説明

電子カメラ、通信システム

【課題】 本発明は、ライフログ情報のデータ量を抑制して、そのライフログ情報を他者と共有できる手段を提供する。
【解決手段】 電子カメラは、撮像素子、音声入力部、記録処理部、位置情報取得部、追跡部、判定部及び通信部を備える。撮像素子は、被写体像を撮像し、画像を生成する。音声入力部は、音声を入力する。記録処理部は、画像のデータと音声のデータとをメモリに記録する。位置情報取得部は、ユーザの現在位置を示す位置情報を外部から取得する。追跡部は、位置情報に基づいて、ユーザの移動経路を電子地図上で追跡する。判定部は、追跡部の追跡結果に応じて、現在位置が電子地図上で注目位置に該当するか否かを判定する。通信部は、判定部により現在位置が注目位置に該当すると判定された場合、その注目位置において、メモリに記録された画像のデータと音声のデータとの少なくとも何れか一方を他の通信端末に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子カメラ、通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザの行動履歴を撮影して記録する撮影履歴記録システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−68499号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の従来技術では、ユーザの行動履歴を示す情報(以下「ライフログ情報」という)を他者と共有する点について、考慮されていない。また、ライフログ情報を他者と共有する場合には、ユーザの行動時間に比例して、そのライフログ情報(例えば、動画)のデータ量が膨大になるおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑み、ライフログ情報のデータ量を抑制して、そのライフログ情報を他者と共有できる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明に係る電子カメラは、撮像素子と、音声入力部と、記録処理部と、位置情報取得部と、追跡部と、判定部と、通信部とを備える。撮像素子は、被写体像を撮像し、画像を生成する。音声入力部は、音声を入力する。記録処理部は、画像のデータと音声のデータとをメモリに記録する。位置情報取得部は、ユーザの現在位置を示す位置情報を外部から取得する。追跡部は、位置情報取得部が取得した位置情報に基づいて、ユーザの移動経路を電子地図上で追跡する。判定部は、追跡部の追跡結果に応じて、現在位置が電子地図上で注目位置に該当するか否かを判定する。通信部は、判定部により現在位置が注目位置に該当すると判定された場合、その注目位置において、メモリに記録された画像のデータと音声のデータとの少なくとも何れか一方を他の通信端末に送信する。
【0007】
第2の発明は、第1の発明において、登録受付部をさらに備える。登録受付部は、電子地図上での指定場所の登録を受け付ける。判定部は、現在位置が指定場所である場合に、その指定場所を注目位置であると判定する。
【0008】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、追跡部は、ユーザの移動経路を移動履歴情報としてメモリに記録する。追跡部が移動履歴情報に基づいてユーザの新たな経路の移動を追跡中の場合、判定部は、追跡中の現在位置を注目位置と判定する。
【0009】
第4の発明は、第1から第3の何れか1の発明において、音声入力部に入力された音声を解析する音声解析部をさらに備える。追跡部は、ユーザの移動経路を移動履歴情報としてメモリに記録する。追跡部が移動履歴情報に基づいてユーザの新たな経路の移動を追跡中の場合、判定部は、追跡中の現在位置を注目位置と判定する。
【0010】
第5の発明は、第1から第4の何れか1の発明において、画像の視認性を評価する視認性評価部をさらに備える。視認性を示す評価値が閾値以下の場合、通信部は、音声のデータのみを通信端末に送信する。視認性を示す評価値が閾値よりも大きい場合、通信部は、画像のデータ及び音声のデータを通信端末に送信する。
【0011】
第6の発明は、第1から第5の何れか1の発明において、通信部は、通信端末側から画像のデータと音声のデータとの少なくとも何れか一方の受信の拒否を示す拒否通知を受け付けた場合、その拒否通知を受け付けた時刻をメモリに記録し、次回以降、通信端末に対してその時刻又はその時刻から予め設定した時間の範囲内での通信を行なわない。
【0012】
第7の発明は、第1から第6の何れか1の発明において、追跡部がユーザの移動の停止を検出した場合、通信部は、通信端末側への送信を終了する。
【0013】
第8の発明は、第1から第7の何れか1の発明において、操作部をさらに備える。操作部は、通信部による送信処理の終了を示す指示入力を受け付ける。追跡部は、操作部が指示入力を受け付けた場合、ユーザの現在位置を通信終了位置としてメモリに記録する。通信部は、次回以降、追跡部が通信終了位置の到達を検出した場合、通信端末側への送信を終了する。
【0014】
第9の発明に係る通信システムは、請求項1から8の何れか1項記載の電子カメラと、その電子カメラと通信を行なう他の通信端末とを備える。
【0015】
