説明

電子部品の打ち抜き装置及び打ち抜き方法

【課題】この発明はスペーサテープと半導体チップが打ち抜かれたキヤリアテープを同じ巻取りリールに巻き取る打抜装置を提供することにある。
【解決手段】キヤリアテープ1がスペーサテープ6と重ねて巻装された供給リール7と、供給リールから繰り出されたキヤリアテープとスペーサテープをわけてガイドする第1、第2のガイド手段G1,G2と、ガイド手段によって分離してガイドされたキヤリアテープから半導体チップ2を打ち抜く金型装置9と、半導体チップが打ち抜かれたキヤリアテープをガイド手段によって分離ガイドされたスペーサテープとともに巻き取る巻き取りリール25を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は所定方向に走行搬送されるキヤリアテープから電子部品を金型装置によって打ち抜く打ち抜き装置及び打ち抜き方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、TAB(Tape Automated Bonding)やCOF(Chip On Film)などでは、フィルム状のキヤリアテープに形成されたリードに電子部品としての半導体チップが実装されていて、このキヤリアテープを所定方向に搬送しながら位置決めし、上記半導体チップが実装された部分を打ち抜くことで形成される。
【0003】
すなわち、上記キヤリアテープは供給リールにスペーサテープと重ねて巻装されている。上記キヤリアテープには、デバイスホールが形成されていて、このデバイスホールの周辺部には一端部が上記キヤリアテープに接合され他端部を上記デバイスホールに突出させた上記リードが設けられている。
【0004】
そして、上記リードの上記デバイスホールに突出させた他端部に上記半導体チップが下面に設けられたバンプを接合させて実装されており、上記スペーサテープはキヤリアテープに設けられた半導体チップを保護するためにこのキヤリアテープと重ねて上記供給リールに巻装されている。
【0005】
上記供給リールから繰り出されたキヤリアテープは第1の巻き取りリールによって巻き取られる。上記キヤリアテープの上記供給リールと第1の巻き取りリールとの間の部分の少なくとも一部分は水平に走行するようになっていて、このキヤリアテープの水平に走行する部分には金型装置が設けられている。この金型装置は下型と上型を有し、上記キヤリアテープは型開状態にある金型装置の下型と上型との間をピッチ送りされる。
【0006】
上記キヤリアテープがピッチ送りされて上記金型装置に対して位置決めされると、上記上型が下降方向に駆動されて上記キヤリアテープから上記半導体チップが上記リードとともに打ち抜かれる。そして、半導体チップが打ち抜かれた上記キヤリアテープは上記巻き取りリールに巻き取られる。
【0007】
一方、上記供給リールから上記キヤリアテープとともに繰り出された上記スペーサテープは、上記キヤリアテープと分離され、上記第1の巻き取りリールとは別の第2の巻き取りリールに巻き取られるようになっている。
【0008】
特許文献1にはキヤリアテープから金型装置によってTCPを打ち抜く技術が示されているものの、キヤリアテープを供給リールから繰り出し、巻き取りリールに巻き取ることは示されていない。
【特許文献1】特開2001−326253号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の打ち抜き装置によると、供給リールから繰り出されて半導体チップが打ち抜かれたキヤリアテープは第1の巻き取りリールに巻き取られ、上記供給リールからキヤリアテープとともに繰り出されたスペーサテープは第2の巻き取りリールに巻き取られるようになっている。
【0010】
すなわち、キヤリアテープとスペーサテープを別々の巻き取りリールで巻き取るようにしている。そのため、打ち抜き装置には2つの巻き取りリールを設けなければならないから、装置が大型化するということがあったり、部品点数が多くなり、コストが上昇するなどのことがあった。
【0011】
この発明は、供給リールから繰り出されて電子部品が打ち抜かれたキヤリアテープと、供給リールから上記キヤリアテープとともに繰り出されたスペーサテープを同一の巻き取りリールに巻き取ようにした電子部品の打抜装置及び打ち抜き方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明は、キヤリアテープに実装された電子部品を打ち抜く打ち抜き装置であって、
上記キヤリアテープがスペーサテープと重ねて巻装された供給リールと、
