電子タグを用いた一括管理プログラム、方法、及び装置。
【課題】確実かつ容易にに電子タグの総数を把握することを可能とする一括管理システムを提供する。
【解決手段】送受信部を有するコンピュータに、グループ番号を生成するステップS102と、前記送信部に電子タグに該電子タグが一意に有するIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップS103と、前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップS104と、前記受け付けた前記電子タグからの応答の数を数え、前記総数情報を決定するステップS106と、前記送信部に前記受信した応答に含まれるIDに基づいて、該電子タグの前記記憶領域に前記グループ番号及び前記総数情報の書込み命令を送信させるステップS107とを実行させる一括管理プログラム。
【解決手段】送受信部を有するコンピュータに、グループ番号を生成するステップS102と、前記送信部に電子タグに該電子タグが一意に有するIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップS103と、前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップS104と、前記受け付けた前記電子タグからの応答の数を数え、前記総数情報を決定するステップS106と、前記送信部に前記受信した応答に含まれるIDに基づいて、該電子タグの前記記憶領域に前記グループ番号及び前記総数情報の書込み命令を送信させるステップS107とを実行させる一括管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タグを利用し物品の総数管理を行う一括管理プログラム、方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子タグを用いて物流を管理する技術がある。この電子タグを用いた物流管理方法は従来の人手による物流管理方法に比べ労働力と時間を削減できる。その中でも複数の物品の任意の組み合わせで構成される物品群の物流管理方法に対応したものとして、特許文献1や特許文献2がある。
【0003】
特許文献1には、各々の物品に付された自身の製品情報等を記憶させた製品情報タグと物品の一括搬送用の搬送材で搬送する物品の総数情報を記憶させた搬送情報タグとを有しており、検品時に読み取り装置に接続された管理手段が搬送情報タグから得た総数情報の値と読み出した製品情報タグの数とを比較し、一致不一致をチェックするという技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、物品を識別するためのID情報が書き込まれるタグであって、読み取り手段によって同時に読み出される他のタグとの関連性を示す関連情報が予め書き込まれているタグを用いる技術が開示されている。この関連情報とはたとえばその物品の前後の物品に付されたタグのIDであり、これら組み合わされた各物品のタグを同時に読み出すことにより、漏れなくタグを読み取ることができたかどうかを把握することができる。
【特許文献1】特開2007−31043号公報
【特許文献2】特開2002−92114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子タグを用いた物流管理方法においては、特許文献1や特許文献2のように運ばれる荷物毎に電子タグが付されることや更に荷物を積載する搬送材やパレットに電子タグが付されることが考えられる。また出荷時や納品時に読取装置が電子タグに記憶されている情報を読み取ることも考えられる。
【0006】
電子タグを個々に有している物品が所定個数納入されたかを確認する上で、納入予定数の情報の取得および実際に納入された数の把握は必須である。この納入予定数と実際に読み取った(納入された)電子タグの数との比較によって、物流管理がなされるからである。しかし、読み取りの際に電子タグの位置が読取装置から離れている場合や、電子タグと読取装置との間に障害物がある場合等には、タグの読み取りが上手くいかずに必要な情報を取得できないことがある。
【0007】
特許文献1に開示された技術は、搬送情報タグに予め総数情報を書き込む必要があるため出荷側で総数が把握できていない場合は、適用できない。また総数情報を書込むための搬送情報タグを別途用意しなければならず、その搬送情報タグに記憶された総数情報を読み取れなければその先の一致不一致のチェックが不能となる。
【0008】
また特許文献2に開示された技術では、納入予定数(総数情報)はタグに記録されないので、検品時に納入予定数を把握することができない。また関連情報を書込むことができる記憶エリアを有するタグを用いなくてはならず、記憶エリアが大きなタグは単価が高いため、物品毎に電子タグを付す事が要求される特許文献2に開示された技術においては、コスト増となる。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点を鑑みて発明したものであって、ひとつのグループを構成する物品の数が把握できていない状態から納入予定数(以下、総数とする)を容易に把握することを課題とする。更に納入された数と総数との一致不一致を迅速に把握できる一括管理システムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願に開示する一括管理装置は複数の電子タグと通信可能なリーダライタ装置が、電子タグに応答を命令して、電子タグに一意に付されたタグIDを含んだ応答を送信させる。そして受信した電子タグからの応答数を数え、総数を決定する。そしてその応答から抽出したタグIDを指定して電子タグの記憶領域にグループ番号および総数の情報を書込ませる。このグループ番号とは電子タグが付された複数の物品から成るグループに一意に付される番号(記号)のことである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、一括管理装置は総数がわかっていない状態からでも総数を容易に把握できる。さらにひとつのグループを構成する物品に各々付されている電子タグに同一の総数情報を記憶させることによって、検品側では確実かつ迅速に総数情報を知ることが出来る。これによって効率的に物品の総数の一括管理を行うことを可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例を図面を用いて示す。図1は本発明の実施の一形態であるタグデータ書き込み処理実行側の一括管理装置の機能図である。リーダライタ装置1は複数の電子タグ2と無線通信可能であって、送信部11と受信部12とID記憶部14及び制御部16を有し、さらに制御部16には総数カウンタ部13及びグループ番号管理部15を有している。
【0013】
送信部11は、外部に信号を発信する処理を行う処理部であって、例えば電子タグ2に応答や書込みの命令を送信する。受信部12は、電子タグ2からの応答を受信する処理部である。総数カウンタ部13は、電子タグ2からの応答数を数える処理部であって、ここで数えた数に基づきリーダライタ装置1は物品の総数を把握することができる。また、電子タグ2からの応答に含まれる情報を抽出することができる。
【0014】
ID記憶部14は、受信部12が電子タグ2から受信した応答に含まれる電子タグ2のタグIDを格納する記憶部である。グループ番号管理部15は電子タグ2を有した複数の物品からなる物品群を一つのグループとしたときにそのグループに一意に付されるグループ番号を生成し管理する処理部である。
【0015】
そして制御部16は上記総数カウンタ13およびグループ番号管理部として動作する処理部である。制御部17及びID記憶部14はリーダライタ装置に含まれる必要はなく、外部に存在し、送信部11及び受信部12と接続されている形態でも良い。
【0016】
そしてリーダライタ装置1と無線通信を行う電子タグ2は、受信部21と送信部22と記憶部23と制御部24を有する。電子タグ2はそれぞれを一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有するものであれば良く、具体的にはRFID(Radio Frequency Identification)タグや無線IC(Integrated Circuit)タグなどであっても良い。
【0017】
受信部21はリーダライタ装置1から命令を受信する処理部である。制御部24は受信部21が受信した命令を読み込み、判断する処理部である。記憶部23は予めタグIDを格納しており、更にリーダライタ装置1から書込みの命令があった場合は、制御部24の制御により命令に含まれている情報が新たに格納される記憶部である。送信部22はリーダライタ装置1から応答の命令があった場合は、制御部24の制御のもと応答を送信する処理部である。
【0018】
続いて各処理部の関連した動きについて述べる。送信部11が命令を発信すると、リーダライタ装置1と通信可能な範囲に存在する電子タグ2の受信部21がその命令を受信する。制御部24は受信部21が受信した命令を読み込み、グループ番号および総数情報を記憶していない初期状態の電子タグに応答を要求する命令であれば、記憶部23を参照して自身のタグIDを含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0019】
上記初期状態の電子タグ2への応答を要求は実施例の一つである。この処理を行う場合は、単に周囲の電子タグ2に応答を要求するものであってもよい。ただし初期状態の電子タグ2を指定した応答要求は、後述する電子タグ2のリサイクルを行う実施例等においては必須となる。
【0020】
リーダライタ装置1はその応答を受信部12で受信し総数カウンタ部13に受信した情報を受け渡す。総数カウンタ部13は情報に含まれるタグIDを抽出するとともに、応答の数を数え物品の総数を決定する。また総数カウンタ部13はタグIDをID記憶部14に引き渡す。ID記憶部14はそのタグIDを記憶する。
【0021】
一方、総数カウンタ部13が決定した総数である総数情報及びグループ番号管理部が生成したグループ番号15を含んだデータを書き込ませる命令をリーダライタ装置1から電子タグ2の受信部21が受信した場合は、制御部24は命令を読み込みそのデータを記憶部23にデータを記憶させる。
【0022】
図2は図1と同様に本発明の実施の一形態である一括検品処理実行側の一括管理装置の機能図である。リーダ装置3は複数の電子タグ2と無線通信可能であって、送信部31と受信部32と制御部36を有し、さらに制御部36には検品カウンタ部33、検品判定部34及び検品結果出力部35を有する。
【0023】
送信部31は、外部に信号を発信する処理を行う処理部であって、例えば電子タグ2に応答の命令を発信する。受信部32は、電子タグ2からの応答を受信する処理部である。検品カウンタ部33は、電子タグ2の数をカウントする処理部であって、ここでカウントされた数に基づきリーダライタ装置3は納入された物品の数を把握することができる。また、電子タグ2からの応答に含まれる情報を抽出することができる。
【0024】
検品判定部34は、総数チェックを行う処理部であって、納入された物品が有している電子タグ2の数と予め電子タグ2に記憶されている総数情報が一致するかを判定する。検品結果出力部35は、検品判定部34における総数チェック結果を出力する処理部である。検品結果出力部35は外部の出力装置に出力させる指示を出す処理部として機能するとしてもよい。
【0025】
そして制御部36は上記検品カウンタ部33、検品判定部34及び検品結果出力部35として動作する処理部である。制御部37はリーダライタ装置3に含まれる必要はなく、外部に存在し、送信部31及び受信部32と接続されている形態でも良い。
【0026】
電子タグ2については図1と同様であるので省略する。
【0027】
続いて各処理部の関連した動きについて述べる。送信部31が命令を発信すると、無線通信可能な範囲に存在する電子タグ2の受信部21がその命令を受信する。制御部24は受信部21が受信した命令を読み込み、自身の記憶している情報を含んだ応答を要求する命令であれば、記憶部23を参照してタグID、グループ番号及び総数情報を含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0028】
リーダ装置3の受信部32は、応答を受信しグループ番号を検品カウンタ部33へ受け渡す。そして検品カウンタ部33はグループ番号と総数情報を抽出する。そしてグループ番号を送信部31へ引き渡し、該グループ番号を指定して応答命令を送信させる。また総数情報を検品判定部34に引き渡す。
【0029】
一方、受信部21が受信した命令が指定された条件に当てはまる電子タグ2に応答を要求する命令であれば、制御部24は記憶部23を参照して条件に合致していれば自身のタグIDを含んだ応答を送信部22に送信させる。リーダ装置3はその応答を受信部32で受信し、検品カウンタ部33へ受け渡す。そして検品カウンタ部33はタグIDを抽出する。そして検品カウンタ部33は受信した応答の数を数え検品判定部34に引き渡す。
【0030】
検品判定部34は検品カウンタ部から受け取った応答数と前記総数情報を比較して、一致しているか否かを判定する。その結果を検品結果出力部35に引き渡し、検品結果出力部35は出力する。
【0031】
また一括管理装置は図1および図2に示した両機能を一台のリーダライタ装置上で実現する形態であっても良い。この場合は一台のリーダライタ装置でタグデータ書込み処理と一括検品処理とを両方実行できる装置となる。つまり納入される物品の個数管理(一括検品処理)と出荷する物品の個数管理(タグデータ書込み処理)とを一台の装置で行うことで、施設の入り口と出口の物流管理をまかなう事が可能となる。
【0032】
さらに後述するように、タグデータ書込み処理が確実に行われたかを一括検品装置による処理によって確認することもできる。この場合は、タグデータ書込み時の総数カウンタ部13と検品時の検品カウンタ部33を一つのカウンタ部で行うとしても良い。
【0033】
