電子黒板及びプログラム
【課題】適切な時間配分で板書を行う。
【解決手段】電子黒板3は、表示部31と、1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データDと、当該板書データDの板書順と、当該板書データDの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルFを記憶する板書データベース242と、授業の経過時間を計測するCPU35と、ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、表示部31に表示させる入力部32とを備える。CPU35は、板書計画ファイルFから、入力された板書内容に対応する板書データDを検出するとともに、計測された経過時間と、各板書データDの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データDを検出し、これら検出された板書データDが一致しない場合に、その旨を報知する。
【解決手段】電子黒板3は、表示部31と、1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データDと、当該板書データDの板書順と、当該板書データDの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルFを記憶する板書データベース242と、授業の経過時間を計測するCPU35と、ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、表示部31に表示させる入力部32とを備える。CPU35は、板書計画ファイルFから、入力された板書内容に対応する板書データDを検出するとともに、計測された経過時間と、各板書データDの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データDを検出し、これら検出された板書データDが一致しない場合に、その旨を報知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子黒板及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、教育現場においては、電子黒板や生徒端末と呼ばれる情報表示装置が使用されており、これらの情報表示装置を用いた授業では、電子黒板に教師が入力した文字等が生徒端末に送信され、生徒端末で入力した文字等が電子黒板に送信されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、教師は、板書すべき内容をまとめた板書計画を予めノート等に作成しておき、その各板書部分に時間配分をして授業に望むのが一般的である。近年では、授業計画をコンピュータ上で作成することのできる技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4001464号
【特許文献2】特開2010−191484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、予め板書計画で時間配分を行っていても、実際の授業では生徒の反応によって進行度が変化してしまうため、予定の範囲まで授業が進まなかったり、教師が説明して生徒が理解するための時間が省かれたりする結果、学習効率が低下してしまう。
【0006】
本発明の課題は、適切な時間配分で板書を行うことのできる電子黒板及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、電子黒板において、
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
授業の経過時間を計測する時間計測手段と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力手段と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力手段により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出手段と、
前記時間計測手段により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出手段と、
前記板書データ検出手段により検出された板書データと、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切な時間配分で板書を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】授業支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】板書計画ファイルを示す図である。
【図4】電子黒板及び生徒端末の概略構成を示すブロック図である。
【図5】教師端末の概略構成を示すブロック図である。
【図6】教師端末処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】タイマー処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図13】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図14】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図15】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0011】
図1は、本実施の形態における授業支援システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、本実施の形態における授業支援システム1は、サーバ2と、電子黒板3と、生徒端末4と、教師端末5とを備えている。
【0012】
[サーバ]
サーバ2は、複数の学校の電子黒板3や生徒端末4に対して機能やデータを提供するものであり、図2に示すように、表示部21と、入力部22と、通信部23と、記憶部24と、CPU25等とを備えて構成されている。
【0013】
表示部21は、ディスプレイ210を備えており、CPU25から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ210に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ210は、いわゆるタッチパネル221と一体的に形成されており、ユーザによるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0014】
入力部22は、キー群220や上述のタッチパネル221を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル221の位置に対応する信号をCPU25に出力するようになっている。
【0015】
通信部23は、複数の電子黒板3や生徒端末4、教師端末5との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0016】
記憶部24は、サーバ2の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU25の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部24は、本発明に係る授業支援プログラム240と、教科書データベース241と、IDデータベース244と、板書データベース242等とを記憶している。
【0017】
授業支援プログラム240は、後述の教室サーバ処理(図7〜図9参照)及びタイマー処理(図10参照)をCPU25に実行させるためのプログラムである。
【0018】
教科書データベース241は、授業で使用される教科書について教科書データD1を記憶している。なお、本実施の形態における教科書データD1は、教科書をPDF形式で画像化したデータとなっている。
【0019】
IDデータベース244は、サーバ2にアクセスし得る電子黒板3及び生徒端末4のIDコード(以下、黒板ID,端末IDとする)と、これら電子黒板3及び生徒端末4の属する教室のIDコード(以下、教室IDとする)とを対応付けて複数記憶している。
【0020】
板書データベース242は、複数の板書計画ファイルFを科目毎,クラス毎に記憶するようになっている。各板書計画ファイルFには、図3(a)に示すように、1回の授業において電子黒板3で板書されるべき内容を分割した各板書データDと、当該板書データDの板書順を表す板書番号Nと、板書内容に対応する教材部分の位置情報(以下、教材位置情報Pとする)とが対応付けられて格納されている。
【0021】
ここで、本実施の形態における板書データDには、電子黒板3で板書されるべき文字列や、教科書データD1からのコピー部分が含まれている。
また、教材位置情報Pは、教材名や、教材のページ番号、当該ページの上端から何%の位置であるか、また、左端から何%の範囲であるかを示している。例えば、教材の59ページで、上端から23%の位置で、かつ、左端から0−45%の範囲を表す場合には、教材位置情報Pが「P59、23%、W,0−45%」と記憶される。このような教材位置情報Pと板書データDとが対応付けて記憶されることにより、当該教材位置情報Pの含まれる教科書データD1に対して板書データDが対応付けて記憶されることとなる。
【0022】
以上の板書計画ファイルFは、本実施の形態においては、教師端末5によって授業前に予め作成される他、電子黒板3を用いて実際に授業が行われている最中にサーバ2によって作成されるようになっている。更に、教師端末5によって板書計画ファイルFが作成される場合には、各板書データDには、そのデータ量と、当該板書データDの内容を授業中に扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間と、が対応付けて記憶され、また、任意の板書データDに対し、板書の省略が可能である旨を示す省略可能マークMが対応付けて記憶されるようになっている。なお、本実施の形態において板書データDのデータ量とは、板書の行数となっている。
【0023】
CPU25は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、サーバ2を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU25は、入力部22から入力される操作信号等に応じて記憶部24に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU25は、処理結果を表示部21に適宜出力させる。
【0024】
[電子黒板]
電子黒板3は、教室に設置されて授業に用いられるものであり、図4に示すように、表示部31と、入力部32と、通信部33と、記憶部34と、CPU35等とを備えて構成されている。
【0025】
表示部31は、ディスプレイ310を備えており、CPU35から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ310に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ310は、いわゆるタッチパネル321と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0026】
入力部32は、キー群320や上述のタッチパネル321を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル321の位置に対応する信号をCPU35に出力するようになっている。
【0027】
通信部33は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部33はサーバ2を介して生徒端末4と通信するようになっているが、生徒端末4と直接通信することとしても良い。
【0028】
記憶部34は、電子黒板3の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU35の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部34は、IDテーブル343等を記憶している。
【0029】
IDテーブル343は、自機の黒板IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0030】
CPU35は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子黒板3を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU35は、入力部32から入力される操作信号等に応じて記憶部34に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU35は、処理結果を表示部31に適宜出力させる。
【0031】
[生徒端末]
生徒端末4は、生徒に所持されて授業に用いられるものであり、図4に示すように、表示部41と、入力部42と、通信部43と、記憶部44と、CPU45等とを備えて構成されている。
【0032】
表示部41は、ディスプレイ410を備えており、CPU45から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ410に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ410は、いわゆるタッチパネル421と一体的に形成されており、ユーザ(生徒)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0033】
入力部42は、キー群420や上述のタッチパネル421を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル421の位置に対応する信号をCPU45に出力するようになっている。
【0034】
通信部43は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部43はサーバ2を介して電子黒板3と通信するようになっているが、電子黒板3と直接通信することとしても良い。
【0035】
記憶部44は、生徒端末4の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU45の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部44は、IDテーブル443等を記憶している。
【0036】
IDテーブル443は、自機の端末IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0037】
CPU45は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、生徒端末4を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU45は、入力部42から入力される操作信号等に応じて記憶部44に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU45は、処理結果を表示部41に適宜出力させる。
【0038】
[教師端末]
教師端末5は、教師に所持されて板書計画ファイルFの作成等に用いられるものであり、図5に示すように、表示部51と、入力部52と、通信部53と、記憶部54と、CPU55等とを備えて構成されている。
【0039】
表示部51は、ディスプレイ510を備えており、CPU55から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ510に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ510は、いわゆるタッチパネル521と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0040】
入力部52は、キー群520や上述のタッチパネル521を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル521の位置に対応する信号をCPU55に出力するようになっている。
【0041】
通信部53は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0042】
記憶部54は、教師端末5の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU55の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部54は、授業計画作成プログラム540と、教科書データベース541と、板書データベース542等とを記憶している。
【0043】
授業計画作成プログラム540は、後述の教師端末処理(図6参照)をCPU55に実行させるためのプログラムである。
【0044】
教科書データベース541及び板書データベース542は、サーバ2における教科書データベース241,板書データベース242と同じ内容のデータを記憶している。
【0045】
CPU55は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、教師端末5を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU55は、入力部52から入力される操作信号等に応じて記憶部54に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU55は、処理結果を表示部51に適宜出力させる。
【0046】
[動作]
(教師端末処理)
続いて、教師端末5による教師端末処理について、図6を参照しつつ説明する。
【0047】
この教師端末処理においては、まずCPU55は、板書計画の作成・編集を開始する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW1)、行われないと判定した場合(ステップW1;No)には他の処理へ移行する。
【0048】