この供給リールから繰り出された上記キヤリアテープと上記スペーサテープを分けてガイドするガイド手段と、
このガイド手段によってガイドされた上記キヤリアテープから上記電子部品を打ち抜く金型装置と、
電子部品が打ち抜かれた上記キヤリアテープを上記ガイド手段によってガイドされた上記スペーサテープとともに巻き取る巻き取りリールと
を具備したことを特徴とする電子部品の打ち抜き装置にある。
【0013】
上記キヤリアテープと上記スペーサテープは上記巻き取りリールに巻き取られる前にほぼ同じ長さで弛まされ、その弛み量は検知手段によって検知されるようになっていて、
上記検知手段によって上記キヤリアテープの弛み量が所定以上になったことが検知されたときに、その検知信号によって上記キヤリアテープの弛み量が所定量となるまで上記巻き取りリールが回転駆動されることが好ましい。
【0014】
上記巻き取りリールは上記供給リールの下方に配置され、
上記ガイド手段は上記供給リールから繰り出された上記キヤリアテープと上記スペーサテープを左右の異なる方向に分けた後、上記巻き取りリールに向かう方向にガイドすることが好ましい。
【0015】
この発明は、供給リールにスペーサテープと重ねて巻装されたキヤリアテープから実装された電子部品を打ち抜く打ち抜き方法であって、
上記供給リールから上記キヤリアテープとスペーサテープを繰り出す工程と、
上記供給リールから繰り出された上記キヤリアテープとスペーサテープを分ける工程と、
分けられた上記キヤリアテープから上記電子部品を打ち抜く工程と、
電子部品が打ち抜かれた上記キヤリアテープを上記供給リールから繰り出されて上記スペーサテープとともに巻き取りリールに巻き取る工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の打ち抜き方法にある。
【0016】
上記キヤリアテープと上記スペーサテープを、上記巻き取りリールに巻き取られる前にほぼ同じ長さで弛ませておくことが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
この発明によれば、供給リールから繰り出されたキヤリアテープとスペーサテープをガイド手段によって分けてガイドし、キヤリアテープから電子部品を打ち抜いた後、このキヤリアテープと上記スペーサテープを一緒に巻き取りリールに巻き取るようにした。
【0018】
そのため、キヤリアテープとスペーサテープを1つの巻き取りリールに巻き取ることができるから、装置の小型化や構成の簡略化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、この発明の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0020】
図1はキヤリアテープ1に実装された電子部品としての半導体チップ2(図3に示す)を打ち抜いて図示しない実装装置に供給するための打抜装置を示す。上記キヤリアテープ1には図3に示すように幅方向の中央部にデバイスホール3が所定間隔で形成されている。
【0021】
キヤリアテープ1のデバイスホール3の部分には一端部がキヤリアテープ1に接合され他端部がデバイスホール3内に突出したリード4が設けられている。さらに、キヤリアテープ1の幅方向の両端部には矩形状の係合孔1aが長手方向に対して所定間隔で形成されている。
【0022】
上記リード4には上記半導体チップ2が実装されている。そして、図3に鎖線で示すように上記半導体チップ2とともにリード4を後述するように打ち抜くことでTCPが形成される。なお、デバイスホール3に実装された半導体チップ2は図示しない樹脂によってコーティングされている。
【0023】
上記キヤリアテープ1は、このキヤリアテープ1に実装された半導体チップ2を保護するスペーサテープ6と重ねて供給リール7に巻装されている。供給リール7からは上記キヤリアテープ1とともに上記スペーサテープ6が繰り出される。
【0024】
キヤリアテープ1は第1のガイドローラ8によって図1における右方向にガイドされて金型装置9の下型11と上型12との間を通される。金型装置9の上流側には第1のスプロケット13が設けられ、下流側には第2のスプロケット14が設けられている。上記キヤリアテープ1の幅方向両端部に形成された係合孔1aは上記第1、第2のスプロケット13,14の外周面の幅方向両側に上記係合孔1aと対応して設けられた歯13a,14aに係合している。
【0025】
そして、上記第1のスプロケット13と第2のスプロケット14は、上記キヤリアテープ1の上記第1のスプロケット13と第2のスプロケット14の間に位置する部分を水平に支持してガイドするよう、高さが設定されている。