第10の発明は、第9の発明において、電子カメラと通信端末との間の通信を仲介する基地局をさらに備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ライフログ情報のデータ量を抑制して、そのライフログ情報を他者と共有できる手段を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態における通信システム100の全体構成図
【図2】電子カメラ1の構成例を説明するブロック図
【図3】登録受付部27dが登録した指定場所のデータベースの一例を説明する図
【図4】通信端末50の構成例を説明するブロック図
【図5】通信システム100の動作の一例を示すフローチャート
【図6】電子カメラ1と通信端末50との間のシーケンスの一例を説明する図
【図7】電子地図上での追跡部27cの処理の一例を示す図
【図8】第3変形例を説明する図
【図9】第4変形例を説明する図
【図10】第4変形例の他の事例を説明する図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態における通信システム100の全体構成図である。通信システム100は、本発明の電子カメラ1と、基地局40と、インターネット網41と、電子カメラ1と通信を行なう通信端末50とを備える。電子カメラ1は、携帯電話機能を有している。図1では、ストラップSを用いた首かけタイプの電子カメラ1を例示している。すなわち、電子カメラ1は、ストラップSを用いてユーザ(人物P1)の首にかけることで装着される。この場合、電子カメラ1が被写体を撮影できるようにするため、電子カメラ1の撮影光学系10のレンズがユーザの正面方向を向くようにして、電子カメラ1は、人物P1に装着される。なお、電子カメラ1は、必要に応じて、ユーザの手により構図が設定されて撮影が行なわれても良い。
【0020】
また、通信システム100では、電子カメラ1に位置情報を提供するGPS(Global Positioning System)衛星31を利用する。さらに、通信システム100では、電子カメラ1とインターネット網41とを無線通信で接続する基地局40を利用する。以下、電子カメラ1及び通信端末50の構成について具体的に説明する。
<電子カメラ1>
図2は、電子カメラ1の構成例を説明するブロック図である。ここで、電子カメラ1は、電子カメラ1のユーザの行動履歴を記録するライフログモードの機能を有している。ライフログモードでは、例えば、ユーザ(例えば人物P1)が装着している電子カメラ1が継続的に動画や音声を記録することにより、そのユーザが日常生活で目にする光景をライフログ情報(画像のデータや音声のデータ)として取得する。さらに、本実施形態のライフログモードでは、ユーザが注目位置を移動する場合、通信端末50の利用者とライフログ情報を共有することができる(詳細は後述する)。
【0021】
電子カメラ1は、図2に示す通り、撮影光学系10と、撮像素子11と、信号処理部12と、RAM(Random Access Memory)13と、画像処理部14と、フラッシュメモリ15と、表示モニタ16と、記録インターフェース部(以下「記録I/F部」という)17と、通信部18と、アンテナ18aと、音声処理部19と、スピーカ20と、マイク21と、操作部22と、レリーズ釦23と、GPS受信機24と、加速度センサ25と、照度センサ26と、CPU(Central Processing Unit)27と、データバス28とを備える。
【0022】
このうち、信号処理部12、RAM13、画像処理部14、フラッシュメモリ15、表示モニタ16、記録I/F部17、通信部18、音声処理部19及びCPU27は、データバス28を介して互いに接続されている。また、信号処理部12、操作部22、レリーズ釦23、GPS受信機24、加速度センサ25及び照度センサ26は、CPU27に接続されている。
【0023】
撮影光学系10は、ズームレンズとフォーカスレンズとを含む複数のレンズ群で構成されている。なお、簡単のため、図2では、撮影光学系10を1枚のレンズとして図示する。撮像素子11は、被写体の像を撮像して画像データを生成する。撮像素子11は、例えばCCD(Charge Coupled Device)型のカラーイメージセンサである。なお、撮像素子11は、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型のカラーイメージセンサであっても良い。信号処理部12は、例えば、アナログフロントエンド(AFE)回路と、A/D変換部と、デジタルフロントエンド(DFE)回路とを有している。
【0024】
AFE回路は、撮像素子11が出力する画像信号に対してアナログ信号処理を施す。A/D変換部は、アナログの画像信号をデジタルの画像信号に変換する。DFE回路は、A/D変換後の画像信号にデジタル信号処理を施す。なお、信号処理部12が出力する画像信号は、画像データとしてRAM13に一時的に記録される。RAM13は、バッファメモリの機能を有し、画像データを一時的に記録する。さらに、RAM13は、CPU27の処理の過程で生成した画像データ等を一時的に記録する。
【0025】
画像処理部14は、RAM13に記録されている画像データを読み出し、各種の画像処理(例えば、輪郭強調処理、色補間処理等)を施す。
【0026】
フラッシュメモリ15は、不揮発性のメモリであって、例えば、電子カメラ1の制御を行なうプログラムを予め記憶している。また、フラッシュメモリ15は、携帯電話機能を制御するためのOS(オペレーションシステム)等のプログラムを予め記憶している。さらに、フラッシュメモリ15は、電子地図のデータを予め記憶している。
