説明

電子機器、および照明装置の輝度制御方法

【課題】製造コストの高騰や装置の大型化を招くことなく照明装置の輝度を容易に変更する。
【解決手段】照度レベルL1以下のセンサ信号が照度センサから出力されたときに、バックライトを点灯状態に制御すると共に、照度レベルL1よりも明るい照度レベルL2以上のセンサ信号が照度センサから出力されたときに、バックライトを消灯状態に制御し、かつ照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る中間照度レベル範囲内のセンサ信号が出力された状態においてバックライトを点灯状態に制御しているときに中間照度レベル範囲内のセンサ信号に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号が照度センサから出力され(時点t12a)、その後に中間照度レベル範囲内のセンサ信号が再度出力されたとき(時点t12b)に、バックライトを消灯状態に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて照明装置の輝度を制御する電子機器、および照明装置の輝度制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の電子機器、およびその照明装置の輝度制御方法として、携帯端末装置、およびそのバックライトの点灯制御方法が特開平11−52930号公報に開示されている。この携帯端末装置は、キー入力装置と、液晶表示パネルの上に透明タッチパネルが積層されたタッチスクリーンと、液晶表示パネルの背面側に配設されたELバックライト(以下、単に「バックライト」ともいう)と、周囲の明るさを検出する照度センサと、携帯端末装置を総括的に制御するCPUとを備えて構成されている。
【0003】
この携帯端末装置は、バックライトを点灯させている状態において照度センサによって所定値以上(OFF光量以上)の光量が検出されたときにバックライトを消灯させると共に、バックライトを消灯させている状態において照度センサによって所定値以下(ON光量以下)の光量が検出されたときにバックライトを点灯させる「Auto Backlight Control(ABC)機能」を有している。また、この携帯端末装置は、バックライトを点灯させている状態においてキー入力装置やタッチスクリーンに対して一定時間に亘って入力操作が行われなかったときにバックライトを消灯させる「Auto Backlight Off(ABO)機能」を有している。この場合、この携帯端末装置では、上記のABC機能およびABO機能の双方をオン状態に設定する(両機能を実行するように動作させる)ことができるように構成されている。
【0004】
具体的には、ABC機能によってバックライトを点灯させている状態において、一定時間に亘って入力操作が行われなかったときに、CPUがABO機能によってバックライトを消灯させる。また、CPUは、ABO機能によってバックライトを消灯させた後に、キー入力装置やタッチスクリーンに対する入力操作が行われたときに、最初の入力操作を「バックライトを点灯させるためのキー操作」が行われたと判別してバックライトを点灯させる。これにより、この携帯端末装置では、周囲の明るさに応じたバックライトの点灯・消灯、および無操作状態におけるバックライトの消灯によって、タッチスクリーンの視認性を向上させつつ、電力消費量を低減しようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開平11−52930号公報(第3−4頁、第1−5図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところが、従来の携帯端末装置、およびその点灯制御方法には、以下の解決すべき問題点がある。すなわち、従来の携帯端末では、ON光量以下の光量が検出されたときにバックライトを点灯させると共に、OFF光量以上の光量が検出されたときにバックライトを消灯させる構成が採用されている。しかしながら、この種の携帯端末装置の使用に際しては、たとえOFF光量よりも暗い環境であったとしても、例えば利用者の目が暗所に慣れている状態においてはバックライトを消灯した状態で表示部等を十分に視認できることがある。このような状態においては、バックライトの不要な点灯によって電力が浪費されることとなる。
【0007】
この場合、この種の携帯端末装置では、「ABC機能によってバックライトを自動的に点灯・消灯させる動作モード」、「ABC機能を停止させてバックライトを常時点灯させる動作モード」および「ABC機能を停止させてバックライトを常時消灯させる動作モード」のいずれかを選択することが可能となっている。したがって、OFF光量以下の明るさ(「ABC機能によってバックライトを自動的に点灯・消灯させる動作モード」を選択した状態においてはバックライトが点灯状態に維持される明るさ)であっても、所定のスイッチ操作によって動作モードの選択画面を表示させて「ABC機能を停止させてバックライトを常時消灯させる動作モード」を選択することにより、バックライトを任意に消灯させることができる。しかしながら、OFF光量以下の明るさにおいてバックライトの消灯を所望する度に、上記の動作モードの選択画面を表示させて所望の動作モードを選択するのは非常に煩雑である。このため、従来の携帯端末装置には、利用者がバックライトの点灯を不要と判断しているにも拘わらず、これを消灯する操作が煩雑であることに起因して点灯状態が維持される結果、消費電力の一層の低減が困難となっているという問題点がある。
【0008】
この場合、従来の携帯端末装置に対して、バックライトを点灯・消灯させるための専用の操作スイッチを設けて、この操作スイッチが操作されたときに、照度センサによる検出結果(ABC機能)や、他の入力操作の有無(ABO機能)とは無関係に、バックライトを強制的に点灯・消灯させる機能を付加することも考えられる。このような構成を採用することにより、動作モードの選択画面を表示させて任意の動作モードを選択する操作を行うことなく、「ABC機能によってバックライトを自動的に点灯・消灯させる動作モード」が選択されている状態においても、利用者の希望に応じてバックライトを容易に消灯することが可能となる。しかしながら、このような構成を採用した場合には、専用の操作スイッチを設ける分だけ、携帯端末装置の製造コストが高騰すると共に、携帯端末装置の大型化を招くという問題が生じることとなる。
【0009】
一方、従来の携帯端末装置におけるタッチスクリーンの液晶表示パネル(半透過型の表示器)や、液晶表示パネルの裏面に反射板が配設されると共に液晶表示パネルの側方にバックライトが配設された表示器(反射型の表示器)に代えて、バックライトを点灯しているときにだけ表示画面を視認することができる透過型の表示器(表示画面の表示に際して外光を利用しないタイプの表示器)を有する表示部を備えた電子機器が存在する。また、このような電子機器の中には、周囲が明るいときにはバックライトを高輝度で点灯させて表示画面の視認性を向上させ、周囲が暗いときにはバックライトを低輝度で点灯させて電力消費量を低減する機能(ABC機能)を有する機器が存在する。これにより、このような電子機器においても、バックライトを高輝度で点灯させる必要がないとき(周囲が暗いとき)に、バックライトを低輝度で点灯させることで、消費電力の低減を図ることが可能となっている。しかしながら、この種の電子機器の使用に際しては、たとえ高輝度点灯レベルよりも暗い環境であったとしても、例えば利用者の目が周囲の明るさになれていない状態(晴天の屋外から屋内に移動した直後など)においては、バックライトが低輝度で点灯されられた状態において表示画面等を十分に視認できないことがある。
【0010】
