電子基板製造方法
【課題】電気配線の断線を起こすことなく、有機物質により構成される可撓性フィルムを用いて電子基板を製造することを可能とする電子基板製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】140℃以上に加熱した際にオリゴマーの析出が見られる有機材料で構成される基板に対し、空隙のない状態とするような基板表面処理を施すと基板を140℃以上に加熱した場合でもオリゴマーの析出が抑制されるため、レジストをベークする工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、オリゴマーの析出により電気回路が切断されることのない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【解決手段】140℃以上に加熱した際にオリゴマーの析出が見られる有機材料で構成される基板に対し、空隙のない状態とするような基板表面処理を施すと基板を140℃以上に加熱した場合でもオリゴマーの析出が抑制されるため、レジストをベークする工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、オリゴマーの析出により電気回路が切断されることのない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料により構成される可撓性フィルム上に電気回路を形成する電子基板の製造方法、及び当該製造方法により製造された電子基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板上に電気配線等の電気回路を形成する場合、まず、基板上に金属層を形成し、その後レジストを金属層上に塗布し、露光、現像した後、例えば160℃程度の高温で加熱、ベークして硬化させた後にエッチングを行うことで電気配線を形成することが行われてきた。
【0003】
このレジストの形成において、金属層の断線が起こらないような工夫の例として、特許文献1に示されるような技術が挙げられる。これは、レジスト層の密着性をより向上させることにより、エッチングの際に金属層が想定よりも多く除去されてしまうことを防ぐものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−134398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような電気配線の形成を、可撓性のある基板上にて行うことが求められているが、可撓性基板として一般的に使用される有機物質で構成される可撓性フィルムを用いて同様の電子基板を形成することが行われている。しかし、電子基板形成の工程中の160℃程度の加熱をするようなレジストのベーク工程において、可撓性フィルム表面に加熱の影響でオリゴマーが析出して凸状の突起を形成してしまい、金属層が切断されてしまうことがあった。その切断された部位が電気回路に相当する場合には、電気回路が切断された状態で製造されてしまうことになり、製造時から電子基板が不良品となってしまう問題があった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、電気回路の断線を起こすことなく、有機物質により構成される可撓性フィルムを用いて電子基板を製造することを可能とする電子基板製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明の電子基板製造方法は、2軸延伸製膜法にて製膜された有機材料により構成されるフィルム状の基板の表面を、空隙のない状態とするような基板表面処理を施す基板表面処理工程と、前記基板表面処理工程にて前記基板表面処理を行った表面に対し、金属層を形成する金属層形成工程と、前記金属層上にレジストを塗布、露光、現像することでレジストを形成するレジスト形成工程と、前記レジストを140℃以上、前記基板の融点以下に加熱、ベークして硬化するレジストベーク工程と、前記金属層及び前記ベーク、硬化されたレジストの形成された前記基板表面をエッチングすることで電気回路等を形成する電気回路等形成工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る発明の電子基板製造方法は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記基板表面処理は、反応性イオンエッチング処理であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に係る発明の電子基板製造法は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記基板表面処理は、前記基板表面に真空紫外光を照射する真空紫外処理であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明の電子基板製造方法によると、電気回路を形成する基板の表面を、空隙のない状態とするような基板表面処理を施すことにより、基板を140℃以上に加熱するベーク工程を経ても基板表面でのオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0011】