【0027】
表示モニタ16は、例えば液晶表示媒体により構成される。また、表示モニタ16は、CPU27の指示に応じて、例えば画像や電子カメラ1の操作メニュー等を表示する。
【0028】
記録I/F部17は、データの書き込みや読み出しのインターフェースを提供する。記録I/F部17には、着脱自在の記録媒体30を接続するためのコネクタ(不図示)が形成されている。そして、記録I/F部17は、例えば、そのコネクタに接続された記録媒体30にアクセスして画像のデータや音声のデータ(音声信号)の記録処理を行なう。記録媒体30は、一例として、不揮発性のメモリカードである。図2では、コネクタに接続された後の記録媒体30を示している。通信部18は、アンテナ18aを介して基地局40との無線通信を行なう。
【0029】
音声処理部19は、マイク21を介して入力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して音声信号を取得する。後述する記録処理部27aは、取得された音声信号を記録媒体30に記録する録音処理を行なう。また、音声処理部19は、音声信号をスピーカ21を介して音声に変換し、その音声の出力処理を行なう。
【0030】
操作部22は、タッチパネル方式を採用し、表示モニタ16上のタッチパネル表面に接触した指先等の位置を検出する。そして、操作部22は、検出した位置情報をCPU25に出力することでユーザ(撮影者)からの操作を受け付ける。レリーズ釦23は、半押し操作の指示入力と全押し操作(撮像動作開始)との指示入力とを受け付ける。
【0031】
GPS受信機24は、GPS衛星31からの電波をGPSアンテナ(不図示)により受信して、位置情報(経度、緯度、方位等)をCPU27に出力する。加速度センサ25は、3次元方向(相互に直交するX軸、Y軸、Z軸の3軸方向)の加速度を計測するセンサである。この加速度センサ25は、各軸方向における検出値をCPU27に出力する。照度センサ26は、光量を検出するセンサである。この照度センサ26は、検出した光量の値をCPU27に出力する。
【0032】
CPU27は、各種演算及び電子カメラ1の制御を行なうプロセッサである。CPU27は、フラッシュメモリ15に予め格納されたシーケンスプログラムを実行することにより、電子カメラ1の各部の制御等を行なう。また、CPU27は、時刻等の計時機能を有する。
【0033】
また、CPU27は、携帯電話機能を制御するためのOS(オペレーションシステム)を起動することにより、携帯電話機能に応じた各種の処理を行なう。また、CPU27は、記録処理部27aと、位置情報取得部27bと、追跡部27cと、登録受付部27dと、判定部27eと、音声解析部27fと、視認性評価部27gとしても機能する。
【0034】
記録処理部27aは、画像のデータと音声のデータとを必要に応じてフラッシュメモリ15又は記録媒体30に記録する処理を行なう。
【0035】
位置情報取得部27bは、ユーザの現在位置を示す位置情報をGPS受信機24から取得する。
【0036】
追跡部27cは、位置情報取得部27bが取得した位置情報に基づいて、ユーザの移動経路を電子地図上で追跡する。具体的には、追跡部27cは、位置情報取得部27bが取得した位置情報(経度、緯度、方位等)を電子地図上で照合することにより、ユーザの移動経路を追跡する。また、追跡部27cは、ユーザの移動経路を移動履歴情報としてフラッシュメモリ15に記録する。例えば、追跡部27cは、所定の時間間隔で位置情報(経度、緯度、方位等)を移動履歴情報としてフラッシュメモリ15に順次記録する。
【0037】
登録受付部27dは、ユーザ入力により電子地図上での指定場所の登録を受け付ける。具体的には、CPU27は、ユーザ入力により表示モニタ16に電子地図を表示する。そして、登録受付部27dは、例えばタッチパネル上での指先の指定位置を、電子地図上での指定場所(注目位置)として受け付ける。
【0038】
例えば、登録受付部27dは、ユーザ入力により電子地図上での指定場所として、観光地として有名な東京タワーを受け付けたとする。この場合、登録受付部27dは、東京タワーの位置情報をフラッシュメモリ15内のデータベースに登録する。
【0039】
図3は、登録受付部27dが登録した指定場所のデータベースの一例を説明する図である。図3では、東京タワーの位置情報が登録される。追跡部27cは、指定場所のデータベースを参照して、ユーザの移動経路を電子地図上で追跡する。ここで、指定場所として、東京タワーを登録した場合、例えば、東京タワーの位置座標から半径50m以内のライフログ情報を通信端末50の利用者と共有するようにしても良い。なお、電子地図上での指定場所は、ユーザ入力により例えば、東京タワー、スカイツリー、国会議事堂前等の任意の場所であって良い。
【0040】
判定部27eは、追跡部27cの追跡結果に応じて、現在位置が電子地図上で注目位置に該当するか否かを判定する。具体的には、判定部27eは、現在位置が指定場所である場合に、その指定場所を注目位置であると判定する。また、追跡部27cが移動履歴情報に基づいてユーザの新たな経路の移動を追跡中の場合、判定部27eは、追跡中の現在位置を注目位置と判定しても良い。これにより、本実施形態では、注目位置に関するライフログ情報を通信端末50の利用者と共有することができるので、全てのライフログ情報を共有しないで済む。
【0041】