この場合、ABC機能を有する上記の電子機器においては、「ABC機能によって、予め規定された高輝度点灯レベル以上の光量が検出されたときにバックライトを高輝度で点灯させると共に、予め規定された低輝度点灯レベル以下の光量が検出されたときにバックライトを低輝度で点灯させる動作モード」、「ABC機能を停止させてバックライトを低輝度で常時点灯させる動作モード」および「ABC機能を停止させてバックライトを高輝度で常時点灯させる動作モード」のいずれかを選択することが可能となっている。したがって、高輝度点灯レベルよりも暗い環境であっても、所定のスイッチ操作によって動作モードの選択画面を表示させて「ABC機能を停止させてバックライトを高輝度で常時点灯させる動作モード」を選択することにより、バックライトを高輝度で点灯させることができる。しかしながら、高輝度点灯レベルよりも暗い環境においてバックライトを高輝度で点灯させるのを所望する度に、上記の動作モードの選択画面を表示させて所望の動作モードを選択するのは非常に煩雑である。このため、このような電子機器には、利用者がバックライトを低輝度で点灯させた状態では表示画面の視認性が低いと判断しているにも拘わらず、バックライトを高輝度で点灯させる操作が煩雑であることに起因して低輝度での点灯状態が維持される結果、表示内容が誤って認識されるおそれがあるという問題点が存在する。
【0011】
また、ABC機能を備えた電子機器に対して、バックライトの点灯状態を高輝度および低輝度のいずれかに切り替えるための専用の操作スイッチを設けて、この操作スイッチが操作されたときに、周囲の明るさとは無関係に、バックライトの点灯状態を高輝度または低輝度のいずれかに強制的に切り替える機能を付加することも考えられる。このような構成を採用することにより、動作モードの選択画面を表示させて任意の動作モードを選択する操作を行うことなく、「ABC機能によってバックライトの輝度を高輝度および低輝度のいずれかに自動的に切り替える動作モード」が選択されている状態においても、利用者の希望に応じてバックライトの輝度を容易に変更することが可能となる。しかしながら、このような構成を採用した場合には、専用の操作スイッチを設ける分だけ、電子機器の製造コストが高騰すると共に、電子機器の大型化を招くという問題が生じることとなる。
【0012】
本発明は、かかる解決すべき問題点に鑑みてなされたものであり、製造コストの高騰や装置の大型化を招くことなく照明装置の輝度を容易に変更し得る電子機器、および照明装置の輝度制御方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成すべく請求項1記載の電子機器は、照明装置と、照度センサと、当該照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて前記照明装置の輝度を制御する制御部とを備えた電子機器であって、前記制御部は、第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Aに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Aよりも暗い輝度Bに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Aに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する。
【0014】
また、請求項2記載の電子機器は、請求項1記載の電子機器において、前記制御部は、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する。
【0015】
また、請求項3記載の電子機器は、照明装置と、照度センサと、当該照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて前記照明装置の輝度を制御する制御部とを備えた電子機器であって、前記制御部は、第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Cに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Cよりも明るい輝度Dに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Cに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する。
【0016】
また、請求項4記載の電子機器は、請求項3記載の電子機器において、前記制御部は、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する。
【0017】
さらに、請求項5記載の電子機器は、請求項1から4のいずれかに記載の電子機器において、前記照明装置は、当該電子機器の表示部に配設されたバックライト、および当該電子機器の操作部に配設されたバックライトの少なくとも1つを備えて構成されている。
【0018】
さらに、請求項6記載の電子機器は、請求項1から5のいずれかに記載の電子機器において、前記照度センサの位置を示すセンサ位置表示が記されている。
【0019】
また、請求項7記載の照明装置の輝度制御方法は、照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて照明装置の輝度を制御する照明装置の輝度制御方法であって、第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Aに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Aよりも暗い輝度Bに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Aに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する。
【0020】
さらに、請求項8記載の照明装置の輝度制御方法は、請求項7記載の照明装置の輝度制御方法において、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する。
【0021】
また、請求項9記載の照明装置の輝度制御方法は、照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて照明装置の輝度を制御する照明装置の輝度制御方法であって、第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Cに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Cよりも明るい輝度Dに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Cに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する。
【0022】
さらに、請求項10記載の照明装置の輝度制御方法は、請求項9記載の照明装置の輝度制御方法において、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する。
【発明の効果】
【0023】
請求項1記載の電子機器、および請求項7記載の照明装置の輝度制御方法では、第1の照度レベル以下のセンサ信号が照度センサから出力されたときに、照明装置を輝度Aに制御すると共に、第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上のセンサ信号が照度センサから出力されたときに、照明装置を輝度Aよりも暗い輝度Bに制御し、かつ第1の照度レベルを超えて第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内のセンサ信号が出力された状態において照明装置を輝度Aに制御しているときに中間照度レベル範囲内のセンサ信号に続いて第1の照度レベル以下のセンサ信号が照度センサから出力され、その後に中間照度レベル範囲内のセンサ信号が再度出力されたときに、照明装置を輝度Bに制御する。
【0024】
したがって、請求項1記載の電子機器、および請求項7記載の照明装置の輝度制御方法によれば、照度センサの部位の照度が第1の照度レベル以下のときに照明装置を輝度Aに制御することで照明装置によって照明する部位を確実に視認させることができると共に、照度センサの部位の照度が第2の照度レベル以上のときに照明装置を輝度Bに制御することで消費電力を十分に低減することができるだけでなく、照明装置の輝度を変更するための専用の操作スイッチを設けることなく、かつ、煩雑な設定操作を要することなく、照度センサの部位の照度が第1の照度レベルを超えて第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の照度のときに、照明装置を利用者が所望の輝度に容易に切り替えることができる。これにより、電子機器の大型化や製造コストの高騰を招くことなく、電力消費量の低減、照明装置によって照明する部位についての視認性の向上を図ることができる。
