説明

電子取引認証システム

取引トークンおよび生体認証データに関する情報を取得および送信する、小切手、クレジットカード、デビットカード、およびスマートカードのような取引トークンとともに使用する電子取引認証システムを提供する。システムは、アカウントの認証のためのすべての取引場所において、取引トークン上に符号化された取引およびアカウント情報、デジタル的に符号化した生体認証データを読み取る、または走査する能力、運転免許証または他のIDカードを走査する能力、および顧客の署名を取り込む能力を有することが望ましい。電子取引認証システムは、提示される小切手上の磁気インク(MICR)のラインまたはクレジットカードまたはデビットカード上の磁気帯のような、様々なトークンのインデックスをデジタル化し、中央システムに取引情報データを送信することが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概してクレジットおよび本人確認照合システムに関する。より詳しくは、本発明は、販売時点管理システムにおいて、流通証券(例、小切手)、クレジットカード、スマートカードのようなトークンを使用して支払おうとしている個人のアイデンティティが、特定の当座預金またはクレジットのアカウントに対して許可された個人のものであるかどうか、およびそのアカウントが適切なものであるかどうかを確認するために、指紋、署名、および/または他の方法を使用する、クレジット承認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
【0003】
個人から生体認証データを収集して格納するための、または格納された生体認証データと比較して本人確認を行うための公知技術である装置が存在する。本人確認のための生体認証データの格納の例には、アクセスセキュリティシステムに関するSilvermanらへの特許文献1がある。Silvermanらは、実際の印刷か、または「マイクロパターン」によって、カード上に指紋を格納し、そのカードを制御手段によって読み込むことができることを開示している。指紋記録は、カードの好適な補助的機能であり、単にカードの微小な穿孔に基づいた識別であるが、指紋とは直接関連していない。
【0004】
小切手資金認証システムはまた、商店その他が、その顧客の特定の当座預金のアカウントに利用可能な資金があることを確認できる、公知技術でもある。Hillsらへの特許文献2では、資金調達性の遠隔認証を提供する、小切手振り出しの販売時点管理システムを開示している。Hillsらは、特に電子資金決済を介した商品の購入を対象としている。
【0005】
Szwarcbierへの特許文献3では、顧客の確実な識別のための方法及び装置を開示しており、特に、クレジットカード上の指紋を使用し、顧客の指紋とそのカードの指紋と比較し、また選択的にファイルされたマスタープリントと比較することを開示している。Szwarcbierはまた、印刷指紋カードも開示している。
【0006】
指紋識別手段を備えた公知技術の「スマートカード」には、Lilleyらへの特許文献4、Lofbergへの特許文献5、Piosenkaへの特許文献6、およびHiramatsuへの特許文献7などがある。これらすべての参考文献は、少なくとも、販売時点管理システムで顧客の識別を支援する読み込み手段と情報のやり取りを行う、ローカルメモリ(磁気テープまたは集積回路など)に格納された指紋を有するスマートカードを開示している。
【0007】
実際の指紋センサーの一例には、面形状のセンサー識別装置に関する、Hsumiらへの特許文献8がある。Hsumiらの装置は、完全な本人確認システムに対して、指紋を検出および記録するといった特定の要素に重点を置いている。
【0008】
今日では、様々な種類の生体認証測定が普及している。生体認証測定の種類には、指紋認証、掌形、音声認識、網膜走査、虹彩走査、署名確認、および顔面認識が挙げられる。各生体認証装置およびシステムは、それ自体の動作方法を有する。任意の個人に対する処理は、通常、登録処理から始まる。システムは、1つ以上の生体認証のサンプルを取り込む。そのサンプルは、「生体認証テンプレート」(本願明細書では、生体認証データベースとも称される)に格納され、認証の間、以降の比較に使用される。登録および格納が完了すると、ユーザーは、現在の入力(「実データ」)とテンプレートを照合することによって自分自身を認証する。テンプレートの比較によって、簡単な二進数の可否照合が得られる。
【0009】
指紋認証は、周知の種類の生体認証測定である。指紋は、適切に使用すれば、比較的低コストで高い精度をもたらす。掌形は、個人の手および指の身体的特性を測定するものであり、身体的アクセス制御システムにおいて最も広く使用されている。音声認識は、依然として使用が難しい状況である。最近の音声認識技術の進歩にもかかわらず、暗騒音、マイクの音質、風、および動揺などによる人間の声の変化が、不可能ではないが、音声認識を困難にし得る。音声認識技術には、電話認証が含まれる。コンピュータチップに埋め込まれた抽出およびパターンマッチングアルゴリズムは、音声の分析に使用される。網膜走査は定評があり、非常に正確であるが、個人が網膜読み込み装置を直接覗き込む必要がある。網膜走査では、目に低密度の光束を照射し、目の血管のパターンを記録する。虹彩走査は、網膜走査装置のほとんどの問題を解決し、スキャナと直接接触する必要もなければ、個人に眼鏡を外させる必要もない。その技術は、虹彩の独特のランダムなパターンを走査することによって機能する。経時的に変化しうる網膜の血管パターンとは異なり、虹彩は固有のものであり、生涯にわたって変化しない。顔面認識システムは、顔の特徴間(例、瞳孔と瞳孔との間)の距離、またはその特徴自体の寸法(例、口の広さ)などの特徴を計測する。顔面の幾何学的な形状のニューラルネットワーク技術または統計学的な相関関係には、この種のシステムが使用される。署名認証は、比較的正確なシステムであり、本願明細書で開示される他の形態の生体認証システムとは分けて取り扱われる。
【0010】
