電子機器
【課題】表示部を筐体の端部に近接させた電子機器を提供する。
【解決手段】一つの実施の形態に係る電子機器は、第1の筐体と、第1のディスプレイと、透光性の第1のパネルとを具備する。前記第1のディスプレイは、前記第1の筐体に収容され、第1の表示部を有する。前記第1のパネルは、第1の平面部と、前記第1の平面部の外縁に沿って設けられた第1の曲面部と、を有し、前記第1の表示部を覆う。前記第1の表示部は、前記第1の平面部に対応する位置と前記第1の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する。
【解決手段】一つの実施の形態に係る電子機器は、第1の筐体と、第1のディスプレイと、透光性の第1のパネルとを具備する。前記第1のディスプレイは、前記第1の筐体に収容され、第1の表示部を有する。前記第1のパネルは、第1の平面部と、前記第1の平面部の外縁に沿って設けられた第1の曲面部と、を有し、前記第1の表示部を覆う。前記第1の表示部は、前記第1の平面部に対応する位置と前記第1の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電子書籍の閲覧に用いられる電子機器は、本のように開閉される構造を備えるものがある。このような電子機器は、ヒンジによって連結された一対のユニットを備えている。この一対のユニットは、それぞれ文書、イメージ、ウェブページ、およびその他の情報を表示し、本のように開かれた状態で閲覧される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−113501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
文書のような情報を表示するユニットの表示部は、ユニットの筐体の一部であるフレームに囲まれる。このため、一方の表示部と他方の表示部との間がフレームによって離れ、2つの表示部を1つの大きな表示部として見ることが難しくなってしまう。
【0005】
本発明の目的は、表示部を筐体の端部に近接させた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの実施の形態に係る電子機器は、
第1の筐体と、第1のディスプレイと、透光性の第1のパネルとを具備する。前記第1のディスプレイは、前記第1の筐体に収容され、第1の表示部を有する。前記第1のパネルは、第1の平面部と、前記第1の平面部の外縁に沿って設けられた第1の曲面部と、を有し、前記第1の表示部を覆う。前記第1の表示部は、前記第1の平面部に対応する位置と前記第1の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施の形態に係る電子機器の例を示す斜視図。
【図2】第1の実施形態の電子機器の断面図例。
【図3】第1の実施形態の電子機器を拡大して示す断面図例。
【図4】第1の実施形態の第1のユニットが画像を表示した状態の一例。
【図5】第1の実施形態の第1のユニットが表示した画像が補正された状態の一例。
【図6】第1の実施形態に係る電子機器の機能ブロック例を示す図。
【図7】第2の実施の形態に係る電子機器の断面図例。
【図8】第3の実施の形態に係る電子機器の断面図例。
【図9】第1の実施形態の電子機器における光の軌跡を説明するための断面図。
【図10】第3の実施形態の電子機器における光の軌跡を説明するための断面図。
【図11】第4の実施形態の第1および第2のユニットが180°開いている電子機器を示す斜視図。
【図12】第4の実施形態の第1および第2のユニットが90°開いている電子機器を示す斜視図。
【図13】第4の実施形態の電子機器の機能ブロック例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、第1の実施の形態について、図1から図5を参照して説明する。図1は、第1の実施形態の電子機器1を示す斜視図である。なお、本明細書において、図1のように電子機器1を立てた状態における上方向を上、同状態における下方向を下と便宜上定義する。この電子機器1は、例えばポータブルコンピュータおよび電子書籍のリーダーとして利用される。
【0009】
図1に示すように、電子機器1は、第1のユニット3と、第2のユニット4と、一対のヒンジ部5と、突出部6とを備えている。第1のユニット3と第2のユニット4とは、一対のヒンジ部5によって互いに回動可能に連結されている。第1のユニット3と第2のユニット4は、互いに重ねられた閉じ位置と、180°開かれた開き位置との間で、自在に開閉される。
【0010】
一方のヒンジ部5は、第1のユニット3の内側の端部の上端から、第2のユニット4の内側の端部の上端に亘って設けられる。他方のヒンジ部5は、第1のユニット3の内側の端部の下端から、第2のユニット4の内側の端部の下端に亘って設けられる。また第1ユニット3と第2ユニット4間を接続する制御線や電源線など各種配線を通すために、上下どちらか一方にのみヒンジを設ける構成も取ることができる。
【0011】
一対のヒンジ部5は、第1の軸部11と、第2の軸部12とをそれぞれ有している。なお、図1において第1の軸部11および第2の軸部12は隠れているため、第1の軸部11の回転軸と第2の軸部12の回転軸とをそれぞれ概略的に一点鎖線で示す。第1の軸部11は、第1のユニット3を回動可能に支持している。第2の軸部12は、第2のユニット4を回動可能に支持している。一対の第1の軸部11と、一対の第2の軸部12とは、平行に並んで配置されている。
【0012】
図2は、電子機器1の構造例を示す断面図である。図2に示すように、第1のユニット3と第2のユニット4とは、互いに噛み合うギア14をそれぞれ有している。ギア14によって、第1のユニット3と第2のユニット4とは、互いに同じ角度だけ回動する。
【0013】
突出部6は、一方のヒンジ部5から他方のヒンジ部5に亘って設けられている。突出部6は、ユーザが把持し易い長さおよび厚さに形成されている。突出部6は、例えば取り外し可能なバッテリーユニットや、ジョグダイヤルのような種々のインターフェイスを有している。
【0014】
第1のユニット3は、第1の筐体21と、第1のディスプレイ22と、第1のタッチパネル23と、第1のパネル24と、を有している。
【0015】
図1に示すように、第1の筐体21は、略矩形状に形成されている。第1の筐体21は、ベース25と、フレーム26と、端部27と、開口部28とを有している。ベース25は、フレーム26と嵌合している。第1の筐体21のフレーム26は、閉じ位置において第2のユニット4と向かい合う。フレーム26は、開口部28を囲んでいる。図2に示すように、第1の筐体21の端部27は、開き位置において第2のユニット4に面している。端部27の断面は、円弧状に形成されている。これにより、第1のユニット3の回動時に、第1の筐体21の端部27が第2のユニット4に当接することが防がれる。
【0016】
第1の筐体21に、第1のディスプレイ22、第1のタッチパネル23、およびプリント回路板29のような種々の電子部品が収容されている。プリント回路板29に、例えばMPUが実装されている。このMPUは、電子機器1を制御する。
【0017】
第1のディスプレイ22は、例えば液晶ディスプレイである。なお、第1のディスプレイ22はこれに限らず、例えば有機ELディスプレイのような他のディスプレイであっても良い。
【0018】
第1のディスプレイ22は、略矩形状に形成され、第1の表示部31を有している。第1の表示部31は、第1の筐体21の開口部28から第1の筐体21の外に向かって露出される。第1のディスプレイ22は、例えば前記MPUの制御に従って第1の表示部31に画像を表示する。なお、本明細書において画像とは、例えば文字、記号、数字、文書、イメージ、動画、およびウェブページのような、画面に映る種々の情報を含むものと定義され、イラストや写真のようなイメージに限らない。
【0019】
そしてMPUは、当該第1のディスプレイ22及び後述する第2のディスプレイ42に表示する画像を補正制御する機能を有する。
【0020】
図3は、電子機器1のヒンジ部5の周辺の構造例を拡大して示す断面図である。図3に示す点Aは、第1の軸部11の位置を模式的に示している。一方、図3に示す点Bは、第2の軸部12の位置を模式的に示している。図3に示すように、第1のディスプレイ22の一部は、開き位置において、第1の軸部11と第2の軸部12との間に位置している。
【0021】
第1のタッチパネル23は、透光性を有する矩形状の部品であり、隙間を介して第1の表示部31を覆っている。第1のタッチパネル23は、例えば静電式のセンサを有し、第1のパネル24上の指の動きを感知する。
【0022】
第1のパネル24は、例えば透光性の樹脂やガラスによって形成されている。第1のパネル24は、開口部28を塞ぐように第1の筐体21に取り付けられ、第1のディスプレイ22および第1のタッチパネル23を保護している。第1のパネル24は、第1のタッチパネル23の上から第1の表示部31を覆っている。
【0023】
図3に示すように、第1のパネル24は、第1の平面部33と、第1の曲面部34とを有している。第1の平面部33は、矩形状に形成されている。第1の曲面部34は、第1の筐体21の端部27に沿った第1の平面部33の外縁(一端)に沿って設けられている。第1の曲面部34は、第1の筐体21の端部27に連続する断面円弧状に形成されている。これにより、第1のユニット3の回動時に第1の曲面部34が第2のユニット4に当接することが防止される。図3において、第1の平面部33と第1の曲面部34とは、二点鎖線によって模式的に区切られている。
【0024】