【0025】
また、請求項2記載の電子機器、および請求項8記載の照明装置の輝度制御方法によれば、中間照度レベル範囲内のセンサ信号に続いて第1の照度レベル以下のセンサ信号が出力された時点から、中間照度レベル範囲内のセンサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、照明装置を輝度Bに制御することにより、例えば、照明器具を点灯させた屋内において電子機器を使用しているときに、照明器具と電子機器との間を、歩行者が通過したり、利用者の手が横切ったりすることで瞬間的な照度の低下が生じたとき(利用者が意図的に照度センサの部位を覆っていないとき)に、照明装置の輝度が切り替わってしまう事態や、照明器具を消灯してから所定時間経過後に照明器具を再点灯させたとき(利用者が意図的に照度センサの部位を覆っていないとき)に照明装置の輝度が切り替わってしまう事態を好適に回避することができる。
【0026】
また、請求項3記載の電子機器、および請求項9記載の照明装置の輝度制御方法では、第1の照度レベル以下のセンサ信号が照度センサから出力されたときに、照明装置を輝度Cに制御すると共に、第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上のセンサ信号が照度センサから出力されたときに、照明装置を輝度Cよりも明るい輝度Dに制御し、かつ第1の照度レベルを超えて第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内のセンサ信号が出力された状態において照明装置を輝度Cに制御しているときに中間照度レベル範囲内のセンサ信号に続いて第1の照度レベル以下のセンサ信号が照度センサから出力され、その後に中間照度レベル範囲内のセンサ信号が再度出力されたときに、照明装置を輝度Dに制御する。
【0027】
したがって、請求項3記載の電子機器、および請求項9記載の照明装置の輝度制御方法によれば、照度センサの部位の照度が第1の照度レベル以下のときに照明装置を輝度Cに制御することで消費電力を十分に低減することができると共に、照度センサの部位の照度が第2の照度レベル以上のときに照明装置を輝度Dに制御することで照明装置によって照明する部位を確実に視認させることができるだけでなく、照明装置の輝度を変更するための専用の操作スイッチを設けることなく、かつ、煩雑な設定操作を要することなく、照度センサの部位の照度が第1の照度レベルを超えて第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の照度のときに、照明装置を利用者が所望の輝度に容易に切り替えることができる。これにより、電子機器の大型化や製造コストの高騰を招くことなく、電力消費量の低減、および照明装置によって照明する部位についての視認性の向上を図ることができる。
【0028】
また、請求項4記載の電子機器、および請求項10記載の照明装置の輝度制御方法によれば、中間照度レベル範囲内のセンサ信号に続いて第1の照度レベル以下のセンサ信号が出力された時点から、中間照度レベル範囲内のセンサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、照明装置を輝度Dに制御することにより、例えば、照明器具を点灯させた屋内において電子機器を使用しているときに、照明器具と電子機器との間を、歩行者が通過したり、利用者の手が横切ったりすることで瞬間的な照度の低下が生じたとき(利用者が意図的に照度センサの部位を覆っていないとき)に、照明装置の輝度が切り替わってしまう事態や、照明器具を消灯してから所定時間経過後に照明器具を再点灯させたとき(利用者が意図的に照度センサの部位を覆っていないとき)に照明装置の輝度が切り替わってしまう事態を好適に回避することができる。
【0029】
さらに、請求項5記載の電子機器によれば、電子機器の表示部に配設されたバックライト、および電子機器の操作部に配設されたバックライトの少なくとも1つを備えて照明装置を構成したことにより、操作部の視認性が低下することで生じる誤操作や、表示部の視認性が低下することで生じる誤判読を確実に防止することができる。
【0030】
さらに、請求項6記載の電子機器によれば、照度センサの位置を示すセンサ位置表示を記したことにより、この種の装置の操作に不慣れな利用者に対しても、照明装置を所望の輝度に一層容易に切り替えさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】測定装置1(1A)の構成を示すブロック図である。
【図2】測定装置1(1A)の正面図である。
【図3】測定装置1におけるバックライト12,14の輝度制御方法について説明するための説明図である。
【図4】測定装置1におけるバックライト12,14の輝度制御方法について説明するための他の説明図である。
【図5】測定装置1Aにおけるバックライト12,14aの輝度制御方法について説明するための説明図である。
【図6】測定装置1Aにおけるバックライト12,14aの輝度制御方法について説明するための他の説明図である。
【図7】バックライト12,14の他の輝度制御方法について説明するための説明図である。
【図8】バックライト12,14aの他の輝度制御方法について説明するための説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、電子機器、および照明装置の輝度制御方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0033】
図1,2に示す測定装置1は、「電子機器」の一例であって、測定部2、照度センサ3、操作部4、表示部5、制御部6および記憶部7を備えて構成されている。測定部2は、制御部6の制御に従って測定対象体についての電気的パラメータ(電圧値、電流値および抵抗値等)を測定して、その測定結果を示す測定結果データD1を出力する。照度センサ3は、図2に示すように、測定装置1の筐体10における正面パネル(操作部4や表示部5が設けられた面)に設けられた受光窓を介して正面パネルの照度(測定装置1の周囲の明るさ)を検出して、検出結果をセンサ信号S2として制御部6に出力する。この場合、この測定装置1では、上記の受光窓の位置(すなわち、照度センサ3の位置)を利用者に認識させるための「LIGHT」との文字列からなるセンサ位置表示15が正面パネルに記されている。
【0034】
操作部4は、図1に示すように、スイッチ操作に応じて操作信号S1を出力する複数の操作スイッチ11と、各操作スイッチ11の背面側に配設されたバックライト12とを備えて構成されている。この場合、この測定装置1では、一例として、上記の操作スイッチ11におけるキートップが光透過性を有する樹脂材料で成形されると共に、各操作スイッチ11に割り当てられた機能を示す文字列や記号が、例えば印刷によってキートップにそれぞれ記されている。また、この測定装置1では、周囲が明るいときには、操作部4に照射される光(太陽光や、屋内に設置された照明器具等からの光など)によって各キートップに記された文字列や記号の判読が可能となり、周囲が暗いときには、バックライト12を所定の輝度で点灯させることで各操作スイッチ11のキートップ自体が点灯しているかのように見えて、割り当てられた機能を示す文字列や記号の判読が可能となる構成が採用されている。
【0035】
表示部5は、表示器13と、この表示器13の側方に配設されたバックライト14とを備えて構成されている。この場合、この測定装置1では、一例として、上記の表示器13が反射型液晶表示器(液晶パネルの背面に反射板が配設された表示器)で構成されて、測定装置1の周囲が明るいときには、表示部5に照射される光(太陽光や、屋内に設置された照明器具等からの光など)が反射板によって反射されて、この反射光によって表示画面を視認することが可能となり、測定装置1の周囲が暗いときには、バックライト14が所定の輝度で点灯させられることでバックライト14からの光によって表示画面を視認することが可能となるように構成されている。なお、前述したバックライト12、および上記のバックライト14は、「照明装置」の一例であって、本例の測定装置1では、LEDで構成されている。
