説明

電子キーシステム

【課題】電子キーシステムとしてのセキュリティ性を維持しつつ、電子キーの識別コードを施解錠装置に登録するに際しての利便性を高めることのできる電子キーシステムを提供する。
【解決手段】この電子キーシステムでは、施解錠装置30に登録されている識別コードと電子キーKpの識別コードとが一致したときに玄関ドアのロック/アンロックを行う。ここでは、施解錠装置30に暗号鍵Cqを記憶させるとともに、電子キーKpが、暗号鍵Cqで暗号化された登録情報コードRqを含む登録情報信号、及び同電子キーの識別コードIDpを含む識別コード信号を送信する。そして、施解錠装置30は、登録情報コードに含まれている暗号化された登録情報コードRqを、ROM33bに記憶されている暗号鍵Cqにより復号化することができた旨の判定に基づいて、識別コード信号に含まれている識別コードIDpを登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車両や住宅などに設けられた施解錠装置と電子キーとの間の無線通信を通じて車両ドアや住宅の玄関ドアのロック/アンロックを許可する電子キーシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の電子キーシステムの一つとして、ユーザが住宅の玄関ドアに設けられた通信装置に電子キー(携帯機)を接近させることにより玄関ドアのロック/アンロックが自動的に行われるものが周知である。こうした住宅の電子キーシステムでは、通信装置の周辺に設定されたエリアに電子キーが進入したときに同通信装置と電子キーとの間で無線通信が行われるとともに、この無線通信を通じて電子キーから送信される識別コード(IDコード)を含む信号が通信装置により受信される。そして、通信装置により受信された信号は、玄関ドアのロック/アンロックを実行する施解錠装置に伝達されるとともに、施解錠装置は、伝達された信号に含まれている電子キーの識別コードと同装置内のメモリに記憶されている識別コードとの照合を行う。また、施解錠装置は、この照合を通じて互いに識別コードが一致している旨を判定したとき、玄関ドアのロック/アンロックを実行する。
【0003】
ところで、こうした電子キーシステムにあっては、識別コードの照合を行うために、電子キーの識別コードを予め施解錠装置のメモリに記憶させる、いわゆる識別コードの登録を行う必要がある。そこで、特許文献1に記載の電子キーシステムを含めて、従来一般の電子キーシステムでは、例えば玄関ドアの屋内側の部分にプッシュ操作式の登録ボタンを設けた上で、この登録ボタンがプッシュ操作された際にシステムを登録モードに切り替えて電子キーの識別コードの登録を許可するようにしている。具体的には、システムが登録モードに設定されている際に電子キーと通信装置との間で無線通信が行われると、電子キーの識別コードを含む信号が施解錠装置に入力されて、施解錠装置では、入力された信号に含まれている電子キーの識別コードを同装置のメモリに記憶する。また、特許文献1に記載の電子キーシステムでは、この登録ボタンを被覆するカバーを設けることにより、登録ボタンを隠蔽するようにしている。
【0004】
電子キーシステムとしてのこうした構成によれば、電子キーの識別コードの登録の際に、隠蔽された登録ボタンをユーザがプッシュ操作する必要があるため、第三者による電子キーの識別コードの登録を未然に防止することができるようになり、ひいては電子キーシステムとしてのセキュリティ性を確保することができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−262883号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このようにシステムを登録モードに切り替えるための登録ボタンを適宜のカバーなどにより隠蔽するようにすることで、確かに電子キーシステムのセキュリティ性を確保することができるようにはなる。ただし、このような電子キーシステムにあっては、ユーザは登録ボタンをプッシュ操作しないと電子キーの識別コードを登録することができないため、このことがユーザに登録操作を面倒なものと感じさせる要因の一つとなっていた。
【0007】
なお、このような課題は、住宅の電子キーシステムに限らず、例えばユーザが電子キーを所持した状態で車両ドアに接近したときに車両ドアのアンロックを自動的に実行するとともに、車両ドアから離れたときに車両ドアのロックを自動的に実行する車両の電子キーシステムにおいても共通する課題である。