不正な小切手による損失だけで、毎年数百億ドルに達していることから、銀行業界では、これらの損失を減じるための方法を得ようと努力している。過去5乃至10年にわたり、多くの提案が提示された。個人の指紋をステッカーに配置して、提示する小切手にそのステッカーを添付することが、最も簡単な方法のうちの1つである。口座名義人の生体認証情報を含むチップを有するスマートカードを使用することは、より高度な方法の中の1つである。チップに格納された生体認証情報は、取引場所でスマートカードを提示する個人の生体認証情報と比較することができる。しかし、不正行為を減じるこれらの代替方法は、業界のニーズを満足していない。指紋ステッカーの使用は、あまり高度ではない偽造者に対する抑止力となるが、ステッカー上の指紋を識別する処理には、残務および暴力行為を伴う重罪が発生した犯行現場から収集した指紋の処理が明らかに優先であるため、時間がかかる場合がある。内蔵生体認証チップを備えたスマートカードは、クレジットカードまたはデビットカードで使用されるが、それでもより高度な窃盗を抑止していない。より高度な個人情報窃盗者は、アカウント情報を盗み、自分の生体認証情報を含んだ自分のクレジットカードを作成する。個人情報窃盗者が取引場所で自分の生体認証情報を提示するとき、チップに格納された、すでに誤っている生体認証サンプルに対して認証が行われる。
【特許文献1】米国特許第4,213,038号明細書
【特許文献2】米国特許第5,484,988号明細書
【特許文献3】米国特許第4,253,086号明細書
【特許文献4】米国特許第4,995,086号明細書
【特許文献5】米国特許第4,582,985号明細書
【特許文献6】米国特許第4,993,068号明細書
【特許文献7】米国特許第5,180,901号明細書
【特許文献8】米国特許第5,745,096号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0011】
最も簡単な形態の本発明は、正当な識別(ID)から得られた有効な生体認証サンプルと、取引場所で個人によって提供される生体認証サンプルとを組み合わせることによって、取引に提示される生体認証情報が、特定の個人の有効な生体認証であることを確認する。さらに、IDおよび生体認証サンプルはまた、既知の無効なユーザーも確認することができる。正当であると考えられているIDを誰かが偽造することが可能であるが、そのような場合、個人情報窃盗者は、採取してトークンまたは取引伝票上に配置した実際の指紋を提示する。トークンが偽造、盗難されたものなどとして取引場所に返されるとき、その指紋は、既知の無効なユーザーのデータベースに入力される。したがって、その認証システムにおいて、この個人による更なる個人情報の盗難行為が防止される。もっとも複雑な本発明では、その州からの情報によってIDを確認するなどの、更なる予防手段を講じる。これによって、IDが変更されていないこと、および実際に正当な州発行のID(例、運転免許証)であることを確認する。別の当該の予防手段では、トークンの処理センターにおいて、銀行またはトークンの会社が銀行またはトークンのアカウントを開設したときに得た、元の情報を確認している。
【0012】
本発明は、その例示的な一実施態様において、小切手や流通証券、または他の形態のトークンの確認システムを備え、該システムは、流通証券の磁気インク文字認識(MICR)ラインなどから情報を走査し、指紋などの生体認証データを収集する能力を有する。該システムは、選択的に運転免許証または他のIDカードを走査し、顧客の署名を収集および送信するが、本人確認および資金確認のために、取引場所(例、販売時点管理システム)においてすべてが行われることが好ましい。しかし、電子取引は、販売時点管理システム以外の場所で生じる場合がある。例えば、電子取引は、インターネットベースの取引の一部としてインターネットを通じて生じさせ、ユーザー認証のために生体認証データまたは署名の送信を含めることができる。したがって、一般的に、取引場所とは、ユーザーまたは顧客が、アカウントデータまたは生体認証データのような自分の情報を、電子取引認証システムに入力することを指す。認証システムは、小切手の様々な証印をデジタル化することが好ましく、好適な証印は小切手上の磁気インク(MICRライン)であり、取引場所において顧客によって提示され、そのデータを通信媒体を解して流通証券情報データベースに送信する。それによって、入力されたデータは、販売時点管理システムにおいて顧客がそのアカウントの使用を実際に許可されているかどうか、およびそのアカウントが小切手を承認するための条件を満たしているかどうかを判断するために、入力された情報を既存の情報のデータベースと比較する。通信媒体は、ブロードバンド接続、ダイヤルアップ接続、直接通信リンク、衛星リンク、または光ファイバーケーブル、あるいは取引場所と中央またはローカルのデータベースとの間の通信を行うことができる他の通信リンクであってよい。
【0013】
この例示的な実施態様では、該認証システムは、取引場所において顧客の生体認証測定を記録および/または送信するための装置および方法を備える。指紋の生体認証の場合、銀行においてその証券を処理するときなどに、指紋を既存の指紋の生体認証データベースで確認できるように、実際の形態か、またはデジタル的に符号化された形態で印刷する。これによって、取引場所においてトークンを受け取るときと、トークンが処理センターに提示されるときとの間に不正行為が発見された場合に、追加のセキュリティ手段が提供される。該システムが、運転免許証上に印刷された適切な指紋および/または署名のような、生体認証データを含む情報カードを走査するための装置を備えている場合、ユーザーの指紋および署名は、様々なデータベースの送信に加えて、またはその代わりに、カード上に記録されたデータと選択的に比較することができる。
【0014】
該認証システムの別の実施態様では、流通証券または他のトークンが機械に通され、指紋の採取およびデジタル化が同時に行われる。組み合わせられたデータは、アカウント情報データベースおよび生体認証データベースを含む中央(またはローカル)システムに送信される。送信されたデータは、すでにファイルされた識別データと比較され、中央(またはローカル)処理システムは、ファイルされた許可されたユーザーの識別データと、取引場所においてユーザーから送信されたデータとが一致するかどうかを判断する。本コンテキストにおけるローカルシステムとは、取引場所に物理的に近い(例、同じ店舗)システムを指す。該システムは、次いで承認に関する判断の結果を取引場所に返す。取引場所にある装置は、判断データを表示し、および/または流通証券/トークンが承認または拒絶されたことを示すハードコピーを印刷する。
【0015】
