説明

電子部品の分離回収方法及び電子部品の分離回収装置

【課題】 電子部品の分離回収方法及び電子部品の分離回収装置に関し、可能な限り簡易的かつ効率的に実装基板から各種の実装タイプの電子部品を分離回収する。
【解決手段】 加熱装置内で実装基板を実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱し、実装基板に落下衝撃を加えて電子部品を落下させて回収したのち、落下により表裏が反転した実装基板に押し付け部材を押し付けた状態で押し付け部材を振動させることによって実装基板に実装されている電子部品を落下させて回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子部品の分離回収方法及び電子部品の分離回収装置に関し、特に、可能な限り簡易的かつ効率的に実装基板から各種の実装タイプの電子部品を分離回収するための構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報技術(IT)の発展により、パーソナルコンピュータ(PC)や情報端末が様々な分野において活用されている。これらPCや情報端末などのIT機器の構成材料であるプリント基板をはじめとする実装基板は、使用後に、
a.不燃物として回収され、破砕後に埋立処理されるか、或いは、
b.貴金属(金、銀、銅など)を含むものについては、燃焼処理されて、貴金属を回収し た後に埋立処理されている
のが現状である。
【0003】
一方で、近年ではアジア諸国の経済発展に伴い、希少性金属(レアメタル)の需要問題が顕在化しつつある。上記のプリント基板上には、希少金属、特に、Ni、Ta、W等の希少金属を含有した電子部品が多種多様に搭載されている。
今後、これら電子部品から希少金属を回収して利用していくことが予測される。
【0004】
そこで、近年、プリント基板から実装している電子部品を分離回収する方法が提案されている。例えば、プリント基板のリサイクルのための電子部品分離回収方法において、加熱したプリント基板から、ナイフ部材や回転ブラジ部材を用いて電子部品を剥離することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、廃プリント基板を硬質球状体とともに回転機構の中に搬入して、ボールミルの機構を利用して廃プリント基板から実装している電子部品を非加熱で分離回収する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
また、プリント基板を一対のローラ部材で挟み込んで実装されている電子部品をプリント基板から剥離して分離回収する方法も提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開平09−083129号公報
【特許文献2】特開2000−294919号公報
【特許文献3】特開2000−005612号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述の特許文献1の場合には、プリント基板のリサイクルを前提としているため、プリント基板にダメージを与えないソフトな処理となり、電子部品の分離があまり効率的ではない。また、分離のために、ナイフ部材や回転ブラジ部材等の剥離部品を使用してるため、ナイフ部材や回転ブラジ部材等の剥離部品の定期的交換が必要になり、工数やコストの増大の原因となる。
【0008】
また、上記の特許文献2の場合には、回転容器における回転エネルギーが部品の剥離のために効果的使用されないという問題がある。また、回転容器を使用しているため処理がバッチシステムとなり、連続処理ができないので処理効率が低いという問題がある。
【0009】
また、上記の特許文献3の場合にも、ナイフ状部材等の剥離部品を使用しているので、剥離部品の定期的交換が必要になり、工数はコストの増大の原因となる。また、電子部品が剥離されない場合には、スイッチバックして電子部品の再剥離処理を行うので、プリント基板の搬送が停止され、スムーズな処理が行われないという虞がある。
【0010】
また、いずれの場合も単一の剥離手段であるので、電子部品の実装状態によっては剥離効率が充分でなくなるという問題がある。
即ち、現在の電子部品の実装においては、同一のプリント基板上に表面実装電子部品とピン挿入電子部品が混在して実装されている。
【0011】
そして、表面実装電子部品の剥離に好適な剥離手段が、ピン挿入電子部品の剥離に好適であるとは限らず、逆に、ピン挿入電子部品の剥離に好適な剥離手段が、表面実装電子部品の剥離に好適であるとは限らないため、単一の剥離手段では一方のタイプの電子部品が偏って残存する虞がある。
