説明

電子部品の取外し装置

【課題】 誰でも簡単に一人で電子部品の取外し作業を行うことができ、単一の操作で電子部品の半田溶着部の溶融と電子部品のプリント基板からの分離を同時に行うことができ、周辺に位置する電子部品における半田溶着部の溶融のおそれのない作業効率の良い電子部品の取外し装置を提供する。
【解決手段】 本発明の電子部品の取外し装置1はプリント基板9上に実装された電子部品3の半田溶着部11を溶融する溶融手段13と、上記溶融手段13によって半田溶着部11が溶融された電子部品3をプリント基板9から分離する分離手段15とを一体に具備することによって構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板上に実装された電子部品をその周辺に実装されている他の電子部品等に影響を与えることなく、簡単、確実に取り外すことのできる電子部品の取外し装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品の実装ライン等で誤って実装された電子部品をプリント基板上から取り外して正規の電子部品に取り替える場合や、電子機器の修理、サポートセンタ等において破損した電子部品をプリント基板上から取り外して新規の電子部品に取り替える場合には、以下のような態様によって電子部品の取り外し作業を行っていた。
最も基本的には取り外そうとする電子部品を片手で直接保持し、或いはピンセット等を使用して掴み、もう一方の手で半田ゴテやヒータ或いはドライヤ等の熱風発生装置を使用して半田溶着部を溶融するといった態様が取られていた。
【0003】
しかしこのような態様では一人で電子部品を取り外すことは難しく、相応の熟練を必要としていた。又、ピンセットでは掴みにくい形状の電子部品や電子部品が小さいため作業員が手によって当該電子部品を保持することができない場合もあり、このような場合には手ブレ等によって周辺の他の電子部品の半田溶着部も一緒に溶融してしまうことがあった。
又、溶融手段としてドライヤ等を使用する場合には熱風の吹出し口が大きいため、実装密度の高いプリント基板から当該電子部品のみを取り外すのは極めて困難な作業となっていた。
【0004】
又、最近では電子部品の取り外しを目的にした専用の治具や装置が下記の特許文献1、2に示すように開発されている。このうち特許文献1では電子部品の半田溶着部を溶融する溶融手段として熱風を利用し、プリント基板から電子部品を分離する手段として吸盤を使用したIC取外し治具及びIC取外し装置が開発されている。
【0005】
しかし特許文献1では溶融手段として使用したヒートガンと分離手段として使用した吸盤とが夫々別体に設けられており、別々の操作で使用されていた。従って上記の基本的な態様と同様、一人で電子部品を取り外すことは難しく、相応の熟練を必要としていた。又、ヒートガンを使用しても手ブレ等によって周辺の他の電子部品の半田溶着部も一緒に溶融してしまうことがあった。
又、特許文献2では分離手段として棒状のバネ部材を使用したIC取外し装置が開示されている。しかし当該IC取外し装置は分離手段としての構成のみ有しており、別途使用される別体の溶融手段と併用して使用されており、上記特許文献1と同様の問題点を有していた。
【0006】
【特許文献1】特開平6−152124号公報
【0007】
【特許文献2】特開平8−330724号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記背景技術及び背景技術が抱えていた問題点を踏まえて本発明が解決しようとする課題を整理すると、電子部品の取外し作業を一人で簡単、確実に行うことができ、手ブレ等によって生ずる周辺環境への影響が少ない電子部品の取外し装置を提供することである。
【0009】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、誰でも簡単に一人で電子部品の取外し作業を行うことができ、単一の操作で電子部品の半田溶着部の溶融と電子部品のプリント基板からの分離を同時に行うことができ、周辺に位置する電子部品における半田溶着部の溶融のおそれのない作業効率の良い電子部品の取外し装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による電子部品の取外し装置は、プリント基板上に実装された電子部品の半田溶着部を溶融する溶融手段と、上記溶融手段に一体に備えられ上記溶融手段によって半田溶着部が溶融された電子部品をプリント基板から分離する分離手段と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による電子部品の取外し装置は、請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、一方、上記分離手段はエア吸引装置に接続される吸引口を備え、該吸引口に電子部品を吸着させることによってプリント基板から電子部品を分離するように構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項3による電子部品の取外し装置は、請求項2に記載の電子部品の取外し装置において、上記吹出し口は吹出し口から吹き出された熱風が上記半田溶着部に作用した後、半田溶着部が溶融された電子部品をプリント基板から浮き上がらせ、更に上記吸引口に吸引されて再び新たな熱風として利用できるようにエアを循環させる角度に取り付けられていることを特徴とするものである。
