電気コネクタハウジングのためのコード化構造の形成方法
【課題】ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を形成する方法を提供する。
【解決手段】ソケット電気コネクタが、挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容し、該方法が、第1のコード化構造を形成するために第1の係合領域12として第1のハウジング1の内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域から、MがNよりも小さい整数であるM個の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起14としてM個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【解決手段】ソケット電気コネクタが、挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容し、該方法が、第1のコード化構造を形成するために第1の係合領域12として第1のハウジング1の内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域から、MがNよりも小さい整数であるM個の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起14としてM個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、中華人民共和国国家知識産権局に対して2010年11月16日に出願された中国特許出願第201010551952.4号の優先権の利益を主張しており、当該出願の開示は、参照によって本明細書内に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本願発明は、挿入することによって互いに電気的に接続できるソケット電気コネクタおよびプラグ電気コネクタに関し、とりわけ、ソケット電気コネクタまたはプラグ電気コネクタのハウジングのためのコード化構造(またはコーディング構造、coding structure)を形成する方法に関する。
【0003】
挿入することによってソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとを接続する場合に、これらの間の正確な適合を保証するように、ソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとのハウジングに設けられた適合コード化構造(フールプルーフ構造とも言う)が、一般的に用いられる。
【0004】
図1aおよび1bは、コード化構造を備えたソケット電気コネクタの第1のハウジング100と、適合したコード化構造を備えたプラグ電気コネクタの第2のハウジング200と、をそれぞれ示し、第1の端子を導入するための複数の突起101が、ソケット電気コネクタの第1のハウジング100に設けられ、第2の端子を導入するための複数の挿入溝201が、プラグ電気コネクタの第2のハウジング200に設けられている。
【0005】
電気的接続のために、第1の端子と第2の端子とが、最初に、第1のハウジング100の対応する突起101と、第2のハウジング200の対応する挿入溝201とに固定され、それから、対応する突起101および挿入溝201の第1の端子と第2の端子とが電気的に接続されるように、プラグ電気コネクタがソケット電気コネクタ内に挿入される。プラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとの間の正確な挿入接続を保証するように、特に第1のハウジング100の内壁の第1の係合領域が、第1のコード化構造102を伴って選択および形成され、該構造が、第1のハウジング100の内壁から内側および垂直に延在し、第2のハウジング200の外壁の第2の領域が、第1のハウジング100の第1の係合領域に対応して第2のコード化構造202を伴って選択および形成され、該構造が、第2のハウジング200の外壁から外側および垂直に延在する。第1のコード化構造102が、突起として構成され、第2のコード化構造202が、突起に適合した凹部として構成され、従って、プラグ電気コネクタがソケット電気コネクタ内に挿入されて、第1および第2のコード化構造102および202が、互いに整列すると、プラグ電気コネクタは、ソケット電気コネクタ内に首尾よく挿入されるであろう。一方で、第1および第2のコード化構造102、202が互いに整列しないと、プラグ電気コネクタはソケット電気コネクタ内に挿入できない。そのため、プラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとの間の正確な接続が保証される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来のコード化構造では、凹部および突起部の各々が規則的な形状を有するため、機械的な形状では適合するが電気的機能では適合しないプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとが誤って互いに接続される可能性がまだある。更に、複数のプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとを含む製品シリーズが、様々な形状のコード化構造を有する場合、コード化構造の形状が不規則であることがあり、製品シリーズの低い拡張性(expansibility)と電気コネクタのハウジングの複雑な製品化プロセスとをもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明が、上述した欠点の少なくとも1つの態様を克服または緩和するように提供される。
【0008】
本願発明により解決されるべき技術的問題は、プラグ電気コネクタまたはソケット電気コネクタのハウジングのためのコード化構造を構成する方法を提供することであり、とりわけ、本願発明では、コード化構造が、コード化するのと同じようにして構成され、コード化構造の形状が規則的であり、電気コネクタの拡張性が改善または得られる。
【0009】
本願発明の1つの態様によれば、ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する方法が提供され、ソケット電気コネクタが、該ソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容するように構成され、該方法が、第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域として第1のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を、2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起として、M個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【0010】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の係合小領域の各々は、長方形の断面または正方形の断面を有する立方体形状である。
【0011】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、M個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域であり、直接接続領域の少なくとも1つの側面が、第1のハウジングの内壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。
【0012】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは、1.5mmよりも大きい。
【0013】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、Nは3に等しく、Mは2に等しい。
【0014】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の行における3個の第1の係合小領域が、それぞれ、1番目、2番目および3番目と番号付けられる場合、第2の行における他の3個の第1の係合小領域は、それぞれ、4番目、5番目および6番目と番号付けられ、4番目と番号付けられた第1の係合小領域が、1番目と番号付けられた第1の係合小領域に隣接し、そして、M個の第1の係合小領域が、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の第1の係合小領域を含む。
【0015】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、Nは4に等しく、Mは2または3に等しい。
【0016】
本願発明の別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が提供され、第2のコード化構造が、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入する上記の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合する(または一致する、match)ように構成され、プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が、第2のコード化構造を形成するために第2の係合領域としてプラグ電気コネクタの第2のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域における第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、を含み、第2の通路が、第1の突起に形状が適合し、第2の突起が第1の通路に形状が適合する。
【0017】
本願発明の更なる別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する方法が提供され、プラグ電気コネクタが、対応するソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入されるように適合され、該方法が、第1のコード化構造を形成するために第1の係合領域として第1のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの外壁から外側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起としてM個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【0018】
プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の係合小領域の各々は、長方形の断面または正方形の断面を有する立体形状である。
【0019】
プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、M個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域である。直接接続領域の少なくとも1つの側面は、第1のハウジングの外壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。
【0020】
プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは、1.5mmよりも大きい。
【0021】
本願発明のもう1つの態様によれば、ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が提供され、第2のコード化構造は、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入する更なる別の態様の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合するように構成され、ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法は、第2のコード化構造を形成するために第2の係合領域として、ソケット電気コネクタの第2のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域における第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、を含み、第2の通路が、第1の突起に形状が適合し、第2の突起が、第1の通路に形状が適合する。
【0022】
本願発明のもう1つの態様によれば、電気コネクタは、適合電気コネクタに挿入方向に接続するように提供および構成される。電気コネクタは、ハウジング壁を有するコネクタハウジングを含む。一組のコード化支持体が、ハウジング壁に形成され、かつその間に係合領域を形成するように互いに間隔が空けられる。1つの例では、係合領域は、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の係合小領域を有する。電気コネクタは、2×N個の第1の係合小領域内において、M個(MはNより小さい整数である)の係合小領域に突起と、残りの(2×N−M)個の係合小領域に通路とを含む。該突起は、コネクタハウジングのハウジング壁から突出してかつ挿入方向に延在するように構成される。
