができる。
【0079】
また、上述した電気自動車は、駆動力を蓄電池のみから得て走行する場合について説明したが、蓄電池の他に内燃機関が搭載され蓄電池と内燃機関の両方の駆動力を得て走行するものであってもよい。
【0080】
図9は、1日の時間の経過と消費電力との関係を表すグラフである。図9(a)は、夏季における1日の時間の経過と消費電力とを表すグラフであり、図9(b)は、冬季における1日の時間の経過と消費電力とを表すグラフである。
ここで、一般に、戸建住宅や集合住宅の典型的な電力消費プロファイルは、夕方から晩にかけて電力ピークが現れる。夏季に比べると冬季の暖房負荷が大きいため、いわゆる「冬ピーク」に応じて、年間を通した電力会社との契約電力が決定される。すなわち、1年のうちで最も大きなピークの電力に対応できるような契約電力が決定される。
そこで、図9(a)符号A、図9(b)符号Bに示すように、夕方から晩にかけて発生する電力ピークを平準化することで、電力会社との契約電力削減が可能になり、電気代低減の効果が得られる。
【0081】
また、上述した第1、2の実施形態によれば、専有部(居住世帯)においては、専有部電力管理装置15を設けるようにしたので、将来想定される詳細な時間帯別電気料金制度にも対応可能である。例えば、スマートグリッド時代には昼間の太陽光発電出力変動に起因するリアルタイム電力料金変動(単価が上がる変動)に対しても、電力消費プロファイルを自由度高く変更できるため、電気代削減のメリットが得られる。
一方、共有部においては、電気自動車は昼間に利用され、夕方から晩にかけて駐車場に帰ってくる利用形態が予想される。ここでは共有部電力管理装置23や共有部電力管理装置23Aによって、各電気自動車の充電時間帯の制御が行われることによって、充電による夜間ピークの発生を防止でき、電力平準化に寄与することができる。
また、共有部電力管理装置23や共有部電力管理装置23Aの予測機能を用いて、電気自動車の電池管理を行うことで、定置蓄電池の容量を小さく抑えることができる。
【0082】
また、第2の実施形態によれば、供給部系統に接続された太陽光発電装置や定置蓄電池の電力を、専有部ならびに共有部で有効利用できるため、自然エネルギー利用効率の向上を図ることができる。
また、共有部電力管理装置23Aの予測機能を用いて、電気自動車の電池管理を行うことで、定置蓄電池の容量を小さく抑えることができる。
【0083】
また、図2における共有部電力管理装置23、図3における専有部電力管理装置15、図7における共有部電力管理装置23Aの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより充放電管理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0084】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0085】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0086】
1 電力管理システム 2 商用電力供給源
3 複数トランス 4 複数トランス
10 専有部系統 11 専有部
12 供給電力計量部 13 電気自動車
14 充電器 15 専有部電力管理装置
16 車載蓄電池 20 共有部系統
21 太陽光発電装置 22 インバータ装置
23、23A 共有部電力管理装置 24 供給電力管理部
25 電力変換装置 26 定置蓄電池
27 供給電力管理部 28 電気自動車
29 充電器 30 車載蓄電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
共有部と専有部とを有する集合住宅である建築物における電力を管理する電力管理システムであって、
前記共有部に設けられ、太陽光を受けて電力を発生する太陽光発電装置と、
前記共有部に設けられ、前記集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車に搭載された各車載蓄電池を充電する充電装置と、
前記共有部に設けられ、電力を蓄電する定置蓄電池と、
前記電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する車両利用予定情報記憶部と、
前記建物の電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を記憶する電力消費予測情報記憶部と、
前記太陽光発電装置によって発電される量を予測した情報である発電量予測情報を記憶する発電量予測情報記憶部と、
前記車両利用予定情報を参照し、
(1)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、前記発電量予測情報を参照し、当該発電予測情報が発電量基準値以上である場合には、前記電力消費予測情報に基づいて決まる前記共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に前記車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を前記車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、
(2)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成
する計画部と、
前記計画部が生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、前記車載蓄電池と前記定置蓄電池との充放電の制御を行う電力管理部と
を有することを特徴とする電力管理システム。
【請求項2】
前記所定のピーク期間は、前記電力消費予測情報に基づいて、午前中に生じる共有部の消費電力のピーク期間である
ことを特徴とする請求項1記載の電力管理システム。
【請求項3】