また、ステップW1において板書計画の作成・編集を開始する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW1;Yes)には、CPU55は、板書計画を新規に作成する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップW2)。
【0049】
このステップW2において板書計画を新規に作成する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップW2;No)には、CPU55は、後述のステップW4に移行する。
【0050】
また、ステップW2において板書計画を新規に作成する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW2;Yes)には、CPU55は、後述の教室サーバ処理(図7〜図9参照)を教師端末5において実行する(ステップW3)。これにより、教師端末5において授業前に予め板書計画ファイルFが作成されることとなる。但し、このステップW3で実行される教室サーバ処理においては、CPU55は、電子黒板3との間で情報の送受信を行わず、教師端末5における入力部52での操作内容を電子黒板3に対する操作として処理を行うとともに、電子黒板3に表示させる内容を教師端末5の表示部51に表示させるようになっている。また、教科書データベース241,板書データベース242の代わりに教科書データベース541,板書データベース542を用いるようになっている。また、ステップS16,S26の処理を行わず、教室サーバ処理と並行して実行される後述のタイマー処理(図10参照)についても実行しないようになっている。
【0051】
次に、CPU55は、板書計画を表示して編集する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW4)、行われないと判定した場合(ステップW4;No)には他の処理へ移行する。
【0052】
また、ステップW4において板書計画を表示して編集する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW4;Yes)には、CPU55は、板書計画ファイルFのファイル名をディスプレイ510に一覧表示させる(ステップW5)。
【0053】
次に、CPU55は、ユーザ操作に基づいて何れかの板書計画ファイルFを指定した後(ステップW6)、指定された板書計画ファイルF(以下、指定板書計画ファイルFSとする)における各板書データDを、板書番号N及び教材位置情報Pと対応付けて表形式でディスプレイ510に一覧表示させるとともに、各板書データDのデータ量を検出して、当該板書データDに対応付けて表示させる(ステップW7)。なお、本実施の形態においては、指定板書計画ファイルFSの全ての板書データDがディスプレイ510の表示領域内に表示されるようになっており、各板書データDの行幅は、当該板書データDのデータ量に比例するようになっている。
【0054】
次に、CPU55は、検出したデータ量に基づいて、各板書番号Nの板書データDに対して1時限の授業時間を比例配分し、各板書データDの割当時間を、当該板書データDに対応付けてディスプレイ510に表示させる(ステップW8)。なお、1時限の授業時間としては、例えば45分や50分、90分などが挙げられ、本実施の形態では50分が用いられている。
【0055】
次に、CPU55は、時間配分を修正する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW11)、行われたと判定した場合(ステップW11;Yes)には、ユーザ操作に基づいて、修正対象の板書データDについての割当時間を変更した後(ステップW12)、ステップW11に移行する。より詳細には、このステップW12においてユーザは、ディスプレイ510に表示された表中で、修正対象の板書データDの行幅をドラッグすることで割当時間を変更することとしても良いし、表中の数値を変更することで割当時間を変更することとしても良い。なお、数値を入力することで割当時間を変更する場合には、変更後の割当時間の長さに応じて、対応する板書データDの行幅が変更される。
【0056】
また、ステップW11において時間配分を修正する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップW11;No)には、CPU55は、板書データDを修正する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップW13)。
【0057】
このステップW13において板書データDを修正する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW13;Yes)には、CPU55は、ユーザ操作に基づいて、修正対象の板書データDの内容を変更した後(ステップW14)、ステップW11に移行する。ここで、このステップW14においてユーザは、何れかの板書データDに対し、板書の省略が可能である旨を示す省略可能マークMを付しても良い。
【0058】
また、ステップW13において板書データDを修正する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップW13;No)には、CPU55は、指定板書計画ファイルFSについての作成・編集を終了する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW15)、行われないと判定した場合(ステップW15;No)にはステップW11に移行する。
【0059】
そして、ステップW15において作成・編集を終了する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW15;Yes)には、CPU55は、作成・編集した指定板書計画ファイルFSを板書データベース542に記憶させ(ステップW16)、ステップW1に移行する。
【0060】
(教室サーバ処理)
続いて、サーバ2による教室サーバ処理について、図7〜図9を参照しつつ説明する。
【0061】
この教室サーバ処理においては、まずCPU25は、図7に示すように、教師の操作によって何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けるか否かを判定し(ステップS1)、受けないと判定した場合(ステップS1;No)には他の処理へ移行する。
【0062】
また、ステップS1において何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU25は、閲覧要求を受けた電子黒板3(以下、他の電子黒板3と区別して電子黒板3Sとする)から、当該電子黒板3SのIDテーブル343に記憶された黒板ID及び教室IDを受信する(ステップS2)。なお、本実施の形態においては、このとき電子黒板3では、教師から教科書についての閲覧要求を受けることとして説明する。
【0063】
次に、CPU25は、閲覧する書籍の指定情報を電子黒板3Sから受信した後(ステップS4)、閲覧する章番号及びページ番号の指定情報か、或いは前回の教室サーバ処理において最後に表示していたページの指定情報を電子黒板3Sから受信する(ステップS6)。
【0064】
次に、CPU25は、ステップS4で指定された教科書(以下、指定教科書とする)のうち、ステップS6で指定されたページの教科書データD1を電子黒板3Sに送信し、そのディスプレイ310に表示させる(ステップS7)。
【0065】
次に、CPU25は、板書データベース242に新たな板書計画ファイルF(以下、板書計画ファイルFAとする)を作成するとともに、当該板書計画ファイルFA内に板書データエリアAを設定し、当該板書データエリアAに対して板書番号N「1」と、現時点で表示されている教科書部分についての教材位置情報Pとを対応づけて記憶させる(ステップS8)。
【0066】
次に、図8に示すように、CPU25は、電子黒板3Sに対する操作を受信し(ステップS9)、電子黒板3Sで板書機能の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、板書機能とは、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを表示させる機能である(図11(a)参照)。また、板書エリアBとは、教師が板書を行うためのエリアである。
【0067】
このステップS11において板書機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU25は、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBが表示されているか否かを判定し(ステップS110)、表示されていると判定した場合(ステップS110;Yes)には、板書エリアBを消した後(ステップS111)、ステップS9に移行する。
【0068】
また、ステップS110において板書エリアBが表示されていないと判定した場合(ステップS110;No)には、CPU25は、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを作成して表示させる(ステップS12)。より詳細には、このステップS12においてCPU25は、ディスプレイ310の上側に教科書エリアK(図11(a)参照)を作成して当該教科書エリアKに教科書データD1を表示させるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBを作成して現在の日付と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数とを表示させる。
【0069】
次に、CPU25は、教科書の指定されたページと同じページから始まる板書計画ファイルFが板書データベース242にあるか否かを判定し(ステップS13)、このような板書計画ファイルFがないと判定した場合(ステップS13;No)には、ステップS9に移行する。
【0070】
また、ステップS13において教科書の指定されたページと同じページから始まる板書計画ファイルFがあると判定した場合(ステップS13;Yes)には、CPU25は、このような板書計画ファイルFが複数あるか否かを判定する(ステップS14)。
【0071】
このステップS14において板書計画ファイルFが複数ないと判定した場合、つまり板書計画ファイルFが1つしかないと判定した場合(ステップS14;No)には、CPU25は、当該板書計画ファイルFを指定板書計画ファイルFSとして指定した後、後述のステップS16に移行する。
【0072】
また、ステップS14において板書計画ファイルFが複数あると判定した場合(ステップS14;Yes)には、CPU25は、ユーザによる選択操作に基づいて、いずれかの板書計画ファイルFを指定板書計画ファイルFSとして指定する(ステップS15)。
【0073】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの板書番号N及び割当時間に基づいて、ディスプレイ310の下部に時間配分バーJを表示させるとともに、授業の経過時間の計測を開始して時間配分バーJ内で現在時間アイコンIを表示させ(ステップS16、図13参照)、ステップS9に移行する。
【0074】
ここで、時間配分バーJとは、後述の図13に示すように、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフの形態で示したものであり、全長が授業時間に相当している。なお、この時間配分バーJにおいて、各板書データDに対応する帯グラフ部分Gは、当該板書データDの板書番号Nに従って左から右に配設されている。また、帯グラフ部分G1の符号「G」に対する添え字「1」は、当該帯グラフ部分Gに対応する板書データDの板書番号Nが「1」であることを示している。
【0075】
また、現在時間アイコンIとは、授業時間内での現時点の経過時間を示すアイコンであり、時間の経過に従って時間配分バーJ上を左側から右側に移動するようになっている。
【0076】
また、上述のステップS11において板書機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU25は、板書エリアBに手書き入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS21)。
【0077】
このステップS21において手書き入力操作が行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU25は、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容を入力して表示させる(ステップS22)。
【0078】
次に、CPU25は、板書計画ファイルFAにおける板書データエリアAのうち、現在の板書番号Nに対応する板書データエリアAに対し、入力内容を板書データDとして記憶させる(ステップS23)。このとき、板書計画ファイルFAにおいて最新の板書番号N(数字の最も大きい板書番号N)よりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAに板書データDが記憶されておらず、空である場合には、CPU25は、当該空の板書データエリアAを削除して、最新の板書番号Nを未使用の数字に繰り下げて、変更した板書番号Nに対応する板書データエリアAに、入力された板書データDを記憶する。
【0079】
次に、CPU25は、手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあるか否かを判定し(ステップS25)、ないと判定した場合(ステップS25;No)にはステップS9に移行する。ここで、入力内容に対応する板書データDとは、入力内容に先頭一致する板書データDである。
【0080】
また、ステップS25において手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあると判定した場合(ステップS25;Yes)には、CPU25は、その板書データDの板書番号Nを、現在板書している板書データDの板書番号N(以下、現・板書番号N1とする)とし、時間配分バーJ内で現・板書番号N1に対応する帯グラフ部分Gを識別表示して(ステップS26)、ステップS9に移行する。なお、本実施の形態においては、このときCPU25は、時間配分バーJにおいて現・板書番号N1に対応する帯グラフ部分Gを青色で表示させることで識別表示している。
【0081】
また、上述のステップS21において手書き入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS21;No)には、図9に示すように、CPU25は、教科書エリアKにマーカ入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS31)。
【0082】
このステップS31においてマーカ入力操作が行われたと判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカを表示させる(ステップS32)。
【0083】
次に、CPU25は、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、当該板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置についての教材位置情報Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶させ(ステップS33)、上述のステップS31に移行する。マーカ入力データとは、マーカ指定箇所におけるデータのことを言う。なお、このステップS33において新たに板書データエリアAを設定する場合に、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nよりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAが板書データDを記憶しておらず、空である場合には、CPU25は、当該空の板書データエリアAを削除して、新たな板書データエリアAの板書番号Nを未使用の最も小さい数字に設定して、設定した板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置についての教材位置情報Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶させる。
【0084】
また、上述のステップS31においてマーカ入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU25は、教科書ページ移動操作が行われたか否かを判定する(ステップS41)。
【0085】
このステップS41においてページ移動操作が行われたと判定した場合(ステップS41;Yes)には、CPU25は、ページ移動後の教科書エリアKを表示させる(ステップS42)。ここで、ページ移動操作において数ページ移動した場合であっても、途中のページの教科書エリアKの表示は行わずに、数ページ移動後の教科書エリアKを表示させる。
【0086】
次に、CPU25は、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、移動先の教科書位置の教材位置情報Pを対応付けて記憶させ(ステップS43)、上述のステップS31に移行する。
【0087】
また、上述のステップS41においてページ移動操作が行われなかったと判定した場合(ステップS41;No)には、CPU25は、教科書エリアKにおいてコピー機能の指定操作が行われ、板書エリアB内に教科書エリアKのコピー部分の貼り付け操作が行われたか否かを判定する(ステップS51)。
【0088】
このステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKの当該コピー部分を、板書エリアBに表示させ(ステップS52)、上述のステップS22に移行する。
【0089】
また、上述のステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われなかったと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU25は、後述のステップT4によって教科書エリアKに省略可能マークMが表示されており、この省略可能マークMに対してタッチ操作が行われるか否かを判定する(ステップS61)。
【0090】
