説明

電子顕微鏡

【課題】
試料像のふちにカーソルを正確に位置付けすることを可能として、2本のカーソル間の寸法を求めることができる電子顕微鏡を提供する。
【解決手段】
試料の画像を表示するディスプレイと、試料の画像上に寸法測定用のカーソルを重ねて表示させるコンピュータとを備え、該コンピュータは、カーソルをディスプレイへ表示された試料の画像の所望の位置へ移動させることによって、カーソル間の距離を演算し、ディスプレイへ表示させることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料に電子ビームを照射し発生する二次信号から画像を生成する電子顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
電子顕微鏡のディスプレイに表示された試料像の寸法を、画面上で測定する場合がある。例えば、画面上で、測定幅の両端が矩形で表示されたカーソルの中に位置するようにオペレータが指定することで、そのカーソル内の試料の二次信号を取得し、二次信号の強度分布に基づいて自動的に端部の位置を決定する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、直線状カーソルを試料像の任意の位置に合わせ、カーソルの位置でその座標を決定し、2本のカーソルの座標から距離を演算する場合に、オペレータがカーソルを試料像のふちにピッタリ位置付けさせようとしても、許容誤差を越えてしまうことが多く、正確な寸法を求めることが出来なかった。
【0004】
【特許文献1】特開平8−077958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、試料像のふちにカーソルを正確に位置付けすることを可能として、2本のカーソル間の寸法を求めることができる電子顕微鏡を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の実施態様は、試料に電子ビームを照射して該試料から発生する二次信号に基づいて画像を生成する電子顕微鏡において、試料の画像を表示するディスプレイと、試料の画像上に寸法測定用のカーソルを重ねて表示させるコンピュータとを備え、該コンピュータは、カーソルをディスプレイへ表示された試料の画像の所望の位置へ移動させることによって、カーソル間の距離を演算し、ディスプレイへ表示させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、試料像のふちにカーソルを正確に位置付けすることを可能として、2本のカーソル間の寸法を求めることができる電子顕微鏡を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面を用いて、本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は、電子顕微鏡の画像表示システムの概略構成図である。図1(a)に示す電子顕微鏡101の保持台103で保持された試料102に電子ビームを照射すると、試料102から二次電子や反射電子が発生する。これを検出器で検出して増幅し、アナログ信号をディジタル信号に変換し、コンピュータ104のディスプレイ108に試料102の電子顕微鏡像が表示される。コンピュータ104には、キーボード105,マウス106,スティック107等が接続され、オペレータの指示を入力することができる。図1(b)に示すディスプレイ108の画面には、試料像画面109に試料像が表示され、倍率を変更するためのボタン110や、視野を移動させるためのボタン111の他に、画面上で寸法測定のために使用するカーソルを表示させるためのボタン112から116が配置されている。このボタンのいずれかをマウス106で表示されるポインタでクリックすることでカーソルが表示される。なお、デフォールトとして例えばボタン112で示されるようなカーソルを、あらかじめ表示させておいてもよい。
【0010】
スティック107は保持台103を二次元で移動させるために用いられるが、ディスプレイ108に表示されたボタン111のいずれかにマウス106のポインタを合わせクリックしても、同様の操作を行うことができる。
【0011】
図2は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図であり、画面201に示される試料像の中の寸法202の測定を指示する場合の例である。また、図3は、図2に示す寸法測定の手順を示すフローチャートである。
【0012】
オペレータは、観察したい試料102を電子顕微鏡101の保持台103に保持させ、電子顕微鏡像を得るための調整を行った後に撮像し、図1(a)に示すスティック107、または図1(b)に示す画面上の視野移動ボタン111を用いて、測定したい部位が画面の視野にはいるように試料を移動させる(ステップ301)。次に、オペレータが、図1(b)に示すボタン112をクリックすると、図2(a)に示されるように、カーソル204と、カーソル205が画面に表示される。オペレータは、2つのカーソルのうちの一つを画面に表示されたマウスのポインタ203によりドラックし、図2(b)に示されるように、パターンの近傍まで移動させる(ステップ302)。ポインタ203は、オペレータが画面上の対象物を指し示したり、移動させたりすることができる。オペレータによるカーソル204の移動が終了したら、オペレータは、マウス106のボタンを離す(ステップ303)。マウスのボタンが離されると、コンピュータ104は、ポインタの位置を中心としたカーソル204の周囲の一定範囲の領域206について、画像の微分処理を行い、パターンのエッジを抽出する(ステップ304)。カーソル204の周囲の一定範囲の領域206の大きさは、予め設定しておけばよいが、オペレータが任意に大きさを変更できるようにしてもよい。
