説明

電力線通信装置

【課題】 通信に要する時間を短縮して、例えば、照明パターンを細かく変更したいような場合にも、十分に対応することができる電力線通信装置を提供すること。
【解決手段】 親機と、上記親機に対して遠隔・配置され複数の制御対象機器に対応するように設置された複数の子機と、を具備し、電力線を介して通信を行うように構成された電力線通信装置において、上記親機から上記複数の子機に対してブロードキャスト方式データを送信するようにし、その際、上記ブロードキャスト方式データは、上記各子機が所属するグループを示すグループインデックスデータと、上記グループインデックスデータに対応し上記制御対象機器の被制御パターンを特定するパターンインデックスデータと、からなる単数又は複数のペアデータから構成されているもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力線通信(PLC:Power Line Communication) を使用した電力線通信装置に係り、特に、親機と複数の子機との間で電力線通信を行う構成において、親機から複数の子機に対してブロードキャストデータ(Broadcast:同時通報)を送信し、且つ、子機側においてはそのブロードキャストデータの中から必要なデータのみを取得するように構成し、それによって、通信の高速化を図ることができるように工夫したものに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ある種の建屋の照明を例に挙げて、従来の電力線通信装置の構成の一例を説明する。その建屋内には複数の照明機器が設置されていて、夫々の照明機器に対応するように制御用の子機がそれぞれ設置されている。一方、建屋全体の照明を制御するための親機が設置されている。そのように構成において、建屋内の複数の照明機器は、使用目的、天候、時刻、照度、等の諸条件に基づいて、任意の照明パターンにて、そのオン・オフ、照度等が制御される。その際、親機から各子機に対してそれぞれ別個に制御信号を出力するようにしていた。
【0003】
この種の電力線通信装置の構成を開示するものとして、例えは、特許文献1、特許文献2、特許文献3等がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−187675号公報
【特許文献2】特開2008−187635号公報
【特許文献3】特開2007−134997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、従来の場合には、親機から複数の子機に対してそれぞれ個別に制御信号を出力するようにしており、よって、通信に長い時間を要してしまうという問題があった。そのため、例えば、照明パターンを細かく変更したいような場合には、間に合わないという問題があった。その場合には適切な照明の状態を提供することができなくなってしまうことになる。
【0006】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、通信に要する時間を短縮して、例えば、複数の照明機器の制御に適用した場合において、照明パターンを細かく変更したいような場合にも、それに対して迅速に対応することができる電力線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による電力線通信装置は、親機と、上記親機に対して遠隔・配置され複数の制御対象機器に対応するように設置された複数の子機と、を具備し、電力線を介して通信を行うように構成された電力線通信装置において、上記親機から上記複数の子機に対してブロードキャストデータを送信するようにし、上記ブロードキャストデータは単数又は複数のペアデータから構成されていて、上記ペアデータは、上記各子機が所属するグループを示すグループインデックスデータと、上記グループインデックスデータに対応し上記制御対象機器を制御するパターンデータを特定するためのパターンインデックスデータと、から構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項2による電力線通信装置は、請求項1記載の電力線通信装置において、上記子機は、上記親機からのブロードキャストデータを受信して、自分に関連する単数又は複数のペアデータに反応してそれを取得する機能を備えていることを特徴とするものである。
又、請求項3による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、子機側にあるパラメータに基づいてパターンデータの解釈を変更する機能を備えていることを特徴とするものである。
又、請求項4による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、子機側にあるパラメータに基づいてパターンデータの選択を変更する機能を備えていることを特徴とするものである。
又、請求項5による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、反応する別のグループインデックスデータが指定された場合でも、同じパターンデータを選択する機能を備えていることを特徴とするものである。