ここで、通信部18は、判定部27eにより現在位置が注目位置に該当すると判定された場合、その注目位置において、フラッシュメモリ15又は記録媒体30に記録された画像のデータと音声のデータとを通信端末50に送信する。なお、音声解析部27fについては、第1変形例で説明し、視認性評価部27gについては、第2変形例で説明する。
<通信端末50>
図4は、通信端末50の構成例を説明するブロック図である。通信端末50は、電子カメラ1からの要求に応じて、インターネット網41を通じて電子カメラ1からライフログ情報のデータを受信する機能を有する。また、通信端末50は、サーバーとしての機能も有し、他の通信端末(不図示)にライフログ情報のデータを配信することができる。
【0042】
ここで、通信端末50は、通信インターフェース部(以下「通信I/F部」という)2と、ハードディスク装置3と、表示モニタ4と、入出力インターフェース部(以下「入出力I/F部」という)5と、音声処理部6と、マイク6aと、スピーカ6bと、操作部7と、サーバー用CPU8と、データバス9とを備える。
【0043】
このうち、通信I/F部2と、ハードディスク装置3と、表示部4と、入出力I/F部5、音声処理部6及びサーバー用CPU8は、データバス9を介して互いに接続されている
通信I/F部2は、通信端末50をインターネット網41に接続するためのインターフェースを提供する。ハードディスク装置3は、サーバー用CPU8が実行する制御プログラムを格納する。また、ハードディスク装置3は、電子カメラ1から受信したデータ等を格納する。さらに、ハードディスク装置3は、電子地図をデータベースとして格納する。
【0044】
表示モニタ4は、例えば液晶表示媒体により構成される。入出力I/F部5は、USB(Universal Serial Bus)等の規格に基づくインターフェースである。なお、入出力I/F部5には、例えば、DVDレコーダ装置(不図示)がUSBを介して接続される。そして、DVDやCDの記録媒体40に記憶されたプログラム等は、入出力I/F部5を介してハードディスク装置3へ読み込まれる。なお、通信端末50の初期設定時には、アプリケーションプログラム、各種のデータ、電子地図等は、DVD(Digital Versatile Disc)やCD(Compact Disc)などの記録媒体40(不図示)に記録されている。そして、通信端末50の利用者が例えばインストール指示を行なった場合、アプリケーションプログラム、各種のデータ、電子地図等は、サーバー用CPU8により記録媒体40から読み出されてハードディスク装置3へ格納される。
【0045】
音声処理部6は、マイク6aを介して入力されたアナログの音声信号をデジタルの音声信号に変換して音声信号を取得する。また、音声処理部6は、音声信号をスピーカ6bを介して音声に変換し、その音声の出力処理を行なう。操作部7は、キーボードやマウス等、サーバー用CPU8に対して通信端末50の利用者が指示入力を行なうための各種の入力デバイスを含んでいる。
【0046】
サーバー用CPU8は、ハードディスク装置3に予め格納された制御プログラムを実行することで、通信端末50の各部を統括制御する。また、サーバー用CPU8は、通信制御部8aと、表示制御部8bとしても機能する。
【0047】
通信制御部8aは、電子カメラ1との通信を制御する。具体的には、通信制御部8aは、電子カメラ1からの発信の信号データを受信し、例えばスピーカ6bを介して、通信端末50の利用者に報知する。また、通信制御部8aは、電子カメラ1からの画像や音声のデータを受信して、ハードディスク装置3に記録する処理を行なう。表示制御部8bは、表示モニタ4に表示する画像等の表示態様を制御する。
【0048】
次に、本実施形態における通信システム100の動作の一例を説明する。図5は、通信システム100の動作の一例を示すフローチャートである。図6は、電子カメラ1と通信端末50との間のシーケンスの一例を説明する図である。
【0049】
なお、通信端末50は、常時稼働していることとする。電子カメラ1側では、電源がオンされた後、図2に示す操作部22がライフログモードの指示入力を受け付けた場合、CPU27は、図5に示すフローの処理を開始させる。ここで、説明をわかりやすくするため、図1に示すユーザ(人物P1)が、東京タワー(注目位置)を訪れる場合について説明する。
【0050】
ステップS101:CPU27は、動画記録を開始する。この場合、CPU27は、撮像素子11に動画撮影の指示を出す。これにより、CPU27の記録処理部27aは、順次、画像のデータを記録媒体30に記録すると共に、音声処理部19が出力するデジタル化された後の音声のデータを記録媒体30に同期させて記録して行く。
【0051】
図6(a)は、CPU27による動画記録の開始時点を表している。この場合、通信端末50側では、画像データが送信されていないことを示している。
【0052】
ステップS102:CPU27の位置情報取得部27bは、位置情報の取得処理を行なう。具体的には、位置情報取得部27bは、ユーザの現在位置を示す位置情報をGPS受信機24から取得する。
【0053】
ステップS103:CPU27の追跡部27cは、ユーザの追跡処理を行なう。具体的には、追跡部27cは、位置情報取得部27bが取得した位置情報(経度、緯度、方位等)を電子地図上で照合することにより、ユーザの移動経路を追跡する。
【0054】
