電力負荷平準化システム
【課題】 軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易でしかも低価格の電力負荷平準化システムを提供することである。
【解決手段】 電力貯蔵装置14は、複数の小型電池15を直列接続して形成された複数の電池アセンブリ16を並列接続して構成された電池モジュール17を備え、制御装置18は、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置14の直流電力を双方向に変換する電力変換装置13で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する。これにより、軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易でしかも低価格の電力負荷平準化システムが提供できる。
【解決手段】 電力貯蔵装置14は、複数の小型電池15を直列接続して形成された複数の電池アセンブリ16を並列接続して構成された電池モジュール17を備え、制御装置18は、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置14の直流電力を双方向に変換する電力変換装置13で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する。これにより、軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易でしかも低価格の電力負荷平準化システムが提供できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統の低負荷時に電力を電力貯蔵装置に充電し、電力系統の高負荷時に電力貯蔵装置の電力を放電する電力負荷平準化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電池を用いた電力貯蔵システムには2つの種類のタイプが存在している。一つは無停電電源装置UPSといわれるもので、商用系統の停電時にバックアップ電源として広く電池が用いられている。無停電電源装置UPSは、停電させることのできない系統を持つ病院や半導体工場などで広く採用されている。無停電電源装置UPSには、一般に鉛電池が用いられており、停電を検出後に即座に電池に切り替え、停電の影響を防ぐ操作がインバーターを用いて実現されている。停電の回数は概して少ないこと、また、無停電電源装置UPSが必要な施設では、一般に非常用発電装置も併設されていることから、電池によるバックアップは、短時間、例えば2〜3分程度で十分なので、大きな容量を必要としない場合が多い。このことから、安価な鉛電池が使われてきている。ここで使われている鉛電池は、バッテリー液が常に必要であることから常時適切なメンテナンスが必要である。また、単位電力充電量に対して重いのが特徴である。
【0003】
他のもう一つは、電力負荷平準化のために開発されたNaS電池やレドックスフロー電池を用いた大型の電力貯蔵電池である。これらのシステムは数百kWhから数千kWhの大容量を持ち夜間電力を蓄えて昼間の電力負荷を賄う。常時電力負荷を賄うために、大容量化に特に注意が払われており、鉛電池と比べて数倍の単位重さ当たりの電力貯蔵量を持ち、充放電サイクル寿命も大きく伸延している。
【0004】
二次電池電力貯蔵システムとして、昼間の所定時間帯を通じて一定電力を平均的に放電するロードレベリング運転(LL運転)と、所定時間帯内の特定時間に高電力を集中的に放電するピークカット運転とを使い分けて運転する際に、運転モードの選択を自動的に行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、一般の需要家において、低料金の夜間電力を多く受電し、昼間にピークとなる電力需要を満足させるようにした電力供給システムがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−287958号公報
【特許文献2】特開2003−61251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1のものでは二次電池電力貯蔵システムの電池として、大型であることからNaS電池等が用いられていると推察されるので、高コストで負荷平準化による電力コスト削減では初期投資を賄うことが難しい。また、特許文献2のものでは二次電池として燃料電池が用いられており、水素の製造や水素の貯蔵等の管理が難しい。
【0006】
前述したように、現状では無停電電源UPSとしては鉛電池が用いられ、電力負荷平準化にはNaS電池が用いられているが、前者は低コストではあるが重く寿命が短く、後者は高コストで負荷平準化による電力コスト削減では初期投資を賄うことが難しい。NaS電池は、鉛電池と比べると飛躍的に性能は向上しているものの、数百度にも達する温度を常時保持する必要があり、メンテナンスがさらに難しくなっており、また高価格である。
【0007】
