説明

電子機器、電子機器の動作方法およびプログラム

【課題】ハードウェアの構成によっては、利便性が低くなるという問題を解決することが可能な電子機器を提供する。
【解決手段】接続検出部305は、ハードウェアの構成を検出する。動作用メモリ307は、携帯端末の動作を規定する複数の規定情報を記憶する。制御部309は、接続検出部305の検出結果に応じて、複数の規定情報のいずれかを選択し、その選択した規定情報に従って動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハードウェアの構成が変化する電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機などの電子機器には、ハードウェアの構成が変化するものがある。例えば、特許文献1に記載の携帯端末装置では、操作キーを有する筐体と、スピーカおよびマイクを有する本体部とを備え、その筐体と本体部が分離可能な構成となっている。特許文献1に記載の携帯端末装置では、ユーザは、操作キーに対する操作を必要としない場合、本体部を筐体から分離して、本体部のみを用いて通話を行うことが可能になるので、携帯性に優れている。
【0003】
また、近年、日本国内の携帯電話市場では、従来の携帯電話機(以下、既存携帯機)とは別に、携帯電話機の機能と携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)の機能とを融合させたスマートフォンのシェアが伸びている。
【0004】
既存携帯機とスマートフォンとには、概観や入力手段などにそれぞれ特徴があり、ユーザは、嗜好に応じて既存携帯機とスマートフォンとを選択することが多い。
【0005】
スマートフォンは、例えば、主要な入力手段としてタッチパネルを有し、テンキーなどのキー入力手段は備えていないか、または、キー入力手段のキーの数が少ない構成であったり、タッチパネルの代わりにアルファベットキーを有するキー入力手段を備えていたりする。それに対して、既存携帯機は、主要な入力手段としてテンキーを有し、テンキー以外のキーは少なく、タッチパネルを備えていないことが多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−160891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の技術を用いて、ハードウェアの構成を変化させることを可能にすることで、既存携帯機とスマートフォンとを両立可能とする電子機器を構成することができる。例えば、タッチパネルを有するパーツとテンキーを有するパーツとを分離可能な電子機器に、携帯電話機の機能と携帯情報端末の機能を設ければ、既存携帯機とスマートフォンとを両立可能な電子機器を構成することができる。
【0008】
しかしながら、ハードウェアの構成を変化させることを可能にしただけでは、ハードウェアの構成によっては、電子機器の利便性が低くなることがある。例えば、電子機器の機能によっては、正常に動作させるためにはテンキーなどの特定の入力手段からの入力が必要である場合や、特定の入力手段からの入力があると、正常な動作の妨げとなる場合がある。なお、この問題は、既存携帯機とスマートフォンとを両立可能な電子機器に限らず、ハードウェアの構成を変化させることが可能な電子機器一般で発生する。
【0009】
本発明の目的は、上記の課題である、ハードウェアの構成によっては、利便性が低くなるという問題を解決することが可能な電子機器、電子機器の動作方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明による電子機器は、ハードウェアの構成が変化する電子機器であって、前記電子機器の動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部と、前記ハードウェアの構成を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に応じて、前記複数の規定情報のいずれかを選択し、当該選択した規定情報に従って動作する制御部と、を有する。
【0011】
また、本発明による電子機器の動作方法は、動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部を含み、ハードウェアの構成が変化する電子機器の動作方法であって、前記ハードウェアの構成を検出し、前記検出された構成に応じて、前記複数の規定情報のいずれかを選択し、前記選択した規定情報に従って動作する。
【0012】
また、本発明によるプログラムは、ハードウェアの構成が変化する電子機器の動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部に接続されたコンピュータに、前記ハードウェアの構成を検出し、前記検出された構成に応じて、前記複数の規定情報のいずれかを選択し、前記選択した規定情報に従って前記電子機器を動作させる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ハードウェアの構成が変化しても、利便性を確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本体部および付属部が分離している状態の携帯端末の概観の一例を示す図である。
