説明

電子楽器

【課題】演奏者の連続的な動きに対応する音高の楽音が発音される電子楽器を用いた演奏をより容易すること。
【解決手段】操作に応答して連続量を出力する入力装置と、音声を発生する音声装置と、その連続量が所定範囲82に含まれるときに、その連続量に対応する音高の楽音が発生されるように音声装置を制御する制御装置とを備えている。このとき、その制御装置は、その連続量が所定範囲82に含まれないときに、音声が発生されないようにその音声装置を制御する。このような電子楽器によれば、演奏者は、その入力装置を操作することのみで、楽音を発生させたり、楽音を発生させなかったりさせることができ、より容易に演奏することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子楽器に関し、特に、演奏者の連続的な動きに対応する音高の楽音が発音される電子楽器に関する。
【背景技術】
【0002】
演奏者の連続的な動きに対応する音高の楽音が発音される電子楽器が知られている。このような電子楽器としては、テルミンが例示される。このような電子楽器は、その動きが少しずれると、そのずれた分だけ音高が異なる楽音が出力される。このため、演奏者は、このような電子楽器を演奏して所定の音階の楽音を出力することに熟練を要する。このため、このような電子楽器は、所定の音階の楽音を出力するときの操作をより容易にすることが望まれている。
【0003】
実用新案登録第3118541号公報には、演奏者の連続的な動きや物理量の変化を音階に従った音程の音に変換することによって、この楽器を初めて手にする人にも直感的に容易に演奏をすることができる電子楽器が開示されている。その電子楽器は、内部に人の手が入る人形の形状をし、該人形または該人形周辺の物理量の連続的な変化を検出し得る電気的検出手段と、該電気的検出手段の出力信号の変化に応じて音高を決める制御回路を有し、該制御回路によって決定される音高が、音階に従って段階的に変化することを特徴としている。
【0004】
図1は、実用新案登録第3118541号公報に開示される電子楽器により、その物理量に基づいて算出される音高を示している。その音高は、離散的な値を示しながら単純に増加し、階段状に形成されている。その離散的な値は、全音階を構成する複数の音高を示している。このような電子楽器は、西洋音階(全音階)を構成する複数の音高と異なる音高の楽音を出力しない。このため、演奏者は、その電子楽器を用いて、西洋音階(全音階)を構成する複数の音高の楽音だけを容易に出力させることができる。
【0005】
西洋音階を構成する音高の楽音が使用されるだけでなく、半音階を構成する音高の楽音が使用される楽曲がある。このような楽曲は、半音階を構成する複数の音高を出力するように構成されたその電子楽器を用いて演奏することができる。このような電子楽器は、出力することができる音高の個数を増加させると、その音高の各々に対応する物理量の範囲が狭くなり、その動きが少しずれることにより、隣接する音高の楽音が出力されやすくなる。すなわち、演奏者は、出力可能な音高の個数が多くなるほど、演奏に熟練を要する。このため、このような電子楽器は、出力可能な音高の個数が多くなっても、所定の音階の楽音を出力するときの操作がより容易であることが望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実用新案登録第3118541号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、演奏者の連続的な動きに対応する音高の楽音が発音される演奏をより容易にする電子楽器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以下に、発明を実施するための形態・実施例で使用される符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を記載する。この符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態・実施例の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、特許請求の範囲に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0009】
本発明による電子楽器(1)は、操作に応答して連続量を出力する入力装置(7)と、音声を発生する音声装置(8)と、その連続量が所定範囲(82)に含まれるときに、その連続量に対応する音高の楽音が発生されるように音声装置(8)を制御する制御装置(10)とを備えている。制御装置(10)は、その連続量が所定範囲(82)に含まれないときに、音声が発生されないように音声装置(8)を制御する。このような電子楽器(1)によれば、演奏者は、入力装置(7)を操作することのみで、楽音を発生させたり、楽音を発生させなかったりさせることができ、より容易に演奏することができる。
【0010】
その連続量は、パペット(2)の口(5)の開度を示している。所定範囲(82)は、口(5)の可動範囲のうちの所定開度(84)より大きい範囲を示している。
【0011】
所定範囲(82)は、所定音階に対応する複数の範囲に分割される。制御装置(10)は、その複数の範囲のうちの1つの範囲にその連続量が含まれるときに、その所定音階のうちのその範囲に対応する音高の楽音を出力する。
【0012】
本発明による電子楽器(1)は、操作に応答して複数の音階からその所定音階を選択する音階切替スイッチ(15)をさらに備えている。
【0013】
その複数の音階は、全音階と半音階とを含んでいる。
【0014】
本発明による電子楽器(1)は、操作に応答して第1状態または第2状態のうちの1つの状態が選択される他の入力装置(7)をさらに備えている。制御装置(10)は、その第1状態が選択されている期間に、その楽音が発生されるように音声装置(8)を制御し、その第2状態が選択されている期間に、その楽音が発生されないように音声装置(8)を制御する。
【発明の効果】
【0015】
本発明による電子楽器は、演奏者により入力される連続量により、所望の音高の楽音を発生させることができ、かつ、楽音を発生させたり、楽音を発生させなかったりさせることができる。すなわち、その演奏者は、1つの入力装置を操作することのみで、所望の音高の楽音を発生させたり、その楽音を発生させなかったりさせることができ、本発明による電子楽器をより容易に演奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、ユーザの操作による連続量と音高との公知の関係を示すグラフである。
【図2】図2は、本発明による電子楽器の実施の形態を示す断面図である。
【図3】図3は、本発明による電子楽器が備える複数の電気機器の一部を示す平面図である。
【図4】図4は、制御装置を示すブロック図である。
【図5】図5は、表示装置の表示面を示す平面図である。
【図6】図6は、口の開度と電子楽器の動作との関係を示すグラフである。
【図7】図7は、西洋音階モードでの口の開度と音高との関係を示すグラフである。
【図8】図8は、ヨナ抜き音階モードでの口の開度と音高との関係を示すグラフである。
【図9】図9は、西洋音階モードでの口の開度と音高との他の関係を示すグラフである。
【図10】図10は、ヨナ抜き音階モードでの口の開度と音高との他の関係を示すグラフである。
【図11】図11は、琉球音階モードでの口の開度と音高との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図面を参照して、本発明による電子楽器の実施の形態を記載する。その電子楽器1は、図2に示されているように、パペット2が複数の電気機器を備えている。パペット2は、蛙に似せて形成されている。パペット2は、空洞3が形成され、その蛙の口5が形成されている。口5は、上顎と下顎とが自由に開閉することができるように形成されている。ユーザは、手6を空洞3に挿入して操作することにより、口5を開閉することができる。なお、パペット2は、ユーザに操作されることにより口5が開閉する他の人形に置換することができる。その人形としては、おなかを押すことにより口5が開き、その押しを止めることにより口5が閉じるものが例示される。
【0018】
その複数の電気機器は、口開度検出装置7とスピーカ8と制御装置10とを含んでいる。口開度検出装置7とスピーカ8と制御装置10とは、それぞれ、パペット2の内部に配置されている。口開度検出装置7は、電線を介して制御装置10に電気的に接続されている。口開度検出装置7は、口5の開度を測定し、その開度を示す電気信号を制御装置10に出力する。その開度は、連続量であり、口5の上顎と下顎との角度θに関して単純に増加する関数である。その開度としては、角度θそのものが例示される。スピーカ8は、電線を介して制御装置10に電気的に接続されている。スピーカ8は、制御装置10から供給される電気信号を音声に変換する。
【0019】
