電子機器および電子機器制御プログラム
【課題】キー入力データとその対応動作画面データとを出力表示させる電子機器において、不要なキー入力操作を省略して出力表示させること。
【解決手段】電卓キーボード画像(13a5)と共にそのキー操作に応じたキー入力データ(13a9)およびこれに伴う計算動作の表示画面データ(13a4)を出力画像データ(13a8)として表示させる。電卓キーボード(13a5)をキー操作して数式入力し、例えば分数式「3分の5の二乗」の入力を行う際、分数入力キー「a・b/c」をキー入力し、その分子側から「5」「x2」「↓」と入力し分母側入力に切り替えた後、四角枠Mで示すように誤って「2」と入力したことで続けて「DEL」キーが入力操作されると、該「DEL」キーのキーキャラクタが一時的に表示されるものの前記誤ってキー入力された直前の分母値「2」が共に消去表示され、続けてキー入力された正しい分母値「3」が並べて表示される。
【解決手段】電卓キーボード画像(13a5)と共にそのキー操作に応じたキー入力データ(13a9)およびこれに伴う計算動作の表示画面データ(13a4)を出力画像データ(13a8)として表示させる。電卓キーボード(13a5)をキー操作して数式入力し、例えば分数式「3分の5の二乗」の入力を行う際、分数入力キー「a・b/c」をキー入力し、その分子側から「5」「x2」「↓」と入力し分母側入力に切り替えた後、四角枠Mで示すように誤って「2」と入力したことで続けて「DEL」キーが入力操作されると、該「DEL」キーのキーキャラクタが一時的に表示されるものの前記誤ってキー入力された直前の分母値「2」が共に消去表示され、続けてキー入力された正しい分母値「3」が並べて表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば関数電卓と称する小型電子式計算機のユーザ操作に対応した動作状態をプロジェクタによって大画面に表示させるための電子機器および電子機器制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、関数計算などの多種多様な計算処理が行える関数電卓と称する小型電子式計算機を、教育現場に持ち込んで使用することが広く行われるようになっている。
【0003】
この小型電子式計算機(関数電卓)を例えば計算の学習のために先生と生徒の両者が持って使用する場合に、先生が授業によって進める範囲の学習内容を予めその手順通りに操作・編集し、その計算動作に伴う各画面を順次記憶させておく。これにより、先生が実際の授業中に簡単な操作でその日の学習内容に対応した計算動作の各画面を順次再現表示させ、これを生徒に見せて示す(プレゼンテーションする)ことで、この計算機を利用した種々の計算の学習が効率良く行えるようにした小型電子式計算機(関数電卓)が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、このような小型電子式計算機(関数電卓)の先生の操作に応じた表示画面データをプロジェクタに転送して大画面に投影表示させることで、さらに効率良く前記計算機を利用した種々の計算の学習を行うことが考えられる。
【特許文献1】特開2004−152075号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の小型電子式計算機(関数電卓)を先生が操作し、その表示画面データと共にキー入力データをも順次プロジェクタ画面などに投影表示させて生徒に見せる場合、当該生徒側では表示された各データは正しいものとして受け入れ追従する。このため、先生の操作に誤りなどの不要な操作による表示があった場合でも生徒はそれを真似してキー入力してしまい、正しい操作を覚える妨げになる問題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、キー入力データとその対応動作画面データとを出力表示させる電子機器において、不要なキー入力操作を省略して出力表示させることが可能になる電子機器および電子機器制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子機器(電子機器制御プログラム)は、機器内部または外部から取得されたキー入力データを記憶するキー入力データ記憶手段と、前記キー入力データが取得される毎に当該キー入力データに応じて更新された表示画面のデータを機器内部または外部から取得して記憶する表示画面記憶手段と、前記キー入力データが取得される毎に前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像を出力するキー入力対応画像出力手段と、前記キー入力データが取得される毎に、当該キー入力データが誤操作等に伴う不要なキー入力データであるか否かを判断する不要キー入力判断手段と、この不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが不要なキー入力データであると判断された場合には、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該不要なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる不要キー対応制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る電子機器において、前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データが削除を指示するキー入力データであるか否かを判断し、前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが削除を指示するキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該削除指示のキー入力データおよびその直前のキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る電子機器において、前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データに対応する処理が存在しない無効なキー入力データであるか否かを判断し、前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが無効なキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該無効なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る電子機器において、前記キー入力対応画像出力手段は、前記キー入力データに対応するキーキャラクタの画像を予め設定された色に色付けしたキーキャラクタの画像として出力することを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係る電子機器は、ユーザ操作に応じて画像の拡大を指示する拡大指示手段と、この拡大指示手段により画像の拡大が指示された場合に、前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像に対しユーザ操作に応じて指定された位置の画像部分を認識する指定画像認識手段と、前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像のうち、前記指定画像認識手段により認識された画像部分を拡大し、当該キー入力対応画像出力手段による画像の出力を行わせる指定画像拡大制御手段とをさらに備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、キー入力データとその対応動作画面データとを出力表示させる電子機器において、不要なキー入力操作を省略して出力表示させることが可能になる電子機器および電子機器制御プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の電子機器の実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)10は、例えば関数電卓のエミュレータ(プログラム)をインストールしたPC10によって実施される。このPC10において関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた場合、当該関数電卓のキーボードが表示画面に表示され、このキーボード上の各キーをポインタなどにより指定してキー入力操作することで、このキー入力操作に応じた電卓処理が実行されその動作画面が表示される(図5参照)。
【0016】
そして、前記電卓キーボードおよびキー入力操作に応じた動作画面に加えて、当該キー入力データを含めた表示画面データを生成して表示させると共に、これを外部のプロジェクタ22へ出力してスクリーン23上に投影表示させることで、関数電卓を利用した授業のプレゼンテーションを行う。
【0017】
このパーソナルコンピュータ10は、制御部(CPU)11、記憶装置12、RAM13、表示部(LCD)15、入力部(キーボード・マウス)16、記憶媒体読み取り部18、伝送制御部19、I/Oポート21を備え、これらはバス17を介して相互に接続されている。
【0018】
制御部(CPU)11は、入力部12からの入力信号に応じて、記憶装置12に予め記憶されている装置制御プログラム、あるいはFD,CD,メモリカードなどの外部記憶媒体18aからその記憶媒体読み取り部18を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラム、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ20a)の記憶装置20bから通信ネットワーク20を経由し伝送制御部19を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラムを起動させ、RAM13をワーク・メモリとして回路各部の動作を制御する。
【0019】
記憶装置12は、半導体メモリのROMやハードディスク装置HDD等で構成し、装置電源の投入直後に制御部(CPU)11により読み出される前述の装置制御プログラムを予め格納している他に、関数電卓のエミュレータ(プログラム)を格納している。
【0020】
なお、前記記憶装置12に記憶される装置制御プログラムには、本パーソナルコンピュータ10の全動作中に渡ってその表示動作の制御を行うための表示制御プログラムも含まれており、前記関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた状態では、キー入力された数値,記号,計算式の表示、演算結果の表示、カーソル(ポインタ)の表示・移動表示などが制御される。また、この表示制御プログラムにはさらに、本パーソナルコンピュータ10をプロジェクタ22に接続した場合に、該プロジェクタ22によって電卓キーボード(13a5)およびそのキー操作状態を示すキー入力データ(13a9)およびこれに伴う動作画面(13a4)を表示させるための必要情報を送信するプロジェクタ対応制御プログラムも含まれる。
