説明

電子機器

【課題】より不都合の少ないパッドを有した基板アセンブリや電子機器を得る。
【解決手段】実施形態にかかる電子機器にあっては、筐体と、筐体内に収容された基板と、基板上に設けられ、第一の部品の電極が接合剤を介して接合される矩形状の第一の領域と、当該第一の領域から少なくとも部分的に突出して第一の部品とは電極の配置が異なる第二の部品の電極が接合剤を介して接合される矩形状の第二の領域と、を有した複数のパッドと、複数のパッドのそれぞれの第一の領域に接合剤を介して接合された電極を有した第一の部品、および複数のパッドのそれぞれの第二の領域に接合剤を介して接合された電極を有した第二の部品、のうち一方と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器および基板アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、寸法の異なるチップ部品の端子が半田付けによって接続可能な共用パッドを有したプリント基板が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平5−102648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この種の技術では、複数の部品で共用されるより不都合の少ないパッドを有した基板アセンブリや電子機器が望まれている。
【0005】
そこで、本発明の実施形態は、より不都合の少ないパッドを有した基板アセンブリや電子機器を得ることを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態にかかる電子機器にあっては、筐体と、前記筐体内に収容された基板と、前記基板上に設けられ、第一の部品の電極が接合剤を介して接合される矩形状の第一の領域と、当該第一の領域から少なくとも部分的に突出して前記第一の部品とは電極の配置が異なる第二の部品の前記電極が接合剤を介して接合される矩形状の第二の領域と、を有した複数のパッドと、複数の前記パッドのそれぞれの前記第一の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第一の部品、および複数の前記パッドのそれぞれの前記第二の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第二の部品、のうち一方と、を備えたことを特徴の一つとする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、一実施形態にかかる電子機器の斜視図である。
【図2】図2は、一実施形態にかかる電子機器の第一の本体部を下方から見た平面図である。
【図3】図3は、図2のIII-III断面図である。
【図4】図4は、一実施形態にかかる電子機器に含まれる基板を上方から見た平面図である。
【図5】図5は、図4の基板の一部を上方から見た平面図である。
【図6】図6は、図4の基板の一部を下方から見た平面図である。
【図7】図7は、図5に示した基板の一部に設けられたパッドの平面図である。
【図8】図8は、図7のパッドに接合される部品を示す図であって、(a)は基板側から見た平面図、(b)は側面図である。
【図9】図9は、図7のパッドに接合される別の部品を示す図であって、(a)は基板側から見た平面図、(b)は側面図である。
【図10】図10は、図6に示した基板の一部に設けられたパッドの平面図である。
【図11】図11は、図10のパッドに接合される部品を示す図であって、(a)は基板側から見た平面図、(b)は側面図である。
【図12】図12は、図10のパッドに接合される別の部品を示す図であって、(a)は基板側から見た平面図、(b)は側面図である。
【図13】図13は、部品をマウントする前の基板の一例を示す平面図である。
【図14】図14は、基板に設けられるパッドの別の一例を示す平面図である。
【図15】図15は、図14のパッドに接合される部品を示す図であって、(a)は基板側から見た平面図、(b)は側面図である。
【図16】図16は、図14のパッドに接合される別の部品を示す図であって、(a)は基板側から見た平面図、(b)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、一部の図面では、説明の便宜上、方向が規定されている。X方向およびY方向は、第一の本体部2の表面2b(図1参照)に略沿う方向であり、X方向は第一の本体部2の幅方向、Y方向は第一の本体部2の奥行き方向である。また、Z方向は、第一の本体部2の表面2bに垂直な方向(第一の本体部2の厚さ方向)である。X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに直交している。また、特に断らない限り、Z方向に沿って上下を定義する。すなわち、第一の本体部2の表面2bから離間する方向を上とする。