本発明の目的は、軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易でしかも低価格の電力負荷平準化システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電力負荷標準化システムは、電力系統の低負荷時に電力を電力貯蔵装置に充電し、電力系統の高負荷時に電力貯蔵装置の電力を放電する電力負荷平準化システムにおいて、複数の小型電池を直列接続して形成された複数の電池アセンブリを並列接続して構成された電池モジュールを備えた電力貯蔵装置と、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置の直流電力を双方向に変換する電力変換装置と、前記電力変換装置で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の小型電池を組み合わせて電池モジュールを形成して、電力貯蔵装置を構成するので、軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易な電力負荷平準化システムとすることができ、しかも、安価な電力負荷平準化システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図である。電力貯蔵装置14は電力系統に対して、遮断器11、トランス12、および電力変換装置13を通して連系される。電力変換装置13は制御装置18により制御され、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置14の直流電力を双方向に変換する。その際、制御装置18は、電力変換装置13で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する。
【0011】
電力貯蔵装置14は、低コストかつ大容量の電池として、小型ではあるがLi電池またはNiH電池を複数用いて構成される。すなわち、複数の小型電池を直列接続して複数の電池アセンブリを形成し、その複数の電池アセンブリを並列接続して電池モジュールを形成して構成される。
【0012】
図2は、電力貯蔵装置14の内部構成図である。図2では電力貯蔵装置14の内部構成を模式的に表している。図2に示すように、複数の小型電池15を束ねて直列接続して棒状の電池アセンブリ16を形成する。そして、複数の電池アセンブリ16を並列接続して電池モジュール17を形成する。そして、耐震性を考慮して各々の小型電池15間の機械的接続及び電池モジュール17の機械的配置を維持し、また、各小型電池15の接触を確実にするために保持部材19により一定圧で押し付ける構造としている。
【0013】
図3は、電力貯蔵装置14における電池モジュール17の他の一例を示す内部構成図である。棒状の電池アセンブリ16の間には冷却のための適切な隙間20が形成されており、図示省略のファンより送られる空気によって冷却できるようになっている。小型電池としてLi電池を使用するので、鉛蓄電池と異なり電解液がない。従って、環境変化に強く風で冷却するだけであるので低コストかつ故障が少ない。
【0014】
本発明の第1の実施の形態によれば、電力貯蔵装置14として、複数の小型電池を直列接続して棒状の電池アセンブリ16を形成し、電池アセンブリ16を束にまとめた電池モジュール17を構成するので、長寿命かつ安全性の高い電力貯蔵システムを構成できる。また、必要に応じて、棒状の電池アセンブリ16の間には隙間20を形成し冷媒が通過できる構造とするので、冷却も適正に行える。このように、安価で小型のLi電池またはNiH電池を複数用いて電力貯蔵装置14を構成したので、Li電池またはNiH電池を大型化する必要がなくコストアップを抑制できる。
【0015】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、電池アセンブリ16の小型電池15の異常を検出する電池異常検出装置21を追加して設けたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0016】
図4に示すように、電池異常検出装置は 電池アセンブリ16の運転電流を測定する運転電流測定手段22と、運転電流測定手段22で測定された運転電流に基づいて電池アセンブリ16の異常を検出する異常検出手段23とから構成される。
【0017】
図5は、第2の実施の形態における運転電流測定手段22の取り付けの説明図である。運転電流測定手段22は各々の電流アセンブリ16に設けられ、電流アセンブリ16に流れる運転電流を検出する。すなわち、電池アセンブリ16の運転電流を電流測定手段22により測定することにより、電池アセンブリ16を形成する小型電池15の性能のばらつきを判定する。異常検出手段42は、各々の電流アセンブリ16の電流の中で、特に電流の少ない電池アセンブリ16や電流が逆流している電池アセンブリ16を判定し、その場合には、電池アセンブリ16は異常であるとして検出する。
【0018】
電流が少ない電池アセンブリ16は他の正常な電池アセンブリ16と比べて、同じ条件下での起電力が小さいことを意味し、劣化した小型電池15を含むと判定できる。これを放置すると劣化した小型電池15が加熱したり、並列接続された他の電池アセンブリ16に電流が集中して、その部分の小型電池15が過熱する恐れがある。そこで、このような事故を防ぐために劣化した小型電池15を含む電池アセンブリ16を検出する。
【0019】
図6は、第2の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの他の一例を示す構成図である。図6では、電池異常検出装置21として、運転電流測定手段22に変えて運転温度測定手段24を設け、電池アセンブリ16の小型電池15の運転温度に基づいて電池アセンブリ16の異常を検出するようにしたものである。
【0020】
各々の小型電池15に運転温度測定手段24を取り付け、電池異常検出装置21で小型電池15の温度を監視する。これにより、故障した小型電池15を特定する。劣化した小型電池15は同じ電池アセンブリ16に並んだ他の小型電池15に対して、電圧損失が大きいので発熱も大きい。発熱の大きさは電圧損失の大きさに比例するので、運転温度測定手段24が測定した小型電池15の温度により劣化した小型電池15の検出を行う。