【0021】
RAM13は、前述の装置制御プログラムを実行する際に制御部(CPU)11が使用するワーク・メモリである。
【0022】
表示部15は、前記関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた場合には、そのエミュレーション画面として当該関数電卓のキーボード画像(13a5)、表示画面(13a4)、キー入力データ(13a9)を並べて表示する(図5参照)、例えばCRTや液晶などといったディスプレイ装置である。
【0023】
入力部16は、前記関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた場合には、エミュレーション画面上の電卓キーボード(13a5)に表示された各キー位置を指示したりするための、例えばキーボード・マウスなどの入力装置である。
【0024】
前記I/Oポート21には、当該PC10における関数電卓のエミュレータ処理に伴い、そのキーボード画像(13a5)およびキー入力データ(13a9)およびこのキー入力操作に対応した動作画面となる表示画面データ(13a4)を共にした出力画像データ(13a8)として投影表示させるためのプロジェクタ22が接続される。
【0025】
図2は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10のRAM13に確保されるエミュレータ・ワーク・エリア13aのデータメモリを示す図である。
【0026】
このエミュレータ・ワーク・エリア13aには、エミュレーション画面に表示された電卓キーボード(13a5)をキー入力操作した際のキー入力データが記憶されるキー入力データメモリ13a9、このキー入力データ(13a9)に従った計算式のデータを記憶するための入力式データメモリ13a1、この入力式データメモリ13a1に記憶された計算式に従った計算途中のデータを記憶するための計算処理データメモリ13a2、この計算処理データメモリ13a2での計算処理データに従って計算された計算結果のデータを記憶するための計算結果データメモリ13a3、前記入力式、計算途中、計算結果の各データをそのそれぞれの処理過程に応じて表示させるための計算機表示画面のデータが記憶される表示画面データメモリ13a4、関数電卓のキーボードそのもののカラー画像データ(図5参照)が記憶されるキーボード画像(カラー)データメモリ13a5、このキーボード画像(カラー)データメモリ13a5に記憶されたキーボード画像を表示部23の表示画面上におけるどの位置に表示させるかを予め設定するためのキーボード表示位置のデータが記憶されるキーボード表示位置データメモリ13a6、前記キーボード画像(カラー)データメモリ13a5に記憶されたキーボードのカラー画像領域において各キー毎の名称および色(キー情報)とその位置情報(座標)とを対応付けて記憶するためのキー情報−キー位置テーブル13a7、前記キー入力データ(13a9)と計算機表示画面データ(13a4)およびキーボード画像(カラー)データ(13a5)を共にして生成され表示部15に表示させるべき、およびプロジェクタ22に出力してスクリーン33へ投影表示させるべき画像データが記憶される出力画像データメモリ13a8などが備えられる。
【0027】
このようなパーソナルコンピュータ(PC)10にインストールした関数電卓のエミュレーション機能では、電卓キーボード画像(13a5)の表示と共に、このキーボード画像(13a5)におけるキー入力操作に応じたキー入力データ(13a9)およびこれに伴う計算動作の表示画面データ(13a4)を出力画像データ(13a8)として表示させることで、関数電卓のキー入力操作に伴う計算動作の表示画面だけでなく、キー操作の内容もリアルに且つ明確に分かり易く(投影)表示させることができる。
【0028】
次に、前記構成の関数電卓のエミュレータを搭載したパーソナルコンピュータ(PC)10およびプロジェクタ22からなる計算機学習投影システムの動作について説明する。
【0029】
図3は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10により関数電卓のエミュレータ機能を起動させた状態での計算機処理を示すフローチャートである。
【0030】
図4は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理を示すフローチャートである。
【0031】
図5は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0032】
記憶装置12に記憶されている関数電卓のエミュレータ(プログラム)機能が起動されると、RAM13内のエミュレータ・ワーク・エリア13aに記憶されている関数電卓のキーボード画像(13a5)が、キーボード表示位置データ(13a6)に従い、未表示の計算機表示画面データ(13a4)および未入力のキー入力データ(13a9)と共に出力画像データ(13a8)として生成され、表示部15の表示画面上に表示されてキー入力待機状態になる(図5参照)。
【0033】
この際、表示部15に表示された出力画像データ(13a8)は、そのままI/Oポート21からプロジェクタ22へ出力されスクリーン23に投影表示される。
【0034】
前記関数電卓のキーボード画像(13a5)が表示部15およびスクリーン23上の所定位置に表示されたキー入力待機状態において、ユーザによるポインタあるいはカーソル操作に応じてキー入力が行われると、キー情報−キー位置テーブル(13a7)に基づき当該入力されたキーのキーコード情報が抽出され(ステップS2)、当該キーコードに対応した処理が有効であるか否か判断される(ステップS3)。
【0035】
ここで、キー入力されたキーコードに対応した処理が有効であると判断された場合には、当該入力されたキーコードがキー入力データメモリ13a9に記憶され(ステップS3(Yes))、このキー入力が例えばパーソナルコンピュータ(PC)10のファンクションキーに予め設定された、ユーザ指定表示部品の拡大表示を指示するための「ズーム」のキー入力であるか、または同ユーザ指定表示部品の全画面化の拡大表示を指示するための「全画面」のキー入力であるかが判断される(ステップS4)。
【0036】
ここで、「ズーム」または「全画面」以外の電卓キーボード(13a5)上での有効なキー入力であると判断された場合には(ステップS4(No))、図4における色付きキー表示処理へ移行される(ステップSA)。
【0037】
この色付きキー表示処理が起動されると、前記キー情報−キー位置テーブル(13a7)に基づき当該入力されたキーのキーコードに対応したキー色情報が取得される(ステップA1)。
【0038】
すると、前記入力されたキーコードのキーキャラクタ(イメージデータ)にそのキー色情報が加えられた入力キー表示データが生成されると共に、当該入力キー表示データが前記電卓キーボード画像(13a5)の表示されている出力画像データ(13a8)に付加されて表示部15およびスクリーン23へ表示される(ステップA3)。この際、今回のキー入力データに応じた計算機表示画面データ(13a4)も前記出力画像データ(13a8)に付加されて表示部15およびスクリーン23へ表示される。
【0039】
すなわち、この色付きキー表示処理(ステップSA)では、前記電卓キーボード(13a5)に対するユーザ操作に応じたキー入力データ(13a9)が、例えばその実際の関数電卓におけるキーに対応させたキー色で表示されるもので、例えば図5で示すように、電卓キーボード(13a5)上で赤色表示されている「SHIFT」キー、青色表示されている「+」「(」キー、黒色表示されている「1」キー、青色表示されている「,」キー…として順次キー入力されると、当該キー入力データ(13a9)はその入力されたキーの色付きで順次表示され、またこのキー入力に応じた計算機表示画面データ(13a4)も「Pol(1,…」として生成されて表示される。
【0040】
これにより、表示部15およびスクリーン23には、どのキーを入力操作したかが非常に見易く表示され、確実且つ速やかにそのキー操作手順を学習することができる。
【0041】
なお、この色付きキー表示処理によるキー入力データ(13a9)の順次表示に際して、当該キー入力データ(13a9)が表示画面内に収まらない場合には、自動スクロール処理されて表示される。
【0042】
なお、前記キー入力データ(13a9)は、電卓キーボード画像(13a5)および計算機表示画面データ(13a4)と共に、表示部15およびスクリーン23に表示させるべく出力画像データ(13a8)として生成表示する構成としたが、任意のタイミングでの予め設定されたキー操作に応じて前記キー入力データ(13a9)のみを出力画像データ(13a8)として表示させる構成としてもよい。
【0043】
図6は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理を示すフローチャートである。
【0044】
図7は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0045】
前記図4における色付きキー表示処理(ステップSA)に従ってキー入力データ(13a9)の色付きキー表示が行われると、当該キー入力データは直前にした不要なキー入力を消去するための「DEL」キーであるか否か判断される(ステップS5)。
【0046】
ここで、「DEL」キーが入力されたと判断された場合には(ステップS5(Yes))、図6におけるDELキー対応処理に移行される(ステップSB)。
【0047】
このDELキー対応処理が起動されると、前回のキー入力データは数式入力に伴うキー入力データ(13a9)であるか否か判断される(ステップB1)。そして、当該「DEL」キー入力操作直前の前回のキー入力データ(13a9)が数式入力に伴うキー入力データであると判断された場合には(ステップB1(Yes))、その前回の数式入力に伴うキー入力データ(13a9)は「DEL」キー入力データと共に不要なキー入力として消去されて表示される(ステップB2)。
【0048】
すなわち、前記電卓キーボード(13a5)の各キーをキー入力操作して数式を入力し、例えば図7に示すような分数式「3分の5の二乗」の入力を行う際に、同図7(A)に示すように、分数入力キー「a・b/c」をキー入力し、その分子側から「5」「x2」「↓」と入力し分母側入力に切り替えた後に、四角枠Mで囲って示すように誤って「2」と入力したことで、続けて「DEL」キーが入力操作されると(ステップS5→SB)、当該「DEL」キーのキーキャラクタが一時的に表示されるものの前記誤ってキー入力された直前の分母値「2」が不要なキー入力として共に消去されて表示される。そして、その後に続けてキー入力された正しい分母値「3」が、図7(B)に示すように並べて表示されるようになる。
