説明

電子機器およびバッテリパック

【課題】バッテリパックの着脱の作業が容易で小型・薄型の電子機器を提供する。
【解決手段】バッテリパック装着部の正面側の端部に係合部を設け、バッテリパック20にその係合部に対して相対的にX軸方向に嵌り合って係合可能な係合部を設ける。バッテリパックの背面寄りの位置にY軸方向に移動自在な可動部24a、24bを設け、バッテリパック装着部には、バッテリパックが装着される際に可動部と干渉して、バッテリパックの着脱を規制する第1の位置から着脱を許容する第2の位置に一時的に退避させるための爪部を設ける。可動部は爪部との干渉による退避方向に対して圧縮バネによって逆方向に付勢されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ノート型パーソナルコンピュータなどの電子機器とこれに着脱自在なバッテリパックに関する。
【背景技術】
【0002】
ノート型パーソナルコンピュータはバッテリパックを着脱できるものが主流である。例えば、ノート型パーソナルコンピュータの本体の背面に、バッテリパックを着脱自在なバッテリ装着部が設けられている。バッテリパックは、ノート型パーソナルコンピュータの本体の底面と略平行な方向に挿入されることで、バッテリパック装着部に装着される。バッテリパック装着部はコネクタを有しており、当該コネクタとバッテリパックが有するコネクタとを接続することで、ノート型パーソナルコンピュータの本体とバッテリパックとの接続が行われる。
【特許文献1】特開2007−115091号公報(段落[0019]、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した技術では、バッテリパック装着部の内側の両側面とバッテリパックの両側面に、バッテリパック装着部内へのバッテリパックの挿入を案内するための溝や突起したレールを設ける必要がある。このため、バッテリパック装着部およびバッテリパックの厚さが溝や突起したレールの分だけ大きくなる。溝や突起したレールはバッテリパックが装着される際に比較的大きな荷重を受けるため、ある程度大きな厚みを要する。したがって、ノート型パーソナルコンピュータの小型化、特に薄型化の妨げとなる。
【0004】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、バッテリパックの着脱が容易で小型の電子機器およびバッテリパックを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明に係る電子機器は、第1の座標軸方向の一方の端部に設けられる蝶番部を介して開閉可能に設けられる表示部と、前記第1の座標軸方向の一方の端部にバッテリパック装着部とを有する本体と、前記バッテリパック装着部に対して第1の座標軸方向に沿って着脱自在なバッテリパックと、前記バッテリパック装着部の前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に設けられた第1のコネクタ部と、前記バッテリパックに設けられ、前記第1のコネクタ部と接続可能な第2のコネクタ部と、前記バッテリパック装着部の前記第1の座標軸方向の他方の端部に設けられた第1の係合部と、前記バッテリパックに設けられ、前記第1の係合部に対して相対的に前記第1の座標軸方向に嵌り合って係合可能な第2の係合部と、前記バッテリパックの前記第1の座標軸方向の一方の端部に設けられ、前記蝶番部を避けるための切り欠き部とを具備する。
【0006】
本発明では、バッテリパック装着部にバッテリパックを装着する際、バッテリパックの挿入方向(第1の座標軸方向)の先端の第2の係合部をバッテリパック装着部の第1の係合部を合わせるようにしてバッテリパックを挿入する。このときバッテリパックの挿入姿勢を選択する際の自由度が高いので、バッテリパックの挿入先端側を後端側より下げた姿勢での挿入が可能である。すなわち、バッテリパックの挿入姿勢のバラツキに対する許容の幅が広くなる。例えば、バッテリパック装着部とバッテリパックの幅方向の両側面に挿入方向に沿ったガイドを設けた構造では、バッテリパック装着部へのバッテリパックの挿入姿勢が制限される。これに対して、本発明によれば、挿入方向に沿ったガイドが不要であるから、バッテリパックの姿勢の制約は軽くなる。
【0007】
また、バッテリパックの背面寄りの部位に、表示部を開閉自在に支持する蝶番部を避けるための切り欠き部を設けたことで、本体部内に蝶番部を配置するスペースを確保する必要がなくなり、電子機器の全体としてのサイズを縮小できる。さらには、蝶番部を設ける位置の選択の自由度も高くなる。また、このようにバッテリパックに蝶番部を避けるための切り欠き部を設けた場合、バッテリパック装着部に対してバッテリパックを着脱する際に蝶番部が邪魔にならないようにする必要がある。本発明の電子機器においては、バッテリパックの挿入姿勢を選択する際の自由度が高いので、バッテリパックの着脱時における蝶番部との干渉を回避できる。
【0008】
さらに、バッテリパック装着部とバッテリパックの双方のコネクタ部を第1の座標軸方向の他方の端部に設けたことで、装着完了直前にバッテリパックの後端側を先端側(第1の座標軸方向の一方の端部)を支点に下向きに回動させてバッテリパック装着部にバッテリパックが装着される際、モーメントの作用により軽い力で両コネクタ同士を結合させることができる。
【0009】