【図2】本体部および付属部が結合している状態の携帯端末の概観の一例を示す図である。
【図3】携帯端末の機能的な構成の一例を示す図である。
【図4】携帯端末の動作の一例を説明するためのフローチャートである。
【図5】携帯端末の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図6】携帯端末の動作の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図7】本体部および付属部が結合している状態の携帯端末の概観の他の例を示す図である。
【図8】携帯端末の機能的な構成の他の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、同じ機能を有するものには同じ符号を付け、その説明を省略する場合がある。
【0016】
図1および図2は、本発明の第1の実施形態である携帯端末の概観を示す図である。図1および図2において、携帯端末100は、互いに着脱可能なハードウェアである本体部101および付属部102を有する。なお、図1は、本体部101および付属部102が分離した携帯端末100の正面および側面が示され、図2は、本体部101および付属部102が結合した携帯端末100の正面および側面が示されている。
【0017】
本体部101は、接続部101Aと、タッチパネル101Bとを有し、付属部102は、接続部102Aと、キー入力部102Bとを有する。
【0018】
接続部101Aおよび102Aは、本体部101および付属部102を着脱可能にする部材である。
【0019】
接続部101Aおよび102Aが接続されることで、本体部101および付属部102が接続される。本実施形態では、接続部101Aおよび102Aが物理的に接続されることで、本体部101および付属部102は、物理的に接続されるだけでなく、電気的かつ通信可能に接続することができる。例えば、接続部101Aおよび102Aが接続されている場合、接続部101Aおよび102Aを介して本体部101から付属部102に電力を供給したり、接続部101Aおよび102Aを介して付属部102から本体部101に、キー入力部102Bに対する操作内容などを通知するための通信を行ったりすることができる。
【0020】
本体部101および付属部102を通信可能に接続するための接続部101Aおよび102Aの接続インターフェースは、特に限定されない。例えば、接続インターフェースは、携帯端末100に独自のインターフェースでもよいし、USB(Universal Serial Bus)インターフェースのような汎用インターフェースでもよい。接続インターフェースがUSBインターフェースの場合、本体部101がホスト、付属部102がデバイスの関係となる。
【0021】
以上のような形態とすることで、携帯端末100は、本体部101および付属部102を着脱することで、ハードウェアの構成を変化させることができる。つまり、携帯端末100は、本体部101のみの構成と、本体部101および付属部102の両方を有する構成とに変化させることができる。
【0022】
なお、本体部101および付属部102が接続されている場合、携帯端末100は、図1および図2では、ストレート型となる形態になっているが、実際には、本体部101および付属部102の表面を合わせるように折り畳むことが可能な折り畳み型でもよい。また、携帯端末100は、本体部101および付属部102の接続時に、本体部101および付属部102をマグネットや筐体構造などを用いて支持するための支持機構を有していてもよい。
【0023】
図3は、携帯端末100の機能的な構成を示す図である。図3において、携帯端末100は、アンテナ301と、無線送受信部302と、操作部303と、表示部304と、接続検出部305と、近距離無線通信部306と、動作用メモリ307と、保持用メモリ308と、制御部309とを有する。なお、本実施形態では、アンテナ301〜制御部309は、全て本体部101に備わっているものとする。
【0024】
アンテナ301は、変調された電波の送受信を行う。
【0025】
無線送受信部302は、アンテナ301を介して無線通信を行う無線部である。例えば、無線送受信部302は、アンテナ301が受信した電波を復調して復調信号として制御部309に出力する。また、無線送受信部302は、制御部309からのデジタル信号を変調し、その変調したデジタル信号を電波としてアンテナ301から送信する。
【0026】
操作部303は、ユーザにて操作され、その操作内容に応じた情報を受け付ける。例えば、操作部303は、電話通話を行う際における通話先の電話番号、電子メールの内容を示すテキスト情報、電子メールのアドレスを管理するアドレス帳の内容を示すアドレス帳情報、携帯端末100に備わった各種機能の設定を行う設定情報などを受け付ける。