又、請求項6による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、同一のブロードキャストデータ中に反応するペアデータが二つある場合、ビットの並び列の最初又は最後にあるペアデータを有効にする機能を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
以上述べたように本願発明の請求項1による電力線通信装置によると、親機と、上記親機に対して遠隔・配置され複数の制御対象機器に対応するように設置された複数の子機と、を具備し、電力線を介して通信を行うように構成された電力線通信装置において、上記親機から上記複数の子機に対してブロードキャストデータを送信するようにし、上記ブロードキャストデータは単数又は複数のペアデータから構成されていて、上記ペアデータは、上記各子機が所属するグループを示すグループインデックスデータと、上記グループインデックスデータに対応し上記制御対象機器を制御するパターンデータを特定するためのパターンインデックスデータとから構成されているので、通信に要する時間を短縮して、所望の制御を迅速に行うことができる。このように、本発明によれば、それぞれの子機に対し一度にデータを送信することにより通信トラフィックを減少させることができるとともに、それぞれの子機が自律的に動作することができるものである。
又、請求項2による電力線通信装置は、請求項1記載の電力線通信装置において、上記子機は、上記親機からのブロードキャストデータを受信して、自分に関連する単数又は複数のペアデータに反応してそれを取得する機能を備えている構成になっているので、上記効果を確実なものとすることができる。
又、請求項3による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、子機側にあるパラメータに基づいてパターンデータの解釈を変更する機能を備えている構成になっているので、子機側の特有の事情を考慮した最適なパターンデータを取得することが可能になる。
又、請求項4による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、子機側にあるパラメータに基づいてパターンデータの選択を変更する機能を備えている構成になっているので、この場合にも子機側の特有の事情を考慮した最適なパターンデータを取得することが可能になる。
又、請求項5による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、反応する別のグループインデックスデータが指定された場合でも、同じパターンデータを選択する機能を備えている構成になっているので、やはりその時の子機側の事情に最適なパターンデータの選択が可能になる。
又、請求項6による電力線通信装置は、請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、上記子機は、同一のブロードキャストデータ中に反応するペアデータが二つある場合、ビットの並び列の最初又は最後にあるペアデータを有効にする機能を備えた構成になっているので、やはりその時の子機側の事情に最適なパターンデータの選択が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施の形態を示す図で、電力線通信装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施の形態を示す図で、電力線通信装置の内の親機の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施の形態を示す図で、電力線通信装置の内の子機の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施の形態を示す図で、電力線通信装置の親機と子機との関係を示す機能ブロック図である。
【図5】本発明の一実施の形態を示す図で、親機から複数の子機に対して出力されるブロードキャスト方式の制御信号の中身を示す図である。
【図6】本発明の一実施の形態を示す図で、制御対象である複数の照明機器の構成とそのグループ分けを示す図である。
【図7】本発明の一実施の形態を示す図で、作用を説明するための図である。
【図8】本発明の一実施の形態を示す図で、作用を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1乃至図8を参照して本発明の一実施の形態を説明する。
尚、この実施の形態の場合には、制御対象機器として照明機器を想定し、任意の建屋内に複数の照明機器が設置されている構成において、これを親機と各制御対象機器に対応して設置された子機との間の電力線通信を介して制御する場合に、本願発明を適用した例を示すものである。
図1は本実施の形態による電力線通信装置の構成を示すブロック図であり、まず、親機1がある。この親機1には電力線3を介して複数の子機5が接続されている。上記親機1には入力装置7が接続されている。この入力装置7としては、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)9、マウス11、LAN13を介した通信手段等がある。