【0008】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子キーシステムとしてのセキュリティ性を維持しつつ、電子キーの識別コードを施解錠装置に登録するに際しての利便性を高めることのできる電子キーシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ドアのロック/アンロックを許可する施解錠装置と電子キーとの間の無線通信を通じて前記施解錠装置に登録された識別コードと前記電子キーに設定された識別コードとの照合が行われるとともに、同照合を通じて互いの識別コードが一致している旨が判定されたとき、前記施解錠装置を通じて前記ドアのロック/アンロックが許可される電子キーシステムにおいて、前記施解錠装置には、前記無線通信を通じて送受信される無線信号を暗号化及び復号化するための暗号鍵が記憶され、前記電子キーは、前記無線通信の際に前記暗号鍵により暗号化された無線信号、及び同電子キーの識別コードを含む無線信号をそれぞれ送信するとともに、前記施解錠装置は、前記電子キーから送信される暗号化された無線信号を同装置に記憶された暗号鍵により復号化することができた旨の判定に基づいて、前記電子キーから送信される無線信号に含まれている識別コードの登録を行うことを要旨としている。
【0010】
同システムによれば、ユーザは、電子キーと施解錠装置と間の無線通信を行うだけで電子キーの識別コードを施解錠装置に登録することができるようになるため、ユーザによる登録ボタンのプッシュ操作の手間を省くことができるようになる。また、施解錠装置に記憶されている暗号鍵を用いて暗号化された無線信号を特定の電子キーから送信するようにすれば、この特定の電子キーの識別コードのみを施解錠装置に登録することができるようになるため、第三者による電子キーの識別コードの不正登録を未然に防止することもできる。したがって、電子キーシステムとしてのセキュリティ性を維持しつつ、電子キーの識別コードを施解錠装置に登録するに際しての利便性を高めることができるようになる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムにおいて、前記電子キーから送信される暗号化された無線信号には、前記施解錠装置が前記電子キーの識別コードを登録するか否かを判定するための登録情報が含まれていることを要旨としている。
【0012】
同システムによれば、施解錠装置は、電子キーから送信される暗号化された無線信号が同装置の暗号鍵により暗号化されたものであるか否かの判定のみならず、無線信号に含まれている登録情報に基づいて電子キーの識別コードを登録するか否かを判定することができるようになる。このため、ユーザが登録情報を適宜設定することで、識別コードを施解錠装置に登録するに際してのセキュリティレベルを高めることができるようになり、ひいては施解錠装置への識別コードの不正な登録を未然に防止することができるようになる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の電子キーシステムにおいて、前記施解錠装置に登録された前記電子キーの識別コードを消去するための登録消去用電子キーを更に備え、同登録消去用電子キーは、前記無線通信を通じて前記施解錠装置に登録されている電子キーの識別コードを消去する旨の登録消去信号を前記施解錠装置に送信するとともに、前記施解錠装置は、前記登録消去信号の受信に基づいて、前記登録されている電子キーの識別コードを消去することを要旨としている。
【0014】
従来一般の電子キーシステムにあっては、施解錠装置に登録されている電子キーの識別コードを消去する際に、例えば上述した登録ボタンとは別の登録消去ボタンをプッシュ操作するなどの操作が必要であり、このことがユーザに消去操作を面倒なものと感じさせる要因の一つとなっていた。この点、上記システムによれば、ユーザは、登録消去用電子キーと施解錠装置との間で無線通信を行って電子キーから施解錠装置に登録消去信号を送信するだけで、施解錠装置に登録されている電子キーの識別コードを消去することができるようになる。このため、識別コードを消去する際のユーザによる登録消去ボタンのプッシュ操作の手間を省くことができるようになり、ひいては施解錠装置から電子キーの識別コードを消去する際の利便性も高めることができるようになる。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる電子キーシステムによれば、電子キーシステムとしてのセキュリティ性を維持しつつ、電子キーの識別コードを施解錠装置に登録するに際しての利便性を高めることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明にかかる電子キーシステムの一実施形態についてそのシステム構成を模式的に示す図。
【図2】同実施形態の電子キーシステムについてそのシステム構成の一部を示すブロック図。
【図3】同実施形態の電子キーシステムについてその賃貸物件データベースに記憶されている登録情報の内容を模式的に示す図。
【図4】同実施形態の電子キーシステムについてその賃貸物件データベースに記憶されているタグナンバの変化態様を模式的に示す図。
【図5】登録情報コードの生成される様子を模式的に示す図。
【図6】同実施形態の電子キーシステムについてその玄関ドアの斜視構造を示す斜視図。
【図7】同実施形態の電子キーシステムについてそのシステム構成の一部を示すブロック図。
【図8】同実施形態の電子キーシステムによる電子キーの識別コードの登録及び玄関ドアのロック/アンロックにかかる処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明にかかる電子キーシステムを住宅の電子キーシステムに具体化した一実施形態について図1〜図8を参照して説明する。はじめに、図1を参照して、この実施形態にかかる住宅の電子キーシステムの概要について説明する。