【0036】
この場合、上記の反射型液晶表示器を備えた構成された表示器13に代えて、半透過型液晶表示器と、この半透過型液晶表示器の背面側に配設された面発光型のバックライト(一例として、ELP(エレクトロルミネセンスパネル))とを備えて構成された表示部(図示せず)を採用し、周囲が明るいときには、表示部に照射される光(太陽光や、屋内に設置された照明器具等からの光など)を消灯状態のバックライトによって反射することでこの反射光によって表示画面を視認させ、周囲が暗いときには、バックライトを点灯させることで表示画面を視認させる構成を採用することもできる。
【0037】
制御部6は、測定装置1を総括的に制御する。具体的には、制御部6は、操作部4(操作スイッチ11)からの操作信号S1に応じて測定装置1の各部の動作を制御する。また、制御部6は、測定部2を制御して測定対象体についての所定の測定処理を実行させると共に、測定部2から出力された測定結果データD1を記憶部7に記憶させる。さらに、制御部6は、照度センサ3から出力されるセンサ信号S2に基づいて筐体10における正面パネル(操作部4や表示部5の表面)の照度を特定すると共に、特定した照度と、制御用基準データD0とに基づいて、操作部4のバックライト12や表示部5のバックライト14に制御信号S3,S4を出力して、点灯状態、または消灯状態に制御する(輝度を変更させる制御の一例)。
【0038】
なお、この測定装置1では、一例として、点灯状態におけるバックライト12,14の輝度が「輝度A」に相当し、消灯状態におけるバックライト12,14の輝度(すなわち、輝度=0)が「輝度B」に相当する。この場合、上記の制御用基準データD0は、測定装置1の周囲の明るさ(上記の正面パネルの照度)に応じてバックライト12,14の点灯状態を制御するための基準値を特定可能な情報であって、具体的には、バックライト12,14を点灯させる照度レベル(点灯照度レベル:後述する照度レベルL1:図3,4参照)と、バックライト12,14を消灯させる照度レベル(消灯照度レベル:後述する照度レベルL2:図3,4参照)とを特定可能な情報で構成されている。記憶部7は、上記の制御用基準データD0や測定結果データD1を記憶する。
【0039】
この測定装置1の使用に際しては、操作部4のロータリースイッチ(操作スイッチ11)を操作して所望の測定項目(ファンクション)を選択すると共に、図示しない測定用プローブを測定対象体に接続した状態において電源スイッチ(操作スイッチ11)を操作して電源を投入する。この際には、測定部2が制御部6の制御に従って、選択された測定項目に対応する測定処理を実行して測定結果データD1を出力し、制御部6が、測定部2から出力された測定結果データD1を記憶部7に記憶させると共に、測定結果データD1に基づいて特定した測定値を表示部5に表示させる。
【0040】
この場合、この測定装置1では、操作部4や表示部5の視認性の向上、およびバックライト12,14による消費電力の低減を図るために、バックライト12,14を周囲の明るさに応じて点灯状態および消灯状態のいずれかに制御する構成が採用されている。具体的には、この測定装置1では、予め規定された照度レベル(「第1の照度レベル」の一例:以下「照度レベルL1」ともいう)以下の照度に対応するセンサ信号S2(第1の照度レベル以下のセンサ信号)が照度センサ3から出力されたときに、制御部6がバックライト12,14を点灯状態(輝度A)に制御すると共に、照度レベルL1よりも明るい所定の照度レベル(「第2の照度レベル」の一例:以下「照度レベルL2」ともいう)以上の照度に対応するセンサ信号S2(第2の照度レベル以上のセンサ信号)が照度センサ3から出力されたときに、制御部6がバックライト12,14を消灯状態(輝度B)に制御する。
【0041】
より具体的には、図3に示すように、制御部6は、照度センサ3から出力されたセンサ信号S2、および記憶部7に記憶されている制御用基準データD0に基づき、筐体10の正面パネルにおける照度センサ3の部位の照度が上記の照度レベルL2以上の照度であると判別したとき(操作部4や表示部5の視認性が確保される程度に十分に明るい状態)に、バックライト12,14を消灯状態に制御する。この際に、同図に示す時点t1a〜t1bの間や、時点t2a〜t2bの間のように、照度レベルL1よりも高いレベルにおいて照度センサ3の部位の照度がやや低くなったとしても、制御部6は、バックライト12,14を消灯状態に維持する。これにより、バックライト12,14の不要な点灯による電力の浪費が回避される。
【0042】
一方、同図に示す時点t3a〜t3bの間のように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(操作部4や表示部5の視認性が低下する程度に暗い状態:この例では、時点t3a)には、制御部6は、バックライト12,14を点灯状態に制御する。これにより、操作部4や表示部5の視認性が確保される。また、制御部6は、バックライト12,14を点灯状態に制御しているときに、同図に示す時点t4a〜t4bの間や、時点t5a〜t5bの間のように、照度レベルL2よりも低いレベルにおいて照度センサ3の部位の照度がやや高くなったとしても、バックライト12,14を点灯状態に維持する。しかしながら、バックライト12,14を点灯状態に制御しているときに、照度レベルL2以上の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(例えば、同図に示す時点t6a)には、制御部6は、バックライト12,14を消灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14の不要な点灯による電力の浪費が回避される。
【0043】
また、制御部6は、バックライト12,14を消灯状態に制御しているときに、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(例えば、同図に示す時点t6b)に、バックライト12,14を再び点灯状態に制御する。さらに、制御部6は、バックライト12,14を点灯状態に制御してから、予め設定された時間T(一例として、30秒)が経過したとき(この例では、時点t7)において、バックライト12,14を消灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14の不要な点灯による電力の浪費が回避される。また、制御部6は、上記の時間Tの経過後にバックライト12,14を消灯状態に制御した後に、操作部4の各操作スイッチ11のいずれかが操作され、かつ、その際に照度センサ3から出力されているセンサ信号S2の照度が照度レベルL1以下であるときに、バックライト12,14を再び点灯状態に制御する。これにより、操作部4や表示部5の視認性が確保される。
【0044】
また、この測定装置1では、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る範囲(「中間照度レベル範囲」の一例)内の照度のときに、バックライト12,14の輝度(点灯・消灯状態)を利用者が所望の状態に変更することができるように構成されている。具体的には、この測定装置1では、上記の「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2(中間照度レベル範囲内のセンサ信号)が照度センサ3から出力された状態においてバックライト12,14を「輝度A(点灯状態)」に制御しているときに「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力され、その後に「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が再度出力されたときに、バックライト12,14を「輝度B(消灯状態)」に制御する。
【0045】
より具体的には、図4に示すように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されていたことでバックライト12,14が点灯状態に制御されている状態において、同図に示す時点t11〜t12aのように、上記の「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(例えば、暗い屋内の照明器具を点灯させたとき)に、屋内の明るさに目が慣れるなどして、利用者が操作部4や表示部5を十分に視認できると判断したとき(バックライト12,14の点灯を不要と判断したとき)には、筐体10の正面パネルにおける照度センサ3の部位(前述したセンサ位置表示15によって示された部位)を一時的に手で覆う。