【0011】
上記複数の子機5は、図6に示す複数の照明器具(制御対象機器)13−1〜13−20に対応して夫々設置されているものであり、各照明器具13−1〜13−20を直接制御するものである。
因みに、図6には制御対象機器としての複数の照明器具13−1〜13−20が設置されている建屋14が仮想線で示されている。この実施の形態においては、上記建屋14の図6中上面側にのみ複数個(この実施の形態の場合には3個)の窓16が設置されているものとする。この窓16の有無、位置が上記照明器具13−1〜13−20の照度を決定する上で一つの要素となるものである。
【0012】
上記親機1は、図2に示すような構成になっている。すなわち、親機1は、入力データエンコード回路21、ブロードキャスト用データ作成回路23、ブロードキャストデータ送信回路25とから構成されている。又、上記親機1にはPLCモデム27が設置されている。
【0013】
一方、上記子機5は、図3に示すような構成になっている。すなわち、子機5は、パターンデータ記憶回路31、インデックス受信回路33、パターンデータ実行回路35、出力回路37、入力回路39とから構成されている。又、上記子機5にはPLCモデム41が設置されている。又、上記子機5が複数個設置されていて、それら複数個の子機5には、既に説明した照明器具13−1〜13−20が夫々接続されていると共に後述する照度センサ75等の他の外部機器が接続されている。
【0014】
次に、図4を参照して、上記親機1と子機5の構成をさらに詳しく説明する。図4は親機1と複数の子機5の内の1個の子機5を抽出して示す機能ブロック図である。
尚、上記親機1に接続されているPC等入力装置7にはデータ入力回路61が設置されている。
【0015】
一方、子機5側は次のような構成になっている。まず、既に説明したパターンデータ記憶回路31には、複数のパターンデータ61が記憶されている。又、既に説明したインデックス受信回路33は、ブロードキャストデータ受信回路63、関連インデックス判定回路65とから構成されている。又、既に説明したパターンデータ実行回路35は、パターンデータ選択回路67、パターンデータによる動作回路69とから構成されている。又、既に説明した出力回路37は制御信号出力回路71として設置されている。又、既に説明した入力回路39は、周辺パラメータ取得回路73として設置されている。この周辺パラメータ取得回路73には、例えば、照度センサ等の外部機器75が接続されている。
【0016】
又、子機1には時計/カレンダー回路77、日付パラメータ取得回路79が設置されている。
【0017】
次に、親機1のブロードキャスト用データ作成回路53において作成されるブロードキャストデータについて説明する。図6は前述したように制御の対象になっている複数の照明機器13−1〜13−20を示す図であり、これら複数の照明器具13−1〜13−20は、建屋14の天井に設置されていて、予め設定された複数のグループにグループ分けされている。
【0018】
図6に示すグループ分けはあくまで一例である、以下その一例を説明する。まず、複数の照明機器13−1〜13−20がグループA〜グループKまでの11のグループにグループ分けされている。その際、任意の一つの照明器具13−1〜13−20は、二つのグループに同時に所属している。例えば、照明器具13−1は、グループA(図6中左端の縦のグループ)に所属していると共にグループG(図6中上端の横のグループ)に所属している。又、照明器具13−2は、グループB(図6中左端から二番目の縦のグループ)に所属していると共にグループG(図6中上端の横のグループ)に所属している。以下、同様に、任意の一つの照明器具13−1〜13−20は、同時に二つのグループに所属している。
尚、図6においては、各グループを破線で囲って示している。
【0019】
上記グループ分けであるが、照明のオン・オフ、照度等をグループ単位で制御しようとするものであり、例えば、建屋14の使用目的、天候、時刻、照度等の諸条件に基づいて、各グループの照明機器13−1〜13−20を「オン」させてどのグループの照明器具13−1〜13−20を「オフ」させるか、「オン」させたグループの照明機器13−1〜13−20の「照度」をどの程度に設定するか、等を制御しようとするものである。その際、建屋14の窓16の位置も大きく影響する。すなわち、窓16に近いグループについては場合によっては「オフ」させても良く、逆に、窓16に対して離間しているグループについては、天気が良くても「オン」させる必要がある。
【0020】
次に、図5を参照してブロードキャストデータを説明する。図5はブロードキャストデータの一例を示す図であり、ブロードキャストデータは、複数のペアデータ81A〜81Hから構成されている。図5に示す場合には、グループA〜グループHまでの照明機器13−1〜13−20に対応するペアデータ81A〜81Hが組み込まれている。例えば、ペアデータ81Aは、グループAを特定するためのグループインデックスデータとそのグループインデックスデータに対応するパターンデータを特定するためのパターンインデックスデータから構成されている。以下、同様の構成をなすグループA〜グループHまでの照明器具13−1〜13−20に対応するペアデータ81A〜81Hが組み込まれている。