その複数の電気機器は、図3に示されているように、さらに、押圧力検出装置14と音階切替スイッチ15と入力装置17と表示装置18とを含んでいる。押圧力検出装置14と音階切替スイッチ15と入力装置17と表示装置18とは、パペット2の背中の表面に配置されている。
【0020】
押圧力検出装置14は、電線を介して制御装置10に電気的に接続されている。押圧力検出装置14は、押しボタンスイッチに形成されている。押圧力検出装置14は、その押しボタンスイッチが押下される押圧力を測定し、その押圧力を示す電気信号を制御装置10に出力する。
【0021】
音階切替スイッチ15は、電線を介して制御装置10に電気的に接続されている。音階切替スイッチ15は、押しボタンスイッチに形成されている。音階切替スイッチ15は、その押しボタンスイッチが押下されているかどうかを示す電気信号を制御装置10に出力する。
【0022】
入力装置17は、電線を介して制御装置10に電気的に接続されている。入力装置17は、ユーザに操作されることにより情報を生成し、その情報を示す電気信号を制御装置10に出力する。入力装置17としては、複数の小さなスイッチから形成されるディップスイッチ、キーボードが例示される。
【0023】
表示装置18は、電線を介して制御装置10に電気的に接続されている。表示装置18は、表示面を備え、制御装置10から出力される電気信号が示す画面をその表示面に表示する。
【0024】
制御装置10は、コンピュータであり、図示されていないCPUと記憶装置とインターフェースとを備えている。そのCPUは、制御装置10にインストールされるコンピュータプログラムを実行して、その記憶装置とインターフェースとを制御する。その記憶装置は、そのコンピュータプログラムを記録し、そのCPUにより生成される情報を一時的に記録する。そのインターフェースは、制御装置10に接続される電気機器から出力される電気信号が示す情報をそのCPUに出力し、そのCPUにより生成された情報をその外部機器に出力する。その電気機器は、口開度検出装置7とスピーカ8と押圧力検出装置14と音階切替スイッチ15と入力装置17と表示装置18とを含んでいる。
【0025】
制御装置10にインストールされるコンピュータプログラムは、制御装置10に複数の機能を実現させるための複数のコンピュータプログラムから形成されている。その複数の機能は、図4に示されているように、モード切換部21と連続量収集部22と表示部23と音階切替スイッチ状態収集部24と押圧力収集部25と発音部26とを含んでいる。
【0026】
モード切換部21は、入力装置17を介して入力される情報に基づいて、複数のモードのうちから1つのモードを選択する。その複数のモードは、口パクオンモードとハンドベルモードとスイッチオンモードとを含んでいる。モード切換部21は、入力装置17を介して入力された情報が口パクオンモードを示しているときに、口パクオンモードを選択する。モード切換部21は、入力装置17を介して入力された情報がハンドベルモードを示しているときに、ハンドベルモードを選択する。そのスイッチオンモードは、グリッサンドモードと西洋(七音)音階モードとヨナ抜き音階モードとを含んでいる。たとえば、モード切換部21は、入力装置17を介して入力された情報がグリッサンドモードを示しているときに、グリッサンドモードを選択する。モード切換部21は、入力装置17を介して入力された情報が西洋音階モードを示しているときに、西洋音階モードを選択する。モード切換部21は、入力装置17を介して入力された情報がヨナ抜き音階モードを示しているときに、ヨナ抜き音階モードを選択する。
【0027】
連続量収集部22は、口5の開度を口開度検出装置7から収集する。
【0028】
表示部23は、モード切換部21により複数のモードから1つのモードが選択されるときに、その複数のモードのうちのどのモードが選択されようとしているかがユーザにわかるような画面を作成し、その画面を表示装置18に表示する。表示部23は、さらに、ユーザにより電子楽器1が演奏されるときに、モード切換部21により選択されたモードと連続量収集部22により収集された開度とに基づいて画面を生成し、その画面を表示装置18に表示する。
【0029】
音階切替スイッチ状態収集部24は、音階切替スイッチ15の状態を音階切替スイッチ15から収集する。押圧力収集部25は、押圧力検出装置14が押下される押圧力を押圧力検出装置14から収集する。
【0030】
発音部26は、連続量収集部22により収集された開度に基づいて楽音を発生させるかどうかを判別する。発音部26は、楽音を発生させると判別したときに、モード切換部21により選択されたモードと連続量収集部22により収集された開度と音階切替スイッチ状態収集部24により収集された状態とに基づいて音高を算出する。発音部26は、モード切換部21により選択されたモードがスイッチオンモードであるときに、押圧力収集部25により収集された押圧力に基づいて音量を算出する。発音部26は、モード切換部21により選択されたモードがスイッチオンモードと異なる他のモードであるときに、入力装置17を介して予め入力された情報に基づいて音量を算出する。その音量は、その押圧力がある閾値より小さいときに0を示し、その押圧力がその閾値より大きいときにその押圧力に関して単純に増加する関数である。発音部26は、その算出された音高の楽音がその算出された音量でスピーカ8から発生されるように、スピーカ8に所定の電気信号を出力する。
【0031】
図5は、表示装置18が備える表示面を示している。その表示面28は、複数の階名が表示可能に形成されている。その複数の階名は、音名29−Cと音名29−C#と音名29−Dと音名29−D#と音名29−Eと音名29−Fと音名29−F#と音名29−Gと音名29−G#と音名29−Aと音名29−A#と音名29−Bとから形成されている。
【0032】
その複数の階名は、円周を12等分する点上に配置されている。さらに、音名29−Cは、音名29−C#に隣り合うように配置されている。音名29−C#は、音名29−Dに隣り合うように配置されている。音名29−Dは、音名29−D#に隣り合うように配置されている。音名29−D#は、音名29−Eに隣り合うように配置されている。音名29−Eは、音名29−Fに隣り合うように配置されている。音名29−Fは、音名29−F#に隣り合うように配置されている。音名29−F#は、音名29−Gに隣り合うように配置されている。音名29−Gは、音名29−G#に隣り合うように配置されている。音名29−G#は、音名29−Aに隣り合うように配置されている。音名29−Aは、音名29−A#に隣り合うように配置されている。音名29−A#は、音名29−Bに隣り合うように配置されている。音名29−Bは、音名29−Cに隣り合うように配置されている。
【0033】
音名29−Cは、文字「C」を示す図形に形成され、階名「C」を示している。音名29−C#は、点「・」を示す図形に形成され、階名「C#」を示している。音名29−Dは、文字「D」を示す図形に形成され、階名「D」を示している。音名29−D#は、点「・」を示す図形に形成され、階名「D#」を示している。音名29−Eは、文字「E」を示す図形に形成され、階名「E」を示している。音名29−Fは、文字「F」を示す図形に形成され、階名「F」を示している。音名29−F#は、点「・」を示す図形に形成され、階名「F#」を示している。音名29−Gは、文字「G」を示す図形に形成され、階名「G」を示している。音名29−G#は、点「・」を示す図形に形成され、階名「G#」を示している。音名29−Aは、文字「A」を示す図形に形成され、階名「A」を示している。音名29−A#は、点「・」を示す図形に形成され、階名「A#」を示している。音名29−Bは、文字「B」を示す図形に形成され、階名「B」を示している。
【0034】
その複数の階名は、それぞれ、制御装置10に制御されることにより、その図形が点灯表示され、または、点滅表示され、または、消灯される。すなわち、表示部23は、連続量収集部22により収集された開度に基づいて複数の階名のうちの1つの階名を選択し、その選択された階名を点灯表示させる。表示部23は、さらに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて複数の階名のうちの他の1つの階名が選択されたときに、その選択された階名を点滅表示させる。
【0035】
図6は、連続量収集部22により収集された開度と発音部26により判別された動作との関係を示している。連続量収集部22により収集される開度が取り得る値の範囲は、すなわち、パペット2の口5の上顎と下顎との角度θが取り得る値の範囲は、範囲81と範囲82とに分割されている。範囲81は、角度θが取り得る値の範囲のうちの閾値84より小さい範囲を示している。範囲82は、角度θが取り得る値の範囲のうちの閾値84より大きい範囲を示している。その関係83は、連続量収集部22により収集される開度が範囲81に含まれるときに発音部26により判別される動作が楽音を出さないことを示し、連続量収集部22により収集される開度が範囲82に含まれるときに発音部26により判別される動作が楽音を出すことを示している。すなわち、関係83は、パペット2の口5が閾値84より狭いときに電子楽器1が楽音を出さないことを示し、パペット2の口5が閾値84より広いときに電子楽器1が楽音を出すことを示している。なお、範囲81と範囲82とは、閾値84の前後と異なる形態で分割されることもできる。たとえば、範囲81は、閾値84より大きい他の閾値より大きい範囲を追加することもできる。