【0018】
同図1に示されるように、この住宅の電子キーシステムでは、賃貸物件管理会社が、各々異なる識別コード(IDコード)ID1〜IDmの設定されたm個の電子キーK1〜Kmを有するとともに、マンションに区画して建てられているn個の部屋(1号室〜n号室)を保有している。そして、ユーザが、例えばq号室の部屋を借りようとしたとすると、賃貸物件管理会社では、電子キーK1〜Kmのうちのいずれか1個の電子キー(例えば電子キーKp)にq号室に対応した登録情報を記憶させた後、この電子キーKpをユーザに貸し出す。また、この住宅の電子キーシステムでは、ユーザが電子キーKpを使用してq号室の玄関ドアのロック/アンロックを実行しようとしたときに、q号室の玄関ドアのロック/アンロックを実行する施解錠装置が、上記電子キーKpに記憶されている登録情報に基づいて電子キーKpの識別コードIDpの登録を行う。これにより、ユーザは、電子キーKpの使用を通じてq号室の玄関ドアをロック/アンロックすることができるようになる。ちなみに、賃貸物件管理会社は、施解錠装置に登録された識別コードIDpを消去するための登録消去用電子キーKeも有している。すなわち、賃貸物件管理会社は、登録消去用電子キーKeの使用を通じてq号室の玄関ドアの施解錠装置に登録されている識別コードIDpを消去することで、電子キーKpの使用に基づくq号室の玄関ドアのロック/アンロック操作を禁止することもできる。
【0019】
図2は、こうした住宅の電子キーシステムのうち、賃貸物件管理会社が電子キーK1〜Kmに登録情報を記憶させる部分のシステム構成をブロック図として示したものであり、続いて、同図2を参照して、このシステムの構成、動作をより具体的に説明する。
【0020】
同図2に示されるように、住宅の電子キーシステムは、n個の各部屋に対応した登録情報Im1〜Imnが予め登録されている賃貸物件データベース11と、同会社の店員により操作される電子キー発行用パーソナルコンピュータ(PC)12とを有している。また、この住宅の電子キーシステムは、電子キーK1〜Kmとの無線通信を通じて登録情報Im1〜Imnを同電子キーK1〜Kmに記憶させる電子キー発行機13も有している。
【0021】
ここで、図3に併せ示すように、賃貸物件データベース11には、上記登録情報Im1〜Imnとして、「部屋番号1〜n」と共に「暗号鍵C1〜Cn」及び「タグナンバT1〜Tn」がそれぞれ記憶されている。ちなみにこの暗号鍵C1〜Cnは、例えばDES(Data Encryption Standard)方式などの共通暗号鍵方式に基づいてデータを暗号化及び復号化する際に用いられる一定の長さのビット列からなり、互いに異なる値に設定されている。また、タグナンバT1〜Tnは、上記登録情報Im1〜Imnを電子キーK1〜Kmに記憶させた回数を示す、例えば3桁の整数値からなり、図4に併せ示すように、記憶させた回数に応じて、「001→002→003→・・・」といった態様にてそれぞれ更新される値である。
【0022】
一方、電子キー発行機13には、登録情報信号や駆動電波を電子キーK1〜Kmに送信するイモビライザ13aが内蔵されている。
また一方、電子キー発行用PC12には、賃貸物件管理会社の店員が直接操作する部分となる入力部12aが設けられるとともに、この入力部12aから入力される情報、及び上記賃貸物件データベース11の登録情報Im1〜Imnが、マイクロコンピュータを中心に構成された制御装置12bに取り込まれている。この制御装置12bは、これらの各情報、及び同装置12bのメモリに予め記憶されている所定のビット列からなる復号確認コードDcに基づいて登録情報コードRqを生成するとともに、この生成した登録情報コードRqを含む登録情報信号を生成する部分である。また、この制御装置12bは、この登録情報信号を上記イモビライザ13aから送信する送信制御を実行する部分でもある。ちなみにこの制御装置12bは、賃貸物件データベース11に記憶されているタグナンバT1〜Tnの値を更新する処理も併せて実行する。
【0023】
さらに、電子キーKpには、上記駆動電波を通信部21で受信することにより駆動電源を得て起動するトランスポンダ20が内蔵されている。このトランスポンダ20は、起動した状態にあるときに、上記登録情報信号を通信部21により受信することが可能となるとともに、この受信した登録情報信号の処理が、同トランスポンダ20の各種制御を統括的に司る制御部22を通じて実行される。ちなみにこの制御部22は、EEPROM(Electric Erasable Programmable Read Only Memory)23やROM(Read Only Memory)24へのアクセスが可能となっている。これらのうち、EEPROM23は、登録情報コードRqを記憶するために設けられた不揮発性メモリであり、また、ROM24は、電子キーKpの識別コードIDpが予め記憶されているメモリである。なお、電子キーとしてのこうした構成は、電子キーKpを除く他の電子キーK1〜Kmについても同様である。
【0024】