【0012】
さらに、上述の電子部品の分離回収方法の場合には、電子部品は破壊的ダメージを受けるので、電子部品としてのリサイクルが不可能であるという問題もある。
【0013】
したがって、本発明は、可能な限り簡易的かつ効率的に実装基板から各種の実装タイプの電子部品を分離回収することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一観点によると、加熱装置内で実装基板を前記実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱し、前記実装基板に落下衝撃を加えて前記電子部品を落下させて回収する回収工程と、落下により表裏が反転した前記実装基板に押し付け部材を押し付けた状態で前記押し付け部材を振動させることによって前記実装基板に実装されている電子部品を落下させて回収する回収工程とを有する電子部品の分離回収方法が提供される。
【0015】
また、本発明の別の観点によれば、実装基板を前記実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱する加熱装置、前記加熱装置内に収容され前記実装基板に落下衝撃を加える起重機構、前記加熱装置内に収容され前記実装基板を押し付ける押し付け部材及び、前記押し付け部材に振動を印加する振動印加機構とからなる加圧振動機構を備えている電子部品の分離回収装置が提供される。
【発明の効果】
【0016】
開示の電子部品の分離回収方法によれば、互いに異なった手段による2段階の分離回収機構を設けているので、プリント基板から混在して実装されている異なったタイプの電子部品を効率的に回収が可能となる。
【0017】
また、分離回収機構が剥離部材を用いない簡単な機構であるので、剥離部材の定期的交換が不要となるため、電子部品を分離することによる作業工数やコスト増大を抑制でき、希少金属の回収コストが大幅に低減される。
【0018】
さらに、機械的な剥離部材を用いていないので、剥離・分離に際して電子部品が破壊的ダメージを埋めることがないので、電子部品としての再利用も可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
ここで、図1乃至図5を参照して、本発明の実施の形態を説明するが、まず、図1を参照して本発明の実施の形態の電子部品分離回収装置の概念的構成を説明する。
図1は、本発明の実施の形態の電子部品分離回収装置の概念的構成図であり、内部の温度をはんだ融点以上(140℃〜200℃)に加熱可能に構成した加熱装置11、実装基板を搬送する第1搬送手段12、第1搬送手段12で搬送してきた実装基板を受け取り、第2搬送手段14上に反転落下させて実装基板に衝撃を加える起重装置13、第2搬送手段で搬送される実装基板を押圧するとともに振動を加える加圧振動装置15、起重装置13の直下に配置されて落下衝撃により実装基板から離脱した電子部品を収容する第1回収容器16、及び、加圧振動装置15の直下に配置されて、加圧振動により実装基板から離脱した電子部品を収容する第2回収容器17からなる。
【0020】
この場合、第1搬送手段12及び第2搬送手段14は、例えば、一対の金属ベルトを備えたベルトコンベアからなり、幅及び長さは搬送する実装基板のサイズに応じて設定するものである。
なお、本発明の分離回収方法及び分離回収装置で対象とする典型的な実装基板としては、コンピュータのメインボート他、電子・電気機器に搭載されるプリント基板である。
【0021】
例えば、実装基板が、PCに用いられる30cm×40cm程度のマザーボードのようなものであれば、一対の金属ベルトの間隔は、一対の金属ベルトにより幅30cmの実装基板の両端を支持する間隔にし、また、長さは、例えば、一度に3枚の実装基板を搬送できるように、200cm程度とする。
また、第2搬送手段14は第1搬送手段12より10〜50cm低く設置する。
【0022】
なお、図においては省略しているが、第1搬送手段12の搬送開始側には実装基板を金属ベルト上に逐次搭載するローダーが設けられており、また、第2搬送手段14の搬送終了側には実装基板を金属ベルト上の実装基板を回収するアンローダーが設けられている。
【0023】
また、起重装置13も一対の金属製レール部材131 を備えており、回転軸132 を軸に反復回転することによって実装基板を第2搬送手段14に順次落下させて衝撃を加える。