【0027】
表示部304は、種々の情報を表示する。例えば、表示部304は、電話通話の発着信時の通話先の電話番号、操作部303が受け付けた各種情報、送受信する電子メールの内容、携帯端末100に備わった各種機能を実行するためのメニュー情報などを表示する。
【0028】
なお、本実施形態では、操作部303および表示部304は、図1および図2で示したタッチパネル101Bを構成する。
【0029】
接続検出部305は、携帯端末のハードウェアの構成を検出する検出部である。本実施形態では、接続検出部305は、携帯端末100のハードウェアの構成として、本体部101および付属部102の接続状態を検出する。接続状態は、本体部101および付属部102が通信可能に接続されているか否かを示してもよいし、本体部101および付属部102が電気的に接続されているか否かを示してもよいし、本体部101および付属部102が物理的に接続されているか否かを示してもよい。
【0030】
近距離無線通信部306は、Wireless・LAN(WLAN)やBluetooth(BT)などの近距離無線通信方式で無線通信を行う。本実施形態では、近距離無線通信部306は、携帯端末100とは別の外部機器(図示せず)と無線通信を行うことを想定しているが、付属部102が近距離無線通信部306と同じ近距離無線通信方式の無線通信を行う構成を有していれば、付属部102と無線通信を行ってもよい。
【0031】
また、付属部102が近距離無線通信部306と同じ近距離無線通信方式の無線通信を行う構成を有している場合、近距離無線通信部306は、付属部102と通信可能か否かを検出することで、本体部101および付属部102が通信可能に接続されているか否かを示す接続状態を携帯端末100のハードウェアの構成として検出してもよい。
【0032】
この場合、携帯端末100のハードウェアの構成として、本体部101および付属部102が通信可能に接続されているか否かを示す接続状態だけが必要であれば、近距離無線通信部306がハードウェアの構成を検出する検出部の役割を果たすので、接続検出部305はなくてもよい。また、接続部101Aおよび102Aを取り除き携帯端末100を、本体部101および付属部102が物理的には常に分離されているセパレート型としてもよいし、マグネットや筐体構造によって本体部101および付属部102を物理的には接続できる一体型としてもよい。
【0033】
動作用メモリ307は、記憶部の一例である。動作用メモリ307は、CPU(Central Processing Unit)などのコンピュータにて読み取り可能な記録媒体であり、コンピュータの動作を規定するプログラムを記録するとともに、コンピュータの動作時のワークエリアとして使用される。また、動作用メモリ307は、プログラムとは別の固定データなどを格納してもよい。なお、プログラムは、複数あるものとする。
【0034】
本実施形態では、動作用メモリ307は、プログラムとして、共通プログラム(共通PG)、プログラムA(PG−A)およびプログラムB(PG−B)を記録しているものとする。
【0035】
共通プログラムは、動作がハードウェアの構成に影響されない機能を実現するためのプログラムであり、例えば、OSに依存しないBIOSなどである。プログラムAおよびBは、動作がハードウェアの構成に影響される機能を実現するためのプログラムであり、例えば、OSおよびアプリケーションプログラムである。
【0036】
以下では、プログラムAは、本体部101および付属部102が接続されていない場合に適しているプログラムであるとする。このようなプログラムとしては、Android(登録商標)OSのようなスマートフォン用のOSと、そのスマートフォン用のOS上で動作するアプリケーションプログラムなどが挙げられる。
【0037】
また、プログラムBは、本体部101および付属部102が接続されている場合に適しているものとする。このようなプログラムとしては、既存電話機用のOSやパーソナルコンピュータ用のOSと、それらのOS上で動作するアプリケーションプログラムなどが挙げられる。
【0038】
保持用メモリ308は、受信済み、送信済みおよび作成中などの電子メール、アドレス帳、カメラで撮影された撮像データなどの画像データのようなユーザデータを保持する。
【0039】
なお、動作用メモリ307と保持用メモリ308の一部は、物理的に同一の記録媒体の異なる記録領域で実現されることが一般的である。また、保持用メモリ308は、プログラムごとに、そのプログラムが使用できる領域が決定されていてもよい。
【0040】
制御部309は、CPUなどのコンピュータとその周辺回路で構成され、動作用メモリ307からプログラムを読み取り、その読み取ったプログラムを実行して、携帯端末100の各部を制御する制御動作を実行する。
【0041】
例えば、制御部309は、接続検出部305で検出されたハードウェアの構成に応じて、動作用メモリ307内のプログラムのいずれかを選択し、その選択したプログラムを実行して制御動作を行う。なお、選択されるプログラムは、複数あってもよい。