そして、このように構成された住宅の電子キーシステムにあって、賃貸物件管理会社の店員が、部屋を貸し出す際に必要な情報、例えば借りたい部屋をユーザから聞き出した後、このユーザから聞きだした情報を入力部12aに入力したとすると、次のような態様にて電子キーシステムが動作する。すなわちこのシステムでは、電子キー発行用PC12の制御装置12bが、q号室を貸し出す旨の情報に基づいて賃貸物件データベース11からq号室に対応する登録情報Imq、すなわち暗号鍵Cq及びタグナンバTqを取り込む。ちなみに、この制御装置12bは、登録情報Imqの取り込みの際に、タグナンバTqの値を「1」だけ更新する処理も併せて行う。また、図5に併せ示されるように、制御装置12bは、これらタグナンバTq、及びメモリに記憶された復号確認コードDcを組み合わせて登録情報コードRqを生成した後、これを上記暗号鍵Cqを用いて暗号化する。さらに、制御装置12bは、この暗号化された登録情報コードRqを含む登録情報信号を生成すると、上記イモビライザ13aから登録情報信号及び上記駆動電波を発する。一方、このようにイモビライザ13aから登録情報信号及び駆動電波が発せられている状態で、例えば店員が電子キーKpを電子キー発行機13に接近させたとすると、トランスポンダ20の通信部21により駆動電波が受信されて、同トランスポンダ20が起動する。これにより、トランスポンダ20では、上記登録情報信号が通信部21により受信されるとともに、この受信された登録情報信号が制御部22に伝達されて、制御部22が登録情報信号に含まれている暗号化された登録情報コードRqをEEPROM23に記憶する。
【0025】
そして、この住宅の電子キーシステムでは、こうした一連の動作を通じて電子キーKpの貸し出し準備が完了し、その後、ユーザがこの電子キーKpを使用してq号室の玄関ドアのロック/アンロック操作を行おうとしたときに、同電子キーKpの識別コードIDpがq号室の施解錠装置に登録される。
【0026】
図6は、q号室の玄関ドアの斜視構造を示したものであり、次に、同図6を参照して、玄関ドアの構成についてその概要を説明する。
同図6に示されるように、玄関ドアの屋内側の部分には、ユーザが把持する部分となる把持部31と、この把持部31の上側に位置して上記電子キーKpと無線通信を行う部分となる通信装置32が設けられている。ちなみにこの住宅の電子キーシステムでは、ユーザが、電子キーKpを通信装置32に接近させることにより、より具体的には通信装置32の周辺に設定された通信可能エリアAに進入させることにより、電子キーKpと通信装置32との間で無線通信が行われる。そして、こうした電子キーKpと通信装置32との間の無線通信を通じて、電子キーKpの識別コードIDpが、玄関ドアのロック/アンロックを実行する施解錠装置に登録される。これにより、電子キーKpの使用を通じた玄関ドアのドアのロック/アンロック操作が許可されるようになる。
【0027】
図7は、こうした住宅の電子キーシステムのうち、電子キーKp及びq号室の施解錠装置のそれぞれの構成をブロック図として示したものであり、次に、同図7を参照して、この電子キーシステムの構成、動作をより具体的に説明する。
【0028】
同図7に示されるように、施解錠装置30の通信装置32には、電子キー発行機13から送信される駆動電波と同様の駆動電波、及び電子キーに対して識別コードを含む識別コード信号の送信を要求する識別コード要求信号を上記通信可能エリアAに送信するイモビライザ32aが設けられている。そして、このイモビライザ32aによる駆動電波及び識別コード要求信号の送信制御が、同じく施解錠装置30に設けられている制御装置33を通じて統括的に行われており、この制御装置33は、例えば駆動電波を通信可能エリアAに常時送信する制御を実行している。また、この制御装置33は、ドアロック機構34の駆動を通じて玄関ドアのロック/アンロックの制御も行うとともに、EEPROM33aやROM33bへのアクセスが可能となっている。これらのうち、EEPROM33aは、電子キーの識別コードを記憶するとともに、その記憶した回数をタグナンバTdqとして記憶するために設けられた不揮発性メモリであり、また、ROM33bは、復号確認コードDdc及びq号室に対応した暗号鍵Cqが予め記憶されているメモリである。ちなみに、タグナンバTdqは、上記賃貸物件データベース11に記憶されているタグナンバTqと同様に、例えば3桁の整数値からなり、記憶した回数に応じて、「001→002→003→・・」といった態様にてそれぞれ更新される値である。また、ROM33bに記憶されている復号確認コードDdcは、上記賃貸物件データベース11や上記電子キーKpに記憶されている復号確認コードDcと同様のものである。さらに、施解錠装置としてのこうした構成は、q号室を除く各部屋の施解錠装置についても同様である。ただし、1号室〜n号室の玄関ドアに設けられた施解錠装置についてそれぞれ制御装置のROMには、各部屋に対応した上記暗号鍵C1〜Cnがそれぞれ格別に記憶されている。すなわち、例えば1号室の施解錠装置にあっては、その制御装置のROMに暗号鍵C1が、また、2号室の施解錠装置にあっては、その制御装置のROMに暗号鍵C2がそれぞれ記憶されている。
【0029】
