説明

電子デバイス及び高分子化合物

【課題】高輝度で発光する電界発光素子として有用な電子デバイス、及び該電子デバイスに用いられる高分子化合物を提供する。
【解決手段】式(1);−(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1で表される基、及び式(2):−(Q2n2−Y2で表される基を含む構造単位を有する高分子化合物を含む層を電荷注入層及び/又は電荷輸送層として備え、前記高分子化合物中のMがH+である割合が、前記高分子化合物中の全てのMに対して0%より大きく50%以下である、電子デバイス;該電子デバイスに用いられる高分子化合物。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(1)で表される基及び式(2)で表される基を含む構造単位を有する高分子化合物を含む層を電荷注入層及び/又は電荷輸送層として備え、
前記高分子化合物中の全てのMに対する前記高分子化合物中のMがH+である割合が、0%より大きく50%以下である、
電子デバイス。
−(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1 (1)
(式中、
1は、2価の有機基である。
1は、−CO2-、−SO3-、−SO2-、−PO32-又は−B(Rα3-である。
1は、H又は金属カチオンであるか、置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンである。
1は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Ra4-、RaSO3-、RaCOO-、ClO-、ClO2-、ClO3-、ClO4-、SCN-、CN-、NO3-、SO42-、HSO4-、PO43-、HPO42-、H2PO4-、BF4-又はPF6-である。
n1は、0以上の整数である。a1は、1以上の整数である。b1は、0以上の整数である。但し、a1及びb1は、式(1)で表される基の電荷が0となるように選択される。
αは、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数6〜50のアリール基である。各々のRαは互いに同一でも異なっていてもよい。
aは、置換基を有していてもよい1価の有機基である。複数個のRaが存在する場合、各々のRaは互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のQ1が存在する場合、各々のQ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のM1が存在する場合、各々のM1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のZ1が存在する場合、各々のZ1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
−(Q2n2−Y2 (2)
(式中、
2は、2価の有機基である。
2は、シアノ基又は式(3)〜(11)のいずれかで表される基である。
n2は、0以上の整数である。
複数個のQ2が存在する場合、各々のQ2は互いに同一でも異なっていてもよい。)
−O−(R’O)a3−R’’ (3)
【化1】

−S−(R’S)a4−R’’ (5)
−C(=O)−(R’−C(=O))a4−R’’ (6)
−C(=S)−(R’−C(=S))a4−R’’ (7)
−N{(R’)a4R’’}2 (8)
−C(=O)O−(R’−C(=O)O)a4−R’’ (9)
−C(=O)O−(R’O)a4−R’’ (10)
−NHC(=O)−(R’NHC(=O))a4−R’’ (11)
(式中、
R’は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基である。
R’’は、水素原子、置換基を有していてもよい1価の炭化水素基、カルボキシル基、スルホ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、−NRc2、シアノ基又は−C(=O)NRc2である。
R’’’は、置換基を有していてもよい3価の炭化水素基である。
a3は1以上の整数である。a4は、0以上の整数である。
cは、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数6〜50のアリール基であり、各々のRcは互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のR’が存在する場合、各々のR’は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のR’’が存在する場合、各々のR’’は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のa4が存在する場合、各々のa4は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【請求項2】
前記構造単位が、式(12)で表される構造単位及び式(14)で表される構造単位からなる群から選ばれる1種以上の構造単位である、請求項1に記載の電子デバイス。
【化2】

(式中、
1は、式(13)で表される基を含む1価の基である。
Ar1は、R1以外の置換基を有していてもよい(2+n3)価の芳香族基である。
n3は、1以上の整数である。
複数個のR1が存在する場合、各々のR1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【化3】

(式中、
2は、(1+m1+m2)価の有機基である。
1、Q2、Y1、M1、Z1、Y2、n1、a1、b1及びn2は、前述と同じ意味である。
m1及びm2は、それぞれ独立に1以上の整数である。
複数個のQ1が存在する場合、各々のQ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のQ2が存在する場合、各々のQ2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY1が存在する場合、各々のY1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のM1が存在する場合、各々のM1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のZ1が存在する場合、各々のZ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY2が存在する場合、各々のY2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn1が存在する場合、各々のn1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のa1が存在する場合、各々のa1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のb1が存在する場合、各々のb1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn2が存在する場合、各々のn2は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【化4】