【0042】
制御動作としては、無線送受信部302で復調された復調信号から、電話通信の着呼を検出して着信通知を行ったり、音声信号やデジタルデータ信号に対する情報処理を行ったりする動作が挙げられる。制御部309がこのような制御動作を行うことで、音声通話機能、メール送受信機能およびサーバ接続機能などの種々の機能が実現される。
【0043】
次に携帯端末100の動作を説明する。
【0044】
図4は、携帯端末100の動作を説明するためのフローチャートである。以下では、携帯端末100の本体部101の動作をリセットするリセット動作が行われ、その後、本体部101が動作を再開する際のリセット解除動作が行われた際の携帯端末100の動作を説明する。なお、リセット動作は、例えば、本体部101または携帯端末100全体をシャットダウンするような動作であり、リセット解除動作は、本体部101または携帯端末100全体を起動する動作などである。
【0045】
先ず、リセット解除動作が行われた場合、制御部309は、動作用メモリ307から共通プログラムを読み取り、その読み取った共通プログラムを実行する(ステップST41)。
【0046】
制御部309は、実行した共通プログラムに従って動作し、接続検出部305から、本体部101および付属部102の接続状態を受け取るまたは取り出す。そして、制御部309は、接続状態を確認して、本体部101および付属部102が通信可能に接続されているか否かを判断する(ステップST42)。
【0047】
本体部101および付属部102が接続されていない場合、制御部309は、動作用メモリ307からプログラムAを読み取り、その読み取ったプログラムAを実行して、プログラムAに従った動作を行う(ステップST43)。
【0048】
一方、本体部101および付属部102が接続されている場合、制御部309は、動作用メモリ307からプログラムBを読み取り、その読み取ったプログラムBを実行して、プログラムBに従った動作を行う(ステップST44)。
【0049】
以上説明したように本実施形態によれば、ハードウェアの構成に応じて動作を規定するプログラムが選択されるので、ハードウェアの構成が変化しても、利便性を確保することが可能になる。
【0050】
また、ハードウェアとして本体部101および付属部102を備え、本体部101はタッチパネル101Bを有し、付属部102がキー入力部102Bを備えているので、本体部101および付属部102を着脱することで、携帯端末100を既存携帯機としてもスマートフォンとしても利用することができる。なお、本体部101と付属部102との接続を切断して、本体部101だけを保持することで、既存のスマートフォンと同等な携帯性の確保が可能となる。
【0051】
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
【0052】
なお、本実施形態の携帯端末100の構成は、図3で示した構成と同じであるとする。
【0053】
本体部101および付属部102を接続するための接続インターフェースとして、USBインターフェースや、Wireless・LANやBlueToothなどの無線インターフェースが利用される場合、本体部101および付属部102を通信可能とするためには、制御部309は、OSに組み込まれたデバイスドライバを使用しなければならないことがある。このため、制御部309は、BIOSなどの共通プログラムに従って動作していては、本体部101および付属部102の接続状況の検出が困難なことがある。
【0054】
そこで、本実施形態では、制御部309は、プログラムAおよびBのうちの所定のプログラムを実行して、その所定のプログラムに従って動作して、本体部101(制御部309)を付属部102と通信可能に接続するための接続処理を実行する。その後、制御部309は、接続処理が成功しても失敗しても、接続処理が終了してから、接続検出部305に接続状態を検出させる。
【0055】
図5は、本実施形態の携帯端末100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0056】
先ず、リセット解除動作が行われた場合、制御部309は、動作用メモリ307から共通プログラムを読み取り、その読み取った共通プログラムを実行する(ステップST51)。
【0057】
制御部309は、実行した共通プログラムに従って動作し、動作用メモリ307または保持用メモリ308に予め記憶されている接続フラグを確認する(ステップST52)。
【0058】
接続フラグは、本体部101と付属部102の接続状態を示す情報であり、本体部101および付属部102が通信可能に接続されている場合には、ONを示し、本体部101および付属部102が通信可能に接続されていない場合には、OFFを示す。また、リセット解除動作時には、接続フラグは、初期状態としてOFFを示しているものとする。なお、接続フラグは、動作用メモリ307または保持用メモリ308の記録領域のうち、リセット動作が行われても情報が保持される領域に記憶される。
