電子機器
【課題】スクロール対象とする標準画像が高速でスクロールされる場合においても、カーソル位置が示している情報を確認し易くする。
【解決手段】標準画像上のカーソル位置を検出するカーソル位置検出手段と、検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する速度検出手段と、標準画像上のカーソル位置に対応するガイド情報を格納するガイド情報格納手段と、カーソル位置検出手段で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報をガイド情報格納手段から読み出すガイド情報管理手段と、ガイド情報格納手段で読み出されガイド情報を速度検出手段で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して表示部で表示する表示制御手段とを備えたものである。
【解決手段】標準画像上のカーソル位置を検出するカーソル位置検出手段と、検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する速度検出手段と、標準画像上のカーソル位置に対応するガイド情報を格納するガイド情報格納手段と、カーソル位置検出手段で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報をガイド情報格納手段から読み出すガイド情報管理手段と、ガイド情報格納手段で読み出されガイド情報を速度検出手段で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して表示部で表示する表示制御手段とを備えたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示画面上において、カーソル移動速度に応じたガイド情報を表示する電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、操作対象とする機能項目をリストにしたメニュー画像を表示画面に表示し、カーソルを当ててメニューを選択するようにした電子機器が普及している。このようなカーソルの表示方法として、メニュー選択の際に、ユーザが直感的にカーソルの移動方向や移動速度を認識できるようにするための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、表示しているメニューをスクロール操作する操作手段の動きを検知してスクロール速度を決定する。そして、この決定したスクロール速度に応じて、複数のメニューをスクロール表示すると共に、表示するメニューの量あるいは表示する大きさを可変する視覚的エフェクトを表示するようにしている。これを、回転ダイヤル(ジョグダイヤル)を設けた携帯電話機の例で説明すると、回転ダイヤルを回転操作した際に、CPUにより、その回転方向および回転速度を検出して、カーソルCRに対して所定の視覚的エフェクトを付加して表示する。視覚的エフェクトは、具体的には、回転方向および回転速度に応じて、花びらや炎が風に舞うようにしたものである。また、カーソルCRから気泡が立ち昇る視覚的エフェクトや、カーソルCRから流星が放射状に放出される視覚的エフェクトなどがある。したがって、ユーザは、この視覚的エフェクトの表示方向や表示速度により、直感的にメニューの移動方向や移動速度を認識することができることになる。
【0003】
【特許文献1】特開2005−78145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の従来の技術では、移動速度や移動方向を示すために、スクロール速度に応じた視覚エフェクトの付加を行っているが、カーソルが当たっている項目の内容やカーソルの位置についての視覚提示を具体的に行うものではない。したがって、スクロールが高速になればなるほど、カーソルのあたっている項目が何を表しているのか、また全体の中でのどの位置にカーソルがいるのかなどを認識することは困難であった。
【0005】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、スクロール対象とする標準画像が高速でスクロールされる場合においても、カーソル位置が示している情報を確認し易くする電子機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る電子機器は、表示部の画面に表示している標準画像上の位置をカーソルにより指示し、かつカーソルの移動に伴って当該標準画像をスクロールするようにした電子機器において、標準画像上のカーソル位置を検出するカーソル位置検出手段と、検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する速度検出手段と、標準画像上のカーソル位置に対応するガイド情報を格納するガイド情報格納手段と、カーソル位置検出手段で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報をガイド情報格納手段から読み出すガイド情報管理手段と、速度検出手段で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて、読み出されガイド情報を描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して表示部で表示する表示制御手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、スクロール対象とする標準画像上のカーソル位置に関連したガイド情報を、カーソルの移動速度に応じた形で標準画像に重畳して表示するようにしたので、高速スクロールであっても、カーソル位置が示している情報を確認しやすくし、確実な操作に結びつけることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
この実施の形態1では、この発明を携帯電話機の電話帳に適用した例について説明する。
図1は携帯電話機における電話帳リストの表示画面を示す説明図である。この実施の形態1においては、図に示すように、携帯電話機が標準画像として表示している名前のリストをスクロールしているときに、スクロール速度がある値を超えた場合に、カーソルが指している位置の名前の頭文字をガイド情報として表示させることについて説明する。
【0009】
図2はこの発明の実施の形態1に係る電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
キー入力部1は、ユーザがカーソル移動の入力操作を行うキーを有する手段である。カーソル位置検出部2は、入力操作によりキー入力部1が出力する入力情報に基づいて標準画像上の新しいカーソル位置を検出する手段である。速度検出部3は、カーソル位置検出部2で逐次検出されるカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する手段である。ガイド情報格納部4は、標準画像上のカーソル位置(この例では電話帳リストの項目)に対応するガイド情報(この例ではガイド文字列)をデータベースとして格納する手段である。なお、図示されていないが、元の電話帳データが更新された場合にガイド情報も更新されるものとする。ガイド情報管理部10は、カーソル位置検出部2で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報をガイド情報格納部4から読み出す手段である。表示制御部20は、読み出されガイド情報を、速度検出部3で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して表示する手段である。表示部9は、表示制御部20が生成した合成画像を表示する、例えばLCDなどの表示器である。
【0010】
上記表示制御部20は、ガイド表示判定部5、ガイド表示描画部6、標準画像表示描画部7および表示合成部8からなる。ガイド表示判定部5は、カーソルの移動速度に基づいて、入力されたガイド情報を表示するか否かの判定を行い、表示すると判定した場合にはカーソルの移動速度に応じたガイド情報の描画パラメータを生成する手段である。ガイド表示描画部6は、入力された描画パラメータに基づいて描画を行ってガイド画像を生成する手段である。標準画像表示描画部7は、標準画像を描画し、カーソル位置に応じてスクロールされる画像データを出力する手段である。表示合成部8は、ガイド画像を標準画像に重畳して合成画像を生成する手段である。
【0011】
次に、表示処理動作について説明する。
図2において、まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は標準画像である電話帳リストを表示部9で表示させる。例えば、図1(a)に示すような名前リストが表示される。名前リストから必要な名前を選択するために、ユーザがキー入力部1のキーを操作して、表示している名前リスト上にカーソルを移動させる。すると、カーソル位置検出部2が、キー入力部1からの入力情報に基づいてカーソルの位置を検出する。例えば、図1(b)においては、カーソルが「青井太郎」の位置にあることを検出する。次に、速度検出部3により、カーソル位置に基づいてスクロール速度を検出する。この場合、速度検出部3は、以前のカーソル位置とその移動した時刻を記憶しており、これらのデータと新たに移動したカーソル位置とその移動した時刻に基づいて、カーソルの移動速度を算出する。例えば、図1(a)から図1(b)に1行移るのに要した時間を1秒とした場合、その移動速度は1行/秒となる。
【0012】
スクロール速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、入力された現在のカーソル位置にある名前リストに対するガイド情報を読み出す。この例では、ガイド情報格納部4には名前リストに対するガイド情報が記憶されている。ガイド情報としては、名前リストの属性情報が使用される。この名前リストの属性情報は、例えばふり仮名の一部、名前の一部切り取り部分、グループ、名前リストに対応する他アプリケーションの属性情報(例:未読メールの有無、不在着信の有無)などである。名前リストが更新/追加されると、自動的にそのガイド情報も更新されるようになっている。例えば、図3に示すようにガイド情報格納部4に格納されているガイド情報が名前のふり仮名の頭文字であった場合、今回、名前リスト上の「青井太郎」にカーソルが位置していたとすると、ガイド情報管理部10は、ガイド情報として「あ」という文字を抽出する。
【0013】
次に、ガイド表示判定部5では、図4のフローに示すように、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度(スクロール速度)が一定の値を超えているかどうかを判定する(ステップST1)。スクロール速度が一定の値を超えていない場合は、ガイドの表示を行わないという判定を下す(ステップST4)。例えば図1(b)では、スクロール速度が低いため、ガイドが表示されてない。一方、スクロール速度が一定の値を超えている場合、ガイド表示を行うという判定を下し、スクロール速度に応じたガイド情報の描画パラメータを生成する(ステップST2)。生成した描画パラメータをガイド表示描画部6へ送る(ステップST3)。
【0014】
次に、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータを用いて、ガイド表示描画部6にてガイド画像を生成し、表示合成部8へ受け渡す。表示合成部8では、受け取ったガイド画像を標準画像表示描画部7にて並行して生成しているこの機器の標準画像に重畳し、その合成画像を表示部9へ送り表示する。
この例では、図1(c)に示すように、スクロール速度が一定の値を超えたため、カーソル位置の「大和田花子」に対して、ガイド画像としてスケールの大きな頭文字「お」を表示している。
なお、この例では、ガイド情報のスケールを1つで示しているが、スクロール速度の増加に応じてガイド情報のスケールを大きくなるように変化させ、その際、表示位置が表示画面からはみ出ないように調整するようにしてもよい。また、これに加えて、スクロール速度の増加に従って、表示しているガイド情報の色を、背景色に対してコントラスが大きくなるように変化させたり、ガイド情報の不透明度が高くなるように変化させたりしてもよい。
【0015】
以上のように、スクロール速度が高くなるに伴いカーソル位置の名前の頭文字をガイド表示している。これにより、高速なスクロールの状況であっても、カーソルでフォーカスされている項目が何なのか認識することが容易になる。また、リストの並びかたが50音順であれば、次にカーソルが動く項目が何であるのかを予見することも容易になる。つまり、そのスクロール速度に応じた適切な状況認識が可能となる。
【0016】
実施の形態2.