【0026】
上記第1スプロケット13は第1の駆動源16によって回転駆動され、上記第2のスプロケット14は第2の駆動源17によって回転駆動される。第1の駆動源16と第2の駆動源17は図2に示す制御装置18によって駆動が制御される。制御装置18は第1のスプロケット13と第2のスプロケット14が同期して回転するよう駆動を制御するようになっている。
【0027】
それによって、上記第1のスプロケット13と第2のスプロケット14の回転駆動によってキヤリアテープ1が図1に矢印Fで示す方向にピッチ送りされるとき、このキヤリアテープ1の一対のスプロケット13,14によって水平に支持された部分は張力がほとんど生じることなく搬送される。
【0028】
上記上型12にはポンチ12aが設けられ、上記下型11にはポンチ12aが入り込む打ち抜き孔11aが形成されている。さらに、下型11の上面には上記キヤリアテープ1の係合孔1aが係合する複数の位置決めピン11bがキヤリアテープ1に形成された係合孔1aと対応する間隔で突設されている。
【0029】
上記下型11はリニアモータなどの第3の駆動源21によって上下駆動され、上記上型12は同じくリニアモータなどの第4の駆動源22によって上下駆動される。下型11が下降位置から上昇してキヤリアテープ1の下面に接触するまでのストロークは、上型12が上昇位置から下降してポンチ12aの先端面がキヤリアテープ1の上面に接触するまでのストロークよりも小さく設定されている。
【0030】
上記第3の駆動源21と第4の駆動源22は上記制御装置18によって同時に駆動されるよう制御される。それによって、下型11の位置決めピン11bがキヤリアテープ1の係合孔1aに係合して上面がキヤリアテープ1の下面を支持してから、上記上型12のポンチ12aがキヤリアテープ1の上面を加圧し、このキヤリアテープ1から半導体チップ2をリード4とともに打ち抜くようになっている。
【0031】
なお、下型11と上型12は、これらの型11,12を図示しないストッパに機械的に衝突させたり、第3、第4の駆動源21,22の駆動を電気的に制御するなどして所定の上昇位置及び下降位置で停止するようになっている。つまり、キヤリアテープ1の水平に支持された部分を上方に押し上げたり、下方へ押し下げることなく、上記下型11はキヤリアテープ1の下面を支持し、上型12は上面を加圧するようになっている。
【0032】
上記金型装置9の下型11と上型12との間を通されて半導体チップ2が打ち抜かれたキヤリアテープ1は、第2のガイドローラ24にガイドされて上記供給リール7の下方に配設された巻き取りリール25に巻き取られる。巻き取りリール25は第5の駆動源26によって駆動されて半導体チップ2が打ち抜かれたキヤリアテープ1を巻き取る。
なお、巻き取りリール25は供給リール7とは同じ巻き取り径のものが用いられている。
【0033】
上記第1のガイドローラ8、第1のスプロケット13、第2のスプロケット14及び第2のガイドローラ24は上記キヤリアテープをガイドする第1のガイド手段G1を構成している。
【0034】
上記キヤリアテープ1の上記第2のスプロケット14と上記第2のガイドローラ24との間の部分は下方に向かって弛まされてU字状に屈曲し、その屈曲状態を維持するために屈曲部に第1の錘27が設けられる。
【0035】
上記第1の錘27の高さ位置、つまりキヤリアテープ1の弛み量は高さ検知手段としてのリニアスケール28によって検知される。リニアスケール28の検知信号は上記制御装置18に出力され、この制御装置18に設定された基準値と比較される。
【0036】
比較の結果、キヤリアテープ1の弛み量が基準値よりも大きくなると、制御装置18から第5の駆動源26に駆動信号が出力されて巻き取りリール25が回転駆動され、上記キヤリアテープ1の弛んだ部分を第1の錘27が鎖線で示す位置に上昇するまで巻き取るようになっている。
【0037】
上記供給リール7からキヤリアテープ1とともに繰り出されたスペーサテープ6は第3のガイドローラ31によって上記供給リール7から繰り出されたキヤリアテープ1と分けられる、図1における左側方向、つまりキヤリアテープ1と逆方向にガイドされる。ついで、スペーサテープ6は第4のガイドローラ32によって下方へガイドされて上記巻き取りリール25に上記キヤリアテープ1と一緒に巻き取られる。上記第3のガイドローラ31と第4のガイドローラ32はスペーサテープ6をガイドするための第2のガイド手段G2を構成している。
【0038】