【0009】
図1に示すように、本実施形態にかかる電子機器1は、所謂ノート型のパーソナルコンピュータとして構成されており、矩形状の扁平な第一の本体部2と、矩形状の扁平な第二の本体部3と、を備えている。これら第一の本体部2および第二の本体部3は、ヒンジ部4を介して、回動軸Ax回りに図1に示す展開状態と図示しない折り畳み状態との間で相対回動可能に、接続されている。
【0010】
第一の本体部2には、筐体2aの外面としての表面2b側に露出する状態で、入力受付部としてのキーボード5や、ポインティングデバイス7、クリックボタン8等が設けられている。一方、第二の本体部3には、筐体3aの外面としての表面3bに設けられた開口部3cから露出する状態で、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置としてのディスプレイ6が設けられている。図1に示すような展開状態では、キーボード5や、ディスプレイ6、ポインティングデバイス7、クリックボタン8等が露出して、ユーザが使用可能な状態となる。一方、折り畳み状態(図示せず)では、表面2b,3b同士が相互に近接した状態で対向して、キーボード5や、ディスプレイ6、ポインティングデバイス7、クリックボタン8等が、筐体2a,3aによって隠された状態となる。
【0011】
図2に示すように、第一の本体部2の奥行き方向奥側の辺部2cには、矩形状の切欠として、バッテリ9を着脱可能に収容するバッテリ収容部2dが設けられている。また、筐体2aの裏面2eには、開口部2fが設けられている。これら開口部2fは、それぞれ蓋10で塞がれている。蓋10が取り外されて開口部2fが開放されることで、メモリ11やハードディスクドライブ12等(図3参照)の各種部品の筐体2aの内部への取り付けや、取り外し、メンテナンス等が可能となる。
【0012】
図3に示すように、第一の本体部2の筐体2aの内部には、基板14に、CPU(Central Processing Unit)や、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、その他の部品13が実装された基板アセンブリ15や、メモリ11、ハードディスクドライブ12、冷却ファン(図示せず)等の部品が収容されている。
【0013】
図4に示すように、基板14の表面(上面)14a上には、金属導体(例えば、銅等)で構成された複数のパッド16が設けられている。これらパッド16には、はんだや導電性接着剤等の接合剤(図示せず)を介して、部品13の電極13b(図8,9等参照)が接合される。なお、図4〜6には、部品13が実装されていない基板14(単品)が示されている。また、図4〜6では、導体パターン等は示されず、パッド16のみが示されている。
【0014】
図4,5に示すように、基板14の表面14a上には、複数の部品13を選択的に接合(実装)することが可能なパッド16Aが設けられている。パッド16Aは、平面視で略T字状に形成されている。また、図6に示すように、基板14の裏面(下面)14b上にも複数のパッド16が設けられている。そして、裏面14bの複数のパッド16にも、複数の部品13を選択的に接合(実装)することが可能なパッド16Bが含まれている。パッド16A,16B以外のパッド16には、所定の部品13が接合(実装)される。
【0015】
図7に示される複数(本実施形態では二つ)のパッド16Aには、図8に示される部品13A1および図9に示される部品13A2のうちいずれか一つが、選択的に接合(実装)される。また、図10に示される複数(本実施形態では二つ)のパッド16Bには、図11に示される部品13B1および図12に示される部品13B2のうちいずれか一つが、選択的に接合(実装)される。どちらの部品13が接合(実装)されるかは、基板アセンブリ15あるいは電子機器1の仕様や、性能、機能等によって定まる。
【0016】
部品13A1,13A2,13B1,13B2は、それぞれ、基板14の表面14aまたは裏面14bに対向する基板対向面13a側に電極13bが設けられた表面実装型の部品である。電極13bと対応するパッド16A,16Bとが接合剤(図示せず)を介して接合されることで、部品13A1,13A2,13B1,13B2が基板14に接合(実装)されるとともに、部品13A1,13A2,13B1,13B2と基板14の導体部分(導体パターン等)とが電気的に接続される。なお、電極13bは金属導体(例えば、銅等)で構成されている。
【0017】
