説明

電子玩具及びその移動方法

【課題】本発明は、電子玩具及び移動方法に関する。
【解決手段】本発明に係る電子玩具は、一対のホイールと、前記一対のホイールを駆動することに用いられるモーターと、前記2つの角速度を検出し且つ前記一対のホイールの角速度の角速度差を計算する偏差検出モジュールと、前記偏差検出モジュールからの角速度差に基づいて、どのホイールが調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成する調整モジュールと、前記調整モジュールからの調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーターを駆動することにより、対応するホイールの角速度を調整する駆動モジュールと、を備える。又、本発明は、電子玩具の移動方法にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子玩具に関し、特に、電子玩具及びその移動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
知能電子玩具は、優れたインタラクティブ機能を有するので、使用者は好感を持っている。しかし、ホイールを有する知能電子玩具を平坦ではない道路上で移動させると、元の移動方向からだんだん逸脱する。例えば、一対のホイールを有する知能電子玩具が平坦ではない道路上で移動させると、前記一対のホイールが同じスピードで回転しないので、前記知能電子玩具の移動方向が改変される。使用者は、リモコンで前記知能電子玩具の移動方向を頻繁に変えなければ、前記知能電子玩具を目的地に順調に到着させることができない。従って、人々に操作の不便をもたらす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の第一の目的は、前記課題を解決する電子玩具を提供することである。
【0004】
本発明の第二の目的は、前記課題を解決する電子玩具の移動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記第一の目的を達成するため、本発明に係る電子玩具は、一対のホイールと、前記一対のホイールを駆動することに用いられるモーターと、前記一対のホイールの角速度を検出し且つ前記2つの角速度の角速度差を計算する偏差検出モジュールと、前記偏差検出モジュールからの角速度差に基づいて、どのホイールが調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成する調整モジュールと、前記調整モジュールからの調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーターを駆動することにより、対応するホイールの角速度を調整する駆動モジュールと、を備える。
【0006】
前記第二目的を達成するため、本発明に係る電子玩具の移動方法は、一対のホイールの角速度を検出し且つ前記2つの角速度の角速度差を計算するステップと、前記角速度差に基づいて、どのホイールが調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成するステップと、前記調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーターを駆動することにより、対応するホイールの角速度を調整するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る電子玩具は、移動過程でその移動方向をリアルタイムに自動的に調整することができるため、使用者が前記電子玩具の移動方向を頻繁的に変えなくても前記知能電子玩具を目的地に順調に到着させられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施形態に係わる電子玩具の構造を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる電子玩具の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係わる電子玩具の移動方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0010】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施形態に係る電子玩具10は、一対のホイール100と、スイッチモジュール200と、偏差検出モジュール300と、調整モジュール500と、駆動モジュール600と、一対のモーター700と、を備える。本実施形態において、前記電子玩具10は、玩具車である。
【0011】
前記一対のホイール100は、前記一対のモーター700の駆動によって回転することにより、前記電子玩具10を移動させる。
【0012】
前記スイッチモジュール200は、ユーザ入力に応答して、前記調整モジュール500をスタートオンまたはスタートオフする。前記スイッチモジュール200は、押圧可能なボタン(図示せず)である。前記電子玩具10の移動経路を調整する必要がない時、前記スイッチモジュール200は、ユーザ入力に応答して、前記調整モジュール500を非活動状態にする。これは、ユーザに活用面が広いオプションを提供する。
【0013】
前記電子玩具10が移動しているところ、前記偏差検出モジュール300は、前記一対のホイール100の角速度を検出して、該2つの角速度の角速度差を計算する。前記偏差検出モジュール300は、一対のホイール100の角速度を検出することに用いられる一対の角速度センサを備える。
【0014】
前記調整モジュール500は、前記偏差検出モジュール300からの角速度差に基づいて、どのホイール100が調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成する。例えば、1つのホイール100の角速度が他のホイール100の角速度より大きければ、前記調整モジュール500によって、速度が速いホイール100の角速度を小さくして速度の遅いホイールの角速度と一致させるか、又は速度が遅いホイール100の角速度を大きくして速度の速いホイールの角速度と一致させる。
【0015】
前記駆動モジュール600は、前記調整モジュール500からの調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーター700を駆動することにより、対応するホイール100の角速度を調整して、前記一対のホイール100の角速度差を補償する。その結果、前記電子玩具10は、平坦ではない道路で移動しても直線に沿って移動することができる。
【0016】
図3を参照すると、本発明の電子玩具10の移動方法は、ステップ300〜ステップ304を含む。ステップ300において、前記一対のホイール100の角速度を検出し且つ該2つの角速度の角速度差を計算する。ステップ302において、前記角速度差に基づいて、どのホイール100が調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成する。ステップ304において、前記調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーター700を駆動することにより、対応するホイール100の角速度を調整する。
【0017】
本発明に係る電子玩具は、移動過程でその移動方向をリアルタイムに自動的に調整することができるため、使用者が前記電子玩具の移動方向を頻繁に変えなくても前記知能電子玩具を目的地に順調に到着させられる。
【0018】
以上本発明を実施例に基づいて具体的に説明したが、本発明は、上述の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種種変更可能であることは勿論であって、本発明の保護範囲は、以下の特許請求の範囲から決まる。
【符号の説明】
【0019】
10 電子玩具
100 ホイール
200 スイッチモジュール
300 偏差検出モジュール
500 調整モジュール
600 駆動モジュール
700 モーター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対のホイールと、
前記一対のホイールを駆動することに用いられるモーターと、
を備える電子玩具であって、
前記一対のホイールの角速度を検出し且つ前記2つの角速度の角速度差を計算する偏差検出モジュールと、
前記偏差検出モジュールからの角速度差に基づいて、どのホイールが調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成する調整モジュールと、
前記調整モジュールからの調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーターを駆動することにより、対応するホイールの角速度を調整する駆動モジュールと、
を備えることを特徴とする電子玩具。
【請求項2】
前記偏差検出モジュールは、前記一対のホイールの角速度を検出することに用いられる角速度センサを備えることを特徴とする請求項1に記載の電子玩具。
【請求項3】
前記調整モジュールを制御するスイッチモジュールをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の電子玩具。
【請求項4】
前記スイッチモジュールは、ユーザ入力に応答して前記調整モジュールを制御することを特徴とする請求項3に記載の電子玩具。
【請求項5】
一対のホイールの角速度を検出し且つ前記2つの角速度の角速度差を計算するステップと、
前記角速度差に基づいて、どのホイールが調整される必要があるか及びその調整量を示す調整信号を生成するステップと、
前記調整信号に基づいて、パルス幅変調器で対応するモーターを駆動することにより、対応するホイールの角速度を調整するステップと、
を備えることを特徴とする電子玩具の移動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−119840(P2010−119840A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−258144(P2009−258144)
【出願日】平成21年11月11日(2009.11.11)
【出願人】(503023069)鴻富錦精密工業(深▲セン▼)有限公司 (399)
【出願人】(500080546)鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司 (1,018)
【Fターム(参考)】