【0049】
これにより、表示部15およびスクリーン23に対して、誤ってキー入力表示された不要なキー入力データ(13a9)は、その直後にユーザ操作される「DEL」キーのキー入力操作に伴い直ちに消去表示されるようになり、生徒がその誤りまでも真似てキー入力操作してしまうことなく、正しい計算機操作を覚えさせることができる。
【0050】
図8は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴い無効なキーが入力操作された場合の表示部15およびスクリーン23に対するキー入力データ(13a9)の表示状態を示す図である。
【0051】
すなわち、図8(A)に示すように、電卓キーボード(13a5)の数値キー「1」「2」「3」が順次入力されそのキー入力データ(13a9)が計算機表示画面データ(13a4)と共に出力画像データ(13a8)として生成表示されるのに伴い、当該計算機表示画面データ(13a4)上のカーソルCが前記キー入力された最後の数値「3」の次の桁位置に対応して表示されている状態で、図8(B)に示すように、カーソルCの桁位置を戻すべく電卓キーボード(13a5)の「←」キーが繰り返し操作されると、3桁(回)分の「←」キー入力に伴う桁戻し操作までは有効な処理として判断されるので(ステップS1〜S3(Yes))、その都度、前記「←」キーに対応するキー入力データ(13a9)が順次表示されると共に、計算機表示画面データ(13a4)上のカーソルCが順次桁戻しされて移動表示される(ステップS4(No)→SA,S5(No)→S6(No)→戻り)。
【0052】
この後、続けて電卓キーボード(13a5)の「←」キーが繰り返し操作された場合には、この4回目以降の「←」キー入力に伴うカーソルCの桁戻し処理は無効として判断されるので(ステップS3(No)→戻り)、同4回目以降の「←」キー操作に対応する不要なキー入力データ(13a9)は表示されない。
【0053】
これにより、例えば図8(C)に示すように、キー処理が無効になる不要なキー入力データXが表示されることが防止されるようになり、生徒がその無意味な操作までも真似てキー入力操作してしまうことなく、正しい計算機操作を覚えさせることができる。
【0054】
このように、前記ステップS1〜SBでの計算機処理に従った電卓キーボード(13a5)に対するキー入力操作に応じて、そのキー入力データ(13a9)が順次表示されると共に、当該キー入力処理に応じた内容の計算機表示画面データ(13a4)が表示されることで、例えばある計算式が入力表示されて「EXE」キーが入力操作されると(ステップS6(Yes))、その時点で入力されている入力式データ(13a1)に従った計算処理が実行される(ステップS7)。
【0055】
すると、その計算処理の実行に応じた計算処理データ(13a2)および計算結果データ(13a3)の内容を示す計算機表示画面データ(13a4)が生成されると共に(ステップS8)、前記電卓キーボード(13a5)および各キー入力データ(13a9)を伴う出力画像データ(13a8)として生成され、表示部15およびスクリーン23に表示される(ステップS9)。
【0056】
図9は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)を示すフローチャートである。
【0057】
図10は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0058】
前記図3における計算機処理において、キー処理有効として判断されたキー入力操作が、例えばパーソナルコンピュータ(PC)10のファンクションキーに予め設定された、ユーザ指定位置の拡大表示を指示するための「ズーム」のキー入力であると判断された場合には(ステップS4(Yes))、図9におけるズーム処理(1)に移行される(ステップSC1)。
【0059】
このズーム処理(1)が起動されると、例えば図10(A)に示すように、ユーザによるマウス操作あるいはカーソルキー操作に応じて表示部15の表示画面上にて適宜移動表示されているポインタPのその出力画像データ(13a8)上での位置座標が読み込まれ(ステップC11)、当該ポインタPの位置座標が示すところの表示部品番号(この場合には「計算機表示画面データ(13a4)」の表示部品番号)が認識される(ステップC12)。
【0060】
すると、当該「ズーム」のキー入力操作に応じて、図10(B)に示すように、前記ポインタPによる指示位置に応じて認識された出力画像データ(13a8)上での表示部品である、この場合には計算機表示画面データ(13a4)が拡大されて表示されるのと共に、同出力画像データ(13a8)上でのその他の表示部品である、この場合には電卓キーボード画像(13a5)が縮小されて表示される(ステップC13,C14)。
【0061】
図11は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)を示すフローチャートである。
【0062】
図12は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0063】
前記図3における計算機処理において、キー処理有効として判断されたキー入力操作が、例えばパーソナルコンピュータ(PC)10のファンクションキーに予め設定された、全画面の拡大表示を指示するための「全画面」のキー入力であると判断された場合には(ステップS4(Yes))、図11における全画面処理(1)に移行される(ステップSD1)。
【0064】
この全画面処理(1)が起動されると、例えば図12(A)に示すように、ユーザによるカーソルキー操作に応じて表示部15の表示画面上にて適宜その表示部品間で移動表示されているカーソル(外枠)CWのその出力画像データ(13a8)上での位置座標が読み込まれ(ステップD11)、当該カーソル(外枠)CWの位置座標が示すところの表示部品番号(この場合には「電卓キーボード画像(13a5)」の表示部品番号)が認識される(ステップD12)。
【0065】
すると、図12(B)に示すように、前記カーソル(外枠)CWによる指示位置に応じて認識された出力画像データ(13a8)上での表示部品である、この場合には電卓キーボード画像(13a5)が全画面化されて拡大表示されるのと共に、同出力画像データ(13a8)上でのその他の表示部品である、この場合には計算機表示画面データ(13a4)およびキー入力データ(13a9)が消去されて表示される(ステップD13)。
【0066】
このように、前記ズーム処理(1)や前記全画面処理(1)にて説明したように、ポインタPにより任意に指定した出力画像データ(13a8)上での表示部品を容易に拡大表示させたり、カーソル(外枠)CWにより任意に指定した同出力画像データ(13a8)上での表示部品を容易に全画面化して拡大表示させたりすることで、重要な部分を適宜大きく見易くして表示させることができ、生徒に対し確実且つ分かり易くその計算機操作手順を学習させることができる。
【0067】
なお、前記図9におけるズーム処理(1)では、ポインタPにより指定されているところの表示部品について、「ズーム」キーの操作に応じて拡大表示させる構成としたが、次の図13におけるズーム処理(2)で示すように、カーソル(外枠)CWにより指定されているところの表示部品について、「ズーム」キーの操作に応じて拡大表示させる一方、その他の表示部品について縮小表示させる構成としてもよい(ステップC21〜C24)。
【0068】
図13は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(2)を示すフローチャートである。
【0069】
また、前記図11における全画面処理(1)では、カーソル(外枠)CWにより指定されているところの表示部品について、「全画面」キーの操作に応じて全画面化して拡大表示させる構成としたが、次の図14における全画面処理(2)で示すように、ポインタPにより指定されているところの表示部品について、「全画面」キーの操作に応じて全画面化して拡大表示させる一方、その他の表示部品について消去表示させる構成としてもよい(ステップD21〜D24)。
【0070】
図14は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(2)を示すフローチャートである。
【0071】
さらに、前記図11における全画面処理(1)および前記図14における全画面処理(2)では、カーソル(外枠)CWまたはポインタPにより指定されているところの表示部品について、「全画面」キーの操作に応じて全画面化して拡大表示させる一方で、その他の表示部品については消去表示させる構成としたが、例えば図15に示すように、当該カーソル(外枠)CWまたはポインタPにより指定されているところの表示部品(この場合には「電卓キーボード画像(13a5)」)ではないその他の表示部品(この場合には「計算機表示画面データ(13a4)およびキー入力データ(13a9)」について、消去表示することなく、前記指定された表示部品(13a5)の拡大表示に応じてその表示画面に収まる他の表示部品についてはそのまま表示させる構成としてもよい。
【0072】
図15は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う他の全画面処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0073】
なお、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理は、当該PC10に搭載した関数電卓のエミュレータ(プログラム)の起動に伴い実行させ、その際に生成された出力画像データ(13a8)のみをプロジェクタ22へ出力してスクリーン23へ投影表示させる構成としたが、図示しない実際の関数電卓を直接プロジェクタ22に接続して計算機学習投影システムを構築した場合には、前記キー処理有効なキー入力データ(13a9)に基づく色付きキー表示処理(ステップSA)やDELキー対応処理(ステップSB)は、プロジェクタ22内に備えたCPU(11)をはじめとするコンピュータにより実行させるものとし、関数電卓には特別な機能を持たせず、そのキー入力データ(13a9)およびこのキー入力に応じた計算機表示画面データ(13a4)のみをプロジェクタ22に転送出力して前記同様の計算機学習表示を行わせればよい。
【0074】
そして、前記プロジェクタ22内のRAM(13)にて、前記表示画面データメモリ13a4、キーボード画像(カラー)データメモリ13a5、キーボード表示位置データメモリ13a6、キー情報−キー位置テーブル13a7、出力画像データメモリ13a8、キー入力データメモリ13a9などを備える構成とすればよい。