この実施の形態2では、この発明を携帯電話機の受信メールリストにガイド情報を適用した例について説明する。
図5は携帯電話機における受信メール一覧の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。この例において、標準画像とする受信メールリストは、図5(a)〜(d)に示すような日付・時刻順のタイトルを項目としたリストと、図5(2a)〜(2d)に示すような日付・時刻順の送信者名を項目としたリストである。また、ガイド情報は、図5(c)、(d)の場合は、受信メールリストの項目のメールの受信日、受信時刻であり、一方、図5(2c)、(2d)の場合は、送信者のかしら文字、既読・未読のアイコンである。この実施の形態2も実施の形態1と同様に、スクロール速度がある値を超えるとカーソルが指している位置のリスト項目に対応するガイド情報を表示する。加えて、表示するガイド情報の種類を選択設定できるようにしている。さらに、この実施の形態2では、スクロール速度の増加に従って、ガイド表示の不透明度を高くしたり、ガイド表示のスケールを大きく変化させ、その際、表示画面からはみ出ないように表示位置を調整したりする。
【0017】
図6はこの発明の実施の形態2による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。図において、図2に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。
受信メール表示設定部21は、ユーザにより受信メールリストの項目の並べ方を設定する手段である。なお、受信メール表示設定部21には、標準画像である受信メールリストの並べ方を設定する手段を用いればよい。受信メール表示設定部21は、受信メールリストの並べ方を設定する手段である。設定された並べ方はガイド情報の表示に反映されるようになっている。ガイド表示設定部22は、受信メール表示設定部21で設定された受信メールリストの並べ方に応じたガイド情報の種類を記憶し、表示対象とするガイド情報の選択設定を行う手段である。ガイド情報管理部10は、ガイド情報格納部4を管理し、入力されたカーソル位置とガイド表示設定の値に基づいてガイド情報格納部4から読み出したガイド情報を抽出し、抽出したガイド情報を出力する手段である。なお、この実施の形態2の場合のガイド情報格納部4には、受信メールリストのリスト項目(受信日とメールのタイトル、受信日と送信者指名など)ごとのガイド情報(受信日、受信時刻、送信者のかしら文字、既読・未読のアイコンなど)を記憶している。このガイド情報は、受信メールについての受信時刻、未読・既読の状態、送信者名などの属性情報である。受信メールリストが更新・追加されると、自動的にそのガイド情報も更新される。
【0018】
次に、表示処理動作について説明する。
図6において、まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は携帯電話機の標準画像である受信メールリストを表示部9で表示させる。例えば、図5(a)あるいは図5(2a)の状態が表示される。ユーザがキー入力部1のキーを押下して、受信メールリスト上にカーソルを移動させると、カーソル位置検出部2はキー入力部1からの入力情報に基づいて現在のカーソルの位置を検出する。そして、速度検出部3は、検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する。例えば、図5(a)から図5(b)に移るのに1秒要した場合、その速度は1行/秒となる。カーソルの移動速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、現在のカーソルが位置している受信メールリストの項目に対するガイド情報をガイド情報格納部4から読み出す。この場合、読み出されたガイド情報の種類はガイド表示設定部22の設定値によって絞り込まれる。
【0019】
ここで、ガイド表示設定について説明すると、ガイド表示設定部22では、図7に示すように、ユーザが表示対象を選択設定できるようになっている。例えば「表示する/しない」という設定が可能であり、ガイド表示設定部22はその設定値を更新されるまで記憶する。また、表示する場合、図8に示すガイド表示設定部22の動作フローにもあるように、リストの並び順の設定に連動する自動表示とカスタム表示の2つがある。いずれかの方法をとることも、その2つの方法を組み合わせることも可能である。自動表示(リストの並び順の設定に連動)は、受信メールリスト表示設定部21で記憶されているメールリストの並び方に基づいて、リストの並び方を直接ガイドするように表示する種類が自動的に決められる。カスタム表示は、表示するガイド種類をユーザにより自由に設定(追加)できるようになっている。例えば、図5(a)〜(d)は自動表示の設定をしている場合を示しており、日付順の並び方となっているため、ガイド情報としては日付・時刻を表示している。一方、図5(2a)〜(2d)は自動表示およびカスタム表示の設定をしている場合を示している。そのため、ガイド情報としてはリストの並び順である名前のひらがな文字の一部に加えて、未読/既読のアイコンも表示している。これはユーザが未読/既読のガイド表示を行うカスタム表示の設定をしていたためである。
【0020】
次に、ガイド情報管理部10で行うガイド情報の抽出動作について、図9のフローに従って説明する。
ガイド情報管理部10は、ガイド情報格納部4から受信メールリストのガイド情報一式を読み込むと(ステップST31)、表示に必要なガイド情報の絞り込みを行う。最初に、カーソル位置検出部2で検出した現在のカーソル位置にあるガイド項目に対応するガイド情報を読み出す(ステップST32)。次に、ガイド表示設定部22で選択された表示設定に従って、使用するガイド情報の種類を絞り込む(ステップST33)。例えば図7に示すように、リスト項目の冒頭の受信メールのタイトル「Re:RE:Re:打合せ」にカーソルが位置しているとした場合、それに対するガイド情報として、ガイド時間1「6日」、ガイド時間2「6日16時」、ガイド名前1「あ」、ガイド名前2「あい」、ガイドアイコン「未読のアイコン」が用意されている。ユーザがガイド表示設定として自動表示(リストの並び順に連動)のみを表示設定としていた場合は、ガイド情報管理部10は、図5(c)、(d)のように表示するガイド情報としてガイド時間1、ガイド時間2を抽出する。また、自動表示(リストの並び順に連動)およびカスタム表示として未読/既読アイコンを設定していた場合は、図5(2c)、(2d)のように表示するガイド名前1、ガイド名前2、ガイドアイコンを抽出する。ガイド情報管理部10は、抽出したガイド情報をガイド表示判定部5に渡す(ステップST34)。
【0021】
ガイド表示判定部5では、図10に示すように、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度(スクロール速度)が一定の値を超えているかどうかを判定し(ステップST41)、速度が一定の値を超えていない場合にはガイド情報の表示を行わないとする(ステップST42)。この状態を図5の表示例で見ると、図5(b)、(2b)の場合は、スクロール速度が一定の値を超えない状態を表しており、したがってガイド情報は表示されない。一方、スクロール速度が一定の値を超えている場合、ガイド情報の表示を行うとして、スクロール速度に応じて描画パラメータを生成する(ステップST43)。まず、図11(a)に示すように、スクロール速度に応じてガイド内容の情報量を決める。この場合、情報量は、準備されたガイド名前の種類、日付・時刻の種類をスクロール速度に応じて選択することで制御される。続いて、図11(b)、(c)、(d)に示すように、スクロール速度に応じたガイド情報の描画パラメータとして、ガイド表示のスケール、不透明度、座標値を算出する。そして、ガイド表示判定部5は、生成した描画パラメータをガイド表示描画部6に渡す。
ガイド表示描画部6では、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータに基づいてガイド画像を生成し、表示合成部8へ渡す。表示合成部8では、このガイド画像を標準画像表示描画部7で並行して生成した標準画像に重畳し、その合成画像を表示部9に与えて表示する。
【0022】
次に、上記スクロール速度に応じて生成された描画パラメータに基づくガイド情報の表示状況の例を図5で説明する。
図5(c)、(d)、(2c)、(2d)が示す状態は、スクロール速度が一定の値を超えているため、ガイド情報を表示している。例えば図5(c)の場合について見た場合、スクロール速度が中程度であり、そのため表示しているガイドの内容が「5日02時」という文字列となっている。また、ガイド表示のスケールや不透明度が中程度で、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。一方、図5(d)の場合は、スクロール速度が高いので、使用するガイドの内容が「3日」という文字列となっている。また、スケールや不透明度は図5(c)よりも大きく、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。このように、図5(d)のガイド表示は、図5(c)に比べ、情報量が少なくなっており、そのため高速なスクロール時に視認しやすいよう配慮されている。
【0023】
また、図5(2c)の場合について見ると、スクロール速度が中程度であり、そのため使用するガイドの内容が「あい」という文字列と既読のアイコンとなっている。ガイド表示のスケールや不透明度が中程度で、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。一方、図5(2d)の場合は、スクロール速度が高いため、使用するガイドの内容が「あ」という文字列と既読のアイコンとなっている。また、ガイド表示のスケールや不透明度が大きく、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。このように、図5(2d)のガイド表示は、図5(2c)に比べ、情報量が少なくなっており、そのため高速なスクロール時に視認しやすいよう配慮されている。
【0024】
以上のように、この実施の形態2によれば、スクロール速度が高くなるに伴い受信メールリストの並び順を考慮したガイド情報を表示するようにしている。さらに、表示可能なガイド情報をユーザの希望にあわせて設定することを可能としている。またそのスクロール速度に応じて、ガイドの文字数や大きさなどを変化させている。これにより、高速なスクロールになればなるほど、フォーカスされている項目が何なのかを認識することが容易になる。同時にガイド表示設定によって、ユーザの好む使い方が可能となる。また、リストの並びかたに規則性があるため、次にカーソルが動く項目が何であるのかを予見することも容易になる。つまり、そのスクロール速度に応じた適切な状況認識が可能となる。
【0025】
実施の形態3.
この実施の形態3では、この発明をナビゲーション地図の表示機能に適用した例について説明する。
図12から図17は、いずれもナビゲーション地図の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。この例において、標準画像はスクロール可能なナビゲーション地図である。この標準画像のデータ源は、周知のCD−ROM、LD−ROM、ハードディスクである。また、ガイド情報は、画面表示されている標準画像の表示範囲より多くの地図エリアを含み、かつ概略表示される広域地図ガイド(広範囲大略ガイド)であり。なお、広域地図ガイドのスケールは、現在表示されているナビゲーション地図のスケールに対して拡大指定されるものとする。さらに、設定によりガイド情報に重畳して表示する付加ガイド情報として、周辺施設であるガソリンスタンド、コンビニなどのアイコン、その他の情報を表す文字列が用いられる。また、この実施の形態3の場合、カーソルの移動操作の結果は、カーソル(+印)が画面中央に固定されているため、相対的に標準画像のスクロールとなって表れる。したがって、この場合のカーソルの移動速度はスクロール速度と同じになる。
この実施の形態3においては、図12〜図17に示すように、標準画像であるナビゲーション地図をスクロールする場合に、スクロール速度がある値を超えた場合、カーソルが指している地点の広域地図ガイドをガイド情報として表示中のナビゲーション地図に重畳して表示する。また、スクロール速度の増加に従って、広域地図ガイドの表示の不透明度を高くしたり、広域地図ガイドのスケールを大きくし、その際、表示画面からはみ出ないように表示位置を調整したりする。
【0026】
図18はこの発明の実施の形態3による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。図において、図6に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。
地図スケール検出部31は、操作によりキー入力部1から与えられる入力情報に応じて地図スケールを算出する手段である。周辺施設設定部32は、地図上に表示する周辺施設表示(付加ガイド情報)の設定データを記憶する手段であり、これは従来ナビゲーション装置に設けられているものを使用してもよい。広域地図ガイド生成部33は、カーソル位置、現在の地図スケールおよび広域地図ガイドのスケール設定値に基づいて、ナビゲーション地図データからガイド情報として使用する広域地図の画像データとそのエリア座標を生成する手段である。また、この実施の形態3の場合のガイド表示設定部22は、広域地図ガイドのスケールの設定を行い、また表示対象とする周辺施設のカテゴリーとガイド表示の種類の選択設定を行う手段である。また、この実施の形態3の場合のガイド情報格納部4は、カーソル位置と広域地図ガイドのスケールに対応した広域地図の画像データと設定された周辺施設情報を格納する手段である。また、この実施の形態3の場合のガイド情報管理部10は、入力されたカーソル位置に基づいて広域地図ガイドの画像データと付加ガイド情報を読み出すと共に、広域地図ガイドのスケールおよび付加情報の表示設定値に基づいて、表示する文字列やアイコンなどの付加ガイド情報を抽出する手段である。
【0027】
次に、動作について説明する。
まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は標準画像であるカーナビゲーション地図を表示部9で表示させる。例えば図12(a)、図13(a)に示すような地図が表示される。見たい場所を表示するために、ユーザがキー入力部1のキーを押下して、地図をスクロールする。すると、キー入力部1からの入力情報に基づいてカーソル位置検出部2がカーソルの位置を検出する。速度検出部3では、このカーソル位置によりカーソルの移動速度(スクロール速度)を検出する。例えば図12(a)から図12(b)に移動するのに要した時間を1秒とし、画面上の画素としては20ドット移動したとした場合、その速度は20ドット/秒となる。このように、地図スケールに基づく地図上の移動距離(m)ではなく、ユーザの目が実際に認識する表示画面上の移動距離(画素/ドット)について速度を算出する。
【0028】
スクロール速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、現在のカーソルが位置している地点についての広域地図ガイドの画像データおよびこれに付加する周辺施設情報をガイド情報格納部4から読み出す。この場合のガイド情報管理部10によるガイド情報の抽出は、ガイド表示設定部22および広域地図ガイド生成部33による設定条件に基づいて行われる。なお、ガイド情報格納部4に格納されている広域地図ガイドの画像データは、後述するように、ユーザのスクロール操作の都度、その操作結果に基づいて広域地図ガイド生成部33にて生成され更新される。また、周辺施設設定部32で設定された周辺施設情報が格納されている。
【0029】
ここで、ガイド表示設定部32におけるガイド表示設定について説明する。
ガイド表示設定部32では、広域地図ガイドのスケール設定と表示する付加ガイドの種類の設定について記憶している。
まず、広域地図ガイドのスケール設定を行う方法について説明すると、図19に示すように、特定の地点を含むエリアを選ぶ方法と現在表示している地図を任意の倍率で縮小する(広域にする)方法の2つがある。前者のために用意するエリアの例としては、現在のカーソル位置と隣接する市町村、現在位置する都道府県、あるいは現在のカーソル位置と目的地を含むエリアなどがある。一方、後者は、現在表示している地図スケールを基準にn倍(n<1)することで設定すればよく、ユーザが自由に設定できる方法である。
【0030】
上記広域地図ガイドの表示例について説明すると、図12(c)、(d)場合は、広域地図ガイドのスケールが現在の地図スケールの0.1倍となっている。一方、図13(c)、(d)の場合は、広域地図ガイドのスケール設定が隣接する市町村を含むエリアとなっており、図12(c)、(d)と比べて、より広範囲を確認することができる。また、図14(c)、(d)の場合は、広域地図ガイドのスケール設定が現在の地図スケールの0.3倍となっており、図12(c)、(d)と比べて、範囲は狭いが詳細を確認できる。さらに、図17(c)、(d)の場合は、広域地図ガイドのスケール設定が現在の地図スケールの0.1倍となっており、図12(c)、(d)と同じ倍率設定である。ただし、現在表示している地図のスケールが5mと図12(c)、(d)の2倍の縮尺のため、広域地図ガイドも図12(c)、(d)の2倍のスケールになっている。