図8,9に示される、パッド16Aに接合(実装)される部品13A1,13A2は、例えば、表面実装型のダイオードであって、それぞれスペック(例えば平均順電流や、逆回復時間、ピーク繰り返し逆電圧等)が相違し、かつ電極13bの配置や大きさ、本体部13cの大きさや形状等のスペックが相違している。部品13A1,13A2のうち一方が第一の部品、他方が第二の部品に相当する。
【0018】
図11,12に示される、パッド16Bに接合(実装)される部品13B1,13B2は、例えば、表面実装型のインダクタ(コイル)であって、それぞれスペック(例えばインダクタンスの範囲や、許容電流、直流抵抗、共振周波数等)が相違し、かつ電極13bの配置や大きさ、本体部13cの大きさや形状等のスペックが相違している。部品13B1,13B2のうち一方が第一の部品、他方が第二の部品に相当する。
【0019】
パッド16Aは、図7に示すように、部品13A1の電極13bが接合剤を介して接合される矩形状の領域P1と、部品13A2の電極13bが接合剤を介して接合される矩形状の領域P2とを有している。パッド16Aでは、領域P1と領域P2とは部分的に重なり合っている。また、パッド16Aでは、領域P1の辺部17aの中央部から領域P2が少なくとも部分的に突出しており、パッド16Aは略T字状の外観を呈している。領域P1,P2のうち一方(ただし第一の部品に対応する方)が第一の領域、他方が第二の領域に相当する。
【0020】
また、領域P1の四つの辺部17a〜17dの少なくとも一部、ならびに領域P2の三つの辺部18a〜18cが、パッド16Aの外縁を形成している。仮に、パッド16が塗布された接合剤に対して相対的に広い場合、リフロー工程等で溶融して流動性を有した接合剤は、パッド16の表面に沿って移動して、所定の位置からずれたり、パッド16からはみ出したりしやすくなる。この点、パッド16の外縁は、流動性を有した接合剤がずれたりはみ出したりするのを抑制することができる。
【0021】
そして、パッド16Aに部品13A1が接合されるに際しては、部品13A1の電極13bの外形に対応する、図7中に二点鎖線で示す矩形状の枠F1内に、接合剤が塗布される。図7から明らかとなるように、電極13bに対応する枠F1内を含み当該枠F1内より僅かに大きい領域P1の四つの辺部17a〜17dで、接合剤の移動が抑制される。また、パッド16Aに部品13A2が接合されるに際しては、部品13A2の電極13bに対応する、図7中に二点鎖線で示す矩形状の枠F2内に、接合剤が塗布される。図7から明らかとなるように、電極13bに対応する枠F2内を含み当該枠F2内より僅かに大きい領域P2の三つの辺部18a〜18cで、接合剤の移動が抑制される。
【0022】
図10に示されるパッド16Bもパッド16Aと同様の機能を有している。すなわち、パッド16Bは、部品13B1の電極13bが接合剤を介して接合される矩形状の領域P1と、部品13B2の電極13bが接合剤を介して接合される矩形状の領域P2とを有している。パッド16Bでも、領域P1と領域P2とは部分的に重なり合っている。また、パッド16Bでも、領域P1の辺部19aの中央部から領域P2が少なくとも部分的に突出しており、パッド16Bは略T字状の外観を呈している。領域P1,P2のうち一方(ただし第一の部品に対応する方)が第一の領域、他方が第二の領域に相当する。
【0023】
また、領域P1の四つの辺部19a〜19dの少なくとも一部、ならびに領域P2の三つの辺部20a〜20cが、パッド16Bの外縁を形成している。
【0024】
そして、パッド16Bに部品13B1が接合されるに際しては、部品13B1の電極13bの外形に対応する、図10中に二点鎖線で示す矩形状の枠F1内に接合剤が塗布される。図10から明らかとなるように、電極13bに対応する枠F1内を含み当該枠F1内より僅かに大きい領域P1の四つの辺部19a〜19dで、接合剤の移動が抑制される。また、パッド16Bに部品13B2が接合されるに際しては、部品13B2の電極13bの外形に対応する、図10中に二点鎖線で示す矩形状の枠F2内に接合剤が塗布される。図10から明らかとなるように、電極13bに対応する枠F2内を含み当該枠F2内より僅かに大きい領域P2の三つの辺部20a〜20cで、接合剤の移動が抑制される。
【0025】
このように、本実施形態では、パッド16A,16Bともに、部品13A1,13B1の電極13bに対応する領域P1と、部品13A2,13B2の電極13bに対応する領域P2と、を有している。そして、領域P2が、領域P1の一つの辺部17a,19aから外側へ突出して、領域P1には、パッド16A,16Bの外縁となる辺部17a〜17d,19a〜19dが含まれ、領域P2については、パッド16A,16Bの外縁となる辺部18a〜18c,20a〜20cが含まれている。したがって、パッド16A,16Bともに、対応するいずれの部品13が接合された場合にも、接合剤の移動が抑制され、部品13の位置決め精度を向上できるとともに、部品13の接合不良(実装不良)を抑制することができる。