このステップS61において省略可能マークMに対してタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS61;Yes)には、CPU25は、指定板書計画ファイルFS内で省略可能マークMに対応付けられた板書データDを、自宅学習用の宿題として生徒端末4に送信し(ステップS62)、ステップS23に移行する。
【0091】
また、上述のステップS61において省略可能マークMに対してタッチ操作が行われなかったと判定した場合(ステップS71;No)には、CPU25は、授業終了の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS81)。
【0092】
このステップS81において授業終了の指定操作が行われた場合(ステップS81;Yes)には、CPU25は、これまでに記憶した板書番号N、教材位置情報P及び板書データDに、ファイル名を対応づけて板書計画ファイルFAとして保存させ(ステップS82)、上述のステップS22に移行する。
【0093】
また、上述のステップS81において授業終了の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS81;No)には、CPU25は他の処理へ移行する。
【0094】
(タイマー処理)
続いて、サーバ2によるタイマー処理について、図10を参照しつつ説明する。なお、このタイマー処理は、サーバ2が教室サーバ処理においてステップS16の処理を行った時点から、教室サーバ処理と並行して実行されるようになっている。
【0095】
このタイマー処理においてまずCPU25は、表示中の現在時間アイコンIを一旦消去するとともに、新たな現在時間アイコンIを時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示させる(ステップT1)。
【0096】
次に、CPU25は、現時点での授業開始からの経過時間と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データDと、その板書番号N(以下、予定・板書番号N2とする)とを検出する(ステップT2)。
【0097】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSから、直近に入力された板書内容に対応する板書データDと、その板書番号N、つまり現・板書番号N1とを検出し、この現・板書番号N1が予定・板書番号N2より小さいか否か、つまり板書が遅れているか否かを判定する(ステップT3)。なお、このステップT3において未だ板書がされていない場合には、CPU25は、現・板書番号N1を「1」とする。
【0098】
このステップT3において板書が遅れていると判定した場合(ステップT3;Yes)には、CPU25は、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2に対応する部分を桃色の枠Wp(図13(b)参照)で識別表示して、板書が遅れている旨を報知した後(ステップT4)、ステップT1に移行する。また、このときCPU25は、省略可能マークMに対応付けられた板書データDが指定板書計画ファイルFSに存在する場合には、これら省略可能マークM及び板書データDに対応付けられた教材位置情報Pを指定板書計画ファイルFSから読み出し、教科書エリアKに表示されている教科書データD1のうち、教材位置情報Pで示される部分に省略可能マークMを表示させる。これにより、板書計画ファイルFにおいて省略可能マークMに対応付けられた教材部分が識別表示される。
【0099】
また、ステップT3において板書が遅れていないと判定した場合(ステップT3;No)には、CPU25は、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2に対応する部分を緑色の枠Wg(図13(a)参照)で識別表示した後(ステップT5)、ステップT1に移行する。
【0100】
[動作例]
(教師端末処理)
続いて、図面を参照しつつ、上述の教師端末処理を具体的に説明する。
【0101】
まず、ユーザ(教師)が板書計画を新規に作成する旨の操作を行い(ステップW2;Yes)、「算数5年」の教科書の閲覧要求を行って(ステップS1;Yes)、閲覧するページ番号「P58〜P59」の指定を行うと(ステップS6)、図11(a)に示すように、指定された教科書「算数5年」のうち、ステップS6で指定されたページ「P58〜P59」の教科書データD1がディスプレイ510に表示される(ステップS7)。
【0102】
次に、図3(a)に示すように、板書データベース542に新たな板書計画ファイルFAが作成されるとともに、当該板書計画ファイルFA内に板書データエリアAが設定され、当該板書データエリアAに対して板書番号N「1」と、現時点で表示されている教科書部分についての教材位置情報Pとが対応づけて記憶される(ステップS8)。
【0103】
次に、ユーザ(教師)が板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図11(a)に示すように、ディスプレイ510の上側に教科書エリアKが作成されて当該教科書エリアKに教科書データD1が表示されるとともに、ディスプレイ510の下側に板書エリアBが作成されて現在の日付「20110222(火)」と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数「P58」とが表示される(ステップS12)。
【0104】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBに対して「四角形の面積」、「たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」、「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図11(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおける現在の板書番号N「1」、教材位置情報P「P58」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0105】
次に、ユーザ(教師)がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図12(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の指定を行うと、指定位置にコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。また、このとき電子黒板3Sの教科書エリアKにおけるコピー元部分が赤枠で囲まれて表示される。なお、本動作例においては、このときユーザ(教師)は教科書の平行四辺形をコピーして張り付けたのち、当該平行四辺形の左側の直角三角形部分を更にコピーして平行四辺形の右側に貼り付けている。
【0106】
そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおける現在の板書番号N「1」、教材位置情報P「P58」に対応する板書データエリアAに、コピー部分の貼り付け内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0107】
次に、ユーザ(教師)が「P59」を指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図12(b)に示すように、「P59」の教科書データD1が教科書エリアKに表示される(ステップS42)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たな板書データエリアAが設定されるとともに、この板書データエリアAに板書番号N「2」と、移動先の教材位置情報P「P59」とが対応付けられて記憶される(ステップS43)。
【0108】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図12(b)に示すように、教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「2」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。
【0109】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、「面積=底辺×高さ」等を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図12(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「2」、教材位置情報P「P59、23%、W,5−45%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0110】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける確認問題の見出しの文字列「1(星型)たしかめ」(但し、「1(星型)」とは、「1」を星型で囲ったもの)にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図示は省略するが、教科書エリアKにおける文字列「1(星型)たしかめ」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「3」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、確認問題の答え「2.5×2.2=5.5cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図示は省略するが、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「3」、教材位置情報P「P59、35%、W,10−25%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0111】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける練習問題の見出しの文字列「1(丸型)」(但し、「1(丸型)」とは、「1」を丸型で囲ったもの)にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図示は省略するが、教科書エリアKにおける文字列「1(丸型)」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「4」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、当該練習問題の答え「7×4=28cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図示は省略するが、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「4」、教材位置情報P「P59、85%、W,30−35%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0112】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける練習問題の見出しの文字列「2(丸型)」(但し、「2(丸型)」とは、「2」を丸型で囲ったもの)にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図示は省略するが、教科書エリアKにおける文字列「2(丸型)」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「5」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、当該練習問題の答え「8×5=40cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図示は省略するが、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「5」、教材位置情報P「P59、85%、W,60−65%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0113】
そして、ユーザ(教師)が授業終了の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、これまでに記憶した板書番号N、教材位置情報P及び板書データDに、ファイル名「算数5年P58〜」が対応づけられて板書計画ファイルFAとして保存される(ステップS82)。
【0114】
次に、ユーザ(教師)が板書計画を表示して編集する旨の操作を行うと(ステップW4;Yes)、板書計画ファイルFのファイル名がディスプレイ510に一覧表示され(ステップW5)、ユーザ(教師)が「算数5年P58〜」の板書計画ファイルFを指定すると(ステップW6)、図3(a)に示すように、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDが板書番号N及び教材位置情報Pと対応付けられて表形式でディスプレイ510に一覧表示されるとともに、各板書データDのデータ量が検出されて、当該板書データDに対応付けて表示される(ステップW7)。次に、検出されたデータ量に基づいて、各板書番号Nの板書データDに対して1時限の授業時間が比例配分され、各板書データDの割当時間が、当該板書データDに対応付けてディスプレイ510に表示される(ステップW8)。
【0115】
次に、ユーザ(教師)が時間配分を修正する旨の操作を行い(ステップW11;Yes)、板書番号N「1」,「3」の板書データDについての行幅をドラッグすると、図3(b)に示すように、これらの板書データDについての割当時間「20」,「5」が「15」,「10」に変更される(ステップW12)。
【0116】
次に、ユーザ(教師)が板書データDを修正する旨の操作を行い(ステップW13;Yes)、板書番号N「4」の板書データDに省略可能マークMを付す操作を行うと、修正対象の板書データDの内容が変更される(ステップW14)。
【0117】
そして、ユーザ(教師)が指定板書計画ファイルFSについての作成・編集を終了する旨の操作を行うと(ステップW15;Yes)、作成・編集された指定板書計画ファイルFSが板書データベース542に記憶される(ステップW16)。
【0118】
(教室サーバ処理及びタイマー処理)
続いて、図面を参照しつつ、上述の教室サーバ処理及びタイマー処理を具体的に説明する。
【0119】
まず、ユーザ(教師)が「算数5年」の教科書の閲覧要求を行って(ステップS1;Yes)、閲覧するページ番号「P58〜P59」の指定を行うと(ステップS6)、図13(a)に示すように、指定された教科書「算数5年」のうち、ステップS6で指定されたページ「P58〜P59」の教科書データD1がディスプレイ310に表示される(ステップS7)。
【0120】
次に、ユーザ(教師)が板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、ディスプレイ510の上側に教科書エリアKが作成されて当該教科書エリアKに教科書データD1が表示されるとともに、ディスプレイ510の下側に板書エリアBが作成されて現在の日付「20110331(木)」と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数「P58」とが表示される(ステップS12)。
【0121】
次に、教科書の指定されたページ「P58」と同じページから始まる板書計画ファイルF(「算数5年P58〜」)が1つあると判定され(ステップS13;Yes、ステップS14;No)、当該板書計画ファイルFが指定板書計画ファイルFSとして指定される。
【0122】
次に、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの板書番号N及び割当時間に基づいて、ディスプレイ310の下部に時間配分バーJが表示されるとともに、授業の経過時間の計測が開始されて時間配分バーJ内で現在時間アイコンIが表示される(ステップS16)。
【0123】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBに対して「四角形の面積」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0124】
次に、手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあると判定された後(ステップS25;Yes)、その板書データDの板書番号N「1」が現・板書番号N1とされ、時間配分バーJ内で現・板書番号N1「1」に対応する帯グラフ部分G1が青色で識別表示される(ステップS26)。なお、本動作例においては、青色で識別表示される帯グラフ部分を網掛けで図示している。
【0125】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは10分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「1」が検出される(ステップT2)。
【0126】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「1」が検出され、この現・板書番号N1「1」が予定・板書番号N2「1」より小さく無く、板書が遅れてないと判定され(ステップT3;No)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「1」に対応する帯グラフ部分G1が緑色の枠Wgで識別表示される(ステップT5)。
【0127】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBに対して「たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」、「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図13(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0128】