なお、登録消去用電子キーKeの基本的な構成は、上述した電子キーKpの構成と同様である。ただし、登録消去用電子キーKeは、上記イモビライザ32aから送信されている駆動電波を受信して起動したときに、識別コード消去信号を施解錠装置30に送信する電子キーとして機能する。そして、施解錠装置30では、識別コード消去信号をイモビライザ32aにより受信してこれを制御装置33に伝達するとともに、制御装置33は、識別コード消去信号が伝達されると、EEPROM33aに記憶されている電子キーの識別コードの消去を行う。
【0030】
一方、例えば電子キーKpは、上記イモビライザ32aから送信される駆動電波を受信して起動したとすると、次のような態様にて動作する。すなわち、電子キーKpでは、トランスポンダ20の起動に伴って、制御部22が、EEPROM23に記憶されている登録情報コードRqを含む登録情報信号を生成してこれを通信部21に伝達することにより、この登録情報信号を施解錠装置30に送信する。さらに、このトランスポンダ20では、起動した状態にあるときに、上記識別コード要求信号が通信部21により受信されると、この識別コード要求信号が制御部22に伝達される。そして、制御部22では、こうして識別コード要求信号が伝達されると、ROM24に記憶されている識別コードIDpを含む識別コード信号を生成してこれを通信部21に伝達することにより、この識別コード信号を施解錠装置30に送信する。なお、電子キーとしてのこうした動作は、電子キーKpを除く他の電子キーK1〜Kmについても同様である。
【0031】
そして、上記施解錠装置30は、例えば電子キーKpとの間の無線通信を通じてこれら各種信号の授受を行うことにより、電子キーKpの識別コードIDpの登録と玄関ドアのロック/アンロックとを行う。
【0032】
図8は、上記通信可能エリアAに電子キーKpが進入したときに、すなわちトランスポンダ20が起動して同トランスポンダ20から上記登録情報信号が送信されたときに、施解錠装置30を通じて実行される電子キーKpの識別コードIDpの登録及び玄関ドアのロック/アンロックにかかる処理をフローチャートとして示したものである。以下、この図8を参照して同処理の具体的手順を総括する。なお、この図8に示す処理は、実際には所定の演算周期をもって繰り返し実行される。また、上記タグナンバTdqは、その初期値として「000」の値に設定されている。
【0033】
同図8に示されるように、この処理では、はじめに、上記登録情報信号を受信することができたか否かが判断される(ステップS1)。そして、登録情報信号を受信することができない旨が判断された場合には(ステップ1:NO)、この一連の処理が一旦終了される。一方、登録情報信号を受信することができた旨が判断された場合には(ステップS1:YES)、同登録情報信号に含まれている暗号化された登録情報コードRqを、ROM33bに記憶されている暗号鍵Cqにより復号化するとともに(ステップS2)、暗号化された登録情報コードRqを復号化することができたか否かが判断される(ステップS3)。このステップS3の処理では、具体的には、登録情報コードRqに含まれている復号確認コードDcと、ROM33bに記憶されている復号確認コードDdcとを照合して、この照合を通じて互いのコードが一致している旨が判断されたとき、登録情報コードRqを複合化することができた旨が判断される。
【0034】
そして、登録情報コードRqを復号化することができた旨が判断されると(ステップS3:YES)、今度は登録情報コードRqに含まれているタグナンバTqの値とEEPROM33aに記憶されているタグナンバTdqの値とが一致しているか否かが判断される(ステップS4)。
【0035】
さらに、このステップS4の処理を通じて、タグナンバTq,Tdqのそれぞれの値が互いに一致している旨が判断された場合には(ステップS4:YES)、次に、上記識別コード要求信号が電子キーKpに送信されて電子キーKpの識別コードIDpが取得される(ステップS5)。そして、この取得された識別コードIDpがEEPROM33aに記憶されるとともに(ステップS6)、上記EEPROM33aに記憶されているタグナンバTdqの値がインクリメントされる(ステップS7)。
【0036】
その後、上記識別コード要求信号が電子キーKpに再び送信されて電子キーKpの識別コードIDpが取得されると(ステップS10)、この取得した識別コードIDpと、EEPROM33aに記憶されている識別コードとが一致しているか否かの判定が行われる(ステップS11)。そしてこの照合を通じて、互いの識別コードが一致している旨が判定された場合には(ステップS11:YES)、ドアロック機構34を通じた玄関ドアのロック/アンロックにかかる処理が実行される(ステップS12)。ちなみに、このステップS12の処理では、玄関ドアがロックされているときには玄関ドアをアンロックする操作を、また、玄関ドアがアンロックされているときには玄関ドアをロックする操作をそれぞれ実行する。
【0037】