【0023】
電気コネクタの1つの例では、Nは3に等しく、Mは2に等しい。コード化構造は、係合領域における以下の組の係合小領域、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の1つに形成される2つの突起を含み得る。コード化構造の突起は、以下の組の係合小領域、1番目と5番目、2番目と4番目、3番目と5番目および2番目と6番目の1つを除いた係合領域に形成される。
【0024】
本願発明の上記の実施形態によれば、ソケット電気コネクタの内壁またはプラグ電気コネクタの外壁における小さな係合領域は小さな係合小領域に更に分けられ、様々なコード化構造がこれらの係合小領域に形成され、およびコード化構造の形態は所定の規則に従い、それ故、同じような形状を有する一連の電気コネクタが、拡張され得る。本願発明の上述した実施形態によれば、電気的機能が適合するソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとのコード化構造は形状が適合するが、異なる電気的機能を有する電気コネクタのコード化構造は形状が適合せず、従って、電気的機能が適合しないプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとが誤って接続されることが防止できる。
【0025】
本願発明のこれらの態様と利点および/または他の態様と利点は、添付図面と合わせて以下の実施形態の記載から明らかになり、更に容易に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1a】図1aは、コード化構造を備える従来のソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタのハウジングをそれぞれ示す概略図である。
【図1b】図1bは、コード化構造を備える従来のソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタのハウジングをそれぞれ示す概略図である。
【図2a】図2aは、本願発明に係るハウジングのコード化構造の構成原理を示す概略図である。
【図2b】図2bは、本願発明に係るハウジングのコード化構造の構成原理を示す概略図である。
【図3a】図3aは、本願発明の第1の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図3b】図3bは、本願発明の第1の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図3c】図3cは、図3aの第1のコード化構造の概略断面図である。
【図3d】図3dは、図3bの第1のコード化構造の概略断面図である。
【図4a】図4aは、本願発明の第2の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図4b】図4bは、本願発明の第2の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図4c】図4cは、図4aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図4d】図4dは、図4bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図5a】図5aは、本願発明の第3の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図5b】図5bは、本願発明の第3の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図5c】図5cは、図5aの第1のコード化構造の概略断面図である。
【図5d】図5dは、図5bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図6a】図6aは、本願発明の第4の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図6b】図6bは、本願発明の第4の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図6c】図6cは、図6aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図6d】図6dは、図6bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図7a】図7aは、本願発明の第5の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図7b】図7bは、本願発明の第5の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図7c】図7cは、図7aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図7d】図7dは、図7bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図8a】図8aは、本願発明の第6の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図8b】図8bは、本願発明の第6の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図8c】図8cは、図8aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図8d】図8dは、図8bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図9a】図9aは、本願発明の第7の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図9b】図9bは、本願発明の第7の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図9c】図9cは、図9aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図9d】図9dは、図9bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図10a】図10aは、本願発明の第8の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図10b】図10bは、本願発明の第7の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図10c】図10cは、図10aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図10d】図10dは、図10bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図11a】図11aは、本願発明の第9の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図11b】図11bは、本願発明の第8の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図11c】図11cは、図11aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図11d】図11dは、図11bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【0027】
本願発明の様々な実施形態は、添付図面を参照して詳細に以下に示されるであろう。同様の参照符号が、本明細書全体に亘って同様の要素を言及する。これらの実施形態は、本明細書記載の実施形態を制限するものとして解釈されてはならず、説明を目的とするものと解釈されるべきである。
【0028】
図3aおよび3bを参照して、図3aは、本願発明の第1の実施形態に係るソケット電気コネクタの第1のハウジング1を示す概略図である。図3bは、本願発明の第1の実施形態に係るプラグ電気コネクタの第2のハウジング2を示す概略図である。図3bに示すように、本願発明の例示的な実施形態に係る第2のハウジング2は、実質的に直方体の本体21を含み、第2の端子を導入するための複数の挿入溝24が本体21に設けられる。
【0029】
これに対応して、第1のハウジング1は、プラグ電気コネクタの第2のハウジング2を受容するために複数の受容部11を含む。例えば、図3aに示される第1のハウジング1は、プラグ電気コネクタの3つの第2のハウジング2を受容できる。第1の端子を導入するための複数の突起14は、受容部11の1つに設けられる。電気的に接続されると、第1の端子と第2の端子とが、最初に、第1のハウジング1の対応する突起14と、第2のハウジング2の対応する挿入溝24と、に固定される。それから、プラグ電気コネクタがソケット電気コネクタ内に挿入され、突起14の第1の端子は、挿入溝24の各々の第2の端子に電気的に接続される。従って、1つのソケット電気コネクタと複数のプラグ電気コネクタとの間に電気的接続を得ることができる。
【0030】
本願発明の1つの実施形態によれば、第1の係合領域12が、第1のハウジング1の内壁に設けられる。図4aに示された最適な例では、一組のコード化支持体16、18が、ハウジング壁に形成され、かつ互いに間隔が空けられ、その間に1つの係合領域を形成する。第1のコード化構造113(図3cを参照されたい)は、第1の係合領域12に、第1のハウジング1の内壁の一部と一体化して形成される。図3cは、図3aの第1のコード化構造113の概略断面図であり、実線で示された部分は、第1の突起1131を示し、第1の突起は、第1のハウジング1の内壁から一体的に突出し、かつハウジング1の深さ方向(すなわち、挿入方向)に延在する。図3cに点線で示される部分は、第1の通路1132を示す。
【0031】
これに対応して、第2の領域22が、第2のハウジング2の外壁に設けられる。第2のコード化構造213は、第2の領域22に第2のハウジング2の外壁の一部と一体化して形成される。図3dは、図3bの第2のコード化構造の概略断面図であり、実線で示される部分は第2の突起2132を示し、当該突起は、第2のハウジング2の外壁から一体的に突出してかつ第2のハウジング2の高さ方向に(すなわち、挿入方向とは反対の方向に)延在する。図3dに点線で示される部分は、第2の通路2131を示す。第2の通路2131と第1の突起1131とは、形状が互いに適合し、第2の突起2132と第1の通路1132とは、形状が互いに適合する。
【0032】
プラグ電気コネクタの第2のハウジング2がソケット電気コネクタの第1のハウジング1内に挿入され、第1および第2のコード化構造113、213が互いに適合および整列すると、第2のハウジング2は、第1のハウジング1内に首尾よく挿入されているであろう。第1および第2のコード化構造113、213が互いに適合および整列しないと、第2のハウジング2は、第1のハウジング1内に挿入され得ない。そのため、プラグおよびソケット電気コネクタ間の正確な接続が保証される。
【0033】
本願発明の1つの態様によれば、ソケット電気コネクタの第1のハウジング1のための第1のコード化構造を構成する方法が提供され、ソケット電気コネクタは、ソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容する。該方法は、第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域12として第1のハウジング1の内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域12を2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起として、M個の第1の係合小領域を形成し、他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【0034】
1つの実施形態では、Nは3に等しく、Mは2に等しい。更に、各々の第1の係合小領域は、長方形の断面または正方形の断面を有する立方体形状である。従って、図2aに示すように、平面図では、第1の係合領域12は、6つの第1の係合小領域を有し、これらの係合小領域は、2×3の配列を形成する。加えて、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは、1.5mmよりも大きく、従って、形成された第1の突起1131は、予め決定された強度を有する。
【0035】
更に、Mが2に等しいと、第1の突起1131の2個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域を有し、直接接続領域の少なくとも1つの側面は、第1のハウジング1の内壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。すなわち、間接接続領域の少なくとも1つの側面が、第1のハウジング1の内壁に直接接続される。間接接続領域の少なくとも1つの側面が、少なくとも1つの直接接続領域の少なくとも1つの側面および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と直接接続される。この規則によれば、第1の突起1131を形成する第1の係合小領域の各々の少なくとも1つの側面が、第1のハウジングの内壁に直接接続または間接接続されることによって支持され、第1の係合小領域は予め決定された強度を有する。従って、図2aを参照して、2×3の配列構造(1番目、2番目〜6番目と番号付けられた第1の係合小領域を備える)を有する第1の係合小領域では、第1の突起1131を形成するための2個(M=2)の第1の係合小領域は、以下の組合せの第1の係合小領域、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目のいずれか1つであり得るがしかし、1番目と5番目、2番目と4番目、3番目と5番目および2番目と6番目の係合小領域のいずれもあり得ない。