【0013】
パターンエッジのような画像の明るさが大きく変化する部分においては、微分値が大きな値を示す。したがって、微分処理された画像は、図2(c)に示すようなパターンの輪郭に相当する部分が抽出された微分画像207になる。コンピュータ104は、微分画像207中に直線状のラインが含まれているかどうかを判断し(ステップ305)、含まれない場合には、そのまま待機する(ステップ307)。含まれる場合は、コンピュータ104は、図2(d)に示すように、検出されたラインにカーソル204が吸い付くように移動して、両者を一致させる(ステップ306)。
【0014】
微分画像207中に直線状のラインが含まれているかどうかの判断は、カーソル204の周囲の予め定められた一定範囲の領域206に、微分画像207の画素の階調値について予め定められた閾値を用いて2値化し、1の値の画素の座標を直線近似し、近似された直線の傾きと、カーソル204の半直線の傾きとの間に大きな差がないこと、また一定の長さを持つことを条件に判断する方法が考えられる。傾きの差や一定の長さの閾値は、あらかじめ設定しておく。微分画像207中に直線状のラインが含まれている場合は、図2(d)に示す領域208内の微分画像207中のラインの中央の座標と、カーソル204の座標との差がゼロになるようにカーソル204を移動させる。
【0015】
次に、もう一方のカーソル205を、図2(e)に示すように、カーソル204の場合と同様にして、パターンエッジに移動させる(ステップ308)。次に、コンピュータ104は、カーソル204とカーソル205の間の寸法を、座標の値から演算し、結果表示領域209に演算結果を表示し(ステップ309)、カーソル間の寸法測定を終了する(ステップ310)。
【0016】
寸法の演算の手法の一例として、カーソルを合わせた微分画像中のラインの中央の座標の差を求める方法と、画面の画素数に基づく方法とが考えられる。後者の場合、2つのカーソルの距離は、カーソルの間の画素数に拡大倍率を乗じて求めることができる。これは、画像の座標を用いていないので、座標誤差を含まずに寸法を求めることができ、より正確である。
【0017】
図4は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図である。実際のパターンは、図2に示したような直線状ではなく、図4に示すようにエッジに凹凸がある方が一般的である。このようなパターンエッジにも、上記の手順が適用できる。図2(c)に示したような微分画像207中に直線状のラインが含まれているかどうかの判断は、微分画像を2値化し、その値を直線近似し、その近似した直線の傾きと、カーソル204の半直線の傾きとの間に大きな差がないこと、また一定の長さを持つことを条件に判断する。したがって、図2(b)の領域206に相当するカーソル401の周囲の一定範囲の領域をあまり大きくすると、直線状のラインが含まれていないと判断されてしまい、カーソル401がパターンのエッジに自動的に移動しなくなってしまうため、領域の大きさをあらかじめ調整しておくことが必要である。
【0018】
カーソル401とパターンのエッジの寸法調整機能を利用して、パターンエッジのラフネスを測定する機能をもたせることができる。オペレータは、カーソル401の長さ等で予めラフネスを測定する範囲を決め、図4に示すように、パターンエッジにカーソル401を合わせる。コンピュータ104は、測定する範囲内の微分画像のエッジに相当する画素の座標と、カーソル401の座標との間の距離を演算し、これをラフネスを測定する範囲分だけ行い、画面内の結果表示領域402に演算結果を表示する。
【0019】
図5は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図である。ディスプレイの画面に表示されるパターンは、必ずしも垂直方向に並んでいるとは限らない。図5(a)に、パターンエッジが斜めの状態の場合の画像501を示す。オペレータが、カーソル502をパターンエッジの一部に合わせると、コンピュータ104は、図5(b)に示すエッジ検出領域503の微分画像504を演算し、2値化により求めた直線505とカーソル502との間の距離を求め、この距離がゼロになるようにカーソル502を傾ける。図5(c)に示すように、もう1本のカーソル507についても同様に傾けられ、カーソル506とカーソル507との間の距離が測定される。
【0020】