【0021】
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、故障した電池アセンブリ16や故障した小型電池15を検出できるので、信頼性が向上する。
【0022】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図7は本発明の第3の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第3の実施の形態は、第2の実施の形態に対し、電池異常検出装置21が電池アセンブリ16または小型電池15の異常を検出したときは、異常が検出された電池アセンブリ16または異常が検出された小型電池15を含む電池アセンブリ16を除去する除去装置25を設けたものである。
【0023】
除去装置25は、電池異常検出装置21の異常検出信号を受けて、故障した小型電池15を含む電池アセンブリ16の除去を行う。また、他の正常な電池アセンブリ16に過大な電流が流れないような出力制限を行う。故障した小型電池15は最終的には交換する必要があるが、運転中においては故障した小型電池15があってもその数が小数である場合には正常な小型電池15のみで運転を継続できる。この場合、故障した小型電池15を外して、正常な小型電池15のみで運転を継続するのが望ましい。そこで、除去装置25は、電池異常検出装置21が電池アセンブリ16または小型電池15の異常を検出したときは、異常が検出された電池アセンブリ16または異常が検出された小型電池15を含む電池アセンブリ16を除去する。
【0024】
図8は、第3の実施の形態における除去機能付き電池アセンブリ16の説明図である。図8に示すように、各々の電池アセンブリ16には電池アセンブリ16の並列接続を入切するためのサイリスタスイッチ26が取り付けられており、電池異常検出装置21が電池アセンブリ16または小型電池15の異常を検出したときは、除去装置25は故障の除去のために、サイリスタスイッチ26を切り状態にし、故障した小型電池15を含む電池アセンブリ16を電気的に絶縁する。これにより、故障した小型電池15の過熱を防ぎ事故を防止する。同時に、他の正常な電池アセンブリ16に過大な電流が流れないような出力制限を行う。
【0025】
第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態の効果に加え、運転中であっても、故障した電池アセンブリ16や故障した小型電池15を除去することができ安全に運転を継続できる。
【0026】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図9は本発明の第4の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第4の実施の形態は、第2の実施の形態に対し、電池アセンブリ16の小型電池15の正常および異常を監視者に知らせるための連絡装置27を設けたものである。
【0027】
第4の実施の形態によれば、電池異常検出装置21で検出された電池アセンブリ16や小型電池15の異常判定を連絡装置27により運用者に連絡することで、劣化した小型電池15の加熱等による事故を防ぐことができる。
【0028】
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。図10は本発明の第5の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第5の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、制御装置18は、予め定められた評価関数に基づいてスケジュールを演算すると共に最大受電電力量指示値を演算する最適化演算手段28を備えたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0029】
制御装置18の最適化演算手段28は、データ入力手段29を介して、電池の寿命データD1、年間の1日毎最大電力需要データD2、1日の時刻別電力需要データD3、時間帯別季節別電力料金と基本料金データ等の電力料金データD4を入力しデータ保存部30に保存する。最適化演算手段28は、年間コスト最小化演算を行う評価関数と、年間CO2発生量最小化演算を行う評価関数とを有し、これら最適化計算に使用するデータをデータ保存部30から受け取って最適化演算を行う。
【0030】
最適化演算手段28は、運用者が与えた評価関数を最小にするように運用計画を電力変換装置13に対して指示する。評価関数が運用コストであれば、以下のコスト関数を年間通じて最小にするような運用スケジュール及び最大受電電力を出力する。
【0031】
評価関数=年間買電量*時間帯別季節別単価+契約料金
また、評価関数が運用コスト+設備コストであれば、以下のコスト関数を年間通じて最小にするような運転スケジュール、メンテナンススケジュール及び最大受電電力を出力する。
【0032】
評価関数=年間買電量*時間帯別季節別単価+契約料金+設備導償却費
+設備メンテナンス費
また、評価関数がCO2発生量であれば、以下の関数に対して最適スケジュールを指示する。
【0033】
評価関数=年間の時間帯別消費電力*時間帯別CO2発生源単位
スケジュール及び最大受電電力は運用者にも示され運用のガイダンスとなる。なお、最適化演算は第4の実施の形態では逐次2次計画法によった。
【0034】