【0046】
この際には、照度センサ3の部位が手で覆われているときに照度センサ3への光の入射が阻止される結果、同図に示す時点t12a〜t12bのように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力され、その後に、照度センサ3の部位を手で覆うのを止めたとき(この例では、時点t12b)に、照度センサ3への光の入射が許容される結果、同図に示す時点t12b〜t13aのように、上記の「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される。これに応じて、本例の測定装置1における制御部6は、バックライト12,14を消灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14の不要な点灯による電力の消費が回避される。
【0047】
一方、例えば、利用者がバックライト12,14を消灯させたものの、操作部4や表示部5の視認性が十分ではないと判断したときには、照度センサ3の部位(前述したセンサ位置表示15によって示された部位)を一時的に手で覆う。この際には、照度センサ3の部位が手で覆われているときに照度センサ3への光の入射が阻止される結果、同図に示す時点t13a〜t13bのように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される。これに応じて、制御部6は、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力された時点t13aにおいて、バックライト12,14を直ちに点灯状態に制御する。この際には、例えば時点t13bにおいて照度センサ3の部位を手で覆うのを止めても、照度レベルL2以上の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されないため、バックライト12,14が点灯状態に維持される。これにより、操作部4や表示部5の視認性が確保される。
【0048】
この後、照度センサ3の部位が一時的に覆われることによって照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される都度、制御部6は、バックライト12,14の点灯・消灯状態を交互に切り替える。また、制御部6は、バックライト12,14を点灯状態に制御してから上記の時間Tが経過した時点において、バックライト12,14を消灯状態に制御する。
【0049】
このように、この測定装置1、および測定装置1におけるバックライト12,14の輝度制御方法では、照度レベルL1以下のセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたときに、バックライト12,14を「輝度A(本例では、点灯状態)」に制御すると共に、照度レベルL1よりも明るい照度レベルL2以上のセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたときに、バックライト12,14を「輝度A」よりも暗い「輝度B(本例では、消灯状態)」に制御し、かつ照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が出力された状態においてバックライト12,14を「の輝度A」に制御しているときに「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が照度センサ3から出力され、その後に「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力されたときに、バックライト12,14を「輝度B」に制御する。
【0050】
したがって、この測定装置1、および測定装置1におけるバックライト12,14の輝度制御方法によれば、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL1以下のときにバックライト12,14を点灯させることで操作部4や表示部5を確実に視認させることができると共に、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL2以上のときにバックライト12,14を消灯させることで消費電力を十分に低減することができるだけでなく、バックライト12,14を点灯・消灯させる専用の操作スイッチを設けることなく、かつ、煩雑な設定操作を要することなく、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る「中間照度レベル範囲」内の照度のときに、バックライト12,14を利用者が所望の輝度(点灯・消灯状態)に容易に切り替えることができる。これにより、測定装置1の大型化や製造コストの高騰を招くことなく、電力消費量の低減、および操作部4や表示部5の視認性の向上を図ることができる。
【0051】
また、この測定装置1によれば、表示部5に配設されたバックライト14、および操作部4に配設されたバックライト12を備えて「照明装置」を構成したことにより、操作部4の視認性が低下することで生じる誤操作や、表示部5の視認性が低下することで生じる誤判読を確実に防止することができる。
【0052】
さらに、この測定装置1によれば、照度センサ3の位置を示すセンサ位置表示15を筐体10に記したことにより、この種の装置の操作に不慣れな利用者に対しても、バックライト12,14を所望の輝度(点灯・消灯状態)に一層容易に切り替えさせることができる。
【0053】
次に、電子機器、および照明装置の輝度制御方法の他の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、上記の測定装置1と同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0054】
図1に示すように、測定装置1Aは、前述した測定装置1における操作部4に代えて、操作スイッチ11aと、この操作スイッチ11aの背面に配設されたバックライト12とを備えて構成された操作部4aを有すると共に、前述した測定装置1における表示部5に代えて、表示器13aと、この表示器13aの背面に配設されたバックライト14aとを備えて構成された表示部5aを有している。また、バックライト14aは、「照明装置」の他の一例であって、本例の測定装置1Aでは、ELPで構成されている。
【0055】
この測定装置1Aでは、一例として、各操作スイッチ11aやバックライト12が光透過性を有する1枚の樹脂パネル(化粧パネル)の背面側にそれぞれ配設されると共に、各操作スイッチ11aに割り当てられている機能を示す文字列や記号が記されたシートが、操作スイッチ11aおよびバックライト12と、上記の樹脂パネルとの間に配設されている。これにより、この測定装置1Aでは、バックライト12を消灯させた状態においては、各操作スイッチ11aに割り当てられている機能を示す文字列や記号が視認されず、バックライト12を点灯させた状態において、各操作スイッチ11aに割り当てられている機能を示す文字列や記号が上記の樹脂パネルを透して視認されるように構成されている。また、この測定装置1Aでは、上記の表示器13aが透過型液晶表示器で構成されており、バックライト14aを消灯させた状態においては、表示器13aに表示されている表示画面が視認されず、バックライト14aを点灯させた状態において、表示器13aに表示されている表示画面が視認されるように構成されている。
【0056】
この場合、上記の操作部4aや表示部5aでは、周囲が暗いときには、バックライト12,14aを低輝度で点灯させた状態においても、各操作スイッチ11aに割り当てられている機能を示す文字列や、表示器13aに表示されている表示画面を視認することができるが、周囲が明るいときには、バックライト12,14aを低輝度で点灯させた状態では文字列や表示画面の視認性が低下する。このため、この測定装置1Aでは、明るい環境下でも操作部4aの文字列や表示部5aの表示画面を十分に視認できるように高輝度のバックライト12,14aを備えて構成されている。また、この測定装置1Aでは、操作部4aや表示部5aの視認性の向上、およびおよびバックライト12,14aによる消費電力の低減を図るために、制御部6が、照度センサ3から出力されるセンサ信号S2、および制御用基準データD0に基づいて、バックライト12,14aの輝度を周囲の明るさに応じた輝度に変更する構成が採用されている。