又、請求項4による電子部品の取外し装置は、請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、一方、上記分離手段は電子部品の上方に配置される接着シートによって構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項5による電子部品の取外し装置は、請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、一方、上記分離手段は電子部品の上方に配置される吸着盤によって構成されていることを特徴とするものである。
又、請求項6による電子部品の取外し装置は、請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられるヒータによって構成されており、一方、上記分離手段は電子部品の上方に配置される熱伝導性の小さな粘着材によって構成されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
したがって、本発明による電子部品の取外し装置によると、プリント基板上に実装された電子部品の半田溶着部を溶融する溶融手段と、上記溶融手段によって半田溶着部が溶融された電子部品をプリント基板から分離する分離手段とを一体に具備することによって構成されているから、上記溶融手段と分離手段の位置調整が必要なく、一人で簡単、確実に電子部品の取外し作業を実行できるようになる。又、不安定な保持姿勢で電子部品を保持することがないから手ブレ等が生じ難く、手ブレ等によって生ずる周辺の他の電子部品における半田溶着部の不用の溶融も防止される。
又、上記溶融手段が上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、一方、上記分離手段がエア吸引装置に接続される吸引口を備え、該吸引口に電子部品を吸着させることによってプリント基板から電子部品を分離するように構成されている場合には、吹出し口から吹き出される熱風は当該電子部品の半田溶着部のみに作用し、周辺の電子部品には影響を及ぼさないから、当該電子部品のみを確実に取り外すことが可能になる。又、吸引口からエアを吸引することで上記熱風の周辺への飛散を防止し、周辺環境への影響を極力小さくすることが可能になる。
又、上記吹出し口が吹出し口から吹き出された熱風が上記半田溶着部に作用した後、半田溶着部が溶融された電子部品をプリント基板から浮き上がらせ、更に上記吸引口に吸引されて再び新たな熱風として利用できるようにエアを循環させる角度に取り付けられている場合には、吹出し口と吸引口との間にエアの循環経路が形成され、効率の良い熱風の吹き出しと回収とを図ることができる。又、当該熱風の作用によって電子部品を浮き上がらせてプリント基板からの分離を容易にする作用効果も得ることができる。
又、上記溶融手段が上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、一方、上記分離手段が電子部品の上方に配置される接着シートによって構成されている場合には、分離手段を安価且つ簡単に構成でき、接着力が低下した場合には新しい接着シートに貼り替えることで永年に亘る使用が可能になる。
又、上記溶融手段が上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、一方、上記分離手段が電子部品の上方に配置される吸着盤によって構成されている場合には、半田溶着部の溶融時及びプリント基板からの電子部品の分離時の双方において、電子部品の保持が確実となり、分離手段の構成が簡単且つ安価になる。
又、上記溶融手段が上記半田溶着部に臨むように設けられるヒータによって構成されており、一方、上記分離手段が電子部品の上方に配置される熱伝導性の小さな粘着材によって構成されている場合には、溶融したい半田溶着部のみを局所的に周辺への影響を極めて小さくした状態で溶融することが可能になる。又、ヒータから電子部品への熱伝導を防止して当該電子部品の損傷等を防止することができる。又、粘着材は電子部品の形状に馴染んで自由に変形できるため、形状が複雑で掴み難い電子部品であっても確実に保持することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図1及び図2に示す第1の実施の形態101と、図3に示す第2の実施の形態201と、図4に示す第3の実施の形態301と、図5に示す第4の実施の形態401を例に採って本発明の電子部品の取外し装置1の構成と作動態様について具体的に説明する。
尚、本発明の適用対象となる電子部品3としてはIC(集積回路)パッケージやICパッケージ5の4辺からリード7を引き出した、高密度表面実装用のパッケージ形態であるQFP(Quad Flat Package)が一例として挙げられる。そしてこのような電子部品3はICパッケージ5から引き出されたリード7をプリント基板9の表面側において半田付けすることによって取り付けられている。そして半田付けされている部分を半田溶着部11として本明細書において定義し、使用する。
【0013】
(1)第1の実施の形態(図1、2参照)
本発明の電子部品の取外し装置1はプリント基板9上に実装された電子部品3の上記半田溶着部11を溶融する溶融手段13と、上記溶融手段13によって半田溶着部11が溶融された電子部品3をプリント基板9から分離する分離手段15とを一体に具備することによって構成されている。
そして本実施の形態101では上記溶融手段13は半田溶着部11に臨むように設けられる吹出し口17を備え、該吹出し口17から吹き出される熱風19を利用することによって構成されている。
【0014】
具体的には溶融手段13は図示しない熱風発生装置と、上記吹出し口17と、上記熱風発生装置から供給された熱風19を上記吹出し口17に導く風導21とを備えることによって構成されている。
又、上記吹出し口17は熱風19の先端部を内側の電子部品3側に幾分折り曲げることによってエアAの循環経路が形成される角度に取り付けられている。
