説明

電子的支払システム

詳細な説明および図面は、クレジットネットワークを通して金融取引を実行するのに要求される金融データを持っている少なくとも1つの支払手段を備えるポイントオブセールデバイスを通して支払を行うシステムを記述し、示す。システムはまた、ポイントオブセールデバイスと支払手段とに対して、動作可能に接続可能なデータプロセッサを持っている少なくとも1つの移動体ワイヤレス手段も備える。支払手段から移動体ワイヤレス手段のデータプロセッサに対して金融データを送信するために、および、暗号化キーを復号するために、とともに、移動体ワイヤレス手段から、ポイントオブセールに命令を送信して支払を認証するために、少なくとも1つのアルゴリズムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書で開示し、説明し、特許請求する、システム、装置、および、方法は、電子的支払システムに一般的に関連する。より詳細には、新規で有用な支払システムは、支払手段自体を生産または使用する必要なく、ポイントオブセールデバイスを通して支払を行うために、支払手段から、移動体ワイヤレス手段の記憶媒体に対して、金融データを送信する方法を含む。電子的支払システムは、支払手段から、移動体ワイヤレス手段に対して、NFC可能な金融データを収集し、記憶し、復号化し、処理し、および、送信するために、そして、引き続いて、NFC可能なポイントオブセールデバイスを使用して、クレジットネットワークを通して、金融取引を実行するのに特に有用である。
【背景】
【0002】
クレジットカード、デビットカード、および、類似の支払手段の使用は、商品およびサービスの顧客購入のための、世界的に好まれる手段となっている。金融機関クレジットネットワークを通して、顧客購入を有効にするための、少なくとも1つの現在の構成は、購入のような金融取引に関係する単一の支払手段を使用しなければならないという制限がある。現在、消費者は、クレジットカードまたはデビットカードのようなプラスチックの支払手段を消費者所持して持っていなければならない。プラスチック支払手段は、磁気ストリップを含んでもよく、または、性質的に“非接触”であってもよい。いずれのケースにおいても、支払手段が発行される、人またはエンティティの個人的金融情報が、支払手段中に埋め込まれており、これを、ポイントオブセールデバイスが読み取って、金融取引を認証することができる。
【0003】
ポイントオブセールにおいて、カードリーダ、端末、または、類似のポイントオブセール支払デバイスが、一般的に提供され、消費者、または、支払手段のユーザに、支払手段をポイントオブセールデバイスにうまく“通す”ことを要求する。磁気ストリップを持っている支払手段に関して、経時により、および、繰り返しの使用により、支払手段上の磁気ストリップは劣化し、磁気ストリップに埋め込まれた金融データは、さまざまな原因によって、ポイントオブセールデバイスによって読取不可能になるかもしれない。磁気ストリップの劣化は、消費者が支払手段の本当の所有者であるかもしれないのに、支払の拒否をもたらすかもしれない。顧客の認証または有効性確認は、支払手段の磁気ストリップ中に埋め込まれた金融データおよび情報に制限されている。すなわち、支払手段を携帯する者はだれでも、購入を有効にできるかもしれない。個人識別番号の使用は、顧客の識別、または、顧客有効性確認のいずれの問題も解決しない。顧客認証は、紛失または盗難された支払手段、劣化した支払手段、あるいは、支払手段とポイントオブセール支払デバイスとの間の機能の損失の問題を克服できない。
【0004】
“非接触”支払手段に関連して、このような支払手段のプラスチック表現は、一般的に、メモリチップとアンテナを含む。クレジットカードメモリチップ中の情報を、本文書において、“金融データ”として呼び、セルラ電話機のような移動体ワイヤレス手段が、移動体ワイヤレス手段による使用のために、金融データをデコードしてもよいような方法で、エンコードされてもよい。一般的に言うと、金融データをデコードするプロセスは、復号化アルゴリズムにおいて使用された、計算メカニズム、アルゴリズム、および、復号化キーとともに行われてもよい。現在の周波数13.56メガヘルツにおける無線波を、“RFID周波数”として呼ぶこともあり、メモリチップ中にリサイジングされ、埋め込まれた金融データを読み取り可能にすることができる。
【0005】
メモリチップ中の金融データは、示したように、暗号化されていてもよく、復号化するために暗号化キーを要求してもよい。EMV(ユーロペイ(登録商標)、Master Card(登録商標)、およびVISA(登録商標))のようなクレジットカード業界のメンバーは、1つ以上の復号化キーを、選択され、認証された第三者、一般的に、ポイントオブセールデバイスに対して配布する。移動体ワイヤレス手段は、埋め込まれたメモリチップの内容を読み取るように可能にされてもよい。
【0006】
標準規格ISO7813は、支払手段に対する標準規格を規定する。このような情報は、支払手段のユーザに関する、他のデータおよび情報の中で、とりわけ、主アカウントホルダーの名称、主アカウント番号、国コード、支払命令の期限切れ日付、および、個人識別番号(“PIN”)を含んでもよい。本文書に記述したもののような、非接触集積回路デバイスは、“近接カード”、および/または、“スマートカード”として、呼ばれることが多い。用語“近接”は、非接触およびスマート支払手段が一般的に使用される近接フィールド通信(“NFC”)環境の現在の制限:より新しい技術では、その距離を増加させることを追求しているものの、目下、ポイントオブセールデバイスと、非接触支払手段もしくは移動体ワイヤレス手段との間の距離が、10センチメートルまたはこれ以下に制限されていることを指す。より現代的な近接カードはまた、近接カード標準規格である、ISO1443、および、関連する、近傍カード標準規格ISO15693によってカバーされてもよい。“非接触”支払手段は、“PIN”または署名を何ら要求せず、このことは、セキュリティについての問題を引き起こす。すなわち、紛失または盗難された支払手段が、有効性確認または認証なしで使用されるかもしれない。当業者が認識し、理解することになるように、NFC技術は、磁気フィールド誘導を通して通信し、ここで、少なくとも2つのループアンテナが、無線コアトランスフォーマーを効率的に形成している、互いの“近接フィールド”内に位置しており、これは、示したように、約2MHzの帯域幅とともに、13.56メガヘルツのISM帯域である、世界的に利用可能なライセンスされていない無線周波数内で動作する。