【0036】
本願発明の別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第2のハウジング2の第2のコード化構造を構成する方法が提供される。第2のコード化構造は、上記の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合し、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタに挿入方向内に挿入するように構成される。プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法は、第2のコード化構造を形成するための第2の係合領域としてプラグ電気コネクタの第2のハウジング2の外壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域に第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、を含み、第2の通路が、第1の突起に形状が適合し、第2の突起が、第1の通路に形状が適合する。
【0037】
第1のコード化構造が上記の構成方法を用いて構成された後、成形品が、第1の突起と第1の通路とに対応する構造を備える限り、第1のハウジング1は、従来の成形法を用いて製造できる。第1のコード化構造の第1の突起と第1のハウジング1の内壁とが、同じプラスティック材料(例えば、ポリエタン、ポリエチレン、ポリプロピレン)により一体化して形成される。同様に、第2のコード化構造が、従来の形成法を用いて製造できる。
【0038】
次に、上記の構成方法で構成された第1および第2のコード化構造と、第1および第2のコード化構造を含む、第1および第2のハウジング1、2とは、これらの断面図を参照して詳細に示されるであろう。
【0039】
上述したように、本願発明に従う第1のコード化構造を構成する方法に従って形成された第1のコード化構造113が、図3aに示す本願発明の第1の実施形態に係るソケット電気コネクタの第1のハウジング1の第1の係合領域12に設けられる。図3cの断面図に示すように、第1のコード化構造113は、第1の係合領域12の1番目と3番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1131と、他の第1の係合小領域に形成された第1の通路1132と、を含む。
【0040】
本願発明に係る第2のコード化構造を構成する方法に従って形成された第2のコード化構造213は、図3bに示される本願発明の第1の実施形態に係るプラグ電気コネクタの第2のハウジング2の第2の係合領域22に設けられる。図3dの断面図に示すように、第2のコード化構造213は、第2の係合領域22の1番目と3番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2131と、他の第2の係合小領域に形成された第2の突起2132と、を含む。
【0041】
図4a〜図4dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2の概略図と、本願発明の第2の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とを示す。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造123および第2のコード化構造223が、以下に示されるであろう。また、第1の実施形態と同じ部分に関する記載が除かれる。図4cの断面図に示すように、第1のコード化構造123は、第1の係合領域12の1番目と4番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1231と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1232と、を含む。図4dの断面図に示すように、第2のコード化構造223は、第2の係合領域22の1番目と4番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2231と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2232とを含む。
【0042】
図5a〜図5dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2の概略図と、本願発明の第3の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造133および第2のコード化構造233が、以下に示されるであろう。また、第1の実施形態と同じ部分に関する記載が除かれる。図5cの断面図に示すように、第1のコード化構造133は、第1の係合領域12の1番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1331と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1332とを含む。図5dの断面図に示すように、第2のコード化構造233は、第2の係合領域22の1番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2331と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2332とを含む。
【0043】
図6a〜図6dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第4の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造143および第2のコード化構造243が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図6cの断面図に示すように、第1のコード化構造143は、第1の係合領域12の2番目と3番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1431と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1432とを含む。図6dの断面図に示すように、第2のコード化構造243は、第2の係合領域22の2番目と3番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2431と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2432とを含む。
【0044】
図7a〜図7dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第5の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造153および第2のコード化構造253が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図7cの断面図に示すように、第1のコード化構造153は、第1の係合領域12の3番目と4番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1531と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1532とを含む。図7dの断面図に示すように、第2のコード化構造253は、第2の係合領域22の3番目と4番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2531と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2532とを含む。
【0045】
図8a〜図8dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第6の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造163および第2のコード化構造263が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図8cの断面図に示すように、第1のコード化構造163は、第1の係合領域12の3番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1631と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1632とを含む。図8dの断面図に示すように、第2のコード化構造263は、第2の係合領域22の3番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2631と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2632とを含む。
【0046】
図9a〜図9dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第6の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造173および第2のコード化構造273が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図9cの断面図に示すように、第1のコード化構造173は、第1の係合領域12の4番目と5番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1731と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1732とを含む。図8dの断面図に示すように、第2のコード化構造273は、第2の係合領域22の4番目と5番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2731と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2732とを含む。
【0047】
図10a〜図10dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第7の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造183および第2のコード化構造283が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図10cの断面図に示すように、第1のコード化構造183は、第1の係合領域12の4番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1831と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1832とを含む。図10dの断面図に示すように、第2のコード化構造283は、第2の係合領域22の4番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2831と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2832とを含む。
【0048】
図11a〜図11dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第8の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造193および第2のコード化構造293が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図11cの断面図に示すように、第1のコード化構造193は、第1の係合領域12の5番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1931と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1932とを含む。図11dの断面図に示すように、第2のコード化構造293は、第2の係合領域22の5番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2931と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2932とを含む。
【0049】