尚、ここで言うエアAの循環経路とは吹出し口17から吹き出された熱風19が上記半田溶着部11に到達し、半田溶着部11を溶融させた後、該半田溶着部11が溶融された電子部品3をプリント基板9から浮き上がらせ、更に後述する吸引口23に吸引されて再び新たな熱風19として吹出し口17に導かれる一連の経路を意味する。
【0015】
一方、上記分離手段15は電子部品3を保持吸着し、プリント基板9から引き離す手段であり、具体的には図示しないエア吸引装置と、吸引経路25を経由して上記エア吸引装置に接続される吸引口23と、分離した電子部品3を保持するホルダ部27とを具備することによって構成されている。
又、電子部品3の上方には上記ホルダ部27が位置し、ホルダ部27の中央に上記吸引口23が設けられている。そして電子部品3がプリント基板9から取り外される前の状態では図2に示すようにホルダ部27の上面に形成されている吸引口23と電子部品3との間には一定の間隙29が形成されている。
尚、この間隙29は取外し作業時に電子部品3に余計な負荷を掛けないようにするための構成であり、吸引口23と電子部品3間の非接触状態を保ち、吸引可能な一定の距離を保つ目的で設けられている。
【0016】
そしてこのようにして構成される本実施の形態101に係る電子部品の取外し装置1を使用する場合には、図示のようにプリント基板9から取り外そうとする電子部品3に対して電子部品の取外し装置1をセットする。次に熱風発生装置を起動して熱風19を発生させ、風導21を通って吹出し口17から所定の風量で熱風19を吹き出させる。吹出し口17から吹き出した熱風19は半田溶着部11に到達し、半田溶着部11を溶融してプリント基板9と電子部品3との接合状態を解除する。
又、上記熱風19の一部は電子部品3のICパッケージ5の下面に進入し、接合状態が解除された電子部品3をプリント基板9の上方に浮き上がらせる。
【0017】
又、同時に図示しないエア吸引装置によって電子部品3は吸引口23に引き寄せられる。そして吸引口23に電子部品3の上面中央が吸着され、ホルダ部27によって電子部品3は上面及び側面の上部が保持された状態でプリント基板9から取り外される。又、吸引口23には上記熱風19の一部も流入し排出され、熱風発生装置によって再び加熱されて所定温度風量の熱風19として再び吹出し口17から吹き出される。
【0018】
(2)第2の実施の形態(図3参照)
本実施の形態201は上記第1の実施の形態101と溶融手段13の構成は同じである。ここでは上記第1の実施の形態101とは構成を異にする分離手段15に絞って説明する。
即ち、本実施の形態201では図示のように、分離手段15はセット状態において電子部品3の上方に配置される接着シート31のみによって構成されており、この点において上記第1の実施の形態101と構成を異にする。
【0019】
そしてこのような構成の接着シート31を適用することによって分離手段15を安価で簡単に構成することが可能になり、定期的に接着シート31を貼り替えることによって永年の使用にも耐えられるようになる。又、通気性を有する接着シート31を使用することによって上記エアAの循環経路はそのまま維持される。
【0020】
(3)第3の実施の形態(図4参照)
本実施の形態301は上記第1の実施の形態101と溶融手段13の基本的構成は同じである。ここでは上記第1の実施の形態101とは構成を異にする溶融手段13の一部の構成と分離手段15に絞って説明する。
先ず溶融手段13については分離手段15の構成とも関係してエアAの循環経路を形成する必要がないため、図示のように風導21の先端部は内側に折り曲げられておらず、吹出し口17は半田溶着部11に対して上方から直角に対面するように設けられている点において上記第1の実施の形態101と構成を異にする。
尚、風導21の先端部は上記第1の実施の形態101のように内側に折り曲げられていてもよく、このように構成した場合には電子部品3の下面に供給されるエアAの風量が増大するため電子部品3の浮き上がりを助長することができる。
【0021】
一方、分離手段15はセット状態において電子部品3の上方に配置される吸着盤32によって構成されている。吸着盤32は一例として擂り鉢を伏せたような形状を有する軟質のゴム状弾性体等によって構成されており、電子部品3の上面に押し付けられることによって吸着力を発揮する。
そしてこのような分離手段15を使用することによって半田溶着部11の溶融時及びプリント基板9からの電子部品3の分離時の双方において、電子部品3の保持が確実となり分離手段15の構成が簡単且つ安価になる。
【0022】
(4)第4の実施の形態(図5参照)
本実施の形態401では溶融手段13は半田溶着部11に臨むように設けられるヒータ33と、該ヒータ33を発熱させるための発熱回路35と、上記ヒータ33を先端部に備え、上記発熱回路35を内部に備えた支持部材37とを具備することによって構成されている。
一方、分離手段15は電子部品3の上方に配置される熱伝導性の小さな粘着材39によって構成されている。粘着材39としてはシリコンゲル等の粘弾性体が一例として使用できる。
【0023】
そしてこのような構成の本実施の形態401に係る電子部品の取外し装置1を使用する場合には、図示のようにプリント基板9から取り外そうとする電子部品3に対して電子部品の取外し装置1をセットする。次に発熱回路35を作動させてヒータ33を所定温度に加熱する。
ヒータ33の放射熱によって半田溶着部11が溶融され、電子部品3はプリント基板9との接合状態が解除されるため、プリント基板9から取り外すことができる状態となる。
【0024】