図3に示すように、第1の平面部33は、第1の表示部31の上に配置され、第1の表示部31に重ねられている。さらに第1の曲面部34も、第1の表示部31の上に配置され、第1の表示部31に重ねられている。このため、第1のパネル24は、第1の平面部33および第1の曲面部34から第1の表示部31を第1の筐体21の外に露出させる。第1の表示部31が表示する画像は、第1の平面部33を通して表示されるとともに、第1の曲面部34を通して表示される。またパネル24とフレーム26とを一体成形で製造することで強固な構造となり、落下などによる外部からの衝撃から第1のディスプレイ22など電子部品を防御できる。
【0025】
第2のユニット4は、第2の筐体41と、第2のディスプレイ42と、第2のタッチパネル43と、第2のパネル44と、を有している。
【0026】
図1に示すように、第2の筐体41は、略矩形状に形成されている。第2の筐体41は、ベース45と、フレーム46と、端部47と、開口部48とを有している。ベース45は、フレーム46と嵌合している。第2の筐体41のフレーム46は、閉じ位置において第1のユニット3と向かい合う。フレーム46は、開口部48を囲んでいる。図2に示すように、第2の筐体41の端部47は、開き位置に置いて第1のユニット3に面している。端部47の断面は、円弧状に形成されている。これにより、第2のユニット4の回動時に、第2の筐体41の端部47が第1のユニット3に当接することが防がれる
第2の筐体41に、第2のディスプレイ42、第2のタッチパネル43、およびプリント回路板49のような種々の電子部品が収容されている。
【0027】
第2のディスプレイ42は、第1のディスプレイ22と同様に、例えば液晶ディスプレイである。なお、第2のディスプレイ42はこれに限らず、例えば有機ELディスプレイのような他のディスプレイであっても良い。
【0028】
第2のディスプレイ42は、略矩形状に形成され、第2の表示部51を有している。第2の表示部51は、第2の筐体41の開口部48から第2の筐体41の外に向かって露出される。第2のディスプレイ42は、例えば前記MPUの制御に従って第2の表示部51に画像を表示する。
【0029】
図3に示すように、第2のディスプレイ42の一部は、第1の軸部11と第2の軸部12との間に位置している。
【0030】
第2のタッチパネル43は、透光性を有する矩形状の部品であり、隙間を介して第2の表示部51を覆っている。第2のタッチパネル43は、例えば静電式のセンサを有し、第2のパネル44上の指の動きを感知する。
【0031】
第2のパネル44は、例えば透光性の樹脂やガラスによって形成されている。第2のパネル44は、開口部48を塞ぐように第2の筐体41に取り付けられ、第2のディスプレイ42および第2のタッチパネル43を保護している。第2のパネル44は、第2のタッチパネル43の上から第2の表示部51を覆っている。
【0032】
図3に示すように、第2のパネル44は、第2の平面部53と、第2の曲面部54とを有している。第2の平面部53は、矩形状に形成されている。第2の曲面部54は、第2の筐体41の端部47に沿った第2の平面部53の外縁(一端)に沿って設けられている。このため、第2の曲面部54は、第1のパネル24の第1の曲面部34と隣り合う。第2の曲面部54は、第2の筐体41の端部47に連続する断面円弧状に形成されている。これにより、第2のユニット4の回動時に第2の曲面部54が第1のユニット3に当接することが防止される。図3において、第2の平面部53と第2の曲面部54とは、二点鎖線によって模式的に区切られている。
【0033】
図3に示すように、第2の平面部53は、第2の表示部51の上に配置され、第2の表示部51に重ねられている。さらに第2の曲面部54も、第2の表示部51の上に配置され、第2の表示部51に重ねられている。このため、第2のパネル44は、第2の平面部53および第2の曲面部54から第2の表示部51を第2の筐体41の外に露出させる。第2の表示部51が表示する画像は、第2の平面部53を通して表示されるとともに、第2の曲面部54を通して表示される。またパネル44とフレーム46とを一体成形で製造することで強固な構造となり、落下などによる外部からの衝撃から第2のディスプレイ42など電子部品を防御できる。
【0034】
画面間をさらに近接させるために、図3のようにベース25とフレーム26、ベース45とフレーム46を嵌合させるのではなく、一体部品で形成することで嵌合による厚さを削減できる。さらには第1の筐体21や第2の筐体41を金属板金で構成することで薄く強固な構造にすることができる。前記したように第1のパネル24や第2のパネル44と、金属板金で構成された第1の筐体21や第2の筐体41との一体成形にすることで画面間がさらに近接することも期待できる。
【0035】
図4は、第1のユニット3が画像を表示した状態の一例を示す。図4に示すように、第1のユニット3の第1の表示部31が画像を表示し、当該画像を第1の曲面部34を通して視認すると、第1の曲面部34に対応する部分の画像は、第1の曲面部34の曲率及び当該曲面部34の構成部材の屈折率等に応じて歪んだ像となって見える。つまり、例えば図3において、第1の表示部31の表示画面の領域のうち、第1の曲面部34の下方に位置する領域に表示される画像は、第1の曲面部34を通して見ると左右(横)方向に膨らんだ像となって見える。このため、図4に示すように、第1の曲面部34に対応する部分を含む画像の幅W1は、第1の平面部33に対応する部分の画像の幅W2と異なるように見える。
【0036】
図5は、第1のユニット3が表示した画像が補正された状態の一例を示す。プリント回路板29に実装された前記MPUは、表示部31に表示させる画像のうち第1の曲面部34に覆われた部分に表示させる画像を、当該曲面部34の曲率及び屈折率に応じて補正する。つまり、図5の場合においてMPUは、第1の曲面部34に対応する位置に表示させる画像を、当該画像の縦方向の長さ(比率)に対する横方向の長さ(比率)が小さくなるように補正する。言い換えると前記MPUは、例えば第1の曲面部34に対応する部分の画像の幅を補正し、縦方向に対する横方向の比率が、第1の平面部33に表示させる画像よりも小さい画像を生成する。これにより、第1の曲面部34に対応する部分の画像は、第1の曲面部34を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。すなわち、MPUは、第1の表示部31に表示させる画像を、当該表示部31の表示画面の位置に応じて異なる縦横比(アスペクト比)の画像に変換・補正する。そして第1の表示部31は、第1の曲面部34に対応する部分に補正された画像を表示する。つまり第1の表示部31は、第1の表示部31に対向する方向(正面)に第1の曲面部34を通して投影(照射)される画像と、第1の表示部31に対向する方向(正面)に第1の平面部33を通して投影(照射)される画像とが等倍の画像となるように、当該表示部31の表示画面の第1の曲面部34に対応する部分に、当該第1の曲面部34の曲率及び屈折率等に応じたアスペクト比の画像を表示する。
【0037】
同様に、前記MPUは、第2の表示部51の第2の曲面部54に対応する部分の画像を補正する。これにより、第2の曲面部54に対応する部分の画像は、第2の曲面部54を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。すなわち、第2の表示部51は、第2の曲面部54に対応する部分に補正された画像を表示する。
【0038】
前記構成の電子機器1によれば、第1のパネル24は、第1の平面部33および第1の曲面部34から第1の表示部31を第1の筐体21の外に露出させる。図3に示すように、第1の曲面部34は、第1の筐体21の端部27に沿っており、第1のユニット3と第2のユニット4とを回動させるために断面円弧状に形成されている。このような第1の曲面部34から第1の表示部31を露出させる構造とすることで、第1の表示部31を第1の筐体21の端部27に近接させることができる。
【0039】
さらに、第2のパネル44は、第2の平面部53および第2の曲面部54から第2の表示部51を第2の筐体41の外に露出させる。第2の曲面部54は、第2の筐体41の端部47に沿っており、第1のユニット3と第2のユニット4とを回動させるために断面円弧状に形成されている。このような第2の曲面部54から第2の表示部51を露出させる構造とすることで、第2の表示部51を第2の筐体41の端部47に近接させることができる。
【0040】
第1の曲面部34と第2の曲面部54とは、互いに隣り合っている。上記の構成により、第1の表示部31と第2の表示部51とが近接し、第1の表示部31と第2の表示部51とを1つの大きな表示部として見易くなる。
【0041】
第1の表示部31は、第1の曲面部34に対応する部分に、第1の曲面部34を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍に見えるように補正された画像を表示する。これにより、第1の曲面部34から第1の表示部31を露出させることによる画像のゆがみを解消することができる。
【0042】
第2の表示部51は、第2の曲面部54に対応する部分に、第2の曲面部54を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍に見えるように補正された画像を表示する。これにより、第2の曲面部54から第2の表示部51を露出させることによる画像のゆがみを解消することができる。
【0043】
図6に電子機器1の機能ブロック例を示す。電子機器1は、通信部201、受信部202、記憶部203、GUI生成部204、制御部205、デコード部206、画像変換部207、および信号処理部208等の機能ブロックを備える。
【0044】
通信部201は、無線/有線LAN等の通信モジュールであり、インターネットやホームネットワーク等のネットワークを介して画像(映像)等の各種データを受信する。受信部202は、テレビ受信チューナ等の受信装置であり、BSデジタル放送波や地上波デジタル放送波を受信して、当該放送波に重畳された画像(映像)を取得する。記憶部203は、HDDやSSD等の記憶装置であり、制御部205からの指示に応じて画像(映像)等を記憶する。GUI生成部204は、制御部205からの指示に応じて各種のGUI画像を生成する。
