説明

電子機器及び機器固有情報の管理方法

【課題】機器固有情報の管理において人為的ミスによる誤りをなくすことができる電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、機器固有情報を記憶しているメモリと、表示部と、前記機器固有情報を前記メモリから読み出して、外部読み取り機器(例えばバーコードリーダ)によって自動読み取り可能な形式(例えばバーコード形式)で前記表示部に表示させる制御部とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、特に機器固有情報を内部のメモリに記憶している電子機器及び機器固有情報の管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器の製造メーカーは、電子機器1台ごとに付与している固有の固体識別番号(例えばシリアル番号)を用いて内部管理用データベースを作成している。この内部管理用データベースは、固体識別番号から製造年月日や仕様などを特定することができ、ユーザーからの問い合わせに対応する際などに利用される。
【0003】
従来、ユーザーは、電子機器本体に貼付されている固体識別番号が記載されたラベル又は電子機器に附属している固体識別番号が記載された保証書等を見ることでしか固体識別番号を確認することができなかった。固体識別番号が記載されたラベルは一般的に電子機器の側面や背面に貼付されているため、固体識別番号が記載されたラベルによる固体識別番号の確認はユーザーにとって困難であった。また、固体識別番号が記載された保証書等は紛失や保管場所忘れのおそれがあるため、固体識別番号が記載された保証書等による固体識別番号の確認もユーザーにとって困難であった。
【0004】
このような問題点を解消することができるテレビ受信機が特許文献1で提案されている。特許文献1で提案されているテレビ受信機は、シリアル番号を記憶する記憶手段を有し、メンテナンスを行うサービスモード時にシリアル番号を前記記憶手段から読み出してCRT(Cathode Ray Tube)の管面に表示している。特許文献1で提案されているテレビ受信機では、シリアル番号がCRTの管面に表示されるので、ユーザーがシリアル番号の確認を容易に行うことができる。
【0005】
尚、特許文献1で提案されているテレビ受信機は、固体識別番号を記憶するメモリを有し、必要に応じてそのメモリに記憶している固体識別番号を表示部の表示画面に表示する電子機器に一般化することが可能である。
【0006】
【特許文献1】特許第3353363号公報(段落0013)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
固体識別番号を記憶するメモリを有し、必要に応じてそのメモリに記憶している固体識別番号を表示部の表示画面に表示する電子機器を製造するメーカーは、電子機器のメモリに書き込まれた固体識別番号が正確であるかを検証する必要がある。この検証は、電子機器のメモリに書き込まれた固体識別番号と内部管理用データベースとの照合により行われる。
【0008】
しかしながら、電子機器のメモリに書き込まれた固体識別番号と内部管理用データベースとの照合において、表示部の表示画面に表示された固体識別番号を作業員が目視することによって照合を行うと、人為的ミスによる誤り(作業員の固体識別番号読み違いによる確認漏れ)が発生するおそれがあった。
【0009】
本発明は、上記の状況に鑑み、機器固有情報の管理において人為的ミスによる誤りをなくすことができる電子機器及び機器固有情報の管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明に係る電子機器は、機器固有情報を記憶しているメモリと、表示部と、前記機器固有情報を前記メモリから読み出して、外部読み取り機器(例えばバーコードリーダ)によって自動読み取り可能な形式(バーコード形式)で前記表示部に表示させる制御部とを備える構成とする。
【0011】
また、前記機器固有情報が固体識別番号を含んでいることが好ましい。
【0012】
また、第1のロック解除コードを含む第1のロック解除コード保存メモリと、前記第1のロック解除コードと入力装置によって入力される第2のロック解除コードとを比較する比較部と、前記比較部での比較結果が一致したときにロックを解除し前記電子機器の正常動作を許可するロック制御部とを備え、盗難防止機能を有するようにしてもよい。
【0013】
また、前記電子機器の一例としては、テレビ受信機が挙げられる。
【0014】