図6は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図である。図2,図5には、ラインパターンの例を示したが、異物のような欠陥についても、カーソルにより所望の寸法を測定することができる。図6(a)において、オペレータは、異物601の近傍にカーソル602を移動させる。コンピュータ104は、エッジ検出領域603の画像を微分処理し、図6(b)に示す異物601のエッジ604が抽出された微分画像605を得る。次に、図6(c)に示すように、カーソル602と平行な直線のうち異物601に接触する直線606を演算で求め、図6(d)に示すように、直線606の位置にカーソル602を移動させることで、異物601の左端607にカーソル602を合わせることができる。
【0021】
異物601のカーソル602に近い部分の凹凸が近接している場合には、凸部でなく凹部にカーソル602が合わせられる場合がある。これをキャンセルして元に戻す場合には、キーボード105中の特定のキーを押したり、マウスのポインタを異物601から離れた場所に移動させクリックしたりすることで、カーソル602が図6(a)に示す元の場所に戻るように、コンピュータ104を設定しておく。
【0022】
図7は、カーソルの表示形態を表す模式図である。図7(a)や図7(b)に示すように、カーソル701とカーソル702の間を結んだ垂直な直線703を表示しておくことで、2つのカーソルの間の測定する部分を指定することができる。また、図7(c)に示すように、カーソル701の一端をポインタ704で矢印705に示すようにドラックすることで、カーソル701の長さが異なる新たなカーソル706を生成することができる。
【0023】
図8は、カーソルの表示形態を表す模式図である。図8(a)に示すようなカーソル801の一端に、オペレータがポインタ802を合わせ、ドラックすることで、カーソルを回転させたり、長さを変えたりすることができる。この機能を応用して、2つのカーソルを使用せずに1つのカーソルで2点間の寸法を測定することができる。はじめに、オペレータは、移動前のカーソル801の中央部をポインタ802でドラックして、図8(a)に示すように、端部801aを測定対象の一方の点に一致させる。次に、オペレータは、端部801bにポインタ802を合わせ、図8(b)に示すように、端部801bをドラックすると、端部801aを回転中心としてカーソル801を回転させたり、長さを変更したりすることができる。したがって、新たな位置のカーソル803の端部804を、測定対象の他方の点に一致させ、図示しない測定指示ボタンの指示に基づいて寸法測定を行わせるようにすることができる。あるいは、図8(a)に示すように、カーソル801の長さを表示領域805に常に表示させておき、カーソル801の長さが変更されると、図8(b)に示すように、自動的に表示されている長さが変更されるようにしてもよい。
【0024】
図9は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図である。図8で説明した、カーソルの長さを利用して試料像の寸法を測定する場合、オペレータのカーソルのドラックにより、カーソルの端部と試料像のエッジとを完全に一致させることは困難である。図9(a)において、オペレータは、カーソル901の端部902を、ポインタ903でドラックして、パターン904のエッジまで移動させ、マウスボタンを離す。コンピュータ104は、カーソル901の端部902を中心にした一定の範囲の領域905の微分画像906から、図2,図3で説明した手法で、図9(b)に示すように、パターン904のエッジ907を検出し、図9(c)に示すように、カーソル901の端部902をエッジ907に移動させる。このとき、端部902からエッジ907に引いた垂線とエッジ907との交点908,カーソル901の延長線とエッジ907との交点909の2つが、端部902の移動先として考えられる。端部902をポインタ903でドラックする場合は、交点909を選択し、端部902をキーボード105の方向キーで移動させる場合は、交点908を選択するようにしてもよい。以上により、図9(d)に示すように、カーソル901の端部902をパターン904のエッジに吸い付くように自動的に移動させ、一致させることができる。
【0025】
なお、カーソル901の端部902をパターン904のエッジに移動させる際に、カーソル901を、検出したパターン904のエッジに垂直となるように回転させてもよい。この機能は、パターンエッジ間の距離の測定に応用することができる。また、パターンのエッジに固定したカーソルの端部は、視野の移動や拡大倍率の変化に追随して移動させることもできるようにする。例えば、高い倍率でカーソルの端部を所望のエッジに自動位置付けし、次に画像の倍率を拡大してカーソルを高い倍率では表示できなかった所望のエッジの近くまで伸ばし、次に高い倍率で、カーソルのもう一方の端部をエッジに自動位置付けすることにより、視野の範囲外となる部分でも長さを測定できるようになる。
【実施例2】
【0026】
実施例1では、直線形状のカーソルを用いて、所望の2個所の寸法を測定する手法を説明したが、ここでは、十字形状のクロスカーソルを、画像の所望の位置に一致させる手法を説明する。クロスカーソルの中心を試料の所望の点に一致させてからクリック等でその点を記憶させ、次に、別の点について同様にしてクロスカーソルの中心を一致させて点を記憶させることで、所望の2点間の距離を測定することができる。