一方、例えば電子キーKpとは別の電子キーが通信可能エリアAに進入するなどして、登録情報コードRqを復号化することができない旨が判断された場合(ステップS3:NO)、あるいはタグナンバTq,Tdqのそれぞれの値が互いに一致しない旨が判断された場合には(ステップS4:NO)、上記ステップS10及びS11の処理が直ちに実行される。すなわち、上記ステップS6の識別コードの登録処理が行われることなく、電子キーの識別コードの照合が行われる。また、上記ステップS11の処理を通じて、電子キーの識別コードとEEPROM33aに記憶されている識別コードとが互いに一致していない旨が判断された場合には(ステップS11)、この一連の処理が一旦終了される。
【0038】
住宅の電子キーシステムとしてのこうした構成によれば、電子キーKpを所持したユーザは、電子キーKpをq号室の通信装置32に近づけて同電子キーKpと施解錠装置30との間で無線通信を行うだけで、電子キーKpの識別コードIDpを施解錠装置30に登録することができるようになる。このため、前述した登録ボタンのプッシュ操作を通じて電子キーの識別コードの登録を行う住宅の電子キーシステムと比較すると、登録ボタンをプッシュ操作する作業を省略することができる分だけ、ユーザの手間を省くことができるようになる。
【0039】
また、例えば電子キーK1に、1号室に対応した暗号鍵C1により暗号化された登録情報コードRqが記憶されているとしたときに、この電子キーK1を所持したユーザが、電子キーK1をq号室の通信装置32に近づけたとしても、暗号鍵Cqの記憶されている施解錠装置30では電子キーK1の登録情報コードRqを復号化することができない。すなわち、施解錠装置30に電子キーK1の識別コードID1が登録されることはなく、電子キーKpの識別コードIDpのみが施解錠装置30に登録されるようになる。これにより、第三者による電子キーの識別コードの不正登録を未然に防止することができるようになる。
【0040】
さらに、登録消去用電子キーKeの使用を通じて施解錠装置30に登録されている識別コードを消去するようにすることで、例えば登録消去ボタンのプッシュ操作を通じて識別コードの消去を行う住宅の電子キーシステムと比較すると、登録消去ボタンをプッシュ操作する作業を省略することができる分だけ、ユーザの手間を省くことができるようになる。
【0041】
また、施解錠装置30では、電子キーの識別コードの登録の際に、EEPROM33aに記憶されているタグナンバTdqの値が更新されるため、不正に複製された電子キーに記憶されているタグナンバTqと、施解錠装置30に記憶されているタグナンバTdqとが互いに異なる値となる。このため、第三者が、不正に複製された電子キーの登録情報コードにて施解錠装置30に再度登録しようとしたとしても、その電子キーの識別コードが施解錠装置30に登録されることはないため、第三者による識別コードの不正登録を防止することができるようになる。
【0042】
以上説明したように、本実施形態にかかる電子キーシステムによれば、以下のような効果が得られるようになる。
(1)1号室〜n号室の各部屋の施解錠装置に暗号鍵C1〜Cnを各別に記憶させるようにした上で、電子キーから、貸し出す部屋の施解錠装置に対応する暗号鍵により暗号化された登録情報コードを含む登録情報信号、及び識別コードを含む識別コード信号をそれぞれ送信するようにした。また、施解錠装置では、同装置に記憶されている暗号鍵により上記登録情報コードを復号化することができた旨の判定、並びに同登録情報コードに含まれているタグナンバと同装置に記憶されているタグナンバとが互いに一致した旨の判定に基づいて、電子キーの識別コードの登録を行うようにした。これにより、電子キーの識別コードの不正登録を未然に防止することができるようになるため、電子キーシステムとしてのセキュリティ性を維持することができるようになるとともに、電子キーの識別コードを施解錠装置に登録するに際しての利便性を高めることができるようになる。
【0043】
(2)登録消去用電子キーKeの使用を通じて、施解錠装置に登録されている識別コードを消去するようにした。これにより、施解錠装置に登録されている識別コードを消去するに際しての利便性を高めることができるようになる。
【0044】
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、タグナンバTq,Tdqとして、電子キーの識別コードを施解錠装置に登録した回数を用いるようにしたが、これに代えて、例えば電子キー発行用PC12の制御装置12bが賃貸物件データベース11から登録情報Im1〜Imnを取得した時間(電子キー発行時間)を用いるようにしてもよい。具体的には、電子キー発行用PC12の制御装置12bが、賃貸物件データベース11から登録情報Im1〜Imnを取得したときに、取得した時間に基づいて時間情報コードを生成するとともに、上記タグナンバTq、復号確認コードDc、及び時間情報コードを組み合わせた後、これを暗号鍵Cqで暗号化することにより登録情報コードRqを生成する。一方、施解錠装置30は、登録情報コードRqを復号化することにより時間情報コードを取得するとともに、取得した時間情報コードをEEPROM33aに記憶する。また、施解錠装置30は、先の図8に例示した処理のステップS4の処理に代えて、電子キーから送信された登録情報コードRqに含まれている時間情報コードの示す時間が、EEPROM33aに記憶されている時間情報コードの示す時間よりも以後のものであるか否かを判断する。そして、施解錠装置30は、登録情報コードRqに含まれている時間情報コードの示す時間が、EEPROM33aに記憶されている時間情報コードの示す時間よりも以後のものである旨を判断したとき、ステップS5及びS6の処理を通じて電子キーの識別コードをEEPROM33aに記憶する。こうした構成によっても、識別コードの不正登録を防止することができる。