第5の実施の形態によれば、制御装置18の最適化演算手段28により、運用者が与えた評価関数を最小にするように運用計画を電力変換装置13に対して指示することができる。例えば、評価関数がコストであれば、コスト関数を年間を通じて最小にするようなスケジュールを出力し、CO2排出量最小であれば、CO2排出評価関数を最小化する運用スケジュールを生成するので、評価関数に従って適正に電力を制御できる。
【0035】
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。図11は本発明の第6の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第6の実施の形態は、図10に示した第5の実施の形態に対し、制御装置18の最適化演算手段28に代えて、その最適化演算手段28を実施する別置きの計算装置31を設け、制御装置18は計算装置31からスケジュールD5と最大受電電力量指示値D6とを入力するようにしたものである。図10と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0036】
図11において、最適化演算手段28を別置きの計算装置31に設けられている。計算装置31は情報ネットワークを介して離れた場所におくことも可能である。制御装置18はスケジュールD5と最大受電電力量指示値D6とを最適化演算手段28により受け取り、スケジュールD5と最大受電電力量指示値D6とに従って制御を行う。
【0037】
第6の実施の形態によれば、第4の実施の形態に効果に加え、最適化演算手段28を別置きの計算装置31に設けるので、制御装置18とは別の場所に設置することができ、また、最適化演算の保守が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における電力貯蔵装置の内部構成図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電力貯蔵装置の他の一例を示す内部構成図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図。
【図5】本発明の第2の実施の形態における運転電流測定手段の取り付けの説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの他の一例を示す構成図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【図8】本発明の第3の実施の形態における除去機能付き電池アセンブリの説明図。
【図9】本発明の本発明の第4の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【図10】本発明の本発明の第5の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【符号の説明】
【0039】
11…遮断器、12…トランス、13…電力変換装置、14…電力貯蔵装置、15…小型電池、16…電池アセンブリ、17…電池モジュール、18…制御装置、19…サポート部材、20…隙間、21…電池異常検出装置、22…運転電流測定手段、23…異常検出手段、24…運転温度測定手段、25…除去装置、26…サイリスタスイッチ、27…連絡装置、28…最適化演算手段、29…データ入力手段、30…データ保存部、31…計算装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力系統の低負荷時に電力を電力貯蔵装置に充電し、電力系統の高負荷時に電力貯蔵装置の電力を放電する電力負荷平準化システムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電池を用いた電力貯蔵システムには2つの種類のタイプが存在している。一つは無停電電源装置UPSといわれるもので、商用系統の停電時にバックアップ電源として広く電池が用いられている。無停電電源装置UPSは、停電させることのできない系統を持つ病院や半導体工場などで広く採用されている。無停電電源装置UPSには、一般に鉛電池が用いられており、停電を検出後に即座に電池に切り替え、停電の影響を防ぐ操作がインバーターを用いて実現されている。停電の回数は概して少ないこと、また、無停電電源装置UPSが必要な施設では、一般に非常用発電装置も併設されていることから、電池によるバックアップは、短時間、例えば2〜3分程度で十分なので、大きな容量を必要としない場合が多い。このことから、安価な鉛電池が使われてきている。ここで使われている鉛電池は、バッテリー液が常に必要であることから常時適切なメンテナンスが必要である。また、単位電力充電量に対して重いのが特徴である。
【0003】
他のもう一つは、電力負荷平準化のために開発されたNaS電池やレドックスフロー電池を用いた大型の電力貯蔵電池である。これらのシステムは数百kWhから数千kWhの大容量を持ち夜間電力を蓄えて昼間の電力負荷を賄う。常時電力負荷を賄うために、大容量化に特に注意が払われており、鉛電池と比べて数倍の単位重さ当たりの電力貯蔵量を持ち、充放電サイクル寿命も大きく伸延している。
【0004】
二次電池電力貯蔵システムとして、昼間の所定時間帯を通じて一定電力を平均的に放電するロードレベリング運転(LL運転)と、所定時間帯内の特定時間に高電力を集中的に放電するピークカット運転とを使い分けて運転する際に、運転モードの選択を自動的に行うようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、一般の需要家において、低料金の夜間電力を多く受電し、昼間にピークとなる電力需要を満足させるようにした電力供給システムがある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−287958号公報