【0031】
次に、ガイド表示設定部22で行う表示する付加ガイドの種類の設定について、図20に示すフローに従って説明する。
まず、表示する/しないという設定を行う(ステップST51)。表示する場合、自動表示(周辺施設設定に連動)とカスタム表示の選択を行う(ステップST52、ST53)。この場合、2つの表示方法を組み合わせることも可能にしている。自動表示(周辺施設設定に連動)は、周辺施設設定部32でユーザ選択により表示設定している周辺施設に連動して表示を行う方法である。一方、カスタム表示は、表示する付加ガイドの種類をユーザが自由に追加設定するものである。次に、表示するガイドの種類を設定する(ステップST54)。ここでは、複数の種類のガイドを選択して設定できるようにする。
【0032】
上記ガイドの種類の設定を表示例で説明すると、図12(a)〜(d)は、自動表示(周辺施設設定に連動)の設定をしている場合を示したものであるが、周辺施設の表示としては何も設定していない状態を表している。そのため、ナビゲーション地図にも広域地図ガイドにもコンビニなどの施設ガイドが表示されていない。図15(c)、(d)は、自動表示(周辺施設設定に連動)の設定をしている場合であり、さらに周辺施設の表示としてコンビニが設定されている状態を表している。そのため、ナビゲーション地図にも広域地図ガイドにもコンビニが表示されるようになっている。一方、図16(c)、(d)は、自動表示(周辺施設設定に連動)の設定に加え、カスタム表示としてガソリンスタンドが設定されている状態を表している。そのため、コンビニはナビゲーション地図にも広域地図ガイドにも表示されるが、ガソリンスタンドは広域地図ガイドのみに表示されるようになっている。
【0033】
次に、広域地図ガイド生成部33による広域地図ガイドデータの生成について説明する。
広域地図ガイド生成部33では、広域地図ガイドを生成するための情報として、3つの入力情報を必要とする。その情報は、カーソル位置検出部2からの現在のカーソル位置、地図スケール検出部31からの現在の地図スケール、ガイド表示設定部22からの広域地図ガイドのスケール設定値である。現在のカーソル位置は、広域地図の中心および現在カーソルが位置しているエリア(市町村など)を判定するために使用される。現在の地図スケールおよび広域地図ガイドのスケール設定値は、広域地図にするためのエリアを算出するのに用いられる。したがって、ユーザによるスクロール操作の結果に基づいて、その都度広域地図のエリアを生成する。このようにして、広域地図ガイド生成部33は広域地図ガイドに使用する広域地図ガイドの画像データと広域地図のエリア座標を決定し広域地図ガイドデータとしてガイド情報管理部10に渡す。ガイド情報管理部10では、広域地図ガイドの画像データをガイド情報格納部4に記憶し、広域地図のエリア座標は表示する広域地図ガイドの抽出に用いる。
【0034】
上記広域地図ガイドとそのエリア座標に関して表示例で説明すると、例えば、図12(d)場合は、現在のカーソル位置が自車の現在位置(ナビゲーション地図では隠れていて表示されていない)から右下におよそ50mの位置にある。それに伴い、広域地図ガイドも図12(c)から比べると右下に移動していることが分かる。また、図12(c)場合は、地図スケールが10m、広域地図ガイドのスケールが0.1倍なので、広域地図ガイドをみると、川の河口部分まで含んでいる程度のエリアが確認できる。一方、図17(d)の場合は、図12(d)と現在のカーソル位置および広域地図スケール設定が同じであるが、地図スケールが5mなので図12(d)よりも拡大された地図になっている。そのため、図17(d)の広域地図ガイドは、図12(d)より拡大された広域地図になっており、図12(d)の広域地図ガイドで確認できる河口が含まれていない。
このように、現在のカーソル位置を始めとしたユーザの使用状態に応じたガイド情報を生成することで、より分かりやすいガイドにすることが可能となる。
【0035】
ガイド情報格納部4には、カーソル位置と広域地図ガイドのスケールに対応した広域地図ガイドの画像データとそこに重畳する付加ガイド情報を格納している。広域地図ガイドの画像は上記広域地図ガイド生成部33で生成したデータで逐次更新される。
ガイド情報管理部10では、図21に示すフローの処理を行う。まず、カーソル位置検出部2から現在のカーソル位置が入力されると、ガイド情報格納部4から広域地図ガイドの画像データと付加ガイド情報を読み出す(ステップST61)。次に、広域地図ガイド生成部33から入力された現在のカーソル位置におけるエリア座標内にある付加ガイド情報を抽出する(ステップST62)。さらに、ガイド表示設定部22で決められたガイド表示設定値に基づいて広域地図ガイドのエリア内に存在している付加ガイド情報の種類を抽出する(ステップST63)。ここで、例えば図22の周辺施設設定とガイド表示設定の画面に示すように、付加ガイド項目「コンビニ2、コンビニ4、ガソリンスタンド2」は広域地図ガイドのエリアに存在するため、表示対象として絞り込まれている。同時に、ガイド表示設定により「コンビニ1〜5」は表示しない設定であるが、「ガソリンスタンド1〜3」は表示する設定になっている。このことから、2つの絞込みにより残った「ガソリンスタンド2」のみを広域地図ガイドの上に表示することになる。
ガイド情報管理部10は、抽出したガイド情報をガイド表示判定部5へ渡す(ステップST64)。
【0036】
ガイド表示判定部5では、図23のフローに示すように、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度が一定の値を超えているかどうかを判定する(ステップST71)。カーソルの移動速度が一定の値を超えていない場合は、広域地図ガイドの表示を行わないと判定する(ステップST72)。例えば図12(b)、図13(b)の場合は、スクロール速度が低いため、ガイド情報が表示されていない。一方、カーソルの移動速度が一定の値を超えている場合、広域地図ガイド表示を行うと判定する(ステップST73)。例えば、図12(c)、(d)および図13(c)、(d)の状態は、カーソルの移動速度が一定の値を超えたため、広域地図ガイドの表示を行っている。
さらに、ステップST73においてガイド表示を行う場合、ガイド表示判定部5では、図24に示すように、広域地図ガイドの描画パラメータとして、カーソルの移動速度に応じたガイド表示(含む、付加ガイド情報)のスケール、不透明度、座標値を算出する。算出した描画パラメータをガイド表示描画部6へ渡す。
ガイド表示描画部6では、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータに基づいてガイド画像を生成し、表示合成部8へ渡す。表示合成部8では、このガイド画像を標準画像表示描画部7で並行して生成した標準画像と合成し、その合成画像を表示部9に与えて表示する。
【0037】
次に、上記スクロール速度に応じて生成された描画パラメータに基づくガイド情報の表示状況の例を説明する。
例えば図12(c)の場合は、スケールと不透明度が中程度で、座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。一方、図12(d)の場合は、スクロール速度が高いので、スケールと不透明度が大きく、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。このように、図12(d)の場合は、図12(c)に比べ、高速スクロール時に現在のカーソル位置と広域地図ガイドの関係を視認しやすいように配慮されている。
また、図16(c)の場合は、スケールや不透明度が中程度で、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。また、広域地図ガイドに重畳しているコンビニとガソリンスタンドのアイコンも同様である。一方、図16(d)の場合は、スクロール速度が高いので、スケールや不透明度が大きく、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。同時に、広域地図ガイドに重畳しているコンビニとガソリンスタンドのアイコンも大きく不透明である。このように、図16(d)の場合は、図16(c)に比べ、重畳しているアイコンも含めて視認しやすい状態になっており、高速スクロール時に現在のカーソル位置と周辺施設との関係と、広域なエリアの中での位置関係も含めて理解しやすいよう配慮されている。
【0038】
以上のように、この実施の形態3によれば、スクロール速度が高くなるに伴って広域地図ガイドを表示できるようにしている。また、表示可能な追加ガイド情報をユーザの希望に合わせて設定可能としている。これにより、高速なスクロールになればなるほど、現在のカーソル位置と周辺施設との関係や、広域なエリアの中での位置関係も含めて認識が容易になる。同時に、ガイド表示設定によって、ユーザの好む使い方が可能となる。また、ガイド情報である広域地図ガイドは、ユーザの使用状態を反映するために、現在のカーソル位置や地図スケールなどをその都度変化させている。つまり、より分かりやすい状況認識を実現できるようにしている。
【0039】
実施の形態4.
この実施の形態4では、この発明をテレビやレコーダの番組表の表示機能に適用した例について説明する。
図25から図27は、いずれもテレビやレコーダの番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。この例において、標準画像は、スクロール可能なテレビやレコーダの番組表であり、周知のように外部から通信、あるいは放送波により取得される。また、ガイド情報は、広範囲番組表(広範囲大略ガイド)である。この広範囲番組表は、標準画像である番組表上のカーソル位置が示す番組を含み、日数および当該番組表より拡大したCH(チャネル)数の項目で構成された広範囲かつ大略表示される番組表である。付加ガイド情報は、お気に入り番組、人気番組、録画の予約番組などの情報で、設定によりアイコン、文字列などを用いてガイド情報に重畳表示される。この実施の形態4では、広範囲番組表とそれに付加するガイド情報とで、最終的に表示する「番組表を大まかに把握するためのガイド」を構成する。
この実施の形態4においては、図25〜図27に示すように、カーソルの移動速度がある値を超えると、カーソルが指している位置の項目(番組)に対応して「番組表を大まかに把握するためのガイド」を、標準画像である現在の番組表に重畳して表示する。また、スクロール速度の増加に従って、そのガイド表示の不透明度を高くしたり、スケールを大きくし、その際、表示画面からはみ出ないように表示位置を調整したりする。
【0040】
図28はこの発明の実施の形態4による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。図において、図6に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。
番組表提供センタ41は、通信、あるいは放送波によりテレビの番組表を提供する外部情報源である。番組案内提供センタ42は、番組表にある特定の番組の詳細情報および人気番組の情報を配信あるいは公開サービスする外部情報源である。外部情報取得部40は、外部情報源から通信あるいは放送波により送られる番組表のデータおよび番組に対するガイド情報を取得する手段である。予約録画設定部43は、予約録画の設定を行い、設定した録画予約番組情報を記憶する手段である。ジャンル設定部44は、映画やスポーツなどのユーザのお気に入りジャンルを設定し、設定した特定ジャンル情報を記憶する手段である。番組表ガイド生成部45は、現在のカーソル位置およびガイド表示設定部22からの表示範囲の設定値に基づいて、外部情報取得部40で取得した番組表データから広範囲番組表の画像データを生成すると共に、広範囲番組表のエリアを生成する手段である。この実施の形態4の場合のガイド情報格納部4は、カーソル位置に対応した広範囲番組表の画像データおよび付加ガイド情報(特定ジャンル番組、録画予約番組、番組ガイド情報など)を格納する手段である。また、この実施の形態4の場合のガイド情報管理部10は、入力されたカーソル位置に応じて広範囲番組表と付加ガイド情報を読み出すと共に、エリア座標と表示設定値に基づいて広範囲番組表に重畳する付加ガイド情報の抽出を行う手段である。この実施の形態4の場合のガイド表示設定部22は、広範囲番組表の表示範囲(表示日数および表示CH)の設定とこれに追加表示する付加ガイド情報の種類の設定を行う手段である。
【0041】
次に、動作について説明する。
まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は標準画像であるテレビやレコーダの番組表、例えば図26(a)あるいは図5(a)示すような番組表を表示部9で表示させる。ユーザがキー入力部1のキーを操作して、見たい番組の位置を選択するために番組表をスクロールしたとする。すると、キー入力部1からの入力情報に基づいて、カーソル位置検出部2がカーソルの位置を検出する。速度検出部3は、このカーソルの位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する。カーソルの位置が、例えば図26(a)から図26(b)に移動するのに要した時間が1秒の場合、その移動速度は1セル/秒となる。このカーソルの移動速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、現在のカーソル位置に基づいて広範囲番組表の画像データと付加ガイド情報を読み出すと共に、番組表ガイド生成部45からのエリア情報およびガイド表示設定部22からの表示設定値に基づいて、広範囲番組表に重畳する付加ガイド情報を抽出する。なお、ガイド情報格納部4に格納されている広範囲番組表の画像データは、後述するように、ユーザのスクロール操作の都度、その操作結果に基づいて番組表ガイド生成部45にて生成され更新される。また、予約録画設定部43で設定された予約番組情報、ジャンル設定部44で設定された特定ジャンルの番組情報、外部情報取得部40で取得した番組ガイド情報などが付加ガイド情報として格納されている。
【0042】
ガイド表示設定部22では、ガイド表示設定として、広範囲番組表の表示範囲(表示日数および表示CH数)の設定と、これに追加表示する付加ガイド情報の種類の設定の2つを行い、それらの設定値を記憶している。
まず、表示範囲についての設定を図29のフローで説明する。表示日数については、現在表示している番組表のレイアウトで表示している日数以上で指定する。表示CH数についても同様に、現在表示している番組表のレイアウトで表示しているCH数以上で指定する。なお、入手可能な番組表の最大日数や最大CH数を超えない範囲で、現在の番組表の日数やCH数をn倍(n>1)することで設定してもよい。
次に、追加表示するガイド種類についての設定を図30のフローで説明する。ここでは、追加表示するガイドを「表示する/しない」という設定が可能である。また、表示する場合、表示するガイド種類をユーザが自由に設定(追加)できるようになっている。
設定したガイド情報の表示範囲(表示日数および表示CH数)は、番組表ガイド生成部45に渡される。また、追加表示するガイド種類の設定値はガイド情報管理部10に渡される。
【0043】
上記ガイド表示設定の例を、図26で見ると、番組表のレイアウトが5時間×3CHであり、これに対して広範囲番組表ガイドの範囲は、CH数が7CHで、日数が2日の設定となっている。このため、現在表示しいている番組表よりも広範囲の番組表を「番組表を大まかに把握するためのガイド」で確認することが可能になる。また、追加表示する付加ガイド情報の種類としては、録画の予約番組とお気に入り番組が表示ONとなっており、「番組表を大まかに把握するためのガイド」に、録画の予約番組とお気に入りの番組を表すアイコンが記載されている。
【0044】
番組表ガイド生成部45では、「番組表を大まかに把握するためのガイド」に用いる広範囲番組表のデータを生成する。そのため、入力として3つの情報、すなわちカーソル位置検出部2からの現在のカーソル位置、外部情報取得部40からの取得番組表およびガイド表示設定部22からの表示範囲の設定値(表示日数および表示CH数)を取得する。現在のカーソル位置は、広範囲番組表上に重畳するカーソル位置を算出するため使用される。取得番組表および表示範囲の設定値は、広範囲番組表のエリア(時刻とCH)を算出し、そのエリアに納まる広範囲番組表の画像データを生成するために使用される。したがって、番組表ガイド生成部45はカーソルの操作結果を反映して、その都度、広範囲番組表のエリアを生成し、そのエリアに納まる画像データを生成してガイド情報管理部10に渡す。ガイド情報管理部10では、番組表ガイド生成部45が生成した広範囲番組表のデータのうち、画像データをガイド情報格納部4に格納し更新する。一方、広範囲番組表のエリアは、後述するように、ガイド情報管理部10で読み出した広範囲番組表の画像データに重畳する付加ガイド情報を絞り込む際の条件として使用される。
【0045】