【0007】
暗号の分野において、暗号化は、“プレインテキスト”として呼ばれることの多い、情報を変換するプロセスであり、“サイファ”として呼ばれることが多い暗号化アルゴリズムを使用して、暗号化キーのような特別な知識を所有している何らかの者以外は、結果を読み取ることができないようにする。このプロセスの結果は、暗号化された情報であり、“サイファテキスト”として呼ばれることが多い。暗号化はまた、復号化のリバースプロセスを指す。当業者に知られているように、暗号化は、メッセージの機密性を保護してもよいが、メッセージの統合性および信頼性を保護するために、他の技術も依然として必要とされる。例えば、メッセージ認証コードまたはデジタル署名の有効性確認は、適切であるかもしれない。したがって、本文書の電子的支払システムの認証の観点に対する必要性がある。
【0008】
支払手段の使用が、クレジットカードネットワーク全体にわたって、ユビキタスになってきた一方で、機密性、有効性確認、および、認証は、技術の現在の状態の制限を残している。また、支払手段の紛失または盗難も、重要な問題のままである。支払手段から金融データを一時的に読み取り、取得し、収集する能力を持っている、セルラ電話機のような、移動体ワイヤレス手段の紛失は、あまり起こりやすくない。さらに、クレジットシステム内の記憶媒体と、移動体ワイヤレス手段内の記憶媒体との組み合わせを使用することで、移動体ワイヤレス手段内だけに存在する金融データの永続性の問題が制御されるかもしれない。
【0009】
したがって、クレジットネットワーク全体にわたって、金融データを収集し、受信し、記憶させ、処理および送信するだけでなく、支払手段上に存在する暗号化された金融データに関しても、収集し、受信し、記憶させ、処理および送信する、移動体ワイヤレス手段を提供できる、新規で有用な電子的支払システムに対する必要性が業界内に存在する。移動体ワイヤレス手段のユーザが、金融データを使用して、金融取引を完結できるようにするために、支払手段からのポイントオブセールデバイスに対する金融データを、移動体ワイヤレス手段のデータプロセッサを含む1つ以上の記憶媒体に対して、送信可能にする必要性がある。
【0010】
さらに、よく知られているクレジットおよび/またはデビットカードクレジットシステムは、決してペーパーレスではない。顧客不在(“CNP”)電子的電話認証の到来にもかかわらず、顧客の大多数は、領収書、または、同様の取引の紙による確認に署名することで、クレジットまたはデビットカードの形態の単一の支払手段を使用したクレジットネットワークを通しての金融取引を実行しており、あるいは、おそらくは、タッチスクリーンを介して単一の支払手段だけに対して課金されてもよい支払の量を示すことで、取引を実行している。取引の紙の確認は、収集され、照合されなければならない。本文書に開示し、説明し、特許請求する、装置、システム、方法は、クレジットネットワーク全体にわたって、紙の領収書を不要にし、即時の支払取引の将来を提案する。
【概要】
【0011】
本文書に開示し、説明し、特許請求する電子的支払システムは、移動体ワイヤレス手段中に収集され、記憶され、クレジットネットワークを通して金融取引を実行するのに使用される、支払手段上に埋め込まれた金融データを使用して、金融取引を実行するための装置、システム、および、方法を提供することによって、上記の需要に対処する。1つの観点では、商品またはサービスに対する支払のような金融取引が、NFC可能なポイントオブセールデバイスを通して取引されてもよい。支払手段中に埋め込まれたユーザ金融データを持つ、NFC可能な支払手段のような支払手段を使用する代わりに、ユーザ金融データは、移動体ワイヤレスセルラ電話機のような、移動体ワイヤレス手段中で、復号化され、収集され、記憶される。移動体ワイヤレス手段は、金融データを受信および記憶できるデータプロセッサを含み、クレジットネットワーク全体にわたって金融データを処理および送信できる。支払手段に埋め込まれた金融データの復号化は、暗号化キーの使用によって達成されてもよい。ユーザが、商品またはサービスの購入のような、金融取引を実行することを望むとき、ユーザは、支払手段をユーザの手に持っていることを要求されない。むしろ、移動体ワイヤレス手段のユーザは、移動体ワイヤレス手段を、ポイントオブセールデバイスに対する操作可能な近接位置に配置して、移動体ワイヤレス手段からポイントオブセールデバイスに対して、命令を送って、金融取引を認証する。
【0012】
特許請求された主題が、装置の構造、装置のエレメントの協働を含めた、全体として、結合されて、多数の予期されない利点と有用性をもたらすことが、当業者にとって明らかになるだろう。電子的支払システムの構造および、協働構造、そして、1つの観点では、NFC可能な支払システムは、以下の説明、描画図面、および、添付の特許請求の範囲を考慮して読むときに、当業者に対して明らかになるだろう。
【0013】
上記では、以下の詳細な説明をよりよく理解するため、また、技術に対する貢献をよりよく理解するために、本願のより重要な特徴を幅広い概要を示してきた。電子的支払システムは、以下の説明または描画図面においてもたらされる、構成の詳細や、コンポーネントの配置に対する応用に、制限されるものではなく、さまざまな方法で実現および実行される、他の実施形態も可能である。本開示で用いた専門語と用語法は、説明の目的のためのものであり、したがって、制限としてみなされるべきでない。当業者が理解することになるように、本開示が容易に基づいている概念を、他の構造、方法、および、システムを設計するための基礎として使用してもよい。特許請求の範囲は、したがって、均等物の構成を含む。さらに、本開示に関係する要約書は、特許請求の範囲によって分析される、電子的支払システムを規定することを意図しておらず、また、特許請求の範囲を制限することを意図していない。支払システムの新規な特徴は、図面に伴う説明とともに考慮した際に、同じ参照番号は、同じ部分を示す図面に伴う記述から最もよく理解される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、移動体ワイヤレス通信システムおよびクレジットシステムを通して使用する電子的支払システムのダイアグラム図である。
【図2】図2は、移動体ワイヤレス通信手段のコンピュータ処理システムのダイアグラム図である。
【図3A】図3Aは、電子的支払システムの使用方法の1つの観点を図示したフローチャートである。