銀行業界において周知のように、小切手上のMICRラインには、銀行支店コード、アカウント番号、小切手番号、小切手の額、および他の情報が含まれ、概して業界標準に基づいた磁気インクによって、小切手の最下部付近に印刷することができる。動作に際し、中央(またはローカル)システムは、取引場所からデータを受信し、次いで、小切手のMICRライン上の「ABA(American Bankers Association;米国銀行協会)」磁気番号が有効な番号であるかどうか、指紋データがそのアカウントの使用を許可されたアカウント所有者のものであるかどうか、および/または署名が許可されたアカウント所有者のものであるかどうかを判断し、それによって、これらの判断に対するあらゆる拒否応答が、拒否応答を示すデータの取引場所への回答を生じさせることが好ましい。判断における肯定的な指示に応じて、中央(またはローカル)システムは、現在要求されているアクセスが、所定のアクセス回数の許容限度を超えていないかどうかを判断するために、アカウントへのアクセス頻度を取り出す。現在のアクセスが、所定のアクセス回数の許容限度を超えている場合は、取引場所に、限度超過により許容できない要求であることを示すデータを返す。したがって、その取引は承認されない。現在のアクセスが、所定のアクセス回数の許容限度を超えていない場合は、小切手の認証が承認され、当該の認証をアカウントアクセスの頻度のデータベースの更新に使用し、その承認を取引場所に返す。アカウントの状態を選択的に確認するために、様々なアカウント状態を使用することができる。当該の状態には、とりわけ、「未払小切手」、「戻り小切手」、および「取引停止」が挙げられる。例えば、ユーザーのアカウントのシステムに未払小切手がある場合、本発明は、取引場所に、そのユーザーのアカウントが流通証券の条件を満たしていない旨の指示を返すことができる。
【0016】
該認証システムは、要求に応じて商店または会社に、ユーザー/顧客の行動に関するレポートを提供する機能を備えることが好ましい。商店は、一連のデータベースと通信を行う中央(またはローカル)システムに問い合わせを要求するが、そのシステムは、特定のアカウントに対する複数の取引、当該のアカウントに対する取引場所、および、ユーザー/顧客リストおよびユーザー/顧客に関連するデータを示すデータベースを含むことが好ましい。商店からの問い合わせの発生に応じて、中央(またはローカル)システムは、要求された情報を取り出し、特定の顧客に関するレポートを作成し、そのレポートを該商店に返す。
【0017】
別様には、該認証システムは、小切手のバッチ処理中に、銀行のプルーフマシンとともに使用することができる。プルーフマシンがその小切手から磁気番号を走査すると、取引場所において、適切なアカウント所有者が小切手を提出したかどうかを判断するために、小切手に刷り込まれた識別データを、銀行によって記録および保持されているアカウント所有者の識別データと比較する。該認証システムはまた、紙の小切手の代わりに、またはそれに加えて、小切手情報を電子的に交換するECE(Electronic Check Exchange;電子小切手交換)とともに使用することもできる。送付の提示に対して、ECEシステムは、通常ECP(Electronic Check Presentment;電子小切手提示)システムと称される。該認証システムはまた、クレジットまたはデビットカードの処理センターによって記録および保持される情報によって、トークン上の磁気帯から読み込んだ情報を確認するために、クレジットまたはデビットカードの処理センターのようなトークン処理システムとともに使用することもできる。
【0018】
したがって、本発明は、商店が取引場所で使用するために商店に電子取引認証システムを提供し、ユーザー/顧客が特定のアカウントの使用を許可されているかどうか、およびそのアカウントがそこから引き出される流通証券に資金を送金するための条件を満たしているかどうかを判断する、という実用的な用途を有する。
【0019】
本発明の電子取引認証システムはさらに、正確でIDカードからの指紋および/またはデータなどの顧客の身体的な寸法を容易に偽造できない、生体認証データを相関させたコンピュータシステムを提供し、商店が無効な証券を承認してしまうリスクを大きく減じるように、流通証券に関連する情報とともにデジタル的に符号化および処理を行うことができる、という産業上の利用可能性を有する。したがって、本発明は、本システムを用いた商店にとって、経済的に大変有益である。
【0020】
さらに一般的には、本発明は、取引場所においてトークンによる取引を始める個人の電子取引認証に適用可能である。本発明のコンテキストでは、取引トークンは、流通証券、要求払いの小切手、代用小切手、トラベラーズチェック、デビットカード、クレジットカード、スマートカード、約束手形、またはフードスタンプ(米国政府発行の食品引換券)であってよい。トークンは、取引場所でベンダーまたは商店に提示される。取引は、ユーザーが、取引場所において、データベースに格納された情報に対して個人のアイデンティティを確認するために行われる生体認証測定とともに、トークンを提示することによって始められる。トークンから電子的に読み込まれた情報は、ユーザーアカウントの状態の判断に使用される。
【0021】
本願明細書で使用されるように、代用小切手は、「Check Clearing for the 21st Century Act」、公法108−100(2003年10月28日)において与えられる意味を持つ。代用小切手は、省略されていた原本小切手の法的な同等物である。代用小切手には、原本小切手の表面および裏面の画像が含まれ、原本小切手のMICRライン上に記載されたすべての情報を含むMICRラインを有する。
【0022】
本発明は、添付する図面を参照して、以下の「発明を実施するための最良の形態」を読むことによって、より理解されよう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の以下の説明は、最良の既知の実施態様における本発明の可能な教義として提供される。当業者は、開示された実施態様を変更することができるが、それでも本発明の有益な結果が得られることを理解されよう。また、本発明の所望の利益のうちのいくつかは、他の機能を用いずに、本発明の機能のうちのいくつかを選択することによって得られることも明らかとなろう。よって、当業者は、本発明に対する多くの変更および改作が可能であり、それらが特定の状況において望ましいものとなり、また本発明の一部であることを理解されよう。したがって、本発明の範囲は請求項によって定義されるため、以下の説明は、本発明の原理を例証として示すものであり、これを限定するものではない。