【0075】
またこの場合、前記計算機処理に伴うズーム処理(1)(2)(ステップSC)や全画面処理(1)(2)(ステップSD)は、プロジェクタ22に専用に設けた「ズーム」キーや「全画面」キーの操作に応じて当該プロジェクタ22内に備えたCPU(11)をはじめとするコンピュータにより実行させる構成とすればよい。この際、拡大表示の対象となる表示部品の指定には、スクリーン23上の投影画像に対し照射するレーザポインタにより行うものとし、当該投影画像をデジタルカメラにより撮影した撮影画像を解析してポインタPの照射位置座標を検出し、このポインタPの位置に対応する表示部分を認識拡大する構成としてもよい。
【0076】
なお、前記各実施形態において記載した関数電卓のエミュレータ機能を搭載したパーソナルコンピュータ(PC)10または図示しない実際の関数電卓、およびプロジェクタ22を使用した計算機学習投影システムによる各処理の手法、すなわち、図3のフローチャートで示す計算機処理、図4のフローチャートで示す色付きキー表示処理、図6のフローチャートで示すDELキー対応処理、図9(図13)のフローチャートで示すズーム処理(1)(2)、図11(図14)のフローチャートで示す全画面処理(1)(2)などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体(18a)に格納して配布することができる。そして、関数電卓のエミュレータを搭載したパーソナルコンピュータ(PC)10やCPU(11)を搭載したインテリジェントなプロジェクタ22などの種々の電子機器は、この外部記憶媒体(18a)に記憶されたプログラムを内部メモリ(12)(13)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した計算機学習のための画像生成出力機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0077】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(インターネット)20上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(インターネット)20に接続されたコンピュータ端末(プログラムサーバ)20aから前記のプログラムデータを取り込み、前述した計算機学習のための画像生成出力機能を実現することもできる。
【0078】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の電子機器の実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記パーソナルコンピュータ(PC)10のRAM13に確保されるエミュレータ・ワーク・エリア13aのデータメモリを示す図。
【図3】前記パーソナルコンピュータ(PC)10により関数電卓のエミュレータ機能を起動させた状態での計算機処理を示すフローチャート。
【図4】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理を示すフローチャート。
【図5】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図6】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理を示すフローチャート。
【図7】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図8】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴い無効なキーが入力操作された場合の表示部15およびスクリーン23に対するキー入力データ(13a9)の表示状態を示す図。
【図9】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)を示すフローチャート。
【図10】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図11】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)を示すフローチャート。
【図12】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図13】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(2)を示すフローチャート。
【図14】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(2)を示すフローチャート。
【図15】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う他の全画面処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【符号の説明】
【0080】
11 …CPU
12 …記憶装置
13 …RAM
13a…エミュレータ・ワーク・エリア
13a1…入力式データメモリ
13a2…計算処理データメモリ
13a3…計算結果データメモリ
13a4…表示画面データメモリ
13a5…キーボード画像(カラー)データメモリ
13a6…キーボード表示位置データメモリ
13a7…キー情報−キー位置テーブル
13a8…出力画像データメモリ
13a9…キー入力データメモリ
15 …表示部
16 …入力部
17 …バス
18 …記憶媒体読み取り部
18a…外部記憶媒体
19 …電送制御部
20 …通信ネットワーク(インターネット)
20a…プログラムサーバ
20b…サーバ記憶装置
C …カーソル
P …ポインタ
CW…カーソル(外枠)
X …不要なキー入力データ
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば関数電卓と称する小型電子式計算機のユーザ操作に対応した動作状態をプロジェクタによって大画面に表示させるための電子機器および電子機器制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、関数計算などの多種多様な計算処理が行える関数電卓と称する小型電子式計算機を、教育現場に持ち込んで使用することが広く行われるようになっている。
【0003】
この小型電子式計算機(関数電卓)を例えば計算の学習のために先生と生徒の両者が持って使用する場合に、先生が授業によって進める範囲の学習内容を予めその手順通りに操作・編集し、その計算動作に伴う各画面を順次記憶させておく。これにより、先生が実際の授業中に簡単な操作でその日の学習内容に対応した計算動作の各画面を順次再現表示させ、これを生徒に見せて示す(プレゼンテーションする)ことで、この計算機を利用した種々の計算の学習が効率良く行えるようにした小型電子式計算機(関数電卓)が考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
そして、このような小型電子式計算機(関数電卓)の先生の操作に応じた表示画面データをプロジェクタに転送して大画面に投影表示させることで、さらに効率良く前記計算機を利用した種々の計算の学習を行うことが考えられる。
【特許文献1】特開2004−152075号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の小型電子式計算機(関数電卓)を先生が操作し、その表示画面データと共にキー入力データをも順次プロジェクタ画面などに投影表示させて生徒に見せる場合、当該生徒側では表示された各データは正しいものとして受け入れ追従する。このため、先生の操作に誤りなどの不要な操作による表示があった場合でも生徒はそれを真似してキー入力してしまい、正しい操作を覚える妨げになる問題がある。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みなされたもので、キー入力データとその対応動作画面データとを出力表示させる電子機器において、不要なキー入力操作を省略して出力表示させることが可能になる電子機器および電子機器制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子機器(電子機器制御プログラム)は、機器内部または外部から取得されたキー入力データを記憶するキー入力データ記憶手段と、前記キー入力データが取得される毎に当該キー入力データに応じて更新された表示画面のデータを機器内部または外部から取得して記憶する表示画面記憶手段と、前記キー入力データが取得される毎に前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像を出力するキー入力対応画像出力手段と、前記キー入力データが取得される毎に、当該キー入力データが誤操作等に伴う不要なキー入力データであるか否かを判断する不要キー入力判断手段と、この不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが不要なキー入力データであると判断された場合には、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該不要なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる不要キー対応制御手段とを備えたことを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る電子機器において、前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データが削除を指示するキー入力データであるか否かを判断し、前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが削除を指示するキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該削除指示のキー入力データおよびその直前のキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る電子機器において、前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データに対応する処理が存在しない無効なキー入力データであるか否かを判断し、前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが無効なキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該無効なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させることを特徴としている。