本発明は、前記バッテリパックの前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に前記第1の座標軸方向に対して直交する第2の座標軸方向に移動自在に設けられた第1の可動部と、前記バッテリパック装着部に設けられ、前記バッテリパックが装着される際、前記第1の可動部と干渉して、前記第1の可動部を、前記バッテリパック装着部に対する前記バッテリパックの着脱を規制する第1の位置から着脱を許容する第2の位置に前記第2の座標軸方向に一時的に退避させる第1の可動部干渉部と、前記第1の可動部を前記第1の可動部干渉部との干渉による退避方向に対して逆方向に付勢する付勢部とをさらに具備するものであってもよい。
【0010】
本発明では、バッテリパック装着部にバッテリパックを装着する際、バッテリパックの挿入方向の先端の第2の係合部をバッテリパック装着部の第1の係合部を合わせるようにしてバッテリパックを挿入する。この挿入姿勢のままバッテリパックがバッテリパック装着部に挿入されていくと、バッテリパックの第1の可動部がバッテリパック装着部の可動部干渉部からの干渉を受ける。この可動部干渉部からの干渉により、バッテリパックの第1の可動部は、バッテリパック装着部に対するバッテリパックの着脱を規制する第1の位置から着脱を許容する第2の位置に第2の座標軸方向に一時的に移動される。バッテリパックがバッテリパック装着部内にさらに深く挿入されると、バッテリパックの第1の可動部が第1の可動部干渉部から干渉を受けない状態となる。これにより、第1の可動部は付勢部の付勢力によってバッテリパックの着脱を規制する第1の位置に復帰し、バッテリパックの装着が完了する。このような構成を採用した電子機器では、バッテリパックの挿入姿勢のバラツキに対する許容の幅が広くなる。例えば、バッテリパック装着部とバッテリパックの幅方向の両側面に挿入方向に沿ったガイドを設けた構造では、バッテリパック装着部にバッテリパックを挿入する初期段階からバッテリパックの挿入姿勢が制限される。これに対して、本発明によれば、挿入方向に沿ったガイドが不要であるから、少なくとも、挿入初期段階でのバッテリパックの姿勢の制約は軽い。また、バッテリパック装着部とバッテリパックの幅方向の両側面に挿入方向に沿ったガイドが不要になるため、小型化が容易になる。
【0011】
本発明は、前記第1の可動部および前記第1の可動部干渉部がそれぞれ、前記第1の座標軸および前記第2の座標軸を含む3つの座標軸がなす3つの基準面に対してそれぞれ傾斜したテーパ面を有するものとしてもよい。これにより、バッテリパックの挿入姿勢の制約をさらに軽減することができる。
【0012】
本発明は、前記バッテリパックの前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に前記第1の座標軸方向に対して直交する第2の座標軸方向に、前記第1の可動部に対して独立して移動自在に設けられた第2の可動部と、前記バッテリパック装着部に設けられ、前記バッテリパックが装着される際、前記第2の可動部と干渉して、前記第2の可動部を、前記バッテリパック装着部に対する前記バッテリパックの着脱を規制する第3の位置から着脱を許容する第4の位置に前記第2の座標軸方向に一時的に退避させる第2の可動部干渉部と、前記第2の可動部干渉部との干渉により退避された前記第2の可動部の前記退避方向に対して逆方向への移動を規制する規制部とをさらに具備するものであってもよい。この構成を付加することによって、バッテリパック装着部に挿入されたバッテリパックを装着状態でロックすることができる。
【0013】
本発明は、前記規制部による前記第2の可動部の規制状態をマニュアルで解除させる規制解除操作部をさらに具備するものとしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、バッテリパックの着脱の作業が容易で小型の電子機器を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
本実施形態では電子機器としてノート型パーソナルコンピュータを一例に挙げて説明する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
本実施形態では電子機器としてノート型パーソナルコンピュータを一例に挙げて説明する。
【0017】
<電子機器の構成>
図1は本発明の一実施形態に係る電子機器の開いた状態の斜視図である。
電子機器1は、表示部2と、本体部3と、これら表示部2と本体部3とを連結するヒンジ4とを備えている。
【0018】
表示部2は、ヒンジ4を介して本体部3に対して開閉可能である。表示部2は、表示側筐体5、表示面6と、表示側筐体5内に設けられた表示処理を行う図示しない表示処理ユニットとを備えている。
【0019】
表示側筐体5は、図示しない表示処理ユニットを収容する表示部2の筐体である。表示面6は、情報を表示するための画面であり、閉じた状態で本体部3に対面する。表示側筐体5には、ヒンジ4が二つ取り付けられている。これら二つのヒンジ4により本体部3に対して表示部2が回動自在に設けられている。
【0020】
本体部3は、本体部3の上面側の部分を構成するパームレストユニット10(キーボードユニット)と、本体部3の底面側の部分を構成する本体ユニット11とを備える。本体部3は、パームレストユニット10と本体ユニット11とが組み合わされて一体化される。パームレストユニット10及び本体ユニット11はともに複数の部材により構成されているがともに外装表面に目立つネジ等は形成されていない。