【0045】
制御部205は、電子機器1の各機能ブロックを制御する機能を有する。例えば制御部205は、通信部201及び受信部202が受信した画像を記憶部203に記憶させる。また制御部205は、記憶部203に記憶された画像や、受信部201及び受信部202が受信した画像を、デコード部206にデコードさせる。更に制御部205は、オペレーティングシステムに応じたGUI画像の生成をGUI生成部204に指示し、当該GUI生成部204が生成したGUI画像を画像変換部207に出力する。デコード部206は、制御部205から入力された画像のデータをデコードして画像変換部207に出力する。
【0046】
画像変換部207は、制御部205及びデコード部206から入力された画像を補正する。つまり画像変換部207は、図4及び図5において上述のように、第1の表示部31及び第2の表示部51に表示させる画像のうち、第1の曲面部34及び第2の曲面部54に対応する位置に表示させる画像の幅等を補正する。そして画像変換部207は、当該補正した画像を信号処理部208に出力する。信号処理部208は、画像変換部207から入力された画像のデータを、第1の表示部31及び第2の表示部51が表示可能な形式の映像信号に変換し、第1の表示部31及び第2の表示部51に出力する。
【0047】
なお上記の機能ブロックは、例えば電子機器1に搭載された各種ハードウェアや、MPU等のプロセッサが実行する各種ソフトウェアにより実現される。
【0048】
次に、図7を参照して、第2の実施の形態について説明する。なお、以下に開示する複数の実施形態において、第1の実施形態の電子機器1と同一の機能を有する構成部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0049】
図7は、第2の実施形態の電子機器1のヒンジ部5の周辺を示す断面図である。図7に示すように、第1のユニット3は、第1のレンズ61を有している。第1のレンズ61は、例えば矩形の板状のフレネルレンズである。なお、第1のレンズ61はこれに限らず、他の形状のレンズであっても良い。
【0050】
第1のレンズ61は、第1のディスプレイ22と第1のタッチパネル23との間に介在している。すなわち、第1のレンズ61は、第1のディスプレイ22と第1のパネル24との間に介在している。第1のレンズ61と第1のディスプレイ22との間には空気層62(隙間)が介在しており、第1のレンズ61は、この空気層62側に向いた鋸状の凹凸を有している。なお第1のレンズ61と第1のディスプレイ22との間には、必ずしも空気の層が介在していなくとも構わないが、当該空気層62の位置には、第1のレンズ61との屈折率差が大きく透光性のある物質(材料)が充填されていることが好ましい。
【0051】
第1のレンズ61は、第1の表示部31に表示された画像を拡大するレンズである。第1のレンズ61が光を屈折させることで、第1の曲面部34において、本来見える位置よりも第1の筐体21の端部27に寄った位置まで画像が見えるようになる。つまり第1のレンズ61は、第1の表示部31から照射される光を端部27側に屈折させる。そして、第1のレンズ61は、第1の表示部31の第1の曲面部34に対応する部分の画像を、第1の表示部31から外れた位置で視認可能にする。
【0052】
第1のレンズ61によって見える画像はゆがんで見えるため、プリント回路板29の前記MPUは、第1の曲面部34に対応する部分の画像を補正する。これにより、第1の曲面部34に対応する部分の画像は、第1のレンズ61を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。
【0053】
図7に示すように、第2のユニット4は、第2のレンズ64を有している。第2のレンズ64は、例えば矩形の板状のフレネルレンズである。なお、第2のレンズ64はこれに限らず、他の形状のレンズであっても良い。
【0054】
第2のレンズ64は、第2のディスプレイ42と第2のタッチパネル43との間に介在している。すなわち、第2のレンズ64は、第2のディスプレイ42と第2のパネル44との間に介在している。第2のレンズ64と第2のディスプレイ42との間には空気層65(隙間)が介在しており、第2のレンズ64は、この空気層65側に向いた凹凸を有している。なお上述の通り、空気層65には例えば低屈折率の物質(材料)が充填されていても良い。
【0055】
第2のレンズ64は、第2の表示部51に表示された画像を拡大するレンズである。第2のレンズ64が光を屈折させることで、第2の曲面部54において、本来見える位置よりも第2の筐体41の端部47に寄った位置まで画像が見えるようになる。すなわち、第2のレンズ64は、第2の表示部51の第2の曲面部54に対応する部分の画像を、第2の表示部51から外れた位置で視認可能にする。
【0056】
第2のレンズ64によって見える画像はゆがんで見えるため、前記MPUは、第2の曲面部54に対応する部分の画像を補正する。これにより、第2の曲面部54に対応する部分の画像は、第2のレンズ64を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。
【0057】
前記構成の電子機器1によれば、第1のレンズ61が光を屈折させることで、第1の曲面部34において、本来見える位置よりも第1の筐体21の端部27に寄った位置まで画像が見える。これにより、第1の表示部31と第2の表示部51とを1つの表示部として見易くなる。
【0058】
第1の表示部31は、第1の曲面部34に対応する部分に、第1のレンズ61を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する。これにより、第1のレンズ61を通して画像を表示することによる画像のゆがみを解消することができる。
【0059】
さらに、第2のレンズ64が光を屈折させることで、第2の曲面部54において、本来見える位置よりも第2の筐体41の端部47に寄った位置まで画像が見える。これにより、第1の表示部31と第2の表示部51とを1つの表示部として見易くなる。
【0060】
第2の表示部51は、第2の曲面部54に対応する部分に、第2のレンズ64を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する。これにより、第2のレンズ64を通して画像を表示することによる画像のゆがみを解消することができる。
【0061】
次に、図8を参照して、第3の実施の形態について説明する。図8は、第3の実施形態の電子機器1を示す断面図である。図8に示すように、第1のディスプレイ22および第1のタッチパネル23は、第1の曲面部34に合わせて曲げられている。
【0062】
第1のディスプレイ22は、例えばフレキシブルLCDである。なお、第1のディスプレイ22はこれに限らず、他の可撓性を有するディスプレイであっても良い。第1のディスプレイ22の第1の表示部31は、第1の平面部33および第1の曲面部34から第1の筐体21の外に露出されている。第1のタッチパネル23は、可撓性を有しており、第1のパネル24の内面に重ねられている。
【0063】
第2のディスプレイ42および第2のタッチパネル43は、第2の曲面部54に合わせて曲げられている。
【0064】
第2のディスプレイ42は、例えばフレキシブルLCDである。なお、第2のディスプレイ42はこれに限らず、他の可撓性を有するディスプレイであっても良い。第2のディスプレイ42の第2の表示部51は、第2の平面部53および第2の曲面部54から第2の筐体41の外に露出されている。第2のタッチパネル43は、可撓性を有しており、第1のパネル24の内面に重ねられている。
【0065】
前記構成の電子機器1によれば、第1のディスプレイ22が、第1の曲面部34に合わせて曲げられている。これにより、第1の表示部31をさらに第1の筐体21の端部27に近接させることができる。
【0066】
第2のディスプレイ42は、第2の曲面部54に合わせて曲げられている。これにより、第2の表示部51をさらに第2の筐体41の端部47に近接させることができる。
【0067】
次に、図9ないし図13を参照して、第4の実施の形態について説明する。図9は、第1の実施形態の電子機器1における光の軌跡を説明するための断面図である。図10は、第3の実施形態の電子機器1における光の軌跡を説明するための断面図である。
【0068】
上記の各実施形態のように、表示部を覆うパネルが曲面部を有する二画面の機器において、ユーザに対する表示画面の角度によって表示部の一部が視認不可となる場合がある。
【0069】
例えば、図9に示すように第1の実施形態における第1のユニット3と第2のユニット4との間の開き角が90°である場合について説明する。なお、第1および第2のユニット3,4の開き角は、第1および第2の筐体21,41の開き角と等しい。
【0070】
第1の表示部31上の画素P1からの光は、例えば、図9に矢印L1で示す軌跡を通ってユーザに視認される。画素P1は、第1のパネル24の第1の平面部33に面している。
【0071】
一方、第1の表示部31上の画素P2からの光は、第1のパネル24と空気の界面で全反射して図9の矢印L2で示す軌跡を通る場合がある。画素P2は、第1のパネル24の第1の曲面部34に面している。
【0072】
同様に、図10に示すように第3の実施形態における第1のユニット3と第2のユニット4との間の開き角が90°である場合について説明する。この場合、第1の表示部31上の画素P3からの光は、例えば、図10に矢印L3で示す軌跡を通ってユーザの眼に到達する。一方、第1の表示部31上の画素P4からの光は、全反射してユーザに到達しない。画素P3は第1の平面部33に面し、画素P4は第1の曲面部34に面している。
【0073】