【特許文献2】特開2003−61251号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、特許文献1のものでは二次電池電力貯蔵システムの電池として、大型であることからNaS電池等が用いられていると推察されるので、高コストで負荷平準化による電力コスト削減では初期投資を賄うことが難しい。また、特許文献2のものでは二次電池として燃料電池が用いられており、水素の製造や水素の貯蔵等の管理が難しい。
【0006】
前述したように、現状では無停電電源UPSとしては鉛電池が用いられ、電力負荷平準化にはNaS電池が用いられているが、前者は低コストではあるが重く寿命が短く、後者は高コストで負荷平準化による電力コスト削減では初期投資を賄うことが難しい。NaS電池は、鉛電池と比べると飛躍的に性能は向上しているものの、数百度にも達する温度を常時保持する必要があり、メンテナンスがさらに難しくなっており、また高価格である。
【0007】
本発明の目的は、軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易でしかも低価格の電力負荷平準化システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の電力負荷標準化システムは、電力系統の低負荷時に電力を電力貯蔵装置に充電し、電力系統の高負荷時に電力貯蔵装置の電力を放電する電力負荷平準化システムにおいて、複数の小型電池を直列接続して形成された複数の電池アセンブリを並列接続して構成された電池モジュールを備えた電力貯蔵装置と、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置の直流電力を双方向に変換する電力変換装置と、前記電力変換装置で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する制御装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、複数の小型電池を組み合わせて電池モジュールを形成して、電力貯蔵装置を構成するので、軽量で寿命が長くメンテンナンスが容易な電力負荷平準化システムとすることができ、しかも、安価な電力負荷平準化システムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図である。電力貯蔵装置14は電力系統に対して、遮断器11、トランス12、および電力変換装置13を通して連系される。電力変換装置13は制御装置18により制御され、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置14の直流電力を双方向に変換する。その際、制御装置18は、電力変換装置13で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する。
【0011】
電力貯蔵装置14は、低コストかつ大容量の電池として、小型ではあるがLi電池またはNiH電池を複数用いて構成される。すなわち、複数の小型電池を直列接続して複数の電池アセンブリを形成し、その複数の電池アセンブリを並列接続して電池モジュールを形成して構成される。
【0012】
図2は、電力貯蔵装置14の内部構成図である。図2では電力貯蔵装置14の内部構成を模式的に表している。図2に示すように、複数の小型電池15を束ねて直列接続して棒状の電池アセンブリ16を形成する。そして、複数の電池アセンブリ16を並列接続して電池モジュール17を形成する。そして、耐震性を考慮して各々の小型電池15間の機械的接続及び電池モジュール17の機械的配置を維持し、また、各小型電池15の接触を確実にするために保持部材19により一定圧で押し付ける構造としている。
【0013】
図3は、電力貯蔵装置14における電池モジュール17の他の一例を示す内部構成図である。棒状の電池アセンブリ16の間には冷却のための適切な隙間20が形成されており、図示省略のファンより送られる空気によって冷却できるようになっている。小型電池としてLi電池を使用するので、鉛蓄電池と異なり電解液がない。従って、環境変化に強く風で冷却するだけであるので低コストかつ故障が少ない。
【0014】
本発明の第1の実施の形態によれば、電力貯蔵装置14として、複数の小型電池を直列接続して棒状の電池アセンブリ16を形成し、電池アセンブリ16を束にまとめた電池モジュール17を構成するので、長寿命かつ安全性の高い電力貯蔵システムを構成できる。また、必要に応じて、棒状の電池アセンブリ16の間には隙間20を形成し冷媒が通過できる構造とするので、冷却も適正に行える。このように、安価で小型のLi電池またはNiH電池を複数用いて電力貯蔵装置14を構成したので、Li電池またはNiH電池を大型化する必要がなくコストアップを抑制できる。
【0015】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、電池アセンブリ16の小型電池15の異常を検出する電池異常検出装置21を追加して設けたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0016】
図4に示すように、電池異常検出装置は 電池アセンブリ16の運転電流を測定する運転電流測定手段22と、運転電流測定手段22で測定された運転電流に基づいて電池アセンブリ16の異常を検出する異常検出手段23とから構成される。
【0017】