【0021】
本体ユニット11には、複数の電子部品等が実装されたプリント基板、放熱ユニット、ハードディスクドライブなどのドライブ類などが搭載されている。プリント基板には、CPU(Central Processing Unit)、メモリ、その他の電子部品が実装されている。
【0022】
パームレストユニット10は、第1の外装部材としてのパームレスト12と、キーボード13とを備える。パームレスト12は、矩形板状の外装部材であり、本体部3の外装面を形成する。パームレスト12は、キーボード13のキーが入り込む貫通孔が複数形成されている。つまり、これらの貫通孔は、各キーの位置に対応した位置に形成されている。
【0023】
キーボード13は、電子機器1の入力部として機能し、内部に例えばPETからなる図示しないシートスイッチ等を内蔵している。キーボード13は、その上面側に複数のキーを備える。
【0024】
図2は図1に示す電子機器1の裏面を示す平面図である。同図において、左側はユーザから見て電子機器1の正面側、右側はユーザから見て電子機器1の背面側である。同図に示すように、電子機器1は、本体部3(本体ユニット11)に対して着脱自在なバッテリパック20を備える。バッテリパック20としては、例えばリチウムイオンポリマーバッテリなどが用いられる。図3は電子機器1からバッテリパック20を取り出した状態の斜視図である。電子機器1の本体部3(本体ユニット11)の背面側の裏側には、バッテリパック20の着脱が可能な凹空間であるバッテリパック装着部30が設けられている。バッテリパック20とバッテリパック装着部30は、バッテリパック20がバッテリパック装着部30に装着されているとき、バッテリパック20の外装面が本体ユニット11の裏側の外装面の一部として見えるようになっている。
【0025】
<バッテリパック20とバッテリパック装着部30の構成>
図4は電子機器1のバッテリパック装着部30の構成を説明するための斜視図である。図5はバッテリパック20のバッテリパック装着部30への装着面の構成を説明するための斜視図である。図6はバッテリパック20をX軸方向とZ軸方向の計4方向から見た側面図である。図7はバッテリパック20をY軸方向から見た側面図とその一部拡大図である。
【0026】
図4に示すように、バッテリパック装着部30には、バッテリパック20と係合される部位として、第1の係合部としての3つの係合穴31a,31b,31c、2つのラッチ止め32a,32b、係合凹部33、および可動部干渉部としての2つの可動部干渉片34a,34bが設けられている。一方、図5乃至図7に示すように、バッテリパック20には、バッテリパック装着部30と係合される部位として、第2の係合部である3つの係合突起21a,21b,21c、2つのラッチ22a,22b、係合凸部23、および2つの可動部24a,24bが設けられている。
【0027】
3つの係合穴31a,31b,31cは、バッテリパック装着部30の正面側の内側壁にY軸方向において互いに離間して設けられている。これらの係合穴31a,31b,31cにはそれぞれ、バッテリパック20の正面側の外側壁に設けられた3つの係合突起21a,21b,21cが各々X軸方向から嵌り込むことによって互いに係合可能とされている。なお、バッテリパック装着部30の3つの係合穴31a,31b,31cのうち中間の係合穴31bは、Y軸方向において両側2つの係合穴31a,31cの中間の位置から偏倚した位置に設けられている。バッテリパック20の3つの係合突起21a,21b,21cのうち中間の係合突起21bの位置も同様である。これによりバッテリパック20が誤って裏表逆向きでバッテリパック装着部30に装着されることを防止している。
【0028】
バッテリパック装着部30の背面寄りの部位には、上記の2つのラッチ止め32a,32bと、係合凹部33と、2つの可動部干渉片34a,34bとが設けられている。2つのラッチ止め32a,32bはY軸方向の両端部にそれぞれ設けられている。これらのラッチ止め32a,32bはそれぞれ、バッテリパック20の背面寄りの部位に設けられた個々のラッチ22a,22bを係止することによって互いに係合可能とされている。係合凹部33はY軸方向において2つのラッチ止め32a,32bの略中間の位置に設けられている。係合凹部33にはバッテリパック20の係合凸部23が嵌め込まれることによって互いに係合可能とされている。
【0029】
また、図4に示すように、バッテリパック装着部30の背面寄りの部位にはバッテリパック20との電気的な接続部である雄型コネクタ部35が設けられている。この雄型コネクタ部35は、複数の板状のコネクタピン35aを有している。これらの複数のコネクタピン35aは、互いに所定の間隔を置いて配置されている。一方、図5に示すように、バッテリパック20には、電子機器1の本体部3との電気的な接続部である雌型コネクタ部25が設けられている。この雌型コネクタ部25は、雄型コネクタ部35の個々のコネクタピン35aをZ軸とX軸がなす面に沿った方向から挿入することが可能な複数のピン挿入部25aを有している。それぞれのピン挿入部25aには、Z軸とX軸がなす面でコネクタピン35aと接触可能な電極が設けられている。これにより、Z軸とX軸がなす面内での所定の軌跡に沿ってバッテリパック20がバッテリパック装着部30に装着される際に、バッテリパック装着部30の雄型コネクタ部35とバッテリパック20の雌型コネクタ部25とがスムースに結合される。