【0027】
図10は、クロスカーソルを所望の位置に位置付けさせる手順を示すフローチャート、図11は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図である。はじめに、オペレータは試料を目的の場所まで移動させ(ステップ1001)、図11(a)に示すクロスカーソル1102の交点をパターン1101の角部の近くまでドラックし(ステップ1002)、マウスボタンを離す(ステップ1003)。次に、コンピュータ104は、クロスカーソル1102の交点から一定範囲の領域1103の画像について微分処理を行い、図11(b)に示す微分画像1104を得て、パターン1101のエッジ1105を抽出する(ステップ1004)。
【0028】
図11(b)に示す微分画像には、エッジ1105の他にもエッジが抽出されているので、クロスカーソル1102の水平方向と垂直方向のカーソルに距離が最も近い2本の線分が選択される(ステップ1005)。そして、図11(c)に示すその2本の線分の交点1106の座標と、クロスカーソル1102の破線で示した仮想線1108の交点1107の座標とを演算し、図11(d)に示すように、クロスカーソル1102の交点1107を、パターン1101のエッジ1106の位置に移動させる(ステップ1006)。
【0029】
もし、ステップ1005で、クロスカーソル1102の交点1107の近くにエッジの交点がない場合、クロスカーソル1102の移動は行わず(ステップ1007)、処理を終了する(ステップ1008)。
【0030】
図11(d)に示した画面上に、クロスカーソル1102またはエッジ1106と一致した交点1107を表示させておき、別のエッジについて同様にしてクロスカーソル1102の交点1107を一致させることで、これら2点間の距離を測定し表示させることができる。
【0031】
図12は、ディスプレイ108に表示される試料像の一例を示す画面図である。パターン1201は、明確な角部がないため、図11に示したような交点1106は生じない。しかし、図12(a)に示すように、パターン1201やパターン1202の角部以外の直線の部分を利用して仮想交点を求めることで、クロスカーソル1203の位置付けができる。
【0032】
図12(a)において、オペレータは、パターン1201の近傍にクロスカーソル1203をドラックして位置付ける(ステップ1002)。コンピュータ104は、クロスカーソル1203の交点から一定範囲の領域1204に含まれる画像について微分処理を行い、図12(b)に示す微分画像1205を得、パターン1201のエッジ1206と、パターン1202のエッジ1207が抽出される(ステップ1004)。次に、エッジの交点、またはエッジの延長線の交点がクロスカーソルの中心1209の近くに存在するかどうかを判断する(ステップ1005)。図12(c)に示すように、エッジ1206の直線部1206aと、エッジ1207の直線部1207aの交点1208が、クロスカーソル1203の中心1209に近いため、直線部1206aと直線部1207aが選択され、コンピュータ104は交点1208の座標を演算し、図12(d)に示すように、その交点1208にクロスカーソル1203の中心1209を移動させる(ステップ1006)。
【0033】
図12(d)に示した画面上に、クロスカーソル1203または交点1208と一致した交点1209を表示させておき、別のエッジについて同様にしてクロスカーソル1203の交点1209を一致させることで、これら2点間の距離を測定し表示させることができる。
【実施例3】
【0034】
ラインパターンの間隔を測定する方法として、図3に示した方法の他に、以下に説明する方法もある。図13は、寸法測定の手順の一例を示すフローチャート、図14は、ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図である。
【0035】
試料を目的の場所に移動させ、図14(a)に示す測定対象の画像1401を表示させる(ステップ1301)。コンピュータ104は、表示されている画像1401を微分処理して、エッジ抽出を行う(ステップ1302)。エッジが抽出されたら、図14(b)に示す微分画像1402を画面に表示し、オペレータが、図14(c)に示すように、距離を測定したいパターンの両端の2本のエッジ1403,1404を選択する(ステップ1303)。コンピュータ104は、選択されたエッジ1403,1404を直線近似し(ステップ1304)、両近似直線のなす角度を算出し、判定値α度以下かどうかを判定する(ステップ1305)。算出した角度がα度以下の場合、つまり角度が十分小さく、2本の近似直線がほぼ同じ傾きとみなせる場合、両近似直線間の距離を測定し(ステップ1306)、図14(d)に示すように、ディスプレイへ表示させる。角度がα度以上の場合、距離を測定せず、元の画像1401を表示し、処理を終了する(ステップ1307)。
【0036】