上記広範囲番組表の表示状況を例で見ると、図25(d)の場合は、現在のカーソル位置が1CHの午前8時にあり、広範囲番組表も同様であり、図25(c)と比べると下に移動していることが分かる。また、図26(d)の場合は、現在のカーソル位置が4CHの午前8時にあり、広範囲番組表も同様であり、図25(d)の広範囲番組表と比べ、現在のカーソル位置がCH方向に変わっている。なお、高速なスクロールを連続して続けた場合、広域番組表も更新を重ね、表示範囲の設定値に基づいて広範囲番組表自体の頁が変わり、高速スクロールを開始した時点のものとは異なる日が表示される。このように、現在のカーソル位置を始めとしたユーザの操作状況に応じた広範囲番組表を生成することで、より分かりやすい「番組表を大まかに把握するためのガイド」の表示を行うことが可能になる。
【0046】
予約録画設定部43、ジャンル設定部44および外部情報取得部40は、付加ガイド情報を提供する手段として設けられている。
予約録画設定部43では、一般に行われている方法でユーザが予約録画の設定を行い、設定した録画の予約番組情報を記憶しておく。したがって、レコーダが従来から備えている予約録画設定部を使用してもよい。予約録画設定部43は、ユーザが予約している全ての録画予約番組情報を、ガイド情報管理部10に渡してガイド情報格納部4に格納する。
ジャンル設定部44では、ユーザにより、映画やスポーツなどのユーザのお気に入りジャンルを設定し、設定した特定ジャンル情報を記憶する。また、設定した特定ジャンル情報を、ガイド情報管理部10に渡してガイド情報格納部4に格納する。
外部情報取得部40では、番組案内提供センタ42から提供される、番組表にある特定の番組の詳細情報および人気番組ランキング情報などの番組ガイド情報を取得し、ガイド情報管理部10に渡してガイド情報格納部4に格納する。なお、番組ガイド情報は、外部のサービスから取得するにあたり、ユーザのお気に入り情報を事前に登録しておいて、ユーザに合わせた情報としたものでもよい。
この実施の形態4場合、付加ガイド情報として、録画予約番組情報、特定ジャンル情報、番組ガイド情報を用いることにより、例えば図27(c)、(d)のように、アイコンで表示し、見やすいガイド情報をユーザに提供することができるようになる。
【0047】
ガイド情報管理部10では、カーソル位置に基づいて、図31のフローに示すように、表示に使用するガイドデータを読み出すと共に、付加ガイド情報の抽出を行う。
まず、ガイド情報格納部4から現在のカーソル位置に基づいてガイド情報に使用するデータ一式を読み出す(ステップST71)。この場合のデータは、ガイド情報である広範囲番組表の画像データおよび付加ガイド情報である特定ジャンル番組や録画予約番組などのデータである。次に、番組表ガイド生成部45で生成された広範囲番組表のエリア(時刻とCH)に基づいて、図32に示すように、広範囲番組表のエリア内に存在している付加ガイド情報を絞り込む(ステップST72)。次に、ガイド表示設定部22で設定した付加ガイド情報の種類の設定値に基づいて使用するデータを絞り込む(ステップST73)。そして、最終的に抽出した付加ガイド情報のデータを、広範囲番組表の画像データと共にガイド表示判定部5へ渡す。
例えば図32に示すように、「録画番組1、お気に入りジャンル3、ダウンロードした番組情報1」は、表示する広範囲番組表のエリアに存在するため、表示対象として絞り込まれている。同時に、ガイド表示設定により「録画番組1〜3」は表示する設定になっている。このことから、2つの絞込みにより残った「録画番組1」のみを広範囲番組表の画像データに付加したものが表示される「番組表を大まかに把握するためのガイド」になる。また、図26のように、録画番組とお気に入り番組といった複数の内容を表示することも可能である。
【0048】
ガイド表示判定部5では、図33のフローに従って、スクロール速度に基づいて、入力されたガイド情報(付加ガイド情報も含む)を表示するか否かの判定を行い、表示する場合は描画パラメータを生成する。
まず、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度が一定の値を超えているかどうかを判定する(ステップST81)。速度が一定の値を超えていないと判定した場合は、広範囲番組表の表示を行わない(ステップST82)。一方、カーソルの移動速度が一定の値を超えていると判定した場合、広範囲番組表の表示を行う(ステップST83)。例えば、図25(b)、図26(b)の場合は、スクロール速度が低いので、広範囲番組表は表示されていないが、図25(c)、(d)、図26(c)、(d)の場合は、カーソルの移動速度が一定の値を超えるため、広範囲番組表の表示を行っている。
さらに、ステップST83においてガイド表示を行う場合、ガイド表示判定部5では、図34に示すように、広範囲番組表の描画パラメータとして、カーソルの移動速度に応じたガイド表示のスケール、不透明度、座標値を算出する。それらのパラメータをガイド表示描画部6に渡す。
次に、ガイド表示描画部6では、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータを用いて広範囲番組表のガイド画像を生成し、表示合成部8へ受け渡す。表示合成部8では、このガイド画像を標準画像表示描画部7で並行して生成した標準画像と合成し、その合成画像を表示部9に与えて表示する。
【0049】
次に、上記スクロール速度に応じて生成された描画パラメータに基づくガイド情報と付加ガイド情報、すなわち「番組表を大まかに把握するためのガイド」の表示状況の例を説明する。
例えば、図26(c)の場合は、スケールと不透明度が中程度で、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。また、広範囲番組表に重畳しているコンビニとガソリンスタンドのアイコンも同様である。一方、図26(d)の場合は、スクロール速度が高いので、スケールと不透明度が大きく、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。同時に、広範囲番組表に重畳している録画番組とお気に入り番組のアイコンも大きく不透明である。このように、図26(d)の場合は、図26(c)に比べ、重畳しているアイコンも含めて視認しやすい状態になっており、高速スクロール時における現在のカーソル位置と追加ガイド情報の関係と、広範囲番組表の中での位置関係も含めて理解しやすいよう配慮されている。
【0050】
以上のように、この実施の形態4によれば、スクロール速度が高くなるに伴って「番組表を大まかに把握するためのガイド」を表示できるようにしている。また、表示可能な追加ガイド情報をユーザの希望に合わせて設定可能としている。さらに、追加ガイド情報を外部から取得することで、ガイド情報をより充実させることを可能としている。これにより、高速スクロールになればなるほど、現在のカーソル位置と広範囲番組表の中での位置関係も含めて認識が容易になる。同時に、ガイド表示設定によって、また外部からのガイド情報を取得することによって、ユーザの好む使い方が可能となる。このように、「番組表を大まかに把握するためのガイド」は、ユーザの使用状態をより反映するために、現在のカーソル位置やスケールなどをその都度変化させている。つまり、より分かりやすい状況認識を実現できるようにしている。
【0051】
以上のように、この発明の適用例として、カーソルを用いる携帯電話機の電話帳リスト、同受信メールのリスト、カーナビゲーション地図、テレビやレコーダの番組表について説明してきた。ほかに、携帯電話の場合、送信メールのリスト、音楽リスト、メニューリスト、地図画面、WEBブラウザ画面、写真画像などにも適用可能である。また、テレビやレコーダの場合、録画データリスト、音楽データリスト、メニューリスト、WEBブラウザ画面、写真画像などにも適用可能である。また、カーナビゲーションの場合、電話帳リスト、送信・受信メールのリスト、音楽リスト、ナビゲーションのメニューリスト、WEBブラウザ画面、写真画像などにも適用可能である。さらに、カーソルを用いて標準画像をスクロールして情報表示を行うその他の電子機器への適用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の実施の形態1に係る携帯電話機における電話帳リストの表示画に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るガイド情報格納部のガイド情報のデータ例を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態2に係る受信メール一覧の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態2による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係るガイド表示設定の例を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係るガイド表示設定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態2に係るガイド情報管理部の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態2に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態2に係るガイド表示判定部で生成される描画パラメータの特性を示す説明図である。
【図12】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の表示例を示す説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図15】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図17】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図18】この発明の実施の形態3による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図19】この発明の実施の形態3に係るガイド表示設定部による広域地図ガイドのスケール設定の方法について示す説明図である。
【図20】この発明の実施の形態3に係るガイド表示設定部におけるガイドの種類設定の手順について示すフローチャートである。
【図21】この発明の実施の形態3に係るガイド情報管理部の動作手順を示すフローチャートである。
【図22】この発明の実施の形態3に係る追加ガイド情報の設定例を示す説明図である。
【図23】この発明の実施の形態3に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図24】この発明の実施の形態3に係るガイド表示判定部で生成される描画パラメータの特性を示す説明図である。
【図25】この発明の実施の形態4に係る番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。
【図26】この発明の実施の形態4に係る番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の他の例を示す説明図である。
【図27】この発明の実施の形態4に係る番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の他の例を示す説明図である。
【図28】この発明の実施の形態4による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図29】この発明の実施の形態4に係るガイド表示設定部による表示範囲の設定動作を示すフローチャートである。
【図30】この発明の実施の形態4に係るガイド表示設定部による追加表示するガイド種類の設定動作を示すフローチャートである。
【図31】この発明の実施の形態4に係るガイド情報管理部によるガイド情報の抽出動作を示すフローチャートである。
【図32】この発明の実施の形態4に係る追加ガイド情報の設定例を示す説明図である。
【図33】この発明の実施の形態4に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図34】この発明の実施の形態4に係るガイド表示判定部で生成される描画パラメータの特性を示す説明図である。
【符号の説明】
【0053】
1 キー入力部、2 カーソル位置検出部、3 速度検出部、4 ガイド情報格納部、5 ガイド表示判定部、6 ガイド表示描画部、7 標準画像表示描画部、9表示部、10 ガイド情報管理部、21 受信メール表示設定部、22 ガイド表示設定部、31 地図スケール検出部、32 周辺施設設定部、33 広域地図ガイド生成部、40 外部情報取得部、41 番組表提供センタ、42 番組案内提供センタ、43 予約録画設定部、44 ジャンル設定部、45 番組表ガイド生成部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示画面上において、カーソル移動速度に応じたガイド情報を表示する電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、操作対象とする機能項目をリストにしたメニュー画像を表示画面に表示し、カーソルを当ててメニューを選択するようにした電子機器が普及している。このようなカーソルの表示方法として、メニュー選択の際に、ユーザが直感的にカーソルの移動方向や移動速度を認識できるようにするための技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、表示しているメニューをスクロール操作する操作手段の動きを検知してスクロール速度を決定する。そして、この決定したスクロール速度に応じて、複数のメニューをスクロール表示すると共に、表示するメニューの量あるいは表示する大きさを可変する視覚的エフェクトを表示するようにしている。これを、回転ダイヤル(ジョグダイヤル)を設けた携帯電話機の例で説明すると、回転ダイヤルを回転操作した際に、CPUにより、その回転方向および回転速度を検出して、カーソルCRに対して所定の視覚的エフェクトを付加して表示する。視覚的エフェクトは、具体的には、回転方向および回転速度に応じて、花びらや炎が風に舞うようにしたものである。また、カーソルCRから気泡が立ち昇る視覚的エフェクトや、カーソルCRから流星が放射状に放出される視覚的エフェクトなどがある。したがって、ユーザは、この視覚的エフェクトの表示方向や表示速度により、直感的にメニューの移動方向や移動速度を認識することができることになる。
【0003】
【特許文献1】特開2005−78145号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上の従来の技術では、移動速度や移動方向を示すために、スクロール速度に応じた視覚エフェクトの付加を行っているが、カーソルが当たっている項目の内容やカーソルの位置についての視覚提示を具体的に行うものではない。したがって、スクロールが高速になればなるほど、カーソルのあたっている項目が何を表しているのか、また全体の中でのどの位置にカーソルがいるのかなどを認識することは困難であった。
【0005】
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、スクロール対象とする標準画像が高速でスクロールされる場合においても、カーソル位置が示している情報を確認し易くする電子機器を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る電子機器は、表示部の画面に表示している標準画像上の位置をカーソルにより指示し、かつカーソルの移動に伴って当該標準画像をスクロールするようにした電子機器において、標準画像上のカーソル位置を検出するカーソル位置検出手段と、検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する速度検出手段と、標準画像上のカーソル位置に対応するガイド情報を格納するガイド情報格納手段と、カーソル位置検出手段で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報をガイド情報格納手段から読み出すガイド情報管理手段と、速度検出手段で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて、読み出されガイド情報を描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して表示部で表示する表示制御手段とを備えたものである。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、スクロール対象とする標準画像上のカーソル位置に関連したガイド情報を、カーソルの移動速度に応じた形で標準画像に重畳して表示するようにしたので、高速スクロールであっても、カーソル位置が示している情報を確認しやすくし、確実な操作に結びつけることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
この実施の形態1では、この発明を携帯電話機の電話帳に適用した例について説明する。
図1は携帯電話機における電話帳リストの表示画面を示す説明図である。この実施の形態1においては、図に示すように、携帯電話機が標準画像として表示している名前のリストをスクロールしているときに、スクロール速度がある値を超えた場合に、カーソルが指している位置の名前の頭文字をガイド情報として表示させることについて説明する。