【0030】
さらに、図4に示すように、バッテリパック装着部30の背面寄りの部位には、表示部2を本体部3に対して開閉可能に支持する上記のヒンジ4,4が設けられている。
【0031】
<バッテリパック20の外装>
図2、図3、図6および図7に示すように、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着されているとき電子機器1の裏側に露出するバッテリパック20の外装面の略全面には、凹凸による一様な模様(テスクチャ)26が設けられている。この凹凸による一様な模様26は、ユーザが電子機器1を把持する際の滑り止めとしての機能を果す。また、模様26の選定によりデザインのバリエーションを増やすことができるという効果も得られる。模様26の凹凸は、滑り止めの機能を重視して、その凹凸の深さやピッチなどが好適に選定されている。図7の(b)は図7の(a)の一部(イ部)を拡大した図である。図7の例では、指の表面に受ける刺激が強くなりすぎないように角を丸めた凹凸が採用されている。また、バッテリパック装着部30に対してバッテリパック20の着脱の方向は主にX軸方向であることから、X軸方向の力を効率的に受けることができるような模様とすべきである。より好ましくは、Y軸方向に凹凸部の稜線が沿うような模様が好適である。
【0032】
図26はバッテリパック20の外装面の模様26の別の例を示す図である。この例では、凹凸部の稜線を波線状にしたものである。図27はバッテリパック20の外装面の模様26のさらに別の例を示す図である。X軸方向の力を受けることができる模様であれば、同図に示すような線状以外の模様であってもよい。この例は、小さな円形の凸部を均一に配したものである。逆に、小さな円形の凹部を均一に配したものであってもよい。凹凸部の形状は円以外のものであっても構わない。例えば、矩形でもよいし、不規則な形でもよい。
【0033】
また、図2、図5、図6、図28に示すように、バッテリパック20の背面寄りの部位には、上記のヒンジ4,4を避けるための一対の切り欠き部39a,39bが設けられている。図28は表示部2と本体部3とバッテリパック20とヒンジ4,4との関係を電子機器1の裏側から示す平面図である。このようにバッテリパック20の背面寄りの部位に、上記のヒンジ4,4を避けるための一対の切り欠き部39a,39bを設けたことで、バッテリパック20を、背面側に設けられたバッテリパック装着部30に対して着脱自在な構成を容易に実現することができる。すなわち、電子機器1の本体部3にヒンジ4,4を配置するスペースを確保する必要がなくなり、電子機器1の全体としてのサイズを縮小できる。さらには、ヒンジ4,4を設けるY軸方向の位置の選択の自由度も高くなる。
【0034】
ところで、バッテリパック20の背面寄りの部位に、上記のヒンジ4,4を避けるための一対の切り欠き部39a,39bを設けた場合、バッテリパック装着部30に対してバッテリパック20を着脱する際にヒンジ4,4が邪魔にならないようにすることが要求される。そこでバッテリパック20の挿抜時にヒンジ4,4を避けるように挿抜時のバッテリパック20の姿勢を制御する構造を本電子機器1は採用している。この干渉構造については後で説明する。
【0035】
<バッテリパック装着部の可動部干渉片とバッテリの可動部の詳細>
次に、バッテリパック装着部30の可動部干渉片34a,34bとバッテリパック20の可動部24a,24bについて詳細を説明する。
【0036】
図4に示すバッテリパック装着部30において2つの可動部干渉片34a,34bの周辺部位をそれぞれA、Bとし、図5に示すバッテリパック20において、A部の可動部干渉片34aに対応する可動部24aの周辺部位をaとし、B部の可動部干渉片34bに対応する可動部24bの周辺部位をbとする。
【0037】
図8は図5に示すバッテリパック20における可動部24a周辺のa部を拡大した斜視図である。図9は図8の平面図である。図10は図8の側面図である。これらの図に示すように、a部の可動部24aは、電子機器1の正面側にX,Y,Zの3軸がなす3つの基準面それぞれに対して傾斜したテーパ面27aを有する。a部の可動部24aは、バッテリパック20の筐体15に対してY軸方向に所定の可動域を持つ。この可動域は筐体15に、a部の可動部24aをZ軸方向へ突出させるように設けられた開口16aによってY軸方向の長さが制限される。そして図14に示すように、a部の可動部24aは、圧縮バネ29などの弾性手段により図中y0方向に付勢されている。すなわち、a部の可動部24aはこれを支持する可動部基台41aに設けられており、この可動部基台41aごとY軸方向の可動域を移動自在とされている。可動部基台41aには、バッテリパック20の筐体15に設けられた固定バネ受け部42に一端が固定された圧縮バネ29の他端を受ける可動バネ受け部43が設けられている。この構造により、a部の可動部24aは常に図中y0方向に付勢されるようになっている。
【0038】