【0036】
範囲82は、モード切換部21により西洋音階モードが選択されているときに、図7に示されているように、互いに重なりがない複数の区間に分割されている。その複数の区間は、区間32−Cと区間32−Dと区間32−Eと区間32−Fと区間32−Gと区間32−Aと区間32−Bとを含んでいる。
【0037】
区間32−Cは、区間32−Dに隣接している。区間32−Dは、区間32−Eに隣接している。区間32−Eは、区間32−Fに隣接している。区間32−Fは、区間32−Gに隣接している。区間32−Gは、区間32−Aに隣接している。区間32−Aは、区間32−Bに隣接している。
【0038】
範囲82は、モード切換部21により西洋音階モードが選択されているときに、さらに、互いに重なりがない他の複数の区間に分割されている。その複数の区間の幅は、それぞれ、互いに等しい。その複数の区間は、区間35−Cと区間35−C#と区間35−Dと区間35−D#と区間35−Eと区間35−Fと区間35−F#と区間35−Gと区間35−G#と区間35−Aと区間35−A#と区間35−Bとを含んでいる。
【0039】
区間35−Cは、区間35−C#に隣接している。区間35−C#は、区間35−Dに隣接している。区間35−Dは、区間35−D#に隣接している。区間35−D#は、区間35−Eに隣接している。区間35−Eは、区間35−Fに隣接している。区間35−Fは、区間35−F#に隣接している。区間35−F#は、区間35−Gに隣接している。区間35−Gは、区間35−G#に隣接している。区間35−G#は、区間35−Aに隣接している。区間35−Aは、区間35−A#に隣接している。区間35−A#は、区間35−Bに隣接している。
【0040】
区間35−Cは、区間32−Cに含まれている。区間35−Dは、区間32−Dに含まれている。区間35−Eは、区間32−Eに含まれている。区間35−Fは、区間32−Fに含まれている。区間35−Gは、区間32−Gに含まれている。区間35−Aは、区間32−Aに含まれている。区間35−Bは、区間32−Bに含まれている。区間32−Cと区間32−Dとの境界は、区間35−C#に含まれ、区間35−C#の中央の値に一致している。区間32−Dと区間32−Eとの境界は、区間35−D#に含まれ、区間35−D#の中央の値に一致している。区間32−Fと区間32−Gとの境界は、区間35−F#に含まれ、区間35−F#の中央の値に一致している。区間32−Gと区間32−Aとの境界は、区間35−G#に含まれ、区間35−G#の中央の値に一致している。区間32−Aと区間32−Bとの境界は、区間35−A#に含まれ、区間35−A#の中央の値に一致している。このとき、複数の区間35−C〜35−Bの各々の幅の平均は、複数の区間32−C〜32−Bの各々の幅の平均より小さい。
【0041】
このとき、表示部23は、モード切換部21により西洋音階モードが選択されている場合で、連続量収集部22により収集された開度が区間32−Cに含まれているときに、音名29−Cを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間32−Dに含まれているときに、音名29−Dを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間32−Eに含まれているときに、音名29−Eを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間32−Fに含まれているときに、音名29−Fを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間32−Gに含まれているときに、音名29−Gを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間32−Aに含まれているときに、音名29−Aを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間32−Bに含まれているときに、音名29−Bを点灯表示する。
【0042】
さらに、表示部23は、連続量収集部22により収集された開度が区間35−C#に含まれているときに、音名29−C#を点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間35−D#に含まれているときに、音名29−D#を点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間35−F#に含まれているときに、音名29−F#を点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間35−G#に含まれているときに、音名29−G#を点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間35−A#に含まれているときに、音名29−A#を点滅して表示する。
【0043】
図7は、さらに、モード切換部21により西洋音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高31は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高31は、その開度が区間32−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高31は、その開度が区間32−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高31は、その開度が区間32−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高31は、その開度が区間32−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高31は、その開度が区間32−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高31は、その開度が区間32−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高31は、その開度が区間32−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0044】
図7は、さらに、モード切換部21により西洋音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されているときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高34は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高34は、その開度が区間35−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高34は、その開度が区間35−C#に含まれるときに、音高C#を示している。音高34は、その開度が区間35−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高34は、その開度が区間35−D#に含まれるときに、音高D#を示している。音高34は、その開度が区間35−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高34は、その開度が区間35−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高34は、その開度が区間35−F#に含まれるときに、音高F#を示している。音高34は、その開度が区間35−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高34は、その開度が区間35−G#に含まれるときに、音高G#を示している。音高34は、その開度が区間35−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高34は、その開度が区間35−A#に含まれるときに、音高A#を示している。音高34は、その開度が区間35−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0045】
すなわち、表示部23により点灯表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。表示部23により点滅表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。
【0046】