【0009】
図2はこの発明の実施の形態1に係る電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
キー入力部1は、ユーザがカーソル移動の入力操作を行うキーを有する手段である。カーソル位置検出部2は、入力操作によりキー入力部1が出力する入力情報に基づいて標準画像上の新しいカーソル位置を検出する手段である。速度検出部3は、カーソル位置検出部2で逐次検出されるカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する手段である。ガイド情報格納部4は、標準画像上のカーソル位置(この例では電話帳リストの項目)に対応するガイド情報(この例ではガイド文字列)をデータベースとして格納する手段である。なお、図示されていないが、元の電話帳データが更新された場合にガイド情報も更新されるものとする。ガイド情報管理部10は、カーソル位置検出部2で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報をガイド情報格納部4から読み出す手段である。表示制御部20は、読み出されガイド情報を、速度検出部3で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して表示する手段である。表示部9は、表示制御部20が生成した合成画像を表示する、例えばLCDなどの表示器である。
【0010】
上記表示制御部20は、ガイド表示判定部5、ガイド表示描画部6、標準画像表示描画部7および表示合成部8からなる。ガイド表示判定部5は、カーソルの移動速度に基づいて、入力されたガイド情報を表示するか否かの判定を行い、表示すると判定した場合にはカーソルの移動速度に応じたガイド情報の描画パラメータを生成する手段である。ガイド表示描画部6は、入力された描画パラメータに基づいて描画を行ってガイド画像を生成する手段である。標準画像表示描画部7は、標準画像を描画し、カーソル位置に応じてスクロールされる画像データを出力する手段である。表示合成部8は、ガイド画像を標準画像に重畳して合成画像を生成する手段である。
【0011】
次に、表示処理動作について説明する。
図2において、まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は標準画像である電話帳リストを表示部9で表示させる。例えば、図1(a)に示すような名前リストが表示される。名前リストから必要な名前を選択するために、ユーザがキー入力部1のキーを操作して、表示している名前リスト上にカーソルを移動させる。すると、カーソル位置検出部2が、キー入力部1からの入力情報に基づいてカーソルの位置を検出する。例えば、図1(b)においては、カーソルが「青井太郎」の位置にあることを検出する。次に、速度検出部3により、カーソル位置に基づいてスクロール速度を検出する。この場合、速度検出部3は、以前のカーソル位置とその移動した時刻を記憶しており、これらのデータと新たに移動したカーソル位置とその移動した時刻に基づいて、カーソルの移動速度を算出する。例えば、図1(a)から図1(b)に1行移るのに要した時間を1秒とした場合、その移動速度は1行/秒となる。
【0012】
スクロール速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、入力された現在のカーソル位置にある名前リストに対するガイド情報を読み出す。この例では、ガイド情報格納部4には名前リストに対するガイド情報が記憶されている。ガイド情報としては、名前リストの属性情報が使用される。この名前リストの属性情報は、例えばふり仮名の一部、名前の一部切り取り部分、グループ、名前リストに対応する他アプリケーションの属性情報(例:未読メールの有無、不在着信の有無)などである。名前リストが更新/追加されると、自動的にそのガイド情報も更新されるようになっている。例えば、図3に示すようにガイド情報格納部4に格納されているガイド情報が名前のふり仮名の頭文字であった場合、今回、名前リスト上の「青井太郎」にカーソルが位置していたとすると、ガイド情報管理部10は、ガイド情報として「あ」という文字を抽出する。
【0013】
次に、ガイド表示判定部5では、図4のフローに示すように、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度(スクロール速度)が一定の値を超えているかどうかを判定する(ステップST1)。スクロール速度が一定の値を超えていない場合は、ガイドの表示を行わないという判定を下す(ステップST4)。例えば図1(b)では、スクロール速度が低いため、ガイドが表示されてない。一方、スクロール速度が一定の値を超えている場合、ガイド表示を行うという判定を下し、スクロール速度に応じたガイド情報の描画パラメータを生成する(ステップST2)。生成した描画パラメータをガイド表示描画部6へ送る(ステップST3)。
【0014】
次に、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータを用いて、ガイド表示描画部6にてガイド画像を生成し、表示合成部8へ受け渡す。表示合成部8では、受け取ったガイド画像を標準画像表示描画部7にて並行して生成しているこの機器の標準画像に重畳し、その合成画像を表示部9へ送り表示する。
この例では、図1(c)に示すように、スクロール速度が一定の値を超えたため、カーソル位置の「大和田花子」に対して、ガイド画像としてスケールの大きな頭文字「お」を表示している。
なお、この例では、ガイド情報のスケールを1つで示しているが、スクロール速度の増加に応じてガイド情報のスケールを大きくなるように変化させ、その際、表示位置が表示画面からはみ出ないように調整するようにしてもよい。また、これに加えて、スクロール速度の増加に従って、表示しているガイド情報の色を、背景色に対してコントラスが大きくなるように変化させたり、ガイド情報の不透明度が高くなるように変化させたりしてもよい。
【0015】
以上のように、スクロール速度が高くなるに伴いカーソル位置の名前の頭文字をガイド表示している。これにより、高速なスクロールの状況であっても、カーソルでフォーカスされている項目が何なのか認識することが容易になる。また、リストの並びかたが50音順であれば、次にカーソルが動く項目が何であるのかを予見することも容易になる。つまり、そのスクロール速度に応じた適切な状況認識が可能となる。
【0016】
実施の形態2.
この実施の形態2では、この発明を携帯電話機の受信メールリストにガイド情報を適用した例について説明する。
図5は携帯電話機における受信メール一覧の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。この例において、標準画像とする受信メールリストは、図5(a)〜(d)に示すような日付・時刻順のタイトルを項目としたリストと、図5(2a)〜(2d)に示すような日付・時刻順の送信者名を項目としたリストである。また、ガイド情報は、図5(c)、(d)の場合は、受信メールリストの項目のメールの受信日、受信時刻であり、一方、図5(2c)、(2d)の場合は、送信者のかしら文字、既読・未読のアイコンである。この実施の形態2も実施の形態1と同様に、スクロール速度がある値を超えるとカーソルが指している位置のリスト項目に対応するガイド情報を表示する。加えて、表示するガイド情報の種類を選択設定できるようにしている。さらに、この実施の形態2では、スクロール速度の増加に従って、ガイド表示の不透明度を高くしたり、ガイド表示のスケールを大きく変化させ、その際、表示画面からはみ出ないように表示位置を調整したりする。
【0017】
図6はこの発明の実施の形態2による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。図において、図2に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。
受信メール表示設定部21は、ユーザにより受信メールリストの項目の並べ方を設定する手段である。なお、受信メール表示設定部21には、標準画像である受信メールリストの並べ方を設定する手段を用いればよい。受信メール表示設定部21は、受信メールリストの並べ方を設定する手段である。設定された並べ方はガイド情報の表示に反映されるようになっている。ガイド表示設定部22は、受信メール表示設定部21で設定された受信メールリストの並べ方に応じたガイド情報の種類を記憶し、表示対象とするガイド情報の選択設定を行う手段である。ガイド情報管理部10は、ガイド情報格納部4を管理し、入力されたカーソル位置とガイド表示設定の値に基づいてガイド情報格納部4から読み出したガイド情報を抽出し、抽出したガイド情報を出力する手段である。なお、この実施の形態2の場合のガイド情報格納部4には、受信メールリストのリスト項目(受信日とメールのタイトル、受信日と送信者指名など)ごとのガイド情報(受信日、受信時刻、送信者のかしら文字、既読・未読のアイコンなど)を記憶している。このガイド情報は、受信メールについての受信時刻、未読・既読の状態、送信者名などの属性情報である。受信メールリストが更新・追加されると、自動的にそのガイド情報も更新される。
【0018】
次に、表示処理動作について説明する。
図6において、まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は携帯電話機の標準画像である受信メールリストを表示部9で表示させる。例えば、図5(a)あるいは図5(2a)の状態が表示される。ユーザがキー入力部1のキーを押下して、受信メールリスト上にカーソルを移動させると、カーソル位置検出部2はキー入力部1からの入力情報に基づいて現在のカーソルの位置を検出する。そして、速度検出部3は、検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する。例えば、図5(a)から図5(b)に移るのに1秒要した場合、その速度は1行/秒となる。カーソルの移動速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、現在のカーソルが位置している受信メールリストの項目に対するガイド情報をガイド情報格納部4から読み出す。この場合、読み出されたガイド情報の種類はガイド表示設定部22の設定値によって絞り込まれる。
【0019】
ここで、ガイド表示設定について説明すると、ガイド表示設定部22では、図7に示すように、ユーザが表示対象を選択設定できるようになっている。例えば「表示する/しない」という設定が可能であり、ガイド表示設定部22はその設定値を更新されるまで記憶する。また、表示する場合、図8に示すガイド表示設定部22の動作フローにもあるように、リストの並び順の設定に連動する自動表示とカスタム表示の2つがある。いずれかの方法をとることも、その2つの方法を組み合わせることも可能である。自動表示(リストの並び順の設定に連動)は、受信メールリスト表示設定部21で記憶されているメールリストの並び方に基づいて、リストの並び方を直接ガイドするように表示する種類が自動的に決められる。カスタム表示は、表示するガイド種類をユーザにより自由に設定(追加)できるようになっている。例えば、図5(a)〜(d)は自動表示の設定をしている場合を示しており、日付順の並び方となっているため、ガイド情報としては日付・時刻を表示している。一方、図5(2a)〜(2d)は自動表示およびカスタム表示の設定をしている場合を示している。そのため、ガイド情報としてはリストの並び順である名前のひらがな文字の一部に加えて、未読/既読のアイコンも表示している。これはユーザが未読/既読のガイド表示を行うカスタム表示の設定をしていたためである。
【0020】
次に、ガイド情報管理部10で行うガイド情報の抽出動作について、図9のフローに従って説明する。
ガイド情報管理部10は、ガイド情報格納部4から受信メールリストのガイド情報一式を読み込むと(ステップST31)、表示に必要なガイド情報の絞り込みを行う。最初に、カーソル位置検出部2で検出した現在のカーソル位置にあるガイド項目に対応するガイド情報を読み出す(ステップST32)。次に、ガイド表示設定部22で選択された表示設定に従って、使用するガイド情報の種類を絞り込む(ステップST33)。例えば図7に示すように、リスト項目の冒頭の受信メールのタイトル「Re:RE:Re:打合せ」にカーソルが位置しているとした場合、それに対するガイド情報として、ガイド時間1「6日」、ガイド時間2「6日16時」、ガイド名前1「あ」、ガイド名前2「あい」、ガイドアイコン「未読のアイコン」が用意されている。ユーザがガイド表示設定として自動表示(リストの並び順に連動)のみを表示設定としていた場合は、ガイド情報管理部10は、図5(c)、(d)のように表示するガイド情報としてガイド時間1、ガイド時間2を抽出する。また、自動表示(リストの並び順に連動)およびカスタム表示として未読/既読アイコンを設定していた場合は、図5(2c)、(2d)のように表示するガイド名前1、ガイド名前2、ガイドアイコンを抽出する。ガイド情報管理部10は、抽出したガイド情報をガイド表示判定部5に渡す(ステップST34)。
【0021】
ガイド表示判定部5では、図10に示すように、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度(スクロール速度)が一定の値を超えているかどうかを判定し(ステップST41)、速度が一定の値を超えていない場合にはガイド情報の表示を行わないとする(ステップST42)。この状態を図5の表示例で見ると、図5(b)、(2b)の場合は、スクロール速度が一定の値を超えない状態を表しており、したがってガイド情報は表示されない。一方、スクロール速度が一定の値を超えている場合、ガイド情報の表示を行うとして、スクロール速度に応じて描画パラメータを生成する(ステップST43)。まず、図11(a)に示すように、スクロール速度に応じてガイド内容の情報量を決める。この場合、情報量は、準備されたガイド名前の種類、日付・時刻の種類をスクロール速度に応じて選択することで制御される。続いて、図11(b)、(c)、(d)に示すように、スクロール速度に応じたガイド情報の描画パラメータとして、ガイド表示のスケール、不透明度、座標値を算出する。そして、ガイド表示判定部5は、生成した描画パラメータをガイド表示描画部6に渡す。
ガイド表示描画部6では、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータに基づいてガイド画像を生成し、表示合成部8へ渡す。表示合成部8では、このガイド画像を標準画像表示描画部7で並行して生成した標準画像に重畳し、その合成画像を表示部9に与えて表示する。
【0022】
次に、上記スクロール速度に応じて生成された描画パラメータに基づくガイド情報の表示状況の例を図5で説明する。
図5(c)、(d)、(2c)、(2d)が示す状態は、スクロール速度が一定の値を超えているため、ガイド情報を表示している。例えば図5(c)の場合について見た場合、スクロール速度が中程度であり、そのため表示しているガイドの内容が「5日02時」という文字列となっている。また、ガイド表示のスケールや不透明度が中程度で、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。一方、図5(d)の場合は、スクロール速度が高いので、使用するガイドの内容が「3日」という文字列となっている。また、スケールや不透明度は図5(c)よりも大きく、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。このように、図5(d)のガイド表示は、図5(c)に比べ、情報量が少なくなっており、そのため高速なスクロール時に視認しやすいよう配慮されている。
【0023】
また、図5(2c)の場合について見ると、スクロール速度が中程度であり、そのため使用するガイドの内容が「あい」という文字列と既読のアイコンとなっている。ガイド表示のスケールや不透明度が中程度で、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。一方、図5(2d)の場合は、スクロール速度が高いため、使用するガイドの内容が「あ」という文字列と既読のアイコンとなっている。また、ガイド表示のスケールや不透明度が大きく、水平方向の座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。このように、図5(2d)のガイド表示は、図5(2c)に比べ、情報量が少なくなっており、そのため高速なスクロール時に視認しやすいよう配慮されている。
【0024】
以上のように、この実施の形態2によれば、スクロール速度が高くなるに伴い受信メールリストの並び順を考慮したガイド情報を表示するようにしている。さらに、表示可能なガイド情報をユーザの希望にあわせて設定することを可能としている。またそのスクロール速度に応じて、ガイドの文字数や大きさなどを変化させている。これにより、高速なスクロールになればなるほど、フォーカスされている項目が何なのかを認識することが容易になる。同時にガイド表示設定によって、ユーザの好む使い方が可能となる。また、リストの並びかたに規則性があるため、次にカーソルが動く項目が何であるのかを予見することも容易になる。つまり、そのスクロール速度に応じた適切な状況認識が可能となる。
【0025】
実施の形態3.