図7は、電子地図上での追跡部27cの処理の一例を示す図である。図7では、例えば東京タワーを含む近辺の電子地図を模式的に描いている。図中の矢印(移動ベクトル)は、ユーザ(人物P1)の移動を表している。ここで、追跡部27cは、位置情報取得部27bが取得した位置情報を移動履歴情報として所定の時間間隔でフラッシュメモリ15に記録する。つまり、追跡部27cは、ユーザの位置情報を電子地図上で照合することにより、ユーザの移動経路を矢印の軌跡で追跡することができる。
【0055】
ステップS104:追跡部27cは、ユーザの移動を検出したか否かを判定する。具体的には、ユーザが停止している場合には、移動ベクトルがゼロになるため、追跡部27cは、ユーザが停止している状態を判定することができる。ユーザが停止している場合(ステップS104:No)、CPU27は、ステップS102の処理に戻る。ユーザが移動している場合(ステップS104:Yes)、CPU27は、ステップS105の処理に移行する。
【0056】
ステップS105:CPU27の判定部27eは、追跡部27cの追跡結果に応じて、現在位置が電子地図上で注目位置に該当するか否かを判定する。例えば、ユーザが東京タワーの近辺として半径50m以内に到達すると、判定部27eは、注目位置に該当すると判定し(ステップS105:Yes)、ステップS105の処理に移行する。一方、ユーザが東京タワーの近辺として半径50m以内に到達していない場合(ステップS105:No)、ステップS102の処理に戻る。
【0057】
例えば、図7(a)において、CPU27は、ユーザの指示入力を受け付けることにより、交差点の近くでライフログモードを開始したこととする。続いて、ユーザが移動を開始し、図7(b)において、ユーザが芝公園ビルの前を左折すると、判定部27eは、注目位置に該当すると判定し、ステップS106の処理に移行する。
【0058】
ステップS106:CPU27は、通信部18に指示を出すことにより、通信部18は、発信処理を行なう。具体的には、通信部18は、基地局40からインターネット網41を介して通信端末50に通信開始のコマンドを送信する。
【0059】
ここで、通信端末50側において、サーバー用CPU8の通信制御部8aは、通信I/F部2を介して、通信開始のメッセージを受信すると、例えばスピーカにより着信音等により通信端末50の利用者に報知する。或いは、図6(b)に示す通り、表示制御部8bは、電子カメラ1側からの通信開始のコマンドを着信したことを示す「着信通知」を表示モニタ4に表示させても良い。続いて、操作部7は、画像データ等のライフログ情報の共有を許可する共有許可通知の指示入力を受け付けた場合、通信制御部8aは、共有許可通知のコマンドを電子カメラ1側に送信する。
【0060】
ステップS107:通信部18は、通信端末50側から、共有許可通知のコマンドが送信してきたか否かを判定する。共有許可通知のコマンドが送信されてきた場合(ステップS107:Yes)、CPU27は、ステップS108の処理に移行する。一方、共有許可通知のコマンドが送信されてこない場合(ステップS107:Yes)、CPU27は、ステップS102の処理に戻る。なお、図5のフローチャートには示していないが、共有許可通知のコマンドが予め設定した時間を過ぎても送信されてこない場合、CPU27は、タイムアウトとみなして図5に示すフローの処理を終了する。
【0061】
ステップS108:CPU27は、通信部18に指示を出すことにより、通信部18は、ライフログ情報の送信処理を行なう。具体的には、通信部18は、記録媒体40に記録されている画像のデータと音声のデータとを通信端末50側に送信する。ただし、通信部18は、共有許可通知のコマンドを受信した時刻以降の画像のデータと音声のデータとを通信端末50側に送信する。例えば、ユーザが、図7(c)に示す実線の矢印で移動している間、通信部18は、ライフログ情報を通信端末50側に送信する。
【0062】
ここで、通信端末50側において、通信制御部8aは、通信I/F部2を介してライフログ情報を受信すると、ハードディスク装置3に順次記録して行く。さらに、表示制御部8bは、ハードディスク装置3から画像のデータを読み出して表示モニタ4に画像を表示する。また、音声処理部6は、ハードディスク装置3から音声のデータを読み出してスピーカから音声を出力する。
【0063】
ステップS109:CPU27は、通信部18に指示を出すことにより、通信部18は、通信端末50側とのライフログ情報の共有を開始する。これより、通信端末50の利用者は、リアルタイムで電子カメラ1側から送信されてくる画像のデータを表示モニタ4で画像として確認することができる(図6(c)参照)。また、通信端末50の利用者は、リアルタイムで電子カメラ1側から送信されてくる音声のデータをスピーカ6bから出力される音声で確認することができる。
【0064】
ステップS110:判定部27eは、移動履歴情報に基づいて、ユーザが移動を停止又は注目位置を離れたか否かを判定する。ユーザが注目位置を移動中の場合(ステップS110:No)、CPU27は、ステップS108の処理に戻り、引き続き、送信処理を継続する。ユーザが移動を停止又は注目位置を離れた場合(ステップS110:Yes)、ステップS111の処理に移行する。なお、ユーザが移動を停止する場合としては、信号待ち等によるものも考えられるので、判定部27eは、ユーザが予め設定した時間を過ぎて停止している場合に、ユーザが移動を停止したと判定しても良い。
【0065】