【0024】
以下、図面を詳細に参照する。複数の図を通じて、同じ構成要素には同じ参照番号を付すものとする。図1は、識別データベース14を備えた中央処理システム12と通信する電子取引認証ユニット10を示す、認証システムの例示的な一実施態様のブロック図である。識別データベースは、既知の顧客データの生体認証データベース、および既知の無効なユーザーの別のデータベースのような、識別処理において使用する複数のデータベースを含むことができる。既知の無効なユーザーのデータベースは、不正に得られた取引トークンとともに使用される、取引場所において提示される生体認証を相関させ、その生体認証を無効なものとして格納することによって構築することができる。中央処理システム12は、取引場所から離れたメインシステムとすることができる。本発明のシステムの例示的な一実施態様において処理される1つの種類のトークンとして、小切手が説明されているが、他のトークンも本願明細書で開示されるものと同じ方法で処理することができる。本願明細書で使用される用語である流通証券は、統一商事法の第3条104項に定義されている。
証券は、以下の場合に流通可能である。
(1)裏書き人または振出人によって署名された証券。
(2)要求払いまたは将来的な一定額の資金の無条件の支払約束。
(3)所持人払いまたは持参人払い。
流通証券の例には、小切手、為替手形、および約束手形が挙げられる。本願明細書で使用されるような小切手は、為替手形、要求払い、および送金または銀行小切手を意味する。これは小切手の慣習的な定義である。電子取引認証ユニット10の例示的な実施態様は、少なくとも、小切手走査装置またはトークン読み込み装置16と、指紋記録装置のような生体認証データ収集装置18とを備える。
【0025】
多くの小切手走査装置は、小切手の最下部にある磁気インクを走査する公知技術であり、当該の装置は売り場で使用する装置から、銀行で使用する走査装置まで様々であり、銀行では、より高度な装置を銀行の「プルーフ」マシンと称する。しかし、当該の装置は、選択的に小切手のビデオデジタル化、または比較に有用な小切手の他の特徴を収集する機能を備える。
【0026】
生体認証記録装置18は、遠隔生体認証データベースに送信するために、販売時点で顧客の指紋をデジタル化することが好ましい。デジタル生体認証装置のような、指紋のデジタル化および送信のための多くの装置が公知技術である。網膜走査装置および声紋のような他の生体認証装置は、例示的な指紋走査装置とともに、またはその代わりに使用される。当該の生体認証装置は市販されており、本発明との使用に適応可能である。電子取引認証ユニット10はまた、運転免許証から情報を走査する運転免許証走査装置20のような、カード読み込み装置/走査装置を備えることが好ましく、この装置は、磁気帯(例、カリフォルニア州の免許証)またはバーコード(例、ジョージア州の免許証)のようなコンピュータ可読の媒体に、運転免許証上の指紋などの情報を載せる州において特に有用である。免許証がこの情報を含んでいる場合、電子取引認証ユニット10は、中央処理システム12の生体認証データベースへの生体認証データの送信に加えて、またはその代わりに、ユーザー/顧客のアイデンティティを判断するために、生体認証レコーダ装置18と運転免許証走査装置20との間で、初期の比較を行うことができる。免許証走査装置20から得られる情報はまた、運転免許証を認証するために、州の自動車事務局から許可を受けた情報によって確認することもできる。最終的に、電子取引認証ユニット10は、顧客が自分の署名を装置に書き込み、その装置が送信のためにその署名をデジタルフォーマットに符号化することができる、指紋取得装置22を備えることが好ましい。当該の送信は、小切手の識別および生体認証データの送信とともに、またはそれとは別に生じさせることができる。格納および比較のために署名をデジタル化できるようにする多くの公知技術の装置があり、いずれの当該の装置も本発明のシステムにおいて十分機能する。
【0027】
電子取引認証ユニット10は、中央システム12に送信するために、ブロック24に示されるように、装置からの入力データを受信、デジタル化、および処理する能力を有する、コンピュータプラットフォームであることが好ましい。中央システム12は、電子取引ステーションから離れて配置するか、またはローカルエリアネットワークによる電子取引ステーションと同じ場所に配置することができる。他の装置は電子取引認証ユニット10のコンピュータプラットフォームに組み込むことができるが、送信に十分な電子取引認証ユニット10に接続しており、装置から関連するデータをユニット10によって受信していれば、それらの装置をコンピュータプラットフォームから独立させることもできる。中央処理システム12は、少なくとも、様々な当座預金および/またはクレジットアカウント関連の、最小限の関連する特定の識別データを含む識別データベース14と接続している。識別データベース14は、中央処理システム12のハードディスク装置、コンピュータプラットフォームであるか、または中央処理システム12の近くに、あるいは離れて配置されているが、中央システム12と接続している他の種類のメモリ装置であってよい。したがって、最も基本的な形態において、本発明は、特定のトークン識別の記録を通じた、取引場所でのトークンの単一の販売および受け入れに関連する顧客の識別データ、および記録のために電子取引認証ユニット10の様々な装置によって後に送信される、取引場所での顧客の生体認証データを、単に作成および記録するだけである。イベントの簡単な記録が生じるとき、電子取引認証ユニット10は、実際の形態、またはデジタル的に符号化した形態で、出力26に示されるように、取引場所において、特定の小切手または流通証券上に、あるいは別の種類のトークンとともに入力するために、指紋(または他の生体認証データ)を出力することが好ましい。それによって、小切手自体およびその小切手を処理する銀行が、必要に応じて、刷り込まれた指紋と、実際の口座名義人に関してファイルされた指紋とを比較する機能を有することにより、この特徴または小切手を現金化または提示する個人の識別が含まれる。しかし、小切手上に指紋を印刷すること、またはトークン(例、クレジットカードのレシート)とともに印刷することは、本発明の認証システムのあらゆる実施態様において選択的に使用することができる。