この実施の形態3では、この発明をナビゲーション地図の表示機能に適用した例について説明する。
図12から図17は、いずれもナビゲーション地図の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。この例において、標準画像はスクロール可能なナビゲーション地図である。この標準画像のデータ源は、周知のCD−ROM、LD−ROM、ハードディスクである。また、ガイド情報は、画面表示されている標準画像の表示範囲より多くの地図エリアを含み、かつ概略表示される広域地図ガイド(広範囲大略ガイド)であり。なお、広域地図ガイドのスケールは、現在表示されているナビゲーション地図のスケールに対して拡大指定されるものとする。さらに、設定によりガイド情報に重畳して表示する付加ガイド情報として、周辺施設であるガソリンスタンド、コンビニなどのアイコン、その他の情報を表す文字列が用いられる。また、この実施の形態3の場合、カーソルの移動操作の結果は、カーソル(+印)が画面中央に固定されているため、相対的に標準画像のスクロールとなって表れる。したがって、この場合のカーソルの移動速度はスクロール速度と同じになる。
この実施の形態3においては、図12〜図17に示すように、標準画像であるナビゲーション地図をスクロールする場合に、スクロール速度がある値を超えた場合、カーソルが指している地点の広域地図ガイドをガイド情報として表示中のナビゲーション地図に重畳して表示する。また、スクロール速度の増加に従って、広域地図ガイドの表示の不透明度を高くしたり、広域地図ガイドのスケールを大きくし、その際、表示画面からはみ出ないように表示位置を調整したりする。
【0026】
図18はこの発明の実施の形態3による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。図において、図6に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。
地図スケール検出部31は、操作によりキー入力部1から与えられる入力情報に応じて地図スケールを算出する手段である。周辺施設設定部32は、地図上に表示する周辺施設表示(付加ガイド情報)の設定データを記憶する手段であり、これは従来ナビゲーション装置に設けられているものを使用してもよい。広域地図ガイド生成部33は、カーソル位置、現在の地図スケールおよび広域地図ガイドのスケール設定値に基づいて、ナビゲーション地図データからガイド情報として使用する広域地図の画像データとそのエリア座標を生成する手段である。また、この実施の形態3の場合のガイド表示設定部22は、広域地図ガイドのスケールの設定を行い、また表示対象とする周辺施設のカテゴリーとガイド表示の種類の選択設定を行う手段である。また、この実施の形態3の場合のガイド情報格納部4は、カーソル位置と広域地図ガイドのスケールに対応した広域地図の画像データと設定された周辺施設情報を格納する手段である。また、この実施の形態3の場合のガイド情報管理部10は、入力されたカーソル位置に基づいて広域地図ガイドの画像データと付加ガイド情報を読み出すと共に、広域地図ガイドのスケールおよび付加情報の表示設定値に基づいて、表示する文字列やアイコンなどの付加ガイド情報を抽出する手段である。
【0027】
次に、動作について説明する。
まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は標準画像であるカーナビゲーション地図を表示部9で表示させる。例えば図12(a)、図13(a)に示すような地図が表示される。見たい場所を表示するために、ユーザがキー入力部1のキーを押下して、地図をスクロールする。すると、キー入力部1からの入力情報に基づいてカーソル位置検出部2がカーソルの位置を検出する。速度検出部3では、このカーソル位置によりカーソルの移動速度(スクロール速度)を検出する。例えば図12(a)から図12(b)に移動するのに要した時間を1秒とし、画面上の画素としては20ドット移動したとした場合、その速度は20ドット/秒となる。このように、地図スケールに基づく地図上の移動距離(m)ではなく、ユーザの目が実際に認識する表示画面上の移動距離(画素/ドット)について速度を算出する。
【0028】
スクロール速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、現在のカーソルが位置している地点についての広域地図ガイドの画像データおよびこれに付加する周辺施設情報をガイド情報格納部4から読み出す。この場合のガイド情報管理部10によるガイド情報の抽出は、ガイド表示設定部22および広域地図ガイド生成部33による設定条件に基づいて行われる。なお、ガイド情報格納部4に格納されている広域地図ガイドの画像データは、後述するように、ユーザのスクロール操作の都度、その操作結果に基づいて広域地図ガイド生成部33にて生成され更新される。また、周辺施設設定部32で設定された周辺施設情報が格納されている。
【0029】
ここで、ガイド表示設定部32におけるガイド表示設定について説明する。
ガイド表示設定部32では、広域地図ガイドのスケール設定と表示する付加ガイドの種類の設定について記憶している。
まず、広域地図ガイドのスケール設定を行う方法について説明すると、図19に示すように、特定の地点を含むエリアを選ぶ方法と現在表示している地図を任意の倍率で縮小する(広域にする)方法の2つがある。前者のために用意するエリアの例としては、現在のカーソル位置と隣接する市町村、現在位置する都道府県、あるいは現在のカーソル位置と目的地を含むエリアなどがある。一方、後者は、現在表示している地図スケールを基準にn倍(n<1)することで設定すればよく、ユーザが自由に設定できる方法である。
【0030】
上記広域地図ガイドの表示例について説明すると、図12(c)、(d)場合は、広域地図ガイドのスケールが現在の地図スケールの0.1倍となっている。一方、図13(c)、(d)の場合は、広域地図ガイドのスケール設定が隣接する市町村を含むエリアとなっており、図12(c)、(d)と比べて、より広範囲を確認することができる。また、図14(c)、(d)の場合は、広域地図ガイドのスケール設定が現在の地図スケールの0.3倍となっており、図12(c)、(d)と比べて、範囲は狭いが詳細を確認できる。さらに、図17(c)、(d)の場合は、広域地図ガイドのスケール設定が現在の地図スケールの0.1倍となっており、図12(c)、(d)と同じ倍率設定である。ただし、現在表示している地図のスケールが5mと図12(c)、(d)の2倍の縮尺のため、広域地図ガイドも図12(c)、(d)の2倍のスケールになっている。
【0031】
次に、ガイド表示設定部22で行う表示する付加ガイドの種類の設定について、図20に示すフローに従って説明する。
まず、表示する/しないという設定を行う(ステップST51)。表示する場合、自動表示(周辺施設設定に連動)とカスタム表示の選択を行う(ステップST52、ST53)。この場合、2つの表示方法を組み合わせることも可能にしている。自動表示(周辺施設設定に連動)は、周辺施設設定部32でユーザ選択により表示設定している周辺施設に連動して表示を行う方法である。一方、カスタム表示は、表示する付加ガイドの種類をユーザが自由に追加設定するものである。次に、表示するガイドの種類を設定する(ステップST54)。ここでは、複数の種類のガイドを選択して設定できるようにする。
【0032】
上記ガイドの種類の設定を表示例で説明すると、図12(a)〜(d)は、自動表示(周辺施設設定に連動)の設定をしている場合を示したものであるが、周辺施設の表示としては何も設定していない状態を表している。そのため、ナビゲーション地図にも広域地図ガイドにもコンビニなどの施設ガイドが表示されていない。図15(c)、(d)は、自動表示(周辺施設設定に連動)の設定をしている場合であり、さらに周辺施設の表示としてコンビニが設定されている状態を表している。そのため、ナビゲーション地図にも広域地図ガイドにもコンビニが表示されるようになっている。一方、図16(c)、(d)は、自動表示(周辺施設設定に連動)の設定に加え、カスタム表示としてガソリンスタンドが設定されている状態を表している。そのため、コンビニはナビゲーション地図にも広域地図ガイドにも表示されるが、ガソリンスタンドは広域地図ガイドのみに表示されるようになっている。
【0033】
次に、広域地図ガイド生成部33による広域地図ガイドデータの生成について説明する。
広域地図ガイド生成部33では、広域地図ガイドを生成するための情報として、3つの入力情報を必要とする。その情報は、カーソル位置検出部2からの現在のカーソル位置、地図スケール検出部31からの現在の地図スケール、ガイド表示設定部22からの広域地図ガイドのスケール設定値である。現在のカーソル位置は、広域地図の中心および現在カーソルが位置しているエリア(市町村など)を判定するために使用される。現在の地図スケールおよび広域地図ガイドのスケール設定値は、広域地図にするためのエリアを算出するのに用いられる。したがって、ユーザによるスクロール操作の結果に基づいて、その都度広域地図のエリアを生成する。このようにして、広域地図ガイド生成部33は広域地図ガイドに使用する広域地図ガイドの画像データと広域地図のエリア座標を決定し広域地図ガイドデータとしてガイド情報管理部10に渡す。ガイド情報管理部10では、広域地図ガイドの画像データをガイド情報格納部4に記憶し、広域地図のエリア座標は表示する広域地図ガイドの抽出に用いる。
【0034】
上記広域地図ガイドとそのエリア座標に関して表示例で説明すると、例えば、図12(d)場合は、現在のカーソル位置が自車の現在位置(ナビゲーション地図では隠れていて表示されていない)から右下におよそ50mの位置にある。それに伴い、広域地図ガイドも図12(c)から比べると右下に移動していることが分かる。また、図12(c)場合は、地図スケールが10m、広域地図ガイドのスケールが0.1倍なので、広域地図ガイドをみると、川の河口部分まで含んでいる程度のエリアが確認できる。一方、図17(d)の場合は、図12(d)と現在のカーソル位置および広域地図スケール設定が同じであるが、地図スケールが5mなので図12(d)よりも拡大された地図になっている。そのため、図17(d)の広域地図ガイドは、図12(d)より拡大された広域地図になっており、図12(d)の広域地図ガイドで確認できる河口が含まれていない。
このように、現在のカーソル位置を始めとしたユーザの使用状態に応じたガイド情報を生成することで、より分かりやすいガイドにすることが可能となる。
【0035】
ガイド情報格納部4には、カーソル位置と広域地図ガイドのスケールに対応した広域地図ガイドの画像データとそこに重畳する付加ガイド情報を格納している。広域地図ガイドの画像は上記広域地図ガイド生成部33で生成したデータで逐次更新される。
ガイド情報管理部10では、図21に示すフローの処理を行う。まず、カーソル位置検出部2から現在のカーソル位置が入力されると、ガイド情報格納部4から広域地図ガイドの画像データと付加ガイド情報を読み出す(ステップST61)。次に、広域地図ガイド生成部33から入力された現在のカーソル位置におけるエリア座標内にある付加ガイド情報を抽出する(ステップST62)。さらに、ガイド表示設定部22で決められたガイド表示設定値に基づいて広域地図ガイドのエリア内に存在している付加ガイド情報の種類を抽出する(ステップST63)。ここで、例えば図22の周辺施設設定とガイド表示設定の画面に示すように、付加ガイド項目「コンビニ2、コンビニ4、ガソリンスタンド2」は広域地図ガイドのエリアに存在するため、表示対象として絞り込まれている。同時に、ガイド表示設定により「コンビニ1〜5」は表示しない設定であるが、「ガソリンスタンド1〜3」は表示する設定になっている。このことから、2つの絞込みにより残った「ガソリンスタンド2」のみを広域地図ガイドの上に表示することになる。
ガイド情報管理部10は、抽出したガイド情報をガイド表示判定部5へ渡す(ステップST64)。
【0036】
ガイド表示判定部5では、図23のフローに示すように、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度が一定の値を超えているかどうかを判定する(ステップST71)。カーソルの移動速度が一定の値を超えていない場合は、広域地図ガイドの表示を行わないと判定する(ステップST72)。例えば図12(b)、図13(b)の場合は、スクロール速度が低いため、ガイド情報が表示されていない。一方、カーソルの移動速度が一定の値を超えている場合、広域地図ガイド表示を行うと判定する(ステップST73)。例えば、図12(c)、(d)および図13(c)、(d)の状態は、カーソルの移動速度が一定の値を超えたため、広域地図ガイドの表示を行っている。
さらに、ステップST73においてガイド表示を行う場合、ガイド表示判定部5では、図24に示すように、広域地図ガイドの描画パラメータとして、カーソルの移動速度に応じたガイド表示(含む、付加ガイド情報)のスケール、不透明度、座標値を算出する。算出した描画パラメータをガイド表示描画部6へ渡す。
ガイド表示描画部6では、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータに基づいてガイド画像を生成し、表示合成部8へ渡す。表示合成部8では、このガイド画像を標準画像表示描画部7で並行して生成した標準画像と合成し、その合成画像を表示部9に与えて表示する。
【0037】
次に、上記スクロール速度に応じて生成された描画パラメータに基づくガイド情報の表示状況の例を説明する。
例えば図12(c)の場合は、スケールと不透明度が中程度で、座標値は表示部9の画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。一方、図12(d)の場合は、スクロール速度が高いので、スケールと不透明度が大きく、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。このように、図12(d)の場合は、図12(c)に比べ、高速スクロール時に現在のカーソル位置と広域地図ガイドの関係を視認しやすいように配慮されている。
また、図16(c)の場合は、スケールや不透明度が中程度で、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。また、広域地図ガイドに重畳しているコンビニとガソリンスタンドのアイコンも同様である。一方、図16(d)の場合は、スクロール速度が高いので、スケールや不透明度が大きく、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。同時に、広域地図ガイドに重畳しているコンビニとガソリンスタンドのアイコンも大きく不透明である。このように、図16(d)の場合は、図16(c)に比べ、重畳しているアイコンも含めて視認しやすい状態になっており、高速スクロール時に現在のカーソル位置と周辺施設との関係と、広域なエリアの中での位置関係も含めて理解しやすいよう配慮されている。
【0038】
以上のように、この実施の形態3によれば、スクロール速度が高くなるに伴って広域地図ガイドを表示できるようにしている。また、表示可能な追加ガイド情報をユーザの希望に合わせて設定可能としている。これにより、高速なスクロールになればなるほど、現在のカーソル位置と周辺施設との関係や、広域なエリアの中での位置関係も含めて認識が容易になる。同時に、ガイド表示設定によって、ユーザの好む使い方が可能となる。また、ガイド情報である広域地図ガイドは、ユーザの使用状態を反映するために、現在のカーソル位置や地図スケールなどをその都度変化させている。つまり、より分かりやすい状況認識を実現できるようにしている。
【0039】
実施の形態4.