つまり、第1の表示部31のうち、第1の曲面部34に覆われた部分の更に一部の画像は、第1および第2のユニット3,4の開き角によって見えなくなる場合がある。これは第2の表示部51についても同様である。このため本実施形態の電子機器1は、第1および第2のユニット3,4の開き角を検出し、第1および第2の表示部31,51に表示すべき画像の表示位置が、ユーザから視認可能な位置となるよう調整する。
【0074】
以下、第1のユニット3の側について代表して説明する。第2のユニット4側については、第1のユニット3の側と同様であるので説明を省略する。図11は、第1および第2のユニット3,4が180°開いている電子機器1を示す斜視図である。図12は、第1および第2のユニット3,4が90°開いている電子機器1を示す斜視図である。
【0075】
図11に示すように、第1および第2のユニット3,4が、例えば180°開いている場合、第1の表示部31の全域が画像Gを表示し得る。図12に示すように、第1および第2のユニット3,4の開き角が90°であるとすると、第1の表示部31は表示位置が調整された画像Gを表示する。言い換えると、電子機器1は、開き角が小さくなった場合に、画像Gの表示位置を調整する。すなわち、電子機器1は、開き角が小さくなった場合に、開き角が大きいときに第1の表示部31の内側の端部の近傍(第1の筐体21の端部27側)に表示していた画像Gを、第1の表示部31の外側(第2のディスプレイ42から離れた位置)に寄せて表示する。
【0076】
図12に黒塗りで示す第1の表示部31に設けられた領域Rは、ユーザが視認不可になり得る領域である。画像Gは、この領域Rの幅W3だけ第1の表示部31の外側に寄せられて表示される。言い換えると、画像Gは、領域Rを避けて第1の表示部31に表示される。領域Rは、画像を表示しても良いし、しなくても良い。また、画像Gが寄せられる距離は、領域Rの幅W3より小さくても良い。
【0077】
電子機器1は、ユーザの顔や目の位置を撮像して、当該ユーザの顔や目の位置と、第1および第2のユニット3,4の開き角に応じて画像Gの表示位置を調整しても良い。つまり、例えば第1および第2のユニット3,4が180°開いている場合であっても、ユーザの顔や目の位置に対する第1の表示部31の角度が所定角度より小さい場合には上記のような調整を行っても良い。
【0078】
図13は第4の実施形態の電子機器1の機能ブロック例を示す図である。第4の実施形態の電子機器1は、角度検出部301と撮像部302とをさらに備える。撮像部302は、位置検出手段の一例である。
【0079】
角度検出部301は第1および第2のユニット3,4の開き角を検出する。制御部205は、角度検出部301が検出した第1および第2のユニット3,4の開き角に応じて、画像Gを表示する位置を決める。言い換えると、画像Gは、角度検出部301が検出した開き角に応じて異なる位置に表示される。
【0080】
制御部205は、例えば第1および第2のユニット3,4の開き角が90°より小さい場合、画像Gを表示する位置を第1の表示部31の外側に寄せる。制御部205はこれに限らず、第1および第2のユニット34の開き角が例えば150°、120°、90°、および60°のような幾つかの所定角度より小さい場合に段階的に画像Gを表示する位置を第1の表示部31の外側に寄せても良い。また、制御部205は、第1および第2のユニット34の開き角に連動して画像Gを表示する位置を第1の表示部31の外側に寄せても良い。
【0081】
図11に示すように、撮像部302は、例えば第1のユニット3に設けられている。撮像部302は、第1の筐体21のフレーム26に設けられた開口から、電子機器1を操作するユーザの画像を撮像する。
【0082】
制御部205は、撮像部302が撮像した画像から、例えばユーザの顔を認識することでユーザの位置を判別する。そして制御部205は、第1および第2のユニット3,4の開き角とユーザの位置とに応じて画像Gの表示位置を調整する。
【0083】
前記構成の電子機器1によれば、第1および第2のディスプレイ22,42は、検出された第1および第2のユニット3,4の開き角に応じて異なる位置に画像Gを表示する。これにより、第1および第3のユニット3,4の開き角を小さくしても、第1および第2の表示部31,51の内側の端部に表示された画像が視認不可となることを抑制できる。
【0084】
第1および第2のディスプレイ22,42は、撮像部302によって検出されたユーザの位置に応じて異なる位置に画像Gを表示する。これにより、ユーザの位置によって第1および第2の表示部31,51の内側の端部に表示された画像が視認不可となることを抑制できる。
【0085】
なお、上記実施形態おいて、第1および第2の曲面部34,54などについて、曲面および円弧という表現を用いて説明したが、これらの部分は必ずしも滑らかな円弧状でなくとも良い。すなわち、パネルが内側端部近傍で例えば多角形形状で曲がっており、全体として円弧状になっていてもよい。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0087】
1…電子機器、5…ヒンジ部、11…第1の軸部、12…第2の軸部、21…第1の筐体、22…第1のディスプレイ、24…第1のパネル、31…第1の表示部、33…第1の平面部、34…第1の曲面部、41…第2の筐体、42…第2のディスプレイ、44…第2のパネル、51…第2の表示部、53…第2の平面部、54…第2の曲面部、61…第1のレンズ、64…第2のレンズ,301…角度検出部,302…撮像部,G…画像。
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば電子書籍の閲覧に用いられる電子機器は、本のように開閉される構造を備えるものがある。このような電子機器は、ヒンジによって連結された一対のユニットを備えている。この一対のユニットは、それぞれ文書、イメージ、ウェブページ、およびその他の情報を表示し、本のように開かれた状態で閲覧される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−113501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
文書のような情報を表示するユニットの表示部は、ユニットの筐体の一部であるフレームに囲まれる。このため、一方の表示部と他方の表示部との間がフレームによって離れ、2つの表示部を1つの大きな表示部として見ることが難しくなってしまう。
【0005】
本発明の目的は、表示部を筐体の端部に近接させた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの実施の形態に係る電子機器は、
第1の筐体と、第1のディスプレイと、透光性の第1のパネルとを具備する。前記第1のディスプレイは、前記第1の筐体に収容され、第1の表示部を有する。前記第1のパネルは、第1の平面部と、前記第1の平面部の外縁に沿って設けられた第1の曲面部と、を有し、前記第1の表示部を覆う。前記第1の表示部は、前記第1の平面部に対応する位置と前記第1の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施の形態に係る電子機器の例を示す斜視図。
【図2】第1の実施形態の電子機器の断面図例。
【図3】第1の実施形態の電子機器を拡大して示す断面図例。
【図4】第1の実施形態の第1のユニットが画像を表示した状態の一例。
【図5】第1の実施形態の第1のユニットが表示した画像が補正された状態の一例。
【図6】第1の実施形態に係る電子機器の機能ブロック例を示す図。
【図7】第2の実施の形態に係る電子機器の断面図例。
【図8】第3の実施の形態に係る電子機器の断面図例。
【図9】第1の実施形態の電子機器における光の軌跡を説明するための断面図。
【図10】第3の実施形態の電子機器における光の軌跡を説明するための断面図。
【図11】第4の実施形態の第1および第2のユニットが180°開いている電子機器を示す斜視図。
【図12】第4の実施形態の第1および第2のユニットが90°開いている電子機器を示す斜視図。
【図13】第4の実施形態の電子機器の機能ブロック例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、第1の実施の形態について、図1から図5を参照して説明する。図1は、第1の実施形態の電子機器1を示す斜視図である。なお、本明細書において、図1のように電子機器1を立てた状態における上方向を上、同状態における下方向を下と便宜上定義する。この電子機器1は、例えばポータブルコンピュータおよび電子書籍のリーダーとして利用される。
【0009】
図1に示すように、電子機器1は、第1のユニット3と、第2のユニット4と、一対のヒンジ部5と、突出部6とを備えている。第1のユニット3と第2のユニット4とは、一対のヒンジ部5によって互いに回動可能に連結されている。第1のユニット3と第2のユニット4は、互いに重ねられた閉じ位置と、180°開かれた開き位置との間で、自在に開閉される。
【0010】
一方のヒンジ部5は、第1のユニット3の内側の端部の上端から、第2のユニット4の内側の端部の上端に亘って設けられる。他方のヒンジ部5は、第1のユニット3の内側の端部の下端から、第2のユニット4の内側の端部の下端に亘って設けられる。また第1ユニット3と第2ユニット4間を接続する制御線や電源線など各種配線を通すために、上下どちらか一方にのみヒンジを設ける構成も取ることができる。
【0011】
一対のヒンジ部5は、第1の軸部11と、第2の軸部12とをそれぞれ有している。なお、図1において第1の軸部11および第2の軸部12は隠れているため、第1の軸部11の回転軸と第2の軸部12の回転軸とをそれぞれ概略的に一点鎖線で示す。第1の軸部11は、第1のユニット3を回動可能に支持している。第2の軸部12は、第2のユニット4を回動可能に支持している。一対の第1の軸部11と、一対の第2の軸部12とは、平行に並んで配置されている。
