説明

電子カメラ装置

【課題】消費電力の低減を図りつつ記録される被写体画像を速やかに確認することができるようにする。
【解決手段】光学ファインダー撮影の状態において、ユーザが光学ファインダーから被写体を視認してシャッターキーを操作すると、これに伴って発生するシャッターオン信号を取り込み(ステップSA10)、引き続きモニタ表示オン処理を実行する(ステップSA11)。このモニタ表示オン処理により、VRAMから表示装置までの表示ブロックがオンとなり、したがって、次のステップSA12で撮影画像表示/画像記憶処理が実行されると、シャッターキーが操作された際の被写体画像である撮影画像が、表示装置に表示されるとともに、この撮影画像データがフラッシュメモリに記憶される。よって、ユーザはモード切り替え操作等の煩雑な操作を行うことなく、記憶された被写体画像を速やかに確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学ファインダーと電子ファインダー機能を有する画像表示装置とを併有する電子カメラ装置に関する
【背景技術】
【0002】
従来の電子カメラ装置として、光学ファインダーと電子ファインダー機能を有する画像表示装置とを併有するデジタルカメラが知られている。このデジタルカメラは、省電力タイプであって撮影モードにおいては、前記画像表示装置を電子ファインダーとして使用せずに、被写体画像を画像表示装置に表示させることなく、該画像表示装置をオフに維持して光学ファインダーを使用することも可能である。したがって、撮影待機時に被写体画像を画像表示装置に表示させる場合と比較して、消費電力の低減を図ることができる。
【0003】
そして、撮影モードにおいてユーザが光学ファインダーから被写体を視認して、シャッターキーを操作すると、このシャッターキーの操作に伴い被写体画像がメモリに記憶される。また、このメモリに記憶された画像を視認すべく再生モードを設定すると画像表示装置がオンとなり、所定の操作に伴ってメモリから読み出された被写体画像が画像表示装置に表示される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来のデジタルカメラにあっては、撮影モードにおいて画像表示装置に被写体画像を表示させずに光学ファインダーを使用する場合は、シャッターキーの操作に伴ってどのような被写体画像が記憶されたかが画像表示装置を電子ファインダーとして使用する場合と比較してわかりずらい。これは、光学ファインダーを通して視認した被写体と実際に電子的に記憶される被写体画像とが若干異なるためである。このため、消費電力の低減を図ることができる反面、所望の被写体画像が記録されていない場合が生じたり、あるいは記録された被写体画像を確認すべく再生モードへの切り替えや所定の操作を行っている間にシャッターチャンスを逃してしまう場合が生ずる。
【0005】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、消費電力の低減を図りつつ記録される被写体画像を速やかに確認することのできる電子カメラ装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために請求項1記載の発明にあっては、被写体画像を認識するための光学ファインダーと、被写体画像を表示する電子ファインダー機能を有する画像表示装置とを併有し、所定の操作に応答して記録対象である被写体画像を取り込む電子カメラ装置において、前記画像表示装置をオフにして前記光学ファインダーを使用しての撮影待機状態で、前記所定の操作がなされた際、前記画像表示装置をオンにして前記記録対象である被写体画像を表示させる表示制御手段を設けてある。
【0007】
したがって、光学ファインダーを使用しての撮影待機状態では、画像表示装置がオフとなっていることにより、消費電力の低減が図られる。そして、光学ファインダーにより被写体を確認して所定の操作を行うと、画像表示装置がオンとなって記録対象となる被写体画像が該画像表示装置に表示される。よって、この画像表示装置に表示された被写体画像を見ることにより、記録される被写体画像の形態や色を速やかに確認することが可能となる。
【0008】
また、請求項2記載の発明にあっては、前記表示制御手段は、前記画像表示装置を所定時間オンにして前記被写体画像を表示させる。したがって、所定時間が経過すると、再度画像表示装置がオフとなることにより、消費電力の低減が図られる。
【0009】
また、請求項3記載の発明にあっては、前記所定時間は、前記被写体画像の記録処理に要する時間である。したがって、被写体画像の記録処理に要する時間が経過すると画像表示装置がオフとなり、この画像表示装置のオフにより、被写体画像の記録処理が完了して、撮影可能状態になったことを認識し得る。
【0010】
また、請求項4記載の発明にあっては、前記表示制御手段は、前記被写体画像の記録指示操作又は表示オフ操作がなされるまで、前記画像表示装置をオンにして前記被写体画像を表示させる。したがって、画像表示装置がオンとなって被写体画像が表示されている時間がユーザにより任意に設定されることとなり、当該ユーザにとって過不足のない適正な時間をもって、記録される被写体画像が表示される。