加圧振動装置15は、実装基板の略同じサイズの底面を有する金属製板部材と金属製板部材に振動を加えるバイブレータにより構成される。
【0024】
また、第1回収容器16及び第2回収容器17は、加熱装置11の下側に設けられており、加熱装置11の底板の一部に設けた開口部から落下してきた電子部品を回収するものであり、第1回収容器16では主に表面実装電子部品を回収し、第2回収容器17ではピン挿入電子部品を主に回収する。
なお、第1回収容器16及び第2回収容器17は、長い一体の単一の回収容器としても良く、また、第1回収容器16及び第2回収容器17は加熱装置内に設置しても良い。
【0025】
次に、実装基板に加える落下衝撃の強度について説明する。
図2は落下実験装置の模式図であり、間隙を介して対向させた一対の金属板211 ,212 に円筒型電気炉22を設け、この円筒型電気炉22内に金属製釣棒23により支持した実装基板24を配置し、その高さを変化させて一対の金属板211 ,212 に落下させ、その際の衝撃により実装基板24から落下した電子部品を回収容器25で回収する。
【0026】
この場合の実装基板24としては、表面実装電子部品20個をはんだ付けしたコンピュータ用プリント基板(質量:0.4kg、面積:10cm×10cm)を用い、円筒型電気炉22を200℃に加熱して、電子部品の落下回収数から条件を決定した。
落下衝撃力算出式は、Fを落下衝撃力、mを実装基板24の質量、tを衝突時間、hを実装基板の金属板211 ,212 からの高さ、gを重力定数とした場合、
F=(m/t)×(2gh)1/2
とし、ここでは、衝突時間tは、0.001秒とした。
【0027】
図3は落下実験における部品回収数の落下距離依存性の説明図であり、質量:0.4kg、面積:10cm×10cmの実装済みプリント基板から電子部品を全て回収するには、落下距離として0.3m〜0.4m必要であることが判明した。
この距離を落下衝撃力に直すと、990kgf/m2 〜1143kgf/m2 となり、概略的には1000kgf/m2 以上の落下衝撃力が必要になる。
【0028】
この場合、落下衝撃力算出式から明らかなように、落下衝撃力は実装基板の質量(重量)に比例するので、大型の、したがって、重い実装基板から電子部品を分離回収する場合には、落下距離はより低くても良く、したがって、上述の電子部品分離回収装置においては、第1搬送手段と第2搬送手段との高低差を10〜50cmとしている。
【0029】
次に、実装基板に加える振動について説明する。
図4は振動実験装置の模式図であり、円筒型電気炉31を設け、この円筒型電気炉31内に金属製釣棒32により支持した実装基板33を配置し、金属製釣棒32に接続したバイブレータ34により金属製釣棒32を介して実装基板33に振動を加え、振動により実装基板33から落下した電子部品を回収容器35で回収する。
【0030】
この場合の実装基板33としては、表面実装電子部品20個をはんだ付けしたコンピュータ用プリント基板(質量:0.4kg、面積:10cm×10cm)を用い、円筒型電気炉31を200℃に加熱して、バイブレータ34(日栄電機産業製型番LV−71)に10Wのパワーを印加して振動数を変化させて電子部品の落下回収数から条件を決定した。
【0031】
図5は振動実験における部品回収数の振動数依存性の説明図であり、質量:0.4kg、面積:10cm×10cmの実装済みプリント基板から電子部品を全て回収するには、振動数として30Hz以上の振動が必要になる。
なお、振幅は微小でも問題なく、上述のように一般的なバイブレータからの出力で十分である。
【実施例1】
【0032】
以上を前提として、次に、本発明の実施例1の電子部品分離回収方法を説明する。
図6は、本発明の実施例1の電子部品分離回収工程の説明図であり、まず、
A.第1ステップとして、ローダーにより第1搬送装置12を構成する一対の金属レール121 ,122 上に電子部品19を実装した実装基板18を搭載する。
この時、加熱装置内部の温度が電子部品19を実装基板18に固定するはんだの融点より高い温度、140〜200℃に設定する。
なお、200℃以上にすると、実装基板18のベースを構成する樹脂が燃焼し始め、はんだが酸化されることで電子部品19の回収が困難になる。
【0033】
次いで、
B.第2ステップとして、実装基板18を起重装置13まで搬送して起重装置13の金属製レール部材131 上に実装基板18を受け渡す。
この時、はんだが十分溶融するように10分程度の待機させたのち起重装置13まで搬送する。
【0034】