【0012】
図2は、電子機器1の構造例を示す断面図である。図2に示すように、第1のユニット3と第2のユニット4とは、互いに噛み合うギア14をそれぞれ有している。ギア14によって、第1のユニット3と第2のユニット4とは、互いに同じ角度だけ回動する。
【0013】
突出部6は、一方のヒンジ部5から他方のヒンジ部5に亘って設けられている。突出部6は、ユーザが把持し易い長さおよび厚さに形成されている。突出部6は、例えば取り外し可能なバッテリーユニットや、ジョグダイヤルのような種々のインターフェイスを有している。
【0014】
第1のユニット3は、第1の筐体21と、第1のディスプレイ22と、第1のタッチパネル23と、第1のパネル24と、を有している。
【0015】
図1に示すように、第1の筐体21は、略矩形状に形成されている。第1の筐体21は、ベース25と、フレーム26と、端部27と、開口部28とを有している。ベース25は、フレーム26と嵌合している。第1の筐体21のフレーム26は、閉じ位置において第2のユニット4と向かい合う。フレーム26は、開口部28を囲んでいる。図2に示すように、第1の筐体21の端部27は、開き位置において第2のユニット4に面している。端部27の断面は、円弧状に形成されている。これにより、第1のユニット3の回動時に、第1の筐体21の端部27が第2のユニット4に当接することが防がれる。
【0016】
第1の筐体21に、第1のディスプレイ22、第1のタッチパネル23、およびプリント回路板29のような種々の電子部品が収容されている。プリント回路板29に、例えばMPUが実装されている。このMPUは、電子機器1を制御する。
【0017】
第1のディスプレイ22は、例えば液晶ディスプレイである。なお、第1のディスプレイ22はこれに限らず、例えば有機ELディスプレイのような他のディスプレイであっても良い。
【0018】
第1のディスプレイ22は、略矩形状に形成され、第1の表示部31を有している。第1の表示部31は、第1の筐体21の開口部28から第1の筐体21の外に向かって露出される。第1のディスプレイ22は、例えば前記MPUの制御に従って第1の表示部31に画像を表示する。なお、本明細書において画像とは、例えば文字、記号、数字、文書、イメージ、動画、およびウェブページのような、画面に映る種々の情報を含むものと定義され、イラストや写真のようなイメージに限らない。
【0019】
そしてMPUは、当該第1のディスプレイ22及び後述する第2のディスプレイ42に表示する画像を補正制御する機能を有する。
【0020】
図3は、電子機器1のヒンジ部5の周辺の構造例を拡大して示す断面図である。図3に示す点Aは、第1の軸部11の位置を模式的に示している。一方、図3に示す点Bは、第2の軸部12の位置を模式的に示している。図3に示すように、第1のディスプレイ22の一部は、開き位置において、第1の軸部11と第2の軸部12との間に位置している。
【0021】
第1のタッチパネル23は、透光性を有する矩形状の部品であり、隙間を介して第1の表示部31を覆っている。第1のタッチパネル23は、例えば静電式のセンサを有し、第1のパネル24上の指の動きを感知する。
【0022】
第1のパネル24は、例えば透光性の樹脂やガラスによって形成されている。第1のパネル24は、開口部28を塞ぐように第1の筐体21に取り付けられ、第1のディスプレイ22および第1のタッチパネル23を保護している。第1のパネル24は、第1のタッチパネル23の上から第1の表示部31を覆っている。
【0023】
図3に示すように、第1のパネル24は、第1の平面部33と、第1の曲面部34とを有している。第1の平面部33は、矩形状に形成されている。第1の曲面部34は、第1の筐体21の端部27に沿った第1の平面部33の外縁(一端)に沿って設けられている。第1の曲面部34は、第1の筐体21の端部27に連続する断面円弧状に形成されている。これにより、第1のユニット3の回動時に第1の曲面部34が第2のユニット4に当接することが防止される。図3において、第1の平面部33と第1の曲面部34とは、二点鎖線によって模式的に区切られている。
【0024】
図3に示すように、第1の平面部33は、第1の表示部31の上に配置され、第1の表示部31に重ねられている。さらに第1の曲面部34も、第1の表示部31の上に配置され、第1の表示部31に重ねられている。このため、第1のパネル24は、第1の平面部33および第1の曲面部34から第1の表示部31を第1の筐体21の外に露出させる。第1の表示部31が表示する画像は、第1の平面部33を通して表示されるとともに、第1の曲面部34を通して表示される。またパネル24とフレーム26とを一体成形で製造することで強固な構造となり、落下などによる外部からの衝撃から第1のディスプレイ22など電子部品を防御できる。
【0025】
第2のユニット4は、第2の筐体41と、第2のディスプレイ42と、第2のタッチパネル43と、第2のパネル44と、を有している。
【0026】
図1に示すように、第2の筐体41は、略矩形状に形成されている。第2の筐体41は、ベース45と、フレーム46と、端部47と、開口部48とを有している。ベース45は、フレーム46と嵌合している。第2の筐体41のフレーム46は、閉じ位置において第1のユニット3と向かい合う。フレーム46は、開口部48を囲んでいる。図2に示すように、第2の筐体41の端部47は、開き位置に置いて第1のユニット3に面している。端部47の断面は、円弧状に形成されている。これにより、第2のユニット4の回動時に、第2の筐体41の端部47が第1のユニット3に当接することが防がれる
第2の筐体41に、第2のディスプレイ42、第2のタッチパネル43、およびプリント回路板49のような種々の電子部品が収容されている。
【0027】
第2のディスプレイ42は、第1のディスプレイ22と同様に、例えば液晶ディスプレイである。なお、第2のディスプレイ42はこれに限らず、例えば有機ELディスプレイのような他のディスプレイであっても良い。
【0028】
第2のディスプレイ42は、略矩形状に形成され、第2の表示部51を有している。第2の表示部51は、第2の筐体41の開口部48から第2の筐体41の外に向かって露出される。第2のディスプレイ42は、例えば前記MPUの制御に従って第2の表示部51に画像を表示する。
【0029】
図3に示すように、第2のディスプレイ42の一部は、第1の軸部11と第2の軸部12との間に位置している。
【0030】
第2のタッチパネル43は、透光性を有する矩形状の部品であり、隙間を介して第2の表示部51を覆っている。第2のタッチパネル43は、例えば静電式のセンサを有し、第2のパネル44上の指の動きを感知する。
【0031】
第2のパネル44は、例えば透光性の樹脂やガラスによって形成されている。第2のパネル44は、開口部48を塞ぐように第2の筐体41に取り付けられ、第2のディスプレイ42および第2のタッチパネル43を保護している。第2のパネル44は、第2のタッチパネル43の上から第2の表示部51を覆っている。
【0032】
図3に示すように、第2のパネル44は、第2の平面部53と、第2の曲面部54とを有している。第2の平面部53は、矩形状に形成されている。第2の曲面部54は、第2の筐体41の端部47に沿った第2の平面部53の外縁(一端)に沿って設けられている。このため、第2の曲面部54は、第1のパネル24の第1の曲面部34と隣り合う。第2の曲面部54は、第2の筐体41の端部47に連続する断面円弧状に形成されている。これにより、第2のユニット4の回動時に第2の曲面部54が第1のユニット3に当接することが防止される。図3において、第2の平面部53と第2の曲面部54とは、二点鎖線によって模式的に区切られている。
【0033】
図3に示すように、第2の平面部53は、第2の表示部51の上に配置され、第2の表示部51に重ねられている。さらに第2の曲面部54も、第2の表示部51の上に配置され、第2の表示部51に重ねられている。このため、第2のパネル44は、第2の平面部53および第2の曲面部54から第2の表示部51を第2の筐体41の外に露出させる。第2の表示部51が表示する画像は、第2の平面部53を通して表示されるとともに、第2の曲面部54を通して表示される。またパネル44とフレーム46とを一体成形で製造することで強固な構造となり、落下などによる外部からの衝撃から第2のディスプレイ42など電子部品を防御できる。
【0034】
画面間をさらに近接させるために、図3のようにベース25とフレーム26、ベース45とフレーム46を嵌合させるのではなく、一体部品で形成することで嵌合による厚さを削減できる。さらには第1の筐体21や第2の筐体41を金属板金で構成することで薄く強固な構造にすることができる。前記したように第1のパネル24や第2のパネル44と、金属板金で構成された第1の筐体21や第2の筐体41との一体成形にすることで画面間がさらに近接することも期待できる。
【0035】
図4は、第1のユニット3が画像を表示した状態の一例を示す。図4に示すように、第1のユニット3の第1の表示部31が画像を表示し、当該画像を第1の曲面部34を通して視認すると、第1の曲面部34に対応する部分の画像は、第1の曲面部34の曲率及び当該曲面部34の構成部材の屈折率等に応じて歪んだ像となって見える。つまり、例えば図3において、第1の表示部31の表示画面の領域のうち、第1の曲面部34の下方に位置する領域に表示される画像は、第1の曲面部34を通して見ると左右(横)方向に膨らんだ像となって見える。このため、図4に示すように、第1の曲面部34に対応する部分を含む画像の幅W1は、第1の平面部33に対応する部分の画像の幅W2と異なるように見える。
【0036】