【発明の効果】
【0011】
以上説明したように本発明は、画像表示装置をオフにして光学ファインダーを使用しての撮影待機状態で、記録対象である被写体画像が取り込まれた際には、画像表示装置をオンにしてこの記録対象である被写体画像を表示させるようにしたことから、消費電力の低減を図りつつ記録される被写体画像を速やかに確認することができる。その結果、消費電力の低減を図りつつ、所望の被写体画像が記録されていない場合が生じたり、あるいは記録された被写体画像を確認すべく操作を行っている間にシャッターチャンスを逃してしまう不都合を解消することができる。
【0012】
また、撮影待機時に、被写体画像を忠実に視認したい場合には、画像表示装置をオンにして電子ファインダーとして使用することもできるので、画像表示装置を有効に利用することができる。
【0013】
さらに、画像表示装置を所定時間オンにして被写体画像を表示させることにより、消費電力の低減を一層図ることができる。また、前記所定時間が、被写体画像の記録処理に要する時間であることにより、被写体画像の記録処理に要する時間が経過すると画像表示装置がオフとなる。よって、LED等により被写体画像の書き込みが終了して撮影可能状態となったことを表示せずとも、画像表示装置のオフにより撮影可能状態となった認識することができる。
【0014】
また、被写体画像の記録指示操作又は表示オフ操作がなされるまで、画像表示装置をオンにして記録対象である被写体画像を表示させるようにした。よって、画像表示装置がオンとなって被写体画像が表示されている時間がユーザにより任意に設定されることとなり、当該ユーザにとって過不足のない適正な時間をもって、記録対象である被写体画像を表示させることができるとともに、ユーザが予め確認して希望した被写体画像のみを記録させることができ、消費電力の低減を図りつつメモリの効率的利用を図ることも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態を図に従って説明する。図1(A)(B)は本実施の形態にかかるデジタルカメラの外観図である。同図に示すように、このデジタルカメラは、直方体形状の本体1を有し、この本体1の前面には撮影用レンズ2とファインダー用レンズ3とが配置されている。また、背面には表示画面4と光学ファインダー5とが配置されており、この光学ファインダー5により前記ファインダー用レンズ3からの被写体画像が確認可能となる。さらに、上面にはシャッターキー6、及び電源キー、撮影モードと再生モードとを選択的に設定するための主モード設定キー、モニタ表示モードとモニタ非表示モードとを選択的に設定するためのモニタモード設定キー、リセットキー等で構成される複数のその他のキー7が配設されている。
【0016】
図2は、本実施の形態にかかるデジタルカメラのブロック構成図である。同図に示すように、前記撮影用レンズ2の後方にはCCD8が配置されており、このCCD8は、タイミング発生器(TG)9が発生するタイミングで動作する垂直ドライバ10によって駆動され、一定周期毎に光電変換出力を1画面分出力する。この光電変換出力は、サンプルホールド回路(S/H)11でサンプルホールドされ、A/D変換器12でデジタルデータに変換された後、カラープロセス回路13でカラープロセス処理され、デジタルの輝度、色差マルチプレクス信号(YUVデータ)とがDMA(Direct Memory Access)コントローラ14に出力される。DMAコントローラ14は、カラープロセス回路13のYUVデータ出力を、同じくカラープロセス回路13の同期信号、メモリ書き込みイネーブル、クロック出力を用いて一度DMAコントローラ14内部のバッファに書き込み、DRAMI/F15を介してDRAM16にDMA転送を行う。
【0017】
DRAMI/F15には、バスラインを介してフラッシュメモリ17、CPU18、JPEG回路20、及びVRAMコントローラ22が接続されている。CPU18には、前記シャッターキー6やその他のキー7で構成されるキー部19から操作情報が入力される。
【0018】
CPU18は、撮影モードであってモニタ表示モードが設定されている場合には、前記YUVデータのDRAM16へのDMA転送終了後に、このYUVデータをDRAMI/F15を介してDRAM16より読み出して、VRAMコントローラ22介してVRAM21に書き込む。デジタルビデオエンコーダ(以下、単にビデオエンコーダという。)23は、前記YUVデータをVRAMコントローラ22を介してVRAM21より周期的に読み出し、これらのデータを元にビデオ信号を発生して前記表示画面4を有する表示装置24に出力する。これにより、撮影モードであってモニタ表示モードが設定されている場合には、表示装置24の表示画面4に、CCD8から取り込んだ被写体画像データに基づく被写体画像が表示される。
【0019】