【0028】
図2は、電子取引認証ユニット10の別の実施態様を示す。ユニット10は、中央データベース30によって、電子取引認証ユニット10のデータストリームを、トークン認証が承認されたか、または拒絶されたかを判断するために、判断ブロック32に従って動作させることができるように中央データベース30と通信し、次いで電子取引認証ユニット10に承認の判断を返す。当該の一実施態様において、コンピュータプラットフォームは、ロジックブロック28に示されるように、様々な装置のデータを受信および処理し、承認を判断するために、簡単な比較ステップに対して、通信リンクを解して、中央データベース30に含まれる識別データベースにその装置のデータを送信する。中央データベース30は、顧客アカウント情報データベース(すなわち、取引情報データベース)と、既知の顧客生体認証データの生体認証データベースと、既知の無効なユーザーの別のデータベースとを含む。既知の無効なユーザーのデータベースは、不正に得られた取引トークンとともに、取引場所において提示される生体認証を相関させ、その生体認証を無効なものとして格納することによって構築することができる。
【0029】
中央データベース30で、入力データは、トークン識別データと並行して、またはそれとは別に、判断ブロック32に示されるように、許可されたユーザーの既知である既存のデータと比較され、そのトークンを受け入れるかどうかに関して承認を行う。承認に関するYESの判断34またはNOの判断36のいずれかが、小切手認証ユニット10のコンピュータハードウェアプラットホーム28へ再送信される。小切手認証ユニット10は、そこから離れて配置されるデータベース30と通信して示されているが、中央システム12またはデータベース30を電子取引認証ユニット10から離して配置しなくてもよい。実際に、電子取引認証ユニット10および中央システム12は、取引場所において内蔵することができ、中央データベース、あるいはアカウント情報および生体認証データベースは、マスタデータベースへのデータ接続を通じて、またはフロッピディスクまたはCD−ROMのような記憶媒体からの定期的な手動の更新を通じて、電子取引認証ユニット10内で継続的に更新される。当該の一実施態様において、電子取引認証システムは、内蔵型であることが好ましく、またシステムを構成する1つのユニット内に、運転免許証の走査20、生体認証データ(例、指紋)の収集18、または小切手の走査/トークンの読み込み16(小切手またはトークンの情報データの収集)に必要なすべての装置を備えていることが好ましい。
【0030】
図3は、電子取引認証ユニット10を示す、電子取引認証システムの処理ロジックの例示的な実施態様のフローチャートであり、ロジックブロック38に示されるように、小切手またはトークンが機械に通され、次いでロジックブロック18に示されるように、指紋が取り込まれ、そしてロジックブロック19に示されるように、指紋がデジタル化される。小切手情報データおよび生体認証指紋データは、ロジックブロック40で示されるように、並列送信のために、送信データプラットフォームで統合される。送信されたデータは、次いで、小切手またはトークンの承認に関して中央システム12内で判断を行うように、小切手またはトークンのアカウントおよび生体認証識別データベース14と通信する、中央システム12に到達する。上述のように、識別データベース14は、識別処理において使用する複数のデータベースを備えることができる。これらのうちの1つは、既知の顧客データの生体認証データベースである。既知の無効なユーザーの更なる生体認証データベースも構築することができる。識別データベース14は、集合的に1つ以上の生体認証データベースを参照する。中央システム12は、小切手/トークン情報および生体認証データが、判断ブロック42に示されるように、小切手が振り出された、またはトークンが提示されたアカウントの許可されたユーザーと一致するかどうかの判断を行い、それによって、ロジックブロック48に示されるように、YESの判断44またはNOの判断46が取引場所に返される。中央システム12からデータが返されると、表示ブロック52に示されるように、判断を示すデータが示され、および/または文書ブロック50に示されるように、ハードコピーが出力され、行われた判断、および選択的に受け入れまたは拒否の理由が示される。
【0031】
したがって、本発明は、発明的なデジタル処理を使用することによって、ロジックブロック54に示されるように、取引場所において電子取引認証ユニット10からデータセットが生じるが、図4の処理ロジックのフローチャートに示されるように、中央システム12において処理されることが好ましい。判断ブロック56に示されるように、MICRライン上の情報(例、「ABA」番号)またはトークンが有効であるかどうかに関する判断が行われ、次いで、判断ブロック62に示されるように、その指紋(生体認証データ)が登録されたアカウント所有者のものであるかどうかに関する判断が行われ、その後、判断ブロック68に示されるように、提示された署名がアカウント所有者のものであるかどうかに関する判断が行われる。YESの判断の矢印58、64、および70に示されるように、これらの判断に対する肯定的な応答によって、データの更なる処理ができることが好ましく、またNOの判断の矢印60、66、および72に示されるように、取引場所には、ブロック74に示されるように、その取引が承認されないことを示すデータを返すことが好ましい。
【0032】
判断56、62、および68に対して肯定的な応答が受信されると、そのデータは、ロジックブロック76に示されるように、特定のアカウントに対するシステムへの問い合わせの回数に基づいて、アカウントに関する情報を有するデータベース78のアクセス頻度を使用することによってさらに処理され、当該の情報は、データベース78に示されるように、アカウントアクセスの頻度のデータベースに保持され、およびそれを更新する。データベース78は、中央システム12と統合するか、または離して配置することができる。次いで、判断ブロック80に示されるように、現在のアクセスが、特定のアカウントに対するシステムへのアクセスの所定の許容可能な問い合わせ量を超えているかどうかに関する判断が行われ、YESの矢印82に示されるように、現在のアクセスが所定の許容可能な量を超えている場合は、ロジックブロック84に示されるように、取引場所には、要求されたアクセスが許容可能な量を超えていることを示すデータが返され、したがって、その取引は承認されない。それ以外の場合、NOの矢印86に示されるように、現在のアクセスが所定の許容可能な量を超えていなければ、ロジックブロック88に示されるように、電子取引認証の要求が承認される。アカウントの状態を確認するために、これらのステップの代わりに、またはそれに加えて、他の手段を使用することもできる。