図5は、第2の実施の形態における運転電流測定手段22の取り付けの説明図である。運転電流測定手段22は各々の電流アセンブリ16に設けられ、電流アセンブリ16に流れる運転電流を検出する。すなわち、電池アセンブリ16の運転電流を電流測定手段22により測定することにより、電池アセンブリ16を形成する小型電池15の性能のばらつきを判定する。異常検出手段42は、各々の電流アセンブリ16の電流の中で、特に電流の少ない電池アセンブリ16や電流が逆流している電池アセンブリ16を判定し、その場合には、電池アセンブリ16は異常であるとして検出する。
【0018】
電流が少ない電池アセンブリ16は他の正常な電池アセンブリ16と比べて、同じ条件下での起電力が小さいことを意味し、劣化した小型電池15を含むと判定できる。これを放置すると劣化した小型電池15が加熱したり、並列接続された他の電池アセンブリ16に電流が集中して、その部分の小型電池15が過熱する恐れがある。そこで、このような事故を防ぐために劣化した小型電池15を含む電池アセンブリ16を検出する。
【0019】
図6は、第2の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの他の一例を示す構成図である。図6では、電池異常検出装置21として、運転電流測定手段22に変えて運転温度測定手段24を設け、電池アセンブリ16の小型電池15の運転温度に基づいて電池アセンブリ16の異常を検出するようにしたものである。
【0020】
各々の小型電池15に運転温度測定手段24を取り付け、電池異常検出装置21で小型電池15の温度を監視する。これにより、故障した小型電池15を特定する。劣化した小型電池15は同じ電池アセンブリ16に並んだ他の小型電池15に対して、電圧損失が大きいので発熱も大きい。発熱の大きさは電圧損失の大きさに比例するので、運転温度測定手段24が測定した小型電池15の温度により劣化した小型電池15の検出を行う。
【0021】
第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の効果に加え、故障した電池アセンブリ16や故障した小型電池15を検出できるので、信頼性が向上する。
【0022】
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図7は本発明の第3の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第3の実施の形態は、第2の実施の形態に対し、電池異常検出装置21が電池アセンブリ16または小型電池15の異常を検出したときは、異常が検出された電池アセンブリ16または異常が検出された小型電池15を含む電池アセンブリ16を除去する除去装置25を設けたものである。
【0023】
除去装置25は、電池異常検出装置21の異常検出信号を受けて、故障した小型電池15を含む電池アセンブリ16の除去を行う。また、他の正常な電池アセンブリ16に過大な電流が流れないような出力制限を行う。故障した小型電池15は最終的には交換する必要があるが、運転中においては故障した小型電池15があってもその数が小数である場合には正常な小型電池15のみで運転を継続できる。この場合、故障した小型電池15を外して、正常な小型電池15のみで運転を継続するのが望ましい。そこで、除去装置25は、電池異常検出装置21が電池アセンブリ16または小型電池15の異常を検出したときは、異常が検出された電池アセンブリ16または異常が検出された小型電池15を含む電池アセンブリ16を除去する。
【0024】
図8は、第3の実施の形態における除去機能付き電池アセンブリ16の説明図である。図8に示すように、各々の電池アセンブリ16には電池アセンブリ16の並列接続を入切するためのサイリスタスイッチ26が取り付けられており、電池異常検出装置21が電池アセンブリ16または小型電池15の異常を検出したときは、除去装置25は故障の除去のために、サイリスタスイッチ26を切り状態にし、故障した小型電池15を含む電池アセンブリ16を電気的に絶縁する。これにより、故障した小型電池15の過熱を防ぎ事故を防止する。同時に、他の正常な電池アセンブリ16に過大な電流が流れないような出力制限を行う。
【0025】
第3の実施の形態によれば、第2の実施の形態の効果に加え、運転中であっても、故障した電池アセンブリ16や故障した小型電池15を除去することができ安全に運転を継続できる。
【0026】
次に、本発明の第4の実施の形態を説明する。図9は本発明の第4の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第4の実施の形態は、第2の実施の形態に対し、電池アセンブリ16の小型電池15の正常および異常を監視者に知らせるための連絡装置27を設けたものである。
【0027】
第4の実施の形態によれば、電池異常検出装置21で検出された電池アセンブリ16や小型電池15の異常判定を連絡装置27により運用者に連絡することで、劣化した小型電池15の加熱等による事故を防ぐことができる。
【0028】
次に、本発明の第5の実施の形態を説明する。図10は本発明の第5の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第5の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、制御装置18は、予め定められた評価関数に基づいてスケジュールを演算すると共に最大受電電力量指示値を演算する最適化演算手段28を備えたものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0029】