【0057】
具体的には、この測定装置1Aでは、予め規定された照度レベル(低輝度点灯照度レベル:「第1の照度レベル」の一例:以下「照度レベルL1」ともいう)以下の照度に対応するセンサ信号S2(第1の照度レベル以下のセンサ信号)が照度センサ3から出力されたときに、制御部6がバックライト12,14aを予め規定された低輝度(「輝度C」の一例)での点灯状態に制御すると共に、照度レベルL1よりも明るい所定の照度レベル(高輝度点灯照度レベル:「第2の照度レベル」の一例:以下「照度レベルL2」ともいう)以上の照度に対応するセンサ信号S2(第2の照度レベル以上のセンサ信号)が照度センサ3から出力されたときに、制御部6がバックライト12,14aを予め規定された高輝度(「輝度D」の一例)での点灯状態に制御する。
【0058】
より具体的には、図5に示すように、制御部6は、照度センサ3から出力されたセンサ信号S2、および記憶部7に記憶されている制御用基準データD0に基づき、筐体10の正面パネルにおける照度センサ3の部位の照度が上記の照度レベルL1以下であると判別したとき(バックライト12,14aを高輝度で点灯させなくても操作部4aや表示部5aの視認性が確保される程度に暗い状態)に、バックライト12,14aを予め規定された低輝度での点灯状態に制御する。この際に、同図に示す時点t21a〜t21bの間や、時点t22a〜t22bの間のように、照度レベルL2よりも低いレベルにおいて照度センサ3の部位の照度がやや高くなったとしても、制御部6は、バックライト12,14aを低輝度での点灯状態に維持する。これにより、バックライト12,14aが不要に高輝度で点灯させられることによる電力の浪費が回避される。
【0059】
一方、同図に示す時点t23a〜t23bの間のように、照度レベルL2以上の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(バックライト12,14aを低輝度で点灯させた状態においては操作部4aや表示部5aの視認性が低下する程度に明るい状態:この例では、時点t23a)には、制御部6は、バックライト12,14aを予め規定された高輝度での点灯状態に制御する。これにより、操作部4aや表示部5aの視認性が確保される。また、制御部6は、バックライト12,14aを高輝度での点灯状態に制御しているときに、同図に示す時点t24a〜t24bの間や、時点t25a〜t25bの間のように、照度レベルL1よりも高いレベルにおいて照度センサ3の部位の照度がやや低くなったとしても、バックライト12,14aを高輝度での点灯状態に維持する。しかしながら、バックライト12,14aを高輝度での点灯状態に制御しているときに、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(例えば、同図に示す時点t26a)には、制御部6は、バックライト12,14aを低輝度での点灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14aが不要に高輝度で点灯させられることによる電力の浪費が回避される。
【0060】
また、制御部6は、バックライト12,14aを低輝度での点灯状態に制御しているときに、照度レベルL2以上の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(例えば、同図に示す時点t26b)に、バックライト12,14aを再び高輝度での点灯状態に制御する。さらに、制御部6は、バックライト12,14aを高輝度での点灯状態に制御した時点(輝度を変更した時点)から、予め設定された時間T(一例として、30秒)が経過する前に照度レベルL1以下の照度が検出されなかったとき(この例では、時点t27)に、バックライト12,14aを消灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14aが不要に高輝度で点灯させられることによる電力の浪費が回避される。
【0061】
さらに、制御部6は、上記の時間Tの経過後にバックライト12,14aを消灯状態に制御した後に、操作部4aの各操作スイッチ11aのいずれかが操作されたときに、照度センサ3から出力されているセンサ信号S2の照度が照度レベルL2以上であるときには、バックライト12,14aを高輝度での点灯状態に制御し、照度センサ3から出力されているセンサ信号S2の照度が照度レベルL2を下回っているときには、バックライト12,14aを低輝度での点灯状態に制御する。これにより、操作部4aや表示部5の視認性が確保される。なお、制御部6は、バックライト12,14aを低輝度での点灯状態に制御した際にも、その時点(輝度を変更した時点)から、無操作状態で上記の時間Tが経過したときに、バックライト12,14aを消灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14aの不要な点灯による電力の浪費が回避される。
【0062】
また、この測定装置1Aでは、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る範囲(「中間照度レベル範囲」の一例)内の照度のときに、バックライト12,14aの輝度を利用者が所望の輝度に変更することができるように構成されている。具体的には、この測定装置1Aでは、上記の「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が照度センサ3から出力された状態においてバックライト12,14aを「輝度C(低輝度)」での点灯状態に制御しているときに「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が照度センサ3から出力され、その後に「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力されたときに、バックライト12,14aを「輝度D(高輝度)」での点灯状態に制御する。
【0063】
より具体的には、図6に示すように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されていたことでバックライト12,14aが低輝度での点灯状態に制御されている状態において、同図に示す時点t31〜t32aのように、上記の「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたとき(例えば、暗い屋内において照明器具を点灯させたとき)に、利用者が操作部4aや表示部5aの視認性が低いと判断したときには、筐体10の正面パネルにおける照度センサ3の部位(前述したセンサ位置表示15によって示された部位)を一時的に手で覆う。
【0064】
この際には、照度センサ3の部位が手で覆われているときに照度センサ3への光の入射が阻止される結果、同図に示す時点t32a〜t32bのように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力され、照度センサ3の部位を手で覆うのを止めたとき(この例では、時点t32b)に、照度センサ3への光の入射が許容される結果、同図に示す時点t32b〜t33aのように、上記の「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される。これに応じて、本例の測定装置1Aにおける制御部6は、バックライト12,14aを高輝度での点灯状態に制御する。これにより、操作部4aや表示部5aの視認性が確保される。
【0065】