【0033】
承認に応じて、矢印90に示されるように、承認に関する情報がアカウントアクセスのデータベース78に送信され、そこに含まれる記録が更新される。次いで、ロジックブロック92に示されるように、電子取引の承認に関する情報が取引場所および電子取引認証ユニット10に返される。
【0034】
図4に示される処理のステップは、電子取引認証ユニット10と統合して取引場所に配置するか、または離して配置される、中央システム12を備えたコンピュータプラットフォームで実行されるソフトウェアで行われることが好ましい。コンピュータプログラミングの当業者は、本願明細書における説明およびフローチャートから、オブジェクトは、本願明細書に述べられたタスクの実行に十分なコンピュータプラットフォームのためのプログラムの作成に十分であると判断されよう。
【0035】
本発明の電子取引認証システムは、図5に示されるように、要求に応じて商店/ベンダーにレポートを返す機能を備えることが好ましい。その機能を備えることによって、ロジックブロック94に示されるように、商店から中央システム12に、特定のレポートまたは一連のレポートを要求する、問い合わせおよび/または要求が行われる。中央システム12は、データベース96へのアクセスを含むことが好ましいが、データベース98に示されるように、所与のアカウントに対して現金化される複数の小切手を示す別のデータベースと、データベース100に示されるように、特定のアカウントに対する小切手の場所と、データベース102に示されるように、そのアカウントの顧客に関する様々な情報を含むデータベースとを含むことが好ましい。中央システム12は、ロジックブロック94において、商店からの問い合わせに応じて、選択的にこれらのデータベースにアクセスおよび情報のやり取りを行い、処理されたデータのロジックブロック104に示されるように、特定の顧客または複数の顧客に関するレポートを作成する。次いで、処理されたデータは、ロジックブロック106に示されるように、レポートの作成の問い合わせおよび要求を行った、特定の商店にレポートの形態で返される。認証システムによって発生する当該の情報は、購入頻度の低下、顧客の不満、またはマーケティング努力の目標となりうる他の動向のような、顧客の動向に関して、非常に有益であることが証明できる。
【0036】
本発明の認証システムは、指紋などの生体認証データが小切手に刷り込まれた後に、その小切手の生体認証識別データがアカウント所有者のものであるかどうかを判断するために、銀行において、本発明を選択的にプルーフマシンとともに使用できるということを、さらに提供する。図6に示されるように、好ましくは取引場所112において、生体認証走査装置110からの生体認証データは、銀行処理センター116において、小切手または流通証券114に対して、電子的または物理的にプルーフマシンに送られる。過去、一般的に小切手は、物理的に銀行または処理センターに送られ、小切手の磁気帯をプルーフマシン114によって物理的に走査していた。現在、多くの小切手は電子的に省略され、その中に含まれる情報は、銀行または処理センターにおいて、直接的または間接的に処理されている。
【0037】
図6に示される実施態様では、生体認証データは、生体認証走査装置110によって小切手に印刷され、小切手の磁気番号に加えて、印刷された生体認証データが走査されることによって得られる。比較ステップは、アカウントから資金を転送するために、バッチ処理および小切手の磁気番号の走査中に、プルーフマシン114内に存在することが好ましい。生体認証データは、アカウントを有する既知の顧客の生体認証データを含む第1の生体認証データベース118から取り出され、更新される。プルーフマシン114はまた、小切手/流通証券の提示に関する不正行為を行った、または行おうとしている既知の無効なユーザーの生体認証データを含む、第2の生体認証データベース120によって、比較ステップを行うことが好ましい。データベース118および120は、プルーフマシン114に備えるか、または離して配置することができる。生体認証データベース120の当該の情報はまた、プルーフマシン114とは別に、またはそれとともに、更新および比較を行うために、取引位置112において生体認証走査装置110でアクセス可能であることが好ましい。比較される小切手/流通証券が不正に提示された場合、生体認証データベース120は、窃盗者の実際のアイデンティティを判断するために有用である。また、データベース118と120との間の比較もまた、アイデンティティの判断に有用である。その点について、既知の不正なユーザーの検出のために、生体認証データベース120はまた、中央システム12、識別データベース14、中央データベース30、および電子取引認証ユニット10によってアクセス可能である。
【0038】
本発明は、本願明細書に詳述した形態以外に、様々な情報源を有する様々な形態で使用することができる。一例として、電子取引認証システムは、様々な取引、および顧客のアカウント情報および生体認証情報を含む識別情報データベースと接続することができる。
【0039】
本発明の好適な実施態様および別の実施態様を示したが、本発明は、本願明細書において示され、説明された以外のものを取り入れることが可能であり、実施態様において、ここに添付された請求項に述べられる、本発明の電子取引認証システムの基本的な概念または原理から逸脱することなく、要素の形態および配置をある程度変更することが可能である、ということが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】中央システムおよび識別データベースと通信を行う認証ユニットを示す、電子取引認証システムの例示的な一実施態様のブロック図である。
【図2】本発明の別の実施態様を示すブロック図である。この実施態様によって、電子取引認証ユニットは、電子取引認証ユニットに承認の判断を返す中央データベースと通信を行う。
【図3】中央システムに小切手の識別データおよび指紋を送信して処理するための電子取引認証ユニットを示す、認証システムの別の一実施態様のフローチャートである。