ステップS111:CPU27は、通信部18に指示を出すことにより、通信部18は、通信の終了処理を行なう。具体的には、通信部18は、通信端末50へのライフログ情報の送信を終了する。そして、CPU27は、図5に示すフローの処理を終了させる。
【0066】
以上より、本実施形態によれば、ユーザが注目位置或いはその近辺に存在している時に、電子カメラ1と通信端末50との間でライフログ情報を共有できる。そのため、通信端末50側では、ハードディスク装置3に記録するライフログ情報のデータ量が膨大になることを抑制して記録することができる。
【0067】
なお、本実施形態において、通信部18は、通信端末50側から画像のデータと音声のデータとの少なくとも何れか一方の受信の拒否を示す拒否通知のコマンドを受け付ける構成としても良い。この場合、通信部18は、拒否通知のコマンドを受け付けた時刻をフラッシュメモリ15に記録する。そして、通信部18は、次回以降、フラッシュメモリ15に記録されたそのコマンドを受け付けた時刻を参照し、通信端末50に対してその時刻又はその時刻から予め設定した時間の範囲内での通信を行なわないようにしても良い。これにより、通信端末50の利用者が、都合の悪い時間帯にライフログ情報の共有をしないで済む。この場合、通信部18は、ユーザの指示入力に応じて、通信端末50の利用者の都合の良い時間帯に電子カメラ1に記録されたライフログ情報を送信すれば良い。
【0068】
(第1変形例)
次に、本実施形態の第1変形例について説明する。第1変形例では、音声解析部27fの処理をさらに加える。音声解析部27fは、マイク21に入力された音声を解析する。具体的には、音声解析部27fは、音声処理部19によりデジタル化された音声の音量が予め設定した閾値よりも大きいか否かを解析する。なお、音声には、電子カメラ1のユーザの音声以外にも、周辺環境の音も含まれる。ここで、音声解析部27fは、音量を例えばデシベル単位で解析する。そして、音声の音量が予め設定した閾値よりも大きい場合、通信部18は、画像のデータのみを通信端末50に送信する。一方、音声の音量が予め設定した閾値以下の場合、通信部18は、画像のデータ及び音声のデータを通信端末50に送信する。ここで、閾値は、フラッシュメモリ15に記録されているが、CPU27は、ユーザ入力による音量の値(デシベル単位)を閾値としても良い。
【0069】
これにより、通信端末50側の利用者は、周囲が騒音の場合には、騒音を聞かずに画像のデータを共有することができる。
【0070】
(第2変形例)
次に、本実施形態の第2変形例について説明する。第2変形例では、視認性評価部27gの処理をさらに加える。視認性評価部27gは、画像の視認性を評価する。具体的には、視認性評価部27gは、加速度センサ25の検出結果に基づいて、電子カメラ1の筐体による揺れの度合いを推定する。そして、視認性評価部27gは、揺れの度合いに基づいて、視認性を示す評価値を判定する。ここで、揺れの度合いが大きくなるに従って、評価値は低くなることとする。つまり、電子カメラ1の筐体の揺れが大きくなるに従って、通信端末50の利用者は、画像が見づらくなる。そして、第2変形例では、揺れの度合いの評価値の閾値を予め設定して、フラッシュメモリ15に記録しておく。なお、CPU27は、ユーザ入力により、電子カメラ1の筐体による揺れの度合いの閾値を設定しても良い。
【0071】
すなわち、評価値が閾値以下の場合、通信部18は、音声のデータのみを通信端末50に送信する。一方、評価値が閾値よりも大きい場合、通信部18は、画像のデータ及び音声のデータを通信端末に送信する
或いは、視認性評価部27gは、照度センサ26の検出結果に基づいて、電子カメラ1の周辺環境の明るさを推定しても良い。そして、視認性評価部27gは、電子カメラ1の周辺環境の明るさに基づいて、視認性を示す評価値を判定する。ここで、明るさの度合いが大きくなるに従って、評価値は高くなることとする。つまり、電子カメラ1の周辺環境の明るさが暗くなるに従って、通信端末50の利用者は、画像が見づらくなる。そのため、第2変形例では、明るさの度合いの評価値に閾値を予め設定して、フラッシュメモリ15に記録しておく。なお、CPU27は、ユーザ入力により、明るさの度合いの閾値を設定しても良い。
【0072】
すなわち、評価値が閾値以下の場合、通信部18は、音声のデータのみを通信端末50に送信する。評価値が閾値よりも大きい場合、通信部20は、画像のデータ及び音声のデータを通信端末50に送信する。これにより、通信端末50側の利用者は、画像が見えづらい場合には、音声のデータのみを共有することができる。
【0073】
(第3変形例)
次に、本実施形態の第3変形例について説明する。第3変形例では、電子カメラ1のユーザが通常と異なるルートの道を通った場合、他者とライフログ情報の共有を行なっても良い。つまり、第3変形例では、移動履歴情報に基づいて、ユーザが新規のルートを移動中の場合に、他者とライフログ情報の共有を行なう。
【0074】
図8は、第3変形例を説明する図である。例えば、電子カメラ1のユーザ(例えば人物P2)は、A駅61からC会社63に出勤する。この場合、追跡部27cは、図中A駅61からC会社63までの実線で示すルートを移動履歴情報としてフラッシュメモリ15に記録する。そのため、次回以降、ユーザがA駅61からC会社63に出勤する場合、他者とライフログ情報の共有は行なわない。しかし、ユーザがB駅62からC会社63に出勤する場合、ユーザは、通常と異なるルートの道(新規のルート)を移動することになる。この場合、追跡部27cは、新規のルートに対して注目位置を継続的に移動することとし、図中B駅62からC会社63までの破線で示すルートを移動履歴情報としてフラッシュメモリ15に記録する。そして、通信部18は、C会社63内の通信端末(不図示)に向けてライフログ情報を送信する。なお、ここで、会社内の通信端末は、電子カメラ1のユーザが所有する通信端末であっても良い。この場合、ユーザの所有する通信端末に、ライフログ情報が自動的に記録されるので利便性が向上する。そして、ユーザは、その後に他者とライフログ情報を共有しても良い。