【0021】
尚、図5に示す例の場合には、グループI、グループJ、グループKに対応するペアデータは組み込まれていない。この場合には、グループI、グループJ、グループKに所属する照明機器13−1〜13−20に関しては、それ以前の状態をそのまま継続することになる。すなわち、これから変更したいグループに対応するペアデータのみを組み込んで出力することになる。
【0022】
以上の構成を基にその作用を説明する。
まず、図7に示すように、PC等の入力装置7によってその日の天気情報等が親機1に入力される(ステップS1)。
尚、親機1に入力される情報としては、天気情報以外には、例えば、使用目的、等の情報があり、その情報内容を特に限定するものではない。
【0023】
親機1においては、上記入力された情報に基づいてブロードキャストデータが、ブロードキャスト用データ作成回路53によって作成される(ステップS11)。具体的には、図7に示すように、グループAの明るさは「とても明るく」、グループBの明るさは「明るく」、といった内容である。これらの情報がパターンインデックスデータとなる。これらパターンインデックスデータとグループを特定するためのグループインデックスデータを組み合わせてそのグループに対応するペアデータとする。そして、各グループに対応するペアデータを一緒に組み込んだブロードキャストデータを作成し、そのブロードキャストデータをブロードキャストデータ送信回路55から複数の子機5に出力する(ステップS12)。
【0024】
複数の子機5は上記親機1から出力されるブロードキャストデータを受信する(ステップS21)。各子機5は受信したブロードキャストデータの中からグループインデックス情報に基づいて自身が所属するグループのペアデータを取り出すと共に、日付パラメータ取得回路79を介して時刻情報を入力すると共に周辺パラメータ取得回路73を介してその他のパラメータ情報を入力し、それらの情報に基づいてパターンデータ選択回路67によってパターンデータを選択する(ステップS22)。すなわち、パターンデータ記憶回路31に記憶されている複数のパターンデータの中から適切なパターンデータを選択するものである。次いで、選択されたパターンデータに基づいて動作パターンを演算するものである(ステップS23)。
【0025】
そして、制御信号出力回路71によって対応する照明機器13−1〜13−20に対して制御信号を出力する(ステップS24)。以上の作業によって所望のパターンの照明が実行されることになる。
尚、上記親機1からのブロードキャストデータは任意に設定されたタイミングで出力されるものであり、その都度適切なパターンで照明が実行されるものである。
【0026】
子機5側におけるステップS21〜S24における処理について、図8を参照して、さらに詳しく説明する。まず、ステップS31において、ブロードキャストデータを受信し、次いで、ステップS32に移行して、受信したブロードキャストデータの中に自分に関連するデータが有るか否かを判別する。この判別において、関連するデータが有ると判別された場合には、ステップS33に移行する。ここでは、関連するデータが複数有るか否かを判別する。関連するデータが複数ないと判別された場合には、ステップS35に移行して、データを確定する。これに対して、関連するデータが複数有ると判別された場合には、ステップS34に移行して、複数のデータの内最初のデータを採用する処理を行う。その後、ステップS35に移行して、そのデータを確定する。
尚、複数のデータがある場合に最初のデータを採用する処理はあくまで一例であり、その他の処理(例えば、最後のデータを採用する処理)によって任意のデータを選択するようにしてもよい。
【0027】
次に、ステップS36に移行して、パラメータの要・不要を判別する。パラメータが必要であると判別された場合には、ステップS37に移行してパラメータを取得する。具体的には、日付パラメータ取得回路79、周辺パラメータ取得回路73を介して各種パラメータを取得する。その後ステップS38に移行する。これに対して、パラメータの取得が必要ないと判別された場合にはそのままステップS38に移行する。ステップS38においてはパターンデータを選択・決定する。その後ステップS39に移行して出力演算を行い、ステップS40に移行して、制御信号を出力する。
上記パターンデータの選択・決定に関して説明を補充すると、パラメータの取得を行わない場合には、親機1側からのデータに基づいてパターンデータを選択・決定する。これに対して、パラメータの取得を行った場合には、親機1側からのデータと取得したパラメータに基づいてパターンデータを選択・決定する。
【0028】
以上、本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。