図5は、第1のユニット3が表示した画像が補正された状態の一例を示す。プリント回路板29に実装された前記MPUは、表示部31に表示させる画像のうち第1の曲面部34に覆われた部分に表示させる画像を、当該曲面部34の曲率及び屈折率に応じて補正する。つまり、図5の場合においてMPUは、第1の曲面部34に対応する位置に表示させる画像を、当該画像の縦方向の長さ(比率)に対する横方向の長さ(比率)が小さくなるように補正する。言い換えると前記MPUは、例えば第1の曲面部34に対応する部分の画像の幅を補正し、縦方向に対する横方向の比率が、第1の平面部33に表示させる画像よりも小さい画像を生成する。これにより、第1の曲面部34に対応する部分の画像は、第1の曲面部34を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。すなわち、MPUは、第1の表示部31に表示させる画像を、当該表示部31の表示画面の位置に応じて異なる縦横比(アスペクト比)の画像に変換・補正する。そして第1の表示部31は、第1の曲面部34に対応する部分に補正された画像を表示する。つまり第1の表示部31は、第1の表示部31に対向する方向(正面)に第1の曲面部34を通して投影(照射)される画像と、第1の表示部31に対向する方向(正面)に第1の平面部33を通して投影(照射)される画像とが等倍の画像となるように、当該表示部31の表示画面の第1の曲面部34に対応する部分に、当該第1の曲面部34の曲率及び屈折率等に応じたアスペクト比の画像を表示する。
【0037】
同様に、前記MPUは、第2の表示部51の第2の曲面部54に対応する部分の画像を補正する。これにより、第2の曲面部54に対応する部分の画像は、第2の曲面部54を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。すなわち、第2の表示部51は、第2の曲面部54に対応する部分に補正された画像を表示する。
【0038】
前記構成の電子機器1によれば、第1のパネル24は、第1の平面部33および第1の曲面部34から第1の表示部31を第1の筐体21の外に露出させる。図3に示すように、第1の曲面部34は、第1の筐体21の端部27に沿っており、第1のユニット3と第2のユニット4とを回動させるために断面円弧状に形成されている。このような第1の曲面部34から第1の表示部31を露出させる構造とすることで、第1の表示部31を第1の筐体21の端部27に近接させることができる。
【0039】
さらに、第2のパネル44は、第2の平面部53および第2の曲面部54から第2の表示部51を第2の筐体41の外に露出させる。第2の曲面部54は、第2の筐体41の端部47に沿っており、第1のユニット3と第2のユニット4とを回動させるために断面円弧状に形成されている。このような第2の曲面部54から第2の表示部51を露出させる構造とすることで、第2の表示部51を第2の筐体41の端部47に近接させることができる。
【0040】
第1の曲面部34と第2の曲面部54とは、互いに隣り合っている。上記の構成により、第1の表示部31と第2の表示部51とが近接し、第1の表示部31と第2の表示部51とを1つの大きな表示部として見易くなる。
【0041】
第1の表示部31は、第1の曲面部34に対応する部分に、第1の曲面部34を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍に見えるように補正された画像を表示する。これにより、第1の曲面部34から第1の表示部31を露出させることによる画像のゆがみを解消することができる。
【0042】
第2の表示部51は、第2の曲面部54に対応する部分に、第2の曲面部54を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍に見えるように補正された画像を表示する。これにより、第2の曲面部54から第2の表示部51を露出させることによる画像のゆがみを解消することができる。
【0043】
図6に電子機器1の機能ブロック例を示す。電子機器1は、通信部201、受信部202、記憶部203、GUI生成部204、制御部205、デコード部206、画像変換部207、および信号処理部208等の機能ブロックを備える。
【0044】
通信部201は、無線/有線LAN等の通信モジュールであり、インターネットやホームネットワーク等のネットワークを介して画像(映像)等の各種データを受信する。受信部202は、テレビ受信チューナ等の受信装置であり、BSデジタル放送波や地上波デジタル放送波を受信して、当該放送波に重畳された画像(映像)を取得する。記憶部203は、HDDやSSD等の記憶装置であり、制御部205からの指示に応じて画像(映像)等を記憶する。GUI生成部204は、制御部205からの指示に応じて各種のGUI画像を生成する。
【0045】
制御部205は、電子機器1の各機能ブロックを制御する機能を有する。例えば制御部205は、通信部201及び受信部202が受信した画像を記憶部203に記憶させる。また制御部205は、記憶部203に記憶された画像や、受信部201及び受信部202が受信した画像を、デコード部206にデコードさせる。更に制御部205は、オペレーティングシステムに応じたGUI画像の生成をGUI生成部204に指示し、当該GUI生成部204が生成したGUI画像を画像変換部207に出力する。デコード部206は、制御部205から入力された画像のデータをデコードして画像変換部207に出力する。
【0046】
画像変換部207は、制御部205及びデコード部206から入力された画像を補正する。つまり画像変換部207は、図4及び図5において上述のように、第1の表示部31及び第2の表示部51に表示させる画像のうち、第1の曲面部34及び第2の曲面部54に対応する位置に表示させる画像の幅等を補正する。そして画像変換部207は、当該補正した画像を信号処理部208に出力する。信号処理部208は、画像変換部207から入力された画像のデータを、第1の表示部31及び第2の表示部51が表示可能な形式の映像信号に変換し、第1の表示部31及び第2の表示部51に出力する。
【0047】
なお上記の機能ブロックは、例えば電子機器1に搭載された各種ハードウェアや、MPU等のプロセッサが実行する各種ソフトウェアにより実現される。
【0048】
次に、図7を参照して、第2の実施の形態について説明する。なお、以下に開示する複数の実施形態において、第1の実施形態の電子機器1と同一の機能を有する構成部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。
【0049】
図7は、第2の実施形態の電子機器1のヒンジ部5の周辺を示す断面図である。図7に示すように、第1のユニット3は、第1のレンズ61を有している。第1のレンズ61は、例えば矩形の板状のフレネルレンズである。なお、第1のレンズ61はこれに限らず、他の形状のレンズであっても良い。
【0050】
第1のレンズ61は、第1のディスプレイ22と第1のタッチパネル23との間に介在している。すなわち、第1のレンズ61は、第1のディスプレイ22と第1のパネル24との間に介在している。第1のレンズ61と第1のディスプレイ22との間には空気層62(隙間)が介在しており、第1のレンズ61は、この空気層62側に向いた鋸状の凹凸を有している。なお第1のレンズ61と第1のディスプレイ22との間には、必ずしも空気の層が介在していなくとも構わないが、当該空気層62の位置には、第1のレンズ61との屈折率差が大きく透光性のある物質(材料)が充填されていることが好ましい。
【0051】
第1のレンズ61は、第1の表示部31に表示された画像を拡大するレンズである。第1のレンズ61が光を屈折させることで、第1の曲面部34において、本来見える位置よりも第1の筐体21の端部27に寄った位置まで画像が見えるようになる。つまり第1のレンズ61は、第1の表示部31から照射される光を端部27側に屈折させる。そして、第1のレンズ61は、第1の表示部31の第1の曲面部34に対応する部分の画像を、第1の表示部31から外れた位置で視認可能にする。
【0052】
第1のレンズ61によって見える画像はゆがんで見えるため、プリント回路板29の前記MPUは、第1の曲面部34に対応する部分の画像を補正する。これにより、第1の曲面部34に対応する部分の画像は、第1のレンズ61を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。
【0053】
図7に示すように、第2のユニット4は、第2のレンズ64を有している。第2のレンズ64は、例えば矩形の板状のフレネルレンズである。なお、第2のレンズ64はこれに限らず、他の形状のレンズであっても良い。
【0054】
第2のレンズ64は、第2のディスプレイ42と第2のタッチパネル43との間に介在している。すなわち、第2のレンズ64は、第2のディスプレイ42と第2のパネル44との間に介在している。第2のレンズ64と第2のディスプレイ42との間には空気層65(隙間)が介在しており、第2のレンズ64は、この空気層65側に向いた凹凸を有している。なお上述の通り、空気層65には例えば低屈折率の物質(材料)が充填されていても良い。
【0055】
第2のレンズ64は、第2の表示部51に表示された画像を拡大するレンズである。第2のレンズ64が光を屈折させることで、第2の曲面部54において、本来見える位置よりも第2の筐体41の端部47に寄った位置まで画像が見えるようになる。すなわち、第2のレンズ64は、第2の表示部51の第2の曲面部54に対応する部分の画像を、第2の表示部51から外れた位置で視認可能にする。
【0056】
第2のレンズ64によって見える画像はゆがんで見えるため、前記MPUは、第2の曲面部54に対応する部分の画像を補正する。これにより、第2の曲面部54に対応する部分の画像は、第2のレンズ64を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍に見える。
【0057】