【図3B】図3Bは、電子的支払システムの使用方法の別の観点を図示したフローチャートである。
【図4】図4は、電子的支払システムの使用方法のさらに別の観点を図示するフローチャートである。
【0015】
描画図面中の数字の指示が、“a,b”のような小文字を含む限り、このような指示は、複数の参照を含み、“a−n”のような、小文字の“n”は、その参照番号と添字により指示されるエレメントの繰り返しの数を表すことを意図する。
【発明の詳細な説明】
【0016】
定義
本文書において使用される用語“可能な”は、例えば、ソフトウェアがキーボードを可能にするという意味で、動作させることを意味する。本文書の文脈において、したがって、用語“NFC可能な”は、装置、デバイス、および/または、システムが、近接フィールド通信(“NFC”)技術を使用して動作させられることを意味する。
【0017】
金融データを、1つのオブジェクトから別のオブジェクトに対して転送するステップ中での用語“転送”は、少なくとも(a)1つの排他的でない例として、支払手段のような、オブジェクトから、金融データを読み取り、収集し、処理することと、(b)別の排他的でない例として、セルラ電話機もしくはセルフォンのような移動体ワイヤレス手段における、別の排他的でない例として、記憶媒体のような別のオブジェクト中に金融データを送信し、エクスポートし、再使用のために記憶させることを意味する。
【0018】
用語“有効性確認する”、または、“有効性確認している”は、支払手段の期限切れ日付を確認することと、支払手段期限切れ日付を支払日時に比較することと、支払手段の所有者の識別子を、移動体ワイヤレス手段の所有者および/またはユーザの識別子と比較することと、類似の有効性確認ステップとのような、支払手段からデータプロセッサの記憶媒体に対して、送信された金融データを、少なくとも確認することを意味する。
【0019】
本文書において使用するように、用語“移動体ワイヤレス通信手段”と、“ポータブルワイヤレス通信手段”とは、ワイヤレス通信システムで使用される少なくともワイヤレス通信手段を意味し、これは、一般的に、赤外線光および無線信号を使用して、ケーブルなしで、システム全体にわたって、少なくとも電磁気信号を送受信するように適合されている有効に接続された通信デバイスの配列を含み、また、何らかの形態のワイヤというよりはむしろ、電磁気波が、通信パスのすべてもしくは一部を通して信号を伝送する電気通信システムも含む。移動体ワイヤレス通信手段はまた、グローバルポジショニングシステム(GPS)、ガリレオ、GLONASS、NAVSTAR、GNSS、これらのシステムの組み合わせからの衛星を使用するシステム、あるいは、(衛星ポジショニングシステム(SPS)として、一般的に、本文書において集合的に呼ぶ)引き続き開発されている何らかの衛星ポジショニングシステムの一部である衛星を含む、衛星からの信号を送受信してもよい。本文書で使用されているように、SPSはまた、擬似衛星(擬似の衛星)システムもまた含む。
【0020】
用語“手段”は、語“移動体ワイヤレス通信”手段との組み合わせで、少なくともセルラ電話機およびページャー、衛星電話機、2方向ページャー、ワイヤレス能力を有するパーソナルデジタルアシスタント(“PDA”)、ワイヤレス能力を有するポータブルコンピュータ、ホームエンターテイメントシステム制御ボックス、ワイヤレスローカルエリアネットワーク、および、時分割多元接続(“TDMA”)、コード分割多元接続(“CDMA”)、移動体のためのグローバルシステム(“GSM(登録商標)”)、を含む、パーソナル通信サービスデバイス(“PCS”)の1つ以上の変種であってもよい、送信能力を有する他の何らかのタイプのワイヤレスデバイス、非音声通信装置、および、とりわけ、テキスト送信装置を意味し、これらを含んでいる。
【0021】
用語“ポイントオブセールデバイス”は、ピアツーピア近接フィールド通信デバイスからなる少なくとも端末または他のデバイスを意味し、とりわけ、標準規格ISO 14443に準拠している非接触カード、および、ISO 18092に準拠しているFeliCaカードに少なくともしたがっている。したがって、ポイントオブセールデバイスは、(タッチスクリーンを含んでもよい)クレジットカードおよびデビットカードリーダだけではなく、とりわけ、自動預金支払機(“ATM”)もまた含む。
【0022】
“クレジットネットワーク”は、金融手段と、マーチャントと、公的ユーザとが接続可能である、国内の、および/または、世界規模のシステムを意味する。クレジットネットワークは、主に、支払手段とともに使用するために設計された。支払手段は、ユーザまたは顧客が、例えば、顧客の認証と、金融機関による取引の認可および/または承認とに引き続いて、ほぼリアルタイムで、クレジットまたはデビットカードを使用して、商品またはサービスを購入することを可能にする。ユーザ、または、顧客(本文書において、“ユーザ”または“顧客”)は、銀行のような金融機関であることが多いクレジットプロバイダによってアカウントが認可された後で、クレジットまたはデビットカードのような支払手段を発行され、これとともに、ユーザは、クレジットを受け入れるマーチャントから、最大、予め確立された限度まで、購入を行うことができる。さらに、“カード関係付け”は、クレジットネットワークに含まれることが多く、とりわけ、金融機関と、発行者との間の、認証および資金付け取引のためのゲートウェイとして動作する、VISA(登録商標)およびMaster Card(登録商標)を含み、発行者は、カード所有者にクレジット/デビットカードを発行した金融機関または他の組織である。
【0023】
用語“金融データ”および“金融情報”は、金銭の問題に関連する何らかのおよびすべての経済的データを意味する。金融データは、個人的および/または商業的なものであってもよい。金融データおよび情報は、金銭、バンキング、クレジット、投機、および、資産の管理に関連している。したがって、用語金融データは、少なくともユーザ金融データを含み、これは、これらに制限されるわけではないが、主アカウント所有者、主アカウント所有者に関係する主アカウント番号、国コード、期限切れ日付、および、個人識別番号を含む。
【0024】
用語“金融取引”は、支払手段中に起源を持つ金融データを使用して、クレジットネットワークを通して購入を実行する際に、金融データおよび金融情報を少なくとも使用することを意味する。
【0025】
用語“支払手段”は、少なくとも、クレジットカード、デビットカード、“非接触”カード、デビットライン、デビットクーポン、および、現金均等物を意味する。
【0026】