【図4】取引場所での電子取引認証ユニットからのデータの受信の際に中央システムによる、送信されたデータの処理を示す、フローチャートである。
【図5】小売店からの問い合わせに応じて、顧客レポートを作成するメインシステムを示すブロック図である。
【図6】公知の顧客の第1の生体認証データベースと公知の無効なデータの第2の生体認証データベースとの相互関係を有する、取引場所において、生体認証データ走査装置とデータのやり取りを行うプルーフマシンを示すブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人によって取引トークンが提示される場所で使用するための電子取引認証システムであって、
許可されたユーザーのアカウント情報を格納するための取引情報データベースと、
取引情報データを読み込み、前記情報データベースに送信するための読み込み装置と、
前記取引情報とともに生体認証データを走査し、前記情報データベースに送信するための生体認証データ装置とを備え、
前記生体認証データ装置は、前記許可されたユーザーの格納された前記生体認証データと比較して、前記取引トークンを提示する前記個人のアイデンティティを確認するために、前記生体認証データベースに選択的に生体認証データを送信し、
前記読み込み装置は、前記許可されたユーザーの格納されたアカウント情報と比較して、前記アカウントの状態を確認するために、前記情報データベースに選択的に取引情報データを送信する、電子取引認証システム。
【請求項2】
前記取引情報とともに受信される署名データを走査するための署名走査装置と、
前記許可されたユーザーの署名データを格納するための署名データベースとをさらに備え、
前記署名走査装置は、前記許可されたユーザーの格納された署名との比較のために、前記署名データベースに署名データを選択的に送信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記取引トークンは、小切手、代用小切手、クレジットカード、デビットカード、スマートカード、約束手形、トラベラーズチェック、およびフードスタンプ(米国政府発行の食品引換券)のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記生体認証データは、指紋走査、網膜走査、虹彩走査、声紋、掌形走査、または顔面走査のうちのいずれか1つである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記取引情報データは、小切手上に磁気インクで書かれたデータを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記取引情報データは、取引トークン上に符合化されるデータを含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
前記電子取引認証システムは、顧客の使用に関するレポートを選択的に返す、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記生体認証データ装置はさらに、記録された生体認証データを前記取引トークン上に選択的に符号化する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記記録された生体認証データは、指紋走査、網膜走査、虹彩走査、声紋、掌形、または顔面走査のうちのいずれか1つである、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記読み込み装置および前記生体認証データ装置は、前記生体認証データベースおよび取引情報データベースから離れて設置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
前記読み込み装置および前記生体認証データ装置は、前記生体認証データベースおよび前記取引情報データベースに近接して配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
複数の無効なユーザーの生体認証データを格納するための更なる生体認証データベースをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項13】
前記生体認証データは、前記取引トークンを提示する前記個人が無効なユーザーであるかどうかを判断するために、前記更なる生体認証データベースに送信される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
個人によって取引トークンが提示される場所で使用するための電子取引認証システムであって、
許可されたユーザーのアカウント情報を格納するための取引情報データベースと、
取引情報データを読み込み、情報データベースに送信するための読み込み手段と、
前記取引情報データとともに受信される生体認証データを記録し、前記情報データベースに送信するための生体認証データ手段と、
許可されたユーザーの生体認証データを格納するための生体認証データベースとを備え、
前記読み込み手段は、前記許可されたユーザーのアカウント情報と比較して、前記アカウントの状態を確認するために、前記取引情報データベースに選択的に取引情報データを送信し、
前記生体認証データ手段は、前記ユーザーの格納された前記生体認証データと比較して、前記取引トークンを提示する前記個人のアイデンティティを確認するために、前記生体認証データベースに選択的に生体認証データを送信する、電子取引認証システム。
【請求項15】
前記取引情報とともに受信される署名データを走査するための署名走査手段と、
前記許可されたユーザーの署名データを格納するための署名データベースとをさらに備え、
前記署名走査手段は、前記許可されたユーザーの格納された署名との比較のために、前記署名データベースに署名データを選択的に送信する、請求項14に記載のシステム。
【請求項16】
前記取引トークンは、小切手、代用小切手、クレジットカード、デビットカード、スマートカード、約束手形、トラベラーズチェック、およびフードスタンプ(米国政府発行の食品引換券)のうちの少なくとも1つを含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項17】