【0059】
接続フラブがOFFの場合、制御部309は、動作用メモリ307からプログラムAを読み取り、その読み取ったプログラムAを実行する(ステップST53)。そして、制御部309は、プログラムAに従って動作して接続処理を実行し、その後、接続検出部305から、本体部101および付属部102の接続状態を受け取るまたは取り出す。そして、制御部309は、接続状態を確認して、本体部101および付属部102が通信可能に接続されているか否かを判断する(ステップST54)。
【0060】
本体部101および付属部102が接続されていない場合、制御部309は、接続フラグをOFFのままにして(ステップST55)、プログラムAに従った動作を継続する。
【0061】
一方、本体部101および付属部102が接続されている場合、制御部309は、接続フラグをONにして(ステップST56)、プログラムAおよび共通プログラムを終了して共通プログラムを再び実行するソフトリセット処理を行う(ステップST57)。
【0062】
ソフトリセット処理により、制御部309は、ステップST51の処理に戻り、その後、ステップS52にて接続フラグがONを示していることを確認した場合、制御部309は、動作用メモリ307からプログラムBを読み取り、その読み取ったプログラムBを実行する(ステップST58)。
【0063】
その後、制御部309は、プログラムBに従った動作を行い、接続フラグを初期状態(OFF)に戻し(ステップST55)、プログラムBに従った動作を継続する。
【0064】
なお、接続フラグの初期状態をONにすることで、リセット解除動作後にプログラムBが最初に起動されるようにしてもよい。
【0065】
以上説明したように本実施形態では、OSを含むプログラムAまたはBが実行され接続処理が行われた後に、ハードウェアの構成が検出されるので、ハードウェアの構成をより確実に検出することが可能になる。
【0066】
次に本発明の第3の実施形態について説明する。
【0067】
本実施形態では、付属部102がメモリ(図示せず)を有する。本メモリは、規定情報を記憶する記憶部に含まれる記憶装置であり、複数の規定情報のいずれかを記憶する。以下では、付属部102のメモリは、プログラムBを記録しているものとする。なお、本体部101および付属部102の接続インターフェースは、USBインターフェースであるとする。この場合、付属部102は、USBメモリとしても機能する。
【0068】
また、本体部101および付属部102が接続されている場合、制御部309は、付属部102に記録されたプログラムBを読み取り、その読み取ったプログラムBを実行し、プログラムBに従って携帯端末100の各部を制御する制御動作を実行する。
【0069】
図6は、本実施形態の携帯端末100の動作を説明するためのフローチャートである。
【0070】
図6では、図5に対してステップST61の処理が追加されている。
【0071】
ステップST54において本体部101および付属部102が接続されていないと判断した場合、制御部309は、ステップST61を実行する。
【0072】
ステップST61では、制御部309は、接続部101Aおよび接続部101Bを介して付属部102からプログラムBを取得して動作用メモリ307に格納する。その後、制御部309は、ステップST56の処理を実行する。
【0073】
本実施形態では、本体部101および付属部102が接続されている状態に適したプログラムBが付属部102に記録され、本体部101および付属部102が接続されているときには、付属部102に記録されたプログラムBに従って動作するので、接続状態に適した動作をより確実に実行することが可能になる。
【0074】
次に本発明の他の実施形態について説明する。
【0075】
付属部102は、第1〜第3の実施形態では一つだけであったが、実際には、複数あってもよい。例えば、付属部102は、テンキーを有する第1の付属部と、アルファベットキーを有する第2の付属部とを有していてもよい。この場合、ハードウェアの構成としては、付属部102ごとに、本体部101および付属部102の接続状態を示す情報となる。
【0076】
また、第1〜第3の実施形態では、制御部309は、リセット解除動作後にプログラムを選択していた。しかしながら、制御部309は、携帯端末100の起動中にハードウェアの構成が変化した場合に、プログラムを選択しなおしてもよい。
【0077】
また、本体部101および付属部102の物理的な接続形式が複数あってもよい。例えば、図7に示すように、本体部101が付属部102に対して横向きまたは縦向きのどちらかで接続されてもよい。この場、接続検出部305は、ハードウェアの構成として、本体部101および付属部102の物理的な接続形式を検出し、制御部309は、接続形式に応じて、実行するプログラムを選択してもよい。
【0078】
また、プログラムAおよびBを、OSおよびアプリケーションプログラムとしていたが、プログラムAおよびBは、アプリケーションプログラムだけでもよい。この場合、OSは、共通プログラムに含まれる。