記述
図1−4に図示するように、支払システムは、その最も広い文脈において、支払手段自体を生産または使用する必要なく、ポイントオブセールデバイスを通して支払を行うために、支払手段から、移動体ワイヤレス手段の記憶媒体に対して、クレジットネットワークを通して、支払を行うのに要求される金融データを転送する、支払システムが提供される。本文書に示したように、支払手段およびポイントオブセールデバイスの両方が、NFC可能にされていてもよい。しかしながら、NFC可能にすることは、本文書の装置、システム、または、方法を制限するものではない。当業者が理解することになるように、NFC技術に類似した、または、NFC技術と同等の、将来のシステムを使用して、クレジットシステムを通して、移動体ワイヤレス手段から支払を行ってもよい。
【0027】
したがって、支払システムは、ポイントオブセールデバイスを含む。支払手段中に埋め込まれたユーザ金融データを持っている、NFC可能な支払手段のような支払手段を使用する代わりに、ユーザ金融データは、移動体ワイヤレスセルラ電話機のような、移動体ワイヤレス手段中で復号され、収集され、および、記憶される。移動体ワイヤレス手段は、クレジットネットワークにわたって、金融データを受信して、記憶させることができ、金融データを処理して、送信することができる、データプロセッサを含む。支払手段中に埋め込まれた金融データの復号化は、暗号化キーの使用によって、達成される。ユーザが、商品またはサービスの購入のような金融取引を行うことを望むとき、ユーザは、支払手段をユーザの手に持っている必要がない。むしろ、移動体ワイヤレス手段のユーザは、移動体ワイヤレス手段を、ポイントオブセールデバイスに対する操作可能な近接位置に配置して、移動体ワイヤレス手段から、ポイントオブセールデバイスに命令を送って、金融取引を認証する。
【0028】
より詳細には、本文書において説明し、特許請求した、電子的支払システム10の少なくとも1つの観点において、ポイントオブセールデバイス12が提供される。ポータブル、または、移動体ワイヤレス手段14もまた、概念的に、図によって、図1に図示したように提供される。移動体ワイヤレス手段は、セルラ電話機、時分割多元接続(“TDMA”)、コード分割多元接続(“CDMA”)、移動体のためのグローバルシステム(“GSM”)、を含む、パーソナル通信サービスデバイス(“PCS”)を提供する通信装置、非音声通信装置、テキスト送信装置、衛星電話機、2方向ページャー、パーソナルデジタルアシスタント、ポータブルワイヤレスコンピュータ、および、とりわけ、金融取引を実現するように特に設計されたワイヤレス手段からなる移動体ワイヤレス手段のグループから選択される。
【0029】
図1−2の間の相互参照によって図示されるように、電子的支払システム10は、少なくとも1つのコンピュータ処理システム16を含む。示したように、コンピュータ処理システム16は、移動体ワイヤレス通信手段14に対して、有効に接続されている。1つの観点では、コンピュータ処理システム16は、移動体ワイヤレス手段14中に収納されている。コンピュータ処理システム16は、1つ以上の支払手段18a−bに関連して、金融データを送受信するように適合されている。図1に示したように、動作において、顧客、金融機関、および/または、カード関係付けに関連する、他の何らかのデータとともに、任意のおよびすべてのデータが、1つ以上の支払手段18a−b中に電子的に埋め込まれてもよく、または、1つ以上の支払手段18a−b上に電子的ではなく埋め込まれて、移動体ワイヤレス手段14のコンピュータ処理システム16中に記憶されて、本文書でさらに記述するように、使用するために記憶されてもよい。
【0030】
移動体ワイヤレス手段14のコンピュータ処理システム16は、図2のブロック図中で、排他的でない例において図示したように、データ処理システムを含む。示したように、データ処理システムは、移動体ワイヤレス手段14が、データプロセッサ20、メモリ22、バス24によって接続されているデータプロセッサおよびメモリを含むポイントオブセールデバイス12に対して、データおよび情報を、受信し、処理し、記憶し、送信できるようにする、さまざまなコンポーネントを含んでもよい。メモリは、比較的高速の、機械読取可能媒体であり、DRAM、SRAMのような揮発性メモリ、とともに、ROM、FLASH、EPROM、EEPROM、および、バブルメモリのような不揮発性メモリを含む。さらに、バス24に接続可能であるのは、オプション的な2次記憶26、外部記憶28、移動体ワイヤレス手段14に搭載されていてもよいモニタのような出力デバイス、および、オプション的な構成では、キーボード32、とともに、マウス34のような入力デバイス、および、おそらくは、プリンタ36でさえある。2次記憶26は、ハードディスクドライブ、磁気drum、および、バブルメモリのような機械読取可能媒体を含んでもよい。外部記憶28は、フロッピー(登録商標)ディスク、リムーバブルハードドライブ、磁気テープ、CD−ROM、および、通信ラインを介して接続された、他のコンピュータさえも含んでもよい。2次記憶26と、外部記憶28との間の区別は、主に、本発明を説明する際の利便性のためのものである。このように、当業者は、コンポーネントの間に、本質的な機能的オーバーラップがあることを理解するだろう。メモリ22、2次記憶26、外部記憶28のようなソフトウェア記憶媒体中に、コンピュータソフトウェアおよびユーザプログラムが記憶されることができる。コンピュータソフトウェアの実行可能なバージョンは、不揮発性メモリのような記憶媒体から読み取ることができ、直接、揮発性メモリ中へと、実行のためにロードされることができ、不揮発性メモリから直接実行されることができ、あるいは、実行のために揮発性メモリへとロードされる前に2次記憶26上に記憶されることができる。
【0031】
さらに、当業者は、本文書に記述した本発明の観点に関連して説明した、さまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または、これらの組み合わせとして実現されてもよいことを理解するだろう。このハードウェアとソフトウェアの相互交換可能性を明確に説明するために、一般的に、さまざまな例示的な構成部品、ブロック、モジュール、回路、およびステップを、これらの機能に関して上に説明した。このような機能がハードウェアとして、またはソフトウェアとして実現されるかどうかは、特定の応用と、全体のシステムに課される設計制約とに依拠する。当業者はそれぞれの特定の応用に対して異なる方法で、説明した機能を実現してもよいが、このような実現決定は、本開示の範囲から逸脱するものとして解釈すべきでない。