また、上記目的を達成するために本発明に係る機器固有情報の管理方法は、電子機器のメモリに機器固有情報を保存するステップ、前記機器固有情報を用いて複数の電子機器に関するデータベースを作成するステップ、前記機器固有情報を前記メモリから読み出して、外部読み取り機器によって自動読み取り可能な形式で前記電子機器の表示部に表示させるステップ、前記外部読み取り機器によって前記機器固有情報を読み取るステップ、及び前記外部読み取り機器によって読み取った前記機器固有情報と前記データベースとを照合するステップを備えるようにする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、機器固有情報を電子機器のメモリから読み出して、外部読み取り機器によって自動読み取り可能な形式で電子機器の表示部に表示させているので、外部読み取り機器によって機器固有情報を読み取ることが可能となる。これにより、機器固有情報の管理において人為的ミスによる誤りをなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。本発明に係る電子機器として、ここでは、メモリに予め記録された第1のロック解除コードと、入力装置から入力される第2のロック解除コードが一致した際にのみ、正常に動作するようにしたテレビ受信機を例に挙げて説明する。正規の購入者は店頭などで正しい第2のロック解除信号を受け取れるため、当該テレビ受信機を問題なく使用できるが、正規に購入しない者は正しい第2のロック解除コードを入力できず、当該テレビ受信機を正常に動作させることができないため、当該テレビ受信機は盗難防止の効果を奏する。
【0017】
図1は、本発明に係るテレビ受信機100のブロック図である。本実施形態では、ATSC(Advanced Television Systems Committee)信号を受信するU.S.デジタルテレビ受信機を実施形態として説明する。
【0018】
地上アンテナ1がデジタル地上放送波を受信し、受信信号をデジタル地上チューナ2に供給する。デジタル地上チューナ2は、CPU(Central Processing Unit)11からのチャンネル選択信号によって、物理チャンネルを選択する。尚、CPUの代わりにマイクロプロセッサを用いてよい。デジタル地上チューナ2は、このチャンネル選択プロセスによって、映像/音声データを含む高周波8VSB(8-level vestigial sideband)変調信号を、特定周波数の信号に変換する。また、デジタル地上チューナ2は、選択された物理チャンネルのデジタル変調信号を復調する8VSB復調回路等を備えており、トランスポートストリームTSを出力する。
【0019】
デマルチプレクサ(DEMUX)3は、デジタル地上チューナ2から受け取ったトランスポートストリームTSを、所定のパケット即ちMPEG−2の映像ストリーム、AC−3(AC−3はドルビーラボラトリーズライセンシングコーポレーションの登録商標)の音声ストリーム、及びPSIP(Program and System Information Protocol)データに分割する。また、デマルチプレクサ3は、CPU11からプログラム選択信号を受け取る。デマルチプレクサ3は、映像ストリームと音声ストリームをAV(Audio Video)デコーダ4に供給し、プログラム情報を含むPSIPデータをCPU11に供給する。
【0020】
CPU11はPSIPデータの処理だけでなく、テレビ受信機100の各種制御や後述するリモコン信号の処理も行う。メモリ15は、CPU11に接続されている書き換え可能な不揮発性メモリ(例えばEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリ等)であって、プラグラム情報、固体識別番号(例えばシリアル番号)、ロック解除コード、及びロックが解除されたか否かを示すフラグ(以下、ロック解除フラグともいう)を含む各種データを記憶している。
【0021】
複数の仮想チャンネルがトランスポートストリームTSに多重化されている。トランスポートストリームTSからVCT(virtual channel table)を収集し、その収集されたVCTを参照して所定のパケットIDを確認することによって、複数の仮想チャンネルの中から何れか一つを選択することができる。
【0022】
AVデコーダ4は、MPEG−2ビットストリームをデコードするMPEG映像デコーダ(不図示)と、音声ストリーム(AC−3ビットストリーム)をデコードするAC−3デコーダ(不図示)とを備えている。AVデコーダ4のMPEG映像デコーダによって生成される映像データは映像プロセッサ8に出力され、音声データは音声プロセッサ5に出力される。
【0023】
映像プロセッサ8は、AVデコーダ4から映像データを受け取り、D/A変換を行うことによってアナログ映像信号を生成する。音声プロセッサ5は、AVデコーダ4から音声データを受け取り、D/A変換を行うことによってアナログ音声信号を生成する。
【0024】
OSD(On Screen Display)回路12は、CPU11からの出力が指示する文字情報に基づいて、加算器9に映像信号を出力する。加算器9は、ビットマップデータに基づく映像信号と、OSD回路12から受け取った映像信号とを加算し、その結果得られた映像信号を表示装置(例えば、薄型表示装置)10に供給する。
【0025】
表示装置10は、映像プロセッサ8から供給された映像信号に従って映像を表示する。また、音声プロセッサ5からのアナログ音声信号は、増幅器6で増幅された後、スピーカ7から出力される。
【0026】