なお、第1のガイドローラ8と第2のガイドローラ24は供給リール7と巻き取りリール25の高さ方向の上端と下端との間の位置に配置される。それによって、装置の高さを低くして小型化を図ることができるばかりか、キヤリアテープ1の交換作業が取り扱いが容易となるから、作業性を向上させることができる。
【0039】
上記スペーサテープ6の上記第3のガイドローラ31と第4のガイドローラ32の間の部分は下方に向かって弛まされてU字状に屈曲し、その屈曲部には屈曲状態を維持するための第2の錘29が設けられる。
【0040】
上記スペーサテープ6の弛み量は、上記キヤリアテープ1の第1の錘27による弛み量とほぼ同じになるよう設定される。すなわち、第1、第2の錘27,29は略同じ高さに位置してキヤリアテープ1とスペーサテープ6をほぼ同じ弛み量となるよう上下動を繰り返し、第2の錘29が鎖線で示す位置に上昇するまで、上記キヤリアテープ1と一緒に巻き取られる。
【0041】
それによって、巻き取りリール25にキヤリアテープ1とスペーサテープ6が同時に巻き取られたとき、スペーサテープ6の弛みがリニアスケール28によって検知されていなくとも、スペーサテープ6が巻き取られ過ぎて弛みがなくなるということがないから、スペーサテープ6に張力がかかり過ぎて破断するのが防止される。
【0042】
なお、図示しないが、スペーサテープ6の弛み量をキヤリアテープ1と同様、リニアスケールによって検知し、どちらか一方のテープの弛み量が所定量以下となったときに、巻き取りリール25による巻取りを停止するようにしてもよい。
【0043】
上記供給リール7は第6の駆動源33によってこの供給リール7に巻装されたキヤリアテープ1とスペーサテープ6を繰り出す方向に回転駆動される。すなわち、上記供給リール7は、上記第1、第2スプロケット13,14が上記第1、第2の駆動源16,17によって同期して駆動されてキヤリアテープ1をピッチ送りしたとき、その送りに同期して第6の駆動源33によって駆動されてキヤリアテープ1とスペーサテープ6を繰り出すようになっている。
【0044】
このような構成の打ち抜き装置によれば、キヤリアテープ1の第1のスプロケット13と第2のスプロケット14の間の部分を水平に走行させ、その部分から半導体チップ2を打ち抜くとき、第3の駆動源21と第4の駆動源22を同時に作動させ、下型11が上昇方向に駆動されるとともに、上型12が下降方向に駆動される。
【0045】
下型11と上型12とはキヤリアテープ1に対するストロークの違いにより、まず下型11に設けられた位置決めピン11bがキヤリアテープ1の係合孔11aに係合してその上面がキヤリアテープ1の下面を支持した後、上型12のポンチ12aの下端面がキヤリアテープ1の上面を加圧しながら上記下型11の打ち抜き孔11aに入り込む。それによって、キヤリアテープ1から半導体チップ2が打ち抜かれる。
【0046】
打ち抜きが終了すると、まず上型12が上昇方向に駆動され、ついで下型11が下降方向に駆動されてキヤリアテープ1の上下面から上記下型11と上型12が離れる。ついで、第1の駆動源16と第2の駆動源17が作動して第1のスプロケット13と第2のスプロケット14が同期して回転駆動される。それによって、キヤリアテープ1の一対のスプロケット13,14によって水平に支持された部分が図1に矢印Fで示す方向にピッチ送りされ、その後、上述した半導体チップ2の打ち抜きが繰り返して行われる。
【0047】
供給リール7からキヤリアテープ1をスペーサテープ6とともに繰り出しながら、上述したように半導体チップ2の打ち抜きを繰り返して行うと、第1の錘27によって下方に向かって湾曲したキヤリアテープ1の弛み量が増大し、その弛み量が所定以上になって第1の錘27がリニアスケール28によって検知される。リニアスケール28の検知信号が制御装置18に出力されると、第5の駆動源26によって巻き取りリール25が回転駆動される。
【0048】
それによって、キヤリアテープ1は弛み量が所定量に減少するまで巻き取りリール25に巻き取られる。このとき、キヤリアテープ1と一緒にスペーサテープ6も巻き取られることになる。
【0049】
すなわち、供給リール7から繰り出されるキヤリアテープ1とスペーサテープ6を第1のガイド手段G1と第2のガイド手段G2によって供給リール7から左右逆方向に分けるとともに、半導体チップ2が打ち抜かれたキヤリアテープ1と上記スペーサテープ6を、上記供給リール7の下方に配置された巻き取りリール25に向かう方向にガイドしてこの巻き取りリール25に一緒に巻き取るようにした。
【0050】
そのため、供給リール7から繰り出されるキヤリアテープ1とスペーサテープ6を1つの巻き取りリール25に巻き取ることができるから、別々の巻き取りリールで巻き取っていた従来に比べて打ち抜き装置の小型化や構成の簡略化を図ることができる。