上記の実施形態では、Nは3に等しく、Mは2に等しい、すなわち、第1の係合領域12は、2×3個の第1の係合小領域を含み、第1の係合小領域の2個が、第1の突起を形成する。図2dに示すように、本願発明の別の実施形態では、Nが4に等しく、Mが2または3に等しい、すなわち、第1の係合領域12が、2×4個の第1の係合小領域を含み、2または3個の第1の係合小領域が、第1の突起を形成する。
【0050】
上記の実施形態では、M個の第1の係合小領域が、ソケット電気コネクタの第1のハウジング1の内壁に形成されるがしかし、M個の第1の係合小領域を、第1の突起を形成するようにプラグ電気コネクタのハウジングの外壁に設けることができ、かつM個の第2の係合小領域を、第1の突起に適合する第2の通路を形成するようにソケット電気コネクタのハウジングの外壁に設けることができることを当業者は評価するであろう。従って、本願発明の更なる別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第1のハウジングのために第1のコード化構造を構成する方法が提供され、プラグ電気コネクタは対応するソケット電気コネクタに挿入方向に挿入されるように適合される。該方法は、第1のコード化構造を形成するための第1の係合領域として第1のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起として、M個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程とを含む。更に、プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の係合小領域の各々は、長方形の断面または正方形の断面を有する立体形状である。プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、M個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域である。直接接続領域の少なくとも1つの側面は、第1のハウジングの外壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは1.5mmよりも大きい。
【0051】
従って、ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が提供される。第2のコード化構造は、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタに挿入方向に挿入する更なる別の態様の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合するように構成される。プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法は、第2のコード化構造を形成するための第2の係合領域として、プラグ電気コネクタの第2のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域における第2の通路と第2の突起とを形成する工程とを含み、第2の通路が第1の突起に形状が適合し、第2の突起が第1の通路に形状が適合する。
【0052】
本願発明の上述した実施形態によれば、電気コネクタのコード化構造を構成する方法が提供され、該方法では、ソケット電気コネクタの内壁上またはプラグ電気コネクタの外壁上の小さい係合領域がより小さい係合小領域に更に分割される。様々なコード化構造がこれらの係合小領域に形成され得る。コード化構造の形態が予め決められた規則に従う。その結果、より小さい形態を有する電気コネクタのシリーズを用いることができる。不規則な形状を有する従来のコード化構造と比較して、本願発明に係るコード化構造は、構成および制御が容易である。異なる電気的機能を備えた電気コネクタのコード化構造は、異なる形状を有するように構成され、電気的機能が適合するソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとのコード化構造は形状が適合する。従って、電気的機能に適合しないプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとが誤って接続されるのを防止できる。
【0053】
従って、本願発明の好ましい実施形態を与えるように、本願発明の本質的に新規な特徴を図示および記載および指摘したがしかし、様々な省略と代替と形態の変形と図示された装置の詳細(および、それらの作業中では)とが、本願発明の精神から逸脱せずに当業者によって為されてよい。例えば、同じ結果を達成するように実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を達成する、これらの要素および/または方法工程の全ての組合せが、本願発明の範囲内にあることが明確に意図される。更に、任意の開示された形態または本願発明の実施形態に関連して図示および/または記載された、構造および/または要素および/または方法工程が、任意の他の開示または記載または示唆された形態、または実施形態に、構成選択の一般的な問題として組み込まれてよい。従って、本明細書に添付した特許請求の範囲によってのみ制限されていることを意図している。
【技術分野】
【0001】
本出願は、中華人民共和国国家知識産権局に対して2010年11月16日に出願された中国特許出願第201010551952.4号の優先権の利益を主張しており、当該出願の開示は、参照によって本明細書内に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本願発明は、挿入することによって互いに電気的に接続できるソケット電気コネクタおよびプラグ電気コネクタに関し、とりわけ、ソケット電気コネクタまたはプラグ電気コネクタのハウジングのためのコード化構造(またはコーディング構造、coding structure)を形成する方法に関する。
【0003】
挿入することによってソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとを接続する場合に、これらの間の正確な適合を保証するように、ソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとのハウジングに設けられた適合コード化構造(フールプルーフ構造とも言う)が、一般的に用いられる。
【0004】
図1aおよび1bは、コード化構造を備えたソケット電気コネクタの第1のハウジング100と、適合したコード化構造を備えたプラグ電気コネクタの第2のハウジング200と、をそれぞれ示し、第1の端子を導入するための複数の突起101が、ソケット電気コネクタの第1のハウジング100に設けられ、第2の端子を導入するための複数の挿入溝201が、プラグ電気コネクタの第2のハウジング200に設けられている。
【0005】
電気的接続のために、第1の端子と第2の端子とが、最初に、第1のハウジング100の対応する突起101と、第2のハウジング200の対応する挿入溝201とに固定され、それから、対応する突起101および挿入溝201の第1の端子と第2の端子とが電気的に接続されるように、プラグ電気コネクタがソケット電気コネクタ内に挿入される。プラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとの間の正確な挿入接続を保証するように、特に第1のハウジング100の内壁の第1の係合領域が、第1のコード化構造102を伴って選択および形成され、該構造が、第1のハウジング100の内壁から内側および垂直に延在し、第2のハウジング200の外壁の第2の領域が、第1のハウジング100の第1の係合領域に対応して第2のコード化構造202を伴って選択および形成され、該構造が、第2のハウジング200の外壁から外側および垂直に延在する。第1のコード化構造102が、突起として構成され、第2のコード化構造202が、突起に適合した凹部として構成され、従って、プラグ電気コネクタがソケット電気コネクタ内に挿入されて、第1および第2のコード化構造102および202が、互いに整列すると、プラグ電気コネクタは、ソケット電気コネクタ内に首尾よく挿入されるであろう。一方で、第1および第2のコード化構造102、202が互いに整列しないと、プラグ電気コネクタはソケット電気コネクタ内に挿入できない。そのため、プラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとの間の正確な接続が保証される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来のコード化構造では、凹部および突起部の各々が規則的な形状を有するため、機械的な形状では適合するが電気的機能では適合しないプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとが誤って互いに接続される可能性がまだある。更に、複数のプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとを含む製品シリーズが、様々な形状のコード化構造を有する場合、コード化構造の形状が不規則であることがあり、製品シリーズの低い拡張性(expansibility)と電気コネクタのハウジングの複雑な製品化プロセスとをもたらす。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願発明が、上述した欠点の少なくとも1つの態様を克服または緩和するように提供される。
【0008】
本願発明により解決されるべき技術的問題は、プラグ電気コネクタまたはソケット電気コネクタのハウジングのためのコード化構造を構成する方法を提供することであり、とりわけ、本願発明では、コード化構造が、コード化するのと同じようにして構成され、コード化構造の形状が規則的であり、電気コネクタの拡張性が改善または得られる。
【0009】
本願発明の1つの態様によれば、ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する方法が提供され、ソケット電気コネクタが、該ソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容するように構成され、該方法が、第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域として第1のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を、2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起として、M個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【0010】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の係合小領域の各々は、長方形の断面または正方形の断面を有する立方体形状である。
【0011】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、M個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域であり、直接接続領域の少なくとも1つの側面が、第1のハウジングの内壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。
【0012】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは、1.5mmよりも大きい。
【0013】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、Nは3に等しく、Mは2に等しい。
【0014】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の行における3個の第1の係合小領域が、それぞれ、1番目、2番目および3番目と番号付けられる場合、第2の行における他の3個の第1の係合小領域は、それぞれ、4番目、5番目および6番目と番号付けられ、4番目と番号付けられた第1の係合小領域が、1番目と番号付けられた第1の係合小領域に隣接し、そして、M個の第1の係合小領域が、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の第1の係合小領域を含む。
【0015】
ソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、Nは4に等しく、Mは2または3に等しい。
【0016】
本願発明の別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が提供され、第2のコード化構造が、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入する上記の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合する(または一致する、match)ように構成され、プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が、第2のコード化構造を形成するために第2の係合領域としてプラグ電気コネクタの第2のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域における第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、を含み、第2の通路が、第1の突起に形状が適合し、第2の突起が第1の通路に形状が適合する。