しかし、CPU18は、撮影モードであってモニタ非表示モードが設定されている場合には、VRAM21、コントローラ22、ビデオエンコーダ23、及び表示装置24からなる表示ブロックをオフにする。したがって、前記YUVデータのDRAM16へのDMA転送等は行われるが、このYUVデータのVRAM21への書き込みは行われず、前記CCD8から取り込んだ被写体画像データに基づく被写体画像の表示もされない。
【0020】
なお、モニタ非表示モードが設定されている場合、前記表示ブロックだけではなく、CCD8からDRAM16の全部又は一部も電源オフにするようにしてもよい。また、前述した表示ブロックのオフとは、表示部のバックライトのみをオフにする場合も含むものとする。
【0021】
また、モニタ表示モード又はモニタ非表示モードが設定されている撮影モードの状態で、シャッターキー6を操作するとトリガが発生する。CPU18は、このトリガに応じて現在CCD8から取り込んでいる1画面分のYUVデータのDRAM16へのDMA転送の終了後、直ちにCCD8からDRAM16への経路を停止し、記憶保存の状態に遷移する。この記憶保存の状態では、CPU18がDRAM16に書き込まれている1フレーム分のYUVデータをDRAMI/F15を介してY,Cb,Crの各コンポーネント毎に縦8画素×横8画素の基本ブロックと呼ばれる単位で読み出してJPEG回路20に書き込み、JPEG回路20で圧縮した画像データを該JPEG回路20より読み出して、不揮発性メモリであるフラッシュメモリ17に書き込む。そして、1フレーム分のYUVデータの圧縮処理及びフラッシュメモリ17への全圧縮データの書き込み終了に伴って、CPU18は再度CCD8からDRAM16への経路を起動する。
【0022】
また、再生モードでは、CPU18はCCD8からDRAM16への経路を停止し、画像選択キー等の押下に応じてCPU18がフラッシュメモリ17から特定の1フレーム分の画像データを読み出してJPEG回路20に書き込み、JPEG回路20で伸長処理を行って得られた8×8の基本ブロック単位に、VRAMコントローラ22を介して、VRAM21へ1フレーム分のYUVデータを展開する。ビデオエンコーダ23は、VRAM21に展開されている1フレーム分のYUVデータを元にビデオ信号を発生し、表示装置24で表示を行う。これにより、表示装置24の表示画面4には、フラッシュメモリ17に記憶されている特定の1フレーム分の画像データに基づく画像が表示されるように構成されている。
【0023】
以上の構成にかかる本実施の形態において、CPU18は、電源のオンに伴ってプログラムに基づき図3に示すフローチャートに従って動作を開始する。すなわち、先ず撮影モードと再生モードとのいずれかが設定されているかを判別し(ステップSA1)、撮影モードが設定されている場合には、撮影モード処理を実行する(ステップSA2)。この撮影モード処理では、前述したCCD8からDRAM16までの撮像ブロックを起動させる。
【0024】
次に、モニタ表示モードとモニタ非表示モードのいずれかが設定されているかを判別し(ステップSA3)、モニタ表示モードが設定されている場合には、モニタ表示モード処理を行って(ステップSA4)、さらに前記VRAM21から表示装置24までの表示ブロックをも起動する。引き続き、モニタリング撮影処理を行って(ステップSA5)、CCD8からDRAM16までの撮像ブロックと、VRAM21から表示装置24までの表示ブロックとを同期させて制御する。これにより、前述したように表示装置24の表示画面4に、CCD8から取り込んだ被写体画像データに基づく被写体画像が表示される。
【0025】
したがって、ユーザは光学ファインダー5から被写体を視認することなく、表示画面4に表示される画像を見て被写体の確認等を行う。そして、所望の被写体画像が表示画面4に表示された時点で、ユーザがシャッターキー6を操作すると、これに伴って発生するシャッターオン信号(トリガー)を取り込み(ステップSA6)、引き続き撮影画像表示処理及び画像記憶処理を実行する(ステップSA7)。
【0026】
すなわち、現在CCD8から取り込んでいる1画面分のYUVデータのDRAM16へのDMA転送の終了後、直ちにCCD8からのDRAM16への経路を停止し、前記1画面分のYUVデータをDRAMI/F15を介してDRAM16より読み出して、VRAMコントローラ22介してVRAM21に書き込む。するとデジタルビデオエンコーダ23は、前記YUVデータをVRAMコントローラ22を介してVRAM21より読み出し、これらのデータを元にビデオ信号を発生して前記表示画面4を有する表示装置24に出力する。これにより、シャッターキー6が操作された際の被写体画像である撮影画像が、表示装置24の表示画面4に表示される。
【0027】
また、DRAM16に書き込まれた1フレーム分のYUVデータをDRAMI/F15を介して前記基本ブロック単位で読み出してJPEG回路20に書き込み、JPEG回路20で圧縮した画像データを該JPEG回路20より読み出して、フラッシュメモリ17に書き込む。これにより、シャッターキー6が操作された際の被写体画像である撮影画像が、フラッシュメモリ17に記憶される。