又、この時、支持部材37と電子部品3との間には熱伝導性の小さな粘着材39が存在しているため、ヒータ33からの放射熱がそのまま電子部品3に伝達されて当該電子部品3を損傷させることもない。又、粘着材39は電子部品3の形状に馴染んで自由に変形できるため、形状が複雑で掴みにくい電子部品3であっても、半田溶着部11の溶融時と、電子部品3のプリント基板9からの分離時の双方において、その粘着力によって電子部品3を確実に保持することが可能となる。
【0025】
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば上記第4の実施の形態401の場合にはヒータ33の取付面に対して溶融した半田を吸着するために吸着材を貼設したり、溶融した半田を強制的に吸引するための吸引装置に接続される吸引口を設けることが可能である。又、上記第4の実施の形態401で使用した粘着材39に代えて軟質の合成樹脂或いは合成ゴム等によって形成される熱伝導性の小さなパッキン等を適用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、電子部品の実装ラインや電子機器の修理、サポートセンタ等において利用でき、特にプリント基板上に実装された電子部品をその周辺に実装されている他の電子部品等に影響を与えることなく、簡単、確実に取り外したい場合に利用可能性を有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す図で、電子部品の取外し装置の使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態を示す図で、電子部品の取外し装置の構成と作動態様を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態を示す図で、電子部品の取外し装置の構成と作動態様を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態を示す図で、電子部品の取外し装置の構成と作動態様を模式的に示す説明図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態を示す図で、電子部品の取外し装置の構成と作動態様を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
【0028】
1 電子部品の取外し装置
3 電子部品
5 ICパッケージ
7 リード
9 プリント基板
11 半田溶着部
13 溶融手段
15 分離手段
17 吹出し口
19 熱風
21 風導
23 吸引口
25 吸引経路
27 ホルダ部
29 間隙
31 接着シート
32 吸着盤
33 ヒータ
35 発熱回路
37 支持部材
39 粘着材
101 第1の実施の形態
201 第2の実施の形態
301 第3の実施の形態
401 第4の実施の形態
A エア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プリント基板上に実装された電子部品の半田溶着部を溶融する溶融手段と、
上記溶融手段に一体に備えられ上記溶融手段によって半田溶着部が溶融された電子部品をプリント基板から分離する分離手段と、
を具備したことを特徴とする電子部品の取外し装置。
【請求項2】
請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、
上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、
一方、上記分離手段はエア吸引装置に接続される吸引口を備え、該吸引口に電子部品を吸着させることによってプリント基板から電子部品を分離するように構成されていることを特徴とする電子部品の取外し装置。
【請求項3】
請求項2に記載の電子部品の取外し装置において、
上記吹出し口は吹出し口から吹き出された熱風が上記半田溶着部に作用した後、半田溶着部が溶融された電子部品をプリント基板から浮き上がらせ、更に上記吸引口に吸引されて再び新たな熱風として利用できるようにエアを循環させる角度に取り付けられていることを特徴とする電子部品の取外し装置。
【請求項4】
請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、
上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、
一方、上記分離手段は電子部品の上方に配置される接着シートによって構成されていることを特徴とする電子部品の取外し装置。
【請求項5】
請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、
上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられる吹出し口を備え、該吹出し口から吹き出される熱風を利用することによって構成されており、
一方、上記分離手段は電子部品の上方に配置される吸着盤によって構成されていることを特徴とする電子部品の取外し装置。
【請求項6】
請求項1に記載の電子部品の取外し装置において、
上記溶融手段は上記半田溶着部に臨むように設けられるヒータによって構成されており、
一方、上記分離手段は電子部品の上方に配置される熱伝導性の小さな粘着材によって構成されていることを特徴とする電子部品の取外し装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−258285(P2007−258285A)
【公開日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−77936(P2006−77936)
【出願日】平成18年3月22日(2006.3.22)
【出願人】(391008537)ASTI株式会社 (73)
【Fターム(参考)】