次に、手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあると判定された後(ステップS25;Yes)、その板書データDの板書番号N「1」が現・板書番号N1とされ、時間配分バーJ内で現・板書番号N1「1」に対応する帯グラフ部分G1が青色で識別表示される(ステップS26)。
【0129】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは25分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「2」が検出される(ステップT2)。
【0130】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「1」が検出されて、この現・板書番号N1「1」が予定・板書番号N2「2」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「2」に対応する帯グラフ部分G2が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。また、このとき、省略可能マークMに対応付けられた板書データDが指定板書計画ファイルFSに存在するため、これら省略可能マークM及び板書データDに対応付けられた教材位置情報P「P59、85%、W,30−35%」が指定板書計画ファイルFSから読み出され、教科書エリアKに表示されている教科書データD1のうち、教材位置情報Pで示される部分に省略可能マークMが表示される(後述の図15(b)参照)。
【0131】
次に、ユーザ(教師)がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図14(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の指定を行うと、指定位置にコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。また、このとき電子黒板3Sの教科書エリアKにおけるコピー元部分が赤枠で囲まれて表示される。なお、本動作例においては、このときユーザ(教師)は教科書の平行四辺形をコピーして張り付けたのち、当該平行四辺形の左側の直角三角形部分を更にコピーして平行四辺形の右側に貼り付けている。
【0132】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは32分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「3」が検出される(ステップT2)。
【0133】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「1」が検出されて、この現・板書番号N1「1」が予定・板書番号N2「3」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「3」に対応する帯グラフ部分G3が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。
【0134】
次に、ユーザ(教師)が「P59」を指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図14(b)に示すように、「P59」の教科書データD1が教科書エリアKに表示される(ステップS42)。
【0135】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」がマーカ表示される(ステップS32)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、「面積=底辺×高さ」等を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0136】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは41分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「4」が検出される(ステップT2)。
【0137】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「2」が検出されて、この現・板書番号N1「2」が予定・板書番号N2「4」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「4」に対応する帯グラフ部分G4が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。
【0138】
次に、図15(a)に示すように、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける確認問題の見出しの文字列「1(星型)たしかめ」にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、教科書エリアKにおける文字列「1(星型)たしかめ」がマーカ表示される(ステップS32)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、確認問題の答え「2.5×2.2=5.5cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0139】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは51分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「5」が検出される(ステップT2)。
【0140】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「3」が検出されて、この現・板書番号N1「3」が予定・板書番号N2「5」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「5」に対応する帯グラフ部分G5が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。なお、上述したように、このとき省略可能マークMに対応付けられた板書データDが指定板書計画ファイルFSに存在するため、これら省略可能マークM及び板書データDに対応付けられた教材位置情報P「P59、85%、W,30−35%」が指定板書計画ファイルFSから読み出され、教科書エリアKに表示されている教科書データD1のうち、教材位置情報Pで示される部分に省略可能マークMが表示されている。
【0141】
そして、図15(b)に示すように、ユーザ(教師)が省略可能マークMに対してタッチ操作を行うと(ステップS61;Yes)、指定板書計画ファイルFS内で省略可能マークMに対応付けられた板書データDが、自宅学習用の宿題として生徒端末4に送信される(ステップS62)。
【0142】
以上のように、本実施形態の電子黒板3によれば、図8のステップS25〜S26や図10のステップT2〜T5,図13〜図15等に示したように、板書計画ファイルFから、入力された板書内容に対応する板書データDが検出されるとともに、計測された経過時間と、各板書データDの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データDが検出されて、これらの板書データDが一致しない場合に、その旨が報知されるので、授業の進行度が板書計画の割当時間から外れると、その旨が報知される。従って、適切な時間配分で板書を行うことができる。
【0143】
また、図8のステップS26や図10のステップT4,5、図13〜図15等に示したように、板書計画ファイルFにおける各板書データDの割当時間が授業時間内で占める割合が帯グラフの形態で表示されて、入力された板書内容に対応する板書データDの帯グラフ部分Gと、現時点で板書されるべき内容の板書データDの帯グラフ部分Gとがそれぞれ識別表示されるので、授業の進行度と板書計画の割当時間との対応を容易に把握することができる。
【0144】
また、図10のステップT3〜T4や図15等に示したように、入力された板書内容に対応する板書データDの板書順よりも、現時点で板書されるべき内容の板書データDの板書順が後である場合に、板書計画ファイルFにおいて省略可能マークMに対応付けられた教材部分が識別表示されるので、授業の進行が遅れた場合に、省略可能な部分を飛ばして授業を行うことができる。
【0145】
なお、上記の実施の形態における電子黒板3の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0146】
例えば、上記の実施形態では、サーバ2が電子黒板3での表示内容を制御することとして説明したが、電子黒板3が自機の表示内容を制御することとしても良い。より詳細には、授業支援プログラム240、教科書データベース241及び板書データベース242が電子黒板3に格納され、当該電子黒板3で教室サーバ処理が実行されることとしても良い。但し、電子黒板3で教室サーバ処理が実行される場合には、電子黒板3とサーバ2との間で情報の送受信を行わない。
【0147】
また、授業支援プログラム240がサーバ2に記憶されることとして説明したが、サーバ2に対して着脱可能なメモリカード、CD等の記憶媒体に記憶されることとしてもよい。
【0148】
また、電子黒板3はディスプレイ310を有することとして説明したが、代わりにプロジェクターを有することとしても良い。
【0149】
また、省略可能マークMに対してタッチ操作が行われた場合には、指定板書計画ファイルFS内で省略可能マークMに対応付けられた板書データDを、自宅学習用の宿題として生徒端末4に送信することとして説明したが、省略可能マークMに対応付けられた板書データDを板書エリアBに自動で入力して表示させることとしても良い。この場合には、板書の入力を省略し、授業の進行を早めることができる。
【0150】
また、直近に入力された板書内容に対応する板書データDの板書番号Nと、現時点で板書されるべき板書データDの板書番号Nとを比較し、前者が後者より小さい場合に時間配分バーJの帯グラフ部分Gを桃色枠で識別表示し、両者が一致する場合に緑色枠で識別表示することとして説明したが、更に、前者が後者より大きい場合にも他の色の枠で帯グラフ部分Gを識別表示することとしても良い。
【0151】
また、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2に対応する部分を桃色の枠Wpで識別表示することで、板書が遅れている旨を報知することとして説明したが、報知の態様はこれに限らず、例えば警告音を出力するなど、他の態様としても良い。
【0152】
また、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフ(時間配分バーJ)で示すこととして説明したが、円グラフで示すこととしても良い。
【0153】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
授業の経過時間を計測する時間計測手段と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力手段と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力手段により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出手段と、
前記時間計測手段により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出手段と、
前記板書データ検出手段により検出された板書データと、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
<請求項2>
請求項1記載の電子黒板において、
前記板書計画ファイルにおける各板書データの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフまたは円グラフの形態で前記表示手段に表示させる時間配分表示制御手段と、
前記帯グラフまたは円グラフのうち、前記板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分と、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分とを、それぞれ前記表示手段に識別表示させるグラフ部分識別表示制御手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
<請求項3>
請求項1または2記載の電子黒板において、
教科書データを複数記憶する教科書データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記教科書データ記憶手段に記憶された何れかの教科書データを指定教科書データとして指定する教科書データ指定手段と、
前記表示手段に教科書表示エリアと、板書エリアとを表示させ、前記教科書表示エリアに前記指定教科書データを表示させるとともに、前記板書入力手段に対するユーザ操作に基づいて前記板書エリアに板書内容を表示させる教科書板書表示制御手段と、
を備え、
前記板書計画ファイルでは、
各板書データに対し、教科書データ内で予めユーザにより指定された教材部分が対応付けられるとともに、
少なくとも1つの教材部分に対し、所定の識別データが対応付けられており、
前記教科書板書表示制御手段は、
前記板書データ検出手段により検出された板書データの板書順よりも、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データの板書順が後である場合に、前記教科書表示エリアに表示された前記指定教科書データのうち、前記識別データに対応付けられた教材部分を識別表示させる所定教材部分識別表示制御手段を有することを特徴とする電子黒板。
<請求項4>
請求項3記載の電子黒板において、
前記所定教材部分識別表示制御手段によって教材部分が識別表示された場合に、ユーザ操作に基づいて、前記板書計画ファイル内で当該教材部分に対応付けられた板書データの内容を前記板書エリアに表示させる板書内容自動入力手段を有することを特徴とする電子黒板。
<請求項5>
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
を備えるコンピュータに、
授業の経過時間を計測する時間計測機能と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力機能と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力機能により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出機能と、
前記時間計測機能により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出機能と、
前記板書データ検出機能により検出された板書データと、前記予定板書データ検出機能により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0154】
2 サーバ
3 電子黒板
240 授業支援プログラム
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子黒板及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、教育現場においては、電子黒板や生徒端末と呼ばれる情報表示装置が使用されており、これらの情報表示装置を用いた授業では、電子黒板に教師が入力した文字等が生徒端末に送信され、生徒端末で入力した文字等が電子黒板に送信されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
ところで、教師は、板書すべき内容をまとめた板書計画を予めノート等に作成しておき、その各板書部分に時間配分をして授業に望むのが一般的である。近年では、授業計画をコンピュータ上で作成することのできる技術が提案されている(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4001464号
【特許文献2】特開2010−191484号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、予め板書計画で時間配分を行っていても、実際の授業では生徒の反応によって進行度が変化してしまうため、予定の範囲まで授業が進まなかったり、教師が説明して生徒が理解するための時間が省かれたりする結果、学習効率が低下してしまう。
【0006】
本発明の課題は、適切な時間配分で板書を行うことのできる電子黒板及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、電子黒板において、
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
授業の経過時間を計測する時間計測手段と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力手段と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力手段により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出手段と、
前記時間計測手段により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出手段と、
前記板書データ検出手段により検出された板書データと、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、適切な時間配分で板書を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】授業支援システムの概略構成を示す図である。
【図2】サーバの概略構成を示すブロック図である。
【図3】板書計画ファイルを示す図である。
【図4】電子黒板及び生徒端末の概略構成を示すブロック図である。
【図5】教師端末の概略構成を示すブロック図である。