【0032】
本文書で説明する観点に関連して説明する、さまざまな例示的な論理ブロック、モジュール、および、回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成部品、あるいは、ここで説明する機能を実現するように設計されているこれらの任意の組み合わせとともに、実現、または、実行してもよい。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサであってもよいが、代わりに、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、または、状態機械であってもよい。プロセッサはまた、排他的でない例として、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携した1つ以上のマイクロプロセッサ、または、他の何らかのこのような構成のような、計算デバイスの組み合わせとして実現されてもよい。
【0033】
移動体ワイヤレス手段14のコンピュータ処理システム16は、近接フィールド通信システム、または、類似の技術の使用によって、ポイントオブセールデバイス12と通信できる。動作において、ユーザは、移動体ワイヤレス手段14を、ポイントオブセールデバイス12の近接位置に持ってきて、信号および情報を送信するためのキー、または、他の手段を使用して、1つ以上の近接フィールド通信システムを使用して、ポイントオブセールデバイス12に対して金融データに関係する命令を送信する。代わりに、本文書に記述するように、1つ以上の支払手段18a−bから、コンピュータ処理システム16aの記憶媒体に対して、および/または、コンピュータ処理システム16nに対して、1つ以上の支払手段18a−b中に埋め込まれた金融データが転送され、コンピュータ処理システム16nは、1つの制限的でない例として、図1に図示するように、ワイヤレス通信システム40全体を通してだけでなく、クレジットネットワーク42全体を通しても、金融取引を実行する際に使用するために、ワイヤレス通信センター38に位置している。
【0034】
“近接フィールド通信”(NFC)システムは、周知になってきており、NFCシステムに対する標準規格が批准されてきた。標準規格にしたがって、NFCシステムは、約10cmだけの範囲に制限されており、13.56MHzのキャリア周波数を使用して、424キロビット毎秒のビット転送レートが可能である。新しいNFC標準規格が基づいている、無線周波数識別(RFID)システムと同様に、NFCデバイスに対して企図される原則的機能は、それらに対してパッシブモードで応答指令信号を送る能力と、パッシブモードにおいて、それらは何の電力も消費せず、他のワイヤレス通信と干渉しないような方法であって、また、このような応答指令信号がいつ行われたとしても、他のこのようなワイヤレス通信からの干渉を最小化させ、回避するような方法で、急速に、信頼可能に戻される一意的なコードを持つ能力である。NFCシステムは、スペクトルの無線周波数部分中で、誘導電磁気結合によって、情報を送信する。NFC標準規格はまた、ほぼ即座のピアツーピアネットワークセットアップを可能にするソフトウェアも提供する。NFCデバイスは、このようにして、効率的に互いを探索し、互いの間で通信リンクを確立する。このことは、例えば、ブルートゥース可能なデバイスに対して対照的であり、ブルートゥース可能なデバイスは、短距離ピアツーピア通信に対して意図されていながら、NFCシステムでは不要な、複雑で、拡張された、大規模なデバイス構成を確立する、セットアップ手続を持つ。このネットワーキング機能はまた、RFIDシステムに対しても対照的であり、RFIDシステムは、マスター/スレーブ関係においてセットアップされ、ここでは、通常はパッシブチップまたはトランスポンダが、約2から5メートルの範囲を持っている、比較的高電力な読取デバイスによって読み取られる。NFCシステムはまた、いわゆる、WiFiシステムとして呼ばれるような、一般的にアクセスハブを要求する、他のタイプの周知のワイヤレス通信システムからも異なっている。さらに、デバイスがオフされており、何の電力も消費していないときであっても、識別データが送られることができるように、NFCデバイスは、アクティブモードまたはパッシブモードにセットされることができる。アクティブモードにあるときであっても、NFCデバイスの範囲は、非常に小さいため、かなり低い電力しか消費されない。したがって、NFCデバイスは、幅広いさまざまなアプリケーションに対して、単一のチップ中で、実現されており、本文書で記述した、電子的支払システム10に関係して使用するのに適している。
【0035】
図1に図示したように、ポイントオブセールデバイス12は、移動体ワイヤレス手段14に対して、必要に応じて、有効に接続可能である。ポイントオブセールデバイス12は、支払データを受信して、処理するように適合されている。より詳細には、ポイントオブセールデバイスは、クレジットネットワーク42全体にわたって、支払データを受信し、処理するように適合されており、クレジットネットワーク42に対して、ポイントオブセールデバイス12を有効に接続可能である。
【0036】
電子的支払システム10の方法の観点は、図3A−3B中で図示されている、フローチャートによって要約される。方法のステップは、以下のようである。上に示したように、暗号化キーで、支払手段を読み取るように要求されてもよい。電子的支払システムの1つの観点では、暗号化キーは、移動体ワイヤレス手段14のデータプロセッサ20中に記憶されてもよい。しかしながら、セキュリティの理由のため、暗号化キーは、移動体ワイヤレス手段14上に一時的にだけ記憶されてもよい。したがって、別の観点では、移動体ワイヤレス手段14は、移動体ワイヤレス通信システム40に関係するリモートサーバから、または、クレジットネットワーク42から、一般的に無線アクセスを使用して、暗号化キーを取得してもよい。金融取引が完了された後で、移動体ワイヤレス手段は、支払手段18の、および、金融取引のセキュリティを強化するために、暗号化キーを消去または破棄する。
【0037】