次いで、
C.第3ステップとして、起重装置13の金属製レール部材131 を回転軸132 を軸として回転させて実装基板18を第2搬送手段14を構成する一対の金属レール141 ,142 上に落下させる。
【0035】
この時の遠心力と重力による衝撃を与えることで、主な表面実装電子部品と一部のピン挿入電子部品(スルーホールに足を貫通させた部品)が実装基板18から分離し、第2搬送装置14の下に設置した第1回収容器16に落下する。
この際の落下衝撃強度は、上述のように1000kgf/m2 以上になるように、実装基板18の重量の応じて段差や回転速度を設定する。
なお、この場合の落下は反転落下となるので、次の工程Dで加圧振動させる際に、実装基板18を反転させる工程は不要になる。
【0036】
D.第4ステップとして、上記工程で電子部品19の装着面が下部になった実装基板18を第2搬送装置14で搬送し、加圧振動装置15の直下で一旦停止させる。
そこで、上部から加圧振動装置15を降下させて、例えば、200℃に加熱した金属製板151 に振動を与えながら10cm/分の速度で実装基板18の上部に押し付ける。
【0037】
この際の印加する振動の振動数は30Hz〜100Hzとし、これを例えば、10分間実施することで、前工程で落下しなかった一部の表面実装タイプの電子部品191 および主なピン挿入タイプの電子部品192 が実装基板18から分離し、第2搬送装置14の下に配置された第2回収容器17に回収される。
最終的に電子部品が分離・回収されたプリント基板については、搬送装置で加熱装置外に送られ廃棄される。
【0038】
この時、実装基板18の裏面を金属製板151 で押圧しているので、実装基板18の裏面に突出しているピン挿入タイプの電子部品192 のピンが押し出され、ピン挿入タイプの電子部品192 の離脱落下を助けることになる。
【0039】
最後に、
E.第5ステップとして、最終的に電子部品19が分離・回収された実装基板18については、第2搬送装置14で終端部まで搬送されたのち、アンローダーで加熱装置11の外に取り出されて廃棄される。
【0040】
このように、本発明の実施例1においては、落下衝撃による電子部品の分離と、加圧振動による電子部品の分離の2種類の分離工程を組み合わせているので、実装タイプの異なる電子部品が混在している場合にも、効率的には電子部品を分離回収することが可能になる。
【0041】
また、本発明の実施例1においてはナイフ状部材等の消耗部品を用いていないので、定期的な交換作業が不要となり、作業効率が高まり、希少金属の回収コストを低減することができる。
また、本発明の実施例1においては、電子部品を非破壊的に分離回収しているので、場合によっては、電子部品のリサイクル使用も可能になる。
【0042】
以上、本発明の実施の形態及び実施例を説明してきたが、本発明は実施の形態及び実施例に記載された構成・条件等に限られるものではなく各種の変更が可能である。例えば、上記の実施例1においては、第1搬送装置及び第2の搬送装置を間隙を介して対向する一対の金属ベルトを用いたベルトコンベアで構成しているが、第1搬送装置においては電子部品を落下させないので間隙は不要であり、したがって、間隙のない一枚板のベルトコンベアを用いても良い。
【0043】
また、加圧振動装置を構成する押圧部材を金属製板で構成しているが、必ずしも金属である必要はなく、硬質で且つ200℃以上の耐熱性があれば絶縁物でも良く、例えば、セラミック板を用いても良い。
【0044】
また、上記の実施例1においては、はんだが十分溶融するように10分程度の待機させたのち起重装置13まで搬送しているが、待機時間を設けることなく、はんだが十分溶融するように起重装置13まで搬送時間が10分程度になるように搬送速度を設定しても良い。
【0045】
ここで、上記の実施例1を含む本発明の実施の形態について、下記の付記を開示する。
(付記1) 加熱装置内で実装基板を前記実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱し、前記実装基板に落下衝撃を加えて前記電子部品を落下させて回収する回収工程と、落下により表裏が反転した前記実装基板に押し付け部材を押し付けた状態で前記押し付け部材を振動させることによって前記実装基板に実装されている電子部品を落下させて回収する回収工程とを有する電子部品の分離回収方法。
(付記2) 前記加熱装置内を前記はんだの融点以上に加熱する付記1記載の電子部品の分離回収方法。