前記取引情報データは、小切手上に磁気インクで書かれたデータを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記取引情報データは、取引トークン上に符合化されるデータを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項19】
顧客による前記電子取引認証システムの使用を詳述するレポートを送信するためのレポート手段をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項20】
前記生体認証データ手段からの前記生体認証データを、前記取引トークン上の可読媒体に選択的に符号化するための手段をさらに備える、請求項14に記載のシステム。
【請求項21】
前記生体認証データは、指紋走査、網膜走査、虹彩走査、声紋、掌形走査、または顔面走査のうちのいずれか1つである、請求項14に記載のシステム。
【請求項22】
複数の無効なユーザーの生体認証データを格納するための更なる生体認証データベースをさらに含む、請求項14に記載のシステム。
【請求項23】
前記生体認証データは、前記取引トークンを提示する前記個人が無効なユーザーであるかどうかを判断するために、前記更なる生体認証データベースに送信される、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
取引トークンを提出しようとする個人のアイデンティティ、および前記取引トークンが利用されたアカウントの状態を確認する方法であって、
前記取引トークンから取引情報を得るステップと、
前記取引トークンを提出する前記個人から生体認証データを得るステップと、
許可されたユーザーのアカウント情報を格納する取引情報データベースに、前記取引情報を選択的に送信するステップと、
前記取引トークンが利用されたアカウントが取引を満たす状態にあるかどうかを判断するために、送信された前記取引情報を、前記取引情報データベースに格納された前記アカウント情報と比較するステップと、
前記許可されたユーザーの生体認証情報を格納する生体認証データベースに、前記生体認証データを選択的に送信するステップと、
前記取引トークンを提出する個人が、前記取引トークンが利用された前記アカウントの使用を許可されたかどうかを判断するために、送信された前記生体認証データを、前記生体認証データベースに格納された生体認証データと比較するステップと、を含む方法。
【請求項25】
前記取引トークンを提出する個人の署名を得るステップと、
前記許可されたユーザーの署名情報を格納する署名データベースに、前記取引情報および前記生体認証データとともに、または別々に、前記署名情報を選択的に送信するステップと、
前記署名が、前記取引トークンが利用された前記アカウントに関して許可されたユーザーのものであるかどうかを判断するために、送信された前記署名情報を、前記署名データベース内の署名情報と比較するステップと、をさらに含む請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記取引トークン上に前記生体認証データを符号化するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記取引情報および生体認証データが得られた場所に、前記個人が前記アカウントの使用を許可されたかどうかを示すデータを送信するステップをさらに含む、請求項24に記載の方法。
【請求項28】
許可されたユーザーによって取引トークンが提示される場所で、取引トークン処理システムとともに使用するための電子取引認証システムであって、
取引情報を読み込み、前記取引情報データベースに送信するための読み込み装置と、
前記取引トークンとともに受信される生体認証データを、記録および送信するための生体認証データ装置と、
複数の許可されたユーザーの生体認証データを格納するための生体認証データベースと、
許可されたユーザーに対するアカウント情報を格納するための取引情報データベースとを備え、
前記生体認証装置は、前記取引トークンを提示する個人のアイデンティティを確認するために、第1の生体認証データベースに生体認証データを選択的に送信し、
前記読み込み装置は、前記アカウントの状態を確認するために、前記取引情報データベースに前記取引情報を選択的に送信する、電子取引認証システム。
【請求項29】
複数の無効なユーザーの生体認証データを格納するための更なる生体認証データベースをさらに備える、請求項28の取引トークン処理システムとともに使用するための電子取引認証システム。
【請求項30】
前記取引情報は、流通証券に印刷される磁気インク文字認識データを含む、請求項28の取引トークン処理システムとともに使用するための電子取引認証システム。
【請求項31】
前記生体認証データ装置は、前記取引情報とともに受信した前記生体認証データの表現をデジタル化し、前記取引トークン上にデジタル化した前記生体認証データを直接符号化する、請求項28の取引トークン処理システムとともに使用するための電子取引認証システム。
【請求項32】
前記生体認証データは、前記取引トークンを提示する前記個人が無効なユーザーであるかどうかを判断するために、前記更なる生体認証データベースに送信される、請求項29の取引トークン処理システムとともに使用するための電子取引認証システム。
【請求項33】
請求項28の取引トークン処理システムとともに使用するための電子取引認証システムであって、
流通証券とともに受信される署名データを走査するための走査装置と、
許可されたユーザーの署名データを格納するための署名データベースとを備え、
前記走査装置は、前記署名データが前記許可されたユーザーから受信されたかどうかを判断するために、前記署名データベースに選択的に送信される、電子取引認証システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−531937(P2007−531937A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−506328(P2007−506328)
【出願日】平成17年4月1日(2005.4.1)
【国際出願番号】PCT/US2005/011147
【国際公開番号】WO2005/098741
【国際公開日】平成17年10月20日(2005.10.20)
【出願人】(506325892)ソリドゥス ネットワークス, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】