図3は初期状態の電子タグ2の記憶部23に格納されているデータテーブル一例であり、タグID311、グループ番号312、総数情報313の各項目を有している。
【0034】
タグID311は電子タグ2を一意に識別するために予めそれぞれに一意に付されている記号を格納している。例えば電子タグ(A)2−1では「10001」、電子タグ(B)2−2では「10002」がタグIDとして格納されている。グループ番号312は、電子タグ2を有した複数の物品からなる物品群を一つのグループとしたときにこのグループに一意に付された記号を格納している。また初期状態では記憶されていない。そして総数情報313は前記グループに属する物品の総数にあたる総数情報を格納している。また初期状態では記憶されていない。
【0035】
例えば電子タグ(A)2−1は、グループ番号312には「0000000」かつ総数情報313には「0000」とあるので、この電子タグ(A)2−1は初期状態と判断される。したがって、リーダライタ装置1から初期状態の電子タグを指定して応答要求があった場合は、電子タグ(A)は上記の通り初期状態であるので、タグID311に格納されている「10001」というタグIDを送信することとなる。また、これら電子タグ2はタグID及びグループ番号と総数情報とが書込める領域が満足を有していれば良く、記憶可能領域が大きな電子タグを用いる必要はない。
【0036】
図4はタグデータ書込み処理完了時のタグデータテーブル例である。図3の初期状態の電子タグはタグデータ書込み処理の実行によって図4のように新たにグループ番号312と総数情報313とに情報が格納されることとなる。このデータテーブルに存在する情報を用いてその後一括検品が実行されることとなる。
【0037】
グループ番号313には、リーダライタ装置1のグループ番号管理部15が生成したグループ番号であって、送信部11が書き込み命令を送信し、電子タグ2の受信部21が受信した情報が格納されている。このときグループ番号は一意の記号であれば良く、例えば「リーダライタ装置に固有のID+グループ番号の生成日時」等であり、グループ番号312に格納されている「A20080801−1」等である。
【0038】
また、リーダライタ装置1とネットワークで接続された不図示のセンタコンピュータの記憶装置にこれまでに各リーダライタ装置が使用したグループ番号を記憶させ、そこに存在しない番号をセンタ装置から与えられ、グループ番号管理部15が電子タグ2の記憶部23に付与する形態でも良い。ただしこの場合はネットワークとの通信を可能とする通信部がリーダライタ装置1に必要となる。
【0039】
総数情報313には、送信部11が電子タグ2にリーダライタ装置1の総数カウンタ部13が数えた初期状態の電子タグからの応答の数を書き込むよう命令を送信し、電子タグ2の受信部21が受信した情報が格納される。例えば、電子タグ2を有した物品が120個ある場合は、総数カウンタ部13は120個の初期状態の電子タグからの応答を数えることとなり、電子タグ2の総数情報313の欄に「120」と書き込まれる。
【0040】
以降、本発明の実施例についてフローチャートを用いて説明する。 なお、リーダライタ装置1の通信範囲を固定するために電波吸収によって囲まれた環境を準備し、データ書込み処理を行う電子タグ2を有した物品のみをこの通信可能範囲に存在させるとなお良い。
【0041】
図5は一括管理装置におけるタグデータ書込み処理のフローチャートである。また以下は電子タグをRFIDタグとして詳しい処理の流れを説明する。さらに図5は図1に示すリーダライタ装置1の処理とRFIDタグ2の処理とを対応付けて記載している。
【0042】
まずリーダライタ装置1はタグデータ書込み開始指示を受けると送信部11がRFIDタグ2に初期化命令を出す(S101)。リーダライタ装置1と無線通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2の受信部21がこの初期化命令を受信し、記憶部23にタグID311以外の情報を記憶している場合には、該情報を初期化し(S201)、終了する。例えば固有のタグID313以外のグループ番号312や総数情報131に格納されている情報を「0」に変更する、もしくは以前利用されたときのグループ番号等の何らかのデータが残っている場合は「0」にする等である。
【0043】
リーダライタ装置1でS101の処理を行うことで、RFIDタグ2のリサイクルが可能となる。すなわち同一のRFIDタグを何度も再利用することが出来、コスト削減につながる。なお予め初期状態のRFIDタグのみを用いている場合は省略可能である。さらに、すでに第一のグループ番号を有しているグループ1に、グループ番号が書き込まれていないグループ2を付加して出荷する等グループ番号を削除する必要がない場合はこのステップを省略することが出来る。
【0044】
続いてリーダライタ装置1のグループ番号管理部15がグループ番号を生成する(S102)。例えば、図4の312に格納されているような「A20080801−1」等の一意の記号をグループ番号として生成する。
【0045】
そして送信部11が初期状態のRFIDタグ2に応答するよう命令を出す(S103)。リーダライタ装置1と無線通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2の受信部21はリーダライタ装置1からの命令を受信(S202)する。S103においては初期状態のタグを指定せずに周囲の電子タグ2に応答を要求するものであってもよい。
【0046】
そして制御部24が前記受信した命令を読み込み、記憶部23を参照して自身のタグが初期状態すなわち、グループID312および総数情報313に情報を格納していなければ(S203YES)、そのタグID311に格納されている情報を含んだ応答を送信部22に送信させる(S204)。一方S203において、すでにグループ番号312に情報を有している等RFIDタグ2が初期状態でなければ応答は送信せずに終了する(S202NO)。
【0047】
しかしS103において送信された命令が周囲の電子タグ2に応答を要求するものであった場合は、S203を経ずに応答を送信する。以後、一括管理装置が初期状態の電子タグへの応答命令を、単に周囲の電子タグ2への応答命令とした場合は、電子タグは初期状態であるかの判断を経ずに応答を返信するものとする。
【0048】
続いてリーダライタ装置1の受信部12は、S204の応答を受信する(S104)。このときリーダライタ装置1と無線通信可能な範囲に存在している初期状態のRFIDタグ2から応答を受信することとなる。そして受信した応答からタグIDを抽出して、ID記憶部14が一時的にタグIDを全て記憶する(S105)。
【0049】
全てのタグIDの読込みと記憶が終了した後、総数カウンタ部13がID記憶部14に存在するタグIDの数を数え、その数をRFIDタグの総数と決定する(S106)。タグIDの数を数えることで、リーダライタ装置1と通信可能な範囲に存在するRFIDタグ2の数を重複なく数えることができる。よって、より確実に総数を把握できるようになる。しかし、ここで単に受信部12から受け取った応答の数を数えることとしても良い。
【0050】
例えば、S104において120個のRFIDタグ2から応答を受け取った場合は、ID記憶部14に120個のタグIDが記憶される。よって総数カウンタ部13のカウント番号は120となり、総数は120個であると決定する。
【0051】
続いて送信部11はID記憶部14にあるタグIDを順に読み出し、タグIDを指定して総数情報とグループ番号管理部15が生成した(S102)グループ番号との書込み命令を送信する(S107)。送信部11がID記憶部14に記憶している全てのタグIDにS107の書込み命令を行った場合はタグデータ書込みフローを終了する(S108YES)。
【0052】
一方全てのタグIDに命令が出されていない(S108NO)場合はS107に戻り、全てのタグIDに命令を出すまでこの処理を繰り返す。待機していたRFIDタグ2の受信部21はリーダライタ装置1の送信部11がS107で送信した命令を受信して(S205)、制御部24が記憶部23を参照し自身のタグIDと指定されたタグIDとが一致するか判定する。
【0053】
一致した(S206YES)場合はS207へ進み、記憶部23のグループ番号322と総数情報323に受信した情報を書込む。一方、指定されたタグIDと一致しなかった場合は、終了する(S206NO)。リーダライタ装置1のS107からS108においてID記憶部14に存在する全てのタグIDに命令が出されるので、命令の数だけS205からS207の処理は繰り返される。
【0054】
そして自身のタグIDが指定された電子タグの記憶部23のグループ番号322と総数情報323とに受信した情報が書き込まれることとなる。例えば、図4の電子タグ(A)2−1ようにタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23のグループ番号312に「A20080801−1」が、総数情報313に「120」が書き込まれることとなる。
【0055】
以上、一連の処理によって物品の総数を把握することが出来る。さらに記憶部23に書き込まれる情報はグループ番号と総数情報のみであり、小さな記憶可能領域のRFIDタグを利用することができる。そして電子タグ2に納入先に納入される予定である総数情報が書き込まれているので、ネットワークを介して総数情報を入手する必要がない。よってネットワークを必要とせず、検品処理を実行できる。
【0056】
図6は一括管理装置における一括検品処理のフローチャートである。さらに図6は図2に示すリーダ装置3の処理とRFIDタグ2の処理とを対応付けて記載している。
【0057】
リーダ装置3は検品開始指示を受けると、送信部31がリーダ装置1と通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2に自身の記憶している情報(グループ番号322と総数情報323に格納されている情報)を含んだ応答をするよう命令する(S301)。リーダ装置3と通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2の受信部21はこの命令を受信する(S401)。そして制御部24は送信部22に応答を送信させ(S402)、終了する。
【0058】
RFIDタグ2からの応答の内最も早い応答をリーダ装置3の受信部32が受信し、検品カウンタ部33はその応答に含まれている情報「グループ番号と総数情報」を抽出する(S302)。例えば応答には図4のグループ番号312に格納されている「A20080801−1」と総数情報313に格納されている「120」とが含まれているので、リーダ装置3の受信部32が受信した応答から検品カウンタ部33がこの二つの情報を抽出する。
【0059】
そして送信部31はS302にて抽出したグループ番号を指定して、同じグループ番号を有するRFIDタグ2に応答するように命令する(S303)。RFIDタグ2の受信部21はこの命令を受信し(S403)、制御部24が命令を読み込み、記憶部23のグループ番号322を参照し、指定されたグループ番号と記憶しているグループ番号が一致するかを判定する。
【0060】
一致すれば(S404YES)、S405に進みタグIDを含んだ応答を送信して、終了する。一方、S404において一致しなかった(S404NO)場合はそのまま終了する。例えば、指定されたグループ番号が「A20080801−1」であった場合は、RFIDタグ2の受信部21が応答命令を受信し、制御部24が命令を読み込んで記憶部23のグループ番号312を参照する。図4の状態であれば格納されている情報が「A20080801−1」で、指定のグループ番号と一致するので、制御部24はタグID311に格納されている「10001」を含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0061】
RFIDタグ2の送信部22がS405において送信した応答をリーダ装置3の受信部32が受信する(S304)。そして検品カウンタ部32が応答に含まれるタグIDを抽出する。続いて検品カウンタ部33はこのタグIDを数え上げる(S305)。これは単に応答数を数え上げるだけでも良い。
【0062】
検品判定部34は応答したタグIDの数とS302で読み込んだ総数情報を比較し、一致するか否かを判定する。一致した(S306YES)場合は検品結果出力部35が「検品OK」の旨を出力し(S307)、一致しなかった(S306NO)場合は「検品NG」の旨を出力する(S308)。例えば、図4の状態であるRFIDタグ2からS302で応答を受け総数情報「120」を読み取った場合に、検品カウンタ部のカウンタが120であれば総数情報「120」と一致するので「検品OK」と出力し、118であれば不一致であるため「検品NG」と出力する。
【0063】
「検品NG」と判断された場合は、さらにこの処理を繰り返すとしても良い。この場合は更に、送信部21及び受信部32であるアンテナを回転させる、アンテナを複数有している場合には用いるアンテナを変更させる、若しくは信号の出力電圧を大きくするなどを行うとなお良い。
【0064】
以上の一連の処理によって、RFIDタグ2とリーダ装置3というシンプルな構成で、かつ少ない信号の送受信で効率的に納入物品の総数チェックが可能となる。さらに一括検品に用いる情報は小さく、記憶可能領域の小さなRFIDタグ2で一括検品を行うことができる。またネットワーク環境を必要とせずに、正確に一括検品が行える。
【0065】
タグデータ書込み処理を行うリーダライタ装置1と一括検品処理を行うリーダ装置3の機能を一台の一括検品装置で実現した場合には、図5に示したタグデータ書込み処理のフローチャートにおいてS108の後、図6に示した一括検品処理を実行させることが出来る。これによって総数情報およびグループ番号が全ての電子タグに正しく記憶されているかを確認することが出来、タグデータの書込み処理をより確実に行うことができる。
【0066】
さらに図1および図2の装置の構成で以下のような実施の形態も可能である。
【0067】
図7および図8は他の実施の形態におけるタグデータ書込み処理のフローチャートであり、図1におけるリーダライタ装置1の処理とRFIDタグ2の処理を対応付けて記載したものである。この実施形態は、好ましいとはいえない条件下でもタグデータ書込みを可能とするための処理の一例を示したものである。