図11は図4に示すバッテリパック20における可動部24b周辺のb部を拡大した斜視図である。図12は図11の平面図である。図13は図11の側面図である。これらの図に示すように、b部の可動部24bも、a部の可動部24aと同様に、電子機器1の正面側にX,Y,Zの3軸がなす3つの基準面それぞれに対して傾斜したテーパ面27bを有する。b部の可動部24bは、a部の可動部24aと同様に、バッテリパック20の筐体15に対してY軸方向に所定の可動域を持つ。この可動域は筐体15に、b部の可動部24bをZ軸方向へ突出させるように設けられた開口16bによってY軸方向の長さが制限される。そして図15に示すように、b部の可動部24bは、これを支持する可動部基台41bに設けられており、この可動部基台41bごとY軸方向の可動域を移動自在となっている。可動部基台41bにはラッチ44が設けられている。ラッチ44には、バッテリパック20の筐体15に固定されたV字ノッチ45と係合される凸部46が設けられている。
【0039】
図15(a)に示すように、b部の可動部24bが可動域のy1方向の末端に位置するとき、ラッチ44の凸部46がV字ノッチ45のy1方向側の傾斜面と干渉することで、b部の可動部24bのy0方向への移動が規制される。したがって、このときb部の可動部24bは可動域のy1方向の末端位置に拘束される。
【0040】
図15(b)に示すように、b部の可動部24bが可動域のy0方向の末端に位置しているとき、ラッチ44の凸部46がV字ノッチ45のy0方向側の傾斜面と干渉することで、b部の可動部24bのy1方向への移動が規制される。したがって、このときb部の可動部24bは可動域のy0方向の末端位置に拘束される。
【0041】
次に、バッテリパック装着部30の2つの可動部干渉片34a,34bの詳細を説明する。これらの可動部干渉片34a,34bは、バッテリパック20がバッテリパック装着部30に装着される際に上記の可動部24a、24bと干渉するものである。
【0042】
図16は図4に示すバッテリパック装着部30における可動部干渉片34a周辺のA部を拡大した斜視図である。図17は図16の平面図である。図18は図16を別の角度から見た斜視図である。A部の可動部干渉片34aは、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される際、バッテリパック20のa部の可動部24aのテーパ面27aと当接して、その可動部24aを圧縮バネ29の付勢力に逆らってY軸方向の可動域内でy1方向へ移動させるテーパ面37aをもつ。すなわち、図14(a)および(b)に示すように、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される際、A部の可動部干渉片34aは、テーパ面37aで、バッテリパック20のa部の可動部24aのテーパ面27aと当接してこれを押圧する。これらのテーパ面37a,27a同士の作用により、a部の可動部24aは圧縮バネ29の付勢力に逆らってY軸方向の可動域内でy1方向へ移動する。A部の可動部干渉片34aのテーパ面37aは、X,Y,Zの3軸がなす3つの基準面それぞれに対して傾斜したテーパ面である。
【0043】
また、図16乃至図18に戻って、A部の可動部干渉片34aは、正面側の端にZ軸とY軸とがなす基準面に沿った平坦面38aを有している。この平坦面38aは、図14(c)および図17に示すように、バッテリパック装着部30に装着されたバッテリパック20のa部の可動部24aの側面28aを背面側より押さえる部位である。すなわち、図14(b)はA部の可動部干渉片34aのテーパ面37aからの押圧によってa部の可動部24aがY軸方向の可動域内のy1方向の末端位置に到達した状態を示している。この状態から、バッテリパック20がバッテリパック装着部30にさらに深く押し込まれると、a部の可動部24aはA部の可動部干渉片34aによる干渉から解かれ、圧縮バネ29の付勢力によりY軸方向の可動域内のy1方向の末端位置から逆のy0方向の末端位置まで移動する。図14(c)は、その直後の状態を示している。このようにバッテリパック装着部30に装着されたバッテリパック20のa部の可動部24aの側面28aがA部の可動部干渉片34aの平坦面38aで電子機器1の背面側より押さえることで、a部の可動部24aの電子機器1の背面側への移動が規制された状態となる。
【0044】
図19は図4に示すバッテリパック装着部30における可動部干渉片34b周辺のB部を拡大した斜視図である。図20は図19の平面図である。図21は図19を別の角度から見た斜視図である。B部の可動部干渉片34bの構成は、A部の可動部干渉片34aと同様である。B部の可動部干渉片34bは、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される際、バッテリパック20のb部の可動部24bのテーパ面27bと当接して、その可動部24bをY軸方向の可動域内でy1方向へ移動させるテーパ面37bをもつ。すなわち、図15(a)および(b)に示すように、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される際、B部の可動部干渉片34bは、テーパ面37bで、バッテリパック20のb部の可動部24bのテーパ面27bを押圧する。これらのテーパ面37b,27b同士の作用により、b部の可動部24bは、V字ノッチ45のy1方向側の傾斜面とラッチ44の凸部46との係合による抵抗に逆らってY軸方向の可動域内でy0方向へ移動する。B部の可動部干渉片34bのテーパ面37bは、A部の可動部干渉片34aのテーパ面37aと同様に、X,Y,Zの3軸がなす3つの基準面それぞれに対して傾斜したテーパ面である。
【0045】