【0017】
本願発明の更なる別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する方法が提供され、プラグ電気コネクタが、対応するソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入されるように適合され、該方法が、第1のコード化構造を形成するために第1の係合領域として第1のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの外壁から外側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起としてM個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【0018】
プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の係合小領域の各々は、長方形の断面または正方形の断面を有する立体形状である。
【0019】
プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、M個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域である。直接接続領域の少なくとも1つの側面は、第1のハウジングの外壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。
【0020】
プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは、1.5mmよりも大きい。
【0021】
本願発明のもう1つの態様によれば、ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が提供され、第2のコード化構造は、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入する更なる別の態様の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合するように構成され、ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法は、第2のコード化構造を形成するために第2の係合領域として、ソケット電気コネクタの第2のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域における第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、を含み、第2の通路が、第1の突起に形状が適合し、第2の突起が、第1の通路に形状が適合する。
【0022】
本願発明のもう1つの態様によれば、電気コネクタは、適合電気コネクタに挿入方向に接続するように提供および構成される。電気コネクタは、ハウジング壁を有するコネクタハウジングを含む。一組のコード化支持体が、ハウジング壁に形成され、かつその間に係合領域を形成するように互いに間隔が空けられる。1つの例では、係合領域は、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の係合小領域を有する。電気コネクタは、2×N個の第1の係合小領域内において、M個(MはNより小さい整数である)の係合小領域に突起と、残りの(2×N−M)個の係合小領域に通路とを含む。該突起は、コネクタハウジングのハウジング壁から突出してかつ挿入方向に延在するように構成される。
【0023】
電気コネクタの1つの例では、Nは3に等しく、Mは2に等しい。コード化構造は、係合領域における以下の組の係合小領域、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の1つに形成される2つの突起を含み得る。コード化構造の突起は、以下の組の係合小領域、1番目と5番目、2番目と4番目、3番目と5番目および2番目と6番目の1つを除いた係合領域に形成される。
【0024】
本願発明の上記の実施形態によれば、ソケット電気コネクタの内壁またはプラグ電気コネクタの外壁における小さな係合領域は小さな係合小領域に更に分けられ、様々なコード化構造がこれらの係合小領域に形成され、およびコード化構造の形態は所定の規則に従い、それ故、同じような形状を有する一連の電気コネクタが、拡張され得る。本願発明の上述した実施形態によれば、電気的機能が適合するソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとのコード化構造は形状が適合するが、異なる電気的機能を有する電気コネクタのコード化構造は形状が適合せず、従って、電気的機能が適合しないプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとが誤って接続されることが防止できる。
【0025】
本願発明のこれらの態様と利点および/または他の態様と利点は、添付図面と合わせて以下の実施形態の記載から明らかになり、更に容易に認識されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1a】図1aは、コード化構造を備える従来のソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタのハウジングをそれぞれ示す概略図である。
【図1b】図1bは、コード化構造を備える従来のソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタのハウジングをそれぞれ示す概略図である。
【図2a】図2aは、本願発明に係るハウジングのコード化構造の構成原理を示す概略図である。
【図2b】図2bは、本願発明に係るハウジングのコード化構造の構成原理を示す概略図である。
【図3a】図3aは、本願発明の第1の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図3b】図3bは、本願発明の第1の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図3c】図3cは、図3aの第1のコード化構造の概略断面図である。
【図3d】図3dは、図3bの第1のコード化構造の概略断面図である。
【図4a】図4aは、本願発明の第2の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図4b】図4bは、本願発明の第2の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図4c】図4cは、図4aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図4d】図4dは、図4bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図5a】図5aは、本願発明の第3の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図5b】図5bは、本願発明の第3の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図5c】図5cは、図5aの第1のコード化構造の概略断面図である。
【図5d】図5dは、図5bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図6a】図6aは、本願発明の第4の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図6b】図6bは、本願発明の第4の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図6c】図6cは、図6aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図6d】図6dは、図6bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図7a】図7aは、本願発明の第5の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図7b】図7bは、本願発明の第5の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図7c】図7cは、図7aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図7d】図7dは、図7bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図8a】図8aは、本願発明の第6の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図8b】図8bは、本願発明の第6の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図8c】図8cは、図8aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図8d】図8dは、図8bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図9a】図9aは、本願発明の第7の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図9b】図9bは、本願発明の第7の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図9c】図9cは、図9aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図9d】図9dは、図9bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図10a】図10aは、本願発明の第8の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図10b】図10bは、本願発明の第7の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図10c】図10cは、図10aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図10d】図10dは、図10bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図11a】図11aは、本願発明の第9の実施形態に係るソケット電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図11b】図11bは、本願発明の第8の実施形態に係るプラグ電気コネクタのハウジングを示す概略図である。
【図11c】図11cは、図11aの第2のコード化構造の概略断面図である。
【図11d】図11dは、図11bの第2のコード化構造の概略断面図である。
【0027】
本願発明の様々な実施形態は、添付図面を参照して詳細に以下に示されるであろう。同様の参照符号が、本明細書全体に亘って同様の要素を言及する。これらの実施形態は、本明細書記載の実施形態を制限するものとして解釈されてはならず、説明を目的とするものと解釈されるべきである。
【0028】
図3aおよび3bを参照して、図3aは、本願発明の第1の実施形態に係るソケット電気コネクタの第1のハウジング1を示す概略図である。図3bは、本願発明の第1の実施形態に係るプラグ電気コネクタの第2のハウジング2を示す概略図である。図3bに示すように、本願発明の例示的な実施形態に係る第2のハウジング2は、実質的に直方体の本体21を含み、第2の端子を導入するための複数の挿入溝24が本体21に設けられる。
【0029】
これに対応して、第1のハウジング1は、プラグ電気コネクタの第2のハウジング2を受容するために複数の受容部11を含む。例えば、図3aに示される第1のハウジング1は、プラグ電気コネクタの3つの第2のハウジング2を受容できる。第1の端子を導入するための複数の突起14は、受容部11の1つに設けられる。電気的に接続されると、第1の端子と第2の端子とが、最初に、第1のハウジング1の対応する突起14と、第2のハウジング2の対応する挿入溝24と、に固定される。それから、プラグ電気コネクタがソケット電気コネクタ内に挿入され、突起14の第1の端子は、挿入溝24の各々の第2の端子に電気的に接続される。従って、1つのソケット電気コネクタと複数のプラグ電気コネクタとの間に電気的接続を得ることができる。
【0030】
本願発明の1つの実施形態によれば、第1の係合領域12が、第1のハウジング1の内壁に設けられる。図4aに示された最適な例では、一組のコード化支持体16、18が、ハウジング壁に形成され、かつ互いに間隔が空けられ、その間に1つの係合領域を形成する。第1のコード化構造113(図3cを参照されたい)は、第1の係合領域12に、第1のハウジング1の内壁の一部と一体化して形成される。図3cは、図3aの第1のコード化構造113の概略断面図であり、実線で示された部分は、第1の突起1131を示し、第1の突起は、第1のハウジング1の内壁から一体的に突出し、かつハウジング1の深さ方向(すなわち、挿入方向)に延在する。図3cに点線で示される部分は、第1の通路1132を示す。
【0031】