【図6】教師端末処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】教室サーバ処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】タイマー処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図12】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図13】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図14】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【図15】ディスプレイの表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態の一例を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0011】
図1は、本実施の形態における授業支援システム1の概略構成を示す図である。
この図に示すように、本実施の形態における授業支援システム1は、サーバ2と、電子黒板3と、生徒端末4と、教師端末5とを備えている。
【0012】
[サーバ]
サーバ2は、複数の学校の電子黒板3や生徒端末4に対して機能やデータを提供するものであり、図2に示すように、表示部21と、入力部22と、通信部23と、記憶部24と、CPU25等とを備えて構成されている。
【0013】
表示部21は、ディスプレイ210を備えており、CPU25から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ210に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ210は、いわゆるタッチパネル221と一体的に形成されており、ユーザによるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0014】
入力部22は、キー群220や上述のタッチパネル221を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル221の位置に対応する信号をCPU25に出力するようになっている。
【0015】
通信部23は、複数の電子黒板3や生徒端末4、教師端末5との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0016】
記憶部24は、サーバ2の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU25の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部24は、本発明に係る授業支援プログラム240と、教科書データベース241と、IDデータベース244と、板書データベース242等とを記憶している。
【0017】
授業支援プログラム240は、後述の教室サーバ処理(図7〜図9参照)及びタイマー処理(図10参照)をCPU25に実行させるためのプログラムである。
【0018】
教科書データベース241は、授業で使用される教科書について教科書データD1を記憶している。なお、本実施の形態における教科書データD1は、教科書をPDF形式で画像化したデータとなっている。
【0019】
IDデータベース244は、サーバ2にアクセスし得る電子黒板3及び生徒端末4のIDコード(以下、黒板ID,端末IDとする)と、これら電子黒板3及び生徒端末4の属する教室のIDコード(以下、教室IDとする)とを対応付けて複数記憶している。
【0020】
板書データベース242は、複数の板書計画ファイルFを科目毎,クラス毎に記憶するようになっている。各板書計画ファイルFには、図3(a)に示すように、1回の授業において電子黒板3で板書されるべき内容を分割した各板書データDと、当該板書データDの板書順を表す板書番号Nと、板書内容に対応する教材部分の位置情報(以下、教材位置情報Pとする)とが対応付けられて格納されている。
【0021】
ここで、本実施の形態における板書データDには、電子黒板3で板書されるべき文字列や、教科書データD1からのコピー部分が含まれている。
また、教材位置情報Pは、教材名や、教材のページ番号、当該ページの上端から何%の位置であるか、また、左端から何%の範囲であるかを示している。例えば、教材の59ページで、上端から23%の位置で、かつ、左端から0−45%の範囲を表す場合には、教材位置情報Pが「P59、23%、W,0−45%」と記憶される。このような教材位置情報Pと板書データDとが対応付けて記憶されることにより、当該教材位置情報Pの含まれる教科書データD1に対して板書データDが対応付けて記憶されることとなる。
【0022】
以上の板書計画ファイルFは、本実施の形態においては、教師端末5によって授業前に予め作成される他、電子黒板3を用いて実際に授業が行われている最中にサーバ2によって作成されるようになっている。更に、教師端末5によって板書計画ファイルFが作成される場合には、各板書データDには、そのデータ量と、当該板書データDの内容を授業中に扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間と、が対応付けて記憶され、また、任意の板書データDに対し、板書の省略が可能である旨を示す省略可能マークMが対応付けて記憶されるようになっている。なお、本実施の形態において板書データDのデータ量とは、板書の行数となっている。
【0023】
CPU25は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、サーバ2を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU25は、入力部22から入力される操作信号等に応じて記憶部24に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU25は、処理結果を表示部21に適宜出力させる。
【0024】
[電子黒板]
電子黒板3は、教室に設置されて授業に用いられるものであり、図4に示すように、表示部31と、入力部32と、通信部33と、記憶部34と、CPU35等とを備えて構成されている。
【0025】
表示部31は、ディスプレイ310を備えており、CPU35から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ310に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ310は、いわゆるタッチパネル321と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0026】
入力部32は、キー群320や上述のタッチパネル321を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル321の位置に対応する信号をCPU35に出力するようになっている。
【0027】
通信部33は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部33はサーバ2を介して生徒端末4と通信するようになっているが、生徒端末4と直接通信することとしても良い。
【0028】
記憶部34は、電子黒板3の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU35の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部34は、IDテーブル343等を記憶している。
【0029】
IDテーブル343は、自機の黒板IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0030】
CPU35は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子黒板3を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU35は、入力部32から入力される操作信号等に応じて記憶部34に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU35は、処理結果を表示部31に適宜出力させる。
【0031】
[生徒端末]
生徒端末4は、生徒に所持されて授業に用いられるものであり、図4に示すように、表示部41と、入力部42と、通信部43と、記憶部44と、CPU45等とを備えて構成されている。
【0032】
表示部41は、ディスプレイ410を備えており、CPU45から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ410に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ410は、いわゆるタッチパネル421と一体的に形成されており、ユーザ(生徒)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0033】
入力部42は、キー群420や上述のタッチパネル421を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル421の位置に対応する信号をCPU45に出力するようになっている。
【0034】
通信部43は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。なお、本実施の形態においては、通信部43はサーバ2を介して電子黒板3と通信するようになっているが、電子黒板3と直接通信することとしても良い。
【0035】
記憶部44は、生徒端末4の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU45の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部44は、IDテーブル443等を記憶している。
【0036】
IDテーブル443は、自機の端末IDと、自機の属する教室の教室IDとを対応付けて記憶している。
【0037】
CPU45は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、生徒端末4を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU45は、入力部42から入力される操作信号等に応じて記憶部44に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU45は、処理結果を表示部41に適宜出力させる。
【0038】
[教師端末]
教師端末5は、教師に所持されて板書計画ファイルFの作成等に用いられるものであり、図5に示すように、表示部51と、入力部52と、通信部53と、記憶部54と、CPU55等とを備えて構成されている。
【0039】
表示部51は、ディスプレイ510を備えており、CPU55から入力される表示信号に基づいて各種情報をディスプレイ510に表示するようになっている。なお、本実施の形態におけるディスプレイ510は、いわゆるタッチパネル521と一体的に形成されており、ユーザ(教師)によるタッチ操作を受け付け可能となっている。
【0040】
入力部52は、キー群520や上述のタッチパネル521を備えており、押下されたキーの種類やタッチパネル521の位置に対応する信号をCPU55に出力するようになっている。
【0041】
通信部53は、サーバ2との間でデータ通信を行うものであり、本実施の形態においては、無線通信を行うようになっている。
【0042】
記憶部54は、教師端末5の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するとともに、CPU55の作業領域として機能するメモリである。本実施の形態においては、記憶部54は、授業計画作成プログラム540と、教科書データベース541と、板書データベース542等とを記憶している。
【0043】
授業計画作成プログラム540は、後述の教師端末処理(図6参照)をCPU55に実行させるためのプログラムである。
【0044】
教科書データベース541及び板書データベース542は、サーバ2における教科書データベース241,板書データベース242と同じ内容のデータを記憶している。
【0045】
CPU55は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、教師端末5を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU55は、入力部52から入力される操作信号等に応じて記憶部54に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU55は、処理結果を表示部51に適宜出力させる。
【0046】
[動作]
(教師端末処理)
続いて、教師端末5による教師端末処理について、図6を参照しつつ説明する。
【0047】
この教師端末処理においては、まずCPU55は、板書計画の作成・編集を開始する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW1)、行われないと判定した場合(ステップW1;No)には他の処理へ移行する。
【0048】
また、ステップW1において板書計画の作成・編集を開始する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW1;Yes)には、CPU55は、板書計画を新規に作成する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップW2)。
【0049】
このステップW2において板書計画を新規に作成する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップW2;No)には、CPU55は、後述のステップW4に移行する。
【0050】
また、ステップW2において板書計画を新規に作成する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW2;Yes)には、CPU55は、後述の教室サーバ処理(図7〜図9参照)を教師端末5において実行する(ステップW3)。これにより、教師端末5において授業前に予め板書計画ファイルFが作成されることとなる。但し、このステップW3で実行される教室サーバ処理においては、CPU55は、電子黒板3との間で情報の送受信を行わず、教師端末5における入力部52での操作内容を電子黒板3に対する操作として処理を行うとともに、電子黒板3に表示させる内容を教師端末5の表示部51に表示させるようになっている。また、教科書データベース241,板書データベース242の代わりに教科書データベース541,板書データベース542を用いるようになっている。また、ステップS16,S26の処理を行わず、教室サーバ処理と並行して実行される後述のタイマー処理(図10参照)についても実行しないようになっている。
【0051】
次に、CPU55は、板書計画を表示して編集する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW4)、行われないと判定した場合(ステップW4;No)には他の処理へ移行する。
【0052】
また、ステップW4において板書計画を表示して編集する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW4;Yes)には、CPU55は、板書計画ファイルFのファイル名をディスプレイ510に一覧表示させる(ステップW5)。
【0053】
次に、CPU55は、ユーザ操作に基づいて何れかの板書計画ファイルFを指定した後(ステップW6)、指定された板書計画ファイルF(以下、指定板書計画ファイルFSとする)における各板書データDを、板書番号N及び教材位置情報Pと対応付けて表形式でディスプレイ510に一覧表示させるとともに、各板書データDのデータ量を検出して、当該板書データDに対応付けて表示させる(ステップW7)。なお、本実施の形態においては、指定板書計画ファイルFSの全ての板書データDがディスプレイ510の表示領域内に表示されるようになっており、各板書データDの行幅は、当該板書データDのデータ量に比例するようになっている。
【0054】
次に、CPU55は、検出したデータ量に基づいて、各板書番号Nの板書データDに対して1時限の授業時間を比例配分し、各板書データDの割当時間を、当該板書データDに対応付けてディスプレイ510に表示させる(ステップW8)。なお、1時限の授業時間としては、例えば45分や50分、90分などが挙げられ、本実施の形態では50分が用いられている。
【0055】
次に、CPU55は、時間配分を修正する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW11)、行われたと判定した場合(ステップW11;Yes)には、ユーザ操作に基づいて、修正対象の板書データDについての割当時間を変更した後(ステップW12)、ステップW11に移行する。より詳細には、このステップW12においてユーザは、ディスプレイ510に表示された表中で、修正対象の板書データDの行幅をドラッグすることで割当時間を変更することとしても良いし、表中の数値を変更することで割当時間を変更することとしても良い。なお、数値を入力することで割当時間を変更する場合には、変更後の割当時間の長さに応じて、対応する板書データDの行幅が変更される。
【0056】
また、ステップW11において時間配分を修正する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップW11;No)には、CPU55は、板書データDを修正する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップW13)。
【0057】
このステップW13において板書データDを修正する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW13;Yes)には、CPU55は、ユーザ操作に基づいて、修正対象の板書データDの内容を変更した後(ステップW14)、ステップW11に移行する。ここで、このステップW14においてユーザは、何れかの板書データDに対し、板書の省略が可能である旨を示す省略可能マークMを付しても良い。
【0058】