【0068】
具体的に好ましいとはいえない条件下とは、RFIDタグ2とリーダライタ装置1のアンテナ(送信部11および受信部12に相当)との距離が遠い、RFIDタグ2とリーダライタ装置1の間に電波の障害物が存在する、タグデータ書込み実施場所の電波の反射・干渉などの環境条件よって、信号の送受信が正確に行えないような場合である。
【0069】
まずリーダライタ装置1の処理S501からS503は図5のS101からS103と、RFIDタグ2の処理S610とS601からS603は図5のS201からS204と各々同様であるので説明を割愛する。リーダライタ装置1は、RFIDタグ2のS603のステップにより送信された自身のタグIDを含んだ応答を受信した場合は(S504YES)、受信部12は最も早く到達した応答を受信する(S505)。そして総数カウンタ部13がタグIDを抽出し、カウント番号を一つ数え上げる(S506)。
【0070】
そして抽出したタグIDをID記憶部14に記憶し、送信部11がそのタグIDを指定してS502で生成したグループ番号の書込み命令を送信する(S507)。そして命令を出した後はAに進む。RFIDタグ2の受信部21はグループ番号書込み命令を受信し(S604)、制御部24が指定されたタグIDと自身のタグIDが一致するかを判定する。そして一致すれば(S605YES)、記憶部23のグループ番号312に情報を記憶する(S606)。一致しなければ終了する(S605NO)。
【0071】
一方、リーダライタ装置1は再び初期状態のタグに応答を命令し(S511)、応答を受信した場合は(S512YES)、S505へ進み同じ処理を繰り返す。RFIDタグ2も同様にS604からS606を命令の数だけ繰り返し、自身のタグID312が指定されたグループ番号書込み命令が出されたときにグループ番号322に記憶する。
【0072】
例えば、図4の電子タグ(A)2−1のようにタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23のグループ番号312に「A20080801−1」が書き込まれることとなる。
【0073】
リーダライタ装置1では初期状態のRFIDタグ2からの応答がなくなれば(S512NO)、S508に進む。そして総数カウンタ部13はその時点でのカウント番号をRFIDタグ2の総数と決定する(S508)。例えば、応答がなくなった時点でカウント番号が「120」を示していれば、RFIDタグ2の総数は120であると決定する。
【0074】
送信部11はID記憶部14に存在するタグIDを順次指定して総数情報の書込み命令を送信する(S509)。ID記憶部14に存在する全てのタグIDに命令を出すまでこの処理を繰り返し、全てに命令を出した場合に終了する(S510YES)。
【0075】
S507、S511およびS509において命令の送信を実行するごとに、送信部11および受信部12を有するアンテナを回転させる、アンテナの位置を変える、若しく送信の出力の電力を変化させる等を行うと良い。これによってRFIDタグ2への命令が電子タグ2に確実に受信される。この場合は、更にアンテナの位置や送信の出力電力を制御する処理部を設けるようにしても良い(図示せず)。
【0076】
例えば、電波を送信するアンテナから遠い位置にあるRFIDタグ2も、使用するアンテナを変える(位置が変わる)ことで、電波の送受信がより安定的に行えるようになる。そして、応答が確実に送受信され、総数をより正確に把握することが出来る。
【0077】
RFIDタグ2は、総数情報の書込み命令を受信し(S607)、記憶部23のタグID312を参照して自身のタグIDと命令において指定されているタグIDとが一致していれば(S608YES)、記憶部13の総数情報313に受信した情報を書込む(S609)。一方、指定されたタグIDと一致しなかった場合は、終了する(S608NO)。
【0078】
リーダライタ装置1のS509からS510においてID記憶部14に存在する全てのタグIDに命令が出されるので、命令の数と同じだけS607からS609の処理は繰り返され、自身のタグID321が指定されたときにグループ番号322と総数情報323とに受信した情報が書き込まれる。例えば、図4の電子タグ(A)2−1のようにタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23の総数情報313に「120」が書き込まれることとなる。
【0079】
図5に示した実施例同様に、この処理の後に一括検品処理を実行させるとさらに確実性を向上させることが出来る。
【0080】
以上の一連の処理によって、より確実なリーダライタ装置3と電子タグ2の間の電波の送受信が可能となる。そして好ましくない条件下でも全てのタグにグループ番号と総数情報を確実に書込むことができ、検品時にこれらのデータを用いて容易に納入物品の総数チェックが可能となる。また、この処理によって記憶部23に書き込まれる情報はグループ番号と総数情報のみであり、小さな記憶可能領域のRFIDタグを利用することができる。
【0081】
図9および図10は他の実施の形態における一括検品処理のフローチャートであり、図2におけるリーダライタ装置3の処理とRFIDタグ2の処理を対応付けて記載したものである。ただし、図6の実施形態ではリーダ装置3はRFIDタグ2への書き込み処理は行わなかったが、図9および図10の実施形態では送信部31は書き込み処理を行う機能を有することが必要となる。よって、一括管理装置はリーダライタ装置3である。
【0082】
そしてこの実施形態は、好ましいとはいえない条件下でも確実に一括検品を可能とするための処理の一例を示したものである。
【0083】
リーダライタ装置3が検品開始指示を受けた後のS701およびRFIDタグ2のS801からS802は図6のS301およびS401からS402と同様であるので、説明は割愛する。
【0084】
RFIDタグ2からの応答のうち最も早く到達した応答をリーダライタ装置3の受信部32が受信し、検品カウンタ部33はその応答に含まれているタグの情報を読み込み、カウント番号をひとつ上げる(S702)。そして送信部31は読み込んだタグIDを指定してフラグ「1」を立てるようフラグ命令を送信する(S703)。
【0085】
このときのフラグとは応答したRFIDタグとそれ以外を区別するための識別情報である。日時等を書込ませる等、応答したタグとそれ以外を差別化できる情報であればよい。またこの場合はフラグを記憶できる領域がRFIDタグ2の記憶部23に別途必要となる。電子タグ2の記憶部23に識別情報を記憶させることで、一度応答した電子タグからの応答を除外することが出来、後述する処理において重複してカウントしてしまうことを防ぐことが出来る。
【0086】
RFIDタグ2はこのフラグ命令を受信し(S803)、記憶部23の自身のタグID321を参照し、命令において指定されているタグIDと記憶しているタグIDが一致するかを判定する(S804)。一致していれば(S804YES)、フラグを立てる(S805)。一致していなければ(S804NO)、終了する。
【0087】
例えば、図4のようにRFIDタグ(A)2−1のタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23にフラグ「1」が立つこととなる。
【0088】
続いてリーダライタ装置3の送信部31が、S702で読み込んだグループ番号でかつフラグが立っていないものに応答するように命令を送信する(S704)。この応答命令をRFIDタグ2の受信部21が受信し(S806)、制御部24が記憶部23のグループ番号312とフラグ欄を参照して、指定のグループ番号でかつフラグが0かどうかを判定する(S807)。S807において条件を満たした場合(S807YES)は送信部22に応答を送信させる(S808)。条件を満たさなければ(S807NO)、そのまま終了する。
【0089】
例えば、指定されたグループ番号が「A20080801−1」であった場合に、RFIDタグ(B)2−2の受信部21が応答命令を受信し、制御部24が命令を読み込み、記憶部23のグループ番号312を参照する。図4の状態であれば格納されている情報が「A20080801−1」で指定のグループ番号と一致し、かつフラグが「0」であれば、タグID311に格納されている「10002」を含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0090】
条件を満たすRFIDタグ2の送信部22から応答があった場合は(S705YES)、リーダライタ装置3の受信部32は最先の応答のみを受信し、検品カウンタ部33がIDを抽出するとともにカウント番号をひとつ数え上げる(S706)。そしてそのタグIDを指定してフラグ命令を出し(S707)、Bへ進む。RFIDタグ2はS803からS805を行う。
【0091】
リーダライタ装置3はBへ進んだ後、S704およびS705と同様のS711およびS712を実行し、S712においてRFIDタグ2の送信部22からのS808の応答がなくなるまで(S712YES)、S706とS707およびS711とS712を繰り返す。
【0092】
S707およびS711において命令の送信を実行するごとに、送信部31および受信部32を有するアンテナを回転させる、アンテナの位置を変える若しくは送信の出力電力を変化させる等を行うと良い。これによってRFIDタグ2への命令が電子タグ2に確実に受信される。この場合は、更にアンテナの位置を制御する処理部を設けて、使用するアンテナを変更する若しくは移動させるようにしても良い。
【0093】
例えば、電波を送信するアンテナから遠い位置にあるRFIDタグ2も、使用するアンテナを変える(位置が変わる)ことで、電波の送受信がより安定的に行えるようになる。そして、応答の数をより正確に把握することが出来る。
【0094】
応答がなくなった場合は(S712NO)、検品判定部34はこの時点での検品カウンタ部33のカウント番号とS702で読み込んだ総数情報を比較する(S708)。一致した場合は検品結果出力部35が「検品OK」の旨を出力し(S709)、一致しなかった場合は「検品NG」の旨を出力する(S710)。
【0095】
例えば、図4の状態であるRFIDタグ2からS702で応答を受け総数情報「120」を読み取った場合に、検品カウンタ部のカウント番号が120であれば総数情報「120」と一致するので「検品OK」と出力し、118であれば不一致であるため「検品NG」と出力する。
【0096】
以上の一連の処理によって、より確実なリーダライタ装置3と電子タグ2の間の電波の送受信が可能となる。よって、好ましくない条件下でも物品の個数と同数のRFIDタグとリーダライタ装置というシンプルな構成で効率的に納入物品の総数チェックが可能となる。さらに本実施例ではフラグを立てる領域を必要としているが、フラグに要するメモリは小さいので、本発明の効果のひとつである記憶可能領域の小さなRFIDタグは本実施例においても利用可能である。
【0097】
なお本発明の実施形態は上記に限られるものではない。
【0098】
以下では、図11を用いて、上記の実施例に示した一括管理装置1および一括管理装置3と同様の機能を有する管理プログラムを実行するコンピュータを一例として説明する。図11は一括管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。一括管理装置4は送信部41、CPU42、受信部43、HDD44、ROM45、RAM46を有しており、更にバス47を介して相互に接続されている。そしてCPU42による管理下で相互にデータの授受を行うことができる。
【0099】
CPU42は、この一括管理装置全体の動作制御を司る中央処理装置である。送信部41はCPU42からの指示に応じて外部に信号を送信するものである。受信部43は外部からの信号を受信し、その信号の内容をCPU42に渡すものである。
【0100】
ROM45には、上記の実施例に示した一括管理装置と同様の機能を発揮するプログラムがあらかじめ記憶されている。そして、CPU42がこのプログラムをROM45から読み出して実行することで、図1に示すグループ番号管理部15及び総数カウンタ部13、若しくは図2に示す検品結果出力部35と検品判定部34と検品カウンタ部33として機能するようになる。このプログラムはCPU42とアクセス可能なHDD44またはRAM46にあっても良い。
【0101】
上記フローチャートに示した処理内容を記述したプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)などがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto − Optical disk)などがある。このプログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売されることが考えられる。
【0102】
そして上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。
【0103】
図1のリーダライタ装置1および図2のリーダ(ライタ)装置3は一台の装置上で実現される必要はなく、本願の一括管理方法を実行するリーダライタ装置1やリーダ装置3を不開示のコンピュータに接続させ、その接続しているコンピュータに上記プログラムを格納し動作させ、該コンピュータとリーダライタ装置1およびリーダ装置3を共同させて上記本願一括管理方法をリーダライタ装置1およびリーダ装置3に実行させることも可能である。つまり、タグデータ書込み処理を行う送信部11、受信部12、総数カウンタ部13、ID記憶部14及びグループ番号管理部15が有すべき機能の処理機能、または一括検品処理を行う送信部31、受信部32、検品カウンタ部33、検品判定部34及び検品結果出力部35が有すべき機能の処理がコンピュータおよびリーダライタ装置1またはリーダ装置3によって実現される。例えば一括管理装置は標準的なコンピュータに送受信用のアンテナを接続することで構成することも出来る。
【0104】