【0045】
・上記登録情報コードRqに、電子キーの識別コードの有効期限を示す制限情報コードを更に加えるようにした上で、施解錠装置30が、この制限情報コードに含まれている識別コードの有効期限に基づいて、EEPROM33aに記憶されている識別コードを消去する処理を実行するようにしてもよい。具体的には、先の図2に示されるように、例えば賃貸物件会社の店員が、ユーザから部屋を借りたい期間を聞き出した後、この貸し出し期間を電子キー発行用PC12の入力部12aに入力したとする。このとき、電子キー発行用PC12の制御装置12bでは、この貸し出し期間に基づいて制限情報コードを生成するとともに、上記タグナンバTq、復号確認コードDc、及び制限情報コードを組み合わせた後、これを暗号鍵Cqで暗号化することにより登録情報コードRqを生成する。一方、施解錠装置30では、登録情報コードRqを復号化することにより制限情報コードを取得するとともに、取得した制限情報コードに基づいて貸し出し期間が経過した旨を判断したとき、EEPROM33aに記憶されている識別コードを消去する処理を実行する。これにより、施解錠装置30に登録されている電子キーの識別コードの登録時期が、貸し出し期間に達すれば、すなわち有効期限に達すれば電子キーの識別コードが自動的に消去されるため、電子キーによる玄関ドアのロック/アンロックを行うことができなくなる。したがって、仮に電子キーの貸し出し期間中に電子キーが不正に複製されるようなことがあったとしても、電子キーの登録時期が有効期限に達すれば、不正に複製された電子キーによるドアのロック/アンロックが禁止されるようになる。これにより、電子キーを複製した者による電子キーの不正な使用を未然に防止することができるようになるため、電子キーシステムとしてのセキュリティ性をさらに高めることができるようになる。
【0046】
・上記実施形態では、電子キーKpと電子キー発行機13との間の無線通信、及び電子キーKpと施解錠装置30との間の無線通信を、いわゆるトランスポンダ通信を用いて行うようにした。これに代えて、電子キーKpとして電池を駆動電源とする構造を採用するようにした上で、例えば施解錠装置30から送信されるリクエスト信号に応じて電子キーKpが上記各種信号を送信する、いわゆるスマート通信を用いて行うようにしてもよい。
【0047】
・上記実施形態では、本発明にかかる電子キーシステムを、玄関ドアのロック/アンロックを行う住宅の電子キーシステムに適用するようにしたが、これに代えて、例えば貸し倉庫のドアのロック/アンロックを行う電子キーシステムや、ホテルのドアのロック/アンロックを行う電子キーシステムに適用するようにしてもよい。また、例えばレンタカーの車両ドアのロック/アンロックを行う、いわゆる車両の電子キーシステムに適用するようにしてもよい。なお、本発明にかかる電子キーシステムを車両の電子キーシステムに採用するようにした場合には、上記制限情報コードとして、車速制限、走行距離制限、使用日数制限、及び灰皿使用制限などに基づくコードを用いるようにしてもよい。また、車両の電子キーシステムの電子キーと住宅の電子キーシステムの電子キーとを共有するようにしてもよい。
【0048】
・上記実施形態では、登録情報コードRqにタグナンバTqを含めるようにしたが、このタグナンバTqを割愛するようにしてもよい。すなわちこの場合には、上記施解錠装置30の制御装置33のEEPROM33aに、タグナンバTdqを記憶する必要がなくなるとともに、先の図8に例示した処理では、ステップS5及びステップS7の各処理を省略することができるようになる。
【0049】
・上記実施形態では、登録消去信号の送信を、登録消去用電子キーKeの使用を通じて行うようにしたが、これに代えて、例えば通信ネットワークなどを利用して上記電子キー発行用PC12から施解錠装置30に送信するようにしてもよい。ちなみに、こうした通信ネットワークとして、例えば無線ネットワークを採用して、電子キー発行用PC12と施解錠装置30との間の無線通信を通じて電子キー発行用PC12から施解錠装置30に登録消去用信号を送信するようにすれば、有線ネットワークを採用するようにした場合と比較すると、システムとしてのコストの低減を図ることができる。また、例えば施解錠装置30に新たな識別コードが登録されたときに、以前の識別コードを消去するようにしてもよい。具体的には、先の図8に例示した処理において、ステップS5の処理に続いて施解錠装置30のEEPROM33aに記憶されている識別コードを消去する処理を実行すればよい。いずれの構成によっても、ユーザによる登録消去用電子キーKeの使用の手間を省くことができるようになるため、電子キーの識別コードを消去する際の利便性を高めることができるようになる。