また、ステップW13において板書データDを修正する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップW13;No)には、CPU55は、指定板書計画ファイルFSについての作成・編集を終了する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップW15)、行われないと判定した場合(ステップW15;No)にはステップW11に移行する。
【0059】
そして、ステップW15において作成・編集を終了する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップW15;Yes)には、CPU55は、作成・編集した指定板書計画ファイルFSを板書データベース542に記憶させ(ステップW16)、ステップW1に移行する。
【0060】
(教室サーバ処理)
続いて、サーバ2による教室サーバ処理について、図7〜図9を参照しつつ説明する。
【0061】
この教室サーバ処理においては、まずCPU25は、図7に示すように、教師の操作によって何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けるか否かを判定し(ステップS1)、受けないと判定した場合(ステップS1;No)には他の処理へ移行する。
【0062】
また、ステップS1において何れかの電子黒板3が書籍の閲覧要求を受けたと判定した場合(ステップS1;Yes)には、CPU25は、閲覧要求を受けた電子黒板3(以下、他の電子黒板3と区別して電子黒板3Sとする)から、当該電子黒板3SのIDテーブル343に記憶された黒板ID及び教室IDを受信する(ステップS2)。なお、本実施の形態においては、このとき電子黒板3では、教師から教科書についての閲覧要求を受けることとして説明する。
【0063】
次に、CPU25は、閲覧する書籍の指定情報を電子黒板3Sから受信した後(ステップS4)、閲覧する章番号及びページ番号の指定情報か、或いは前回の教室サーバ処理において最後に表示していたページの指定情報を電子黒板3Sから受信する(ステップS6)。
【0064】
次に、CPU25は、ステップS4で指定された教科書(以下、指定教科書とする)のうち、ステップS6で指定されたページの教科書データD1を電子黒板3Sに送信し、そのディスプレイ310に表示させる(ステップS7)。
【0065】
次に、CPU25は、板書データベース242に新たな板書計画ファイルF(以下、板書計画ファイルFAとする)を作成するとともに、当該板書計画ファイルFA内に板書データエリアAを設定し、当該板書データエリアAに対して板書番号N「1」と、現時点で表示されている教科書部分についての教材位置情報Pとを対応づけて記憶させる(ステップS8)。
【0066】
次に、図8に示すように、CPU25は、電子黒板3Sに対する操作を受信し(ステップS9)、電子黒板3Sで板書機能の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、板書機能とは、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを表示させる機能である(図11(a)参照)。また、板書エリアBとは、教師が板書を行うためのエリアである。
【0067】
このステップS11において板書機能の指定操作が行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、CPU25は、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBが表示されているか否かを判定し(ステップS110)、表示されていると判定した場合(ステップS110;Yes)には、板書エリアBを消した後(ステップS111)、ステップS9に移行する。
【0068】
また、ステップS110において板書エリアBが表示されていないと判定した場合(ステップS110;No)には、CPU25は、電子黒板3Sのディスプレイ310に板書エリアBを作成して表示させる(ステップS12)。より詳細には、このステップS12においてCPU25は、ディスプレイ310の上側に教科書エリアK(図11(a)参照)を作成して当該教科書エリアKに教科書データD1を表示させるとともに、ディスプレイ310の下側に板書エリアBを作成して現在の日付と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数とを表示させる。
【0069】
次に、CPU25は、教科書の指定されたページと同じページから始まる板書計画ファイルFが板書データベース242にあるか否かを判定し(ステップS13)、このような板書計画ファイルFがないと判定した場合(ステップS13;No)には、ステップS9に移行する。
【0070】
また、ステップS13において教科書の指定されたページと同じページから始まる板書計画ファイルFがあると判定した場合(ステップS13;Yes)には、CPU25は、このような板書計画ファイルFが複数あるか否かを判定する(ステップS14)。
【0071】
このステップS14において板書計画ファイルFが複数ないと判定した場合、つまり板書計画ファイルFが1つしかないと判定した場合(ステップS14;No)には、CPU25は、当該板書計画ファイルFを指定板書計画ファイルFSとして指定した後、後述のステップS16に移行する。
【0072】
また、ステップS14において板書計画ファイルFが複数あると判定した場合(ステップS14;Yes)には、CPU25は、ユーザによる選択操作に基づいて、いずれかの板書計画ファイルFを指定板書計画ファイルFSとして指定する(ステップS15)。
【0073】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの板書番号N及び割当時間に基づいて、ディスプレイ310の下部に時間配分バーJを表示させるとともに、授業の経過時間の計測を開始して時間配分バーJ内で現在時間アイコンIを表示させ(ステップS16、図13参照)、ステップS9に移行する。
【0074】
ここで、時間配分バーJとは、後述の図13に示すように、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフの形態で示したものであり、全長が授業時間に相当している。なお、この時間配分バーJにおいて、各板書データDに対応する帯グラフ部分Gは、当該板書データDの板書番号Nに従って左から右に配設されている。また、帯グラフ部分G1の符号「G」に対する添え字「1」は、当該帯グラフ部分Gに対応する板書データDの板書番号Nが「1」であることを示している。
【0075】
また、現在時間アイコンIとは、授業時間内での現時点の経過時間を示すアイコンであり、時間の経過に従って時間配分バーJ上を左側から右側に移動するようになっている。
【0076】
また、上述のステップS11において板書機能の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU25は、板書エリアBに手書き入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS21)。
【0077】
このステップS21において手書き入力操作が行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU25は、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容を入力して表示させる(ステップS22)。
【0078】
次に、CPU25は、板書計画ファイルFAにおける板書データエリアAのうち、現在の板書番号Nに対応する板書データエリアAに対し、入力内容を板書データDとして記憶させる(ステップS23)。このとき、板書計画ファイルFAにおいて最新の板書番号N(数字の最も大きい板書番号N)よりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAに板書データDが記憶されておらず、空である場合には、CPU25は、当該空の板書データエリアAを削除して、最新の板書番号Nを未使用の数字に繰り下げて、変更した板書番号Nに対応する板書データエリアAに、入力された板書データDを記憶する。
【0079】
次に、CPU25は、手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあるか否かを判定し(ステップS25)、ないと判定した場合(ステップS25;No)にはステップS9に移行する。ここで、入力内容に対応する板書データDとは、入力内容に先頭一致する板書データDである。
【0080】
また、ステップS25において手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあると判定した場合(ステップS25;Yes)には、CPU25は、その板書データDの板書番号Nを、現在板書している板書データDの板書番号N(以下、現・板書番号N1とする)とし、時間配分バーJ内で現・板書番号N1に対応する帯グラフ部分Gを識別表示して(ステップS26)、ステップS9に移行する。なお、本実施の形態においては、このときCPU25は、時間配分バーJにおいて現・板書番号N1に対応する帯グラフ部分Gを青色で表示させることで識別表示している。
【0081】
また、上述のステップS21において手書き入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS21;No)には、図9に示すように、CPU25は、教科書エリアKにマーカ入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS31)。
【0082】
このステップS31においてマーカ入力操作が行われたと判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKにおけるマーカ入力操作対象位置にマーカを表示させる(ステップS32)。
【0083】
次に、CPU25は、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、当該板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置についての教材位置情報Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶させ(ステップS33)、上述のステップS31に移行する。マーカ入力データとは、マーカ指定箇所におけるデータのことを言う。なお、このステップS33において新たに板書データエリアAを設定する場合に、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nよりも古い板書番号N(数字の小さい板書番号N)の板書データエリアAが板書データDを記憶しておらず、空である場合には、CPU25は、当該空の板書データエリアAを削除して、新たな板書データエリアAの板書番号Nを未使用の最も小さい数字に設定して、設定した板書番号Nと、マーカ入力された教科書位置についての教材位置情報Pと、マーカ入力データとを対応づけて記憶させる。
【0084】
また、上述のステップS31においてマーカ入力操作が行われなかったと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU25は、教科書ページ移動操作が行われたか否かを判定する(ステップS41)。
【0085】
このステップS41においてページ移動操作が行われたと判定した場合(ステップS41;Yes)には、CPU25は、ページ移動後の教科書エリアKを表示させる(ステップS42)。ここで、ページ移動操作において数ページ移動した場合であっても、途中のページの教科書エリアKの表示は行わずに、数ページ移動後の教科書エリアKを表示させる。
【0086】
次に、CPU25は、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAを設定し、当該新たな板書データエリアAの板書番号Nを1増やすとともに、移動先の教科書位置の教材位置情報Pを対応付けて記憶させ(ステップS43)、上述のステップS31に移行する。
【0087】
また、上述のステップS41においてページ移動操作が行われなかったと判定した場合(ステップS41;No)には、CPU25は、教科書エリアKにおいてコピー機能の指定操作が行われ、板書エリアB内に教科書エリアKのコピー部分の貼り付け操作が行われたか否かを判定する(ステップS51)。
【0088】
このステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われたと判定した場合(ステップS51;Yes)には、CPU25は、教科書エリアKの当該コピー部分を、板書エリアBに表示させ(ステップS52)、上述のステップS22に移行する。
【0089】
また、上述のステップS51においてコピー部分の貼り付け操作が行われなかったと判定した場合(ステップS51;No)には、CPU25は、後述のステップT4によって教科書エリアKに省略可能マークMが表示されており、この省略可能マークMに対してタッチ操作が行われるか否かを判定する(ステップS61)。
【0090】
このステップS61において省略可能マークMに対してタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS61;Yes)には、CPU25は、指定板書計画ファイルFS内で省略可能マークMに対応付けられた板書データDを、自宅学習用の宿題として生徒端末4に送信し(ステップS62)、ステップS23に移行する。
【0091】
また、上述のステップS61において省略可能マークMに対してタッチ操作が行われなかったと判定した場合(ステップS71;No)には、CPU25は、授業終了の指定操作が行われたか否かを判定する(ステップS81)。
【0092】
このステップS81において授業終了の指定操作が行われた場合(ステップS81;Yes)には、CPU25は、これまでに記憶した板書番号N、教材位置情報P及び板書データDに、ファイル名を対応づけて板書計画ファイルFAとして保存させ(ステップS82)、上述のステップS22に移行する。
【0093】
また、上述のステップS81において授業終了の指定操作が行われなかったと判定した場合(ステップS81;No)には、CPU25は他の処理へ移行する。
【0094】
(タイマー処理)
続いて、サーバ2によるタイマー処理について、図10を参照しつつ説明する。なお、このタイマー処理は、サーバ2が教室サーバ処理においてステップS16の処理を行った時点から、教室サーバ処理と並行して実行されるようになっている。
【0095】
このタイマー処理においてまずCPU25は、表示中の現在時間アイコンIを一旦消去するとともに、新たな現在時間アイコンIを時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示させる(ステップT1)。
【0096】
次に、CPU25は、現時点での授業開始からの経過時間と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データDと、その板書番号N(以下、予定・板書番号N2とする)とを検出する(ステップT2)。
【0097】
次に、CPU25は、指定板書計画ファイルFSから、直近に入力された板書内容に対応する板書データDと、その板書番号N、つまり現・板書番号N1とを検出し、この現・板書番号N1が予定・板書番号N2より小さいか否か、つまり板書が遅れているか否かを判定する(ステップT3)。なお、このステップT3において未だ板書がされていない場合には、CPU25は、現・板書番号N1を「1」とする。
【0098】
このステップT3において板書が遅れていると判定した場合(ステップT3;Yes)には、CPU25は、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2に対応する部分を桃色の枠Wp(図13(b)参照)で識別表示して、板書が遅れている旨を報知した後(ステップT4)、ステップT1に移行する。また、このときCPU25は、省略可能マークMに対応付けられた板書データDが指定板書計画ファイルFSに存在する場合には、これら省略可能マークM及び板書データDに対応付けられた教材位置情報Pを指定板書計画ファイルFSから読み出し、教科書エリアKに表示されている教科書データD1のうち、教材位置情報Pで示される部分に省略可能マークMを表示させる。これにより、板書計画ファイルFにおいて省略可能マークMに対応付けられた教材部分が識別表示される。
【0099】
また、ステップT3において板書が遅れていないと判定した場合(ステップT3;No)には、CPU25は、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2に対応する部分を緑色の枠Wg(図13(a)参照)で識別表示した後(ステップT5)、ステップT1に移行する。
【0100】
[動作例]
(教師端末処理)
続いて、図面を参照しつつ、上述の教師端末処理を具体的に説明する。
【0101】
まず、ユーザ(教師)が板書計画を新規に作成する旨の操作を行い(ステップW2;Yes)、「算数5年」の教科書の閲覧要求を行って(ステップS1;Yes)、閲覧するページ番号「P58〜P59」の指定を行うと(ステップS6)、図11(a)に示すように、指定された教科書「算数5年」のうち、ステップS6で指定されたページ「P58〜P59」の教科書データD1がディスプレイ510に表示される(ステップS7)。
【0102】
次に、図3(a)に示すように、板書データベース542に新たな板書計画ファイルFAが作成されるとともに、当該板書計画ファイルFA内に板書データエリアAが設定され、当該板書データエリアAに対して板書番号N「1」と、現時点で表示されている教科書部分についての教材位置情報Pとが対応づけて記憶される(ステップS8)。
【0103】
次に、ユーザ(教師)が板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、図11(a)に示すように、ディスプレイ510の上側に教科書エリアKが作成されて当該教科書エリアKに教科書データD1が表示されるとともに、ディスプレイ510の下側に板書エリアBが作成されて現在の日付「20110222(火)」と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数「P58」とが表示される(ステップS12)。