これに対応して、第2の領域22が、第2のハウジング2の外壁に設けられる。第2のコード化構造213は、第2の領域22に第2のハウジング2の外壁の一部と一体化して形成される。図3dは、図3bの第2のコード化構造の概略断面図であり、実線で示される部分は第2の突起2132を示し、当該突起は、第2のハウジング2の外壁から一体的に突出してかつ第2のハウジング2の高さ方向に(すなわち、挿入方向とは反対の方向に)延在する。図3dに点線で示される部分は、第2の通路2131を示す。第2の通路2131と第1の突起1131とは、形状が互いに適合し、第2の突起2132と第1の通路1132とは、形状が互いに適合する。
【0032】
プラグ電気コネクタの第2のハウジング2がソケット電気コネクタの第1のハウジング1内に挿入され、第1および第2のコード化構造113、213が互いに適合および整列すると、第2のハウジング2は、第1のハウジング1内に首尾よく挿入されているであろう。第1および第2のコード化構造113、213が互いに適合および整列しないと、第2のハウジング2は、第1のハウジング1内に挿入され得ない。そのため、プラグおよびソケット電気コネクタ間の正確な接続が保証される。
【0033】
本願発明の1つの態様によれば、ソケット電気コネクタの第1のハウジング1のための第1のコード化構造を構成する方法が提供され、ソケット電気コネクタは、ソケット電気コネクタ内に挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容する。該方法は、第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域12として第1のハウジング1の内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域12を2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起として、M個の第1の係合小領域を形成し、他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程と、を含む。
【0034】
1つの実施形態では、Nは3に等しく、Mは2に等しい。更に、各々の第1の係合小領域は、長方形の断面または正方形の断面を有する立方体形状である。従って、図2aに示すように、平面図では、第1の係合領域12は、6つの第1の係合小領域を有し、これらの係合小領域は、2×3の配列を形成する。加えて、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは、1.5mmよりも大きく、従って、形成された第1の突起1131は、予め決定された強度を有する。
【0035】
更に、Mが2に等しいと、第1の突起1131の2個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域を有し、直接接続領域の少なくとも1つの側面は、第1のハウジング1の内壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。すなわち、間接接続領域の少なくとも1つの側面が、第1のハウジング1の内壁に直接接続される。間接接続領域の少なくとも1つの側面が、少なくとも1つの直接接続領域の少なくとも1つの側面および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と直接接続される。この規則によれば、第1の突起1131を形成する第1の係合小領域の各々の少なくとも1つの側面が、第1のハウジングの内壁に直接接続または間接接続されることによって支持され、第1の係合小領域は予め決定された強度を有する。従って、図2aを参照して、2×3の配列構造(1番目、2番目〜6番目と番号付けられた第1の係合小領域を備える)を有する第1の係合小領域では、第1の突起1131を形成するための2個(M=2)の第1の係合小領域は、以下の組合せの第1の係合小領域、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目のいずれか1つであり得るがしかし、1番目と5番目、2番目と4番目、3番目と5番目および2番目と6番目の係合小領域のいずれもあり得ない。
【0036】
本願発明の別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第2のハウジング2の第2のコード化構造を構成する方法が提供される。第2のコード化構造は、上記の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合し、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタに挿入方向内に挿入するように構成される。プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法は、第2のコード化構造を形成するための第2の係合領域としてプラグ電気コネクタの第2のハウジング2の外壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域に第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、を含み、第2の通路が、第1の突起に形状が適合し、第2の突起が、第1の通路に形状が適合する。
【0037】
第1のコード化構造が上記の構成方法を用いて構成された後、成形品が、第1の突起と第1の通路とに対応する構造を備える限り、第1のハウジング1は、従来の成形法を用いて製造できる。第1のコード化構造の第1の突起と第1のハウジング1の内壁とが、同じプラスティック材料(例えば、ポリエタン、ポリエチレン、ポリプロピレン)により一体化して形成される。同様に、第2のコード化構造が、従来の形成法を用いて製造できる。
【0038】
次に、上記の構成方法で構成された第1および第2のコード化構造と、第1および第2のコード化構造を含む、第1および第2のハウジング1、2とは、これらの断面図を参照して詳細に示されるであろう。
【0039】
上述したように、本願発明に従う第1のコード化構造を構成する方法に従って形成された第1のコード化構造113が、図3aに示す本願発明の第1の実施形態に係るソケット電気コネクタの第1のハウジング1の第1の係合領域12に設けられる。図3cの断面図に示すように、第1のコード化構造113は、第1の係合領域12の1番目と3番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1131と、他の第1の係合小領域に形成された第1の通路1132と、を含む。
【0040】
本願発明に係る第2のコード化構造を構成する方法に従って形成された第2のコード化構造213は、図3bに示される本願発明の第1の実施形態に係るプラグ電気コネクタの第2のハウジング2の第2の係合領域22に設けられる。図3dの断面図に示すように、第2のコード化構造213は、第2の係合領域22の1番目と3番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2131と、他の第2の係合小領域に形成された第2の突起2132と、を含む。
【0041】
図4a〜図4dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2の概略図と、本願発明の第2の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とを示す。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造123および第2のコード化構造223が、以下に示されるであろう。また、第1の実施形態と同じ部分に関する記載が除かれる。図4cの断面図に示すように、第1のコード化構造123は、第1の係合領域12の1番目と4番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1231と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1232と、を含む。図4dの断面図に示すように、第2のコード化構造223は、第2の係合領域22の1番目と4番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2231と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2232とを含む。
【0042】
図5a〜図5dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2の概略図と、本願発明の第3の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造133および第2のコード化構造233が、以下に示されるであろう。また、第1の実施形態と同じ部分に関する記載が除かれる。図5cの断面図に示すように、第1のコード化構造133は、第1の係合領域12の1番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1331と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1332とを含む。図5dの断面図に示すように、第2のコード化構造233は、第2の係合領域22の1番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2331と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2332とを含む。
【0043】
図6a〜図6dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第4の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造143および第2のコード化構造243が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図6cの断面図に示すように、第1のコード化構造143は、第1の係合領域12の2番目と3番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1431と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1432とを含む。図6dの断面図に示すように、第2のコード化構造243は、第2の係合領域22の2番目と3番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2431と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2432とを含む。
【0044】
図7a〜図7dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第5の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造153および第2のコード化構造253が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図7cの断面図に示すように、第1のコード化構造153は、第1の係合領域12の3番目と4番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1531と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1532とを含む。図7dの断面図に示すように、第2のコード化構造253は、第2の係合領域22の3番目と4番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2531と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2532とを含む。
【0045】
図8a〜図8dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第6の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造163および第2のコード化構造263が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図8cの断面図に示すように、第1のコード化構造163は、第1の係合領域12の3番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1631と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1632とを含む。図8dの断面図に示すように、第2のコード化構造263は、第2の係合領域22の3番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2631と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2632とを含む。
【0046】