リモコン送信機13は、テレビ受信機に各種指示を送信する送信機である。このリモコン送信機13に設けられた入力キー(図1において不図示)が操作されたとき、その入力キーに対応する指示である赤外線信号(リモートコントロール信号)が発光部(不図示)から送信される。赤外線受光部14はその赤外線信号を受光し、その赤外線信号を電気信号に変換し、その電気信号をCPU11に供給する。
【0027】
テレビ受信機100の一製造工程において、1台ごとに固有の固体識別番号(例えばシリアル番号)とロック解除コードとがメモリ15に書き込まれる。各テレビ受信機100において、固体識別番号(例えばシリアル番号)とロック解除コードとは互いに一対一対応している。メモリ15への固体識別番号及びロック解除コードの書き込みには、例えばIIC(Inter Integrated Circuit)バスを利用するとよい。
【0028】
一方、固体識別番号を用いた内部管理用データベース、即ち固体識別番号(例えばシリアル番号)、ロック解除コード、製造年月日、仕様等を関連づけたデータベースが作成され、内部管理用PC(personal computer)の内部メモリに保存される。
【0029】
上記メモリ15への固体識別番号及びロック解除コードの書き込み及び上記内部管理用データベースの作成及び保存が終了した後のテレビ受信機100の或る製造工程において、テレビ受信機100が特殊モードに設定されると、固体識別番号(図2の例ではシリアル番号)とロック解除コードがメモリ15から読み出され、図2に示すようにそれぞれバーコードの形式で表示画面10Aに表示される。特殊モードの設定については、例えば、作業者がリモコン送信機13の入力キーに対して特殊操作(ユーザーマニュアルに掲載されていない工場専用の操作)を行ったときにリモコン送信機13から送信されるリモコン信号をテレビ受信機100が受信することによって特殊モードが設定されるようにするとよい。
【0030】
そして、図3に示すように、テレビ受信機100の表示画面10Aに表示されている固体識別番号を示すバーコードとロック解除コードを示すバーコードをバーコードリーダ20が読み取り、その読み取ったデータを内部管理用PC21に取り込む。内部管理用PC21は、事前に内部メモリに保存してあった内部管理用データベースと、バーコードリーダ20から取り込んだデータとの照合を行い、バーコードリーダ20から取り込んだデータが内部管理用データベースの内容と矛盾していなければ、モニタ画面に照合結果が良好である旨の表示(例えば、OKの表示)を行い、内部管理用データベースの該当要素に照合完了済みの記録を付加し、バーコードリーダ20から取り込んだデータが内部管理用データベースの内容と矛盾していれば、モニタ画面に照合結果が不良である旨の表示(例えば、NGの表示)を行う。内部管理用PC21のモニタ画面に照合結果が不良である旨が表示された場合、テレビ受信機100のメモリ15への固体識別番号及びロック解除コードの書き込み工程に戻り、再書き込みが実行される。
【0031】
このように、テレビ受信機100のメモリ15に書き込まれた固体識別番号及びロック解除コードと内部管理用データベースとの照合において、テレビ受信機100のメモリ15に書き込まれた固体識別番号及びロック解除コードがバーコードリーダ20により自動的に読み取られるので、人為的ミスによる誤り(作業員の固体識別番号及びロック解除コードの読み違いによる確認漏れ)の発生を防止することができる。
【0032】
尚、特殊モードでの固体識別番号及びロック解除コードの表示形式は、バーコード以外の自動読み取り可能な形式(例えば、二次元コード)であっても構わない。特殊モードでの表示内容は、固体識別番号及びロック解除コードのうちいずれか一方でもよく、また、固体識別番号、ロック解除コード以外の機器固有情報であってもよい。
【0033】
図4は、ロック解除コードを発行する手順を示す図である。製造プロセス22において、テレビ受信機100は梱包される。販売プロセス23において、梱包されたテレビ受信機25に貼付されている固体識別番号(例えばシリアル番号)を示すバーコードが、バーコードリーダ26によって読み取られる。読み取られた固体識別番号(例えばシリアル番号)は、レジスタ装置27にインポートされる。レジスタ装置27は各固体識別番号(例えばシリアル番号)からロック解除コードを得ることができる。その得られたロック解除コードは、購入の記録を示すレシート28に印刷され、購入者に手渡される(プロセス24)。
【0034】
ロック解除コードは、必ずしもレシートに印刷される必要はなく、どのような形態で購入者に与えられてもよい。例えば、レシートとは分離している用紙に印刷されていてもよい。また、固体識別番号(例えばシリアル番号)の読み取りは、バーコードリーダに限定されず、どのような形態でレジスタ装置に伝送されてもよい。例えば、固体識別番号(例えばシリアル番号)が店員によって直接レジスタ装置に入力されてもよい。また、固体識別番号(例えばシリアル番号)をレジスタ装置に伝送する代わりに、ロック解除コードが、他の装置に固体識別番号(例えばシリアル番号)を伝送することによって得られるようにしてもよい。また、ロック解除コードを得る時期はいつでもよい。
【0035】