以下に付記する。
【0105】
(付記1)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【0106】
(付記2)
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする付記1記載の一括管理プログラム。
【0107】
(付記3)
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記グループ番号及び前記総数情報を前記記憶領域に有していない初期状態の電子タグを指定して、前記送信部に前記返信命令を送信させることを特徴とする付記1記載の一括管理プログラム。
【0108】
(付記4)
前記一括管理プログラムはさらに、前記応答の返信命令を送信させるステップに先立って、前記複数の電子タグに前記記憶領域に存在する少なくとも前記部ループ番号及び総数情報を消去させる命令を送信させることを特徴とする付記1または付記3記載の一括管理プログラム。
【0109】
(付記5)
前記総数情報を決定するステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする付記1記載の一括管理プログラム。
【0110】
(付記6)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【0111】
(付記7)
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする付記6記載の一括検品プログラム。
【0112】
(付記8)
付記6または付記7記載の一括検品プログラムは更に、
前記応答の入力を受け付けるステップで受け付けた応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、応答した電子タグと応答してない電子タグとを識別するための識別情報を書き込むよう前記送信部に識別情報書込み命令を送信させるステップを実行させることを特徴とする。
【0113】
(付記9)
前記応答の数を数えるステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする付記6記載の一括管理プログラム。
【0114】
(付記10)
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号を生成するグループ番号管理部と、
前記電子タグからの該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する前記物品の総数である総数情報を決定する総数カウンタ部と、
前記電子タグに前記応答を返信するように命令を送信するとともに、前記グループ番号管理部が生成した前記グループ番号及び前記総数カウンタ部が決定した前記総数情報を前記受信部が受信した前記応答に含まれるIDに対応する該電子タグの前記記憶領域に書込むよう命令を送信する送信部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【0115】
(付記11)
一括管理装置と通信可能な電子タグであって、
前記電子タグを一意に識別可能なID、電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号及び、該グループに属する物品の総数である総数情報を記憶する記憶部と、
前記一括管理装置からの命令を受信する受信部と、
前記一括管理装置へ前記IDを含んだ応答を送信する送信部と
前記受信した命令を読み出し、該命令が前記グループ番号と前記総数情報との書き込み要求であった場合は、該グループ番号と総数情報とを前記記憶部に記憶させ、該命令が応答命令であった場合は、前記送信部に前記応答を送信させる制御部と
を有することを特徴とする電子タグ。
【0116】
(付記12)
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号、該グループに属する物品の総数である総数情報及び、該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれるグループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ前記応答を返信するよう命令を送信する送信部と、
前記受信部が受信した前記応答の数を数える検品カウンタ部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定する検品判定部と、
前記判定した結果を出力する検品結果出力部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【0117】
(付記13)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【0118】
(付記14)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【0119】
(付記15)
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な複数のコンピュータを有する一括管理システムであって、
第一のコンピュータは、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号を生成するグループ番号管理部と、
前記電子タグからの該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する前記物品の総数である総数情報を決定する総数カウンタ部と、
前記電子タグに前記応答を返信するように命令を送信するとともに、前記グループ番号管理部が生成した前記グループ番号及び前記総数カウンタ部が決定した前記総数情報を前記受信部が受信した前記応答に含まれるIDに対応する該電子タグの前記記憶領域に書込むよう命令を送信する送信部とを有し、
第二のコンピュータは、
前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号、該グループに属する物品の総数である総数情報及び、該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれるグループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ前記応答を返信するよう命令を送信する送信部と、
前記受信部が受信した前記応答の数を数える検品カウンタ部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定する検品判定部と、
前記判定した結果を出力する検品結果出力部と
を有することを特徴とする一括管理システム。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】実施例におけるタグデータ書込み処理実行側の一括管理装置の機能図の一例を示す図である
【図2】実施例における一括検品処理実行側の一括管理装置の機能図の一例を示す図である。
【図3】実施例における初期状態の電子タグ2の記憶部23に格納されているデータテーブル例を示す図である。
【図4】実施例におけるタグデータ書込み処理完了時の電子タグ2の記憶部23に格納されているデータテーブル例を示す図である。
【図5】実施例におけるタグデータ書込み処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図6】実施例における一括検品処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図7】実施例におけるタグデータ書込み処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図8】実施例におけるタグデータ書込み処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図9】実施例における一括検品処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図10】実施例における一括検品処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図11】実施例における一括管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0121】
1 リーダライタ装置
11 送信部
12 受信部
13 総数カウンタ部
14 ID記憶部
15 グループ番号管理部
16 制御部
3 リーダ(ライタ)装置
31 送信部
32 受信部
33 検品カウンタ部
34 検品判定部
35 検品結果出力部
36 制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子タグを利用し物品の総数管理を行う一括管理プログラム、方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子タグを用いて物流を管理する技術がある。この電子タグを用いた物流管理方法は従来の人手による物流管理方法に比べ労働力と時間を削減できる。その中でも複数の物品の任意の組み合わせで構成される物品群の物流管理方法に対応したものとして、特許文献1や特許文献2がある。
【0003】
特許文献1には、各々の物品に付された自身の製品情報等を記憶させた製品情報タグと物品の一括搬送用の搬送材で搬送する物品の総数情報を記憶させた搬送情報タグとを有しており、検品時に読み取り装置に接続された管理手段が搬送情報タグから得た総数情報の値と読み出した製品情報タグの数とを比較し、一致不一致をチェックするという技術が開示されている。
【0004】
特許文献2には、物品を識別するためのID情報が書き込まれるタグであって、読み取り手段によって同時に読み出される他のタグとの関連性を示す関連情報が予め書き込まれているタグを用いる技術が開示されている。この関連情報とはたとえばその物品の前後の物品に付されたタグのIDであり、これら組み合わされた各物品のタグを同時に読み出すことにより、漏れなくタグを読み取ることができたかどうかを把握することができる。
【特許文献1】特開2007−31043号公報
【特許文献2】特開2002−92114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子タグを用いた物流管理方法においては、特許文献1や特許文献2のように運ばれる荷物毎に電子タグが付されることや更に荷物を積載する搬送材やパレットに電子タグが付されることが考えられる。また出荷時や納品時に読取装置が電子タグに記憶されている情報を読み取ることも考えられる。
【0006】
電子タグを個々に有している物品が所定個数納入されたかを確認する上で、納入予定数の情報の取得および実際に納入された数の把握は必須である。この納入予定数と実際に読み取った(納入された)電子タグの数との比較によって、物流管理がなされるからである。しかし、読み取りの際に電子タグの位置が読取装置から離れている場合や、電子タグと読取装置との間に障害物がある場合等には、タグの読み取りが上手くいかずに必要な情報を取得できないことがある。
【0007】
特許文献1に開示された技術は、搬送情報タグに予め総数情報を書き込む必要があるため出荷側で総数が把握できていない場合は、適用できない。また総数情報を書込むための搬送情報タグを別途用意しなければならず、その搬送情報タグに記憶された総数情報を読み取れなければその先の一致不一致のチェックが不能となる。
【0008】
また特許文献2に開示された技術では、納入予定数(総数情報)はタグに記録されないので、検品時に納入予定数を把握することができない。また関連情報を書込むことができる記憶エリアを有するタグを用いなくてはならず、記憶エリアが大きなタグは単価が高いため、物品毎に電子タグを付す事が要求される特許文献2に開示された技術においては、コスト増となる。
【0009】
本発明は上記の従来の問題点を鑑みて発明したものであって、ひとつのグループを構成する物品の数が把握できていない状態から納入予定数(以下、総数とする)を容易に把握することを課題とする。更に納入された数と総数との一致不一致を迅速に把握できる一括管理システムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本願に開示する一括管理装置は複数の電子タグと通信可能なリーダライタ装置が、電子タグに応答を命令して、電子タグに一意に付されたタグIDを含んだ応答を送信させる。そして受信した電子タグからの応答数を数え、総数を決定する。そしてその応答から抽出したタグIDを指定して電子タグの記憶領域にグループ番号および総数の情報を書込ませる。このグループ番号とは電子タグが付された複数の物品から成るグループに一意に付される番号(記号)のことである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、一括管理装置は総数がわかっていない状態からでも総数を容易に把握できる。さらにひとつのグループを構成する物品に各々付されている電子タグに同一の総数情報を記憶させることによって、検品側では確実かつ迅速に総数情報を知ることが出来る。これによって効率的に物品の総数の一括管理を行うことを可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の実施例を図面を用いて示す。図1は本発明の実施の一形態であるタグデータ書き込み処理実行側の一括管理装置の機能図である。リーダライタ装置1は複数の電子タグ2と無線通信可能であって、送信部11と受信部12とID記憶部14及び制御部16を有し、さらに制御部16には総数カウンタ部13及びグループ番号管理部15を有している。
【0013】
送信部11は、外部に信号を発信する処理を行う処理部であって、例えば電子タグ2に応答や書込みの命令を送信する。受信部12は、電子タグ2からの応答を受信する処理部である。総数カウンタ部13は、電子タグ2からの応答数を数える処理部であって、ここで数えた数に基づきリーダライタ装置1は物品の総数を把握することができる。また、電子タグ2からの応答に含まれる情報を抽出することができる。