(式中、
3は、式(13)で表される基又は式(15)で表される基を含む1価の基である。
4は、式(16)で表される基を含む1価の基である。
Ar2は、R3及びR4以外の置換基を有していてもよい(2+n4+n5)価の芳香族基である。
n4及びn5は、それぞれ独立に1以上の整数である。
複数個のR3が存在する場合、各々のR3は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のR4が存在する場合、各々のR4は互いに同一でも異なっていてもよい。)
−R5−{(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1m3 (15)
(式中、
5は、単結合又は(1+m3)価の有機基である。
1、Y1、M1、Z1、n1、a1及びb1は、前述と同じ意味である。
m3は、1以上の整数を表す。但し、R5が単結合である場合、m3は1である。
複数個のQ1が存在する場合、各々のQ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY1が存在する場合、各々のY1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のM1が存在する場合、各々のM1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のZ1が存在する場合、各々のZ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn1が存在する場合、各々のn1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のa1が存在する場合、各々のa1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のb1が存在する場合、各々のb1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
−R6−{(Q2n2−Y2m4 (16)
(式中、
6は、単結合又は(1+m4)価の有機基である。
2、Y2及びn2は前述と同じ意味である。
m4は、1以上の整数である。但し、R6が単結合である場合、m4は1である。
複数個のQ2が存在する場合、各々のQ2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY2が存在する場合、各々のY2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn2が存在する場合、各々のn2は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【請求項3】
Ar1で表される(2+n3)価の芳香族基が、式1、2、4、5、6、13、14、15、19、21、23、31、32、33、43、46、47又は51で表される環から水素原子を(2+n3)個除いた基である請求項2に記載の電子デバイス。
【化5】

【請求項4】
Ar2で表される(2+n4+n5)価の芳香族基が、式1、2、4、5、6、13、14、15、19、21、23、31、32、33、43、46、47又は51で表される環から水素原子を(2+n4+n5)個除いた基である請求項2又は3に記載の電子デバイス。
【化6】

【請求項5】
前記高分子化合物を含む層を電子注入層及び/又は電子輸送層として備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項6】
電界発光素子である請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子デバイス。
【請求項7】
式(12)で表される構造単位及び式(14)で表される構造単位からなる群から選ばれる1種以上の構造単位を有し、
高分子化合物中のMがH+である割合が、高分子化合物中の全てのMに対して0%より大きく50%以下である、
高分子化合物。
【化7】

(式中、
1は、式(13)で表される基を含む1価の基である。
Ar1は、R1以外の置換基を有していてもよい(2+n3)価の芳香族基である。
n3は、1以上の整数である。
複数個のR1が存在する場合、各々のR1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【化8】

(式中、
2は、(1+m1+m2)価の有機基である。
1は、2価の有機基である。
2は、2価の有機基である。
1は、−CO2-、−SO3-、−SO2-、−PO32-又は−B(Rα3-である。
1は、H又は金属カチオンであるか、置換基を有していてもよいアンモニウムカチオンである。
1は、F-、Cl-、Br-、I-、OH-、B(Ra4-、RaSO3-、RaCOO-、ClO-、ClO2-、ClO3-、ClO4-、SCN-、CN-、NO3-、SO42-、HSO4-、PO43-、HPO42-、H2PO4-、BF4-又はPF6-である。
2は、シアノ基又は式(3)〜(11)のいずれかで表される基である。
n1は、0以上の整数である。a1は、1以上の整数である。b1は、0以上の整数である。但し、a1及びb1は、式(1)で表される基の電荷が0となるように選択される。
αは、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数6〜50のアリール基である。各々のRαは互いに同一でも異なっていてもよい。
aは、置換基を有していてもよい1価の有機基である。複数個のRaが存在する場合、各々のRaは互いに同一でも異なっていてもよい。
n2は、0以上の整数である。
m1及びm2は、それぞれ独立に1以上の整数である。
複数個のQ1が存在する場合、各々のQ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のQ2が存在する場合、各々のQ2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY1が存在する場合、各々のY1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のM1が存在する場合、各々のM1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のZ1が存在する場合、各々のZ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY2が存在する場合、各々のY2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn1が存在する場合、各々のn1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のa1が存在する場合、各々のa1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のb1が存在する場合、各々のb1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn2が存在する場合、各々のn2は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【化9】