【0010】
また、本発明に係る電子機器において、前記キー入力対応画像出力手段は、前記キー入力データに対応するキーキャラクタの画像を予め設定された色に色付けしたキーキャラクタの画像として出力することを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係る電子機器は、ユーザ操作に応じて画像の拡大を指示する拡大指示手段と、この拡大指示手段により画像の拡大が指示された場合に、前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像に対しユーザ操作に応じて指定された位置の画像部分を認識する指定画像認識手段と、前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像のうち、前記指定画像認識手段により認識された画像部分を拡大し、当該キー入力対応画像出力手段による画像の出力を行わせる指定画像拡大制御手段とをさらに備えたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、キー入力データとその対応動作画面データとを出力表示させる電子機器において、不要なキー入力操作を省略して出力表示させることが可能になる電子機器および電子機器制御プログラムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明の電子機器の実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)10の電子回路の構成を示すブロック図である。
【0015】
本実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)10は、例えば関数電卓のエミュレータ(プログラム)をインストールしたPC10によって実施される。このPC10において関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた場合、当該関数電卓のキーボードが表示画面に表示され、このキーボード上の各キーをポインタなどにより指定してキー入力操作することで、このキー入力操作に応じた電卓処理が実行されその動作画面が表示される(図5参照)。
【0016】
そして、前記電卓キーボードおよびキー入力操作に応じた動作画面に加えて、当該キー入力データを含めた表示画面データを生成して表示させると共に、これを外部のプロジェクタ22へ出力してスクリーン23上に投影表示させることで、関数電卓を利用した授業のプレゼンテーションを行う。
【0017】
このパーソナルコンピュータ10は、制御部(CPU)11、記憶装置12、RAM13、表示部(LCD)15、入力部(キーボード・マウス)16、記憶媒体読み取り部18、伝送制御部19、I/Oポート21を備え、これらはバス17を介して相互に接続されている。
【0018】
制御部(CPU)11は、入力部12からの入力信号に応じて、記憶装置12に予め記憶されている装置制御プログラム、あるいはFD,CD,メモリカードなどの外部記憶媒体18aからその記憶媒体読み取り部18を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラム、あるいは外部のコンピュータ端末(プログラムサーバ20a)の記憶装置20bから通信ネットワーク20を経由し伝送制御部19を介して記憶装置12に読み込まれた装置制御プログラムを起動させ、RAM13をワーク・メモリとして回路各部の動作を制御する。
【0019】
記憶装置12は、半導体メモリのROMやハードディスク装置HDD等で構成し、装置電源の投入直後に制御部(CPU)11により読み出される前述の装置制御プログラムを予め格納している他に、関数電卓のエミュレータ(プログラム)を格納している。
【0020】
なお、前記記憶装置12に記憶される装置制御プログラムには、本パーソナルコンピュータ10の全動作中に渡ってその表示動作の制御を行うための表示制御プログラムも含まれており、前記関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた状態では、キー入力された数値,記号,計算式の表示、演算結果の表示、カーソル(ポインタ)の表示・移動表示などが制御される。また、この表示制御プログラムにはさらに、本パーソナルコンピュータ10をプロジェクタ22に接続した場合に、該プロジェクタ22によって電卓キーボード(13a5)およびそのキー操作状態を示すキー入力データ(13a9)およびこれに伴う動作画面(13a4)を表示させるための必要情報を送信するプロジェクタ対応制御プログラムも含まれる。
【0021】
RAM13は、前述の装置制御プログラムを実行する際に制御部(CPU)11が使用するワーク・メモリである。
【0022】
表示部15は、前記関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた場合には、そのエミュレーション画面として当該関数電卓のキーボード画像(13a5)、表示画面(13a4)、キー入力データ(13a9)を並べて表示する(図5参照)、例えばCRTや液晶などといったディスプレイ装置である。
【0023】
入力部16は、前記関数電卓のエミュレータ(プログラム)を起動させた場合には、エミュレーション画面上の電卓キーボード(13a5)に表示された各キー位置を指示したりするための、例えばキーボード・マウスなどの入力装置である。
【0024】
前記I/Oポート21には、当該PC10における関数電卓のエミュレータ処理に伴い、そのキーボード画像(13a5)およびキー入力データ(13a9)およびこのキー入力操作に対応した動作画面となる表示画面データ(13a4)を共にした出力画像データ(13a8)として投影表示させるためのプロジェクタ22が接続される。
【0025】
図2は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10のRAM13に確保されるエミュレータ・ワーク・エリア13aのデータメモリを示す図である。
【0026】
このエミュレータ・ワーク・エリア13aには、エミュレーション画面に表示された電卓キーボード(13a5)をキー入力操作した際のキー入力データが記憶されるキー入力データメモリ13a9、このキー入力データ(13a9)に従った計算式のデータを記憶するための入力式データメモリ13a1、この入力式データメモリ13a1に記憶された計算式に従った計算途中のデータを記憶するための計算処理データメモリ13a2、この計算処理データメモリ13a2での計算処理データに従って計算された計算結果のデータを記憶するための計算結果データメモリ13a3、前記入力式、計算途中、計算結果の各データをそのそれぞれの処理過程に応じて表示させるための計算機表示画面のデータが記憶される表示画面データメモリ13a4、関数電卓のキーボードそのもののカラー画像データ(図5参照)が記憶されるキーボード画像(カラー)データメモリ13a5、このキーボード画像(カラー)データメモリ13a5に記憶されたキーボード画像を表示部23の表示画面上におけるどの位置に表示させるかを予め設定するためのキーボード表示位置のデータが記憶されるキーボード表示位置データメモリ13a6、前記キーボード画像(カラー)データメモリ13a5に記憶されたキーボードのカラー画像領域において各キー毎の名称および色(キー情報)とその位置情報(座標)とを対応付けて記憶するためのキー情報−キー位置テーブル13a7、前記キー入力データ(13a9)と計算機表示画面データ(13a4)およびキーボード画像(カラー)データ(13a5)を共にして生成され表示部15に表示させるべき、およびプロジェクタ22に出力してスクリーン33へ投影表示させるべき画像データが記憶される出力画像データメモリ13a8などが備えられる。
【0027】
このようなパーソナルコンピュータ(PC)10にインストールした関数電卓のエミュレーション機能では、電卓キーボード画像(13a5)の表示と共に、このキーボード画像(13a5)におけるキー入力操作に応じたキー入力データ(13a9)およびこれに伴う計算動作の表示画面データ(13a4)を出力画像データ(13a8)として表示させることで、関数電卓のキー入力操作に伴う計算動作の表示画面だけでなく、キー操作の内容もリアルに且つ明確に分かり易く(投影)表示させることができる。
【0028】
次に、前記構成の関数電卓のエミュレータを搭載したパーソナルコンピュータ(PC)10およびプロジェクタ22からなる計算機学習投影システムの動作について説明する。
【0029】
図3は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10により関数電卓のエミュレータ機能を起動させた状態での計算機処理を示すフローチャートである。
【0030】
図4は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理を示すフローチャートである。
【0031】
図5は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0032】
記憶装置12に記憶されている関数電卓のエミュレータ(プログラム)機能が起動されると、RAM13内のエミュレータ・ワーク・エリア13aに記憶されている関数電卓のキーボード画像(13a5)が、キーボード表示位置データ(13a6)に従い、未表示の計算機表示画面データ(13a4)および未入力のキー入力データ(13a9)と共に出力画像データ(13a8)として生成され、表示部15の表示画面上に表示されてキー入力待機状態になる(図5参照)。
【0033】
この際、表示部15に表示された出力画像データ(13a8)は、そのままI/Oポート21からプロジェクタ22へ出力されスクリーン23に投影表示される。
【0034】
前記関数電卓のキーボード画像(13a5)が表示部15およびスクリーン23上の所定位置に表示されたキー入力待機状態において、ユーザによるポインタあるいはカーソル操作に応じてキー入力が行われると、キー情報−キー位置テーブル(13a7)に基づき当該入力されたキーのキーコード情報が抽出され(ステップS2)、当該キーコードに対応した処理が有効であるか否か判断される(ステップS3)。
【0035】
ここで、キー入力されたキーコードに対応した処理が有効であると判断された場合には、当該入力されたキーコードがキー入力データメモリ13a9に記憶され(ステップS3(Yes))、このキー入力が例えばパーソナルコンピュータ(PC)10のファンクションキーに予め設定された、ユーザ指定表示部品の拡大表示を指示するための「ズーム」のキー入力であるか、または同ユーザ指定表示部品の全画面化の拡大表示を指示するための「全画面」のキー入力であるかが判断される(ステップS4)。