制御装置18の最適化演算手段28は、データ入力手段29を介して、電池の寿命データD1、年間の1日毎最大電力需要データD2、1日の時刻別電力需要データD3、時間帯別季節別電力料金と基本料金データ等の電力料金データD4を入力しデータ保存部30に保存する。最適化演算手段28は、年間コスト最小化演算を行う評価関数と、年間CO2発生量最小化演算を行う評価関数とを有し、これら最適化計算に使用するデータをデータ保存部30から受け取って最適化演算を行う。
【0030】
最適化演算手段28は、運用者が与えた評価関数を最小にするように運用計画を電力変換装置13に対して指示する。評価関数が運用コストであれば、以下のコスト関数を年間通じて最小にするような運用スケジュール及び最大受電電力を出力する。
【0031】
評価関数=年間買電量*時間帯別季節別単価+契約料金
また、評価関数が運用コスト+設備コストであれば、以下のコスト関数を年間通じて最小にするような運転スケジュール、メンテナンススケジュール及び最大受電電力を出力する。
【0032】
評価関数=年間買電量*時間帯別季節別単価+契約料金+設備導償却費
+設備メンテナンス費
また、評価関数がCO2発生量であれば、以下の関数に対して最適スケジュールを指示する。
【0033】
評価関数=年間の時間帯別消費電力*時間帯別CO2発生源単位
スケジュール及び最大受電電力は運用者にも示され運用のガイダンスとなる。なお、最適化演算は第4の実施の形態では逐次2次計画法によった。
【0034】
第5の実施の形態によれば、制御装置18の最適化演算手段28により、運用者が与えた評価関数を最小にするように運用計画を電力変換装置13に対して指示することができる。例えば、評価関数がコストであれば、コスト関数を年間を通じて最小にするようなスケジュールを出力し、CO2排出量最小であれば、CO2排出評価関数を最小化する運用スケジュールを生成するので、評価関数に従って適正に電力を制御できる。
【0035】
次に、本発明の第6の実施の形態を説明する。図11は本発明の第6の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図である。この第6の実施の形態は、図10に示した第5の実施の形態に対し、制御装置18の最適化演算手段28に代えて、その最適化演算手段28を実施する別置きの計算装置31を設け、制御装置18は計算装置31からスケジュールD5と最大受電電力量指示値D6とを入力するようにしたものである。図10と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
【0036】
図11において、最適化演算手段28を別置きの計算装置31に設けられている。計算装置31は情報ネットワークを介して離れた場所におくことも可能である。制御装置18はスケジュールD5と最大受電電力量指示値D6とを最適化演算手段28により受け取り、スケジュールD5と最大受電電力量指示値D6とに従って制御を行う。
【0037】
第6の実施の形態によれば、第4の実施の形態に効果に加え、最適化演算手段28を別置きの計算装置31に設けるので、制御装置18とは別の場所に設置することができ、また、最適化演算の保守が容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における電力貯蔵装置の内部構成図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における電力貯蔵装置の他の一例を示す内部構成図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる電力負荷標準化システムの構成図。
【図5】本発明の第2の実施の形態における運転電流測定手段の取り付けの説明図。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの他の一例を示す構成図。
【図7】本発明の第3の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【図8】本発明の第3の実施の形態における除去機能付き電池アセンブリの説明図。
【図9】本発明の本発明の第4の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【図10】本発明の本発明の第5の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係わる電力負荷平準化システムの構成図。
【符号の説明】
【0039】
11…遮断器、12…トランス、13…電力変換装置、14…電力貯蔵装置、15…小型電池、16…電池アセンブリ、17…電池モジュール、18…制御装置、19…サポート部材、20…隙間、21…電池異常検出装置、22…運転電流測定手段、23…異常検出手段、24…運転温度測定手段、25…除去装置、26…サイリスタスイッチ、27…連絡装置、28…最適化演算手段、29…データ入力手段、30…データ保存部、31…計算装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力系統の低負荷時に電力を電力貯蔵装置に充電し、電力系統の高負荷時に電力貯蔵装置の電力を放電する電力負荷平準化システムにおいて、複数の小型電池を直列接続して形成された複数の電池アセンブリを並列接続して構成された電池モジュールを備えた電力貯蔵装置と、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置の直流電力を双方向に変換する電力変換装置と、前記電力変換装置で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する制御装置とを備えたことを特徴とする電力負荷平準化システム。
【請求項2】
前記電池アセンブリの小型電池は、Li電池またはNiH電池であることを特徴とする請求項1記載の電力負荷平準化システム。