範囲82は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されているときに、図8に示されているように、互いに重なりがない複数の区間に分割されている。その複数の区間は、区間52−Cと区間52−Dと区間52−Eと区間52−Gと区間52−Aとを含んでいる。
【0047】
区間52−Cは、区間52−Dに隣接している。区間52−Dは、区間52−Eに隣接している。区間52−Eは、区間52−Gに隣接している。区間52−Gは、区間52−Aに隣接している。
【0048】
範囲82は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されているときに、さらに、互いに重なりがない他の複数の区間に分割されている。その複数の区間の幅は、それぞれ、互いに等しい。その複数の区間は、区間55−Cと区間55−Dと区間55−Eと区間55−Fと区間55−Gと区間55−Aと区間55−Bとを含んでいる。
【0049】
区間55−Cは、区間55−Dに隣接している。区間55−Dは、区間55−Eに隣接している。区間55−Eは、区間55−Fに隣接している。区間55−Fは、区間55−Gに隣接している。区間55−Gは、区間55−Aに隣接している。区間55−Aは、区間55−Bに隣接している。
【0050】
区間55−Cは、区間52−Cに含まれている。区間55−Dは、区間52−Dに一致している。区間55−Eは、区間52−Eに含まれている。区間55−Gは、区間52−Gに含まれている。区間55−Aは、区間52−Aに含まれている。区間52−Eと区間52−Gとの境界は、区間55−Fに含まれている。区間52−Aの上限は、区間55−Bに含まれている。このとき、複数の区間55−C〜55−Bの各々の幅の平均が複数の区間52−C〜52−Aの各々の幅の平均より小さい。
【0051】
このとき、表示部23は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されている場合で、連続量収集部22により収集された開度が区間52−Cに含まれているときに、音名29−Cを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間52−Dに含まれているときに、音名29−Dを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間52−Eに含まれているときに、音名29−Eを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間52−Gに含まれているときに、音名29−Gを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間52−Aに含まれているときに、音名29−Aを点灯表示する。
【0052】
さらに、表示部23は、連続量収集部22により収集された開度が区間55−Fに含まれているときに、音名29−Fを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間55−Bに含まれているときに、音名29−Bを点滅して表示する。
【0053】
図8は、さらに、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高51は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高51は、その開度が区間52−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高51は、その開度が区間52−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高51は、その開度が区間52−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高51は、その開度が区間52−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高51は、その開度が区間52−Aに含まれるときに、音高Aを示している。
【0054】
図8は、さらに、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されているときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高54は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高54は、その開度が区間55−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高54は、その開度が区間55−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高54は、その開度が区間55−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高54は、その開度が区間55−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高54は、その開度が区間55−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高54は、その開度が区間55−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高54は、その開度が区間55−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0055】
すなわち、表示部23により点灯表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。表示部23により点滅表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。
【0056】
電子楽器1の動作は、モードを切り換える動作と楽音を出力する動作とを備えている。
【0057】
そのモードを切り換える動作では、演奏者は、入力装置17を操作することにより、複数のモードから1つのモードを選択する。すなわち、制御装置10は、入力装置17を介して口パクオンモードを示す情報が入力されたときに、口パクオンモードを選択する。制御装置10は、入力装置17を介してハンドベルモードを示す情報が入力されたときに、ハンドベルモードを選択する。制御装置10は、入力装置17を介してグリッサンドモードを示す情報が入力されたときに、グリッサンドモードを選択する。制御装置10は、モード切換部21は、入力装置17を介して西洋音階モードを示す情報が入力されたときに、西洋音階モードを選択する。制御装置10は、入力装置17を介してヨナ抜き音階モードを示す情報が入力されたときに、ヨナ抜き音階モードを選択する。
【0058】
その楽音を出力する動作は、口パクオンモードの動作とハンドベルモードの動作とグリッサンドモードの動作と西洋音階モードの動作とヨナ抜き音階モードの動作とを備え、演奏者が電子楽器1を構えているときに、すなわち、パペット2の空洞3に演奏者の左手が挿入され、演奏者の右手が押圧力検出装置14と音階切替スイッチ15とを操作可能になったときに実行される。
【0059】
その口パクオンモードの動作では、演奏者は、入力装置17を介して音階と音量とを予め入力した後に、左手でパペット2の口5を開閉する。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集する。制御装置10は、その開度が範囲81に含まれるときに、たとえば、口5が閉じられているときに、スピーカ8から音声が発生しないように、スピーカ8を制御する。制御装置10は、その開度が範囲82に含まれるときに、その開度に基づいて音高を算出する。その音高は、その入力された音階のうちの1つの音高であり、その開度に関して単純に増加する関数である。制御装置10は、さらに、その入力された音量で、その算出された音高の楽音をスピーカ8から出力する。
【0060】
そのハンドベルモードの動作では、演奏者は、入力装置17を介して音高を予め入力した後に、左手でパペット2の口5を開閉する。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集する。制御装置10は、その開度が範囲81に含まれるときに、スピーカ8から音声が発生しないように、スピーカ8を制御する。制御装置10は、その開度が範囲82に含まれるときに、その入力された音高の楽音がスピーカ8から発生されるようにスピーカを制御する。
【0061】