【0028】
一方、ステップSA3での判別の結果、モニタ非表示モードが設定されている場合には、モニタ非表示モード処理を行って(ステップSA8)、前記VRAM21から表示装置24までの表示ブロックはオンにすることなくオフ状態に維持し、被写体画像を表示画面4に表示することなく、光学ファインダー5から被写体画像を確認可能な光学ファインダー撮影の状態を形成する(ステップSA9)。したがって、この光学ファインダー撮影の状態においては、VRAM21から表示装置24までの表示ブロックがオフに維持されることにより、消費電力の低減が図られる。
【0029】
この光学ファインダー撮影の状態において、ユーザが光学ファインダー5から被写体を視認し、所望の被写体であることを光学ファインダー5で確認してシャッターキー6を操作すると、これに伴って発生するシャッターオン信号を取り込み(ステップSA10)、引き続きモニタ表示オン処理を実行する(ステップSA11)。このモニタ表示オン処理により、VRAM21から表示装置24までの表示ブロックがオンとなる。
【0030】
したがって、次のステップSA12で撮影画像表示/画像記憶処理が実行されると、シャッターキー6を操作した際の1画面分のYUVデータが、VRAMコントローラ22を介してVRAM21に書き込まれ、前述と同様にしてシャッターキー6が操作された際の被写体画像である撮影画像が、表示装置24の表示画面4に表示されるとともに、この撮影画像データがフラッシュメモリ17に記憶される。よって、ユーザはモード切り替え操作等の煩雑な操作を行うことなく、記憶された被写体画像を速やかに確認することができる。その結果、所望の被写体画像が記憶されていない場合の発生を未然に防止できるとともに、記憶された被写体画像を確認すべく再生モードへの切り替えや所定の操作を行っている間にシャッターチャンスを逃してしまう場合の発生を未然に防止することができる。
【0031】
そして、この被写体画像データのフラッシュメモリ17への記憶が完了したならば、モニタ表示オフ処理を行って(ステップSA13)、VRAM21から表示装置24までの表示ブロックをオフにする。つまり、この実施の形態においては、撮影画像データをフラッシュメモリ17に書き込んでいる書き込み時間中に、撮影画像を表示画面4に表示し、書き込みが終了して再度撮影可能状態になると表示画面4の表示をオフにする。したがって、LED等により撮影画像データの書き込みが終了して撮影可能状態となったことを表示せずとも、表示画面4の表示オフによりユーザは撮影可能状態となった認識することができる。
【0032】
他方、ステップSA1での判別の結果、再生モードが設定されている場合には、再生モード処理を実行する(ステップSA14)。この再生モード処理においては、前述のように、フラッシュメモリ17から特定の1フレーム分の画像データを読み出してJPEG回路20に書き込み、JPEG回路20で伸長処理を行って得られた基本ブロック単位に、VRAMコントローラ22を介して、VRAM21へ1フレーム分のYUVデータを展開する。すると、ビデオエンコーダ23は、VRAM21に展開されている1フレーム分のYUVデータを元にビデオ信号を発生し、表示装置24で表示を行う。これにより、表示装置24の表示画面4には、フラッシュメモリ17に記憶されている特定の1フレーム分の画像データに基づく画像が表示されることとなる。
【0033】
なお、上記実施の形態においては、フラッシュメモリへの撮影画像データの書き込み時間中に撮影画像を表示させるようにしたが、任意の所定時間表示させるようにしたり、表示オフ操作がなされるまで表示を継続するようにしてもよい。
【0034】
図4は、本発明の他の実施の形態におけるモニタ非表示モード時の処理手順を示すものであり、この実施の形態においてシャッターキー6は、2段押し可能に構成されている。そして、先ずこのシャッターキー6が1段押しされるまで待機し(ステップSB1)、1段押しされたならば、オフ状態に維持されていたVRAM21から表示装置24までの表示ブロックをオンにして、シャッターキー6の操作時にCCD8から取り込んでいる被写体画像である撮影画像を表示画面4に表示する(ステップSB2)。
【0035】
すなわち、現在CCD8から取り込んでいる1画面分のYUVデータのDRAM16へのDMA転送の終了後、直ちにCCD8からDRAM16への経路を停止し、前記1画面分のYUVデータをDRAMI/F15を介してDRAM16より読み出して、VRAMコントローラ22を介してVRAM21に書き込む。するとデジタルビデオエンコーダ23は、前記YUVデータをVRAMコントローラ22を介してVRAM21より読み出し、これらのデータを元にビデオ信号を発生して表示画面4を有する表示装置24に出力する。これにより、シャッターキー6が操作された際の被写体画像である撮影画像が、表示装置24の表示画面4に表示される。したがって、ユーザは、この表示画面に表示された画像を見ることにより、撮影した被写体画像の形態や色等を確認することができるとともに、この撮影した被写体画像をフラッシュメモリ17に記憶させるか否かを判断することができる。