したがって、図3Aに示したように、ステップS300において、ユーザは、支払手段18を読み取るために、暗号化キーを使用する。暗号化キーは、移動体ワイヤレス手段14上にローカルに記憶されている。図3Aは、移動体ワイヤレス手段14が、支払手段18から金融データを読み取ること、または、収集することを示すループを図示する。ステップS302において、支払手段18が、操作可能な近接位置、現在は、1から10センチメートルの間、に配置されるとき、支払手段18に埋め込まれた金融データは、収集され(読み取られ)、移動体ワイヤレス手段14のデータプロセッサ20中に記憶される。ステップS304において、移動体ワイヤレス手段14は、支払手段18を、うまく読み取った。したがって、ステップS306において、支払手段18の金融データは、有効性確認され、記憶されるように準備される。
【0038】
代わりに、図3Bに示したように、暗号化キーは、移動体ワイヤレス手段14の外部にあるリモートサーバから取得されてもよい。したがって、図3Bに示すように、ステップS308において、暗号化キーは、リモートサーバ44中に位置しており、または、記憶されていてもよい。暗号化キーは、ワイヤレス通信システム40全体を通して、移動体ワイヤレス手段14に対して送信されてもよく、したがって、金融データが、移動体ワイヤレス手段14から読み込まれることができるようにしており、または、移動体ワイヤレス手段14中に記憶されることができるようにしている。再び、ステップS310に示すように、移動体ワイヤレス手段14は、互いに操作可能な近接位置に配置されるときに、支払手段18から金融データを読み出すことができる。ステップS312において、カードがうまく読み取られ、および、ステップS314において、カードコンテンツは、移動体ワイヤレス手段中で、有効性確認され、保存されるように準備される。
【0039】
電子的支払システム10の別の観点を、図4のフローチャート400によって図示した。図4は、移動体ワイヤレス手段14が、支払手段18から金融データを読み取り、収集した後のステップを図示する。ステップS402において、支払手段18、または、カードコンテンツが、移動体ワイヤレス手段14中にうまく記憶された。ステップS404において、金融データの有効性確認が実行される。有効性確認は、支払手段の期限切れ日付のような金融データの1つ以上のパラメータを確認することや、期限切れ日付とその金融データを使用して行われることになる提案された金融取引の日付との比較や、支払手段が発行された人の名前と移動体ワイヤレス手段の所有者の名前との確認や、および/または、支払手段に割り当てられたカード番号が、有効であり続けていることの照合を含む。有効性確認の後で、図4のステップS404に示したように、支払手段18に関係する金融データの第1のオプション的なさらなる有効性確認が、ステップS404において強調したように、移動体ワイヤレス手段14の外部にあるサーバ44bを使用することにより可能である。このオプションの利点は、詐欺行為がないことを確認するために、盗難された支払手段または他のリソースの登録に対して、チェックすることであるかもしれない。次に、第2のオプション的ステップS406は、移動体ワイヤレス手段が紛失または盗難されたケースにおいて、サーバ44c上に金融データを登録することである。登録データは、移動体ワイヤレス手段14上に記憶されている支払手段18からの金融データをディセーブルするために使用されてもよい。代わりに、有効性確認サーバ44cおよび登録サーバ44cは、単一のサーバであってもよい。ステップS408において示したように、支払手段18の金融データは、移動体ワイヤレス手段14中に記憶され、支払手段18がなくても、移動体ワイヤレス手段14が、ポイントオブセールデバイス12を使用して、クレジットネットワーク42を通して、金融取引を実行することができるようにする。
【0040】
本文書において特許請求されたエレメントおよびステップは、記述の理解を助けるものとしてのみ列挙してきた。この列挙は、特許請求の範囲におけるエレメントおよびステップの順序付けを示すことを意図しておらず、および、意図しているとして考慮すべきでない。さらに、図面1から4中に示した電子的支払システムは、排他的であることを意図しておらず、開示された実施形態の単に例示的なものである、支払システムの少なくとも1つの観点を示す。方法ステップは、支払システムの範囲から逸脱することなく、シーケンス的に相互交換されてもよい。さらに、特許請求の範囲における、機能的クローズ(means-plus-function clauses)は、構造的均等物だけでなく、同等な構造もまた含む、記載された機能を実行するとして記述される構造をカバーすることを意図している。同様に、NFCデバイス、および、技術とともに使用するとして、システム、装置、および、方法を提供したが、これは、NFC可能な支払システムの、将来の使用の制限するものではなく、むしろ、経時的に変化するかもしれない、電子的支払を行うためのNFC技術の現在のユビキタスな性質の認識の下でのものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
NFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法において、
金融データを有している、NFC可能な支払手段を取得することと、
前記金融データを受け取って、記憶して、処理して、クレジットネットワークを通して前記金融データを送信できる、データプロセッサを有している移動体ワイヤレス手段を選択することと、
暗号化された金融データに暗号化キーを適用することと、
前記NFC可能な支払手段からのNFC可能な金融データを、前記データプロセッサの記憶媒体に対して送信することと、
前記金融データに応答して、金融取引を完結させるように適合されている、NFC可能なポイントオブセールデバイスを識別することと、
前記NFC可能なポイントオブセールデバイスにより操作可能な近接位置に、前記移動体ワイヤレス手段を配置することと、
前記金融取引を認証する命令を、前記移動体ワイヤレス手段から、前記NFC可能なポイントオブセールデバイスに送ることと
を含む、NFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項2】
前記NFC可能な支払手段からのNFC可能な金融データを、前記データプロセッサの記憶媒体に対して送信するステップは、少なくとも
a)主アカウント所有者の名前を送信するサブステップと、
b)前記主アカウント所有者に関係する主アカウント番号を送信するサブステップと、
c)国コードを送信するサブステップと、
d)期限切れ日付を送信するサブステップと、
e)個人識別番号を送信するサブステップと、