また、図19乃至図21に戻って、B部の可動部干渉片34bは、正面側の端にZ軸とY軸とがなす基準面に沿った平坦面38bを有している。この平坦面38bは、図15(d)および図20に示すように、A部の可動部干渉片34aと同様、バッテリパック装着部30に装着されたバッテリパック20のb部の可動部24bの側面28bを背面側より押さえる部位である。すなわち、図15(b)はB部の可動部干渉片34bのテーパ面37bからの押圧によってb部の可動部24bがY軸方向の可動域内のy0方向の末端位置に到達した状態を示している。この状態から、バッテリパック20がバッテリパック装着部30にさらに深く押し込まれると、図15(c)のように、b部の可動部24bはB部の可動部干渉片34bからの干渉から解かれて、Y軸方向の可動域内のy1方向に移動可能な状態になる。b部の可動部24bはバッテリパック20の外装面に露出して設けられたスライド操作部47b(図2、図6、図22、図23参照)のマニュアル操作によってY軸方向の可動域内で移動されるようになっている。したがって、図15(c)の状態から、ユーザがスライド操作部47bを操作してb部の可動部24bをy1方向の末端位置まで移動させることによって、図15(d)の状態になる。つまりバッテリパック20のb部の可動部24bの側面28bがB部の可動部干渉片34bの平坦面38bで背面側より押さえられ、b部の可動部24bの背面側への移動が規制されるようになっている。
【0046】
図22に示すように、バッテリパック20のa部およびb部それぞれの可動部24a,24bの可動部基台41a,41bにはスライド操作部47a,47bが一体に設けられている。これらのスライド操作部47a,47bは、それぞれ個別にマニュアルでY軸方向にスライドさせることが可能とされている。スライド操作部47a,47bのY軸方向の可動域は可動部24a,24bのY軸方向の可動域と同じである。
【0047】
図23は、スライド操作部47a,47bのロック時とリリース時のポジションを示している。スライド操作部47a,47bの表面にはロック方向を示す矢印が設けられている。ここで、ロック時とは、図14(c)および図15(d)の状態であり、すなわち、バッテリパック20の可動部24a,24bの側面28a,28bが可動部干渉片34a,34bの平坦面38a,38bで背面側より押さえられた状態をいう。このロック状態では、バッテリパック装着部30からバッテリパック20を外すことは不可である。リリース時とは、図14(b)および図15(b)(c)の状態であり、すなわち、バッテリパック20の可動部24a,24bが可動部干渉片34a,34bによる干渉から解かれた状態という。このリリース状態では、バッテリパック装着部30からバッテリパック20を外すことが可能である。
【0048】
<バッテリパック20の装着動作>
次に、バッテリパック装着部30にバッテリパック20を装着する動作を説明する。
【0049】
図24はバッテリパック装着部30にバッテリパック20を装着する際の動作を示す図である。
【0050】
まず、図24(a)に示すように、バッテリパック装着部30の3つの係合穴31a,31b,31cにバッテリパック20の3つの係合突起21a,21b,21cを合わせるようにしてバッテリパック20を背面側よりバッテリパック装着部30内に挿入する。このときX軸に対するバッテリパック20の挿入姿勢は、バッテリパック装着部30の各係合穴31a,31b,31cにバッテリパック20の各係合突起21a,21b,21cを挿入可能な範囲に制限される。
【0051】
図24(b)は、バッテリパック装着部30内にバッテリパック20がある程度挿入された時点の状態を示している。この時点では、バッテリパック20の各可動部24a,24bが、各々のテーパ面27a,27bで、バッテリパック装着部30の各可動部干渉片34a,34b各々のテーパ面37a,37bと当接する。この状態は、図14(a)および図15(a)の状態である。
【0052】
バッテリパック20がバッテリパック装着部30内にさらに深く押し込まれると、バッテリパック装着部30のA部の可動部干渉片34aとの干渉により、a部の可動部24aが圧縮バネ29の付勢力に逆らって可動域内でy1方向の末端へ移動する。同時に、バッテリパック装着部30のB部の可動部干渉片34bとの干渉により、b部の可動部24bがV字ノッチ45の傾斜面とラッチ44の凸部46との係合による抵抗に逆らって可動域内でy0方向の末端へ移動する。この状態は、図14(b)および図15(b)(c)に示されている通りである。また、このときスライド操作部47a,47bは図23の(b)のリリース時の位置に移動される。
【0053】
バッテリパック20の各可動部24a,24bが各可動部干渉片34a,34bと干渉しなくなるまでバッテリパック20が押し込まれると、a部の可動部24aが圧縮バネ29の付勢力により可動域のy0方向側の末端位置まで移動される。これにより、a部の可動部24aの側面28aがA部の可動部干渉片34aの平坦面38aで背面側より押さえられ、a部の可動部24aの背面側への移動が規制された状態となる。
【0054】