図9a〜図9dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第6の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造173および第2のコード化構造273が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図9cの断面図に示すように、第1のコード化構造173は、第1の係合領域12の4番目と5番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1731と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1732とを含む。図8dの断面図に示すように、第2のコード化構造273は、第2の係合領域22の4番目と5番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2731と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2732とを含む。
【0047】
図10a〜図10dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第7の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造183および第2のコード化構造283が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図10cの断面図に示すように、第1のコード化構造183は、第1の係合領域12の4番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1831と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1832とを含む。図10dの断面図に示すように、第2のコード化構造283は、第2の係合領域22の4番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2831と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2832とを含む。
【0048】
図11a〜図11dは、第1のハウジング1および第2のハウジング2との概略図と、本願発明の第8の実施形態に係る第1および第2のコード化構造の概略断面図とである。第1の実施形態と異なる、第1のハウジング1および第2のハウジング2の第1のコード化構造193および第2のコード化構造293が、以下に示され、第1の実施形態と同じ部分に関する記述が排除される。図11cの断面図に示すように、第1のコード化構造193は、第1の係合領域12の5番目と6番目の第1の係合小領域に形成された第1の突起1931と、残りの第1の係合小領域に形成された第1の通路1932とを含む。図11dの断面図に示すように、第2のコード化構造293は、第2の係合領域22の5番目と6番目の第2の係合小領域に形成された第2の通路2931と、残りの第2の係合小領域に形成された第2の突起2932とを含む。
【0049】
上記の実施形態では、Nは3に等しく、Mは2に等しい、すなわち、第1の係合領域12は、2×3個の第1の係合小領域を含み、第1の係合小領域の2個が、第1の突起を形成する。図2dに示すように、本願発明の別の実施形態では、Nが4に等しく、Mが2または3に等しい、すなわち、第1の係合領域12が、2×4個の第1の係合小領域を含み、2または3個の第1の係合小領域が、第1の突起を形成する。
【0050】
上記の実施形態では、M個の第1の係合小領域が、ソケット電気コネクタの第1のハウジング1の内壁に形成されるがしかし、M個の第1の係合小領域を、第1の突起を形成するようにプラグ電気コネクタのハウジングの外壁に設けることができ、かつM個の第2の係合小領域を、第1の突起に適合する第2の通路を形成するようにソケット電気コネクタのハウジングの外壁に設けることができることを当業者は評価するであろう。従って、本願発明の更なる別の態様によれば、プラグ電気コネクタの第1のハウジングのために第1のコード化構造を構成する方法が提供され、プラグ電気コネクタは対応するソケット電気コネクタに挿入方向に挿入されるように適合される。該方法は、第1のコード化構造を形成するための第1の係合領域として第1のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、第1の係合領域を2行N列(Nは2よりも大きい整数である)の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、2×N個の第1の係合小領域からM個(MはNより小さい整数である)の第1の係合小領域を選択する工程と、第1のハウジングの内壁から内側に突出してかつ挿入方向に延在する第1の突起として、M個の第1の係合小領域を形成し、かつ他の(2×N−M)個の第1の係合小領域によって第1の通路を形成する工程とを含む。更に、プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、第1の係合小領域の各々は、長方形の断面または正方形の断面を有する立体形状である。プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、M個の第1の係合小領域の各々は、直接接続領域または間接接続領域である。直接接続領域の少なくとも1つの側面は、第1のハウジングの外壁と一体化して形成される。間接接続領域の少なくとも1つの側面は、少なくとも1つの直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成される。プラグ電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を構成する上記の方法では、各々の第1の係合小領域の各々の側面の長さは1.5mmよりも大きい。
【0051】
従って、ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法が提供される。第2のコード化構造は、プラグ電気コネクタをソケット電気コネクタに挿入方向に挿入する更なる別の態様の方法に従って構成された第1のコード化構造に適合するように構成される。プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を構成する方法は、第2のコード化構造を形成するための第2の係合領域として、プラグ電気コネクタの第2のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、第2の係合領域における第2の通路と第2の突起とを形成する工程とを含み、第2の通路が第1の突起に形状が適合し、第2の突起が第1の通路に形状が適合する。
【0052】
本願発明の上述した実施形態によれば、電気コネクタのコード化構造を構成する方法が提供され、該方法では、ソケット電気コネクタの内壁上またはプラグ電気コネクタの外壁上の小さい係合領域がより小さい係合小領域に更に分割される。様々なコード化構造がこれらの係合小領域に形成され得る。コード化構造の形態が予め決められた規則に従う。その結果、より小さい形態を有する電気コネクタのシリーズを用いることができる。不規則な形状を有する従来のコード化構造と比較して、本願発明に係るコード化構造は、構成および制御が容易である。異なる電気的機能を備えた電気コネクタのコード化構造は、異なる形状を有するように構成され、電気的機能が適合するソケット電気コネクタとプラグ電気コネクタとのコード化構造は形状が適合する。従って、電気的機能に適合しないプラグ電気コネクタとソケット電気コネクタとが誤って接続されるのを防止できる。
【0053】
従って、本願発明の好ましい実施形態を与えるように、本願発明の本質的に新規な特徴を図示および記載および指摘したがしかし、様々な省略と代替と形態の変形と図示された装置の詳細(および、それらの作業中では)とが、本願発明の精神から逸脱せずに当業者によって為されてよい。例えば、同じ結果を達成するように実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を達成する、これらの要素および/または方法工程の全ての組合せが、本願発明の範囲内にあることが明確に意図される。更に、任意の開示された形態または本願発明の実施形態に関連して図示および/または記載された、構造および/または要素および/または方法工程が、任意の他の開示または記載または示唆された形態、または実施形態に、構成選択の一般的な問題として組み込まれてよい。従って、本明細書に添付した特許請求の範囲によってのみ制限されていることを意図している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容するように構成されたソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を形成する方法であって、
前記第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域として前記第1のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、
前記第1の係合領域を、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、
前記2×N個の第1の係合小領域から、Nよりも小さい整数であるM個の第1の係合小領域を選択する工程と、
前記第1のハウジングの前記内壁から内側に突出してかつ前記挿入方向に延在する第1の突起として、前記M個の第1の係合小領域を形成し、かつ残りの(2×N−M)個の第1の係合小領域に第1の通路を形成する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の係合小領域が、長方形の断面または正方形の断面を備えた立方体形状を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記M個の第1の係合小領域の各々が、直接接続領域と間接接続領域とを含み、該直接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記第1のハウジングの前記内壁と一体化して形成され、前記間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の係合小領域の各々の側面の長さが、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
Nが3に等しく、Mが2に等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1の行における3個の第1の係合小領域が、それぞれ、1番目、2番目および3番目と番号付けられ、第2の行における他の3個の第1の係合小領域が、それぞれ、4番目、5番目および6番目と番号付けられ、
4番目と番号付けられた前記第1の係合小領域が、1番目と番号付けられた前記第1の係合小領域に隣接し、
前記M個の第1の係合小領域が、前記第1の係合領域において、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の第1の係合小領域を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
Nが4に等しく、Mが2または3に等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を形成する方法であって、該第2のコード化構造が、前記プラグ電気コネクタを前記ソケット電気コネクタ内に前記挿入方向に挿入する請求項1に記載の方法に従って構成された前記第1のコード化構造に適合するように構成され、
前記第2のコード化構造を形成するために第2の係合領域として前記プラグ電気コネクタの前記第2のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、
前記第2の係合領域に第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、
を含み、
前記第2の通路が、前記第1の突起に形状が適合し、かつ前記第2の突起が、前記第1の通路に形状が適合することを特徴とする方法。
【請求項9】
対応するソケット電気コネクタを挿入方向に挿入するように適合されたプラグ電気コネクタの第1のハウジングのためのコード化構造を形成する方法であって、
前記第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域として前記第1のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、
前記第1の係合領域を、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、
前記第1のハウジングの前記外壁から外側に突出してかつ前記挿入方向に延在する第1の突起として、前記M個の第1の係合小領域を形成し、かつ残りの(2×N−M)個の第1の係合小領域に第1の通路を形成する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第1の係合小領域の各々が、長方形の断面または正方形の断面を備えた立方体形状であることを特徴とする請求項9の方法。
【請求項11】