前記構成の電子機器1によれば、第1のレンズ61が光を屈折させることで、第1の曲面部34において、本来見える位置よりも第1の筐体21の端部27に寄った位置まで画像が見える。これにより、第1の表示部31と第2の表示部51とを1つの表示部として見易くなる。
【0058】
第1の表示部31は、第1の曲面部34に対応する部分に、第1のレンズ61を通して見たときに第1の平面部33に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する。これにより、第1のレンズ61を通して画像を表示することによる画像のゆがみを解消することができる。
【0059】
さらに、第2のレンズ64が光を屈折させることで、第2の曲面部54において、本来見える位置よりも第2の筐体41の端部47に寄った位置まで画像が見える。これにより、第1の表示部31と第2の表示部51とを1つの表示部として見易くなる。
【0060】
第2の表示部51は、第2の曲面部54に対応する部分に、第2のレンズ64を通して見たときに第2の平面部53に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する。これにより、第2のレンズ64を通して画像を表示することによる画像のゆがみを解消することができる。
【0061】
次に、図8を参照して、第3の実施の形態について説明する。図8は、第3の実施形態の電子機器1を示す断面図である。図8に示すように、第1のディスプレイ22および第1のタッチパネル23は、第1の曲面部34に合わせて曲げられている。
【0062】
第1のディスプレイ22は、例えばフレキシブルLCDである。なお、第1のディスプレイ22はこれに限らず、他の可撓性を有するディスプレイであっても良い。第1のディスプレイ22の第1の表示部31は、第1の平面部33および第1の曲面部34から第1の筐体21の外に露出されている。第1のタッチパネル23は、可撓性を有しており、第1のパネル24の内面に重ねられている。
【0063】
第2のディスプレイ42および第2のタッチパネル43は、第2の曲面部54に合わせて曲げられている。
【0064】
第2のディスプレイ42は、例えばフレキシブルLCDである。なお、第2のディスプレイ42はこれに限らず、他の可撓性を有するディスプレイであっても良い。第2のディスプレイ42の第2の表示部51は、第2の平面部53および第2の曲面部54から第2の筐体41の外に露出されている。第2のタッチパネル43は、可撓性を有しており、第1のパネル24の内面に重ねられている。
【0065】
前記構成の電子機器1によれば、第1のディスプレイ22が、第1の曲面部34に合わせて曲げられている。これにより、第1の表示部31をさらに第1の筐体21の端部27に近接させることができる。
【0066】
第2のディスプレイ42は、第2の曲面部54に合わせて曲げられている。これにより、第2の表示部51をさらに第2の筐体41の端部47に近接させることができる。
【0067】
次に、図9ないし図13を参照して、第4の実施の形態について説明する。図9は、第1の実施形態の電子機器1における光の軌跡を説明するための断面図である。図10は、第3の実施形態の電子機器1における光の軌跡を説明するための断面図である。
【0068】
上記の各実施形態のように、表示部を覆うパネルが曲面部を有する二画面の機器において、ユーザに対する表示画面の角度によって表示部の一部が視認不可となる場合がある。
【0069】
例えば、図9に示すように第1の実施形態における第1のユニット3と第2のユニット4との間の開き角が90°である場合について説明する。なお、第1および第2のユニット3,4の開き角は、第1および第2の筐体21,41の開き角と等しい。
【0070】
第1の表示部31上の画素P1からの光は、例えば、図9に矢印L1で示す軌跡を通ってユーザに視認される。画素P1は、第1のパネル24の第1の平面部33に面している。
【0071】
一方、第1の表示部31上の画素P2からの光は、第1のパネル24と空気の界面で全反射して図9の矢印L2で示す軌跡を通る場合がある。画素P2は、第1のパネル24の第1の曲面部34に面している。
【0072】
同様に、図10に示すように第3の実施形態における第1のユニット3と第2のユニット4との間の開き角が90°である場合について説明する。この場合、第1の表示部31上の画素P3からの光は、例えば、図10に矢印L3で示す軌跡を通ってユーザの眼に到達する。一方、第1の表示部31上の画素P4からの光は、全反射してユーザに到達しない。画素P3は第1の平面部33に面し、画素P4は第1の曲面部34に面している。
【0073】
つまり、第1の表示部31のうち、第1の曲面部34に覆われた部分の更に一部の画像は、第1および第2のユニット3,4の開き角によって見えなくなる場合がある。これは第2の表示部51についても同様である。このため本実施形態の電子機器1は、第1および第2のユニット3,4の開き角を検出し、第1および第2の表示部31,51に表示すべき画像の表示位置が、ユーザから視認可能な位置となるよう調整する。
【0074】
以下、第1のユニット3の側について代表して説明する。第2のユニット4側については、第1のユニット3の側と同様であるので説明を省略する。図11は、第1および第2のユニット3,4が180°開いている電子機器1を示す斜視図である。図12は、第1および第2のユニット3,4が90°開いている電子機器1を示す斜視図である。
【0075】
図11に示すように、第1および第2のユニット3,4が、例えば180°開いている場合、第1の表示部31の全域が画像Gを表示し得る。図12に示すように、第1および第2のユニット3,4の開き角が90°であるとすると、第1の表示部31は表示位置が調整された画像Gを表示する。言い換えると、電子機器1は、開き角が小さくなった場合に、画像Gの表示位置を調整する。すなわち、電子機器1は、開き角が小さくなった場合に、開き角が大きいときに第1の表示部31の内側の端部の近傍(第1の筐体21の端部27側)に表示していた画像Gを、第1の表示部31の外側(第2のディスプレイ42から離れた位置)に寄せて表示する。
【0076】
図12に黒塗りで示す第1の表示部31に設けられた領域Rは、ユーザが視認不可になり得る領域である。画像Gは、この領域Rの幅W3だけ第1の表示部31の外側に寄せられて表示される。言い換えると、画像Gは、領域Rを避けて第1の表示部31に表示される。領域Rは、画像を表示しても良いし、しなくても良い。また、画像Gが寄せられる距離は、領域Rの幅W3より小さくても良い。
【0077】
電子機器1は、ユーザの顔や目の位置を撮像して、当該ユーザの顔や目の位置と、第1および第2のユニット3,4の開き角に応じて画像Gの表示位置を調整しても良い。つまり、例えば第1および第2のユニット3,4が180°開いている場合であっても、ユーザの顔や目の位置に対する第1の表示部31の角度が所定角度より小さい場合には上記のような調整を行っても良い。
【0078】
図13は第4の実施形態の電子機器1の機能ブロック例を示す図である。第4の実施形態の電子機器1は、角度検出部301と撮像部302とをさらに備える。撮像部302は、位置検出手段の一例である。
【0079】
角度検出部301は第1および第2のユニット3,4の開き角を検出する。制御部205は、角度検出部301が検出した第1および第2のユニット3,4の開き角に応じて、画像Gを表示する位置を決める。言い換えると、画像Gは、角度検出部301が検出した開き角に応じて異なる位置に表示される。
【0080】
制御部205は、例えば第1および第2のユニット3,4の開き角が90°より小さい場合、画像Gを表示する位置を第1の表示部31の外側に寄せる。制御部205はこれに限らず、第1および第2のユニット34の開き角が例えば150°、120°、90°、および60°のような幾つかの所定角度より小さい場合に段階的に画像Gを表示する位置を第1の表示部31の外側に寄せても良い。また、制御部205は、第1および第2のユニット34の開き角に連動して画像Gを表示する位置を第1の表示部31の外側に寄せても良い。
【0081】
図11に示すように、撮像部302は、例えば第1のユニット3に設けられている。撮像部302は、第1の筐体21のフレーム26に設けられた開口から、電子機器1を操作するユーザの画像を撮像する。
【0082】
制御部205は、撮像部302が撮像した画像から、例えばユーザの顔を認識することでユーザの位置を判別する。そして制御部205は、第1および第2のユニット3,4の開き角とユーザの位置とに応じて画像Gの表示位置を調整する。
【0083】
前記構成の電子機器1によれば、第1および第2のディスプレイ22,42は、検出された第1および第2のユニット3,4の開き角に応じて異なる位置に画像Gを表示する。これにより、第1および第3のユニット3,4の開き角を小さくしても、第1および第2の表示部31,51の内側の端部に表示された画像が視認不可となることを抑制できる。
【0084】
第1および第2のディスプレイ22,42は、撮像部302によって検出されたユーザの位置に応じて異なる位置に画像Gを表示する。これにより、ユーザの位置によって第1および第2の表示部31,51の内側の端部に表示された画像が視認不可となることを抑制できる。
【0085】
なお、上記実施形態おいて、第1および第2の曲面部34,54などについて、曲面および円弧という表現を用いて説明したが、これらの部分は必ずしも滑らかな円弧状でなくとも良い。すなわち、パネルが内側端部近傍で例えば多角形形状で曲がっており、全体として円弧状になっていてもよい。
【0086】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0087】