を含む、請求項1記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項3】
前記移動体ワイヤレス手段を選択するステップは、移動体ワイヤレス通信手段を選択するサブステップを含む、請求項1記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項4】
前記移動体ワイヤレス通信手段を選択するサブステップは、セルラ電話機を選択するサブステップを含む、請求項3記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項5】
前記金融データを受け取って、記憶できるデータプロセッサを有している移動体ワイヤレス手段を選択し、クレジットネットワークを通して、前記金融データを処理および送信するステップは、移動体ワイヤレス通信システムを通して、前記金融データを送信するサブステップをさらに含む、請求項4記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項6】
前記暗号化された金融データに暗号化キーを適用するステップは、
(a)前記データプロセッサ中に、一時的に記憶するために前記暗号化キーを取得することと、
(b)サーバの記憶媒体から、一時的に記憶するための前記暗号化キーを取得することと
のサブステップを含む、請求項1記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項7】
前記NFC可能な支払手段から、前記データプロセッサの記憶媒体に送信される前記金融情報を有効性確認するステップをさらに含む、請求項1記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項8】
前記移動体ワイヤレス手段からの命令を、前記NFC可能なポイントオブセールデバイスに送って、前記金融取引を認証させるステップは、移動体ワイヤレス通信システムを通して、前記命令を送るサブステップをさらに含む、請求項1記載のNFC可能なポイントオブセールデバイスを通して金融取引を実行する方法。
【請求項9】
ポイントオブセールデバイスを通して支払を行うためのシステムにおいて、
クレジットネットワークを通して、金融取引を実行するように要求される金融データを有している支払手段と、
前記ポイントオブセールデバイスに対して、および、前記支払手段に対して、動作可能に接続可能なデータプロセッサを有している移動体ワイヤレス手段と、
前記支払手段からの金融データを、前記移動体ワイヤレス手段のデータプロセッサに送信するための第1のアルゴリズムと、
前記移動体ワイヤレス手段からの命令を、前記ポイントオブセールデバイスに送って、前記支払を認証するための第2のアルゴリズムと
を具備する、ポイントオブセールデバイスを通して支払を行うためのシステム。
【請求項10】
前記支払手段は、NFC可能な金融データを備える、請求項9記載のポイントオブセールデバイスを通して支払を行うためのシステム。
【請求項11】
前記支払手段は、金融取引を認証するために、前記ポイントオブセールデバイスと通信するように適合されている少なくとも1つの集積回路を備える、請求項9記載のポイントオブセールデバイスを通して支払を行うためのシステム。
【請求項12】
前記支払手段は、前記支払手段上の記憶媒体に埋め込まれている金融データを備える、請求項11記載のポイントオブセールデバイスを通して支払を行うためのシステム。
【請求項13】
支払システムにおいて、
移動体ワイヤレス通信システムを通して通信する手段と、
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して通信する手段に動作可能に接続可能な、前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段と、
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段に動作可能に接続可能な、クレジットネットワークを通して支払を有効にするための手段と、
前記支払取引を実行するための手段と
を具備する支払システム。
【請求項14】
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して通信する手段は、移動体ワイヤレス通信手段を備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項15】
前記移動体ワイヤレス通信手段は、少なくともセルラ電話機を備える、請求項14記載の支払システム。
【請求項16】
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段は、前記移動体ワイヤレス通信システムを通して通信する手段中に収納されているデータプロセッサを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項17】
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段は、前記移動体ワイヤレス通信システムを通して通信する手段に動作可能に接続可能なサーバ中に収納されているデータプロセッサを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項18】
前記クレジットネットワークを通して支払を有効にするための手段は、ポイントオブセールデバイスを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項19】
前記クレジットネットワークを通して支払を有効にするための手段は、NFC可能なポイントオブセールデバイスを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項20】
前記クレジットネットワークを通して支払を有効にするための手段は、支払手段中と、前記移動体ワイヤレス通信システムを通して通信する手段中とに記憶されている金融データを復号するための暗号化キーを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項21】
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段は、データプロセッサを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項22】