請求項2に係る発明の電子基板の製造方法は、請求項1に記載の発明の効果に加え、反応性イオンエッチング処理を施すことにより、過剰なエネルギーを付与しなくとも基板の表面を空隙のない状態とすることが可能となり、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0012】
また、請求項3に係る発明の電子基板製造方法は、請求項1に記載の発明の効果に加え、基板の表面に真空紫外光を照射する真空紫外処理を施すことにより、過剰なエネルギーを付与しなくとも基板の表面を空隙のない状態とすることが可能となり、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態の電子基板1の上面図である。
【図2】第1実施形態の電子基板1のX−X断面の矢視断面図である。
【図3】第1実施形態の電子基板1の製造工程を示すフローチャートである。
【図4】O2プラズマ処理装置50の概略図である。
【図5】基板2上に金属層4を形成した状態を示す断面図である。
【図6】金属層4上にレジスト膜5を塗布した状態を示す断面図である。
【図7】レジスト膜5を、フォトマスク6を通じて露光している状態を示す断面図である。
【図8】パターニングされたレジスト膜5が金属層4上に形成されている状態を示す断面図である。
【図9】ポリエチレンナフタレート(PEN)で構成されている可撓性フィルムにおいて、O2プラズマ処理の有無と、加熱処理後の表面状態との関係を示す電子顕微鏡写真である。
【図10】PENで構成されている可撓性フィルムに対し、N2プラズマ処理を行ったものの、加熱処理後の表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図11】第2実施形態の電子基板100の断面図である。
【図12】第2実施形態の電子基板100の製造工程を示すフローチャートである。
【図13】真空紫外処理装置150の概略図である。
【図14】PENで構成されている可撓性フィルムにおいて、真空紫外光照射処理の有無と、加熱処理後の表面状態との関係を示す電子顕微鏡写真である。
【図15】EL素子200の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態である電子基板1について説明する。第1実施形態の電子基板1は、可撓性フィルム上に電気回路として金属配線3が形成されている、いわゆるフ
レキシブルケーブルである。はじめに、図1及び図2を参照して電子基板1の構造について説明する。
【0015】
電子基板1は、図1及び図2に示すように、可撓性フィルムで構成される基板2の上面に、導電性金属によって構成される金属配線3が形成されている。
【0016】
基板2は、有機材料で構成され、2軸延伸製膜法にて製膜された可撓性フィルムが使用される。有機材料は、一般的に電子基板の基材として用いられる物質であればよいが、その構造中にエステル結合を有する材料が好ましく、特にポリエチレンナフタレート(以下、PENと記載する)やポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記載する)が好ましい。本実施形態では、基板2はPENにて構成されている。
【0017】
金属配線3に使用される材料は、導電性を有する金属であれば特に限定されない。本実施形態では銅が用いられている。
【0018】
次に本実施形態の電子基板1の製造方法について、図3〜図8を参照して説明する。図3のフローチャートが示すように、電子基板1の製造工程では、まず、反応性イオンエッチング処理工程(S1)を実施する。本実施形態では、反応性イオンエッチング処理としてO2プラズマ処理を行う例を示す。反応性イオンエッチング処理工程(S1)では、まず、基板2を、図4で示されるようなO2プラズマ処理装置50中のO2プラズマ室51に投入し、電極52上に貼りつける。次に、真空ポンプ56を稼働させ、O2プラズマ室51中の圧力を5.0×10−3[Pa]とする。次に、O2ボンベ54からO2プラズマ室51に、O2ガスを1.69×10−2[Pa・m3/sec]程度の流量となるように、マスフロコントローラー55にて調整しつつ流通させる。流通させたO2ガスは、真空ポンプ56により、排気口59から排出される。O2ガスの流量が安定し、O2プラズマ室51中の圧力が1.8×10−1[Pa]程度となったら、電源57によって、電
極5
2、53間に50[W]程度の電力を、周波数13.65[MHz]にて3分間印加する。すると、印加された電力によってプラズマ化されたO2により、基板2の電極53に対向している表面12にエネルギーが付与されて、表面12を、空隙のない状態とすることができる。
【0019】
次に、金属層形成工程(S2)を行う。この工程では、図5に示すように、基板2のO2プラズマ処理を行った表面12に蒸着法にて金属層4を形成する。本実施形態では金属層4は銅の膜であり、その厚みは10μmである。
【0020】