前記電力消費予測情報は、予測対象の日の翌日の電力消費を予測した結果を表す情報であり、
前記車両利用予定情報は、予測対象の日の翌日に利用される電気自動車の予定を表す情報であり、
発電量予測情報は、予測対象の日の翌日に発電される発電量を表す情報であり、
前記計画部は、予測対象の日の前日の夜間及び当日における充放電計画データを生成する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力管理システム。
【請求項4】
前記計画部は、前記複数の電気自動車の車両利用予定情報を参照し、それぞれの電気自動車が利用される量に基づいて、前記電気自動車を利用する量を算出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力管理システム。
【請求項5】
太陽光発電出力予測部から出力される発電量予測情報に基づき、予測された発電量に応じた充電料金を算出する充電料金算出部と、
前記充電料金算出部によって算出された充電料金を表す通知情報を前記専有部に設けられる端末装置へ送信する通知部と、
を有することを特徴とする請求項1から4のうちいずれか1項に記載の電力管理システム。
【請求項6】
共有部と専有部とを有する集合住宅である建築物における電力を管理する電力管理システムであり、
前記共有部に設けられ、太陽光を受けて電力を発生する太陽光発電装置と、
前記共有部に設けられ、前記集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車に搭載された各車載蓄電池を充電する充電装置と、
前記共有部に設けられ、電力を蓄電する定置蓄電池と、
前記電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する車両利用予定情報記憶部と、
前記建物の電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を記憶する電力消費予測情報記憶部と、
前記太陽光発電装置によって発電される量を予測した情報である発電量予測情報を記憶する発電量予測情報記憶部と、
を有する電力管理システムにおける電力管理方法であって、
前記電力管理システムのコンピュータが、前記車両利用予定情報を参照し、
(1)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、前記発電量予測情報を参照し、当該発電予測情報が発電量基準値以上である場合には、前記電力消費予測情報に基づいて決まる前記共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に前記車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を前記車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、
(2)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成
することで計画し、
前記コンピュータの電力管理部が、前記生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、前記車載蓄電池と前記定置蓄電池との充放電の制御を行う
ことを特徴とする電力管理方法。
【請求項7】
共有部と専有部とを有する集合住宅である建築物における電力を管理する電力管理システムであり、
前記共有部に設けられ、太陽光を受けて電力を発生する太陽光発電装置と、
前記共有部に設けられ、前記集合住宅において共有して利用される複数の電気自動車に搭載された各車載蓄電池を充電する充電装置と、
前記共有部に設けられ、電力を蓄電する定置蓄電池と、
前記電気自動車の利用予定を表す情報である車両利用予定情報を記憶する車両利用予定情報記憶部と、
前記建物の電力消費を予測した情報である電力消費予測情報を記憶する電力消費予測情報記憶部と、
前記太陽光発電装置によって発電される量を予測した情報である発電量予測情報を記憶する発電量予測情報記憶部と、
を有する電力管理システムに備えられるコンピュータに、
前記電力管理システムのコンピュータが、前記車両利用予定情報を参照し、
(1)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、車両利用基準値未満である場合、さらに、前記発電量予測情報を参照し、当該発電予測情報が発電量基準値以上である場合には、前記電力消費予測情報に基づいて決まる前記共有部の消費電力の所定のピーク期間に利用される電力量に応じた残容量になるまで夜間に前記車載蓄電池に前記商用電力によって充電し、昼間に太陽光発電装置から供給される電力を前記車載蓄電池に供給して充電する第1充放電計画データを生成し、
(2)次回充電するまでに前記電気自動車を利用する量が、前記車両利用基準値以上である場合、前記電気自動車の利用前日の夜間に前記商用電力によって前記車載蓄電池に充電し、利用当日昼間において、該当日の電気自動車の利用に影響がない範囲で前記車載蓄電池から前記共有部の負荷へ電力を供給し、前記太陽光発電装置から得られる電力を前記定置蓄電池に供給して充電する第2充放電計画データを生成
することで計画する計画ステップと、
前記生成した第1または第2充放電計画データに基づいて、前記車載蓄電池と前記定置蓄電池との充放電の制御を行う制御ステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−99140(P2013−99140A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240503(P2011−240503)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000002299)清水建設株式会社 (2,433)
【Fターム(参考)】