【0079】
また、各実施形態では、携帯端末100の動作を規定する規定情報としては、プログラムとは別の情報でもよい。例えば、規定情報は、プログラムにて実現される機能の設定を示す設定情報でもよい。この場合、例えば、OSやアプリケーションプログラムも共通プログラムとし、制御部309は、共通プログラムを実行すると、ハードウェアの構成に応じて設定情報を選択し、その共通プログラムおよび設定情報に従って動作する。
【0080】
また、電子機器は、携帯端末100に限らず適宜変更可能である。例えば、電子機器は、ゲーム機やパーソナルコンピュータ(タブレット型パーソナルコンピュータやノート型パーソナルコンピュータを含む)などでもよい。
【0081】
また、電子機器の機能的な構成は、図8で示すような構成でもよい。図8において、電子機器は、ハードウェアの構成を検出する検出部801と、携帯端末100の動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部802と、検出部801の検出結果に応じて、複数の規定情報のいずれかを選択し、その選択した規定情報に従って動作する制御部803とを有する。
【0082】
図8で示した構成でも、ハードウェアの構成に応じて動作を規定する規定情報が選択されるので、第1の実施形態と同様に、ハードウェアの構成が変化しても利便性を確保することが可能になる。
【0083】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0084】
100 携帯端末
101 本体部
101A、102A 接続部
101B タッチパネル
102 付属部
102B キー入力部
301 アンテナ
302 無線送受信部
303 操作部
304 表示部
305 接続検出部
306 近距離無線通信部
307 動作用メモリ
308 保持用メモリ
309、803 制御部
801 接続部
802 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハードウェアの構成が変化する電子機器であって、
前記電子機器の動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部と、
前記ハードウェアの構成を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に応じて、前記複数の規定情報のいずれかを選択し、当該選択した規定情報に従って動作する制御部と、を有する電子機器。
【請求項2】
前記ハードウェアは、本体部と、前記本体部と接続可能な付属部とを有し、
前記検出部は、前記本体部と前記付属部との接続状態を前記ハードウェアの構成として検出する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記接続状態は、前記本体部と前記付属部とが通信可能に接続されているか否かを示す、請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記制御部は、前記本体部に備わり、前記複数の規定情報のうちの所定の規定情報に従って動作して、前記付属部と通信可能に接続するための接続処理を実行し、その後、前記検出部に前記ハードウェアの構成を検出させる、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記付属部は、前記複数の規定情報のいずれかを記憶し、
前記制御部は、前記接続状態にて前記本体部と前記付属部とが通信可能に接続されていることが示されている場合、前記付属部に記憶された規定情報を選択する、請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記規定情報は、プログラムである、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部を含み、ハードウェアの構成が変化する電子機器の動作方法であって、
前記ハードウェアの構成を検出し、
前記検出された構成に応じて、前記複数の規定情報のいずれかを選択し、
前記選択した規定情報に従って動作する、動作方法。
【請求項8】
ハードウェアの構成が変化する電子機器の動作を規定する複数の規定情報を記憶する記憶部に接続されたコンピュータに、
前記ハードウェアの構成を検出し、
前記検出された構成に応じて、前記複数の規定情報のいずれかを選択し、
前記選択した規定情報に従って前記電子機器を動作させる、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−186552(P2012−186552A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−46713(P2011−46713)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】