次に、レジスト形成工程(S3)を行う。この工程では、まず、図6に示すように、金属層4上にネガ型のフォトレジストにて形成されるレジスト膜5を形成する。次に、図7に示すように、配線パターン7が開口されたフォトマスク6をレジスト膜5上に被せ、図示しない光源からの光をフォトマスク6上から照射することでレジスト膜5を露光し、現像する。これにより、図8に示すように、パターニングされたレジスト膜5が形成される。
【0021】
次に、レジストベーク工程(S4)を行う。この工程では、パターニングされたレジスト膜5が形成されている基板2を、オーブンにて140℃環境下で30分間ベークし、レジスト膜5を硬化する。
【0022】
次に、エッチング工程(S5)を行う。金属層4及び硬化したレジスト膜5が形成されている基板2を、公知のエッチング液に浸すことでウェットエッチングを行い、金属層4をパターニングして金属配線3を形成する。そして、レジスト膜5を公知の処理方法にて
除去することで、図1及び2に示すような電子基板1を得ることができる。
【0023】
ここで、基板2に対するO2プラズマ処理の有無と、140℃にて加熱した場合の表面状態との関係について示す。図9は、有機材料(PEN)で構成されている可撓性フィルム(以下、PENフィルムと記す)にO2プラズマによる表面処理を行った場合(図9(a))と行わなかった場合(図9(b))において、140℃に加熱を行った後の表面状態を撮影した電子顕微鏡写真である。O2プラズマによる表面処理を行った基板及び行っていない基板に対し140℃に加熱を行うと、図9(a)に示した通り、空隙の少ない、若干の凹凸のある表面状態になっていることもあって、O2プラズマによる表面処理を行ったPENフィルムの表面には凸状の析出等は発生していない。よって、PENフィルムを基板2とし、O2プラズマによる表面処理を行った表面に金属層4を形成した後に加熱を行ったとしても変化は生じず、金属層4の切断等の問題は生じない。一方、図9(b)に示した、表面処理を行わずに加熱処理を行ったPENフィルムの表面には、オリゴマーの析出による凸状部80が発生している。よって、PENフィルムを基板2とし、O2プラズマにより表面処理を行わずに金属層4を形成した後加熱を行うと、この凸部の発生により金属層4の切断等が起こる。切断された箇所が金属配線3に該当する場合、配線の切断された不良基板を製造してしまう。
【0024】
以上のことからも明らかな通り、本実施形態の電子基板1は、140℃に加熱することによるレジストのベークを含めた工程における金属配線3の形成前に、反応性イオンエッチング処理としてO2プラズマによる表面処理工程を行うことにより、基板2の表面が、空隙のない状態となり、基板が140℃以上に加熱された場合でもオリゴマーの析出が抑制されるため、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、金属配線等の電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0025】
本実施形態では、基板2に対し、反応性イオンエッチング処理としてO2プラズマ処理を行ったが、それには限定されず、例えば、反応性イオンエッチング処理としてN2プラズマ処理を行った場合でも、同様の効果が得られる。
【0026】
図10は、PENフィルムに、上述のO2プラズマ処理と同様の工程を経てN2プラズマによる表面処理を行った場合の、140℃に加熱を行った後の表面状態を撮影した電子顕微鏡写真である。N2プラズマによる表面処理を行った基板に対し140℃に加熱を行うと、図10に示した通り、空隙の少ない、若干の凹凸のある表面状態になっていることもあって、N2プラズマによる表面処理を行ったPENフィルムの表面には凸状の析出等は発生していない。よって、PENフィルムを基板2とし、N2プラズマによる表面処理を行った表面に金属層4を形成した後に加熱を行ったとしても変化は生じず、金属層4の切断等の問題は生じない。
【0027】
なお、反応性イオンエッチング処理工程(S1)が本発明の基板表面処理工程に相当し、エッチング工程(S5)が本発明の電気回路等形成工程に相当する。
【0028】
次に、本発明の第2実施形態の電子基板100について説明する。第2実施形態の電子基板100は、その製造方法が第1実施形態と異なる。
【0029】
以下、第2実施形態の電子基板100の製造方法について、第1実施形態の電子基板1の製造方法との相違点を中心に、図11〜14を参照して説明する。本実施形態の電子基板100の製造工程は、第1実施形態の電子基板1の製造方法とは、その表面処理の方法が異なっている。
【0030】
本実施形態の電子基板100は、図11に示すように、可撓性フィルムで構成される基
板102の上面に、導電性金属によって構成される金属配線3が形成されている。この構造は、第1実施形態の電子基板1と同様である。
【0031】