【0036】
次に、この被写体画像をフラッシュメモリ17に記録させるための操作がなされたか否かを判別し(ステップSB3)、記録させるための操作であるシャッターキー6の2段目の押し操作がなされた場合には、データのJPEG圧縮を行って(ステップSB4)、フラッシュメモリ17に記録する(ステップSB5)。
【0037】
すなわち、DRAM16に書き込まれた1フレーム分のYUVデータをDRAMI/F15を介して前記基本ブロック単位で読み出してJPEG回路20に書き込み、JPEG回路20で圧縮した画像データを該JPEG回路20より読み出して、フラッシュメモリ17に書き込む。これにより、シャッターキー6が操作された際の被写体画像である撮影画像が、フラッシュメモリ17に記憶される。しかる後に、モニタ表示オフ処理を行って(ステップSB6)、VRAM21から表示装置24までの表示ブロックをオフにして、消費電力の低減を図る。
【0038】
また、ステップSB3での判別の結果、記録しない操作すなわちその他のキー7内のリセットキーが操作された場合には、前述したステップSB4及びステップSB5の処理を実行することなく、モニタ表示オフ処理を行う(ステップSB6)。したがって、この場合にはシャッターキー6の操作により取り込まれた被写体画像は、フラッシュメモリ17に記録されることなく放置(削除)される。よって、フラッシュメモリ17には、ユーザが予め確認して記録させることを希望した被写体画像のみが記録されることとなり、消費電力の低減を図りつつフラッシュメモリ17の効率的利用を図ることも可能となる。
【0039】
しかも、シャッターキー6を1段押した後、2段押すか若しくはリセットキーを押すまでの、当該ユーザにとって過不足のない適正な任意の時間をもって、記録対象となる被写体画像を表示画面4に表示させることができ、これにより記録対象となる被写体画像の形態や色等を充分に確認してから、記録するか否かを決定することができる。
【0040】
なお、実施の形態においては、モニタ非表示モードでVRAM21から表示装置24までの表示ブロックをオフにするようにしたが、表示装置24のみをオフにするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】(A)は本発明の一実施の形態のかかるデジタルカメラの外観を示す斜視図、(B)は同装置の異方向からの斜視図である。
【図2】同デジタルカメラのブロック構成図である。
【図3】本発明の一実施の形態の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の他の実施の形態におけるモニタ非表示モードの処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
4 表示画面
5 光学ファインダー
6 シャッターキー
7 その他のキー
17 フラッシュメモリ
23 ビデオエンコーダ
24 表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体画像を認識するための光学ファインダーと、被写体画像を表示する電子ファインダー機能を有する画像表示装置とを併有し、所定の操作に応答して記録対象である被写体画像を取り込む電子カメラ装置において、
前記画像表示装置をオフにして前記光学ファインダーを使用しての撮影待機状態で、前記所定の操作がなされた際、前記画像表示装置をオンにして前記記録対象である被写体画像を表示させる表示制御手段を設けたことを特徴とする電子カメラ装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記画像表示装置を所定時間オンにして前記被写体画像を表示させることを特徴とする請求項1記載の電子カメラ装置。
【請求項3】
前記所定時間は、前記被写体画像の記録処理に要する時間であることを特徴とする請求項2記載の電子カメラ装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記被写体画像の記録指示操作又は表示オフ操作がなされるまで、前記画像表示装置をオンにして前記被写体画像を表示させることを特徴とする請求項1記載の電子カメラ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2005−354726(P2005−354726A)
【公開日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−202887(P2005−202887)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【分割の表示】特願2003−362640(P2003−362640)の分割
【原出願日】平成10年1月30日(1998.1.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】