【0104】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBに対して「四角形の面積」、「たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」、「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図11(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおける現在の板書番号N「1」、教材位置情報P「P58」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0105】
次に、ユーザ(教師)がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図12(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の指定を行うと、指定位置にコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。また、このとき電子黒板3Sの教科書エリアKにおけるコピー元部分が赤枠で囲まれて表示される。なお、本動作例においては、このときユーザ(教師)は教科書の平行四辺形をコピーして張り付けたのち、当該平行四辺形の左側の直角三角形部分を更にコピーして平行四辺形の右側に貼り付けている。
【0106】
そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおける現在の板書番号N「1」、教材位置情報P「P58」に対応する板書データエリアAに、コピー部分の貼り付け内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0107】
次に、ユーザ(教師)が「P59」を指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図12(b)に示すように、「P59」の教科書データD1が教科書エリアKに表示される(ステップS42)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たな板書データエリアAが設定されるとともに、この板書データエリアAに板書番号N「2」と、移動先の教材位置情報P「P59」とが対応付けられて記憶される(ステップS43)。
【0108】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図12(b)に示すように、教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「2」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。
【0109】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、「面積=底辺×高さ」等を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図12(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「2」、教材位置情報P「P59、23%、W,5−45%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0110】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける確認問題の見出しの文字列「1(星型)たしかめ」(但し、「1(星型)」とは、「1」を星型で囲ったもの)にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図示は省略するが、教科書エリアKにおける文字列「1(星型)たしかめ」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「3」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、確認問題の答え「2.5×2.2=5.5cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図示は省略するが、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「3」、教材位置情報P「P59、35%、W,10−25%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0111】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける練習問題の見出しの文字列「1(丸型)」(但し、「1(丸型)」とは、「1」を丸型で囲ったもの)にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図示は省略するが、教科書エリアKにおける文字列「1(丸型)」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「4」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、当該練習問題の答え「7×4=28cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図示は省略するが、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「4」、教材位置情報P「P59、85%、W,30−35%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0112】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける練習問題の見出しの文字列「2(丸型)」(但し、「2(丸型)」とは、「2」を丸型で囲ったもの)にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、図示は省略するが、教科書エリアKにおける文字列「2(丸型)」がマーカ表示される(ステップS32)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAに新たに板書データエリアAが設定され、当該新たな板書データエリアAの板書番号N「5」と、対象位置の教材位置情報Pと、マーカ入力データとが対応付けられて記憶される(ステップS33)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、当該練習問題の答え「8×5=40cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図示は省略するが、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。そして、図3(a)に示すように、板書計画ファイルFAにおいて板書番号N「5」、教材位置情報P「P59、85%、W,60−65%」に対応する板書データエリアAに、入力内容が板書データDとして記憶される(ステップS23)。
【0113】
そして、ユーザ(教師)が授業終了の指定操作を行うと(ステップS81;Yes)、これまでに記憶した板書番号N、教材位置情報P及び板書データDに、ファイル名「算数5年P58〜」が対応づけられて板書計画ファイルFAとして保存される(ステップS82)。
【0114】
次に、ユーザ(教師)が板書計画を表示して編集する旨の操作を行うと(ステップW4;Yes)、板書計画ファイルFのファイル名がディスプレイ510に一覧表示され(ステップW5)、ユーザ(教師)が「算数5年P58〜」の板書計画ファイルFを指定すると(ステップW6)、図3(a)に示すように、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDが板書番号N及び教材位置情報Pと対応付けられて表形式でディスプレイ510に一覧表示されるとともに、各板書データDのデータ量が検出されて、当該板書データDに対応付けて表示される(ステップW7)。次に、検出されたデータ量に基づいて、各板書番号Nの板書データDに対して1時限の授業時間が比例配分され、各板書データDの割当時間が、当該板書データDに対応付けてディスプレイ510に表示される(ステップW8)。
【0115】
次に、ユーザ(教師)が時間配分を修正する旨の操作を行い(ステップW11;Yes)、板書番号N「1」,「3」の板書データDについての行幅をドラッグすると、図3(b)に示すように、これらの板書データDについての割当時間「20」,「5」が「15」,「10」に変更される(ステップW12)。
【0116】
次に、ユーザ(教師)が板書データDを修正する旨の操作を行い(ステップW13;Yes)、板書番号N「4」の板書データDに省略可能マークMを付す操作を行うと、修正対象の板書データDの内容が変更される(ステップW14)。
【0117】
そして、ユーザ(教師)が指定板書計画ファイルFSについての作成・編集を終了する旨の操作を行うと(ステップW15;Yes)、作成・編集された指定板書計画ファイルFSが板書データベース542に記憶される(ステップW16)。
【0118】
(教室サーバ処理及びタイマー処理)
続いて、図面を参照しつつ、上述の教室サーバ処理及びタイマー処理を具体的に説明する。
【0119】
まず、ユーザ(教師)が「算数5年」の教科書の閲覧要求を行って(ステップS1;Yes)、閲覧するページ番号「P58〜P59」の指定を行うと(ステップS6)、図13(a)に示すように、指定された教科書「算数5年」のうち、ステップS6で指定されたページ「P58〜P59」の教科書データD1がディスプレイ310に表示される(ステップS7)。
【0120】
次に、ユーザ(教師)が板書機能の指定操作を行うと(ステップS11;Yes)、ディスプレイ510の上側に教科書エリアKが作成されて当該教科書エリアKに教科書データD1が表示されるとともに、ディスプレイ510の下側に板書エリアBが作成されて現在の日付「20110331(木)」と、現時点で教科書エリアKに表示されている教科書のページ数「P58」とが表示される(ステップS12)。
【0121】
次に、教科書の指定されたページ「P58」と同じページから始まる板書計画ファイルF(「算数5年P58〜」)が1つあると判定され(ステップS13;Yes、ステップS14;No)、当該板書計画ファイルFが指定板書計画ファイルFSとして指定される。
【0122】
次に、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの板書番号N及び割当時間に基づいて、ディスプレイ310の下部に時間配分バーJが表示されるとともに、授業の経過時間の計測が開始されて時間配分バーJ内で現在時間アイコンIが表示される(ステップS16)。
【0123】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBに対して「四角形の面積」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0124】
次に、手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあると判定された後(ステップS25;Yes)、その板書データDの板書番号N「1」が現・板書番号N1とされ、時間配分バーJ内で現・板書番号N1「1」に対応する帯グラフ部分G1が青色で識別表示される(ステップS26)。なお、本動作例においては、青色で識別表示される帯グラフ部分を網掛けで図示している。
【0125】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは10分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「1」が検出される(ステップT2)。
【0126】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「1」が検出され、この現・板書番号N1「1」が予定・板書番号N2「1」より小さく無く、板書が遅れてないと判定され(ステップT3;No)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「1」に対応する帯グラフ部分G1が緑色の枠Wgで識別表示される(ステップT5)。
【0127】
次に、ユーザ(教師)が板書エリアBに対して「たて4コ よこ6コ 全部で24コ!」、「長方形の面積=たて×よこ」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、図13(b)に示すように、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0128】
次に、手書き入力内容に対応する板書データDが指定板書計画ファイルFSにあると判定された後(ステップS25;Yes)、その板書データDの板書番号N「1」が現・板書番号N1とされ、時間配分バーJ内で現・板書番号N1「1」に対応する帯グラフ部分G1が青色で識別表示される(ステップS26)。
【0129】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは25分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「2」が検出される(ステップT2)。
【0130】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「1」が検出されて、この現・板書番号N1「1」が予定・板書番号N2「2」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「2」に対応する帯グラフ部分G2が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。また、このとき、省略可能マークMに対応付けられた板書データDが指定板書計画ファイルFSに存在するため、これら省略可能マークM及び板書データDに対応付けられた教材位置情報P「P59、85%、W,30−35%」が指定板書計画ファイルFSから読み出され、教科書エリアKに表示されている教科書データD1のうち、教材位置情報Pで示される部分に省略可能マークMが表示される(後述の図15(b)参照)。
【0131】
次に、ユーザ(教師)がコピー機能の指定操作を行い(ステップS51;Yes)、図14(a)に示すように、教科書エリアK内でコピー部分の範囲指定を行った後に、板書エリアB内で貼付位置(コピー先の位置)の指定を行うと、指定位置にコピー部分が貼り付けて表示される(ステップS52)。また、このとき電子黒板3Sの教科書エリアKにおけるコピー元部分が赤枠で囲まれて表示される。なお、本動作例においては、このときユーザ(教師)は教科書の平行四辺形をコピーして張り付けたのち、当該平行四辺形の左側の直角三角形部分を更にコピーして平行四辺形の右側に貼り付けている。
【0132】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは32分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「3」が検出される(ステップT2)。
【0133】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「1」が検出されて、この現・板書番号N1「1」が予定・板書番号N2「3」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「3」に対応する帯グラフ部分G3が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。
【0134】
次に、ユーザ(教師)が「P59」を指定してページ移動操作を行うと(ステップS41;Yes)、図14(b)に示すように、「P59」の教科書データD1が教科書エリアKに表示される(ステップS42)。
【0135】
次に、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、教科書エリアKにおける文字列「平行四辺形の公式」がマーカ表示される(ステップS32)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、「面積=底辺×高さ」等を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0136】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは41分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「4」が検出される(ステップT2)。
【0137】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「2」が検出されて、この現・板書番号N1「2」が予定・板書番号N2「4」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「4」に対応する帯グラフ部分G4が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。
【0138】
次に、図15(a)に示すように、ユーザ(教師)が教科書エリアKにおける確認問題の見出しの文字列「1(星型)たしかめ」にマーカ入力操作を行うと(ステップS31;Yes)、教科書エリアKにおける文字列「1(星型)たしかめ」がマーカ表示される(ステップS32)。次に、ユーザ(教師)が板書エリアBにおいて、確認問題の答え「2.5×2.2=5.5cm2」を手書き入力すると(ステップS21;Yes)、板書エリアB内の操作対象位置に入力内容が表示される(ステップS22)。
【0139】
このとき、表示中の現在時間アイコンIが一旦消去され、新たな現在時間アイコンIが時間配分バーJ中、現在の時間を示す部分に表示される(ステップT1)。次に、現時点での授業開始からの経過時間(ここでは51分)と、指定板書計画ファイルFS内で各板書データDに対応付けられた板書番号N(板書順)及び割当時間とに基づいて、予定・板書番号N2「5」が検出される(ステップT2)。