1…電子機器、5…ヒンジ部、11…第1の軸部、12…第2の軸部、21…第1の筐体、22…第1のディスプレイ、24…第1のパネル、31…第1の表示部、33…第1の平面部、34…第1の曲面部、41…第2の筐体、42…第2のディスプレイ、44…第2のパネル、51…第2の表示部、53…第2の平面部、54…第2の曲面部、61…第1のレンズ、64…第2のレンズ,301…角度検出部,302…撮像部,G…画像。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の筐体と、
前記第1の筐体に収容され、第1の表示部を有した第1のディスプレイと、
第1の平面部と、前記第1の平面部の外縁に沿って設けられた第1の曲面部と、を有し、前記第1の表示部を覆った透光性の第1のパネルと、
を具備し、
前記第1の表示部は、前記第1の平面部に対応する位置と前記第1の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する、電子機器。
【請求項2】
第2の筐体と、
前記第2の筐体に収容され、第2の表示部を有した第2のディスプレイと、
第2の平面部と、前記第2の平面部の外縁に沿って設けられ、前記第1の曲面部と隣り合う第2の曲面部と、を有し、前記第2の表示部を覆った透光性の第2のパネルと、
前記第1の筐体と前記第2の筐体とを互いに回動可能に連結したヒンジ部と、
をさらに具備し、
前記第2の表示部は、前記第2の平面部に対応する位置と前記第2の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の曲面部に対応する位置において前記第1の表示部に表示される画像は、前記第1の曲面部を通して投影されることで、前記第1の平面部に対応する位置において前記第1の表示部に表示されるとともに前記第1の平面部を通して投影された画像と等倍となるように補正された請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2の曲面部に対応する位置において前記第2の表示部に表示される画像は、前記第2の曲面部を通して投影されることで、前記第2の平面部に対応する位置において前記第2の表示部に表示されるとともに前記第2の平面部を通して投影された画像と等倍となるように補正された請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1のディスプレイと前記第1のパネルとの間に介在し、前記第1の表示部の前記第1の曲面部に対応する部分の画像を前記第1の表示部から外れた位置で視認可能にする第1のレンズをさらに具備する請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1の表示部は、前記第1の曲面部に対応する部分に、前記第1のレンズを通して見たときに前記第1の平面部に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第2のディスプレイと前記第2のパネルとの間に介在し、前記第2の表示部の前記第2の曲面部に対応する部分の画像を前記第2の表示部から外れた位置で視認可能にする第2のレンズをさらに具備する請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記第2の表示部は、前記第2の曲面部に対応する部分に、前記第2のレンズを通して見たときに前記第2の平面部に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1のディスプレイは、可撓性を有し、前記第1の曲面部に合わせて曲げられた請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
第1の筐体と、
第2の筐体と、
前記第1の筐体を回動可能に支持した第1の軸部と、前記第2の筐体を回動可能に支持した第2の軸部と、を有したヒンジ部と、
前記第1の筐体に収容され、一部が前記第1の軸部と前記第2の軸部との間に位置した第1のディスプレイと、
前記第1のディスプレイを覆った第1曲面部を有した透光性の第1のパネルと、
前記第2の筐体に収容され、一部が前記第1の軸部と前記第2の軸部との間に位置した第2のディスプレイと、
前記第2のディスプレイを覆った第2曲面部を有した透光性の第2のパネルと、
を具備し、
前記第1及び第2のディスプレイは、これらディスプレイの位置に応じて異なる縦横比の画像を表示する、電子機器。
【請求項11】
前記第1の筐体と前記第2の筐体との開き角を検出する角度検出部を更に備え、
前記第1のディスプレイは、検出された前記開き角に応じて異なる位置に画像を表示する、請求項10記載の電子機器。
【請求項12】
前記第1のディスプレイは、前記開き角が所定角度よりも小さい場合、画像を前記第2のディスプレイから離れた位置に寄せて表示する、請求項11記載の電子機器。
【請求項13】
ユーザの位置を検出する位置検出部を更に備え、
前記第1および第2のディスプレイは、検出されたユーザの位置に応じて異なる位置に画像を表示する、請求項11記載の電子機器。
【請求項1】
第1の筐体と、
前記第1の筐体に収容され、第1の表示部を有した第1のディスプレイと、
第1の平面部と、前記第1の平面部の外縁に沿って設けられた第1の曲面部と、を有し、前記第1の表示部を覆った透光性の第1のパネルと、
を具備し、
前記第1の表示部は、前記第1の平面部に対応する位置と前記第1の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する、電子機器。
【請求項2】
第2の筐体と、
前記第2の筐体に収容され、第2の表示部を有した第2のディスプレイと、
第2の平面部と、前記第2の平面部の外縁に沿って設けられ、前記第1の曲面部と隣り合う第2の曲面部と、を有し、前記第2の表示部を覆った透光性の第2のパネルと、
前記第1の筐体と前記第2の筐体とを互いに回動可能に連結したヒンジ部と、
をさらに具備し、
前記第2の表示部は、前記第2の平面部に対応する位置と前記第2の曲面部に対応する位置とで異なる縦横比の画像を表示する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の曲面部に対応する位置において前記第1の表示部に表示される画像は、前記第1の曲面部を通して投影されることで、前記第1の平面部に対応する位置において前記第1の表示部に表示されるとともに前記第1の平面部を通して投影された画像と等倍となるように補正された請求項2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第2の曲面部に対応する位置において前記第2の表示部に表示される画像は、前記第2の曲面部を通して投影されることで、前記第2の平面部に対応する位置において前記第2の表示部に表示されるとともに前記第2の平面部を通して投影された画像と等倍となるように補正された請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1のディスプレイと前記第1のパネルとの間に介在し、前記第1の表示部の前記第1の曲面部に対応する部分の画像を前記第1の表示部から外れた位置で視認可能にする第1のレンズをさらに具備する請求項4に記載の電子機器。
【請求項6】
前記第1の表示部は、前記第1の曲面部に対応する部分に、前記第1のレンズを通して見たときに前記第1の平面部に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記第2のディスプレイと前記第2のパネルとの間に介在し、前記第2の表示部の前記第2の曲面部に対応する部分の画像を前記第2の表示部から外れた位置で視認可能にする第2のレンズをさらに具備する請求項6に記載の電子機器。
【請求項8】
前記第2の表示部は、前記第2の曲面部に対応する部分に、前記第2のレンズを通して見たときに前記第2の平面部に対応する部分に表示される画像と等倍になるように補正された画像を表示する請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1のディスプレイは、可撓性を有し、前記第1の曲面部に合わせて曲げられた請求項1に記載の電子機器。
【請求項10】
第1の筐体と、
第2の筐体と、
前記第1の筐体を回動可能に支持した第1の軸部と、前記第2の筐体を回動可能に支持した第2の軸部と、を有したヒンジ部と、
前記第1の筐体に収容され、一部が前記第1の軸部と前記第2の軸部との間に位置した第1のディスプレイと、
前記第1のディスプレイを覆った第1曲面部を有した透光性の第1のパネルと、
前記第2の筐体に収容され、一部が前記第1の軸部と前記第2の軸部との間に位置した第2のディスプレイと、
前記第2のディスプレイを覆った第2曲面部を有した透光性の第2のパネルと、
を具備し、
前記第1及び第2のディスプレイは、これらディスプレイの位置に応じて異なる縦横比の画像を表示する、電子機器。
【請求項11】
前記第1の筐体と前記第2の筐体との開き角を検出する角度検出部を更に備え、
前記第1のディスプレイは、検出された前記開き角に応じて異なる位置に画像を表示する、請求項10記載の電子機器。
【請求項12】
前記第1のディスプレイは、前記開き角が所定角度よりも小さい場合、画像を前記第2のディスプレイから離れた位置に寄せて表示する、請求項11記載の電子機器。
【請求項13】
ユーザの位置を検出する位置検出部を更に備え、
前記第1および第2のディスプレイは、検出されたユーザの位置に応じて異なる位置に画像を表示する、請求項11記載の電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−185797(P2012−185797A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−254803(P2011−254803)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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