【0014】
ID記憶部14は、受信部12が電子タグ2から受信した応答に含まれる電子タグ2のタグIDを格納する記憶部である。グループ番号管理部15は電子タグ2を有した複数の物品からなる物品群を一つのグループとしたときにそのグループに一意に付されるグループ番号を生成し管理する処理部である。
【0015】
そして制御部16は上記総数カウンタ13およびグループ番号管理部として動作する処理部である。制御部17及びID記憶部14はリーダライタ装置に含まれる必要はなく、外部に存在し、送信部11及び受信部12と接続されている形態でも良い。
【0016】
そしてリーダライタ装置1と無線通信を行う電子タグ2は、受信部21と送信部22と記憶部23と制御部24を有する。電子タグ2はそれぞれを一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有するものであれば良く、具体的にはRFID(Radio Frequency Identification)タグや無線IC(Integrated Circuit)タグなどであっても良い。
【0017】
受信部21はリーダライタ装置1から命令を受信する処理部である。制御部24は受信部21が受信した命令を読み込み、判断する処理部である。記憶部23は予めタグIDを格納しており、更にリーダライタ装置1から書込みの命令があった場合は、制御部24の制御により命令に含まれている情報が新たに格納される記憶部である。送信部22はリーダライタ装置1から応答の命令があった場合は、制御部24の制御のもと応答を送信する処理部である。
【0018】
続いて各処理部の関連した動きについて述べる。送信部11が命令を発信すると、リーダライタ装置1と通信可能な範囲に存在する電子タグ2の受信部21がその命令を受信する。制御部24は受信部21が受信した命令を読み込み、グループ番号および総数情報を記憶していない初期状態の電子タグに応答を要求する命令であれば、記憶部23を参照して自身のタグIDを含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0019】
上記初期状態の電子タグ2への応答を要求は実施例の一つである。この処理を行う場合は、単に周囲の電子タグ2に応答を要求するものであってもよい。ただし初期状態の電子タグ2を指定した応答要求は、後述する電子タグ2のリサイクルを行う実施例等においては必須となる。
【0020】
リーダライタ装置1はその応答を受信部12で受信し総数カウンタ部13に受信した情報を受け渡す。総数カウンタ部13は情報に含まれるタグIDを抽出するとともに、応答の数を数え物品の総数を決定する。また総数カウンタ部13はタグIDをID記憶部14に引き渡す。ID記憶部14はそのタグIDを記憶する。
【0021】
一方、総数カウンタ部13が決定した総数である総数情報及びグループ番号管理部が生成したグループ番号15を含んだデータを書き込ませる命令をリーダライタ装置1から電子タグ2の受信部21が受信した場合は、制御部24は命令を読み込みそのデータを記憶部23にデータを記憶させる。
【0022】
図2は図1と同様に本発明の実施の一形態である一括検品処理実行側の一括管理装置の機能図である。リーダ装置3は複数の電子タグ2と無線通信可能であって、送信部31と受信部32と制御部36を有し、さらに制御部36には検品カウンタ部33、検品判定部34及び検品結果出力部35を有する。
【0023】
送信部31は、外部に信号を発信する処理を行う処理部であって、例えば電子タグ2に応答の命令を発信する。受信部32は、電子タグ2からの応答を受信する処理部である。検品カウンタ部33は、電子タグ2の数をカウントする処理部であって、ここでカウントされた数に基づきリーダライタ装置3は納入された物品の数を把握することができる。また、電子タグ2からの応答に含まれる情報を抽出することができる。
【0024】
検品判定部34は、総数チェックを行う処理部であって、納入された物品が有している電子タグ2の数と予め電子タグ2に記憶されている総数情報が一致するかを判定する。検品結果出力部35は、検品判定部34における総数チェック結果を出力する処理部である。検品結果出力部35は外部の出力装置に出力させる指示を出す処理部として機能するとしてもよい。
【0025】
そして制御部36は上記検品カウンタ部33、検品判定部34及び検品結果出力部35として動作する処理部である。制御部37はリーダライタ装置3に含まれる必要はなく、外部に存在し、送信部31及び受信部32と接続されている形態でも良い。
【0026】
電子タグ2については図1と同様であるので省略する。
【0027】
続いて各処理部の関連した動きについて述べる。送信部31が命令を発信すると、無線通信可能な範囲に存在する電子タグ2の受信部21がその命令を受信する。制御部24は受信部21が受信した命令を読み込み、自身の記憶している情報を含んだ応答を要求する命令であれば、記憶部23を参照してタグID、グループ番号及び総数情報を含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0028】
リーダ装置3の受信部32は、応答を受信しグループ番号を検品カウンタ部33へ受け渡す。そして検品カウンタ部33はグループ番号と総数情報を抽出する。そしてグループ番号を送信部31へ引き渡し、該グループ番号を指定して応答命令を送信させる。また総数情報を検品判定部34に引き渡す。
【0029】
一方、受信部21が受信した命令が指定された条件に当てはまる電子タグ2に応答を要求する命令であれば、制御部24は記憶部23を参照して条件に合致していれば自身のタグIDを含んだ応答を送信部22に送信させる。リーダ装置3はその応答を受信部32で受信し、検品カウンタ部33へ受け渡す。そして検品カウンタ部33はタグIDを抽出する。そして検品カウンタ部33は受信した応答の数を数え検品判定部34に引き渡す。
【0030】
検品判定部34は検品カウンタ部から受け取った応答数と前記総数情報を比較して、一致しているか否かを判定する。その結果を検品結果出力部35に引き渡し、検品結果出力部35は出力する。
【0031】
また一括管理装置は図1および図2に示した両機能を一台のリーダライタ装置上で実現する形態であっても良い。この場合は一台のリーダライタ装置でタグデータ書込み処理と一括検品処理とを両方実行できる装置となる。つまり納入される物品の個数管理(一括検品処理)と出荷する物品の個数管理(タグデータ書込み処理)とを一台の装置で行うことで、施設の入り口と出口の物流管理をまかなう事が可能となる。
【0032】
さらに後述するように、タグデータ書込み処理が確実に行われたかを一括検品装置による処理によって確認することもできる。この場合は、タグデータ書込み時の総数カウンタ部13と検品時の検品カウンタ部33を一つのカウンタ部で行うとしても良い。
【0033】
図3は初期状態の電子タグ2の記憶部23に格納されているデータテーブル一例であり、タグID311、グループ番号312、総数情報313の各項目を有している。
【0034】
タグID311は電子タグ2を一意に識別するために予めそれぞれに一意に付されている記号を格納している。例えば電子タグ(A)2−1では「10001」、電子タグ(B)2−2では「10002」がタグIDとして格納されている。グループ番号312は、電子タグ2を有した複数の物品からなる物品群を一つのグループとしたときにこのグループに一意に付された記号を格納している。また初期状態では記憶されていない。そして総数情報313は前記グループに属する物品の総数にあたる総数情報を格納している。また初期状態では記憶されていない。
【0035】
例えば電子タグ(A)2−1は、グループ番号312には「0000000」かつ総数情報313には「0000」とあるので、この電子タグ(A)2−1は初期状態と判断される。したがって、リーダライタ装置1から初期状態の電子タグを指定して応答要求があった場合は、電子タグ(A)は上記の通り初期状態であるので、タグID311に格納されている「10001」というタグIDを送信することとなる。また、これら電子タグ2はタグID及びグループ番号と総数情報とが書込める領域が満足を有していれば良く、記憶可能領域が大きな電子タグを用いる必要はない。
【0036】
図4はタグデータ書込み処理完了時のタグデータテーブル例である。図3の初期状態の電子タグはタグデータ書込み処理の実行によって図4のように新たにグループ番号312と総数情報313とに情報が格納されることとなる。このデータテーブルに存在する情報を用いてその後一括検品が実行されることとなる。
【0037】
グループ番号313には、リーダライタ装置1のグループ番号管理部15が生成したグループ番号であって、送信部11が書き込み命令を送信し、電子タグ2の受信部21が受信した情報が格納されている。このときグループ番号は一意の記号であれば良く、例えば「リーダライタ装置に固有のID+グループ番号の生成日時」等であり、グループ番号312に格納されている「A20080801−1」等である。
【0038】
また、リーダライタ装置1とネットワークで接続された不図示のセンタコンピュータの記憶装置にこれまでに各リーダライタ装置が使用したグループ番号を記憶させ、そこに存在しない番号をセンタ装置から与えられ、グループ番号管理部15が電子タグ2の記憶部23に付与する形態でも良い。ただしこの場合はネットワークとの通信を可能とする通信部がリーダライタ装置1に必要となる。
【0039】
総数情報313には、送信部11が電子タグ2にリーダライタ装置1の総数カウンタ部13が数えた初期状態の電子タグからの応答の数を書き込むよう命令を送信し、電子タグ2の受信部21が受信した情報が格納される。例えば、電子タグ2を有した物品が120個ある場合は、総数カウンタ部13は120個の初期状態の電子タグからの応答を数えることとなり、電子タグ2の総数情報313の欄に「120」と書き込まれる。
【0040】
以降、本発明の実施例についてフローチャートを用いて説明する。 なお、リーダライタ装置1の通信範囲を固定するために電波吸収によって囲まれた環境を準備し、データ書込み処理を行う電子タグ2を有した物品のみをこの通信可能範囲に存在させるとなお良い。
【0041】
図5は一括管理装置におけるタグデータ書込み処理のフローチャートである。また以下は電子タグをRFIDタグとして詳しい処理の流れを説明する。さらに図5は図1に示すリーダライタ装置1の処理とRFIDタグ2の処理とを対応付けて記載している。
【0042】
まずリーダライタ装置1はタグデータ書込み開始指示を受けると送信部11がRFIDタグ2に初期化命令を出す(S101)。リーダライタ装置1と無線通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2の受信部21がこの初期化命令を受信し、記憶部23にタグID311以外の情報を記憶している場合には、該情報を初期化し(S201)、終了する。例えば固有のタグID313以外のグループ番号312や総数情報131に格納されている情報を「0」に変更する、もしくは以前利用されたときのグループ番号等の何らかのデータが残っている場合は「0」にする等である。
【0043】
リーダライタ装置1でS101の処理を行うことで、RFIDタグ2のリサイクルが可能となる。すなわち同一のRFIDタグを何度も再利用することが出来、コスト削減につながる。なお予め初期状態のRFIDタグのみを用いている場合は省略可能である。さらに、すでに第一のグループ番号を有しているグループ1に、グループ番号が書き込まれていないグループ2を付加して出荷する等グループ番号を削除する必要がない場合はこのステップを省略することが出来る。
【0044】
続いてリーダライタ装置1のグループ番号管理部15がグループ番号を生成する(S102)。例えば、図4の312に格納されているような「A20080801−1」等の一意の記号をグループ番号として生成する。
【0045】
そして送信部11が初期状態のRFIDタグ2に応答するよう命令を出す(S103)。リーダライタ装置1と無線通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2の受信部21はリーダライタ装置1からの命令を受信(S202)する。S103においては初期状態のタグを指定せずに周囲の電子タグ2に応答を要求するものであってもよい。
【0046】
そして制御部24が前記受信した命令を読み込み、記憶部23を参照して自身のタグが初期状態すなわち、グループID312および総数情報313に情報を格納していなければ(S203YES)、そのタグID311に格納されている情報を含んだ応答を送信部22に送信させる(S204)。一方S203において、すでにグループ番号312に情報を有している等RFIDタグ2が初期状態でなければ応答は送信せずに終了する(S202NO)。
【0047】
しかしS103において送信された命令が周囲の電子タグ2に応答を要求するものであった場合は、S203を経ずに応答を送信する。以後、一括管理装置が初期状態の電子タグへの応答命令を、単に周囲の電子タグ2への応答命令とした場合は、電子タグは初期状態であるかの判断を経ずに応答を返信するものとする。
【0048】
続いてリーダライタ装置1の受信部12は、S204の応答を受信する(S104)。このときリーダライタ装置1と無線通信可能な範囲に存在している初期状態のRFIDタグ2から応答を受信することとなる。そして受信した応答からタグIDを抽出して、ID記憶部14が一時的にタグIDを全て記憶する(S105)。
【0049】
全てのタグIDの読込みと記憶が終了した後、総数カウンタ部13がID記憶部14に存在するタグIDの数を数え、その数をRFIDタグの総数と決定する(S106)。タグIDの数を数えることで、リーダライタ装置1と通信可能な範囲に存在するRFIDタグ2の数を重複なく数えることができる。よって、より確実に総数を把握できるようになる。しかし、ここで単に受信部12から受け取った応答の数を数えることとしても良い。
【0050】
例えば、S104において120個のRFIDタグ2から応答を受け取った場合は、ID記憶部14に120個のタグIDが記憶される。よって総数カウンタ部13のカウント番号は120となり、総数は120個であると決定する。