(付記3) 前記実装基板に落下衝撃を加える工程が、前記実装基板を起重機構を用いて反転落下させる工程である付記1または2に記載の電子部品の分離回収方法。
(付記4) 前記実装基板への落下衝撃が、1000kgf/m2 以上である付記1乃至3のいずれか1に記載の電子部品の分離回収方法。
(付記5) 前記実装基板に印加する振動の振動数が、30Hz以上である付記1乃至4のいずれか1に記載の電子部品の分離回収方法。
(付記6) 実装基板を前記実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱する加熱装置、前記加熱装置内に収容され前記実装基板に落下衝撃を加える起重機構、前記加熱装置内に収容され前記実装基板を押し付ける押し付け部材及び、前記押し付け部材に振動を印加する振動印加機構とからなる加圧振動機構を備えている電子部品の分離回収装置。
(付記7) 前記実装基板を走行させる一対の搬送機構を段差を設けて縦列配置するともに、前段の搬送機構の終端部に前記起重機構を設けるとともに、後段の搬送機構の上部に前記加圧振動機構を設けた付記6記載の電子部品の分離回収装置。
(付記8) 前記一対の搬送機構の内、少なくとも後段の搬送機構が、一対のレール部を有する搬送機構である付記7記載の電子部品の分離回収装置。
(付記9) 前記起重機構の直下と、前記加圧振動機構の直下とにそれぞれ別個の電子部品回収容器を設けた付記6乃至8のいずれか1に記載の電子部品の分離回収装置。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施の形態の電子部品分離回収装置の概念的構成図である。
【図2】落下実験装置の模式図である。
【図3】落下実験における部品回収数の落下距離依存性の説明図である。
【図4】振動実験装置の模式図である。
【図5】振動実験における部品回収数の振動数依存性の説明図である。
【図6】本発明の実施例1の電子部品分離回収工程の説明図である。
【符号の説明】
【0047】
11 加熱装置
12 第1搬送装置
121 ,122 金属レール
13 起重装置
131 金属製レール部材
132 回転軸
14 第2搬送装置
141 ,142 金属レール
15 加圧振動装置
151 金属製板
16 第1回収容器
17 第2回収容器
18 実装基板
19,191 ,192 電子部品
211 ,212 金属板
22 円筒型電気炉
23 金属製釣棒
24 実装基板
25 回収容器
31 円筒型電気炉
32 金属製釣棒
33 実装基板
34 バイブレータ
35 回収容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱装置内で実装基板を前記実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱し、前記実装基板に落下衝撃を加えて前記電子部品を落下させて回収する回収工程と、
落下により表裏が反転した前記実装基板に押し付け部材を押し付けた状態で前記押し付け部材を振動させることによって前記実装基板に実装されている電子部品を落下させて回収する回収工程と
を有する電子部品の分離回収方法。
【請求項2】
前記実装基板に落下衝撃を加える工程が、前記実装基板を起重機構を用いて反転落下させる工程である請求項1に記載の電子部品の分離回収方法。
【請求項3】
前記実装基板への落下衝撃が、1000kgf/m2 以上である請求項1または2に記載の電子部品の分離回収方法。
【請求項4】
前記実装基板に印加する振動の振動数が、30Hz以上である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電子部品の分離回収方法。
【請求項5】
実装基板を前記実装基板に電子部品を実装するために使用しているはんだの融点以上に加熱する加熱装置、前記加熱装置内に収容され前記実装基板に落下衝撃を加える起重機構、前記加熱装置内に収容され前記実装基板を押し付ける押し付け部材及び、前記押し付け部材に振動を印加する振動印加機構とからなる加圧振動機構を備えている電子部品の分離回収装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−253163(P2009−253163A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−101772(P2008−101772)
【出願日】平成20年4月9日(2008.4.9)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】