そのグリッサンドモードの動作では、演奏者は、左手でパペット2の口5を開閉し、右手の指で押圧力検出装置14を押下したり放したりする。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集し、押圧力検出装置14が押下される押圧力を押圧力検出装置14から収集する。制御装置10は、その開度が範囲81に含まれるときに、スピーカ8から音声が発生しないように、スピーカ8を制御する。制御装置10は、その開度が範囲82に含まれるときに、その開度に基づいて音高を算出する。その音高は、その開度に関して単純に増加する関数であり、たとえば、半音階のうちの隣接する2つの音高の間の音高を示すこともある。制御装置10は、さらに、その押圧力に対応する音量で、その算出された音高の楽音をスピーカ8から出力する。
【0062】
その西洋音階モードの動作では、演奏者は、左手でパペット2の口5を開閉し、右手の指で押圧力検出装置14を押下したり放したりし、右手の指で音階切替スイッチ15を押下したり放したりする。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集する。制御装置10は、その開度が範囲81に含まれるときに、スピーカ8から音声が発生しないように、スピーカ8を制御する。
【0063】
制御装置10は、その開度が範囲82に含まれるときに、さらに、押圧力検出装置14が押下される押圧力を押圧力検出装置14から収集し、音階切替スイッチ15の状態を音階切替スイッチ15から収集する。
【0064】
制御装置10は、複数の階名のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点灯表示し、複数の階名のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点滅表示する。制御装置10は、図7のグラフに示されるように、口5の開度と音階切替スイッチ15の状態とに基づいて音高を算出する。すなわち、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、西洋音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択し、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、半音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択する。制御装置10は、さらに、その押圧力に対応する音量で、その算出された音高の楽音をスピーカ8から出力する。
【0065】
このような動作によれば、演奏者は、パペット2の口5を開閉することにより、電子楽器1から楽音を発生させたり発生させなかったりを制御することができ、電子楽器1をより容易に演奏することができる。たとえば、演奏者は、電子楽器1から音声を発生させたくないときに、口5が閉じるようにパペット2を操作することにより、電子楽器1から音声の発生を停止させることができる。このような動作によれば、電子楽器1は、さらに、西洋音階モードが選択されたときに、西洋音階または半音階のうちの1つの音高の楽音だけを出力する。このため、演奏者は、西洋音階モードを選択することにより、グリッサンドモードが選択されたときの動作に比較して、西洋音階または半音階を構成する複数の音高の楽音だけを容易に出力させることができる。
【0066】
このような動作では、演奏者は、西洋音階に含まれる音高を出力させるときに音階切替スイッチ15を放し、西洋音階に含まれないで半音階に含まれる音高を出力させるときに音階切替スイッチ15を押下する。このような操作によれば、複数の区間35−C〜35−Bの各々の幅の平均が複数の区間32−C〜32−Bの各々の幅の平均より小さいために、演奏者は、西洋音階に含まれる音高を出力させるときに誤った音高の楽音を出力させることを防止しつつ、西洋音階に含まれないで半音階に含まれる音高を出力させることができる。
【0067】
このような動作では、表示装置18に点灯表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示し、表示装置18に点滅表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。このとき、演奏者は、音階切替スイッチ15の状態によりどの音高の楽音が出力されるかを確認することができ、西洋音階に含まれないで半音階に含まれる音高を間違えないように出力させることができる。
【0068】
そのヨナ抜き音階モードの動作では、演奏者は、左手でパペット2の口5を開閉し、右手の指で押圧力検出装置14を押下したり放したりし、右手の指で音階切替スイッチ15を押下したり放したりする。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集する。制御装置10は、その開度が範囲81に含まれるときに、スピーカ8から音声が発生しないように、スピーカ8を制御する。
【0069】
制御装置10は、その開度が範囲82に含まれるときに、さらに、押圧力検出装置14が押下される押圧力を押圧力検出装置14から収集し、音階切替スイッチ15の状態を音階切替スイッチ15から収集する。
【0070】
制御装置10は、複数の階名のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点灯表示し、複数の階名のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点滅表示する。制御装置10は、図8のグラフに示されるように、口5の開度と音階切替スイッチ15の状態とに基づいて音高を算出する。すなわち、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、ヨナ抜き音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択し、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、西洋音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択する。制御装置10は、さらに、その押圧力に対応する音量で、その算出された音高の楽音をスピーカ8から出力する。
【0071】
このような動作によれば、演奏者は、パペット2の口5を開閉することにより、電子楽器1から楽音を発生させたり発生させなかったりを制御することができ、電子楽器1をより容易に演奏することができる。このような動作によれば、電子楽器1は、さらに、ヨナ抜き音階または西洋音階のうちの1つの音高の楽音だけを出力する。このため、演奏者は、グリッサンドモードの動作に比較して、ヨナ抜き音階または西洋音階を構成する複数の音高の楽音だけを容易に出力させることができる。
【0072】
このような動作では、演奏者は、ヨナ抜き音階に含まれる音高を出力させるときに音階切替スイッチ15を放し、ヨナ抜き音階に含まれないで西洋音階に含まれる音高を出力させるときに音階切替スイッチ15を押下する。このような操作によれば、複数の区間55−C〜55−Bの各々の幅の平均が複数の区間52−C〜52−Bの各々の幅の平均より小さいために、演奏者は、ヨナ抜き音階に含まれる音高を出力させるときに誤った音高の楽音を出力させることを防止しつつ、ヨナ抜き音階に含まれないで西洋音階に含まれる音高を出力させることができる。
【0073】
このような動作では、表示装置18に点灯表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示し、表示装置18に点滅表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。このとき、演奏者は、音階切替スイッチ15の状態によりどの音高の楽音が出力されるかを確認することができ、西洋音階に含まれないで半音階に含まれる音高を間違えないように出力させることができる。
【0074】
電子楽器1は、さらに、このような複数のモードごとに異なる複数の動作をすることにより、演奏者により様々な操作で演奏されることができ、好ましい。
【0075】
図9は、モード切換部21により西洋音階モードが選択されているときに、連続量収集部22により収集される開度と発音部26により算出される音高との関係の他の例を示している。この例では、範囲82が分割された複数の区間は、区間42−Cと区間42−Dと区間42−Eと区間42−Fと区間42−Gと区間42−Aと区間42−Bとを含んでいる。
【0076】
区間42−Cは、区間42−Dに隣接している。区間42−Dは、区間42−Eに隣接している。区間42−Eは、区間42−Fに隣接している。区間42−Fは、区間42−Gに隣接している。区間42−Gは、区間42−Aに隣接している。区間42−Aは、区間42−Bに隣接している。
【0077】
範囲82は、さらに、互いに重なりがない他の複数の区間に分割されている。その複数の区間は、区間45−Cと区間45−C#と区間45−Dと区間45−D#と区間45−Eと区間45−Fと区間45−F#と区間45−Gと区間45−G#と区間45−Aと区間45−A#と区間45−Bとを含んでいる。
【0078】