【0036】
ここで、「ズーム」または「全画面」以外の電卓キーボード(13a5)上での有効なキー入力であると判断された場合には(ステップS4(No))、図4における色付きキー表示処理へ移行される(ステップSA)。
【0037】
この色付きキー表示処理が起動されると、前記キー情報−キー位置テーブル(13a7)に基づき当該入力されたキーのキーコードに対応したキー色情報が取得される(ステップA1)。
【0038】
すると、前記入力されたキーコードのキーキャラクタ(イメージデータ)にそのキー色情報が加えられた入力キー表示データが生成されると共に、当該入力キー表示データが前記電卓キーボード画像(13a5)の表示されている出力画像データ(13a8)に付加されて表示部15およびスクリーン23へ表示される(ステップA3)。この際、今回のキー入力データに応じた計算機表示画面データ(13a4)も前記出力画像データ(13a8)に付加されて表示部15およびスクリーン23へ表示される。
【0039】
すなわち、この色付きキー表示処理(ステップSA)では、前記電卓キーボード(13a5)に対するユーザ操作に応じたキー入力データ(13a9)が、例えばその実際の関数電卓におけるキーに対応させたキー色で表示されるもので、例えば図5で示すように、電卓キーボード(13a5)上で赤色表示されている「SHIFT」キー、青色表示されている「+」「(」キー、黒色表示されている「1」キー、青色表示されている「,」キー…として順次キー入力されると、当該キー入力データ(13a9)はその入力されたキーの色付きで順次表示され、またこのキー入力に応じた計算機表示画面データ(13a4)も「Pol(1,…」として生成されて表示される。
【0040】
これにより、表示部15およびスクリーン23には、どのキーを入力操作したかが非常に見易く表示され、確実且つ速やかにそのキー操作手順を学習することができる。
【0041】
なお、この色付きキー表示処理によるキー入力データ(13a9)の順次表示に際して、当該キー入力データ(13a9)が表示画面内に収まらない場合には、自動スクロール処理されて表示される。
【0042】
なお、前記キー入力データ(13a9)は、電卓キーボード画像(13a5)および計算機表示画面データ(13a4)と共に、表示部15およびスクリーン23に表示させるべく出力画像データ(13a8)として生成表示する構成としたが、任意のタイミングでの予め設定されたキー操作に応じて前記キー入力データ(13a9)のみを出力画像データ(13a8)として表示させる構成としてもよい。
【0043】
図6は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理を示すフローチャートである。
【0044】
図7は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0045】
前記図4における色付きキー表示処理(ステップSA)に従ってキー入力データ(13a9)の色付きキー表示が行われると、当該キー入力データは直前にした不要なキー入力を消去するための「DEL」キーであるか否か判断される(ステップS5)。
【0046】
ここで、「DEL」キーが入力されたと判断された場合には(ステップS5(Yes))、図6におけるDELキー対応処理に移行される(ステップSB)。
【0047】
このDELキー対応処理が起動されると、前回のキー入力データは数式入力に伴うキー入力データ(13a9)であるか否か判断される(ステップB1)。そして、当該「DEL」キー入力操作直前の前回のキー入力データ(13a9)が数式入力に伴うキー入力データであると判断された場合には(ステップB1(Yes))、その前回の数式入力に伴うキー入力データ(13a9)は「DEL」キー入力データと共に不要なキー入力として消去されて表示される(ステップB2)。
【0048】
すなわち、前記電卓キーボード(13a5)の各キーをキー入力操作して数式を入力し、例えば図7に示すような分数式「3分の5の二乗」の入力を行う際に、同図7(A)に示すように、分数入力キー「a・b/c」をキー入力し、その分子側から「5」「x2」「↓」と入力し分母側入力に切り替えた後に、四角枠Mで囲って示すように誤って「2」と入力したことで、続けて「DEL」キーが入力操作されると(ステップS5→SB)、当該「DEL」キーのキーキャラクタが一時的に表示されるものの前記誤ってキー入力された直前の分母値「2」が不要なキー入力として共に消去されて表示される。そして、その後に続けてキー入力された正しい分母値「3」が、図7(B)に示すように並べて表示されるようになる。
【0049】
これにより、表示部15およびスクリーン23に対して、誤ってキー入力表示された不要なキー入力データ(13a9)は、その直後にユーザ操作される「DEL」キーのキー入力操作に伴い直ちに消去表示されるようになり、生徒がその誤りまでも真似てキー入力操作してしまうことなく、正しい計算機操作を覚えさせることができる。
【0050】
図8は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴い無効なキーが入力操作された場合の表示部15およびスクリーン23に対するキー入力データ(13a9)の表示状態を示す図である。
【0051】
すなわち、図8(A)に示すように、電卓キーボード(13a5)の数値キー「1」「2」「3」が順次入力されそのキー入力データ(13a9)が計算機表示画面データ(13a4)と共に出力画像データ(13a8)として生成表示されるのに伴い、当該計算機表示画面データ(13a4)上のカーソルCが前記キー入力された最後の数値「3」の次の桁位置に対応して表示されている状態で、図8(B)に示すように、カーソルCの桁位置を戻すべく電卓キーボード(13a5)の「←」キーが繰り返し操作されると、3桁(回)分の「←」キー入力に伴う桁戻し操作までは有効な処理として判断されるので(ステップS1〜S3(Yes))、その都度、前記「←」キーに対応するキー入力データ(13a9)が順次表示されると共に、計算機表示画面データ(13a4)上のカーソルCが順次桁戻しされて移動表示される(ステップS4(No)→SA,S5(No)→S6(No)→戻り)。
【0052】
この後、続けて電卓キーボード(13a5)の「←」キーが繰り返し操作された場合には、この4回目以降の「←」キー入力に伴うカーソルCの桁戻し処理は無効として判断されるので(ステップS3(No)→戻り)、同4回目以降の「←」キー操作に対応する不要なキー入力データ(13a9)は表示されない。
【0053】
これにより、例えば図8(C)に示すように、キー処理が無効になる不要なキー入力データXが表示されることが防止されるようになり、生徒がその無意味な操作までも真似てキー入力操作してしまうことなく、正しい計算機操作を覚えさせることができる。
【0054】
このように、前記ステップS1〜SBでの計算機処理に従った電卓キーボード(13a5)に対するキー入力操作に応じて、そのキー入力データ(13a9)が順次表示されると共に、当該キー入力処理に応じた内容の計算機表示画面データ(13a4)が表示されることで、例えばある計算式が入力表示されて「EXE」キーが入力操作されると(ステップS6(Yes))、その時点で入力されている入力式データ(13a1)に従った計算処理が実行される(ステップS7)。
【0055】
すると、その計算処理の実行に応じた計算処理データ(13a2)および計算結果データ(13a3)の内容を示す計算機表示画面データ(13a4)が生成されると共に(ステップS8)、前記電卓キーボード(13a5)および各キー入力データ(13a9)を伴う出力画像データ(13a8)として生成され、表示部15およびスクリーン23に表示される(ステップS9)。
【0056】
図9は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)を示すフローチャートである。
【0057】
図10は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0058】
前記図3における計算機処理において、キー処理有効として判断されたキー入力操作が、例えばパーソナルコンピュータ(PC)10のファンクションキーに予め設定された、ユーザ指定位置の拡大表示を指示するための「ズーム」のキー入力であると判断された場合には(ステップS4(Yes))、図9におけるズーム処理(1)に移行される(ステップSC1)。
【0059】
このズーム処理(1)が起動されると、例えば図10(A)に示すように、ユーザによるマウス操作あるいはカーソルキー操作に応じて表示部15の表示画面上にて適宜移動表示されているポインタPのその出力画像データ(13a8)上での位置座標が読み込まれ(ステップC11)、当該ポインタPの位置座標が示すところの表示部品番号(この場合には「計算機表示画面データ(13a4)」の表示部品番号)が認識される(ステップC12)。
【0060】
すると、当該「ズーム」のキー入力操作に応じて、図10(B)に示すように、前記ポインタPによる指示位置に応じて認識された出力画像データ(13a8)上での表示部品である、この場合には計算機表示画面データ(13a4)が拡大されて表示されるのと共に、同出力画像データ(13a8)上でのその他の表示部品である、この場合には電卓キーボード画像(13a5)が縮小されて表示される(ステップC13,C14)。
【0061】
図11は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)を示すフローチャートである。
【0062】
図12は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0063】
前記図3における計算機処理において、キー処理有効として判断されたキー入力操作が、例えばパーソナルコンピュータ(PC)10のファンクションキーに予め設定された、全画面の拡大表示を指示するための「全画面」のキー入力であると判断された場合には(ステップS4(Yes))、図11における全画面処理(1)に移行される(ステップSD1)。
【0064】
この全画面処理(1)が起動されると、例えば図12(A)に示すように、ユーザによるカーソルキー操作に応じて表示部15の表示画面上にて適宜その表示部品間で移動表示されているカーソル(外枠)CWのその出力画像データ(13a8)上での位置座標が読み込まれ(ステップD11)、当該カーソル(外枠)CWの位置座標が示すところの表示部品番号(この場合には「電卓キーボード画像(13a5)」の表示部品番号)が認識される(ステップD12)。
【0065】
すると、図12(B)に示すように、前記カーソル(外枠)CWによる指示位置に応じて認識された出力画像データ(13a8)上での表示部品である、この場合には電卓キーボード画像(13a5)が全画面化されて拡大表示されるのと共に、同出力画像データ(13a8)上でのその他の表示部品である、この場合には計算機表示画面データ(13a4)およびキー入力データ(13a9)が消去されて表示される(ステップD13)。