【0026】
また、本実施形態では、部品13A1,13A2について共用される複数のパッド16Aが設けられ、部品13B1,13B2について共用される複数のパッド16Bが設けられている。仮に、複数の部品13について共用されるパッド16が一つだけであった場合、共用されるパッド16の他方側では相互に離間した複数のパッド16が設けられそれら複数のパッド16に対応する導体パターンが設けられて製造に手間がかかったり、実装された(選択された)部品13によって当該部品13の配置がより大きく変化するため部品13の設置領域(干渉回避領域)がより広くなって部品13の実装効率が低くなったりといった、問題が生じやすい。この点、本実施形態では、部品13A1,13A2について共用される複数のパッド16Aが設けられ、部品13B1,13B2について共用される複数のパッド16Bが設けられているため、上述した不都合が生じにくい。
【0027】
特に、本実施形態では、複数のパッド16A,16Bの配置や形状を適宜に設定することにより、部品13A1,13A2について共用される複数のパッド16A、ならびに部品13B1,13B2について共用される複数のパッド16Bともに、パッド16A,16Bに接合剤を介して部品13A1,13B1が接合された場合の基板14上での当該部品13A1,13B1の中心位置Cと、パッド16A,16Bに接合剤を介して部品13A2,13B2が接合された場合の基板14上での当該部品13A2,13B2の中心位置Cとが一致している。したがって、部品13A1,13A2,13B1,13B2の設置領域の変化をより一層小さくし、基板14上における部品13の実装効率をより一層高めることができる。このような効果は、領域P2が領域P1の一つの辺部17a,19aの中央部から外側へ突出した形状によっても得られている。
【0028】
また、パッド16A,16Bに部品13A1,13B1が接合された場合の基板14上での当該部品13A1,13B1の中心位置Cと、パッド16A,16Bに部品13A2,13B2が接合された場合の基板14上での当該部品13A2,13B2の中心位置Cとが一致していることで、次のようなメリットもある。すなわち、図13に示すように、基板14上に部品13A1,13A2のうち一方が選択的にマウントされる場合、チップマウンタ等の製造装置(部品配置装置)における、表面14aに沿う直交座標(i,j)での部品13A1,13A2のマウント位置(制御における指示位置、Pi,Pj)を、部品13A1,13A2の双方で同じ位置(Pi,Pj)に設定することができる。これにより、制御の手間が省けるとともに、不本意な誤操作等による部品13の誤配置等を抑制することができたり、マウント位置情報を記憶する記憶装置の記憶容量を減らすことができたり、といった効果が得られる。なお、図13では、基板14を含む複数の基板が一体化された矩形状の原基板23に対して、部品13が実装される。部品13がマウント(実装)された後、基板14等は、原基板23から、分割ライン23aで切り離される。
【0029】
また、本実施形態にかかるパッド16A,16Bは、矩形状のパッド16の外縁に、二つの辺部(辺部17aと辺部18b、辺部17aと辺部18c、辺部19aと辺部20b、辺部19aと辺部20c)が直交した切欠21が設けられた構成と言うことができる。このような構成のパッド16A,16Bでは、切欠21をなす辺部(辺部17aと辺部18b、辺部17aと辺部18c、辺部19aと辺部20b、辺部19aと辺部20c)によって、領域P1,P2に配置された接合剤が移動するのを抑制することができる。
【0030】
また、本実施形態では、パッド16A,16Bおよび当該パッド16A,16Bに接合(実装)される部品13A1,13A2,13B1,13B2を、バッテリ9に電力を供給して充電する充電回路22(図5,6参照)の一部として構成することができる。そして、パッド16Aに部品13A1,13A2のうち一方(例えば部品13A1)が接合されるとともに、パッド16Bに部品13B1,13B2のうち一方(例えば部品13B1)が接合された場合には、充電回路22が急速充電回路として構成され、パッド16Aに部品13A1,13A2のうち他方(例えば部品13A2)が接合されるとともに、パッド16Bに部品13B1,13B2のうち他方(例えば部品13B2)が接合された場合には、充電回路22がより充電速度が遅い(フル充電に時間がかかる)通常充電回路として構成されることができる。なお、充電回路22の仕様に合わせて、バッテリ9の仕様を変更してもよい。
【0031】