【0051】
続いて送信部11はID記憶部14にあるタグIDを順に読み出し、タグIDを指定して総数情報とグループ番号管理部15が生成した(S102)グループ番号との書込み命令を送信する(S107)。送信部11がID記憶部14に記憶している全てのタグIDにS107の書込み命令を行った場合はタグデータ書込みフローを終了する(S108YES)。
【0052】
一方全てのタグIDに命令が出されていない(S108NO)場合はS107に戻り、全てのタグIDに命令を出すまでこの処理を繰り返す。待機していたRFIDタグ2の受信部21はリーダライタ装置1の送信部11がS107で送信した命令を受信して(S205)、制御部24が記憶部23を参照し自身のタグIDと指定されたタグIDとが一致するか判定する。
【0053】
一致した(S206YES)場合はS207へ進み、記憶部23のグループ番号322と総数情報323に受信した情報を書込む。一方、指定されたタグIDと一致しなかった場合は、終了する(S206NO)。リーダライタ装置1のS107からS108においてID記憶部14に存在する全てのタグIDに命令が出されるので、命令の数だけS205からS207の処理は繰り返される。
【0054】
そして自身のタグIDが指定された電子タグの記憶部23のグループ番号322と総数情報323とに受信した情報が書き込まれることとなる。例えば、図4の電子タグ(A)2−1ようにタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23のグループ番号312に「A20080801−1」が、総数情報313に「120」が書き込まれることとなる。
【0055】
以上、一連の処理によって物品の総数を把握することが出来る。さらに記憶部23に書き込まれる情報はグループ番号と総数情報のみであり、小さな記憶可能領域のRFIDタグを利用することができる。そして電子タグ2に納入先に納入される予定である総数情報が書き込まれているので、ネットワークを介して総数情報を入手する必要がない。よってネットワークを必要とせず、検品処理を実行できる。
【0056】
図6は一括管理装置における一括検品処理のフローチャートである。さらに図6は図2に示すリーダ装置3の処理とRFIDタグ2の処理とを対応付けて記載している。
【0057】
リーダ装置3は検品開始指示を受けると、送信部31がリーダ装置1と通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2に自身の記憶している情報(グループ番号322と総数情報323に格納されている情報)を含んだ応答をするよう命令する(S301)。リーダ装置3と通信可能な範囲に存在しているRFIDタグ2の受信部21はこの命令を受信する(S401)。そして制御部24は送信部22に応答を送信させ(S402)、終了する。
【0058】
RFIDタグ2からの応答の内最も早い応答をリーダ装置3の受信部32が受信し、検品カウンタ部33はその応答に含まれている情報「グループ番号と総数情報」を抽出する(S302)。例えば応答には図4のグループ番号312に格納されている「A20080801−1」と総数情報313に格納されている「120」とが含まれているので、リーダ装置3の受信部32が受信した応答から検品カウンタ部33がこの二つの情報を抽出する。
【0059】
そして送信部31はS302にて抽出したグループ番号を指定して、同じグループ番号を有するRFIDタグ2に応答するように命令する(S303)。RFIDタグ2の受信部21はこの命令を受信し(S403)、制御部24が命令を読み込み、記憶部23のグループ番号322を参照し、指定されたグループ番号と記憶しているグループ番号が一致するかを判定する。
【0060】
一致すれば(S404YES)、S405に進みタグIDを含んだ応答を送信して、終了する。一方、S404において一致しなかった(S404NO)場合はそのまま終了する。例えば、指定されたグループ番号が「A20080801−1」であった場合は、RFIDタグ2の受信部21が応答命令を受信し、制御部24が命令を読み込んで記憶部23のグループ番号312を参照する。図4の状態であれば格納されている情報が「A20080801−1」で、指定のグループ番号と一致するので、制御部24はタグID311に格納されている「10001」を含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0061】
RFIDタグ2の送信部22がS405において送信した応答をリーダ装置3の受信部32が受信する(S304)。そして検品カウンタ部32が応答に含まれるタグIDを抽出する。続いて検品カウンタ部33はこのタグIDを数え上げる(S305)。これは単に応答数を数え上げるだけでも良い。
【0062】
検品判定部34は応答したタグIDの数とS302で読み込んだ総数情報を比較し、一致するか否かを判定する。一致した(S306YES)場合は検品結果出力部35が「検品OK」の旨を出力し(S307)、一致しなかった(S306NO)場合は「検品NG」の旨を出力する(S308)。例えば、図4の状態であるRFIDタグ2からS302で応答を受け総数情報「120」を読み取った場合に、検品カウンタ部のカウンタが120であれば総数情報「120」と一致するので「検品OK」と出力し、118であれば不一致であるため「検品NG」と出力する。
【0063】
「検品NG」と判断された場合は、さらにこの処理を繰り返すとしても良い。この場合は更に、送信部21及び受信部32であるアンテナを回転させる、アンテナを複数有している場合には用いるアンテナを変更させる、若しくは信号の出力電圧を大きくするなどを行うとなお良い。
【0064】
以上の一連の処理によって、RFIDタグ2とリーダ装置3というシンプルな構成で、かつ少ない信号の送受信で効率的に納入物品の総数チェックが可能となる。さらに一括検品に用いる情報は小さく、記憶可能領域の小さなRFIDタグ2で一括検品を行うことができる。またネットワーク環境を必要とせずに、正確に一括検品が行える。
【0065】
タグデータ書込み処理を行うリーダライタ装置1と一括検品処理を行うリーダ装置3の機能を一台の一括検品装置で実現した場合には、図5に示したタグデータ書込み処理のフローチャートにおいてS108の後、図6に示した一括検品処理を実行させることが出来る。これによって総数情報およびグループ番号が全ての電子タグに正しく記憶されているかを確認することが出来、タグデータの書込み処理をより確実に行うことができる。
【0066】
さらに図1および図2の装置の構成で以下のような実施の形態も可能である。
【0067】
図7および図8は他の実施の形態におけるタグデータ書込み処理のフローチャートであり、図1におけるリーダライタ装置1の処理とRFIDタグ2の処理を対応付けて記載したものである。この実施形態は、好ましいとはいえない条件下でもタグデータ書込みを可能とするための処理の一例を示したものである。
【0068】
具体的に好ましいとはいえない条件下とは、RFIDタグ2とリーダライタ装置1のアンテナ(送信部11および受信部12に相当)との距離が遠い、RFIDタグ2とリーダライタ装置1の間に電波の障害物が存在する、タグデータ書込み実施場所の電波の反射・干渉などの環境条件よって、信号の送受信が正確に行えないような場合である。
【0069】
まずリーダライタ装置1の処理S501からS503は図5のS101からS103と、RFIDタグ2の処理S610とS601からS603は図5のS201からS204と各々同様であるので説明を割愛する。リーダライタ装置1は、RFIDタグ2のS603のステップにより送信された自身のタグIDを含んだ応答を受信した場合は(S504YES)、受信部12は最も早く到達した応答を受信する(S505)。そして総数カウンタ部13がタグIDを抽出し、カウント番号を一つ数え上げる(S506)。
【0070】
そして抽出したタグIDをID記憶部14に記憶し、送信部11がそのタグIDを指定してS502で生成したグループ番号の書込み命令を送信する(S507)。そして命令を出した後はAに進む。RFIDタグ2の受信部21はグループ番号書込み命令を受信し(S604)、制御部24が指定されたタグIDと自身のタグIDが一致するかを判定する。そして一致すれば(S605YES)、記憶部23のグループ番号312に情報を記憶する(S606)。一致しなければ終了する(S605NO)。
【0071】
一方、リーダライタ装置1は再び初期状態のタグに応答を命令し(S511)、応答を受信した場合は(S512YES)、S505へ進み同じ処理を繰り返す。RFIDタグ2も同様にS604からS606を命令の数だけ繰り返し、自身のタグID312が指定されたグループ番号書込み命令が出されたときにグループ番号322に記憶する。
【0072】
例えば、図4の電子タグ(A)2−1のようにタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23のグループ番号312に「A20080801−1」が書き込まれることとなる。
【0073】
リーダライタ装置1では初期状態のRFIDタグ2からの応答がなくなれば(S512NO)、S508に進む。そして総数カウンタ部13はその時点でのカウント番号をRFIDタグ2の総数と決定する(S508)。例えば、応答がなくなった時点でカウント番号が「120」を示していれば、RFIDタグ2の総数は120であると決定する。
【0074】
送信部11はID記憶部14に存在するタグIDを順次指定して総数情報の書込み命令を送信する(S509)。ID記憶部14に存在する全てのタグIDに命令を出すまでこの処理を繰り返し、全てに命令を出した場合に終了する(S510YES)。
【0075】
S507、S511およびS509において命令の送信を実行するごとに、送信部11および受信部12を有するアンテナを回転させる、アンテナの位置を変える、若しく送信の出力の電力を変化させる等を行うと良い。これによってRFIDタグ2への命令が電子タグ2に確実に受信される。この場合は、更にアンテナの位置や送信の出力電力を制御する処理部を設けるようにしても良い(図示せず)。
【0076】
例えば、電波を送信するアンテナから遠い位置にあるRFIDタグ2も、使用するアンテナを変える(位置が変わる)ことで、電波の送受信がより安定的に行えるようになる。そして、応答が確実に送受信され、総数をより正確に把握することが出来る。
【0077】
RFIDタグ2は、総数情報の書込み命令を受信し(S607)、記憶部23のタグID312を参照して自身のタグIDと命令において指定されているタグIDとが一致していれば(S608YES)、記憶部13の総数情報313に受信した情報を書込む(S609)。一方、指定されたタグIDと一致しなかった場合は、終了する(S608NO)。
【0078】
リーダライタ装置1のS509からS510においてID記憶部14に存在する全てのタグIDに命令が出されるので、命令の数と同じだけS607からS609の処理は繰り返され、自身のタグID321が指定されたときにグループ番号322と総数情報323とに受信した情報が書き込まれる。例えば、図4の電子タグ(A)2−1のようにタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23の総数情報313に「120」が書き込まれることとなる。
【0079】
図5に示した実施例同様に、この処理の後に一括検品処理を実行させるとさらに確実性を向上させることが出来る。
【0080】
以上の一連の処理によって、より確実なリーダライタ装置3と電子タグ2の間の電波の送受信が可能となる。そして好ましくない条件下でも全てのタグにグループ番号と総数情報を確実に書込むことができ、検品時にこれらのデータを用いて容易に納入物品の総数チェックが可能となる。また、この処理によって記憶部23に書き込まれる情報はグループ番号と総数情報のみであり、小さな記憶可能領域のRFIDタグを利用することができる。
【0081】
図9および図10は他の実施の形態における一括検品処理のフローチャートであり、図2におけるリーダライタ装置3の処理とRFIDタグ2の処理を対応付けて記載したものである。ただし、図6の実施形態ではリーダ装置3はRFIDタグ2への書き込み処理は行わなかったが、図9および図10の実施形態では送信部31は書き込み処理を行う機能を有することが必要となる。よって、一括管理装置はリーダライタ装置3である。
【0082】
そしてこの実施形態は、好ましいとはいえない条件下でも確実に一括検品を可能とするための処理の一例を示したものである。
【0083】
リーダライタ装置3が検品開始指示を受けた後のS701およびRFIDタグ2のS801からS802は図6のS301およびS401からS402と同様であるので、説明は割愛する。
【0084】
RFIDタグ2からの応答のうち最も早く到達した応答をリーダライタ装置3の受信部32が受信し、検品カウンタ部33はその応答に含まれているタグの情報を読み込み、カウント番号をひとつ上げる(S702)。そして送信部31は読み込んだタグIDを指定してフラグ「1」を立てるようフラグ命令を送信する(S703)。
【0085】
このときのフラグとは応答したRFIDタグとそれ以外を区別するための識別情報である。日時等を書込ませる等、応答したタグとそれ以外を差別化できる情報であればよい。またこの場合はフラグを記憶できる領域がRFIDタグ2の記憶部23に別途必要となる。電子タグ2の記憶部23に識別情報を記憶させることで、一度応答した電子タグからの応答を除外することが出来、後述する処理において重複してカウントしてしまうことを防ぐことが出来る。
【0086】
RFIDタグ2はこのフラグ命令を受信し(S803)、記憶部23の自身のタグID321を参照し、命令において指定されているタグIDと記憶しているタグIDが一致するかを判定する(S804)。一致していれば(S804YES)、フラグを立てる(S805)。一致していなければ(S804NO)、終了する。
【0087】