以上のように、オペレータは、対象とするパターンエッジの近くにカーソルを移動させるだけで、パターンエッジ上にカーソル自体、またはカーソルの一部分を移動させることができ、容易にパターン間の距離や角度を測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】電子顕微鏡の画像表示システムの概略構成図。
【図2】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図3】図2に示す寸法測定の手順を示すフローチャート。
【図4】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図5】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図6】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図7】カーソルの表示形態を表す模式図。
【図8】カーソルの表示形態を表す模式図。
【図9】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図10】クロスカーソルを所望の位置に位置付けさせる手順を示すフローチャート。
【図11】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図12】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【図13】寸法測定の手順を示すフローチャート。
【図14】ディスプレイに表示される試料像の一例を示す画面図。
【符号の説明】
【0038】
101 電子顕微鏡
102 試料
104 コンピュータ
108 ディスプレイ
204,205,502,507,602,701,702,801,901 カーソル
206,1103,1204 領域
207,504,605,1104,1402 微分画像
209,402 結果表示領域
503,603 エッジ検出領域
604,907,1105,1206,1207,1403,1404 エッジ
802,903 ポインタ
805 表示領域
1102,1203 クロスカーソル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料に電子ビームを照射して該試料から発生する二次信号に基づいて画像を生成する電子顕微鏡において、
前記試料の画像を表示するディスプレイと、
前記試料の画像上に寸法測定用のカーソルを重ねて表示させるコンピュータとを備え、
該コンピュータは、前記カーソルを前記ディスプレイへ表示された前記試料の画像の所望の位置へ移動させることによって、前記カーソル間の距離を演算し、前記ディスプレイへ表示させることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記カーソルは2本の直線であることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項3】
請求項1の記載において、前記カーソルはクロスカーソルであることを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項4】
試料に電子ビームを照射して該試料から発生する二次信号に基づいて画像を生成する電子顕微鏡において、
前記試料の画像を表示するディスプレイと、
前記試料の画像上に重ねて寸法測定用の2本のカーソルを表示させるコンピュータとを備え、
該コンピュータは、前記2本のカーソルのうちの第1のカーソルの移動から停止することによって該停止位置の周囲の予め定められた一定範囲の領域について第1の微分画像を生成し、該第1の微分画像の画素の階調値について予め定められた閾値を用いて2値化し、1の値の画素の座標を直線近似し、該直線近似された画素の座標と前記第1のカーソルの座標との差がゼロになるように、前記第1のカーソルを前記直線近似された画素に移動させて前記ディスプレイへ表示させ、さらに、前記2本のカーソルのうちの第2のカーソルの移動から停止することによって該停止位置の周囲の予め定められた一定範囲の領域について第2の微分画像を生成し、該第2の微分画像の画素の階調値について予め定められた閾値を用いて2値化し、1の値の画素の座標を直線近似し、該直線近似された画素の座標と前記第2のカーソルの座標との差がゼロになるように、前記第2のカーソルを前記直線近似された画素に移動させて前記ディスプレイへ表示させ、前記第1のカーソルの移動後の座標と前記第2のカーソルの移動後の座標とを用いて前記第1のカーソルと前記第2のカーソルとの間の距離を演算し、前記ディスプレイへ該演算された距離を表示することを特徴とする電子顕微鏡。
【請求項5】
請求項4の記載において、前記カーソルはクロスカーソルであることを特徴とする電子顕微鏡。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−67373(P2010−67373A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230397(P2008−230397)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】