次に本実施形態の電子基板100の製造方法について、図12〜13を参照して説明する。図12に示すように、本実施形態の電子基板100の製造工程では、まず、真空紫外光照射による基板表面処理工程(S101)を実施する。まず、基板102を、図13で示されるような真空紫外処理装置150中の真空チャンバー151中の高さ調整が可能な架台154上に載置する。次に、真空ポンプ157を稼働させ、真空チャンバー151中の圧力を15[Pa]とする。また、同時にエキシマランプ(キセノンランプ)153が設けられているエキシマランプ室152にN2ボンベ160から窒素を流通させる。次に、大気導入口156から真空チャンバー151に大気を流通させ、真空チャンバー151中の圧力が50[Pa]程度となるように調整する。そして、架台154の高さを所定の高さに調整した後、エキシマランプ153を60分間点灯させ、波長172nmの真空紫外光を、石英により形成されている窓158を経て、基板102の表面112に照射させる。照射された波長172nmの真空紫外光により基板102表面にエネルギーが付与されて、基板102の表面を、空隙のない状態とすることができる。
【0032】
この後、第1実施形態の場合と同様に、金属層形成工程(S2)、レジスト形成工程(S3)、レジストベーク工程(S4)、エッチング工程(S5)を行い、第2実施形態の電子基板100を形成する。
【0033】
ここで、基板2に対する真空紫外光照射による表面処理の有無と、140℃にて加熱した場合の表面状態との関係について示す。図14は、PENフィルムに真空紫外光照射による表面処理を行った場合(図14(a))と、表面処理を行わなかった場合(図14(b))において、140℃に加熱を行った後の表面状態を撮影した電子顕微鏡写真である。真空紫外光照射による表面処理を行った基板及び行っていない基板に対し140℃に加熱を行うと、図14(a)に示した通り、空隙の少ない表面状態になっていることもあって、真空紫外光照射による表面処理を行ったPENフィルムの表面には凸状の析出等は発生していない。よって、PENフィルムを基板102とし、真空紫外光照射による表面処理を行った表面に金属層4を形成した後に加熱を行ったとしても変化は生じず、金属層4の切断等の問題は生じない。一方、図14(b)に示した、表面処理を行わずに加熱処理を行ったPENフィルムの表面には、オリゴマーの析出による凸状部81が発生している。よって、PENフィルムを基板102とし、真空紫外光照射により表面処理を行わずに金属層4を形成した後加熱を行うと、この凸部の発生により金属層4の切断等が起こる。切断された箇所が金属配線3に該当する場合、配線の切断された不良基板を製造してしまう。
【0034】
以上の評価結果からも明らかな通り、本実施形態の電子基板100は、140℃に加熱することによるレジストのベークを含めた工程における金属配線3の形成前に、真空紫外光照射による表面処理工程を行うことにより、基板2の表面が、空隙のない状態となり、基板が140℃以上に加熱された場合でもオリゴマーの析出が抑制されるため、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0035】
なお、本実施形態では、真空紫外光照射による表面処理をいわゆる低真空状態にて行ったが、処理条件としてはこれには限定されず、例えば、大気圧環境下において、エキシマランプと基板との距離を、エキシマランプが基板に必要なエネルギーを与えることができるよう十分に近づけることによっても有効な基板表面処理を行うことができる。
【0036】
なお、真空紫外光照射による基板表面処理工程(S1)が本発明の基板表面処理工程に
相当する。
【0037】
なお、第1実施形態、及び第2実施形態は、フレキシブルケーブルとして例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、図15に示す構造を有するEL素子200に本発明を適用すると、基板202上に、例えば第1実施形態で示したO2プラズマによる表面処理を行った後、透明な物質(例えばインジウムティンオキサイド:ITO)で構成される陽極203を140℃でベークして硬化するレジストを用いてエッチング法にて形成する。次に、EL発光層204を形成する。そして、陰極205としてAlを、メタルマスクを用いて蒸着法にて形成する。この場合、陽極203形成時の140℃でのベーク作業時においてオリゴマーの析出による凸部の発生はないため、陽極やEL発光層が一部で切断されたり、陽極と陰極がショートしてしまったりして発光しない部位が発生するという異常がない、良好なEL発光素子を得ることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 電子基板
50 O2プラズマ処理装置
100 (第2実施形態の)電子基板
150 真空紫外処理装置
200 EL素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機材料により構成される可撓性フィルム上に電気回路を形成する電子基板の製造方法、及び当該製造方法により製造された電子基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、基板上に電気配線等の電気回路を形成する場合、まず、基板上に金属層を形成し、その後レジストを金属層上に塗布し、露光、現像した後、例えば160℃程度の高温で加熱、ベークして硬化させた後にエッチングを行うことで電気配線を形成することが行われてきた。
【0003】