【0075】
また、第3の変形例では、追跡部27cがユーザの移動の停止を検出した場合、通信部18は、通信端末側への送信を終了するようにしても良い。例えば、図8の事例の場合、ユーザがC会社63に到着すると、通信端末側への送信を終了する。これにより、第3の変形例では、余計な撮影しないで済むため、ライフログ情報のデータ量をその分、抑制することができる。
【0076】
また、第3の変形例では、操作部22が、通信部18による送信処理の終了を示す指示入力を受け付けても良い。そして、追跡部27cは、操作部22が送信処理の終了を示す指示入力を受け付けた場合、ユーザの現在位置を通信終了位置としてフラッシュメモリ15に記録する。そして、通信部18は、次回以降、追跡部27cが通信終了位置の到達を検出した場合、通信端末側への送信を終了する。例えば、図8の事例の場合、操作部22が、C会社63の正門で送信処理の終了を示す指示入力を受け付けた場合、次回以降、追跡部27cがC会社63の正門の到達を検出した場合、通信端末側への送信を終了する。これにより、第3の変形例では、余計な撮影しないで済むため、ライフログ情報のデータ量をその分、抑制することができる。
【0077】
(第4変形例)
次に、本実施形態の第4変形例について説明する。第4変形例では、電子カメラ1のユーザが通常のルートを移動中に、その通常のルートから外れた場合に他者とライフログ情報の共有を行なっても良い。つまり、第4変形例では、移動履歴情報に基づいて、ユーザが既に登録済みのルートを移動中に寄り道するような場合、他者とライフログ情報の共有を行なう。
【0078】
図9は、第4変形例を説明する図である。第4変形例では、例えば、人物P3が電子カメラ1を装備して、自宅64から塾65に通学しているとする。また、祖父の家66に本実施形態の通信端末(不図示)があるとする。この場合、追跡部27cは、自宅64から塾65までの実線で示すルートを移動履歴情報として予めフラッシュメモリ15に記録している。
【0079】
追跡部27cは、位置情報取得部27bが取得する位置情報に基づいて、人物P3の移動経路を追跡する。ここで、人物P3が実線で示すルートから点線で示すルートに寄り道を開始したとする。この場合、判定部27dは、点線に示すルートが注目位置を移動するものと判定する。そして、通信部18は、例えば、祖父の家66の通信端末にライフログ情報を送信する。実際の適用例では、例えば、人物P3が見知らぬ人物に連れ去られるような場合、通常のルートから外れるので、ライフログ情報を共有できると早期に発見できるという防犯上の効果が得られる。
【0080】
また、第4変形例の他の事例として、以下に説明する本発明の通信システムを適用しても良い。
【0081】
図10は、第4変形例の他の事例を説明する図である。図10では、本実施形態の通信システム100を登山の遭難を防止するシステムに適用した事例である。図10において、電子カメラ1を装備した登山者(不図示)が、登山をする場合を想定する。また、通信端末50は、例えば、遭難者を救助するための救難センターに設置されていることとする。ここで、電子カメラ1のフラッシュメモリ15には、電子地図上に正規の登山ルートが記録されていることとする。なお、電子カメラ1を装備した登山者が登山を開始すると、追跡部27cは、位置情報取得部27bが取得する位置情報に基づいて、登山者の移動経路を追跡する。ここで、登山者が正規のルートから外れた場合、判定部27cは、注目位置を移動していると判定する。そして、通信部18は、救難センターの通信端末50にライフログ情報を送信する。通信端末50側では、ライフログ情報を受信し、表示モニタ4に登山者の現在位置の映像を表示する。これにより、登山者と救難センターの職員とは、現在の状況をライフログ情報として共有できる。そして、救難センターの職員は、正規の登山ルートに戻る指示を具体的に映像を見ながら出すことができる。したがって、図10に示す通信システム100では、正規の登山ルートを移動中にはライフログ情報を共有しないで済むため、通信端末50側で、記録するライフログ情報のデータ量が膨大になることを抑制することができる。さらに、図10に示す通信システム100では、ライフログ情報を共有することにより、遭難の防止に役立てることができるという効果が得られる。つまり、通信システム100では、特徴のイベント時にライフログ情報を効率良く共有することができる。
【0082】
(実施形態の補足事項)
(1)上記実施形態では、電子カメラ1の通信先として通信端末50を用いたが、他の通信端末としては、例えば、携帯電話機能を有する電子カメラ1と同様であっても良い。この場合、図1の通信システムにおいて、電子カメラ1は、インターネット網41を介さずに、他の通信端末にライフログ情報を送信しても良い。
【0083】
(2)上記実施形態では、一例として人物P1が電子カメラ1を装備する場合について説明したが、例えば、電子カメラ1を、自動車、オートバイ、自転車等の乗り物に装備するようにして、図1に示す通信システム100を構成しても良い。