区間45−Cは、区間45−C#に隣接している。区間45−C#は、区間45−Dに隣接している。区間45−Dは、区間45−D#に隣接している。区間45−D#は、区間45−Eに隣接している。区間45−Eは、区間45−Fに隣接している。区間45−Fは、区間45−F#に隣接している。区間45−F#は、区間45−Gに隣接している。区間45−Gは、区間45−G#に隣接している。区間45−G#は、区間45−Aに隣接している。区間45−Aは、区間45−A#に隣接している。区間45−A#は、区間45−Bに隣接している。
【0079】
区間45−Cは、区間42−Cに含まれている。区間45−Dは、区間42−Dに含まれている。区間45−Eは、区間42−Eに含まれている。区間45−Fは、区間42−Fに含まれている。区間45−Gは、区間42−Gに含まれている。区間45−Aは、区間42−Aに含まれている。区間45−Bは、区間42−Bに含まれている。区間42−Cと区間42−Dとの境界は、区間45−C#に含まれ、区間45−C#の中央の値より少し大きい値に一致している。区間42−Dと区間42−Eとの境界は、区間45−D#に含まれ、区間45−D#の中央の値に一致している。区間42−Fと区間42−Gとの境界は、区間45−F#に含まれ、区間45−F#の中央の値より少し大きい値に一致している。区間42−Gと区間42−Aとの境界は、区間45−G#に含まれ、区間45−G#の中央の値に一致している。区間42−Aと区間42−Bとの境界は、区間45−A#に含まれ、区間45−A#の中央の値より少し大きい値に一致している。
【0080】
図9は、さらに、モード切換部21により西洋音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高41は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高41は、その開度が区間42−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高41は、その開度が区間42−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高41は、その開度が区間42−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高41は、その開度が区間42−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高41は、その開度が区間42−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高41は、その開度が区間42−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高41は、その開度が区間42−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0081】
図9は、さらに、モード切換部21により西洋音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されているときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高44は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高44は、その開度が区間45−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高44は、その開度が区間45−C#に含まれるときに、音高C#を示している。音高44は、その開度が区間45−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高44は、その開度が区間45−D#に含まれるときに、音高D#を示している。音高44は、その開度が区間45−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高44は、その開度が区間45−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高44は、その開度が区間45−F#に含まれるときに、音高F#を示している。音高44は、その開度が区間45−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高44は、その開度が区間45−G#に含まれるときに、音高G#を示している。音高44は、その開度が区間45−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高44は、その開度が区間45−A#に含まれるときに、音高A#を示している。音高44は、その開度が区間45−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0082】
このような関係によれば、複数の区間42−C〜42−Bの各々の幅のばらつき(標準偏差)は、図7の複数の区間42−C〜42−Bの各々の幅のばらつきより小さい。このため、ユーザは、図7のグラフが適用された電子楽器に比較して、図9のグラフが適用された電子楽器を演奏しやすい。
【0083】
図10は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されているときに、連続量収集部22により収集される開度と発音部26により算出される音高との関係の他の例を示している。すなわち、範囲82が分割される複数の区間は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されているときに、区間62−Cと区間62−Dと区間62−Eと区間62−Gと区間62−Aとを含んでいる。
【0084】
区間62−Cは、区間62−Dに隣接している。区間62−Dは、区間62−Eに隣接している。区間62−Eは、区間62−Gに隣接している。区間62−Gは、区間62−Aに隣接している。
【0085】
範囲82は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されているときに、さらに、互いに重なりがない他の複数の区間に分割されている。その複数の区間の幅は、それぞれ、互いに等しい。その複数の区間は、区間65−Cと区間65−Dと区間65−Eと区間65−Fと区間65−Gと区間65−Aと区間65−Bとを含んでいる。
【0086】
区間65−Cは、区間65−Dに隣接している。区間65−Dは、区間65−Eに隣接している。区間65−Eは、区間65−Fに隣接している。区間65−Fは、区間65−Gに隣接している。区間65−Gは、区間65−Aに隣接している。区間65−Aは、区間65−Bに隣接している。
【0087】
区間65−Cの下限は、区間62−Cの下限に一致している。区間65−Bの上限は、区間62−Bの上限に一致している。
【0088】
このとき、表示部23は、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されている場合で、連続量収集部22により収集された開度が区間62−Cに含まれているときに、音名29−Cを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間62−Dに含まれているときに、音名29−Dを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間62−Eに含まれているときに、音名29−Eを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間62−Gに含まれているときに、音名29−Gを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間62−Aに含まれているときに、音名29−Aを点灯表示する。
【0089】
さらに、表示部23は、連続量収集部22により収集された開度が区間65−Dに含まれている場合で、かつ、その収集された開度が区間62−Dに含まれていないときに、音名29−Dを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間65−Eに含まれている場合で、かつ、その収集された開度が区間62−Eに含まれていないときに、音名29−Eを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間65−Fに含まれているときに、音名29−Fを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間65−Gに含まれている場合で、かつ、その収集された開度が区間62−Gに含まれていないときに、音名29−Gを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間65−Aに含まれている場合で、かつ、その収集された開度が区間62−Aに含まれていないときに、音名29−Aを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間65−Bに含まれているときに、音名29−Bを点滅して表示する。