まず、親機1から複数の子機5に対して制御信号を出力する場合、ブロードキャストデータとして出力するようにし、各子機5はその中から自分に必要なデータのみを受信して制御を行うようにしているので、通信に要する時間を短縮して、所望の制御を迅速に行うことができる。
又、子機5側においては、子機5側で取得した情報に基づいて、親機1側から送られてきたパターンインデックスデータに基づいて選択されたパターンデータを変更することができるので、それによって、より適切な制御が可能になるものである。
又、子機5側においては、子機5側において取得した情報に基づいて、親機1側から送られてきたパターンインデックスデータに基づいて選択されたパターンデータを別のパターンデータに変更することも可能であるので、それによって、より適切な制御が可能になるものである。
このように、本実施の形態によると、それぞれの子機5に対し一度にデータを送信することにより通信トラフィックを減少させるとこができるとともに、それぞれの子機5が自律的に動作することができるものである。
【0029】
尚、本発明は前記一実施の形態に限定されるものではない。
例えば、前記一実施の形態の場合には、制御対象機器として照明機器を例に挙げて説明しているが、それに限定されるものではなく、様々な機器が制御対象になる。
又、親機に入力する情報や子機側で取得する情報についてはこれを特に限定するものではない。
その他、図示した構成はあくまで一例である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、電力線通信(PLC:Power Line Communication)
を使用した電力線通信装置に係り、特に、親機と複数の子機との間で電力線通信を行う構成において、親機から複数の子機に対してブロードキャスト(Broadcast:同時通報)にて信号を送信するようにし、それによって、通信の高速化を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、建屋内の複数の照明器具を制御するような場合に好適である。
【符号の説明】
【0031】
1 親機
3 電力線
5 子機
7 PC等の入力装置
9 マウス等
11 LAN等の通信手段
13−1〜13−20 照明機器(制御対象機器)
21 インデックス指示回路
23 インデックス送信回路
25 ブロードキャスト回路
31 パターンデータ記憶回路
33 インデックス受信回路
35 パターンデータ実行回路
37 出力回路
39 入力回路


【特許請求の範囲】
【請求項1】
親機と、上記親機に対して遠隔・配置され複数の制御対象機器に対応するように設置された複数の子機と、を具備し、電力線を介して通信を行うように構成された電力線通信装置において、
上記親機から上記複数の子機に対してブロードキャストデータを送信するようにし、
上記ブロードキャストデータは単数又は複数のペアデータから構成されていて、
上記ペアデータは、上記各子機が所属するグループを示すグループインデックスデータと、上記グループインデックスデータに対応し上記制御対象機器を制御するパターンデータを特定するためのパターンインデックスデータと、から構成されていることを特徴とする電力線通信装置。
【請求項2】
請求項1記載の電力線通信装置において、
上記子機は、上記親機からのブロードキャストデータを受信して、自分に関連する単数又は複数のペアデータに反応してそれを取得する機能を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、
上記子機は、子機側にあるパラメータに基づいてパターンデータの解釈を変更する機能を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、
上記子機は、子機側にあるパラメータに基づいてパターンデータの選択を変更する機能を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
【請求項5】
請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、
上記子機は、反応する別のグループインデックスデータが指定された場合でも、同じパターンデータを選択する機能を備えていることを特徴とする電力線通信装置。
【請求項6】
請求項1又は請求項2記載の電力線通信装置において、
上記子機は、同一のブロードキャストデータ中に反応するペアデータが二つある場合、ビットの並び列の最初又は最後にあるペアデータを有効にする機能を備えていることを特徴とする電力線通信装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−234064(P2011−234064A)
【公開日】平成23年11月17日(2011.11.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−101653(P2010−101653)
【出願日】平成22年4月27日(2010.4.27)
【出願人】(597010628)協立電機株式会社 (18)
【Fターム(参考)】