例えば、図4のようにRFIDタグ(A)2−1のタグID311に存在する「10001」がリーダライタ装置1において指定されたタグIDであった場合に、RFIDタグ2の記憶部23にフラグ「1」が立つこととなる。
【0088】
続いてリーダライタ装置3の送信部31が、S702で読み込んだグループ番号でかつフラグが立っていないものに応答するように命令を送信する(S704)。この応答命令をRFIDタグ2の受信部21が受信し(S806)、制御部24が記憶部23のグループ番号312とフラグ欄を参照して、指定のグループ番号でかつフラグが0かどうかを判定する(S807)。S807において条件を満たした場合(S807YES)は送信部22に応答を送信させる(S808)。条件を満たさなければ(S807NO)、そのまま終了する。
【0089】
例えば、指定されたグループ番号が「A20080801−1」であった場合に、RFIDタグ(B)2−2の受信部21が応答命令を受信し、制御部24が命令を読み込み、記憶部23のグループ番号312を参照する。図4の状態であれば格納されている情報が「A20080801−1」で指定のグループ番号と一致し、かつフラグが「0」であれば、タグID311に格納されている「10002」を含んだ応答を送信部22に送信させる。
【0090】
条件を満たすRFIDタグ2の送信部22から応答があった場合は(S705YES)、リーダライタ装置3の受信部32は最先の応答のみを受信し、検品カウンタ部33がIDを抽出するとともにカウント番号をひとつ数え上げる(S706)。そしてそのタグIDを指定してフラグ命令を出し(S707)、Bへ進む。RFIDタグ2はS803からS805を行う。
【0091】
リーダライタ装置3はBへ進んだ後、S704およびS705と同様のS711およびS712を実行し、S712においてRFIDタグ2の送信部22からのS808の応答がなくなるまで(S712YES)、S706とS707およびS711とS712を繰り返す。
【0092】
S707およびS711において命令の送信を実行するごとに、送信部31および受信部32を有するアンテナを回転させる、アンテナの位置を変える若しくは送信の出力電力を変化させる等を行うと良い。これによってRFIDタグ2への命令が電子タグ2に確実に受信される。この場合は、更にアンテナの位置を制御する処理部を設けて、使用するアンテナを変更する若しくは移動させるようにしても良い。
【0093】
例えば、電波を送信するアンテナから遠い位置にあるRFIDタグ2も、使用するアンテナを変える(位置が変わる)ことで、電波の送受信がより安定的に行えるようになる。そして、応答の数をより正確に把握することが出来る。
【0094】
応答がなくなった場合は(S712NO)、検品判定部34はこの時点での検品カウンタ部33のカウント番号とS702で読み込んだ総数情報を比較する(S708)。一致した場合は検品結果出力部35が「検品OK」の旨を出力し(S709)、一致しなかった場合は「検品NG」の旨を出力する(S710)。
【0095】
例えば、図4の状態であるRFIDタグ2からS702で応答を受け総数情報「120」を読み取った場合に、検品カウンタ部のカウント番号が120であれば総数情報「120」と一致するので「検品OK」と出力し、118であれば不一致であるため「検品NG」と出力する。
【0096】
以上の一連の処理によって、より確実なリーダライタ装置3と電子タグ2の間の電波の送受信が可能となる。よって、好ましくない条件下でも物品の個数と同数のRFIDタグとリーダライタ装置というシンプルな構成で効率的に納入物品の総数チェックが可能となる。さらに本実施例ではフラグを立てる領域を必要としているが、フラグに要するメモリは小さいので、本発明の効果のひとつである記憶可能領域の小さなRFIDタグは本実施例においても利用可能である。
【0097】
なお本発明の実施形態は上記に限られるものではない。
【0098】
以下では、図11を用いて、上記の実施例に示した一括管理装置1および一括管理装置3と同様の機能を有する管理プログラムを実行するコンピュータを一例として説明する。図11は一括管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。一括管理装置4は送信部41、CPU42、受信部43、HDD44、ROM45、RAM46を有しており、更にバス47を介して相互に接続されている。そしてCPU42による管理下で相互にデータの授受を行うことができる。
【0099】
CPU42は、この一括管理装置全体の動作制御を司る中央処理装置である。送信部41はCPU42からの指示に応じて外部に信号を送信するものである。受信部43は外部からの信号を受信し、その信号の内容をCPU42に渡すものである。
【0100】
ROM45には、上記の実施例に示した一括管理装置と同様の機能を発揮するプログラムがあらかじめ記憶されている。そして、CPU42がこのプログラムをROM45から読み出して実行することで、図1に示すグループ番号管理部15及び総数カウンタ部13、若しくは図2に示す検品結果出力部35と検品判定部34と検品カウンタ部33として機能するようになる。このプログラムはCPU42とアクセス可能なHDD44またはRAM46にあっても良い。
【0101】
上記フローチャートに示した処理内容を記述したプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)などがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc − Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto − Optical disk)などがある。このプログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売されることが考えられる。
【0102】
そして上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラム若しくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。
【0103】
図1のリーダライタ装置1および図2のリーダ(ライタ)装置3は一台の装置上で実現される必要はなく、本願の一括管理方法を実行するリーダライタ装置1やリーダ装置3を不開示のコンピュータに接続させ、その接続しているコンピュータに上記プログラムを格納し動作させ、該コンピュータとリーダライタ装置1およびリーダ装置3を共同させて上記本願一括管理方法をリーダライタ装置1およびリーダ装置3に実行させることも可能である。つまり、タグデータ書込み処理を行う送信部11、受信部12、総数カウンタ部13、ID記憶部14及びグループ番号管理部15が有すべき機能の処理機能、または一括検品処理を行う送信部31、受信部32、検品カウンタ部33、検品判定部34及び検品結果出力部35が有すべき機能の処理がコンピュータおよびリーダライタ装置1またはリーダ装置3によって実現される。例えば一括管理装置は標準的なコンピュータに送受信用のアンテナを接続することで構成することも出来る。
【0104】
以下に付記する。
【0105】
(付記1)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【0106】
(付記2)
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする付記1記載の一括管理プログラム。
【0107】
(付記3)
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記グループ番号及び前記総数情報を前記記憶領域に有していない初期状態の電子タグを指定して、前記送信部に前記返信命令を送信させることを特徴とする付記1記載の一括管理プログラム。
【0108】
(付記4)
前記一括管理プログラムはさらに、前記応答の返信命令を送信させるステップに先立って、前記複数の電子タグに前記記憶領域に存在する少なくとも前記部ループ番号及び総数情報を消去させる命令を送信させることを特徴とする付記1または付記3記載の一括管理プログラム。
【0109】
(付記5)
前記総数情報を決定するステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする付記1記載の一括管理プログラム。
【0110】
(付記6)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【0111】
(付記7)
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする付記6記載の一括検品プログラム。
【0112】
(付記8)
付記6または付記7記載の一括検品プログラムは更に、
前記応答の入力を受け付けるステップで受け付けた応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、応答した電子タグと応答してない電子タグとを識別するための識別情報を書き込むよう前記送信部に識別情報書込み命令を送信させるステップを実行させることを特徴とする。
【0113】
(付記9)
前記応答の数を数えるステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする付記6記載の一括管理プログラム。
【0114】
(付記10)
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号を生成するグループ番号管理部と、
前記電子タグからの該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する前記物品の総数である総数情報を決定する総数カウンタ部と、
前記電子タグに前記応答を返信するように命令を送信するとともに、前記グループ番号管理部が生成した前記グループ番号及び前記総数カウンタ部が決定した前記総数情報を前記受信部が受信した前記応答に含まれるIDに対応する該電子タグの前記記憶領域に書込むよう命令を送信する送信部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【0115】
(付記11)
一括管理装置と通信可能な電子タグであって、
前記電子タグを一意に識別可能なID、電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号及び、該グループに属する物品の総数である総数情報を記憶する記憶部と、
前記一括管理装置からの命令を受信する受信部と、
前記一括管理装置へ前記IDを含んだ応答を送信する送信部と
前記受信した命令を読み出し、該命令が前記グループ番号と前記総数情報との書き込み要求であった場合は、該グループ番号と総数情報とを前記記憶部に記憶させ、該命令が応答命令であった場合は、前記送信部に前記応答を送信させる制御部と
を有することを特徴とする電子タグ。
【0116】
(付記12)
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号、該グループに属する物品の総数である総数情報及び、該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれるグループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ前記応答を返信するよう命令を送信する送信部と、
前記受信部が受信した前記応答の数を数える検品カウンタ部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定する検品判定部と、
前記判定した結果を出力する検品結果出力部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【0117】
(付記13)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【0118】
(付記14)
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【0119】
(付記15)
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な複数のコンピュータを有する一括管理システムであって、
第一のコンピュータは、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号を生成するグループ番号管理部と、
前記電子タグからの該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する前記物品の総数である総数情報を決定する総数カウンタ部と、
前記電子タグに前記応答を返信するように命令を送信するとともに、前記グループ番号管理部が生成した前記グループ番号及び前記総数カウンタ部が決定した前記総数情報を前記受信部が受信した前記応答に含まれるIDに対応する該電子タグの前記記憶領域に書込むよう命令を送信する送信部とを有し、
第二のコンピュータは、
前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号、該グループに属する物品の総数である総数情報及び、該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれるグループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ前記応答を返信するよう命令を送信する送信部と、
前記受信部が受信した前記応答の数を数える検品カウンタ部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定する検品判定部と、
前記判定した結果を出力する検品結果出力部と
を有することを特徴とする一括管理システム。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】実施例におけるタグデータ書込み処理実行側の一括管理装置の機能図の一例を示す図である
【図2】実施例における一括検品処理実行側の一括管理装置の機能図の一例を示す図である。