この実施の形態4では、この発明をテレビやレコーダの番組表の表示機能に適用した例について説明する。
図25から図27は、いずれもテレビやレコーダの番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。この例において、標準画像は、スクロール可能なテレビやレコーダの番組表であり、周知のように外部から通信、あるいは放送波により取得される。また、ガイド情報は、広範囲番組表(広範囲大略ガイド)である。この広範囲番組表は、標準画像である番組表上のカーソル位置が示す番組を含み、日数および当該番組表より拡大したCH(チャネル)数の項目で構成された広範囲かつ大略表示される番組表である。付加ガイド情報は、お気に入り番組、人気番組、録画の予約番組などの情報で、設定によりアイコン、文字列などを用いてガイド情報に重畳表示される。この実施の形態4では、広範囲番組表とそれに付加するガイド情報とで、最終的に表示する「番組表を大まかに把握するためのガイド」を構成する。
この実施の形態4においては、図25〜図27に示すように、カーソルの移動速度がある値を超えると、カーソルが指している位置の項目(番組)に対応して「番組表を大まかに把握するためのガイド」を、標準画像である現在の番組表に重畳して表示する。また、スクロール速度の増加に従って、そのガイド表示の不透明度を高くしたり、スケールを大きくし、その際、表示画面からはみ出ないように表示位置を調整したりする。
【0040】
図28はこの発明の実施の形態4による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。図において、図6に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。
番組表提供センタ41は、通信、あるいは放送波によりテレビの番組表を提供する外部情報源である。番組案内提供センタ42は、番組表にある特定の番組の詳細情報および人気番組の情報を配信あるいは公開サービスする外部情報源である。外部情報取得部40は、外部情報源から通信あるいは放送波により送られる番組表のデータおよび番組に対するガイド情報を取得する手段である。予約録画設定部43は、予約録画の設定を行い、設定した録画予約番組情報を記憶する手段である。ジャンル設定部44は、映画やスポーツなどのユーザのお気に入りジャンルを設定し、設定した特定ジャンル情報を記憶する手段である。番組表ガイド生成部45は、現在のカーソル位置およびガイド表示設定部22からの表示範囲の設定値に基づいて、外部情報取得部40で取得した番組表データから広範囲番組表の画像データを生成すると共に、広範囲番組表のエリアを生成する手段である。この実施の形態4の場合のガイド情報格納部4は、カーソル位置に対応した広範囲番組表の画像データおよび付加ガイド情報(特定ジャンル番組、録画予約番組、番組ガイド情報など)を格納する手段である。また、この実施の形態4の場合のガイド情報管理部10は、入力されたカーソル位置に応じて広範囲番組表と付加ガイド情報を読み出すと共に、エリア座標と表示設定値に基づいて広範囲番組表に重畳する付加ガイド情報の抽出を行う手段である。この実施の形態4の場合のガイド表示設定部22は、広範囲番組表の表示範囲(表示日数および表示CH)の設定とこれに追加表示する付加ガイド情報の種類の設定を行う手段である。
【0041】
次に、動作について説明する。
まず、キー操作が行われていない場合、表示制御部20は標準画像であるテレビやレコーダの番組表、例えば図26(a)あるいは図5(a)示すような番組表を表示部9で表示させる。ユーザがキー入力部1のキーを操作して、見たい番組の位置を選択するために番組表をスクロールしたとする。すると、キー入力部1からの入力情報に基づいて、カーソル位置検出部2がカーソルの位置を検出する。速度検出部3は、このカーソルの位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する。カーソルの位置が、例えば図26(a)から図26(b)に移動するのに要した時間が1秒の場合、その移動速度は1セル/秒となる。このカーソルの移動速度の検出と並行して、ガイド情報管理部10では、現在のカーソル位置に基づいて広範囲番組表の画像データと付加ガイド情報を読み出すと共に、番組表ガイド生成部45からのエリア情報およびガイド表示設定部22からの表示設定値に基づいて、広範囲番組表に重畳する付加ガイド情報を抽出する。なお、ガイド情報格納部4に格納されている広範囲番組表の画像データは、後述するように、ユーザのスクロール操作の都度、その操作結果に基づいて番組表ガイド生成部45にて生成され更新される。また、予約録画設定部43で設定された予約番組情報、ジャンル設定部44で設定された特定ジャンルの番組情報、外部情報取得部40で取得した番組ガイド情報などが付加ガイド情報として格納されている。
【0042】
ガイド表示設定部22では、ガイド表示設定として、広範囲番組表の表示範囲(表示日数および表示CH数)の設定と、これに追加表示する付加ガイド情報の種類の設定の2つを行い、それらの設定値を記憶している。
まず、表示範囲についての設定を図29のフローで説明する。表示日数については、現在表示している番組表のレイアウトで表示している日数以上で指定する。表示CH数についても同様に、現在表示している番組表のレイアウトで表示しているCH数以上で指定する。なお、入手可能な番組表の最大日数や最大CH数を超えない範囲で、現在の番組表の日数やCH数をn倍(n>1)することで設定してもよい。
次に、追加表示するガイド種類についての設定を図30のフローで説明する。ここでは、追加表示するガイドを「表示する/しない」という設定が可能である。また、表示する場合、表示するガイド種類をユーザが自由に設定(追加)できるようになっている。
設定したガイド情報の表示範囲(表示日数および表示CH数)は、番組表ガイド生成部45に渡される。また、追加表示するガイド種類の設定値はガイド情報管理部10に渡される。
【0043】
上記ガイド表示設定の例を、図26で見ると、番組表のレイアウトが5時間×3CHであり、これに対して広範囲番組表ガイドの範囲は、CH数が7CHで、日数が2日の設定となっている。このため、現在表示しいている番組表よりも広範囲の番組表を「番組表を大まかに把握するためのガイド」で確認することが可能になる。また、追加表示する付加ガイド情報の種類としては、録画の予約番組とお気に入り番組が表示ONとなっており、「番組表を大まかに把握するためのガイド」に、録画の予約番組とお気に入りの番組を表すアイコンが記載されている。
【0044】
番組表ガイド生成部45では、「番組表を大まかに把握するためのガイド」に用いる広範囲番組表のデータを生成する。そのため、入力として3つの情報、すなわちカーソル位置検出部2からの現在のカーソル位置、外部情報取得部40からの取得番組表およびガイド表示設定部22からの表示範囲の設定値(表示日数および表示CH数)を取得する。現在のカーソル位置は、広範囲番組表上に重畳するカーソル位置を算出するため使用される。取得番組表および表示範囲の設定値は、広範囲番組表のエリア(時刻とCH)を算出し、そのエリアに納まる広範囲番組表の画像データを生成するために使用される。したがって、番組表ガイド生成部45はカーソルの操作結果を反映して、その都度、広範囲番組表のエリアを生成し、そのエリアに納まる画像データを生成してガイド情報管理部10に渡す。ガイド情報管理部10では、番組表ガイド生成部45が生成した広範囲番組表のデータのうち、画像データをガイド情報格納部4に格納し更新する。一方、広範囲番組表のエリアは、後述するように、ガイド情報管理部10で読み出した広範囲番組表の画像データに重畳する付加ガイド情報を絞り込む際の条件として使用される。
【0045】
上記広範囲番組表の表示状況を例で見ると、図25(d)の場合は、現在のカーソル位置が1CHの午前8時にあり、広範囲番組表も同様であり、図25(c)と比べると下に移動していることが分かる。また、図26(d)の場合は、現在のカーソル位置が4CHの午前8時にあり、広範囲番組表も同様であり、図25(d)の広範囲番組表と比べ、現在のカーソル位置がCH方向に変わっている。なお、高速なスクロールを連続して続けた場合、広域番組表も更新を重ね、表示範囲の設定値に基づいて広範囲番組表自体の頁が変わり、高速スクロールを開始した時点のものとは異なる日が表示される。このように、現在のカーソル位置を始めとしたユーザの操作状況に応じた広範囲番組表を生成することで、より分かりやすい「番組表を大まかに把握するためのガイド」の表示を行うことが可能になる。
【0046】
予約録画設定部43、ジャンル設定部44および外部情報取得部40は、付加ガイド情報を提供する手段として設けられている。
予約録画設定部43では、一般に行われている方法でユーザが予約録画の設定を行い、設定した録画の予約番組情報を記憶しておく。したがって、レコーダが従来から備えている予約録画設定部を使用してもよい。予約録画設定部43は、ユーザが予約している全ての録画予約番組情報を、ガイド情報管理部10に渡してガイド情報格納部4に格納する。
ジャンル設定部44では、ユーザにより、映画やスポーツなどのユーザのお気に入りジャンルを設定し、設定した特定ジャンル情報を記憶する。また、設定した特定ジャンル情報を、ガイド情報管理部10に渡してガイド情報格納部4に格納する。
外部情報取得部40では、番組案内提供センタ42から提供される、番組表にある特定の番組の詳細情報および人気番組ランキング情報などの番組ガイド情報を取得し、ガイド情報管理部10に渡してガイド情報格納部4に格納する。なお、番組ガイド情報は、外部のサービスから取得するにあたり、ユーザのお気に入り情報を事前に登録しておいて、ユーザに合わせた情報としたものでもよい。
この実施の形態4場合、付加ガイド情報として、録画予約番組情報、特定ジャンル情報、番組ガイド情報を用いることにより、例えば図27(c)、(d)のように、アイコンで表示し、見やすいガイド情報をユーザに提供することができるようになる。
【0047】
ガイド情報管理部10では、カーソル位置に基づいて、図31のフローに示すように、表示に使用するガイドデータを読み出すと共に、付加ガイド情報の抽出を行う。
まず、ガイド情報格納部4から現在のカーソル位置に基づいてガイド情報に使用するデータ一式を読み出す(ステップST71)。この場合のデータは、ガイド情報である広範囲番組表の画像データおよび付加ガイド情報である特定ジャンル番組や録画予約番組などのデータである。次に、番組表ガイド生成部45で生成された広範囲番組表のエリア(時刻とCH)に基づいて、図32に示すように、広範囲番組表のエリア内に存在している付加ガイド情報を絞り込む(ステップST72)。次に、ガイド表示設定部22で設定した付加ガイド情報の種類の設定値に基づいて使用するデータを絞り込む(ステップST73)。そして、最終的に抽出した付加ガイド情報のデータを、広範囲番組表の画像データと共にガイド表示判定部5へ渡す。
例えば図32に示すように、「録画番組1、お気に入りジャンル3、ダウンロードした番組情報1」は、表示する広範囲番組表のエリアに存在するため、表示対象として絞り込まれている。同時に、ガイド表示設定により「録画番組1〜3」は表示する設定になっている。このことから、2つの絞込みにより残った「録画番組1」のみを広範囲番組表の画像データに付加したものが表示される「番組表を大まかに把握するためのガイド」になる。また、図26のように、録画番組とお気に入り番組といった複数の内容を表示することも可能である。
【0048】
ガイド表示判定部5では、図33のフローに従って、スクロール速度に基づいて、入力されたガイド情報(付加ガイド情報も含む)を表示するか否かの判定を行い、表示する場合は描画パラメータを生成する。
まず、速度検出部3で検出したカーソルの移動速度が一定の値を超えているかどうかを判定する(ステップST81)。速度が一定の値を超えていないと判定した場合は、広範囲番組表の表示を行わない(ステップST82)。一方、カーソルの移動速度が一定の値を超えていると判定した場合、広範囲番組表の表示を行う(ステップST83)。例えば、図25(b)、図26(b)の場合は、スクロール速度が低いので、広範囲番組表は表示されていないが、図25(c)、(d)、図26(c)、(d)の場合は、カーソルの移動速度が一定の値を超えるため、広範囲番組表の表示を行っている。
さらに、ステップST83においてガイド表示を行う場合、ガイド表示判定部5では、図34に示すように、広範囲番組表の描画パラメータとして、カーソルの移動速度に応じたガイド表示のスケール、不透明度、座標値を算出する。それらのパラメータをガイド表示描画部6に渡す。
次に、ガイド表示描画部6では、ガイド表示判定部5から受け取った描画パラメータを用いて広範囲番組表のガイド画像を生成し、表示合成部8へ受け渡す。表示合成部8では、このガイド画像を標準画像表示描画部7で並行して生成した標準画像と合成し、その合成画像を表示部9に与えて表示する。
【0049】
次に、上記スクロール速度に応じて生成された描画パラメータに基づくガイド情報と付加ガイド情報、すなわち「番組表を大まかに把握するためのガイド」の表示状況の例を説明する。
例えば、図26(c)の場合は、スケールと不透明度が中程度で、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端からやや左側の位置に描画されている。また、広範囲番組表に重畳しているコンビニとガソリンスタンドのアイコンも同様である。一方、図26(d)の場合は、スクロール速度が高いので、スケールと不透明度が大きく、座標値は表示部9の表示画面内に納まるように画面右端から大きく左側の位置に描画されている。同時に、広範囲番組表に重畳している録画番組とお気に入り番組のアイコンも大きく不透明である。このように、図26(d)の場合は、図26(c)に比べ、重畳しているアイコンも含めて視認しやすい状態になっており、高速スクロール時における現在のカーソル位置と追加ガイド情報の関係と、広範囲番組表の中での位置関係も含めて理解しやすいよう配慮されている。
【0050】
以上のように、この実施の形態4によれば、スクロール速度が高くなるに伴って「番組表を大まかに把握するためのガイド」を表示できるようにしている。また、表示可能な追加ガイド情報をユーザの希望に合わせて設定可能としている。さらに、追加ガイド情報を外部から取得することで、ガイド情報をより充実させることを可能としている。これにより、高速スクロールになればなるほど、現在のカーソル位置と広範囲番組表の中での位置関係も含めて認識が容易になる。同時に、ガイド表示設定によって、また外部からのガイド情報を取得することによって、ユーザの好む使い方が可能となる。このように、「番組表を大まかに把握するためのガイド」は、ユーザの使用状態をより反映するために、現在のカーソル位置やスケールなどをその都度変化させている。つまり、より分かりやすい状況認識を実現できるようにしている。
【0051】
以上のように、この発明の適用例として、カーソルを用いる携帯電話機の電話帳リスト、同受信メールのリスト、カーナビゲーション地図、テレビやレコーダの番組表について説明してきた。ほかに、携帯電話の場合、送信メールのリスト、音楽リスト、メニューリスト、地図画面、WEBブラウザ画面、写真画像などにも適用可能である。また、テレビやレコーダの場合、録画データリスト、音楽データリスト、メニューリスト、WEBブラウザ画面、写真画像などにも適用可能である。また、カーナビゲーションの場合、電話帳リスト、送信・受信メールのリスト、音楽リスト、ナビゲーションのメニューリスト、WEBブラウザ画面、写真画像などにも適用可能である。さらに、カーソルを用いて標準画像をスクロールして情報表示を行うその他の電子機器への適用が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の実施の形態1に係る携帯電話機における電話帳リストの表示画に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。を示す説明図である。
【図2】この発明の実施の形態1による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図3】この発明の実施の形態1に係るガイド情報格納部のガイド情報のデータ例を示す説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図5】この発明の実施の形態2に係る受信メール一覧の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。