【0090】
図10は、さらに、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高61は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高61は、その開度が区間62−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高61は、その開度が区間62−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高61は、その開度が区間62−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高61は、その開度が区間62−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高61は、その開度が区間62−Aに含まれるときに、音高Aを示している。
【0091】
図10は、さらに、モード切換部21によりヨナ抜き音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されているときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高64は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高64は、その開度が区間65−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高64は、その開度が区間65−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高64は、その開度が区間65−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高64は、その開度が区間65−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高64は、その開度が区間65−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高64は、その開度が区間65−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高64は、その開度が区間65−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0092】
このような関係によれば、複数の区間62−C〜62−Bの各々の幅のばらつき(標準偏差)は、図8の複数の区間52−C〜52−Bの各々の幅のばらつきより小さい。このため、ユーザは、図8のグラフが適用された電子楽器に比較して、図10のグラフが適用された電子楽器を演奏しやすい。
【0093】
モード切換部21により選択され得る複数のモードは、さらに、他のモードを含むことができる。そのモードとしては、琉球音階モード、ユーザ設定音階モードが例示される。
【0094】
図11は、モード切換部21により琉球音階モードが選択されているときに、連続量収集部22により収集される開度と発音部26により算出される音高との関係の例を示している。すなわち、範囲82が分割される複数の区間は、モード切換部21により琉球音階モードが選択されているときに、区間72−Cと区間72−Eと区間72−Fと区間72−Gと区間72−Bとを含んでいる。
【0095】
区間72−Cは、区間72−Eに隣接している。区間72−Eは、区間72−Fに隣接している。区間72−Fは、区間72−Gに隣接している。区間72−Gは、区間72−Bに隣接している。
【0096】
範囲82は、モード切換部21により琉球音階モードが選択されているときに、さらに、互いに重なりがない他の複数の区間に分割されている。その複数の区間の幅は、それぞれ、互いに等しい。その複数の区間は、区間75−Cと区間75−Dと区間75−Eと区間75−Fと区間75−Gと区間75−Aと区間75−Bとを含んでいる。
【0097】
区間75−Cは、区間75−Dに隣接している。区間75−Dは、区間75−Eに隣接している。区間75−Eは、区間75−Fに隣接している。区間75−Fは、区間75−Gに隣接している。区間75−Gは、区間75−Aに隣接している。区間75−Aは、区間75−Bに隣接している。
【0098】
区間75−Cの下限は、区間72−Cの下限に一致している。区間75−Bの上限は、区間72−Bの上限に一致している。
【0099】
このとき、表示部23は、モード切換部21により琉球音階モードが選択されている場合で、連続量収集部22により収集された開度が区間72−Cに含まれているときに、音名29−Cを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間72−Eに含まれているときに、音名29−Eを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間72−Fに含まれているときに、音名29−Fを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間72−Gに含まれているときに、音名29−Gを点灯表示する。表示部23は、その収集された開度が区間72−Bに含まれているときに、音名29−Bを点灯表示する。
【0100】
さらに、表示部23は、連続量収集部22により収集された開度が区間75−Dに含まれているときに、音名29−Dを点滅して表示する。収集された開度が区間75−Eに含まれている場合で、かつ、その収集された開度が区間72−Eに含まれていないときに、音名29−Eを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間75−Gに含まれている場合で、かつ、その収集された開度が区間72−Gに含まれていないときに、音名29−Gを点滅して表示する。表示部23は、その収集された開度が区間75−Aに含まれているときに、音名29−Aを点滅して表示する。
【0101】
図11は、さらに、モード切換部21により琉球音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高71は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高71は、その開度が区間72−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高71は、その開度が区間72−Eに含まれるときに、音高Dを示している。音高71は、その開度が区間72−Fに含まれるときに、音高Eを示している。音高71は、その開度が区間72−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高71は、その開度が区間72−Bに含まれるときに、音高Aを示している。
【0102】
図11は、さらに、モード切換部21により琉球音階モードが選択されている場合で、音階切替スイッチ15が押下されているときに、連続量収集部22により収集された開度に基づいて発音部26により算出される音高を示している。その音高74は、その開度に関して単純に増加する関数である。音高74は、その開度が区間75−Cに含まれるときに、音高Cを示している。音高74は、その開度が区間75−Dに含まれるときに、音高Dを示している。音高74は、その開度が区間75−Eに含まれるときに、音高Eを示している。音高74は、その開度が区間75−Fに含まれるときに、音高Fを示している。音高74は、その開度が区間75−Gに含まれるときに、音高Gを示している。音高74は、その開度が区間75−Aに含まれるときに、音高Aを示している。音高74は、その開度が区間75−Bに含まれるときに、音高Bを示している。
【0103】
その琉球音階モードの動作では、演奏者は、左手でパペット2の口5を開閉し、右手の指で押圧力検出装置14を押下したり放したりし、右手の指で音階切替スイッチ15を押下したり放したりする。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集し、押圧力検出装置14が押下される押圧力を押圧力検出装置14から収集し、音階切替スイッチ15の状態を音階切替スイッチ15から収集する。
【0104】
制御装置10は、複数の階名のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点灯表示し、複数の階名のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点滅表示する。制御装置10は、図8のグラフに示されるように、口5の開度と音階切替スイッチ15の状態とに基づいて音高を算出する。すなわち、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、琉球音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択し、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、西洋音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択する。制御装置10は、さらに、その押圧力に対応する音量で、その算出された音高の楽音をスピーカ8から出力する。