さらに、図6に示すように、充電回路22の一部としてのパッド16A,16Bおよび当該パッド16A,16Bに接合(実装)される部品13A1,13A2,13B1,13B2を、電源電力供給用のコネクタ(例えばACアダプタ用コードのプラグを接続するコネクタ)13Dと、バッテリ9を接続するためのコネクタ13Eとの間で、基板14の外縁14cに近い位置(周縁部)に配置することができる。このような構成により、基板14上に充電回路22をより効率良く構成することができる。
【0032】
また、基板14上には、図14に示すようなパッド16Cを設けることができる。複数(図14〜16の例では四つ)のパッド16Cは、図15に示す部品13C1の電極13bに対応する領域P1と、図16に示す部品13C2に対応する領域P2と、を有している。そして、領域P2が、領域P1の相互に隣接した二つの辺部24a,24bから外側へ突出して、領域P1には、パッド16Cの外縁となる辺部24a〜24dが含まれ、領域P2については、パッド16Cの外縁となる辺部25a〜25dが含まれている。したがって、このパッド16Cでも、対応するいずれの部品13C1,13C2が接合された場合にも、接合剤の移動が抑制され、部品13の位置決め精度を向上できるとともに、部品13C1,13C2の接合不良(実装不良)を抑制することができる。
【0033】
また、図14〜16の例では、領域P1,P2ともに、四つの辺部24a〜24d,25a〜25dを有しているため、図7〜9の例ならびに図10〜12の例に比べて、接合剤の移動をより一層抑制しやすくなる。なお、図14のパッド16Cも、パッド16A,16Bと同様に、矩形状のパッド16の外縁に、二つの辺部(辺部24aと辺部25d、辺部24bと辺部25c)が直交した切欠21が設けられた構成と言うことができる。
【0034】
そして、図14〜16の例でも、パッド16Cに部品13C1が接合された場合の基板14上での当該部品13C1の中心位置Cと、パッド16Cに部品13C2が接合された場合の基板14上での当該部品13C2の中心位置Cとが一致している。よって、図14〜16の例でも、図7〜9の例、ならびに図10〜12の例の場合と同様に、部品13C1がパッド16Cに接合(実装)された際の中心位置Cと、部品13C2がパッド16Cに接合(実装)された際の中心位置Cとが一致したことによる上述した効果を得ることができる。
【0035】
また、本実施形態で得られる効果は、図15に示すような電極13bがリードを有する部品13C1であっても、得ることができる。そして、パッド16Cを、図15に示すような側面から突出したリードを有する部品13C1と、当該部品13C1とは異なるタイプの部品13C2とで共用することも可能である。
【0036】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明にかかる電子機器が、ノート型のパーソナルコンピュータとして実施された構成を例示したが、本発明にかかる電子機器は、上述した所謂ノート型のパーソナルコンピュータ以外の電子機器(例えば、所謂デスクトップ型のパーソナルコンピュータの本体部、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートブック、スマートフォン、携帯電話端末、表示装置、テレビジョン装置等)として実施することも可能である。
【0037】
また、電子機器や、筐体、基板アセンブリ、基板、部品(第一の部品、第二の部品)、電極、パッド、領域(第一の領域、第二の領域)、接合剤、辺部、外縁、切欠、充電回路(第一の充電回路、第二の充電回路)、コネクタ等のスペック(構造や、形状、材質、大きさ、長さ、幅、厚さ、数、配置、位置等)は、適宜変更して実施することができる。
【0038】
本発明の実施形態および変形例によれば、異なる部品を実装する際の実装の手間を減らしやすい電子機器および基板アセンブリを得ることができる。
【符号の説明】
【0039】
1…電子機器、2a…筐体、13A1,13B1,13C1…部品(第一の部品および第二の部品のうち一方)、13A2,13B2,13C2…部品(第一の部品および第二の部品のうち他方)、13D…(電源電力供給用の)コネクタ、13E…(バッテリを接続する)コネクタ、13b…電極、15…基板アセンブリ、16A,16B,16C…パッド、17a〜17d,18a〜18c,19a〜19d,20a〜20c,24a〜24d,25a〜25d…辺部、21…切欠、C…中心位置、P1…領域(第一の領域および第二の領域のうち一方)、P2…領域(第一の領域および第二の領域のうち他方)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に収容された基板と、