このレジストの形成において、金属層の断線が起こらないような工夫の例として、特許文献1に示されるような技術が挙げられる。これは、レジスト層の密着性をより向上させることにより、エッチングの際に金属層が想定よりも多く除去されてしまうことを防ぐものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−134398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したような電気配線の形成を、可撓性のある基板上にて行うことが求められているが、可撓性基板として一般的に使用される有機物質で構成される可撓性フィルムを用いて同様の電子基板を形成することが行われている。しかし、電子基板形成の工程中の160℃程度の加熱をするようなレジストのベーク工程において、可撓性フィルム表面に加熱の影響でオリゴマーが析出して凸状の突起を形成してしまい、金属層が切断されてしまうことがあった。その切断された部位が電気回路に相当する場合には、電気回路が切断された状態で製造されてしまうことになり、製造時から電子基板が不良品となってしまう問題があった。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、電気回路の断線を起こすことなく、有機物質により構成される可撓性フィルムを用いて電子基板を製造することを可能とする電子基板製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明の電子基板製造方法は、2軸延伸製膜法にて製膜された有機材料により構成されるフィルム状の基板の表面を、空隙のない状態とするような基板表面処理を施す基板表面処理工程と、前記基板表面処理工程にて前記基板表面処理を行った表面に対し、金属層を形成する金属層形成工程と、前記金属層上にレジストを塗布、露光、現像することでレジストを形成するレジスト形成工程と、前記レジストを140℃以上、前記基板の融点以下に加熱、ベークして硬化するレジストベーク工程と、前記金属層及び前記ベーク、硬化されたレジストの形成された前記基板表面をエッチングすることで電気回路等を形成する電気回路等形成工程とを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の請求項2に係る発明の電子基板製造方法は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記基板表面処理は、反応性イオンエッチング処理であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の請求項3に係る発明の電子基板製造法は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記基板表面処理は、前記基板表面に真空紫外光を照射する真空紫外処理であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
請求項1に係る発明の電子基板製造方法によると、電気回路を形成する基板の表面を、空隙のない状態とするような基板表面処理を施すことにより、基板を140℃以上に加熱するベーク工程を経ても基板表面でのオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0011】
請求項2に係る発明の電子基板の製造方法は、請求項1に記載の発明の効果に加え、反応性イオンエッチング処理を施すことにより、過剰なエネルギーを付与しなくとも基板の表面を空隙のない状態とすることが可能となり、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0012】
また、請求項3に係る発明の電子基板製造方法は、請求項1に記載の発明の効果に加え、基板の表面に真空紫外光を照射する真空紫外処理を施すことにより、過剰なエネルギーを付与しなくとも基板の表面を空隙のない状態とすることが可能となり、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態の電子基板1の上面図である。
【図2】第1実施形態の電子基板1のX−X断面の矢視断面図である。
【図3】第1実施形態の電子基板1の製造工程を示すフローチャートである。
【図4】O2プラズマ処理装置50の概略図である。
【図5】基板2上に金属層4を形成した状態を示す断面図である。
【図6】金属層4上にレジスト膜5を塗布した状態を示す断面図である。
【図7】レジスト膜5を、フォトマスク6を通じて露光している状態を示す断面図である。
【図8】パターニングされたレジスト膜5が金属層4上に形成されている状態を示す断面図である。
【図9】ポリエチレンナフタレート(PEN)で構成されている可撓性フィルムにおいて、O2プラズマ処理の有無と、加熱処理後の表面状態との関係を示す電子顕微鏡写真である。
【図10】PENで構成されている可撓性フィルムに対し、N2プラズマ処理を行ったものの、加熱処理後の表面状態を示す電子顕微鏡写真である。
【図11】第2実施形態の電子基板100の断面図である。
【図12】第2実施形態の電子基板100の製造工程を示すフローチャートである。