【0105】
このような動作によれば、電子楽器1は、琉球音階または西洋音階のうちの1つの音高の楽音だけを出力する。このため、演奏者は、グリッサンドモードの動作に比較して、琉球音階または西洋音階を構成する複数の音高の楽音だけを容易に出力させることができる。
【0106】
このような動作では、演奏者は、琉球音階に含まれる音高を出力させるときに音階切替スイッチ15を放し、琉球音階に含まれないで西洋音階に含まれる音高を出力させるときに音階切替スイッチ15を押下する。このような操作によれば、複数の区間55−C〜55−Bの各々の幅の平均が複数の区間52−C〜52−Bの各々の幅の平均より小さいために、演奏者は、琉球音階に含まれる音高を出力させるときに誤った音高の楽音を出力させることを防止しつつ、琉球音階に含まれないで西洋音階に含まれる音高を出力させることができる。
【0107】
このような動作では、表示装置18に点灯表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示し、表示装置18に点滅表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。このとき、演奏者は、音階切替スイッチ15の状態によりどの音高の楽音が出力されるかを確認することができ、西洋音階に含まれないで半音階に含まれる音高を間違えないように出力させることができる。
【0108】
電子楽器1は、ユーザ設定音階モードの動作を実行する前に、ユーザ設定音階を設定する動作を実行する。ユーザは、入力装置17を操作して、電子楽器1に第1音階と第2音階とを入力する。その第1音階は、半音階から選択される複数の階名を示している。その第2音階は、半音階から選択される複数の階名を示し、その第1音階が示す複数の階名と他の階名とを示している。
【0109】
そのユーザ設定音階モードの動作では、演奏者は、左手でパペット2の口5を開閉し、右手の指で押圧力検出装置14を押下したり放したりし、右手の指で音階切替スイッチ15を押下したり放したりする。電子楽器1の制御装置10は、口5の開度を口開度検出装置7から収集し、押圧力検出装置14が押下される押圧力を押圧力検出装置14から収集し、音階切替スイッチ15の状態を音階切替スイッチ15から収集する。
【0110】
制御装置10は、第1音階のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点灯表示し、第2音階のうちからその開度に基づいて選択された1つの階名を点滅表示する。制御装置10は、口5の開度と音階切替スイッチ15の状態とに基づいて音高を算出する。すなわち、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、第1音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択し、制御装置10は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、第2音階のうちからその開度に基づいて1つの音高を選択する。制御装置10は、さらに、その押圧力に対応する音量で、その算出された音高の楽音をスピーカ8から出力する。
【0111】
このような動作によれば、演奏者は、既述の実施の形態と同様にして、グリッサンドモードの動作に比較して、第1音階または第2音階を構成する複数の音高の楽音だけを容易に出力させることができる。このような動作では、さらに、表示装置18に点灯表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示し、表示装置18に点滅表示される音高は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。このとき、演奏者は、音階切替スイッチ15の状態によりどの音高の楽音が出力されるかを確認することができ、第1音階に含まれないで第2音階に含まれる音高を間違えないように出力させることができる。
【0112】
このような動作によれば、演奏者は、所望の楽曲に頻繁に出現する音高を第1音階に設定し、その楽曲にまれにしか出現しない音高を第2音階に設定する。このような設定によれば、第1音階を出力するときに利用される複数の区間の各々の幅の平均が、第2音階を出力するときに利用される複数の区間の各々の幅の平均より大きいために、演奏者は、第1音階に含まれる音高を出力させるときに誤った音高の楽音を出力させることを防止しつつ、第1音階に含まれないで第2音階に含まれる音高を出力させることができる。このため、演奏者は、本発明による電子楽器を用いて、その所望の楽曲をより容易に演奏することができる。
【0113】
なお、第2音階は、第1音階の複数の音高の全部を含まないように、設定されることもできる。このとき、演奏者は、所望の楽曲をより容易に演奏することができるように、第1音階と第2音階とを自由に設定することができ、好ましい。たとえば、演奏者は、第1音階と第2音階とを適切に設定することにより、押圧力検出装置14を押下したままの状態で所望の楽曲を演奏したときに不要な楽音の出力を(たとえば、西洋音階モードに比較して)より低減させることができ、より容易にその楽曲を演奏することができる。
【0114】
なお、表示装置18の表示面28に階名を表示させる表示形態は、他の表示形態に置換することもできる。その表示形態としては、2つの音高を並べて表示する形態が例示される。その2つ音高のうちの一方は、音階切替スイッチ15が押下されていないときに押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。その2つ音高のうちの他方は、音階切替スイッチ15が押下されているときに、押圧力検出装置14の押下に応答して出力される楽音の音高を示している。この場合も、既述の実施の形態と同様にして、演奏者は、音階切替スイッチ15の状態によりどの音高の楽音が出力されるかを確認することができ、西洋音階に含まれないで半音階に含まれる音高を間違えないように出力させることができる。
【符号の説明】
【0115】
1 :電子楽器
2 :パペット
3 :空洞
5 :口
6 :手
7 :口開度検出装置
8 :スピーカ
10:制御装置
14:押圧力検出装置
15:音階切替スイッチ
17:入力装置
18:表示装置
21:モード切換部
22:連続量収集部
23:表示部
24:音階切替スイッチ状態収集部
25:押圧力収集部
26:発音部
28:表示面
29−C〜29−B:音名

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作に応答して連続量を出力する入力装置と、
音声を発生する音声装置と、
前記連続量が所定範囲に含まれるときに、前記連続量に対応する音高の楽音が発生されるように前記音声装置を制御する制御装置とを具備し、
前記制御装置は、前記連続量が前記所定範囲に含まれないときに、音声が発生されないように前記音声装置を制御する
電子楽器。
【請求項2】
請求項1において、
前記連続量は、パペットの口の開度を示し、
前記所定範囲は、前記口の可動範囲のうちの所定開度より大きい範囲を示す
電子楽器。
【請求項3】
請求項2において、
前記所定範囲は、所定音階に対応する複数の範囲に分割され、
前記制御装置は、前記複数の範囲のうちの1つの範囲に前記連続量が含まれるときに、前記所定音階のうちの前記範囲に対応する音高の楽音を出力する
電子楽器。
【請求項4】
請求項3において、
操作に応答して複数の音階から前記所定音階を選択する音階切替スイッチ
をさらに具備する電子楽器。
【請求項5】
請求項4において、
前記複数の音階は、全音階と半音階とを含む
電子楽器。
【請求項6】
請求項1〜請求項5のいずれかにおいて、
操作に応答して第1状態または第2状態のうちの1つの状態が選択される他の入力装置を更に具備し、
前記制御装置は、前記第1状態が選択されている期間に、前記楽音が発生されるように前記音声装置を制御し、前記第2状態が選択されている期間に、前記楽音が発生されないように前記音声装置を制御する
電子楽器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−95615(P2011−95615A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−251059(P2009−251059)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(596093743)有限会社トゥロッシュ (7)
【Fターム(参考)】