【0140】
次に、指定板書計画ファイルFSから、現・板書番号N1「3」が検出されて、この現・板書番号N1「3」が予定・板書番号N2「5」より小さい、つまり板書が遅れていると判定され(ステップT3;Yes)、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2「5」に対応する帯グラフ部分G5が桃色の枠Wpで識別表示されて板書の遅れが報知される(ステップT4)。なお、上述したように、このとき省略可能マークMに対応付けられた板書データDが指定板書計画ファイルFSに存在するため、これら省略可能マークM及び板書データDに対応付けられた教材位置情報P「P59、85%、W,30−35%」が指定板書計画ファイルFSから読み出され、教科書エリアKに表示されている教科書データD1のうち、教材位置情報Pで示される部分に省略可能マークMが表示されている。
【0141】
そして、図15(b)に示すように、ユーザ(教師)が省略可能マークMに対してタッチ操作を行うと(ステップS61;Yes)、指定板書計画ファイルFS内で省略可能マークMに対応付けられた板書データDが、自宅学習用の宿題として生徒端末4に送信される(ステップS62)。
【0142】
以上のように、本実施形態の電子黒板3によれば、図8のステップS25〜S26や図10のステップT2〜T5,図13〜図15等に示したように、板書計画ファイルFから、入力された板書内容に対応する板書データDが検出されるとともに、計測された経過時間と、各板書データDの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データDが検出されて、これらの板書データDが一致しない場合に、その旨が報知されるので、授業の進行度が板書計画の割当時間から外れると、その旨が報知される。従って、適切な時間配分で板書を行うことができる。
【0143】
また、図8のステップS26や図10のステップT4,5、図13〜図15等に示したように、板書計画ファイルFにおける各板書データDの割当時間が授業時間内で占める割合が帯グラフの形態で表示されて、入力された板書内容に対応する板書データDの帯グラフ部分Gと、現時点で板書されるべき内容の板書データDの帯グラフ部分Gとがそれぞれ識別表示されるので、授業の進行度と板書計画の割当時間との対応を容易に把握することができる。
【0144】
また、図10のステップT3〜T4や図15等に示したように、入力された板書内容に対応する板書データDの板書順よりも、現時点で板書されるべき内容の板書データDの板書順が後である場合に、板書計画ファイルFにおいて省略可能マークMに対応付けられた教材部分が識別表示されるので、授業の進行が遅れた場合に、省略可能な部分を飛ばして授業を行うことができる。
【0145】
なお、上記の実施の形態における電子黒板3の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0146】
例えば、上記の実施形態では、サーバ2が電子黒板3での表示内容を制御することとして説明したが、電子黒板3が自機の表示内容を制御することとしても良い。より詳細には、授業支援プログラム240、教科書データベース241及び板書データベース242が電子黒板3に格納され、当該電子黒板3で教室サーバ処理が実行されることとしても良い。但し、電子黒板3で教室サーバ処理が実行される場合には、電子黒板3とサーバ2との間で情報の送受信を行わない。
【0147】
また、授業支援プログラム240がサーバ2に記憶されることとして説明したが、サーバ2に対して着脱可能なメモリカード、CD等の記憶媒体に記憶されることとしてもよい。
【0148】
また、電子黒板3はディスプレイ310を有することとして説明したが、代わりにプロジェクターを有することとしても良い。
【0149】
また、省略可能マークMに対してタッチ操作が行われた場合には、指定板書計画ファイルFS内で省略可能マークMに対応付けられた板書データDを、自宅学習用の宿題として生徒端末4に送信することとして説明したが、省略可能マークMに対応付けられた板書データDを板書エリアBに自動で入力して表示させることとしても良い。この場合には、板書の入力を省略し、授業の進行を早めることができる。
【0150】
また、直近に入力された板書内容に対応する板書データDの板書番号Nと、現時点で板書されるべき板書データDの板書番号Nとを比較し、前者が後者より小さい場合に時間配分バーJの帯グラフ部分Gを桃色枠で識別表示し、両者が一致する場合に緑色枠で識別表示することとして説明したが、更に、前者が後者より大きい場合にも他の色の枠で帯グラフ部分Gを識別表示することとしても良い。
【0151】
また、時間配分バーJにおける各帯グラフ部分Gのうち、予定・板書番号N2に対応する部分を桃色の枠Wpで識別表示することで、板書が遅れている旨を報知することとして説明したが、報知の態様はこれに限らず、例えば警告音を出力するなど、他の態様としても良い。
【0152】
また、指定板書計画ファイルFSにおける各板書データDの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフ(時間配分バーJ)で示すこととして説明したが、円グラフで示すこととしても良い。
【0153】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
授業の経過時間を計測する時間計測手段と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力手段と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力手段により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出手段と、
前記時間計測手段により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出手段と、
前記板書データ検出手段により検出された板書データと、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
<請求項2>
請求項1記載の電子黒板において、
前記板書計画ファイルにおける各板書データの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフまたは円グラフの形態で前記表示手段に表示させる時間配分表示制御手段と、
前記帯グラフまたは円グラフのうち、前記板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分と、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分とを、それぞれ前記表示手段に識別表示させるグラフ部分識別表示制御手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
<請求項3>
請求項1または2記載の電子黒板において、
教科書データを複数記憶する教科書データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記教科書データ記憶手段に記憶された何れかの教科書データを指定教科書データとして指定する教科書データ指定手段と、
前記表示手段に教科書表示エリアと、板書エリアとを表示させ、前記教科書表示エリアに前記指定教科書データを表示させるとともに、前記板書入力手段に対するユーザ操作に基づいて前記板書エリアに板書内容を表示させる教科書板書表示制御手段と、
を備え、
前記板書計画ファイルでは、
各板書データに対し、教科書データ内で予めユーザにより指定された教材部分が対応付けられるとともに、
少なくとも1つの教材部分に対し、所定の識別データが対応付けられており、
前記教科書板書表示制御手段は、
前記板書データ検出手段により検出された板書データの板書順よりも、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データの板書順が後である場合に、前記教科書表示エリアに表示された前記指定教科書データのうち、前記識別データに対応付けられた教材部分を識別表示させる所定教材部分識別表示制御手段を有することを特徴とする電子黒板。
<請求項4>
請求項3記載の電子黒板において、
前記所定教材部分識別表示制御手段によって教材部分が識別表示された場合に、ユーザ操作に基づいて、前記板書計画ファイル内で当該教材部分に対応付けられた板書データの内容を前記板書エリアに表示させる板書内容自動入力手段を有することを特徴とする電子黒板。
<請求項5>
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
を備えるコンピュータに、
授業の経過時間を計測する時間計測機能と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力機能と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力機能により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出機能と、
前記時間計測機能により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出機能と、
前記板書データ検出機能により検出された板書データと、前記予定板書データ検出機能により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【符号の説明】
【0154】
2 サーバ
3 電子黒板
240 授業支援プログラム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
授業の経過時間を計測する時間計測手段と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力手段と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力手段により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出手段と、
前記時間計測手段により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出手段と、
前記板書データ検出手段により検出された板書データと、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
【請求項2】
請求項1記載の電子黒板において、
前記板書計画ファイルにおける各板書データの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフまたは円グラフの形態で前記表示手段に表示させる時間配分表示制御手段と、
前記帯グラフまたは円グラフのうち、前記板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分と、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分とを、それぞれ前記表示手段に識別表示させるグラフ部分識別表示制御手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
【請求項3】
請求項1または2記載の電子黒板において、
教科書データを複数記憶する教科書データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記教科書データ記憶手段に記憶された何れかの教科書データを指定教科書データとして指定する教科書データ指定手段と、
前記表示手段に教科書表示エリアと、板書エリアとを表示させ、前記教科書表示エリアに前記指定教科書データを表示させるとともに、前記板書入力手段に対するユーザ操作に基づいて前記板書エリアに板書内容を表示させる教科書板書表示制御手段と、
を備え、
前記板書計画ファイルでは、
各板書データに対し、教科書データ内で予めユーザにより指定された教材部分が対応付けられるとともに、
少なくとも1つの教材部分に対し、所定の識別データが対応付けられており、
前記教科書板書表示制御手段は、
前記板書データ検出手段により検出された板書データの板書順よりも、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データの板書順が後である場合に、前記教科書表示エリアに表示された前記指定教科書データのうち、前記識別データに対応付けられた教材部分を識別表示させる所定教材部分識別表示制御手段を有することを特徴とする電子黒板。
【請求項4】
請求項3記載の電子黒板において、
前記所定教材部分識別表示制御手段によって教材部分が識別表示された場合に、ユーザ操作に基づいて、前記板書計画ファイル内で当該教材部分に対応付けられた板書データの内容を前記板書エリアに表示させる板書内容自動入力手段を有することを特徴とする電子黒板。
【請求項5】
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
を備えるコンピュータに、
授業の経過時間を計測する時間計測機能と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力機能と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力機能により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出機能と、
前記時間計測機能により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出機能と、
前記板書データ検出機能により検出された板書データと、前記予定板書データ検出機能により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
授業の経過時間を計測する時間計測手段と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力手段と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力手段により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出手段と、
前記時間計測手段により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出手段と、
前記板書データ検出手段により検出された板書データと、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
【請求項2】
請求項1記載の電子黒板において、
前記板書計画ファイルにおける各板書データの割当時間が授業時間内で占める割合を帯グラフまたは円グラフの形態で前記表示手段に表示させる時間配分表示制御手段と、
前記帯グラフまたは円グラフのうち、前記板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分と、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データに対応するグラフ部分とを、それぞれ前記表示手段に識別表示させるグラフ部分識別表示制御手段と、
を備えることを特徴とする電子黒板。
【請求項3】
請求項1または2記載の電子黒板において、
教科書データを複数記憶する教科書データ記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記教科書データ記憶手段に記憶された何れかの教科書データを指定教科書データとして指定する教科書データ指定手段と、
前記表示手段に教科書表示エリアと、板書エリアとを表示させ、前記教科書表示エリアに前記指定教科書データを表示させるとともに、前記板書入力手段に対するユーザ操作に基づいて前記板書エリアに板書内容を表示させる教科書板書表示制御手段と、
を備え、
前記板書計画ファイルでは、
各板書データに対し、教科書データ内で予めユーザにより指定された教材部分が対応付けられるとともに、
少なくとも1つの教材部分に対し、所定の識別データが対応付けられており、
前記教科書板書表示制御手段は、
前記板書データ検出手段により検出された板書データの板書順よりも、前記予定板書データ検出手段により検出された板書データの板書順が後である場合に、前記教科書表示エリアに表示された前記指定教科書データのうち、前記識別データに対応付けられた教材部分を識別表示させる所定教材部分識別表示制御手段を有することを特徴とする電子黒板。
【請求項4】
請求項3記載の電子黒板において、
前記所定教材部分識別表示制御手段によって教材部分が識別表示された場合に、ユーザ操作に基づいて、前記板書計画ファイル内で当該教材部分に対応付けられた板書データの内容を前記板書エリアに表示させる板書内容自動入力手段を有することを特徴とする電子黒板。
【請求項5】
表示手段と、
1回の授業において板書されるべき内容を分割した各板書データと、当該板書データの板書順と、当該板書データの内容を扱うための所要時間として授業時間から割り当てられた割当時間とを対応付けて格納した板書計画ファイルを記憶する板書計画記憶手段と、
を備えるコンピュータに、
授業の経過時間を計測する時間計測機能と、
ユーザ操作に基づいて板書内容を入力し、前記表示手段に表示させる板書入力機能と、
前記板書計画ファイルから、前記板書入力機能により入力された板書内容に対応する板書データを検出する板書データ検出機能と、
前記時間計測機能により計測された経過時間と、各板書データの板書順及び割当時間とに基づいて、現時点で板書されるべき内容の板書データを検出する予定板書データ検出機能と、
前記板書データ検出機能により検出された板書データと、前記予定板書データ検出機能により検出された板書データとが一致しない場合に、その旨を報知する報知機能と、
を実現させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2012−240282(P2012−240282A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−111940(P2011−111940)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]