【図13】真空紫外処理装置150の概略図である。
【図14】PENで構成されている可撓性フィルムにおいて、真空紫外光照射処理の有無と、加熱処理後の表面状態との関係を示す電子顕微鏡写真である。
【図15】EL素子200の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態である電子基板1について説明する。第1実施形態の電子基板1は、可撓性フィルム上に電気回路として金属配線3が形成されている、いわゆるフ
レキシブルケーブルである。はじめに、図1及び図2を参照して電子基板1の構造について説明する。
【0015】
電子基板1は、図1及び図2に示すように、可撓性フィルムで構成される基板2の上面に、導電性金属によって構成される金属配線3が形成されている。
【0016】
基板2は、有機材料で構成され、2軸延伸製膜法にて製膜された可撓性フィルムが使用される。有機材料は、一般的に電子基板の基材として用いられる物質であればよいが、その構造中にエステル結合を有する材料が好ましく、特にポリエチレンナフタレート(以下、PENと記載する)やポリエチレンテレフタレート(以下、PETと記載する)が好ましい。本実施形態では、基板2はPENにて構成されている。
【0017】
金属配線3に使用される材料は、導電性を有する金属であれば特に限定されない。本実施形態では銅が用いられている。
【0018】
次に本実施形態の電子基板1の製造方法について、図3〜図8を参照して説明する。図3のフローチャートが示すように、電子基板1の製造工程では、まず、反応性イオンエッチング処理工程(S1)を実施する。本実施形態では、反応性イオンエッチング処理としてO2プラズマ処理を行う例を示す。反応性イオンエッチング処理工程(S1)では、まず、基板2を、図4で示されるようなO2プラズマ処理装置50中のO2プラズマ室51に投入し、電極52上に貼りつける。次に、真空ポンプ56を稼働させ、O2プラズマ室51中の圧力を5.0×10−3[Pa]とする。次に、O2ボンベ54からO2プラズマ室51に、O2ガスを1.69×10−2[Pa・m3/sec]程度の流量となるように、マスフロコントローラー55にて調整しつつ流通させる。流通させたO2ガスは、真空ポンプ56により、排気口59から排出される。O2ガスの流量が安定し、O2プラズマ室51中の圧力が1.8×10−1[Pa]程度となったら、電源57によって、電
極5
2、53間に50[W]程度の電力を、周波数13.65[MHz]にて3分間印加する。すると、印加された電力によってプラズマ化されたO2により、基板2の電極53に対向している表面12にエネルギーが付与されて、表面12を、空隙のない状態とすることができる。
【0019】
次に、金属層形成工程(S2)を行う。この工程では、図5に示すように、基板2のO2プラズマ処理を行った表面12に蒸着法にて金属層4を形成する。本実施形態では金属層4は銅の膜であり、その厚みは10μmである。
【0020】
次に、レジスト形成工程(S3)を行う。この工程では、まず、図6に示すように、金属層4上にネガ型のフォトレジストにて形成されるレジスト膜5を形成する。次に、図7に示すように、配線パターン7が開口されたフォトマスク6をレジスト膜5上に被せ、図示しない光源からの光をフォトマスク6上から照射することでレジスト膜5を露光し、現像する。これにより、図8に示すように、パターニングされたレジスト膜5が形成される。
【0021】
次に、レジストベーク工程(S4)を行う。この工程では、パターニングされたレジスト膜5が形成されている基板2を、オーブンにて140℃環境下で30分間ベークし、レジスト膜5を硬化する。
【0022】
次に、エッチング工程(S5)を行う。金属層4及び硬化したレジスト膜5が形成されている基板2を、公知のエッチング液に浸すことでウェットエッチングを行い、金属層4をパターニングして金属配線3を形成する。そして、レジスト膜5を公知の処理方法にて
除去することで、図1及び2に示すような電子基板1を得ることができる。
【0023】
ここで、基板2に対するO2プラズマ処理の有無と、140℃にて加熱した場合の表面状態との関係について示す。図9は、有機材料(PEN)で構成されている可撓性フィルム(以下、PENフィルムと記す)にO2プラズマによる表面処理を行った場合(図9(a))と行わなかった場合(図9(b))において、140℃に加熱を行った後の表面状態を撮影した電子顕微鏡写真である。O2プラズマによる表面処理を行った基板及び行っていない基板に対し140℃に加熱を行うと、図9(a)に示した通り、空隙の少ない、若干の凹凸のある表面状態になっていることもあって、O2プラズマによる表面処理を行ったPENフィルムの表面には凸状の析出等は発生していない。よって、PENフィルムを基板2とし、O2プラズマによる表面処理を行った表面に金属層4を形成した後に加熱を行ったとしても変化は生じず、金属層4の切断等の問題は生じない。一方、図9(b)に示した、表面処理を行わずに加熱処理を行ったPENフィルムの表面には、オリゴマーの析出による凸状部80が発生している。よって、PENフィルムを基板2とし、O2プラズマにより表面処理を行わずに金属層4を形成した後加熱を行うと、この凸部の発生により金属層4の切断等が起こる。切断された箇所が金属配線3に該当する場合、配線の切断された不良基板を製造してしまう。