【0084】
(3)上記実施形態では、ライフログ情報として、動画のデータと音声のデータを例示したが、本実施形態の画像は、動画に限られず、静止画像であっても良い。この場合、電子カメラ1では、所定の時間間隔で静止画像を撮影しても良い。
【符号の説明】
【0085】
1・・・電子カメラ、11・・・撮像素子、21・・・マイク、27a・・・記録処理部、27b・・・位置情報取得部、27c・・・追跡部、27e・・・判定部、18・・・通信部、100・・・通信システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体像を撮像し、画像を生成する撮像素子と、
音声を入力する音声入力部と、
前記画像のデータと前記音声のデータとをメモリに記録する記録処理部と、
ユーザの現在位置を示す位置情報を外部から取得する位置情報取得部と、
前記位置情報取得部が取得した前記位置情報に基づいて、前記ユーザの移動経路を電子地図上で追跡する追跡部と、
前記追跡部の追跡結果に応じて、前記現在位置が前記電子地図上で注目位置に該当するか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記現在位置が前記注目位置に該当すると判定された場合、該注目位置において、前記メモリに記録された前記画像のデータと前記音声のデータとの少なくとも何れか一方を他の通信端末に送信する通信部と、
を備えることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記電子地図上での指定場所の登録を受け付ける登録受付部をさらに備え、
前記判定部は、前記現在位置が前記指定場所である場合に、該指定場所を前記注目位置であると判定することを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の電子カメラにおいて、
前記追跡部は、前記ユーザの移動経路を移動履歴情報として前記メモリに記録し、
前記追跡部が前記移動履歴情報に基づいて前記ユーザの新たな経路の移動を追跡中の場合、前記判定部は、追跡中の現在位置を前記注目位置と判定することを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項1から請求項3の何れか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記音声入力部に入力された音声を解析する音声解析部をさらに備え、
前記音声の音量が予め設定した閾値よりも大きい場合、前記通信部は、前記画像のデータのみを前記通信端末に送信し、
前記音声の音量が予め設定した閾値以下の場合、前記通信部は、前記画像のデータ及び前記音声のデータを前記通信端末に送信することを特徴とする電子カメラ。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記画像の視認性を評価する視認性評価部をさらに備え、
前記視認性を示す評価値が閾値以下の場合、前記通信部は、前記音声のデータのみを前記通信端末に送信し、
前記視認性を示す評価値が閾値よりも大きい場合、前記通信部は、前記画像のデータ及び前記音声のデータを前記通信端末に送信することを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】
請求項1から請求項5の何れか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記通信部は、前記通信端末側から前記画像のデータと前記音声のデータとの少なくとも何れか一方の受信の拒否を示す拒否通知を受け付けた場合、該拒否通知を受け付けた時刻を前記メモリに記録し、次回以降、前記通信端末に対して前記時刻又は該時刻から予め設定した時間の範囲内での通信を行なわないことを特徴とする電子カメラ。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記追跡部が前記ユーザの移動の停止を検出した場合、前記通信部は、前記通信端末側への送信を終了することを特徴とする電子カメラ。
【請求項8】
請求項1から請求項7の何れか1項に記載の電子カメラにおいて、
前記通信部による送信処理の終了を示す指示入力を受け付ける操作部をさらに備え、
前記追跡部は、前記操作部が前記指示入力を受け付けた場合、前記ユーザの現在位置を通信終了位置として前記メモリに記録し、
前記通信部は、次回以降、前記追跡部が前記通信終了位置の到達を検出した場合、前記通信端末側への送信を終了することを特徴とする電子カメラ。
【請求項9】
請求項1から8の何れか1項記載の電子カメラと、
前記電子カメラと通信を行なう他の通信端末と、
を備えることを特徴とする通信システム。
【請求項10】
請求項9に記載の通信システムにおいて、
前記電子カメラと前記通信端末との間の通信を仲介する基地局をさらに備えることを特徴とする通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−249164(P2012−249164A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−120545(P2011−120545)
【出願日】平成23年5月30日(2011.5.30)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】