【0066】
このように、前記ズーム処理(1)や前記全画面処理(1)にて説明したように、ポインタPにより任意に指定した出力画像データ(13a8)上での表示部品を容易に拡大表示させたり、カーソル(外枠)CWにより任意に指定した同出力画像データ(13a8)上での表示部品を容易に全画面化して拡大表示させたりすることで、重要な部分を適宜大きく見易くして表示させることができ、生徒に対し確実且つ分かり易くその計算機操作手順を学習させることができる。
【0067】
なお、前記図9におけるズーム処理(1)では、ポインタPにより指定されているところの表示部品について、「ズーム」キーの操作に応じて拡大表示させる構成としたが、次の図13におけるズーム処理(2)で示すように、カーソル(外枠)CWにより指定されているところの表示部品について、「ズーム」キーの操作に応じて拡大表示させる一方、その他の表示部品について縮小表示させる構成としてもよい(ステップC21〜C24)。
【0068】
図13は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(2)を示すフローチャートである。
【0069】
また、前記図11における全画面処理(1)では、カーソル(外枠)CWにより指定されているところの表示部品について、「全画面」キーの操作に応じて全画面化して拡大表示させる構成としたが、次の図14における全画面処理(2)で示すように、ポインタPにより指定されているところの表示部品について、「全画面」キーの操作に応じて全画面化して拡大表示させる一方、その他の表示部品について消去表示させる構成としてもよい(ステップD21〜D24)。
【0070】
図14は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(2)を示すフローチャートである。
【0071】
さらに、前記図11における全画面処理(1)および前記図14における全画面処理(2)では、カーソル(外枠)CWまたはポインタPにより指定されているところの表示部品について、「全画面」キーの操作に応じて全画面化して拡大表示させる一方で、その他の表示部品については消去表示させる構成としたが、例えば図15に示すように、当該カーソル(外枠)CWまたはポインタPにより指定されているところの表示部品(この場合には「電卓キーボード画像(13a5)」)ではないその他の表示部品(この場合には「計算機表示画面データ(13a4)およびキー入力データ(13a9)」について、消去表示することなく、前記指定された表示部品(13a5)の拡大表示に応じてその表示画面に収まる他の表示部品についてはそのまま表示させる構成としてもよい。
【0072】
図15は、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う他の全画面処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図である。
【0073】
なお、前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理は、当該PC10に搭載した関数電卓のエミュレータ(プログラム)の起動に伴い実行させ、その際に生成された出力画像データ(13a8)のみをプロジェクタ22へ出力してスクリーン23へ投影表示させる構成としたが、図示しない実際の関数電卓を直接プロジェクタ22に接続して計算機学習投影システムを構築した場合には、前記キー処理有効なキー入力データ(13a9)に基づく色付きキー表示処理(ステップSA)やDELキー対応処理(ステップSB)は、プロジェクタ22内に備えたCPU(11)をはじめとするコンピュータにより実行させるものとし、関数電卓には特別な機能を持たせず、そのキー入力データ(13a9)およびこのキー入力に応じた計算機表示画面データ(13a4)のみをプロジェクタ22に転送出力して前記同様の計算機学習表示を行わせればよい。
【0074】
そして、前記プロジェクタ22内のRAM(13)にて、前記表示画面データメモリ13a4、キーボード画像(カラー)データメモリ13a5、キーボード表示位置データメモリ13a6、キー情報−キー位置テーブル13a7、出力画像データメモリ13a8、キー入力データメモリ13a9などを備える構成とすればよい。
【0075】
またこの場合、前記計算機処理に伴うズーム処理(1)(2)(ステップSC)や全画面処理(1)(2)(ステップSD)は、プロジェクタ22に専用に設けた「ズーム」キーや「全画面」キーの操作に応じて当該プロジェクタ22内に備えたCPU(11)をはじめとするコンピュータにより実行させる構成とすればよい。この際、拡大表示の対象となる表示部品の指定には、スクリーン23上の投影画像に対し照射するレーザポインタにより行うものとし、当該投影画像をデジタルカメラにより撮影した撮影画像を解析してポインタPの照射位置座標を検出し、このポインタPの位置に対応する表示部分を認識拡大する構成としてもよい。
【0076】
なお、前記各実施形態において記載した関数電卓のエミュレータ機能を搭載したパーソナルコンピュータ(PC)10または図示しない実際の関数電卓、およびプロジェクタ22を使用した計算機学習投影システムによる各処理の手法、すなわち、図3のフローチャートで示す計算機処理、図4のフローチャートで示す色付きキー表示処理、図6のフローチャートで示すDELキー対応処理、図9(図13)のフローチャートで示すズーム処理(1)(2)、図11(図14)のフローチャートで示す全画面処理(1)(2)などの各手法は、何れもコンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記憶媒体(18a)に格納して配布することができる。そして、関数電卓のエミュレータを搭載したパーソナルコンピュータ(PC)10やCPU(11)を搭載したインテリジェントなプロジェクタ22などの種々の電子機器は、この外部記憶媒体(18a)に記憶されたプログラムを内部メモリ(12)(13)に読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記各実施形態において説明した計算機学習のための画像生成出力機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0077】
また、前記各手法を実現するためのプログラムのデータは、プログラムコードの形態として通信ネットワーク(インターネット)20上を伝送させることができ、この通信ネットワーク(インターネット)20に接続されたコンピュータ端末(プログラムサーバ)20aから前記のプログラムデータを取り込み、前述した計算機学習のための画像生成出力機能を実現することもできる。
【0078】
なお、本願発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。さらに、前記各実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、各実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されたり、幾つかの構成要件が組み合わされても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除されたり組み合わされた構成が発明として抽出され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の電子機器の実施形態に係るパーソナルコンピュータ(PC)10の電子回路の構成を示すブロック図。
【図2】前記パーソナルコンピュータ(PC)10のRAM13に確保されるエミュレータ・ワーク・エリア13aのデータメモリを示す図。
【図3】前記パーソナルコンピュータ(PC)10により関数電卓のエミュレータ機能を起動させた状態での計算機処理を示すフローチャート。
【図4】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理を示すフローチャート。
【図5】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う色付きキー表示処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図6】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理を示すフローチャート。
【図7】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うDELキー対応処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図8】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴い無効なキーが入力操作された場合の表示部15およびスクリーン23に対するキー入力データ(13a9)の表示状態を示す図。
【図9】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)を示すフローチャート。
【図10】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図11】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)を示すフローチャート。
【図12】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(1)に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【図13】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴うズーム処理(2)を示すフローチャート。
【図14】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う全画面処理(2)を示すフローチャート。
【図15】前記パーソナルコンピュータ(PC)10での計算機処理に伴う他の全画面処理に従い表示部15およびスクリーン23に投影表示された出力画像データ(13a8)を示す図。
【符号の説明】
【0080】
11 …CPU
12 …記憶装置
13 …RAM
13a…エミュレータ・ワーク・エリア
13a1…入力式データメモリ
13a2…計算処理データメモリ
13a3…計算結果データメモリ
13a4…表示画面データメモリ
13a5…キーボード画像(カラー)データメモリ
13a6…キーボード表示位置データメモリ
13a7…キー情報−キー位置テーブル