【図6】この発明の実施の形態2による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係るガイド表示設定の例を示す説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2に係るガイド表示設定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図9】この発明の実施の形態2に係るガイド情報管理部の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】この発明の実施の形態2に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図11】この発明の実施の形態2に係るガイド表示判定部で生成される描画パラメータの特性を示す説明図である。
【図12】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の表示例を示す説明図である。
【図13】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図15】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図16】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図17】この発明の実施の形態3に係るナビゲーション地図の表示面におけるガイド情報の他の表示例を示す説明図である。
【図18】この発明の実施の形態3による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図19】この発明の実施の形態3に係るガイド表示設定部による広域地図ガイドのスケール設定の方法について示す説明図である。
【図20】この発明の実施の形態3に係るガイド表示設定部におけるガイドの種類設定の手順について示すフローチャートである。
【図21】この発明の実施の形態3に係るガイド情報管理部の動作手順を示すフローチャートである。
【図22】この発明の実施の形態3に係る追加ガイド情報の設定例を示す説明図である。
【図23】この発明の実施の形態3に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図24】この発明の実施の形態3に係るガイド表示判定部で生成される描画パラメータの特性を示す説明図である。
【図25】この発明の実施の形態4に係る番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の例を示す説明図である。
【図26】この発明の実施の形態4に係る番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の他の例を示す説明図である。
【図27】この発明の実施の形態4に係る番組表の表示面に重畳するガイド情報の表示状況の他の例を示す説明図である。
【図28】この発明の実施の形態4による電子機器の表示処理機能の構成を示すブロック図である。
【図29】この発明の実施の形態4に係るガイド表示設定部による表示範囲の設定動作を示すフローチャートである。
【図30】この発明の実施の形態4に係るガイド表示設定部による追加表示するガイド種類の設定動作を示すフローチャートである。
【図31】この発明の実施の形態4に係るガイド情報管理部によるガイド情報の抽出動作を示すフローチャートである。
【図32】この発明の実施の形態4に係る追加ガイド情報の設定例を示す説明図である。
【図33】この発明の実施の形態4に係るガイド表示判定部の動作手順を示すフローチャートである。
【図34】この発明の実施の形態4に係るガイド表示判定部で生成される描画パラメータの特性を示す説明図である。
【符号の説明】
【0053】
1 キー入力部、2 カーソル位置検出部、3 速度検出部、4 ガイド情報格納部、5 ガイド表示判定部、6 ガイド表示描画部、7 標準画像表示描画部、9表示部、10 ガイド情報管理部、21 受信メール表示設定部、22 ガイド表示設定部、31 地図スケール検出部、32 周辺施設設定部、33 広域地図ガイド生成部、40 外部情報取得部、41 番組表提供センタ、42 番組案内提供センタ、43 予約録画設定部、44 ジャンル設定部、45 番組表ガイド生成部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部の画面に表示している標準画像上の位置をカーソルにより指示し、かつカーソルの移動に伴って当該標準画像をスクロールするようにした電子機器において、
標準画像上のカーソル位置を検出するカーソル位置検出手段と、
検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する速度検出手段と、
標準画像上のカーソル位置に対応するガイド情報を格納するガイド情報格納手段と、
前記カーソル位置検出手段で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報を前記ガイド情報格納手段から読み出すガイド情報管理手段と、
前記読み出されガイド情報を、前記速度検出手段で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して前記表示部で表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
表示制御手段は、カーソルの移動速度に基づいてガイド情報を表示する/しないを判定するガイド表示判定手段を有したことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
ガイド表示判定手段は、表示すると判定した場合にはカーソルの移動速度に基づいたガイド情報の描画パラメータを生成することを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
ガイド表示判定手段で生成される描画パラメータは、カーソルの移動速度に応じて、ガイド情報のスケール、不透明度、色、表示座標および/もしくは文字列を変化させるデータであることを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
ガイド情報のスケールと不透明度は、カーソルの移動速度の増加に応じて大きくなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
ガイド情報の色は、カーソルの移動速度の増加に応じて背景色とのコントラストが大きくなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項7】
ガイド情報の表示座標は、カーソルの移動速度の増加に応じて拡大し、かつ表示部の画面上に納まるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項8】
ガイド情報の文字列は、カーソルの移動速度の増加に応じて拡大し、かつ文字数が少なくなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項9】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している標準画像の項目の一部を表す文字列としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項10】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している標準画像の項目の一部切り取り部分としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項11】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している項目の属性情報としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項12】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している項目の属性を表すアイコンとしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項13】
表示対象とするガイド情報の種類を選択設定するガイド表示設定手段を備え、
ガイド情報管理手段は、ガイド情報格納手段からガイド情報を読み出した際に、前記ガイド表示設定手段で設定された種類のガイド情報のみを表示対象として抽出するようにしたことを特徴とする請求項9から請求項12のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項14】
カーソル位置に対応するガイド情報は、画面表示されている標準画像の表示範囲より多くの項目またはエリアを含み、かつ概略表示する広範囲大略ガイドとしたことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項15】
広範囲大略ガイドの画像データは、標準画像のデータ源から生成されるデータであることを特徴とする請求項14記載の電子機器。
【請求項16】
ガイド情報格納部は、広範囲大略ガイドに重畳表示する付加ガイド情報を格納しており、
表示対象とする付加ガイド情報の種類を選択設定するガイド表示設定手段を備え、
ガイド情報管理手段は、ガイド情報格納手段からガイド情報と付加ガイド情報を読み出した際に、前記ガイド表示設定手段で表示設定された種類の付加ガイド情報のみを抽出し当該ガイド情報に重畳するようにしたことを特徴とする請求項14または請求項15記載の電子機器。
【請求項17】
標準画像および/もしくは付加ガイド情報のデータ源は、外部の情報源から通信あるいは放送波により取得するデータとしたことを特徴とする請求項14から請求項16のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項18】
付加ガイド情報は、文字列および/もしくはアイコンで表示されることを特徴とする請求項14から請求項17のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項19】
標準画像は、携帯電話の電話帳リスト、携帯電話のメールリスト、カーナビゲーション地図またはテレビもしくはレコーダの番組表としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項1】
表示部の画面に表示している標準画像上の位置をカーソルにより指示し、かつカーソルの移動に伴って当該標準画像をスクロールするようにした電子機器において、
標準画像上のカーソル位置を検出するカーソル位置検出手段と、
検出されたカーソル位置に基づいてカーソルの移動速度を検出する速度検出手段と、
標準画像上のカーソル位置に対応するガイド情報を格納するガイド情報格納手段と、
前記カーソル位置検出手段で検出された現在のカーソル位置に対応するガイド情報を前記ガイド情報格納手段から読み出すガイド情報管理手段と、
前記読み出されガイド情報を、前記速度検出手段で検出された現在のカーソルの移動速度に応じて描画し、描画したガイド情報を標準画像と合成して前記表示部で表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
表示制御手段は、カーソルの移動速度に基づいてガイド情報を表示する/しないを判定するガイド表示判定手段を有したことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
ガイド表示判定手段は、表示すると判定した場合にはカーソルの移動速度に基づいたガイド情報の描画パラメータを生成することを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
ガイド表示判定手段で生成される描画パラメータは、カーソルの移動速度に応じて、ガイド情報のスケール、不透明度、色、表示座標および/もしくは文字列を変化させるデータであることを特徴とする請求項3記載の電子機器。
【請求項5】
ガイド情報のスケールと不透明度は、カーソルの移動速度の増加に応じて大きくなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項6】
ガイド情報の色は、カーソルの移動速度の増加に応じて背景色とのコントラストが大きくなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項7】
ガイド情報の表示座標は、カーソルの移動速度の増加に応じて拡大し、かつ表示部の画面上に納まるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項8】
ガイド情報の文字列は、カーソルの移動速度の増加に応じて拡大し、かつ文字数が少なくなるようにしたことを特徴とする請求項4記載の電子機器。
【請求項9】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している標準画像の項目の一部を表す文字列としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項10】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している標準画像の項目の一部切り取り部分としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項11】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している項目の属性情報としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項12】
カーソル位置に基づいて表示されるガイド情報は、カーソルが指している項目の属性を表すアイコンとしたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項13】
表示対象とするガイド情報の種類を選択設定するガイド表示設定手段を備え、
ガイド情報管理手段は、ガイド情報格納手段からガイド情報を読み出した際に、前記ガイド表示設定手段で設定された種類のガイド情報のみを表示対象として抽出するようにしたことを特徴とする請求項9から請求項12のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項14】
カーソル位置に対応するガイド情報は、画面表示されている標準画像の表示範囲より多くの項目またはエリアを含み、かつ概略表示する広範囲大略ガイドとしたことを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項15】
広範囲大略ガイドの画像データは、標準画像のデータ源から生成されるデータであることを特徴とする請求項14記載の電子機器。
【請求項16】
ガイド情報格納部は、広範囲大略ガイドに重畳表示する付加ガイド情報を格納しており、
表示対象とする付加ガイド情報の種類を選択設定するガイド表示設定手段を備え、
ガイド情報管理手段は、ガイド情報格納手段からガイド情報と付加ガイド情報を読み出した際に、前記ガイド表示設定手段で表示設定された種類の付加ガイド情報のみを抽出し当該ガイド情報に重畳するようにしたことを特徴とする請求項14または請求項15記載の電子機器。
【請求項17】
標準画像および/もしくは付加ガイド情報のデータ源は、外部の情報源から通信あるいは放送波により取得するデータとしたことを特徴とする請求項14から請求項16のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項18】
付加ガイド情報は、文字列および/もしくはアイコンで表示されることを特徴とする請求項14から請求項17のうちのいずれか1項記載の電子機器。
【請求項19】
標準画像は、携帯電話の電話帳リスト、携帯電話のメールリスト、カーナビゲーション地図またはテレビもしくはレコーダの番組表としたことを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【公開番号】特開2008−97202(P2008−97202A)
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−276631(P2006−276631)
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年10月10日(2006.10.10)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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