一方、例えば、利用者がバックライト12,14aを高輝度で点灯させなくても操作部4aや表示部5aを十分に視認できると判断したときには、照度センサ3の部位(前述したセンサ位置表示15によって示された部位)を一時的に手で覆う。この際には、照度センサ3の部位が手で覆われているときに照度センサ3への光の入射が阻止される結果、同図に示す時点t33a〜t33bのように、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される。これに応じて、制御部6は、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力された時点t33aにおいて、バックライト12,14aを直ちに低輝度での点灯状態に制御する。この際には、例えば時点t33bにおいて照度センサ3の部位を手で覆うのを止めても、照度レベルL2以上の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されないため、バックライト12,14aが低輝度での点灯状態に維持される。これにより、バックライト12,14aが不要に高輝度で点灯させられることによる電力の浪費が回避される。
【0066】
この後、照度センサ3の部位が一時的に覆われることによって照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される都度、制御部6は、バックライト12,14aの輝度を高輝度および低輝度に交互に切り替える。また、制御部6は、バックライト12,14aを低輝度での点灯状態に制御した時点、または、低輝度での点灯状態に制御した時点(すなわち、輝度を変更した時点)から上記の時間Tが経過した時点において、バックライト12,14aを消灯状態に制御する。これにより、バックライト12,14aの不要な点灯による電力の浪費が回避される。
【0067】
このように、この測定装置1A、および測定装置1Aにおけるバックライト12,14aの輝度制御方法では、照度レベルL1以下のセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたときに、バックライト12,14aを「輝度C」に制御すると共に、照度レベルL1よりも明るい照度レベルL2以上のセンサ信号S2が照度センサ3から出力されたときに、バックライト12,14aを「輝度C」よりも明るい「輝度D」に制御し、かつ照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が出力された状態においてバックライト12,14aを「輝度C」に制御しているときに「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が照度センサ3から出力され、その後に「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力されたときに、バックライト12,14aを「輝度D」に制御する。
【0068】
したがって、この測定装置1A、および測定装置1Aにおけるバックライト12,14aの輝度制御方法によれば、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL1以下のときにバックライト12,14aを低輝度で点灯させることで消費電力を十分に低減することができると共に、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL2以上のときにバックライト12,14aを高輝度で点灯させることで操作部4aや表示部5aを確実に視認させることができるだけでなく、バックライト12,14aの輝度を変更するための専用の操作スイッチを設けることなく、かつ、煩雑な設定操作を要することなく、照度センサ3の部位の照度が照度レベルL1を超えて照度レベルL2を下回る「中間照度レベル範囲」内の照度のときに、バックライト12,14aを利用者が所望の輝度に容易に切り替えることができる。これにより、測定装置1Aの大型化や製造コストの高騰を招くことなく、電力消費量の低減、および操作部4aや表示部5aの視認性の向上を図ることができる。
【0069】
また、この測定装置1Aによれば、表示部5aに配設されたバックライト14a、および操作部4aに配設されたバックライト12の少なくとも1つを備えて「照明装置」を構成したことにより、操作部4aの視認性が低下することで生じる誤操作や、表示部5aの視認性が低下することで生じる誤判読を確実に防止することができる。
【0070】
さらに、この測定装置1Aによれば、照度センサ3の位置を示すセンサ位置表示15を記したことにより、この種の装置の操作に不慣れな利用者に対しても、バックライト12,14aを所望の輝度に一層容易に切り替えさせることができる。
【0071】
なお、「電子機器」の構成、および「照明装置の輝度制御方法」は、上記の測定装置1(1A)の構成、および測定装置1(1A)におけるバックライト12,14(14a)の輝度制御方法に限定されない。
【0072】
例えば、前述した測定装置1(1A)においては、例えば、照明器具を点灯させているにも拘わらず、やや暗い屋内において使用しているときに、照明器具と測定装置1(1A)との間を歩行者が通過する度に(利用者が照度センサ3の部位を意図的に覆っていないにも拘わらず、瞬間的に、照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力される度に)、バックライト12,14(14a)が点灯状態および消灯状態(高輝度での点灯状態、および低輝度での点灯状態)に交互に切り替わってしまうおそれがある。また、照明器具を点灯させているにも拘わらず、やや暗い屋内において使用しているときに、照明器具を消灯して、その後に、所定時間の経過後に照明器具を再点灯させたときに(利用者が照度センサ3の部位を意図的に覆っていないにも拘わらず、ある程度長い時間に亘って照度レベルL1以下の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されるときに)バックライト12,14(14a)が点灯状態から消灯状態に切り替わってしまう(高輝度での点灯状態から低輝度での点灯状態に切り替わってしまう)おそれもある。
【0073】
したがって、このような事態が生じるのを回避するために、測定装置1においては、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点から、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、バックライト12,14を「輝度B」に制御するように構成するのが好ましい。また、測定装置1Aにおいては、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点から、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、バックライト12,14aを「輝度D」に制御するように構成するのが好ましい。
【0074】
具体的には、測定装置1においては、図7に示すように、「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されている状態においてバックライト12,14を「輝度A(点灯状態)」に制御しているときに、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点t41aから、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点t41bまでの時間が予め規定された時間(例えば、0.5秒)よりも短いときや、中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点t42aから、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点t42bまでの時間が予め規定された時間(例えば、2秒)よりも長いときには、バックライト12,14を「輝度A(点灯状態)」に維持すると共に、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点t43aから、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点t43bまでの時間が予め規定された時間範囲(この例では、0.5秒以上2秒以下の範囲)の時間のときに、バックライト12,14を「輝度B(消灯状態)」に制御する。
【0075】