(付記)
次に、上記実施形態及びその変形例から把握できる技術的思想について追記する。
【0050】
(イ)請求項2に記載の電子キーシステムにおいて、前記登録情報の記憶されたデータベースと、同データベースに記憶された登録情報を前記電子キーに記憶させる装置を更に備え、前記登録情報には、前記登録情報を前記電子キーに記憶させた回数を示す情報が含まれ、前記施解錠装置は、前記識別コードを前記施解錠装置に登録した回数をカウントするとともに、前記電子キーの識別コードの登録を、前記登録情報を前記電子キーに記憶させた回数と同装置に記憶されている前記登録回数とが互いに一致しているか否かの判定に基づいて行うことを特徴とする電子キーシステム。同システムによれば、登録情報を電子キーに記憶させた回数と、施解錠装置が識別コードの登録を行った回数とが互いに一致しなければ、電子キーの識別コードが登録されることはないため、例えば第三者が不正に複製した電子キーの識別コードを施解錠装置に登録することが難しくなる。このため、識別コードを施解錠装置に登録するに際してのセキュリティレベルを高めることができるようになり、ひいては施解錠装置への識別コードの不正な登録を未然に防止することができるようになる。
【0051】
(ロ)請求項2又は付記イに記載の電子キーシステムにおいて、前記登録情報には、前記電子キーの識別コードの有効期限を示す情報が含まれ、前記施解錠装置は、前記登録されている電子キーの識別コードの登録時期が前記有効期限に達した旨を判断したとき、前記有効期限に達した電子キーの識別コードを消去することを特徴とする電子キーシステム。同システムによれば、電子キーの識別コードの登録時期が有効期限に達すれば施解錠装置に登録されている電子キーの識別コードが自動的に消去されるため、電子キーの識別コードが施解錠装置から消去された後にあっては、電子キーによるドアのロック/アンロックを行うことができなくなる。このため、ユーザは、例えば電子キーを貸し出す期間に合わせて電子キーの識別コードの有効期限を適宜設定するようにすることで、仮に貸し出し期間中に電子キーが不正に複製されるようなことがあったとしても、電子キーの登録時期が有効期限に達すれば、不正に複製された電子キーによるドアのロック/アンロックが禁止されるようになる。これにより、電子キーを複製した者による電子キーの不正な使用を未然に防止することができるようになるため、電子キーシステムとしてのセキュリティ性をさらに高めることができるようになる。
【符号の説明】
【0052】
11…賃貸物件データベース、12…電子キー発行用パーソナルコンピュータ、12a…入力部、12b,33…制御装置、13…電子キー発行機、13a,32a…イモビライザ、20…トランスポンダ、21…通信部、22…制御部、23,33a…EEPROM、24,33b…ROM、30…施解錠装置、31…把持部、32…通信装置、34…ドアロック機構。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアのロック/アンロックを許可する施解錠装置と電子キーとの間の無線通信を通じて前記施解錠装置に登録された識別コードと前記電子キーに設定された識別コードとの照合が行われるとともに、同照合を通じて互いの識別コードが一致している旨が判定されたとき、前記施解錠装置を通じて前記ドアのロック/アンロックが許可される電子キーシステムにおいて、
前記施解錠装置には、前記無線通信を通じて送受信される無線信号を暗号化及び復号化するための暗号鍵が記憶され、前記電子キーは、前記無線通信の際に前記暗号鍵により暗号化された無線信号、及び同電子キーの識別コードを含む無線信号をそれぞれ送信するとともに、前記施解錠装置は、前記電子キーから送信される暗号化された無線信号を同装置に記憶された暗号鍵により復号化することができた旨の判定に基づいて、前記電子キーから送信される無線信号に含まれている識別コードの登録を行う
ことを特徴とする電子キーシステム。
【請求項2】
前記電子キーから送信される暗号化された無線信号には、前記施解錠装置が前記電子キーの識別コードを登録するか否かを判定するための登録情報が含まれている
請求項1に記載の電子キーシステム。
【請求項3】
前記施解錠装置に登録された前記電子キーの識別コードを消去するための登録消去用電子キーを更に備え、同登録消去用電子キーは、前記無線通信を通じて前記施解錠装置に登録されている電子キーの識別コードを消去する旨の登録消去信号を前記施解錠装置に送信するとともに、前記施解錠装置は、前記登録消去信号の受信に基づいて、前記登録されている電子キーの識別コードを消去する
請求項1又は2に記載の電子キーシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−168751(P2010−168751A)
【公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−10208(P2009−10208)
【出願日】平成21年1月20日(2009.1.20)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】