13a8…出力画像データメモリ
13a9…キー入力データメモリ
15 …表示部
16 …入力部
17 …バス
18 …記憶媒体読み取り部
18a…外部記憶媒体
19 …電送制御部
20 …通信ネットワーク(インターネット)
20a…プログラムサーバ
20b…サーバ記憶装置
C …カーソル
P …ポインタ
CW…カーソル(外枠)
X …不要なキー入力データ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器内部または外部から取得されたキー入力データを記憶するキー入力データ記憶手段と、
前記キー入力データが取得される毎に当該キー入力データに応じて更新された表示画面のデータを機器内部または外部から取得して記憶する表示画面記憶手段と、
前記キー入力データが取得される毎に前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像を出力するキー入力対応画像出力手段と、
前記キー入力データが取得される毎に、当該キー入力データが誤操作等に伴う不要なキー入力データであるか否かを判断する不要キー入力判断手段と、
この不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが不要なキー入力データであると判断された場合には、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該不要なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる不要キー対応制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データが削除を指示するキー入力データであるか否かを判断し、
前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが削除を指示するキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該削除指示のキー入力データおよびその直前のキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データに対応する処理が存在しない無効なキー入力データであるか否かを判断し、
前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが無効なキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該無効なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記キー入力対応画像出力手段は、前記キー入力データに対応するキーキャラクタの画像を予め設定された色に色付けしたキーキャラクタの画像として出力する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
ユーザ操作に応じて画像の拡大を指示する拡大指示手段と、
この拡大指示手段により画像の拡大が指示された場合に、前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像に対しユーザ操作に応じて指定された位置の画像部分を認識する指定画像認識手段と、
前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像のうち、前記指定画像認識手段により認識された画像部分を拡大し、当該キー入力対応画像出力手段による画像の出力を行わせる指定画像拡大制御手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
電子機器のコンピュータを制御して画像を出力するための電子機器制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
機器内部または外部から取得されたキー入力データをメモリに記憶するキー入力データ記憶手段、
前記キー入力データが取得される毎に当該キー入力データに応じて更新された表示画面のデータを機器内部または外部から取得してメモリに記憶する表示画面記憶手段、
前記キー入力データが取得される毎に前記キー入力データ記憶手段によりメモリに記憶されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および前記表示画面記憶手段によりメモリに記憶された表示画面の画像を出力するキー入力対応画像出力手段、
前記キー入力データが取得される毎に、当該キー入力データが誤操作等に伴う不要なキー入力データであるか否かを判断する不要キー入力判断手段、
この不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが不要なキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段によりメモリに記憶されたキー入力データから当該不要なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段によりメモリに記憶された表示画面の画像と共に出力させる不要キー対応制御手段、
として機能させるようにしたコンピュータ読み込み可能な電子機器制御プログラム。
【請求項1】
機器内部または外部から取得されたキー入力データを記憶するキー入力データ記憶手段と、
前記キー入力データが取得される毎に当該キー入力データに応じて更新された表示画面のデータを機器内部または外部から取得して記憶する表示画面記憶手段と、
前記キー入力データが取得される毎に前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像を出力するキー入力対応画像出力手段と、
前記キー入力データが取得される毎に、当該キー入力データが誤操作等に伴う不要なキー入力データであるか否かを判断する不要キー入力判断手段と、
この不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが不要なキー入力データであると判断された場合には、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該不要なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる不要キー対応制御手段と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データが削除を指示するキー入力データであるか否かを判断し、
前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが削除を指示するキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該削除指示のキー入力データおよびその直前のキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記不要キー入力判断手段は、前記キー入力データが取得された際に、当該キー入力データに対応する処理が存在しない無効なキー入力データであるか否かを判断し、
前記不要キー対応制御手段は、前記不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが無効なキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段により記憶されたキー入力データから当該無効なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段により記憶された表示画面の画像と共に出力させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記キー入力対応画像出力手段は、前記キー入力データに対応するキーキャラクタの画像を予め設定された色に色付けしたキーキャラクタの画像として出力する、ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
ユーザ操作に応じて画像の拡大を指示する拡大指示手段と、
この拡大指示手段により画像の拡大が指示された場合に、前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像に対しユーザ操作に応じて指定された位置の画像部分を認識する指定画像認識手段と、
前記キー入力対応画像出力手段により出力されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および当該キー入力データに応じて更新された表示画面の画像のうち、前記指定画像認識手段により認識された画像部分を拡大し、当該キー入力対応画像出力手段による画像の出力を行わせる指定画像拡大制御手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
電子機器のコンピュータを制御して画像を出力するための電子機器制御プログラムであって、
前記コンピュータを、
機器内部または外部から取得されたキー入力データをメモリに記憶するキー入力データ記憶手段、
前記キー入力データが取得される毎に当該キー入力データに応じて更新された表示画面のデータを機器内部または外部から取得してメモリに記憶する表示画面記憶手段、
前記キー入力データが取得される毎に前記キー入力データ記憶手段によりメモリに記憶されたキー入力データに対応するキーキャラクタの画像および前記表示画面記憶手段によりメモリに記憶された表示画面の画像を出力するキー入力対応画像出力手段、
前記キー入力データが取得される毎に、当該キー入力データが誤操作等に伴う不要なキー入力データであるか否かを判断する不要キー入力判断手段、
この不要キー入力判断手段により前記キー入力データが取得された際のキー入力データが不要なキー入力データであると判断された場合に、前記キー入力データ記憶手段によりメモリに記憶されたキー入力データから当該不要なキー入力データを消去し、該消去後のキー入力データに対応するキーキャラクタの画像を、前記キー入力対応画像出力手段により前記表示画面記憶手段によりメモリに記憶された表示画面の画像と共に出力させる不要キー対応制御手段、
として機能させるようにしたコンピュータ読み込み可能な電子機器制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−176562(P2008−176562A)
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−9366(P2007−9366)
【出願日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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