前記M個の第1の係合小領域の各々が、直接接続領域と間接接続領域とを含み、該間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記第1のハウジングの前記外壁と一体化して形成され、前記間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の係合小領域の各々の側面の長さが、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を形成する方法であって、前記第2のコード化構造が、前記プラグ電気コネクタが前記ソケット電気コネクタに前記挿入方向に挿入される請求項9に記載の方法に従って構成された前記第1のコード化構造に適合するように構成され、
前記第2のコード化構造を形成するために、第2の係合領域として前記ソケット電気コネクタの前記第2のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、
前記第2の係合領域に第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、
を含み、前記第2の通路が、前記第1の突起に形状が適合し、前記第2の突起が、前記第1の通路に形状が適合することを特徴とする方法。
【請求項14】
適合電気コネクタに挿入方向に接続するように構成された電気コネクタであって、
ハウジング壁を有するコネクタハウジングと、
前記ハウジング壁に形成され、その間に係合領域を形成する互いに離れた一組のコード化支持体であって、該係合領域が、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域を有する一組のコード化支持体と、
前記2×N個の第1の係合小領域内のNよりも小さい整数であるM個の係合小領域突起と、残りの(2×N−M)個の係合小領域に通路と、を含むコード化構造と、
を含み、前記突起が前記コネクタハウジングのハウジング壁から突出してかつ前記挿入方向に延在することを特徴とする電気コネクタ。
【請求項15】
Nが3に等しく、Mが2に等しいことを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項16】
前記コード化構造が、以下の組の係合小領域、1番目と5番目、2番目と4番目、3番目と5番目および2番目と6番目の1つを除いた前記係合領域に形成された複数の突起を含むことを特徴とする請求項15に記載の電気コネクタ。
【請求項17】
前記コード化構造が、前記係合領域における前記以下の組の係合小領域、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の1つに形成された第2の突起を含むことを特徴とする請求項15に記載の電気コネクタ。
【請求項18】
Nが4に等しく、Mが2または3に等しいことを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項19】
前記M個の係合小領域の各々が、直接接続領域と間接接続領域とを含み、該直接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記ハウジング壁と一体化して形成され、前記間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つと一体化して形成されることを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項20】
前記係合小領域の各々の側面の長さが、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項1】
内部に挿入方向に挿入される対応するプラグ電気コネクタを受容するように構成されたソケット電気コネクタの第1のハウジングのための第1のコード化構造を形成する方法であって、
前記第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域として前記第1のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、
前記第1の係合領域を、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、
前記2×N個の第1の係合小領域から、Nよりも小さい整数であるM個の第1の係合小領域を選択する工程と、
前記第1のハウジングの前記内壁から内側に突出してかつ前記挿入方向に延在する第1の突起として、前記M個の第1の係合小領域を形成し、かつ残りの(2×N−M)個の第1の係合小領域に第1の通路を形成する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第1の係合小領域が、長方形の断面または正方形の断面を備えた立方体形状を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記M個の第1の係合小領域の各々が、直接接続領域と間接接続領域とを含み、該直接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記第1のハウジングの前記内壁と一体化して形成され、前記間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の係合小領域の各々の側面の長さが、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
Nが3に等しく、Mが2に等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
第1の行における3個の第1の係合小領域が、それぞれ、1番目、2番目および3番目と番号付けられ、第2の行における他の3個の第1の係合小領域が、それぞれ、4番目、5番目および6番目と番号付けられ、
4番目と番号付けられた前記第1の係合小領域が、1番目と番号付けられた前記第1の係合小領域に隣接し、
前記M個の第1の係合小領域が、前記第1の係合領域において、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の第1の係合小領域を含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
Nが4に等しく、Mが2または3に等しいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
プラグ電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を形成する方法であって、該第2のコード化構造が、前記プラグ電気コネクタを前記ソケット電気コネクタ内に前記挿入方向に挿入する請求項1に記載の方法に従って構成された前記第1のコード化構造に適合するように構成され、
前記第2のコード化構造を形成するために第2の係合領域として前記プラグ電気コネクタの前記第2のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、
前記第2の係合領域に第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、
を含み、
前記第2の通路が、前記第1の突起に形状が適合し、かつ前記第2の突起が、前記第1の通路に形状が適合することを特徴とする方法。
【請求項9】
対応するソケット電気コネクタを挿入方向に挿入するように適合されたプラグ電気コネクタの第1のハウジングのためのコード化構造を形成する方法であって、
前記第1のコード化構造を形成するために、第1の係合領域として前記第1のハウジングの外壁の一部を選択する工程と、
前記第1の係合領域を、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域に分割する工程と、
前記第1のハウジングの前記外壁から外側に突出してかつ前記挿入方向に延在する第1の突起として、前記M個の第1の係合小領域を形成し、かつ残りの(2×N−M)個の第1の係合小領域に第1の通路を形成する工程と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項10】
前記第1の係合小領域の各々が、長方形の断面または正方形の断面を備えた立方体形状であることを特徴とする請求項9の方法。
【請求項11】
前記M個の第1の係合小領域の各々が、直接接続領域と間接接続領域とを含み、該間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記第1のハウジングの前記外壁と一体化して形成され、前記間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つの側面と一体化して形成されることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1の係合小領域の各々の側面の長さが、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
ソケット電気コネクタの第2のハウジングのための第2のコード化構造を形成する方法であって、前記第2のコード化構造が、前記プラグ電気コネクタが前記ソケット電気コネクタに前記挿入方向に挿入される請求項9に記載の方法に従って構成された前記第1のコード化構造に適合するように構成され、
前記第2のコード化構造を形成するために、第2の係合領域として前記ソケット電気コネクタの前記第2のハウジングの内壁の一部を選択する工程と、
前記第2の係合領域に第2の通路と第2の突起とを形成する工程と、
を含み、前記第2の通路が、前記第1の突起に形状が適合し、前記第2の突起が、前記第1の通路に形状が適合することを特徴とする方法。
【請求項14】
適合電気コネクタに挿入方向に接続するように構成された電気コネクタであって、
ハウジング壁を有するコネクタハウジングと、
前記ハウジング壁に形成され、その間に係合領域を形成する互いに離れた一組のコード化支持体であって、該係合領域が、Nが2よりも大きい整数である2行N列の2×N個の第1の係合小領域を有する一組のコード化支持体と、
前記2×N個の第1の係合小領域内のNよりも小さい整数であるM個の係合小領域突起と、残りの(2×N−M)個の係合小領域に通路と、を含むコード化構造と、
を含み、前記突起が前記コネクタハウジングのハウジング壁から突出してかつ前記挿入方向に延在することを特徴とする電気コネクタ。
【請求項15】
Nが3に等しく、Mが2に等しいことを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項16】
前記コード化構造が、以下の組の係合小領域、1番目と5番目、2番目と4番目、3番目と5番目および2番目と6番目の1つを除いた前記係合領域に形成された複数の突起を含むことを特徴とする請求項15に記載の電気コネクタ。
【請求項17】
前記コード化構造が、前記係合領域における前記以下の組の係合小領域、1番目と2番目、1番目と3番目、1番目と4番目、1番目と6番目、2番目と3番目、2番目と5番目、3番目と4番目、3番目と6番目、4番目と5番目、4番目と6番目または5番目と6番目の1つに形成された第2の突起を含むことを特徴とする請求項15に記載の電気コネクタ。
【請求項18】
Nが4に等しく、Mが2または3に等しいことを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項19】
前記M個の係合小領域の各々が、直接接続領域と間接接続領域とを含み、該直接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記ハウジング壁と一体化して形成され、前記間接接続領域の少なくとも1つの側面が、前記直接接続領域および/または別の間接接続領域の少なくとも1つと一体化して形成されることを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【請求項20】
前記係合小領域の各々の側面の長さが、1.5mmよりも大きいことを特徴とする請求項14に記載の電気コネクタ。
【図1a】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【図1b】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図3d】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6a】
【図6b】
【図6c】
【図6d】
【図7a】
【図7b】
【図7c】
【図7d】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図9d】
【図10a】
【図10b】
【図10c】
【図10d】
【図11a】
【図11b】
【図11c】
【図11d】
【公開番号】特開2012−124156(P2012−124156A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−249851(P2011−249851)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(508079120)タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249851(P2011−249851)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(508079120)タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
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