一方、この時点でb部の可動部24bとB部の可動部干渉片34bとの位置関係は図15(c)に示す状態にある。ここで、b部の可動部24bに対応するスライド操作部47bをマニュアル操作によって、V字ノッチ45の傾斜面とラッチ44の凸部46との係合による抵抗に逆らってy1方向の末端まで移動させる。スライド操作部47bをy1方向の末端まで移動させた状態が図15(d)である。この時点でバッテリパック20のb部の可動部24bの側面28bがB部の可動部干渉片34bの平坦面38bで背面側より押さえられ、b部の可動部24bの背面側への移動が規制された状態になる。したがって、バッテリパック20は、Y軸方向において離間した2箇所で、背面側への移動が規制されたロック状態になる。また、このとき、バッテリパック装着部30の3つの係合穴31a,31b,31c、2つのラッチ止め32a,32b、係合凹部33がそれぞれ、バッテリパック20の3つの係合突起21a,21b,21c、2つのラッチ22a,22b、係合凸部23と係合される。すなわち、バッテリパック装着部30へのバッテリパック20の装着が完了となる。
【0055】
一方、以上のようにバッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される過程で、バッテリパック装着部30の背面寄りの部位に設けられた雄型コネクタ部35とバッテリパック20に設けられた雌型コネクタ部25との接続が行われる。
【0056】
図25は雄型コネクタ部35と雌型コネクタ部25との接続の様子を示す図である。ここで、(a)(b)(c)はそれぞれ図24の(a)(b)(c)のタイミングに対応する。同図に示すように、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される過程で、バッテリパック装着部30に設けられた雄型コネクタ部35の個々のコネクタピン35aが、バッテリパック20に設けられた雌型コネクタ部25のピン挿入部25aに挿入されて、互いに接続される。
【0057】
また、この電子機器1では、バッテリパック装着部30にバッテリパック20が装着される際に、バッテリパック20は正面側を背面側より下に傾けた姿勢のまま装着完了の直前時まで装填されるので、バッテリパック20とヒンジ4,4とが干渉するのを回避できる。
【0058】
バッテリパック装着部30からバッテリパック20を外す場合は、図23(b)に示すように、2つのスライド操作部47a,47bを同時に、ロック方向を示す矢印とは逆方向に可動域内で一杯までマニュアルでスライドさせる。これにより、バッテリパック20のそれぞれの可動部24a,24bの側面28a,28bを背面側より押さえていた可動部干渉片34a,34bがY軸方向に退き、バッテリパック20を背面側へ引き出すことが可能となる。
【0059】
以上説明したように、本実施形態の電子機器1によれば、バッテリパック20の挿入姿勢のバラツキに対する許容の幅が広くなる。例えば、バッテリパック装着部とバッテリパックの幅方向の両側面に挿入方向に沿ったガイドを設けた構造では、バッテリパック装着部にバッテリパックを挿入する初期段階からバッテリパックの挿入姿勢が制限される。これに対して、本実施形態によれば、挿入方向に沿ったガイドが不要であるから、少なくとも、挿入初期段階でのバッテリパック30の姿勢の制約は軽くなる。また、挿入方向に沿ったガイドが不要になるため、小型化が容易になる。
【0060】
また、本実施形態の電子機器1では、バッテリパック20の可動部24a,24bとバッテリパック装着部30の可動部干渉片34a,34bとの干渉面を、X,Y,Zの3軸がなす3つの基準面それぞれに対して傾斜したテーパ面としている。これにより、バッテリパック装着部30に挿入されたバッテリパック20の、Z軸方向である高さ位置のバラツキに対する許容の幅を大きく確保できる。これにより、バッテリパック20の着脱の作業をより楽に行うことが可能になる。
【0061】
なお、本発明は以上説明した実施の形態には限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内で種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子機器の開いた状態の斜視図である。
【図2】図1に示す電子機器の裏面を示す平面図である。
【図3】図1に示す電子機器とバッテリパックとを分離した状態の斜視図である。
【図4】図1に示す電子機器のバッテリパック装着部の構成を説明するための斜視図である。
【図5】図3に示すバッテリパックのバッテリパック装着部への装着面の構成を説明するための斜視図である。
【図6】図5に示すバッテリパックをX軸方向とZ軸方向の計4方向から見た側面図である。
【図7】図5に示すバッテリパックをY軸方向から見た側面図とその一部拡大図である。
【図8】図5に示すバッテリパックにおけるa部を拡大した斜視図である。
【図9】図8の平面図である。
【図10】図8の側面図である。
【図11】図4に示すバッテリパックにおけるb部を拡大した斜視図である。
【図12】図11の平面図である。
【図13】図11の側面図である。
【図14】バッテリパックのa部の可動部とバッテリパック装着部のA部の可動部干渉片との関係を示す図である。
【図15】バッテリパックのb部の可動部とバッテリパック装着部のB部の可動部干渉片との関係を示す図である。
【図16】図4に示すバッテリパック装着部におけるA部を拡大した斜視図である。
【図17】図16の平面図である。
【図18】図16を別の角度から見た斜視図である。
【図19】図4に示すバッテリパック装着部におけるB部を拡大した斜視図である。
【図20】図19の平面図である。
【図21】図19を別の角度から見た斜視図である。
【図22】バッテリパックの可動部の断面図である。
【図23】バッテリパックのスライド操作部のロック時とリリース時のポジションを示す平面図である。
【図24】バッテリパック装着部にバッテリパックを装着する際の動作を示す図である。