【0024】
以上のことからも明らかな通り、本実施形態の電子基板1は、140℃に加熱することによるレジストのベークを含めた工程における金属配線3の形成前に、反応性イオンエッチング処理としてO2プラズマによる表面処理工程を行うことにより、基板2の表面が、空隙のない状態となり、基板が140℃以上に加熱された場合でもオリゴマーの析出が抑制されるため、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、金属配線等の電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0025】
本実施形態では、基板2に対し、反応性イオンエッチング処理としてO2プラズマ処理を行ったが、それには限定されず、例えば、反応性イオンエッチング処理としてN2プラズマ処理を行った場合でも、同様の効果が得られる。
【0026】
図10は、PENフィルムに、上述のO2プラズマ処理と同様の工程を経てN2プラズマによる表面処理を行った場合の、140℃に加熱を行った後の表面状態を撮影した電子顕微鏡写真である。N2プラズマによる表面処理を行った基板に対し140℃に加熱を行うと、図10に示した通り、空隙の少ない、若干の凹凸のある表面状態になっていることもあって、N2プラズマによる表面処理を行ったPENフィルムの表面には凸状の析出等は発生していない。よって、PENフィルムを基板2とし、N2プラズマによる表面処理を行った表面に金属層4を形成した後に加熱を行ったとしても変化は生じず、金属層4の切断等の問題は生じない。
【0027】
なお、反応性イオンエッチング処理工程(S1)が本発明の基板表面処理工程に相当し、エッチング工程(S5)が本発明の電気回路等形成工程に相当する。
【0028】
次に、本発明の第2実施形態の電子基板100について説明する。第2実施形態の電子基板100は、その製造方法が第1実施形態と異なる。
【0029】
以下、第2実施形態の電子基板100の製造方法について、第1実施形態の電子基板1の製造方法との相違点を中心に、図11〜14を参照して説明する。本実施形態の電子基板100の製造工程は、第1実施形態の電子基板1の製造方法とは、その表面処理の方法が異なっている。
【0030】
本実施形態の電子基板100は、図11に示すように、可撓性フィルムで構成される基
板102の上面に、導電性金属によって構成される金属配線3が形成されている。この構造は、第1実施形態の電子基板1と同様である。
【0031】
次に本実施形態の電子基板100の製造方法について、図12〜13を参照して説明する。図12に示すように、本実施形態の電子基板100の製造工程では、まず、真空紫外光照射による基板表面処理工程(S101)を実施する。まず、基板102を、図13で示されるような真空紫外処理装置150中の真空チャンバー151中の高さ調整が可能な架台154上に載置する。次に、真空ポンプ157を稼働させ、真空チャンバー151中の圧力を15[Pa]とする。また、同時にエキシマランプ(キセノンランプ)153が設けられているエキシマランプ室152にN2ボンベ160から窒素を流通させる。次に、大気導入口156から真空チャンバー151に大気を流通させ、真空チャンバー151中の圧力が50[Pa]程度となるように調整する。そして、架台154の高さを所定の高さに調整した後、エキシマランプ153を60分間点灯させ、波長172nmの真空紫外光を、石英により形成されている窓158を経て、基板102の表面112に照射させる。照射された波長172nmの真空紫外光により基板102表面にエネルギーが付与されて、基板102の表面を、空隙のない状態とすることができる。
【0032】
この後、第1実施形態の場合と同様に、金属層形成工程(S2)、レジスト形成工程(S3)、レジストベーク工程(S4)、エッチング工程(S5)を行い、第2実施形態の電子基板100を形成する。
【0033】
ここで、基板2に対する真空紫外光照射による表面処理の有無と、140℃にて加熱した場合の表面状態との関係について示す。図14は、PENフィルムに真空紫外光照射による表面処理を行った場合(図14(a))と、表面処理を行わなかった場合(図14(b))において、140℃に加熱を行った後の表面状態を撮影した電子顕微鏡写真である。真空紫外光照射による表面処理を行った基板及び行っていない基板に対し140℃に加熱を行うと、図14(a)に示した通り、空隙の少ない表面状態になっていることもあって、真空紫外光照射による表面処理を行ったPENフィルムの表面には凸状の析出等は発生していない。よって、PENフィルムを基板102とし、真空紫外光照射による表面処理を行った表面に金属層4を形成した後に加熱を行ったとしても変化は生じず、金属層4の切断等の問題は生じない。一方、図14(b)に示した、表面処理を行わずに加熱処理を行ったPENフィルムの表面には、オリゴマーの析出による凸状部81が発生している。よって、PENフィルムを基板102とし、真空紫外光照射により表面処理を行わずに金属層4を形成した後加熱を行うと、この凸部の発生により金属層4の切断等が起こる。切断された箇所が金属配線3に該当する場合、配線の切断された不良基板を製造してしまう。