図5は、図1に示すテレビ受信機の操作フローチャートの一例を示す図である。先ず始めに、テレビ受信機の電源がオンになり(ステップS1)、テレビ受信機のCPU11は、メモリ15に記憶されているロック解除フラグに基づいて、映像等のロックが解除されているか否かを確認する(ステップS2)。映像等のロックが既に解除されていることが確認されると、テレビ受信機は、チャンネル選択プリセット操作、映像表示、及び音声出力を開始する(ステップS9)。一方、映像等のロックがまだ解除されていないことが確認されると、映像がブロックされ音声がミュートにされる(ステップS3)。
【0036】
その後、例えば、ロック解除コードの入力を要求する表示が、図6に説明するように、テレビ受信機の画面に表示される(ステップS4)。この指示に従って、ユーザーは、リモートコントローラ等を用いて、ロック解除コードを入力する。そのとき、テレビ受信機は、ユーザーからの入力の有無を確認する(ステップS5)。入力が無ければ、映像がブロックされ音声がミュートにされる(ステップS3)。
【0037】
一方、入力が有れば、入力されたロック解除コードがメモリ15に保存されているロック解除コードと一致するか否かの確認をテレビ受信機の比較部が行う(ステップS6)。尚、本実施形態では、テレビ受信機のCPU11がテレビ受信機の比較部として機能している。
【0038】
入力されたロック解除コードがメモリ15に保存されているロック解除コードと一致していることが確認されると、映像及び音声のロックが解除される(ステップS7)。ロックが解除されると、映像のブロック及び音声のミュートが解除され(ステップS8)、テレビ受信機は、チャンネル選択プリセット操作、映像表示、及び音声出力を開始する(ステップS9)。
【0039】
一方、入力されたロック解除コードがメモリ15に保存されているロック解除コードと一致していないことが確認されると、映像がブロックされ音声がミュートにされる(ステップS3)。
【0040】
図6は、ロック解除コードの入力を要求するテレビ受信機の画面の一例を示す図である。図6は、テレビ受信機100と、リモートコントローラの一例であるリモコン送信機13とを示している。リモコン送信機13は多数の入力キー13Aを有している。テレビ受信機100は表示画面10Aを有している。表示画面10Aは、“レシートに印刷されているパスワードを入力して下さい”という表示、“お問い合わせ電話番号 1-800-877-5032”という表示、及び“シリアル番号 B7130514713879”という表示を表示している。
【0041】
表示画面10Aの指示に従って、ユーザーは、リモコン送信機13を用いて、ロック解除コードを入力する。入力されたロック解除コードがテレビ受信機100のメモリ15に記憶されているロック解除コードと一致すると、映像が表示画面10Aに表示される。一方、入力されたロック解除コードがテレビ受信機100のメモリ15に記憶されているロック解除コードと一致しないと、映像表示や音声出力が無い状態となる。多数の入力キー13Aは、入力を訂正するためのキー、テレビ受信機100を初期状態にリセットするためのキー、予め設定されているアイテムを承認するための承認キーを含んでいる。
【0042】
また、図6に示す例では、「お問い合わせ電話番号」と「シリアル番号」が表示されている。例えば、ロック解除コード(パスワード)が印刷されているレシート28(図4参照)をユーザーが紛失したり汚したりして、ロック解除コード(パスワード)が判読不能になることがある。この場合、「お問い合わせ電話番号」に電話をかけて製造メーカーとコンタクトし、シリアル番号を伝えることによって、ユーザーは製造メーカーからシリアル番号を得ることができる。
【0043】
製造メーカーは、上述した通り、内部管理用データベースを作成・保存しており、固体識別番号(ここではシリアル番号)をユーザーから聞くことによって、対応するロック解除コードをユーザーに伝えることができる。また、製造メーカーは、内部管理用データベースによって、固体識別番号(ここではシリアル番号)と盗難情報とを対で監視しており、どの固体識別番号(ここではシリアル番号)の製品が盗難品であるかを把握しているので、正規の購入者でない者が製造メーカーにコンタクトしても製造メーカーからロック解除コードを得ることができない。
【0044】
また、図6に示す例では、ロック解除コードの入力を要求する画面表示の際に、シリアル番号を表示したが、固体識別番号(例えばシリアル番号)の表示はどのタイミングであってもよい。例えば、ユーザーがリモコン送信機に対して固体識別番号表示用の或る特殊なキー操作をした場合に、固体識別番号の表示が行われるようにしてもよい。
【0045】
ロック解除コードを入力する手段は上述した例に特に限定されることはなく、どのような形態であってもよい。例えば、リモートコントローラを用いる代わりに、テレビ受信機に設けられる入力キーを用いてもよい。また、ユーザーにロック解除コードの入力を要求する表示画面はどのような形式であってもよい。例えば、入力されるべき数字が多数ある場合、表示画面は、入力されるべき多数の数字のそれぞれに対して、少数の数字(例えば三つの数字)を示し、それからその少数の数字に対する入力画面を示す。また、数字は表示画面に表示されてもよく、数字が存在している画面をタッチすることによって、ユーザーが適切な数字を選択してもよい。記号や簡単な絵を描くためのカラムを表示画面に表示し、ユーザーがそのカラムに情報を描いてもよい。