【図3】実施例における初期状態の電子タグ2の記憶部23に格納されているデータテーブル例を示す図である。
【図4】実施例におけるタグデータ書込み処理完了時の電子タグ2の記憶部23に格納されているデータテーブル例を示す図である。
【図5】実施例におけるタグデータ書込み処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図6】実施例における一括検品処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図7】実施例におけるタグデータ書込み処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図8】実施例におけるタグデータ書込み処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図9】実施例における一括検品処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図10】実施例における一括検品処理のフローチャートの一例を示す図である。
【図11】実施例における一括管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0121】
1 リーダライタ装置
11 送信部
12 受信部
13 総数カウンタ部
14 ID記憶部
15 グループ番号管理部
16 制御部
3 リーダ(ライタ)装置
31 送信部
32 受信部
33 検品カウンタ部
34 検品判定部
35 検品結果出力部
36 制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【請求項2】
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする請求項1記載の一括管理プログラム。
【請求項3】
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記グループ番号及び前記総数情報を前記記憶領域に有していない初期状態の電子タグを指定して、前記送信部に前記返信命令を送信させることを特徴とする請求項1記載の一括管理プログラム。
【請求項4】
前記一括管理プログラムはさらに、前記応答の返信命令を送信させるステップに先立って、前記複数の電子タグに前記記憶領域に存在する少なくとも前記部ループ番号及び総数情報を消去させる命令を送信させることを特徴とする請求項1または請求項3記載の一括管理プログラム。
【請求項5】
前記総数情報を決定するステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする請求項1記載の一括管理プログラム。
【請求項6】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【請求項7】
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする請求項6記載の一括検品プログラム。
【請求項8】
請求項6または請求項7記載の一括検品プログラムは更に、
前記応答の入力を受け付けるステップで受け付けた応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、応答した電子タグと応答してない電子タグとを識別するための識別情報を書き込むよう前記送信部に識別情報書込み命令を送信させるステップを実行させることを特徴とする。
【請求項9】
前記応答の数を数えるステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする請求項6記載の一括管理プログラム。
【請求項10】
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号を生成するグループ番号管理部と、
前記電子タグからの該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する前記物品の総数である総数情報を決定する総数カウンタ部と、
前記電子タグに前記応答を返信するように命令を送信するとともに、前記グループ番号管理部が生成した前記グループ番号及び前記総数カウンタ部が決定した前記総数情報を前記受信部が受信した前記応答に含まれるIDに対応する該電子タグの前記記憶領域に書込むよう命令を送信する送信部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【請求項11】
一括管理装置と通信可能な電子タグであって、
前記電子タグを一意に識別可能なID、電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号及び、該グループに属する物品の総数である総数情報を記憶する記憶部と、
前記一括管理装置からの命令を受信する受信部と、
前記一括管理装置へ前記IDを含んだ応答を送信する送信部と
前記受信した命令を読み出し、該命令が前記グループ番号と前記総数情報との書き込み要求であった場合は、該グループ番号と総数情報とを前記記憶部に記憶させ、該命令が応答命令であった場合は、前記送信部に前記応答を送信させる制御部と
を有することを特徴とする電子タグ。
【請求項12】
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号、該グループに属する物品の総数である総数情報及び、該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれるグループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ前記応答を返信するよう命令を送信する送信部と、
前記受信部が受信した前記応答の数を数える検品カウンタ部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定する検品判定部と、
前記判定した結果を出力する検品結果出力部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【請求項13】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【請求項14】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【請求項1】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【請求項2】
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする請求項1記載の一括管理プログラム。
【請求項3】
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記グループ番号及び前記総数情報を前記記憶領域に有していない初期状態の電子タグを指定して、前記送信部に前記返信命令を送信させることを特徴とする請求項1記載の一括管理プログラム。
【請求項4】
前記一括管理プログラムはさらに、前記応答の返信命令を送信させるステップに先立って、前記複数の電子タグに前記記憶領域に存在する少なくとも前記部ループ番号及び総数情報を消去させる命令を送信させることを特徴とする請求項1または請求項3記載の一括管理プログラム。
【請求項5】
前記総数情報を決定するステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする請求項1記載の一括管理プログラム。
【請求項6】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータに一括管理を実行させるためのプログラムにおいて、
前記コンピュータに、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を実行させることを特徴とする一括管理プログラム。
【請求項7】
前記応答の返信命令を送信させるステップは、前記送信部に前記返信命令を複数回送信させることを特徴とする請求項6記載の一括検品プログラム。
【請求項8】
請求項6または請求項7記載の一括検品プログラムは更に、
前記応答の入力を受け付けるステップで受け付けた応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、応答した電子タグと応答してない電子タグとを識別するための識別情報を書き込むよう前記送信部に識別情報書込み命令を送信させるステップを実行させることを特徴とする。
【請求項9】
前記応答の数を数えるステップは、前記応答に含まれる前記IDを抽出し該IDの数を数えることを特徴とする請求項6記載の一括管理プログラム。
【請求項10】
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号を生成するグループ番号管理部と、
前記電子タグからの該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する前記物品の総数である総数情報を決定する総数カウンタ部と、
前記電子タグに前記応答を返信するように命令を送信するとともに、前記グループ番号管理部が生成した前記グループ番号及び前記総数カウンタ部が決定した前記総数情報を前記受信部が受信した前記応答に含まれるIDに対応する該電子タグの前記記憶領域に書込むよう命令を送信する送信部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【請求項11】
一括管理装置と通信可能な電子タグであって、
前記電子タグを一意に識別可能なID、電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号及び、該グループに属する物品の総数である総数情報を記憶する記憶部と、
前記一括管理装置からの命令を受信する受信部と、
前記一括管理装置へ前記IDを含んだ応答を送信する送信部と
前記受信した命令を読み出し、該命令が前記グループ番号と前記総数情報との書き込み要求であった場合は、該グループ番号と総数情報とを前記記憶部に記憶させ、該命令が応答命令であった場合は、前記送信部に前記応答を送信させる制御部と
を有することを特徴とする電子タグ。
【請求項12】
一意に識別可能なIDを持ち、読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能な一括管理装置であって、
前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号、該グループに属する物品の総数である総数情報及び、該電子タグの前記IDを含んだ応答を受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれるグループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ前記応答を返信するよう命令を送信する送信部と、
前記受信部が受信した前記応答の数を数える検品カウンタ部と、
前記受信部が受信した前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定する検品判定部と、
前記判定した結果を出力する検品結果出力部と
を有することを特徴とする一括管理装置。
【請求項13】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記電子タグを有する複数の物品をひとつのグループとして管理するために該グループに一意に付されるグループ番号を生成するステップと、
前記送信部に前記電子タグに該電子タグの前記IDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部から前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた電子タグからの前記応答の数を数え、前記グループに属する物品の総数である総数情報を決定するステップと、
前記送信部に、前記応答に含まれる前記IDに対応する電子タグの前記記憶領域に、前記生成した前記グループ番号及び前記決定した総数情報の書込み命令を送信させるステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【請求項14】
一意に識別可能なIDを持ち読み書き可能な記憶領域を有する複数の電子タグとそれぞれ通信可能なコンピュータであって、外部からの信号を受信する受信部及び外部への信号を送信する送信部と接続しているコンピュータにおいて実行される一括管理方法であって、
前記受信部から、前記電子タグを個別に付した複数の物品をひとつのグループとして管理するための該グループに一意に付されるグループ番号と該グループに属する前記物品の総数である総数情報とを含んだ応答の入力を受け付けるステップと、
前記送信部に、前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる前記グループ番号と同一のグループ番号を有する前記電子タグに該タグのIDを含んだ応答の返信命令を送信させるステップと、
前記受信部からの前記応答の入力を受け付けるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答の数を数えるステップと、
前記受信部より受け付けた前記応答に含まれる総数情報と前記検品カウンタ部が数えた前記応答の数とを比較し両者が一致するか否かを判定するステップと、
前記判定した結果を出力するステップと
を含むことを特徴とする一括管理方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−102669(P2010−102669A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−276158(P2008−276158)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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