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段に動作可能に接続可能な、クレジットネットワークを通して支払を有効にするための手段は、ポイントオブセールデバイスを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項23】
前記移動体ワイヤレス通信システムを通して、金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段に動作可能に接続可能な、クレジットネットワークを通して支払を有効にするための手段は、前記金融データを収集し、記憶し、処理し、送信するための手段中の記憶媒体を備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項24】
前記支払取引を実行するための手段は、前記移動体ワイヤレス手段から、前記NFC可能なポイントオブセールデバイスに命令を送って、前記金融取引を認証するためのアルゴリズムを備える、請求項13記載の支払システム。
【請求項25】
クレジットネットワークを通して金融取引を実行するための機械読取可能フォーマットでエンコードされているコンピュータソフトウェアを備える記憶媒体において、
前記コンピュータソフトウェアは、
a)少なくとも支払手段からの金融データを受け取らせ、記憶させるための1組のコンピュータ命令と、
b)前記金融データを処理させ、前記クレジットネットワークを通して送信させるための1組のコンピュータ命令と、
c)暗号化された金融データを処理させるための1組のコンピュータ命令と
を有する、クレジットネットワークを通して金融取引を実行するための機械読取可能フォーマットでエンコードされているコンピュータソフトウェアを備える記憶媒体。
【請求項26】
前記少なくとも支払手段からの金融データを受け取らせ、記憶させるためのコンピュータ命令は、移動体ワイヤレス手段中に存在する、請求項25記載のクレジットネットワークを通して金融取引を実行するための機械読取可能フォーマットでエンコードされているコンピュータソフトウェアを備える記憶媒体。
【請求項27】
前記金融データを処理させ、前記クレジットネットワークを通して送信させるためのコンピュータ命令は、移動体ワイヤレス手段中に存在する、請求項25記載のクレジットネットワークを通して金融取引を実行するための機械読取可能フォーマットでエンコードされているコンピュータソフトウェアを備える記憶媒体。
【請求項28】
前記暗号化された金融データを処理させるためのコンピュータ命令は、移動体ワイヤレス手段中と、ポイントオブセールデバイス中とに存在する、請求項25記載のクレジットネットワークを通して金融取引を実行するための機械読取可能フォーマットでエンコードされているコンピュータソフトウェアを備える記憶媒体。
【請求項29】
クレジットネットワークを通して金融取引を行うための装置において、
支払手段から収集された金融データを、受け取って、記憶して、処理して、復号化して、送信できる、データプロセッサを有している移動体ワイヤレス通信手段と、
前記移動体ワイヤレス通信手段に対して転送可能な、支払手段中に記憶されている金融データを有している1つ以上の支払手段と、
前記クレジットネットワークを通して前記金融データを受け取って、送信するためのポイントオブセールデバイスと、
前記金融データを使用して、前記金融取引を完了させる、前記データプロセッサ中に記憶されている1つ以上のアルゴリズムと
を具備するクレジットネットワークを通して金融取引を行うための装置。
【請求項30】
前記金融取引を認証するための手段をさらに具備する、請求項29記載のクレジットネットワークを通して金融取引を行うための装置。
【請求項31】
クレジットネットワークを通して支払を行う方法において、
A)データプロセッサを有している移動体ワイヤレス通信手段を選択することと、
B)金融データを、受け取って、記憶して、処理して、復号化して、送信するための1つ以上のアルゴリズムを、前記データプロセッサ中にインストールすることと、
C)前記1つ以上のアルゴリズムを使用して、前記データプロセッサ中で、支払手段からの金融データを、収集して、記憶して、処理して、復号化することと、
D)ポイントオブセールデバイスに対する操作可能な近接位置に、前記移動体ワイヤレス通信手段を配置することと、
E)前記ポイントオブセールデバイスに対して、前記移動体ワイヤレス通信手段からの命令を送って、前記金融取引を認証させることと
F)ステップA)からE)を繰り返すことと
を具備する、クレジットネットワークを通して支払を行う方法。
【請求項32】
前記データプロセッサを有している移動体ワイヤレス通信手段を選択するステップは、移動体ワイヤレスセルラ電話機を選択するサブステップを含む、請求項31記載のクレジットネットワークを通して支払を行う方法。
【請求項33】
前記金融データを、受け取って、記憶して、処理して、復号化して、送信するための1つ以上のアルゴリズムを、前記データプロセッサ中にインストールするステップは、
1)前記移動体ワイヤレス通信手段において、読取メカニズムへと、前記支払手段を挿入するサブステップと、
2)前記支払手段を、前記移動体ワイヤレス通信手段に対して十分な近接位置に配置して、前記支払手段からの金融データを収集し、前記データプロセッサ中に前記金融データを記憶させるための1つ以上のアルゴリズムをイネーブルするサブステップと
を含む、請求項31記載のクレジットネットワークを通して支払を行う方法。
【請求項34】
前記ポイントオブセールデバイスに対する操作可能な近接位置に、前記移動体ワイヤレス通信手段を配置するステップは、
1)NFC可能な移動体ワイヤレス手段を提供するサブステップと、
2)NFC可能なポイントオブセールデバイスを提供するサブステップと、
3)NFC可能な支払手段を提供するサブステップと
を含む、請求項31記載のクレジットネットワークを通して支払を行う方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−520186(P2011−520186A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−506355(P2011−506355)
【出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【国際出願番号】PCT/US2009/040179
【国際公開番号】WO2009/131854
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】