【0051】
また、第1の錘28によるキヤリアテープ1の弛み量と、第2の錘29によるスペーサテープ6の弛み量が同じになるようにし、しかも供給リール7と巻き取りリール25のまきと離型も同じにした。
【0052】
そのため、キヤリアテープ1とスペーサテープ6のどちらか一方だけが巻き取られ過ぎたり、弛み過ぎるのが防止されるから、キヤリアテープ1とスペーサテープ6を上記巻き取りリール25に確実に巻き取ることができる。
【0053】
しかも、上記供給リール7の下方に上記巻き取りリール25を配置するようにした。そのため、供給リール7と巻き取りリール25を水平方向に所定間隔で離間させて配置する場合に比べて打ち抜き装置の幅寸法を大幅に小さくすることができるから、巻き取りリール25が1つであることと相俟って打抜装置の小型化を図ることができる。
【0054】
また、供給リール7と巻き取りリール25をテープが巻かれる巻取り径を同じ径にしたので、供給リール7に巻装されたキヤリアテープ1とスペーサテープ6が空になるタイミングと、巻き取りリール25にキヤリアテープ1とスペーサテープ6が満杯に巻き取られるタイミングがほぼ同時になる。そのため、供給リール7と巻き取りリール25の交換作業も同時に行うことができるから、その作業を能率よく迅速に行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の一実施の形態を示す打ち抜き装置の概略的構成図。
【図2】打ち抜き装置の制御系とのブロック図。
【図3】キヤリアテープの一部分を示す平面図。
【符号の説明】
【0056】
1…キヤリアテープ、2…半導体チップ(電子部品)、7…供給リール、8…第1のガイドローラ、9…金型装置、11…下型、12…上型、13…第1のスプロケット、14…第2のスプロケット、18…制御装置、24…第2のガイドローラ、25…巻き取りリール、31…第3のガイドローラ、32…第4のガイドローラ、G1…第1のガイド手段、G2…第2のガイド手段。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キヤリアテープに実装された電子部品を打ち抜く打ち抜き装置であって、
上記キヤリアテープがスペーサテープと重ねて巻装された供給リールと、
この供給リールから繰り出された上記キヤリアテープと上記スペーサテープを分けてガイドするガイド手段と、
このガイド手段によってガイドされた上記キヤリアテープから上記電子部品を打ち抜く金型装置と、
電子部品が打ち抜かれた上記キヤリアテープを上記ガイド手段によってガイドされた上記スペーサテープとともに巻き取る巻き取りリールと
を具備したことを特徴とする電子部品の打ち抜き装置。
【請求項2】
上記キヤリアテープと上記スペーサテープは上記巻き取りリールに巻き取られる前にほぼ同じ長さで弛まされ、その弛み量は検知手段によって検知されるようになっていて、
上記検知手段によって上記キヤリアテープの弛み量が所定以上になったことが検知されたときに、その検知信号によって上記キヤリアテープの弛み量が所定量となるまで上記巻き取りリールが回転駆動されることを特徴とする請求項1記載の電子部品の打ち抜き装置。
【請求項3】
上記巻き取りリールは上記供給リールの下方に配置され、
上記ガイド手段は上記供給リールから繰り出された上記キヤリアテープと上記スペーサテープを左右の異なる方向に分けた後、上記巻き取りリールに向かう方向にガイドすることを特徴とする請求項1記載の電子部品の打ち抜き装置。
【請求項4】
供給リールにスペーサテープと重ねて巻装されたキヤリアテープから実装された電子部品を打ち抜く打ち抜き方法であって、
上記供給リールから上記キヤリアテープとスペーサテープを繰り出す工程と、
上記供給リールから繰り出された上記キヤリアテープとスペーサテープを分ける工程と、
分けられた上記キヤリアテープから上記電子部品を打ち抜く工程と、
電子部品が打ち抜かれた上記キヤリアテープを上記供給リールから繰り出されて上記スペーサテープとともに巻き取りリールに巻き取る工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の打ち抜き方法。
【請求項5】
上記キヤリアテープと上記スペーサテープを、上記巻き取りリールに巻き取られる前にほぼ同じ長さで弛ませておくことを特徴とする請求項4記載の電子部品の打ち抜き方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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