【請求項3】
前記電力貯蔵装置は、前記電池アセンブリの間に適切な隙間が保持されて構成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力負荷平準化システム。
【請求項4】
前記電池アセンブリまたは小型電池の異常を検出する電池異常検出装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項5】
前記電池異常検出装置は 前記電池アセンブリの運転電流または前記小型電流の運転温度に基づいて異常を検出することを特徴とする請求項4記載の電力負荷平準化システム。
【請求項6】
前記電池異常検出装置が前記電池アセンブリまたは小型電池の異常を検出したときは、異常が検出された電池アセンブルまたは異常が検出された小型電池を含む電池アセンブルを除去する除去装置を設けたことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項7】
前記電池アセンブリの小型電池の正常および異常を監視者に知らせるための連絡装置を備えたことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項8】
前記制御装置は、予め定められた評価関数に基づいて前記スケジュールを演算すると共に最大受電電力量指示値を演算する最適化演算手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項9】
前記最適化演算手段は、年間の1日毎最大電力需要データ、1日の時刻別電力需要データ、時間帯別季節別電力料金と基本料金データ、電池の寿命データを入力して保存し、これらデータに基づいて、年間コスト最小化演算を行う評価関数と、年間CO2発生量最小化演算を行う評価関数とを備えたことを特徴とする請求項8記載の電力負荷平準化システム。
【請求項10】
前記制御装置の最適化演算手段に代えて、その最適化演算手段を実施する別置きの計算装置を設け、前記制御装置は前記計算装置から前記スケジュールと最大受電電力量指示値とを入力することを特徴とする請求項8記載の電力負荷平準化システム。
【請求項1】
電力系統の低負荷時に電力を電力貯蔵装置に充電し、電力系統の高負荷時に電力貯蔵装置の電力を放電する電力負荷平準化システムにおいて、複数の小型電池を直列接続して形成された複数の電池アセンブリを並列接続して構成された電池モジュールを備えた電力貯蔵装置と、電力系統の交流電力及び電力貯蔵装置の直流電力を双方向に変換する電力変換装置と、前記電力変換装置で変換される電力量を所定のスケジュールに従って制御する制御装置とを備えたことを特徴とする電力負荷平準化システム。
【請求項2】
前記電池アセンブリの小型電池は、Li電池またはNiH電池であることを特徴とする請求項1記載の電力負荷平準化システム。
【請求項3】
前記電力貯蔵装置は、前記電池アセンブリの間に適切な隙間が保持されて構成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電力負荷平準化システム。
【請求項4】
前記電池アセンブリまたは小型電池の異常を検出する電池異常検出装置を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項5】
前記電池異常検出装置は 前記電池アセンブリの運転電流または前記小型電流の運転温度に基づいて異常を検出することを特徴とする請求項4記載の電力負荷平準化システム。
【請求項6】
前記電池異常検出装置が前記電池アセンブリまたは小型電池の異常を検出したときは、異常が検出された電池アセンブルまたは異常が検出された小型電池を含む電池アセンブルを除去する除去装置を設けたことを特徴とする請求項4または請求項5のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項7】
前記電池アセンブリの小型電池の正常および異常を監視者に知らせるための連絡装置を備えたことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項8】
前記制御装置は、予め定められた評価関数に基づいて前記スケジュールを演算すると共に最大受電電力量指示値を演算する最適化演算手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一記載の電力負荷平準化システム。
【請求項9】
前記最適化演算手段は、年間の1日毎最大電力需要データ、1日の時刻別電力需要データ、時間帯別季節別電力料金と基本料金データ、電池の寿命データを入力して保存し、これらデータに基づいて、年間コスト最小化演算を行う評価関数と、年間CO2発生量最小化演算を行う評価関数とを備えたことを特徴とする請求項8記載の電力負荷平準化システム。
【請求項10】
前記制御装置の最適化演算手段に代えて、その最適化演算手段を実施する別置きの計算装置を設け、前記制御装置は前記計算装置から前記スケジュールと最大受電電力量指示値とを入力することを特徴とする請求項8記載の電力負荷平準化システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2006−50763(P2006−50763A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227536(P2004−227536)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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