また、測定装置1Aにおいては、図8に示すように、「中間照度レベル範囲」内の照度に対応するセンサ信号S2が照度センサ3から出力されている状態においてバックライト12,14aを「輝度C(低輝度での点灯状態)」に制御しているときに、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点t51aから、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点t51bまでの時間が予め規定された時間(例えば、0.5秒)よりも短いときや、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点t52aから、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点t52bまでの時間が予め規定された時間(例えば、2秒)よりも長いときには、バックライト12,14aを「輝度C(低輝度での点灯状態)」に維持すると共に、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2に続いて照度レベルL1以下のセンサ信号S2が出力された時点t53aから、「中間照度レベル範囲」内のセンサ信号S2が再度出力される時点t53bまでの時間が予め規定された時間範囲(この例では、0.5秒以上2秒以下の範囲)の時間のときに、バックライト12,14aを「輝度D(高輝度での点灯状態)」に制御する。
【0076】
このような構成を採用することにより、例えば、照明器具を点灯させた屋内において測定装置1(1A)を使用しているときに、照明器具と測定装置1(1A)との間を、歩行者が通過したり、利用者の手が横切ったりすることで瞬間的な照度の低下が生じたとき(利用者が意図的に照度センサ3の部位を覆っていないとき)に、バックライト12,14(14a)の輝度が切り替わってしまう事態や、照明器具を消灯してから所定時間経過後に照明器具を再点灯させたとき(利用者が意図的に照度センサ3の部位を覆っていないとき)にバックライト12,14(14a)の輝度が切り替わってしまう事態を好適に回避することができる。
【0077】
また、操作部4(4a)および表示部5(5a)の双方に「照明装置」としてのバックライト12,14(14a)を設けた測定装置1(1A)を例に挙げて説明したが、「操作部」および「表示部」のいずれか一方だけに「照明装置(バックライト)」を設けて、その輝度を制御する構成を採用することもできる。さらに、「電子機器」は、上記の測定装置1(1A)のような「測定装置」に限定されず、携帯電話、AV機器、リモートコントローラ、および携帯ゲーム機等の各種電子機器において、上記の測定装置1(1A)における「照明装置の輝度制御方法」と同様の制御方法を実行させる構成を採用することができる。
【符号の説明】
【0078】
1,1A 測定装置
2 測定部
3 照度センサ
4,4a 操作部
5,5a 表示部
6 制御部
7 記憶部
10 筐体
11,11a 操作スイッチ
12,14,14a バックライト
13,13a 表示器
15 センサ位置表示
D0 制御用基準データ
L1,L2 照度レベル
S1 操作信号
S2 センサ信号
S3,S4 制御信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明装置と、照度センサと、当該照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて前記照明装置の輝度を制御する制御部とを備えた電子機器であって、
前記制御部は、第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Aに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Aよりも暗い輝度Bに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Aに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する電子機器。
【請求項2】
前記制御部は、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
照明装置と、照度センサと、当該照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて前記照明装置の輝度を制御する制御部とを備えた電子機器であって、
前記制御部は、第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Cに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Cよりも明るい輝度Dに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Cに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
前記照明装置は、当該電子機器の表示部に配設されたバックライト、および当該電子機器の操作部に配設されたバックライトの少なくとも1つを備えて構成されている請求項1から4のいずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記照度センサの位置を示すセンサ位置表示が記されている請求項1から5のいずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて照明装置の輝度を制御する照明装置の輝度制御方法であって、
第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Aに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Aよりも暗い輝度Bに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Aに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する照明装置の輝度制御方法。
【請求項8】
前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Bに制御する請求項7記載の照明装置の輝度制御方法。
【請求項9】
照度センサから出力されたセンサ信号に基づいて照明装置の輝度を制御する照明装置の輝度制御方法であって、
第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を輝度Cに制御すると共に、前記第1の照度レベルよりも明るい第2の照度レベル以上の前記センサ信号が前記照度センサから出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Cよりも明るい輝度Dに制御し、かつ前記第1の照度レベルを超えて前記第2の照度レベルを下回る中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が出力された状態において前記照明装置を前記輝度Cに制御しているときに当該中間照度レベル範囲内の当該センサ信号に続いて当該第1の照度レベル以下の前記センサ信号が前記照度センサから出力され、その後に前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力されたときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する照明装置の輝度制御方法。
【請求項10】
前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号に続いて前記第1の照度レベル以下の前記センサ信号が出力された時点から、前記中間照度レベル範囲内の前記センサ信号が再度出力される時点までの時間が予め規定された時間範囲内のときに、前記照明装置を前記輝度Dに制御する請求項9記載の照明装置の輝度制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−252236(P2012−252236A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125907(P2011−125907)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(000227180)日置電機株式会社 (982)
【Fターム(参考)】