前記基板上に設けられ、第一の部品の電極が接合剤を介して接合される矩形状の第一の領域と、当該第一の領域から少なくとも部分的に突出して前記第一の部品とは電極の配置が異なる第二の部品の前記電極が接合剤を介して接合される矩形状の第二の領域と、を有した複数のパッドと、
複数の前記パッドのそれぞれの前記第一の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第一の部品、および複数の前記パッドのそれぞれの前記第二の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第二の部品、のうち一方と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記複数のパッドに前記接合剤を介して前記第一の部品が接合された場合の前記基板上での前記第一の部品の中心位置と、前記複数のパッドに前記接合剤を介して前記第二の部品が接合された場合の前記基板上での前記第二の部品の中心位置とが一致したことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第二の領域の少なくとも一部が前記第一の領域の一つの辺部から外側へ突出したことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記第二の領域が前記第一の領域の一つの辺部の中央部から外側へ突出したことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記第二の領域の一部が前記第一の領域の相互に隣接した二つの辺部から外側へ突出したことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項6】
前記パッドの外縁に、前記第一の領域の一つの辺部と前記第二の領域の一つの辺部とが直交した切欠が設けられたことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項7】
前記基板に、前記第一の部品および前記第二の部品のうち一方を含みバッテリに電力を充電する第一の充電回路、および前記第一の部品および前記第二の部品のうち他方を含み前記第一の充電回路より急速に前記バッテリに電力を充電する第二の充電回路のうち一方が、構成されたことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか一つに記載の電子機器。
【請求項8】
前記パッドが、前記基板に実装された前記電子機器に電力を供給する電源電力供給用のコネクタと、前記基板に実装された前記バッテリを接続するコネクタと、の間に配置されたことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体内に収容された基板と、
前記基板上に設けられ、第一の部品の電極が接合剤を介して接合される第一の領域と、当該第一の領域から少なくとも部分的に突出し第二の部品の電極が接合剤を介して接合される第二の領域と、を含むパッドと、
前記パッドの前記第一の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第一の部品、および前記複数のパッドの前記第二の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第二の部品、のうち一方と、
を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
基板と、
前記基板上に設けられ、第一の部品の電極が接合剤を介して接合される矩形状の第一の領域と、当該第一の領域から少なくとも部分的に突出して前記第一の部品とは電極の配置が異なる第二の部品の前記電極が接合剤を介して接合される矩形状の第二の領域と、を有した複数のパッドと、
複数の前記パッドのそれぞれの前記第一の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第一の部品、および複数の前記パッドのそれぞれの前記第二の領域に前記接合剤を介して接合された前記電極を有した前記第二の部品、のうち一方と、
を備えたことを特徴とする基板アセンブリ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2012−64720(P2012−64720A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−207029(P2010−207029)
【出願日】平成22年9月15日(2010.9.15)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】