【0046】
また、テレビ受信機がロック解除コードの入力を要求するのはいつでもよい。例えば、テレビ受信機の電源がオンになったときや電源がオンになってから数秒経過したときでもよい。また、ロック解除コードの入力は多数の数字を入力した後承認キーを用いる事によって、情報として承認されるようにしてもよい。そのような場合、入力されるべき全ての数字が入力される前に承認キーが押されると、表示画面が変化せずに、入力をすぐに続行するための画面を表示してもよい。
【0047】
本発明は、上述した実施形態に限定されない。例えば、テレビ受信機のみが図1〜図6で説明されているが、図1〜図6での説明はVCR(Video Cassette Recorder)、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ、カムコーダ、掃除機、電気ヒータ、空気調和機、炊飯器、デジタルカメラ、固定電話、携帯電話、パーソナルコンピュータ、扇風機など、あらゆる電子機器(ただし、機器固有情報を自動読み取り可能な形式で表示することができる表示部を備えているものに限る。)に適用可能である。また、電子機器は、太陽電池を備えていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】は、本発明に係るテレビ受信機のブロック図である。
【図2】は、テレビ受信機が特殊モードに設定されている際の画面の一例を示す図である。
【図3】は、テレビ受信機のメモリに書き込まれた固体識別番号及びロック解除コードと内部管理用データベースとの照合の態様を示す図である。
【図4】は、ロック解除コードを発行する手順を示す図である。
【図5】は、図1に示すテレビ受信機の操作フローチャートの一例を示す図である。
【図6】は、ロック解除コードの入力を要求するテレビ受信機の画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 地上アンテナ
2 デジタル地上チューナ
3 デマルチプレクサ
4 AVデコーダ
5 音声プロセッサ
6 増幅器
7 スピーカ
8 映像プロセッサ
9 加算器
10 表示装置
11 CPU
12 OSD回路
13 リモコン送信機
14 赤外線受光部
15 メモリ
20 バーコードリーダ
21 内部管理用PC
25 梱包されたテレビ受信機
26 バーコードリーダ
27 レジスタ装置
28 レシート
100 テレビ受信機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器固有情報を記憶しているメモリと、
表示部と、
前記機器固有情報を前記メモリから読み出して、外部読み取り機器によって自動読み取り可能な形式で前記表示部に表示させる制御部とを備えることを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記機器固有情報が固体識別番号を含んでいる請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記自動読み取り可能な形式がバーコード形式である請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
第1のロック解除コードを含む第1のロック解除コード保存メモリと、
前記第1のロック解除コードと入力装置によって入力される第2のロック解除コードとを比較する比較部と、
前記比較部での比較結果が一致したときにロックを解除し前記電子機器の正常動作を許可するロック制御部とを備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
テレビ受信機である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
電子機器のメモリに機器固有情報を保存するステップ、
前記機器固有情報を用いて複数の電子機器に関するデータベースを作成するステップ、
前記機器固有情報を前記メモリから読み出して、外部読み取り機器によって自動読み取り可能な形式で前記電子機器の表示部に表示させるステップ、
前記外部読み取り機器によって前記機器固有情報を読み取るステップ、及び
前記外部読み取り機器によって読み取った前記機器固有情報と前記データベースとを照合するステップを備えることを特徴とする機器固有情報の管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−290265(P2009−290265A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−137679(P2008−137679)
【出願日】平成20年5月27日(2008.5.27)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】