【0034】
以上の評価結果からも明らかな通り、本実施形態の電子基板100は、140℃に加熱することによるレジストのベークを含めた工程における金属配線3の形成前に、真空紫外光照射による表面処理工程を行うことにより、基板2の表面が、空隙のない状態となり、基板が140℃以上に加熱された場合でもオリゴマーの析出が抑制されるため、ベーク工程を経てもオリゴマーの析出が抑制され、電気回路が切断された状態とはならない良好な電子基板を製造することが可能となる。
【0035】
なお、本実施形態では、真空紫外光照射による表面処理をいわゆる低真空状態にて行ったが、処理条件としてはこれには限定されず、例えば、大気圧環境下において、エキシマランプと基板との距離を、エキシマランプが基板に必要なエネルギーを与えることができるよう十分に近づけることによっても有効な基板表面処理を行うことができる。
【0036】
なお、真空紫外光照射による基板表面処理工程(S1)が本発明の基板表面処理工程に
相当する。
【0037】
なお、第1実施形態、及び第2実施形態は、フレキシブルケーブルとして例示したが、本発明の実施形態はこれに限定されない。例えば、図15に示す構造を有するEL素子200に本発明を適用すると、基板202上に、例えば第1実施形態で示したO2プラズマによる表面処理を行った後、透明な物質(例えばインジウムティンオキサイド:ITO)で構成される陽極203を140℃でベークして硬化するレジストを用いてエッチング法にて形成する。次に、EL発光層204を形成する。そして、陰極205としてAlを、メタルマスクを用いて蒸着法にて形成する。この場合、陽極203形成時の140℃でのベーク作業時においてオリゴマーの析出による凸部の発生はないため、陽極やEL発光層が一部で切断されたり、陽極と陰極がショートしてしまったりして発光しない部位が発生するという異常がない、良好なEL発光素子を得ることができる。
【符号の説明】
【0038】
1 電子基板
50 O2プラズマ処理装置
100 (第2実施形態の)電子基板
150 真空紫外処理装置
200 EL素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2軸延伸製膜法にて製膜された有機材料により構成されるフィルム状の基板の表面を、空隙のない状態とするような基板表面処理を施す基板表面処理工程と、
前記基板表面処理工程にて前記基板表面処理を行った表面に対し、金属層を形成する金属層形成工程と、
前記金属層上にレジストを塗布、露光、現像することでレジストを形成するレジスト形成工程と、
前記レジストを140℃以上、前記基板の融点以下に加熱、ベークして硬化するレジストベーク工程と、
前記金属層及び前記ベーク、硬化されたレジストの形成された前記基板表面をエッチングすることで電気回路等を形成する電気回路等形成工程と
を含むことを特徴とする電子基板製造方法。
【請求項2】
前記基板表面処理は、反応性イオンエッチング処理であることを特徴とする請求項1の電子基板製造方法。
【請求項3】
前記基板表面処理は、前記基板表面に真空紫外光を照射する真空紫外処理であることを特徴とする請求項1の電子基板製造方法。
【請求項1】
2軸延伸製膜法にて製膜された有機材料により構成されるフィルム状の基板の表面を、空隙のない状態とするような基板表面処理を施す基板表面処理工程と、
前記基板表面処理工程にて前記基板表面処理を行った表面に対し、金属層を形成する金属層形成工程と、
前記金属層上にレジストを塗布、露光、現像することでレジストを形成するレジスト形成工程と、
前記レジストを140℃以上、前記基板の融点以下に加熱、ベークして硬化するレジストベーク工程と、
前記金属層及び前記ベーク、硬化されたレジストの形成された前記基板表面をエッチングすることで電気回路等を形成する電気回路等形成工程と
を含むことを特徴とする電子基板製造方法。
【請求項2】
前記基板表面処理は、反応性イオンエッチング処理であることを特徴とする請求項1の電子基板製造方法。
【請求項3】
前記基板表面処理は、前記基板表面に真空紫外光を照射する真空紫外処理であることを特徴とする請求項1の電子基板製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図9】
【図10】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図11】
【図12】
【図13】
【図15】
【図9】
【図10】
【図14】
【公開番号】特開2012−79736(P2012−79736A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220665(P2010−220665)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】
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