(式中、
3は、式(13)で表される基又は式(15)で表される基を含む1価の基である。
4は、式(16)で表される基を含む1価の基である。
Ar2は、R3及びR4以外の置換基を有していてもよい(2+n4+n5)価の芳香族基である。
n4及びn5は、それぞれ独立に1以上の整数である。
複数個のR3が存在する場合、各々のR3は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のR4が存在する場合、各々のR4は互いに同一でも異なっていてもよい。)
−R5−{(Q1n1−Y1(M1a1(Z1b1m3 (15)
(式中、
5は、単結合又は(1+m3)価の有機基である。
1、Y1、M1、Z1、n1、a1及びb1は、前述と同じ意味である。
m3は、1以上の整数を表す。但し、R5が単結合である場合、m3は1である。
複数個のQ1が存在する場合、各々のQ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY1が存在する場合、各々のY1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のM1が存在する場合、各々のM1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のZ1が存在する場合、各々のZ1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn1が存在する場合、各々のn1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のa1が存在する場合、各々のa1は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のb1が存在する場合、各々のb1は互いに同一でも異なっていてもよい。)
−R6−{(Q2n2−Y2m4 (16)
(式中、
6は、単結合又は(1+m4)価の有機基である。
2、Y2及びn2は前述と同じ意味である。
m4は、1以上の整数である。但し、R6が単結合である場合、m4は1である。
複数個のQ2が存在する場合、各々のQ2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY2が存在する場合、各々のY2は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn2が存在する場合、各々のn2は互いに同一でも異なっていてもよい。)
【請求項8】
Ar1で表される(2+n3)価の芳香族基が、式1、2、4、5、6、13、14、15、19、21、23、31、32、33、43、46、47又は51で表される環から水素原子を(2+n3)個除いた基である請求項7に記載の高分子化合物。
【化10】

【請求項9】
Ar2で表される(2+n4+n5)価の芳香族基が、式1、2、4、5、6、13、14、15、19、21、23、31、32、33、43、46、47又は51で表される環から水素原子を(2+n4+n5)個除いた基である請求項7又は8に記載の高分子化合物。
【化11】

【請求項10】
2が式(3)又は式(4)で表される基である、請求項7〜9のいずれか一項に記載の高分子化合物。
【請求項11】
式(21)で表され、イオンを1種以上含有する化合物を含む原料を縮合重合させる、請求項7〜10のいずれか一項に記載の高分子化合物の製造方法。
3−Aa−Y4 (21)
(式中、
aは、式(1)で表される基と、式(2)で表される基とを含む2価の基である。
3及びY4は、それぞれ独立に、縮合重合に関与する基である。)
【請求項12】
式(21’)で表され、イオンを含有しない化合物を含む原料を縮合重合させ、得られる化合物からイオンを含有する高分子化合物を合成する、請求項7〜10のいずれか一項に記載の高分子化合物の製造方法。
3−Aaa−Y4 (21')
(式中、
aaは、式(22)で表される基と、式(2)で表される基とを含む2価の基である。
3及びY4は、それぞれ独立に、縮合重合に関与する基である。)
−R7−{(Q3n6−Y5m9 (22)
(式中、
7は、(1+m9)価の有機基である。
3は、2価の有機基を表す。
5は、−CO2χ、−SO3χ、−SO2χ、−PO3(Rχ2又は−B(Rχ2である。
n6は、0以上の整数である。
χは、水素原子、置換基を有していてもよい炭素原子数1〜30のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素原子数6〜50のアリール基である。
m9は1以上の整数を表す。
複数個のQ3が存在する場合、各々のQ3は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のY5が存在する場合、各々のY5は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のn6が存在する場合、各々のn6は互いに同一でも異なっていてもよい。
複数個のRχが存在する場合、各々のRχは互いに同一でも異なっていてもよい。)

【公開番号】特開2012−216811(P2012−216811A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−71496(P2012−71496)
【出願日】平成24年3月27日(2012.3.27)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】