【図25】バッテリパック装着部の雄型コネクタ部とバッテリパックの雌型コネクタ部との接続の様子を示す図である。
【図26】バッテリパックの外装面の模様の別の例を示す図である。
【図27】バッテリパックの外装面の模様のさらに別の例を示す図である。
【図28】表示部と本体部とバッテリパックとヒンジとの関係を電子機器の裏側から示す平面図である。
【符号の説明】
【0063】
1…電子機器
20…バッテリパック
21a.21b,21c…係合突起
24a.24b…可動部
25…雌型コネクタ部
27a.27b…テーパ面
29…圧縮バネ
30…バッテリパック装着部
31a.31b,31c…係合穴
34a.34b…可動部干渉片
35…雄型コネクタ部
37a.37b…テーパ面
44…ラッチ
45…V字ノッチ
47a.47b…スライド操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の座標軸方向の一方の端部に設けられる蝶番部を介して開閉可能に設けられる表示部と、
前記第1の座標軸方向の一方の端部にバッテリパック装着部とを有する本体と、
前記バッテリパック装着部に対して第1の座標軸方向に沿って着脱自在なバッテリパックと、
前記バッテリパック装着部の前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に設けられた第1のコネクタ部と、
前記バッテリパックに設けられ、前記第1のコネクタ部と接続可能な第2のコネクタ部と、
前記バッテリパック装着部の前記第1の座標軸方向の他方の端部に設けられた第1の係合部と、
前記バッテリパックに設けられ、前記第1の係合部に対して相対的に前記第1の座標軸方向に嵌り合って係合可能な第2の係合部と、
前記バッテリパックの前記第1の座標軸方向の一方の端部に設けられ、前記蝶番部を避けるための切り欠き部と
を具備する電子機器。
【請求項2】
請求項1に記載の電子機器であって、
前記バッテリパックの前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に前記第1の座標軸方向に対して直交する第2の座標軸方向に移動自在に設けられた第1の可動部と、
前記バッテリパック装着部に設けられ、前記バッテリパックが装着される際、前記第1の可動部と干渉して、前記第1の可動部を、前記バッテリパック装着部に対する前記バッテリパックの着脱を規制する第1の位置から着脱を許容する第2の位置に前記第2の座標軸方向に一時的に退避させる第1の可動部干渉部と、
前記第1の可動部を前記第1の可動部干渉部との干渉による退避方向に対して逆方向に付勢する付勢部と
をさらに具備する電子機器。
【請求項3】
請求項2に記載の電子機器であって、
前記第1の可動部および前記第1の可動部干渉部がそれぞれ、前記第1の座標軸および前記第2の座標軸を含む3つの座標軸がなす3つの基準面に対してそれぞれ傾斜したテーパ面を有する
電子機器。
【請求項4】
請求項3に記載の電子機器であって、
前記バッテリパックの前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に前記第1の座標軸方向に対して直交する第2の座標軸方向に、前記第1の可動部に対して独立して移動自在に設けられた第2の可動部と、
前記バッテリパック装着部に設けられ、前記バッテリパックが装着される際、前記第2の可動部と干渉して、前記第2の可動部を、前記バッテリパック装着部に対する前記バッテリパックの着脱を規制する第3の位置から着脱を許容する第4の位置に前記第2の座標軸方向に一時的に退避させる第2の可動部干渉部と、
前記第2の可動部干渉部との干渉により退避された前記第2の可動部の前記退避方向に対して逆方向への移動を規制する規制部と
をさらに具備する電子機器。
【請求項5】
請求項4に記載の電子機器であって、
前記第2の可動部および前記第2の可動部干渉部がそれぞれ、前記第1の座標軸および前記第2の座標軸を含む3つの座標軸がなす3つの基準面に対してそれぞれ傾斜したテーパ面を有する
電子機器。
【請求項6】
請求項5に記載の電子機器であって、
前記規制部による前記第2の可動部の規制状態をマニュアルで解除させる規制解除操作部
をさらに具備する電子機器。
【請求項7】
第1の座標軸方向の一方の端部に設けられる蝶番部を介して本体部に開閉可能に設けられる表示部と、前記第1の座標軸方向の一方の端部にバッテリパック装着部とを有する電子機器に着脱自在なバッテリパックであって、
前記バッテリパック装着部の前記第1の座標軸方向の前記一方の端部寄りの位置に設けられた第1のコネクタ部と接続可能な第2のコネクタ部と、
前記バッテリパック装着部の前記第1の座標軸方向の他方の端部に設けられた第1の係合部に対して相対的に前記第1の座標軸方向に嵌り合って係合可能な第2の係合部と、
前記第1の座標軸方向の一方の端部に設けられ、前記蝶番部を避けるための切り欠き部と、
を具備するバッテリパック。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate


【公開番号】特開2010−157442(P2010−157442A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−335341(P2008−335341)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】